JP2013219307A - Cmpスラリー再生装置およびcmpスラリー再生方法 - Google Patents

Cmpスラリー再生装置およびcmpスラリー再生方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013219307A
JP2013219307A JP2012090942A JP2012090942A JP2013219307A JP 2013219307 A JP2013219307 A JP 2013219307A JP 2012090942 A JP2012090942 A JP 2012090942A JP 2012090942 A JP2012090942 A JP 2012090942A JP 2013219307 A JP2013219307 A JP 2013219307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slurry
cmp
cmp slurry
tungsten
regeneration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012090942A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Matsuo
喬 松尾
Yukinari Sato
行成 佐藤
Takashi Mizuta
隆司 水田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CMC Materials KK
Original Assignee
Cabot Microelectronics Japan KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cabot Microelectronics Japan KK filed Critical Cabot Microelectronics Japan KK
Priority to JP2012090942A priority Critical patent/JP2013219307A/ja
Priority to US13/858,311 priority patent/US20130291444A1/en
Priority to KR1020130039790A priority patent/KR20130116188A/ko
Publication of JP2013219307A publication Critical patent/JP2013219307A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09GPOLISHING COMPOSITIONS; SKI WAXES
    • C09G1/00Polishing compositions
    • C09G1/02Polishing compositions containing abrasives or grinding agents
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic System or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/304Mechanical treatment, e.g. grinding, polishing, cutting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B57/00Devices for feeding, applying, grading or recovering grinding, polishing or lapping agents
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic System or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/31Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to form insulating layers thereon, e.g. for masking or by using photolithographic techniques; After treatment of these layers; Selection of materials for these layers
    • H01L21/3205Deposition of non-insulating-, e.g. conductive- or resistive-, layers on insulating layers; After-treatment of these layers
    • H01L21/321After treatment
    • H01L21/32115Planarisation
    • H01L21/3212Planarisation by chemical mechanical polishing [CMP]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

【課題】バイアプラグなどへの導体金属充填の後に平坦化を行う際の化学的機械的研磨に使用されるスラリーを再生するための装置および再生方法を提供すること。
【解決手段】 半導体回路の金属導電要素を形成するためのCMPプロセスに使用するCMPスラリーを再生するCMPスラリー再生装置200は、CMPプロセスに使用された使用済CMPスラリーを希釈して重力沈降によって固形分を沈降させるための重力分離容器205と、重力分離容器205内で重力沈降した固形分を濃縮スラリー206として収容する濃縮スラリー容器207と、濃縮スラリー206から微量金属イオンに対応する水酸化物を残し、CMPプロセスで生成した溶存成分および固形成分を除去して洗浄し洗浄後成分として捕集する固液分離装置209と、洗浄後成分から微量金属イオンを再生するための再生スラリー容器211とを含んでいる。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体基板研磨用のスラリー再生技術に関し、より詳細には、バイアプラグなどへの導体金属充填の後に平坦化を行う際の化学的機械的研磨(以下、CMPという。)に使用されるスラリーを再生するための装置および再生方法に関する。
近年、中央処理装置(CPU)や半導体メモリなどの半導体装置は、高集積化され、回路層が1チップ上に多層積層され、各層がコンタクトホールまたはバイアホールとして参照される導電要素により相互接続された集積回路構造が使用されている。半導体回路を多層構成する際には、層上に形成された導電配線を形成するためにいわゆるDamasceneプロセスが利用される。Damasceneプロセスは、酸化物層などに形成した溝にCu、Alなどの導電金属をCVDなどの方法により充填し、その後、酸化物層などを研磨ストッパとしてウェーハをCMPスラリーにより研磨し、層上の余剰の導電金属を研磨して導電配線を形成するプロセスである。このCMPプロセスは、シリカ、アルミナ、セリア、ジルコニア、酸化チタンなどの金属酸化物を含む組成物であるCMPスラリーが利用される。
CMPプロセスでは、配線溝やバイアホール、プラグなどに充填した金属を含む面の平坦化を行うため、パッドとウェーハの間にCMPスラリーを供給しパッドを回転させることによって化学的に処理された表面から機械的に導電金属など研磨対象の材料を除去する。このため、CMPでは、機械的な研磨作用を高くすると、基板面の傷つきの問題が発生しやすくなり、また化学的な浸食作用を高めると等方的エッチングが優勢となり、ディッシングなどの悪影響が発生するなど、CMPスラリーには、数多くの特性が必要とされる。
近年、半導体回路の高集積化および微細ルーリング化が進み、回路素子に印加される電界強度も高める傾向にあることから、コンタクトホールやバイアホールなどに充填される導電金属の拡散による導電性欠陥を防止するなどの目的で、コンタクトホールやバイアホール、プラグなどのブランケット材料として、高融点材料であるタングステン(W)が、導電性金属に対する拡散障壁を形成する目的で利用される。タングステンを含むブランケットは、CVDなどによって製膜された後、その後に回路要素形成のために基板面からRIEやCMPによって除去される。
RIEは、ホールの側壁領域のWをも除去してしまい、シームやボイドを発生させ、欠陥を発生させがちなので、表面に露出したタングステンを選択的に除去するためには、CMPプロセスを使用することが好ましい。さらに酸化物などを対象とするCMPとは異なり、タングステンは、高融点を有し、硬度が高く、スクラッチやディッシングなどの悪影響を生じさせずにCMPを行うためには、タングステンのCMPに使用されるCMPスラリーは、タングステンに対する高い選択性を有することも要求される。
これまで、タングステンのCMP用のスラリー組成物は種々知られており、例えば米国特許第5,244,534号明細書(特許文献1)には、過酸化水素、アルミナ粒子、KOHまたはNHOHなどを含むタングステン用のCMPスラリーが記載されている。また、米国特許第5,540,810号明細書(特許文献2)には、タングステンのCMPスラリーとして、KOH、過酸化水素、酸化アルミニウムなどを含むCMPスラリーが記載されている。さらに、特開平8−83780号公報(特許文献3)には、ベンゾトリアゾールを含有するタングステン用のCMPスラリーが開示されている。また、特許第3,822,339号明細書(特許文献4)には、酸化物粒子、過酸化水素を含有するタングステン用のCMPスラリーが記載されている。また、特開平10−58314号公報(特許文献5)には、CMPスラリーをリサイクルしてCMPプロセスに供給するための化学機械研磨装置および方法を記載する。
上述したように、CMPスラリーは、各種の特性を満たさなければならず、そのもの自体が高価なので、半導体装置などの製造プロセスのコストを高める要因となっていた。このため、使用済のCMPスラリーを再生して再度CMPプロセスに適用することができれば、半導体製造プロセスのコストを大きく削減でき、また研磨除去された希少金属元素やCMPスラリーに含まれる金属酸化物などを有効利用することができる点で環境負荷も低減することができる。
しかしながら、タングステンのCMPプロセスにおいて使用された使用済CMPスラリーは、KaufmanらJ. Electrochem. Soc., Vol. 11, November 1991, p3460-3464によれば、(非特許文献1)研磨したタングステンを含む酸化タングステンなど化合物を含有することが記載されている。また、Raghunathら、Proceedings of the First International Symposium on Chemical Mechanical Planarization, p. 1-7,(1997),”Mechanistic Aspects Of Chemical Mechanical Polishing Of Tungsten Using Ferric Ion Based Alumina Slurries”、p.1-p.7(1997)(非特許文献2)では、第二鉄塩を含有するアルミナスラリーが、タングステン上での、不溶性のタングステン酸第一鉄(FeWO)の形成を促進することを示し、さらにpHの増加にともなって、タングステン酸第一鉄がより形成されやすくなることが示されている。
以上のようにタングステンおよびその化合物は硬度も高く、そのままCMPプロセスに利用することはできないので、多くの場合そのまま廃棄されていた。しかしながら、タングステンは、希土類元素ほどではないものの、希少元素に分類される多くの用途がある金属元素であり、単に廃棄してしまうことは、環境負荷といった観点からも問題があった。この観点から、本発明者らは、特許第4,353,991号明細書(特許文献6)において、CMPスラリー廃液の再生方法および装置を検討している。
特許文献6に記載された技術でもタングステン用のCMPスラリーを再生することはできるものの、さらにCMPスラリーが含む未だ利用されていない利用可能な成分をできるだけ利用し、不要なタングステン含有成分のみを効率的に利用することができれば、より無駄なく使用済CMPスラリーを再生することが可能となるものと考えられる。
米国特許第5,244,534号明細書 米国特許第5,540,810号明細書 特開平8−83780号公報 特許第3,822,339号明細書 特開平10−58314号公報 特許第4,353,991号明細書
Kaufman et al., J. Electrochem.Soc., Vol. 11, November 1991,p3460-3464 Raghunath et al.,Proceedings of the First International Symposium on Chemical Mechanical Planarization, p. 1-7, (1997) 無機定性分析実験、共立出版株式会社発行、京都大学総合人間学部自然環境学科物質環境論講座編、第93頁
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明は、使用済みスラリーからタングステンを回収することにより、タングステン用のCMPスラリーを再生する技術を提供することを可能とするスラリー再生方法および当該再生のために利用するスラリー再生装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の問題点を詳細に検討し、非特許文献2に記載されるように、酸化剤としてFe3+イオンを含有するCMPスラリーを使用してタングステンプラグなどにCMPプロセスを適用すると、CMP後の排スラリーが、高い効率でタングステンおよび鉄の両元素を含有する酸化物が生成することに着目し、従来以上に効率的にCMPスラリーを再生し、利用することができることを見出し、本発明に至ったものである。
本発明では、Feイオンを含有するCMPスラリーを使用してタングステンのCMPを行った後のCMPスラリー廃液のpHを調節し、未利用のまま残されている微少金属イオン成分を難溶性の水酸化物ゲルを形成させる。難溶性の水酸化物ゲルは、使用済CMPスラリーが含むシリカ、アルミナなどと共に重力の下で自然沈降により濃縮される。この工程で得られたスラリーを濃縮スラリーとして参照する。
この濃縮過程において、水酸化物ゲルは、シリカなどとともに沈降し、効率的に回収される。その後、濃縮された濃縮スラリーは、セラミックスフィルターなどの固液分離手段を通した洗浄が行われる。この洗浄では、CMPプロセスによって生成したタングステン微粒子、酸化鉄、タングステン酸第一鉄などタングステン−鉄酸化物を除去する。洗浄工程により不要成分を除去されると、濃縮スラリーは、pH調整による微少金属イオン成分の再生および再生CMPスラリーを調整するため、固形分濃度の調整が適用される。
以上のプロセスにより、CMPプロセスにより生成したタングステンを含有する化合物は、効率的に洗浄除去される。またCMPスラリーが含む微量金属イオンは、溶解度積に対応して金属水酸化物からpH調整のみで再生CMPスラリー中に金属イオンとして再生される。
本発明によれば、従来CMPプロセスに適用され、寿命が終了したと考えられていた使用済CMPスラリーから、有用な微少金属イオンを難溶性の水酸化物として保存しながら効率的に不要成分を除去し、微少金属イオンの追加を行うことなく、再生スラリー中に水酸化物から微量金属イオンをリカバリーすることが可能となる。この結果、CMPスラリーの再生を効率的かつ低コストに行うことが可能となり、半導体装置の製造コストの低下を可能とし、希少金属元素の効率的な回収が可能となる。
本発明の再生スラリーを適用するCMPプロセスの概略プロセス。 本発明の使用済スラリーを再生するためのCMPスラリー再生装置の概略図。 本発明のCMPスラリー再生方法の工程フロー図。 図3の工程S300〜S302まで得られるスラリー組成物の特性を、比重(g/cm)、pH、平均粒径(μm)、W(タングステン)濃度(ppm)およびFeイオン濃度(ppm)をもって示す図。 新スラリーおよび使用済スラリーの例示的な粒径分布を示す図。 0.2μmパスのセラミックスフィルターを固液分離フィルタ210として使用した場合の濾過液中のタングステン成分およびFe成分の濃度を示した図。 図2の工程S306のpH調整の際に利用するpHとFe3+濃度の関係をプロットした図。 再生CMPスラリーを使用した場合のタングステンの研磨レートおよび再生CMPスラリーのpHを、再生CMPスラリーのFeイオン濃度に対してプロットしたグラフ。 本発明にしたがって製造された再生スラリーの特性を示す図。 本発明の再生CMPスラリーを使用してタングステン、チタン、およびTEOS(テトラエトキシシラン)膜のCMPプロセスにおける研磨レートを示す図。
以下、本発明を実施形態をもって説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。図1は、本発明の再生スラリーを適用するCMPプロセスの概略を示す。CMP(Chemical Mechanical Polishing)は、いわゆるDamasceneプロセスとしても参照されるものであり、CMPプロセスが適用されるウェーハ110は、基板100上に、適切な成膜法を使用して形成される酸化物や窒化物などの層101、タングステンのブランケット層102、導電性金属層103を含んでいる。層101には、フォトリソグラフィー、RIEなどのプロセスを適用してバイアホールやコンタクトホール、その他導電配線のための溝が形成されており、タングステンのブランケット層102を適切な膜厚で製膜した後、溝を、例えばCu、Alなどの導電性金属層103で充填する。
ウェーハ110は、その後、多層回路構成を形成するためにその表面を平坦化する。平坦化のためには、シリカ、アルミナ、セリアなどの微粒子を分散させたCMPスラリーが利用され、化学的な浸食作用に加え、微粒子による機械的研磨により、ウェーハ110の表面が平坦化されたウェーハ120が得られる。
ウェーハ120は、CMPプロセスによりその表面が平坦化されており、多層回路構造を形成するための処理を行うことが可能とされる。CMPプロセスは、ウェーハ120に示されるように、導電性金属層103のCMPプロセスおよびタングステンなどの高融点金属からなるブランケット層102の両方に適用される。Cuなどの導電性金属層103とブランケット層102に使用されるタングステンはその化学的・物理的特性が大きく異なるので、CuのためのCMPスラリーおよびタングステンのためのCMPスラリーとして、それぞれ異なる化学・機械特性を有するCMPスラリー組成物が利用される。
CMPプロセスで研磨されたタングステンまたはタングステン化合物は、CMPプロセスが適用された後のCMPスラリー(以下、使用済スラリーとして参照する。)に溶解または分散した状態となって使用済スラリーに含有される。したがって、使用済スラリーは、不要な粒子状成分を含むので、そのまま再利用すると、スクラッチ、粒状物残留、コンタミネーションなどの悪影響を生じさせる。このため、不要成分を除去しなければ、使用済スラリーを再利用することはできない。これらの理由からCMPスラリーは、従来、CMPプロセスに適用された後、その機能を失ったことにより廃スラリーとして廃棄されていた。
しかしながら、上述したように、特にタングステンのCMPプロセスに利用された後の使用済スラリーは、希少元素であるタングステンやその他、CMPプロセスで生成した成分を除けば、シリカ、アルミナ、および化学・機械的特性を付与するために好ましい微量金属イオンなどの成分を、新品のCMPスラリー(以下、新スラリーとして参照する。)と同程度に含有している。このため、CMPプロセスで生成した成分を効率的に除去して再生することができれば、再生CMPスラリーを再度タングステンCMPプロセスに利用することができる。
本発明は、上記観点に鑑み、使用済CMPスラリーからCMPプロセスによって生成した成分を効率的に除去することで、タングステンのCMPに再度使用することが可能な特性のCMPスラリーを再生するものである。
図2は、本発明の使用済スラリーを再生するためのCMPスラリー再生装置の概略図である。図2に示すCMPスラリー再生装置は、本質的には、使用済スラリーのシリカやアルミナといった分散成分の分散性を損なわないようにして高い剪断応力や温度を加えることなく、微量金属イオン成分、シリカ、アルミナといった有用成分を残し、CMPプロセスで生成した有害成分を除去するものである。なお、本実施形態に言うところの微量金属イオン成分とは、タングステンのCMPにおけるタングステンの研磨のために利用される触媒成分であり、鉄属元素、銅属元素、貴金属元素などの遷移金属イオンを意味し、pH調節により水酸化物としてゲル化する性質を有する成分である。
以下、より詳細に本発明のCMPスラリー再生装置200を説明する。CMPスラリー再生装置200は、希釈水容器201と、使用済スラリー容器203と、重力分離容器205とを含んで構成されている。希釈水容器201は、使用済スラリーを希釈するための希釈水202を蓄積しており、ライン225を介して純水が供給される。使用済スラリー容器203は、CMPプロセスから排出された使用済スラリー204を蓄積している。使用済スラリー204は、インライン、またはオフラインでCMPプロセスラインから供給される。
使用済スラリー204は、使用済スラリー容器203からポンプ218により重力分離容器205へと送られる。また使用済スラリーは、バルブ216を介して送付される希釈水202で希釈された後、固体成分の自由沈降に任せた重力分離による固形分濃縮が行われる。この際の希釈は、使用済スラリーのpHを調整するためのものであり、使用済スラリー容器203に送付される希釈水は、pHを調整するために適宜酸性またはアルカリ性に予め調整されていても良い。希釈倍率は、使用済スラリーの性質にもよるが、約10−200倍程度とすることができる。
重力分離容器205内での希釈により、使用済CMPスラリー内に含まれている微量金属イオンが水酸化物ゲルとなって析出する。特定の実施形態では、微量金属イオンは、Fe3+イオンであり、pHが増加(Hイオン濃度の減少)するにつれ、溶解度積(Fe3+イオンの場合、Kspは、6×10−38であり水酸化物は高い難溶性を有する。)にしたがって、水酸化鉄Fe(OH)として析出する。析出は、Fe(OH)ゲルとして生じ、生じたゲルは、重力沈降の間に他の酸化物粒子などと共に沈降し、微少金属成分であるFe3+を含む有用成分を、効率的に回収することが可能となる。またこの目的で希釈は、使用済CMPスラリーのpHを、pH=約2からpH=約6程度となるように行うことが好ましい。
重力分離容器205内では、重力だけによる自然沈降により、重力分離容器205の下部に、濃縮スラリー206が沈降する。pH調整によって生成したFe(OH)は、大きな剪断応力が加えられないので、Fe(OH)は、ゾル化することなくゲル状態のまま濃縮スラリー206として沈降する。濃縮スラリー206の沈降後、濃縮スラリー206は、重力分離容器205からバルブ217を介して上澄み液の一部と共に濃縮スラリー容器207に移動される。濃縮スラリー容器207に送付された濃縮スラリー208は、バルブ219から洗浄水が供給され、ポンプ220により、ライン215およびバルブ221を介して固液分離装置209に送付される。また、重力分離容器205の上部からは、バルブ222を介して上澄み液を廃棄するためのラインが、廃液容器213に接続されていて、重力沈降の回分処理を効率的に行うことを可能としている。
固液分離装置209には、固液分離フィルタ210が設けられていて、濃縮スラリー208の可溶成分および固液分離フィルタ210の公証径よりも微細な粒子を通過させることで固形分の洗浄が行われる。固液分離フィルタ210としては、メンブランフィルター、セラミックフィルター、キレート樹脂フィルタなどを使用することができ、目開きとしては、約50nm〜5μm程度のものを使用することができ、目開きについては回収率および目詰まりなどのプロセス速度を考慮して適宜特定の条件に応じて設定することができる。
固液分離装置209には、希釈水容器201から連続的に希釈水202が供給されていて、洗浄が行われる。固液分離装置209の固液分離フィルタ210の出力側には、開閉バルブ223が設けられていて、定期的または連続的に行われるタングステン濃度およびFeイオン濃度の分析の結果に応じ、CMPプロセス排出物が設定基準以下(いずれも1ppm程度以下である。)をクリアするまで廃液容器213に洗浄廃液を排出する。また、タングステン濃度およびFeイオン濃度が設定基準値以下となった場合、開閉バルブ223が駆動され、廃液214の排出を停止し、同時にバルブ224が開かれて固液分離装置209に蓄積した洗浄後成分を再生スラリー容器211に移送する。
再生スラリー容器211では、回収した洗浄後成分の希釈およびpH調整を行う。pH調整は、水酸化物ゲルから微量金属イオンを回復させるように、水酸化物の溶解度に応じた適切な値とすることができ、Fe3+←→Fe(OH)の場合、pHの範囲を2〜2.5程度とすることで、洗浄後成分中に含まれるFe3+イオンのリカバリーが可能である。このとき、pH調整が十分ではないと、以後の処理によって残留するFe(OH)がFeに酸化され、再生スラリーが褐色を呈する場合もあるので、十分なpH値に設定することが好ましい。
洗浄後成分は、再生スラリー容器211中で成分調整されて再生スラリー212とされた後バルブ227を介して回収される。また、廃液は、別途、希少金属成分の回収処理のために回収される。
図2のCMPスラリー再生装置を使用した本実施形態のCMPスラリー再生方法を、図3に示す工程フロー図を使用して詳細に説明する。図3の工程フロー図を説明する前に、タングステンのCMPプロセスにおける化学的変化を説明する。タングステン用のCMPスラリーは、非特許文献3に記載されるように、pH≧2の範囲の酸性環境下でタングステンを下記化学反応式(1)にしたがって酸化する。
すなわち、タングステンのCMPプロセスでは、Fe3+が還元されてFe2+となり、Fe2+が3酸化タングステンをタングステン酸鉄(固体)に酸化することによって、タングステンを酸化させつつ、機械的に研磨しながらCMPプロセスが進行する。
このため、使用済CMPスラリーには、シリカ、アルミナなどの酸化物微粒子、微量金属イオン、タングステン粒子、タングステン酸第一鉄、および溶媒としての水が含まれており、微量金属イオンを溶解させるため、使用済CMPスラリーは、多くの場合酸性である。
上記使用済CMPスラリーの組成に鑑み、新CMPスラリーには含まれることはないタングステン成分のみを使用済CMPスラリーから除去することができれば使用済CMPスラリーをほぼ回復できると言える。この際、使用済CMPスラリーには、未だ未酸化の微量金属イオンが含まれているので、この微量金属イオンを除去しないようにする必要がある。
そこで本発明では、多くの遷移金属イオンは、難溶性の水酸化物を形成することに着目し、微量金属イオンをpH調節によって水酸化物ゲルとして固相化することで、微量金属イオンを固液分離によって分離可能な状態にした後、固液分離を適用する。このため、本実施形態では、微量金属イオンを含む使用済CMPスラリーのpHを調整し、微量金属イオンに対応する金属水酸化物のゲルを生成させ、当該ゲルがゾル化しないように、準静的固液分離により溶存する微量金属イオンを分離するものである。
再度図3を参照して、本発明のCMPスラリー再生方法を説明すると、工程S300で回収した使用済スラリーを使用済スラリー容器203内に投入し、工程S301で希釈水容器201から希釈水を注入し、微量金属イオンが水酸化物ゲルを形成するに十分なpH範囲に調節する。当該pHの調節は、希釈するだけでも良いし、希釈液に水酸化ナトリウムなど、水酸基を積極的に導入する試薬を添加したアルカリ水で希釈することもできる。
なお、特定の実施形態においてFe3+イオンが微量金属イオンとして含まれている場合、上記式(1)で示されるように、CMPプロセス中にFe2+も生成するが、CMPスラリーに含まれるHといった過酸化物または空気中の酸素により、使用済CMPスラリー中では、ほとんどのFe元素は、III価の第二鉄イオン状態として存在する。特定の実施形態で、微量金属イオンがFe3+である場合、溶液の所定のpHと、Fe3+イオン濃度は、溶解度積を使用して下記式(2)を使用して計算することができる(無機定性分析実験、共立出版株式会社発行、京都大学総合人間学部自然環境学科物質環境論講座編、第93頁:非特許文献3)。
その後、工程S302でFe(OH)は、準静的な希釈により水酸化物ゲルを形成し、使用済スラリーの他のシリカなどの粒子成分と共に固形分として沈降させる。その後、沈降した固形分は、濃縮スラリー容器207に移送され、いわゆるデカンテーション処理によって固形分の濃縮が行われる。当該濃縮は、処理対象の容積を減少させる他、準静的な固液分離により水酸化物ゲルのゾル化を防止するためである。その後、工程S303では、固液分離フィルタ210による洗浄を行って、濃縮スラリーからのタングステン成分その他不要成分の除去を行う。
工程S304では、濾過水中のW濃度およびFe濃度を測定し、工程S305で各濃度が基準値以下か否かを判断し、基準値以下でなければ(no)、工程S303および工程S304を繰り返し、工程S305の判断で基準値以下となるまで洗浄を繰り返す。工程S305で各濃度が基準値以下となった場合(yes)、工程S306で濃縮スラリーを再生スラリー容器211に移送すると共に希釈水で希釈し、濃縮状態から希釈して濃度を回復させる。この工程で、濃縮スラリー中に含まれていた特定の実施形態におけるFe(OH)は、pHの低下(H濃度の増加)にともなって上記式(2)にしたがい、Fe3+イオンを水中に回復させ、工程S307で、再生スラリーが生成される。
工程S306のpH調整は、塩酸、硝酸、硫酸など適切な無機酸を使用して行うことができるが、タングステンのCMPプロセスで酸化剤として添加されるHの安定化剤としても機能することから、塩酸でpH調整を行うことが好ましい。
図4に、図3の工程S300〜S302までで得られるスラリー組成物の特性を、比重(g/cm)、pH、平均粒径(μm)、W(タングステン)濃度(ppm)およびFeイオン濃度(ppm)をもって示す。なお、図4では、リファレンスとして市販のCabot社製のタングステン用CMPスラリー、W−2000のデータも併記する。なお、平均粒径は、Particle Sizing Systems, Inc. (Santa Barbara, California, USA)社製のModel 780 AccuSiserを使用し、超音波減衰法を使用した体積平均粒径であり、W濃度およびFeイオン濃度は、原子発光法(JIS M 8852 ICP-AES (JIS R 5202 ICP-AES)に準拠して測定した。
図4に示されるように、使用済スラリーのpHは、3.0−3.2であるが、pH調整のために希釈された希釈スラリーでは、pH=5.0にまで水素イオン濃度が低下している。また、平均粒径に示されるように、希釈工程で粒子の凝集が発生していないことも示されている。さらにW濃度およびFeイオン濃度は、新スラリーでは、それぞれND(未検出)、100−10,000ppmであるが、使用済スラリーでは、それぞれ50−5,000ppmおよび6ppmとなっており、一方これを希釈した希釈スラリーでは、希釈率に対応し、W濃度が1−2ppmとなり、Feイオン濃度は、<1ppmとなっている。なお、Feイオン濃度は、希釈に際して溶解度積に従い溶存できなくなった部分は、Fe(OH)として沈殿するので、希釈率以上にはるかに減少するが、コンタミネーション程度のFe元素の混入の影響で図4に示す程度の濃度となっているものと推定される。
なお、使用済スラリーには、上記反応式(1)で示すように、Fe2+イオンも含まれる可能性がある。Fe2+イオンの存在は、pH調整に際して、特開2004−26621号公報に記載されるようにオキシ水酸化鉄を形成させてしまう可能性があるので、好ましくない。本発明では、Fe2+イオンの分離を水酸化物の溶解度に基づいて達成する。以下、Fe2+イオンの除去について検討する。上記非特許文献3によれば、Fe2+イオンの水中溶存可能な濃度は、下記式(2)で与えられる。
上記式(2)によれば、後述するようにpH=5程度にまでpH調整を行った場合、溶存可能なFe2+イオンの濃度は、log[Fe2+]=3.3,すなわち、pH=5では、Fe2+は、約1000mol/L程度溶存することになり、pH=5程度までのpH調整では完全に溶解した状態なので、重量沈降処置および固液分離処理でほぼ完全に使用済スラリーから除去できる。なお、工程S304のFeイオン濃度測定は、Fe3+とFe2+とを分離した検出を行わないので、Feイオン成分の濃度は、実質的にコンタミネーション程度に存在するFe2+イオンおよびタングステン酸第一鉄によるFe元素成分に相当するものと考えられる。このことは、本発明では、洗浄終了の判断基準として実質的に2価のFe元素(ferrous ion)の除去を採用するものである。また、仮に最後までコンタミネーション程度に残存するFe2+イオンがあったとしても、洗浄工程に続くpH調整の際にFe3+イオンに酸化され、再生スラリー中には、Fe3+の形態で回復され、再生スラリーは、実質的にFe2+フリーの状態で微量金属成分としてのFe成分を回復することになる。
図5には、新スラリーおよび使用済スラリーの例示的な粒径分布を示す。図5(a)が新スラリーの粒径分布(体積平均粒径)であり、図5(b)が使用済スラリーの粒径分布である。新スラリーは、Median粒径=0.170μmの単一ピークの分布を有しているが、使用済スラリーでは、Median粒径=0.155μmのダブルピーク分布を示すことが判明した。小粒径側は、図5(a)の新スラリーには見られないピークであり、また不溶性の成分であることから小粒径側のピークが、上記反応式(1)における研磨生成物であるタングステン微粒子およびタングステン酸鉄微粒子に由来するものと考えられる。
図5の結果に基づき、固液分離フィルタ210を使用してタングステンおよび鉄の分離が可能となる。図6は、0.2μmパスのセラミックスフィルターを固液分離フィルタ210として使用し、工程S302の濃縮工程中での濾過液中のタングステン成分およびFe成分の濃度を、ICP−AES法に従って測定したものである。図6に示すように、公証目開き=0.2μmのセラミックスフィルターを使用する場合、(フィルタ濾過1、フィルタ濾過2)、濾過液中のW濃度およびFe濃度が、共に濃縮スラリー濾過無し1、濾過無し2の比較実験例との比較によりはるかに減少することが判明した。以上の通り、固液分離フィルタ210の径を調整して使用済スラリーの固形分を洗浄することにより、除去するべき成分をほぼ問題を生じないレベルにまで除去することが示された。
以上の検討から、スラリー中に存在する盧別除去されるW成分およびFe成分は、共に粒子径が0.2μmパス程度のセラミックスフィルターによって分離除去できる程度のサイズの粒子であり、上記反応式(1)および図6のWおよびFeの減少比からみて、使用済スラリー中から除去されるタングステン成分は、FeWOとして鉄元素と共存しているものと推定される。
すなわち濃縮スラリーを、例えば0.2μm以上であって、プロセス速度の観点から1.0μmパス程度のフィルタを使用して濃縮スラリーを繰り返し洗浄すれば、濃縮スラリーからタングステンおよびタングステン含有成分を除去することが可能である。一方、濃縮スラリーには、Fe(OH)ゲルが酸化物微粒子と共に存在したままなので、以後に説明するpH調整で微少金属イオンを回復することができる。
図7は、図2の工程S306のpH調整の際に利用するpHとFe3+濃度の関係を上記式(1)を用いてプロットした図である。なお、図7には、各pH値における最大の溶存濃度(ppm)を参考のため併記している。図7のプロットに示されるように、水素イオン濃度を、pH=約5.0からpH=2.5程度にまで戻すことにより、濃縮スラリー中にゲルとして存在していたFe(OH)は、溶解度平衡により遊離したFe3+を開放し、溶液中における微少金属イオンを回復させることができる。
図8は、再生CMPスラリーを使用した場合のタングステンの研磨レートおよび再生CMPスラリーのpHを、再生CMPスラリーのFeイオン濃度に対してプロットしたグラフである。Feイオン濃度は、pHが低下(Hイオン濃度増加に伴い増加しており、これに伴って研磨レート(Å)も増加していることがわかる。図2の工程S306では、図8に示されるように、pHを概ね2〜2.5程度に調整することが好ましい。
図9には、本発明にしたがって製造された再生スラリーの特性を示す。図9に示すように、比重、pH、平均粒径、タングステン(W)濃度およびFe3+イオン濃度のいずれについても新スラリーに比較してまったく支障を生じない程度にCMPスラリーを回復させることが可能であることが見出された。なお、工程S306のpH調整工程でさらにpHを低下させることで、Fe3+イオン濃度はさらに高めることができ、新CMPスラリーの希釈剤として本発明の再生スラリーを使用する場合、混合割合に応じてpHは適宜調整することができる。
図10は、本発明の再生CMPスラリーを使用してタングステン、チタン、およびTEOS(テトラエトキシシラン)膜を堆積したウェーハに対し、市販のCMP研磨装置でCMPプロセスを適用した場合の研磨レートを、実施例(本発明の再生スラリー)と、比較例(市販のタングステン用のCMPスラリー:Cabot社製W−2000)とについて示した図である。研磨条件は、荷重=4.2psi、回転数=100rpm、スラリー流量=150cc/minである。図10に示されるように、タングステン(W)については、実施例および比較例共に約5000Åの研磨レートを示し、Ti膜については実施例の方が僅かに低い結果が得られている。さらにTEOS膜については、比較例および実施例共に100Å以下の研磨レートを示している。
下記表1にそれぞれの結果について数値を挙げて示す。図10および下記表1から、本発明により再生された再生スラリーは、比較例である市販のタングステン用のCMPスラリーと同等の性能を提供することができることが確認された。
本発明の再生スラリーは、図10において比較例として記載したタングステン用のCMPスラリーと適宜混合して使用することも可能であるし、本発明によって生成された再生スラリー単独でタングステンCMPプロセスに適用することもでき、CMPプロセス、コスト、歩留まりなどを特定の用途に適合するように適宜選択することができる。
以上説明したように、本発明によれば、従来使用済とされ、機能が回復できないものとされ廃棄されていたタングステンCMPに使用された使用済スラリーから、本質的な成分を保持したまま不要な成分を効率的に除去することが可能となり、多層構成の半導体装置の製造コストを著しく低減すると共に、タングステンといった希少元素を効率的に回収することを可能とする、CMPスラリー再生装置およびCMPスラリー再生方法が提供できる。
本発明によれば、再度タングステンCMPプロセスに再利用することができる再生スラリーを提供することが可能な、CMPスラリー再生装置およびCMPスラリー再生方法を提供することができ、多層化・高集積化される半導体装置の製造コストを著しく低減すると共に、希少元素のより効率的な回収が可能となる。
100 基板
101 層
102 ブランケット層
103 導電性金属層
110 ウェーハ
120 ウェーハ
200 CMPスラリー再生装置
201 希釈水容器
202 希釈水
203 使用済スラリー容器
204 使用済スラリー
205 重力分離容器
206 濃縮スラリー
207 濃縮スラリー容器
208 濃縮スラリー
209 固液分離装置
210 固液分離フィルタ
211 再生スラリー容器
212 再生スラリー
213 廃液容器

Claims (11)

  1. 半導体回路の金属導電要素を形成するためのCMPプロセスに使用するCMPスラリーを再生するCMPスラリー再生装置であって、前記CMPスラリー再生装置は、
    前記CMPプロセスに使用された使用済CMPスラリーを希釈して重力沈降によって固形分を沈降させるための重力分離容器と、
    前記重力分離容器内で重力沈降した固形分を濃縮スラリーとして収容する濃縮スラリー容器と、
    微量金属イオンに対応する水酸化物を残し、前記CMPプロセスで生成した溶存成分および固形成分を前記濃縮スラリーから除去した洗浄後成分として捕集する固液分離装置と、
    前記洗浄後成分から前記微量金属イオンを再生するための再生スラリー容器と
    を含むCMPスラリー再生装置。
  2. 前記金属導電要素は、タングステンを含む、請求項1に記載のCMPスラリー再生装置。
  3. 前記固形分は、前記微量金属イオンの水酸化物を含む、請求項1または2に記載のCMPスラリー再生装置。
  4. 前記CMPプロセスで生成した前記溶存成分および前記固形成分は、タングステン元素および鉄元素を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のCMPスラリー再生装置。
  5. 前記洗浄後成分は、シリカおよび金属水酸化物ゲルを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のCMPスラリー再生装置。
  6. 前記微量金属イオンは、対応する金属水酸化物ゲルのpH調整によって再生される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のCMPスラリー再生装置。
  7. 前記微量金属イオンは、Fe3+であり、Fe3+イオンの再生が塩化水素によるpH調整によって行われる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のCMPスラリー再生装置。
  8. 半導体回路の金属導電要素を形成するためのCMPプロセスに使用するCMPスラリーを再生するCMPスラリー再生方法であって、前記CMPスラリー再生方法は、
    前記CMPプロセスに使用された使用済CMPスラリーを希釈して重力沈降によって固形分を沈降させる工程と、
    前記重力沈降した固形分を濃縮スラリーとして回収する工程と、
    前記濃縮スラリーから微量金属イオンに対応する水酸化物を残し、前記CMPプロセスで生成した溶存成分および固形成分を除去して前記使用済CMPスラリーが含む成分を洗浄し洗浄後成分として捕集する工程と、
    前記洗浄後成分から前記微量金属イオンをpH調整によって再生する工程と
    を含むCMPスラリー再生方法。
  9. 前記金属導電要素は、タングステンであり、前記固形分は、前記微量金属イオンであるFe3+の水酸化物を含む、請求項8に記載のCMPスラリー再生方法。
  10. 前記CMPプロセスで生成した前記溶存成分および前記固形成分は、タングステン元素および鉄元素を含み、前記洗浄後成分は、シリカおよび金属水酸化物ゲルを含む、請求項8または9のいずれか1項に記載のCMPスラリー再生方法。
  11. 前記微量金属イオンは、対応する金属水酸化物ゲルのpH調整によって再生され、前記微量金属イオンは、Fe3+であり、Fe3+イオンの再生が塩化水素によりpHが2〜2.5のpH調整によって行われる、請求項8〜10のいずれか1項に記載のCMPスラリー再生方法。
JP2012090942A 2012-04-12 2012-04-12 Cmpスラリー再生装置およびcmpスラリー再生方法 Pending JP2013219307A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012090942A JP2013219307A (ja) 2012-04-12 2012-04-12 Cmpスラリー再生装置およびcmpスラリー再生方法
US13/858,311 US20130291444A1 (en) 2012-04-12 2013-04-08 Cmp slurry regeneration apparatus and method
KR1020130039790A KR20130116188A (ko) 2012-04-12 2013-04-11 Cmp 슬러리 재생 장치 및 cmp 슬러리 재생 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012090942A JP2013219307A (ja) 2012-04-12 2012-04-12 Cmpスラリー再生装置およびcmpスラリー再生方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013219307A true JP2013219307A (ja) 2013-10-24

Family

ID=49511470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012090942A Pending JP2013219307A (ja) 2012-04-12 2012-04-12 Cmpスラリー再生装置およびcmpスラリー再生方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20130291444A1 (ja)
JP (1) JP2013219307A (ja)
KR (1) KR20130116188A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019140324A (ja) * 2018-02-14 2019-08-22 エムティアール株式会社 膜フィルター用アダプターおよびcmpスラリー再生装置
US11141832B2 (en) 2016-02-10 2021-10-12 Ebara Corporation Water discharge system, water discharge method, water discharge control apparatus, water discharge control method, substrate processing apparatus and non-transitory computer readable medium recording water discharge control

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021094674A (ja) 2019-12-19 2021-06-24 株式会社ディスコ 廃液処理装置及び加工水再生システム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5928492A (en) * 1997-06-05 1999-07-27 Lucid Treatment Systems, Inc. Method and apparatus for recovery of water and slurry abrasives used for chemical and mechanical planarization
ITRM20050329A1 (it) * 2005-06-24 2006-12-25 Guido Fragiacomo Procedimento per il trattamento di sospensioni abrasive esauste per il recupero delle loro componenti riciclabili e relativo impianto.

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11141832B2 (en) 2016-02-10 2021-10-12 Ebara Corporation Water discharge system, water discharge method, water discharge control apparatus, water discharge control method, substrate processing apparatus and non-transitory computer readable medium recording water discharge control
JP2019140324A (ja) * 2018-02-14 2019-08-22 エムティアール株式会社 膜フィルター用アダプターおよびcmpスラリー再生装置
JP7099688B2 (ja) 2018-02-14 2022-07-12 株式会社Mfcテクノロジー 膜フィルター用アダプターおよびcmpスラリー再生装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR20130116188A (ko) 2013-10-23
US20130291444A1 (en) 2013-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4143872B2 (ja) 化学機械研磨用水系分散体および半導体装置の化学機械研磨方法
JP3616802B2 (ja) スラリー組成物およびそれを用いる化学機械的研磨方法
JP6421887B2 (ja) セリウム塩の製造方法、酸化セリウム及びセリウム系研磨剤
JP2006249129A (ja) 研磨剤の製造方法及び研磨剤
JP2006324639A (ja) 研磨スラリーおよびウエハ再生方法
EP2038916A1 (en) Silicon oxide polishing method utilizing colloidal silica
EP1996663A2 (en) Iodate-containing chemical-mechanical polishing compositions and methods
JP2002537652A (ja) 低誘電率高分子層を化学機械研磨するための方法
WO2007126672A1 (en) Cmp method for copper-containing substrates
JP2013219307A (ja) Cmpスラリー再生装置およびcmpスラリー再生方法
CN110177852B (zh) 研磨组合物
JP2007220891A (ja) ポストcmp処理液、およびこれを用いた半導体装置の製造方法
JP2008124213A (ja) 使用済みcmpスラリの再生方法
CZ20014315A3 (cs) Leątící suspenze pro chemicko-mechanické leątění struktur z kovu a dielektrika
JP4220983B2 (ja) マイクロスクラッチングが少なくて金属酸化物の機械的研磨に適した金属cmpスラリー組成物
JP2006012969A (ja) 研磨用シリカゾルおよびその製造方法
JP6372059B2 (ja) セリウム砥粒の回収方法
JP2001077066A (ja) 半導体装置の製造方法及び製造装置
US7837888B2 (en) Composition and method for damascene CMP
JP5333740B2 (ja) 化学機械研磨用水系分散体およびその製造方法、ならびに化学機械研磨方法
JP4823142B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2006043781A (ja) 研磨スラリーの製造方法
KR101268346B1 (ko) 구리 화학적 기계적 연마 후 세정 공정용 세정액
US10988635B2 (en) Composition and method for copper barrier CMP
KR101279970B1 (ko) 금속 배선 연마용 cmp 슬러리 조성물