JP2013218782A - 情報記録媒体、記録装置および再生装置 - Google Patents
情報記録媒体、記録装置および再生装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013218782A JP2013218782A JP2013158521A JP2013158521A JP2013218782A JP 2013218782 A JP2013218782 A JP 2013218782A JP 2013158521 A JP2013158521 A JP 2013158521A JP 2013158521 A JP2013158521 A JP 2013158521A JP 2013218782 A JP2013218782 A JP 2013218782A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- area
- information recording
- information
- opc
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/007—Arrangement of the information on the record carrier, e.g. form of tracks, actual track shape, e.g. wobbled, or cross-section, e.g. v-shaped; Sequential information structures, e.g. sectoring or header formats within a track
- G11B7/00736—Auxiliary data, e.g. lead-in, lead-out, Power Calibration Area [PCA], Burst Cutting Area [BCA], control information
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/004—Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
- G11B7/0045—Recording
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/12—Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
- G11B7/125—Optical beam sources therefor, e.g. laser control circuitry specially adapted for optical storage devices; Modulators, e.g. means for controlling the size or intensity of optical spots or optical traces
- G11B7/126—Circuits, methods or arrangements for laser control or stabilisation
- G11B7/1267—Power calibration
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/24—Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
- G11B7/2403—Layers; Shape, structure or physical properties thereof
- G11B7/24035—Recording layers
- G11B7/24038—Multiple laminated recording layers
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/24—Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
- G11B7/2407—Tracks or pits; Shape, structure or physical properties thereof
- G11B7/24073—Tracks
- G11B7/24082—Meandering
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Optical Recording Or Reproduction (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
【課題】ある情報記録層のOPC領域でのテスト記録が他の情報記録層のOPC領域に及ぼす影響を最小限にする。
【解決手段】本発明の情報記録媒体は3層以上の複数の情報記録層を備える。複数の情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域を備える。複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、情報記録媒体を管理するための管理データが予め記録された再生専用の管理データ領域を備える。複数の情報記録層のうちの他の2つ以上の記録層のそれぞれは、その管理データ領域の一部と半径位置が重なるテスト記録領域を備える。
【選択図】図17
【解決手段】本発明の情報記録媒体は3層以上の複数の情報記録層を備える。複数の情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域を備える。複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、情報記録媒体を管理するための管理データが予め記録された再生専用の管理データ領域を備える。複数の情報記録層のうちの他の2つ以上の記録層のそれぞれは、その管理データ領域の一部と半径位置が重なるテスト記録領域を備える。
【選択図】図17
Description
本発明は、複数の情報記録層に最適な記録条件(記録パワーおよび/またはライトストラテジ)を求めるためのテスト記録領域(OPC領域)が設けられた多層光学的情報記録媒体、および多層光学的情報記録媒体に対して記録および/または再生を行う記録装置および再生装置に関する。
従来、光記録媒体として、BD−R、BD−RE、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、CD−RW規格等があり、これらの規格に準じた光ディスクにレーザ光を照射してデータを記録/再生する技術がある。
これらの光ディスクの一例として、相変化タイプの記録材料を記録層に用いた光ディスクがある。相変化型光ディスクは、レーザ光線を光ディスクに照射し、その注入エネルギーにより記録膜面上に形成した薄膜物質の原子結合状態を局所的に変化させることにより情報を記録する。次に、記録したときよりも十分低いパワーのレーザ光を照射したときに前述の物理状態の違いによって反射率が変化する。この反射率の変化量を検出すれば情報の読み取りを行うことができる。
このように相変化型光ディスクは、記録層の記録材料にGeSbTeを用いた、書き換え型の光ディスクの他に、別の記録材料を用いた追記型の光ディスクもある。追記型光ディスクの記録材料の一例としては、特許文献第1に、Te−O−M(ただし、Mは金属元素、半金属元素および半導体元素から選ばれる少なくとも1つの元素である。)を含有する材料を用いた記録層の開示がある。記録材料がTe−O−Mとは、Te、OおよびMを含有する材料であり、成膜直後でTeO2のマトリクス中にTe、Te−MおよびMの微粒子が一様にランダムに分散された複合材料である。この記録材料によって形成された薄膜に、集光したレーザ光を照射すると、膜の溶融が起こり、粒径の大きいTeあるいはTe−Mの結晶が析出する。この際の光学状態の違いを信号として検出することができ、これにより1回のみ書き込み可能な、いわゆる追記型の記録が可能となる。
また、無機系材料で合金系の追記型ディスクのように材料の異なる2つの薄膜を重ね合わせ、レーザで加熱溶融することで、両者を混ぜあわせて合金化して記録マークを形成する方式、あるいは、有機色素系材料へのレーザ照射による昇温によって、有機色素を熱分解し、熱分解した部分の屈折率の変化が低下し、未記録部分と比べると光透過層の行路長が短くなったように見え、入射光にとって再生専用CD等の凹凸のピットのように見えることによって、情報を記録する追記型光ディスク等がある。
これらの追記型光ディスクにマークエッジ記録する場合、マルチパルス状に変調されたレーザ光を照射して記録材料の物理状態の変化を生じさせることによって、記録マークを形成し、できたマークとスペースの反射率変化を検出して情報を読み出す。
近年、光ディスクの大容量化が進んでいる。光ディスクの記録容量を高めるために、記録するマーク、スペースの長さとトラックピッチを短くして、一面当たりの記録密度を高める方法と、レーザ光入射面から書き込みあるいは読み出し可能な情報記録層を多層化して記録容量を高める方法がある。
多層化して記録容量を高める方法としては、レーザ光に対して半透明な情報記録層をレーザ光入射側(手前)の情報記録層に配置し、さらに奥側にも情報記録層を配置することで多層化する方法がある。複数の情報記録層をもつ光ディスクは、積層した全ての情報記録層で、透過した情報記録層の記録状態によらず、適切な状態で記録あるいは再生する必要があり、記録再生信号の信頼性を確保することが益々重要になってくる。
そこで、信頼性を確保するために、光ディスクの内周部のインナー領域あるいは外周部のアウター領域内にテスト記録領域、あるいは“OPC(Optimum Power Control)領域”と呼ばれる、記録パワーをキャリブレーションする領域を配置している。“OPC”とは、記録可能な光ディスクにおいて、本来の記録を行う前、あるいは、温度変化などによって生じたパワーの変動をキャリブレーションするために、テスト記録を行って、光ディスクに照射されるレーザパルスのパワーレベル(記録パワー学習)、レーザパルスの発生のタイミングおよび長さ等(ライトストラテジ学習)を最適化する過程を意味する。即ち、光ディスクが記録再生装置(光ディスク装置)にローディングされると、光ディスク装置は、光ディスク内に設けられたOPC領域で、テスト記録を繰り返し行い、該当の光ディスクに最適な記録パワーを算出する。
しかしながら、OPC領域においては、記録パワーを学習する過程で、データを記録するのに適切な記録パワーに比べ、過大な記録パワーでテスト信号を記録することも考えられる。もし、過大な記録パワーで手前の情報記録層のOPC領域にテスト記録した場合、透過するレーザ光が、そのOPC領域の記録状態の影響を受けて、奥側にある情報記録層の記録/再生信号品質に悪影響を与えてしまう。具体的には、最適な記録パワーからのずれ、再生信号の読み取りエラー、トラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号に歪みを生じさせトラッキングやフォーカスサーボが不安定になる可能性がある。
それらの課題を解決するために、多層光ディスクのOPC領域の物理フォーマットや記録方法を工夫するなどして、OPCの信頼性を高める技術が提案されている(例えば特許文献第2から特許文献第7および非特許文献1)。
図解 ブルーレイディスク読本 オーム社
過大な記録パワーで手前の情報記録層のOPC領域にテスト記録した場合、透過するレーザ光が、そのOPC領域の記録状態の影響を受けて、奥側にある情報記録層の記録/再生信号品質に悪影響を与えてしまうのを防ぐことを目的として、特許文献第2〜第7には、少なくとも2つの情報記録層を備え、各情報記録層は、インナー領域、データ領域およびアウター領域で構成され、前記インナー領域およびアウター領域のうちの少なくとも1つの領域に少なくとも1つのOPC領域を備え、複数の情報記録層のうち、全てあるいは隣接した情報記録層内に備えられる各OPC領域は、光ビームの進行方向を基準に物理的に同じ位置に備えられない多層光ディスクのOPC領域の物理フォーマットが主に開示されている。
しかしながら、OPC領域が奇数あるいは偶数の情報層間で重ね合わさることによって、透過光は手前の情報記録層の記録状態の影響を受け、奥側にある情報記録層の記録/再生信号品質に悪影響を与えてしまう。仮に手前の層の記録の有無が奥の情報記録層への記録品質に影響を与えないような光ディスクであっても、手前の情報記録層のOPC領域に過大なパワーでテスト記録した場合、手前の情報記録層をレーザ光が通過するときに強度変化などの影響を受けてしまい、奥の情報記録層では、OPCによって、最適な記録パワーの導出ができなくなることが考えられる。
一方、全てのOPC領域が重なり合わないよう配置した場合は、光ビームの進行方向を基準に物理的に同じ位置にOPC領域の重ね合わせを排除して配置するには、情報記録層を積層する数が多くなるにつれて、1層当たりのOPC領域の占める物理サイズを小さくするか、インナー領域あるいはアウター領域を増やす必要がある。いずれの方法も、OPCの回数を減らさざるを得なくなる、光ディスクに本来ユーザーが記録するためのユーザーデータ領域を減少させることになる等、課題の解決に至っていない。
特に、インナー領域あるいはアウター領域を増大させることなく、OPC領域を隣接の情報記録層あるいは全ての情報記録層で重ならないようにできたとしても、情報記録層の数が増えるにつれてOPC領域の占める物理サイズ(クラスタ数)を小さくしなければならないこととなる。特に、追記型光ディスクのように1回しか記録できない光ディスク媒体においては、OPC領域の物理サイズの減少によって記録パワーや記録パルスの条件を学習する回数が減少してしまう。さらに、OPC領域を使い果たしてしまう可能性が高くなり、ユーザーデータ領域に空きがあるにも係わらず、テスト記録ができないために光ディスクへの記録を中止せざるを得なくなる可能性が高まる。
特に、多層化と同時に1面当たりの記録密度も同時に向上させているような光ディスクの場合(例えばBDで線密度をつめることによって、1層当たり33.4GBや32GBの記録容量の場合)には、光スポットのスポットサイズよりも記録マークあるいはスペースのサイズが十分小さくなり、再生信号の符号間干渉や記録マーク間の熱干渉が増加して、記録マークとスペースの間のエッジずれが顕著に発生する。それらのエッジずれを補正するためにライトストラテジ調整を行う場合には、これまでよりもテスト記録の回数を増やして、より正確にライトストラテジ調整を行い記録信号品質の改善を行わなければならない。即ち、インナー領域あるいはアウター領域内のテスト記録領域を上述のように情報記録層の間で重ならないように配置する物理フォーマットでは、情報記録層のテスト領域の物理サイズを小さくしなければならず、多くのテスト記録領域を確保できないという課題がある。
またテスト記録領域には、情報記録層間をシーケンシャルではなく自由に使用できるランダムアクセス性が要求される。
追記あるいは書き換え可能な光ディスクの場合、各情報記録層に記録する記録順序は、L0→L1→L2→L3のように必ずしも奥側の情報記録層から手前の情報記録層に向かって完全にシーケンシャルに記録するのではなく、各情報記録層のまとまった区間に連続して記録し、情報記録層間は自由に記録することが必要になる。情報記録層間に自由に記録することが必要になる例として、欠陥管理とファイルシステム管理について説明する。
本発明の光ディスクでは、ユーザーデータを記録する領域の内周と外周にスペアエリア(交替領域)と呼ばれるデータを退避させる領域が定義されている。それぞれISA(Inner Spare Area)、OSA(Outer Spare Area)と呼ぶ。欠陥管理は、光ディスク装置がデータ記録中に何らかの原因で記録できない場合、光ディスク装置は記録できないブロックに記録する予定だったデータを交替領域内の未使用領域に記録する。次に、交替情報としてディフェクトリストと呼ばれる交替情報を管理するリストに、交替元(欠陥ブロック)と交替先(交替領域)のアドレスのペアを登録する。ディフェクトリストはインナーゾーンあるいはアウターゾーン内のDMAの中に確保されている。再生時には、光ディスク装置は、ディフェクトリストに登録されている情報を読み出して、もし、登録されていなければ指定された場所からデータを読み込み、もし登録されていれば交替情報をもとにして実際にデータが書かれている場所からデータを読み込む。
前述の欠陥管理のシステムでは、ファイルシステム側が論理アドレス情報を管理しているため、物理構造を反映した交替処理が行われないことがある。即ち、L0のユーザーデータ領域にデータを記録中に、交替処理が発生し、L0のスペアエリアがいっぱいの場合に、L0以外の他の情報記録層の未記録状態のスペアエリアに書き込みに行くことが起こり得る。このように、情報記録層間の記録順序は、物理的には、情報記録層間にまたがって記録することが起こり得る。
また、ディスク内の情報を管理する仕組みであるファイルシステムの管理上、論理アドレスの開始アドレスと終了アドレス、および物理アドレスの開始アドレスと終了アドレスをシーケンシャルに対応させたときに、論理アドレスの開始側から情報を順番に記録し、管理情報を論理アドレスの終了側から記録するようなファイルシステムの場合、終了アドレス側にホストからデータを記録するよう命令がなされることが想定される。論理アドレスの終了アドレスは、光ディスクの物理上の終了アドレスが配置されているL3の情報記録層である。したがって、情報記録層間の記録順序は、物理的には、情報記録層間にまたがって記録することとなる。
したがって、OPC領域での記録パワーの最適化は、奥側の層から順番に手前の情報記録層のOPCを順次行うだけでなく、全ての情報記録層に最適な記録パワー、記録パルス条件およびサーボ条件の最適化を事前に行うことが必要である。
本発明は上記問題点を鑑みて成されたものであり、ある情報記録層のOPC領域でのテ
スト記録が他の情報記録層のOPC領域に及ぼす影響を最小限にすることを実現しつつ、インナー領域および/またはアウター領域内にOPC領域が効率的に配置された情報記録媒体、およびその情報記録媒体に対応した記録装置および再生装置を提供することを目的とする。
スト記録が他の情報記録層のOPC領域に及ぼす影響を最小限にすることを実現しつつ、インナー領域および/またはアウター領域内にOPC領域が効率的に配置された情報記録媒体、およびその情報記録媒体に対応した記録装置および再生装置を提供することを目的とする。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域を備え、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データが予め記録された再生専用の管理データ領域を備え、前記複数の情報記録層のうちの他の2つ以上の情報記録層のそれぞれは、前記管理データ領域の一部と半径位置が重なる前記テスト記録領域を備える。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記テスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データが予め記録された再生専用の管理データ領域を備え、前記複数の情報記録層のうちの他の2つ以上の情報記録層のそれぞれは、少なくとも一部が前記再生専用の管理データ領域と半径位置が重なっている、書き込みが禁止された書き込み禁止領域を備える。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記再生専用の管理データ領域に予め記録された前記管理データを再生し、前記管理データに基づいて前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域を備え、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域と、テスト記録領域とを備え、前記記録可能な管理データ領域は、前記テスト記録領域の内周側および外周側に配置される。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記テスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの少なくとも2つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域を備え、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層の前記記録可能な管理データ領域と、他の少なくとも1つの情報記録層の前記記録可能な管理データ領域とは、少なくとも一部の半径位置が互いに重なっている。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記記録可能な管理データ領域に記録された前記管理データを再生し、前記管理データに基づいて前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域を複数ブロック備える。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記記録可能な管理データ領域に記録された前記管理データを再生し、前記管理データに基づいて前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域を複数個備え、2つの前記記録可能な管理データ領域の間には、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域が配置されている。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記テスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域と、前記テスト記録領域の内周側に隣接して配置された、書き込みが禁止された第1の書き込み禁止領域と、前記テスト記録領域の外周側に隣接して配置された、書き込みが禁止された第2の書き込み禁止領域と、前記第1の書き込み禁止領域の内周側に隣接して配置された第1の領域と、前記第2の書き込み禁止領域の外周側に隣接して配置された第2の領域とを備え、前記第1の領域および第2の領域には、同じ属性の情報が記録される。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記テスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの少なくとも1つの情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられる第1および第2のテスト記録領域を備え、前記第1のテスト記録領域では第1のテスト記録が行われ、前記第1のテスト記録の後、前記第2のテスト記録領域において、前記第1のテスト記録の結果に基づいた第2のテスト記録が行われ、前記第2のテスト記録領域の物理サイズは、前記第1のテスト記録領域の物理サイズよりも大きい。
また、前記複数の情報記録層のうちの少なくとも2つの情報記録層のそれぞれは、前記第1および第2のテスト記録領域を備え、前記第1のテスト記録領域を用いたテスト記録は、前記情報記録媒体のレーザ光入射面から遠い情報記録層から順に行われてもよい。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記第1および第2のテスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明のある実施形態による情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域を備える。前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データが予め記録された再生専用の管理データ領域を備える。前記複数の情報記録層のうちの他の2つ以上の情報記録層のそれぞれは、前記管理データ領域の一部と半径位置が重なる前記テスト記録領域を備える。
上記のように本発明によれば、再生専用の管理データ領域(例えばPIC領域)の一部と他の2つ以上の情報記録層のテスト記録領域(例えばOPC領域)の少なくとも一部とが重なるように配置する。サイズが限られたゾーンの中で、あえてOPC領域をPIC領域と重ねて配置することで、OPC領域同士が同じ半径位置に配置される構成を最小限に抑えつつ、OPC領域のサイズを大きく確保することができ、OPC領域を使い果たしてしまう可能性を低減させることができる。PIC領域には同じ情報が繰り返し記録されているので、仮に、それらのOPC領域がレーザ光によるダメージを受けたとしても、ダメージを受けたOPC領域と重なっていないPIC領域の部分からは確実に情報を読み出すことができる。
本発明のある実施形態による情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データが予め記録された再生専用の管理データ領域を備える。前記複数の情報記録層のうちの他の2つ以上の情報記録層のそれぞれは、少なくとも一部が前記再生専用の管理データ領域と半径位置が重なっている、書き込みが禁止された書き込み禁止領域を備える。
上記のように本発明によれば、再生専用の管理データ領域(例えばPIC領域)と他層の書き込み禁止領域(例えばバッファ領域)の少なくとも一部同士が重なるように配置する。バッファ領域には書き込み動作が行われないので、レーザ光によるダメージを受けることは無い。そのため、バッファ領域と重なるPIC領域の部分からは確実に情報を読み出すことができる。仮に、PIC領域の一部と重なる他層の領域(例えばOPC領域)がダメージを受けると、PIC領域のその対応する部分からは情報を読み取れなくなるおそれがある。しかしその場合でも、PIC領域には同じ情報が繰り返し記録されているので、PIC領域のバッファ領域と重なる部分からは確実に情報を読み出すことができる。PIC領域には各情報記録層のディスク管理データがブロック単位に記録されており、単位ブロックをPIC領域内で複数回繰り返し記録している。したがって、PIC領域のほとんど全ての領域のディスク管理データが、手前の層の書き込みの影響を受けてダメージを受けて、読めなくなってしまってもよい。即ち、繰り返し記録されている複数のブロックのうち、少なくとも1つのブロックのディスク管理データを読み出すことができれば問題ない。L1からL3のバッファ領域の奥側にあるPIC領域のディスク管理データが問題なく読み取れればよい。即ち、L1からL3のOPC領域の奥側にPIC領域を配置し、L1からL3のOPC領域の隣接部に十分なバッファ領域を持たせて配置することで、リードインゾーンのスペースを効率的に使い十分なOPC領域を確保することが可能である。
本発明のある実施形態による情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域を備える。前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域と、テスト記録領域を備える。前記記録可能な管理データ領域は、前記テスト記録領域の内周側および外周側に配置される。
上記のように本発明によれば、一つの情報記録層において記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)をOPC領域の内周側と外周側の2箇所設けることで、その他の情報記録層のOPC領域と、OPC領域同士の層間の重なり量を減らす、または、なくすことができる。即ち、記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)を1つのブロックとして確保すると、OPC領域同士を重ねて配置しなくてはならないが、OPC領域を挟んで記録可能な管理データ領域を内周側と外周側の2つに分割して配置することで、OPC領域同士が同じ半径位置に配置される構成を最小限に抑えつつ、OPC領域と記録可能な管理データ領域のサイズを共に大きく確保することができる。これによって、OPC領域と記録可能な管理データ領域を使い果たしてしまう可能性を低減させることができる。逆に、OPC領域を分割して配置するとOPC領域の隣接のバッファ領域をOPC領域に比例してふやさなければならないが、記録可能な管理データ領域を分割して配置する場合には隣接部にバッファ領域を設ける必要がないため、有効にリードインゾーンを使用することが可能である。
本発明のある実施形態による情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの少なくとも2つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域を備える。前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層の前記記録可能な管理データ領域と、他の少なくとも1つの情報記録層の前記記録可能な管理データ領域とは、少なくとも一部の半径位置が互いに重なっている。
上記のように本発明によれば、ある情報記録層の管理データ領域(例えばDMA(TDMA))と、他のある情報記録層の管理データ領域(例えばDMA(TDMA))とは、少なくとも一部の半径位置が互いに重なるように配置する。DMA(TDMA)同士を重ねて配置することで、サイズが限られたゾーンを有効に利用することができる。例えば、レーザ照射面から遠い情報記録層のOPC領域およびDMA(TDMA)の両方と、レーザ照射面に近い情報記録層のDMA(TDMA)とを、半径位置が重なるように配置することで、その近い側の情報記録層のゾーンを有効に利用することができる。DMA(TDMA)にはパワー調整後のレーザ光が照射され、過剰な記録パワーを照射することによって、ダメージを受けることはないので、DMA(TDMA)同士を重ねても、より奥側の情報記録層に記録された情報を正常に読み出すことができる。また仮に、レーザ照射面から遠い情報記録層のOPC領域がレーザ光によるダメージを受けたとしても、OPC領域のレーザ照射面に近い側に配置された情報記録層のDMA(TDMA)からは問題なく情報を読み出すことができる。
本発明のある実施形態による情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域を複数ブロック備える。
上記のように本発明によれば、一つの情報記録層において記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)を2箇所設けることで、その他の情報記録層のOPC領域との間で、OPC領域同士の層間の重なり量を減らす、または、なくすことができる。即ち、記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)を1つのブロックとして確保すると、OPC領域同士を重ねて配置しなくてはならないが、OPC領域を挟んで記録可能な管理データ領域を2つに分割して配置することで、OPC領域同士が同じ半径位置に配置される構成を最小限に抑えつつ、OPC領域と記録可能な管理データ領域のサイズを共に大きく確保することができる。これによって、OPC領域と記録可能な管理データ領域を使い果たしてしまう可能性を低減させることができる。逆に、OPC領域を分割して配置するとOPC領域の隣接のバッファ領域をOPC領域に比例してふやさなければならないが、記録可能な管理データ領域を分割して配置する場合には隣接部にバッファ領域を設ける必要がないため、有効にリードインゾーンを使用することが可能である。
本発明のある実施形態による情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域を複数個備える。2つの前記記録可能な管理データ領域の間には、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域が配置されている。
上記のように本発明によれば、2つの管理データ領域(例えばDMA(TDMA))の間にOPC領域を配置する。これにより、ユーザデータ領域から離れた位置にOPC領域を配置することができる。また、そのような構成により、例えば、レーザ照射面から遠い情報記録層のOPC領域と、レーザ照射面に近い情報記録層のDMA(TDMA)とは、半径位置が互いに重なる場合がある。この場合において、仮にレーザ照射面から遠い情報記録層のOPC領域がレーザ光によるダメージを受けたとしても、レーザ照射面に近い情報記録層のDMA(TDMA)からは問題なく情報を読み出すことができる。
また、DMA(TDMA)の内部にOPC領域を配置した場合には、その分だけ、サイズが限られた残りのゾーンを有効に利用することができる。
本発明のある実施形態による情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域と、前記テスト記録領域の内周側に隣接して配置された、書き込みが禁止された第1の書き込み禁止領域と、前記テスト記録領域の外周側に隣接して配置された、書き込みが禁止された第2の書き込み禁止領域と、前記第1の書き込み禁止領域の内周側に隣接して配置された第1の領域と、前記第2の書き込み禁止領域の外周側に隣接して配置された第2の領域とを備える。前記第1の領域および第2の領域には、同じ属性の情報が記録される。
上記のように本発明によれば、2つのDMA(TDMA)の間にOPC領域を配置する場合は、DMA(TDMA)とOPC領域との間にバッファ領域を配置する。これにより、OPC領域がレーザ光によるダメージを受けたとしても、DMA(TDMA)にその影響が及ぶことを防止することができる。また、2つのDMA(TDMA)には同じ属性の情報が記録されるので、仮に一方のDMA(TDMA)がダメージを受けて読み出し不能となった場合でも、他方のDMA(TDMA)から確実に情報を読み出すことができる。
また、一つの情報記録層において、OPC領域を挟んで記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)を2箇所設けることで、その他の情報記録層のOPC領域との間で、OPC領域同士の層間の重なり量を減らす、または、なくすことができる。即ち、記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)を1つのブロックとして確保すると、OPC領域同士を重ねて配置しなくてはならない。一方、OPC領域を挟んで記録可能な管理データ領域を2つに分割して配置することで、OPC領域同士が同じ半径位置に配置される構成を最小限に抑えつつ、OPC領域と記録可能な管理データ領域のサイズを共に大きく確保することができ、OPC領域と記録可能な管理データ領域を使い果たしてしまう可能性を低減させることができる。逆に、OPC領域を分割して配置するとOPC領域の隣接のバッファ領域をOPC領域に比例してふやさなければならないが、記録可能な管理データ領域を分割して配置する場合には隣接部にバッファ領域を設ける必要がないため、有効にリードインゾーンを使用することが可能である。
本発明のある実施形態による情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの少なくとも1つの情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられる第1および第2のテスト記録領域を備える。前記第1のテスト記録領域では第1のテスト記録が行われる。前記第1のテスト記録の後、前記第2のテスト記録領域において、前記第1のテスト記録の結果に基づいた第2のテスト記録が行われる。前記第2のテスト記録領域の物理サイズは、前記第1のテスト記録領域の物理サイズよりも大きい。
上記のように本発明によれば、第1のテスト記録領域を用いてまずレーザ光のパワーの調整を行う。パワーの調整の後、第2のテスト記録領域を用いてパルス波形等のパワー以外の記録パラメータの調整を行う。パワー調整の後に第2のテスト記録領域を用いるので、第2のテスト記録領域がダメージを受けることを防止することができる。そのため、複数の情報記録層にわたって第2のテスト記録領域を互いの半径位置が重なるよう配置することができるので、サイズが限られたゾーンを有効に利用することができる。
また、本発明に係る多層光学的情報記録媒体、多層光学的情報記録媒体の記録方法、再生方法および記録再生装置によれば、複数の情報記録層を備えた多層光ディスクにおいて、複数の情報記録層のそれぞれに備えられるOPC領域でテスト記録を行って最適な記録パワーやライトストラテジを調整する際、レーザ光入射側に位置する情報記録層の記録状態に係わらず、奥の情報記録層においても精度のよい記録パワー調整やライトストラテジ調整が可能となり、信頼性の高い多層光ディスクを提供できる。
また、テスト記録領域の物理フォーマット配置を工夫することによって、限られたインナー領域あるいはアウター領域の中で、各情報記録層のOPC領域の物理サイズを多くとることが可能となり、テスト記録の回数を減らすことなく信頼性の高い記録パワー調整とライトストラテジ調整が可能になる。特に、追記型光ディスクのように1回しか記録できない光ディスク媒体においては、ユーザーデータ領域に空きがあるにも係わらず、早期にOPC領域を使い果たしてしまう可能性がなくなり、テスト記録ができないことが原因で光ディスクへの追記ができなくなるなどの課題を解決することが可能となる。
これにより大容量かつ高密度の多層光学的情報記録媒体が実現できるのと同時に、情報記録再生装置の高信頼性を実現できる。
以下、本発明の多層光学的情報記録媒体、多層光学的情報記録媒体の記録方法、再生方法および記録再生装置に係る好適な実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明の実施形態では記録媒体として4層に多層化した追記型光ディスクであるBD−Rの場合を例に説明するが、これは記録媒体の特質を特に限定するものではなく、記録媒体にエネルギーを注入して未記録部とは物理的性質の異なるマークあるいはピットを形成することによって情報を記録する記録媒体に共通の技術である。本実施形態におけるブルーレイディスク(BD)の物理フォーマットの概略については非特許文献1にも開示がある。
また、凹凸のピットをもつ基板に反射膜を成膜した再生専用の光ディスクの情報記録層と、追記型光ディスクの情報記録層および書き換え型光ディスクの情報記録層のうちのいずれかを組み合わせた構成のいわゆるハイブリッド型の多層光学的情報記録媒体にも共通する技術である。
本発明の光ディスク、光ディスクの記録方法、再生方法および記録再生装置で用いる主な光学条件は、レーザ光の波長400nm〜410nm、具体的には波長405nmと、対物レンズのNA(Numerical Aperture)が0.84〜0.86、具体的にはNA=0.85を用いる。光ディスク媒体の物理構造はトラックピッチ0.32μm、レーザ入射側から記録あるいは読み出し可能な情報記録層が4層に積層されている多層光ディスクであって、レーザ入射面から各情報記録面までの厚みが50μm〜110μm、前記光ディスク上に符号化方式が17PP変調、最短マーク長(2T)が0.112μmから0.124μm、具体的には0.112μmで記録する場合を例として説明する。最短マーク長が0.112μmとなる線密度で記録した場合、直径12cmのBD一面当たりの記録容量は概略33.4GBに相当し、これを3レイヤに積層した場合、概略100GB、4レイヤ積層した場合、概略134GBに相当する。また、最短マーク長が0.116μmとなる線密度で記録した場合、直径12cmの光ディスク1面当たりの記録容量は概略32GBに相当し、これを3レイヤに積層した場合、概略96GB、4レイヤ積層した場合、概略128GBに相当する。また、最短マーク長が0.124μmとなる線密度で記録した場合、直径12cmの光ディスク1面当たりの記録容量は概略30GBに相当し、これを3レイヤに積層した場合、概略90GB、4レイヤ積層した場合、概略120GBに相当する。
記録スピードは、チャネルレート132MHz(Tw=7.58ns)のBD2倍速に相当の場合を例に説明する。線速度は、7.38m/secである。
ただし、ここに示した各種パラメータ(層数、層厚、記録密度、記録容量、記録スピード等)は一例であって、これらの数値に特に限定されるわけではない。
尚、本発明で“OPC(Optimum Power Control)領域”とは、記録媒体内の内周部に設けられたインナーゾーンあるいは外周部に設けられたアウターゾーンにテスト記録(あるいはOPCともいう)を行うために割り当てられた領域のことをいう。“OPC(Optimum Power Control)”とは、記録可能な光ディスクにおいて、データを記録する前に、記録時に光ディスクに照射されるレーザ光の記録パワーレベルを最適化する過程を意味する。即ち、光ディスクが光記録再生装置(光ディスク装置)にローディングされると、光ディスク装置は、光ディスク内のOPC領域に、テスト記録を行い、記録された信号を再生するという過程を繰り返し行い、記録パワーの最適なレベルを算出する。この過程で決定された記録パワーを最適記録パワーとし、データを記録する際に最適記録パワーでレーザ光を照射して記録動作を行うようになる。したがって、記録可能な光ディスクには必ずテスト記録領域が設けられている。
また、多層光ディスクは、手前の情報記録層の透過率によって奥の情報記録層を記録するためのレーザ光の出射パワーが影響を受けるのみならず、情報記録層毎に記録膜に用いられている記録材料の組成、記録膜あるいは保護層、反射層などの記録膜の膜厚などの構成の違いにより、それぞれの情報記録層にとって最適な記録条件(最適な記録パワーや最適な記録パルス条件など)が異なる。したがって、そのような記録条件を調整するためのOPC領域は、全ての情報記録層に必要とされる。
次に本発明の多層光学的情報記録媒体の一例である多層光ディスクについて図を用いて説明する。図10に多層光ディスク媒体101の平面上の領域構成を示す。光ディスク媒体の内周側からインナーゾーン1004、データ領域1001、アウターゾーン1005が配置されている。インナーゾーン1004内には、PIC(Permanent Information & Control data)領域1003、OPC/DMA領域1002が配置されている。OPC領域は、データ領域1001にデータを記録する前に、テスト記録を行ってディスクあるいは各情報記録層に最適な記録パワーや記録パルス列の条件を求めるために用いられる領域である。学習領域と呼ばれることもある。また、光ディスク装置の個々のばらつきや、急激な温度変動、ゴミや埃などの付着等の環境変化が生じた際に、記録パワーや記録パルス列の変動分などを調整するために、テスト記録を行う領域でもある。
PIC領域1003は、再生専用領域であって、溝を高速に変調することによってディスク管理情報を記録している。ディスク管理情報としては、最適記録パワーを求めるのに必要なOPCパラメータや、ライトストラテジタイプ、レーザパルスの発生のタイミングおよび長さ等(記録パルス条件)の推奨値、記録線速度、再生パワー、バージョン番号などが記録されている。PIC領域の内周側には図10には図示しないが、BCA(Burst Cutting Area)と呼ばれる領域に情報面をバーコード状に焼ききる形式でメディア識別用の固有の番号を記録して、著作権保護などに利用している。データ領域1001は、実際に光ディスクにユーザーが指定するデータを記録する領域でユーザーデータ領域とも呼ばれる。アウターゾーンは、再生専用のPIC領域はなく、インナーゾーンと同じくテスト記録のための領域や記録データの管理情報に関するOPC/DMA領域が配置されている。
次に、図9に本発明の4層光ディスク媒体のスタック構成の概略図を示す。以降、本実施形態において便宜上、情報記録層の各情報記録層の番号と略称を一致させるため、第1の情報記録層ではなく、第0の情報記録層からレイヤ番号を開始するものとする。905が基板、901が第0の情報記録層L0(Layer0を略してL0)、902が第1の情報記録層L1、903が第2の情報記録層L2、904が第3の情報記録層L3である。909はカバー層でありレーザ光は、カバー層側から入射する。
基板905の厚みが概略1.1mm、909のカバー層の厚みは少なくとも40μm以上、各情報面は、906、907、908の透明なスペース層で隔てられている。本実施形態においては、具体例として、カバー層909の厚みが53μm、L3−L2間のスペース層の厚みが12μm、L2−L1間のスペース層の厚みが20μm、L1−L0間のスペース層の厚みが15μmとする。スペース層で隔てられた各情報記録層の間隔は、各情報記録層からの回折光の干渉(層間干渉)が少なくなるよう設計されることが好ましく、上述のスペース層の厚みによる層間距離に限定されるわけではない。
次に図2に本発明の4層光ディスクの各層のトラックレイアウトの断面を示す。図2において、4層光ディスク媒体の第0の情報記録層は、BCAと呼ばれる媒体固有のユニークIDを、情報面を焼ききる形式等であらかじめ記録したものが形成されている。BCAは、記録マークを同心円状に並べるように形成していくことで、バーコード状の記録データを形成する。これはL0にのみ形成されている。
次のエリアがPIC領域である。PIC領域は、ディスク管理情報あるいはDI(Disc Information)と呼ばれる情報が予め記録されている。ディスク管理情報として、バージョン番号、レイヤ番号、最大記録速度、追記型・書き換え型などディスクタイプ、各情報記録層の推奨記録パワー、OPCに必要とされる各種パラメータ、記録パルス条件、ライトストラテジ、コピープロテクションに用いる情報等が記録されている。PIC領域には、スパイラル状に形成された案内溝(Groove)を蛇行させる(ウォブリング)ことによってディスク管理情報が記録されている。これらのプリレコーデッド情報は書き換え不能な再生専用の情報であり、ディスク製造時にディスク製造者によって、ディスク管理情報があらかじめ記録されている。つまりBCAとPIC領域が再生専用の領域となる。
次のエリアには、光ディスク装置が記録パワーや記録パルス条件等のテスト記録を行うOPC領域およびディスクマネジメントエリア(DMA)が設けられている。OPC領域は、光ディスク装置にディスクが挿入された起動時や、動作中にある一定以上の温度変化が生じた際に、記録パワーや記録パルス条件の変動分をキャリブレーションするために、テスト記録を行うテスト記録領域である。DMA(Disc Management Area)はディスク管理情報やディフェクト情報を管理するための領域である。
半径24.0mm〜58.0mmがデータ領域となる。データ領域は、実際にユーザーが希望するデータを書き込む領域である。データ領域には、PCユース等において、ディフェクト等により記録再生できない部分が存在した場合、記録再生できない部分(セクタ、クラスタ)を交替する交替エリアとして、ユーザーデータを記録再生するデータエリアの前後にISA(Inner Space Area)、OSA(Outer Space Area)を設定する。ビデオ記録再生等の高転送レートが必要なリアルタイム記録では、交替エリアを設定しない場合もある。半径58.0mmより外周部はアウターゾーンとされる。アウターゾーンは、インナーゾーンと同様のOPC領域とディスクマネジメントエリア(DMA)を設けている。また、シークの際、オーバーランしてもよいようにバッファエリアとして使われる。
ここで、第1から第3の情報記録層(L1からL3)にはBCAに相当するエリアは設けられているが、ユニークIDの記録は行わない。第1から第3の情報記録層(L1からL3)にユニークID等のBCA情報を新たに記録しても、信頼性のある記録ができない可能性があるからである。また、逆にいえば、L0以外にはBCAの記録を行わないことにより、L0のBCAの信頼性を高めるものとなる。
本発明の4層光ディスク媒体においては、ディスク製造時にディスク管理情報などがあらかじめ記録されている再生専用のPIC領域は、第0の情報面(L0)にのみ配置されている。こうすることで、光ディスク装置においては、L0〜L3までの全ての情報面のディスク管理情報を一括して読み出すことができ、起動時間を短縮できる。
また、図15に本発明の別の4層光ディスクの各層のトラックレイアウトの断面を示す。図2に示した4層光ディスクとの違いは、ディスク製造時にディスク管理情報などがあらかじめ記録されている再生専用のPIC領域が、第0の情報面(L0)から第3の情報面(L3)に配置されている点である。こうすることで、光ディスク装置においては、L0、L1、L2、L3の個々の情報記録層のデータを分散して記録することができるため、任意の情報記録層のPIC情報が破壊、劣化された場合にも他の情報記録層のPIC領域のディスク管理情報を読み出すことができ信頼性を向上させることが可能である。また、PIC領域を各情報記録層に分散して配置することができるため、1つの情報記録層のPIC領域のスペースを減らすことができ、その分OPC領域に割り当てることができるなどリードインゾーンを効率的に使用することが可能となる。
次に、図14にOPC領域のクラスタの使用方向を示す。
第0の情報記録層L0と第2の情報記録層L2のアドレスのオーダーは、内周から外周の方向に記録されており、データ領域の記録再生はアドレスのオーダーにそって、内周から外周の方向に行う。
また、第1の情報記録層L1と第3の情報記録層L3のアドレスのオーダーは、外周から内周の方向に記録されており、データ領域の記録再生は外周から内周の方向に行う。
データ領域でこのような記録再生の進行が行われることで、外周から内周へのフルシークを必要とせず、第0の情報記録層(L0)内周→外周、第1の情報記録層(L1)外周→内周と奥の層から順次手前の層へと順次記録あるいは再生することができ、ビデオ記録再生等の、高転送レートのリアルタイム記録を長時間行うことができる。
OPC領域のクラスタの使用方向は、データ領域とは逆向きに使用する。L0とL2は外周から内周の方向に使用し、L1とL3は内周から外周の方向に使用する。例えば、L3の1401のクラスタでOPCを行う場合、1回目のOPCでクラスタ1401内の領域1402に記録した後、領域1403のマーカを記録し、2回目のOPC記録で領域1404を図の方向に記録する。
(実施形態1)
以下、本発明の第1の実施形態における多層光ディスクの物理フォーマット、特にOPC領域の配置について図面を参照して説明する。
以下、本発明の第1の実施形態における多層光ディスクの物理フォーマット、特にOPC領域の配置について図面を参照して説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態における、各情報記録層内にOPC領域が配置された物理フォーマットの一例を示す図である。図3は4層の情報記録層をもつ光ディスク媒体101の物理フォーマット、特にOPC領域の配置の一例を示す図である。第0の情報記録層(L0)がレーザ光入射側から最も遠い、奥の情報記録層に位置し、第1の情報記録層(L1)は、第0の情報記録層よりも手前であるレーザ光入射側に設けられている。さらに、第1の情報記録層に近い側から順にレーザ光入射側に、順次第2(L2)および第3(L3)の情報記録層が配置されている。これらの情報記録層は、半径位置に応じて内周からインナーゾーン、データゾーン、アウターゾーンが構成されている。
第0の情報記録層のインナーゾーンは、内周からBCA領域(Burst Cutting Area)、PIC領域(管理データ領域)と呼ばれるあらかじめディスク作成時に形成される読み出し専用の領域であって、ディスク管理情報(コントロール情報)などが記載されている。PIC領域までが読み出し専用領域となり、PIC領域より外周側は記録可能な領域となる。次に、データを記録および/又は再生する際の条件をテスト記録する第2のテスト記録領域(OPC0−B領域)、続いてOPC領域管理情報等が記録されているDMA、さらに第1のテスト記録領域(OPC0−A領域)が配置されている。また、テスト記録領域(OPC領域)の隣接部には図に明示しないが、バッファ領域という書き込みがなされない保護領域を備える。
第1から第3の情報記録層のインナーゾーンは、バッファ領域、第2のテスト記録領域(OPC−B領域)、DMA、第1のテスト記録領域(OPC−A領域)が配置されている。また、テスト記録領域(OPC領域)の隣接部には図に明示しないが、バッファ領域という、隣接した領域どうしの干渉を緩和するための緩衝領域や、書き込み禁止領域を意味する書き込みがなされない保護領域としての機能を有する領域を備える。
第0から第3の情報記録層の第2のテスト記録領域(OPC−B領域)であるOPC0b、OPC1b、OPC2b、OPC3bは、概略同一半径位置上に配置されている。概略同一半径位置上とは、ディスク作成時に各情報記録層を積層する際、各層の半径位置の誤差を正確に±0μmに合わせてスタックできないためである。したがって、あらかじめ規定されている偏心量程度の誤差を含んで同一半径位置上に配置されていることをいう。同様に、第0から第3の情報記録層の第1のテスト記録領域(OPC−A領域)であるOPC0a、OPC1a、OPC2a、OPC3aは概略同一半径位置上に配置されている。
インナーゾーンの外側にデータゾーンが配置されており、このゾーンのデータエリアにユーザーデータを記録する。
データゾーンの外側には、アウターゾーンが配置されており、第3のテスト記録領域(OPCc領域)が含まれ、第0の情報層から第3の情報層順に、OPC0c、OPC1c、OPC2c、OPC3cが配置されている。第0から第3の情報記録層の第3のテスト記録領域(OPC−C領域)であるOPC0c、OPC1c、OPC2c、OPC3cは概略同一半径位置上に配置されている。
図3で示したように、第1のテスト領域、第2のテスト領域、第3のテスト領域を各情報層で概略同一半径位置上に配置することによって、限られたインナーゾーン、アウターゾーンを有効に活用でき、スペース効率を上げることが可能となる。ことさら、本実施形態の4層ディスクだけでなく、8層、16層とさらに積層数が多くなった場合でも、インナーゾーンの物理サイズを広げることなくテスト記録領域を確保することが可能である。即ち、データ領域の記録容量を圧迫することなく、テスト記録領域を確保することができる。また、テスト記録領域を各情報記録層の間で重ならないように配置する場合に比べて、限られたインナーゾーンあるいはアウターゾーンの中で、各情報記録層のOPC領域の物理サイズを多くとることが可能となり、テスト記録の回数を減らすことなく信頼性の高い記録パワー調整とライトストラテジ調整が可能になる。特に、追記型光ディスクのように1回しか記録できない光ディスク媒体においては、ユーザーデータ領域に空きがあるにも係わらず、早期にOPC領域を使い果たしてしまう可能性がなくなり、テスト記録ができないことが原因で光ディスクへの追記ができなくなる可能性を少なくすることが可能となる。
次に第1および第2のOPC領域の区分法について説明する。はじめに、第1のテスト記録領域(OPC−A領域)の使用方法について説明する。
第1のテスト記録領域(OPC−A領域)は、テスト記録される記録パワーには制限がなく、光ディスクの起動後に、PIC領域からOPCを行う際に必要なパラメータを読み出し、最初のOPCを行う領域である。OPCを行って最適な記録パワーが求まるまでは、該当の光ディスク装置の個々がもつばらつきや経時変化によってレーザから出射されるパワーレベルが正確に出射されている保証がない。あるいは、光ディスクの個々がもつばらつきによって、ディスク製造時にあらかじめ決められた記録パワーからのずれがある可能性もある。あるいは、同一の光ディスク装置と光ディスク媒体の組み合わせで一度テスト記録を行った後、その装置と媒体の組み合わせで求まった最適記録パワーを光ディスク装置のメモリ、又は、光ディスク媒体の所定の領域に記録しておき次回記録時にその記録パワーを利用する方法がある。しかし、次回のテスト記録時に光ピックアップの光学系の部品等に埃やゴミが付着したり、ディスク上に指紋が付着したり、外気温度が変わってレーザ特性が変わるなど様々な要因で、本来出射されるべき記録パワーで正確に発光されないことが起こり得る。
以上まとめると、OPC領域においては、記録パワーを学習する過程で、データを記録するのに適切な記録パワーに比べ、最適な記録パワーよりも高い記録パワーでテスト記録がなされる可能性がある。仮に、同一装置と媒体の組み合わせで過去にテスト記録を行った履歴を利用してテスト記録を行ったとしても、前回記録を行ったときから時間がたっている場合においても、最適な記録パワーよりも高い記録パワーでテスト記録がなされる可能性がある。もし、手前の情報記録層のOPC領域に過大なパワーでテスト記録を行った場合、手前の情報記録層をレーザ光が通過するときに強度変化などの影響を受けてしまい、奥の情報記録層では、OPCによって、最適な記録パワーの導出ができなくなることが考えられる。具体的には、最適な記録パワーからのずれ、再生信号の読み取りエラー、トラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号に歪みを生じさせトラッキングやフォーカスサーボが不安定になる可能性がある。
以上説明した上述のような様々な可能を想定して、OPC−A領域の各層間の記録順序は、レーザ光入射側から遠い、奥の情報記録層から手前の情報記録層の順にOPC−A領域を使用していく取り決めとする。さらにOPC−A領域は各情報記録層間で重なって配置されていることから、これによって、たとえ過大な記録パワーでテスト記録されたとしても、奥のOPC−A領域は既にテスト記録済み、あるいは、最も奥側の情報記録層であれば、奥側にある情報記録層がないため、過大な記録パワーで記録がなされたとしても奥側の情報記録層の再生信号品質に悪影響を与えることはない。
次に、第2のテスト記録領域(OPC−B領域)の使用方法について説明する。OPC−B領域はOPC−A領域で求まった最適記録パワーを用いて、ライトストラテジ調整と呼ばれる記録パルス列の発生するタイミングおよび長さの条件を求めるのに主として利用する。OPC―A領域でテスト記録を行った、同一の情報記録層であれば記録パワーの最適値が求まっているため、最適記録パワーからはずれた過大な記録パワーで書き込みが行われる可能性はない。
また、OPC−B領域は、記録パワーが制限されていてもよい。OPC−B領域は、同一情報記録層のOPC―A領域で求められた最適記録パワーでテスト記録するか、あるいは、異なる情報記録層のOPC―A領域でテスト記録されている場合は、OPC―A領域で求められた最適記録パワーをもとに、OPC−B領域のテスト記録時に記録できる記録パワーの上限値を設定する。
前記上限値は、OPC−A領域で求まった最適記録パワーと、ディスク製造時にあらかじめ決定された管理データ領域内にあらかじめ記録されている推奨記録パワーとの比率を演算した演算値をもとに、最適記録パワーと推奨記録パワーのずれの比率が一定値以内であれば、その比率をもとに、前記OPC−B領域にテスト記録する際の記録パワーの上限値が設定される。上限値の求め方の具体的な説明は後述の実施形態で詳細を説明する。
以上のように2つの異なる区分のテスト記録領域(OPC−A領域とOPC―B領域)の特徴をまとめると、表1のようになる。テスト記録される際の記録パワーの上限に制限を設けていない領域(OPC―A領域)と制限を設けている領域(OPC―B領域)にテスト記録領域を区分し、決められた上限記録パワー以下の記録パワーでテスト記録を実行しなくてはならないテスト記録領域をOPC―B領域とし、記録パワーの上限に特別の制限を設けていない領域をOPC―A領域とする。
また、異なる区分のOPC領域間の記録順序には制限があり、光ディスク装置へ多層光ディスク媒体が挿入された後の最初のテスト記録実施時、あるいは、過大な記録パワーで書き込みがなされる可能性が大きいと判断される場合に、第1回目のテスト記録として、OPC―A領域でテスト記録を行い、記録パワーがキャリブレーションされた後、第2回目以降のテスト記録を任意の情報記録層のOPC―B領域において実施する。
また、同一区分のOPC領域の層間記録順序は、OPC―A領域に制限があり、OPC―B領域には制限が設けられない。OPC―A領域内の層間の記録の順序は、図3で示す通り、最も奥にOPC−A領域が配置されている第0の情報記録層(L0)のテスト記録開始点から順次テスト記録を行う。L0のOPC―A領域を使い切った後は、1つ手前の情報記録層のL1のOPC―A領域でテスト記録を行い、さらにL1のOPC―A領域を使い切った後は、L2のOPC―A領域でテスト記録を行うというようにレーザ光入射側から遠い奥側に配置された情報記録層のOPC―A領域から手前の情報記録層のOPC―A領域の順に記録していく。
また、OPC―B領域内の層間の記録の順序は、特別に決められた制限はなく、任意の情報記録層のOPC−B領域に必要に応じて移動してテスト記録することが可能である。
以上のように、OPC−B領域に対して、第2回目以降のテスト記録を行う、又は記録パワーの上限を設けるという制限によって、OPC―B領域には過大な記録パワーで書き込みがなされることがないため、OPC−B領域へのランダムなテスト記録が可能となり、前述した欠陥管理やファイルシステム管理に起因する、情報記録層間の自由な記録が実現できる。
また、OPC―A領域は、L0だけでなくL1からL3の情報記録層にも配置するため、万が一L0のOPC―A領域を使い果たした場合でも、L1からL3のOPC―A領域を順番に使っていくことができ、追記型光ディスクでユーザーデータ領域に空きがあるにも係わらず、早期にOPC領域を使い果たしてしまう可能性がなくなり、テスト記録ができないことが原因で光ディスクへの追記ができなくなるなどの課題を解決することが可能となる。
(実施形態2)
図4は、本発明の第2の実施形態による各情報記録層内にOPC領域が配置された物理フォーマットの一例を示す図である。実施形態1の多層光ディスクと異なる点は、図4において、L1からL3のOPC―B領域の一部は、第0の情報記録層のPIC領域と重ねて配置されている点、および、同一の情報記録層内において、OPC−B領域の物理サイズは、OPC−A領域の物理サイズに比べ大きい点である。
図4は、本発明の第2の実施形態による各情報記録層内にOPC領域が配置された物理フォーマットの一例を示す図である。実施形態1の多層光ディスクと異なる点は、図4において、L1からL3のOPC―B領域の一部は、第0の情報記録層のPIC領域と重ねて配置されている点、および、同一の情報記録層内において、OPC−B領域の物理サイズは、OPC−A領域の物理サイズに比べ大きい点である。
OPC―B領域には過大な記録パワーで書き込みがなされることがないため、これにより、L0のPIC領域を再生する際、L1からL3のOPC−B領域を通過する光ビームが散乱や回折を受けて、PIC領域を再生する際の再生信号品質の低下を抑えることができる。
このようにテスト記録領域の物理フォーマット配置を工夫することによって、OPCエリアをPIC領域の手前の情報記録層に配置できるため、限られたインナーゾーンの物理サイズの中で、各層のテスト記録領域物理サイズを大きくとることが可能となり、インナーゾーンを効率的に使用することができる。
また、OPC―A領域は、L0だけでなくL1からL3の情報記録層にも配置するため、万が一L0のOPC―A領域を使い果たした場合でも、L1からL3のOPC―A領域を順番に使っていくことができ、追記型光ディスクでユーザーデータ領域に空きがあるにも係わらず、早期にOPC領域を使い果たしてしまう可能性がなくなり、テスト記録ができないことが原因で光ディスクへの追記ができなくなるなどの課題を解決することが可能となる。
また、OPC−B領域のサイズを大きくすることで、主にOPC−B領域で行われるライトストラテジ調整のためのテスト記録の回数を増やすことが可能となる。特に、33.4GBや、32GBなど光スポットよりも記録マーク・スペースのサイズが小さい高線密度記録時には、ライトストラテジ学習の回数を増やして、より一層正確にライトストラテジ調整を行わなければならず、本実施形態のように、同一の情報記録層内において、前記OPC−B領域の物理サイズは、前記OPC−A領域の物理サイズに比べ大きいことから、テスト記録の回数を減らすことなく信頼性の高い記録パワー調整とライトストラテジ調整が可能になる。
(実施形態3)
図5は、本発明の第3の実施形態による各情報記録層内にOPC領域が配置された物理フォーマットの一例を示す図である。図5において、L0はテスト記録領域(OPC―A領域)が1つ設けられている。L1からL3にはOPC―A領域とOPC―B領域の2つのテスト記録領域が備えられている。L1からL3のOPC―B領域の一部は、L0のPIC領域と重ねて配置されている。OPC−B領域には過大な記録パワーで書き込みがなされることがないため、これにより、L0のPIC領域を再生する際、L1からL3を通過する光ビームが散乱や回折を受けて、PICの再生信号品質の低下を抑えることができる。また、L1からL3のOPC―A領域は概略同一半径位置上重ねて配置されている。また、L0のOPC―A領域の物理サイズは、L1からL3の各々の前記OPC−A領域の物理サイズに比べ大きい。
図5は、本発明の第3の実施形態による各情報記録層内にOPC領域が配置された物理フォーマットの一例を示す図である。図5において、L0はテスト記録領域(OPC―A領域)が1つ設けられている。L1からL3にはOPC―A領域とOPC―B領域の2つのテスト記録領域が備えられている。L1からL3のOPC―B領域の一部は、L0のPIC領域と重ねて配置されている。OPC−B領域には過大な記録パワーで書き込みがなされることがないため、これにより、L0のPIC領域を再生する際、L1からL3を通過する光ビームが散乱や回折を受けて、PICの再生信号品質の低下を抑えることができる。また、L1からL3のOPC―A領域は概略同一半径位置上重ねて配置されている。また、L0のOPC―A領域の物理サイズは、L1からL3の各々の前記OPC−A領域の物理サイズに比べ大きい。
このようにテスト記録領域の物理フォーマット配置を工夫することによって、OPCエリアをPIC領域の手前の情報記録層に配置できるため、限られたインナーゾーンの物理サイズの中で、各層のテスト記録領域物理サイズを大きくとることが可能となり、インナーゾーンを効率的に使用することができる。
また、L0のテスト記録領域の全てをOPC―A領域とすることで、OPC―A領域とOPC−B領域の2つの領域を設けたときに比べて、OPC領域の隣接部にあるバッファ領域を少なくすることができ、インナーゾーンをより一層効率的に利用することができる。
また、L0のOPC―A領域の一部とL1からL3のOPC―A領域を図5のような構成で概略同一半径位置上に配置することによって、L1からL3のOPC―A領域の奥側の半径位置のL0にバッファ領域を設けずに済み、インナーゾーンをより一層効率的に利用することができる。
また、L0のOPC―A領域の物理サイズは、L1からL3の前記OPC−A領域の物理サイズに比べ大きいことから、光ディスク装置に本光ディスクを挿入して立ち上げる起動回数が多くてもL0のOPC―A領域がなくなる確率を低減することができる。起動時の学習をL0で多くすることが可能となり、起動時間を短縮することが可能となる。
また、OPC―A領域は、L0だけでなくL1からL3の情報記録層にも配置するため、万が一L0のOPC―A領域を使い果たした場合でも、L1からL3のOPC―A領域を順番に使っていくことができ、追記型光ディスクでユーザーデータ領域に空きがあるにも係わらず、早期にOPC領域を使い果たしてしまう可能性がなくなり、テスト記録ができないことが原因で光ディスクへの追記ができなくなるなどの課題を解決することが可能となる。
(実施形態4)
図6は、本発明の第4の実施形態による各情報記録層内にOPC領域が配置された物理フォーマットの一例を示す図である。図6において、L0はテスト記録領域(OPC―A領域)が1つ設けられている。L1からL3にはOPC―B領域の1つのテスト記録領域が備えられている。L1からL3のOPC―B領域の一部は、L0のPIC領域と重ねて配置されている。OPC―B領域には過大な記録パワーで書き込みがなされることがないため、L0のPIC領域を再生する際、L1からL3を通過する光ビームが散乱や回折を受けて、PICの再生信号品質の低下を抑えることができる。また、L1からL3のOPC―B領域は概略同一半径位置上に重ねて配置されている。
図6は、本発明の第4の実施形態による各情報記録層内にOPC領域が配置された物理フォーマットの一例を示す図である。図6において、L0はテスト記録領域(OPC―A領域)が1つ設けられている。L1からL3にはOPC―B領域の1つのテスト記録領域が備えられている。L1からL3のOPC―B領域の一部は、L0のPIC領域と重ねて配置されている。OPC―B領域には過大な記録パワーで書き込みがなされることがないため、L0のPIC領域を再生する際、L1からL3を通過する光ビームが散乱や回折を受けて、PICの再生信号品質の低下を抑えることができる。また、L1からL3のOPC―B領域は概略同一半径位置上に重ねて配置されている。
このようにテスト記録領域の物理フォーマット配置を工夫することによって、OPC領域をPIC領域の手前の情報記録層に配置できるため、限られたインナーゾーンの物理サイズの中で、各層のテスト記録領域物理サイズを大きくとることが可能となり、インナーゾーンを効率的に使用することができる。
また、L0のテスト記録領域の全てをOPC―A領域とすることで、OPC―A領域とOPC−B領域の2つの領域を設けたときに比べて、OPC領域の隣接部にあるバッファ領域を少なくすることができ、インナーゾーンをより一層効率的に利用することができる。
また、L0のOPC―A領域の一部とL1からL3のOPC―B領域を図6のような構成で概略同一半径位置上に配置することによって、L1からL3のOPC―B領域の奥側の半径位置のL0にバッファ領域を設けずに済み、インナーゾーンをより一層効率的に利用することができる。
(実施形態5)
図7は、本発明の第5の実施形態による各情報記録層内にOPC領域が配置された物理フォーマットの一例を示す図である。図7において、L0はテスト記録領域(OPC―A領域)が1つ設けられている。L1からL3にはOPC―A領域とOPC―B領域の2つのテスト記録領域が備えられている。L1からL3のOPC―B領域の一部は、L0のPIC領域と重ねて配置されている。OPC―B領域には過大な記録パワーで書き込みがなされることがないため、L0のPIC領域を再生する際、L1からL3を通過する光ビームが散乱や回折を受けて、PICの再生信号品質の低下を抑えることができる。また、L1からL3のOPC―B領域は概略同一半径位置上に重ねて配置されている。また、L1からL3のOPC―A領域は概略同一半径位置上に重ねて配置されている。
図7は、本発明の第5の実施形態による各情報記録層内にOPC領域が配置された物理フォーマットの一例を示す図である。図7において、L0はテスト記録領域(OPC―A領域)が1つ設けられている。L1からL3にはOPC―A領域とOPC―B領域の2つのテスト記録領域が備えられている。L1からL3のOPC―B領域の一部は、L0のPIC領域と重ねて配置されている。OPC―B領域には過大な記録パワーで書き込みがなされることがないため、L0のPIC領域を再生する際、L1からL3を通過する光ビームが散乱や回折を受けて、PICの再生信号品質の低下を抑えることができる。また、L1からL3のOPC―B領域は概略同一半径位置上に重ねて配置されている。また、L1からL3のOPC―A領域は概略同一半径位置上に重ねて配置されている。
この場合、L0とL1の2つの情報記録層に備えられたOPC―A領域を使って、それぞれテスト記録の開始を行うことが可能である。L1からL3の情報記録層は、記録膜を設計する上で奥の情報記録層に光を透過する半透明層にしなければならないというが制約があるが、L0の情報記録層にはその必要がない。即ち、情報記録層の記録材料や記録膜の構成は、L0と、L1からL3の間で大きく異なる。このようにL0と、L1からL3で異なる記録膜の性質をもつことから、L0のOPC−A領域だけでなく、L1のOPC―A領域の2つのOPC−A領域で、最初のテスト記録を行って、L1で求まった最適記録パワーをもとにL2とL3のテスト記録する際の、記録パワーの上限値を求める方が、同類の記録膜の特性であれば、L2とL3の最適記録パワーをより精度よく求めることが可能でとなる。
また、OPC―A領域は、L0だけでなくL1からL3の情報記録層にも配置するため、万が一L0のOPC―A領域を使い果たした場合でも、L1からL3のOPC―A領域を順番に使っていくことができ、追記型光ディスクでユーザーデータ領域に空きがあるにも係わらず、早期にOPC領域を使い果たしてしまう可能性がなくなり、テスト記録ができないことが原因で光ディスクへの追記ができなくなるなどの課題を解決することが可能となる。
図17は、本発明の第5の実施形態による各情報記録層内にOPC領域が配置された物理フォーマットの別の一例を示す図である。図17において、L0にはテスト記録領域(OPC―A領域)が2つ設けられている。L1からL3にはOPC―A領域とOPC―B領域の2つのテスト記録領域が備えられている。L1からL3のOPC―A領域の一部は、L0のPIC領域と重ねて配置されている。また、L1からL3のOPC―A領域は概略重ねて配置されている。L1からL3のOPC―A領域は過大な記録パワーで書き込みがなされることがあるが、L1からL3のOPC−A領域の隣接部に相当なバッファ領域を確保しており、バッファ領域の部分の奥側のL0にもPIC領域が確保されている。したがって、L0のPIC領域を再生する際、L1からL3を通過する光ビームが散乱や回折を受けるが、バッファ領域の奥側に配置されているPIC領域では、再生信号品質の低下を抑えることができる。また、PIC領域には各情報記録層のディスク管理データがブロック単位に記録されており、単位ブロックをPIC領域内で複数回繰り返し記録している。したがって、PIC領域の全ての領域のディスク管理データが読めなくてもよい。即ち、繰り返し記録されている複数のブロックのうち、少なくとも1つのブロックのディスク管理データを読み出すことができれば問題ない。L1からL3のバッファ領域の奥側にあるPIC領域のディスク管理データが問題なく読み取れればよい。即ち、L1からL3のOPC領域の奥側にPIC領域を配置し、L1からL3のOPC領域の隣接部に十分なバッファ領域を持たせて配置することで、リードインゾーンのスペースを効率的に使い十分なOPC領域を確保することが可能である。
また、PIC領域は、再生専用領域であって、溝を高速に変調することによってディスク管理情報を記録している。また、PIC領域のトラックピッチ(0.35μm)は、データエリアのトラックピッチ(0.32μm)に比べて間隔が広いためもともとデータの読み出し信頼性が高く設計されている。従って、PIC領域の手前に配置されたL1からL3のOPC―A領域において、過大な記録パワーでテスト記録がなされても、PIC領域に記録されているディスク管理情報の読み出し性能の悪化は、追記されているデータあるいは書き換え可能なデータを読み取る場合よりも読み出しの信頼性が高く設計されている。従って、L0のPIC領域とL1からL3のOPC−A領域を重ねるように配置させても、PIC領域に記録されているディスク管理情報の読み出し時の信頼性を大きく損なうことがない。PIC領域とOPC−A領域を重ねて配置することによって、リードインゾーンのスペースを効率的に使え、十分なOPC領域を確保することが可能である。
また、図17においてL1からL3のOPC―B領域とL0のOPC−A領域は概略同一半径位置上に重ねて配置されている。また、L1からL3のOPC―A領域は概略同一半径位置上に重ねて配置されている。このように、L0とL1の2つの情報記録層に備えられたOPC―A領域を使って、L0とL1の2点をテスト記録の開始点としてOPC−A領域を使用することが可能である。L1からL3の情報記録層は、記録膜を設計する上で奥の情報記録層に光を透過する半透明層にしなければならないというが制約があるが、L0の情報記録層にはその必要がない。即ち、情報記録層の記録材料や記録膜の構成は、L0と、L1からL3の間で大きく異なる。このようにL0と、L1からL3で異なる記録膜の性質をもつことから、L0のOPC−A領域だけでなく、L0とL1の2つのOPC−A領域で、最初のテスト記録を行って、L1で求まった最適記録パワーをもとにL2とL3のテスト記録する際の、記録パワーの上限値を求める方が、L1からL3が同類の記録膜の特性であれば、L2とL3の最適記録パワーをより精度よく求めることが可能となる。
また、OPC―A領域は、L0だけでなくL1からL3の情報記録層にも配置するため、万が一L0のOPC―A領域を使い果たした場合でも、L1からL3のOPC―A領域を順番に使っていくことができ、追記型光ディスクでユーザーデータ領域に空きがあるにも係わらず、早期にOPC領域を使い果たしてしまう可能性がなくなり、テスト記録ができないことが原因で光ディスクへの追記ができなくなるなどの課題を解決することが可能となる。
また、図17のL0でOPC−A領域を2つに分けたが、一方をOPC−B領域としてもよいし、L0のOPC領域の配置を変えて1つのOPC−A領域にまとめてもよい。1つにまとめることによってバッファ領域を設ける必要がなくなり、リードイン領域のスペース効率が向上する。
また、L0のOPC領域をバッファ領域を挟んで、PIC領域の隣接部に置くことで、HFMグルーブとウォブルグルーブの間のコネクションゾーンをバッファ領域として使うことができ、リードイン領域のスペース効率が向上する。
ここで、本発明の特徴をより明確にさせるために、情報記録層を2層備える光ディスクにおけるOPC領域の配置構成についても、図18を用いて説明する。図18(a)は、情報記録層を2層備える追記型ディスク1011を示し、図18(b)は、情報記録層を2層備える書換型ディスク1012を示している。なお、実際は、偏芯や隣接領域からの干渉を吸収するためにバッファ領域などが所々に配置されているが、便宜上ここではその説明を省略する。
追記型ディスク1011(BD−R等)も書換型ディスク1012(BD−RE等)も、光源から遠い側の層(L0)のトラック方向(光スポットの進行方向)は、内周側から外周側へ向かう方向(図18では左側から右側の方向)である。また、光源に近い側の層(L1)のトラック方向は、外周側から内周側へ向かう方向(図18では右側から左側の方向)である(オポジット・パス)。また、L0層におけるテスト記録領域であるOPC0と、L1層におけるテスト記録領域であるOPC1は、半径位置が重なっていない。
追記型ディスク1011の場合、PIC領域はL0層に配置され、L1層には配置されていない。そして、OPC1は、L0層のPIC領域と半径位置が一部または全部が重なる位置に配置されている。また、OPC0は、OPC1よりも外周側の半径位置に配置されている。また、OPC0の使用方向1021は、OPC0における外周側の領域からOPC0における内周側の領域の方向であるのに対して、OPC1の使用方向1031は、OPC1における内周側の領域からOPC1における外周側の領域の方向である。
書換型ディスク1012の場合、PIC領域はL0層にもL1層にも配置され、OPC0は、OPC1よりも内周側の半径位置に配置されている。また、OPCの使用方向については、追記型光ディスク1011のような規制はない。
ここで、TDMA(Temporary Disc Management Area)について説明する。光ディスクが追記型ディスクである場合は図1〜17やその説明におけるDMAは厳密に言えばTDMAを指しており、TDMAは追記型ディスクに特有の領域である。追記型ディスクで欠陥管理などを行う場合、交替元エリアと交替先エリアの対応関係などを示したディフェクト情報(DFL(ディフェクトリスト)等)に更新が発生すると、追記という形でしか対応できないため、このTDMAに更新情報を追記していく。
追記型ディスクがファイナライズ(それ以降は記録を禁止し、再生のみ可能とするクローズ処理)がされると、TDMAの最終のディフェクト情報が、INFO領域内のDMAに記録される。なお、上述したNext Available PSN情報は、ディフェクト情報とは異なるものであり、OPCを管理するのに必要な情報である。そのため、TDMAには記録されるが、ファイナライズ後はテスト記録が実行されることがないことから管理する必要がないので、INFO領域内のDMAには記録されない。このように、TDMAで管理する情報はINFO領域内のDMAに記録される情報よりも遙かに多くなるため、例えば、INFO領域内のDMAが32ブロックに対して、各TDMAは2048ブロックとする等、充分なサイズが確保されている。
また、TDMA0とTDMA1の関係であるが、TDMA0からTDMA1の順番で使用される。つまり、L0層のTDMA0の空き領域が少なくなる等して、TDMA0への記録が不可能になった場合に、L1層のTDMA1での更新処理が行われる。
一方、書換型ディスクでは、書き換えによる更新が可能なため、このようなディフェクト情報の更新は、INFO領域内のDMAを用いて実行される。また、追記型ディスクにおけるTDMA0やTDMA1にほぼ相当する半径位置の領域は、その使用用途が特に決められていないリザーブ領域として確保されている。よって、図17までの説明において、書換型ディスクの場合、DMAと記載された領域は、必ずしもDMAである必要性はなく、リザーブ領域であってもよい。
ここで、図17に示す構成と図18に示す構成とを比べることで、図17に示すOPC領域やDMA(TDMA)等の配置関係の特徴として、以下のような特徴をより明確に把握することができる。
まず、図17に示す構成では、PIC領域の半径位置に対して、少なくとも一部の半径位置が重なるOPC領域を有する情報記録層が2つ以上ある。すなわち、再生専用の管理データ領域(例えばPIC領域)の一部と他の2つ以上の情報記録層のテスト記録領域(例えばOPC領域)の少なくとも一部とが重なるように配置される。サイズが限られたゾーンの中で、あえてOPC領域をPIC領域と重ねて配置することで、OPC領域同士が同じ半径位置に配置される構成を最小限に抑えつつ、OPC領域のサイズを大きく確保することができ、OPC領域を使い果たしてしまう可能性を低減させることができる。PIC領域には同じ情報が繰り返し記録されているので、仮に、それらのOPC領域がレーザ光によるダメージを受けたとしても、ダメージを受けたOPC領域と重なっていないPIC領域の部分からは確実に情報を読み出すことができる。
また、図17に示す構成では、PIC領域の半径位置に対して、少なくとも一部の半径位置が重なる書き込み禁止領域(バッファ領域など)を有する情報記録層が2つ以上ある。すなわち、再生専用の管理データ領域(例えばPIC領域)と他層の書き込み禁止領域(例えばバッファ領域)の少なくとも一部同士が重なるように配置されている。バッファ領域には書き込み動作が行われないので、レーザ光によるダメージを受けることは無い。そのため、バッファ領域と重なるPIC領域の部分からは確実に情報を読み出すことができる。仮に、PIC領域の一部と重なる他層の領域(例えばOPC領域)がダメージを受けると、PIC領域のその対応する部分からは情報を読み取れなくなるおそれがある。しかしその場合でも、PIC領域には同じ情報が繰り返し記録されているので、PIC領域のバッファ領域と重なる部分からは確実に情報を読み出すことができる。PIC領域には各情報記録層のディスク管理データがブロック単位に記録されており、単位ブロックをPIC領域内で複数回繰り返し記録している。したがって、PIC領域のほとんど全ての領域のディスク管理データが、手前の層の書き込みの影響を受けてダメージを受けて、読めなくなってしまってもよい。即ち、繰り返し記録されている複数のブロックのうち、少なくとも1つのブロックのディスク管理データを読み出すことができれば問題ない。L1からL3のバッファ領域の奥側にあるPIC領域のディスク管理データが問題なく読み取れればよい。即ち、L1からL3のOPC領域の奥側にPIC領域を配置し、L1からL3のOPC領域の隣接部に十分なバッファ領域を持たせて配置することで、リードインゾーンのスペースを効率的に使い十分なOPC領域を確保することが可能である。
また、図17に示す構成では、DMA(TDMA)の内周側でなく外周側にOPC領域が配置された情報記録層がある。OPC領域の内周側と外周側にDMAが分割して配置されている。すなわち、一つの情報記録層において記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)をOPC領域の内周側と外周側の2箇所設けることで、その他の情報記録層のOPC領域と、OPC領域同士の層間の重なり量を減らす、または、なくすことができる。即ち、記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)を1つのブロックとして確保すると、OPC領域同士を重ねて配置しなくてはならないが、OPC領域を挟んで記録可能な管理データ領域を内周側と外周側の2つに分割して配置することで、OPC領域同士が同じ半径位置に配置される構成を最小限に抑えつつ、OPC領域と記録可能な管理データ領域のサイズを共に大きく確保することができる。これによって、OPC領域と記録可能な管理データ領域を使い果たしてしまう可能性を低減させることができる。逆に、OPC領域を分割して配置するとOPC領域の隣接のバッファ領域をOPC領域に比例してふやさなければならないが、記録可能な管理データ領域を分割して配置する場合には隣接部にバッファ領域を設ける必要がないため、有効にリードインゾーンを使用することが可能である。
また、図17に示す構成では、少なくとも一部の半径位置が互いに重なる複数のDMA(TDMA)がある。すなわち、ある情報記録層の管理データ領域(例えばDMA(TDMA))と、他のある情報記録層の管理データ領域(例えばDMA(TDMA))とは、少なくとも一部の半径位置が互いに重なるように配置されている。DMA(TDMA)同士を重ねて配置することで、サイズが限られたゾーンを有効に利用することができる。例えば、レーザ照射面から遠い情報記録層のOPC領域およびDMA(TDMA)の両方と、レーザ照射面に近い情報記録層のDMA(TDMA)とを、半径位置が重なるように配置することで、その近い側の情報記録層のゾーンを有効に利用することができる。DMA(TDMA)にはパワー調整後のレーザ光が照射され、過剰な記録パワーを照射することによって、ダメージを受けることはないので、DMA(TDMA)同士を重ねても、より奥側の情報記録層に記録された情報を正常に読み出すことができる。また仮に、レーザ照射面から遠い情報記録層のOPC領域がレーザ光によるダメージを受けたとしても、OPC領域のレーザ照射面に近い側に配置された情報記録層のDMA(TDMA)からは問題なく情報を読み出すことができる。
また、図17に示す構成では、DMA(TDMA)を複数含む情報記録層がある。一つの情報記録層において記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)を2箇所設けることで、その他の情報記録層のOPC領域との間で、OPC領域同士の層間の重なり量を減らす、または、なくすことができる。即ち、記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)を1つのブロックとして確保すると、OPC領域同士を重ねて配置しなくてはならないが、OPC領域を挟んで記録可能な管理データ領域を2つに分割して配置することで、OPC領域同士が同じ半径位置に配置される構成を最小限に抑えつつ、OPC領域と記録可能な管理データ領域のサイズを共に大きく確保することができる。これによって、OPC領域と記録可能な管理データ領域を使い果たしてしまう可能性を低減させることができる。逆に、OPC領域を分割して配置するとOPC領域の隣接のバッファ領域をOPC領域に比例してふやさなければならないが、記録可能な管理データ領域を分割して配置する場合には隣接部にバッファ領域を設ける必要がないため、有効にリードインゾーンを使用することが可能である。
また、図17に示す構成では、2つのDMA(TDMA)を含み、それらTDMAの間にOPC領域が配置された情報記録層がある。これにより、ユーザデータ領域から離れた位置にOPC領域を配置することができる。また、そのような構成により、例えば、レーザ照射面から遠い情報記録層のOPC領域と、レーザ照射面に近い情報記録層のDMA(TDMA)とは、半径位置が互いに重なる場合がある。この場合において、仮にレーザ照射面から遠い情報記録層のOPC領域がレーザ光によるダメージを受けたとしても、レーザ照射面に近い情報記録層のDMA(TDMA)からは問題なく情報を読み出すことができる。また、DMA(TDMA)の内部にOPC領域を配置した場合には、その分だけ、サイズが限られた残りのゾーンを有効に利用することができる。
また、図17に示す構成では、OPC領域の両端に書き込み禁止領域(バッファ領域など)が配置されている情報記録層がある。そのOPC領域の内周側に隣接して第1のバッファ領域が配置されている。OPC領域の外周側に隣接して第2のバッファ領域が配置されている。第1のバッファ領域の内周側に隣接して第1のDMA(TDMA)が配置されており、第2のバッファ領域の外周側に隣接して第2のDMA(TDMA)が配置されている。第1および第2のDMA(TDMA)には、同じ属性の情報が記録される。すなわち、2つのDMA(TDMA)の間にOPC領域を配置する場合は、DMA(TDMA)とOPC領域との間にバッファ領域を配置する。これにより、OPC領域がレーザ光によるダメージを受けたとしても、DMA(TDMA)にその影響が及ぶことを防止することができる。また、2つのDMA(TDMA)には同じ属性の情報が記録されるので、仮に一方のDMA(TDMA)がダメージを受けて読み出し不能となった場合でも、他方のDMA(TDMA)から確実に情報を読み出すことができる。また、一つの情報記録層において、OPC領域を挟んで記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)を2箇所設けることで、その他の情報記録層のOPC領域との間で、OPC領域同士の層間の重なり量を減らす、または、なくすことができる。即ち、記録可能な管理データ領域(たとえばTDMA領域)を1つのブロックとして確保すると、OPC領域同士を重ねて配置しなくてはならない。一方、OPC領域を挟んで記録可能な管理データ領域を2つに分割して配置することで、OPC領域同士が同じ半径位置に配置される構成を最小限に抑えつつ、OPC領域と記録可能な管理データ領域のサイズを共に大きく確保することができ、OPC領域と記録可能な管理データ領域を使い果たしてしまう可能性を低減させることができる。逆に、OPC領域を分割して配置するとOPC領域の隣接のバッファ領域をOPC領域に比例してふやさなければならないが、記録可能な管理データ領域を分割して配置する場合には隣接部にバッファ領域を設ける必要がないため、有効にリードインゾーンを使用することが可能である。
なお、本発明の情報記録媒体は、図17に示す上記の特徴を全て満たす必要はなく、これらの特徴のいずれか1つを採用した構成でもよいし、複数の特徴を任意に組み合わせた構成でもよい。
(実施形態6)
次に本発明の多層光学的情報記録媒体の記録方法について図面を参照して説明する。本発明の第6の実施形態によるテスト記録の手順について図8を用いて説明する。用いる多層光ディスクは実施形態1から4で用いた多層光ディスク媒体である。
次に本発明の多層光学的情報記録媒体の記録方法について図面を参照して説明する。本発明の第6の実施形態によるテスト記録の手順について図8を用いて説明する。用いる多層光ディスクは実施形態1から4で用いた多層光ディスク媒体である。
第1のステップは、PIC領域のディスク管理情報およびDMAに記録されているOPC管理情報を読み出すステップである。PIC領域にあらかじめ記録されている各情報記録層の推奨記録パワー、OPCに必要な各種パラメータ、ライトストラテジパラメータ、DMAに記録されている各情報記録層のOPC領域の位置、例えば記録開始アドレスおよび/又は終了アドレスを指示する情報と、それぞれのOPC領域内で現在使用可能な位置を指示する情報であるNext Available PSN(Physical Sector Number)を読み出す。光ディスクが光記録再生装置にローディングされると、当該DMAのOPC領域管理情報を読み取り、この情報から光ディスク内のOPC領域の位置および使用可能なOPC領域内の位置を確認し、該確認された位置でOPCを行うことができる。読み取った情報から、第i(iは0から3の整数)の情報記録層のOPC―A領域に記録可と判定された場合次のステップに進む。もし、全てのOPC−A領域を使い切っている場合は、テスト記録不可となり、テスト記録は中止される。
第2のステップは、第iの情報記録層のOPC−A領域にテスト記録を行い記録パワーの最適値を求めるステップである。テスト記録の際には、PIC領域から読み出されたOPCパラメータを使って、複数の記録パワーでテスト記録し、記録された信号の変調度特性を測定し、それらの結果をもとに所定の演算を行って、最適記録パワーを求める。変調度の測定結果から最適記録パワーの求め方については後述の実施形態で説明する。
次に、OPC−A領域で求められた最適記録パワーが本来求まるべき最適記録パワーであったかをチェックする。上述の最適記録パワーを求める動作手順におけるOPC−A領域で求めた該最適記録パワー(Pwoi)と、光ディスクのPIC領域にあらかじめ記録されているディスク管理情報から読み出された推奨記録パワー(Pwpi)とを比較し、該最適記録パワー(Pwoi)が該推奨記録パワー(Pwpi)に比べて例えば5%を超えて大きい場合(Pwoi/Pwpi−1>5%)は、求まった最適記録パワー(Pwoi)が不適切と判断し、再度、ライトストラテジを変更する、あるいは、そのままのライ
トストラテジで、上述のOPC手順をやり直し、最適記録パワー(Pwoi)を求めなおす。
トストラテジで、上述のOPC手順をやり直し、最適記録パワー(Pwoi)を求めなおす。
また、別のチェック方法として、上述の最適記録パワーを求める動作手順において、当該光ディスク装置を用いてOPC−A領域で求まった最適記録パワーが、本来光ディスク製造者がディスク作成時に想定した記録パワーと比べて実質的に高くなることを防ぐために、該最適記録パワーと光ディスク上のPIC領域にあらかじめ記録されているディスク管理情報から読み出された推奨記録パワーのターゲット変調度(Mmax)を、該最適記録パワーで記録された信号の変調度(Mo)と比較し、最適記録パワーで記録した際の変調度が該ターゲット変調度(Mmax)に比べて大きい場合(Mo>Mmax)は、求まった最適記録パワー(Pwoi)が高いと判断し、再度ライトストラテジを変更する、あるいは、そのままのライトストラテジで、上述のOPC手順をやり直し、最適記録パワー(Pwoi)を求めなおす。該最適記録パワーで記録された変調度(Mo)と、該ターゲッ
ト変調度(Mmax)とを比較し、該最適記録パワーで記録した際の変調度が該ターゲット変調度(Mmax)に比べて同等もしくは小さい場合(Mo≦Mmax)は、求まった最適記録パワー(Pwoi)を最適記録パワーと決定する。
ト変調度(Mmax)とを比較し、該最適記録パワーで記録した際の変調度が該ターゲット変調度(Mmax)に比べて同等もしくは小さい場合(Mo≦Mmax)は、求まった最適記録パワー(Pwoi)を最適記録パワーと決定する。
次に、第iの情報記録層のOPC−B領域(もし、i=0であればOPC−A領域でも可)で該最適記録パワーを使ってテスト記録を行い、記録パルス条件(ライトストラテジ条件)の最適値を求める。これによって第i層へのテスト記録は完了する。
ここで、最適記録パワーのチェックの方法として上述の例を説明したが、上述方法を組み合わせてもよいし、別の好適な方法でチェックを行ってもよい。例えば、ジッタ、MLSE、β、アシンメトリ等を組み合わせて判断材料に使ってもよい。
第3のステップは、第i以外の情報記録層である第j層にテスト記録を行うため準備を行うステップである。第iの情報記録層の該最適記録パワー(Pwoi)と該推奨記録パワー(Pwpi)の比率α(=Pwoi/Pwpi)を求め、第jの情報記録層の推奨記録パワー(Pwpi)から、第jの情報記録層の予測される最適記録パワー(Pwyj)を以下の式で算出する。
(Pwyj)=(Pwpj)×α
(Pwyj)=(Pwpj)×α
さらに、第jの情報記録層の予測される最適記録パワー(Pwyj)にあらかじめ決められている係数であるX(例えば1.1)をかけた値を第j層の上限記録パワー(Pwmaxj)と決定する。
(Pwmaxj)= (Pwyj)×X
ここで前記比率αはテスト記録によってもとまった最適記録パワーと推奨記録パワーとの比率である。即ち、光ディスク装置にゴミ、埃、その他の原因によって光ディスク装置の設定する記録パワーが、光ディスク作成時にディスク製造者が決めた記録パワーに対して、記録パワーの絶対値がどのくらいずれているかを表す指標である。したがって、α=1の場合、求まった最適記録パワーと推奨記録パワーが一致している場合であり、光ディスク装置を使ってテスト記録して求めた記録パワーはディスク製造者があらかじめディスク作成時に記録したパワーと一致していることを意味する。α>1の場合は、一例として、光ディスク装置の光学系、例えば対物レンズ上にゴミ、埃などが付着し、行路途中でレーザ光出射直後の記録パワーと光ディスク盤面上での記録パワーとの間にロスがあるときに生じる。あるいは、光ディスク装置の記録パワーのキャリブレーションに誤差がある場合も生じる。これらが原因の場合は、他の情報記録層においても同様の記録パワーのロスやキャリブレーション誤差が発生するため、前記比率αを使って、光ディスク装置が設定する記録パワーと実際の光ディスクの情報記録面上の照射パワーとの間を補正することを目的としている。
(Pwmaxj)= (Pwyj)×X
ここで前記比率αはテスト記録によってもとまった最適記録パワーと推奨記録パワーとの比率である。即ち、光ディスク装置にゴミ、埃、その他の原因によって光ディスク装置の設定する記録パワーが、光ディスク作成時にディスク製造者が決めた記録パワーに対して、記録パワーの絶対値がどのくらいずれているかを表す指標である。したがって、α=1の場合、求まった最適記録パワーと推奨記録パワーが一致している場合であり、光ディスク装置を使ってテスト記録して求めた記録パワーはディスク製造者があらかじめディスク作成時に記録したパワーと一致していることを意味する。α>1の場合は、一例として、光ディスク装置の光学系、例えば対物レンズ上にゴミ、埃などが付着し、行路途中でレーザ光出射直後の記録パワーと光ディスク盤面上での記録パワーとの間にロスがあるときに生じる。あるいは、光ディスク装置の記録パワーのキャリブレーションに誤差がある場合も生じる。これらが原因の場合は、他の情報記録層においても同様の記録パワーのロスやキャリブレーション誤差が発生するため、前記比率αを使って、光ディスク装置が設定する記録パワーと実際の光ディスクの情報記録面上の照射パワーとの間を補正することを目的としている。
第4のステップは第jの情報記録層のOPC−B領域にテスト記録を行い、第j層の最適記録パワーと記録パルス条件を求めるステップである。テスト記録の際には、第3のステップで決定した該上限記録パワー(Pwmaxj)以下の複数の記録パワーでテスト記録し、記録されている信号の変調度特性を測定し、第jの情報記録層の最適記録パワー(Pwoj)を求める。第jの情報記録層の最適記録パワー(Pwoj)決定後、該最適記録パワー(Pwoj)で第jの情報記録層のOPC−B領域にテスト記録を行い、記録パルス条件(ライトストラテジ条件)の最適値を求める。これによって第jの情報記録層へのテスト記録は完了する。ここで省略したが、第2のステップと同様、求められた最適記録パワー(Pwoj)が本来求まるべき最適記録パワーであったかをチェックする処理手順をいれてもよい。
第5のステップは全ての情報記録層のテスト記録が完了したかをチェックするステップである。もし、全ての情報記録層でテスト記録が完了していない場合は、第4のステップに戻って、残りの情報記録層のテスト記録を行い、記録パワーとライトストラテジの最適値を求める。もし、全ての情報記録層のテスト記録が完了している場合は、テスト記録の完了処理を実施する。即ち、DMAのNext Available PSN情報を更新しテスト記録は完了する。
本実施形態において、一例としてX=1.1としたが、X=1.1に限られるものでなく、X=1として、予測される最適記録パワーを上限として記録するよう設定してもよい。
また、OPC−B領域でテスト記録した結果求まった最適記録パワーがステップ3で算出した記録パワーの上限値を超える場合は、記録パワーの上限値を適切な値に更新してもよい。ただし、最適パワーが求まるまでは、先に決めた上限パワーを超えてテスト記録することはできない。
また、本発明の実施形態において記録方法としたが、記録動作の手順をメインに説明しているためであって、必ずしも記録動作に限られるものではなく、再生方法も含めて光記録再生方法といってもよい。
(実施形態7)
次に本発明の多層光学的情報記録媒体の記録方法について図面を参照して説明する。本発明の第7の実施形態によるテスト記録の手順について図11を用いて説明する。用いる多層光ディスクは実施形態5で用いた多層光ディスク媒体である。
次に本発明の多層光学的情報記録媒体の記録方法について図面を参照して説明する。本発明の第7の実施形態によるテスト記録の手順について図11を用いて説明する。用いる多層光ディスクは実施形態5で用いた多層光ディスク媒体である。
第1のステップは、PIC領域のディスク管理情報およびDMAに記録されているOPC管理情報を読み出すステップである。PIC領域にあらかじめ記録されている各情報記録層の推奨記録パワー、OPCに必要な各種パラメータ、ライトストラテジパラメータ、DMAに記録されている各情報記録層別のOPC領域の位置、例えば記録開始アドレスおよび/又は終了アドレスを指示する情報と、それぞれのOPC領域内で現在使用可能な位置を指示する情報であるNext Available PSN(Physical Sector Number)を読み出す。光ディスクが光記録再生装置にローディングされると、当該DMAのOPC領域管理情報を読み取り、この情報から光ディスク内のOPC領域の位置および使用可能なOPC領域内の位置を確認し、該確認された位置でOPCを行うことができる。読み取った情報から、第0の情報記録層のOPC―A領域と第iの情報記録層のOPC−A領域に記録可と判定された場合次のステップに進む。もし、第0層のOPC−A領域を使い果たしていた場合および、全てのOPC−A領域を使い切っている場合は、テスト記録不可となり、テスト記録は中止される。もし、第0の情報記録層のOPC−A領域が記録可能で、第1から第3のOPC−A領域を使い切っていた場合は、実施形態6の手順でテスト記録が実施される。
第2のステップは、第0の情報記録層のOPC−A領域にテスト記録を行い記録パワーの最適値を求めるステップである。テスト記録の際には、PIC領域から読み出されたOPCパラメータを使って、複数の記録パワーでテスト記録し、記録された信号の変調度特性を測定し、それらの結果をもとに所定の演算を行って、最適記録パワーを求める。さらに前記最適パワーでテスト記録を行い、第0層の最適記録パルス条件(ライトストラテジ条件)を求める。これによって第0の情報記録層へのテスト記録は完了する。変調度の測定結果から最適記録パワーの求め方については後述の実施形態で説明する。
第3のステップは、第iの情報記録層のOPC−A領域にテスト記録を行い記録パワーの最適値を求めるステップである。テスト記録の際には、PIC領域から読み出されたOPCパラメータを使って、複数の記録パワーでテスト記録し、記録されている信号の変調度特性を測定し、それらの結果をもとに所定の演算を行って、最適記録パワーを求める。
次に、OPC−A領域で求められた最適記録パワーが本来求まるべき最適記録パワーであったかをチェックする。上述の最適記録パワーを求める動作手順における第iの情報記録層のOPC−A領域で求まった該最適記録パワー(Pwoi)と、光ディスクのPIC領域にあらかじめ記録されているディスク管理情報から読み出された推奨記録パワー(Pwpi)とを比較し、該最適記録パワー(Pwoi)が該推奨記録パワー(Pwpi)に比べて例えば5%以上大きい場合(Pwoi/Pwpi−1≧5%)は、求まった最適記録パワー(Pwoi)が不適切と判断し、再度、ライトストラテジを変更する、あるいは、そのままのライトストラテジで、上述のOPC手順をやり直し、最適記録パワー(Pwoi)を求めなおす。
また、別のチェック方法として、上述の最適記録パワーを求める動作手順において、当該光ディスク装置を用いてOPC−A領域で求まった最適記録パワーが、本来光ディスク製造者がディスク作成時に想定した記録パワーと比べて実質的に高くなることを防ぐために、該最適記録パワーと光ディスク上のPIC領域にあらかじめ記録されているディスク管理情報から読み出された推奨記録パワーのターゲット変調度(Mmax)を、該最適記録パワーで記録された信号の変調度(Mo)と比較し、最適記録パワーで記録した際の変調度が該ターゲット変調度(Mmax)に比べて大きい場合(Mo>Mmax)は、求まった最適記録パワー(Pwoi)が、高いと判断し、再度ライトストラテジを変更する、あるいは、そのままのライトストラテジで、上述のOPC手順をやり直し、最適記録パワー(Pwoi)を求めなおす。最適記録パワーで記録された変調度(Mo)と、該ターゲット変調度(Mmax)とを比較し、該最適記録パワーで記録した際の変調度が該ターゲット変調度(Mmax)に比べて同等もしくは小さい場合(Mo≦Mmax)は、求まった最適記録パワー(Pwoi)を最適記録パワーと決定する。
次に、第i層のOPC−B領域へ該最適パワーでテスト記録を行い、第i層の最適記録パルス条件(ライトストラテジ条件)を求める。これによって第i層へのテスト記録は完了する。
ここで、最適記録パワーのチェックの方法として上述の例を説明したが、上述方法を組み合わせてもよいし、別の好適な方法でチェックを行ってもよい。例えば、ジッタ、MLSE、β、アシンメトリ等を組み合わせて判断材料に使ってもよい。
第4のステップは、第i以外の情報記録層である第j層にテスト記録を行うため準備を行うステップである。第iの情報記録層の該最適記録パワー(Pwoi)と該推奨記録パワー(Pwpi)の比率α(=Pwoi/Pwpi)を求め、第jの情報記録層の推奨記録パワー(Pwpi)から、第jの情報記録層の予測される最適記録パワー(Pwyj)を以下の式で算出する。
(Pwyj)=(Pwpj)×α
(Pwyj)=(Pwpj)×α
さらに、第jの情報記録層の予測される最適記録パワー(Pwyj)にあらかじめ決められている係数であるX(例えば1.1)をかけた値を第j層の上限記録パワー(Pwmaxj)と決定する。
(Pwmaxj)= (Pwyj)×X
ここで前記比率αはテスト記録によってもとまった最適記録パワーと推奨記録パワーとの比率である。即ち、光ディスク装置にゴミ、埃、その他の原因によって光ディスク装置の設定する記録パワーが、光ディスク作成時にディスク製造者が決めた記録パワーに対して、記録パワーの絶対値がどのくらいずれているかを表す指標である。したがって、α=1の場合、求まった最適記録パワーと推奨記録パワーが一致している場合であり、光ディスク装置を使ってテスト記録して求めた記録パワーはディスク製造者があらかじめディスク作成時に記録したパワーと一致していることを意味する。α>1の場合は、一例として、光ディスク装置の光学系、例えば対物レンズ上にゴミ、埃などが付着し、行路途中でレーザ光出射直後の記録パワーと光ディスク盤面上での記録パワーとの間にロスがあるときに生じる。あるいは、光ディスク装置の記録パワーのキャリブレーションに誤差がある場合も生じる。これらが原因の場合は、他の情報記録層においても同様の記録パワーのロスやキャリブレーション誤差が発生するため、前記比率αを使って、光ディスク装置が設定する記録パワーと実際の光ディスクの情報記録面上の照射パワーとの間を補正することを目的としている。
(Pwmaxj)= (Pwyj)×X
ここで前記比率αはテスト記録によってもとまった最適記録パワーと推奨記録パワーとの比率である。即ち、光ディスク装置にゴミ、埃、その他の原因によって光ディスク装置の設定する記録パワーが、光ディスク作成時にディスク製造者が決めた記録パワーに対して、記録パワーの絶対値がどのくらいずれているかを表す指標である。したがって、α=1の場合、求まった最適記録パワーと推奨記録パワーが一致している場合であり、光ディスク装置を使ってテスト記録して求めた記録パワーはディスク製造者があらかじめディスク作成時に記録したパワーと一致していることを意味する。α>1の場合は、一例として、光ディスク装置の光学系、例えば対物レンズ上にゴミ、埃などが付着し、行路途中でレーザ光出射直後の記録パワーと光ディスク盤面上での記録パワーとの間にロスがあるときに生じる。あるいは、光ディスク装置の記録パワーのキャリブレーションに誤差がある場合も生じる。これらが原因の場合は、他の情報記録層においても同様の記録パワーのロスやキャリブレーション誤差が発生するため、前記比率αを使って、光ディスク装置が設定する記録パワーと実際の光ディスクの情報記録面上の照射パワーとの間を補正することを目的としている。
第5のステップは第jの情報記録層のOPC−B領域にテスト記録を行い、第j層の最適記録パワーと記録パルス条件を求めるステップである。テスト記録の際には、第4のステップで決定した該上限記録パワー(Pwmaxj)以下の複数の記録パワーでテスト記録し、記録されている信号の変調度特性を測定し、第jの情報記録層の最適記録パワー(Pwoj)を求める。第jの情報記録層の最適記録パワー(Pwoj)決定後、該最適記録パワー(Pwoj)で第jの情報記録層のOPC−B領域にテスト記録を行い、記録パルス条件(ライトストラテジ条件)の最適値を求める。これによって第jの情報記録層へのテスト記録は完了する。ここで省略したが、第3のステップと同様、求められた最適記録パワー(Pwoj)が本来求まるべき最適記録パワーであったかをチェックする処理手順をいれてもよい。
第6のステップは全ての情報記録層のテスト記録が完了したかをチェックするステップである。もし、全ての情報記録層でテスト記録が完了していない場合は、第5のステップに戻って、残りの情報記録層のテスト記録を行い、記録パワーとライトストラテジの最適値を求める。もし、全ての情報記録層のテスト記録が完了している場合は、テスト記録の完了処理を実施する。即ち、DMAのNext Available PSN情報を更新しテスト記録は完了する。
本実施形態において、一例としてX=1.1としたが、X=1.1に限られるものでなく、X=1として、予測される最適記録パワーを上限として記録するよう設定してもよい。
また、OPC−B領域でテスト記録した結果求まった最適記録パワーがステップ4で算出した記録パワーの上限値を超える場合は、記録パワーの上限値を適切な値に更新してもよい。ただし、最適パワーが求まるまでは、先に決めた上限パワーを超えてテスト記録することはできない。
また、本発明の実施形態において記録方法としたが、記録動作の手順をメインに説明しているためであって、必ずしも記録動作に限られるものではなく、再生方法も含めて光記録再生方法といってもよい。
(実施形態8)
次に本発明の多層光学的情報記録媒体の記録再生装置100について図面を参照して説明する。装置100は、情報記録媒体101に対して情報の記録または再生の少なくとも一方を行う装置であり、再生専用装置であってもよい。
次に本発明の多層光学的情報記録媒体の記録再生装置100について図面を参照して説明する。装置100は、情報記録媒体101に対して情報の記録または再生の少なくとも一方を行う装置であり、再生専用装置であってもよい。
図1は本発明の第8の実施形態による多層光学的情報記録媒体の記録再生装置の全体構成を説明する図である。実施形態1から5の多層光ディスクおよび実施形態6および7の記録方法を用いて、テスト記録を行って各情報記録層へテスト記録を行う動作について説明する。
多層光ディスク101は例えばBD−R媒体等の多層光学的情報記録媒体である。記録再生装置100は、光ピックアップ111と、スピンドルモータ122と、サーボ制御部112とを備える。光ピックアップ111は、回折素子102と、コリメートレンズ103および104と、対物レンズ105と、レーザ光源106と、アクチュエータ107と、光検出器109および110と、サーボ制御部112とを備える。
記録再生装置100は、管理データ領域(PIC、DMA、TDMA等)から管理データを再生し、管理データに基づいて情報記録媒体へ情報を記録する記録部を備える。その記録部は、球面収差補正部108と、RF信号演算部113と、レーザ駆動回路114と、レーザ出力制御回路115と、記録パワー制御部116と、再生信号検出部117と、管理情報読み込み部118と、演算部119と、メモリ120と、システム制御部121とを備える。記録部はまた、テスト記録領域を用いて記録条件を調整し、調整された記録条件にて、多層光ディスク101へ情報を記録する動作を行う。
レーザ光源106および光検出器109および110を備える光ピックアップ111は、多層光ディスク101の各情報記録層にレーザ光を照射する照射部として機能するとともに、情報記録層で反射された反射光を受光する受光部として機能する。
RF信号演算部113、再生信号検出部117、管理情報読み込み部118と、演算部119、メモリ120およびシステム制御部121は、反射光の受光により得られた電気信号に基づいて情報を再生する再生部として機能する。
レーザ光源106から出射された光ビームはコリメートレンズ103、104によって平行光に変換され、対物レンズ105に入射し、多層光ディスク101の情報記録面上に収束される。多層光ディスク101で反射された光ビームはもとの光路を逆にたどってコリメートレンズ103、104によって集光され、回折素子102の光分岐手段によって光検出器109、110へ入射する。サーボ信号(フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号)および情報信号(RF信号)は、光検出器109、110の出力信号より生成される。アクチュエータ107は、対物レンズ105の光軸方向の位置制御であるフォーカス制御と、それに垂直かつ光ビームの進行方向に対して垂直な方向の位置制御であるトラッキング制御をサーボ制御部112によって行い、コイルや磁石などの駆動手段を駆動することによって制御されている。また、RF信号演算部113によってRF信号が生成される。球面収差補正部108は、コリメートレンズ104を駆動し、各情報層の表面からの厚みに応じた最適な球面収差補正を行う。前記光ピックアップ111内のレーザ光源106を駆動するレーザ駆動回路114、前記レーザ駆動回路114に対し所望のレーザ出力でパワー制御をかけるレーザ出力制御回路115、前記レーザ出力制御回路に、複数の記録パワーを設定し、テスト記録、データ記録あるいは再生の指示を出す記録パワー制御部116、前記RF信号から再生信号の信号品質(変調度、アシンメトリ、β、ジッタ、MLSE等)を検出する再生信号検出部117、前記RF信号から前記多層光ディスク101上に記録されているPIC領域のディスク管理情報やDMAのOPC領域管理情報を読み出す管理情報読み込み部118、テスト記録された信号を再生し、再生信号検出部で検出された変調度特性から、最適記録パワーを演算、さらに前記最適記録パワー(Pwoi)と推奨記録パワー(Pwpi)の比率を演算し、テスト記録時の上限パワーを演算する演算部119を備える。演算部119の動作は実施形態6のステップ3、および実施形態7のステップ4で説明した通りであり、テスト記録の結果をもとに最適記録パワーや、上限記録パワーの演算を行う。また、前記テスト記録によって求まった各情報記録層の最適記録パワー、最適記録パワーと推奨記録パワーとの比率(α)、上限記録パワーのいずれか又は全てを保持するメモリ120、演算部の演算結果、管理情報読み込み部の読み取り情報をもとに記録パワー制御部に所定の記録条件を設定するシステム制御部121を備える。システム制御部は、記録パワー制御部116に命令を出し、全ての情報記録層のテスト記録完了するまでテスト記録の動作を繰り返す。
次に、前記多層光学的情報記録媒体の記録再生装置を用いて最適な記録パワーを学習する詳細な動作について説明する。
図1において、レーザ駆動回路114によって駆動されたレーザ光源106から出射された光ビームは、球面収差補正部108によってコリメートレンズ104を移動し、多層光学的情報記録媒体(BD−R媒体)である多層光ディスク101の所望の情報記録層に集光される。サーボ制御部112によって、光スポットは所望の情報記録層へフォーカス、トラッキング制御される。光ピックアップ111は多層光ディスク101の内周部へシークしPIC領域のディスク管理情報(DI:Disc Information)を読み出す。サーボ制御回路は、光スポットを多層光ディスク101のテスト記録領域にシークさせフォーカス、トラッキング制御する。システム制御部121は、前記DI情報の中のOPCパラメータの1つであるターゲット記録パワー(Pind)の近傍±10%の範囲の複数のパワーを設定し、記録パワーを変えながら複数回テスト記録するよう記録パワー制御部116に指令する。レーザ出力制御回路115は、所望の記録パワーで発光するようパワーサーボをかけ、レーザ駆動回路114がレーザ光源106を駆動し、対物レンズ105で集光された光ビームによって、所望のテスト記録領域の所望のトラック(あるいは所望のクラスタ)に信号が記録される。
次に、記録された信号の再生動作について説明する。該トラック(クラスタ)からの反射光は、光ピックアップ111内の光検出器109,110で受光され、電気信号に変換され、RF信号演算部113でRF信号が生成される。再生信号検出部117により該テスト記録された複数の記録パワーにおける変調度が検出される。図12を用いてRF信号から再生信号検出部によって検出される変調度について説明する。図12は8T信号を含む信号が記録された場合の再生信号を示す。図12の上側が光ディスク上に形成された8Tスペース部分を再生したときの電圧レベル(I8H)、下側が光ディスク上に形成された8Tマーク部分を再生したときの電圧レベル(I8L)である。再生信号検出部117はRF信号から最長スペースである8Tスペース、最長マークである8Tマークのそれぞれの電圧レベル(I8H、I8L)を検出する。
演算部119は、再生信号検出部117で検出された該電圧レベル(I8H、I8L)から変調度(MOD)を算出する。変調度(MOD)はMOD=(I8H−I8L)/I8H の演算により算出される。
次に複数の記録パワーの変調度特性から記録パワーの最適値である最適記録パワーを求める方法について説明する。演算部119はテスト記録した複数の記録パワーに対する変調度の測定結果から、該記録パワー(Pw)での該変調度(MOD)と該記録パワー(Pw)の積(MOD×Pw)を算出する。図13に記録パワーに対する変調度と記録パワーの積(MOD×Pw)を説明するための図の一例を示す。ターゲット記録パワー(Pind)の近傍でのいくつかの測定点を用いて、接線1301を引き、x軸(パワー軸)との切片を限界記録パワー(Pth)とする。最適記録パワー(Pwo)は、前記限界記録パワー(Pth)とパワー増倍率ρおよびκを用いて演算する。ここでκ、ρ、Pindは前記OPCパラメータであって、ディスク管理領域にあらかじめ記録されているものを読み出した結果を利用する。最適記録パワー(Pwo)は Pwo=ρ×κ×Pth の式によって演算され、演算結果を該情報記録層の最適記録パワーPwoとする。
次に、演算部は、OPC−A領域で求められた最適記録パワーが本来求まるべき最適パワーであったかをチェックする。上述の最適記録パワーを求める動作手順において、当該光ディスク装置を用いて第i層のOPC−A領域で求まった最適記録パワー(Pwoi)と、本来光ディスク製造者がディスク作成時に決定した記録パワーである第i層の推奨記録パワー(Pwpi)とを比較し、最適記録パワーが該推奨記録パワー(Pwpi)に比べて例えば5%以上大きい場合(Pwoi/Pwpi−1≧5%)は、求まった最適記録パワー(Pwoi)が不適切と判断し、再度、ライトストラテジを変更する、あるいは、そのままのライトストラテジで、上述のOPC手順をやり直し、最適記録パワー(Pwoi)を求めなおす。
また、別のチェック方法として、上述の最適記録パワーを求める動作手順において、当該光ディスク装置を用いてOPC−A領域で求まった最適記録パワーが、本来光ディスク製造者がディスク作成時に想定した記録パワーと比べて実質的に高くなることを防ぐために、該最適記録パワーと光ディスク上のPIC領域にあらかじめ記録されているディスク管理情報から読み出された推奨記録パワーのターゲット変調度(Mmax)を、該最適記録パワーで記録された信号の変調度(Mo)と比較し、最適記録パワーで記録した際の変調度が該ターゲット変調度(Mmax)に比べて大きい場合(Mo>Mmax)は、求まった最適記録パワー(Pwoi)が、高いと判断し、再度ライトストラテジを変更する、あるいは、そのままのライトストラテジで、上述のOPC手順をやり直し、最適記録パワー(Pwoi)を求めなおす。最適記録パワーで記録された変調度(Mo)と、該ターゲット変調度(Mmax)とを比較し、該最適記録パワーで記録した際の変調度が該ターゲット変調度(Mmax)に比べて同等もしくは小さい場合(Mo≦Mmax)は、求まった最適記録パワー(Pwoi)を最適記録パワーと決定する。
ここで、最適記録パワーのチェックの方法として上述の例を説明したが、上述方法を組み合わせてもよいし、別の好適な方法でチェックを行ってもよい。例えば、ジッタ、MLSE、β、アシンメトリ等を組み合わせて判断材料に使ってもよい。
尚、本実施形態8において、複数の記録パワーで記録した信号の変調度を測定することによって、記録パワーの最適値を求める方法を説明したが、最適パワーを求める方法は、変調度から求める方法だけでなく、β、ジッタ、アシンメトリ、MLSE等の他の信号指標の1つあるいは2つ以上を組み合わせて測定して求める方法であってもよい。また、変調度を使って最適記録パワーを求める場合においても、上述の変調度と記録パワーの積から、記録パワーの最適値を求める方法以外に、変調度の記録パワーのn乗の積を使って求めるn・κ法を用いて記録パワーの最適値を求めてもよい。
次に、演算部は、第i以外の情報記録層である第j層にテスト記録を行うため準備を行う動作について説明する。第iの情報記録層の該最適記録パワー(Pwoi)と該推奨記録パワー(Pwpi)の比率α(=Pwoi/Pwpi)を求め、第jの情報記録層の推奨記録パワー(Pwpi)から、第jの情報記録層の予測される最適記録パワー(Pwyj)を以下の式で算出する。
(Pwyj)=(Pwpj)×α
(Pwyj)=(Pwpj)×α
さらに、第jの情報記録層の予測される最適記録パワー(Pwyj)にあらかじめ決められている係数であるX(例えば1.1)をかけた値を第j層の上限記録パワー(Pwmaxj)と決定する。
(Pwmaxj)= (Pwyj)×X
ここで前記比率αはテスト記録によってもとまった最適記録パワーと推奨記録パワーとの比率である。即ち、光ディスク装置にゴミ、埃、その他の原因によって光ディスク装置の設定する記録パワーが、光ディスク作成時にディスク製造者が決めた記録パワーに対して、記録パワーの絶対値がどのくらいずれているかを表す指標である。したがって、α=1の場合、求まった最適記録パワーと推奨記録パワーが一致している場合であり、光ディスク装置を使ってテスト記録して求めた記録パワーはディスク製造者があらかじめディスク作成時に記録したパワーと一致していることを意味する。α>1の場合は、一例として、光ディスク装置の光学系、例えば対物レンズ上にゴミ、埃などが付着し、行路途中でレーザ光出射直後の記録パワーと光ディスク盤面上での記録パワーとの間にロスがあるときに生じる。あるいは、光ディスク装置の記録パワーのキャリブレーションに誤差がある場合も生じる。これらが原因の場合は、他の情報記録層においても同様の記録パワーのロスやキャリブレーション誤差が発生するため、前記比率αを使って、光ディスク装置が設定する記録パワーと実際の光ディスクの情報記録面上の照射パワーとの間を補正することを目的としている。
(Pwmaxj)= (Pwyj)×X
ここで前記比率αはテスト記録によってもとまった最適記録パワーと推奨記録パワーとの比率である。即ち、光ディスク装置にゴミ、埃、その他の原因によって光ディスク装置の設定する記録パワーが、光ディスク作成時にディスク製造者が決めた記録パワーに対して、記録パワーの絶対値がどのくらいずれているかを表す指標である。したがって、α=1の場合、求まった最適記録パワーと推奨記録パワーが一致している場合であり、光ディスク装置を使ってテスト記録して求めた記録パワーはディスク製造者があらかじめディスク作成時に記録したパワーと一致していることを意味する。α>1の場合は、一例として、光ディスク装置の光学系、例えば対物レンズ上にゴミ、埃などが付着し、行路途中でレーザ光出射直後の記録パワーと光ディスク盤面上での記録パワーとの間にロスがあるときに生じる。あるいは、光ディスク装置の記録パワーのキャリブレーションに誤差がある場合も生じる。これらが原因の場合は、他の情報記録層においても同様の記録パワーのロスやキャリブレーション誤差が発生するため、前記比率αを使って、光ディスク装置が設定する記録パワーと実際の光ディスクの情報記録面上の照射パワーとの間を補正することを目的としている。
次に、システム制御部121は、記録パワー制御部116に、第jの情報記録層のOPC−B領域にテスト記録を行い、第j層の最適記録パワーと記録パルス条件を求めるよう指示する。テスト記録の際には、該上限記録パワー(Pwmaxj)以下の複数の記録パワーでテスト記録し、RF信号生成部113から出力されるRF信号の再生信号の変調度特性を再生信号検出部117で測定する。
演算部119は、第jの情報記録層の最適記録パワー(Pwoj)を求める。第jの情報記録層の最適記録パワー(Pwoj)決定後、該最適記録パワー(Pwoj)で第jの情報記録層のOPC−B領域にテスト記録を行い、記録パルス条件(ライトストラテジ条件)の最適値を求める。これによって第jの情報記録層へのテスト記録は完了する。ここで省略したが、システム制御部121は、求められた最適記録パワー(Pwoj)が本来求まるべき最適記録パワーであったかをチェックする処理を行ってもよい。
システム制御部121は、全ての情報記録層のテスト記録が完了したかをチェックする。もし、全ての情報記録層でテスト記録が完了していない場合は、再び、残りの情報記録層のテスト記録を行い、記録パワーとライトストラテジの最適値を求める。もし、全ての情報記録層のテスト記録が完了している場合は、テスト記録の完了処理を実施する。即ち、DMAのNext Available PSN情報を更新するようシステム制御部は、記録パワー設定部に指示し、DMAに記録を行い記録動作は完了する。
尚、該光ディスク記録再生装置でテスト記録することによって求まった最適記録パワーあるいはOPC−B領域に記録する記録パワーの上限値、あるいは、記録パワーの上限値となる変調度、記録パルス条件の最適値等の情報を、1002のインナーエリアのDMAあるいは、その他所定の領域に追記しておいてもよい。こうすることによって、光学的情報記録媒体の特性に応じて、次回起動時に不要な調整ステップを実施することなく、記録パワーや記録パルス条件の補正を行う。これにより調整時間を短縮でき効率的に記録マークの信号品質を向上させることが可能となる。
尚、本発明の実施形態において光記録再生装置と追記型光ディスクを例に説明したが、これに限定されるわけではなく、書き換え可能な光ディスクに対しても有効である。
尚、本発明の実施形態において、OPC−B領域に記録する記録パワーの上限を設定したが、記録パワーとは、一般にレーザ光をパルス変調したときのピークレベルのパワーのことであるが、記録パルスによっては、中間パワー、スペースパワー、イレーズパワー、ボトムパワー、冷却パワー等、記録パワーよりも低いパワーレベルにも上限値を設けてもよい。また、記録パワーの上限値は、記録する際の光ディスクの速度に応じて複数設定することが可能である。具体的には2倍速(2x)と4倍速(4x)で記録可能な光ディスクの場合、2xと4xでは、別々の記録パワーの上限値をもってよい。
(実施形態9)
次に、本発明の第9の実施形態による多層光学的情報記録媒体のテスト記録を含むサーボ条件の調整の手順について図面を参照して説明する。多層光ディスクは本発明の第1の実施形態で用いた多層光ディスクの物理フォーマットを例に説明するが、第2、第3第4の実施形態で説明した多層光ディスクの物理フォーマットにも適応してもよい。
次に、本発明の第9の実施形態による多層光学的情報記録媒体のテスト記録を含むサーボ条件の調整の手順について図面を参照して説明する。多層光ディスクは本発明の第1の実施形態で用いた多層光ディスクの物理フォーマットを例に説明するが、第2、第3第4の実施形態で説明した多層光ディスクの物理フォーマットにも適応してもよい。
主として、ラジアルチルト、タンジェンシャルチルト、フォーカスオフセット、トラッキングオフセット、球面収差等のサーボ関係の項目の調整手順について説明する。
ラジアルチルト、タンジェンシャルチルトとは、光軸とスポットの進行方向で決まる傾きのことであり、光ディスクの情報記録面に対して、光スポットが垂直に入射するよう傾きの調整がなされる。光ディスクの記録面に傾き(チルト)があると、コマ収差が発生し、品質のよい信号を光ディスクに記録し、再生することが困難である。そのため、光ディスクに信号を記録再生する前に、ディスクとレーザビームの光軸との間のチルト角を正確に検出し、補正する必要がある。
また、複数の情報記録層をもつ光ディスクの場合、各情報記録層へ光スポットを集光する際、レーザビームの入射面から情報記録面までの厚みがL0、L1、L2、L3でそれぞれ異なるため、入射厚みに応じて球面収差が発生する。球面収差を各情報記録層に最適な条件に調整することが必要である。
光ディスクシステムの信頼性を上げるためには、サーボ条件の調整を行って品質のよい信号を記録、再生する必要がある。サーボ条件の調整は、光ディスク装置にあらかじめ設定されたサーボ条件の初期値を用いる方法があるが、光ディスクの種類、個々のディスクの偏心、厚みばらつき、チルトまた、光ディスク装置の取り付け精度のばらつきなどによって工場出荷時にあらかじめ設定されているサーボ条件の初期値に対して、個別に調整を行うことで、品質のよい信号を記録、再生することができる。サーボ条件の調整手順は、光ディスクが装置にローディングされた際に、所望の情報記録層にレーザ光をフォーカスさせた状態で、あらかじめ形成されているグルーブトラックからの反射光から生成されるトラッキングエラー信号をサーボ制御部112で検出し、トラッキングエラー信号の振幅が最大になるように、ラジアルチルト、タンジェンシャルチルト、フォーカスオフセット、球面収差補正値を調整する。
図1のアクチュエータ107は、対物レンズ105の光軸方向の位置制御であるフォーカス制御と、それに垂直かつ光ビームの進行方向に対して垂直な方向の位置制御であるトラッキング制御をサーボ制御部112によって行い、コイルや磁石などの駆動手段を駆動することによって制御されている。球面収差補正部108は、コリメートレンズ104を駆動し、各情報層の表面からの厚みに応じた最適な球面収差補正を行う。書き換えあるいは追記型の光ディスクのサーボ条件の調整は、サーボの条件を変えながら、光ディスクの記録トラックからの反射光によって生成されたトラッキングエラー信号をサーボ制御部112で検出し、トラッキングエラー信号の振幅が最大になるように、ラジアルチルト、タンジェンシャルチルト、フォーカスオフセットを調整する。
さらに精度よく、サーボ条件を調整する場合には、DMAのOPC領域管理情報をもとに過去に記録した記録済みトラックを検索し、所望の記録済みトラックを再生し、反射光から生成されるRF信号を再生信号検出部117によって読み取り、再生信号の信号品質(ジッタ、MLSE、エラーレート、変調度等)を測定し、測定された信号品質が最良になるようにサーボ条件を調整する。このようにトラキングエラー信号と、RF信号の2つの信号を使って、サーボ条件の調整することでより精度よいサーボ条件を設定することができ、信号品質を向上させることが可能である。
また、ブランクディスクのように、一度も記録されていない光ディスクの場合は、記録済みのトラックが存在しないため、レーザ光をフォーカスさせた状態でトラッキングエラー信号の振幅を検出してサーボ条件の調整を行うことはできるが、RF信号を使ってより精度よくサーボ条件の調整をすることができない。そこでサーボ条件の調整用に、記録パワーと記録パルス条件を学習し、暫定の記録パワーおよび暫定の記録パルス条件を決定し、その条件でサーボ条件を最適化するためのテスト記録トラックを作成し、最適なサーボ条件を決定する。最適なサーボ条件が決定後、さらにOPC領域で記録パワーと記録パルス条件を学習し、本発明の第6の実施形態で述べた手順で最適記録パワーと最適記録パルス条件を決定し、その条件でテスト記録トラックをOPC領域あるいはDMAに作成する。
本実施形態のサーボ条件の調整手順について図16のフローチャートを用いて説明する。第1のステップは、光ディスクが光ディスク装置にローディングされた際に、第1のサーボ条件の調整を行うステップである。光ディスクが光ディスク装置にローディングされた際に、所望の情報記録層にレーザ光をフォーカスさせた状態で、光ディスクにあらかじめ形成されているグルーブトラックからの反射光から生成されるトラッキングエラー信号をサーボ制御部112で検出し、トラッキングエラー信号の振幅が最大になるように、ラジアルチルト、タンジェンシャルチルト、フォーカスオフセット、球面収差補正値を調整する。トラッキングオフセットは、プシュプル信号の振幅の中心で制御ループが閉じるように調整する。以上を全ての情報記録層毎に実施し、各情報記録層の第1のサーボ条件の調整を完了する。
尚、ラジアルチルトとタンジェンシャルチルトのように情報記録層の厚みでなく半径位置で変わるようなパラメータに関しては、全ての情報記録層で、調整するのではなく、任意の1つの情報記録層で求めた値を用いて、他の情報記録層での調整を省略してもよい。
第2のステップは、ブランクディスクか否かを判断するステップである。リードインゾーン内のDMAに記録されたOPC領域管理情報を読み取り、DMAあるいはOPC領域にデータが記録されてないかチェックする。もし、過去に信号を記録済みの場合は後述の第6のステップへ移行し、過去に信号が記録されていない場合(ブランクディスクの場合)は、第3のステップへ移行する。
第3のステップは、第2のサーボ条件の調整前にOPC領域で、L0、L1、L2、L3の各情報記録層の暫定の記録パワーと記録パルス条件を求める手順である。第1のサーボ条件を設定し、L0のOPC−A領域でOPCを行い暫定の記録パワーを決定する。さらにOPC−A領域で記録パルス条件の調整を行い、記録パルス条件の暫定値を決定する。前述の暫定の記録パワーと暫定のライトストラテジで、OPC−A領域にテスト記録トラック(A)を作成する。次にL1のOPC−B領域でOPCを行い暫定の記録パワーを決定する。さらにOPC−B 領域で記録パルス条件の調整を行い、記録パルス条件の暫定値を決定する。前述の暫定の記録パワーと暫定のライトストラテジで、OPC−B領域にテスト記録トラック(A)を作成する。同様にL2、L3もL1と同様の手順で暫定の記録パワーと暫定の記録パルス条件を決定し、OPC−B領域にテスト記録トラック(A)を作成する。ここで、OPC領域へのテスト記録の手順は、前述の第6の実施形態の手順で実施し、暫定記録パワーおよび暫定記録パルス条件を決定する。
第4のステップは、第2のサーボ条件の調整を行うステップである。第3のステップで作成したOPC領域のテスト記録トラック(A)を再生し、サーボ条件の調整を行う。サーボ条件の調整は、各サーボ条件のオフセット値を変えながら再生信号品質を測定し、テスト記録トラック(A)を再生して生成されたRF信号の再生信号品質(ジッタ、MLSE、エラーレート、変調度等)を読み取って、再生信号品質が最良になるようにサーボ条件を調整し、最良なサーボ条件を決定する。以上を全ての情報記録層毎に実施し、各情報記録層の第2のサーボ条件の調整を完了する。
第5のステップは、第3のサーボ条件の調整を行うステップである。サーボ条件の調整は、各サーボ条件の設定値を変えながらDMAに記録済みトラック(C)を再生して得られたRF信号の再生信号品質(ジッタ、MLSE、エラーレート、変調度等)を測定して、再生信号品質が最良になるようサーボ条件を決定する。全ての情報記録層毎にサーボ調整を実施し、各情報記録層の第3のサーボ条件の調整を完了する。
尚、DMAに記録済みのトラック(C)を使って、サーボ条件の調整を行こととしたが、DMAに記録されている信号は、テスト記録でなく記録パワーと記録パルス条件の調整がなされた後の良好な状態で記録が行われていることから、OPC領域のテスト記録トラックに比べて精度の高いサーボ条件の調整を行うのに適している。
尚、本実施形態の第5のステップの第3のサーボ調整に用いた記録トラックはリードインゾーン内のDMAに記録されたトラック(C)を再生して、最適なサーボ条件を決定したが、リードインゾーン内のOPC−B領域に記録されているテスト記録トラック(B)の信号品質が良好な場合は、OPC−B領域内に記録されているテスト記録トラックを使ってサーボ条件の調整を行ってもよい。
また、内周と外周の両方のDMAに記録されたトラック(C)を使ってサーボ条件の調整を行ってもよい。光ディスクの内周と外周で別々に決定したサーボ条件を、内周から外周の半径位置に応じて線形補間することによって、光ディスクの半径方向に渡って良好なサーボ条件で、記録および再生することが可能である。
また、プレイヤーと呼ばれる書き込み動作のできない再生専用の光ディスク装置において、本発明の多層光ディスクのサーボ条件の調整を行う場合、リードインゾーン内のOPC領域あるいは、DMAに記録されている記録済みのトラックを使ってサーボ条件の調整を行う。プレイヤーでの調整方法は、図16のフローチャートでブランクディスクでない場合に相当し、あらかじめ、記録されている記録トラック(C)を用いて、サーボ条件を変えながらRF信号の再生信号品質を測定して、最適なサーボ条件を決定する。ブランクディスクと判断された場合は、再生すべきデータが記録されていないと判断し、以降の処理を中止する。
内周のリードインゾーン内でサーボ条件を調整することは、以下の効果がある。スピンコート法などを用いて光ディスクのカバー層あるいは中間層を形成する場合、内周から外周にかけて厚みむらが生じる。光ディスクの内周厚を規定の精度で作成した場合、サーボ条件の調整は、カバー層と中間層の厚みばらつきや、ディスクチルトの影響が少ない内周で行った方が、より精度よくサーボ条件を調整することが可能である。光ディスクが内周から外周にかけて厚みばらつきがある場合、内周の一定の基準内に入っている厚みの状態でサーボ調整を実施し、外周側は厚みやチルトが内周の基準値に対して一定の範囲内にあるとして設計保証を行うことで、信号品質を一定以内に保つことが可能である。
また、サーボ調整を内周のリードインゾーンと外周のリードアウトゾーンの両方で行う場合、内周から外周へ光ピックアップがシークするのに要する待ち時間がかかる。内周のリードインゾーンでサーボ条件の調整を行うことによって光ピックアップのシーク時間を短縮することが可能である。したがって、内周のリードインゾーン内でサーボ条件の調整OPC、記録パルス条件の調整、ディスク管理情報の読み出し等をまとめて行うことによって起動時間を短縮できる効果がある。
尚、本発明の実施形態1から9に用いた多層光ディスクにおいて、光ディスクのレーザ光入射側から、最も奥に位置する情報記録層である第0の情報記録層は、さらに奥の情報記録層への影響を考慮する必要がないことから、記録パワーの上限値を設ける必要はない。したがって、第1の情報記録層より手前側の情報記録層に限って記録パワーの上限値を設ければよい。したがって、本発明の実施形態1から9に用いた多層光ディスクの第0の情報記録層(L0)では、OPC−B領域と図示したところをOPC−A領域に置き換えてもよい。また、テスト記録の開始点としては、L0のOPC領域と、L0以外の他の情報記録層のOPC−A領域をテスト記録の開始点として併用してもよい。
尚、本実施形態1から9においてOPC−B領域の配置を各情報記録層で概略同一半径位置上に配置するような構成を例に説明したが、本発明のOPC−B領域は、過大な記録パワーで記録されることがないため、インナーゾーンあるいはアウターゾーン内の適性パワーで記録されるDMAなどの領域と配置を入れ替えて、半径位置をずらして配置させることも可能である。また、OPC−B領域を1つの情報記録層内のインナーゾーンあるいはアウターゾーンのそれぞれの領域内で、2つ以上に分けて配置してもよい。
また、本実施形態1から9では、インナーゾーンに2種類のOPC領域を配置した実施形態について説明したが、OPC領域は、インナーゾーンに限らず、アウターゾーンにあってもよい。また、インナーゾーンとアウターゾーンの両方にあってもよいし、書き換え型光ディスクの場合、データゾーン内にテスト記録領域を配置し、テスト記録完了後DCパワーで消去して使うなどしてもよい。
あるいは、アウターゾーンには、OPC−A領域、OPC−B領域のいずれか一方のOPC領域を配置してもよい。インナーゾーンとアウターゾーンの双方にOPC領域を配置することによって、内周でスピンドルモータの回転数が10000rpmを超えるような高速記録を行うとき、内周にあるインナーゾーンで回転数の制限によって、所望の線速度でテスト記録ができない際、外周のアウターゾーンでは回転数が半分以下となるためテスト記録ができ、最適な記録パワー等の学習を外周で行うことが可能となる。
尚、本発明の実施形態1から9において、BDで使用されているのと同様の光ピックアップを用いたが、光記録媒体にビームを照射して、光記録媒体から反射されたビームに応じた信号を出力するものであれば、如何なる構成の光ピックアップであってもよい。
尚、本実施形態1から9では情報記録層が、情報記録層が4層に積層された場合の例を図と共に説明したが、本発明は、4層に限らず3層あるいは2層、あるいは5層以上に積層されている構成の多層光ディスクにも適応できることはいうまでもない。
(主要パラメータ)
本発明が適用可能な記録媒体の一例として、ブルーレイディスク(BD)や他の規格の光ディスクがあるが、ここではBDに関して説明する。BDには、記録膜の特性に応じて、再生専用型であるBD−ROM,追記記録型・ライトワンス型であるBD−R,書換記録型であるBD−REなどのタイプがあり、本発明は、BDや他の規格の光ディスクにおけるR(追記型・ライトワンス型),RE(書換型)のいずれのタイプの記録媒体にも適用可能である。ブルーレイディスクの主な光学定数と物理フォーマットについては、「ブルーレイディスク読本」(オーム社出版)やブルーレイアソシエーションのホームページ(http://www.blu-raydisc.com/)に掲載されているホワイトペーパに開示されている。
本発明が適用可能な記録媒体の一例として、ブルーレイディスク(BD)や他の規格の光ディスクがあるが、ここではBDに関して説明する。BDには、記録膜の特性に応じて、再生専用型であるBD−ROM,追記記録型・ライトワンス型であるBD−R,書換記録型であるBD−REなどのタイプがあり、本発明は、BDや他の規格の光ディスクにおけるR(追記型・ライトワンス型),RE(書換型)のいずれのタイプの記録媒体にも適用可能である。ブルーレイディスクの主な光学定数と物理フォーマットについては、「ブルーレイディスク読本」(オーム社出版)やブルーレイアソシエーションのホームページ(http://www.blu-raydisc.com/)に掲載されているホワイトペーパに開示されている。
BDでは、波長が略405nm(標準値405nmに対して誤差範囲の許容値を±5nmとすれば、400〜410nm)のレーザ光および開口数(NA:Numerical Aperture)が略0.85(標準値0.85に対して誤差範囲の許容値を±0.01とすれば、0.84〜0.86)の対物レンズを用いる。BDのトラックピッチは略0.32μm(標準値0.320μmに対して誤差範囲の許容値を±0.010μmとすれば、0.310〜0.330μm)であり、記録層が1層または2層設けられている。記録層の記録面がレーザ入射側から片面1層あるいは片面2層の構成であり、BDの保護層の表面から記録面まで距離は75μm〜100μmである。
記録信号の変調方式は17PP変調を利用し、記録されるマークの最短マーク(2Tマーク:Tは基準クロックの周期(所定の変調則によってマークを記録する場合における、変調の基準周期))のマーク長は0.149μm(又は0.138μm)(チャネルビット長:Tが74.50nm(又は69.00nm))である。記録容量は片面単層25GB(又は27GB)(より詳細には、25.025GB(又は27.020GB))、または、片面2層50GB(又は54GB)(より詳細には、50.050GB(又は54.040GB))である。
チャネルクロック周波数は、標準速度(BD1x)の転送レートでは66MHz(チャネルビットレート66.000Mbit/s)であり、4倍速(BD4x)の転送レートでは264MHz(チャネルビットレート264.000Mbit/s)、6倍速(BD6x)の転送レートでは396MHz(チャネルビットレート396.000Mbit/s)、8倍速(BD8x)の転送レートでは528MHz(チャネルビットレート528.000Mbit/s)である。
標準線速度(基準線速度、1x)は4.917m/sec(又は、4.554m/sec)である。2倍(2x)、4倍(4x)、6倍(6x)および8倍(8x)の線速度は、それぞれ、9.834m/sec、19.668m/sec、29.502m/secおよび39.336m/secである。標準線速度よりも高い線速度は一般的には、標準線速度の正の整数倍であるが、整数に限られず、正の実数倍であってもよい。また、0.5倍(0.5x)など、標準線速度よりも遅い線速度も定義し得る。
なお、上記は既に商品化が進んでいる、主に1層当たり約25GB(又は約27GB)の1層又は2層のBDに関するものであるが、更なる大容量化として、1層あたりの記録容量を略32GB又は略33.4GBとした高密度なBDや、層数を3層又は4層としたBDも検討されており、以降では、それらに関しても説明する。
(多層について)
レーザ光を保護層の側から入射して情報が再生及び/又は記録される片面ディスクとすると、記録層を二層以上にする場合、基板と保護層の間には複数の記録層が設けられることになるが、その場合における多層ディスクの一般的な構成例を図19に示す。図示された光ディスクは、(n+1)層の情報記録層502で構成されている(nは0以上の整数)。その構成を具体的に説明すると、光ディスクには、レーザ光505が入射する側の表面から順に、カバー層501、(n+1)枚の情報記録層(Ln〜L0層)502、そして基板500が積層されている。また、(n+1)枚の情報記録層502の層間には、光学的緩衝材として働く中間層503が挿入されている。つまり、光入射面から所定の距離を隔てた最も奥側の位置(光源から最も遠い位置)に基準層(L0)を設け、基準層(L0)から光入射面側に層を増やすように記録層を積層(L1,L2,・・・,Ln)している。
レーザ光を保護層の側から入射して情報が再生及び/又は記録される片面ディスクとすると、記録層を二層以上にする場合、基板と保護層の間には複数の記録層が設けられることになるが、その場合における多層ディスクの一般的な構成例を図19に示す。図示された光ディスクは、(n+1)層の情報記録層502で構成されている(nは0以上の整数)。その構成を具体的に説明すると、光ディスクには、レーザ光505が入射する側の表面から順に、カバー層501、(n+1)枚の情報記録層(Ln〜L0層)502、そして基板500が積層されている。また、(n+1)枚の情報記録層502の層間には、光学的緩衝材として働く中間層503が挿入されている。つまり、光入射面から所定の距離を隔てた最も奥側の位置(光源から最も遠い位置)に基準層(L0)を設け、基準層(L0)から光入射面側に層を増やすように記録層を積層(L1,L2,・・・,Ln)している。
ここで、単層ディスクと比較した場合、多層ディスクにおける光入射面から基準層L0までの距離を、単層ディスクにおける光入射面から記録層までの距離とほぼ同じ(例えば0.1mm程度)にしてもよい。このように層の数に関わらず最奥層(最遠層)までの距離を一定にする(すなわち、単層ディスクにおける場合とほぼ同じ距離にする)ことで、単層か多層かに関わらず基準層へのアクセスに関する互換性を保つことができる。また、層数の増加に伴うチルト影響の増加を抑えることが可能となる。チルト影響の増加を抑えることが可能になるのは、最奥層が最もチルトの影響を受けるが、最奥層までの距離を、単層ディスクとほぼ同じ距離とすることで、層数が増加しても最奥層までの距離が増加することがなくなるからである。
また、スポットの進行方向(あるいは、トラック方向,スパイラル方向とも言う)に関しては、パラレル・パスとしても、オポジット・パスとしてもよい。
パラレル・パスでは、全ての層において、再生方向が同一である。つまり、スポットの進行方向は、全層にて内周から外周の方向へ、又は全層にて外周から内周の方向へ進行する。
一方、オポジット・パスでは、ある層とその層に隣接する層とで、再生方向が逆になる。つまり、基準層(L0)における再生方向が、内周から外周へ向かう方向である場合、記録層L1における再生方向は外周から内周へ向かう方向であり、記録層L2では内周から外周へ向かう方向である。すなわち、再生方向は、記録層Lm(mは0及び偶数)では内周から外周へ向かう方向であって、記録層Lm+1では外周から内周へ向かう方向である。あるいは、記録層Lm(mは0及び偶数)では外周から内周へ向かう方向であって、記録層Lm+1では内周から外周へ向かう方向である。
保護層(カバー層)の厚みは、開口数NAが上がることで、焦点距離が短くなるのに伴って、またチルトによるスポット歪みの影響を抑えられるよう、より薄く設定される。開口数NAは、CDでは0.45,DVDでは0.65に対して、BDでは略0.85に設定される。例えば記録媒体の総厚み1.2mm程度のうち、保護層の厚みを10〜200μmとしてもよい。より具体的には、1.1mm程度の基板に、単層ディスクならば0.1mm程度の透明保護層、二層ディスクならば0.075mm程度の保護層に0.025mm程度の中間層(SpacerLayer)が設けられてもよい。三層以上のディスクならば、保護層及び/又は中間層の厚みはさらに薄くしてもよい。
(1層から4層の各構成例)
ここで、単層ディスクの構成例を図20に、二層ディスクの構成例を図21に、三層ディスクの構成例を図22に、四層ディスクの構成例を図23に示す。前述のように、光照射面から基準層L0までの距離を一定にする場合、図21から図23のいずれにおいても、ディスクの総厚みは略1.2mm(レーベル印刷なども含んだ場合、1.40mm以下にするのが好ましい)、基板500の厚みは略1.1mm、光照射面から基準層L0までの距離は略0.1mmとなる。図20の単層ディスク(図19においてn=0の場合)においては、カバー層5011の厚みは略0.1mm、また、図21の二層ディスク(図19においてn=1の場合)においては、カバー層5012の厚みは略0.075mm、中間層5302の厚みは略0.025mm、また、図22の三層ディスク(図19においてn=2の場合)や図23の四層ディスク(図19においてn=3の場合)においては、カバー層5013,5014の厚み、及び/又は、中間層5303,5304の厚みは、更に薄くなる。
ここで、単層ディスクの構成例を図20に、二層ディスクの構成例を図21に、三層ディスクの構成例を図22に、四層ディスクの構成例を図23に示す。前述のように、光照射面から基準層L0までの距離を一定にする場合、図21から図23のいずれにおいても、ディスクの総厚みは略1.2mm(レーベル印刷なども含んだ場合、1.40mm以下にするのが好ましい)、基板500の厚みは略1.1mm、光照射面から基準層L0までの距離は略0.1mmとなる。図20の単層ディスク(図19においてn=0の場合)においては、カバー層5011の厚みは略0.1mm、また、図21の二層ディスク(図19においてn=1の場合)においては、カバー層5012の厚みは略0.075mm、中間層5302の厚みは略0.025mm、また、図22の三層ディスク(図19においてn=2の場合)や図23の四層ディスク(図19においてn=3の場合)においては、カバー層5013,5014の厚み、及び/又は、中間層5303,5304の厚みは、更に薄くなる。
(光ディスクの製造方法)
これらの単層又は多層のディスク(k層の記録層を有するディスク,kは1以上の整数)は、以下のような工程により製造することができる。
これらの単層又は多層のディスク(k層の記録層を有するディスク,kは1以上の整数)は、以下のような工程により製造することができる。
つまり、厚みが略1.1mmの基板上に、開口数が0.84以上、0.86以下の対物レンズを介して、波長が400nm以上、410nm以下のレーザを照射することにより情報が再生可能なk個の記録層が形成される。
次に、記録層と記録層との間にはk−1個の中間層が形成される。なお、単層ディスクの場合、k=1となるので、k−1=0となり中間層は形成されない。
次に、基板側から数えてk番目の記録層(多層ディスクの場合は、基板から最も遠い記録層)の上に、厚みが0.1mm以下の保護層が形成される。
そして、記録層を形成する工程において、基板側から数えてi番目(iは1以上、k以下の奇数)の記録層が形成される際には、再生方向がディスクの内周側から外周側の方向となるように同心円状又はスパイラル状のトラックが形成される。また、基板側から数えてj番目(jは1以上、k以下の偶数)の記録層が形成される際には、再生方向がディスクの外周側から内周側の方向となるように同心円状又はスパイラル状のトラックが形成される。なお、単層ディスクの場合、k=1となるので、k=1における1以上、k以下を満たす奇数であるiは“1”しか存在しないため、i番目の記録層としては1つの記録層しか形成されず、また、k=1における1以上、k以下を満たす偶数であるjは存在しな
いため、j番目の記録層は形成されないことになる。
いため、j番目の記録層は形成されないことになる。
そして、記録層におけるトラックには、前述の各種の領域が割り当て可能となる。
(光ディスクの再生装置)
このような単層又は多層のディスク(k層の記録層を有するディスク,kは1以上の整数)の再生は、以下のような構成を有する再生装置によって行われる。
このような単層又は多層のディスク(k層の記録層を有するディスク,kは1以上の整数)の再生は、以下のような構成を有する再生装置によって行われる。
ディスクの構成としては、厚みが略1.1mmの基板と、前記基板上にk個の記録層と、記録層と記録層との間にはk−1個の中間層と(なお、単層ディスクの場合、k=1となるので、k−1=0となり中間層は存在しない)、基板側から数えてk番目の記録層(多層ディスクの場合は、基板から最も遠い記録層)の上に、厚みが0.1mm以下の保護層と、を有する。k個の記録層のそれぞれにはトラックが形成され、そのうちの少なくとも1つのトラックには、各種の領域が割り当て可能である。
そして、前記保護層の表面側から、開口数が0.84以上、0.86以下の対物レンズを介して、波長が400nm以上、410nm以下のレーザを照射する光ヘッドによりk個の記録層のそれぞれから情報の再生が可能となる。
そして、基板側から数えてi番目(iは1以上、k以下の奇数)の記録層では、同心円上又はスパイラル状のトラックが形成されており、ディスクの内周側から外周側の方向に再生する制御部により、再生方向を制御することで、i番目の記録層から情報を再生することができる。
また、基板側から数えてj番目(jは1以上、k以下の奇数)の記録層では、同心円上又はスパイラル状のトラックが形成されており、ディスクの外周側から内周側の方向に再生する制御部により、再生方向を制御することで、j番目の記録層から情報を再生することができる。
(In−Groove/On−Grove)
また記録方式に関してであるが、媒体に溝を形成することによって、溝部と、溝と溝との間の溝間部と、が形成されることになるが、溝部に記録するか、溝間部に記録するか、溝部と溝間部の両方に記録するか、様々な方式がある。ここで、溝部と溝間部のうち、光入射面から見て凸部となる側に記録する方式をOn−Groove方式といい、光入射面から凹部となる側に記録する方式をIn−Groove方式という。本発明において、記録方式として、On−Groove方式とするか、In−Groove方式とするか、両方式のどちらか一方を許可する方式とするかは特に問わない。
また記録方式に関してであるが、媒体に溝を形成することによって、溝部と、溝と溝との間の溝間部と、が形成されることになるが、溝部に記録するか、溝間部に記録するか、溝部と溝間部の両方に記録するか、様々な方式がある。ここで、溝部と溝間部のうち、光入射面から見て凸部となる側に記録する方式をOn−Groove方式といい、光入射面から凹部となる側に記録する方式をIn−Groove方式という。本発明において、記録方式として、On−Groove方式とするか、In−Groove方式とするか、両方式のどちらか一方を許可する方式とするかは特に問わない。
なお、両方式のどちらか一方を許可する方式の場合、その媒体が、どちらの記録方式であるかを容易に識別できるように、On−Groove方式であるかIn−Groove方式であるかを示した記録方式識別情報を媒体に記録してもよい。多層媒体については、各層についての記録方式識別情報を記録してもよい。その場合、各層についての記録方式識別情報を基準層(光入射面から見てもっとも遠い側の層(L0)又は最も近い層や、起動時に最も最初にアクセスされるように決められている層など)にまとめて記録してもよいし、各層にその層のみに関する記録方式識別情報を記録してもよいし、各層に全ての層に関する記録方式識別情報を記録してもよい。
また記録方式識別情報を記録する領域としては、BCA(BurstCuttingArea)やディスク情報領域(データ記録領域よりも内周側又は/及び外周側にあり、主に制御情報を格納する領域、なお再生専用領域でデータ記録領域よりもトラックピッチが広くなっていることがある)やウォブル(ウォブルに重畳して記録)等があり、いずれかの領域又はいずれか複数の領域又は全ての領域に記録してもよい。
またウォブルの開始方向に関してであるが、On−Groove方式とIn−Groove方式とで互いに逆となるようにしてもよい。つまり、もしOn−Groove方式にてウォブルの開始方向がディスクの内周側から開始する場合には、In−Groove方式ではウォブルの開始方向をディスクの外周側から開始するようにし(、又は、もしOn−Groove方式にてウォブルの開始方向がディスクの外周側から開始する場合には、In−Groove方式ではウォブルの開始方向をディスクの内周側から開始するようにし)てもよい。このように、On−Groove方式とIn−Groove方式とでウォブルの開始方向互いに逆となるようにすることで、どちらの方式にしてもトラッキングの極性を同一にすることができる。なぜなら、On−Groove方式では、光入射面から凸部となる側に記録を行うのに対して、In−Groove方式では、光入射面から凹部となる側に記録を行うため、仮に両者で溝の深さが同じである場合、トラッキング極性は逆の関係となる。そこで、両者でウォブルの開始方向も互いに逆とすることにより、トラッキング極性を同じにすることができる。
(High to Low/Low to High)
また、記録膜の特性に関してであるが、記録部分と未記録部分との反射率の関係により、以下の2つの特性のものがある。つまり、未記録部分が記録済部分よりも高反射率(High−to−Low)であるHtoL特性と、未記録部分が記録済部分よりも低反射率(Low−to−High)であるLtoH特性である。本発明において、媒体の記録膜特性として、HtoLであるか、LtoHであるか、どちらか一方を許可するものであるかは特に問わない。
また、記録膜の特性に関してであるが、記録部分と未記録部分との反射率の関係により、以下の2つの特性のものがある。つまり、未記録部分が記録済部分よりも高反射率(High−to−Low)であるHtoL特性と、未記録部分が記録済部分よりも低反射率(Low−to−High)であるLtoH特性である。本発明において、媒体の記録膜特性として、HtoLであるか、LtoHであるか、どちらか一方を許可するものであるかは特に問わない。
また、どちらか一方を許可するものの場合、どちらの記録膜特性であるかを容易に識別できるように、HtoLであるかLtoHであるかを示した記録膜特性識別情報を媒体に記録してもよい。多層媒体については、各層についての記録膜特性識別情報を記録してもよい。その場合、各層についての記録膜特性識別情報を基準層(光入射面から見てもっとも遠い側の層(L0)又は最も近い層や、起動時に最も最初にアクセスされるように決められている層など)にまとめて記録してもよいし、各層にその層のみに関する記録膜特性識別情報を記録してもよいし、各層に全ての層に関する記録膜特性識別情報を記録してもよい。
また、記録膜特性識別情報を記録する領域としては、BCA(BurstCuttingArea)やディスク情報領域(データ記録領域よりも内周側又は/及び外周側にあり、主に制御情報を格納する領域、なお再生専用領域でデータ記録領域よりもトラックピッチが広くなっていることがある)やウォブル(ウォブルに重畳して記録)等があり、いずれかの領域又はいずれか複数の領域又は全ての領域に記録してもよい。
なお、記録密度が向上すると、光ディスク媒体の記録密度は複数種類存在する可能性が生じることになる。この場合は、上記の各種のフォーマットや方式に関して、記録密度に応じて、その一部のみを採用したり、一部を別のフォーマットや方式に変更したりしてもよい。
図24は、本実施形態による光ディスク1の物理的構成を示す。円盤状の光ディスク1には、たとえば同心円状またはスパイラル状に多数のトラック2が形成されており、各トラック2には細かく分けられた多数のセクタが形成されている。なお、後述するように、各トラック2には予め定められたサイズのブロック3を単位としてデータが記録される。
本実施形態による光ディスク1は、従来の光ディスク(たとえば25GBのBD)よりも情報記録層1層あたりの記録容量が拡張されている。記録容量の拡張は、記録線密度を向上させることによって実現されており、たとえば光ディスクに記録される記録マークのマーク長をより短くすることによって実現される。ここで「記録線密度を向上させる」とは、チャネルビット長を短くすることを意味する。このチャネルビットとは、基準クロックの周期T(所定の変調則によってマークを記録する場合における、変調の基準周期T)に相当する長さをいう。なお、光ディスク1は多層化されていてもよい。ただし、以下では説明の便宜のため、1つの情報記録層にのみ言及する。また、複数の情報記録層が設けられている場合において、各情報記録層に設けられたトラックの幅が同一であるときでも、層ごとにマーク長が異なり、同一層中ではマーク長が一様であることで、層ごとに記録線密度を異ならせてもよい。
トラック2は、データの記録単位64kB(キロバイト)毎にブロックに分けられて、順にブロックアドレス値が割り振られている。ブロックは、所定の長さのサブブロックに分割され、3個のサブブロックで1ブロックを構成している。サブブロックは、前から順に0から2までのサブブロック番号が割り振られている。
(記録密度について)
次に、記録密度について、図25、図26および図27を用いて説明する。
次に、記録密度について、図25、図26および図27を用いて説明する。
図25(a)は25GBのBDの例を示す。BDでは、レーザ123Aの波長は405nm、対物レンズ220Aの開口数(Numerical Aperture;NA)は0.85である。
DVD同様、BDにおいても、記録データは光ディスクのトラック2上に物理変化のマーク列120A、121Aとして、記録される。このマーク列の中で最も長さの短いものを「最短マーク」という。図では、マーク121Aが最短マークである。
25GB記録容量の場合、最短マーク121Aの物理的長さは0.149umとなっている。これは、DVDの約1/2.7に相当し、光学系の波長パラメータ(405nm)とNAパラメータ(0.85)を変えて、レーザの分解能を上げても、光ビームが記録マークを識別できる限界である光学的な分解能の限界に近づいている。
図26は、トラック上に記録されたマーク列に光ビームを照射させている様子を示す。BDでは、上記光学系パラメータにより光スポット30は、約0.39um程度となる。光学系の構造は変えないで記録線密度向上させる場合、光スポット30のスポット径に対して記録マークが相対的に小さくなるため、再生の分解能は悪くなる。
たとえば図25(b)は、25GBのBDよりも高記録密度の光ディスクの例を示す。このディスクでも、レーザ123Aの波長は405nm、対物レンズ220Aの開口数(Numerical Aperture;NA)は0.85である。このディスクのマーク列125A、124Aのうち、最短マーク125Aの物理的長さは0.11175umとなっている。図25(a)と比較すると、スポット径は同じ約0.39umである一方、記録マークが相対的に小さくなり、かつ、マーク間隔も狭くなるため、再生の分解能は悪くなる。
光ビームで記録マークを再生した際の再生信号の振幅は記録マークが短くなるに従って低下し、光学的な分解能の限界でゼロとなる。この記録マークの周期の逆数を空間周波数といい、空間周波数と信号振幅の関係をOTF(Optical Transfer Function)という。信号振幅は、空間周波数が高くになるに従ってほぼ直線的に低下する。信号振幅がゼロとなる再生の限界周波数を、OTFカットオフ(cutoff)という。
図27は、25GB記録容量の場合のOTFと最短記録マークとの関係を示すグラフである。BDの最短マークの空間周波数は、OTFカットオフに対して80%程度であり、OTFカットオフに近い。また、最短マークの再生信号の振幅も、検出可能な最大振幅の約10%程度と非常に小さくなっているこが分かる。BDの最短マークの空間周波数が、OTFカットオフに非常に近い場合、すなわち、再生振幅がほとんど出ない場合の記録容量は、BDでは、約31GBに相当する。最短マークの再生信号の周波数が、OTFカットオフ周波数付近である、または、それを超える周波数であると、レーザの分解能の限界、もしくは超えていることもあり、再生信号の再生振幅が小さくなり、SN比が急激に劣化する領域となる。
そのため、図25(b)の高記録密度光ディスクの記録線密度は、再生信号の最短マークの周波数が、OTFカットオフ周波数付近の場合(OTFカットオフ周波数以下だがOTFカットオフ周波数を大きく下回らない場合も含む)からOTFカットオフ周波数以上の場合が想定できる。
図28は、最短マーク(2T)の空間周波数がOTFカットオフ周波数よりも高く、かつ、2Tの再生信号の振幅が0であるときの、信号振幅と空間周波数との関係の一例を示したグラフである。図28において、最短マーク長の2Tの空間周波数は、OTFカットオフ周波数の1.12倍である。
(波長と開口数とマーク長との関係)
また、高記録密度のディスクBにおける波長と開口数とマーク長/スペース長との関係は以下の通りである。
また、高記録密度のディスクBにおける波長と開口数とマーク長/スペース長との関係は以下の通りである。
最短マーク長をTMnm、最短スペース長をTSnmとしたとき、(最短マーク長+最短スペース長)を“P”で表すと、Pは、(TM+TS)nmである。17変調の場合、P=2T+2T=4Tとなる。レーザ波長λ(405nm±5nm、すなわち400〜410nm)、開口数NA(0.85±0.01すなわち0.84〜0.86)、最短マーク+最短スペース長P(17変調の場合、最短長は2Tとなるため、P=2T+2T=4T)の3つのパラメータを用いると、
P ≦ λ/2NA
となるまで基準Tが小さくなると、最短マークの空間周波数は、OTFカットオフ周波数を超えることになる。
P ≦ λ/2NA
となるまで基準Tが小さくなると、最短マークの空間周波数は、OTFカットオフ周波数を超えることになる。
NA=0.85,λ=405としたときの、OTFカットオフ周波数に相当する基準Tは、
T = 405/(2x0.85)/4 = 59.558nm
となる(なお、逆に、P > λ/2NA である場合は、最短マークの空間周波数はOTFカットオフ周波数より低い)。
T = 405/(2x0.85)/4 = 59.558nm
となる(なお、逆に、P > λ/2NA である場合は、最短マークの空間周波数はOTFカットオフ周波数より低い)。
このように、記録線密度を上げるだけでも、光学的な分解能の限界によりSN比が劣化する。よって、情報記録層の多層化によるSN比劣化は、システムマージンの観点で、許容できない場合がある。特に、上述のように、最短記録マークの周波数が、OTFカットオフ周波数を越える辺りから、SN比劣化が顕著になる。
なお、以上では、最短マークの再生信号の周波数とOTFカットオフ周波数を比較して記録密度に関して述べたものであるが、更に高密度化が進んだ場合には、次最短マーク(更には次々最短マーク(更には次最短マーク以上の記録マーク))の再生信号の周波数とOTFカットオフ周波数との関係により、以上と同様の原理に基づき、それぞれに対応した記録密度(記録線密度,記録容量)を設定してもよい。
(記録密度及び層数)
ここで、波長405nm,開口数0.85等のスペックを有するBDにおける1層あたりの具体的な記録容量としては、最短マークの空間周波数がOTFカットオフ周波数付近である場合においては、例えば、略29GB(例えば、29.0GB±0.5GB,あるいは29GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略30GB(例えば、30.0GB±0.5GB,あるいは30GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略31GB(例えば、31.0GB±0.5GB,又は31GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略32GB(例えば、32.0GB±0.5GB,あるいは32GB±1GBなど)若しくはそれ以上、などを想定することが可能である。
ここで、波長405nm,開口数0.85等のスペックを有するBDにおける1層あたりの具体的な記録容量としては、最短マークの空間周波数がOTFカットオフ周波数付近である場合においては、例えば、略29GB(例えば、29.0GB±0.5GB,あるいは29GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略30GB(例えば、30.0GB±0.5GB,あるいは30GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略31GB(例えば、31.0GB±0.5GB,又は31GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略32GB(例えば、32.0GB±0.5GB,あるいは32GB±1GBなど)若しくはそれ以上、などを想定することが可能である。
また、最短マークの空間周波数がOTFカットオフ周波数以上における、1層あたりの記録容量としては、例えば、略32GB(例えば、32.0GB±0.5GB,あるいは32GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略33GB(例えば、33.0GB±0.5GB,あるいは33GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略33.3GB(例えば、33.3GB±0.5GB,あるいは33.3GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略33.4GB(例えば、33.4GB±0.5GB,あるいは33.4GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略34GB(例えば、34.0GB±0.5GB,あるいは34GB±1GBなど)若しくはそれ以上、又は略35GB(例えば、35.0GB±0.5GB,あるいは35GB±1GBなど)若しくはそれ以上、などを想定することが可能である。
特に、記録密度が略33.3GBである場合、3層で約100GB(99.9GB)の記録容量が実現でき、略33.4GBとすると3層で100GB以上(100.2GB)の記録容量が実現できる。これは、25GBのBDを4層にした場合の記録容量とほぼ同じになる。例えば、記録密度を33GBとした場合、33x3=99GBで100GBとの差は1GB(1GB以下)、34GBとした場合、34x3=102GBで100GBとの差は2GB(2GB以下)、33.3GBとした場合、33.3x3=99.9GBで100GBとの差は0.1GB(0.1GB以下)、33.4GBとした場合、33.4x3=100.2GBで100GBとの差は0.2GB(0.2GB以下)となる。
なお、記録密度が大幅に拡張されると、先に述べたように、最短マークの再生特性の影響により、精密な再生が困難になる。そこで、記録密度の大幅な拡張を抑えつつ、かつ100GB以上を実現する記録密度としては、略33.4GBが現実的である。
ここで、ディスクの構成を、1層あたり25GBの4層構造とするか、1層あたり33〜34GBの3層構造とするか、の選択肢が生じる。多層化には、各記録層における再生信号振幅の低下(SN比の劣化)や、多層迷光(隣接する記録層からの信号)の影響などが伴う。そのため、25GBの4層ディスクではなく、33〜34GBの3層ディスクとすることにより、そのような迷光の影響を極力抑えつつ、即ち、より少ない層数(4層ではなく3層)で、約100GBを実現することが可能となる。そのため、多層化を極力避けつつ約100GBを実現したいディスクの製造者は、33〜34GBの3層化を選択することが可能となる。一方、従来のフォーマット(記録密度25GB)のまま約100GBを実現したいディスク製造者は、25GBの4層化を選択することが可能となる。このように、異なる目的を有する製造者は、それぞれ異なる構成をによって、それぞれの目的を実現することが可能となり、ディスク設計の自由度を与えることができる。
また、1層あたりの記録密度を30〜32GB程度とすると、3層ディスクでは100GBに届かないものの(90〜96GB程度)、4層ディスクでは120GB以上が実現できる。そのうち、記録密度を略32GBとすると、4層ディスクでは約128GBの記録容量が実現できる。この128という数字はコンピュータで処理するのに便利な2のべき乗(2の7乗)に整合した数値でもある。そして、3層ディスクで約100GBを実現する記録密度のものと比べると、最短マークに対する再生特性はこちらの方が厳しくない。
このことから、記録密度の拡張にあたっては、記録密度を複数種類設けることで(例えば略32GBと略33.4GBなど)、複数種類の記録密度と層数との組み合わせにより、ディスクの製造者に対して設計の自由度を与えることが可能となる。例えば、多層化を影響を抑えつつ大容量化を図りたい製造者に対しては33〜34GBの3層化による約100GBの3層ディスクを製造するという選択肢を与え、再生特性を影響を抑えつつ大容量化を図りたい製造者に対しては、30〜32GBの4層化による約120GB以上の4層ディスクを製造するという選択肢を与えることが可能となる。
以上説明したように、本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域を備え、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データが予め記録された再生専用の管理データ領域を備え、前記複数の情報記録層のうちの他の2つ以上の情報記録層のそれぞれは、前記管理データ領域の一部と半径位置が重なる前記テスト記録領域を備える。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記テスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データが予め記録された再生専用の管理データ領域を備え、前記複数の情報記録層のうちの他の2つ以上の情報記録層のそれぞれは、少なくとも一部が前記再生専用の管理データ領域と半径位置が重なっている、書き込みが禁止された書き込み禁止領域を備える。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記再生専用の管理データ領域に予め記録された前記管理データを再生し、前記管理データに基づいて前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域を備え、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域と、テスト記録領域とを備え、前記記録可能な管理データ領域は、前記テスト記録領域の内周側および外周側に配置される。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記テスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの少なくとも2つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域を備え、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層の前記記録可能な管理データ領域と、他の少なくとも1つの情報記録層の前記記録可能な管理データ領域とは、少なくとも一部の半径位置が互いに重なっている。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記記録可能な管理データ領域に記録された前記管理データを再生し、前記管理データに基づいて前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域を複数ブロック備える。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記記録可能な管理データ領域に記録された前記管理データを再生し、前記管理データに基づいて前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データを新たに書き込むことが可能な記録可能な管理データ領域を複数個備え、2つの前記記録可能な管理データ領域の間には、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域が配置されている。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記テスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域と、前記テスト記録領域の内周側に隣接して配置された、書き込みが禁止された第1の書き込み禁止領域と、前記テスト記録領域の外周側に隣接して配置された、書き込みが禁止された第2の書き込み禁止領域と、前記第1の書き込み禁止領域の内周側に隣接して配置された第1の領域と、前記第2の書き込み禁止領域の外周側に隣接して配置された第2の領域とを備え、前記第1の領域および第2の領域には、同じ属性の情報が記録される。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記テスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
本発明の情報記録媒体は、3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、前記複数の情報記録層のうちの少なくとも1つの情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられる第1および第2のテスト記録領域を備え、前記第1のテスト記録領域では第1のテスト記録が行われ、前記第1のテスト記録の後、前記第2のテスト記録領域において、前記第1のテスト記録の結果に基づいた第2のテスト記録が行われ、前記第2のテスト記録領域の物理サイズは、前記第1のテスト記録領域の物理サイズよりも大きい。
また、前記複数の情報記録層のうちの少なくとも2つの情報記録層のそれぞれは、前記第1および第2のテスト記録領域を備え、前記第1のテスト記録領域を用いたテスト記録は、前記情報記録媒体のレーザ光入射面から遠い情報記録層から順に行われてもよい。
本発明の再生装置は、前記情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部とを備える。
本発明の記録装置は、前記情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、前記第1および第2のテスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部とを備える。
また、ある実施形態によれば、本発明の多層光学的情報記録媒体は、複数の情報記録層をもった多層光学的情報記録媒体であって、前記多層光学的情報記録媒体は、半径位置に応じて前記各情報記録層が内周からインナーゾーン、データゾーン、アウターゾーンとで構成され、前記多層光学的情報記録媒体の前記複数の情報記録層には、第1の情報記録層と、前記第1の情報記録層よりもレーザ光入射側に設けられ、かつ前記第1の情報記録層に近い側から順に配置された第2から第Nの情報記録層(Nは2以上の整数)とが含まれ、前記第1から第Nの情報記録層のうち少なくとも1つの情報記録層は、あらかじめディスク作成時に形成された読み出し専用の管理データ領域(コントロールデータ領域)を備え、データを記録及び/または再生する際の条件をテスト記録するための少なくとも2種類に区別されるテスト記録領域(OPC―A領域とOPC−B領域)のうち、少なくとも1種類のテスト記録領域を、前記インナーゾーン及びアウターゾーンのうちの少なくとも1つのゾーン内の前記第1から第Nの情報記録層に備え、前記OPC―B領域は、テスト記録する際の記録パワーの上限値が設定されている。
また、ある実施形態によれば、前記OPC−B領域は、前記第1から第Nの情報記録層のうちいずれかの情報記録層の前記OPC−A領域へのテスト記録後に、テスト記録する。
また、ある実施形態によれば、前記OPC−B領域の前記上限値は、前記第1から第Nの情報記録層のうち少なくとも1つの情報記録層の前記OPC−A領域で求まった最適記録パワーと、前記管理データ領域内にあらかじめ記録されている推奨記録パワーとの比率とをもとに、前記OPC−B領域の前記上限値が設定される。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち、第M(Mは1以上N以下の整数)から第Nの情報記録層の前記OPC−A領域の一部または全部が、物理的に概略同一の半径位置に重なって備えられる。
また、ある実施形態によれば、前記MがM=1またはM=2である。
また、ある実施形態によれば、前記管理データ(コントロールデータ)領域の物理半径位置の一部または全部が、前記OPC−B領域と重なるよう配置される。
また、ある実施形態によれば、前記第1の情報記録層の前記テスト記録領域の物理サイズは、前記第2から第Nの情報記録層の各々の前記OPC−A領域の物理サイズに比べ大きい。
また、ある実施形態によれば、同一の情報記録層内において、前記OPC−B領域の物理サイズは、前記OPC−A領域の物理サイズに比べ大きい。
また、ある実施形態によれば、前記管理データ領域内には、前記OPC−B領域にテスト記録する際の、記録パワーの上限値があらかじめ記録されている。
また、ある実施形態によれば、前記管理データ領域内には、前記OPC−B領域に記録できる変調度の上限値あるいは推奨記録パワーの変調度があらかじめ記録されている。
また、ある実施形態によれば、前記多層光学的情報記録媒体は、ライトワンス型光ディスクである。
また、本発明のある実施形態によれば、多層光学的情報記録媒体の記録方法において、多層光学的情報記録媒体は、複数の情報記録層を備え、半径位置に応じて前記各情報記録層が内周からインナーゾーン、データゾーン、アウターゾーンとで構成され、前記複数の情報記録層には、第1の情報記録層と、前記第1の情報記録層よりもレーザ光入射側に設けられ、かつ前記第1の情報記録層に近い側から順に配置された第2〜第Nの情報記録層(Nは2以上の整数)を備え、前記第1から第Nの情報記録層のうち少なくとも1つの情報記録層は、あらかじめディスク作成時に形成された読み出し専用の管理データ領域(コントロールデータ領域)と追記あるいは書き換え可能な管理データ領域(DMA)を備え、データを記録及び/または再生する際の条件をテスト記録するための少なくとも2種類(OPC―A領域とOPC−B領域)に区別されるテスト記録領域のうち、少なくとも1種類のテスト記録領域を、前記インナーゾーン及びアウターゾーンのうちの少なくとも1つのゾーン内の前記第1から第Nの情報記録層に備え、前記OPC―B領域は、テスト記録する際の記録パワーの上限値が設定されている。記録方法は、前記コントロールデータ領域からあらかじめディスク作成時に記録されている推奨パワーを読み出すステップと、前記DMAからOPC領域管理情報を読み出すステップと、前記OPC領域管理情報から記録可能なOPC−A領域が第i(iは1〜Nの整数)の情報記録層であると決定するステップと、前記第iの情報記録層の前記OPC−A領域にテスト記録し、前記第iの情報記録層の最適記録パワーを決定するステップと、前記第iの情報記録層の前記最適パワーと前記推奨記録パワーの比率(α)を演算し、第i以外の情報記録層の推測される最適パワーである予測最適記録パワーを算出し、前記予測最適記録パワーから前記第i以外の情報記録層の前記OPC−B領域へテスト記録する際の記録パワーの上限値を算出するステップと、前記第i以外の情報記録層のうちの任意の1つの第j(j≠iかつjは1〜Nの整数)の情報記録層の前記OPC−B領域に前記上限値以下の記録パワーでテスト記録し、前記第jの情報記録層の最適パワーを決定するステップを含む。
また、ある実施形態によれば、前記OPC−B領域は、前記第1から第Nの情報記録層の内いずれかの情報記録層の前記OPC−A領域へのテスト記録後にテスト記録する。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち少なくとも1つの情報記録層である第iの情報記録層の前記OPC−A領域で求まった最適記録パワーと、前記管理データ領域内にあらかじめ記録されている推奨記録パワーとの比率(α)を演算した演算値から、下記数式(1)
第j層の予測最適パワー=α×第j層の推奨記録パワー×X・・・・・(1)
の演算値を元に、前記OPC−B領域の前記上限値が設定される。
第j層の予測最適パワー=α×第j層の推奨記録パワー×X・・・・・(1)
の演算値を元に、前記OPC−B領域の前記上限値が設定される。
また、ある実施形態によれば、前記Xは、1.1である。
また、ある実施形態によれば、各情報記録層に配置されている前記OPC−A領域のテスト記録の順序は、前記記録可能なOPC−A領域のうち、前記レーザ入射光の遠い側に位置する層から、前記レーザ入射光の近くに位置する層へと順次記録する。
また、ある実施形態によれば、各情報記録層に配置されている前記OPC−B領域の各層間のテスト記録の順序は、記録可能なOPC−B領域を任意の順序で記録することが可能である。
また、ある実施形態によれば、前記複数の情報記録層をもった光学的情報記録媒体は、ライトワンス型光ディスクである。
また、本発明のある実施形態によれば、多層光学的情報記録媒体の記録再生装置は、複数の情報記録層をもつ多層光学的情報記録媒体の各情報記録層にレーザ光を照射し集光して前記情報記録層のデータを記録および再生する光照射手段と、前記多層情報記録媒体に読み出し専用のディスク管理領域にあらかじめディスク作成時に記録されている推奨記録パワーと、追記あるいは書き換え可能なOPC領域管理情報とを読み出す管理情報読み出し手段と、前記多層光学的情報記録媒体の各情報記録層に照射された前記レーザ光のレーザーパワーを制御して複数の記録パワーでテスト記録する記録パワー制御手段と、前記多層光学的情報記録媒体からの反射光から得られる再生信号の信号品質を検出する再生信号検出手段と、前記再生信号検出手段の検出値から、前記記録パワーの最適値である最適記録パワーを演算し、前記最適記録パワーと前記推奨記録パワーの比率(α)を演算し、任意の情報記録層の推定される最適パワーである予測最適記録パワーを算出する演算手段とを備える。
また、ある実施形態によれば、記録再生装置は、前記テスト記録によって求まった各情報記録層の前記最適記録パワー、前記比率(α)、前記予測最適パワーのいずれかまたは全てをメモリに保持するメモリ手段を保持する。
また、ある実施形態によれば、本発明の多層光学的情報記録媒体は、複数の情報記録層をもった多層光学的情報記録媒体であって、前記多層光学的情報記録媒体は、第1の情報記録層と、前記第1の情報記録層よりもレーザ光入射側に設けられ、かつ前記第1の情報記録層に近い側から順に配置された第2から第Nの情報記録層(Nは2以上の整数)を有し、前記各情報記録層は、半径位置に応じて、内周から順にインナーゾーン、データゾーン、アウターゾーンを構成し、前記各情報記録層の前記インナーゾーン、又は前記アウターゾーンのうちの少なくとも1つのゾーン内に、データを記録及び/又は再生する際の条件をテスト記録するための少なくとも2種類に区別されるテスト記録領域(第1のテスト記録領域と第2のテスト記録領域)のうち少なくとも1種類のテスト記録領域を有し、前記第2のテスト記録領域は、前記第1のテスト記録領域へのテスト記録の後に、テスト記録される。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち、少なくとも2つの情報記録層において、前記第1のテスト記録領域の少なくとも一部が、物理的に略同一の半径位置に重なっている。
また、ある実施形態によれば、前記第1のテスト記録領域は、レーザ光入射側から遠い情報記録層から順にテスト記録される。
また、ある実施形態によれば、前記第1の情報記録層の前記テスト記録領域の物理サイズは、前記第2から第Nの情報記録層の各々の前記第1のテスト記録領域の物理サイズに比べて大きい。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち、少なくとも1つの情報記録層は、前記第1のテスト記録領域と前記第2のテスト記録領域を両方有し、前記第2のテスト記録領域の物理サイズは、前記第1のテスト記録領域の物理サイズに比べて大きい。
また、ある実施形態によれば、複数の情報記録層をもった多層光学的情報記録媒体であって、前記多層光学的情報記録媒体は、第1の情報記録層と、前記第1の情報記録層よりもレーザ光入射側に設けられ、かつ前記第1の情報記録層に近い側から順に配置された第2から第Nの情報記録層(Nは2以上の整数)を有し、前記各情報記録層は、半径位置に応じて、内周から順にインナーゾーン、データゾーン、アウターゾーンを構成し、前記各情報記録層の前記インナーゾーン、又は前記アウターゾーンのうちの少なくとも1つのゾーン内に、データを記録及び/又は再生する際の条件をテスト記録するためのテスト記録領域を有し、前記テスト記録領域の少なくとも1つは、テスト記録する際の記録パワーの上限値が設定されている。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち、少なくとも1つの情報記録層は、あらかじめディスク作成時に形成された読み出し専用の管理データ領域を備え、前記テスト記録する際の記録パワーの上限値は、前記第1から第Nの情報記録層のうち、少なくとも1つの情報記録層でテスト記録により求まった最適記録パワーと、前記管理データ領域内にあらかじめ記録されている推奨記録パワーとの比率と、をもとに設定される。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち、少なくとも1つの情報記録層は、あらかじめディスク作製時に形成された読み出し専用の管理データ領域を備え、前記第1から第Nの情報記録層のうち、少なくとも1つの情報記録層が有する前記テスト記録領域の少なくとも一部が、前記管理データ領域と、物理的に略同一の半径位置に重なっている。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち、少なくとも1つの情報記録層は、あらかじめディスク作成時に形成された読み出し専用の管理データ領域を備え、前記管理データ領域内には、前記テスト記録領域にテスト記録する際の記録パワーの上限値があらかじめ記録されている。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち、少なくとも1つの情報記録層は、あらかじめディスク作成時に形成された読み出し専用の管理データ領域を備え、前記管理データ領域内には、前記テスト記録領域にテスト記録できる変調度の上限値、あるいは推奨記録パワーの変調度があらかじめ記録されている。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち、少なくとも2つの情報記録層において、前記テスト記録領域の少なくとも一部が、物理的に略同一の半径位置に重なっている。
また、ある実施形態によれば、前記多層光学的情報記録媒体は、ライトワンス型光ディスクである。
また、ある実施形態によれば、複数の情報記録層をもった多層光学的情報記録媒体の記録方法において、前記多層光学的情報記録媒体は、第1の情報記録層と、前記第1の情報記録層よりもレーザ光入射側に設けられ、かつ前記第1の情報記録層に近い側から順に配置された第2から第Nの情報記録層(Nは2以上の整数)を有し、前記各情報記録層は、半径位置に応じて、内周から順にインナーゾーン、データゾーン、アウターゾーンを構成し、前記各情報記録層の前記インナーゾーン、又は前記アウターゾーンのうちの少なくとも1つのゾーン内に、データを記録及び/又は再生する際の条件をテスト記録するための少なくとも2種類に区別されるテスト記録領域(第1のテスト記録領域と第2のテスト記録領域)のうち少なくとも1種類のテスト記録領域を有する。記録方法は、第i(iは1からNの整数)の情報記録層の前記第1のテスト記録領域にテスト記録し、前記第iの情報記録層の記録パワーを決定するステップと、前記第iの情報記録層の前記第2のテスト記録領域にテスト記録し、前記第iの情報記録層の記録パルス条件を決定するステップを含む。
また、ある実施形態によれば、複数の情報記録層をもった多層光学的情報記録媒体の記録方法において、前記多層光学的情報記録媒体は、第1の情報記録層と、前記第1の情報記録層よりもレーザ光入射側に設けられ、かつ前記第1の情報記録層に近い側から順に配置された第2から第Nの情報記録層(Nは2以上の整数)を有し、前記各情報記録層は、半径位置に応じて、内周から順にインナーゾーン、データゾーン、アウターゾーンを構成し、前記各情報記録層の前記インナーゾーン、又は前記アウターゾーンのうちの少なくとも1つのゾーン内に、データを記録及び/又は再生する際の条件をテスト記録するための少なくとも2種類に区別されるテスト記録領域(第1のテスト記録領域と第2のテスト記録領域)のうち少なくとも1種類のテスト記録領域を有する。記録方法は、第i(iは1からNの整数)の情報記録層の前記第1のテスト記録領域にテスト記録し、前記第iの情報記録層の記録パワーを決定するステップと、前記第i以外の情報記録層のうちの任意の1つの第j(j≠iかつjは1からNの整数)情報記録層の前記第2のテスト記録領域にテスト記録し、前記第jの情報記録層の記録パワーを決定するステップを含む。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち少なくとも1つの情報記録層は、あらかじめディスク作成時に形成された読み出し専用の管理データ領域(コントロールデータ領域)と追記あるいは書き換え可能な管理データ領域(DMA)をさらに備えている。多層光学的情報記録媒体の記録方法は、前記コントロールデータ領域からあらかじめディスク作成時に記録されている推奨パワーを読み出すステップと、前記DMAからテスト記録領域管理情報を読み出すステップと、前記テスト記録領域管理情報から記録可能な第1のテスト記録領域が第i(iは1〜Nの整数)の情報記録層であると決定するステップと、前記第iの情報記録層の前記第1のテスト記録領域にテスト記録し、前記第iの情報記録層の最適記録パワーを決定するステップと、前記第iの情報記録層の前記最適パワーと前記推奨記録パワーの比率(α)を演算し、第i以外の情報記録層の推測される最適パワーである予測最適記録パワーを算出し、前記予測最適記録パワーから前記第i以外の情報記録層の前記第2のテスト記録領域へテスト記録する際の記録パワーの上限値を算出するステップと、前記第i以外の情報記録層のうちの任意の1つの第j(j≠iかつjは1〜Nの整数)の情報記録層の前記第2のテスト記録領域に前記上限値以下の記録パワーでテスト記録し、前記第jの情報記録層の最適パワーを決定するステップを含む。
また、ある実施形態によれば、前記第2のテスト記録領域は、前記第1から第Nの情報記録層のうちいずれかの情報記録層の前記第1のテスト記録領域へのテスト記録後にテスト記録する。
また、ある実施形態によれば、前記第1から第Nの情報記録層のうち少なくとも1つの情報記録層である第iの情報記録層の前記第1のテスト記録領域で求まった最適記録パワーと、前記管理データ領域内にあらかじめ記録されている推奨記録パワーとの比率(α)を演算した演算値から、下記数式(1)
第j層の予測最適パワー=α×第j層の推奨記録パワー×X・・・・・(1)
の演算値をもとに、前記第2のテスト記録領域の前記上限値が設定される。
第j層の予測最適パワー=α×第j層の推奨記録パワー×X・・・・・(1)
の演算値をもとに、前記第2のテスト記録領域の前記上限値が設定される。
また、ある実施形態によれば、前記Xは、1.1である。
また、ある実施形態によれば、各情報記録層に配置されている前記第1のテスト記録領域のテスト記録の順序は、前記記録可能な第1のテスト記録領域のうち、前記レーザ入射光の遠い側に位置する層から、前記レーザ入射光の近くに位置する層へと順次記録する。
また、ある実施形態によれば、各情報記録層に配置されている前記第2のテスト記録領域の各層間のテスト記録の順序は、記録可能な第2のテスト記録領域を任意の順序で記録することが可能である。
また、ある実施形態によれば、前記複数の情報記録層をもった光学的情報記録媒体は、ライトワンス型光ディスクである。
また、ある実施形態によれば、複数の情報記録層をもった多層光学的情報記録媒体の再生方法において、前記多層光学的情報記録媒体は、第1の情報記録層と、前記第1の情報記録層よりもレーザ光入射側に設けられ、かつ前記第1の情報記録層に近い側から順に配置された第2から第Nの情報記録層(Nは2以上の整数)を有し、前記各情報記録層は、半径位置に応じて、内周から順にインナーゾーン、データゾーン、アウターゾーンを構成し、前記各情報記録層の前記インナーゾーン、又は前記アウターゾーンのうちの少なくとも1つのゾーン内に、データを記録及び/又は再生する際の条件をテスト記録するための少なくとも2種類に区別されるテスト記録領域(第1のテスト記録領域と第2のテスト記録領域)のうち少なくとも1種類のテスト記録領域と、追記あるいは書き換え可能な管理データ領域(DMA)を有する。再生方法は、第i(iは1からNの整数)の情報記録層の前記第1のテスト記録領域にテスト記録し、前記第iの情報記録層の記録パワーを決定するステップと、前記第iの情報記録層の前記第2のテスト記録領域にテスト記録し、前記第iの情報記録層の記録パルス条件を決定するステップと、前記第iの情報記録層の前記第1のテスト記録領域、又は前記第2のテスト記録領域、又は前記管理データ領域(DMA)に書き込みを行うステップと、複数のサーボ条件にて、前記書き込みが行われた記録トラックを再生し再生信号の品質をチェックするステップと、前記再生信号の品質からサーボ条件を調整するステップを含む。
また、ある実施形態によれば、複数の情報記録層をもった多層光学的情報記録媒体の再生方法において、前記多層光学的情報記録媒体は、第1の情報記録層と、前記第1の情報記録層よりもレーザ光入射側に設けられ、かつ前記第1の情報記録層に近い側から順に配置された第2から第Nの情報記録層(Nは2以上の整数)を有し、前記各情報記録層は、半径位置に応じて、内周から順にインナーゾーン、データゾーン、アウターゾーンを構成し、前記各情報記録層の前記インナーゾーン、又は前記アウターゾーンのうちの少なくとも1つのゾーン内に、データを記録及び/又は再生する際の条件をテスト記録するための少なくとも2種類に区別されるテスト記録領域(第1のテスト記録領域と第2のテスト記録領域)のうち少なくとも1種類のテスト記録領域と、追記あるいは書き換え可能な管理データ領域(DMA)を有する。再生方法は、第i(iは1からNの整数)の情報記録層の前記第1のテスト記録領域にテスト記録し、前記第iの情報記録層の記録パワーを決定するステップと、前記第i以外の情報記録層のうちの任意の1つの第j(j≠iかつjは1からNの整数)の情報記録層の前記第2のテスト記録領域にテスト記録し、前記第jの情報記録層の記録パワーを決定するステップと、前記第jの情報記録層の前記第2のテスト記録領域にテスト記録し、前記第jの情報記録層の記録パルス条件を決定するステップと、前記第iの情報記録層、又は前記第jの情報記録層の前記第1のテスト記録領域又は前記第2のテスト記録領域又は前記管理データ領域(DMA)に書き込みを行うステップと、複数のサーボ条件にて、前記書き込みが行われた記録トラックを再生し再生信号の品質をチェックするステップと、前記再生信号の品質からサーボ条件を調整するステップを含む。
また、ある実施形態によれば、多層光学的情報記録媒体の記録再生装置は、複数の情報記録層をもつ多層光学的情報記録媒体の各情報記録層にレーザ光を照射し集光して前記情報記録層のデータを記録及び再生する光照射手段と、前記多層情報記録媒体に読み出し専用のディスク管理領域にあらかじめディスク作成時に記録されている推奨記録パワーと、追記あるいは書き換え可能なテスト記録領域管理情報とを読み出す管理情報読み出し手段と、前記多層光学的情報記録媒体の各情報記録層に照射された前記レーザ光のレーザパワーを制御して複数の記録パワーでテスト記録する記録パワー制御手段と、前記多層光学的情報記録媒体からの反射光から得られる再生信号の信号品質を検出する再生信号検出手段と、前記再生信号検出手段の検出値から、前記記録パワーの最適値である最適記録パワーを演算し、前記最適記録パワーと前記推奨記録パワーの比率(α)を演算し、任意の情報記録層の推定される最適パワーである予測最適記録パワーを算出する演算手段とを備える。
また、ある実施形態によれば、記録再生装置は、前記テスト記録によって求まった各情報記録層の前記最適記録パワー、前記比率(α)、前記予測最適パワーのいずれか又は全てをメモリに保持するメモリ手段を保持する。
本発明の光ディスク媒体への光記録再生方法および光記録再生装置は、光記録媒体への高密度記録という効果を有し、デジタル家電機器、情報処理装置を含む電気機器産業等に利用可能である。
101 多層光ディスク
102 回折素子
103 コリメートレンズ
105 対物レンズ
106 レーザ光源
107 アクチュエータ
108 球面収差補正部
109 光検出器
111 光ピックアップ
112 サーボ制御部
113 RF信号演算部
114 レーザ駆動回路
115 レーザ出力制御回路
116 記録パワー制御部
117 再生信号検出部
118 管理情報読み込み部
119 演算部
120 メモリ
121 システム制御部
122 スピンドルモータ
102 回折素子
103 コリメートレンズ
105 対物レンズ
106 レーザ光源
107 アクチュエータ
108 球面収差補正部
109 光検出器
111 光ピックアップ
112 サーボ制御部
113 RF信号演算部
114 レーザ駆動回路
115 レーザ出力制御回路
116 記録パワー制御部
117 再生信号検出部
118 管理情報読み込み部
119 演算部
120 メモリ
121 システム制御部
122 スピンドルモータ
Claims (3)
- 3層以上の複数の情報記録層を備えた情報記録媒体であって、
前記複数の情報記録層のそれぞれは、記録条件を調整するために用いられるテスト記録領域を備え、
前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、前記情報記録媒体を管理するための管理データが予め記録された再生専用の管理データ領域を備え、
前記複数の情報記録層のうちの他の2つ以上の情報記録層のそれぞれは、共通の前記再生専用の管理データ領域の一部と半径位置が重なる前記テスト記録領域と書き込み禁止領域とを備え、
前記他の2つ以上の情報記録層の書き込み禁止領域のそれぞれは、共通の前記再生専用の管理データ領域の一部と半径位置が重なるように配置され、
前記複数の情報記録層のうちの1つの情報記録層は、記録可能な管理データ領域を前記テスト記録領域の内周側と外周側に備える、情報記録媒体。 - 請求項1に記載の情報記録媒体に記録された情報を再生するための再生装置であって、
前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、
前記照射されたレーザ光の反射光を受光する受光部と、
前記受光により得られた信号に基づいて情報を再生する再生部と
を備えた、再生装置。 - 請求項1に記載の情報記録媒体に情報を記録するための記録装置であって、
前記複数の情報記録層にレーザ光を照射する照射部と、
前記テスト記録領域を用いて前記記録条件を調整し、前記調整された記録条件にて、前記情報記録媒体へ情報を記録する記録部と
を備えた、記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013158521A JP2013218782A (ja) | 2008-10-27 | 2013-07-31 | 情報記録媒体、記録装置および再生装置 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008276156 | 2008-10-27 | ||
JP2008276156 | 2008-10-27 | ||
JP2008304475 | 2008-11-28 | ||
JP2008304475 | 2008-11-28 | ||
JP2013158521A JP2013218782A (ja) | 2008-10-27 | 2013-07-31 | 情報記録媒体、記録装置および再生装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010535640A Division JPWO2010050143A1 (ja) | 2008-10-27 | 2009-10-19 | 情報記録媒体、記録装置および再生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013218782A true JP2013218782A (ja) | 2013-10-24 |
Family
ID=42128515
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010535640A Pending JPWO2010050143A1 (ja) | 2008-10-27 | 2009-10-19 | 情報記録媒体、記録装置および再生装置 |
JP2013158521A Pending JP2013218782A (ja) | 2008-10-27 | 2013-07-31 | 情報記録媒体、記録装置および再生装置 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010535640A Pending JPWO2010050143A1 (ja) | 2008-10-27 | 2009-10-19 | 情報記録媒体、記録装置および再生装置 |
Country Status (10)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20110096643A1 (ja) |
EP (1) | EP2341500A4 (ja) |
JP (2) | JPWO2010050143A1 (ja) |
KR (1) | KR20110074956A (ja) |
CN (1) | CN102077281A (ja) |
BR (1) | BRPI0914938A2 (ja) |
MX (1) | MX2010013194A (ja) |
RU (1) | RU2511708C2 (ja) |
TW (1) | TW201025308A (ja) |
WO (1) | WO2010050143A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016152413A1 (ja) * | 2015-03-23 | 2016-09-29 | ソニー株式会社 | 情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラム |
WO2016189943A1 (ja) * | 2015-05-26 | 2016-12-01 | ソニー株式会社 | 記録装置、記録方法、光記録媒体、再生装置、再生方法 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008243306A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Tdk Corp | 情報記録方法、情報記録装置 |
JP5011326B2 (ja) * | 2009-02-24 | 2012-08-29 | 株式会社日立製作所 | 情報記録媒体、アドレス生成及び検出方法、再生及び記録装置 |
KR101683790B1 (ko) | 2009-02-25 | 2016-12-09 | 삼성전자주식회사 | 정보 저장 매체, 기록 재생 장치 및 기록 재생 방법 |
JP2013004162A (ja) * | 2011-06-22 | 2013-01-07 | Hitachi Consumer Electronics Co Ltd | 光ディスクおよび光ディスクの記録装置および光ディスクの再生装置 |
CN108511007B (zh) | 2013-06-14 | 2020-05-15 | 夏普株式会社 | 信息记录介质及其再生方法 |
EP3298797A4 (en) * | 2015-05-22 | 2019-01-30 | Playsight Interactive Ltd. | EVENT-BASED VIDEO PRODUCTION |
JP6975914B2 (ja) * | 2018-03-09 | 2021-12-01 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 光ディスク記録方法、光ディスク装置及び集積回路 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005038584A (ja) * | 2003-06-25 | 2005-02-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光ディスクとその製造方法、並びに、この光ディスクを用いたデータの記録方法及び再生方法 |
JP2007521606A (ja) * | 2003-06-30 | 2007-08-02 | サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド | 情報記録媒体 |
WO2008007898A1 (en) * | 2006-07-11 | 2008-01-17 | Lg Electronics Inc. | Recording medium, apparatus for recording/reproducing data on/from the same and method thereof |
Family Cites Families (27)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1318509B1 (en) * | 2000-09-13 | 2011-11-09 | Panasonic Corporation | Optical information recording medium and optical information recording method, optical information recording device |
JP3793052B2 (ja) * | 2001-07-16 | 2006-07-05 | 株式会社東芝 | 光ディスク装置及び複数記録層に対する記録条件設定方法 |
JP4101666B2 (ja) * | 2002-01-22 | 2008-06-18 | 松下電器産業株式会社 | 情報記録媒体、記録装置、再生装置、記録方法、再生方法 |
TW200428382A (en) * | 2003-05-09 | 2004-12-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Optical information recording medium |
JP2004362748A (ja) | 2003-05-09 | 2004-12-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光学情報記録媒体 |
EP1914738A1 (en) * | 2003-06-12 | 2008-04-23 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Information storage medium and method and apparatus for recording and/or reproducing data |
KR100677108B1 (ko) * | 2003-06-12 | 2007-02-01 | 삼성전자주식회사 | 정보 저장매체 |
CA2472075C (en) * | 2003-06-25 | 2013-02-26 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical disk, method for manufacturing the same, and method for recording and method for reproducing data using optical disk |
EP1642271B1 (en) * | 2003-06-26 | 2009-08-19 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Multi-layer writable optical record carrier with an optimum power calibration area, and method and apparatus for forming optimum power calibration areas on such a record carrier |
KR20050028396A (ko) * | 2003-09-17 | 2005-03-23 | 삼성전자주식회사 | 멀티 세션 방식을 이용한 데이터 기록 방법 및 그정보저장매체 |
DE602004029919D1 (de) * | 2003-09-30 | 2010-12-16 | Pioneer Corp | Informationsaufzeichnungsvorrichtung und -verfahren |
DE602004024806D1 (de) * | 2003-10-03 | 2010-02-04 | Pioneer Corp | Informations-aufzeichnungsmedium, informations-aufzeichnungseinrichtung und verfahren |
JP3858199B2 (ja) * | 2003-10-30 | 2006-12-13 | パイオニア株式会社 | 情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム |
TW200523902A (en) * | 2004-01-05 | 2005-07-16 | Taiyo Yuden Kk | Optical data recording method, recording apparatus and signal processing circuit |
US7385891B2 (en) | 2004-03-03 | 2008-06-10 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method, a medium, and an apparatus to record/reproduce data on/from a portion of the medium through which a test beam is passed while determining an optimum power |
JP4424211B2 (ja) * | 2004-04-09 | 2010-03-03 | 日本ビクター株式会社 | 情報記録媒体の記録方法及び記録装置 |
JP4836954B2 (ja) * | 2004-09-13 | 2011-12-14 | エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド | 記録媒体及び記録媒体にデータを記録する方法と装置 |
KR101071835B1 (ko) * | 2004-09-13 | 2011-10-11 | 엘지전자 주식회사 | 기록매체의 기록방법과 기록장치 |
WO2006035721A1 (ja) * | 2004-09-28 | 2006-04-06 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 光ディスクおよび光ディスク装置 |
JP4107290B2 (ja) * | 2004-12-24 | 2008-06-25 | ティアック株式会社 | 光ディスク装置 |
KR20060082513A (ko) | 2005-01-12 | 2006-07-19 | 엘지전자 주식회사 | 기록매체 및 기록매체의 기록방법과 기록장치 |
TW200627397A (en) * | 2005-01-12 | 2006-08-01 | Victor Company Of Japan | Optical-disc drive apparatus and method of deciding optimum recording powers of laser beam |
WO2007004821A1 (en) * | 2005-06-30 | 2007-01-11 | Lg Electronics Inc. | Recording medium, and method and apparatus for recording data in the recording medium |
KR20070003511A (ko) * | 2005-06-30 | 2007-01-05 | 엘지전자 주식회사 | 기록매체 및 기록매체 기록/재생방법 및 장치 |
JP2007058989A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-03-08 | Pioneer Electronic Corp | 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラム |
US20090016188A1 (en) * | 2006-03-03 | 2009-01-15 | Atsushi Nakamura | Multi-layer information recording medium, information recording/reproducing device and multi-layer information recording medium manufacturing method |
JP2008041224A (ja) * | 2006-08-10 | 2008-02-21 | Taiyo Yuden Co Ltd | 光ディスクへのデータ記録方法及びその装置 |
-
2009
- 2009-10-19 CN CN2009801250942A patent/CN102077281A/zh active Pending
- 2009-10-19 MX MX2010013194A patent/MX2010013194A/es active IP Right Grant
- 2009-10-19 US US12/999,456 patent/US20110096643A1/en not_active Abandoned
- 2009-10-19 EP EP09823257A patent/EP2341500A4/en not_active Withdrawn
- 2009-10-19 JP JP2010535640A patent/JPWO2010050143A1/ja active Pending
- 2009-10-19 RU RU2010154076/28A patent/RU2511708C2/ru not_active IP Right Cessation
- 2009-10-19 BR BRPI0914938A patent/BRPI0914938A2/pt active Search and Examination
- 2009-10-19 KR KR1020107029390A patent/KR20110074956A/ko not_active Application Discontinuation
- 2009-10-19 WO PCT/JP2009/005457 patent/WO2010050143A1/ja active Application Filing
- 2009-10-26 TW TW098136136A patent/TW201025308A/zh unknown
-
2013
- 2013-07-31 JP JP2013158521A patent/JP2013218782A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005038584A (ja) * | 2003-06-25 | 2005-02-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光ディスクとその製造方法、並びに、この光ディスクを用いたデータの記録方法及び再生方法 |
JP2007521606A (ja) * | 2003-06-30 | 2007-08-02 | サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド | 情報記録媒体 |
WO2008007898A1 (en) * | 2006-07-11 | 2008-01-17 | Lg Electronics Inc. | Recording medium, apparatus for recording/reproducing data on/from the same and method thereof |
JP2009543271A (ja) * | 2006-07-11 | 2009-12-03 | エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド | 記録媒体、当該記録媒体にデータを記録しその記録媒体からデータを再生するための装置および方法 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016152413A1 (ja) * | 2015-03-23 | 2016-09-29 | ソニー株式会社 | 情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラム |
US10642533B2 (en) | 2015-03-23 | 2020-05-05 | Sony Corporation | Information processing device, information recording medium, information processing method, and program |
WO2016189943A1 (ja) * | 2015-05-26 | 2016-12-01 | ソニー株式会社 | 記録装置、記録方法、光記録媒体、再生装置、再生方法 |
US10217483B2 (en) | 2015-05-26 | 2019-02-26 | Sony Corporation | Recording device, recording method, optical recording medium, reproducing device, and reproducing method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN102077281A (zh) | 2011-05-25 |
TW201025308A (en) | 2010-07-01 |
JPWO2010050143A1 (ja) | 2012-03-29 |
EP2341500A1 (en) | 2011-07-06 |
KR20110074956A (ko) | 2011-07-05 |
BRPI0914938A2 (pt) | 2015-10-20 |
RU2511708C2 (ru) | 2014-04-10 |
EP2341500A4 (en) | 2012-05-02 |
US20110096643A1 (en) | 2011-04-28 |
RU2010154076A (ru) | 2012-12-10 |
MX2010013194A (es) | 2010-12-17 |
WO2010050143A1 (ja) | 2010-05-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2010050143A1 (ja) | 情報記録媒体、記録装置および再生装置 | |
JP4714303B2 (ja) | 情報記録媒体および再生方法 | |
JP2003022532A (ja) | 光情報記録媒体ならびにその記録方法および情報記録装置 | |
JP4746715B2 (ja) | 追記型情報記録媒体、情報記録装置、情報記録方法、情報再生装置および情報再生方法 | |
WO2010035444A1 (ja) | 情報記録媒体、記録方法および再生方法 | |
US20100232270A1 (en) | Optical information recording medium, information recording apparatus, information reproducing apparatus, information recording method, information reproducing method and method for producing optical information recording medium | |
WO2010067556A1 (ja) | 情報記録媒体、再生装置および再生方法 | |
WO2010103769A1 (ja) | 情報記録媒体、情報記録媒体への情報の記録方法、情報記録媒体からの情報の再生方法および情報記録媒体の製造方法 | |
JP4596752B2 (ja) | 記録装置及び記録方法 | |
US20100172226A1 (en) | Information recording medium, reproduction apparatus and recording apparatus | |
JP5204239B2 (ja) | 光学的情報記録媒体、情報記録装置、情報再生装置、情報記録方法、情報再生方法、および、光学的情報記録媒体の製造方法 | |
US20100103793A1 (en) | Multilayer optical information recording medium, method for recording information in the multilayer optical information recording medium, recording/reproducing apparatus | |
WO2010103770A1 (ja) | 情報記録媒体、情報記録媒体への情報の記録方法、情報記録媒体からの情報の再生方法および情報記録媒体の製造方法 | |
JP4040072B2 (ja) | 記録方法及び光ディスク装置 | |
WO2010050144A1 (ja) | 情報記録媒体、記録装置および再生装置 | |
JP3895354B2 (ja) | 記録方法及び光ディスク装置 | |
WO2010079578A1 (ja) | 追記型情報記録媒体、情報記録装置、情報記録方法、情報再生装置および情報再生方法 | |
JP5563480B2 (ja) | 情報記録媒体、再生装置および再生方法 | |
WO2010052820A1 (ja) | 情報記録媒体、記録方法および再生方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130731 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140219 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140225 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140902 |