JP2013217971A - 光学ローパスフィルター及びカメラモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】電気信号によってフィルター効果を切り替える。
【解決手段】光学ローパスフィルター1は、複屈折板10及び11と、複屈折板10及び11にそれぞれ設けられた電極12及び13と、複屈折板10及び11に挟持された液晶層16とを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像素子に用いられる光学ローパスフィルター、及びそれを備えたカメラモジュールに関する。
デジタルカメラに用いられるCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像素子は、一般的に、赤、青、緑の3色のカラーフィルターが個々の画素上に等間隔に設けられている。一画素では一色の情報しか認識できないため、上下左右の画素情報から演算により色情報を再現している。このため、細かい幾何学模様など空間周波数が高い信号が撮像素子に入力された場合、演算に必要な情報を得られず、本来入力信号のない部分に模様(モアレ)や着色を引き起こしてしまう。
モアレを低減するための1つの手法として、水晶板などの複屈折板が入射光線を常光線と異常光線とに分離する性質を利用した光学ローパスフィルターをレンズと撮像素子との間に配置し、この光学ローパスフィルターによって空間周波数が高い成分をカットするようにしている。しかし、モアレの発生しない被写体においては解像度を低下させるという問題がある。
この問題を解決するため、光学ローパスフィルターを着脱可能にしたカメラ(特許文献1)や、一対の複屈折板からなる光学ローパスフィルターの一方の複屈折板を回転させ、フィルターの効果の有効/無効を切り替える方法(特許文献2)が提案されている。しかし、着脱方式は光学ローパスフィルターの扱いに注意が必要なうえ操作の迅速性に問題があり、複屈折板を回転させる方法は回転させるためのスペースや、モーターや伝動部品などの機械部品を配置するスペースを必要とするため撮影装置が大型化してしまうという問題がある。また、双方とも光学ローパスフィルターを有効にした際の出射光線の強度比は固定されており、被写体に応じてフィルターの効果を調整することは不可能である。
特開2006−171149号公報 特開2011−97288号公報
本発明は、電気信号によってフィルター効果をダイナミックに切り替えることが可能な光学ローパスフィルター、及びそれを備えたカメラモジュールを提供する。
本発明の一態様に係る光学ローパスフィルターは、第1及び第2の複屈折板と、前記第1及び第2の複屈折板にそれぞれ設けられた第1及び第2の電極と、前記第1及び第2の複屈折板に挟持された第1の液晶層とを具備することを特徴とする。
本発明の一態様に係るカメラモジュールは、前記光学ローパスフィルターと、前記光学ローパスフィルターを透過する光線を受ける撮像素子とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、電気信号によってフィルター効果を切り替えることができ、かつ小型化が可能な光学ローパスフィルター、及びそれを備えたカメラモジュールを提供することができる。
第1の実施形態に係る光学ローパスフィルターの断面図。 複屈折板の入射光線の偏光状態を説明する図。 液晶層の電圧−透過率特性を示すグラフ。 光学ローパスフィルターの入射光線の光路変化を説明する図。 光学ローパスフィルターの偏光状態を説明する図。 電圧Vmidを変化させた場合の出射光線A〜Cの強度を示すグラフ。 光学ローパスフィルターの漏れ光線を説明する図。 リタデーションと漏れ光線の比率との関係を示すグラフ。 第2の実施形態に係る光学ローパスフィルターの偏光状態を説明する図。 第3の実施形態に係る光学ローパスフィルターの偏光状態を説明する図。 第4の実施形態に係る光学ローパスフィルターの入射光線の光路変化を説明する図。 電圧と出射光線の強度との関係を示すグラフ。 第5の実施形態に係る光学ローパスフィルターの入射光線の光路変化を説明する図。 光学ローパスフィルターの偏光状態を説明する図。 複屈折板の結晶軸角度と異常光線の変位量との関係を示すグラフ。 第6の実施形態に係る光学ローパスフィルターの入射光線の光路変化を説明する図。 第7の実施形態に係る光学ローパスフィルターの断面図。 光学ローパスフィルターの入射光線の光路変化を説明する図。 第8の実施形態に係る光学ローパスフィルターの断面図。 光学ローパスフィルターの偏光状態を説明する図。 第1の液晶層及び第2の液晶層の印加電圧と出射光線との関係を説明する図。 第9の実施形態に係るカメラモジュールの概略図。 カメラモジュールの動作を説明する図。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。ただし、図面は模式的または概念的なものであり、各図面の寸法および比率などは必ずしも現実のものと同一とは限らないことに留意すべきである。また、図面の相互間で同じ部分を表す場合においても、互いの寸法の関係や比率が異なって表される場合もある。特に、以下に示す幾つかの実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための装置および方法を例示したものであって、構成部品の形状、構造、配置などによって、本発明の技術思想が特定されるものではない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
[第1の実施形態]
本実施形態に係る光学ローパスフィルターは、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像素子に用いられ、レンズと撮像素子との間に配置される。そして、光学ローパスフィルターは、被写体からレンズに入射した光線のうち高い空間周波数成分を制限することで、擬似信号(本来存在しない信号)の発生に伴う模様(モアレ)や着色を除去する機能を有する。
[1] 光学ローパスフィルターの構成
図1は、第1の実施形態に係る光学ローパスフィルター1の断面図である。光学ローパスフィルター1は、対向配置される複屈折板10及び11と、複屈折板10及び11間に挟持された液晶層16とを備えている。
複屈折板10の液晶層16側の面には、透明電極12及び配向膜14がこの順に設けられている。複屈折板11の液晶層16側の面には、透明電極13及び配向膜15がこの順に設けられている。透明電極12及び13の各々は、ITO(インジウム錫酸化物)等の透明導電膜からなる。
複屈折板10及び11の各々は、複屈折性を有する光学部材からなり、例えば水晶板が用いられる。複屈折板10及び11は、同じ厚さを有する。図1において、複屈折板10の厚さd1、複屈折板11の厚さd2とすると、d1=d2である。また、複屈折板10及び11は、それらの結晶軸が同一方向を向いている。換言すると、複屈折板10の結晶軸を含む膜面垂直方向の第1の面は、複屈折板11の結晶軸を含む膜面垂直方向の第2の面と平行であり、さらに、上記第1の面における複屈折板10の結晶軸の角度は、上記第2の面における複屈折板11の結晶軸の角度と同じである。図1において、複屈折板10の結晶軸の膜面内方向に対する角度θ1、複屈折板11の結晶軸の膜面内方向に対する角度θ2とすると、θ1=θ2である。角度θ1及びθ2の条件は、0<θ1=θ2<90°である。なお、結晶軸とは、複屈折板を構成する分子の長軸方向に対応する。
液晶層16は、90°ツイストされたTN(Twisted Nematic)配向を有する。すなわち、無電界時、液晶層16の液晶分子は、水平方向かつ90°ツイストされるように配向し、電界印加時、液晶層16の液晶分子は、垂直方向に立ち上がる。液晶層16の配向軸は、複屈折板10の結晶軸を含む膜面垂直方向の第1の面(又は、複屈折板11の結晶軸を含む膜面垂直方向の第2の面)に対して平行又は垂直である。すなわち、TN型の液晶層16は、直交する2つの配向軸が定義できるため、液晶層16の直交する2つの配向軸の一方は、複屈折板10の結晶軸を含む膜面垂直方向の第1の面(又は、複屈折板11の結晶軸を含む膜面垂直方向の第2の面)に対して平行又は垂直である。無電界時の液晶層16の配向は、ラビング処理された配向膜14及び15によって制御される。すなわち、配向膜14及び15のラビング方向は直交している。
シール材17は、複屈折板10及び11を貼り合せるとともに、液晶層16を封止する機能を有する。また、シール材17は、液晶層16の厚さを制御するスペーサとしても機能する。
駆動回路18は、透明電極12及び13に電気的に接続されている。駆動回路18は、透明電極12及び13に電圧を印加し、また、透明電極12及び13に印加する電圧を制御することで、液晶層16に印加される電界を制御する。液晶層16の液晶分子は、電界に応じて配向が制御され、これにより、液晶層16の偏光状態が変化する。
次に、複屈折板10及び11の機能について説明する。図2は、複屈折板10の入射光線の偏光状態を説明する図である。図2の“ne”は、分子の長軸方向の屈折率、図2の“no”は、分子の短軸方向の屈折率である。なお、複屈折板11の偏光状態についても図2と同様である。
複屈折板10に垂直に入射した入射光線は、振動方向が直交する2つの直線偏光(常光線及び異常光線)に分離し、この分離された常光線及び異常光線が複屈折板10から出射する。常光線は、変位しないが、異常光線は、結晶軸の膜面内投影方向に変位する。異常光線の変位量は、複屈折板10の結晶軸の角度及び厚さに応じて変化する。
次に、液晶層16の電圧−透過率特性(VT特性)について説明する。図3は、液晶層16の電圧−透過率特性を示すグラフである。図3の横軸は、液晶層16に印加される電圧、図3の縦軸は、液晶層16の透過率を表している。なお、図3の透過率は、透過率の最大値が1になるように正規化している。
電圧無印加の状態の電圧をV0(=0V)、液晶層16に電圧を印加して液晶分子の変位が完了し透過率変化が無くなった飽和状態の電圧をVon、液晶層16の透過率が変化している範囲の電圧をVmidとする。電圧V0、Vmid、及びVonの関係は、V0<Vmid<Vonである。図3に示すように、電圧V0の場合が透過率=1(最大値)であり、電圧Vonの範囲では透過率=0、電圧Vmidの範囲では、透過率は、0より大きくかつ1より小さくなっている。
[2] 光学ローパスフィルター1の動作
次に、光学ローパスフィルター1の動作について説明する。図4は、光学ローパスフィルター1の入射光線の光路変化を説明する図である。図4(a)は、液晶層16に電圧V0を印加した場合であり、図4(b)は、液晶層16に電圧Vonを印加した場合であり、図4(c)は、液晶層16に電圧Vmidを印加した場合である。図5は、光学ローパスフィルター1の各層間における入射光線の進行方向に垂直な面での偏光状態を説明する図である。
複屈折板10に入射した入射光線は、複屈折板10によって直線偏光され、かつ振動方向が直交する常光線及び異常光線に分離される。複屈折板10を透過する常光線は変位しないが、複屈折板10を透過する異常光線は、複屈折板10の結晶軸の膜面内投影方向に変位する。なお、図5には、複屈折板の結晶軸の膜面内投影方向についても図示している。
透明電極12及び13間に電圧を印加しない場合(V=V0)は、液晶層16の旋光性により偏光面が90°回転して出射される。よって、複屈折板10から常光線として出射した光線は複屈折板11に対しては異常光線となり、複屈折板10から異常光線として出射した光線は複屈折板11に対しては常光線となる。このため、複屈折板10から常光線として出射した光線は、複屈折板10にて異常光線が分離したのと同一方向及び同一距離だけ複屈折板11によって変位して出射する。複屈折板10から異常光線として出射した光線は変位することなく複屈折板11から出射する。このため、光学ローパスフィルター全体としては光線が分離されずフィルターの効果が無い状態となる。
また、透明電極12及び13間に電圧Vonを印加した場合は、液晶層16における偏光状態の変化がない。よって、複屈折板10から常光線として出射した光線は複屈折板11に対しても常光線となり、複屈折板10から異常光線として出射した光線は複屈折板11に対しても異常光線となる。このため、複屈折板10から常光線として出射した光線は、変位せずに複屈折板11より出射し、複屈折板10から異常光線として出射した光線は複屈折板10にて異常光線が分離したのと同一方向及び同一距離だけ複屈折板11によってさらに変位して出射する。よって、光学ローパスフィルター全体としては1本の入射光線が2本の出射光線に分離され、フィルターの効果が有る状態となる。
また、透明電極12及び13間に電圧Vmidを印加した場合は、複屈折板10から2本に分離され出射した光線は、液晶層16により複屈折板11の結晶軸に対して平行でも垂直でもない角度の長軸を持つ楕円偏光として出射する。液晶層16から出射した2つの楕円偏光はそれぞれ、複屈折板11により常光線と異常光線とに分離される。ここで、複屈折板10にて異常光線として出射した光線のうち複屈折板11においては常光線として出射した光線と、複屈折板10にて常光線として出射した光線のうち複屈折板11においては異常光線として出射した光線との出射位置は同じである。よって、光学ローパスフィルター全体としては1本の入射光線が3本の出射光線に分離され、電圧Vonの場合と異なるフィルターの効果が得られる。
図4(c)において、液晶層16から出射する楕円偏光の軸角度や楕円率は、電圧Vmidにより決まるため、電圧Vmidを変化させることで出射光線A及びCと出射光線Bとの出射光線強度を変化させることができる。図6は、電圧Vmidを変化させた場合の出射光線A〜Cの強度を示すグラフである。図6の横軸は電圧、図6の縦軸は出射光線A〜Cの強度を表している。なお、図6の出射光線強度は、強度の最大値が1になるように正規化している。
図6に示すように、電圧V0の場合は、出射光線Bのみが複屈折板11から出射し、電圧Vonの場合は、出射光線A及びCのみが複屈折板11から出射する。また、電圧Vmidの場合は、出射光線A〜Cが複屈折板11から出射し、さらに電圧Vmidを変化させると、出射光線A〜Cの強度が変化する。
TN型液晶層16の旋光性による偏光面の回転角度は、入射光線の波長及び液晶層16の屈折率異方性Δn(=ne−no)、液晶層16の厚さdにより変化し、偏光面の回転角度が90°からずれた場合の影響は、図7に示す通り、電圧無印加時の漏れ光線となって現れる。図8は、漏れ光線比率を示すグラフである。図8の横軸は、液晶層16の屈折率異方性Δnと液晶層16の厚さdとの積Δn・d(リタデーション)、図8の縦軸は、複屈折板11から出射する出射光線全体に対する漏れ光線の比率を表している。
透明電極12及び13間に電圧を印加しない場合(V=V0)は、フィルターの効果が無い状態であるため、漏れ光線比率はより小さい方が望ましい。具体的には、漏れ光線比率を5%以下にすることを考えると、図8より、液晶層16のリタデーションΔn・dは、420nm以上かつ600nm以下の範囲、及び930nm以上が望ましい。
[3] 効果
以上詳述したように第1の実施形態では、光学ローパスフィルター1は、複屈折板10及び11と、複屈折板10及び11にそれぞれ設けられた透明電極12及び13と、複屈折板10及び11に挟持された液晶層16とを備えている。複屈折板10及び11の厚さは同一に設定され、複屈折板10の結晶軸を含む膜面垂直方向の第1の面は、複屈折板11の結晶軸を含む膜面垂直方向の第2の面と平行に設定され、上記第1及び第2の面において、複屈折板10及び11の結晶軸の角度は同一に設定される。また、液晶層16は、90°ツイストされたTN配向を有し、その配向軸は、上記第1の面に対して平行又は垂直に設定される。そして、駆動回路18により透明電極12及び13間の電圧を制御することで、光学ローパスフィルター1のモードを変えるようにしている。
従って第1の実施形態によれば、電気信号によって、1本の入射光線を分離せずに1本の出射光線を出射する第1のモード、1本の入射光線を分離して2本の出射光線を出射する第2のモード、及び1本の入射光線を分離して3本の出射光線を出射する第3のモード、の3つのモードを実現することができる。すなわち、第1の実施形態によれば、フィルター効果が無いオフ状態(第1のモード)、及びフィルター効果があるオン状態(第2のモード)以外に、オフ状態とオン状態との中間状態を実現できる。
また、第3のモードにおいてさらに電圧Vmidを変化させることで、複数の出射光線間の強度比を変化させることができる。これにより、被写体の空間周波数に応じ、フィルターの効果を調整することが可能である。
また、レンズユニットや光学ローパスフィルターを外すことなくフィルター効果の切り替えが可能であるため、光路内への異物等の流入を防ぐことができる。また、フィルター効果を迅速かつ容易に切り替えることができる。
また、液晶層16とこれの電圧を制御する駆動回路18によりフィルター効果の切り替えが可能であるため、機械部品が不要であり、撮像装置の小型化及び軽量化を実現できる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、TN型液晶層を用いて光学ローパスフィルターを構成している。第2の実施形態では、ホモジニアス配向を有する液晶層を用いた光学ローパスフィルターの構成例である。
図9は、第2の実施形態に係る光学ローパスフィルター1の各層間における入射光線の進行方向に垂直な面での偏光状態を説明する図である。光学ローパスフィルター1の構造は、液晶層16の配向が異なる以外は、図1と同じである。
液晶層16は、ホモジニアス配向を有する。すなわち、無電界時、液晶層16の液晶分子は、水平方向に配向し、電界印加時、液晶層16の液晶分子は、垂直方向に立ち上がる。液晶層16の配向軸は、複屈折板10及び11の結晶軸を含む面に対して45°傾いている。
図9の構成の場合、液晶層16における入射光線の偏光状態は、液晶層16の配向軸を基準とした面内位相差の変化に従うため、面内位相差を印加電圧で変化させることでフィルターの効果を切り替えることができる。液晶層16は、透明電極12及び13に印加する電圧に応じて、位相差δ=λ/2、位相差δ=0、位相差0<δ<λ/2、の3つの状態に設定される。λは、波長である。
液晶層16の位相差δ=λ/2に設定するには、液晶分子を水平方向に配向させる。液晶層16の位相差δ=0に設定するには、液晶分子を垂直方向に配向させる。液晶層16の位相差0<δ<λ/2に設定するには、液晶分子を水平方向と垂直方向との間の中間状態に配向させる。
液晶層16の位相差δ=λ/2の場合は、第1の実施形態の電圧V0における光学ローパスフィルターと同じであり、すなわち、フィルターの効果が無い状態となる。液晶層16の位相差δ=0の場合は、第1の実施形態の電圧Vonにおける光学ローパスフィルターと同じであり、すなわち、フィルターの効果が有る状態となる。液晶層16の位相差0<δ<λ/2の場合は、第1の実施形態の電圧Vmidにおける光学ローパスフィルターと同じであり、すなわち、光学ローパスフィルター全体としては1本の入射光線が3本の出射光線に分離され、電圧Vonの場合と異なるフィルターの効果が得られる。
偏光面を90°回転させるための条件は、液晶層16が1/2波長板として機能する場合であるので、液晶層16の屈折率異方性Δnと液晶層16の厚さdとの積Δn・d(リタデーション)は、270nm以上でなければならない。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、ホメオトロピック配向を有する液晶層、すなわちVA(Vertical Alignment)型の液晶層を用いた光学ローパスフィルターの構成例である。
図10は、第3の実施形態に係る光学ローパスフィルター1の各層間における入射光線の進行方向に垂直な面での偏光状態を説明する図である。光学ローパスフィルター1の構造は、液晶層16の配向が異なる以外は、図1と同じである。
液晶層16は、ホメオトロピック配向を有する。すなわち、無電界時、液晶層16の液晶分子は、垂直方向に配向し、電界印加時、液晶層16の液晶分子は、水平方向に寝る。液晶層16が水平配向になった場合の配向軸は、複屈折板10及び11の結晶軸を含む面に対して45°傾いている。すなわち、液晶層16は、電界印加時に、液晶分子が同一方向(複屈折板10及び11の結晶軸を含む面に対して45°方向)に傾斜するように配向処理されている。
図10の構成の場合、液晶層16における入射光線の偏光状態は、液晶層16の配向軸を基準とした面内位相差の変化に従うため、面内位相差を印加電圧で変化させることでフィルターの効果を切り替えることができる。液晶層16は、透明電極12及び13に印加する電圧に応じて、位相差δ=0、位相差δ=λ/2、位相差0<δ<λ/2、の3つの状態に設定される。
液晶層16の位相差δ=0に設定するには、液晶分子を垂直方向に配向させる。液晶層16の位相差δ=λ/2に設定するには、液晶分子を水平方向に配向させる。液晶層16の位相差0<δ<λ/2に設定するには、液晶分子を水平方向と垂直方向との間の中間状態に配向させる。
液晶層16の位相差δ=0の場合は、第1の実施形態の電圧Vonにおける光学ローパスフィルターと同じであり、すなわち、フィルターの効果が有る状態となる。液晶層16の位相差δ=λ/2の場合は、第1の実施形態の電圧V0における光学ローパスフィルターと同じであり、すなわち、フィルターの効果が無い状態となる。液晶層16の位相差0<δ<λ/2の場合は、第1の実施形態の電圧Vmidにおける光学ローパスフィルターと同じであり、すなわち、光学ローパスフィルター全体としては1本の入射光線が3本の出射光線に分離され、電圧Vonの場合と異なるフィルターの効果が得られる。
偏光面を90°回転させるための条件は、液晶層16が1/2波長板として機能する場合であるので、液晶層16の屈折率異方性Δnと液晶層16の厚さdとの積Δn・d(リタデーション)は、270nm以上でなければならない。
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、複屈折板10及び11の結晶軸の向きを異なるように設定し、具体的には、第1の実施形態の複屈折板11の結晶軸を180°回転させて光学ローパスフィルターの構成した実施例である。
図11は、第4の実施形態に係る光学ローパスフィルター1の入射光線の光路変化を説明する図である。図11(a)は、液晶層16に電圧V0を印加した場合であり、図11(b)は、液晶層16に電圧Vonを印加した場合であり、図11(c)は、液晶層16に電圧Vmidを印加した場合である。
複屈折板10の厚さd1と複屈折板11の厚さd2とは同じである。また、複屈折板11の結晶軸は、複屈折板10の結晶軸を180°回転させた角度を有している。換言すると、複屈折板10の結晶軸を含む膜面垂直方向の第1の面は、複屈折板11の結晶軸を含む膜面垂直方向の第2の面と平行であり、さらに、上記第2の面における複屈折板11の結晶軸は、上記第1の面における複屈折板10の結晶軸と180°回転対称である。図11において、複屈折板10の結晶軸の膜面内方向に対する鋭角θ1、複屈折板11の結晶軸の膜面内方向に対する鋭角θ2とすると、θ1=θ2である。角度θ1及びθ2の条件は、0<θ1=θ2<90°である。
図11において、液晶層16から出射した光線の偏光状態は、図4と同じである。ここで、液晶層16から出射した光線のうち複屈折板11に対して異常光線となる光線の変位方向が図4とは逆方向になる。よって、透明電極12及び13間に電圧を印加しない場合(V=V0)は、2本の出射光線に分離され、フィルターの効果が有る状態となる。一方、透明電極12及び13間に電圧Vonを印加した場合は、フィルターの効果が無い状態となる。
透明電極12及び13間に電圧Vmidを印加した場合は、図4(c)の場合と同様に1本の入射光線が3本の出射光線に分離されるローパスフィルターとなるが、印加電圧の大小と出射光線強度との関係は、図12に示す通り、図6とは逆になる。
図11では、複屈折板11の結晶軸を180°回転させたが、第1の実施形態の複屈折板10の結晶軸を180°回転させた場合でも同様の効果となる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態は、複屈折板10と複屈折板11との厚さの関係を変えることで、第1の実施形態と異なるフィルター効果を実現するようにしている。
図13は、第5の実施形態に係る光学ローパスフィルター1の入射光線の光路変化を説明する図である。図13(a)は、液晶層16に電圧V0を印加した場合であり、図13(b)は、液晶層16に電圧Vonを印加した場合であり、図13(c)は、液晶層16に電圧Vmidを印加した場合である。図14は、光学ローパスフィルター1の各層間における入射光線の進行方向に垂直な面での偏光状態を説明する図である。
第1の実施形態との違いは、複屈折板10と複屈折板11との厚さが異なることであり、ここでは、複屈折板11は、複屈折板10の1/2の厚さとする。すなわち、複屈折板10の厚さd1と複屈折板11の厚さd2との関係は、d2=d1/2である。複屈折板10及び11の結晶軸の角度θ1及びθ2の条件は、第1の実施形態と同じである。よって、第5の実施形態では、複屈折板11に対して異常光線となる光線の変位量が第1の実施形態の図4の変位量の1/2となる。
複屈折板10及び液晶層16から出射した光線の偏光状態は、図4と同じである。図13(a)において、複屈折板11に対して異常光線となる光線の変位量が複屈折板10の変位量の1/2となるため、透明電極12及び13間に電圧を印加しない場合(V=V0)でもフィルターの効果が有る状態となる。複屈折板11から出射した光線間の距離は、図4(b)の電圧Vonを印加した場合の光線間の距離の1/4となる。
また、図13(b)において、液晶層16に電圧Vonを印加した場合は、複屈折板11に対して異常光線となる光線の変位量が複屈折板10の変位量の1/2となるため、図4(b)の電圧Vonを印加した場合の光線間の距離の3/4となる。
また、図13(c)において、液晶層16に電圧Vmidを印加した場合は、複屈折板10にて異常光線として出射した光線のうち複屈折板11においては常光線として出射した光線と、複屈折板10にて常光線として出射した光線のうち複屈折板11においては異常光線として出射した光線との出射位置が異なる。よって、液晶層16に電圧Vmidを印加した場合は、複屈折板11から4本の光線が出射する。
このように、複屈折板の結晶軸の角度を固定した場合、入射した異常光線の変位量は複屈折板の厚さで決まるため、複屈折板10及び複屈折板11の厚さをそれぞれ変更することで、複屈折板11から出射する光線間の距離を任意に設定することができる。
[第6の実施形態]
第6の実施形態は、複屈折板10と複屈折板11との結晶軸の角度を変えることで、第1の実施形態と異なるフィルター効果を実現するようにしている。
複屈折板から出射する異常光線の変位量は、複屈折板の結晶軸角度に応じて変化する。図15は、複屈折板の結晶軸角度と異常光線の変位量との関係を示すグラフである。図15の横軸は、複屈折板の結晶軸角度、図15の縦軸は、複屈折板から出射する異常光線における入射光線の位置からの変位量である。
図15に示すように、複屈折板の結晶軸の角度が0、すなわち結晶軸が膜面内方向である場合、及び、結晶軸の角度が90°、すなわち結晶軸が膜面垂直方向である場合、異常光線の変位量は0である。そして、結晶軸の角度が45°に近づくにつれて変位量が大きくなり、結晶軸の角度が45°で変位量が最大値となる。
図16は、第6の実施形態に係る光学ローパスフィルター1の入射光線の光路変化を説明する図である。図16(a)は、液晶層16に電圧V0を印加した場合であり、図16(b)は、液晶層16に電圧Vonを印加した場合であり、図16(c)は、液晶層16に電圧Vmidを印加した場合である。
第1の実施形態との違いは、複屈折板10及び11の結晶軸の角度θ1及びθ2が異なることであり、θ2≠θ1である。複屈折板10の厚さd1と複屈折板11の厚さd2とは同じである。第6の実施形態では、複屈折板11に対して異常光線となる光線の変位量が第1の実施形態の場合と異なる。
図16に示す通り、異常光線の変位量は、複屈折板10及び複屈折板11の結晶軸の角度をそれぞれ変えることによって変化するため、第6の実施形態でも、第5の実施形態の複屈折板の厚さを変えた場合と同様な効果が得られる。
[第7の実施形態]
第7の実施形態は、光学ローパスフィルター1を安価に製造するためのより具体的な構成例である。
図17は、第7の実施形態に係る光学ローパスフィルター1の断面図である。光学ローパスフィルター1は、液晶層16を挟持するための透明基板22及び23を備えている。透明基板22及び23としては、例えばガラス基板が用いられる。
透明基板22には、透明電極12及び配向膜14が設けられている。透明基板23には、透明電極13及び配向膜15が設けられている。液晶層16は、配向膜14及び15に接するようにして、透明基板22及び23に挟持される。
透明基板22の液晶層16と反対側の面には、複屈折板10が設けられている。複屈折板10は、透明な接着剤20によって透明基板22に固定されている。透明基板23の液晶層16と反対側の面には、複屈折板11が設けられている。複屈折板11は、透明な接着剤21によって透明基板23に固定されている。シール材17は、透明基板22及び23を貼り合せるとともに、液晶層16を封止する機能を有する。液晶層16、及び複屈折板10及び11の構成は、第1の実施形態と同じである。
図18は、光学ローパスフィルター1の入射光線の光路変化を説明する図である。図18(a)は、液晶層16に電圧V0を印加した場合であり、図18(b)は、液晶層16に電圧Vonを印加した場合であり、図18(c)は、液晶層16に電圧Vmidを印加した場合である。図18に示す通り、第7の実施形態に係る光学ローパスフィルター1は、第1の実施形態と同じ光学的な効果を有する。
第7の実施形態によれば、液晶層を通常の液晶表示素子と同様に大型基板による多面付けで製造することが可能であり、ガラス基板に挟まれた液晶層からなるユニットを安価に製造できる。また、液晶層の欠陥を選別し、良品のみを複屈折板と貼り合わせるという製造工程を実施できるので、高価な複屈折板の液晶層欠陥による損出を抑えることができる。
[第8の実施形態]
第8の実施形態は、第1の実施形態で示した光学ローパスフィルターを2個組み合わせることで、第1の実施形態と異なるフィルターの効果を実現している。
図19は、第8の実施形態に係る光学ローパスフィルター1の断面図である。光学ローパスフィルター1は、第1の光学ローパスフィルター1−1、第2の光学ローパスフィルター1−2、及び1/4波長板30を備えている。第1の光学ローパスフィルター1−1は、透明な接着剤31によって1/4波長板30に固定されている。第2の光学ローパスフィルター1−2は、透明な接着剤32によって1/4波長板30に固定されている。1/4波長板30は、直線偏光を円偏光に変換、又は円偏光を直線偏光に変換する。
第1の光学ローパスフィルター1−1は、複屈折板10−1及び11−1と、透明電極12−1及び13−1と、配向膜14−1及び15−1と、液晶層16−1と、シール材17−1とを備えている。第2の光学ローパスフィルター1−2は、複屈折板10−2及び11−2と、透明電極12−2及び13−2と、配向膜14−2及び15−2と、液晶層16−2と、シール材17−2とを備えている。第1の光学ローパスフィルター1−1及び第2の光学ローパスフィルター1−2はそれぞれ、第1の光学ローパスフィルターと同じ構成である。
第1の光学ローパスフィルター1−1及び第2の光学ローパスフィルター1−2は、複屈折板10−1及び11−1の結晶軸を含む面と、複屈折板10−2及び11−2の結晶軸を含む面とが互いに直交するように配置される。1/4波長板30は、その遅相軸が、複屈折板10−1及び11−1の結晶軸を含む面(又は、複屈折板10−2及び11−2の結晶軸を含む面)に対し45°となるよう配置される。
図20は、光学ローパスフィルター1の各層間における入射光線の進行方向に垂直な面での偏光状態を説明する図である。
第1の光学ローパスフィルター1−1及び第2の光学ローパスフィルター1−2の双方の液晶層16−1及び16−2に電圧を印加しない場合(V=V0)は、第1の光学ローパスフィルター1−1に入射した1本の光線は、第2の光学ローパスフィルター1−2より1本の光線として出射する。
また、液晶層16−1及び16−2に電圧Vonを印加した場合は、第1の光学ローパスフィルター1−1に入射した光線は、第2の光学ローパスフィルター1−2より4本の光線に分離されて出射する。
また、液晶層16−1及び16−2に電圧Vmidを印加した場合は、第1の光学ローパスフィルター1−1に入射した光線は、第2の光学ローパスフィルター1−2より9本の光線に分離されて出射する。
図20では、第1の光学ローパスフィルター1−1及び第2の光学ローパスフィルター1−2の双方の液晶層16−1及び16−2に同じ電圧を印加した動作を説明したが、液晶層16−1及び16−2に印加する電圧を組み合わせることで、第2の光学ローパスフィルター1−2より出射する光線の本数を1〜9本の間でより細かく切り替えることができる。図21は、第1の液晶層16−1及び第2の液晶層16−2の印加電圧と出射光線との関係を説明する図である。図21(a)は、第1の光学ローパスフィルター1−1に入射する入射光線の進行方向に垂直な面での偏光状態を説明する図である。図21(b)は、第2の光学ローパスフィルター1−2から出射する出射光線の進行方向に垂直な面での偏光状態を説明する図である。
図21に示す通り、第1の液晶層16−1及び第2の液晶層16−2に印加する電圧Vを、V0、Von、及びVmidから選択して組み合わせることで、第1の光学ローパスフィルター1−1に入射する1本の光線が第2の光学ローパスフィルター1−2から出射する光線の本数を1本、2本、3本、4本、6本、9本のいずれかに切り替えることができる。
[第9の実施形態]
第9の実施形態は、上記第1乃至第8の実施形態で示した光学ローパスフィルター1を用いたカメラモジュールの構成例である。図22は、第9の実施形態に係るカメラモジュール40の概略図である。
カメラモジュール40は、レンズ41、光学ローパスフィルター1、カラーフィルター部42、及び撮像素子43を備えている。光学ローパスフィルター1は、レンズ41及びカラーフィルター部42間に配置される。カラーフィルター部42は、画素ごとに設けられ、かつ赤フィルター、緑フィルター、青フィルターの3色のカラーフィルターを含む複数のカラーフィルターから構成される。
撮像素子43は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどから構成される。撮像素子43は、光学ローパスフィルター1を透過して入射される被写体光線を電気信号に変換する。撮像素子43は、複数の画素を備えており、各画素は、光電変換素子(例えばフォトダイオード)、及び光電変換して得られる電気信号を読み出すMOSFETなどを含む。
次に、上記のように構成されたカメラモジュール40の動作について説明する。図23は、カメラモジュール40の動作を説明する図である。図23では、第1の実施形態の図4で説明した光学ローパスフィルター1を用いたカメラモジュール40を一例として説明する。図23(a)は、光学ローパスフィルター1の液晶層16に電圧V0を印加した場合であり、図23(b)は、液晶層16に電圧Vonを印加した場合であり、図23(c)は、液晶層16に電圧Vmid(Low)を印加した場合であり、図23(d)は、液晶層16に電圧Vmid(High)を印加した場合である。図23において、光線を示す矢印の太さは、光線の強度を表している。
図23に示すように、光学ローパスフィルター1の液晶層16に印加する電圧に応じて、光学ローパスフィルター1の出射光線を1本、2本、3本のいずれかに切り替えられる。さらに、図23(c)及び図23(d)に示すように、電圧Vmidを変化させることで、出射光線A及びCと出射光線Bとの強度比を変化させることができる。電圧Vmid(Low)と電圧Vmid(High)との関係は、Vmid(Low)<Vmid(High)である。
このように、第1乃至第8の実施形態で示した光学ローパスフィルター1を用いてカメラモジュール40を構成することができる。そして、被写体の空間周波数に応じて光学ローパスフィルター1の効果を調整することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で、構成要素を変形して具体化することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、1つの実施形態に開示される複数の構成要素の適宜な組み合わせ、若しくは異なる実施形態に開示される構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を構成することができる。例えば、実施形態に開示される全構成要素から幾つかの構成要素が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、これらの構成要素が削除された実施形態が発明として抽出されうる。
1…光学ローパスフィルター、10,11…複屈折板、12,13…透明電極、14,15…配向膜、16…液晶層、17…シール材、18…駆動回路、20,21,31,32…接着剤、22,23…透明基板、30…1/4波長板、40…カメラモジュール、41…レンズ、42…カラーフィルター部、43…撮像素子。

Claims (15)

  1. 第1及び第2の複屈折板と、
    前記第1及び第2の複屈折板にそれぞれ設けられた第1及び第2の電極と、
    前記第1及び第2の複屈折板に挟持された第1の液晶層と、
    を具備することを特徴とする光学ローパスフィルター。
  2. 前記第1及び第2の複屈折板の厚さが同じであり、
    前記第1の複屈折板の結晶軸を含む膜面垂直方向の第1の面は、前記第2の複屈折板の結晶軸を含む膜面垂直方向の第2の面と平行であり、
    前記第1及び第2の面において、前記第1及び第2の複屈折板の結晶軸の角度が同じであることを特徴とする請求項1に記載の光学ローパスフィルター。
  3. 前記第1及び第2の複屈折板の厚さが異なり、
    前記第1の複屈折板の結晶軸を含む膜面垂直方向の第1の面は、前記第2の複屈折板の結晶軸を含む膜面垂直方向の第2の面と平行であり、
    前記第1及び第2の面において、前記第1及び第2の複屈折板の結晶軸の角度が同じであることを特徴とする請求項1に記載の光学ローパスフィルター。
  4. 前記第1及び第2の複屈折板の厚さが同じであり、
    前記第1の複屈折板の結晶軸を含む膜面垂直方向の第1の面は、前記第2の複屈折板の結晶軸を含む膜面垂直方向の第2の面と平行であり、
    前記第1及び第2の面において、前記第1及び第2の複屈折板の結晶軸の角度が異なることを特徴とする請求項1に記載の光学ローパスフィルター。
  5. 前記第1の複屈折板の結晶軸の膜面内方向に対する角度θ1、前記第2の複屈折板の結晶軸の膜面内方向に対する角度θ2とすると、0<θ1<90°、0<θ2<90°であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の光学ローパスフィルター。
  6. 前記第1の液晶層は、90°ツイストされたTN配向を有し、
    前記第1の液晶層の配向軸は、前記第1の面に対して平行又は垂直であることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の光学ローパスフィルター。
  7. 前記第1の液晶層のリタデーションは、420nm以上かつ600nm以下の範囲、及び930nm以上であることを特徴とする請求項6に記載の光学ローパスフィルター。
  8. 前記第1の液晶層は、ホモジニアス配向を有し、
    前記第1の液晶層の配向軸は、前記第1の面に対して45°であることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の光学ローパスフィルター。
  9. 前記第1の液晶層は、ホメオトロピック配向を有し、
    前記第1の液晶層の配向軸は、前記第1の面に対して45°であることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の光学ローパスフィルター。
  10. 前記第1の液晶層のリタデーションは、270nm以上であることを特徴とする請求項8又は9に記載の光学ローパスフィルター。
  11. 前記第1の複屈折板と前記第1の電極との間に設けられた第1の基板と、
    前記第2の複屈折板と前記第2の電極との間に設けられた第2の基板とをさらに具備することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の光学ローパスフィルター。
  12. 前記第1の液晶層に印加される電圧に応じて、1本の入射光線を分離して2本の出射光線を出射する第1のモードと、1本の入射光線を分離して3本以上の出射光線を出射する第2のモードとを有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の光学ローパスフィルター。
  13. 前記第1及び第2の電極に電気的に接続され、前記第1の液晶層に印加される電圧を制御する駆動回路をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の光学ローパスフィルター。
  14. 第3及び第4の複屈折板と、
    前記第3及び第4の複屈折板にそれぞれ設けられた第3及び第4の電極と、
    前記第3及び第4の複屈折板に挟持された第2の液晶層と、
    前記第2の複屈折板と前記第3の複屈折板との間に設けられた1/4波長板とをさらに具備することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の光学ローパスフィルター。
  15. 前記請求項1乃至14のいずれかに記載の光学ローパスフィルターと、
    前記光学ローパスフィルターを透過する光線を受ける撮像素子と、
    を具備することを特徴とするカメラモジュール。
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