JP2013217758A - 放射性核種濃縮回収方法及び回収システム - Google Patents

放射性核種濃縮回収方法及び回収システム Download PDF

Info

Publication number
JP2013217758A
JP2013217758A JP2012088273A JP2012088273A JP2013217758A JP 2013217758 A JP2013217758 A JP 2013217758A JP 2012088273 A JP2012088273 A JP 2012088273A JP 2012088273 A JP2012088273 A JP 2012088273A JP 2013217758 A JP2013217758 A JP 2013217758A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radionuclide
water
waste
concentration
cesium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2012088273A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadao Mizuguchi
貞男 水口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HORI HANAYO
KONOE TAKASHI
Original Assignee
HORI HANAYO
KONOE TAKASHI
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HORI HANAYO, KONOE TAKASHI filed Critical HORI HANAYO
Priority to JP2012088273A priority Critical patent/JP2013217758A/ja
Publication of JP2013217758A publication Critical patent/JP2013217758A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)

Abstract

【課題】放射性核種を含む廃棄物から極めて効率良く放射性核種を回収することができる放射性核種濃縮回収方法及び回収システムを提供する。
【解決手段】セシウムを含む廃棄物を乾燥炉110内で300℃〜400℃に加熱して廃棄物の含水率を10%以下まで乾燥させる乾燥工程1を備える。乾燥した廃棄物を700℃以上の温度で燃焼させ、シャワー状に散水される27℃以下の冷水にセシウムを捕捉し一定の濃度になるまで該冷水を循環させる捕捉工程2を備える。セシウムを捕捉した汚染水を処理タンク内で加熱濃縮し、分離された蒸留水を排水タンクに貯留する濃縮工程3を備える。廃棄物に含まれたセシウムを水分中に捕捉した後濃縮回収する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放射性核種を含む生ゴミ、排水汚泥、糞尿汚泥、剪定枝等の廃棄物からセシウム等の放射性核種を濃縮して回収する放射性核種濃縮回収方法及び回収システムに関するものである。
放射性核種を含む廃棄物の処理方法についての従来技術は特許文献1に記載されている。この処理方法は、放射性核種を含む廃棄物を加熱炉で乾留し、灰化、溶融の各処理を順次行う際に、還流ガスを熱交換器で冷却し、乾留ガス中の放射性核種の揮発状物等と、放射性核種を同伴しているタール成分の気化状物をそれぞれ固化、液化分離して加熱炉に循環する方法である。
すなわち、これらを残留物と共に再乾留する乾留処理を繰り返すことにより、放射性核種を加熱炉内に濃縮し、燃焼ガスと溶融ガスをそれぞれ熱交換器で冷却し、これらのガス中の放射性核種を捕集し、残余の放射性核種を溶融物中に包み込むことで減容し固化する方法である。
特公平4‐52438号公報
特許文献1に示された従来の処理方法は、乾留ガス中の放射性核種の揮発状物等と、放射性核種を同伴しているタール成分の気化状物をそれぞれ固化、液化分離して加熱炉に循環し、これらを残留物と共に再乾留する乾留処理を繰り返す方法にある。そのため、ガス中の放射性核種を捕集し、残余の放射性核種を溶融物中に包み込むまでに、乾留処理を何度も繰り返す必要があり、処理時間が極めて長くなる不都合があった。
しかも、乾留には、空気を遮断した状態で強加熱するために多量のエネルギーを要する。そのため、この乾留工程を何度も繰り返す処理方法は、極めて多量のエネルギーを消費するといった問題もあった。
そこで、本発明は上述の課題を解消すべく創出されたもので、放射性核種を含む廃棄物から極めて効率良く放射性核種を回収することができる放射性核種濃縮回収方法及び回収システムの提供を目的とするものである。
上述の目的を達成すべく本発明における第1の手段は、廃棄物に含まれた放射性核種を水分中に捕捉した後濃縮回収する方法であって、放射性核種を含む廃棄物を加熱して廃棄物の含水率を10%以下まで乾燥させる乾燥手段と、乾燥した廃棄物に含まれている放射性核種の沸点温度以上で燃焼せしめ廃棄物中の放射性核種を気化させる燃焼手段と、気化した放射性核種を含む燃焼ガスを冷却した後、該燃焼ガスに放射性核種の融点温度以下の冷水を散水して燃焼ガス中の放射性核種を水分中に捕捉する捕捉手段と、放射性核種を捕捉した汚染水を加熱蒸発させて濃縮する濃縮手段と、を有し濃縮された汚染水を回収する回収方法にある。
第2の手段は、前記回収方法において、前記放射性核種をセシウムとし、セシウムを含む廃棄物を乾燥炉110内で300℃〜400℃に加熱し、加熱された廃棄物から排出された蒸気を熱交換器120で気液分離し、分離された気体を消臭ヒータ130にて加熱した後に再び乾燥炉110に戻し、分離された蒸留水を排水タンク140に貯留して廃棄物の含水率を10%以下まで乾燥させる乾燥工程1と、乾燥した廃棄物を700℃以上の温度で燃焼せしめ、気化した燃焼ガスを熱交換器220で急冷却した後に洗浄塔230内に送風し、該洗浄塔230内でシャワー状に散水される27℃以下の冷水にセシウムを捕捉し一定の濃度になるまで該冷水を循環させる捕捉工程2と、冷水にセシウムを捕捉した汚染水を処理タンク310内で加熱濃縮し、発生した蒸気を熱交換器320で結露除湿せしめ、分離された気体を消臭ヒータ330にて加熱した後に再び処理タンク310に戻し、分離された蒸留水を排水タンク340に貯留する濃縮工程3と、を備えた回収方法にある。
第3の手段は、廃棄物に含まれた放射性核種を水分中に捕捉した後濃縮回収するシステムであって、放射性核種を含む廃棄物を加熱する乾燥炉110と、加熱された廃棄物から排出された蒸気を気液分離する熱交換器120と、分離された気体を乾燥炉に戻す前に再加熱する消臭ヒータ130と、分離された蒸留水を貯留する排水タンク140とを備え、廃棄物の含水率を10%以下まで乾燥させる乾燥装置100を有し、乾燥した廃棄物に含まれている放射性核種の沸点温度以上で燃焼する燃焼炉210と、急冷却された燃焼ガスに放射性核種の融点温度以下の冷水を散水して該冷水に放射性核種を捕捉し一定の濃度の汚染水になるまで該冷水を循環させて散水する洗浄塔230とを備えた燃焼捕捉装置200を有し、汚染水を加熱して濃縮する処理タンク310と、汚染水から発生した蒸気を気液分離する熱交換器320と、分離された気体を処理タンク310に戻す前に再加熱する消臭ヒータ330と、分離された蒸留水を貯留する排水タンク340とを備えた濃縮装置300を有する回収システムにある。
第4の手段は、前記回収システムにおいて、前記放射性核種をセシウムとし、前記燃焼捕捉装置200は、乾燥した廃棄物を700℃以上の温度で燃焼せしめ、気化した燃焼ガスを熱交換器220で急冷却した後に洗浄塔230内に送風し、該洗浄塔230内でシャワー状に散水される27℃以下の冷水にセシウムを捕捉し一定の濃度になるまで該冷水を循環させて散水する工程とするものである。
第5の手段は、前記乾燥装置100において、前記乾燥炉110内部の廃棄物を撹拌する撹拌羽根111と、撹拌されている廃棄物を加熱する加熱器112と、前記乾燥炉110の上部に設けられ、該上部に結露した水滴を乾燥炉110内の周壁部分に配置された結露受け部114に流すように構成されたドーム状の天板傘113と、を備えた装置とする。
第6の手段は、前記燃焼捕捉装置200において、前記洗浄塔210から排出される燃焼ガスを水中に爆気する水中爆気槽240と、爆気された燃焼ガスをろ過するフィルター250とを備えた装置である。
第7の手段は、前記濃縮装置300において、前記処理タンク310内部の汚染水を撹拌する撹拌羽根311と、撹拌されている汚染水を加熱する加熱ヒータ312と、前記処理タンク310の上部に設けられ、該上部に結露した水滴を処理タンク310内の周壁部分に配置された結露受け部314に流すように構成されたドーム状の天板傘313と、を備えた装置で構成してある。
本発明の請求項1のごとく、廃棄物に含まれた放射性核種を水分中に捕捉した後濃縮回収する方法により、放射性核種を含む廃棄物から極めて効率良く放射性核種を回収することができる。
すなわち、乾燥手段では、放射性核種を含む廃棄物を加熱して乾燥させると、含水率を10%以下になるまで放射性核種は気化せず、乾燥した廃棄物の中に残留する。次に、燃焼手段により、乾燥した廃棄物に含まれている放射性核種の沸点温度以上で燃焼することで、廃棄物中の放射性核種を気化させ、廃棄物から分離することができる。更に、捕捉手段によって、気化した放射性核種を含む燃焼ガスを冷却した後、該燃焼ガスに放射性核種の融点温度以下の冷水を散水することで、燃焼ガス中の放射性核種を水分中に捕捉するものである。そして、濃縮手段で放射性核種を捕捉した汚染水を蒸留して濃縮し、減容した状態にした後、濃縮された汚染水を回収することができるものである。
請求項2の回収方法によると、放射性核種を含む廃棄物の中からセシウムを分離回収することができる。すなわち、乾燥工程により、放射性核種を含む廃棄物を300℃〜400℃に加熱するので、放射性核種は気化せず、乾燥した廃棄物中にセシウムを閉じ込める。次に、捕捉工程により、700℃以上の温度で燃焼して乾燥した廃棄物からセシウムを気化させ、27℃以下の冷水にセシウムを捕捉する。そして、濃縮工程により、セシウムを捕捉した汚染水を加熱濃縮し、減容した状態でセシウムを回収することができる。
請求項3の回収装置のごとく、廃棄物に含まれた放射性核種を水分中に取り込み濃縮回収するシステムにより、放射性核種を含む廃棄物から極めて効率良く放射性核種を回収することができる。
すなわち、乾燥装置100により、廃棄物の含水率を10%以下まで乾燥させることができる。次に、燃焼捕捉装置200により、気化した放射性核種を冷水に捕捉することができる。そして、濃縮装置300により、汚染水を加熱して気液分離し、濃縮することができるものである。
請求項4の回収装置によると、廃棄物に含まれたセシウムを水分中に取り込み、該セシウムを効率良く回収することができる。
請求項5に記載された乾燥装置100により、廃棄物の含水率を10%以下まで効率良く乾燥させることができる。
請求項6に記載の燃焼捕捉装置200によると、気化した放射性核種を冷水に捕捉する工程を効率良く行うことができる。
請求項7に記載の濃縮装置300により、放射性核種を捕捉した汚染水を蒸留して濃縮し、減容した状態にした後、濃縮された汚染水を回収する工程を効率良く行うことができる。
本発明の回収方法を示すブロック図である。 本発明の乾燥装置の一実施例を示す概略図である。 本発明の燃焼捕捉装置の一実施例を示す概略図である。 本発明の濃縮装置の一実施例を示す概略図である。
本発明によると、放射性核種を含む廃棄物から極めて効率良く放射性核種を回収することができるなどといった当初の目的を達成した。
以下、本発明の実施例を説明する。本発明回収方法は、放射性核種を含む生ゴミ、排水汚泥、糞尿汚泥、剪定枝等の廃棄物から、放射性核種を水分中に捕捉した後濃縮回収する回収方法である。
すなわち、廃棄物の水分を除去する乾燥手段と、廃棄物中の放射性核種を気化させる燃焼手段と、放射性核種を水分中に捕捉する捕捉手段と、捕捉した汚染水を濃縮する濃縮手段とを備える回収方法である。
乾燥手段は、放射性核種を含む廃棄物を加熱して廃棄物の含水率を10%以下まで乾燥させる手段である。この温度では、セシウムやストロンチウムが気化することなく、廃棄物の水分のみを蒸発させることができる。
燃焼手段は、乾燥した廃棄物に含まれている放射性核種の沸点温度以上で燃焼することで、廃棄物中の放射性核種を気化させる手段である。例えば、セシウム137の沸点は678.5℃なのでおよそ700℃以上の温度で燃焼し、ストロンチウム90の沸点は1,384℃であるから1,400℃以上の高温で燃焼する。
捕捉手段は、気化した放射性核種を含む燃焼ガスを冷却して90℃以下に戻す。その後、この燃焼ガスに放射性核種の融点温度以下の冷水を散水して燃焼ガス中の放射性核種を水分中に捕捉する手段である。例えば、セシウム137の融点は28.4℃であるから、この温度以下の冷水にて液状化し、例水中に取り込む。また、ストロンチウムの融点は769℃であるから、沸騰した湯でも取り込むことが可能である。
濃縮手段は、放射性核種を捕捉した汚染水を加熱蒸発させて濃縮する手段である。この濃縮回収手段は、原子力発電所内で使用済みの汚染水を加熱蒸発させて回収する手段と基本的に同種の手段であり、汚染水を十分に濃縮して減容した後に、濃縮された汚染水を回収する。
図1は、本発明回収方法により、セシウムを回収する工程を示している。すなわち、乾燥工程1、捕捉工程2、濃縮工程3の後、セシウムを回収する方法である。
乾燥工程1は、放射性核種を含む廃棄物を乾燥炉110内で300℃〜400℃に加熱し、加熱された廃棄物から排出された蒸気を熱交換器120で気液分離する。そして、気液分離された気体を消臭ヒータ130にて加熱した後に再び乾燥炉110に戻す。一方、気液分離された蒸留水は、排水タンク140に貯留する。このように、廃棄物を加熱して水分を蒸発させることで、廃棄物の含水率を10%以下まで乾燥させる。
捕捉工程2では、まず乾燥した廃棄物を700℃以上の温度で燃焼せしめることで、セシウムを気化する。次に、気化した燃焼ガスを熱交換器220で急冷却して90℃以下に戻した後に、洗浄塔230内に送風する。この洗浄塔230の内部では、27℃以下の冷水をシャワー状に散水しており、燃焼ガス中に含まれているセシウムを液化して冷水中にセシウムを捕捉する。セシウムを捕捉した冷水は、一定の濃度になるまで洗浄塔230内を循環させることで、一定の濃度の汚染水を得る。
濃縮工程3は、捕捉工程2で得た一定の濃度の汚染水を更に濃縮する工程である。すなわち、この汚染水を処理タンク310内に投入し、処理タンク310内で加熱し、発生した水蒸気を熱交換器320で結露除湿することで気液分離し、汚染水を濃縮する。このとき、分離された気体は、消臭ヒータ330にて加熱した後に、再び処理タンク310に戻される。一方、分離された蒸留水は、排水タンク340に貯留され、放射性核種の残留がないことを確認した後に外部に排出される。
図2乃至図4は、本発明回収システムに使用する各装置を示している。本発明回収システムの構成は、乾燥装置100、燃焼捕捉装置200、濃縮装置300を組み合せたものである。
乾燥装置100には、放射性核種を含む廃棄物を加熱する乾燥炉110を設けている(図2参照)。そして、加熱された廃棄物から排出された蒸気を気液分離する熱交換器120を備え、分離された気体は、消臭ヒータ130にて再加熱され、再び乾燥炉110に戻される。一方、気液分離された蒸留水は、排水タンク140に貯留される。このようにして、乾燥炉110内に残った廃棄物の含水率を10%以下になるまで乾燥させる装置である。
図示例の乾燥装置100は、乾燥炉110の内部に、廃棄物を撹拌する撹拌羽根111を備え、乾燥炉110の底部に廃棄物を加熱する加熱器112を備えている(図2参照)。この加熱器112は、熱媒体を加熱して温度をコントロールするものである。更に、乾燥炉110の上部には、この上部に結露した水滴を乾燥炉110内の周壁部分に配置された結露受け部114に流すドーム状の天板傘113が設けられている。この天板傘113により、乾燥炉110の上部に発生した水滴が燃焼時の廃棄物の上に落下して燃焼温度を下げることがないので、効率良く乾燥させることができる。尚、結露受け部114の水滴は、冷却器160を経て排水タンク140に入る。
燃焼捕捉装置200には、乾燥した廃棄物に含まれている放射性核種の沸点温度以上で燃焼する燃焼炉210を設けている(図3参照)。この燃焼炉210により、乾燥させた廃棄物を高温で燃焼させるものである。廃棄物に10%以上の水分が残っていると、高温で燃焼させることが困難になるので、この燃焼炉210には、乾燥炉110で含水率が10%以下になった廃棄物のみを燃焼させるものである。燃焼時に生じる燃焼ガスは、熱交換器220にて急冷却し、90℃以下に戻した後に、洗浄塔230に送風される。この洗浄塔230では、燃焼ガスに含まれている放射性核種の融点温度以下の冷水を散水しており、90℃以下に戻された燃焼ガス中の放射性核種をこの冷水に捕捉するものである。更に、放射性核種を捕捉した冷水は、一定の濃度の汚染水になるまで洗浄塔230を循環させる。
燃焼捕捉装置200で回収する放射性核種をセシウムとした場合、燃焼捕捉装置200では、乾燥した廃棄物を700℃以上の温度で燃焼する。そして、気化した燃焼ガスを熱交換器220で急冷却した後に洗浄塔230内に送風し、この洗浄塔230内で、シャワーノズル231からシャワー状に散水される27℃以下の冷水でセシウムを捕捉するものである(図3参照)。
図示の燃焼捕捉装置200には、洗浄塔230から排出される燃焼ガスを水中に爆気する水中爆気槽240が備えられている(図3参照)。この水中爆気槽240により、冷水に捕捉されなかった放射性核種を水中に取り込むものである。更に、爆気された燃焼ガスをろ過するフィルター250を備えており、万が一、水中爆気槽240に捕捉されない放射性核種が僅かに残っていても、このフィルター250にて完全に捕捉することができる。尚、これら洗浄塔230及び水中爆気槽240は、冷水ポンプ260にて稼動する空冷チラー270の冷水を冷却管280、290に循環させている。
濃縮装置300は、放射性核種を捕捉して一定の濃度になった汚染水を加熱して更に濃縮する処理タンク310を備えている(図4参照)。このとき汚染水から発生した蒸気は、熱交換器320によって気液分離される。分離された気体は、消臭ヒータ330で再加熱された後に処理タンク310に戻される。一方、分離された蒸留水は、排水タンク340に貯留される。
図示例の濃縮装置300には、汚染水槽390内から処理タンク310内に送られた汚染水を撹拌する撹拌羽根311が処理タンク310の内部に備えられ、撹拌されている汚染水を加熱する加熱ヒータ312が処理タンク310の底部に備えられている(図4参照)。更に、処理タンク310の上部に天板傘313が設けられている。この天板傘313は、処理タンク310の上部に結露した水滴を処理タンク310内の周壁部分に配置された結露受け部314に流すことで、気液分離を促進させることができる。結露した水分は、冷却器380を経て冷却され排水タンク340に入る。処理タンク310で濃縮された汚染水は、濃縮容器360に貯留され、冷水循環ポンプ351で稼動する冷水チラー350の冷水で冷却後、濃縮液取り出し弁361から取り出すものである。
本発明の実施例において、補足する放射性核種としてセシウムやストロンチウムを対象に説明しているが、焼却温度や冷水の設定温度を変更することで、他の放射性核種を捕捉することも可能である。
1 乾燥工程
2 捕捉工程
3 濃縮工程
100 乾燥装置
110 乾燥炉
111 撹拌羽根
112 加熱器
113 天板傘
114 結露受け部
120 熱交換器
130 消臭ヒータ
140 排水タンク
150 フィルター
160 冷却器
170 排風機
200 燃焼捕捉装置
210 燃焼炉
220 熱交換器
230 洗浄塔
231 シャワーノズル
240 水中爆気槽
250 フィルター
260 冷水ポンプ
270 空冷チラー
280 冷却管
290 冷却管
300 濃縮装置
310 処理タンク
311 撹拌羽根
312 加熱ヒータ
320 熱交換器
330 消臭ヒータ
340 排水タンク
350 冷水チラー
351 冷水循環ポンプ
360 濃縮容器
361 濃縮液取り出し弁
370 フィルター
380 冷却器
390 汚染水槽

Claims (7)

  1. 廃棄物に含まれた放射性核種を水分中に捕捉した後濃縮回収する方法であって、
    放射性核種を含む廃棄物を加熱して廃棄物の含水率を10%以下まで乾燥させる乾燥手段と、
    乾燥した廃棄物に含まれている放射性核種の沸点温度以上で燃焼せしめ廃棄物中の放射性核種を気化させる燃焼手段と、
    気化した放射性核種を含む燃焼ガスを冷却した後、該燃焼ガスに放射性核種の融点温度以下の冷水を散水して燃焼ガス中の放射性核種を水分中に捕捉する捕捉手段と、
    放射性核種を捕捉した汚染水を加熱蒸発させて濃縮する濃縮手段と、
    を有し濃縮された汚染水を回収することを特徴とする放射性核種濃縮回収方法。
  2. 前記放射性核種濃縮回収方法において、前記放射性核種をセシウムとし、セシウムを含む廃棄物を乾燥炉内で300℃〜400℃に加熱し、加熱された廃棄物から排出された蒸気を熱交換器で気液分離し、分離された気体を消臭ヒータにて加熱した後に再び乾燥炉に戻し、分離された蒸留水を排水タンクに貯留して廃棄物の含水率を10%以下まで乾燥させる乾燥工程と、
    乾燥した廃棄物を700℃以上の温度で燃焼せしめ、気化した燃焼ガスを熱交換器で急冷却した後に洗浄塔内に送風し、該洗浄塔内でシャワー状に散水される27℃以下の冷水にセシウムを捕捉し一定の濃度になるまで該冷水を循環させる捕捉工程と、
    冷水にセシウムを捕捉した汚染水を処理タンク内で加熱蒸発させて濃縮し、発生した蒸気を熱交換器で結露除湿せしめ、分離された気体を消臭ヒータにて加熱した後に再び処理タンクに戻し、分離された蒸留水を排水タンクに貯留する濃縮工程と、を備えた請求項1記載の放射性核種濃縮回収方法。
  3. 廃棄物に含まれた放射性核種を水分中に捕捉した後濃縮回収するシステムであって、放射性核種を含む廃棄物を加熱する乾燥炉と、加熱された廃棄物から排出された蒸気を気液分離する熱交換器と、分離された気体を乾燥炉に戻す前に再加熱する消臭ヒータと、分離された蒸留水を貯留する排水タンクとを備え、廃棄物の含水率を10%以下まで乾燥させる乾燥装置を有し、
    乾燥した廃棄物に含まれている放射性核種の沸点温度以上で燃焼する燃焼炉と、急冷却された燃焼ガスに放射性核種の融点温度以下の冷水を散水して該冷水に放射性核種を捕捉し一定の濃度の汚染水になるまで該冷水を循環させて散水する洗浄塔とを備えた燃焼捕捉装置を有し、
    汚染水を加熱して濃縮する処理タンクと、汚染水から発生した蒸気を気液分離する熱交換器と、分離された気体を処理タンクに戻す前に再加熱する消臭ヒータと、分離された蒸留水を貯留する排水タンクとを備えた濃縮装置を有することを特徴とする放射性核種濃縮回収システム。
  4. 前記放射性核種濃縮回収システムにおいて、前記放射性核種をセシウムとし、前記燃焼捕捉装置は、乾燥した廃棄物を700℃以上の温度で燃焼せしめ、気化した燃焼ガスを熱交換器で急冷却した後に洗浄塔内に送風し、該洗浄塔内でシャワー状に散水される27℃以下の冷水にセシウムを捕捉し一定の濃度になるまで該冷水を循環させて散水する工程とする請求項3記載の放射性核種濃縮回収システム。
  5. 前記乾燥装置において、前記乾燥炉内部の廃棄物を撹拌する撹拌羽根と、撹拌されている廃棄物を加熱する加熱器と、前記乾燥炉の上部に設けられ、該上部に結露した水滴を乾燥炉内の周壁部分に配置された結露受け部に流すように構成されたドーム状の天板傘と、を備えた請求項3又は4記載の放射性核種濃縮回収システム。
  6. 前記燃焼捕捉装置において、前記洗浄塔から排出される燃焼ガスを水中に爆気する水中爆気槽と、爆気された燃焼ガスをろ過するフィルターとを備えた請求項3又は4記載の放射性核種濃縮回収システム。
  7. 前記濃縮装置において、前記処理タンク内部の汚染水を撹拌する撹拌羽根と、撹拌されている汚染水を加熱する加熱ヒータと、前記処理タンクの上部に設けられ、該上部に結露した水滴を処理タンク内の周壁部分に配置された結露受け部に流すように構成されたドーム状の天板傘と、を備えた請求項3又は4記載の放射性核種濃縮回収システム。
JP2012088273A 2012-04-09 2012-04-09 放射性核種濃縮回収方法及び回収システム Ceased JP2013217758A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012088273A JP2013217758A (ja) 2012-04-09 2012-04-09 放射性核種濃縮回収方法及び回収システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012088273A JP2013217758A (ja) 2012-04-09 2012-04-09 放射性核種濃縮回収方法及び回収システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013217758A true JP2013217758A (ja) 2013-10-24

Family

ID=49590023

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012088273A Ceased JP2013217758A (ja) 2012-04-09 2012-04-09 放射性核種濃縮回収方法及び回収システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013217758A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5872096B1 (ja) * 2015-07-22 2016-03-01 株式会社神鋼環境ソリューション 除染・減容化方法及び除染・減容化システム

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6056300A (ja) * 1983-09-08 1985-04-01 日本原子力研究所 放射性核種を含む廃棄物の処理方法
JPS6461698A (en) * 1987-09-01 1989-03-08 Ngk Insulators Ltd Treatment of radioactive waste
WO1993002458A1 (en) * 1991-07-18 1993-02-04 Product Control Limited Method and apparatus for treatment of waste materials and/or nuclear contaminated materials
JPH0780241A (ja) * 1993-09-16 1995-03-28 Toyo Seikan Kaisha Ltd 塗料乃至インクの乾燥乃至焼付排ガスの処理方法
JP2007309831A (ja) * 2006-05-19 2007-11-29 Ihi Corp 廃ブラスト材の処理方法
JP2013108782A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Taiheiyo Cement Corp 放射性セシウムの除去方法及び除去装置
JP2013178189A (ja) * 2012-02-29 2013-09-09 Koichi Kobayashi セシウムの燃焼分離装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6056300A (ja) * 1983-09-08 1985-04-01 日本原子力研究所 放射性核種を含む廃棄物の処理方法
JPS6461698A (en) * 1987-09-01 1989-03-08 Ngk Insulators Ltd Treatment of radioactive waste
WO1993002458A1 (en) * 1991-07-18 1993-02-04 Product Control Limited Method and apparatus for treatment of waste materials and/or nuclear contaminated materials
JPH0780241A (ja) * 1993-09-16 1995-03-28 Toyo Seikan Kaisha Ltd 塗料乃至インクの乾燥乃至焼付排ガスの処理方法
JP2007309831A (ja) * 2006-05-19 2007-11-29 Ihi Corp 廃ブラスト材の処理方法
JP2013108782A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Taiheiyo Cement Corp 放射性セシウムの除去方法及び除去装置
JP2013178189A (ja) * 2012-02-29 2013-09-09 Koichi Kobayashi セシウムの燃焼分離装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5872096B1 (ja) * 2015-07-22 2016-03-01 株式会社神鋼環境ソリューション 除染・減容化方法及び除染・減容化システム
JP2017026457A (ja) * 2015-07-22 2017-02-02 株式会社神鋼環境ソリューション 除染・減容化方法及び除染・減容化システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2389534C2 (ru) Устройство извлечения co2 и способ удаления отходов
CN107998827B (zh) 一种高温含酸烟气氯化氢回收系统
CN102458610A (zh) 一种用于回收co2吸收剂的方法及回收装置
JP2011104580A (ja) リクレーミング装置およびリクレーミング方法
AU2018247276B2 (en) Solvent decontamination system and method
BR112012011241A2 (pt) descarte e descontaminação de produtos de álcool polivinílico radiativos
KR20160090094A (ko) 폐자원을 이용한 에너지 선순환 시스템
US9604154B2 (en) Separation and recovery device for liquid waste including radionuclide, and separation and recovery method using the same
RU2015142676A (ru) Способ обработки углеродсодержащих веществ посредством парового термолиза
JP2015134334A (ja) リクレーミング装置及び方法、co2又はh2s又はその双方の回収装置
JP4398206B2 (ja) セメントの製造方法
JPWO2019168180A1 (ja) Co2回収装置及びco2回収方法
JP2013217758A (ja) 放射性核種濃縮回収方法及び回収システム
CA2628008A1 (en) Water purification method, process and apparatus
JP2007268424A (ja) Pcb汚染物の分離処理方法
JP5724144B2 (ja) 揮発性化合物抽出装置
EP2609983A1 (en) Method and system for processing hot humid air resulting from an industrial process,prior to expelling it into the outside air, to recover water and remove the plume
JP5582569B2 (ja) セメントキルン排ガスからの回収水の利用システム及び利用方法
JP6124098B1 (ja) 油汚染土壌の洗浄方法および洗浄システム
RU2537858C2 (ru) Комплексный способ и устройство для очистки и утилизации дымовых газов с конверсией диоксида углерода в кислород
RU2644641C1 (ru) Способ выделения соединений рения и сопутствующих элементов из вулканических газов
US4308722A (en) Recovery of enthalpy from hot industrial effluents
CN205579609U (zh) 一种燃气锅炉烟气全回收处理系统
CN209108860U (zh) 废气回收系统
KR101189173B1 (ko) 습윤 방사성폐기물 내 방사성 폐액의 분리 회수 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140729

A045 Written measure of dismissal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20141125