JP2013217287A - シリンダブロックの加工用冶具及びシリンダブロックの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、シリンダボアの周縁部への面圧を均一に加えることでシリンダボアの変形形状を再現できるシリンダブロックの加工用冶具及びシリンダブロックの製造方法を提供する。
【解決手段】ダミーヘッド100は、シリンダボア201に対応する部分に形成される複数の加工用貫通穴111と、ボルト120が挿通する複数のボルト挿通穴112と、を有する本体110と、ボルト挿通穴112と連通する貫通穴115を有し、ボルト120の座面121に当接する位置に設けられるカラー部材114と、を備える。カラー部材114は、本体110よりもヤング率の低い素材からなり、ボルト120を締結する際に、ボルト120の軸力をカラー部材114を介してシリンダブロック200に作用させることで、シリンダブロック200に作用する面圧を分散させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、シリンダブロックを変形させた状態で、シリンダボアに対し加工を行うシリンダブロックの加工用冶具及びシリンダブロックの製造方法に関する。
内燃機関のシリンダブロックには、油膜を介してピストンが摺動するシリンダボアが複数形成され、シリンダブロックの一面には、ガスケットを介してシリンダヘッドがボルト締結される。ボルト締結後のシリンダボアは、エンジン使用時のピストンとの摺動抵抗を抑制するために、断面が略真円形状をなす円筒形状を有することが要求されている。
ところが、シリンダボアを断面略真円形状に加工した後、シリンダブロックの取付面に実際のシリンダヘッドを取り付けた場合、その締結力によりシリンダボアの形状が変形してしまう。そこで、加工用治具としてダミーヘッドを取付面にボルト締結した状態でシリンダボアの加工を行う技術が提案されている。
具体的には、シリンダボアの加工時、ダミーヘッドを取付面にボルト締結し、その締結力により、シリンダヘッドをボルト締結した場合と同様な変形をシリンダボアに生じさせる。ダミーヘッドにはシリンダボアに連通する加工用貫通穴が形成されているから、その加工用貫通穴を通じて、変形したシリンダボアにボーリング加工やホーニング加工を行うことにより、シリンダボアを断面略真円形状に形成することができる。シリンダボアの加工後、ダミーヘッドを取り外し、シリンダヘッドをボルト締結した場合、ダミーヘッドの場合と同様な締結力が加えられるから、シリンダボアの変形を抑制することができる。
ところで、このダミーヘッドは、繰り返し使用されるものであり、また小型化の観点からもシリンダヘッドとは異なる素材(例えば鉄)及び高さで構成されている。従って、図9に示すように、シリンダブロック200の取付面にガスケット300を介在させてダミーヘッド100′をボルト締結した場合、ボルト120の軸力がそれほど広がらずにガスケット300を介してシリンダブロック200に伝わるため、シリンダボア201の周縁部に十分な面圧を付与できないという課題があった。
一方で、例えば特許文献1に記載のシリンダブロックの製造方法では、ダミーヘッドを用いてシリンダボアを変形させた状態でシリンダボアの仕上げ加工を行うに際し、ボルトを、該ボルトによるシリンダブロックに対する引張り力の生じない程度にボルト挿通穴に螺挿することで、ダミーヘッドをシリンダブロック1に取り付けた状態で、油圧シリンダによりボルトに、引張り力の生じる方向のボルト軸方向の力を作用させることで、シリンダボアを変形させている。
特開2008‐82249号公報
しかしながら特許文献1に記載のシリンダブロックの製造方法では、ダミーヘッド内に油圧シリンダを構成し、外部から油圧を供給する必要があり、装置が複雑で製造コストが嵩むという課題があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構成で、シリンダボアの周縁部への面圧を均一に加えることでシリンダボアの変形形状を再現できるシリンダブロックの加工用冶具及びシリンダブロックの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、
シリンダボア(例えば、後述の実施形態におけるシリンダボア201)を有するシリンダブロック(例えば、後述の実施形態におけるシリンダブロック200)を変形させた状態で、前記シリンダボアに対し加工を行うときに、前記シリンダブロックの一方側の面(例えば、後述の実施形態における取付面)にボルト締結されるシリンダブロックの加工用冶具(例えば、後述の実施形態におけるダミーヘッド100)であって、
前記シリンダボアに対応する部分に形成される複数の加工用貫通穴(例えば、後述の実施形態における加工用貫通穴111)と、前記ボルトが挿通する複数のボルト挿通穴(例えば、後述の実施形態におけるボルト挿通穴112)と、を有する本体(例えば、後述の実施形態における本体110)と、
前記ボルト挿通穴と連通する貫通穴(例えば、後述の実施形態における貫通穴115)を有し、前記ボルトの座面(例えば、後述の実施形態における座面121)に当接する位置に設けられるカラー部材(例えば、後述の実施形態におけるカラー部材114)と、を備え、
前記カラー部材は、前記本体よりもヤング率の低い素材からなり、
前記ボルトを締結する際に、前記ボルトの軸力を前記カラー部材を介して前記シリンダブロックに作用させることで、前記シリンダブロックに作用する面圧を分散させることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1の構成に加えて、
前記カラー部材は、前記本体に形成される凹部(例えば、後述の実施形態における凹部113)に埋設されていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3に係る発明は、
シリンダボア(例えば、後述の実施形態におけるシリンダボア201)を有するシリンダブロック(例えば、後述の実施形態におけるシリンダブロック200)の一方側の面(例えば、後述の実施形態における取付面)に加工用冶具(例えば、後述の実施形態におけるダミーヘッド100)をボルト締結することにより、前記シリンダブロックを変形させた状態で、前記シリンダボアに対し加工を行うシリンダブロックの製造方法であって、
前記ボルトを締結する際に前記ボルトの軸力を前記加工用冶具の本体(例えば、後述の実施形態における本体110)よりもヤング率の低い素材からなるカラー部材(例えば、後述の実施形態におけるカラー部材114)を介して前記シリンダブロックに作用させ、これにより前記シリンダブロックに作用する面圧を分散させた状態で、前記シリンダボアの加工を行うことを特徴とする。
請求項1及び3の発明によれば、ボルトの軸力が本体よりもヤング率の低い素材からなるカラー部材を介してシリンダブロックに作用するので、カラー部材がボルト締結時に弾性変形することによって力が分散し面圧が広く分布するようになる。これにより、シリンダボアの周縁部に面圧を均等に加えることができ、実際にシリンダヘッドをボルト締結した際のシリンダボアの変形と同等若しくは近似する変形を、加工用冶具を用いて再現することができる。
請求項2の発明によれば、カラー部材の側面からも軸力が伝達するので、より面圧を広く分布させることができる。
本発明の第1実施形態のダミーヘッドを上面側から見た斜視図である。 シリンダブロックの取付面を上方から見た平面図である。 第1実施形態のダミーヘッドをシリンダブロックにボルト締結した状態における断面図である。 図3の状態において、応力分布を模式的に示す図である。 ダミーヘッドの加工用貫通穴の周縁部の圧力分布を示す図であり、(a)は従来のダミーヘッド、(b)は第1実施形態のダミーヘッドである。 本発明の第2実施形態のダミーヘッドを示す図であり、(a)は上面側の斜視図であり、(b)は下面側の斜視図である。 第2実施形態のダミーヘッドをシリンダブロックの取付面上に載置したボルト締結前の状態における断面図である。 第2実施形態のダミーヘッドをシリンダブロックの取付面上に載置したボルト締結後の状態における断面図である。 従来のダミーヘッドをシリンダブロックにボルト締結した状態における応力分布を模式的に示す図である。
以下、本発明のシリンダブロックの加工用冶具としてのダミーヘッドの各実施形態について図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態のダミーヘッドについて図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態のダミーヘッドを上面側から見た斜視図であり、図2はシリンダブロックの取付面を上方から見た平面図であり、図3は図1ダミーヘッドをシリンダブロックにボルト締結した状態における断面図である。
ダミーヘッド100は、主として鉄から構成され、たとえば4気筒エンジンのシリンダブロック200に適用される。シリンダブロック200の上面(以下、取付面とも呼ぶ。)には、たとえば4個のシリンダボア201が形成され、シリンダボア201の周囲には、たとえば10個のボルト挿通穴202が形成されている。シリンダボア201とボルト挿通穴202との間には、たとえばウォータジャケット203(図3、4のみに図示)が形成されている。シリンダボア201は、たとえば鋳鉄からなるスリーブ204により構成され、スリーブ204の内面がピストンとの摺動面となる。なお、シリンダボア201は、スリーブ204の代わりに、シリンダブロック200に形成された孔部の内面により構成してもよい。
ダミーヘッド100は、シリンダブロック200の取付面に取り付けられる、矩形状の本体110を有する。
本体110には、複数の加工用貫通穴111と複数のボルト挿通穴112とが形成されている。加工用貫通穴111は、その断面がシリンダボア201に対応する形状をなし、シリンダブロック200の取付面への本体110の取付時、シリンダボア201に連通する。シリンダボア201の加工時、ボーリング加工機やホーニング加工機は、加工用貫通穴111を介して、シリンダボア201の内部に挿入される。ボルト挿通穴112は、本体110の取付時、シリンダブロック200のボルト挿通穴202に連通する。ボルト120は、ボルト挿通穴112を通じて、ボルト挿通穴202に締め付けられる。
このボルト挿通穴112は、加工用貫通穴111の中心点を通過する第1仮想線Pに直交し、隣接する加工用貫通穴111の中間を通る第2仮想線Q上に、第1仮想線Pから等距離の位置に1対、合計で5対配置されている。
本体110の上面110aには、各ボルト挿通穴112の軸心を中心とする円柱状の凹部113が下面110b側に窪むように形成されている。即ち、凹部113は、ボルト挿通穴112と同一軸心を有し、本体110を貫通しない深さまで凹設されている。なお、凹部113の深さについては適宜選択される。
各凹部113には、中心に貫通穴115が穿設された円筒状のカラー部材114が埋設されており、カラー部材114が凹部113に嵌合した状態で、貫通穴115が本体110に形成されたボルト挿通穴112と連通するようになっている。カラー部材114の高さは、凹部113の深さと略同一となっており、カラー部材114が凹部113に嵌合した状態で、カラー部材114の上面が本体110の上面110aと面一となるように構成されている。貫通穴115を通じてボルト120がシリンダブロック200のボルト挿通穴202に締め付けられる際、ボルト120の座面121がカラー部材114に当接する。カラー部材114の径寸法は、ボルト120の座面121より大径となっている。
カラー部材114は、本体110よりヤング率の低い素材から構成される。本体110が主として鉄から構成されている場合、カラー部材114はアルミニウム等の鉄よりヤング率の低い素材から構成される。ヤング率が低い素材ほど圧力分布が広がりやすいため、カラー部材114を本体110よりもヤング率が低い素材から構成することで、ボルト120の軸力をシリンダブロック200に広範囲に作用させることができる。
また、本体110の下面110bも平坦面で構成されており、下面110bは、シリンダブロック200の取付面へのダミーヘッド100の載置時(ボルト締結前)に、ガスケット300を介してシリンダブロック200の取付面と対向する。
次にシリンダブロックの製造方法について図3及び4を参照して説明する。
まず、カラー部材114を本体110の上面110aに形成された各凹部113に嵌合させ、ダミーヘッド100をガスケット300を介在させてシリンダブロック200の取付面に載置する。
続いて、各カラー部材114に形成された貫通穴115からダミーヘッド100に形成されたボルト挿通穴112を通じて、ボルト120をシリンダブロック200のボルト挿通穴202に締め付けることにより、ダミーヘッド100をシリンダブロック200に固定する。
その際、ボルト軸力により本体110の下面110bがガスケット300を介してシリンダブロック200の取付面に押し付けられることで、シリンダボア201の周縁部に面圧が与えられる。そして、この状態で、シリンダボア201に対しボーリング加工やホーニング加工を行うことで、シリンダブロック200が製造される。
図4は、ボルト締結時にダミーヘッド100の下面110bの圧力分布を示している。
ボルト120をシリンダブロック200のボルト挿通穴202に締め付けることで、ボルト120の座面121は、カラー部材114と当接してカラー部材114を直接押圧する。カラー部材114は、ダミーヘッド100よりヤング率の低い素材から構成されているので、ボルト120の軸力でカラー部材114が弾性変形することにより、カラー部材114内で圧力分布が広がり、ダミーヘッド100からシリンダブロック200に広範囲に作用する。即ち、ボルト120の軸力がカラー部材130を介してシリンダブロック200に作用することで、シリンダブロック200に作用する面圧が分散される。
従って、図4に示す本実施形態のダミーヘッド100をボルト締結した場合の圧力分布は、図9に示す従来のダミーヘッド100′をボルト締結した場合と比べて、広範囲に及んでいる。
図5は、ボルト締結時のダミーヘッドの加工用貫通穴の周縁部の圧力分布を示す図であり、(a)は従来のダミーヘッド100′、(b)は本実施形態のダミーヘッド100である。図中、濃度の濃い部分、即ち暗い部分が面圧が低く、明るくなるに従って面圧が高くなることを示している。
図5(a)及び(b)を比較して明らかなように、面圧のかかりづらいシリンダボア同士の軸間部分に対応する、加工用貫通穴111の軸間部分(図中、太線で囲った領域)において、本実施形態のダミーヘッド(図5(b))の方が従来のダミーヘッド(図5(a))より明るくなっており、高い面圧が発生していることが分かる。
このように本実施形態によれば、ボルト締結時にカラー部材114が弾性変形することにより、面圧のかかりづらいシリンダボア201の周縁部に面圧を均等に加えることができる。また、凹部113の深さ及びカラー部材114の高さ、素材を調整することにより、シリンダボア201の周縁部への面圧を調整することができるので、その面圧値の最適化を図ることができる。
その結果、シリンダヘッドをボルト締結した時の変形と同等若しくは近似する変形をより良く再現することができる。特に、シリンダブロック200の機種に応じて、凹部113の深さ及びカラー部材114の高さ、素材を調整を可能とすることにより、シリンダブロック200の機種に応じて、シリンダボア201の周縁部への面圧値の最適化を図ることができる。
<第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態のダミーヘッドについて図面を参照しながら説明する。
図6は本発明の第2実施形態のダミーヘッドを示す図であり、(a)は上面側の斜視図であり、(b)は下面側の斜視図であり、図7は第2実施形態のダミーヘッドをシリンダブロックの取付面上に載置したボルト締結前の状態における断面図であり、図8は第2実施形態のダミーヘッドをシリンダブロックの取付面上に載置したボルト締結後の状態における断面図である。
第2実施形態のダミーヘッドは、本体110の下面110bの構成が第1実施形態のダミーヘッドとは異なり、それ以外の構成は、第1実施形態と同様である。第2実施形態では、第1実施形態と同一又は同等の要素には同一又は同等の符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態のダミーヘッド100では、本体110の下面110bに、加工用貫通穴111の周縁部から突出するようにしてビード部130が形成されている。ビード部130は、本体110の取付時、シリンダブロック200のシリンダボア201の周縁部に配置される。なお、ビード部130は本体110に対して別体として構成されていてもよい。
また、本体110の下面110bには、外周縁部から突出するように複数のシム部140が形成されている。より具体的に説明すると、複数のシム部140は、本体110のX方向に延びる長辺に等間隔で5つずつ、Y方向に延びる短辺に2つずつ設けられている。なお、シム部140は、本体110とは別体として構成されていてもよく、その数および形状は適宜選択される。
ビード部130およびシム部140の厚みは、シリンダブロック200の取付面へのダミーヘッド100の載置時(ボルト締結前)、図7に示すように、シム部140がシリンダブロック200の取付面に当接している状態で、ビード部130とシリンダブロック200のシリンダボア201の周縁部との間に所定の隙間Gが形成されるように設定される。
次にシリンダブロックの製造方法について図7及び図8を参照して説明する。
まず、カラー部材114を本体110の上面110aに形成された各凹部113に嵌合させ、ダミーヘッド100をシリンダブロック200の取付面に載置する。このとき、シム部140は、シリンダブロック200の取付面に当接するとともに、ビード部130とシリンダボア201の周縁部との間には、所定間隔の隙間Gが形成される。
続いて、図8に示すように、各カラー部材114に形成された貫通穴115からダミーヘッド100に形成されたボルト挿通穴112を通じて、ボルト120をシリンダブロック200のボルト挿通穴202に締め付けることにより、ダミーヘッド100をシリンダブロック200に固定する。
このとき、ボルト120の座面121は、カラー部材114と当接してカラー部材114を直接押圧する。カラー部材114は、ダミーヘッド100よりヤング率の低い素材から構成されているので、ボルト120の軸力でカラー部材114が弾性変形することにより、カラー部材114内で圧力分布が広がり、ダミーヘッド100からシリンダブロック200に広範囲に作用する。即ち、ボルト120の軸力がカラー部材130を介してシリンダブロック200に作用することで、シリンダブロック200に作用する面圧が分散される。
また、ボルト挿通穴112よりも外周側に配置されたシム部140は、シリンダブロック200の取付面に当接するとともに、加工用貫通穴111の周縁部に配置されたビード部130とシリンダボア201の周縁部との間には所定間隔の隙間Gが形成されているから、これによって第2仮想線Q上に位置する1対のボルト120のボルト軸力によるシリンダブロック200側へのモーメントを、本体110におけるボルト間領域に加えることができる。
そして、このモーメントによりボルト間領域がシリンダボア201に向かって凸状に弾性変形することで、ビード部130はシリンダボア201の周縁部に当接する。
したがって、シリンダボア201の周縁部に面圧を均等に加えることができ、隣接するシリンダボア201同士の軸間部分にも面圧を効果的に加えることができる。そして、この状態で、シリンダボア201に対しボーリング加工やホーニング加工を行うことで、シリンダブロック200が製造される。
このように本実施形態によれば、面圧のかかりづらいシリンダボア201の周縁部に面圧を均等に加えることができる。また、凹部113の深さ及びカラー部材114の高さ、素材を調整することに加えて、ビード部130及びシム部140の厚みを調整することにより、シリンダボア201の周縁部への面圧を調整することができるので、その面圧値の最適化を図ることができる。また、ガスケット300を用いる必要がないのでガスケットのコストを削減することができる。
その結果、シリンダヘッドをボルト締結した時の変形と同等若しくは近似する変形をより良く再現することができる。特に、シリンダブロック200の機種に応じて、凹部113の深さ及びカラー部材114の高さ、素材を調整することに加えて、ビード部130及びシム部140の厚みを調整することにより、シリンダブロック200の機種に応じて、シリンダボア201の周縁部への面圧値の最適化を図ることができる。
100 ダミーヘッド(加工用冶具)
110 本体
110a 上面
110b 下面
111 加工用貫通穴
112 ボルト挿通穴
113 凹部
114 カラー部材
115 貫通穴
200 シリンダブロック
201 シリンダボア

Claims (3)

  1. シリンダボアを有するシリンダブロックを変形させた状態で、前記シリンダボアに対し加工を行うときに、前記シリンダブロックの一方側の面にボルト締結されるシリンダブロックの加工用冶具であって、
    前記シリンダボアに対応する部分に形成される複数の加工用貫通穴と、前記ボルトが挿通する複数のボルト挿通穴と、を有する本体と、
    前記ボルト挿通穴と連通する貫通穴を有し、前記ボルトの座面に当接する位置に設けられるカラー部材と、を備え、
    前記カラー部材は、前記本体よりもヤング率の低い素材からなり、
    前記ボルトを締結する際に、前記ボルトの軸力を前記カラー部材を介して前記シリンダブロックに作用させることで、前記シリンダブロックに作用する面圧を分散させることを特徴とするシリンダブロックの加工用冶具。
  2. 前記カラー部材は、前記本体に形成される凹部に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダブロックの加工用冶具。
  3. シリンダボアを有するシリンダブロックの一方側の面に加工用冶具をボルト締結することにより、前記シリンダブロックを変形させた状態で、前記シリンダボアに対し加工を行うシリンダブロックの製造方法であって、
    前記ボルトを締結する際に前記ボルトの軸力を前記加工用冶具の本体よりもヤング率の低い素材からなるカラー部材を介して前記シリンダブロックに作用させ、これにより前記シリンダブロックに作用する面圧を分散させた状態で、前記シリンダボアの加工を行うことを特徴とするシリンダブロックの製造方法。
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