JP2013217171A - 津波・洪水など非常事態時の避難装置 - Google Patents

津波・洪水など非常事態時の避難装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 全体構造の簡素化を確保しつつ津波や漂流物からの対抗性能が高く得られる津波・洪水など非常事態時の避難装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 高所に避難場所を備えた装置本体と、避難場所に昇り降り可能な登降手段とを備えた津波・洪水など非常事態時の避難装置であって、前記登降手段は、装置本体の外部に防護手段として設置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、津波・洪水など非常事態時の避難装置に関する。
先般の東日本大震災において発生した津波は、想定を大きく超えるものであるとともに地盤沈下もあって20mを超えるところもあった。そうした観点から津波避難装置(タワー)の高さも高く見直される傾向にある。本出願人は、津波襲来に先立って下記のような津波避難装置を提案した。
特開2008−14112
特許文献1に開示された津波避難装置によれば、鉄骨構造型の高い津波避難装置であることからそこに避難すれば津波から助かることができるのであるが、本装置では、設置平面に鉄骨を組み上げたものであるため、家屋や船舶などの漂流物が直接衝当することも想定され、それにより構造体が浮き上がったり損傷を加えられたりするおそれも考えられる。そのため、避難装置の前に杭を立設して装置本体を護るようにしてあるが、杭単体ではその対抗性能に限度があり、また避難装置に階段などを付設しさらに杭を設置する構造であるので全体構造が煩雑化するもので、そうした点からの有効な対策が望まれている。
本発明は、上記問題を解決しようとするものであり、全体構造の簡素化を確保しつつ津波や漂流物からの対抗性能が高く得られる津波・洪水など非常事態時の避難装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、高所に避難場所を備えた装置本体と、避難場所に昇り降り可能な登降手段とを備えた津波・洪水など非常事態時の避難装置であって、前記登降手段は、装置本体の外部に防護手段として設置されている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のものにおいて、登降手段と装置本体とは独立した支持方式とされて登降手段に加わる力が装置本体に直接加わらない構造とされている。
上述したように本発明は、高所に避難場所を備えた装置本体と、避難場所に昇り降り可能な登降手段とを備えた津波・洪水など非常事態時の避難装置であって、前記登降手段は、装置本体の外部に防護手段として設置されているので、全体構造の簡素化を確保しつつ津波や漂流物からの対抗性能が高く得られる津波・洪水など非常事態時の避難装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を示す避難装置の平面図。 図1の避難装置の側面図。 図2のA−A線断面図。 図2のB−B線断面図。 他の実施形態を示す図6のD−D線断面図。 図5の避難装置のC方向からの矢視図。 他の実施形態を示す平面図。 他の実施形態を示す平面図。 他の実施形態を示す図10のE−E線断面図。 図9のF方向からの矢視図。 図10のG−G線断面図。 他の実施形態を示す斜視図。 他の実施形態を示す図14の避難装置の平面図。 図13のH方向からの矢視図。 他の実施形態を示す図16の平面図。 図15の1方向からの矢視図。 他の実施形態を示す斜視図。 従来の杭基礎工法による避難装置の正面図。 他の実施形態を示す図20のK−K線矢視端面図。 図19のJ方向からの矢視図。 図20のL−L線断面図。 他の実施形態を示す縦断面図。
以下、本発明の一実施形態を説明する。各実施形態で説明する各案は関係する他の実施形態においても適用することができる。
図1から図4は津波(あるいは洪水)避難装置の一実施形態を示すもので、装置本体1は、設置基盤2に打込まれた4本の基礎杭3上にそれぞれ金属パイプ製の支柱4が垂直に立設されている。支柱4は、太い側の下部支柱4aとそれよりやや細い側の上部支柱4bとでなる。上部・下部支柱4b、4a間は堅固に接合されている。これらの支柱4の相互間は、上下複数段に亘って梁5で連結一体化されており、その上端には手摺6付きの避難ステージ7が、またその階下部分とそれより2段階下がった下階層には、防護壁8によって囲まれた上部避難ハウス(避難場所)9と下部避難ハウス(避難場所)10が設けられている。
各避難ハウス9,10には避難扉11が設けられている他、採光や展望のための網目入り強化ガラスでなる防護窓12が適所に設けられている。13は避雷針、14はステージ灯、15は屋上水タンク、16は緊急ヘリポート、17はソーラーパネルをそれぞれ示す。避難ステージ7の高さは15m、上部避難ハウス9の室内床面高さは13m程度に設定されるが、その設置地域に対応した津波襲来想定高さ以上に設定する。上部・下部避難ハウス9,10は、共に津波に耐える完全防護構造に構成し、その内部には、L字形などの休憩椅子18・集合机19・トイレ20・水場21などを常備する。休憩椅子18や集合机19などは備蓄庫を兼ねてもよい。トイレ20や水場21などには、屋上水タンク15からの水を利用し、水タンク15には、図2に破線で示す上水タンク23からの給水を可能とし、トイレ20や水場21などからの排水は下水タンク24に流すものとする。25は屋上への避難階段で、上部避難ハウス9内から避難ステージ7へ登ることができるものである。
下部避難ハウス10については、老人でも低く登りやすいこともあって平時集会場や事務所に利用することができる。下部避難ハウス10については、特に津波対抗防護構造とすることに限定しない。しかし、同ハウス10を構成する防護壁8や避難扉11、さらに内部の構成部品などについては、二次災害を防ぐためアンカーで流されないようにすることができる。
装置本体1の最も下位の梁5は6m前後に高くされていてその下側スペースを駐車場27や産直売り場などとして利用できるようになっている。また、図2の28は下部避難ハウス10へつながる内部階段、29はエレベータである。
こうした装置本体1は、津波(押し波Xおよび引き波−X)の襲来が想定される方向に4本のうちの1本の支柱4を向けて対抗効果があるように方向づけられている。この装置本体1の前側には、螺旋階段31が装置本体1とは独立した支持方式で立設固定されている。この螺旋階段31は、芯柱32と階段本体33と周ガード34とで構成され、芯柱32は、前基礎ブロック35により固定されている。螺旋階段31の上端には、上端踊り場36と手摺37とが設けられる一方、装置本体1の上から2段目の梁5側からは手摺38付きの受座39が突設され、これら上端踊り場36と受座39との間は、螺旋階段31に津波による負荷が掛かっても直接装置本体1側に伝達されないようにゴムなどのつなぎ材40を介して接続されている。電車の連結部分に渡されるような可動踏み板をつなぎ材としてもよい。つなぎ材40を設けず上端踊り場36と受座39とを上下関係で重ね合わせたりしてもよい。前記受座39は避難扉11を通じて上部避難ハウス9内に避難者を導くことができるようになっている。
尚、螺旋階段31の前方には、前緩衝杭42を立設固定し、受材43を介して芯柱32とつなぐようにしてもよい。この杭42は、図1のように複数本配置してもよい。受材43は省略することがある。
一方、装置本体1の後側には、前後方向に長手を向けた状態の折り返し階段46が立設固定されている。その長手を津波襲来方向に対して横向きにして設置してもよい。この場合、避難装置全体の前後長が短くなる。この折り返し階段46は、後基礎ブロック47により固定された複数本の支柱48と梁49および階段本体50とを備える。折り返し階段46の中段の踊り場は、弾性部材であるつなぎ材51と避難扉11とを介して下部避難ハウス10に通じるようになっている。また、折り返し階段46の上端には、上部避難ハウス9の床と同じ高さとなるように手摺52付きの上端踊り場53が設けられ、同じくつなぎ材54を介して手摺55付き受座56に接続されている。折り返し階段46は、津波による負荷を受けてもそれを直接装置本体1に伝えることなく緩衝作用をもって伝えるようになっている。このつなぎ材54は、前記つなぎ材40で説明したように電車の連結部分の踏み板構造としたりつなぎ材なしで上端踊り場53と受座56とを重ね合わすようにすることができる。受座56からは避難扉11を介して上部避難ハウス9内に避難者を導くことができるようになっている。尚、螺旋階段31はその中段から下部避難ハウス10内に出入りできるようにしてもよい。また、折り返し階段46の後方には、後緩衝杭58を設け受材59を介して折り返し階段46に連結してもよい。さらに、前記実施形態では、螺旋階段31を前側にし折り返し階段46を後側に設置したが、その逆配置にしてもよく、また、前後を共に螺旋階段31あるいは折り返し階段46にしてもよい。一方、前記実施形態では前後共に階段を設けたが、前側のみに階段を設けてもよい。つなぎ材は軟質金属板でもよい。
津波(押し波X)の襲来の警報があると、避難者は、前の螺旋階段31や後の折り返し階段46を使って登り、上部避難ハウス9内に避難する。さらに危険と感じる避難者は避難ステージ7へと避難することもできる。現に、津波(押し波)Xが襲来し漂流物を伴ってくると、まず前緩衝杭42や螺旋階段31がそれらを緩衝機能をもって受け留める。その際、螺旋階段31と装置本体1とは独立支持方式で直接負荷を伝えない構造になっているので、螺旋階段31によって大きな負荷が受け留められさらに装置本体1に負荷が大きく掛かるおそれはなくなり確実に本体1が護られる。引き波−Xが襲来してきても折り返し階段46により装置本体1が護られる。
図5および図6は他の実施形態を示す。前記実施形態では、折り返し階段46がその長手を装置本体1の後角部分から後方へ向けて配置されていたため、避難装置全体が前後に長くなっていたが、図5および図6のように上からみてL字形にした折り返し階段63を装置本体1に沿わせる形で独立して立設固定してもよい。こうすれば避難装置全体が短いものになるため、より狭いスペースにも設置可能になるし、L字形にして添わせると装置本体1のより長い範囲を防護することもできるようになる。折り返し階段63は、基礎ブロック64に立設された支柱65と、梁66および右左各折り返し式の階段本体67、それにこれら本体67用の共用踊り場68とを有し、各階段本体67は、上部、下部避難ハウス9,10の避難扉11に導かれるようになっている。この実施形態では、左右にそれぞれ階段本体67,67を設けてあるので、そのジグザグ形状ゆえに津波流および漂流物をより確実に受け留めることができるようになる。図の69はつなぎ材である。この実施形態では、図1ないし図4の実施形態で示すものと同様のものについては同じ符号を付してある。
尚、図5の右下欄に示すように、装置本体1の前後に前記したL字形折り返し階段63を設置してもよく、この場合、装置本体1の前後のより広い範囲を防護することができる。
図7は他の実施形態を示す。同実施形態は、装置本体1の前後対応辺に平行となるように折り返し階段73を配置したものである。同階段73において、74は支柱、75は階段本体、76はつなぎ材である。この実施形態によると、装置本体1を津波Xの襲来する方向に対して辺を直角に向けて配置するとともにその辺に平行なる関係で折り返し階段73を配置したので、狭いスペースでも設置することができる。
図8は他の実施形態を示す。同実施形態は、装置本体1の向きを津波Xの襲来想定方向に対し斜めとしたものであって、その前一側に添った形で折り返し階段78を設置したもので、前緩衝杭42については複数本で階段78のX側と装置本体1の前方に配置して防護が範囲でなされるようにしたものである。後緩衝杭58についても複数本で広い範囲でガードできるものとしてある。
図9および図10は他の実施形態を示す。同実施形態は、装置本体1の津波(押し波)の襲来想定方向X側である前面位置に、平面視L字形をなす折り返し階段81を装置本体1に添う形でまた同本体1とは独立支持方式にて設置したものである。同階段81は、前記L字形の外縁に添った配置となるようにした複数本の高い支柱82を有し、同支柱82間を平面L字形につなぐ形で上下複数段に亘る梁83を配して一体化するとともに、階段本体84を配したものである。階段本体84は、X方向からみて右側フレーム内に配した右階段aと、X方向からみて左側フレーム内に配した左階段b、および図11に示すように右階段aの上踊り場a1と左階段bの下踊り場b1とを水平で斜め向きにつなぐ連絡ステージcとでなる。
連絡ステージcは、図11に示すように装置本体1内の内部空間を斜め通しした形のもので、上下3段ある上踊り場a1のうち最も下段のものと中段高さにあるものに一端をつなぎ、他端は、左階段bの下踊り場b1につながれている。装置本体1と折り返し階段81とは独立支持で互いに直接的な力を伝達しない構造を採る意味で、連絡ステージcは、装置本体1側の梁83に固定せずその上に浮かせて設けるかあるいはゴム材などの緩衝材を介して梁83上に間接支持させる方式とする。連絡ステージcは手摺付きで、登る途中で休息をとれる場所になるとともに避難場所も提供し、さらに連絡ステージcは階段81の後端同士をつないでいるので階段81の補強部材となって津波Xに対する対抗力を増長するものとなる。特に、階段81に加わる水平負荷は同連絡ステージcに下向きの力を発生させ、その力が装置本体1の梁83を押下げる力として働くことにより装置本体1が津波流を受けて浮き上がろうとする作用を抑制させ安定化させることにつながる。しかし、連絡ステージcは、梁83に対し所定寸法分浮かせた形とすることもある。
前記右階段aの最上段のものは、上部避難ハウス9に通じている。また、階段81は、図9に仮想線で示すように返し流−Xの側にも設置してよい。さらに、螺旋階段86を装置本体1の後側外部でなく内部に通して設置することもできる。この場合、螺旋階段86と装置本体1の床版との間は緩衝材87で間接支持するが、互いを接合してもよい。
尚、図11に示すように、階段81の前方には前緩衝杭42が立設固定されるが、その前方には、防護ブロック90を切り分け機能をもって配して前緩衝杭42との間で防護メッシュ91を張設することで津波流Xや漂流物などの防護をさせ、さらに前方に先切り分けブロック92を配して予め漂流物や津波流Xが襲来しないようにすることができる。93は牽きワイヤである。こうした先防護手段は、図11の引き波−X側にも設けることがある。
図13および図14は他の実施形態を示す。同実施形態は、装置本体1の防護を全周に亘って行うようにしたものである。津波の襲来方向X,−Xは想定方向であり、実際には異なる方向から襲来するおそれもあり、また第2波、第3波…のように第1波とは異なる方向から襲来するおそれもあることを想定したものである。
即ち、装置本体1は、前記説明のように、支柱4・梁5・避難ステージ7・上部避難ハウス9・下部避難ハウス10などで構成されたもので、その角部の支柱4,4を津波の襲来想定方向X、−Xに先行するようにして方向付けて設置してある。この方向付けに限定されない。31は螺旋階段で、つなぎ材40を介して上部、下部避難ハウス9,10につながれた独立支持方式のものである。この螺旋階段31は、折り返し階段でもよいし、エレベータ方式でもよい。
この装置本体1の下周りには、金属製丸パイプで全体が装置本体1の全体を広目に取り囲むようなサークル型とした周ガード96を複数本のガード杭97に支持して水平に固定してある。同ガード96の高さは3ないし5m前後であるが、この高さは地域の津波想定高さに応じて変更する。この周ガード96の津波X,−X側の外側前方には、緩衝杭98が立設固定され、同杭98と周ガード96との間は連結部材99でつながれているとともに、津波X、−X側前方には、複数基のアンカーブロック100が埋め込み固定され、各ブロック100とガード杭97あるいは周ガード96との間には、防護ワイヤ101が張設されて周ガード96を引張補強するとともに漂流物を捕捉する役目も持たせてある。
装置本体1は、独立支持した周ガード96によって津波および漂流物から有効に護られる。ガード杭97は、図14に仮想線で示すように上に伸ばして高くガードできるようにしてもよい。また、周ガード96は、さらに上の段として付加してもよい。周ガード96は、全周タイプであるが、半周状や1/4円弧状など部分円状のものでもよい。尚、前記螺旋階段31は、図13に示すように、周ガード96と連結材102により相互連結してもよい。また、上部避難ハウス9などの室内には、図14に示すように、暖房用の蓋付き囲炉裏103を設置してもよい。
図15および図16は他の実施形態を示す。同実施形態は、パイプ状基礎杭110に挿通式にして複数本の支柱111を立設し、これら支柱111間相互を梁112にてつないで屋上に手摺付きの避難ステージ113を設けた装置本体114において、その上部外周に支柱111を介して周ガード115を固定するとともに、上へ伸ばした支柱111の上端外周を介して上部周ガード116を固定設置することにより、津波X,−Xから装置本体114を護るようにしたものである。地中周りには、大径のアンカーサークル117を埋設しておき、このサークル117と周ガード115とを牽きワイヤ118にて連結しておくことで装置本体114の安定化を図るとともに漂流物の捕捉をするようにしてある。
この実施形態では、装置本体114の上位において上下複数段のガード115,116を配備してあるので、高く襲来する津波流や漂流物から装置本体114を有効に護るだけでなく、地中に埋設したアンカーサークル117と牽きワイヤ118とにより装置本体114を牽引しているので、装置本体114の津波に対する安定度が向上する。119は緩衝杭である。
尚、登降手段として、周ガード115の前後あるいはその一方に螺旋階段120を設置することができる。また、下部を埋設した芯柱121を装置本体114の中心に立設し、同柱121と支柱111あるいは梁112間を、ワイヤやロッドなどの牽き部材122でつないで装置本体114の安定化を図るようにしてもよい。この場合、牽き部材122にオイルなどのダンパー123を設けることができる。芯柱121は、特に限定されないが、中心の金属パイプ製芯杭124と下部を埋設した基礎芯体125とでなるが、芯杭124のみで構成してもよい。この芯杭124は複数本にすることがある。また、図16の右欄に示すように、芯柱121を螺旋階段126に代えて構成することがある。
図17は他の実施形態を示す。同実施形態は、富士山130を背景とした前方位置に立体台形(四角錐形)をした支柱131を立設し、その上端を避難ステージ132付きの上部梁133で連結してエレベータなどの登降手段134で昇り降りできるようにした装置本体135を設置し、その避難ステージ132の前面に波形手摺136を設けるとともに装置本体135の上部前面にも波形下縁をもつ防護壁137を設けることにより、支柱131を稜線と見立てることにより富士山型の装置本体135を構成したものであり、背景が富士山130でもあることから二重の冨士として趣向されるようにしたものである。避難ステージ132上の奥側には、太陽を意味する丸球138を設置してもよい。避難ステージ132上には、図17の右上欄に示すように、避難も可能な滑り台139を設置したり登降遊戯具140を設置してもよい。また、防護壁137やその床面141などにより避難ハウス142を構成してもよい。避難ハウス142は、左下欄に示すように、平時に利用可能なものとして、室内に黒板や教壇、机、椅子などを設置して教室を構成してもよい。室内にはトイレ143や水場144を設けることができ、これらは、給水タンク145や排水浄化槽146に接続することができる。147は埋設型の備蓄庫である。さらに、装置本体135下の地盤スペースを利用して砂場148を造り平時の遊び場とすることもできる。149は緩衝杭である。
図18は図19ないし図21に示す実施形態の比較例(現行案)であり、4本など複数本の支柱152と、中間梁153と、天梁154と、手摺155付き避難ステージ156を備え登降手段を図示しない標準的な津波避難装置例を示すものである。支柱152は基礎ブロック157を備え基礎杭158にも連結されている。こうした装置においては、装置本体158が津波や漂流物からの負荷を受けて倒壊や浮動したりしないようにするためには、例えば、基礎杭159を深さ50m程度にまで深く打設する必要がある。これでは基礎工事が大変である。
そこで基礎杭は浅く打設すれば済むかあるいは省略も可能なように図19ないし図21に示す実施形態を提案する。
装置本体160は、3〜5m程度の短い基礎杭161を備えた基礎ブロック162を埋め込んであり、同ブロック162上に支柱163を立設し、中間梁164や天梁165を連結してあり、屋上には手摺166付きの避難ステージ167を設けて階段である登降手段168で登降可能にしてある。そして、各基礎ブロック162からは外側方へ向けて複数方向へ補強筋入り地中梁170を伸ばすとともにその先端には杭付きで補強筋入りの地中ブロック171を一体形成してある。地中ブロック171相互間は、さらにつなぎブロック172で一体連結してもよい。このように地中面内で地中梁170や地中ブロック171を延設しておくことで、抵抗モーメントが格段に上がり、津波からの負荷を受けても容易に倒壊や浮動したりしない装置本体160となり得る。また、津波からの負荷を受けてもその力を地中構造体全体が分散して受け留めるので、基礎杭の1点に応力集中を起こして破損に結び付くおそれがなくなる。
図19ないし図21には他の対案例も含まれている。図19および図20に示すように、避難ステージ156上には、中心コラム174に沿って昇降可能な緊急浮上タンク175が接離可能にマウントされている。このタンク175は、底壁と周壁を備えた受皿型のもので、中央が中心コラム174との間でローラー176により円滑に滑り、外側が補助支柱177との間のローラー176により円滑に滑るようになっている。そして、同タンク175は外スロープ178と内スロープ179が設けられていて避難ステージ156での避難が危険に晒されるときタンク175内に避難でき浮上して助かるようになっている。
尚、図20の右欄の付加例のように、避難装置はお寺の形をイメージするものにしたり(上欄)、樹木をイメージするもの(下欄)にしてもよい。
図22は他の実施形態を示すもので、地中ブロック171の前方(津波X襲来側)には補助地中梁181を介して基礎杭付き補助地中ブロック182を一体成形して同ブロック182から緩衝杭183を立設固定してもよい、補助地中梁181と支柱163間には牽きワイヤ184を張っておき、緩衝杭183が津波で倒れ掛かってきたとき牽きワイヤ184にその負荷が掛かるようになることにより張力が支柱163を引き下げる力として作用することとなり、それが装置の安定性向上につながるものである。185は安全補助ワイヤで、牽きワイヤ184が切れた際に引張機能を発揮する。
1…装置本体 4…支柱 7…避難ステージ 31…螺旋階段 46…折り返し階段。

Claims (2)

  1. 高所に避難場所を備えた装置本体と、避難場所に昇り降り可能な登降手段とを備えた津波・洪水など非常事態時の避難装置であって、前記登降手段は、装置本体の外部に防護手段として設置されている津波・洪水など非常事態時の避難装置。
  2. 請求項1に記載のものにおいて、登降手段と装置本体とは独立した支持方式とされて登降手段に加わる力が装置本体に直接加わらない構造とされている津波・洪水など非常事態時の避難装置。
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