JP2013216309A - 車両用ワイパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動源の小型化を図ることができるとともに、停止位置精度を向上させることができ、且つ視界を良好に確保することができる車両用ワイパ装置を提供すること。
【解決手段】出力軸13を220°の回動角度範囲で往復回動させるモータ1と、出力軸13に連結され、ワイパが連結されるワイパ連結部21を90°の回動角度範囲で往復回動させるとともに、ワイパの停止位置側におけるワイパ連結部21のトルクが上端反転位置側におけるワイパ連結部21のトルクよりも大きくなるように設定されたリンク機構2とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用ワイパ装置に関するものである。
従来、車両用ワイパ装置としては、フロントウィンドの下方における車幅方向両端側に駆動源とリンク機構の組がそれぞれ設けられ、各リンク機構のワイパ連結部に連結されたワイパが停止位置において払拭方向に重なるように配置されたものがある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、運転席側と助手席側のワイパ同士が干渉しないように、駆動源の一部を構成する減速部のウォームホイールの位置制御を高精度とするための技術が開示されている。
特開平4−197854号公報
ところで、上記のようなリンク機構を備えた車両用ワイパ装置では、リンク機構においても減速を行わせることでワイパの(払拭動作時の)トルクを増加させ駆動源の小型化を図ることができるが、そのトルクはワイパの払拭角度に応じて変化することになる。そして、リンク機構は、一般的には、図5に破線で示す特性X1ように、払拭角度の中心に対して略対称で両端位置近傍で大幅にトルクが増加するように設定されることになる。このようにすると、停止位置(0°)近傍でのトルクが増加するとともに、速度が低下して停止位置精度を向上させることができる。しかし、このような車両用ワイパ装置では、上端反転位置(約90°)近傍でもワイパの速度が低下してしまい上端反転位置付近でのワイパの滞在時間が長くなり視界を遮る時間が長くなるという問題が生じる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、駆動源の小型化を図ることができるとともに、停止位置精度を向上させることができ、且つ視界を良好に確保することができる車両用ワイパ装置を提供することにある。
上記課題を解決する車両用ワイパ装置は、出力軸を360°未満の回動角度範囲で往復回動させる駆動源と、前記出力軸に連結され、ワイパが連結されるワイパ連結部を前記出力軸の回動角度範囲よりも小さい回動角度範囲で下端反転位置と上端反転位置とを往復回動させるとともに、前記下端反転位置側における前記ワイパ連結部のトルクが前記上端反転位置側における前記ワイパ連結部のトルクよりも大きくなるように設定されたリンク機構とを備える。
同構成によれば、リンク機構によって、出力軸を大きな回動角度範囲(例えば220°)で回動させてワイパを出力軸の回動角度範囲よりも小さい回動角度範囲(例えば90°)で往復回動させることができる。よって、例えば、出力軸を1回転させることでワイパを1往復回動させる、つまり出力軸を180°回動させることでワイパを片道分(例えば90°)回動させるリンク機構を備えたものに比べて、出力軸からワイパまでの間で高トルク化を図ることができる。これにより、ワイパを所定のトルクで回動させるために必要となる駆動源が発生するトルクを小さくすることができ、駆動源の小型化を図ることができる。
又、リンク機構は、ワイパの(払拭動作時の)下端反転位置側でのトルクが上端反転位置側でのトルクよりも大きくなるように設定されるため、下端反転位置側では出力軸の回転角度に対するワイパの回転角度がより小さくなり(低速となり)、停止位置精度を向上させることができる。又、例えば凍結等によりワイパのブレードラバーが停止位置で払拭面に固着している状態でも大きなトルクで引き剥がしながら始動し易くすることができる。
しかも、ワイパの(払拭動作時の)上端反転位置側でのトルクはワイパの下端反転位置側でのトルクよりも小さいことから、上端反転位置側近傍でワイパの速度が大幅に低下することがなく、トルクの特性が払拭角度の中心に対して略対称なリンク機構(図5中、破線で示す特性X1参照)に比べて、視界を遮る時間を短くすることができる。よって、駆動源の小型化を図ることができるとともに、停止位置精度を向上させることができ、且つ視界を良好に確保することができる。
上記車両用ワイパ装置において、前記リンク機構は、基端部が前記出力軸に固定されるクランクと、先端部に前記ワイパ連結部が設けられるとともに該ワイパ連結部が前記出力軸の軸中心と離間した軸中心に回転可能に支持されるレバーと、基端部が前記クランクの先端部の第1軸中心に回転可能に連結されるとともに先端部が前記レバーの基端部の第2軸中心に回転可能に連結されるロッドとを有するものであって、前記ワイパの停止位置又は前記下端反転位置では、前記出力軸の軸と前記第1軸と前記第2軸とがそれらの軸方向から見て一直線上に並ぶように設定されることが好ましい。
同構成によれば、ワイパの停止位置又は下端反転位置では、前記出力軸の軸と前記第1軸と前記第2軸とがそれらの軸方向から見て一直線上に並ぶように設定されるため、ワイパ連結部を停止時及び始動時に最も低速高トルクとすることができる。
上記車両用ワイパ装置において、前記下端反転位置と前記上端反転位置との間の途中反転位置で、前記ロッドの前記第2軸中心周りの回転方向が反転するように設定されることが好ましい。
同構成によれば、下端反転位置と上端反転位置との間の途中反転位置で、ロッドの第2軸中心周りの回転方向が反転するように設定されることで、上記したリンク機構及びその効果をより具体的に得ることができる。
上記車両用ワイパ装置において、前記途中反転位置は、前記ワイパ連結部の軸から前記出力軸の軸に延びる直線の延長線上に前記第1軸が到達した位置であることが好ましい。
同構成によれば、途中反転位置は、ワイパ連結部の軸から出力軸の軸に延びる直線の延長線上に第1軸が到達した位置であるため、上記したリンク機構及びその効果をより具体的に得ることができる。
上記車両用ワイパ装置において、前記途中反転位置は、前記出力軸及び前記クランクの回動角度範囲を3分割した内の中央角度範囲内に設定されることが好ましい。
同構成によれば、ロッドの第2軸中心周りの回転方向が反転する途中反転位置は、出力軸及びクランクの回動角度範囲を3分割した内の中央角度範囲内に設定されるため、上端反転位置付近でのトルクを動作範囲内における最低のトルクよりも大きくすることができる(図5中、特性X2参照)。これにより、例えば、上端反転位置におけるワイパのオーバーランを低減することができる。尚、前記途中反転位置を前記中央角度範囲よりも上端反転位置側の範囲となるように設定すると、上端反転位置付近でのトルクの増幅が微小となる(図5中、一点鎖線で示す特性X3参照)。又、前記途中反転位置を前記中央角度範囲よりも下端反転位置側の範囲となるように設定すると、上端反転位置側に向かうほどトルクが低下するとともに、機械的に上端反転位置までの回動が困難となる(図5中、二点鎖線で示す特性X4参照)。
上記車両用ワイパ装置において、前記駆動源に固定されるとともに車両に対して固定される取付ブラケットには、前記レバーに設けられた前記ワイパ連結部をその軸周りに回動可能に支持する支持筒部が設けられ、前記リンク機構は、前記駆動源側から前記クランク、前記ロッド及び前記レバーがこの順で前記出力軸の軸方向に積み上げられつつ連結されることが好ましい。
同構成によれば、駆動源に固定されるとともに車両に対して固定される取付ブラケットには、レバーに設けられたワイパ連結部をその軸周りに回動可能に支持する支持筒部が設けられ、リンク機構は、駆動源側からクランク、ロッド及びレバーがこの順で出力軸の軸方向に積み上げられつつ連結されるため、リンク機構を良好に構成することができる。
上記車両用ワイパ装置において、前記駆動源はモータ本体とウォームギヤとを有し、前記ワイパ連結部の軸は、前記出力軸の軸方向視で前記ウォームギヤと重なるように配置されることが好ましい。
同構成によれば、ワイパ連結部の軸は、前記ウォームギヤと重なるように配置されるため、ワイパ連結部の軸がウォームギヤと重ならないように配置されたものに比べて、ワイパ連結部の軸方向から見た投影面積を小さくすることができ、装置の小型化を図ることができる。
上記車両用ワイパ装置において、前記駆動源及び前記リンク機構は、フロントウィンドの下方における車両幅方向両外側にそれぞれ設けられるとともに、それらに連結された前記ワイパが停止位置において払拭方向に互いに重なって配置されることが好ましい。
同構成によれば、駆動源及びリンク機構は、フロントウィンドの下方における車両幅方向両外側にそれぞれ設けられるとともに、それらに連結されたワイパが停止位置において払拭方向に互いに重なって配置されるものであることから、ワイパの停止位置精度を向上させることでワイパ同士が干渉しないようにすることができる。
本発明によれば、駆動源の小型化を図ることができるとともに、停止位置精度を向上させることができ、且つ視界を良好に確保することができる車両用ワイパ装置を提供することができる。
一実施形態における駆動源とリンク機構の斜視図。 一実施形態における車両用ワイパ装置の配設状態を示す模式図。 一実施形態におけるリンク機構の平面図。 (a)〜(c)一実施形態におけるリンク機構の動作を説明するための平面図。 リンク機構による払拭角度−トルク増幅比特性図。 一実施形態におけるリンク機構の動作を説明するための模式図。
以下、車両用ワイパ装置の一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、車両用ワイパ装置は、駆動源としてのモータ1と、リンク機構2とを備えている。そして、本実施形態の車両用ワイパ装置は、図2に示すように、前記モータ1及びリンク機構2が、払拭面としてのフロントウィンド3の下方における車両幅方向外端側にそれぞれ設けられるとともに、それらに連結されたワイパ4(その先端側)が停止位置(最下端位置)において払拭方向(払拭面に平行な方向)に互いに重なって配置されている。即ち、本実施形態の車両用ワイパ装置は、運転席側(図2中、左側)のワイパ4と助手席側(図2中、右側)のワイパ4とが車両幅方向の中心に対して略対称に配置され、運転席側(図2中、左側)のワイパ4の払拭範囲F1と助手席側(図2中、右側)のワイパ4の払拭範囲F2とが中央部分で重なるように設けられている。
図1及び図3に示すように、モータ1は、モータ本体11と減速部12とを備える。モータ本体11は、図3に示すように、略有底筒状のヨーク11aと、ヨーク11a内面に固定された永久磁石(図示略)と、ヨーク11a内に回転可能に支持された回転軸11bと、回転軸11bに固定された電機子コア11cと、電機子コア11cに巻装された巻線(図示略)と、整流子11d等を有する。減速部12は、前記ヨーク11aの開口に固定されたギヤハウジング12aと、ギヤハウジング12a内において前記回転軸11bと一体回転するウォーム12bと、ウォーム12bに噛合されるウォームホイール12cと、ギヤハウジング12aの外部に突出してウォームホイール12cと一体回転する出力軸13とを備える。尚、ウォーム12b及びウォームホイール12cはウォームギヤを構成している。又、この例のモータ1は、ウォームホイール12cの回動角度を検出可能な図示しないセンサを備え、そのセンサからの検出信号によってウォームホイール12c及び出力軸13を180°より大きく360°未満の予め設定された回動角度範囲θa(この例では220°(図6参照))で往復回動させることが可能となっている。
リンク機構2は、前記出力軸13に連結され、前記ワイパ4が一体回転可能に連結されるワイパ連結部21を出力軸13の回動角度範囲θa(この例では220°)よりも小さい回動角度範囲であって本実施形態では90°でワイパ4の停止位置である下端反転位置と上端反転位置とを往復回動させるように設定されている。又、リンク機構2は、出力軸13(即ちクランク22)の回転に対してワイパ連結部21(即ちレバー23)の回転方向成分の動作角度を極めて小さく(減速率を大きく)することによって、下端反転位置側におけるワイパ連結部21のトルクが上端反転位置側におけるワイパ連結部21のトルクよりも大きくなるように設定されている。
詳しくは、リンク機構2は、クランク22と、レバー23と、ロッド24とを有する。クランク22は、その基端部が出力軸13に固定される。レバー23は、その先端部に前記ワイパ連結部21が一体的に設けられるとともに該ワイパ連結部21が前記出力軸13の軸A1中心と離間した軸A2中心に回転可能に支持される。ロッド24は、その基端部が前記クランク22の先端部の第1軸A3中心に回転可能に連結されるとともに、その先端部が前記レバー23の基端部の第2軸A4中心に回転可能に連結される。尚、本実施形態のレバー23(ワイパ連結部21)は、前記ギヤハウジング12aに固定されるとともに車両に対して固定されることになる取付ブラケット25の支持筒部25a(図1参照)に前記軸A2周りに回転可能に支持されている(即ち、ワイパ連結部21(軸A2)の位置は不動)。又、本実施形態では、図3に示すように、ワイパ連結部21の軸(回転中心)A2は、前記ウォームギヤのウォームホイール12cと(軸方向に)重なるように配置されている。具体的には、本実施形態のリンク機構2は、図1に示すように、ギヤハウジング12aの外に配置され、ギヤハウジング12aからクランク22、ロッド24及びレバー23がこの順で出力軸13の軸A1方向に積み上げられつつ連結されており、出力軸13の軸A1方向から見て取付ブラケット25の支持筒部25aがウォームホイール12cと重なる位置に配置されている。
又、図1及び図3は、ワイパ4が停止位置(最下端位置)にある状態での図であって、リンク機構2は、ワイパ4の停止位置(最下端位置)では、前記出力軸13の軸A1と前記第1軸A3と前記第2軸A4とがそれらの軸方向から見て(図3参照)一直線L1上に並ぶように設定されている。
又、本実施形態のリンク機構2は、払拭角度−トルク増幅比(出力軸13のトルクを「1」としたときのワイパ連結部21のトルク)が図5に示す特性X2となるように設定され、ワイパ4の停止位置(0°)でのトルクが上端反転位置(90°)でのトルクよりも2倍以上となるように設定されている。尚、本実施形態ではワイパ4の停止位置(0°)でのトルクが上端反転位置(90°)でのトルクの約3倍となるように設定されている。言い換えると、ワイパ4の上端反転位置(90°)でのトルクは停止位置(0°)でのトルクの1/2以下となるように設定され、本実施形態では約1/3となるように設定されている。又、リンク機構2は、ワイパ4が停止位置(0°)から約10°回動するまでにトルクが最低近くまで小さくなり、その後、約50°回動地点までトルクが最低付近で略一定となり、その後、約80°回動地点までにトルクが僅かに大きくなり、その後、上端反転位置(90°)までトルクが僅かに小さくなるようになっている。又、この上端反転位置付近でのトルクは、動作範囲内における最低のトルクである約10°から約50°のトルクよりも大きくなっている。
尚、図4(a)に示すように、上記したリンク機構2の設定は、各軸間(A1とA3間、A3とA4間、A4とA2間、A2とA1間)の長さB1〜B4や、出力軸13の軸A1に対するワイパ連結部21の軸A2の位置関係等を調整することで行われている。例えば、本実施形態では、出力軸13の軸A1と前記第1軸A3間の長さB1より前記第1軸A3と前記第2軸A4間の長さB2が長く、さらに前記第1軸A3と前記第2軸A4間の長さB2より前記第2軸A4とワイパ連結部21の軸A2間の長さB3が長くなるようにクランク22、レバー23、及びロッド24の長さが設定されている。又、本実施形態では、ワイパ連結部21の軸A2と出力軸13の軸A1間の長さB4は、前記第1軸A3と前記第2軸A4間の長さB2より長く、且つ、前記第2軸A4とワイパ連結部21の軸A2間の長さB3より短くなるように設定されている。
又、図6に示すように、上記したリンク機構2は、出力軸13及びクランク22が往復回動する際の下端反転位置と上端反転位置との間の途中反転位置Zで、ロッド24の前記第2軸A4中心周りの回転方向が反転するように設定されている。この途中反転位置Zは、ワイパ連結部21の軸A2から出力軸13の軸A1に延びる直線M(図6参照)の延長線Ma上に前記第1軸A3が到達した位置である。そして、前記途中反転位置Zは、出力軸13の軸A1に対するワイパ連結部21の軸A2の位置を調整することによって、出力軸13及びクランク22の回動角度範囲(この例では220°)θaを均等に3分割した内の中央角度範囲θb内に設定されている。尚、本実施形態の前記途中反転位置Zは、前記中央角度範囲θbの端部よりも中心に近い位置に設定されている。又、本実施形態のワイパ連結部21の軸A2の位置は、具体的には、前記下端反転位置の状態において、前記出力軸13の軸A1と前記第1軸A3とを結ぶ線分と直交する直線上にあるとともに、前記線分に対してクランク22が回動していく側とは反対側に設定されている。
次に、上記のように構成された車両用ワイパ装置の作用について説明する。
例えば、運転席に設けられた操作スイッチの操作等に基づいてモータ1が駆動されると、出力軸13が220°の回動角度範囲θaで往復回動され、その出力軸13と共にクランク22が往復回動される。このとき、リンク機構2は、クランク22からロッド24を介してレバー23に動力が伝達され、図3に示す停止位置の状態から図4(a)に示す状態、図4(b)に示す状態を介して図4(c)に示す上端反転位置の状態となり、そこから図4(b)に示す状態、図4(a)に示す状態を介して図3に示す停止位置であって下端反転位置の状態となることを繰り返す。これにより、レバー23のワイパ連結部21と共にワイパ4(図2参照)が90°の回動角度範囲で往復回動され、払拭動作が行われる。このとき、上記したリンク機構2の設定により、停止位置(図3の状態)では出力軸13即ちクランク22の回転に対してワイパ連結部21即ちレバー23の回転方向成分の動作角度が極めて小さく(減速率が大きく)、途中位置(図4(a)の状態)では出力軸13の回転方向とワイパ連結部21の回転方向がほぼ同じ回転方向成分の動作として回転(クランク22とレバー23との長さに応じた減速率)し、上端反転位置(図4(c)の状態)に向けて出力軸13の回転に対するワイパ連結部21の回転方向成分の動作角度が次第に減少(減速率が増加)するように回転される。なお、上端反転位置でのリンク機構2による減速率は停止位置における減速率よりも小さくなっている。又、上記した駆動時において、前記途中反転位置Zでは、ロッド24の前記第2軸A4中心周りの回転方向が反転することになる。
次に、上記実施の形態の特徴的な効果を以下に記載する。
(1)リンク機構2によって、出力軸13を220°で回動させてワイパ4を90°で往復回動させることができる。よって、例えば、出力軸13を1回転させることでワイパ4を1往復回動させる、つまり出力軸を180°回動させることでワイパ4を片道分(90°)回動させるリンク機構を備えたものに比べて、出力軸13からワイパ4までの間で高トルク化を図ることができる。これにより、ワイパ4を所定のトルクで回動させるために必要となるモータ1が発生するトルクを小さくすることができ、モータ1の小型化を図ることができる。
又、リンク機構2は、ワイパ4の払拭動作時の停止位置側でのトルクが上端反転位置側でのトルクよりも大きくなるように設定されるため、停止位置側では出力軸13の回転角度に対するワイパ4の回転角度がより小さくなり(低速となり)、停止位置精度を向上させることができる。又、例えば凍結等によりワイパ4のブレードラバーが停止位置でフロントウィンド3(払拭面)に固着している状態でも大きなトルクで引き剥がしながら始動し易くすることができる。
しかも、ワイパ4の払拭動作時の上端反転位置側でのトルクはワイパ4の停止位置側でのトルクよりも小さいことから、上端反転位置側近傍でワイパ4の速度が大幅に低下することがなく、トルクの特性が払拭角度の中心に対して略対称なリンク機構(図5中、破線で示す特性X1参照)に比べて、視界を遮る時間を短くすることができる。よって、モータ1の小型化を図ることができるとともに、停止位置精度を向上させることができ、且つ視界を良好に確保することができる。
又、リンク機構2は、ワイパ4の払拭動作時の途中位置(図4(a)の状態)から上端反転位置(図4(c)の状態)に向けて出力軸13の回転に対するワイパ連結部21の回転方向成分の動作角度が次第に減少(減速率が増加)するように回転されるので、上端反転位置におけるワイパ4のオーバーランをより一層防止することができる。
(2)リンク機構2は、ワイパ4の停止位置であって下端反転位置では、出力軸13の軸A1と前記第1軸A3(クランク22とロッド24を連結する軸)と前記第2軸A4(ロッド24とレバー23を連結する軸)とがそれらの軸方向から見て(図3参照)一直線L1上に並ぶように設定されるため、ワイパ連結部21を停止時及び始動時に最も低速高トルクとすることができる。
(3)ロッド24の第2軸A4中心周りの回転方向が反転する途中反転位置Zは、出力軸13及びクランク22の回動角度範囲θaを3分割した内の中央角度範囲θb内に設定されるため、上端反転位置付近でのトルクを動作範囲内における最低のトルクよりも大きくすることができる(図5中、特性X2参照)。これにより、例えば、上端反転位置におけるワイパ4のオーバーランを低減することができる。尚、前記途中反転位置Zを前記中央角度範囲θbよりも上端反転位置側の範囲θcとなるように、出力軸13の軸A1に対するワイパ連結部21の軸A2の位置を設定すると、上端反転位置付近でのトルクの増幅が微小となる(図5中、一点鎖線で示す特性X3参照)。又、前記途中反転位置Zを前記中央角度範囲θbよりも下端反転位置側の範囲θdとなるように設定すると、上端反転位置側に向かうほどトルクが低下するとともに、機械的に上端反転位置までの回動が困難となる(図5中、二点鎖線で示す特性X4参照)。尚、図5中、特性X4の×印は、そこで機械的に回動しなくなることを意味している。
(4)ギヤハウジング12aに固定されるとともに車両に対して固定される取付ブラケット25には、レバー23に設けられたワイパ連結部21をその軸A2周りに回動可能に支持する支持筒部25aが設けられる。又、リンク機構2は、ギヤハウジング12a側からクランク22、ロッド24及びレバー23がこの順で出力軸13の軸A1方向に積み上げられつつ連結される。このようにすると、リンク機構2を良好に構成することができる。
(5)ワイパ連結部21の軸A2は、ウォームギヤのウォームホイール12cと出力軸13の軸A2方向視で重なるように配置されるため、ワイパ連結部21の軸A2がウォームギヤと重ならないように配置されたものに比べて、ワイパ連結部21の軸方向から見た投影面積を小さくすることができ、装置の小型化を図ることができる。
(6)モータ1及びリンク機構2は、フロントウィンド3の下方における車両幅方向両外側にそれぞれ設けられるとともに、それらに連結されたワイパ4が停止位置において払拭方向に互いに重なって配置されるものであることから、ワイパ4の停止位置精度を向上させることでワイパ4同士が干渉しないようにすることができる。
(7)リンク機構2は、ワイパ4の払拭動作時の停止位置でのトルクが上端反転位置でのトルクよりも2倍以上となるように設定されるため、トルクと共にワイパ4の速度も大幅な差が生じ、停止位置精度を向上させることができ、且つ視界を良好に確保することができるといった効果が顕著となる。
上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、リンク機構2は、ワイパ4の停止位置では、出力軸13の軸A1と前記第1軸A3と前記第2軸A4とがそれらの軸方向から見て(図3参照)一直線L1上に並ぶように設定されるとしたが、これに限定されず、停止位置で一直線L1上に並ばないリンク機構に変更してもよい。
・上記実施形態の各軸間(A1とA3間、A3とA4間、A4とA2間、A2とA1間)の長さB1〜B4は、変更してもよい。例えば、上記実施形態では、ワイパ連結部21の軸A2と出力軸13の軸A1間の長さB4が、前記第1軸A3と前記第2軸A4間の長さB2より長く設定されるとしたが、他の箇所の長さの関係をそのままとしつつ、前記長さB4が、前記長さB2より短くなるように設定してもよい。
・上記実施形態では、ワイパ連結部21の軸A2は、ウォームギヤのウォームホイール12cと出力軸13の軸A1方向に重なるように配置されるとしたが、これに限定されず、ワイパ連結部21の軸A2がウォームギヤと重ならないように配置してもよい。
・上記実施形態では、モータ1及びリンク機構2は、フロントウィンド3の下方における車両幅方向両外側にそれぞれ設けられるとともに、ワイパ4が停止位置において払拭方向に互いに重なって配置されるものであるとしたが、これに限定されず、例えば、停止位置においても2つのワイパ4が払拭方向に互いに重ならない車両用ワイパ装置としてもよい。
・上記実施形態では、リンク機構2は、ワイパ4の(払拭動作時の)停止位置でのトルクが上端反転位置でのトルクよりも2倍以上であって約3倍となるように設定されるとしたが、ワイパ4の停止位置側でのトルクが上端反転位置側でのトルクよりも大きく設定されればよく、例えば、2.5倍や1.5倍となるように設定してもよい。又、上記実施形態のリンク機構2は、ワイパ4の約80°回動地点から上端反転位置(90°)まででトルクが僅かに小さくなる(図5の特性X2参照)ものであるとしたが、これに限定されず、例えば、上端反転位置(90°)までトルクが僅かに大きくなり続けるものとしてもよい。これらのリンク機構2の設定は、上述の如く各軸間(A1とA3間、A3とA4間、A4とA2間、A2とA1間)の長さB1〜B4や、出力軸13の軸A1に対するワイパ連結部21の軸A2の位置関係等を調整することで、出力軸13(クランク22)の回転角度に対するワイパ連結部21の回転方向成分の動作を考慮して行われる。
・上記実施形態では、出力軸13(ウォームホイール12c)を220°の回動角度範囲θaで往復回動させる車両用ワイパ装置としたが、ワイパの停止位置側におけるワイパ連結部21のトルクが上端反転位置側におけるワイパ連結部21のトルクよりも大きくなるように設定されリンク機構であれば、出力軸13がワイパ4(ワイパ連結部21)の回動角度範囲よりも大きな360°未満の他の回動角度範囲で往復回動させる駆動源を備えた車両用ワイパ装置に具体化してもよい。又、上記実施形態では、ワイパ4(ワイパ連結部21)を90°の回動角度範囲で往復回動させる車両用ワイパ装置としたが、ワイパ4を他の回動角度範囲(90°以上、例えば110°)で往復回動させる車両用ワイパ装置に具体化してもよい。
上記実施の形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項1乃至8のいずれか1項に記載の車両用ワイパ装置において、前記リンク機構は、前記下端反転位置でのトルクが前記上端反転位置でのトルクよりも2倍以上となるように設定されたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
同構成によれば、リンク機構は、ワイパの払拭動作時の下端反転位置でのトルクが上端反転位置でのトルクよりも2倍以上となるように設定されるため、トルクと共にワイパの速度も大幅な差が生じ、停止位置精度を向上させることができ、且つ視界を良好に確保することができるといった効果が顕著となる。
1…モータ(駆動源)、2…リンク機構、3…フロントウィンド、4…ワイパ、11…モータ本体、12b…ウォームギヤの一部を構成するウォーム、12c…ウォームギヤの一部を構成するウォームホイール、13…出力軸、21…ワイパ連結部、22…クランク、23…レバー、24…ロッド、25…取付ブラケット、25a…支持筒部、A1…出力軸の軸、A2…ワイパ連結部の軸、A3…第1軸、A4…第2軸、L1,M…直線、Ma…延長線、Z…途中反転位置、θa…出力軸及びクランクの回動角度範囲、θb…中央角度範囲。

Claims (8)

  1. 出力軸を360°未満の回動角度範囲で往復回動させる駆動源と、
    前記出力軸に連結され、ワイパが連結されるワイパ連結部を前記出力軸の回動角度範囲よりも小さい回動角度範囲で下端反転位置と上端反転位置とを往復回動させるとともに、前記下端反転位置側における前記ワイパ連結部のトルクが前記上端反転位置側における前記ワイパ連結部のトルクよりも大きくなるように設定されたリンク機構と
    を備えたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記リンク機構は、基端部が前記出力軸に固定されるクランクと、先端部に前記ワイパ連結部が設けられるとともに該ワイパ連結部が前記出力軸の軸中心と離間した軸中心に回転可能に支持されるレバーと、基端部が前記クランクの先端部の第1軸中心に回転可能に連結されるとともに先端部が前記レバーの基端部の第2軸中心に回転可能に連結されるロッドとを有するものであって、
    前記ワイパの停止位置又は前記下端反転位置では、前記出力軸の軸と前記第1軸と前記第2軸とがそれらの軸方向から見て一直線上に並ぶように設定されたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  3. 請求項2に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記下端反転位置と前記上端反転位置との間の途中反転位置で、前記ロッドの前記第2軸中心周りの回転方向が反転するように設定されたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  4. 請求項3に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記途中反転位置は、前記ワイパ連結部の軸から前記出力軸の軸に延びる直線の延長線上に前記第1軸が到達した位置であることを特徴とする車両用ワイパ装置。
  5. 請求項4に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記途中反転位置は、前記出力軸及び前記クランクの回動角度範囲を3分割した内の中央角度範囲内に設定されたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれか一項に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記駆動源に固定されるとともに車両に対して固定される取付ブラケットには、前記レバーに設けられた前記ワイパ連結部をその軸周りに回動可能に支持する支持筒部が設けられ、
    前記リンク機構は、前記駆動源側から前記クランク、前記ロッド及び前記レバーがこの順で前記出力軸の軸方向に積み上げられつつ連結されることを特徴とする車両用ワイパ装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記駆動源はモータ本体とウォームギヤとを有し、
    前記ワイパ連結部の軸は、前記出力軸の軸方向視で前記ウォームギヤと重なるように配置されたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記駆動源及び前記リンク機構は、フロントウィンドの下方における車両幅方向両外側にそれぞれ設けられるとともに、それらに連結された前記ワイパが停止位置において払拭方向に互いに重なって配置されることを特徴とする車両用ワイパ装置。
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