JP2013215898A - 光半導体パッケージ成形金型 - Google Patents

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洋 大越
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Abstract

【課題】成形時に凝集破壊することなく、離型可能な光半導体パッケージ用の金型を提供する。
【解決手段】熱硬化性成分と(D)白色顔料、(E)無機充填材とを含む熱硬化性樹脂組成物を用い、リードフレームと一体成形された半導体パッケージを成形するための金型であり、樹脂と接する金型水平面の表面粗さが、Rz4以上、12以下であり、且つ樹脂と接する金型側面の表面粗さがRz2以下であることを特徴とする半導体パッケージ成形用金型。
【選択図】なし

Description

本発明は、光半導体パッケージの成形用金型に関し、更に詳しくは、熱硬化性樹脂組成物を用いたリードフレーム付きリフレクターを成形するための金型に関するものである。
従来、発光ダイオードとしてはパッケージを用いた表面実装タイプのものが製造されているが、そのパッケージ用材料としては、セラミック、ポリアミド樹脂あるいはポリエステル樹脂等が主として用いられている。セラミックは光線反射率が低く発光ダイオードとしての光取り出し効率が低下してしまうという欠点がある。 ポリアミド樹脂は耐光劣化により着色するという欠点がある。 ポリエステル樹脂をパッケージ用材料として用いた場合には、耐熱性が十分でないために耐はんだリフロー性に乏しく、工業的な適用性に制限があるという問題がある。
これらの問題を解決するため、熱硬化性樹脂に無機充填材および白色顔料を配合してなる熱硬化性樹脂組成物が報告されている(特許文献1、特許文献2)。
熱硬化性樹脂に無機充填材および白色顔料を配合してなる熱硬化性樹脂組成物を用いた光半導体パッケージ製造方法は、トランスファー成形機で成形するのが一般的である。具体的には、熱硬化性樹脂組成物を、成形機のポットに装填し、金型内にリードフレームをセットし、プランジャーでポット内の熱硬化性組成物を加熱された金型へ押し込むことにより金型キャビティー内に充填し、所定時間硬化させることにより半導体のパッケージが得られる。特に光半導体用リードフレーム付きリフレクターの成形用熱硬化性樹脂組成物は、金型と接着しやすく、しばしば、離型時に、凝集破壊を起こし、金型キャビティー部に破壊した硬化物が付着することがあった。凝集破壊を起こさなくても、熱硬化性樹脂組成物が金型表面に薄く貼り付き、成形を重ねることにこの堆積して、頻繁に金型表面をクリーニングする必要があった。離型性を改善するために、内部離型剤や外部離型剤を用いることもあるが、リードフレームとの接着性が低下したり、自動化が困難という欠点があった。
特開2008−112977号公報 特開2009−155415号公報 特開2005−019926号公報
本発明は上記を鑑み熱硬化性樹脂組成物を用いた光半導体パッケージの成形時に、成形部を凝集破壊させることなく、離型可能な成形金型を提供することを目的とする。
離型時に熱硬化性樹脂組成物の硬化物が凝集破壊しやすいという問題があったことは既述の通りである。
上記課題を解決するために発明者らは鋭意検討の結果、白色顔料、無機充填材を含む熱硬化性組成物の成形用金型水平面、側面に適切な表面粗さが存在することを見出し、本発明の光半導体パッケージ成形金型の発明に至ったものである。
すなわち本発明は以下の構成をなす。
上記課題を解決するために発明者らは鋭意検討の結果、その着色の原因が熱硬化性樹脂組成物に含まれている白色顔料や、無機充填材成分がタブレット成形金型を削りその粉末が混入すること、また白色顔料がタブレット成形時に金型との摩擦により粉砕されことがタブレットの着色の原因であることを見出し、本発明の光半導体パッケージ用タブレット成形金型及びその金型を用いたタブレット製造方法の発明に至ったものである。
すなわち本発明は以下の構成をなす。
(1)熱硬化性成分と(D)白色顔料、(E)無機充填材とを含む熱硬化性樹脂組成物を用い、リードフレームと一体成形された半導体パッケージを成形するための金型であり、樹脂と接する金型水平面の表面粗さが、Rz4以上、12以下であり、且つ樹脂と接する金型側面の表面粗さがRz2以下であることを特徴とする光半導体パッケージ成形金型。
(2)リードフレームと接触する金型の表面粗さがRz4以下であることを特徴とする光半導体パッケージ成形金型
(3)樹脂と接する金型の表面にクロムとフッ素樹脂を複合した離型膜を形成したことを特徴とする光半導体パッケージ成形用金型。
(4)クロム層が硬質クロムメッキであることを特徴とする請求項3記載の成形金型。
(5)熱硬化性成分が、(A)SiH基と反応性を有する炭素―炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する少なくとも1種類の化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する少なくとも1種類の化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(F)SiH基もしくはSiH基と反応性を有する炭素―炭素不飽和結合を1分子中に少なくとも2個含有するシリコーン化合物を必須成分として含有する熱硬化性樹脂組成物であることを特徴とする光半導体パッケージ成形金型
熱硬化性樹脂組成物を用いた光半導体パッケージの成形時に、成形部を凝集破壊させることなく、離型可能な成形金型を提供することができる。
本発明に係る光半導体パッケージ成形金型の実施形態例を模式的に示す図である。
(光半導体パッケージ成形金型)
光半導体パッケージ成形金型の実施形態の一例を図1に示す。
本金型は、熱硬化性成分と(D)白色顔料、(E)無機充填材とを含む熱硬化性樹脂組成物を用いた光半導体パッケージ成形用の金型である
金型は、上金型と下金型より構成されている。金属製のリードフレームを載せ、金型を閉じた状態を示している。
成形方法は、トランスファー成形が一般的であり、ポットにタブレットを装填し、プランジャーで加圧することによりキャビティ内に充填される。上金型には、キャビティが形成されている。
上金型を開いて、キャビティ部を上から見た場合、底に相当する部分を金型水平面とする。図1に示したとおり、金型のキャビティを形成する金型面のうち、金型水平面はリードフレームに対して平行な面をなした場合の金型水平面を示しているが、上金型を開いて、キャビティ部を上から見た場合、底に相当する部分であれば、平行でない場合も金型水平面に含まれる。金型水平面はキャビティ内に充填された樹脂と接する。この金型水平面の表面粗さは、Rz4以上、Rz12以下が好ましい。Rz4以下であると、離型抵抗が増大する傾向があり、成形品が凝集破壊する可能性がある。理由は明確にはなっていないが、金型水平面の表面粗さがRz4以下であると、型開き時に、同一方向の引張モードで離型されるため、凝集破壊が起こりやすいと推定される。Rzが4から12の範囲であると、型開き時に応力が、引張モードと剪断モードの複合となり、その結果、凝集破壊を起こしにくくなったと推定される。また、Rz12以上であると、離型抵抗が増大する傾向があり、成形品が凝集破壊する可能性がある。
上金型を開いて、キャビティ部を上から見た場合、立ち上がっている面を金型側面とする。金型側面はキャビティ内に充填された樹脂と接する。金型側面の表面粗さはRz0.1以上、Rz2以下が好ましい。Rz0.1以下であると、磨きの手間がかかり、経済的でなく、Rz2以上であると、表面の凹凸の凸部が、アンカー作用を及ぼし、離型抵抗が増大する。金型のリードフレームが接触する面の表面粗さはRz0.1以上Rz3以下が好ましい。Rz0.1以下であると、磨きの手間がかかり、経済的でなく、Rz3以上であると、表面の凹凸隙間に熱硬化性樹脂組成物が流入してばりが発生し、後工程で、このばりを除去する必要がある。
次に樹脂と接触する金型表面は、クロムとフッ素樹脂を複合した離型膜を形成させるのが好ましい。また、クロム層は、汎用的に用いられている低コストの硬質クロムメッキが好ましい。クロム層は、金型表面の硬度を確保し、金型母財の磨耗を保護し、且つ錆発生を防止するための機能を持つ。他の表面処理、例えばニッケルメッキなどでは、硬度がHv400程度と低く、耐久性に課題がある。
また、クロム層の上にフッ素樹脂を複合化することが、離型抵抗低減のために好ましい。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンの共重合体、テトラフルオロエイレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体などが挙げられる。フッ素樹脂単体では、硬度がないため、クロム層との複合化で耐久性を得ることが可能となる。
熱硬化性成分と(D)白色顔料、(E)無機充填材とを含む熱硬化性樹脂組成物を用いた光半導体パッケージ成形用の金型の各成分について以下に説明する。
((D)成分)
(D)成分の白色顔料は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、アルミナなどが挙げられる。耐久性向上、媒体との親和性向上のため、あるいは、粒子形状の崩れを防止するなどの目的で、無機化合物、有機化合物で表面処理する場合がある。
(D)成分の量としては、特に限定されないが、得られる硬化物の反射率を低下させないために、熱硬化性樹脂組成物全体に占める(D)成分の量が10重量%以上であることが、好ましい。
((E)成分)
(E)成分は無機充填材であり、(D)成分として使用される白色顔料とは異なる。(E)成分は、得られる硬化物の強度や硬度を高くしたり、線膨張率を低減化したりする効果を有する。
(E)成分としては特に限定されないが、例えば、石英、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ等のシリカ系無機充填材、アルミナ、ジルコン、酸化チタン、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミ、炭化ケイ素、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、マイカ、黒鉛、カーボンブラック、グラファイト、ケイソウ土、白土、クレー、タルク、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、ケイ酸カルシウム、無機バルーン、銀粉等の無機充填材をはじめとして、エポキシ系等の従来の半導体封止材の充填材として一般に使用あるいは/および提案されている無機充填材等を挙げることができる。なかでも、硬化反応を阻害し難く、線膨張係数の低減化効果が大きく、リードフレームとの接着性が高くなりやすいという観点からは、シリカ系無機充填材が好ましい。さらに、成形性、電気特性等の物性バランスがよいという点において溶融シリカが好ましく、パッケージの熱伝導性が高くなり易く放熱性の高いパッケージ設計が可能になるという点においては結晶性シリカが好ましい。より放熱性が高くなり易いという点ではアルミナが好ましい。その他、補強効果が高くパッケージの強度が高くなり易いという点においてはガラス繊維、チタン酸カリウム、ケイ酸カルシウムが好ましい。これら無機充填材は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
熱硬化性分としては、エポキシ樹脂、硬化性エポキシシリコーン組成物、硬化性シリコーン組成物、変性エポキシ樹脂、変性シリコーン樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂や、後述の(A)(B)(C)(F)各成分を混合したもの等が挙げられる。
(D)白色顔料、(E)無機充填材と熱硬化性分を混合して、熱硬化性樹脂組成物とする。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂としては、例えば、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、2,2’−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ビスグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート等のエポキシ樹脂を、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物等の脂肪族酸無水物で硬化させるものが挙げられる。これらのエポキシ樹脂あるいは硬化剤はそれぞれ単独で用いても、複数のものを組み合わせてもよい。
(硬化性エポキシシリコーン組成物)
硬化性エポキシシリコーン組成物としては、必須成分として、一分子中に1個以上の脂肪族不飽和一価炭化水素基をもち、かつ少なくとも1個以上のケイ素原子結合水酸基をもつ有機ケイ素化合物、そして、芳香族エポキシ樹脂、もしくは、芳香環を一部乃至完全に水添した水添型エポキシ樹脂、加えて、オルガノハイドロジェンポリシロキサンからなる樹脂を使用することが好ましい。この場合、これに白金族金属系触媒とアルミニウム系硬化触媒を配合することが好ましく、硬化形態は加熱硬化が好ましい。
(硬化性シリコーン組成物)
従来公知の硬化性シリコーン組成物が使用でき、例えば、付加反応硬化性シリコーン組成物、縮合反応硬化性シリコーン組成物、有機過酸化物硬化性シリコーン組成物、紫外線硬化性シリコーン組成物が挙げられ、その取扱作業性が容易であることから、縮合反応硬化性シリコーン組成物あるいは付加反応硬化性シリコーン組成物があり、本発明では付加反応硬化性シリコーン組成物が好ましく、硬化形態は加熱硬化が好ましい。
((A)成分)
(A)成分はSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物であれば特に限定されない。
((A)成分の骨格)
(A)成分の骨格としてはシロキサンであってもよい。この場合、具体的にはビニル基を有するシロキサン化合物、ポリシロキサンを例示することができ、例えば、
n(CH2=CH)mSiO(4-n-m)/2
(式中、Rは水素原子、水酸基、メチル基あるいはフェニル基から選ばれる基であり、n、mは0≦n<4、0<m≦4、0<n+m≦4を満たす数)で表される化合物であり、より具体的には、末端基あるいは側鎖基としてビニル基を有するポリジメチルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンや、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサンなどを挙げることができる。
(B成分)
(B)成分は、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物である。
(B)成分については1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物であれば特に制限がなく、例えば国際公開WO96/15194に記載される化合物で、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するもの等が使用できる。
これらのうち、入手性の面からは、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状オルガノポリシロキサンが好ましい。
((C)成分)
(C)成分はヒドロシリル化触媒である。
ヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシリル化反応の触媒活性があれば特に限定されないが、例えば、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH22(PPh32、Pt(CH2=CH22Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh34、Pt(PBu34)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)34、Pt[P(OBu)34)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号および3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。
((F)成分)
(F)成分は、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも1個含有するシリコーン化合物である。(F)成分を用いることにより(E)成分の無機充填材と混合した場合に、より小さな線膨張係数を有する硬化物を与える硬化性樹脂組成物とすることができる。
(F)成分のシリコーン化合物は、実質的にその骨格がSi−O−Si結合で形成されている化合物であり、直鎖状、環状、分枝状、部分ネットワークを有するもの等種々のものが用いられる。
熱硬化性樹脂組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分(F)成分の所定の割合で計量混合し、あらかじめ混合しておいた(D)成分および(E)成分の混合粉体を少量ずつ加えて分散させ、その後、ロール等を用いて混練することによって得られる。得られた熱硬化性樹脂組成物は、生産性の観点より円柱状のタブレットに賦形することが好ましい。タブレット化は、杵臼状のプレス金型を用いて賦形される。光半導体用パッケージの成形方法は、射出成形、プレス成形、トランスファー成形、液状樹脂射出成形などが知られているが、トランスファー成形が好ましい。トランスファー成形機のポットと呼ばれる穴にタブレットを装填し、プランジャーで押すことにより、リードフレームがインサートされた金型キャビティ内に充填され、加熱硬化反応により、硬化し、光半導体用パッケージが得られる。
(合成例1)
2Lオートクレーブにトルエン720g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン240gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温50℃で加熱、攪拌した。アリルグリシジルエーテル171g、トルエン171g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.049gの混合液を90分かけて滴下した。滴下終了後にジャケット温を60℃に上げて40分反応、1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認した。トリアリルイソシアヌレート17g、トルエン17gの混合液を滴下した後、ジャケット温を105℃に上げて、トリアリルイソシアヌレート66g、トルエン66g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.033gの混合液を30分かけて滴下した。滴下終了から4時間後に1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は0.8%だった。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンとアリルグリシジルエーテルの副生物(アリルグリシジルエーテルのビニル基の内転移物(シス体およびトランス体))が合計5,000ppm以下となるまで減圧留去し、無色透明の液体を得た。1H−NMRの測定によりこのものは1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がアリルグリシジルエーテル及びトリアリルイソシアヌレートと反応したものであり平均的に以下の構造を有するものであることがわかった。
(a+b=3、c+d=3、e+f=3、a+c+e=3.5、b+d+f=5.5)
(配合例1〜2)
表1の内容に従って各成分を配合して組成物A〜Bを調製した。
表2に記載した各成分の配合量に従って、合計約100gになるように秤取り、下記の要領にて本発明の硬化性樹脂組成物を調製した。
別途調製した表1に記載の組成物A、B、および(F)成分の混合液をカップ状の容器に秤取り、あらかじめ混合しておいた(D)成分および(E)成分の混合粉体を少量ずつ加えてプラスチック製スパチュラで混練した。得られた硬化性樹脂組成物はやや湿った粉状であったが、丸棒状の冶具にて押し延ばした後、折り重ねて再度押し延ばす作業を繰り返すと、徐々に湿潤化してきて、やや湿った粉状〜粘土状の性状となって均一化した。上記の方法で均一化が難しい粉体状の場合は、乳鉢ですり潰して均一化した。
ここで用いた(D)成分、(E)成分、(F)成分、離型剤、硬化遅延剤は下記の通りである。
(D)成分:ルチル型酸化チタン(石原産業株式会社製)PC−3
(E)成分:球状シリカ(龍森製)MSR2212TN
(F)成分:PDV2331(Gelest製、両末端ビニルのジフェニルジメチルシリコーン)
離型剤:和光純薬工業製ステアリン酸カルシウム
硬化遅延剤:アルドリッチ社製1−エチニル−1−シクロヘキサノール
表2の通りに配合した(A)〜(F)成分、硬化遅延剤、離型剤のwt%(重量%)、vol%(体積%)を計算し直すと表3の通りである。
(熱硬化性樹脂組成物の作成)
配合表1に記載した(A)成分、(B)成分、(C)成分および配合表2の(F)成分の混合液に、あらかじめ混合しておいた(D)成分および(E)成分の混合粉体を少量ずつ加えて混練した。得られた熱硬化性組成物を、丸棒状の冶具にて押し延ばした後、折り重ねて再度押し延ばす作業を繰り返して均一化した。フレーク状や粉体状の場合は、乳鉢ですり潰して均一化した。
表4と表5に実施例、比較例の評価結果を記載した。
(実施例1)
φ60、高さ20mmの円板状のテストピースを作成し、その水平面を厚さ2μmの硬質クロムメッキを施工後の水平面の表面粗さは、Rz5.8であった。次にこのテストピースを新東工業株式会社製プレス装置に取り付け170℃に加熱した。
前記実施例で製作した熱硬化性樹脂組成物を2g計量し、テストピース上に載せテストピース間の隙間が1mmになるようにプレスし、3分間キュアーを行なった後、型開き時の離型荷重を測定した結果、0.21kNであった。この時の成形品は凝集破壊なく界面できれいに剥離されていた。
(実施例2)
Rzが10.6以外は実施例1と同様のテストピースを用い、同様の条件、手順で成形を行った結果、型開き時の離型荷重を測定した結果、0.21kNであった。この時の成形品は凝集破壊なく界面できれいに剥離されていた。
(比較例1)
Rzが0.9以外は実施例1と同様のテストピースを用い、同様の条件、手順で成形を行った結果、型開き時の離型荷重を測定した結果、0.5kNであった。この時の成形品に凝集破壊がみられた。
(比較例2)
Rzが2.5以外は実施例1と同様のテストピースを用い、同様の条件、手順で成形を行った結果、型開き時の離型荷重を測定した結果、0.5kNであった。この時の成形品に凝集破壊がみられた。
(比較例3)
Rzが15.2以外は実施例1と同様のテストピースを用い、同様の条件、手順で成形を行った結果、型開き時の離型荷重を測定した結果、0.5kNであった。この時の成形品に凝集破壊がみられた。
(実施例3)
図1に示すキャビティ深さ0.5mmの金型を作成した。金型表面にクロムメッキと4フッ化エチレン−エチレンの共重合体樹脂の複合被膜を形成した。金型水平面は、Rz5、金型側面のRzは1.5であった。リードフレームを金型にセットし、アピックヤマダ株式会社製トランスファー成形機G−LINEで実施例で作成した熱硬化性樹脂組成物を5g計量し、円柱状に賦形した後ポットに装填し、170℃。3分で成形をいった。離型後、成形体を観察した結果、凝集破壊はみられず、良好な成形品が得られた。
(実施例4)
リードフレームと接触する面のRzが0.8以外は、実施例3と同様の金型、同様の手順、条件で成形実施した。離型後、成形体を観察した結果、凝集破壊はみられず、良好な成形品が得られた。
(比較例4)
金型側面の面粗度がRz3以外は、実施例3と同様の金型、同様の手順、条件で成形実施した。離型後、成形体を観察した結果、連続して30ショット成形した時点で、凝集破壊が見られ、金型クリーニングが必要であった。
(参考例1)
リードフレームと接触する面のRzが3.0以外は、実施例4と同様の金型、同様の手順、条件で成形実施した。離型後、成形体を観察した結果、凝集破壊が見られた。また、リードフレームと接触する面に樹脂が流入し、フラッシュバリが発生し金型のクリーニングが必要であった。
(参考例2)
金型の表面処理をせず、母材(ダイス鋼)の状態以外は、実施例3と同様の面粗度、同様の手順、条件で成形実施した。離型後、成形体を観察した結果、凝集破壊が見られ、金型クリーニングが必要であった。
(参考例3)
金型表面の離型膜が硬質クロムメッキを施工した以外は、実施例3と同様の金型、同様の手順、条件で成形実施した。離型後、成形体を観察した結果、凝集破壊が見られ金型のクリーニングが必要であった。

Claims (5)

  1. 熱硬化性成分と(D)白色顔料、(E)無機充填材とを含む熱硬化性樹脂組成物を用い、リードフレームと一体成形された半導体パッケージを成形するための金型であり、樹脂と接する金型水平面の表面粗さが、Rz4以上、12以下であり、且つ樹脂と接する金型側面の表面粗さがRz2以下であることを特徴とする半導体パッケージ成形用金型。
  2. リードフレームと接触する金型の表面粗さがRz2以下であることを特徴とする請求項1記載の半導体パッケージ成形用金型
  3. 樹脂と接する金型の表面にクロムとフッ素樹脂を複合した離型膜を形成したことを特徴とする請求項1または2記載の半導体パッケージ成形用金型。
  4. クロム層が硬質クロムメッキであることを特徴とする請求項3記載の成形金型。
  5. 熱硬化性成分が、(A)SiH基と反応性を有する炭素―炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する少なくとも1種類の化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する少なくとも1種類の化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(F)SiH基もしくはSiH基と反応性を有する炭素―炭素不飽和結合を1分子中に少なくとも2個含有するシリコーン化合物を必須成分として含有する熱硬化性樹脂組成物であることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の成形金型
JP2012085815A 2012-04-04 2012-04-04 光半導体パッケージ成形金型 Pending JP2013215898A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018146755A1 (ja) * 2017-02-08 2018-08-16 信越エンジニアリング株式会社 樹脂封止装置及び樹脂封止方法

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