JP2013215846A - ラッピング加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で被加工歯車の歯面精度を維持することができる歯車のラッピング加工装置を提供する。
【解決手段】加工対象となる被加工歯車Gと研磨用の駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2を噛み合わせ、駆動ラップ歯車1を回転駆動させて被加工歯車Gを回転させ、ブレーキラップ歯車2で被加工歯車Gの回転駆動を制動することによって被加工歯車Gの歯面を研磨加工するラッピング加工装置10であって、駆動ラップ歯車1の回転駆動とブレーキラップ歯車2の制動によって被加工歯車Gに付与される加工負荷に対して該被加工歯車Gを支持する支持ローラ5を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明はラッピング加工装置に関し、特に歯車のラッピング加工装置に関するものである。
従来、工作物の表面を滑らかに仕上げる加工方法として、ラッピング加工(鏡面研磨加工)なる加工方法が知られている。このラッピング加工は、加工対象となる工作物をラップ盤と呼ばれる基盤上に載置する際に、ラップ盤と工作物の加工面(研磨面)の間に遊離砥粒と油剤を含むラップ剤(研磨剤)を介在させ、基盤に対して工作物を押圧しながら当該工作物を摺動させ、工作物の加工面を微小切削しながら研磨することによって、工作物の加工面を高精度に仕上げていく研磨加工方法である。
たとえば、工作物が歯車である場合には、加工対象となる被加工歯車に研磨用のラップ歯車を噛み合わせ、双方の歯車の噛み合い点にラップ剤を供給しながら回転させ、双方の歯車の歯面同士を摺り合わせて研磨することによって、被加工歯車の歯面粗さや歯面形状などを高精度に仕上げることができる。
ところで、被加工歯車を一つのラップ歯車を用いてラッピング加工する場合には、ラップ歯車の一方向の回転によって被加工歯車の両歯面のうち片歯面のみが加工される。したがって、被加工歯車の他方の歯面を加工する場合には、被加工歯車を逆向きに取り付ける、あるいはラップ歯車を逆方向に回転させる必要があり、被加工歯車の両歯面を加工するのに工数や時間を要するといった問題があった。
このような問題に対して、被加工歯車を二つのラップ歯車を用いてラッピング加工する方法が知られている。この加工方法は、被加工歯車を二つのラップ歯車と噛み合わせ、一方のラップ歯車(駆動ラップ歯車)を回転駆動させて被加工歯車を回転させ、他方のラップ歯車(ブレーキラップ歯車)で被加工歯車の回転駆動を制動し、被加工歯車を回転させる駆動ラップ歯車では被加工歯車の両歯面の一方面を加工し、駆動ラップ歯車とブレーキラップ歯車のそれぞれで被加工歯車の片歯面ずつを加工する方法である。これにより、一度に被加工歯車の両歯面を加工することができるため、被加工歯車の加工時間を大幅に短縮することができる。
一方、被加工歯車を二つのラップ歯車を用いてラッピング加工する場合には、駆動ラップ歯車を回転駆動させて被加工歯車を回転させ、ブレーキラップ歯車で被加工歯車の回転駆動を制動することにより、歯面を介して被加工歯車に加工負荷が付与されるため、被加工歯車に付与される加工負荷によって被加工歯車の位置が変動する可能性がある。そこで、被加工歯車を二つのラップ歯車を用いてラッピング加工する場合には、加工負荷による被加工歯車の位置変動を抑制するために、加工負荷に対して被加工歯車を支持する支持部材が必要とされる。特に、被加工歯車の所定の軸芯への取り付けと取り外しの工数を削減するために、被加工歯車を軸芯に固定しない軸芯なしラッピング加工においては、そのような加工負荷によって二つのラップ歯車に挟まれた被加工歯車が脱落してしまうため、被加工歯車の脱落を防止しながら当該被加工歯車を十分に支持し得る支持部材が必須とされている。
このような支持部材を含む従来のラッピング加工装置が特許文献1、2に開示されている。
特許文献1に開示されているラッピング加工装置は、軸芯に固定しない被加工歯車を二つのラップ歯車と一つの案内歯車の間に挟み込んで噛み合わせ、被加工歯車とラップ歯車との噛み合い点に微小砥粒と油剤を混合したラップ剤を供給して被加工歯車の歯面を仕上げる装置である。また、一方のラップ歯車を駆動軸に固定して電動機等により回転駆動するとともに、他方のラップ歯車にブレーキ装置によりブレーキをかけて被加工歯車に加工負荷を付与し、それぞれのラップ歯車で被加工歯車の片歯面ずつを加工して一度に被加工歯車の両歯面を仕上げる装置である。
また、特許文献2に開示されているラッピング加工装置は、駆動用モータの駆動トルクの駆動トルクを被加工歯車に伝達する第1の仕上げ用歯車と、被加工歯車から駆動トルクが伝達される第2の仕上げ用歯車と、回転自在に支持されて被加工歯車に噛み合わされる案内歯車とによって、被加工歯車を軸芯なし状態で回転駆動させる装置である。
特開2007−075983号公報 特開2008−110427号公報
特許文献1、2に開示されているラッピング加工装置によれば、一度に被加工歯車の両歯面を加工することができるとともに、被加工歯車の軸芯への取り付けや取り外しのための工数が不要となり、被加工歯車の交換が容易となるため、被加工歯車の加工時間と交換時間を大幅に短縮することができ、被加工歯車の生産効率を高めることができる。
しかしながら、特許文献1、2に開示されているラッピング加工装置においては、駆動ラップ歯車とブレーキラップ歯車によって付与される加工負荷に対して被加工歯車を支持する支持部材として、平歯車や斜歯歯車からなる案内歯車が使用されており、被加工歯車と案内歯車が駆動ラップ歯車とブレーキラップ歯車によって付与される大きな加工負荷によりバックラッシ(隙間)無しで噛み合うこととなり、被加工歯車の歯面が案内歯車の歯面によって切削され、被加工歯車の歯面精度が低下する可能性があるといった問題がある。
本発明は上記する課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で被加工歯車の歯面精度を高めることができる歯車のラッピング加工装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明の歯車のラッピング加工装置は、加工対象となる被加工歯車と研磨用の駆動ラップ歯車とブレーキラップ歯車を噛み合わせ、駆動ラップ歯車を回転駆動させて被加工歯車を回転させ、ブレーキラップ歯車で被加工歯車の回転駆動を制動することによって被加工歯車の歯面を研磨加工するラッピング加工装置であって、前記ラッピング加工装置は、駆動ラップ歯車の回転駆動とブレーキラップ歯車の制動によって被加工歯車に付与される加工負荷に対して該被加工歯車を支持する支持ローラを備えているものである。
上記するラッピング加工装置によれば、駆動ラップ歯車の回転駆動とブレーキラップ歯車の制動によって被加工歯車に付与される加工負荷に対して該被加工歯車を支持する支持部材として、歯形を備えていない支持面からなる支持ローラを適用することによって、駆動ラップ歯車とブレーキラップ歯車によって研磨加工された被加工歯車の両歯面の歯面精度を維持することができる。
また、上記するラッピング加工装置は、前記被加工歯車が斜歯歯車からなり、前記支持ローラが、被加工歯車を支持する外周面が被加工歯車の歯先円と接する位置に配置されていることが好ましい。
たとえば被加工歯車が平歯車からなる場合には、一般に被加工歯車の回転に応じて被加工歯車の歯先が支持ローラと断続的に接触することとなり、被加工歯車の歯面と支持ローラの軸心の距離は周期的に変化する。一方で、被加工歯車が斜歯歯車からなる場合には、一般に被加工歯車の回転の際に被加工歯車の複数の歯先が支持ローラと接触することとなり、被加工歯車の歯先円と支持ローラの軸心の距離は略一定となる。したがって、被加工歯車が斜歯歯車からなる場合には、支持ローラをその外周面(支持面)が被加工歯車の歯先円と接する位置に配置することによって、被加工歯車と支持ローラを円滑に回転させることができる。
また、上記するラッピング加工装置は、駆動ラップ歯車と被加工歯車は食い違い軸で噛み合うように配置されており、ブレーキラップ歯車と被加工歯車は食い違い軸で噛み合うように配置されていることが好ましい。
上記するラッピング加工装置によれば、駆動ラップ歯車と被加工歯車が食い違い軸で噛み合うように配置されていることによって、駆動ラップ歯車と被加工歯車の歯面同士の間で歯すじ方向に滑りを発生させることができ、被加工歯車の歯面をより高精度に加工することができる。また、ブレーキラップ歯車と被加工歯車は食い違い軸で噛み合うように配置されていることによって、ブレーキラップ歯車と被加工歯車の歯面同士の間で歯すじ方向に滑りを発生させることができ、被加工歯車の歯面をより高精度に加工することができる。これにより、被加工歯車の両歯面を短時間でより滑らかに加工することができ、被加工歯車の両歯面の歯面精度を効果的に高めることができる。
また、上記する歯車のラッピング加工装置は、前記支持ローラが被加工歯車の周囲に複数配置されていることが好ましい。
上記する歯車のラッピング加工装置によれば、支持ローラを被加工歯車の周囲に複数配置することによって、加工負荷が付与された被加工歯車を複数点で支持することができるため、当該被加工歯車をより安定して支持することができる。
また、たとえば上記する駆動ラップ歯車とブレーキラップ歯車の回転方向を変更し、駆動ラップ歯車とブレーキラップ歯車の被加工歯車に対する噛み合いを変更すると、被加工歯車の両歯面をより均一に研磨加工することができる。一方で、駆動ラップ歯車とブレーキラップ歯車の回転方向を変更すると、ラップ歯車の回転駆動と制動によって被加工歯車に付与される加工負荷の方向も逆転する。ここで、支持ローラが被加工歯車の周囲に複数配置されるとともに、駆動ラップ歯車の回転駆動とブレーキラップ歯車の制動によって付与される加工負荷に対して反対側にその支持ローラが配置されていれば、駆動ラップ歯車とブレーキラップ歯車の回転方向を変更した際にも当該支持ローラで被加工歯車を支持することができるため、新たに支持ローラを配置する工程を削減することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明のラッピング加工装置によれば、簡単な構成で被加工歯車の歯面精度を維持することができる。
本発明のラッピング加工装置の実施の形態を概略的に示した前方斜視図である。 図1で示す被加工歯車とラップ歯車のそれぞれの噛み合い点を拡大して示した図である。 図1で示すラッピング加工装置のA−A矢視図である。 図1で示すラッピング加工装置のB−B矢視図である。
以下、図面を参照して本発明のラッピング加工装置の実施の形態を説明する。
図1は、本発明のラッピング加工装置の実施の形態を概略的に示した前方斜視図である。
図示するラッピング加工装置10は、被加工歯車Gを回転駆動させる駆動ラップ歯車1と被加工歯車Gの回転駆動を制動するブレーキラップ歯車2からなる一対のラップ歯車を備えており、駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2は、相互に干渉しない位置で被加工歯車Gと噛み合わされる。ここで、駆動ラップ歯車1と被加工歯車Gは食い違い軸で噛み合うように配置され、駆動ラップ歯車1の回転軸心L1と被加工歯車Gの回転軸心LGが所定の交差角で交差するように配置されており、ブレーキラップ歯車2と被加工歯車Gは食い違い軸で噛み合うように、ブレーキラップ歯車2の回転軸心L2と被加工歯車Gの回転軸心LGが所定の交差角で交差するように配置されている。なお、駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2と被加工歯車Gは、各歯車の交差角や捩れ角を適宜設定することによって、平歯車や斜歯歯車、傘歯車等を任意に組み合わせて適用することができるが、本実施の形態においては、被加工歯車Gが斜歯歯車からなる形態について説明する。
ここで、歯車同士が食い違い軸で噛み合うとは、歯車の回転軸心同士が平行でなく且つ交差しない位置および姿勢で歯車同士が噛み合うことであり、歯車同士が食い違い軸で噛み合う場合の回転軸心同士の交差角とは、一方の歯車の回転軸心を含んで他方の歯車の回転軸心に平行な平面に対して他方の歯車の回転軸心を投影した際の回転軸心同士が交差する角度である。
駆動ラップ歯車1は、不図示の駆動装置と接続されており、前記駆動装置を介して所定の回転数で回転軸心L1を回転中心として回転駆動されるようになっている(図中、矢印R1の回転方向)。駆動ラップ歯車1の回転駆動は、歯面を介して被加工歯車Gへ伝達され、被加工歯車Gが前記所定の回転数で回転軸心LGを回転中心として回転される(図中、矢印RGの回転方向)。
一方、ブレーキラップ歯車2は、不図示の制動装置と接続されており、前記制動装置を介して駆動ラップ歯車1の前記所定の回転数よりも少ない回転数で回転軸心L2を回転中心として回転するように制御されている(図中、矢印R2の回転方向)。これにより、駆動ラップ歯車1の回転駆動によって前記所定の回転数で回転されるようになっていた被加工歯車Gの回転数は所定の回転数まで低減され、被加工歯車Gの回転駆動が制動されるようになっている。
このように、被加工歯車Gは、駆動ラップ歯車1によって回転駆動されるとともに、ブレーキラップ歯車2によってその回転駆動が制動されることによって、鉛直下方(図中、Z1方向)へ加工負荷が付与される。
具体的には、図2で示すように、被加工歯車Gと駆動ラップ歯車1の噛み合い点では、駆動ラップ歯車1の回転駆動によって駆動ラップ歯車1の歯先1aのうちその回転方向の面1aAと被加工歯車Gの歯先Gaの歯面の一方面GaBとが接触し、駆動ラップ歯車1の歯先1aの面1aAと被加工歯車Gの歯先Gaの歯面の一方面GaBを介して、駆動ラップ歯車1の回転駆動が被加工歯車Gへ伝達される。その際、駆動ラップ歯車1の歯先1aの面1aAと被加工歯車Gの歯先Gaの歯面の一方面GaBが摺り合わされて、被加工歯車Gの歯面の一方面GaBが研磨される。一方で、被加工歯車Gとブレーキラップ歯車2の噛み合い点では、ブレーキラップ歯車2が被加工歯車Gの回転数よりも少ない回転数で回転するように制御されているため、被加工歯車Gの歯先Gaのうちその回転方向の他方面GaAとブレーキラップ歯車2の歯先2aのうちその回転方向と反対側の面2aBが接触し、ブレーキラップ歯車2の歯先2aの面2aBと被加工歯車Gの歯先Gaの他方面GaAを介して、被加工歯車Gの回転駆動が制動される。その際、ブレーキラップ歯車2の歯先2aの面2aBと被加工歯車Gの歯先Gaの他方面GaAが摺り合わされて、被加工歯車Gの歯先Gaの歯面の他方面GaAが研磨される。これにより、被加工歯車Gと駆動ラップ歯車1の噛み合い点では、被加工歯車Gの歯先Gaの歯面の一方面GaBを介して、駆動ラップ歯車1の回転駆動が被加工歯車Gへ伝達され、被加工歯車Gとブレーキラップ歯車2の噛み合い点では、被加工歯車Gの歯先Gaの他方面GaAを介して、被加工歯車Gの回転駆動が制動されることによって、被加工歯車Gには、その回転軸心LGに略直交する方向(図中、矢印Z1方向)へ加工負荷が付与される。
図1で示すように、被加工歯車Gが軸芯等に固定されていない場合には、前記加工負荷によって被加工歯車Gが鉛直下方(図中、Z1方向)へ移動するため、本実施の形態のラッピング加工装置10においては、前記加工負荷に対して被加工歯車Gを支持し、被加工歯車Gの移動を抑制するための曲面状の支持面を備えた支持ローラ5が被加工部材Gに隣接して配置されている。なお、この円柱形状を呈する支持ローラ5は、回転せずに被加工歯車Gを支持してもよいが、支持ローラ5と被加工歯車Gの摩擦抵抗を抑制するためにその軸心L5を回転中心として被加工歯車Gの回転と同期して回転してもよい。また、この支持ローラ5は、駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2と干渉しない位置であれば任意の位置および姿勢で配置することができるが、図示例においては、その軸心L5が被加工歯車Gの回転軸心LGと平行するように被加工歯車Gの鉛直下方に配置されている。
なお、上記するように、被加工歯車Gと駆動ラップ歯車1の噛み合い点では、駆動ラップ歯車1の歯先1aの面1aAと被加工歯車Gの歯先Gaの歯面の一方面GaBが摺り合わされて、被加工歯車Gの歯面の一方面GaBが研磨され、被加工歯車Gとブレーキラップ歯車2の噛み合い点では、ブレーキラップ歯車2の歯先2aの面2aBと被加工歯車Gの歯先Gaの他方面GaAが摺り合わされて、被加工歯車Gの歯先Gaの歯面の他方面GaAが研磨されることによって(図2参照)、たとえば被加工歯車Gを逆向きに取り付けたり、ラップ歯車を逆方向に回転させなくても、一度に被加工歯車Gの両歯面を研磨加工することができる。
次に、図3および図4を参照して、図1で示すラッピング加工装置10を用いて被加工歯車Gをラッピング加工する工程を説明する。
まず、従来知られた方法を用いて被加工歯車Gを駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2と支持ローラ5の間に配置する。たとえば、被加工歯車Gをその回転軸心LGと直交する方向へ移動させ、鉛直上方から駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2の間に被加工歯車Gを供給し、被加工歯車Gを駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2に噛み合わせて、駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2と支持ローラ5の間に配置してもよいし、軸芯等を用いて被加工歯車Gをその回転軸心LG方向へ移動させ、被加工歯車Gを駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2に噛み合わせて、駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2と支持ローラ5の間に配置してもよい。
駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2と被加工歯車Gを噛み合わせた後、不図示のラップ剤供給装置によって被加工歯車Gとラップ歯車1、2の噛み合い点に砥粒と油剤を含むラップ剤を供給しながら、駆動ラップ歯車1を高速で回転軸心L1を回転中心として回転駆動させ、ブレーキラップ歯車2を駆動ラップ歯車1の回転数よりも少ない回転数で回転させて、被加工歯車Gの両歯面を同時にラッピング加工する。
その際、図3で示すように、駆動ラップ歯車1と被加工歯車Gが食い違い軸で噛み合うように配置され、駆動ラップ歯車1の回転軸心L1と被加工歯車Gの回転軸心LGが交差角ε1で交差するように配置されているため、駆動ラップ歯車1と被加工歯車Gの歯面同士で歯すじ方向に滑りが発生し、被加工歯車Gの歯面、特に被加工歯車Gの歯面の一方面GaB(図2参照)をより高精度に研磨加工することができる。
また、図4で示すように、ブレーキラップ歯車2と被加工歯車Gが食い違い軸で噛み合うように配置され、ブレーキラップ歯車2の回転軸心L2と被加工歯車Gの回転軸心LGが交差角ε2で交差するように配置されているため、ブレーキラップ歯車2と被加工歯車Gの歯面同士の間で歯すじ方向に滑りが発生し、被加工歯車Gの歯面、特に被加工歯車Gの歯先Gaの歯面の他方面GaA(図2参照)をより高精度に研磨加工することができる。
なお、図3および図4で示すように、被加工歯車Gが軸芯等に固定されていない場合には、駆動ラップ歯車1の回転駆動とブレーキラップ歯車2の制動によって付与される加工負荷によって被加工歯車Gが鉛直下方(図中、Z1方向)へ移動するため、その被加工歯車Gの移動を抑制するために、支持ローラ5は、被加工歯車Gを支持する外周面(支持面)が被加工歯車Gの歯先円と接する位置に配置されている。
そして、被加工歯車Gのラッピング加工が完了すると、たとえば支持ローラ5を取り外し、前記加工負荷を利用して駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2から被加工歯車Gを取り外す、あるいは、被加工歯車Gをその回転軸心LG方向へ押圧して駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2から被加工歯車Gを取り外す。
なお、駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2等のラップ歯車の基数は、被加工歯車Gの加工精度に応じて適宜設定することができる。また、支持ローラ5の基数は、被加工歯車Gに付与される加工負荷の大きさ等に応じて適宜設定することができ、たとえば被加工歯車Gの周囲に支持ローラ5を複数配置することによって、被加工歯車Gを複数点で支持することができ、当該被加工歯車Gをより安定して支持することができる。
また、たとえば駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2の回転方向を変更し、駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2の被加工歯車Gに対する噛み合いを変更することで、被加工歯車Gの両歯面をより均一に研磨加工することができる。その際、被加工歯車Gに付与される加工負荷の方向も逆転するため、被加工歯車Gの鉛直上方にも支持ローラを配置すれば、駆動ラップ歯車1とブレーキラップ歯車2の回転方向を変更した際に当該支持ローラで被加工歯車Gを支持することができる。
また、本実施の形態においては、被加工歯車Gの軸芯への取り付けと取り外しの工数を削減するとともに、軸芯の位置精度の低下に起因する加工精度の低下を抑制し、ラップ歯車との噛み合いを円滑にするために、被加工歯車Gを軸芯に固定しない形態について説明したが、被加工歯車Gの加工負荷による移動を抑制するために、被加工歯車Gを軸芯に固定してもよい。
また、本実施の形態においては、軸芯に固定しない被加工歯車Gの回転時における位置変動を抑制するために、被加工歯車Gが斜歯歯車からなる形態について説明したが、たとえば被加工歯車Gが軸芯等に固定されている場合には被加工歯車Gを平歯車から構成してもよい。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…駆動ラップ歯車、2…ブレーキラップ歯車、5…支持ローラ、10…ラッピング加工装置、G…被加工歯車、L1…駆動ラップ歯車の回転軸心、L2…ブレーキラップ歯車の回転軸心、L5…支持ローラの軸心、LG…被加工歯車の回転軸心

Claims (4)

  1. 加工対象となる被加工歯車と研磨用の駆動ラップ歯車とブレーキラップ歯車を噛み合わせ、駆動ラップ歯車を回転駆動させて被加工歯車を回転させ、ブレーキラップ歯車で被加工歯車の回転駆動を制動することによって被加工歯車の歯面を研磨加工するラッピング加工装置であって、
    前記ラッピング加工装置は、駆動ラップ歯車の回転駆動とブレーキラップ歯車の制動によって被加工歯車に付与される加工負荷に対して該被加工歯車を支持する支持ローラを備えているラッピング加工装置。
  2. 前記被加工歯車は斜歯歯車からなり、
    前記支持ローラは、被加工歯車を支持する外周面が被加工歯車の歯先円と接する位置に配置されている請求項1に記載の歯車のラッピング加工装置。
  3. 駆動ラップ歯車と被加工歯車は食い違い軸で噛み合うように配置されており、ブレーキラップ歯車と被加工歯車は食い違い軸で噛み合うように配置されている請求項1または2に記載のラッピング加工装置。
  4. 前記支持ローラは、被加工歯車の周囲に複数配置されている請求項1から3のいずれか一項に記載の歯車のラッピング加工装置。
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