JP2013215104A - アデノウイルスベクターをがん細胞に対して選択的に導入可能なポリペプチドおよび当該ポリペプチドを備えるアデノウイルスベクター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(1)がん細胞膜透過性ペプチド(CPP)に相当するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分、及び、(2)コクサッキーウイルス・アデノウイルスレセプター(CAR)の細胞外ドメイン又はその類縁体の一部又は全部に相当するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分を含む、がん細胞に対して選択的に導入可能なポリペプチドおよび当該ポリペプチドを備えるアデノウイルスベクター。
【選択図】なし
Description
(1)がん細胞膜透過性ペプチド(CPP)に相当するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分、及び、
(2)コクサッキーウイルス・アデノウイルスレセプター(CAR)の細胞外ドメイン又はその類縁体の一部又は全部に相当するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分
を含む
ことを特徴とするポリペプチドに関する。
前記「CPPに相当するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分」が、
(a)5〜20個の連続したポリアルギニン配列と、1または複数のインテグリン結合モチーフ(RGD)の配列とを有するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分、
(b)1〜6で表わされるアミノ酸配列からなる群から選択されるいずれか一つのアミノ酸配列を有するポリペプチド部分、又は、
(c)配列番号1〜6で表わされるアミノ酸配列からなる群より選択されるいずれか一つのアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有し、かつ、がん細胞に対する選択的な細胞膜透過性を有するポリペプチド部分
であることを特徴とする。
また、本発明のポリペプチドの一実施の形態においては、前記「CARの細胞外ドメイン又はその類縁体の一部又は全部に相当するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分」が、
(i)配列番号7〜11で表わされるアミノ酸配列からなる群から選択されるいずれか一つのアミノ酸配列を有するポリペプチド部分、又は、
(ii)配列番号7〜11で表わされるアミノ酸配列からなる群から選択されるいずれか一つのアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、アデノウイルスに対する親和性を有するポリペプチド部分、
であることを特徴とする。
また、本発明の別の態様によれば、前記ポリペプチドを含む組成物に関する。
なお、本発明のアデノウイルスベクターの一実施の形態においては、前記ポリペプチドが、前記アデノウイルスベクターのファイバータンパクと結合していることを特徴とする。
また、本発明のアデノウイルスベクターの一実施の形態においては、前記がん細胞が、胃がん細胞、乳がん細胞、大腸がん細胞、肺がん細胞、肝がん細胞、腎がん細胞、前立腺がん細胞、骨肉腫細胞、横紋筋肉腫細胞、コーイング肉腫細胞、脳腫瘍細胞、中皮腫細胞、血液腫瘍細胞、および、リンパ腫細胞からなる群より選択されるがん細胞であることを特徴とする。
なお、本発明の別の態様によれば、前記アデノウイルスベクターを含む組成物に関する。
なお、本発明の医薬組成物の一実施の形態においては、前記がん疾患が、胃がん、乳がん、大腸がん、肺がん、肝がん、腎がん、前立腺がん、骨肉腫、横紋筋肉腫、コーイング肉腫、脳腫瘍、中皮腫、血液腫瘍、および、リンパ腫からなる群より選択されるがんであることを特徴とする。
なお、本発明の治療方法の一実施の形態においては、前記がん疾患が、胃がん、乳がん、大腸がん、肺がん、肝がん、腎がん、前立腺がん、骨肉腫、横紋筋肉腫、コーイング肉腫、脳腫瘍、中皮腫、血液腫瘍、および、リンパ腫からなる群より選択されるがんであることを特徴とする。
なお、本発明の診断薬の一実施の形態においては、前記がん疾患が、胃がん、乳がん、大腸がん、肺がん、肝がん、腎がん、前立腺がん、骨肉腫、横紋筋肉腫、コーイング肉腫、脳腫瘍、中皮腫、血液腫瘍、および、リンパ腫からなる群より選択されるがんであることを特徴とする。
なお、本発明の検出方法の一実施の形態においては、前記がん疾患が、胃がん、乳がん、大腸がん、肺がん、肝がん、腎がん、前立腺がん、骨肉腫、横紋筋肉腫、コーイング肉腫、脳腫瘍、中皮腫、血液腫瘍、および、リンパ腫からなる群より選択されるがんであることを特徴とする。
なお、アデノウイルスは、細胞表面上のCARに結合することにより、細胞へ感染することが知られている。よって、本発明のポリペプチドによるファイバー先端の被包は、アデノウイルスベクターのCARを介した感染能力を消失させる。しかしながら、その代わりに、本発明のポリペプチドを備えるアデノウイルスベクターは、対象とするがん細胞内へ、がん細胞膜透過性ペプチドの持つ細胞高親和性浸透能に依存して導入することが可能である。
これに対して、本発明のポリペプチドを備えるアデノウイルスベクターは、高い導入効率と高い選択性によりウイルス投与量の減量が可能となる。これにより、上記に挙げるような組織毒性を最小限に抑えた、生体低侵襲性の遺伝子導入を可能とすることができる。
また、本発明のポリペプチドは、そのアミノ酸配列内にスペーサー配列を含んでいてもよい。本発明のポリペプチド内に使用し得るスペーサー配列としては、例えば、GnSnAnPnQnGn(PEG)n(n=0〜30;PEG=polyethylene glycol)のような配列を挙げることができる。なお、前記のスペーサー配列内において、(PEG)nは、アミノ酸配列(GnSnAnPnQnGn)のC末端側とすることもできるし、N末端側とすることもできる。
なお、図2に、本発明に係るポリペプチドの一態様である、動物細胞により発現されたポリペプチド(exCAR−CPP)のイメージ図を示す。このポリペプチドは、分泌型タンパク誘導用のシグナル配列をN末端に有している。
なお、上記のようなポリペプチド中のシグナル配列は、動物細胞内に存在するシグナルぺプチダーゼにより除去された形で分泌される。
配列番号12、14、16、18、または、20のアミノ酸配列で示されるヒトCAR+CPPs(なお、配列番号13、15、17、19、および、21は、前述のヒトCAR+CPPsに対応するcDNA配列を示す)、配列番号22、24、26、28、または、30のアミノ酸配列で示されるマウスCAR+CPPs(なお、配列番号23、25、27、29、および、31は、前述のマウスCAR+CPPsに対応するcDNA配列を示す)、配列番号32、34、36、38、または、40のアミノ酸配列で示されるラットCAR+CPPs(なお、配列番号33、35、37、39、および、41は、前述のラットCAR+CPPsに対応するcDNA配列を示す)、配列番号42、44、46、48、または、50のアミノ酸配列で示されるチンパンジーCAR+CPPs(なお、配列番号43、45、47、49、および、51は、前述のチンパンジーCAR+CPPsに対応するcDNA配列を示す)、配列番号52、54、56、58、または、60のアミノ酸配列で示されるウシCAR+CPPs(なお、配列番号53、55、57、59、および、61は、前述のウシCAR+CPPsに対応するcDNA配列を示す)。
なお、上記のポリペプチドは、シグナル配列をN末端側に有した状態のものを示す。また、上記のポリペプチドは、精製用のタグをC末端側に有している。なお、上記のポリペプチドは、本発明の一実施の形態についての例示に過ぎず、これ以外のCAR細胞外ドメインとCPP配列との組み合わせを排除するものではない。
また、本発明のポリペプチドを備えるアデノウイルスベクターを、特定のがん細胞に対して導入させた場合、その導入頻度は、好ましくは、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、または、99%以上である。より好ましくは、90%以上の導入頻度を有しており、さらに好ましくは95%以上の導入頻度を有しており、最も好ましくは99%以上の導入頻度を有する。
本発明のアデノウイルスベクターを導入した単一細胞あたりの遺伝子発現量は、従来のアダプタータンパクを有していないアデノウイルスベクターを導入した単一細胞あたりの遺伝子発現量に対して10倍以上、100倍以上、または、1000倍以上の遺伝子発現量を有し、好ましくは100倍以上の遺伝子発現量を有する。
また、本発明のアデノウイルスベクターを用いた場合の導入遺伝子の遺伝子発現量は、従来の細胞表面受容体を標的としたアデノウイルスベクターによる遺伝子導入システムによる遺伝子発現量に対して、2倍以上、5倍以上、または、10倍以上の遺伝子発現量を有する。また、本発明のアデノウイルスベクターを用いた場合の導入遺伝子の遺伝子発現量は、ポリペプチドを有さないアデノウイルスベクター単独の投与による遺伝子導入システムに対して、4倍以上、10倍以上、または、20倍以上の遺伝子発現量を有し、好ましくは、10倍以上の遺伝子発現量を有する。
(本発明のアデノウイルスベクターの導入によるGFP遺伝子導入頻度/従来のアデノウイルスベクターの導入によるGFP遺伝子導入頻度)×(本発明のアデノウイルスベクターの導入による各がん細胞株の個細胞あたりのGFP蛍光強度/従来のアデノウイルスベクターの導入による個細胞あたりの蛍光強度)=従来法に対する増幅効率
本発明のポリペプチドを備えるアデノウイルスベクターを用いた際の、従来の細胞表面受容体を標的としたアデノウイルスベクターによる遺伝子導入システムに対する遺伝子発現効率の増幅率は、10倍以上、100倍以上、または、1000倍以上であり、好ましくは、100倍以上である。また、本発明のポリペプチドを備えるアデノウイルスベクターを用いた際の、アダプタータンパクを有さないアデノウイルスベクター単独の投与に対する遺伝子発現効率の増幅率は、2倍以上、10倍以上、20倍以上、または、50倍以上であり、好ましくは、10倍以上である。
また、本発明のアデノウイルスベクターを有効成分として含有する医薬組成物の投与対象は、任意の生物個体を意味し、好ましくは動物、さらに好ましくは哺乳動物、さらに好ましくはヒトの個体である。
本発明のポリペプチドを備えたアデノウイルスベクターを有効成分として含有するがんの診断薬は、がん細胞を選択的に検出することを可能とする。がんの診断薬に使用されるアデノウイルスベクターは、がん細胞検出用の発現カセットを有する。がん細胞検出用の発現カセットは、対象となる細胞内での遺伝子発現により当該細胞を検出可能な当業者に周知の導入遺伝子であれば限定されない。がん細胞検出用の遺伝子としては、例えば、GFP遺伝子、DsRED、RFP等の発現カセットを挙げることができる。これにより、アデノウイルスベクターが選択的に導入されたがん細胞内で検出用の導入遺伝子が発現し、がん細胞を選択的に検出することが可能となる。
がんの診断薬の投与量等の方法については、投与対象に応じて当業者が適宜設定することができる。
本発明の実施態様は模式図を参照しつつ説明される場合があるが、模式図である場合、説明を明確にするために、誇張されて表現されている場合がある。
第一の、第二のなどの用語が種々の要素を表現するために用いられるが、これらの要素はそれらの用語によって限定されるべきではないことが理解される。これらの用語は一つの要素を他の要素と区別するためのみに用いられているのであり、例えば、第一の要素を第二の要素と記し、同様に、第二の要素は第一の要素と記すことは、本発明の範囲を逸脱することなく可能である。
I.exCAR−CPPs cDNAの合成
N末端側よりCAR細胞外ドメイン(exCAR)と、がん細胞膜透過性ペプチド(CPP)と、タンパク質精製のための配列(HA−6His tagあるいはMyc−6His tag)とを有するアダプターペプチドのcDNA配列を合成した。
なお、がん細胞膜透過性ペプチドとして、ポリアルギニン(11R)、ポリアルギニン(7R)とインテグリン結合モチーフ(RGD)7回繰り返し配列の下流に7残基のアルギニンとを組み合わせた7RGD−7R、大腸がん細胞膜選択的細胞透過性ペプチドCPP2、固形癌細胞膜選択的細胞透過性ペプチドCPP10、あるいは白血病/肝臓がん細胞膜選択的細胞透過性ペプチドCPP44を用いた。各がん細胞膜透過性ペプチドを有するポリペプチド(exCAR−CPPs)を、それぞれ、exCAR−11R(図4、配列番号12)、exCAR−7RGD−7R(図5、配列番号14)、exCAR−CPP2(図6、配列番号16)、exCAR−CPP10(図7、配列番号18)、exCAR−CPP44(図8、配列番号20)と表記する。また、これらのポリペプチドをコードするcDNA配列は、配列番号13、15、17、19、21に相当する。
ヒトexCAR−11Rに用いるCAR細胞外ドメインをコードするcDNAは、ヒト表皮角化細胞のcDNAをテンプレートとしてPCR反応により獲得した。PCR反応に用いたプライマーペアは以下の通りである。
・フォワードプライマー(配列番号62)
5’−CCGGAATTCCGGACCATGGCGCTCCTGCTGTGCTTCGTGC −3’
・リバースプライマー(配列番号63)
3’−CGCGGATCCGCGACCCGGGCCTTTATTTGAAGGAGGGACAACGTTT−5’
ヒトexCAR−7RGD−7Rに用いるCAR細胞外ドメインをコードするcDNAは、ヒト表皮角化細胞のcDNAをテンプレートとしてPCR反応により獲得した。PCR反応に用いたプライマーペアは以下の通りである。
・フォワードプライマー
5’−CGCGGATCCGCGACCATGGCGCTCCTGCTGTGCTTCGTGC (配列番号65)−3’
・リバースプライマー
3’−CCGCTCGAGCGGTTTATTTGAAGGAGGGACAACGTTT (配列番号66)−5’
・フォワード鎖オリゴDNA
5’−GATCCGCGGATTCTCTGAAATCATACTGGTATCTGCAAAAGTTCTCGTGGAGACCGC −3’(配列番号69)
・リバース鎖オリゴDNA
3’−TCGAGCGGTCTCCACGAGAACTTTTGCAGATACCAGTATGATTTCAGAGAATCCGCG −5’ (配列番号70)
・フォワード鎖オリゴDNA
5’−GATCCGCGAGACTGTGGATGAGGTGGTACTCCCCATGGACACGTCGATGGGGACCGC −3’ (配列番号72)
・リバース鎖オリゴDNA
3’−TCGAGCGGTCCCCATCGACGTGTCCATGGGGAGTACCACCTCATCCACAGTCTCGCG −5’ (配列番号73)
・フォワード鎖オリゴDNA
5’−GATCCGCGAAACGTCCAACAATGCGATTCAGATATACATGGAACCCAATGAAGCCGC −3’ (配列番号75)
・リバース鎖オリゴDNA
3’−TCGAGCGGCTTCATTGGGTTCCATGTATATCTGAATCGCATTGTTGGACGTTTCGCG −5’ (配列番号76)
CMVイントロンプロモーター(CMVi)を導入したPDNR1rベクター(プロモーターレスドナーベクター;Clontech社)を構築した。CMViの下流に、上記で合成した5つのヒトexCAR−CPPのcDNA配列を挿入した。なお、exCAR−11RのcDNA配列(配列番号13)をそれぞれ挿入したベクターを、pCMVi−exCAR−11Rとする。その他、exCAR−7RGD−7R、exCAR−CPP2、exCAR−CPP10、または、exCAR−CPP44をコードするcDNA(配列番号15、17、19、および、21)を挿入したベクターを、pCMVi−exCAR−7RGD−7R、pCMVi−exCAR−CPP2、pCMVi−exCAR−CPP10、pCMVi−exCAR−CPP44とする。
また、対照として、CPP細胞外ドメインの代わりに、EGFをexCARと融合したexCAR−EGFを使用した。そのため、このexCAR−EGF(配列番号77)をコードするcDNA(配列番号78)を構築し、exCAR−EGFを発現させるためのpCMVi−exCAR−EGFを構築した。なお、各挿入cDNAの塩基配列は、DNAシークエンサーを用いて確認した。
pCMVi−exCAR−11R、pCMVi−exCAR−7RGD−7R、pCMVi−exCAR−CPP2、pCMVi−exCAR−CPP10、または、pCMVi−exCAR−EGFを、FuGENE−HD(Promega社)トランスフェクション試薬を用いてLenti−XTM 293T cell line(Clontech社 cat no.632180)に導入した。遺伝子を導入後、細胞を10%FBS含有DMEM/F12培地にて24時間培養した。その後、細胞を培養する培地を無血清培地DMEM/F12(フェノールレッドを含まない)に置換し、3日後に全培養上清を回収した。培養上清中の目的の組み換えタンパク質は、それぞれHis tagged Protein PURIFICATION KIT(MBL社)を用い、製品添付のプロトコルに従って回収、精製した。
上記操作により精製されたexCAR−11R、exCAR−7RGD−7R、exCAR−CPP2、exCAR−CPP10、exCAR−EGFの精製度を確認した。具体的には、還元条件下でSDS−PAGE(ゲル濃度10%)を行い、泳動後のゲルをCBB染色した。その結果を図11に示す。図11に示す通り、精製タンパク質はいずれも単一バンドとして確認された。
GFP発現組換えアデノウイルスベクター(Ad−GFP:Type5 Ad−CMV−GFP、VECTOR BIOLABS社)の2x105PFUと実施例1にて合成したexCAR−11R、exCAR−7RGD−7R、または、exCAR−CPP10の0.1ugをPBS100ul内で混合した。混合液を室温で15分放置することで、結合反応を終了させた。これにより、PBS溶液内に、アデノウイルスベクターとexCAR−CPPsとの複合体(exCAR−CPPs/Ad−GFP)を得た。
本発明のexCAR−CPPを備えるアデノウイルスベクターが、CAR低発現の細胞に対しても高い効率で導入できるかどうかを確かめた。CAR低発現細胞として、3種類の悪性腫瘍(胃がん細胞株MKN28、乳癌細胞株MCF−7、および、高悪性度脳腫瘍細胞株T98)を比較検定のモデルとして用いた。そして、これらの細胞にexCAR−CPPを備えるアデノウイルスベクターを導入させた。これらの悪性腫瘍を構成する細胞は、図12に示すように、アデノウイルスレセプター(CAR)の発現が低い(アデノウイルス低感受性腫瘍細胞)。よって、従来のアデノウイルスベクターの導入方法では、これらの悪性腫瘍に対するがん治療用アデノウイルスベクターの導入は困難であった。
胃がん細胞株MKN28:(99.9/4)×(169.42/41.0)=103倍
乳がん細胞株MCF−7:(99.9/3)×(874.82/79.31)=367倍
高悪性度嚢腫瘍細胞株T98:(99.9/37)×(1134.75/243.76)=13倍
なお、上記の増幅率の計算は、下記のようにして行った。
(exCAR−11Rを備えたアデノウイルスベクター導入によるGFP遺伝子導入頻度/アダプタータンパクを備えていないアデノウイルスベクター導入によるGFP遺伝子導入頻度)×(exCAR−11Rを備えたアデノウイルスベクター導入による各がん細胞株の個細胞あたりの蛍光強度/アダプタータンパクを備えていないアデノウイルスベクター導入による個細胞あたりの蛍光強度)=従来法に対する増幅率
胃がん細胞株MKN28:(99.9/4)×(296.59/41.0)=181倍
乳がん細胞株MCF−7:(99.9/3)×(1393.08/79.31)=585倍
高悪性度嚢腫瘍細胞株T98:(99.9/37)×(1867.64/243.76)=21倍
マウス癌性腹膜炎モデルにおいて、exCAR−CPPを備えるアデノウイルスベクターが、実際にがん細胞に対して選択的に導入されるのか、検証した。
NOD−SCIDマウスに対して胃がん細胞株MKN28(1x106個)を腹腔内に移植し、アデノウイルス低感受性であるヒト胃癌腹腔播種モデルマウスを作成した。胃がん細胞播種後30日目に、exCAR−7RGD−7Rを備えるGFPアデノウイルスベクター(1×106 virion)をヒト胃癌腹腔播種モデルマウスの腹腔内へ注射した。なお、exCAR−7RGD−7Rを備えるGFPアデノウイルスベクターは、実施例1と同様に、exCAR−7RGD−7R(3ug)とGFPアデノウイルスベクター(Ad−GFP)(1×106 PFUとを15分間PBS溶液内で混和することにより作製した。また、対照として、アダプターペプチドを備えていないGFPアデノウイルスベクター(1×106 virion)をヒト胃癌腹腔播種モデルマウスの腹腔内へ注射した。腹腔内投与から24時間後に開腹し、各臓器を摘出した。摘出した各臓器におけるGFP遺伝子の発現を蛍光実体顕微鏡下で観察し、写真撮影を行った。また、各臓器におけるGFP遺伝子発現について、アダプタータンパクを有さないGFPアデノウイルスベクターを投与した場合と比較した。
がん細胞膜透過性ペプチドとして、胃がん細胞に選択的に高効率で透過性を示すCPP10を用いてexCAR−CPP10を作成した。exCAR−CPP10を備えるGFPアデノウイルスベクター(exCAR−CPP10/Ad−GFP)の作製は、実施例1に記載の方法と同様にして行った。また、投与対象として、実施例4と同様にして作成したヒト胃癌腹腔播種モデルマウスを用いた。モデルマウスの腹腔内に、exCAR−CPP10を備えるGFPアデノウイルスベクターを含むPBS溶液を、投与した。投与後48時間目にモデルマウスを解剖した。モデルマウスより腫瘍組織及び各臓器を摘出し、腫瘍組織及び各臓器におけるGFPの発現の有無について、蛍光実体顕微鏡を用いて観察し写真撮影を行った。その結果、モデルマウス体内で発育したヒト胃がん腫瘍組織に対してのみ、GFP蛍光の集積が認められた(図16)。一方で、モデルマウス体内の正常臓器においては、腫瘍組織と比較してGFPの蛍光が極端に低かった(図16)。
本発明のexCAR−CPPを備えるアデノウイルスベクターによる導入遺伝子の標的組織選択的な発現効率をウイエスタンブロット法により解析した。解析に用いる試料として、実施例4および実施例5におけるヒト胃癌腹腔播種モデルマウスより採取した各臓器および腫瘍組織を用いた。発現解析は、摘出した臓器および腫瘍組織をRIPA bufferで溶解し、ウサギ抗GFP抗体でイムノブロットを実施することで、各組織におけるGFPタンパク発現量を検出した。なお、ブロットしたタンパク量の基準として抗アクチン抗体を使用した結果を対照とした。
その結果、図17および図18に示すように、exCAR−7RGD−7RおよびexCAR−CPP10のいずれのポリペプチドを用いた場合もGFPタンパク発現は腫瘍に強く認められた。一方で、他の正常臓器(心、肺、肝、腎、胃、小腸、卵巣)での発現量は有意に低かった。
exCARを用いた既存のアデノウイルスベクターデリバリー技術のアダプタータンパクとして使用されるexCAR−EGFと、本発明に係るポリペプチドの一態様であるexCAR−7RGD−7Rとのアデノウイルスベクター導入効率に関する性能比較を行った。なお、EGF受容体は、がん細胞において発現上昇することが知られている。そして、exCAR−EGFは、増加したEGF受容体へ結合することによりアデノウイルスベクターをがん細胞へデリバリーさせる既存技術のアダプタータンパクである。既存のアデノウイルスベクターデリバリー技術にならい、exCAR−EGFとAd−GFP(4x105PFU)とを混和させることにより、exCAR−EGFを備えたアデノウイルスベクター(exCAR−EGF/Ad−GFP)を作製した。また、本発明に係るポリペプチドの一態様であるexCAR−7RGD−7RとAd−GFP(4x105PFU)とを混和させることにより、exCAR−7RGD−7Rを備えたアデノウイルスベクター(exCAR−7RGD−7R/Ad−GFP)を作製した。アデノウイルス低感受性の胃がん細胞株MKN28細胞(2x105個)に対して、exCAR−EGF/Ad−GFPまたはexCAR−7RGD−7R/Ad−GFPを添加し、48時間培養を継続した。48時間後にlive cell用蛍光顕微鏡でGFPの発現を観察し、導入遺伝子の導入頻度を比較した(図19A、B、C)。さらに導入細胞についてフローサイトメトリー解析を行い、細胞1個あたりのGFPの平均蛍光強度を算出することで、タンパク発現量についても比較を行った(図20)。
basicFGF+EGF添加培地で増殖刺激をしたヒト正常線維芽細胞NHDFに対してアデノウイルスベクターを導入させた際の、アダプタータンパク(exCAR−EGFまたはexCAR−7RGD−7R)の違いによる導入頻度の比較をした。実験手法および解析方法は、実施例7と同様の方法により行った。
Claims (17)
- (1)がん細胞膜透過性ペプチド(CPP)に相当するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分、及び、
(2)コクサッキーウイルス・アデノウイルスレセプター(CAR)の細胞外ドメイン又はその類縁体の一部又は全部に相当するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分
を含む
ことを特徴とするポリペプチド。 - 請求項1に記載のポリペプチドであって、
前記「CPPに相当するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分」が、
(a)5〜20個の連続したポリアルギニン配列と、1または複数のインテグリン結合モチーフ(RGD)の配列とを有するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分、
(b)配列番号1〜6で表わされるアミノ酸配列からなる群から選択されるいずれか一つのアミノ酸配列を有するポリペプチド部分、又は、
(c)配列番号1〜6で表わされるアミノ酸配列からなる群より選択されるいずれか一つのアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有し、かつ、がん細胞に対する選択的な細胞膜透過性を有するポリペプチド部分
であることを特徴とするポリペプチド。 - 請求項1または2に記載のポリペプチドであって、
前記「CARの細胞外ドメイン又はその類縁体の一部又は全部に相当するアミノ酸配列を有するポリペプチド部分」が、
(i)配列番号7〜11で表わされるアミノ酸配列からなる群から選択されるいずれか一つのアミノ酸配列を有するポリペプチド部分、又は、
(ii)配列番号7〜11で表わされるアミノ酸配列からなる群から選択されるいずれか一つのアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、アデノウイルスに対する親和性を有するポリペプチド部分、
であることを特徴とするポリペプチド。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリペプチドを含むことを特徴とする組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリペプチドを備える
がん細胞に選択的に導入可能なアデノウイルスベクター。 - 請求項5に記載のアデノウイルスベクターであって、
前記ポリペプチドが、前記アデノウイルスベクターのファイバータンパクと結合していることを特徴とするアデノウイルスベクター。 - 請求項5または6に記載のアデノウイルスベクターであって、前記がん細胞が、胃がん細胞、乳がん細胞、大腸がん細胞、肺がん細胞、肝がん細胞、腎がん細胞、前立腺がん細胞、骨肉腫細胞、横紋筋肉腫細胞、コーイング肉腫細胞、脳腫瘍細胞、中皮腫細胞、血液腫瘍細胞、および、リンパ腫細胞からなる群より選択されるがん細胞であることを特徴とするがん細胞であるアデノウイルスベクター。
- がん細胞に選択的に導入可能なアデノウイルスベクターの製造方法であって、
請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリペプチドとアデノウイルスベクターとを溶媒中で混和する工程を含む、
アデノウイルスベクターの製造方法。 - 請求項5〜7のいずれか一項に記載のアデノウイルスベクターを含む組成物。
- がん疾患を治療するための医薬組成物であって、
前記医薬組成物は、請求項5〜7のいずれか一項に記載のアデノウイルスベクターを含み、
前記アデノウイルスベクターが、抗がん遺伝子の発現カセットを有することを特徴とする医薬組成物。 - 請求項10に記載の医薬組成物であって、
前記がん疾患が、胃がん、乳がん、大腸がん、肺がん、肝がん、腎がん、前立腺がん、骨肉腫、横紋筋肉腫、コーイング肉腫、脳腫瘍、中皮腫、血液腫瘍、および、リンパ腫からなる群より選択されるがんであることを特徴とする医薬組成物。 - 請求項10または11に記載の医薬組成物の治療的有効量を、対象に投与することを特徴とするがん疾患の治療方法。
- 請求項12に記載のがん疾患の治療方法であって、
前記がん疾患が、胃がん、乳がん、大腸がん、肺がん、肝がん、腎がん、前立腺がん、骨肉腫、横紋筋肉腫、コーイング肉腫、脳腫瘍、中皮腫、血液腫瘍、および、リンパ腫からなる群より選択されるがんであることを特徴とする治療方法。 - 請求項5〜7のいずれか一項に記載のアデノウイルスベクターを含むがん疾患の診断薬。
- 請求項14に記載の診断薬であって、
前記がん疾患が、胃がん、乳がん、大腸がん、肺がん、肝がん、腎がん、前立腺がん、骨肉腫、横紋筋肉腫、コーイング肉腫、脳腫瘍、中皮腫、血液腫瘍、および、リンパ腫からなる群より選択されるがんであることを特徴とする診断薬。 - 請求項14または15に記載の診断薬を、対象に投与することを特徴とするがん細胞の検出方法。
- 請求項16に記載の検出方法であって、
前記がん疾患が、胃がん、乳がん、大腸がん、肺がん、肝がん、腎がん、前立腺がん、骨肉腫、横紋筋肉腫、コーイング肉腫、脳腫瘍、中皮腫、血液腫瘍、および、リンパ腫からなる群より選択されるがんであることを特徴とする検出方法。
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