JP2013214623A - フレキシブル配線基板及びフレキシブル配線基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体チップ等との接続不良を抑制する。
【解決手段】絶縁基板20と、絶縁基板20の片面に形成された配線14と、絶縁基板20と接する側の配線14の一部の面を露出させるよう絶縁基板20を貫通して設けられた開口部20sと、開口部20s内に露出した配線14と接続され、配線14の露出面から絶縁基板20のもう一方の面側に向かって突出する複数のめっき部13mと、を備え、複数のめっき部13mの頂面13tは互いに略同一平面上に位置している。
【選択図】図3
【解決手段】絶縁基板20と、絶縁基板20の片面に形成された配線14と、絶縁基板20と接する側の配線14の一部の面を露出させるよう絶縁基板20を貫通して設けられた開口部20sと、開口部20s内に露出した配線14と接続され、配線14の露出面から絶縁基板20のもう一方の面側に向かって突出する複数のめっき部13mと、を備え、複数のめっき部13mの頂面13tは互いに略同一平面上に位置している。
【選択図】図3
Description
本発明は、フレキシブル配線基板及びフレキシブル配線基板の製造方法に関し、特にバンプ付きのフレキシブル配線基板及びその製造方法に関する。
ICチップやLEDチップ等の各種の半導体チップ等が実装されパッケージ化されるバンプ付きのフレキシブル配線基板がある。これを製造する場合、図5に示すように、例えば絶縁基板120(図5(a))の少なくとも片面に形成された銅(Cu)箔111等の導電層をパターニングして配線111pを形成する(図5(b))。配線111p上には、複数の開口130hを有するレジストパターン130pを形成する(図5(c))。次に、配線111pを電極とする電気めっき等により開口130h内を充填して複数のめっき部113mを形成する(図5(d))。レジストパターン130pを除去すると、めっき部113mは、配線111p上に突出するバンプとなる(図5(e))。
このように製造されるフレキシブル配線基板のバンプには、例えば各種の半導体チップの電極等が接続されてパッケージ化されていた。
しかしながら、上記のように、電気めっきにより開口130h内を充填すると、例えば配線111pに印加される電流密度に偏りが発生し、それぞれのめっき部113mの高さにバラツキが生じてしまうことがあった。電流密度の偏りは、例えばめっき部113mが形成される配線111p間の配置の疎密差等により発生する。めっき部113mの高さがばらつくと、例えば半導体チップ等との接続不良を起こしてしまう場合があった。
本発明の目的は、半導体チップ等との接続不良を抑制することが可能なフレキシブル配線基板及びフレキシブル配線基板の製造方法を提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、
絶縁基板と、
前記絶縁基板の片面に形成された配線と、
前記絶縁基板と接する側の前記配線の一部の面を露出させるよう前記絶縁基板を貫通して設けられた開口部と、
前記開口部内に露出した前記配線と接続され、前記配線の露出面から前記絶縁基板のもう一方の面側に向かって突出する複数のめっき部と、を備え、
前記複数のめっき部の頂面は互いに略同一平面上に位置している
フレキシブル配線基板が提供される。
絶縁基板と、
前記絶縁基板の片面に形成された配線と、
前記絶縁基板と接する側の前記配線の一部の面を露出させるよう前記絶縁基板を貫通して設けられた開口部と、
前記開口部内に露出した前記配線と接続され、前記配線の露出面から前記絶縁基板のもう一方の面側に向かって突出する複数のめっき部と、を備え、
前記複数のめっき部の頂面は互いに略同一平面上に位置している
フレキシブル配線基板が提供される。
本発明の第2の態様によれば、
前記配線は複数の孔を備え、
少なくとも前記複数のめっき部のそれぞれの基部が前記複数の孔のそれぞれの内壁と接することで、前記めっき部と前記配線とが接続されている
第1の態様に記載のフレキシブル配線基板が提供される。
前記配線は複数の孔を備え、
少なくとも前記複数のめっき部のそれぞれの基部が前記複数の孔のそれぞれの内壁と接することで、前記めっき部と前記配線とが接続されている
第1の態様に記載のフレキシブル配線基板が提供される。
本発明の第3の態様によれば、
前記複数のめっき部は、前記頂面から前記基部に向けて順に太くなるように形成されている
第1又は第2の態様に記載のフレキシブル配線基板が提供される。
前記複数のめっき部は、前記頂面から前記基部に向けて順に太くなるように形成されている
第1又は第2の態様に記載のフレキシブル配線基板が提供される。
本発明の第4の態様によれば、
絶縁基板の片面に形成される第1導電層と前記絶縁基板とを貫通し、前記絶縁基板のもう一方の面に形成される第2導電層で底部が塞がれた複数の孔内に、前記第2導電層を電極とする電気めっきにより、前記第1導電層と接続される複数のめっき部を形成する工程を有する
フレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
絶縁基板の片面に形成される第1導電層と前記絶縁基板とを貫通し、前記絶縁基板のもう一方の面に形成される第2導電層で底部が塞がれた複数の孔内に、前記第2導電層を電極とする電気めっきにより、前記第1導電層と接続される複数のめっき部を形成する工程を有する
フレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
本発明の第5の態様によれば、
前記絶縁基板の片面に前記第1導電層が形成され、もう一方の面に前記第2導電層が形成された状態で、前記第1導電層と前記絶縁基板とを貫通させて前記第2導電層で底部が塞がれた前記複数の孔を形成する工程を有する
第4の態様に記載のフレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
前記絶縁基板の片面に前記第1導電層が形成され、もう一方の面に前記第2導電層が形成された状態で、前記第1導電層と前記絶縁基板とを貫通させて前記第2導電層で底部が塞がれた前記複数の孔を形成する工程を有する
第4の態様に記載のフレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
本発明の第6の態様によれば、
前記絶縁基板の片面に前記第1導電層が形成された状態で、前記第1導電層と前記絶縁基板とを貫通させて前記複数の孔を形成する工程と、
前記絶縁基板のもう一方の面に前記第2導電層を形成して前記複数の孔の底部を塞ぐ工程と、を有する
第4の態様に記載のフレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
前記絶縁基板の片面に前記第1導電層が形成された状態で、前記第1導電層と前記絶縁基板とを貫通させて前記複数の孔を形成する工程と、
前記絶縁基板のもう一方の面に前記第2導電層を形成して前記複数の孔の底部を塞ぐ工程と、を有する
第4の態様に記載のフレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
本発明の第7の態様によれば、
少なくとも前記第1導電層をパターニングして前記絶縁基板の片面に配線を形成する工程を有する
第4〜第6の態様のいずれかに記載のフレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
少なくとも前記第1導電層をパターニングして前記絶縁基板の片面に配線を形成する工程を有する
第4〜第6の態様のいずれかに記載のフレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
本発明の第8の態様によれば、
片面に第1導電層が形成され、もう一方の面に第2導電層が形成された絶縁基板を準備し、前記第1導電層と前記絶縁基板とを貫通し前記第2導電層で底部が塞がれた複数の孔を形成する工程と、
前記第2導電層を電極とする電気めっきにより、前記複数の孔内に充填され前記第1導電層と接続される複数のめっき部を形成する工程と、
少なくとも前記第1導電層をパターニングして前記絶縁基板の片面に配線を形成する工程と、
少なくとも前記複数のめっき部の近傍の前記第2導電層と前記絶縁基板とを除去して前記絶縁基板と接する側の前記配線の一部の面が露出した開口部を形成し、前記配線の露出面から前記絶縁基板のもう一方の面側に向かって前記複数のめっき部を突出させる工程と、を有する
フレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
片面に第1導電層が形成され、もう一方の面に第2導電層が形成された絶縁基板を準備し、前記第1導電層と前記絶縁基板とを貫通し前記第2導電層で底部が塞がれた複数の孔を形成する工程と、
前記第2導電層を電極とする電気めっきにより、前記複数の孔内に充填され前記第1導電層と接続される複数のめっき部を形成する工程と、
少なくとも前記第1導電層をパターニングして前記絶縁基板の片面に配線を形成する工程と、
少なくとも前記複数のめっき部の近傍の前記第2導電層と前記絶縁基板とを除去して前記絶縁基板と接する側の前記配線の一部の面が露出した開口部を形成し、前記配線の露出面から前記絶縁基板のもう一方の面側に向かって前記複数のめっき部を突出させる工程と、を有する
フレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
本発明によれば、半導体チップ等との接続不良を抑制することが可能なフレキシブル配線基板及びフレキシブル配線基板の製造方法が提供される。
<本発明の一実施形態>
(1)フレキシブル配線基板の製造方法
本発明の一実施形態に係るフレキシブル配線基板1(図3を参照)は、絶縁基板20と、絶縁基板20の片面に形成された配線14(11p,13p)と、配線14と接続され絶縁基板20のもう一方の面側に向かって突出する複数のめっき部13mと、を備える。
(1)フレキシブル配線基板の製造方法
本発明の一実施形態に係るフレキシブル配線基板1(図3を参照)は、絶縁基板20と、絶縁基板20の片面に形成された配線14(11p,13p)と、配線14と接続され絶縁基板20のもう一方の面側に向かって突出する複数のめっき部13mと、を備える。
まずは、本実施形態に係るフレキシブル配線基板1の製造方法について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るフレキシブル配線基板1の製造方法を断面図で示す工程図(その1)である。図2は、本発明の一実施形態に係るフレキシブル配線基板1の製造方法を断面図で示す工程図(その2)である。以下に説明するフレキシブル配線基板1の製造方法には、例えばロール・ツー・ロール法による製造工程が使用される。
(孔形成工程)
まずは、絶縁基板20の片面に形成される第1導電層としての第1銅箔11と絶縁基板20とを貫通し、絶縁基板20のもう一方の面に形成される第2導電層としての第2銅箔12で底部が塞がれた複数の孔20hを形成する。
まずは、絶縁基板20の片面に形成される第1導電層としての第1銅箔11と絶縁基板20とを貫通し、絶縁基板20のもう一方の面に形成される第2導電層としての第2銅箔12で底部が塞がれた複数の孔20hを形成する。
すなわち、図1(a)に示すように、例えば片面に第1銅箔11が形成され、もう一方の面に第2銅箔12が形成された絶縁基板20を準備する。
絶縁基板20は、例えば可撓性を有する25μm以上50μm以下の厚さの長尺状の樹脂フィルムである。絶縁基板20を構成する樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)、アラミド、ポリイミド(PI)等を用いることができる。
第1銅箔11および第2銅箔12は、それぞれが例えば2μm以上5μm以下の厚さを備えている。絶縁基板20へは、図示しない熱可塑性の接着剤等を介して、或いは、絶縁基板20に直接的に、加熱・加圧により貼り合わされている。
次に、第1銅箔11が形成された絶縁基板20の面側に第1銅箔11を覆うように、例えばネガ型のドライフィルムレジストを貼り合わせて露光・現像し、図1(b)に示すように、レジストパターン31pを形成する。
続いて、図1(c)に示すように、YAG(Y3Al5O12)レーザやCO2レーザ
等を用い、第1銅箔11と絶縁基板20とを貫通させる。なお、銅材はレーザ光をほとんど反射してしまうため、予め、レジストパターン31pから露出した第1銅箔11を黒化処理(酸化処理)しておくとよい。その後、レジストパターン31pを除去する。
等を用い、第1銅箔11と絶縁基板20とを貫通させる。なお、銅材はレーザ光をほとんど反射してしまうため、予め、レジストパターン31pから露出した第1銅箔11を黒化処理(酸化処理)しておくとよい。その後、レジストパターン31pを除去する。
以上により、図1(d)に示すように、第2銅箔12で底部が塞がれた複数の孔20hが形成される。第1銅箔11に開口した複数の孔20hのそれぞれの直径は、例えば20μm以上40μm以下である。また、第2銅箔12で塞がれた底部の直径は、例えば10μm以上30μm以下である。
(めっき部形成工程)
続いて、図1(e)に示すように、第2銅箔12を電極とする電気めっきにより、複数の孔20h内に充填され第1銅箔11と接続される複数のめっき部13mを形成する。
続いて、図1(e)に示すように、第2銅箔12を電極とする電気めっきにより、複数の孔20h内に充填され第1銅箔11と接続される複数のめっき部13mを形成する。
具体的には、まず、複数の孔20hが形成された絶縁基板20の第1銅箔11側から、パラジウム(Pd)系触媒やスズ(Sn)系触媒等によって導電化処理を施す。これにより、孔20hの底部の第2銅箔12と、孔20hの側面にあたる絶縁基板20および第1銅箔11の内壁と、孔20の上面の第1銅箔11の表面と、にPd系触媒やSn系触媒等が付着して導電化される。
次に、第2銅箔12に電流を印加して、第2銅箔12を電極とする電気めっきを行う。めっき液としては、例えば銅めっき液を用いる。これにより、銅めっき13により孔20h内が底部から充填されていく。また、導電化処理を行ったことにより、絶縁基板20および第1銅箔11の内壁、並びに第1銅箔11の表面にも銅めっき13が形成されていく。
以上により、第1銅箔11に開口する複数の孔20h内および第1銅箔11の表面全体が、孔20h内に充填されためっき部13mと第1銅箔11の表面に形成されためっき層13fとを備える銅めっき13により覆われる。
このように、本実施形態では、例えばめっき部13mが第1銅箔11に設けられた孔20hの縁まで充填され、めっき層13fが第1銅箔11の全面を覆って略平坦となるまで、電気めっきを継続している。但し、電気めっきは、少なくとも孔20h内に充填されるめっき部13mの上端部が第1銅箔11に開口する孔20hの第1銅箔11の内壁と接するに充分な高さとなるまで継続すればよい。これにより、めっき部13mが第1銅箔11と接続した状態となる。
以上により、めっき部13mは、孔20hの縁まで充填された上端部から第2銅箔12と接する底部までの高さが略揃った状態で形成される。このときのめっき部13mの高さのバラツキは、例えば±5μm以内、より好ましくは±1μm以内である。めっき層13fの厚さは、例えば1μm以下である。
(配線形成工程)
次に、第1銅箔11とめっき層13fとをパターニングして、絶縁基板20の片面に配線14を形成する。
次に、第1銅箔11とめっき層13fとをパターニングして、絶縁基板20の片面に配線14を形成する。
具体的には、まず、第1銅箔11上に形成されためっき層13fを覆うように、例えばネガ型のドライフィルムレジストを貼り合わせて露光・現像し、図1(f)に示すように、レジストパターン32pを形成する。また、このとき、第2銅箔12の表面には、図示しないマスキングテープを貼り合わせる。
続いて、マスキングテープで第2銅箔12を保護しつつ、図1(g)に示すように、レジストパターン32pをマスクとして、第1銅箔11とめっき層13fとをエッチングする。これにより、第1銅箔パターン11pとめっき層パターン13pとが形成される。
エッチング終了後、レジストパターン32pとマスキングテープとを除去し、図1(h)に示すように、第1銅箔パターン11pとめっき層パターン13pとからなる配線14を得る。
(保護膜形成工程)
引き続き、図2(a)に示すように、絶縁基板20の配線14が形成された側の略全面にソルダレジスト等の保護膜40を形成する。これにより、配線14が保護される。
引き続き、図2(a)に示すように、絶縁基板20の配線14が形成された側の略全面にソルダレジスト等の保護膜40を形成する。これにより、配線14が保護される。
(開口部形成工程)
次に、少なくとも複数のめっき部13mの近傍の第2銅箔12と絶縁基板20とを除去して絶縁基板20と接する側の配線14の一部の面が露出した開口部20sを形成する。
次に、少なくとも複数のめっき部13mの近傍の第2銅箔12と絶縁基板20とを除去して絶縁基板20と接する側の配線14の一部の面が露出した開口部20sを形成する。
具体的には、まず、図2(b)に示すように、複数のめっき部13mの近傍を含め、第2銅箔12を全面的に除去する。
このような第2銅箔12の除去は、例えば過酸化水素と硫酸とによる過水/硫酸系や硝酸等のエッチング液を用いたフラッシュエッチングにより行う。これらのエッチング液は、エッチング速度が比較的遅く、第2銅箔12の下地として露出するめっき部13mの底部をほとんどエッチングすることなく、主に第2銅箔12のみを除去することができる。これらのエッチング液によるめっき部13mのエッチング量は、例えばめっき部13mの高さの2%未満である。
続いて、第2銅箔12が除去された絶縁基板20の片面に、例えばネガ型のドライフィルムレジストを貼り合わせて露光・現像し、図2(c)に示すように、レジストパターン33pを形成する。続いて、例えばポリイミドエッチング用のエッチング液等を用いて、図2(d)に示すように、複数のめっき部13mの近傍の絶縁基板20を除去する。その後、レジストパターン33pを除去する。
これにより、図2(e)に示すように、絶縁基板20と接する側の配線14の一部の面、より具体的には、配線14を構成する第1銅箔パターン11pの一部の面が露出した開口部20sが形成される。また、配線14の露出面から絶縁基板20のもう一方の面側に向かって複数のめっき部13mが突出した状態となる。
このように、めっき部13mを突出させることで、配線14上に突出するバンプが形成される。
(保護めっき層形成工程)
その後、図2(f)に示すように、保護膜40で覆われていない配線14の露出部及びめっき部13mに、金/ニッケル(Au/Ni)等のめっきを施して保護めっき層15を形成する。これにより、配線14およびめっき部13mが保護され、また、配線14およびめっき部13mと半導体チップ等の他の電子部品との接続信頼性が高まる。保護めっき層15の厚さは、例えばAuめっき厚を0.5μm以上2μm以下、Niめっき厚を1μm以上3μm以下とする。
その後、図2(f)に示すように、保護膜40で覆われていない配線14の露出部及びめっき部13mに、金/ニッケル(Au/Ni)等のめっきを施して保護めっき層15を形成する。これにより、配線14およびめっき部13mが保護され、また、配線14およびめっき部13mと半導体チップ等の他の電子部品との接続信頼性が高まる。保護めっき層15の厚さは、例えばAuめっき厚を0.5μm以上2μm以下、Niめっき厚を1μm以上3μm以下とする。
以上により、図2(f)に示すフレキシブル配線基板1が製造される。
(2)フレキシブル配線基板の構造
上述のように製造された本発明の一実施形態に係るフレキシブル配線基板1について、図3及び図4を用いて説明する。図3は、本発明の一実施形態に係るフレキシブル配線基板1の断面図であって、(a)は片面配線構造のフレキシブル配線基板1の断面図であり、(b)は両面配線構造のフレキシブル配線基板1の断面図である。図4は、本発明の一実施形態に係るフレキシブル配線基板1のめっき部13mの拡大断面図である。
上述のように製造された本発明の一実施形態に係るフレキシブル配線基板1について、図3及び図4を用いて説明する。図3は、本発明の一実施形態に係るフレキシブル配線基板1の断面図であって、(a)は片面配線構造のフレキシブル配線基板1の断面図であり、(b)は両面配線構造のフレキシブル配線基板1の断面図である。図4は、本発明の一実施形態に係るフレキシブル配線基板1のめっき部13mの拡大断面図である。
図3(a),(b)に示すように、フレキシブル配線基板1は、絶縁基板20と、絶縁基板20の片面に形成された配線14(11p,13p)と、絶縁基板20と接する側の配線14の一部の面を露出させるよう絶縁基板20を貫通して設けられた開口部20sと、を備える。
また、フレキシブル配線基板1は、開口部20s内に露出した配線14と接続され、配線14の露出面から絶縁基板20のもう一方の面側に向かって突出する複数のめっき部13mを備える。フレキシブル配線基板1においては、これら複数のめっき部13mが、配線14上に突出するバンプとなる。
フレキシブル配線基板1においては、図4に示すように、第2銅箔12と接していためっき部13mの底部が、バンプとなっためっき部13mの頂面13tとなる。また、充填されためっき部13mの上端部が、バンプとなっためっき部13mの基部13bとなる。すなわち、配線14の一部を構成する第1銅箔パターン11pを貫通する複数の孔20hの縁までめっき部13mが充填された本実施形態では、めっき部13mの基部13bは、めっき部13mが第1銅箔パターン11pに開口する孔20hの縁と接する部分、すなわち、第1銅箔パターン11pとめっき層パターン13pとの界面の部分である。換言すれば、めっき層パターン13pの第1銅箔パターン11pと接する面から突出するめっき部13mの立ち上がり部分が、めっき部13mの基部13bである。
図4に示すように、複数のめっき部13mの頂面13tは、互いに略同一の平面F上に位置している。このとき、複数のめっき部13mのそれぞれの基部13bから頂面13tまでの高さのバラツキは、例えば±5μm以内、より好ましくは±1μm以内である。
また、複数のめっき部13mのそれぞれの基部13bは、配線14が備える複数の孔20hのそれぞれの内壁、より具体的には、配線14を構成する第1銅箔パターン11pを貫通する複数の孔20hのそれぞれの内壁と接している。これにより、めっき部13mと配線14とが接続されている。
また、複数のめっき部13mは、頂面13tから基部13bに向けて順に太くなるように形成されている。すなわち、複数のめっき部13mの側面の形状は、頂面13tから基部13bへと向かう順テーパとなっている。このとき、めっき部13mの基部13bの直径は、例えば20μm以上40μm以下である。また、めっき部13mの頂面13tの直径は、例えば10μm以上30μm以下である。
また、図3(a)に示すように、配線14の略全面には、保護膜40が形成されている。
或いは、図3(b)に示すように、保護膜40には例えばパターニングが施され、配線14の一部が露出した保護パターン40pとなっていてもよい。これにより、めっき部13mが突出する側とは反対側に露出した配線14に外部端子等の電子機器が接続可能な両面配線(2メタル)構造のフレキシブル配線基板1とすることができる。
また、図3(a),(b)のいずれにおいても、露出した配線14およびめっき部13mの表面には、保護めっき層15が形成されている。
以上のように、フレキシブル配線基板1が構成される。
(3)本実施形態に係る効果 本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)すなわち、本実施形態では、複数のめっき部13mは、第2銅箔12と接していた底部を頂面13tとし、これらの頂面13tは互いに略同一平面上に位置している。つまり、複数のめっき部13mの高さのバラツキが、所定の範囲内となっている。これにより、例えばフレキシブル配線基板1のバンプであるめっき部13mに接続される半導体チップ等との接続不良を抑制することができる。
図5に示す従来のバンプ付きのフレキシブル配線基板においては、レジストパターン130pの開口130h内を電気めっきで充填した上端部を、バンプであるめっき部113mの頂面としていた。これにより、めっき部113mの高さには、電気めっきによるバラツキが生じてしまっていた。このバラツキは、例えばめっき部113mの高さの±20%にもなってしまうことがあった。
しかしながら、本実施形態では、電気めっきで充填した底部をめっき部13mの頂面13tとしている。これにより、めっき部13mの高さは、充填される孔20hの深さ、すなわち、主に絶縁基板20の厚さに準ずることとなり、互いに略同一平面上に位置する頂面13tとすることができる。よって、半導体チップ等との接続不良を抑制することができる。
(b)また、本実施形態では、少なくとも複数のめっき部13mのそれぞれの基部13bが、配線14が備える孔20hの内壁と接している。つまり、たとえ電気めっきによる充填量に多少のバラツキが生じても、めっき部13mの基部13bが配線14の内壁と接してさえいれば、めっき部13mと配線14とが接続され、電気的な導通を確保することができる。
(c)また、本実施形態では、複数のめっき部13mは、頂面13tから基部13bに向けて順に太くなるように形成されている。これにより、バンプであるめっき部13mの強度を高めることができる。また、半導体チップ等と接続されるめっき部13mの頂点13tをより微細化することができる。
図5に示す従来のバンプ付きのフレキシブル配線基板においては、レジストパターン130pに設けられた開口130hは、底部に向かって順に細くなる逆テーパ形状に開口され、そこへ充填されためっき部113mも逆テーパ形状となっていた。このため、めっき部113mの基部は細く、脆くて不安定であった。また、めっき部113mの頂面は太く、微細な形状が得られ難かった。
しかしながら、本実施形態では、めっき部13mの側面の形状を、頂面13tから基部13bに向かう順テーパとしている。よって、めっき部13mの基部13bは太く、より強度が高くて安定的な形状となる。また、めっき部13mの頂面13tは細く、微細な形状が得られやすい。
(d)また、本実施形態では、複数のめっき部13mを形成する工程は、第2銅箔12を電極とする電気めっきにより行う。これにより、電気めっきにより印加される電流密度の
偏りを低減して、孔20h内への充填速度がより均一となり、めっき部13mの高さのバラツキを一層低減することができる。
偏りを低減して、孔20h内への充填速度がより均一となり、めっき部13mの高さのバラツキを一層低減することができる。
図5に示す従来のバンプ付きのフレキシブル配線基板においては、既にパターニングされた配線111pを電極として電気めっきを行っていた。このため、配線111p間の配置の疎密差や、形成されるめっき部113の配線111pにおける位置(配線111pの端部あるいは中間部等)の違い等により、印加される電流密度の偏りが大きくなり、より一層、めっき部113mの高さのバラツキを増大させていた。
しかしながら、本実施形態では、パターニング等を施されていない第2銅箔12を電極として電気めっきを行う。これにより、印加される電流密度の偏りが低減し、めっき部13mの高さのバラツキを一層低減することができる。
(e)また、本実施形態では、第2銅箔12の除去を、エッチング速度が比較的遅いフラッシュエッチングにより行う。これにより、めっき部13mの底部をほとんどエッチングすることがなく、めっき部13mの高さのバラツキを少ないままに維持することができる。
(f)また、本実施形態では、レーザを用いて複数の孔20hを形成している。これにより、微細な孔20hを精度よく形成することができ、孔20h内を充填して形成されるめっき部13mの微細化や位置精度等も向上させることができる。また、レーザを用いることで、複数の孔20hをテーパ形状に形成することができ、めっき部13mもテーパ形状とすることができる。また、レーザの強度を調整することにより、孔20hの開口径を調整して、所望のテーパ角を得ることも可能である。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、両面に第1,第2銅箔11,12が形成された絶縁基板20に対して複数の孔20hを形成する工程を行ったが、複数の孔20hを形成する手順はこれに限られない。例えば、片面に第1銅箔のみが形成された状態で、第1銅箔と絶縁基板とを貫通させて複数の孔を設け、その後、絶縁基板のもう一方の面に第2銅箔を形成し、複数の孔の底部を塞ぐようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、レーザによる孔20hの形成に先駆けて、第1銅箔11を黒化処理することとしたが、第1銅箔をエッチング等により除去し、その後、絶縁基板をレーザにより貫通させてもよい。
また、上述の実施形態では、Pd系触媒やSn系触媒等を用いて導電化処理を行うこととしたが、無電解銅メッキや、スパッタリング、蒸着等によって導電被膜を形成することで、導電化処理を行ってもよい。
また、上述の実施形態では、めっき部13mを第1銅箔11に設けられた孔20hの縁まで充填することとしたが、少なくともめっき部の基部が第1銅箔の内壁に接していればよく、例えばめっき部を含む銅めっきが第1銅箔の表面から窪んだ状態となっていてもよい。
また、上述の実施形態では、第1銅箔11の表面にも銅めっき13を施してめっき層13fを形成したが、めっき層13fは無くともよい。この場合、配線は主に第1銅箔のみ
から構成される。よって、少なくとも第1銅箔をパターニングすることで、絶縁基板の片面に配線が形成される。
から構成される。よって、少なくとも第1銅箔をパターニングすることで、絶縁基板の片面に配線が形成される。
また、上述の実施形態では、配線形成工程は、開口部形成工程の前に行うこととしたが、開口部形成工程の後に行ってもよい。
また、上述の実施形態では、レジストパターン31p,32p,33pは、ネガ型のドライフィルムレジストを用いて形成することとしたが、ポジ型でもよい。また、ドライフィルムレジストの代わりにフォトレジストを塗布し、露光・現像して形成してもよい。
また、上述の実施形態においては、絶縁基板20を長尺状の樹脂フィルムとしたが、絶縁基板は例えば硬質のリジッド基板等であってもよい。この場合、例えばポリイミド、ビスマレイミドトリアジンまたはエポキシの少なくともいずれかを主成分とする高分子樹脂を含ませたガラスクロス等から構成されたシート状の絶縁基板等を用いることができる。
また、上述の実施形態においては、バンプとして形成される複数のめっき部13mには半導体チップ等が接続されることとしたが、めっき部は例えば半導体素子やその他の電子部品等の電気的特性を検査するプローブピン等として用いられてもよい。
1 フレキシブル配線基板
11 第1銅箔(第1導電層)
12 第2銅箔(第2導電層)
13 銅めっき
13b 基部
13f めっき層
13m めっき部
13t 頂面
14 配線
15 保護めっき層
20 絶縁基板
20h 孔
20s 開口部
31p〜33p レジストパターン
40 保護膜
40p 保護パターン
11 第1銅箔(第1導電層)
12 第2銅箔(第2導電層)
13 銅めっき
13b 基部
13f めっき層
13m めっき部
13t 頂面
14 配線
15 保護めっき層
20 絶縁基板
20h 孔
20s 開口部
31p〜33p レジストパターン
40 保護膜
40p 保護パターン
Claims (8)
- 絶縁基板と、
前記絶縁基板の片面に形成された配線と、
前記絶縁基板と接する側の前記配線の一部の面を露出させるよう前記絶縁基板を貫通して設けられた開口部と、
前記開口部内に露出した前記配線と接続され、前記配線の露出面から前記絶縁基板のもう一方の面側に向かって突出する複数のめっき部と、を備え、
前記複数のめっき部の頂面は互いに略同一平面上に位置している
ことを特徴とするフレキシブル配線基板。 - 前記配線は複数の孔を備え、
少なくとも前記複数のめっき部のそれぞれの基部が前記複数の孔のそれぞれの内壁と接することで、前記めっき部と前記配線とが接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル配線基板。 - 前記複数のめっき部は、前記頂面から前記基部に向けて順に太くなるように形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブル配線基板。 - 絶縁基板の片面に形成される第1導電層と前記絶縁基板とを貫通し、前記絶縁基板のもう一方の面に形成される第2導電層で底部が塞がれた複数の孔内に、前記第2導電層を電極とする電気めっきにより、前記第1導電層と接続される複数のめっき部を形成する工程を有する
ことを特徴とするフレキシブル配線基板の製造方法。 - 前記絶縁基板の片面に前記第1導電層が形成され、もう一方の面に前記第2導電層が形成された状態で、前記第1導電層と前記絶縁基板とを貫通させて前記第2導電層で底部が塞がれた前記複数の孔を形成する工程を有する
ことを特徴とする請求項4に記載のフレキシブル配線基板の製造方法。 - 前記絶縁基板の片面に前記第1導電層が形成された状態で、前記第1導電層と前記絶縁基板とを貫通させて前記複数の孔を形成する工程と、
前記絶縁基板のもう一方の面に前記第2導電層を形成して前記複数の孔の底部を塞ぐ工程と、を有する
ことを特徴とする請求項4に記載のフレキシブル配線基板の製造方法。 - 少なくとも前記第1導電層をパターニングして前記絶縁基板の片面に配線を形成する工程を有する
ことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のフレキシブル配線基板の製造方法。 - 片面に第1導電層が形成され、もう一方の面に第2導電層が形成された絶縁基板を準備し、前記第1導電層と前記絶縁基板とを貫通し前記第2導電層で底部が塞がれた複数の孔を形成する工程と、
前記第2導電層を電極とする電気めっきにより、前記複数の孔内に充填され前記第1導電層と接続される複数のめっき部を形成する工程と、
少なくとも前記第1導電層をパターニングして前記絶縁基板の片面に配線を形成する工程と、
少なくとも前記複数のめっき部の近傍の前記第2導電層と前記絶縁基板とを除去して前記絶縁基板と接する側の前記配線の一部の面が露出した開口部を形成し、前記配線の露出
面から前記絶縁基板のもう一方の面側に向かって前記複数のめっき部を突出させる工程と、を有する
ことを特徴とするフレキシブル配線基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012084224A JP2013214623A (ja) | 2012-04-02 | 2012-04-02 | フレキシブル配線基板及びフレキシブル配線基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2013214623A true JP2013214623A (ja) | 2013-10-17 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012084224A Pending JP2013214623A (ja) | 2012-04-02 | 2012-04-02 | フレキシブル配線基板及びフレキシブル配線基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013214623A (ja) |
-
2012
- 2012-04-02 JP JP2012084224A patent/JP2013214623A/ja active Pending
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