JP2013212533A - 鍛造用金型装置及び金型着脱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイホルダーに対して高温の金型を容易に固定することができ、鍛造製品の生産性に優れた鍛造用金型装置を提供すること。また、鍛造用金型装置における金型着脱方法を提供すること。
【解決手段】鍛造用素材の高温鍛造に用いられる鍛造用金型において、上金型10と下金型20とを備え、前記上下の少なくとも一方の金型10(20)について、金型10(20)の外周部を囲繞し、該金型10(20)を保持するためのダイホルダー12(22)と、前記ダイホルダー12(22)と該ダイホルダー12(22)に収容された金型10(20)との境界の一部分をなすように形成された固定ピン挿入孔17(27)と、前記固定ピン挿入孔17(27)に挿脱可能に挿入される金型固定ピン18(28)と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、チタン合金やNi基合金などの難加工性金属材料の高温鍛造(熱間型鍛造)に用いられる鍛造用金型装置、及び金型着脱方法に関するものである。
近年、金型を用いてチタン合金やNi基合金などの難加工性金属材料の高温鍛造が行われるようになってきている。高温鍛造に用いられる鍛造用金型装置として、金型を加熱するために、従来、例えば、上金型及び下金型のそれぞれに、複数個のヒータ挿入穴が形成され、これらの各ヒータ挿入穴に挿入された棒状のシーズヒータ(「カートリッジヒータ」とも呼ばれる)によって上金型及び下金型を加熱するようにした鍛造用金型装置が知られている。例えば、特許文献1,2には、この種の鍛造用金型装置が開示されている。
特開2004−337935号公報(段落[0032]、図3) 特開平11−77214号公報(段落[0010]、図2)
前述した従来の鍛造用金型装置では、鍛造用素材の温度と例えば同程度に金型を加熱して高温鍛造を行うに際し、シーズヒータが組み込まれた金型の場合、電気配線が付属しているので予熱のために加熱炉を使用することができず、金型交換時には金型を所定温度にまで昇温させるのに時間がかかり、鍛造製品の生産性が悪いという問題があった。
このため、シーズヒータが組み込まれた金型とはせず、金型とは別個に金型加熱手段を備えた鍛造用金型装置とし、金型交換時には例えば加熱炉によって予熱された金型を鍛造用金型装置のダイホルダーに装着するようにした鍛造用金型装置が考えられる。この場合、高温の金型をダイホルダーに容易に固定できるようにすることが必要となる。
そこで、本発明の課題は、鍛造用素材の高温鍛造に用いられる鍛造用金型装置において、ダイホルダーに対して高温の金型を容易に固定することができ、鍛造製品の生産性に優れた鍛造用金型装置を提供することにある。また、ダイホルダーに対して高温の金型の着脱を容易に行うことができる、鍛造用金型装置における金型着脱方法を提供することにある。
前記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
請求項1の発明は、鍛造用素材の高温鍛造に用いられる鍛造用金型装置において、上金型と下金型とを備え、前記上下の少なくとも一方の金型について、金型の外周部を囲繞し、該金型を保持するためのダイホルダーと、前記ダイホルダーと該ダイホルダーに収容された金型との境界の一部分をなすように形成された固定ピン挿入孔と、前記固定ピン挿入孔に挿脱可能に挿入される金型固定ピンと、を備えたことを特徴とする鍛造用金型装置である。
請求項2の発明は、請求項1記載の鍛造用金型装置において、前記金型固定ピンが、前記固定ピン挿入孔に常温でクリアランスのある状態で挿入され、挿入後に金型又はダイホルダーからの受熱による熱膨張により当該固定ピン挿入孔に密接するものであることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の鍛造用金型装置において、前記金型固定ピンを冷却する金型固定ピン冷却手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項3記載の鍛造用金型装置において、前記金型固定ピンが中空構造をなし、前記金型固定ピン冷却手段が、該金型固定ピン内に冷却水を供給するものであることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の鍛造用金型装置において、金型内に設けられていない金型加熱手段であって、前記ダイホルダーに固定された金型を加熱する金型加熱手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項5記載の鍛造用金型装置において、前記金型加熱手段として、金型の製品成形面と反対側の面が当接するように配置され、複数のシーズヒータが組み込まれたヒータプレートを備えたことを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項5又は6記載の鍛造用金型装置において、前記ダイホルダーを加熱するダイホルダー加熱手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項7記載の鍛造用金型装置において、前記ダイホルダー加熱手段が赤外線ヒータであることを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項1記載の鍛造用金型装置において、外部加熱源にて予熱された金型を前記ダイホルダーに収容する工程と、前記固定ピン挿入孔に常温状態の金型固定ピンを挿入し、該金型固定ピンを前記金型からの受熱による熱膨張により前記固定ピン挿入孔に密接させて、前記金型を前記ダイホルダーに固定する工程と、前記金型の取り外しに際し、金型固定ピンを前記固定ピン挿入孔との間にクリアランスが生じるように冷却し、該金型固定ピンを前記固定ピン挿入孔から抜き取る工程と、を備えたことを特徴とする鍛造用金型装置における金型着脱方法である。
本発明の鍛造用金型装置によれば、上下の少なくとも一方の金型について、予熱が施された高温の金型をダイホルダーに収容し、該ダイホルダーと該金型との境界の一部分をなすように形成された固定ピン挿入孔に金型固定ピンを挿入することにより、ダイホルダーに対して高温の金型を短時間で、かつ容易に固定することができ、上下方向の抜け止め防止を行うことができる。固定ピン挿入孔に挿入された金型固定ピンは、高温の金型からの熱によって熱膨張し、固定ピン挿入孔に密接した状態となり、ダイホルダーに対して金型を強固に固定することができる。
また、金型固定ピン冷却手段を備えたものでは、金型交換のため金型を取り外すに際し、金型固定ピン冷却手段により、固定ピン挿入孔に挿入されている金型固定ピンの温度を短時間で下げることができる。これにより、金型固定ピンが熱膨張のない状態に戻り、固定ピン挿入孔の内周面と金型固定ピンの外周面との間にクリアランスが生じて、固定ピン挿入孔から金型固定ピンを容易に抜き取ることができる。よって、ダイホルダーに対して高温の金型の着脱を短時間で、かつ容易に行うことができ、鍛造製品の生産性の向上を図ることができる。
また、本発明の金型着脱方法によれば、ダイホルダーに対して高温の金型の着脱を短時間で、かつ容易に行うことができ、鍛造製品の生産性の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態による鍛造用金型装置の構成の要部を概略的に示す断面図である。 図1における固定ピン挿入孔を説明するための製品成形面側から見た平面図であって、その(a)は下金型用の固定ピン挿入孔を説明するための平面図、その(b)は上金型用の固定ピン挿入孔を説明するための平面図である。 図1に示す鍛造用金型装置の下金型側の金型固定ピン冷却手段の一構成例を示す説明図である。 図1に示す鍛造用金型装置の上金型側の金型固定ピン冷却手段の一構成例を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態による鍛造用金型装置の構成の要部を概略的に示す断面図である。
図1において、10は上金型、20は下金型であり、この上金型10と下金型20とにより金型1が構成されている。
まず、下金型20側について説明する。図1に示すように、この鍛造用金型装置の下金型側は、下金型20と、下金型20を支持するダイプレート24と、下金型20が外部加熱源にて予熱された状態で収容され、この下金型20の外周部を囲繞し、該下金型20を保持するダイホルダー22と、ダイホルダー22と該ダイホルダー20に収容された下金型20との境界の一部分をなすように形成された複数(本実施形態では2個)の後述する固定ピン挿入孔27と、固定ピン挿入孔27に挿脱可能に挿入される棒状の金型固定ピン28と、ダイホルダー22に固定された下金型20を加熱する金型加熱手段としての、下金型20の製品成形面と反対側の面が当接するように配置され、複数のシーズヒータ21aが組み込まれたヒータプレート21と、ヒータプレート21と前記ダイプレート24との間に配置された断熱プレート23と、前記ダイホルダー22を加熱(輻射加熱)するダイホルダー加熱手段としての赤外線ヒータ25と、を備えている。鍛造の際には、前記下金型20が外部加熱源である加熱炉で予熱された状態で導かれて前記ダイホルダー22の内側に嵌め入れられ、後述するように金型固定ピン28を固定ピン挿入孔27に挿入することでダイホルダー22に固定される「入れ子構造」となっている。
60は、図示しないプレス機の固定側部材(ボルスター)に固定されたベースプレートである。タイロッド26a、ナット26b、座金26c及び皿ばね26dを用いて、このベースプレート60に、前記のダイプレート24、断熱プレート23、ヒータプレート21及びダイホルダー22が一体に取り付けられている。また、前記赤外線ヒータ25はベースプレート60に支持されている。
次に、上金型10側について説明する。この鍛造用金型装置の上金型側は、上金型10と、上金型10を支持するダイプレート14と、上金型10が外部加熱源にて予熱された状態で収容され、この上金型10の外周部を囲繞し、該上金型20を保持するダイホルダー12と、ダイホルダー12と該ダイホルダー12に収容された上金型10との境界の一部分をなすように形成された複数(本実施形態では2個)の後述する固定ピン挿入孔17と、固定ピン挿入孔17に挿脱可能に挿入される棒状の金型固定ピン18と、ダイホルダー12に固定された上金型10を加熱する金型加熱手段としての、上金型10の製品成形面と反対側の面が当接するように配置され、複数のシーズヒータ11aが組み込まれたヒータプレート11と、ヒータプレート11とダイプレート14との間に配置された断熱プレート13と、ダイホルダー12を加熱(輻射加熱)するダイホルダー加熱手段としての赤外線ヒータ15と、を備えている。鍛造の際には、前記上金型10が前記加熱炉で予熱された状態で導かれて前記ダイホルダー12の内側に嵌め入れられ、後述するように金型固定ピン18を固定ピン挿入孔17に挿入することでダイホルダー12に固定される「入れ子構造」となっている。
50は、前記プレス機の昇降側部材(ラムあるいはスライダーと呼ばれる)に固定されたベースプレートである。タイロッド16a、ナット16b、座金16c及び皿ばね16dを用いて、このベースプレート50に、前記のダイプレート14、断熱プレート13、ヒータプレート11及びダイホルダー12が一体に取り付けられている。また、前記赤外線ヒータ15はベースプレート50に支持されている。なお、図1では、鍛造製品を取り出すためのノックアウト機構などは図示省略している。
この実施形態では、前記の上下の金型10,20は、例えばNi基耐熱合金からなり、製品成形面を有して円盤状をなしている。また、前記ヒータプレート11,21は、例えばNi基耐熱合金からなり、円盤状をなしている。前記ダイホルダー12,22は、例えば熱間工具鋼からなり、円環状をなしている。前記断熱プレート13,23は、例えば耐火れんがからなり、円盤状をなしている。また、前記ダイプレート14,24は、例えば炭素鋼からなり、円盤状をなしている。
図2は図1における固定ピン挿入孔を説明するための製品成形面側から見た平面図であって、その(a)は下金型用の固定ピン挿入孔を説明するための平面図、その(b)は上金型用の固定ピン挿入孔を説明するための平面図である。
図1,図2(a)に示すように、断面中空円形をなす2個の固定ピン挿入孔27が、それぞれ、下金型20用のダイホルダー22と該ダイホルダー22に収容された下金型20との境界の一部分をなすように形成されている。すなわち、直線状の固定ピン挿入孔27が、ダイホルダー22の外周部における一方の側から出発し、該ダイホルダー22と該ダイホルダー22に収容された下金型20との境界をなして延び、前記一方の側とは反対の側に達するように形成されている。したがって、下金型20には、その外周部におけるダイホルダー22との境界部分の一部に、断面形状が円弧状をなす切欠き(図1参照)が形成されている。
ダイホルダー22に対して下金型20を固定し、下金型20の上下方向の抜け止め防止のため、この2個の固定ピン挿入孔27に、それぞれ、断面円形をなす中空構造の金属製の金型固定ピン28が挿入されるようになっている。
同様に、図1,図2(b)に示すように、断面中空円形をなす2個の固定ピン挿入孔17が、それぞれ、上金型10用のダイホルダー12と該ダイホルダー12に収容された上金型10との境界の一部分をなすように形成されている。すなわち、直線状の固定ピン挿入孔17が、ダイホルダー12の外周部における一方の側から出発し、該ダイホルダー12と該ダイホルダー12に収容された上金型10との境界をなして延び、前記一方の側とは反対の側に達するように形成されている。したがって、上金型10には、その外周部におけるダイホルダー12との境界部分の一部に、断面形状が円弧状をなす切欠き(図1参照)が形成されている。
ダイホルダー12に対して上金型10を固定し、上金型10の上下方向の抜け止め防止(上金型10の脱落防止)のため、この2個の固定ピン挿入孔17に、それぞれ、断面円形をなす中空構造の金属製の金型固定ピン18が挿入されるようになっている。
図3は図1に示す鍛造用金型装置の下金型側の金型固定ピン冷却手段の一構成例を示す説明図である。
下金型側の金型固定ピン冷却手段40は、鍛造終了後に直ちに金型交換のため下金型20を取り外すに際し、固定ピン挿入孔27に密接した状態にある金型固定ピン28の温度を下げ、固定ピン挿入孔27との間にクリアランスを生じさせるためのものである。
図3に示すように、2個の固定ピン挿入孔27に、それぞれ、両端に接続片28a,28aを有する金型固定ピン28が挿入されることで、下金型20がダイホルダー22に固定されている。前記接続片28a,28aの径寸法は、金型固定ピン28の径寸法以下の大きさである。41は供給ホースである。供給ホース41は、図3に示すように、一端に一方の金型固定ピン28の接続片28aが差し込まれる接続継手(ワンタッチジョイント)41aを有し、また、途中に開閉弁41bを有している。供給ホース41の他端は、図示しない冷却水供給源に連絡している。
また、43は、図3に示すように、2個の金型固定ピン28同士を接続するための短尺の連結ホースである。連結ホース43は、両端に接続継手43aを有している。42は排水ホースである。排水ホース42は、一端に他方の金型固定ピン28の接続片28aが差し込まれる接続継手42aを有している。排水ホース42の他端は図示しない排水設備(排水槽など)に連絡している。前記の供給ホース41、排水ホース42及び連結ホース43は、金型固定ピン28を冷却する金型固定ピン冷却手段40を構成している。
図4は図1に示す鍛造用金型装置の上金型側の金型固定ピン冷却手段の一構成例を示す説明図である。
上金型側の金型固定ピン冷却手段30は、鍛造終了後に直ちに金型交換のため下金型10を取り外すに際し、固定ピン挿入孔17に密接した状態にある金型固定ピン18の温度を下げ、固定ピン挿入孔17との間にクリアランスを生じさせるためのものである。
この金型固定ピン冷却手段30は、前記の金型固定ピン冷却手段40と同一構成であって、図4に示すように、接続継手31a及び開閉弁31bを有する供給ホース31と、一端に接続継手32aを有する排水ホース32と、両端に接続継手33aを有する連結ホース33とにより構成されている。
次に、前記のように構成される鍛造用金型装置において、高温鍛造時における上下の金型10,20の着脱手順について説明する。
なお、上下の金型10,20の装着に先立ち、プレス機のボルスターに固定されたベースプレート60には、ダイプレート24、断熱プレート23、ヒータプレート21及びダイホルダー22が一体に取り付けられており、赤外線ヒータ25がベースプレート60に支持されている。そして、ヒータプレート21(シーズヒータ21aによって加熱)、及びダイホルダー22(赤外線ヒータ25によって加熱)は、所定の温度(例えば、下金型20の最終目標温度よりも数百度程度低い温度)に加熱されている。
同様に、プレス機のラムに固定されたベースプレート50には、ダイプレート14、断熱プレート13、ヒータプレート11及びダイホルダー12が一体に取り付けられており、赤外線ヒータ15がベースプレート50に支持されている。そして、ヒータプレート11(シーズヒータ11aによって加熱)、及びダイホルダー12(赤外線ヒータ15によって加熱)は、所定の温度(例えば、上金型10の最終目標温度よりも数百度程度低い温度)に加熱されている。
まず、加熱炉で所定温度に予熱された下金型20をダイホルダー22内に収容し、前記固定ピン挿入孔27が形成されるようにダイホルダー22に対して該下金型20の前記切欠きを位置合わせする。次いで、2個の固定ピン挿入孔27のそれぞれに、常温状態の金型固定ピン28を挿入する。金型固定ピン28は、クリアランス(遊び)のある状態で、固定ピン挿入孔27に挿入される。接続片28a,28aを有するこの金型固定ピン28は、固定ピン挿入孔27を貫通するように挿入される。
固定ピン挿入孔27に挿入された金型固定ピン28は、下金型20やダイホルダー22に比べてそれ自体の熱容量が小さいので、下金型20からの受熱によって熱膨張し、固定ピン挿入孔27に密接した状態となる。その結果、ダイホルダー22に対して下金型20を強固に固定することができる。
同様に、加熱炉で所定温度に予熱された上金型10をダイホルダー12内に収容し、前記固定ピン挿入孔17が形成されるようにダイホルダー12に対して該上金型10の前記切欠きを位置合わせする。次いで、2個の固定ピン挿入孔17のそれぞれに、常温状態の金型固定ピン18を挿入する。接続片18a,18aを有するこの金型固定ピン18は、固定ピン挿入孔17を貫通するように挿入される。
固定ピン挿入孔17に挿入された金型固定ピン18は、上金型10からの受熱によって熱膨張し、固定ピン挿入孔17に密接した状態となる。その結果、ダイホルダー12に対して上金型10を強固に固定することができる。
次いで、シーズヒータ21a及び赤外線ヒータ25の出力を調整することにより、下金型20の温度(下金型20の製品成形面温度)が最終目標温度に保持されるように温度調整するとともに、シーズヒータ11a及び赤外線ヒータ15の出力を調整することにより、上金型10の温度(上金型10の製品成形面温度)が最終目標温度に保持されるように温度調整を行う。なお、赤外線ヒータ15,25を用いることで、ダイホルダー12,22を非接触にて精度良く温度調整することができる。
加熱炉で所定温度に加熱された鍛造用素材を下金型20の製品成形面に載置し、この鍛造用素材の高温鍛造を行う。通常、同一の金型を用いて複数回の鍛造が行われる。
上下の金型10,20による高温鍛造が終了すると、金型交換のため、直ちに、高温状態の金型固定ピン18,28に金型固定ピン冷却手段30,40が装着される。
下金型20側の金型固定ピン28の冷却について、図3を参照して説明する。固定ピン挿入孔27に挿入されている一方の金型固定ピン28の接続片28aに、供給ホース41の接続継手41aを外嵌すること(接続継手41aに接続片28aを差し込むこと)で、一方の金型固定ピン28に供給ホース41がワンタッチで接続される。また、他方の金型固定ピン28の接続片28aに、排水ホース42の接続継手42aを外嵌することで、他方の金型固定ピン28に排水ホース42がワンタッチで接続される。また、一方の金型固定ピン28の接続片28a側と他方の金型固定ピン28の接続片28a側とが、連結ホース43によって接続される。
そして、供給ホース41の開閉弁41bを開き、工業用水などの冷却水を一方の金型固定ピン28と他方の金型固定ピン28との内部に流し、所定時間冷却水を流してから開閉弁41bを閉じ、2本の金型固定ピン28から供給ホース41、排水ホース42及び連結ホース43を、それぞれワンタッチで取り外す。
その結果、これらの金型固定ピン28の温度が短時間で下がり、金型固定ピン28が熱膨張のない状態(常温状態)に戻り、固定ピン挿入孔27の内周面と金型固定ピン28の外周面との間にクリアランスが生じて、固定ピン挿入孔27から金型固定ピン28を容易に抜き取ることができ、ダイホルダー22に対する下金型20の取り外しを行うことができる。なお、前記ホース41,42,43を取り外した際に、金型固定ピン28内に残っている少量の冷却水は、下金型20上に垂れ落ちないようにするため、小さい容器に受けるなどして適宜取り除くようにすればよい。
また、前記の下金型20側の場合と同様の手順で、上金型10側の金型固定ピン18の冷却、抜き取りが行われることになる(図4参照)。一方の金型固定ピン18に供給ホース31がワンタッチで接続される。また、他方の金型固定ピン18に排水ホース32がワンタッチで接続される。また、一方の金型固定ピン18の接続片18a側と他方の金型固定ピン18の接続片18a側とが、連結ホース33によって接続される。
そして、供給ホース31の開閉弁31bを開き、工業用水などの冷却水を一方の金型固定ピン18と他方の金型固定ピン18との内部に流し、所定時間冷却水を流してから開閉弁31bを閉じ、2本の金型固定ピン18から供給ホース31、排水ホース32及び連結ホース33を、それぞれワンタッチで取り外す。
その結果、これらの金型固定ピン18の温度が短時間で下がり、金型固定ピン18が熱膨張のない状態(常温状態)に戻り、固定ピン挿入孔17の内周面と金型固定ピン18の外周面との間にクリアランスが生じて、固定ピン挿入孔17から金型固定ピン18を容易に抜き取ることができ、ダイホルダー12に対する上金型10の取り外しを行うことができる。
このように、本実施形態による鍛造用金型装置は、上下の金型10,20の各々について、予熱が施された高温の金型10(20)をダイホルダー12(22)に収容し、該ダイホルダー12(22)と該金型10(20)との境界の一部分をなすように形成された固定ピン挿入孔17(27)に金型固定ピン18(28)を挿入することにより、ダイホルダー12(22)に対して高温の金型10(20)を容易に固定することができ、上下方向の抜け止め防止を行うことができる。固定ピン挿入孔17(27)に挿入された金型固定ピン18(28)は、高温の金型10(20)からの受熱によって熱膨張し、固定ピン挿入孔17(27)に密接した状態となり、ダイホルダー12(22)に対して金型10(20)を強固に固定することができる。
また、本実施形態による鍛造用金型装置は、上下の金型10,20の各々について、金型固定ピン18(28)が中空構造をなし、金型固定ピン冷却手段30(40)を備えているので、金型交換のため金型10(20)を取り外すに際し、金型固定ピン冷却手段30(40)により、固定ピン挿入孔17(27)に挿入されている金型固定ピン18(28)の内部に冷却水を供給して該金型固定ピン18(28)の温度を短時間で下げることができる。これにより、金型固定ピン18(28)が熱膨張のない状態(常温状態)に戻り、固定ピン挿入孔17(27)の内周面と金型固定ピン18(28)の外周面との間にクリアランスが生じ、固定ピン挿入孔17(27)から金型固定ピン18(28)を容易に抜き取ることができる。
よって、本実施形態による鍛造用金型装置によれば、上下の金型10,20の各々について、ダイホルダー12(22)に対して高温の金型10(20)の着脱を短時間で、かつ容易に行うことができ、鍛造製品の生産性の向上を図ることができる。
なお、本発明による鍛造用金型装置は、上金型10又は下金型20について、該金型の外周部を囲繞し、該金型を保持するためのダイホルダーと、このダイホルダーと該ダイホルダーに収容された金型との境界の一部分をなすように形成された固定ピン挿入孔と、この固定ピン挿入孔に挿脱可能に挿入される金型固定ピンとを備えるようにしてもよい。
1…金型 10…上金型 20…下金型
11,21…ヒータプレート 11a,21a…シーズヒータ
12,22…ダイホルダー
13,23…断熱プレート
14,24…ダイプレート
15,25…赤外線ヒータ
17,27…固定ピン挿入孔
18,28…金型固定ピン
30,40…金型固定ピン冷却手段
31,41…供給ホース 32,42…排水ホース 33,43…連結ホース
50,60…ベースプレート

Claims (9)

  1. 鍛造用素材の高温鍛造に用いられる鍛造用金型装置において、上金型と下金型とを備え、前記上下の少なくとも一方の金型について、金型の外周部を囲繞し、該金型を保持するためのダイホルダーと、前記ダイホルダーと該ダイホルダーに収容された金型との境界の一部分をなすように形成された固定ピン挿入孔と、前記固定ピン挿入孔に挿脱可能に挿入される金型固定ピンと、を備えたことを特徴とする鍛造用金型装置。
  2. 前記金型固定ピンが、前記固定ピン挿入孔に常温でクリアランスのある状態で挿入され、挿入後に金型又はダイホルダーからの受熱による熱膨張により当該固定ピン挿入孔に密接するものであることを特徴とする請求項1記載の鍛造用金型装置。
  3. 前記金型固定ピンを冷却する金型固定ピン冷却手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の鍛造用金型装置。
  4. 前記金型固定ピンが中空構造をなし、前記金型固定ピン冷却手段が、該金型固定ピン内に冷却水を供給するものであることを特徴とする請求項3記載の鍛造用金型装置。
  5. 金型内に設けられていない金型加熱手段であって、前記ダイホルダーに固定された金型を加熱する金型加熱手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の鍛造用金型装置。
  6. 前記金型加熱手段として、金型の製品成形面と反対側の面が当接するように配置され、複数のシーズヒータが組み込まれたヒータプレートを備えたことを特徴とする請求項5記載の鍛造用金型装置。
  7. 前記ダイホルダーを加熱するダイホルダー加熱手段を備えたことを特徴とする請求項5又は6記載の鍛造用金型装置。
  8. 前記ダイホルダー加熱手段が赤外線ヒータであることを特徴とする請求項7記載の鍛造用金型装置。
  9. 請求項1記載の鍛造用金型装置において、外部加熱源にて予熱された金型を前記ダイホルダーに収容する工程と、前記固定ピン挿入孔に常温状態の金型固定ピンを挿入し、該金型固定ピンを前記金型からの受熱による熱膨張により前記固定ピン挿入孔に密接させて、前記金型を前記ダイホルダーに固定する工程と、前記金型の取り外しに際し、金型固定ピンを前記固定ピン挿入孔との間にクリアランスが生じるように冷却し、該金型固定ピンを前記固定ピン挿入孔から抜き取る工程と、を備えたことを特徴とする鍛造用金型装置における金型着脱方法。
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