JP2013212137A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技演出の興趣を向上し得る遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ球が入賞可能な始動入賞装置と、始動入賞装置への入賞を契機として当りか否かを判定するメイン制御CPU60aおよび図柄変動演出を実行する図柄表示装置17とを備える。パチンコ機は、メイン制御CPU60aの判定結果が肯定判定の場合に、図柄変動演出の終了後に当り遊技を実行可能に構成される。メイン制御CPU60aの判定結果が肯定判定の場合に、統括制御CPU65aは、図柄変動演出の終了後に当り遊技が付与されることを示唆するプレミアム演出を複数種類の中から1つ決定すると共に、決定したプレミアム演出を図柄表示装置17で実行させる。統括制御CPU65aは、パチンコ機の電源投入時に、プレミアム演出の実行確率が異なる複数種類の遊技モードの中から1つの遊技モードを決定する。
【選択図】図8

Description

本発明は、当り状態を示唆する示唆演出を実行可能な遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機では、遊技盤に設けた始動入賞口へのパチンコ球の入賞を契機に当りか否かの当り判定が行われ、該判定結果に応じて、液晶等の図柄表示装置(図柄表示手段)において複数種類の図柄を変動させて図柄組み合わせを導出する図柄変動演出が行われる。そして、図柄変動演出で導出されて最終的に停止表示された図柄の組み合わせから遊技者が当りまたははずれを認識できるようになっている。またパチンコ機では、当り判定の結果が肯定、すなわち当りとなることが確定された際に、図柄変動演出中に実行可能な示唆演出としてプレミアム演出を備え、該プレミアム演出を実行することで、当りに当選したことを図柄変動演出中に把握させ得るようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−334550号公報
前記プレミアム演出は、当りを確定的には予告しない他の予告演出に比べて出現確率は非常に低く設定されており、該プレミアム演出が出現することで、プレミアム演出以外の他の予告演出を経て当りとなった場合よりも遊技者は優越感を得ることができる。しかしながら、パチンコ機に設定されているプレミアム演出の出現確率は一定であるため、プレミアム演出が出現することへの期待感は低く、プレミアム演出による演出効果が限定的となってしまい、演出が単調になる傾向があり、遊技の興趣を低減させてしまう問題が指摘される。
また、プレミアム演出の出現確率は非常に低いため、希にしか出現しないプレミアム演出の出現に対する興味が薄れてしまう。そこで、プレミアム演出の出現確率を高めることで、遊技者がプレミアム演出を見る機会を増やすことが考えられる。しかし、プレミアム演出の出現確率を単純に高めてしまうと、結果としてプレミアム演出の価値が下がってしまい、プレミアム演出が出現したときに遊技者に与える優越感を低下させてしまう問題を招く。
すなわち本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、遊技演出の興趣を向上し得る遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
遊技球が入賞可能な始動入賞手段(30)と、該始動入賞手段(30)への入賞を契機として当りか否かを判定する当り判定手段(60a)と、前記始動入賞手段(30)への入賞を契機として複数種類の図柄を変動させる図柄変動演出を実行する図柄表示手段(17)とを備え、前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、図柄変動演出の終了後に当り遊技を実行可能な遊技機において、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、前記図柄変動演出の終了後に当り遊技が付与されることを示唆する示唆演出情報を複数種類の中から1つ決定可能な演出情報決定手段(65a)と、
前記演出情報決定手段(65a)が示唆演出情報を決定した場合に、当該示唆演出情報に基づく演出を前記図柄表示手段(17)で実行させる演出実行制御手段(65a)と、
電源投入時に、複数種類の遊技モードの中から1つの遊技モードを決定可能なモード決定手段(65a)とを備え、
前記複数種類の遊技モードは、示唆演出情報が実行される確率が異なるよう設定されることを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、電源投入時に決定される遊技モードによって示唆演出が実行される確率を変えることができ、演出が単調となるのを抑制して遊技の興趣を向上し得る。
請求項2に記載の発明では、前記モード決定手段(65a)は、前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、当該肯定判定により実行される当り遊技後の遊技モードを、複数種類の遊技モードの中から1つ決定するよう構成したことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、当り判定手段が肯定判定した場合に、示唆演出が実行される確率が異なる遊技モードに変更可能であるので、演出が単調となるのを防ぐことができる。すなわち、電源投入時に決定された遊技モードが継続することで示唆演出が実行される確率が一定となってしまうのを防ぐことができ、遊技の興趣を向上し得る。
請求項3に記載の発明では、前記示唆演出情報は、当り遊技を確定的に示唆する確定示唆演出情報を含み、
電源投入時および前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に前記モード決定手段(65a)が決定可能な遊技モードとして、示唆演出情報が実行される確率が高い高出現遊技モード(GA,GC)と低い低出現遊技モード(GB,GD)とが設定され、
前記モード決定手段(65a)が電源投入時に決定する高出現遊技モード(GA)および低出現遊技モード(GB)の振分け割合と、該モード決定手段(65a)が当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に決定する高出現遊技モード(GC)および低出現遊技モード(GD)の振分け割合とを異なるよう設定したことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、電源投入時と当り判定手段の肯定判定時とで、示唆演出が実行される確率を変えることができ、演出が単調となるのをより抑制することができる。
請求項4に記載の発明では、前記当り判定手段(60a)の判定結果以外の条件で前記モード決定手段(65a)が決定可能な遊技モードとして、示唆演出情報が実行される確率が高い第1の高出現遊技モード(GA)と低い第1の低出現遊技モード(GB)とが設定されると共に、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に前記モード決定手段(65a)が決定可能な遊技モードとして、示唆演出情報が実行される確率が高い第2の高出現遊技モード(GC)と低い第2の低出現遊技モード(GD)とが設定され、
前記第2の高出現遊技モード(GC)において示唆演出情報が実行される確率は、第1の高出現遊技モード(GA)において示唆演出情報が実行される確率より高く設定されると共に、
前記第2の低出現遊技モード(GD)において示唆演出情報が実行される確率は、第1の低出現遊技モード(GB)において示唆演出情報が実行される確率より高く設定されることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、モード決定手段が遊技モードを決定する条件によって、示唆演出が実行される確率を変えることができ、演出の多様化を図って遊技の興趣を向上し得る。
請求項5に記載の発明では、前記始動入賞手段(30)は、遊技領域を流下する遊技球の入賞確率を可変可能に構成され、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定となる確率が向上する確変状態を付与するか否かを判定する確変状態判定手段(60a)と、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、前記始動入賞手段(30)への遊技球の入賞確率を向上させる入賞率向上状態を付与するか否かを判定する入賞率向上状態判定手段(60a)と、
前記入賞率向上状態判定手段(60a)の判定結果が肯定判定の場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する入賞率向上状態付与期間決定手段(60a)とを備え、
前記入賞率向上状態判定手段(60a)および確変状態判定手段(60a)の判定結果が何れも肯定判定の場合に前記モード決定手段(65a)が高出現遊技モード(GC)を決定する確率は、前記入賞率向上状態判定手段(60a)の判定結果が肯定判定で確変状態判定手段(60a)の判定結果が否定判定の場合に前記モード決定手段(65a)が高出現遊技モード(GC)を決定する確率より高く設定されることを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、遊技者に有利な遊技状態において、示唆演出が実行される確率を高くすることで、遊技者に優越感を与えることができる。
請求項6に記載の発明では、前記入賞率向上状態判定手段(60a)および確変状態判定手段(60a)の判定結果が何れも肯定判定となった遊技状態で、前記当り判定手段(60a)の肯定判定でモード決定手段(65a)が高出現遊技モード(GC)を決定した場合は、前記入賞率向上状態付与期間決定手段(60a)が決定した入賞率向上状態を付与する期間が終了するまで高出現遊技モード(GC)を維持するようにしたことを要旨とする。
請求項6に係る発明によれば、遊技者に有利な遊技状態において、示唆演出が実行される確率を高く維持することで、遊技者に優越感を与えることができる。
請求項7に記載の発明では、前記モード決定手段(65a)は、前記入賞率向上状態付与期間決定手段(60a)が決定した入賞率向上状態を付与する期間が終了した場合に遊技モードを決定するよう設定され、
前記入賞率向上状態判定手段(60a)の判定結果が肯定判定で確変状態判定手段(60a)の判定結果が否定判定となった遊技状態での入賞率向上状態を付与する期間が終了した場合に前記モード決定手段(65a)が高出現遊技モード(GA)を決定する確率は、前記当り判定手段(60a)の肯定判定で前記確変状態判定手段(60a)の判定結果が否定判定の場合に前記モード決定手段(65a)が高出現遊技モード(GC)を決定する確率より高く設定されることを要旨とする。
請求項7に係る発明によれば、非確変で入賞率向上状態が付与されている遊技状態での入賞率向上状態が終了した場合のモード決定では、当該非確変で入賞率向上状態が付与される遊技状態になるときに決定される遊技モードよりも示唆演出が実行され易い遊技モードになり易いので、入賞率向上状態が終了した後の遊技の継続を期待できる。
請求項8に記載の発明では、遊技者が操作可能な操作手段(36)を備え、
前記遊技モードは、前記操作手段(36)により選択可能な特殊遊技モードを含み、
前記モード決定手段(65a)は、前記操作手段(36)の選択操作に基づいて前記特殊遊技モード(GE)を決定することを要旨とする。
請求項8に係る発明によれば、遊技者を、示唆演出の実行確率の高・低の設定に関与させることができるので、遊技者の遊技に対する関心を高め得る。
本発明に係る遊技機によれば、演出の単調化を抑制して興趣に富む演出を行うことができる。
本発明の好適な実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤を示す正面図であって、特図表示器、特図保留表示部、普図表示器、普図保留表示部を拡大して示している。 大当り遊技の種類を示す説明図である。 特図入力処理を示すフローチャートである。 特図開始処理を示すフローチャートである。 図5のステップB15に続く処理を示すフローチャートである。 図5のステップB19に続く処理を示すフローチャートである。 実施例に係るパチンコ機の制御構成を示すブロック図である。 図柄表示装置における飾図を停止可能な有効停止位置および飾図の図柄組み合わせを導出する有効ラインを示す説明図である。 上中下の各図柄列の図柄配列を示す説明図である。 上中下の各図柄列の図柄停止パターンを示し説明図であって、(a)は、上図柄列の図柄停止パターンを示し、(b)は、中図柄列の図柄停止パターンを示し、(c)は、下図柄列の図柄停止パターンを示す。 中図柄列の変動態様を示す説明図である。 遊技モード振分け抽選テーブルを示す。 プレミアム演出の実行可否判定テーブルを示す。 演出グループ振分け抽選テーブルを示す。 演出グループが備えるプレミアム演出表示パターンを示す説明図である。 プレミアム演出が出現しない演出の上限回数である規定回数が各遊技モードによって異なることを示す説明図である。 遊技モードの振分け抽選処理の流れを示すフローチャートである。 プレミアム演出の強制実行処理および同一プレミアム演出の実行回避処理を示すフローチャートである。 第1別実施例に係るプレミアム演出の強制実行処理および同一プレミアム演出の実行回避処理を示すフローチャートである。 第2別実施例に係るプレミアム演出の強制実行処理および同一プレミアム演出の実行回避処理を示すフローチャートである。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技が行われるパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置30の始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(図柄表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、中枠12の下部位置に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18や中枠12に配設されたスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
図1に示す如く、前記上球受け皿14の上面には、操作手段としての操作ボタン36が設けられている。該操作ボタン36を押下することによって、後述する演出種類モードMA,MB,MC,MDを選択し得るよう構成される。前記操作ボタン36は、遊技者の手が届く前枠13の前側に配置されており、遊技者が操作可能な操作手段である。操作ボタン36は、該ボタン36を押下したときに押下信号を統括制御基板65の統括制御CPU65aに出力するよう構成される。また、操作ボタン36の内部には、図示しないがLED等の発光体を配設したランプ装置が配設され、該ランプ装置を発光することで、操作ボタン36の操作時期等を知らせ得るよう構成されている。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、始動入賞装置30、特別入賞装置40、球通過ゲート47、普通入賞口部材等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の画像表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられると共に、前記枠状装飾体25の左側方に、遊技領域20aを流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内部材24が回転自在に支持されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23や回転案内部材24に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞口31a,31bを有する始動入賞装置(始動入賞手段)30および特別入賞口を有する特別入賞装置(入賞手段)40が取り付けられている。
(始動入賞装置30について)
図2に示すように、前記始動入賞装置30は、前記始動入賞口31a,31bを上下の位置関係で2つ設けられている。ここで、上側に位置する第1始動入賞口(第1始動入賞手段)31aは、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされている。下側に位置する第2始動入賞口(第2始動入賞手段、可変式の始動入賞手段)31bを挟む左右両側には、該第2始動入賞口31bを開閉可能に構成された開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記第2始動入賞口31bを開閉する一対の開閉部材33,33が第2始動入賞口31bを挟む左右側部に配置されて、始動入賞ソレノイド32の駆動に伴い一対の開閉部材33,33が相互に近接および離間するよう揺動される。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口31aは、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31bは、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材33,33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞が阻止されて、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞する確率が低確率となるよう設定される一方、開閉部材33,33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33,33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31bに案内されて、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも高確率となるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材33,33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞しないよう構成されている(入賞確率0%)。
また、前記始動入賞装置30は、前記第1および第2始動入賞口31a,31bに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34a,34b(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34a,34bは、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されており、該始動入賞検出センサ34a,34bによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数(実施例では3個)の賞球が払い出されるようになっている。また、始動入賞検出センサ34a,34bによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)に伴って各種情報(後述する各種乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(大当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示器50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の当り表示(大当り表示)となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞装置40を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34a,34bが始動入賞口31a,31b毎が設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口31aに対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34aと指称し、第2始動入賞口31bに対応するセンサを第2始動入賞検出センサ34bと指称するものとする。
(特別入賞装置40について)
前記特別入賞装置(入賞手段)40は、図2に示すように、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口(図示せず)を開閉自在に閉成する開閉扉(開閉部材,開閉手段)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉扉43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記開閉扉43が前後方向へ揺動することで特別入賞口を開閉するよう構成されており、該開閉扉43により特別入賞口が閉鎖された状態を図2に示す。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。前記特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該特別入賞検出センサ44からメイン制御基板60への入賞検出信号の入力に伴って所定数(実施例では15個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記始動入賞装置30へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞装置40を開放する当り遊技(大当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(特図表示器50A,50Bについて)
図2に示すように、前記遊技盤20の所定位置(実施例では、遊技領域20a内の左側部位置)には、前記始動入賞装置30(第1および第2始動入賞口31a,31b)への入賞を契機として作動する特図表示器(特図表示手段)50A,50Bが設けられている。ここで、特図表示器50A,50Bは、前記第1始動入賞口31aへの入賞を契機として変動表示を開始する第1特図表示器50Aと、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として変動表示を開始する第2特図表示器50Bとからなり、各特図表示器50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示器50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する点滅変動する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特別図柄(以下、特図という)を表示するようになっている。また、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示器50Bの発光表示部が点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により特図を表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部は小数点表示可能な7セグメント表示器により構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更し得る形態であればよく、複数個のLEDにより構成された表示器であったり、ドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
ここで、前記特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされて、前記各特図表示器50A,50Bでは、発光表示部の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示器50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、大当りを認識し得る当り表示(大当り表示)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示結果としての1種類の特図とが設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示器50A,50Bに確定停止表示される。そして、前記特図表示器50A,50Bに、当り表示としての特図が表示されることで、引き続いて遊技者に大当り遊技が付与されるようになっている。なお、以下の説明では、第1特図表示器50Aおよび第2特図表示器50Bを区別することなく、単に特図表示器50A,50Bと指称する場合がある。また、第1特図表示器50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示器50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示器50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示器50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留について)
また、図2に示すように、前記第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)に第1特図始動保留情報(第1始動保留球)として記憶されるようになっている。同様に、前記第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)は機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)に第2特図始動保留情報(第2始動保留球)として記憶されるようになっている。そして、前記遊技盤20における遊技領域20aの左側部位置に、この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では「4」ずつ)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、上下に並んだ複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が上から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が上から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(ラウンド報知について)
実施例のパチンコ機10では、大当り判定に当選した場合に、後述する複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定される。この大当り遊技には、ラウンド回数が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当り遊技のラウンド数を報知するラウンド表示部57が、前記遊技盤20における遊技領域20aの左側部位置に設けられている。このラウンド表示部57は、複数のLED(実施例では3個)から発光表示部が構成される。本実施例では、大当り遊技のラウンド数として、「15回」と「2回」の2種類が設定されており、ラウンド表示部57では、中側および下側の2つの発光表示部が点灯することで、ラウンド数が「15回」の大当り遊技であることが報知され、上側の1つの発光表示部が点灯することで、ラウンド数が「2回」の大当り遊技であることが報知されようになっている。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2、図9に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列81,82,83が複数列設定されており、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへの入賞を契機として、各図柄列81,82,83の飾図が変動開始されるようになっている。実施例の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置S1〜S9が各図柄列81,82,83毎に定められている。具体的には、図柄表示装置17には、上下に並んだ3列の各図柄列81,82,83が設定されると共に、該図柄列81,82,83の夫々に3箇所の有効停止位置が横並び状に定められており、3列・3段の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。以下の説明では、上側から順に上図柄列81、中図柄列82、下図柄列83と指称し、各図柄列81,82,83における右側の有効停止位置から順に、右有効停止位置S1,S4,S7、中有効停止位置S2,S5,S8、左有効停止位置S3,S6,S9と指称する場合がある。
また、実施例のパチンコ機10では、各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9を1つずつ直線的に組み合わせて、図柄変動演出の結果として有効停止位置S1〜S9に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出する5つの有効ラインL1〜L5が設定されている(図9参照)。以下の説明では、各図柄列81,82,83の右有効停止位置S1,S4,S7を組み合わせた上下直線状の有効ラインを右有効ラインL1と指称し、各図柄列81,82,83の中有効停止位置S2,S5,S8を組み合わせた上下直線状の有効ラインを中有効ラインL2と指称し、各図柄列81,82,83の左有効停止位置S3,S6,S9を組み合わせた上下直線状の有効ラインを左有効ラインL3と指称する場合がある。また、上図柄列81の右有効停止位置S1、中図柄列82の中有効停止位置S5および下図柄列81の左有効停止位置S9を組み合わせた左下がり直線状の有効ラインを第1傾斜有効ラインL4と指称し、上図柄列81の左有効停止位置S3、中図柄列82の中有効停止位置S5および下図柄列81の右有効停止位置S7を組み合わせた右下がり直線状の有効ラインを第2傾斜有効ラインL5と指称する場合がある。ここで、前記各図柄列81,82,83における各有効停止位置S1〜S9の表示領域は、特図表示器50A,50Bに比較して大きな表示態様で飾図を表示可能な表示で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の有効ラインL1〜L5に停止表示された図柄組み合わせから大当りまたははずれを認識できる。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向に沿って飾図が移動するよう変動表示されて、予め定められた停止順序で各図柄列81,82,83に変動表示されている飾図が有効停止位置S1〜S9に停止表示されるようになっている。ここで、実施例では、各図柄列81,82,83において飾図が右から左方向へ移動する変動態様を基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容等に応じて各図柄列81,82,83において飾図が左から右方向となる逆方向へ移動するよう構成される。なお、以下の説明では、各図柄列81,82,83において飾図が右から左方向へ移動する変動態様を順変動と指称し、飾図が左から右方向へ移動する変動態様を逆変動と指称する場合もある。また、実施例では、図柄変動演出の開始時に、上図柄列81、中図柄列82、下図柄列83の順で飾図が変動開始し、上図柄列81、下図柄列83、中図柄列82の順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容等に応じて各図柄列81,82,83の飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列81,82,83の飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列81,82,83において、有効停止位置S1〜S9に表示される飾図が所定の配列順序(後述)で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列81,82,83において有効停止位置S1〜S9に飾図が所定の特図変動インターバル時間(実施例では1000ms(ミリ秒))に亘って継続して停止表示された状態である。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列81,82,83において有効停止位置S1〜S9に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置S1〜S9において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示器50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示器50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、特図表示器50A,50Bは、特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示器50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例の図柄表示装置17の各図柄列81,82,83に変動表示される飾図は当り表示やリーチ表示等として有効な図柄組み合わせを形成可能な複数の有効図柄と、当り表示やリーチ表示等として有効な図柄組み合わせを形成不能なブランク図柄とからなり、図柄列81,82,83毎に変動表示される飾図の順序を規定する図柄配列が設定されている(図10参照)。具体的には、各図柄列81,82,83毎に、前記有効図柄とブランク図柄とを交互に配置した図柄配列が定められており、該図柄配列に定められた順序で各図柄列81,83の有効停止位置S1〜S9に有効図柄およびブランク図柄が表示されるようになっている。以下、必要に応じて飾図を有効図柄またはブランク図柄として区別する場合がある。
具体的に、上図柄列81用の図柄配列は、図10に示すように、前記有効図柄としての9個(「1」〜「9」)の数字と9個のブランク図柄とが交互に配置されると共に、図柄変動(順変動)に伴って上図柄列81の右有効停止位置S1に降順(すなわち「9」〜「1」)となる順序で飾図が表れるように設定されている。なお、上図柄列81の右有効停止位置S1に「1」の飾図が表示された後は、ブランク図柄を挟んで「9」の飾図が右有効停止位置S1に表示されることを繰り返すようになっている(図11(a)参照)。また、下図柄列83用の図柄配列は、前記有効図柄としての9個(「1」〜「9」)の数字と9個のブランク図柄とが交互に配置されると共に、図柄変動(順変動)に伴って下図柄列83の右有効停止位置S7に昇順(すなわち「1」〜「9」)となる順序で飾図が表れるように設定されている。なお、下図柄列83の右有効停止位置S7に「9」の飾図が表示された後は、ブランク図柄を挟んで「1」の飾図が右有効停止位置S7に表示されることを繰り返すようになっている(図11(c)参照)。このように、上下の図柄列81,83用の図柄配列は、18個の飾図により構成されている。
中図柄列82用の図柄配列は、図10に示す如く、前記有効図柄としての10個(「1」〜「9」および2つ目の「4」)の数字と10個のブランク図柄とが交互に配置されると共に、図柄変動(順変動)に伴って中図柄列82の右有効停止位置S4に昇順(すなわち「1」〜「9」)となる順序で飾図が表れ、「9」の次にブランク図柄を挟んで2つ目の「4」が表れるように設定されている。なお、中図柄列82の右有効停止位置S4に2つ目の「4」の飾図が表示された後は、ブランク図柄を挟んで「1」の飾図が右有効停止位置S4に表示されることを繰り返すようになっている(図11(b)参照)。すなわち、中図柄列82用の図柄配列は、20個の飾図により構成されている。このように、実施例の中図柄列82用の図柄配列は、上下の図柄列81,83用の図柄配列よりも構成する有効図柄が1つ多くなるよう設定されると共に、同一の有効図柄(実施例では「4」)を2つ含むよう設定されている。
すなわち、各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図が停止表示された状態では、各図柄列81,82,83における飾図の表示態様は、2つの有効図柄としての数字と1つのブランク図柄からなる3つの飾図が一度に停止表示される表示態様か、1つの有効図柄と2つのブランク図柄からなる3つの飾図が一度に停止表示される表示態様の何れかの表示態様となる(図10参照)。ここで、前記上図柄列81の有効停止位置S1〜S3、中図柄列82の有効停止位置S4〜S6および下図柄列83の有効停止位置S7〜S9の夫々に一度に停止表示される飾図の組み合わせは、図柄停止パターンとして予め設定されており(図10参照)、各図柄列81,82,83毎に図柄停止パターンを決定することで、全ての有効停止位置S1〜S9に停止表示される飾図が定まるようになっている。
また、以下の説明では、前記各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に表示された飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)が各図柄列81,82,83の図柄配列に従って変動方向にN個(N:自然数)だけ移動する変動態様を「飾図がNコマ移動する」と表すものとする。具体的には、例えば図12に示すように、中図柄列82の中有効停止位置S5に「1」の飾図が表示された状態を基準とした場合に、2コマ移動するよう中図柄列82を変動させると、中図柄列82の中有効停止位置S5に「2」が表示された状態となり、7コマ移動するよう変動させると、中図柄列82の中有効停止位置S5に「5」と「6」の間のブランク図柄が表示された状態となる。
なお、各図柄列81,82,83に表示される飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。また前記飾図の有効図柄は、当り表示の組み合わせで停止表示された際に大当り遊技の終了後に確変状態(後述)が付与されることを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄(特定図柄)と、当り表示の組み合わせで停止表示された際に大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄(通常図柄)に分類されている。なお、実施例において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図(有効図柄)の中から適宜に設定しても、基本となる飾図(有効図柄)以外に定めた特別な飾図とすることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9(有効ラインL1〜L5)に確定停止表示された各図柄列81,82,83の有効図柄が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、当りの図柄組み合わせとして、各図柄列81,82,83の何れかの有効ラインL1〜L5上の有効停止位置S1〜S9に同じ有効図柄が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等。但し「上図柄列81、中図柄列82、下図柄列83」の順で表記してある)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。一方で、図柄表示装置17の各有効ラインL1〜L5上の有効停止位置S1〜S9に確定停止表示された図柄の組み合わせにおいて、1つでも異なる種類の飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)が含まれる場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「73・」「1・1」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識でき、このはずれを認識可能な飾図の図柄組み合わせが、はずれ表示となる。なお、「・」はブランク図柄であることを示す。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列81,82,83の内で、所定の2つの図柄列(実施例では、上図柄列81および下図柄列83)の何れかの有効ラインL1〜L5上に同じ有効図柄が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列82)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチ状態(リーチ)が生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、上図柄列81および下図柄列83に有効図柄が停止表示され状態で、何れかの有効ラインL1〜L5上に同じ有効図柄が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。ここで、実施例では、上下直線状の右有効ラインL1,中有効ラインL2および左有効ラインL3の内の何れか1つの有効ラインで前記リーチ表示となるシングルリーチと、斜めに延在する2つの第1および第2傾斜有効ラインL4,L5上で同時にリーチ表示となるダブルリーチとを生起させることができる。また、リーチ表示を形成する図柄列(上図柄列81および下図柄列83)の飾図は、残りの図柄列(中図柄列82)に飾図が停止表示(仮停止表示)されるまでの間、仮停止表示の状態とされる。
また、図柄表示装置17には、特図表示器50A,50Bでの特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、特図表示器50A,50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、特図表示器50A,50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列81,82,83に飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(球通過ゲート47について)
図1、図2に示すように、前記枠状装飾体25の左側には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート47が設けられている。前記球通過ゲート47には通過球検出センサ48(図8参照)が配設されており、該球通過ゲート47を通過するパチンコ球を通過球検出センサ48で検出するよう構成されている。前記通過球検出センサ48は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、該通過球検出センサ48からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわち通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過))に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞装置30の始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33,33が開閉動作するようになっている。
(普図表示器55について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの左側部位置に、複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図表示器55が配設されている。この普図表示器55では、通過球検出センサ48のパチンコ球の検出(球通過ゲート47のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて2種類の普図を示している。具体的には、上側LEDだけが点灯する発光態様、および下側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、上側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、説明の都合上、下側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示器55の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示器55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。
(普図保留について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域20aの左側部位置に、前記球通過ゲート47をパチンコ球が通過した際に取得される情報(後述する各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)で始動保留情報として記憶された際に、該普図保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図保留表示部56が配設されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。なお、前記普図保留表示部56は、複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(確変について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、221/65536)から高確率(実施例では、2210/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。また、実施例では、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後、実質的に次回の大当りが生起されるまでの間継続して確変状態が付与される。具体的には、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後に10000回の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで確変状態が付与されることで、確変状態において実質的に次回の大当りが生起されるようにしている。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。ここで、所定条件としては、確変状態が付与されてから次回の大当りが生起されるまでとすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口31bを開放する開閉部材33,33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33,33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33,33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態として上記(1)〜(3)を組み合わせており、以下の説明では、これら(1)〜(3)を組み合わせた状態を便宜的に「変短状態」というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
実施例の変短機能では、大当り遊技終了後の前記普図表示器55で行われる普図変動表示の変動時間を短縮すると共に、普図当り確率を低確率(実施例では、1125/65536)から高確率(実施例では、65535/65536)に変動させる機能である。実施例において普図変動表示の変動時間は、変短状態が付与されていない状態で、普図変動の開始から10000msに設定され、変短状態が付与されている状態で、普図変動の開始から1000msに設定されている。なお、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの時間(普図変動インターバル時間)は、600msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33,33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の開閉部材33,33が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の開閉部材33,33は開放してから所定時間(実施例では1220ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を、所定時間間隔(実施例では1080ms)で3回繰り返すようになっている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、始動入賞装置30の開閉部材33,33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31bへの入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材33,33を開放してからの入賞数が入賞上限個数に達した場合には、開放時間および開放回数を満たす前であっても開閉部材33,33を閉鎖させるようになっている。ここで、実施例では、大当りに当選した大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される期間(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄である場合には、実質的に次回の大当りが生起されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定され、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた非確変図柄である場合には、所定回数(実施例では100回)の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定されている。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。図3に示すように、大当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示器50A,50Bに大当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、大当り遊技の開始を示すオープニング演出OPと、オープニング演出終了後に行われる規定ラウンド数(実施例では2ラウンドまたは15ラウンド)だけラウンド間インターバル時間を挟んで繰り返されるラウンド遊技と、大当り遊技の終了を示すエンディング演出EDとにより構成されている。前記ラウンド遊技では、発生した大当りの種類に応じた開放動作で特別入賞装置40の開閉扉43が開閉動作して、1回のラウンド遊技において特別入賞口に規定個数(例えば7個)のパチンコ球が入賞するか、或いは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで1回のラウンド遊技が終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ開閉扉43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。すなわち、大当り遊技では、前記開閉扉43が各大当り遊技の規定ラウンド数以上の開閉動作を行う。
ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の開閉扉43の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉扉43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されている。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類(実施例では4種類)の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、4種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示器50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄Dの4つのグループに分類されており、第1特図表示器50Aに確定停止表示された特図1に応じて4種類の大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示器50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄c、図柄dの4つのグループに分類されており、第2特図表示器50Bに確定停止表示された特図2に応じて4種類の大当り遊技が付与される。
ここで、大当り図柄としての特図1は、図柄Aに45種類振り分けられ、図柄Bに7種類振り分けられ、図柄Cに3種類振り分けられ、図柄Dに45種類振り分けられている。大当り図柄としての特図2は、図柄aに45種類振り分けられ、図柄bに7種類振り分けられ、図柄cに3種類振り分けられ、図柄dに45種類振り分けられている。
(特別確変大当り遊技について)
ここで、図柄Aに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄aに分類される種類の特図2が第2特図表示器50Bに表示された場合には、大当り遊技として特別確変大当り遊技(特別当り遊技)が付与されるようになっている。前記特別確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、特別確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、確変状態および変短状態が付与されるようになっている。なお、実施例の特別確変大当り遊技では、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまで確変状態が付与されると共に、所定回数(10000回)の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで変短状態が付与される。そして、特別確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、特別確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で15回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
特別確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、特別確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「12.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。また、特別確変大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。すなわち、図柄Aおよび図柄aに分類される大当り図柄が決定された場合に付与される大当り遊技の価値は等しく設定されている。そして、図柄Aおよび図柄aに分類される大当り図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後の演出モードが後述する確変モードに移行するよう設定されている。
(2R突然確変大当り遊技について)
図柄Bに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄bに分類される特図2が第2特図表示器50Bに表示された場合には、大当り遊技として2R突然確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記2R突然確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、2R突然確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、確変状態および変短状態が付与されるようになっている。なお、実施例の2R突然確変大当り遊技では、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまで確変状態が付与されると共に、所定回数(10000回)の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで変短状態が付与される。2R突然確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を短時間開放する短時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。そして、2R突然確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で2回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。そして、図柄B、図柄bに分類される特図1または特図2が決定された場合には、大当り遊技後の演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
ここで、2R突然確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.3(秒)」が設定されている。なお、これらの大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「3.2(秒)」が夫々設定されている。また、これらの大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。すなわち、2R突然確変大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.3(秒))は、1回のラウンド遊技において、特別入賞装置40に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このため、2R突然確変大当り遊技での入賞球は殆ど発生することはなく、各ラウンド遊技において入賞上限個数のパチンコ球の入賞の可能性がある後述するジャンプアップ確変大当り遊技とは、遊技者に与える価値が異なる遊技である。
(特殊確変大当り遊技について)
図柄Cに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示されるか、図柄cに分類される特図2が第2特図表示器50Bに表示された場合には、大当り遊技として特殊確変大当り遊技(以下、ジャンプアップ確変大当り遊技という)が付与されるようになっている。前記ジャンプアップ確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、確変状態および変短状態が付与されるようになっている。なお、実施例の特殊確変大当り遊技では、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまで確変状態が付与されると共に、所定回数(10000回)の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるまで変短状態が付与される。
ジャンプアップ確変大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技において特別入賞装置40の開閉扉43を複数回(実施例では2回)開放させ、2ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技においてラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技は、複数回(2回)の短時間開放動作を開閉扉43に繰り返し行わせた後にラウンド遊技の終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を行う特殊ラウンド遊技で構成され、該2ラウンド目のラウンド遊技以降の残りラウンド遊技(14ラウンド分)が全開放ラウンド遊技で構成されている。
ここで、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技では、開放1回目〜開放2回目における開閉扉43の開放時間が「0.3(秒)」に夫々設定され、開放3回目の開閉扉43の開放時間が「24.4(秒)」に設定されている。また、開放1回目から開放2回目の間の1回分のラウンド内インターバル時間として「2.0(秒)」が夫々設定され、開放2回目から開放3回目の間の1回分のラウンド内インターバル時間として「2.9(秒)」が夫々設定されている・これにより、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技時間は、「0.3(秒)×2+2.0(秒) +2.9(秒)+24.4(秒)」からなる「29.9(秒)」に設定されていることになる。そして、ジャンプアップ確変大当り遊技における2ラウンド目以降の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉扉43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。なお、ジャンプアップ確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。また、ジャンプアップ確変大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。そして、図柄Cに分類される特図1または図柄cに分類される特図2が決定された場合には、大当り遊技後の演出モードとして後述する確変モードに移行するよう設定されている。
また、ジャンプアップ確変大当り遊技におけるオープニング演出時間は、前述した2R突然確変大当り遊技のオープニング演出時間と同一時間に設定されている。また、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目における開放1回目から開放2回目における特別入賞装置40の開閉扉43の開放時間は、2R突然確変大当り遊技におけるラウンド遊技時間と同一時間に設定されている。そして、突然確変大当り遊技において、1ラウンド目で開閉扉43が開放してから2ラウンド目で開閉扉43が閉鎖するまでのラウンド間インターバル時間(「2.0(秒)」)は、ジャンプアップ確変大当り遊技の1ラウンド目におけるラウンド内インターバル時間(「2.0(秒)」)と同一時間とされている。従って、ジャンプアップ確変大当り遊技が開始してから開閉扉43が2回開閉するまでの開閉扉43の開閉動作は、2R突然確変大当り遊技が開始してから2ラウンド目で特別入賞装置40の開閉扉43が閉鎖するまでの開閉扉43の開閉動作と見た目上は同じ開閉動作を行うようになっており、開閉扉43の開閉動作からジャンプアップ確変大当り遊技か、2R突然確変大当り遊技かを見分けることは不可能になっている。
(通常非確変大当り遊技について)
図柄Dに分類される特図1が第1特図表示器50Aに表示された場合には、大当り遊技として通常非確変大当り遊技が付与されるようになっている。前記通常非確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されたラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。そして、通常非確変大当り遊技では、大当り判定の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態とされる)と共に、大当り遊技終了時から予め決められた変短回数(実施例では100回)の特図変動表示が行われるまでの間だけ変短状態が付与されるようになっている。なお、通常非確変大当り遊技における各ラウンド遊技での開閉扉43の開閉態様は、前述した特別確変大当り遊技と同じである。すなわち、通常非確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記非確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、通常非確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で15回の開閉動作を開閉扉43が繰り返すようになっている。
また、通常非確変大当り遊技では、オープニング演出時間として「12.0(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25.0(秒)」が、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。各ラウンド遊技は、入賞上限個数分の遊技球が入賞することにより終了する場合もある。このため、通常非確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25.0(秒)」は最大時間となる。なお、通常非確変大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間INaは、「2.0(秒)」に設定されている。
(演出モードについて)
実施例のパチンコ機10は、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数(実施例では3つ)の演出モードを備えている。ここで、演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆する遊技状態示唆画像を図柄表示装置17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで演出モードが変更され得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの発生および大当り遊技後の図柄変動(第1または第2特図変動表示)の変動回数(実施例では100回)がモード移行条件とされている。
実施例に係る演出モードには、確変状態が付与されていない遊技状態となる通常モードと、確変状態が付与されている遊技状態となる確変モードと、非確変状態で変短状態が付与されている遊技状態となる変短モードとが設定されている。そして、図柄表示装置には、演出モードに対応した内容の異なる遊技状態示唆画像が表示されるようになっている。具体的には、図柄表示装置17の飾図の背面に映し出される背景画像が演出モード毎に異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。また、各演出モードでは、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出内容の一部または全部が異なっており、演出モード毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや大きさ等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34a,34b、特別入賞検出センサ44、通過球検出センサ48等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示器50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示器55、普図保留表示部56等の各表示器が接続されて、各検出センサ34a,34b,44,48の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示器50A,50Bの表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU(開放制御手段)60aには、前記始動入賞装置30および特別入賞装置40に設けられたソレノイド32,42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42の駆動制御が行われるようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、当り遊技の種類に応じて前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉扉43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉扉43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
(判定用乱数について)
メイン制御CPU60aは、判定用乱数としての大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
大当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として大当りを発生するか否かの大当り判定(当り抽選)で用いる乱数である。実施例では、大当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示器50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示器50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りを示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示器50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示器50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当りの種類を特定し得るようになっている。また、前述したように、大当りの種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した大当り判定における判定結果が否定となった場合に(大当りに当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「240」の全241通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記変動パターン振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、変動パターン振分用乱数として、「0」〜「239」の全240通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として普図当りを発生するか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機では、大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、および変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34aまたは第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口31a,31bへの入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。なお、前記普図当り判定用乱数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過したこと(より具体的には通過球検出センサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記大当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では2210個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では221個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態のときの大当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。
また、メイン制御ROMには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示器50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示器50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した大当りを示す100種類の特図決定用乱数に対応した「1」〜「100」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROMには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、大当り判定の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「240」までの全241通りの整数の中から定められている。ここで、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点で前述した確変状態または変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。
すなわち、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態が付与されているときに設定される演出実行判定値の数よりも変短状態が付与されていない非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。なお、実施例では、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ変短状態なし(低確変短なし)の場合に37個の演出実行判定値が設定され、非確変状態かつ変短状態あり(低確変短あり)の場合に6個の演出実行判定値が設定され、確変状態かつ変短状態あり(高確変短あり)の場合に3個の演出実行判定値が設定されている。また、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数および第2特図始動保留情報の保留数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するよう設定されている。具体的には、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、第1特図始動保留情報の保留数が「0」〜「2」の場合に37個の演出実行判定値が設定され、該保留数が「3」〜「4」の場合に23個の演出実行判定値が設定されている。また第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、第1特図始動保留情報の保留数および第2特図始動保留情報の保留数を合算した保留数が「0」〜「2」の場合に37個の演出実行判定値が設定され、該合算した保留数が「3」〜「4」の場合に23個の演出実行判定値が設定されている。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態あり時に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、変短状態なしの場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1125個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態あり時の普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
更にまた、メイン制御ROM60bには、変動内容を特定する複数種類の変動パターンが記憶されており、各変動パターンに対応して変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなるパターンを特定するものであり、実施例では、176種類の変動パターンが設定されている。そして、変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出の演出時間)を特定している。変動パターン振分判定値は、前記変動パターン振分用乱数を用いて変動パターンの決定に用いる判定値であり、変動パターン振分用乱数の採り得る乱数値が各変動パターン毎に所定数の変動パターン判定値が割当てられている。
そして、メイン制御ROM60bに記憶される変動パターンには、大当り演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類されており、変動パターン毎に特定の変動パターン判定値が定められている。なお、大当り演出用の変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合に選択可能な変動パターンである。また、はずれ演出用の変動パターンは、大当り判定の結果が否定の場合に選択される変動パターンである。そして、はずれ演出用の変動パターンには、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出用の変動パターンとがある。
なお、大当り演出用の変動パターンに基づき行われる図柄変動演出には、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行し、最終的に大当りとなる有効図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるリーチあり大当り演出と、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行することなく、最終的に大当りとなる有効図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開されるリーチなし大当り演出とが設けられている。はずれリーチ演出は、図柄変動演出の途中でリーチ演出を実行し、最終的にはずれとなる飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動演出の途中でリーチ演出を行うことなく最終的にはずれとなる飾図(有効図柄およびブランク図柄を含む)の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。なお、リーチ演出は、図柄変動演出においてリーチ表示となる有効図柄の図柄組み合わせが図柄表示装置17に表示されてから、大当り表示またははずれ表示となる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
また、統括制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、始動入賞装置30への入賞を契機として当りか否かを判定すると共に、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段(当り判定手段)および決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。イン制御CPU60aは、前記始動入賞装置30への入賞に基づいて、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する変動パターン決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを判定する確変状態判定手段として機能すると共に、大当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。更に、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口31bへパチンコ球が入賞する確率が高確率となる変短状態(入賞率向上状態)を付与するか否かを判定する入賞率向上状態判定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、大当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の大当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、変短状態を付与する期間として決定する入賞率向上状態付与期間決定手段として機能すると共に、大当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する変短状態付与手段としても機能している。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞装置30への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、第1始動入賞口31aに入賞したパチンコ球を第1始動保留球として記憶する第1保留記憶手段および前記第2始動入賞口31bに入賞したパチンコ球を第2始動保留球として記憶する第2保留記憶手段として機能する。
(メイン制御について)
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について具体的に説明する。
(特図処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、始動入賞装置30の第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31aに対応する第1始動入賞検出センサ34aがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を第1特図始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、始動入賞装置30の第2始動入賞口31bにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31bに対応する第2始動入賞検出センサ34bがパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を第2特図始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理が終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン用制御CPU60aは、特図表示器50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、当該第2特図始動保留情報の保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第2特図記憶領域MK1から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域MK2の情報(乱数)を、前記第2特図記憶領域MK1に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域MK3の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域MK2に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域MK4の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域MK3に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図表示器50Bの表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、221/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、2210/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第2特図表示器50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図2の大当り図柄が各別に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいて大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB29)。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB31)。
ここで、ステップB28,B29,B30,B31において変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPUは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示が開始させるように第2特図表示器50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31bへの入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口31aへの入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域M1から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域M2の情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域M1に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域M3の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域M2に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域M4の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域M3に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、221/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、2210/65536に設定されている。そして、ステップB32における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第1特図表示器50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図1毎に大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいて大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB35)。
一方、ステップB32の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB39)。
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB41)。
ここで、ステップB38,B39,B40,B41において変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示器50Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器50Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(統括制御について)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。ここで、統括制御CPU65aが選択可能な演出パターンは、演出モード毎に分類されており、統括制御基板65に入力される演出モードフラグの設定値に基づいて選択可能な演出パターンから変動パターンに対応する演出パターンが選択される。また、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列81,82,83の飾図(停止図柄)および各飾図(停止図柄)の停止予定位置を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、当り表示となる有効図柄の図柄組み合わせとなるよう各図柄列81,82,83の停止図柄が決定されると共に、当り表示となる有効図柄の図柄組み合わせが表示される有効ラインL1〜L5が決定される。そして、前記演出パターンで特定される各図柄列81,82,83の飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU60aは、変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、上図柄列81の飾図の停止タイミングにおいて上飾図指定コマンドを出力し、下図柄列83の飾図の停止タイミングにおいて下飾図指定コマンドを出力し、中図柄列82の飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせが有効ラインL1〜L5に表示されるよう決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。なお、各図柄列81,82,83の各有効停止位置S1〜S9に停止する飾図およびリーチ表示または当り表示を表示する飾図の決定制御に関しては、後で詳細に説明する。
また、統括制御CPUは、メイン制御CPUが出力する特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の作動/非作動(終了)に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、演出モードの種類を決定し、当該決定した演出モードを示す値に演出モードフラグを更新する。演出モードフラグは、現在滞在している演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御RAM65cに設定される。統括制御CPU65aは、演出モードフラグを更新すると、演出モードを指示するモード指定コマンドを表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列81,82,83の図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列81,82,83の有効停止位置S1〜S9に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。また、表示制御CPU70aは、モード指定コマンドが入力されると、指示された演出モードに対応する背景画像を表示させる。
(プレミアム演出について)
本実施例のパチンコ機10では、当該大当りが付与され得ることを示唆する報示唆演出を、統括制御ROM65bに記憶されている示唆演出情報に基づいて図柄表示装置17の図柄変動中に実行し得るよう構成される。示唆演出には、大当りが付与される可能性があることを示唆するリーチ演出、リーチ表示が形成される前に行われる示唆演出(予告演出)、リーチ表示が形成された後に行われる示唆演出(予告演出)等の通常示唆演出と、大当りが付与されることを確定的に示唆する確定示唆演出とがあり、本実施例では確定示唆演出をプレミアム演出と指称する。ここで、実施例のパチンコ機10では、前記リーチ演出には、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出が設定されている。ノーマルリーチ演出は、背景画像として通常背景のもとで行われるリーチ演出であり、スーパーリーチ演出は、ノーマルリーチ演出後に発展的に実行されるリーチ演出であって、背景画像として通常背景とは異なるスーパーリーチ演出画像が表示されるよう設定されている。スーパーリーチ演出画像とは、特殊背景の1つであって通常背景とは異なる態様で表示されて、スーパーリーチ演出であることを遊技者に認識させる背景画像である。スーパーリーチ演出画像としては、例えば、特定のキャラクタが登場するアニメーション画像(動画)や、明暗や色調を段階的に変化させるグラデーション画像等が設定される。そして、本実施例のパチンコ機10は、大当り判定の結果が肯定判定された場合に、前記統括制御CPU65aが、プレミアム演出を実行するか否かを決定するプレミアム演出の実行可否判定を行い(図19参照)、該実行可否判定においてプレミアム演出を実行することが決定された場合に、複数種類のプレミアム演出の中から1つのプレミアム演出を決定し、決定されたプレミアム演出を当該の図柄変動演出中に実行するよう構成される。本実施例では、大当り判定の結果が肯定判定された場合に、図柄変動演出の終了後に大当り遊技(当り遊技)が付与されることを示唆する示唆演出情報に基づく、例えば通常示唆演出やプレミアム演出等を実行するか否かを決定する示唆演出実行可否決定手段、該示唆演出実行可否決定手段が示唆演出情報に基づく演出を実行することを決定した場合に、複数種類の示唆演出情報(演出グループK1〜K5)の中から1つの示唆演出情報を決定可能な演出情報決定手段および決定した示唆演出情報に基づく演出を図柄表示装置17で実行させる演出実行制御手段としての機能を統括制御CPU65aが備えている。
ここで、大当りが付与されることを確定的に示唆するプレミアム演出としては、図柄変動の過程で図柄表示装置17で表示される表示演出に限らず、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声による演出も含むものである。
前記パチンコ機10では、前記プレミアム演出の実行可否判定に際してプレミアム演出を実行することを統括制御CPU65aが決定する確率は、該プレミアム演出の実行可否判定に際してパチンコ機10において内部的に設定された遊技モードによって異なるよう設定されている。なお、パチンコ機10に内部的に設定された遊技モードに基づいて遊技を行っている状態を、遊技モードに滞在しているという場合もある。遊技モードには、プレミアム演出の実行可否判定に際してプレミアム演出を実行することを統括制御CPU60aが決定する確率が高い高出現遊技モードGA,GCと、該プレミアム演出を実行することを統括制御CPU60aが決定する確率が、該高出現遊技モードGA,GCに比べて相対的に低い低出現遊技モードGB,GDとがあり、統括制御CPU65aは、パチンコ機10の内部的な遊技モードを、高出現遊技モードGA,GCまたは低出現遊技モードGB,GDの何れかに切り換え設定して、設定した遊技モードGA,GC,GB,GDに基づいて遊技を行い得るよう構成されている。
本実施例において、統括制御CPU65aは、電源が投入された場合、前記大当り判定が肯定判定した場合(大当りに当選した場合)および変短状態の付与期間が終了した場合(すなわち、変短状態の付与期間が終了して変短状態から非変短状態になることを契機)に、遊技モードの振分け抽選を行うように構成される。また本実施例では、遊技モードの振分け抽選を行う条件によって異なる高出現遊技モードGA,GCおよび低出現遊技モードGB,GDが選択されるよう構成され、本実施例では選択可能な異なる2種類(3種類以上であってもよい)が設定されている。すなわち、電源が投入された場合および変短状態の付与期間が終了した場合に実行される遊技モードの振分け抽選において選択(決定)可能な遊技モードとして、第1の高出現遊技モードGAおよび第1の低出現遊技モードGBが設定されると共に、大当り判定が肯定判定された場合に実行される遊技モードの振分け抽選で選択(決定)可能な遊技モードとして、第2の高出現遊技モードGCおよび第2の低出現通常モードGDが設定される。このように、本実施形態のパチンコ機10では、遊技モードの振分け抽選を実行する条件(電源が投入された場合、変短状態の付与期間が終了した場合、大当り判定が肯定判定された場合)に応じて、抽選可能な遊技モードの種類が異なるよう設定されている。
また、本実施例では、遊技モードの振分け抽選を実行する条件によって設定可能な遊技モードとは別に、遊技者が選択可能な特殊遊技モードGEが1種類(2種類以上であってもよい)が設定されている。この特殊遊技モードGEは、遊技者が前記操作ボタン36を操作することで選択可能な遊技モードであって、前記図柄表示装置17において図柄変動演出の待機状態および図柄変動演出の開始から所定時間の有効操作時間が経過するまでの間において、ボタン操作によって選択可能に構成されている。そして、統括制御CPU65aは、各振分け抽選において決定された遊技モードGA,GB,GC,GDに関する情報(フラグ等)、または遊技者によって選択された特殊遊技モードGEに関する情報(フラグ等)を、統括制御RAM65cの所定の領域に記憶し、該記憶情報によって現在滞在中の遊技モードを特定可能となっている。なお、本実施例では、後述する演出種類モードMA,MB,MC,MDを選択する際に、前記特殊遊技モードGEに対応する演出種類モードMDを選択することで、内部的に特殊遊技モードGEが決定されて、パチンコ機10の遊技モードが該特殊遊技モードGEに設定されるようになっている。
すなわち、本実施例では、電源が投入された場合、メイン制御CPU(当り判定手段)60aの判定結果が肯定判定の場合、およびメイン制御CPU(入賞率向上状態付与期間決定手段)60aが決定した変短状態(入賞率向上状態)を付与する期間が終了した場合に、複数種類の遊技モードGA,GB,GC,GDの中から1つを決定するモード決定手段としての機能を統括制御CPU65aが備えている。
ここで、前記5つの遊技モードGA,GB,GC,GD,GEは、統括制御CPU36aがプレミアム演出の実行可否を判定する上で内部的に設定されるモードであって、高出現遊技モードGA,GCと低出現遊技モードGB,GDとは、図柄表示装置17に表示される背景やキャラクタが同じに設定されて、表示によっては遊技者に高・低の遊技モードの何れであるのかを認識させ得ないよう構成される。これに対し、遊技モードの振分け抽選の条件の違いによって設定されている第1の高出現遊技モードGAおよび第1の低出現遊技モードGBと、第2の高出現遊技モードGCおよび第2の低出現遊技モードGDとは、図柄表示装置17に表示される背景やキャラクタが異なるように設定されて、表示によって遊技者は何れの条件で遊技モードの抽選が行われているかを認識可能に構成されている。また本実施例では、確変状態および変短状態が付与されている遊技状態を「高確変短遊技状態」、非確変状態で変短状態のみが付与されている遊技状態を「低確変短遊技状態」と指称する場合もある。
(遊技モードの振分け抽選について)
前記特殊遊技モードGEを除く他の遊技モードGA,GB,GC,GDは、前述したように、電源が投入された場合、大当り判定が肯定判定の場合および変短状態の付与期間が終了した場合の何れかにおいて実行される遊技モードの振分け抽選において、統括制御ROM65bに記憶されるプレミアム用乱数およびプレミアム用判定値を用いて決定されるよう構成される。本実施例では、遊技モードの振分け抽選に用いられるプレミアム用乱数およびプレミアム用判定値について、プレミアム用抽選乱数およびプレミアム用抽選判定値と指称するものとする。そして、本実施例では、プレミアム用抽選乱数として、「0」〜「96」の全97通りの整数値が設定されており、統括制御CPU65aは、プレミアム用抽選乱数を所定の周期(4ms)で1ずつ更新し、更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるように構成されている。また、前記統括制御ROM65bに、遊技モードの振分け抽選時における振分け時の条件に応じた複数(実施例では4つ)の遊技モード振分け抽選テーブルT1A〜T1Dが記憶されている。そして、第1の高出現遊技モードGAおよび第1の低出現遊技モードGBが設定されている遊技モード振分け抽選テーブルT1A,T1Dにおいてプレミアム用抽選判定値は、第1の高出現遊技モードGAと第1の低出現遊技モードGBとにプレミアム用抽選乱数の取り得る「0」〜「96」の全97通りの整数が振分けられている。また、第2の高出現遊技モードGCおよび第2の低出現遊技モードGDが設定されている遊技モード振分け抽選テーブルT1B,T1Cにおいてプレミアム用抽選判定値は、第2の高出現遊技モードGCと第2の低出現遊技モードGDとにプレミアム用抽選乱数の取り得る「0」〜「96」の全97通りの整数が振分けられている(図13参照)。そして、統括制御CPU65aは、電源が投入された場合および大当り判定が肯定判定された場合には、メイン制御CPU60aから電源投入に対応する指定コマンドまたは大当たり図柄の種類に対応する指定コマンドが入力されたときにプレミアム用抽選乱数を取得すると共に、この取得したプレミアム用抽選乱数の値を、遊技モード振分け抽選テーブルT1A,T1B,T1Cに設定されているプレミアム用抽選判定値と比較して、第1の高出現遊技モードGAか第1の低出現遊技モードGBの何れか一方、または第2の高出現遊技モードGCか第2の低出現遊技モードGDの何れか一方を決定するよう構成される。また、変短状態の付与期間が終了した場合は、統括制御CPU65aが備えるカウンタ等による付与期間の終了検出時に統括制御CPU65aがプレミアム用抽選乱数を取得し、この取得したプレミアム用抽選乱数の値を、対応する遊技モード振分け抽選テーブルT1Dに設定されているプレミアム用抽選判定値と比較して、第1の高出現遊技モードGAか第1の低出現遊技モードGBの何れか一方を決定するよう構成される。なお、本実施例では、各遊技モード振分け抽選テーブルT1A〜T1Dにおいて、遊技モードの振分け抽選時に対となる第1の高出現遊技モードGAおよび第1の低出現遊技モードGBの振分け割合や、第2の高出現遊技モードGCおよび第2の低出現遊技モードGDの振分け割合が異なるように、前記プレミアム用抽選判定値が振分けられている。
また、本実施例のパチンコ機10では、大当り判定が肯定判定した場合における遊技モードの振分け抽選に際しては、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に応じて、第2の高出現遊技モードGCと第2の低出現遊技モードGDとのプレミアム用抽選判定値の振分け割合が異なるように設定されている。すなわち、大当り図柄が、確変状態および変短状態の両方を付与する種類の場合(大当り遊技後の遊技状態が高確変短遊技状態となる図柄A〜C,a〜cの場合)と、大当り図柄が、変短状態のみを付与する種類の場合(遊技状態が低確変短遊技状態となる図柄D,dの場合)とで、第2の高出現遊技モードGCと第2の低出現遊技モードGDとのプレミアム用抽選判定値の振分け割合が異なるように設定される。なお、大当り判定の肯定判定を契機として決定される第2の高出現遊技モードGCおよび第2の低出現遊技モードGDは、該肯定判定により実行される大当り遊技後に設定される遊技モードである。
図13に示す如く、遊技モード振分け抽選テーブルT1Aでは、電源が投入された場合に選択可能な遊技モードとして第1の高出現遊技モードGAと第1の低出現遊技モードGBとが設定されて、該遊技モードGA,GBに、97通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられている。すなわち、遊技モード振分け抽選テーブルT1Aでは、電源が投入された場合に実行される遊技モードの振分け抽選で用いられるプレミアム用抽選判定値の振分けとして、第1の高出現遊技モードGAに「0」〜「33」の34通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられると共に、第1の低出現遊技モードGBに「34」〜「96」の63通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられている。そして、電源が投入された場合の遊技モードの振分け抽選では、前記第1の高出現遊技モードGAおよび第1の低出現遊技モードGBの何れかの遊技モードが選ばれ、第2の高出現遊技モードGCおよび第2の低出現遊技モードGDは選ばれない。
また、遊技モード振分け抽選テーブルT1Bでは、大当り遊技後に遊技状態が高確変短遊技状態となる場合に選択可能な遊技モードとして、第2の高出現遊技モードGCと第2の低出現遊技モードGDとが設定されて、該遊技モードGC,GDに、97通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられている。すなわち、遊技モード振分け抽選テーブルT1では、高確変短遊技状態が付与される場合に実行される遊技モードの振分け抽選で用いられるプレミアム用抽選判定値の振分けとして、第2の高出現遊技モードGCに「0」〜「61」の62通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられると共に、第2の低出現遊技モードGDに「62」〜「96」の35通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられている。更に、遊技モード振分け抽選テーブルT1Cでは、大当り遊技後に遊技状態が低確変短遊技状態となる場合に選択可能な遊技モードとして、第2の高出現遊技モードGCと第2の低出現遊技モードGDとが設定されて、該遊技モードGC,GDに、97通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられている。すなわち、遊技モード振分け抽選テーブルT1Cでは、低確変短遊技状態が付与される場合に実行される遊技モードの振分け抽選で用いられるプレミアム用抽選判定値の振分けとして、第2の高出現遊技モードGCに「0」〜「33」の34通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられると共に、第2の低出現遊技モードGDに「34」〜「96」の35通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられている。そして、大当り判定の結果が肯定判定の場合の遊技モードの振分け抽選では、前記第2の高出現遊技モードGCおよび第2の低出現遊技モードGDの何れかの遊技モードが選ばれ、第1の高出現遊技モードGAおよび第2の低出現遊技モードGBは選ばれない。
更にまた、遊技モード振分け抽選テーブルT1では、変短状態の付与期間が終了した場合における遊技モードの振分け抽選で選択可能な遊技モードとして、第1の高出現遊技モードGAと第1の低出現遊技モードGBとが設定されて、該遊技モードGA,GBに、97通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられている。すなわち、遊技モード振分け抽選テーブルT1では、変短状態の付付期間が終了した場合の遊技モードの振分け抽選で用いられるプレミアム用抽選判定値の振分けとして、第1の高出現遊技モードGAに「0」〜「46」の47通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられると共に、第1の低出現遊技モードGBに「47」〜「96」の50通りのプレミアム用抽選判定値が振分けられている。そして、変短状態の付与期間が終了した場合の遊技モードの振分け抽選では、前記第1の高出現遊技モードGAおよび第1の低出現遊技モードGBの何れかの遊技モードが選ばれ、第2の高出現遊技モードGCおよび第2の低出現遊技モードGDは選ばれないようになっている。なお、一般に変短状態の付与期間が終了したとは、低確変短遊技状態から通常遊技状態に移行する場合をいうが、遊技状態が高確変短遊技状態から通常遊技状態に移行する場合も含んでいる。
本実施例では、第1の高出現遊技モードGAおよび第1の低出現遊技モードGBを対象として遊技モードを抽選する際の条件となる電源投入および変短状態の付与期間の終了のプレミアム用抽選判定値の振分け割合を比較すると、変短状態の付与期間の終了の条件では、第1の高出現遊技モードGAが選択される割合が、電源投入の条件で第1の高出現遊技モードGAが選択される割合より高く設定されている。また、第2の高出現遊技モードGCおよび第2の低出現遊技モードGDを対象として遊技モードを抽選する際の条件となる高確変短遊技状態および低確変短遊技状態のプレミアム用抽選判定値の振分け割合を比較すると、高確変短遊技状態となる際に第2の高出現遊技モードGCが選択される割合が、低確変短遊技状態となる際に第2の高出現遊技モードGCが選択される割合より高く設定されている。すなわち、高確変短遊技状態(入賞率向上状態判定手段および確変状態判定手段の判定結果が何れも肯定判定)と低確変短遊技状態(入賞率向上状態判定手段の判定結果が肯定判定で確変状態判定手段の判定結果が否定判定)とを比較して、遊技者にとってより有利な遊技状態(高確変短遊技状態)の方が、プレミアム演出が実行され易い(出現し易い)遊技モードが選ばれ易くなっている。
また、電源投入および高確変短遊技状態となる場合の夫々のタイミングで選択可能な2つの遊技モード(第1の高出現遊技モードGAと第1の低出現遊技モードGBまたは第2の高出現遊技モードGCと第2の低出現遊技モードGD)の中で、高確変短遊技状態となる場合の方がプレミアム演出が実行され易い(出現し易い)遊技モードが選ばれ易い。すなわち、電源投入の条件で実行(大当り判定結果以外の条件で実行)される遊技モードの振分け抽選より、遊技者にとって有利な遊技状態(高確変短遊技状態)に移行する際の遊技モードの振分け抽選の方が、プレミアム演出が実行され易い(出現し易い)遊技モードが選ばれ易くなっている。
更に、低確変短遊技状態および変短状態の付与期間の終了の夫々のタイミングで選択可能な2つの遊技モード(第1の高出現遊技モードGAと第1の低出現遊技モードGBまたは第2の高出現遊技モードGCと第2の低出現遊技モードGD)の中で、変短状態の付与期間の終了の場合の方がプレミアム演出が実行され易い(出現し易い)遊技モードが選ばれ易い。すなわち、低確変短遊技状態となる際の遊技モードの振分け抽選より、遊技者にとって有利な遊技状態(変短状態が付与されている状態)から付与されなくなる状態へ移行する変短状態の付与期間の終了の場合に実行される遊技モードの振分け抽選の方が、プレミアム演出が実行され易い(出現し易い)遊技モードが選ばれ易くなっている。
(プレミアム演出の実行可否判定について)
前記プレミアム演出の実行可否判定では、前記統括制御CPU65aが、プレミアム用乱数およびプレミアム用判定値を用いてプレミアム演出を実行するか否かを判定している。本実施例では、プレミアム演出の実行可否判定に用いられるプレミアム用乱数およびプレミアム用判定値について、プレミアム用実行可否乱数およびプレミアム用実行可否判定値と指称するものとする。そして、本実施例では、プレミアム用実行可否乱数として、「0」〜「96」の全97通りの整数値が設定されており、統括制御CPU65aは、プレミアム用実行可否乱数を所定の周期(4ms)で1ずつ更新し、更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるように構成されている。また、前記統括制御ROM65bに、プレミアム演出実行判定時に用いられる実行可否判定テーブルT2が記憶されると共に、前記プレミアム用実行可否判定値は、該実行可否判定テーブルT2において、プレミアム用実行可否乱数の取り得る「0」〜「96」の全97通りの整数が「実行する」および「実行しない」に振分けられている(図14参照)。そして、統括制御CPU65aは、大当り判定で肯定判定の場合にメイン制御CPU60aから大当り指定コマンドが入力されると、プレミアム用実行可否乱数を取得すると共に、この取得したプレミアム用実行可否乱数の値を、実行可否判定テーブルT2に設定されているプレミアム用実行可否判定値と比較して、プレミアム演出を実行するか否かを判定するよう構成される。
前記実行可否判定テーブルT2において、「実行する」および「実行しない」に振分けられるプレミアム用実行可否判定値は、図14に示す如く、前記遊技モードGA,GB,GC,GD,GE毎に異なるように設定される。すなわち、第1の高出現遊技モードGAでは、「実行する」に「0」〜「31」の32通りの整数が振分けられると共に、「実行しない」に「32」〜「96」の65通りの整数が振分けられる。第1の低出現遊技モードGBでは、「実行する」に「0」〜「6」の7通りの整数が振分けられると共に、「実行しない」に「7」〜「96」の90通りの整数が振分けられる。第2の高出現遊技モードGCでは、「実行する」に「0」〜「46」の47通りの整数が振分けられると共に、「実行しない」に「47」〜「96」の50通りの整数が振分けられる。第2の低出現遊技モードGCでは、「実行する」に「0」〜「11」の12通りの整数が振分けられると共に、「実行しない」に「12」〜「96」の85通りの整数が振分けられる。更に、特殊遊技モードGEでは、「実行する」に「0」〜「36」の37通りの整数が振分けられると共に、「実行しない」に「37」〜「96」の60通りの整数が振分けられている。
すなわち、前述したようにプレミアム用実行可否判定値が振分けられた各遊技モードGA,GB,GC,GD,GEにおいて、プレミアム演出が実行される確率を比較すると、第2の高出現遊技モードGCにおいてプレミアム演出が実行される確率は、第1の高出現遊技モードGAにおいてプレミアム演出が実行される確率より高く設定されている。また、第2の低出現遊技モードGDにおいてプレミアム演出が実行される確率は、第1の低出現遊技モードGBにおいてプレミアム演出が実行される確率より高く設定されている。
(演出種類モードについて)
本実施例のパチンコ機10では、遊技者が選択可能な演出種類モードとして4つ(2つ、3つあるいは5つ以上であってもよい)が設定されている。本実施例では、第1の演出種類モードMA、第2の演出種類モードMB、第3の演出種類モードMCおよび第4の演出種類モードMDが設定されている。これら演出種類モードMA,MB,MC,MDは、図柄変動演出の基本的な種類を特定するものであって、演出パターンによって図柄の背面に映し出される背景画像や、出現するキャラクタ等の画像内容を異ならせることで演出態様を異ならせており、遊技者は、図柄表示装置17に画像表示される画像の種類から演出種類モードを把握することができるようになっている。また、第1〜第4の演出種類モードMA,MB,MC,MDは、図柄変動演出が実行されていない状態(デモンストレーション演出中を含む変動待ち状態)、および図柄変動演出が開始されてから予め設定された有効操作時間が経過するまでの間に、前記操作ボタン36を押下することで選択可能に構成される。
すなわち、前記統括制御CPU65aは、変動待ち状態および図柄変動演出が開始されてから予め設定された有効操作時間の間は、前記操作ボタン36の操作を有効とする操作有効コマンドを表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力するよう設定される。そして、表示制御基板70では、操作有効コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該表示データに対応した表示内容を図柄表示装置17で表示するよう構成される。すなわち、本実施例では、統括制御CPU65aは、操作ボタン36の操作を有効とする前記有効操作時間を設定する有効期間設定手段の機能も備えている。また本実施例では、演出種類モードの選択が可能な期間の選択可能演出としては、図柄表示装置17に操作ボタン36の画像が表示され、該操作ボタン36の押下によって演出種類モードを選択可能であることが示唆されるようになっている。
前記統括制御CPU65aは、前記図柄表示装置17に選択可能演出が表示されている状態で、遊技者が前記操作ボタン36を押下することで出力された押下信号によって演出種類モードを切り換えるよう構成される。すなわち、統括制御CPU65aは、変動待ち状態においては、操作ボタン36が押下されて押下信号が入力される毎に演出種類モードを順次切り換え、最後の押下信号の入力から所定時間経過しても新たな押下信号の入力がない場合は、統括制御CPU65aは最後の押下信号によって切り換えた演出種類モードを特定する情報(フラグなど)を統括制御RAM65cに記憶することで、現在の演出種類モードを把握し得るようになっている。また統括制御CPU65aは、図柄変動演出中における有効操作時間が経過するまでの間の押下信号を受け付けて演出種類モードを順次切り換え、有効操作時間が経過した時点で選択されている(切り換えられている)演出種類モードを特定する情報(フラグなど)を、選択された演出種類モードの情報として統括制御RAM65cに記憶するよう構成される。
本実施例では、前記操作ボタン36の押下によって、第1の演出種類モードMA、第2の演出種類モードMB、第3の演出種類モードMCおよび第4の演出種類モードMDの順で切り換わり、第4の演出種類モードMDの次には第1の演出種類モードMAに戻るように設定されている。従って、現在の演出種類モードが第3の演出種類モードMCであれば、操作ボタン36の押下によって第4の演出種類モードMD、第1の演出種類モードMA、第2の演出種類モードMB・・・と切り換わる。なお、演出種類モードMA〜MDの切り換えは、高確変短状態および低確変短状態でない通常遊技状態において可能に設定されている。すなわち、前記統括制御CPU65aは、高確変短状態および低確変短状態においては、操作ボタン36から押下信号を受け付けないよう構成してある。
前記各演出種類モードMA,MB,MC,MDは、図柄の背面に映し出される背景画像や、出現するキャラクタ等の画像内容を異ならせることで演出態様を異ならせており、遊技者は、図柄表示装置17に画像表示される画像の種類から演出種類モードを把握することができるようになっている。また、本実施例では、第4の演出種類モードMDが選択された場合は、統括制御CPU65aは、プレミアム演出の出現確率を内部的に異ならせる遊技モードを、強制的に前記特殊遊技モードGEに切り換えて、該特殊遊技モードGEを特定する情報を統括制御RAM65cに記憶するようになっている。なお、演出種類モードMA〜MDの切り換えは通常遊技状態において可能となっており、該通常遊技状態における遊技モードは、第1の高出現遊技モードGAまたは第1の低出現遊技モードGBの何れかに設定されている。そして、統括制御CPU65aは、演出種類モードが第4の演出種類モードMDに切り換えられた際には、第1の高出現遊技モードGAまたは第1の低出現遊技モードGBの遊技モードから強制的に特殊遊技モードGEに切り換え、演出種類モードが第4の演出種類モードMDから別の演出種類モードMA,MB,MCに切り換えられた場合は、遊技モードを、第4の演出種類モードMDが選択される直前に設定されていた第1の高出現遊技モードGAまたは第1の低出現遊技モードGBの何れかに切り換えるよう構成される。
(演出内容のグループについて)
前記各演出種類モードMA,MB,MC,MDでは、1回の図柄変動演出においてプレミアム演出を実行する実行タイミングまたは演出内容が異なる複数の演出グループ(グループ)K1〜K5が設定されており、これら演出グループK1〜K5は統括制御ROM65bに記憶されている。実施例では、演出グループK1〜K5として、タイミングが異なる演出グループが複数設定されると共に、演出内容が異なる演出グループが複数設定されている。具体的には、各演出種類モードMA,MB,MC,MDでは、背景系の第1演出グループK1、リーチ前予告系の第2演出グループK2、リーチ状態予告系の第3演出グループK3、スーパーリーチ系の第4演出グループK4、図柄系の第5演出グループK5の5つの演出グループが夫々設定される。ここで、第2演出グループK2、第3演出グループK3および第4演出グループK4は、実行タイミングが異なるグループに大別され、第1演出グループK1および第5演出グループK5は、第2演出グループ2〜第4演出グループ4とは演出内容が異なるグループに大別される。前記第2演出グループK2は、図柄変動演出の進行に伴って表示されるリーチ表示が形成される前のタイミングで実行されるプレミアム演出のグループであり、第3演出グループK3は、前記リーチ表示が形成された後でスーパーリーチに発展する前のタイミングで実行されるプレミアム演出のグループであり、第4演出グループK4は、スーパーリーチ演出で実行されるプレミアム演出のグループである。また、第1演出グループK1は、変動演出中の画面の背景として表示されるプレミアム演出のグループであり、第5演出グループK5は、リーチ表示が形成されるか否かに関わらず変動中の飾図柄に関連して表示されるプレミアム演出のグループである。なお、各演出種類モードMA,MB,MC,MDに設定される演出グループは、実行タイミングのみが異なる複数の演出グループから構成されたものや、または演出内容のみが異なる複数の演出グループから構成されたものであってもよい。また、各演出種類モードMA,MB,MC,MD毎に、演出グループの数を異なるように設定したり、または演出種類モードMA,MB,MC,MDの中において、他の演出種類モードとは異なる別の実行タイミングの演出グループを設定してもよい。
(プレミアム演出の演出グループ振分け抽選について)
本実施例のパチンコ機10は、前記プレミアム演出の実行可否判定で肯定判定された場合に、滞在している各演出種類モードMA,MB,MC,MDにおいて、各演出グループK1〜K5の中から1つを決定す演出グループ振分け抽選が実行可能に構成されている。また、演出グループ振分け抽選において各演出グループK1〜K5が選択される割合が異なるよう設定される。そして、各演出種類モードMA,MB,MC,MDに滞在中において、プレミアム演出の実行可否判定の結果が肯定判定された場合の演出グループ振分け抽選では、演出種類グループを、プレミアム用乱数およびプレミアム用判定値を用いて決定するよう構成されている。本実施例では、プレミアム演出の演出グループ振分け抽選に用いられるプレミアム用乱数およびプレミアム用判定値について、演出グループ抽選乱数および演出グループ抽選判定値と指称するものとする。
前記演出グループ抽選乱数として、「0」〜「96」の全97通りの整数値が設定されており、統括制御CPU65aは、該演出グループ抽選乱数の値を所定の周期(4ms)で1ずつ更新し、更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えている。また、前記統括制御ROM65bに、演出グループ振分け抽選時に用いられる演出グループ振分け抽選テーブルT3が記憶されると共に、前記演出グループ抽選判定値は、該演出グループ振分け抽選テーブルT3において、演出グループ抽選乱数の取り得る「0」〜「96」の全97通りの整数が各系統に振分けられている。そして、統括制御CPU65aは、プレミアム演出の実行可否判定の結果が肯定判定の場合に、前記メイン制御CPU60aから大当り指定コマンドが入力された際に取得した演出グループ抽選乱数の値を、演出グループ振分け抽選テーブルT3に設定されている演出グループ抽選判定値と比較して、演出グループK1〜K5の中から1つの演出グループを決定するよう構成される。また統括制御CPU65aは、決定された演出グループK1〜K5を特定する情報(フラグなど)を、対応する演出種類モードMA,MB,MC,MDと関連付けて統括制御RAM65cに記憶することで、今回の図柄変動演出で実行されるプレミアム演出として、どの演出種類モードMA,MB,MC,MDにおけるどの演出グループK1〜K5が決定されたかを把握し得るようになっている。
前記演出グループ振分け抽選テーブルT3において、各演出グループK1〜K5に振分けられる演出グループ抽選判定値は、図15に示す如く、前記演出種類モードMA,MB,MC,MD毎に異なるように設定される。すなわち、第1の演出種類モードMAでは、第1演出グループK1に「0」〜「24」の25通り、第2演出グループK2に「24」〜「54」の30通り、第3演出グループK3に「55」〜「74」の20通り、第4演出グループK4に「75」〜「84」の10通り、第5演出グループK5に「85」〜「96」の12通りの整数が夫々振分けられている。第2の演出種類モードMBでは、第1演出グループK1に「0」〜「16」の17通り、第2演出グループK2に「17」〜「33」の17通り、第3演出グループK3に「34」〜「48」の15通り、第4演出グループK4に「49」〜「68」の20通り、第5演出グループK5に「69」〜「96」の28通りの整数が夫々振分けられている。第3の演出種類モードMCでは、第1演出グループK1に「0」〜「14」の15通り、第2演出グループK2に「15」〜「39」の25通り、第3演出グループK3に「40」〜「61」の22通り、第4演出グループK4に「62」〜「76」の15通り、第5演出グループK5に「77」〜「96」の20通りの整数が夫々振分けられている。第4の演出種類モードMDでは、第1演出グループK1に「0」〜「21」の22通り、第2演出グループK2に「22」〜「38」の17通り、第3演出グループK3に「39」〜「53」の15通り、第4演出グループK4に「54」〜「81」の28通り、第5演出グループ5に「82」〜「96」の15通りの整数が夫々振分けられている。
前記各演出グループK1〜K5には、プレミアム演出の表示内容を特定する示唆演出情報(確定示唆演出情報)としての複数種類のプレミアム演出表示パターンが設定されており、該プレミアム演出表示パターンは統括制御ROM65bに記憶されている。図16は、本実施例で設定されるプレミアム演出表示パターンの種類を示すものであって、背景系の第1演出グループK1には、5種類のプレミアム演出表示パターンK1a,K1b,K1c,K1d,K1eが設定されている。同様に、リーチ前予告系の第2演出グループK2に、5種類のプレミアム演出表示パターンK2a,K2b,K2c,K2d,K2eが設定され、リーチ状態予告系の第3演出グループK3に、5種類のプレミアム演出表示パターンK3a,K3b,K3c,K3d,K3eが設定され、スーパーリーチ系の第4演出グループK4に、5種類のプレミアム演出表示パターンK4a,K4b,K4c,K4d,K4eが設定され、図柄系の第5演出グループK5に、5種類のプレミアム演出表示パターンK5a,K5b,K5c,K5d,K5eが設定されている。なお、各演出グループK1〜K5に設定されるプレミアム演出表示パターンは、5種類に限らず2〜4または6以上であってもよく、また演出グループK1〜K5毎に設定されるプレミアム演出表示パターンの数が異なっていてもよい。
前記各プレミアム演出表示パターンには、後述するプレミアム演出表示振分け抽選に際してプレミアム演出表示パターンを決定する際に用いられる演出表示振分け判定値が振分けられており、前記統括制御CPU65aは、プレミアム演出表示振分け抽選前に予め取得した演出表示振分け乱数の値と各プレミアム演出表示パターンに振分けられている演出表示振分け判定値とを比較し、演出表示振分け乱数の値と同じ演出表示振分け判定値が振分けられているプレミアム演出表示パターンを決定するよう構成される。プレミアム演出表示振分け抽選で用いられる演出表示振分け判定値および演出表示振分け乱数としては、前記演出グループ抽選乱数および演出グループ抽選判定値と同じものが用いられる。なお、各演出グループK1〜K5において、複数のプレミアム演出表示パターンに振分けられる演出表示振分け判定値の振分け割合は、同じであっても異なるものであってもよい。
前記各演出グループK1〜K5には、リーチ演出やスーパーリーチ演出等の通常示唆演の表示内容を特定する示唆演出情報(通常示唆演出情報)としての複数種類の通常演出表示パターンが設定されており、該通常演出表示パターンは統括制御ROM65bに記憶されている。各通常演出表示パターンにも、後述する通常示唆演出表示振分け抽選に際して通常演出表示パターンを決定する際に用いられる演出表示振分け判定値が振分けられており、前記統括制御CPU65aは、演出表示振分け抽選前に予め取得した演出表示振分け乱数の値と各通常演出表示パターンに振分けられている演出表示振分け判定値とを比較し、演出表示振分け乱数の値と同じ演出表示振分け判定値が振分けられている通常演出表示パターンを決定するよう構成される。通常示唆演出表示振分け抽選で用いられる演出表示振分け判定値および演出表示振分け乱数としては、前記プレミアム演出表示振分け抽選に用いられる乱数および判定値が用いられる。なお、各演出グループK1〜K5に設定される通常演出表示パターンの数や種類は、同じであっても異なっていてもよい。
すなわち、大当り判定が肯定判定の場合に、複数の演出グループK1〜K5から1つの演出グループを決定するグループ決定手段、グループ決定手段が演出グループを決定した際に、決定された演出グループに属する複数種類のプレミアム演出表示パターンから1つのプレミアム演出表示パターンを決定するプレミアム演出表示パターン決定手段および複数種類の通常示唆演出表示パターンから1つの通常示唆演出表示パターンを決定する通常示唆演出表示パターン決定手段としての機能を統括制御CPU65aが備える。また、統括制御CPU65aが決定したプレミアム演出(プレミアム演出を特定する示唆演出情報)を記憶する記憶手段としての機能を統括制御RAM65cが備えている。
ここで、前記統括制御CPU65aでは、統括制御RAM65cに割り当てられた確変フラグおよび作動フラグから値を読み出し、確変状態や変短状態が付与されているか否かを特定し得るよう構成されている。確変フラグは、確変状態が付与されているか否かを示すフラグであり、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。また、作動フラグは、変短状態が付与されているか否かを示すフラグであり、作動フラグに「1」が設定されている場合には、変短状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、変短状態が付与されていないことを示している。そして、統括制御CPU65aは、確変フラグおよび作動フラグに基づいて特定される遊技状態に応じて、前述した遊技モードの振分け抽選を実行するようになっている。なお、実施例のパチンコ機10では、変短状態は付与されることなく確変状態のみが付与される遊技状態は設定されていないが、当該状態を設定するようにしてもよい。
(プレミアム演出の規定回数について)
本実施例のパチンコ機10では、プレミアム演出の実行可否判定において否定判定された場合に、図柄変動演出に際してプレミアム演出を実行しないよう構成され、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから入力された変動パターンに応じた演出パターンを選択して、図柄表示装置17の図柄変動演出ではプレミアム演出を含まない内容の演出を行うよう構成される。そして本実施例のパチンコ機10では、大当り判定において肯定判定(大当りに当選)した場合で、プレミアム演出が実行されない図柄変動演出が、予め設定された規定回数連続した場合は、当該規定回数目の大当りに当選した図柄変動演出中にプレミアム演出を強制的に実行し得るよう構成されている。なお、大当り判定において肯定判定され、かつプレミアム演出の実行可否判定において否定判定された場合に図柄変動演出で実行される演出を、以後通常演出と指称する場合もある。
前記統括制御CPU65aでは、大当り判定の判定結果が肯定判定となった回数(以後、大当り回数(記憶回数)という)を統括制御RAM65cの所定の記憶領域に記憶すると共に、前記プレミアム演出の実行可否判定が肯定判定の場合には、統括制御RAM65cに記憶されている大当り回数を初期化する(0にする)よう構成される。そして、統括制御CPU65aは、大当り判定の判定結果が肯定判定となる毎に大当り回数を積算して統括制御CPU65aに記憶し、該大当り回数が規定回数となった時点で、プレミアム演出を強制的に実行するよう構成されている。すなわち、大当りに当選したにも拘らず、プレミアム演出が出現しない通常演出が規定回数より1少ない数だけ連続した場合は、次回に大当りに当選したときに、プレミアム演出を強制的に実行するようになっている。
また、前記規定回数は、前記遊技モードGA,GB,GM,GDに応じて設定されている。本実施例では、図17に示す如く、第1の高出現遊技モードGAおよび第2の高出現遊技モードGCの規定回数は、「5回」に設定されると共に、第1の低出現遊技モードGBおよび第2の低出現遊技モードGDの規定回数は、「15回」に夫々設定されており、プレミアム演出が実行され易い遊技モードGA,GCにおいて、よりプレミアム演出が短期間で実行され易くなっている。なお、本実施例では、遊技者が選択可能な特殊遊技モードGEにおいて、大当り回数(通常演出が連続した回数)の規定回数は設定していないが、設定してもよい。
前記統括制御RAM65cには、各遊技モードGA,GB,GC,GD毎に大当り回数を記憶する記憶領域N1〜N4が個々に設定されており、統括制御CPU65aは、滞在している遊技モードに対応する記憶領域に大当り回数を個々に積算して記憶するよう構成される。第1の高出現遊技モードGAに滞在している状態での大当り回数は、統括制御RAM65cの第1モード記憶領域N1に記憶され、第1の低出現遊技モードGBに滞在している状態での大当り回数は、統括制御RAM65cの第2モード記憶領域N2に記憶され、第2の高出現遊技モードGCに滞在している状態での大当り回数は、統括制御RAM65cの第3モード記憶領域N3に記憶され、第2の低出現遊技モードGDに滞在している状態での大当り回数は、統括制御RAM65cの第4モード記憶領域N4に記憶される。また、統括制御CPU65aは、滞在している遊技モードにおいてプレミアム演出の実行可否判定が肯定判定の場合、および大当り回数が規定回数に達した場合は、対応する遊技モードの記憶領域に記憶されている大当り回数のみを初期化するよう設定されている。すなわち、遊技モードGA,GB,GC,GDが移行した場合には、移行前に滞在していた遊技モードGA,GB,GC,GDに対応する記憶領域N1,N2,N3,N4に記憶されている大当り回数(通常演出の連続実行回数)は保持され、移行後の遊技モードGA,GB,GC,GDで発生した大当り回数は当該の遊技モードGA,GB,GC,GDでのみ積算される。また、移行後の遊技モードGA,GB,GC,GDにおいてプレミアム演出の実行可否判定が肯定判定された場合や、大当り回数が規定回数に達した場合等の初期化の条件が成立しても、移行前に滞在していた遊技モードGA,GB,GC,GDに対応する記憶領域N1,N2,N3,N4に記憶されている大当り回数は初期化されないようになっている。
前記大当り回数の積算および初期化に関し、具体的に説明すれる。例えば、第1の高出現遊技モードGAに滞在中において、大当り回数が3回(第1モード記憶領域N1の記憶回数が「3回」)となった(通常演出が3回連続した)後、遊技モードが第1の低出現遊技モードGBに移行した場合において、当該第1の低出現遊技モードGBで大当りに当選した(通常演出が発生した)場合に、第1モード記憶領域N1の記憶回数(大当り回数)は「3回」のまま保持され、第2モード記憶領域N2の記憶回数(大当り回数)が「1回」となる。そして、再び第1の高出現遊技モードGAに移行し、該第1の高出現遊技モードGAで大当りに当選した(通常演出が発生した)場合は、当該第1の高出現遊技モードGAに対応する第1モード記憶領域N1の記憶回数(大当り回数)に1加算されて「4回」となる。すなわち、各遊技モードGA,GB,GC,GD毎に大当り回数(通常演出の連続回数)を積算して個別に記憶することで、第1の高出現遊技モードGAと第1の低出現遊技モードGBとの間、または第2の高出現遊技モードGCと第2の低出現遊技モードGDとの間を移行して遊技を行っていても、各遊技モードGA,GB,GC,GDにおいてプレミアム演出をバランスよく出現させることができる。
すなわち、プレミアム演出が実行されたか否かを判定する示唆演出実行判定手段としての機能を統括制御CPU65aが備える。また、大当り判定で肯定判定された回数を、各遊技モードGA,GB,GC,GD毎に個別に記憶する記憶手段としての機能を統括制御RAM65cが備えている。
(同じプレミアム演出が連続しない構成について)
本実施例のパチンコ機10では、同じプレミアム演出が連続して実行されないように構成されている。すなわち、前記統括制御CPU65aは、実行されたプレミアム演出(演出表示パターンに基づく演出)が属する演出グループK1〜K5を特定する情報を統括制御RAM65cに記憶するよう構成され、該統括制御CPU65aは、次の大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、実行可否判定の肯定判定または規定回数の制限によってプレミアム演出が実行されることが決定されたときには、演出グループ振分け抽選で決定された今回の演出グループと前回実行された演出グループとを、統括制御RAM65cに記憶されている情報から比較し、同じであれば異なる演出グループを決定するよう構成される。これにより、連続して同じ演出グループK1〜K5からプレミアム演出が選ばれて、同じプレミアム演出が連続して出現するのを防止し、遊技者に各種のプレミアム演出を見る機会を与え得るようになっている
(高確変短遊技状態で第2の高出現遊技モードに滞在中は通常遊技状態となるまで第2の高出現遊技モードを維持する構成について)
前記メイン制御CPU60aのメイン制御RAM60cは、前述したように、現在の遊技状態が高確変短遊技状態、低確変短遊技状態、または通状遊技状態の何れであるかの情報(確変フラグおよび作動フラグ)を記憶している。また、統括制御CPU65aの統括制御RAM65cには、遊技モードの振分け抽選において決定した遊技モードGA,GB,GC,GD,GEの種類を示す情報(フラグなど)が記憶されている。そして、統括制御CPU65aは、メイン制御RAM60cに記憶されている遊技状態に関する情報(具体的にはメイン制御CPU60aから出力される指定コマンド)および統括制御RAM65cに記憶されている遊技モードに関する情報によって、高確変短遊技状態でかつ第2の高出現遊技モードGCに滞在中である場合は、遊技モードの振分け抽選の契機となる大当り判定の判定結果が肯定判定の場合においても遊技モードの振分け抽選を行わないよう構成される。これにより、高確変短遊技状態が継続する条件において、一旦第1の高出現遊技モードGCに突入した場合は、遊技状態が通常遊技状態に移行するまで(変短状態が終了するまで)は、プレミアム演出が出現し易い第1の高出現遊技モードGCが継続するよう構成されている。
(実施例の作用)
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
(遊技モードの振分け抽選処理について)
本実施例のパチンコ機10では、プレミアム演出の実行確率の異なる4種類の遊技モードGM,GB,GC,GDを、電源が投入された場合、大当り判定の判定結果が肯定判定された場合および変短状態の付与期間が終了した場合に内部的に抽選して決定しているので、該遊技モードの振分け抽選に係る処理について、異なる契機毎に説明する。なお、本実施例のパチンコ機10は、前記4種類の遊技モードGM,GB,GC,GDとはプレミアム演出の実行確率の異なる特殊遊技モードGEを備え、該特殊遊技モードGEは遊技者が選択可能に構成されているが、該特殊遊技モードGEの選択に係る処理については、遊技モードの振分け抽選に係る処理の説明の後に説明する。
(電源が投入された場合の遊技モードの振分け抽選処理について)
図18に示す如く、パチンコ機10の電源が投入されると、統括制御CPU65aは、遊技モードの振分け抽選(ステップP1)を行う。すなわち、メイン制御CPU60aでは、電源が投入されると、統括制御CPU65aに対して電源投入コマンドを出力し、統括制御CPU65aでは、電源投入コマンドが入力されると、プレミアム用抽選乱数を取得すると共に、この取得したプレミアム用抽選乱数の値を、前記遊技モード振分け抽選テーブルT1Aに設定されているプレミアム用抽選判定値と比較して、第1の高出現遊技モードGAまたは第1の低出現遊技モードGBの何れかを決定する。すなわち、遊技モード振分け抽選テーブルT1Aでは、図13に示す如く、電源が投入された場合に選択可能な第1の高出現遊技モードGAおよび第1の低出現遊技モードGBにのみプレミアム用抽選判定値が設定されており、統括制御CPU65aは、プレミアム用抽選乱数の値が、第1の高出現遊技モードGAに振分けられているプレミアム用抽選判定値に該当する場合に第1の高出現遊技モードGAを決定し(ステップP2)、プレミアム用抽選乱数の値が、第1の低出現遊技モードGBに振分けられているプレミアム用抽選判定値に該当する場合に第1の低出現遊技モードGBを決定する(ステップP3)。具体的には、統括制御CPU65aでは、プレミアム用抽選乱数の値が「0」〜「33」であれば第1の高出現遊技モードGAを決定し、プレミアム用抽選乱数の値が「34」〜「96」であれば第1の低出現遊技モードGBを決定する。この電源が投入された場合における遊技モードの振分け抽選では、プレミアム演出が実行され易い第1の高出現遊技モードGAが決定される確率(34/97)は、該第1の高出現遊技モードGAよりはプレミアム演出が実行され難い第1の低出現遊技モードGBが決定される確率(63/97)より低いものの、電源投入直後においても第1の低出現遊技モードGBよりはプレミアム演出が出現し易い第1の高出現遊技モードGAで遊技を行い得る可能性があることから、遊技者はプレミアム演出の出現を期待して遊技を行うことができる。すなわち、電源が投入された場合に決定される遊技モードによってプレミアム演出が実行される確率を変えることができるので、毎日同じ確率でプレミアム演出が出現するとは限らず、演出が単調となるのを抑制して遊技の興趣を向上し得る。
前記統括制御CPU65aでは、電源が投入された場合における遊技モードの振分け抽選で決定された遊技モードを特定する情報(フラグなど)を、統括制御CPU65cの所定の領域に記憶されている電源投入時点での記憶の情報に上書きする。これにより、統括制御CPU65aは、現在滞在している遊技モードを認識し得るようになっている。
(大当り判定が肯定判定の場合における遊技モードの振分け抽選処理について)
前記始動入賞装置30への入賞を契機として、前記メイン制御CPU60aは、大当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数および大当り判定値、特図決定用判定値、演出実行判定値、変動パターン振分判定値、普図当り判定値等を用いて、各種判定を行い、各種判定結果に応じた各種指定コマンドを統括制御CPU65aに出力する。大当り判定用乱数および大当り判定値を用いた大当り判定において肯定判定(ステップP4)されると、特図決定用乱数および特図決定用判定値を用いた特図決定判定により特図1または特図2が決定される。そして、特図1または特図2として決定された当り図柄が確変図柄であった場合は、前記確変フラグに「1」が設定され、変短図柄であった場合は、前記作動フラグに「1」が設定される。なお、当り図柄が非確変図柄であれば、確変フラグに「0」が設定され、非変短図柄であれば、作動フラグに「0」が設定される。
前記メイン制御CPU60aでの大当り判定で肯定判定されて、該判定結果に応じて決定された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが統括制御CPU65aに出力されると、該統括制御CPU65aは、入力された変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。また、メイン制御CPU60aは、当り図柄が確変状態および変短状態の両方を付与する種別の図柄であった場合は、統括制御CPU65aに高確変短指定コマンドを出力し、当り図柄が変短状態のみを付与する種別の図柄であった場合は、統括制御CPU65aに低確変短指定コマンドを出力する。そして、統括制御CPU65aでは、入力された指定コマンドに基づいて、肯定判定された当り遊技が終了した後の遊技モードを決定する振分け抽選処理を行なう。なお、この振分け抽選においては、メイン制御CPU60aから統括制御CPU65aに高確変短指定コマンドまたは低確変短指定コマンドが入力されたときに、該統括制御CPU65aはプレミアム用抽選乱数を取得すると共に、この取得したプレミアム用抽選乱数の値を、滞在している遊技モードGC,GDに応じて遊技モード振分け抽選テーブルT1B,T1Cで振分けられたプレミアム用抽選判定値と比較して、遊技モードGC,GDの何れかを決定する。
(低確変短指定コマンドが入力された場合について)
前記統括制御CPU65aに低確変短指定コマンドが入力された場合(ステップP5,P6)は、該統括制御CPU65aではプレミアム用抽選乱数を取得すると共に、この取得したプレミアム用抽選乱数の値を、遊技モード振分け抽選テーブルT1Cに設定されているプレミアム用実行可否判定値と比較して、第2の高出現遊技モードGCまたは第2の低出現遊技モードCDの何れかを決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、プレミアム用抽選乱数の値が、遊技モード振分け抽選テーブルT1Cにおいて低確変短遊技状態に移行する場合に対応して第2の高出現遊技モードGCまたは第2の低出現遊技モードGDに振分けられたプレミアム用実行可否判定値と比較して決定する。具体的には、統括制御CPU65aは、プレミアム用抽選乱数の値が「0」〜「33」であれば第2の高出現遊技モードGCを決定し(ステップP7)、プレミアム用抽選乱数の値が「34」〜「96」であれば第2の低出現遊技モードGDを決定する(ステップP8)。
前記統括制御CPU65aが第2の高出現遊技モードGCを決定した場合は、当該第2の高出現遊技モードGCを決定する契機となった大当り判定の肯定判定により実行される大当り遊技後においては、大当り判定の判定結果が肯定判定となった場合のプレミアム演出の実行可否判定は、図14に示す実行可否判定テーブルT2における第2の高出現遊技モードGCに対応する振分けに基づいてプレミアム演出を「実行する」、「実行しない」が決定される。また、統括制御CPU65aが第2の低出現遊技モードGDを決定した場合は、当該第2の低出現遊技モードGDを決定する契機となった大当り判定の肯定判定により実行される大当り遊技後においては、大当り判定の判定結果が肯定判定となった場合のプレミアム演出の実行可否判定は、図14に示す実行可否判定テーブルT2における第2の低出現遊技モードGCに対応する振分けによってプレミアム演出を「実行する」、「実行しない」が決定される。
本実施例では、低確変短遊技状態に移行する際に遊技モードの振分け抽選で決定可能な第2の高出現遊技モードGCと第2の低出現遊技モードGDとのプレミアム用実行可否判定値の振分け割合は、電源が投入された場合における遊技モードの振分け抽選で決定可能な第1の高出現遊技モードGAと第1の低出現遊技モードGBとのプレミアム用実行可否判定値の振分け割合と同じになっている。但し、第2の低出現遊技モードGDにおいてプレミアム演出の実行可否判定で「実行する」に当選する確率(12/97)は、第1の低出現遊技モードGBにおけるプレミアム演出の実行可否判定で「実行する」に当選する確率(7/97)より高く設定されているので(図14参照)、通常遊技状態より遊技者にとって有利な遊技状態である低確変短遊技状態に移行する場合の方が、よりプレミアム演出が出現し易い遊技モードへ移行する確率が高く、プレミアム演出を見ることができる期待感を高めることができる。
なお、大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間が終了した場合に行われる遊技モードの振分け抽選処理については、後述する。また、変短状態が付与されている状態で、大当りに当選(引き戻し大当り)した場合は(ステップP9)、当該大当りとなった図柄の種類(確変大当りまたは非確変大当り)に応じて、ステップP5またはステップP10に移行する。
(高確変短指定コマンドが入力された場合について)
前記統括制御CPU65aに高確変短指定コマンドが入力された場合(ステップP10,P11)は、該統括制御CPU65aではプレミアム用抽選乱数を取得すると共に、この取得したプレミアム用抽選乱数の値を、遊技モード振分け抽選テーブルT1Bに設定されているプレミアム用抽選判定値と比較して、第2の高出現遊技モードGCまたは第2の低出現遊技モードGDの何れかを決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、プレミアム用抽選乱数の値が、遊技モード振分け抽選テーブルT1Bにおいて高確変短遊技状態に移行する場合に対応して第2の高出現遊技モードGCまたは第2の低出現遊技モードGDに振分けられたプレミアム用抽選判定値と比較して決定する。具体的には、統括制御CPU65aでは、プレミアム用抽選乱数の値が「0」〜「61」であれば第2の高出現遊技モードGCを決定し(ステップP12)、プレミアム用抽選乱数の値が「62」〜「96」であれば第2の低出現遊技モードGDを決定する(ステップP13)。
そして、前記統括制御CPU65aが第2の高出現遊技モードGCを決定した場合または第2の低出現遊技モードGDを決定した場合は、低確変短指定コマンドが入力された場合で説明したと同様に、当該第2の高出現遊技モードGCまたは第2の低出現遊技モードGDを決定する契機となった大当り判定の肯定判定により実行される大当り遊技後においては、大当り判定の判定結果が肯定判定となった場合のプレミアム演出の実行可否判定は、図14に示す実行可否判定テーブルT2における第2の高出現遊技モードGCまたは第2の低出現遊技モードGDに対応するプレミアム用抽選判定値の振分けに基づいてプレミアム演出を「実行する」、「実行しない」が決定される。
本実施例では、高確変短遊技状態に移行する場合に遊技モードの振分け抽選で第2の高出現遊技モードGCが決定される割合は、低確変短遊技状態に移行する場合の遊技モードの振分け抽選で第2の高出現遊技モードGDが決定される割合より高く設定されている。すなわち、遊技者にとってより有利となる高確変短遊技状態に移行する場合の方が、よりプレミアム演出が出現し易い遊技モードへ移行する確率が高く、遊技者にプレミアム演出を見ることができる期待度を高めることができると共に優越感を与えることができる。
本実施例では、遊技モードを抽選する機会を、電源が投入された場合のみでなく、大当り判定が肯定判定された場合にも設定しているので、電源が投入された場合に決定された遊技モードが継続することで、プレミアム演出が実行される確率が一定となってしまうのを防ぐことができ、遊技の興趣を向上し得る。また、大当り判定が肯定判定の場合で、高確変短遊技状態に移行する際に実行される遊技モードの振分け抽選においてプレミアム演出が実行され易い高出現遊技モード(第2の高出現遊技モードGC)と、プレミアム演出が実行され難い低出現遊技モード(第2の低出現遊技モードGD)との振分け割合は、電源が投入された場合に実行される遊技モードの振分け抽選においてプレミアム演出が実行され易い高出現遊技モード(第1の高出現遊技モードGA)と、プレミアム演出が実行され難い低出現遊技モード(第1の低出現遊技モードGB)との振分け割合とを異ならせている。従って、プレミアム演出が実行される確率も多様とすることができ、演出の幅を広げて興趣のある遊技を行い得る。
(高確変短遊技状態で第2の高出現遊技モードに滞在している場合の処理について)
前記遊技状態が高確変短遊技状態に移行すると共に、遊技モードが第2の高出現遊技モードGCに設定されている状態において、大当り判定の判定結果が肯定判定でかつ確変図柄の大当りとなった場合(ステップP14,P15)は、前記統括制御CPU65aは、遊技モードの振分け抽選を行うことなく、該第2の高出現遊技モードGCを維持する。これにより、高確変短遊技状態に移行すると共に第2の高出現遊技モードGCに入った(決定した)場合は、高確変短遊技状態が継続する条件において、第2の高出現遊技モードGCに滞在するようになっている。従って、遊技者にプレミアム演出を見る機会を多く与えることが可能となり、演出の興趣が向上する。すなわち、遊技者にとって最も有利な遊技状態(高確変短遊技状態)において、プレミアム演出が実行される確率を高く維持することで、遊技者に優越感を与えることができる。
なお、遊技状態が高確変短遊技状態でかつ第2の高出現遊技モードGCに滞在している状態において、大当り判定の判定結果が肯定判定でかつ非確変図柄の大当りとなった場合は(ステップP16)、遊技モードの振分け抽選処理を行うことなく第2の高出現遊技モードGCに滞在した状態で、変短状態の付与期間が終了によって、遊技モードの振分け抽選処理が実行される(ステップP18,P19)。これに対し、変短状態が付与されている状態で、大当りに当選(引き戻し大当り)した場合(ステップP17)は、当該大当りの種類(確変大当りまたは非確変大当り)に応じて、ステップP15またはステップP16に移行する。すなわち、高確変短遊技状態に移行すると共に第2の高出現遊技モードGCに入った(決定した)場合は、変短状態の付与期間が終了するまでは第2の高出現遊技モードGCに滞在しているので、低確変短遊技状態に移行した場合であっても、前記引き戻し大当りが発生した場合は、第2の高出現遊技モードGCが継続し、プレミアム演出が実行される確率を高く維持することができる。
(変短状態の付与期間が終了した場合の遊技モードの振分け抽選処理について)
前記高確変短遊技状態で第2の高出現遊技モードGCまたは第2の低出現遊技モードGDに滞在している状態で、前記変短状態が終了(ステップP18)して通常遊技状態に移行する場合は、前記統括制御CPU65aは、遊技モード振分け抽選テーブルT1Dを用いて遊技モードの振分け抽選を行う。すなわち、統括制御CPU65aは、カウンタ等によって変短状態の付与期間が終了したことを検出した場合は、該統括制御CPU65aはプレミアム用抽選乱数を取得し、該プレミアム用抽選乱数の値を、遊技モード振分け抽選テーブルT1Dにおいて第1の高出現遊技モードGAまたは第1の低出現遊技モードGBに振分けられているプレミアム用振分判定値と比較して遊技モードを決定する。具体的には、統括制御CPU65aは、プレミアム用抽選乱数の値が「0」〜「46」であれば第1の高出現遊技モードGAを決定し、プレミアム用抽選乱数の値が「47」〜「96」であれば第1の低出現遊技モードGBを決定する。
ここで、変短状態の付与期間が終了した場合の遊技モードの振分け抽選において第1の低出現遊技モードGBよりプレミアム演出が出現し易い第1の高出現遊技モードGAに決定される確率は、低確変短遊技状態に移行する際の遊技モードの振分け抽選において第2の低出現遊技モードGDよりプレミアム演出が出現し易い第2の高出現遊技モードGCに決定される確率より高く設定されている。第1の高出現遊技モードGAおよび第2の高出現遊技モードGCにおけるプレミアム演出の実行可否判定でプレミアム演出を実行すると決定する確率は異なるものの、遊技モードの振分け抽選の対象となる2つの遊技モードの内でよりプレミアム演出の出現確率が高いモードを決定する確率を、低確変短遊技状態に移行する際の振分け抽選時より変短状態の付与期間が終了した場合の方を高く設定することで、変短状態が終了することによる落胆度合を低減することが可能となる。
(操作ボタンによる演出種類モードの選択処理について)
前記図柄表示装置17において図柄変動演出の待機状態では、該図柄表示装置17に、演出種類モードMA,MB,MC,MDの選択が可能な状態であることを示唆する選択可能演出が表示され、該選択可能演出が表示されている状態で、遊技者が前記操作ボタン36を押下することで、遊技者は好みの演出種類モードMA,MB,MC,MDを選択することができる。すなわち、統括制御CPU65aは、操作ボタン36が押下されて押下信号が入力される毎に演出種類モードMA,MB,MC,MDを順次切り換え、最後の押下信号の入力から所定時間経過しても新たな押下信号の入力がない場合は、統括制御CPU65aは最後の押下信号によって切り換えた演出種類モードMA,MB,MC,MDを特定する情報を統括制御RAM65cに記憶する。
また、前記統括制御CPU65aは、図柄変動演出の開始から所定時間の有効操作時間の間は、操作ボタン36の押下信号を受け付けるようになっており、該有効操作時間の間に操作ボタン36の押下信号が入力されると、演出種類モードMA,MB,MC,MDを切り換える。そして、有効操作時間が経過した後の押下信号はキャンセルし、該有効操作時間の経過時に切り換えられていた演出種類モードを、選択された演出種類モードとして該演出種類モードを特定する情報を統括制御RAM65cに記憶する。本実施例では、演出種類モードとして前記第4の演出種類モードMDが選択された場合は、統括制御CPU65aは、内部的な遊技モードを特殊遊技モードGEに切り換える(決定する)。すなわち、第4の演出種類モードMDに滞在中における大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に行われるプレミアム演出の実行可否判定は、図14に示す実行可否判定テーブルT2において特殊遊技モードGEに対応して「実行する」、「実行しない」に振分けられているプレミアム用実行可否判定値とプレミアム用実行可否乱数の値とを比較して決定する。
本実施例では、予め決められた期間に限って遊技者が演出種類モードMA,MB,MC,MDを選択可能に構成し、特定の演出種類モード(第4の演出種類モードMD)を選択した場合に、遊技モードを特殊遊技モードGEに切り換えるようにしたので、プレミアム演出が実行され易い、され難いの振分けに遊技者を関与させることができ、遊技者の遊技に対する関心を高めることができる。
(プレミアム演出の強制出現処理について)
プレミアム演出を強制的に出現させる処理について、図19を参照して説明する。なお、内部的な遊技モードが第1の高出現遊技モードGAで、第1の演出種類モードMAに滞在している場合で説明する。
図19に示す如く、大当り判定の判定結果が肯定判定した場合に、統括制御CPU65aは、統括制御RAM65cの第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数に1加算して記憶する(ステップQ1)。そして、ステップQ2において統括制御CPU65aは、統括制御RAM65cの第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数が規定回数であるか否かを判定する。すなわち、第1の高出現遊技モードGAの規定回数は「5回」に設定されているので、該ステップQ2では大当り回数が「5回」になっているか否かを判定し、ステップQ2の判定結果が否定(大当り回数が「規定回数」未満)の場合には、統括制御CPU65aは、ステップQ3において滞在している第1の高出現遊技モードGAに応じて、図14の実行可否判定テーブルT2を用いてプレミアム演出の実行可否判定を行う。なお、プレミアム演出の実行可否判定の詳細については後述する。
前記ステップQ3の判定結果が否定の場合は、統括制御CPU65aは、プレミアム演出を行わないことを決定すると共に、大当りに当選したことを確定的に示唆しない通常示唆演出を抽選により決定する(ステップQ4)。この通常示唆演出は、現在滞在している演出種類モードMA(MB,MC,MD)における各演出グループK1〜K5において、通常示唆演出の表示内容を特定する通常演出表示パターンを抽選により決定するものである。そして、統括制御CPU65aは、決定された通常演出表示パターンに対応する演出パターン指定コマンドを前記表示制御基板40、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力し、これにより図柄表示装置17で実行される図柄変動演出において通常示唆演出が実行される。
また、ステップQ3の判定結果が肯定の場合は、ステップQ5で統括制御RAM65cにおける第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数を初期化(0にする)し、ステップQ6に移行して第1の演出種類モードMAにおいてプレミアム演出の演出グループ振分け抽選を行う。すなわち、統括制御CPU65aは、メイン括制御CPU60aから大当り指定コマンドが入力されたときに取得した演出グループ抽選乱数の値を、図15の演出グループ振分け抽選テーブルT3において滞在している第1の演出種類モードMAに対応して各演出グループK1〜K5に振分けられた演出グループ抽選判定値と比較して、第1演出グループK1,第2演出グループK2,第4演出グループK4および第5演出グループK5から1つの演出グループを決定する。従って、統括制御CPU65aは、演出グループ抽選乱数の値が、第1演出グループK1に振分けられている演出グループ抽選判定値に該当する「0」〜「24」であれば、演出グループとして第1演出グループK1を決定する。また、演出グループ抽選乱数の値が、第2演出グループK2に振分けられている演出グループ抽選判定値に該当する「24」〜「54」であれば、演出グループとして第2演出グループK2を決定し、第3演出グループK3に振分けられている演出グループ抽選判定値に該当する「55」〜「74」であれば、演出グループとして第3演出グループK3を決定し、第4演出グループK4に振分けられている演出グループ抽選判定値に該当する「75」〜「84」であれば、演出グループとして第4演出グループK4を決定し、第5演出グループK5に振分けられている演出グループ抽選判定値に該当する「85」〜「96」であれば、演出グループとして第5演出グループK5を決定する(ステップQ7)。ここでは、演出グループとして第1演出グループK1が決定されたものとして説明する。
前記統括制御CPU65aは、演出グループ振分け抽選において決定された演出グループである第1演出グループK1が、前回決定(実行)された演出グループであるか否かを判定する(ステップQ8)。ステップQ8が否定、すなわち前回決定(実行)された演出グループと異なる演出グループであった場合は、決定された演出グループである第1演出グループK1を特定する情報を統括制御RAM65cに記憶し(ステップQ9)する。そして、プレミアム演出表示振分け抽選(ステップQ10)によって、第1演出グループK1として備えている複数種類のプレミアム演出表示パターンK1a,K1b,K1c,K1d,K1eから演出表示振分け乱数および演出表示振分け判定値を用いて1つを決定する。統括制御CPU65aは、決定された第1演出グループK1におけるプレミアム演出表示パターンに対応する演出パターン指定コマンドを、前記表示制御基板40、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。そして、表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される表示演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該表示演出パターンに対応した表示内容でプレミアム演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。また、ランプ制御基板72および音制御基板73において、当該演出パターン指定コマンドが、前記ランプ装置18やスピーカ19による演出も指定するものであった場合は、当該演出パターン指定コマンドに応じてランプ装置18やスピーカ19でのプレミアム演出を行う。
内部的な遊技モードが第1の高出現遊技モードGAで、第1の演出種類モードMAに滞在している状態において、大当りに当選したにも拘らず、プレミアム演出の実行可否判定で4回連続して否定判定されると、5回目の大当りでは、統括制御RAM65cの第1モード記憶領域N1に記憶される大当り回数が「5回」となる。従って、ステップQ2の判定では肯定され、この場合はプレミアム演出の実行可否判定(ステップQ3)を行うことなくステップQ5に移行して統括制御RAM65cの第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数を初期化(0にする)した後、ステップQ6でプレミアム演出の演出グループ振分け抽選を行う。従って、ステップQ2で肯定された場合は、強制的にプレミアム演出が実行される。
すなわち、同じ遊技モードに滞在している状態で大当りに当選したにも拘らず4回連続してプレミアム演出が実行されない否プレミアム演出(通常示唆演出)が図柄表示装置17で実行された場合は、5回目の大当りに当選したときには、強制的にプレミアム演出が実行されるので、長期間に亘ってプレミアム演出が出現しない図柄変動演出が続くことは防止され、遊技者にプレミアム演出を見る機会を確実に与えることができる。
次に、遊技モードが移行した際の大当り回数の処理について、例えば第1の高出現遊技モードGAと第1の低出現遊技モードGBとの間で遊技モードが移行した場合で説明する。なお、現在滞在中の遊技モードが第1の高出現遊技モードGAであり、統括制御RAM65cにおける各遊技モードGA,GBに対応する各モード記憶領域N1,N2に記憶されている大当り回数は「0回」とする。
第1の高出現遊技モードGAに滞在中に大当りに当選(1回目の当選)すると、統括制御RAM65cの第1モード記憶領域N1に「1回」として大当り回数が記憶される。そして、当該第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数が、第1の高出現遊技モードGAに設定されている規定回数(5回)であるか否かを判定(ステップQ2)する。この場合、第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数は「1回」であるので、当該判定は否定され、図19のステップQ3以後と同様の処理が行われる。なお、ここではプレミアム演出の実行可否判定は否定され、第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数は初期化されないものとする。
前記第1の高出現遊技モードGAで2回目の大当りに当選すると、統括制御RAM65cにおける第1モード記憶領域N1の大当り回数に1加算されて「2回」の大当り回数が記憶される。そして、前述したと同様に第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数が、第1の高出現遊技モードGAに設定されている規定回数(5回)であるか否かを判定するが、この場合も第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数は「2回」であるので、当該判定は否定されて、図19のステップQ3以後と同様の処理が行われる。また、この場合もプレミアム演出の実行可否判定は否定され、第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数は初期化されないものとする。
前記2回目の大当り判定の肯定判定で行われた遊技モードの振分け抽選において、第1の高出現遊技モードGAから、第1の低出現遊技モードGBに移行することが決定された場合は、大当り遊技後の遊技モードが第1の低出現遊技モードGBとなる。そして、該第1の低出現遊技モードGBにおいて大当りに当選すると、統括制御RAM65cの第2モード記憶領域N2に「1回」として大当り回数が記憶される。このとき、統括制御RAM65cの第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数は「2回」のままである。そして、第2モード記憶領域N2に記憶されている大当り回数が、第1の低出現遊技モードGBに設定されている規定回数(15回)であるか否かを判定するが、この場合は第2モード記憶領域N2に記憶されている大当り回数は「1回」であるので、当該判定は否定され、図19のステップQ3以後と同様の処理が行われる。
前記大当り回数の判定後のプレミアム演出の実行可否判定において肯定されると、滞在中の第1の低出現遊技モードGBに対応する第2モード記憶領域N2に記憶されている大当り回数が初期化される。すなわち、第2モード記憶領域N2に記憶される大当り回数は、「1回」から「0回」となる。但し、統括制御RAM65cの第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数は「2回」のまま保持される。
次に、大当り判定の肯定判定で行われた遊技モードの振分け抽選において、第1の低出現遊技モードGBから、再び第1の高出現遊技モードGAに移行することが決定された場合は、大当り遊技後の遊技モードが第1の高出現遊技モードGAとなる。そして、該第1の高出現遊技モードGAにおいて大当りに当選すると、統括制御RAM65cの第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数に1加算して「3回」の大当り回数が記憶される。このとき、統括制御RAM65cの第2モード記憶領域N2に記憶されている大当り回数は、前述したように変化しない(「0回」)。そして、第1の高出現遊技モードGAに滞在している間の実行可否判定において肯定判定される条件、または大当り回数が規定回数(5回)に達した条件の何れかが成立したときに、統括制御CPU65aは、統括制御RAM65cの第1モード記憶領域N1に記憶されている大当り回数を初期化して「0回」として統括制御RAM65cすると共に、図19のステップQ6以後と同様の処理を行う。
このように、本実施例のパチンコ機10では、滞在している遊技モード毎に大当り回数を個別に積算すると共に、プレミアム演出が実行される条件または大当り回数が規定回数に達した条件の何れかの成立によってのみ、滞在中の遊技モードに対応して統括制御RAM65cのモード記憶領域に記憶されている大当り回数のみが初期化される。従って、遊技中に遊技モードが移行しても、各遊技モードに予め設定されているプレミアム演出の出現確率が大きく変わるのを防ぐことができる。また、遊技モードによって規定回数を異なるように設定したので、遊技モード毎にプレミアム演出の出現率を異ならせることができ、演出が単調となるのを防いで遊技の興趣を向上し得る。しかも、規定回数は、プレミアム演出が実行され易い遊技モード(第1の高出現遊技モードGAおよび第2の高出現遊技モードGC)が、プレミアム演出が実行され難い遊技モード(第1の低出現遊技モードGBおよび第2の低出現遊技モードGD)より少なく設定されているので、プレミアム演出が実行され易い遊技モードにおいて短期間でプレミアム演出が実行され易くなっており、プレミアム演出を集中して出現させて遊技の興趣を向上し得る。
なお、遊技モードが移行した際の大当り回数の処理について、第1の高出現遊技モードGAと第1の低出現遊技モードGBとの間で移行する場合で説明したが、第2の高出現遊技モードGCと第2の低出現遊技モードGDの間を移行する場合であっても同じである。また、本実施例では、規定回数が設定されていない特殊遊技モードGEが設けられており、該特殊遊技モードGEと第1の高出現遊技モードGAまたは第1の低出現遊技モードGBとの間を移行する場合も同じであるが、特殊遊技モードGEについては大当り回数が積算されたり初期化されない。
(同じプレミアム演出の連続実行回避処理について)
前記ステップQ8の判定が肯定、すなわち今回決定された演出グループと前回決定(実行)された演出グループとが同じであった場合は、ステップQ6に戻って演出グループを再抽選して決定する。この演出グループの再抽選に際して、統括制御CPU65aは、前回決定した演出グループに振分けられている演出グループ抽選判定値に対応しない演出グループ抽選乱数を取得し、該演出グループ抽選乱数の値に基づいて演出グループを決定する。これにより、今回決定される演出グループは、前回決定された演出グループとは異なる演出グループとなり、同じ演出グループのプレミアム演出が連続して出現するのは防止される。
本実施例では、リーチ演出等の大当りに当選した可能性が高いことを示唆(確定的ではない)する通常示唆演出に比べて出現割合が低いプレミアム演出(大当りを確定的に示唆する演出)を実行する場合は、同じプレミアム演出が連続して実行されないようにすることができる。従って、同じプレミアム演出が連続して出現するのを防止し、遊技者に各種のプレミアム演出を見る機会を与えることができると共に、バラエティーに富んだ演出を行い得る。また、プレミアム演出の内容のみでなく、1回の図柄変動演出においてプレミアム演出の実行タイミングが連続して同じタイミングとなるのを防止することができるので、プレミアム演出が出現するタイミングを遊技者に予測され難くすることができ、プレミアム演出が何時出現するのかについての興趣を高めると共に、プレミアム演出が出現することへの期待感を持続させ得る。
(大当り当選時のプレミアム演出の実行可否判定処理について)
次に、大当り当選時のプレミアム演出の実行可否判定処理について説明する。大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、統括制御CPU65aは、プレミアム演出を実行するか否かを判定するプレミアム演出の実行可否判定を行なう(ステップQ3)。このプレミアム演出の実行可否判定は、大当り判定の判定結果が肯定判定された際にメイン制御CPU60aから出力される指定コマンド(高確変短指定コマンドまたは低確変短指定コマンド)が入力されたときに滞在している遊技モードに応じて、図14に示す実行可否判定テーブルT2を用いて行われる。すなわち、メイン制御CPU60aから統括制御CPU65aに高確変短指定コマンドまたは低確変短指定コマンドが入力された場合は、該統括制御CPU65aではプレミアム用実行可否乱数を取得すると共に、この取得したプレミアム用実行可否乱数の値を、滞在している遊技モードGA,GB,GC,GD,GEに応じて実行可否判定テーブルT2で振分けられたプレミアム用実行可否判定値と比較して決定する。例えば、滞在している遊技モードが第1の高出現遊技モードGAであれば、統括制御CPU65aは、プレミアム用実行可否乱数の値が、「実行する」に振り分けられているプレミアム用実行可否判定値に該当する「0」〜「31」であればプレミアム演出を実行することを決定し、「実行しない」に振分けられているプレミアム用実行可否判定値に該当する「32」〜「96」であればプレミアム演出を実行しないことを決定する。
また、第1の低出現遊技モードGBに滞在している場合は、統括制御CPU65aは、プレミアム用実行可否乱数の値が、「実行する」に振分けられているプレミアム用実行可否判定値に該当する「0」〜「6」であればプレミアム演出を実行することを決定し、「実行しない」に振分けられているプレミアム用実行可否判定値に該当する「7」〜「96」であればプレミアム演出を実行しないことを決定する。第2の高出現遊技モードGCに滞在している場合は、統括制御CPU65aは、プレミアム用実行可否乱数の値が、「実行する」に振分けられているプレミアム用実行可否判定値に該当する「0」〜「46」であればプレミアム演出を実行することを決定し、「実行しない」に振分けられているプレミアム用実行可否判定値に該当する「47」〜「96」であればプレミアム演出を実行しないことを決定する。第2の低出現遊技モードGDに滞在している場合は、統括制御CPU65aは、プレミアム用実行可否乱数の値が、「実行する」に振り分けられているプレミアム用実行可否判定値に該当する「0」〜「11」であればプレミアム演出を実行することを決定し、「実行しない」に振分けられているプレミアム用実行可否判定値に該当する「12」〜「96」であればプレミアム演出を実行しないことを決定する。更に、特殊遊技モードGEに滞在している場合は、統括制御CPU65aは、プレミアム用実行可否乱数の値が、「実行する」に振り分けられているプレミアム用実行可否判定値に該当する「0」〜「36」であればプレミアム演出を実行することを決定し、「実行しない」に振分けられているプレミアム用実行可否判定値に該当する「37」〜「96」であればプレミアム演出を実行しないことを決定する。
前述したように、プレミアム演出の実行可否判定を行う際に、滞在している遊技モードGA,GB,GC,GD,GEによって、プレミアム演出を「実行する」、「実行しない」の振分け割合が異なっているので、プレミアム演出をバランスよく出現させることができる。従って、遊技者はプレミアム演出の出現を期待しつつ遊技を楽しむことができる。しかも、遊技モード自体は、前述したように電源が投入された場合、大当り判定で肯定判定された場合および変短状態の付与期間が終了した場合に内部的に抽選されて変更される可能性があるので、プレミアム演出をよりバランスよく出現させることができ、演出の多様化を図って遊技者が演出に飽きてしまうのを防止して遊技を継続させ得る。すなわち、パチンコ機10の稼働率の向上に寄与し得る。また、本実施例では、プレミアム演出を実行するか否かを決定しているので、メリハリのある演出を行うことができ、遊技演出の幅を広げることができる。
(第1別実施例について)
前記実施例では、大当り判定が肯定判定の場合に行われるプレミアム演出の実行可否判定について、大当り図柄の種類を限定することなく行うようにしたが、特定の図柄の場合にのみ実行可否判定を行うようにしてもよい。そこで、第1別実施例では、大当り図柄が、図柄Aに分類される特図1の場合にのみ実行可否判定を行う場合で説明する。
図20に示す如く、大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、当該肯定判定された大当り図柄が、図柄Aに分類される特図1であるか否かをステップR1で判定し、該ステップR1が否定された場合は、ステップR2に移行して統括制御CPU65aは通常示唆演出表示振分け抽選(図19のステップQ4と同じ処理)により、前述したと同様に複数種類の中から通常示唆演出を決定する。これに対し、ステップR1で肯定された場合は、ステップR3に移行してプレミアム演出の実行可否判定を、現在滞在している遊技モードGA,GB,GC,GD,GEに応じて実行可否判定テーブルT2で振分けられているプレミアム用実行可否判定値と、メイン制御CPU60aから大当り指定コマンドが入力されたときに取得したプレミアム用実行可否乱数の値とを用いて行う。そして、ステップR3が否定された場合は、ステップR2に移行して統括制御CPU65aは通常示唆演出を抽選により決定する。
前記ステップR3で肯定された場合は、ステップR4に移行してプレミアム演出の演出グループ振分け抽選を行う。図20のステップR4〜R8までは、図19のステップQ6〜Q10と同じ処理であって、5つの演出グループK1〜K5から1つの演出グループを決定すると共に、今回決定した演出グループと前回決定した演出グループとを比較して異なるのであれば、今回決定した演出グループに属するプレミアム演出表示パターンから抽選により1つ決定する。また、今回決定した演出グループと前回決定した演出グループとが同じであれば、演出グループを再抽選により異なる演出グループを決定する。
第1別実施例では、ステップR8でプレミアム演出のプレミアム演出表示パターンを決定した後、今回決定した演出グループ以外の各演出グループに属する通常示唆演出の表示内容を特定する通常演出表示パターンを抽選により決定する(ステップR9)。そして、統括制御CPU65aは、ステップR8,R9で決定されたプレミアム演出表示パターンおよび通常演出表示パターンに対応する演出パターン指定コマンドを前記表示制御基板40、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。これにより、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出において、プレミアム演出や通常示唆演出が実行される。
第1別実施例では、滞在している遊技モードGA,GB,GC,GD,GEによってプレミアム演出の出現割合を変えるのみでなく、プレミアム演出を実行可能な大当り図柄を限定することで、今までにはないプレミアム演出の出現態様を提供でき、遊技演出の興趣を向上することができる。
(第2別実施例について)
前記実施例では、プレミアム演出の強制出現処理について、大当り回数を積算し、該大当り回数が予め設定された規定回数に達した場合に、プレミアム演出を強制的に実行する場合で説明したが、プレミアム演出の実行可否判定において否定された回数を積算し、該実行可否判定での否定回数が規定回数に達した場合に、プレミアム演出を強制的に実行するよう構成してもよい。そこで、第2別実施例では、実行可否判定での否定回数が規定回数に達した場合に、プレミアム演出を強制的に実行する処理につき図21を参照して説明する。なお、基本的な処理のステップは図19に示すステップと同じであるので、異なる部分についてのみ説明して、同じステップについては同じ符号を付すものとする。
図21において、大当り判定の判定結果が肯定判定した場合に、統括制御CPU65aは、ステップU1において滞在している遊技モードGA,GB,GC,GDに応じて、図14の実行可否判定テーブルT2を用いてプレミアム演出の実行可否判定を行う。ステップU1の判定結果が肯定の場合は、ステップU2で統括制御RAM65cにおける遊技モードGA,GB,GC,GDに対応する記憶領域に記憶されている否定回数を初期化(0にする)し、ステップQ6に移行して前述したと同様の処理を行う。
これに対し、ステップU1の判定結果が否定の場合は、統括制御CPU65aは、統括制御RAM65cにおける遊技モードGA,GB,GC,GDに対応する記憶領域に記憶されている否定回数に1加算して記憶する(ステップU3)。そして、ステップU4において統括制御CPU65aは、統括制御RAM65cにおける遊技モードGA,GB,GC,GDに対応する記憶領域に記憶されている否定回数が規定回数であるか否かを判定する。なお、否定回数に対応する規定回数は、遊技モードGA,GB,GC,GDに応じて個別に設定される。
前記ステップU4の判定結果が否定(否定回数が「規定回数」未満)の場合には、統括制御CPU65aは、ステップQ4に移行して通常示唆演出を抽選により決定する。これに対し、ステップU4の判定結果が肯定の場合は、ステップU2で統括制御RAM65cにおける遊技モードGA,GB,GC,GDに対応する記憶領域に記憶されている否定回数を初期化(0にする)し、ステップQ6に移行して前述したと同様の処理を行う。
すなわち、第2別実施例においても、大当りに当選したにも拘らず規定回数に達するまでプレミアム演出が実行されない場合は、プレミアム演出の実行可否判定での否定回数が規定回数に達したときには、強制的にプレミアム演出を実行することができるので、長期間に亘ってプレミアム演出が出現しない図柄変動演出が続くことは防止され、遊技者にプレミアム演出を見る機会を確実に与えることができる。なお、第2別実施例においても、否定回数は、同じ遊技モードに滞在している状態で個別に積算されると共に個別に初期化されるので、各遊技モードにおいてバランスよくプレミアム演出を出現させることができる。また、第2別実施例では、プレミアム演出の実行可否判定での否定回数を記憶する記憶手段としての機能を統括制御RAM65cが備えると共に、該否定回数が規定回数に達した場合にプレミアム演出を強制的に実行する演出情報決定手段としての機能を統括制御RAM65aが有する。
(変更例)
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例では、大当りが付与されることを確定的に示唆する示唆演出情報に基づくプレミアム演出の実行確率が異なる複数種類の遊技モードを設定し、該遊技モードから1つを決定するよう構成したが、示唆演出情報に基づく演出としては、プレミアム演出に限定されるものではなく、大当りが付与されることを示唆する演出であれば、例えばリーチ演出やスーパーリーチ演出等の通常示唆演出情報に基づく演出であってもよい。
(2) 実施例では、大当りが付与されることを確定的に示唆する示唆演出情報に基づくプレミアム演出の実行確率が異なる複数種類の遊技モードの振分け抽選を、電源が投入された場合、大当り判定が肯定判定された場合、変短状態の付与期間が終了した場合の夫々に実行するよう構成したが、少なくとも電源が投入された場合に振分け抽選を実行するものであればよい。
(3) 実施例では、遊技者の操作によって選択可能な特殊遊技モードを1つ設定した場合で説明したが、複数の特殊遊技モードを設定してもよい。すなわち、遊技者が選択可能な複数の演出種類モードの夫々に特殊遊技モードを対応付けておき、選択された演出種類モードに応じて内部的な遊技モードが特殊遊技モードに切り換わる構成を採用し得る。
(4) 実施例では、高確変短状態および低確変短状態においては操作ボタンからの押下信号を統括制御CPUが受け付けないようにして、当該高確変短状態および低確変短状態では遊技者が表示上の演出種類モードを選択出来ない場合で説明したが、遊技状態に関係なく、常に操作ボタンからの押下信号を統括制御CPUが受け付けるように構成して、どのような遊技状態であっても遊技者が演出種類モードを選択し得る構成を採用可能である。
(5) 実施例では、電源が投入された場合と大当り判定が肯定判定された場合とでは、遊技モードの振分け抽選において決定可能な遊技モードを異なるよう構成したが、同じ遊技モードの中から決定するよう構成してもよい。
(6) 実施例では、電源が投入された場合、大当り判定が肯定判定された場合、変短状態の付与期間が終了した場合の夫々において実行される遊技モードの振分け抽選では、プレミアム演出の実行確率が異なる2種類の遊技モードから1つを決定するよう構成したが、3つ以上の実行確率が異なる遊技モードから1つを決定するようにしてもよい。
(7) 実施例では、演出グループ振分け抽選において今回決定された演出グループが前回決定した演出グループと同じ場合は、再抽選により前回決定した演出グループとは異なる演出グループを決定するよう構成したが、演出グループのみでなく、該グループ内に設定される複数種類のプレミアム演出表示パターンも異なる種類のものを決定するようにしてもよい。例えば、前回が第1演出グループK1におけるプレミアム演出表示パターンK1aが決定されていた場合は、演出グループとしては他の第2演出グループK2,第3演出グループK3,第4演出グループK4,第5演出グループK5の中から決定すると共に、決定された演出グループに設定されたプレミアム演出表示パターンの内で、前記プレミアム演出表示パターンK1aとは種類(演出内容)が全く異なる演出表示パターンを決定するようにしてもよい。このように、演出グループに限らず、該演出グループが備えるプレミアム演出表示パターンも、前回と今回とで内容が大きく異なるものを決定するよう構成することで、よりバラエティに富んだ演出を行うことができる。
(8) 実施例では、プレミアム演出を実行することが決定された場合に、前回と今回とで異なる演出グループを決定するよう構成したが、前回と今回とが同じ演出グループであった場合に、演出グループ自体を変えることなく演出グループ内におけるプレミアム演出表示パターンを、前回と今回とが異なるものが決定されるよう構成したものであってもよい。
(9) 実施例では、大当りに当選した際の大当り遊技後に付与される状態が、確変状態か非確変状態かによって遊技モードの振分け割合を異なるよう構成したが、大当り図柄の種類によって遊技モードの振分け割合を異なるよう構成してもよい。例えば、遊技者にとってあまり有利とならない、例えば2R突然確変大当り遊技が付与される種類の図柄B,bで大当りが当選した場合の遊技モードの振分け抽選において高出現遊技モードが決定される確率を、他の種類の図柄で大当りが当選した場合の遊技モードの振分け抽選において高出現遊技モードが決定される確率より高く設定してもよい。また、2R突然確変大当り遊技が付与される種類の図柄B,bで大当りが当選した場合の遊技モードの振分け抽選では、高出現遊技モードに決定するようにしてもよい。このように、遊技者にとってあまり有利とならない大当りが付与される場合であっても、当該大当り遊技後にはプレミアム演出が出現し易い遊技モードとなることで、遊技者の落胆度合を抑えて遊技を継続させる意欲を与えることができる。なお、遊技者にとってあまり有利とならない当りとしては、当り抽選時の遊技状態が変化しない小当りも含む。
(10) 第2別実施例では、大当り図柄の種類が図柄Aに属する特図1の場合にのみ、プレミアム演出の実行可否判定を行うよう構成したが、その他の種類の図柄B,C,D,a,b,c,dの場合にのみプレミアム演出の実行可否判定を行うようにしてもよく、またプレミアム演出の実行可否判定を行う図柄の種類を複数としてもよい。
(11) デモンストレーション状態において、統括制御CPUに操作ボタンの長押し等の特定条件での押下信号の入力があった場合に、該統括制御CPUが遊技モードを第1の低出現遊技モードに切り換えたり、統括制御RAMに記憶されている大当り回数や否定回数を初期化したり、または統括制御RAMに記憶されている前回決定されたプレミアム演出に関する情報を初期化するよう構成してもよい。
(12) 実施例では、遊技球が一定の確率で入賞可能な第1始動入賞手段と、遊技球の入賞確率を可変可能な第2始動入賞手段とを始動入賞手段として備え、各始動入賞手段毎に検出手段を設けて個別に遊技球の入賞を検出するよう構成したが、該第1および第2始動入賞手段の入賞検出手段を共通にしてもよい。すなわち、第1始動入賞手段への入賞と、第2入賞手段への入賞とを区別しないよう構成してもよい。
(13) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(統括制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に、別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。すなわち、統括制御CPUを、当り遊技実行手段として機能させることができるものである。
(14) また、実施例において統括制御手段(統括制御CPU)が備える機能の全部または一部を表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段が備える機能の全部または一部を統括制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、統括制御基板(統括制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における統括制御手段および表示制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、統括制御手段が兼用することができる。
(15) 実施例では、第1特典遊技状態が付与されている状態を確変状態としたが、これに限られるものではなく、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態を組み合わせた状態を確変状態とすることもできる。この場合に、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態の何れも付与されていない状態を非確変状態とすることができる。
(16) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
17 図柄表示装置(図柄表示手段)
30 始動入賞装置(始動入賞手段)
36 操作ボタン(操作手段)
60a メイン制御CPU(当り判定手段,確変状態判定手段,入賞率向上状態判定手段,入賞率向上状態付与期間決定手段)
65a 統括制御CPU(演出情報決定手段,演出実行制御手段,モード決定手段)
GA 第1の高出現遊技モード
GB 第1の低出現遊技モード
GC 第2の高出現遊技モード
GD 第2の低出現遊技モード
GE 特殊遊技モード

Claims (8)

  1. 遊技球が入賞可能な始動入賞手段と、該始動入賞手段への入賞を契機として当りか否かを判定する当り判定手段と、前記始動入賞手段への入賞を契機として複数種類の図柄を変動させる図柄変動演出を実行する図柄表示手段とを備え、前記当り判定手段の判定結果が肯定判定の場合に、図柄変動演出の終了後に当り遊技を実行可能な遊技機において、
    前記当り判定手段の判定結果が肯定判定の場合に、前記図柄変動演出の終了後に当り遊技が付与されることを示唆する示唆演出情報を複数種類の中から1つ決定可能な演出情報決定手段と、
    前記演出情報決定手段が示唆演出情報を決定した場合に、当該示唆演出情報に基づく演出を前記図柄表示手段で実行させる演出実行制御手段と、
    電源投入時に、複数種類の遊技モードの中から1つの遊技モードを決定可能なモード決定手段とを備え、
    前記複数種類の遊技モードは、示唆演出情報が実行される確率が異なるよう設定される
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記モード決定手段は、前記当り判定手段の判定結果が肯定判定の場合に、当該肯定判定により実行される当り遊技後の遊技モードを、複数種類の遊技モードの中から1つ決定するよう構成した請求項1記載の遊技機。
  3. 前記示唆演出情報は、当り遊技を確定的に示唆する確定示唆演出情報を含み、
    電源投入時および前記当り判定手段の判定結果が肯定判定の場合に前記モード決定手段が決定可能な遊技モードとして、示唆演出情報が実行される確率が高い高出現遊技モードと低い低出現遊技モードとが設定され、
    前記モード決定手段が電源投入時に決定する高出現遊技モードおよび低出現遊技モードの振分け割合と、該モード決定手段が当り判定手段の判定結果が肯定判定の場合に決定する高出現遊技モードおよび低出現遊技モードの振分け割合とを異なるよう設定した請求項2記載の遊技機。
  4. 前記当り判定手段の判定結果以外の条件で前記モード決定手段が決定可能な遊技モードとして、示唆演出情報が実行される確率が高い第1の高出現遊技モードと低い第1の低出現遊技モードとが設定されると共に、
    前記当り判定手段の判定結果が肯定判定の場合に前記モード決定手段が決定可能な遊技モードとして、示唆演出情報が実行される確率が高い第2の高出現遊技モードと低い第2の低出現遊技モードとが設定され、
    前記第2の高出現遊技モードにおいて示唆演出情報が実行される確率は、第1の高出現遊技モードにおいて示唆演出情報が実行される確率より高く設定されると共に、
    前記第2の低出現遊技モードにおいて示唆演出情報が実行される確率は、第1の低出現遊技モードにおいて示唆演出情報が実行される確率より高く設定される請求項2または3記載の遊技機。
  5. 前記始動入賞手段は、遊技領域を流下する遊技球の入賞確率を可変可能に構成され、
    前記当り判定手段の判定結果が肯定判定の場合に、当り判定手段の判定結果が肯定判定となる確率が向上する確変状態を付与するか否かを判定する確変状態判定手段と、
    前記当り判定手段の判定結果が肯定判定の場合に、前記始動入賞手段への遊技球の入賞確率を向上させる入賞率向上状態を付与するか否かを判定する入賞率向上状態判定手段と、
    前記入賞率向上状態判定手段の判定結果が肯定判定の場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する入賞率向上状態付与期間決定手段とを備え、
    前記入賞率向上状態判定手段および確変状態判定手段の判定結果が何れも肯定判定の場合に前記モード決定手段が高出現遊技モードを決定する確率は、前記入賞率向上状態判定手段の判定結果が肯定判定で確変状態判定手段の判定結果が否定判定の場合に前記モード決定手段が高出現遊技モードを決定する確率より高く設定される請求項3または4記載の遊技機。
  6. 前記入賞率向上状態判定手段および確変状態判定手段の判定結果が何れも肯定判定となった遊技状態で、前記当り判定手段の肯定判定でモード決定手段が高出現遊技モードを決定した場合は、前記入賞率向上状態付与期間決定手段が決定した入賞率向上状態を付与する期間が終了するまで高出現遊技モードを維持するようにした請求項5記載の遊技機。
  7. 前記モード決定手段は、前記入賞率向上状態付与期間決定手段が決定した入賞率向上状態を付与する期間が終了した場合に遊技モードを決定するよう設定され、
    前記入賞率向上状態判定手段の判定結果が肯定判定で確変状態判定手段の判定結果が否定判定となった遊技状態での入賞率向上状態を付与する期間が終了した場合に前記モード決定手段が高出現遊技モードを決定する確率は、前記当り判定手段の肯定判定で前記確変状態判定手段の判定結果が否定判定の場合に前記モード決定手段が高出現遊技モードを決定する確率より高く設定される請求項5または6記載の遊技機。
  8. 遊技者が操作可能な操作手段を備え、
    前記遊技モードは、前記操作手段により選択可能な特殊遊技モードを含み、
    前記モード決定手段は、前記操作手段の選択操作に基づいて前記特殊遊技モードを決定する請求項1〜7の何れか一項に記載の遊技機。
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