以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。先ず、図1乃至図3を参照して実施形態に係るパチンコ機の全体構成について説明する。図1は、パチンコ機を示す正面図である。図2は、本体枠および前面枠を開放した状態のパチンコ機を示す斜視図である。図3は、パチンコ機の裏面構成を示す背面図である。
図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2、本体枠3、遊技盤4、前面枠5等を備えて構成されている。外枠2は、上下左右の枠材によって縦長四角形の枠状に形成され、外枠2の前側下部には、本体枠3の下面を受ける下受板6を有している。外枠2の前面一側には、ヒンジ機構7によって本体枠3が前方に開閉可能に装着されている。なお、外枠2は、木製の枠材に代えて、樹脂やアルミニウム等の軽金属によって形成された部材であってもよい。
本体枠3は、前枠体8、遊技盤装着枠9、および機構装着枠10を備えており、これらを合成樹脂材によって一体成形することで構成されている。本体枠3の前側に形成された前枠体8は、外枠2前側の下受板6を除く外郭形状に対応する大きさの矩形枠状に形成され、外枠2に対して開閉自在に構成されている。なお、外枠2に対する本体枠3の開閉は、内枠開放スイッチ36(図5に符号のみ記載)によって検出されるようになっている。
また、本体枠3は、合成樹脂材によって一体に形成されるとともに、前面側に遊技盤装着枠9が後面側に機構装着枠10がそれぞれ形成されている。これによって、合成樹脂製の本体枠3は、従来の前枠(内枠、前面枠等と呼ばれることがある)と、機構板(裏機構板、裏セット板等と呼ばれることがある)との機能を兼ね備えている。
前枠体8の後部に一体的に形成された遊技盤装着枠9には、遊技盤4が前方から着脱交換可能に装着されるようになっている。また、遊技盤装着枠9の左側部には、係合突部33が上下に2つ形成され、遊技盤装着枠9の右側部には、係合凹部(図示しない)が上下に2つ形成されている。また、遊技盤4の盤面(前面)の左側部には係合突部33と対応する係止凹部34が上下に2つ形成され(図4参照)、遊技盤4の盤面の右側部には係合凹部と対応する係合フック35が上下に2つ形成されている。係合フック35は、遊技盤4と遊技盤装着枠9とを係脱可能に係止する。
また、遊技盤4の左下部には、係止フック38が形成され(図4参照)、遊技盤装着枠9の左下部には、係止フック38と対応する付勢ロック部37が設けられている。遊技盤4を遊技盤装着枠9に装着した場合には、付勢ロック部37が係止フック38を下方に付勢して係止する。そして、付勢ロック部37によって係止フック38を下方に付勢することにより遊技盤4に下方への付勢力を作用しつつ係止することができる。これにより、遊技盤4が遊技盤装着枠9の下縁部と密着して下方に押圧固定される。
また、遊技盤4の盤面には、外レールと内レールとを備えた案内レール11が設けられている。また、遊技盤装着枠9よりも下方に位置する前枠体8の前側下部の一側寄りには、重低音用スピーカ14が装着されている。また、前枠体8前面の下部領域内の上側部分には、遊技盤4の発射通路に向けて遊技球を導く発射レール15が傾斜状に装着されている。一方、前枠体8前面の下部領域内の下側部分には、下前面部材16が装着されている。下前面部材16前面のほぼ中央には、下皿17が設けられ、片側寄りには操作ハンドル18が設けられている。
また、図2に示すように、本体枠3(前枠体8)のヒンジ機構7が設けられる側とは反対側となる開放側の後面には、外枠2に対して本体枠3を施錠する機能と、本体枠3に対して前面枠5を施錠する機能とを兼ね備えた施錠装置19が装着されている。施錠装置19は、外枠2に設けられた閉止具20に係脱可能に係合して本体枠3を閉鎖状態に施錠する上下複数の本体枠施錠フック21と、前面枠5の開放側の後面に設けられた閉止具22に係脱可能に係合して前面枠5を閉鎖状態に施錠する上下複数の扉施錠フック23とを備えている。
しかして、シリンダー錠24の鍵穴に鍵が挿入されて一方向に回動操作されることによって、本体枠施錠フック21と外枠2の閉止具20との係合が解除されて本体枠3が解錠され、これとは逆方向に鍵が回動操作されることによって、扉施錠フック23と前面枠5の閉止具22との係合が解除されて前面枠5が解錠されるようになっている。なお、シリンダー錠24の前端部は、パチンコ機1の前方から鍵を挿入して解錠操作が行えるように、前枠体8および下前面部材16を貫通して下前面部材16の前面に露出して配置されている。
本体枠3前面の一側には、ヒンジ機構25によって前面枠5が前方に開閉可能に装着されている。前面枠5は、扉本体フレーム26、および上皿28を備えて構成されている。扉本体フレーム26は、プレス加工された金属製フレーム部材によって構成され、前枠体8の上端から下前面部材16の上縁に亘る部分を覆う大きさに形成されている。扉本体フレーム26のほぼ中央には、後述する遊技領域12を前方から透視可能なほぼ円形状の開口窓30が形成されている。また、扉本体フレーム26の後側には、開口窓30よりも大きい矩形枠状をなす窓枠31が設けられている。この窓枠31には、ガラスまたは透明樹脂板等の透明板32が装着されている。なお、本体枠3に対する前面枠5の開閉は、扉開放スイッチ39(図5に符号のみ記載)によって検出されるようになっている。
扉本体フレーム26の前側には、開口窓30の周囲において、左右両側部にパチンコ機1を光装飾する枠ランプ27が、下部に上皿28が、上部に中高音用スピーカ29が装着されている。なお、枠ランプ27は、後述する画像表示装置42にて実行される演出の演出態様に応じて点灯・消灯制御され、中高音用スピーカ29および上述した重低音用スピーカ14は、画像表示装置42にて実行される演出の演出態様に応じて複数種類の音出力態様の音出力制御が実行される。このように、画像表示装置42にて実行される演出に同期して枠ランプ27の点灯・消灯制御、中高音用スピーカ29および重低音用スピーカ14の音出力制御、を実行することにより演出効果を高め、遊技者の興趣を向上させるためのものである。また、中高音用スピーカ29および重低音用スピーカ14では、不正行為が実行されたことを報知する警告音、遊技に関するエラー状態が発生したことを報知する情報音、等の出力も行われる。
次に、本体枠3の裏面構成について説明すると、図3に示すように、本体枠3の裏面上側には、遊技島に設置される球揚送装置から供給される遊技球を貯留する球タンク105と、球タンク105と払出装置103とを接続し、球タンクに貯留される遊技球を流下せしめるタンクレール106と、が配置されている。なお、タンクレール106によって球タンク105と接続される払出装置103(球払出手段)は、ユニット状に形成され、タンクレール106からの遊技球を受け入れて遊技球の払い出しを指示する信号にもとづいて所定個数の遊技球を払い出す。
また、タンクレール106の下方には、基板等が内蔵される基板保護カバー107が設けられている。なお、基板保護カバー107は、タンクレール106から落下した球によってこれら基板類が損傷するのを防止するとともに、各基板への不正行為を防止する役割を担っている。また、基板保護カバー107は、パチンコ機1の後面側に張り出しており、その下方に主制御基板101が配置されている。また、主制御基板101の遊技盤4後面側には周辺制御基板111(図5に符号のみ記載)が配置されている。しかして、主制御基板101および周辺制御基板111の上方がパチンコ機1の後面側に張り出した基板保護カバー107によって覆われ、タンクレール106から落下した球によって主制御基板101および周辺制御基板111が損傷するのを防止している。
また、本体枠3の裏面下側一側に発射制御装置104(発射手段)が取り付けられている。この発射制御装置104は、発射位置に送られた球を発射する発射ハンマーと、発射ハンマーに往復回動動作を付与する発射モータ等を集約して設けることにより構成され、操作ハンドル18と関連付けられている。また、発射制御装置104の右側方には、払出制御基板102が設けられている。払出制御基板102は、主制御基板101からの遊技球の払い出しを指示する信号を受信したことにもとづいて払出装置103を駆動制御する。
次に、遊技盤4に設けられる各種構成部材および装置について図4を参照して説明する。図4は、遊技盤4を示す正面図である。
遊技盤4の盤面には、案内レール11が円形状に立設する。案内レール11は、外レール11aと内レール11bによって構成され、内レール11bの先端部には、外レール11aと内レール11bによって囲まれる領域への遊技球の進入を防止する逆流防止弁11cが設けられている。また、内レール11bおよび逆流防止弁11cによって囲まれる領域に遊技領域12を形成している。遊技領域12は、種々の部材によって、遊技球を転動可能な領域と、その他の領域(遊技球を転動不可能な領域)と、に区画形成される。具体的には、遊技領域12の中央部分に、遊技盤4の前面側の盤面から前方に所定の厚みを有し、中央が刳り貫かれた規制壁部材40が立設し、遊技領域12を区画している。すなわち、遊技領域12を流下してきた遊技球が規制壁部材40に接触すると、規制壁部材40の左右両側の一方に誘導され、規制壁部材40の内部に進入できないように規制壁部材40が形成されている。
また、規制壁部材40の一部には、遊技球が進入可能な開口(図示しない)が開設され、該開口から進入した遊技球は、規制壁部材40の内壁に沿って設けられる誘導部材40dにより規制壁部材40の下部内側面に誘導される。誘導部材40dは、透明な合成樹脂から形成される筒状の部材であり、内部を転動する遊技球を視認可能に構成される。また、規制壁部材40の下部内側面には、遊技球が転動可能な棚形状を有する入賞補助ステージ40eが形成されている。入賞補助ステージ40eは、その中央部分に前方下方に傾斜した補助溝40fが形成される。該補助溝40fは、後述する上始動口72の真上に位置し、入賞補助ステージ40e上を転動する遊技球を上始動口72の真上に放出し、上始動口72への入賞を補助するものである。
なお、この実施の形態では、誘導部材40dを透明な合成樹脂から形成することによって内部を転動する遊技球を視認可能としたが、誘導部材40dの内部を転動する遊技球が視認可能であれば誘導部材40dを異なる構成としてもよい。例えば、誘導部材40dの側面にスリット状の開口を複数形成することにより内部を転動する遊技球を視認可能となるようにしてもよい。
規制壁部材40の内側領域には、複数種類の画像を表示制御可能な画像表示装置42が配設される。遊技球の進入を阻止する規制壁部材40内部に画像表示装置42が設けられるため、画像表示装置42の前方を遊技球が流下して表示内容を視認し難くなるという不具合を防止できる。また、この実施の形態の画像表示装置42は、画像を表示可能な液晶表示装置(LCD)によって構成され、左・中・右の3つの領域それぞれにて各々を識別可能な複数種類の装飾図柄(例えば、「0」〜「9」の図柄)の変動表示を行う。
規制壁部材40の右下部には、特別図柄表示器41、特図保留記憶LED47、および状態表示LED43が設けられている。特別図柄表示器41は、4個のLEDによって構成され、所定の態様でLEDを駆動制御することにより特別図柄を変動表示する。特図保留記憶LED47は、4個のLEDによって構成され、点灯するLEDの個数を制御することにより後述する特図保留記憶数を表示する。状態表示LED43は、1個のLEDによって構成され、遊技状態に応じた態様でLEDを駆動させる。
また、規制壁部材40の右上方(後述する背面装飾部材50)には、普通図柄表示器44および普図保留記憶LED48が設けられている。普通図柄表示器44は、上下2個のLEDによって構成され、所定の態様でLEDを駆動制御することにより普通図柄を変動表示する。普図保留記憶LED48は、上下2個のLEDによって構成され、所定の態様でLEDを駆動制御することにより後述する普図保留記憶数を表示する。
規制壁部材40の左側方には、ゲート74が設けられている。ゲート74は、遊技領域12に突設して遊技球が通過可能な通過領域を形成し、ゲート74の通過領域を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ74aが設けられている。なお、上述した普通図柄表示器44における普通図柄の変動表示は、ゲート74を遊技球が通過し、ゲートスイッチ74aにより遊技球が検出されたことにもとづいて開始される。すなわち、ゲートスイッチ74aによる遊技球の検出に応じて普通図柄表示器44における普通図柄の変動表示が許可される。この例では、普通図柄表示器44は、上下2つのLEDによって構成され、上下のLEDを交互に点灯させることによって普通図柄の変動表示を実行する。そして、普通図柄表示器44の上側のLEDを点灯させた状態で変動表示を停止した場合には、当りとなり、普通図柄表示器44の下側のLEDを点灯させた状態で変動表示を停止した場合には、はずれとなる。
また、規制壁部材40の中央下方には、上始動口72と下始動口73とを備えた可変入賞球装置71が配置する。可変入賞球装置71において、上始動口72は、上方から流下する遊技球を常に受け入れ可能な状態で設けられる。一方、下始動口73は、上始動口72の下方に設けられるとともにその両側に可動片71aが設けられ、上方および左右両側が塞がれた状態で設けられる。すなわち、可変入賞球装置71において、下始動口73は、遊技球を受け入れ不可能な状態で設けられている。可動片71aは、普通電動役物ソレノイド71bにより下部を支点として回動し、可変入賞球装置71の状態を下始動口73に遊技球を受け入れ可能な開放状態と、下始動口73に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態と、のいずれかの状態に制御する。また、上始動口72に入賞した遊技球は上始動口スイッチ72aによって検出され、下始動口73に入賞した遊技球は下始動口スイッチ73aによって検出される。
なお、上述した特別図柄表示器41における特別図柄の変動表示は、上始動口72に遊技球が入賞して上始動口スイッチ72aにより遊技球が検出されたこと、および、下始動口73に遊技球が入賞して下始動口スイッチ73aにより遊技球が検出されたこと、にもとづいて開始される。すなわち、上始動口スイッチ72a及び下始動口スイッチ73aによる遊技球の検出に応じて特別図柄表示器41における特別図柄の変動表示が許可される。この例では、特別図柄表示器41は、4つのLEDによって構成され、4個のLEDを所定の態様で駆動制御することにより特別図柄の変動表示を実行する。
規制壁部材40の上部には、大入賞口開閉装置75が配設されている。大入賞口開閉装置75は、大入賞口の状態を、遊技球を受け入れ可能な開放状態と、遊技球を受け入れ不可能(開放状態よりも受け入れ難い状態でもよい)な閉塞状態と、のいずれかの状態に制御する装置である。具体的には、大入賞口開閉装置75は、大入賞口の上方に突設する封鎖部材(図示しない)と、大入賞口の左右両側に配置する可動片(図示しない)と、により遊技球の進入を阻害するように構成され、大入賞口ソレノイド76aにより大入賞口の左右両側に配置する可動片を回動して遊技球を受け入れ可能な開放状態と遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態とに制御する。大入賞口に入賞した遊技球は、カウントスイッチ75aによって検出される。また、大入賞口に遊技球が入賞し、カウントスイッチ75aによって検出されたことにもとづいて所定数(例えば、13個)の遊技球の払い出しが行われる。
また、遊技領域12の最下部には、遊技領域12を流下していずれの入賞口や入賞装置にも入賞しなかった遊技球を遊技領域12から排出するアウト口77が設けられている。また、遊技領域12には、上方から遊技球を受け入れ可能な複数の一般入賞口(左上・左中入賞口13a、左下入賞口13b、右入賞口13c)も設けられ、いずれかの一般入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて所定数(例えば、10個)の遊技球の払い出しが行われる。なお、左上・左中入賞口13aに入賞した遊技球は、左上・左中入賞口スイッチ13dによって検出され、左下入賞口13bに入賞した遊技球は、左下入賞口スイッチ13eによって検出され、右入賞口13cに入賞した遊技球は、右入賞口スイッチ13fによって検出される。この例では、上述した可変入賞球装置71、および一般入賞口13a〜13cは、板状パネル70に突設して一体形成され、遊技球が入賞可能な入賞領域を形成する。
また、遊技盤4の前面(遊技領域12が形成される側)には、遊技球の流下方向を変化させる複数の障害釘が植設する。また、以上説明した一般入賞口13a〜13cおよび各種入賞口(上始動口72、下始動口73、大入賞口)に入賞した遊技球は、各球検出スイッチによって検出された後、遊技盤4の裏面に排出されるが、これら全ての遊技球は、遊技盤4裏面に設けられた全入賞口入賞数計数スイッチ45a(図5に符号のみ記載)によって検出されるようになっている。
次に、パチンコ機1の裏面側に設けられる主基板100と周辺基板110とについて説明する。図5は主基板100と周辺基板110とを示すブロック図である。
主基板100は、図5に示すように、主制御基板101および払出制御基板102により構成されている。主制御基板101は、図5に示すように、マイクロプロセッサとしての主制御MPU101aと、入出力デバイス(I/Oデバイス)としての主制御I/Oポート101bと、を備えている。主制御MPU101aには、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するROMと、一時的にデータを記憶するRAMと、が内蔵されている。また、不正を防止するための機能も内蔵されている。
主制御I/Oポート101bを介して、カウントスイッチ75a、上始動口スイッチ72a、下始動口スイッチ73a、ゲートスイッチ74a、左上・左中入賞口スイッチ13d、左下入賞口スイッチ13e、右入賞口スイッチ13f、全入賞口入賞数計数スイッチ45a、磁気検知スイッチ45b、扉開放スイッチ39、および内枠開放スイッチ36からの検出信号がそれぞれ入力される。
なお、全入賞口入賞数計数スイッチ45aは、遊技領域12に設けられた複数種類の入賞口(この例では、一般入賞口13a〜13c、上始動口72、下始動口73、および大入賞口)に入賞した全ての遊技球を検出するスイッチであり、主制御MPU101aは、全入賞口入賞数計数スイッチ45aによって遊技球が検出されたことにもとづいて入賞球数を計数する。また、磁気検知スイッチ45bは、遊技盤4の後面側であって、遊技領域12における上始動口72および下始動口73の近傍に設けられ、磁気変化を検出するものである。すなわち、磁気検知スイッチ45bは、磁石等を用いて遊技球を上始動口72および下始動口73に不正に入賞させる不正行為がなされたことを検出するスイッチであり、主制御MPU101aは、磁気検知スイッチ45bによって磁気が変化したことを検出したときに不正がなされたことを報知する処理を行う。
また、主制御MPU101aは、上記した検出信号にもとづき、主制御I/Oポート101bを介して普通電動役物ソレノイド71b、大入賞口ソレノイド76a、特別図柄表示LED基板46(特別図柄表示器41および特図保留記憶LED47を搭載する基板)、普通図柄表示LED基板49(普通図柄表示器44および普図保留記憶LED48を搭載する基板)、および状態表示LED基板(状態表示LED43を搭載する基板;図示しない)を駆動する駆動信号を出力する。
主制御基板101と払出制御基板102との基板間では、互いに、つまり双方向に各種コマンドがやり取りされ、主制御基板101と周辺制御基板111との基板間では、主制御基板101から周辺制御基板111へ、つまり一方向に各種コマンドが出力されている。
払出制御基板102は、図5に示すように、マイクロプロセッサとしての払出制御MPU102aと、I/Oデバイスとしての払出制御I/Oポート102bと、を備えている。払出制御MPU102aには、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するROMと、一時的にデータを記憶するRAMと、が内蔵されている。また、不正を防止するため機能も内蔵されている。
主制御基板101から出力された払出装置103(払出モータ)を駆動するコマンドは払出制御I/Oポート102bを介して入力され、払出制御MPU102aは、このコマンドにもとづき、払出制御I/Oポート102bを介して払出装置103(払出モータ)を駆動する駆動信号を出力する。これにより、払出装置103は賞球を払い出す。なお、払出制御MPU102aは、図示しないプリペイドカードユニットから貸球要求信号が入力されると、貸球を払い出す。また、払出制御MPU102aは、主制御基板101から出力された異常発生時(例えば、磁気検知スイッチにより磁気変化を検出した)のコマンドが払出制御I/Oポート102bを介して入力されると、このコマンドにもとづいて発射制御装置104(発射モータ)の駆動を停止する駆動停止信号を、払出制御I/Oポート102bを介して出力する。これにより、発射制御装置104は異常発生時にその駆動が停止される。
周辺基板110は、図5に示すように、周辺制御基板111により構成されている。周辺制御基板111は、図5に示すように、マイクロプロセッサとしてのサブ統合MPU111aと、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するサブ統合ROM111bと、高音質の演奏を行う音源IC111cと、この音源IC111cが参照する音楽および効果音等の音情報が記憶されている音ROM111d、を備えている。
サブ統合MPU111aは、主制御基板101からコマンドを受け取ると、このコマンドにもとづいて表示演出に関する表示コマンドを作成し、液晶制御基板120に出力する。
液晶制御基板120は、図示しない、マイクロプロセッサとしての液晶MPUと、各種処理プログラムや各種画像表示パターンデータ群を記憶するROMと、液晶MPUからの画像表示データが設定されることにより、画像表示装置42に画像を表示する画像信号を出力するVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)と、VDPに接続されて、装飾図柄やキャラクタ等の画像の素材を記憶するキャラクタROM等を備えている。液晶MPUは、サブ統合MPU111aから出力された表示コマンドに対応する、画像表示パターンデータを特定し、表示周期(例えば1/60フレーム=16.7ms)に同期させて、VDPに対して画像表示データを書き替え設定することにより、LCDモジュール(画像表示装置42)を制御して装飾図柄の変動表示、キャラクタ等の画像表示等を行う。
また、サブ統合MPU111aは、パラレル入出力ポートやシリアル入出力ポート等を内蔵しており、主制御基板101からコマンドを受け取ると、このコマンドにもとづいて、演出に関する演出コマンドを作成し、この演出コマンドを、パラレル入出力ポートから音源IC111cに出力する。音源IC111cは、サブ統合MPU111aから出力された演出コマンドに応じて、音ROM111dから音情報を読み込み、上述した重低音用スピーカ14および中高音用スピーカ29から各種演出に合わせた音楽および効果音等が出るよう制御を行う。また、サブ統合MPU111aは、演出コマンドに合わせて、枠ランプ27(図5には、枠装飾基板27aと記載)を駆動する駆動データを出力する。
また、サブ統合MPU111aは、演出コマンドに合わせて、シリアル入出力ポートからランプ駆動基板119に、パチンコ機1を光装飾する各種LED(例えば、遊技盤左上LED基板119a、遊技盤左中LED基板119b、遊技盤左LED基板119c、遊技盤左下LED基板119d、遊技盤下LED基板119e、右下飾りLED基板119f、右ワープLED基板119g、右上飾り上LED基板119h、右上飾り中LED基板119i、右上飾り下LED基板119j、および大入賞口内LED基板119k)に搭載されるLEDを点灯/消灯(ON/OFF)するON/OFFデータと、各種モータ(例えば、大入賞口内振分モータ59a)を駆動する駆動データと、を出力する。
なお、右ワープLED基板119gは、規制壁部材40の右側方に設けられ、規制壁部材40の右側方の遊技領域を光装飾するものである。また、右上飾り上LED基板119h、右上飾り中LED基板119i、および、右上飾り下LED基板119jは、後述する右上装飾部材40cの後面側に設けられ、右上装飾部材40cを光装飾するものである。また、大入賞口内LED基板119kは、大入賞口開閉装置75の後面側に設けられ、大入賞口を光装飾するものである。
また、大入賞口内振分モータ59aの位置を検出する大入賞口内振分モータセンサ59b、振分装置進入スイッチ59c、振分装置進入スイッチ58d、特定演出スイッチ62d、特定演出排出スイッチ55dからの検出信号は、ランプ駆動基板119を介して周辺制御基板111に入力される。サブ統合MPU111aは、大入賞口内振分モータセンサ59b、振分装置進入スイッチ59c、振分装置進入スイッチ58d、特定演出スイッチ62d、特定演出排出スイッチ55dからの検出信号が入力されると、大入賞口内振分モータ59a、液晶制御基板120等に制御信号を出力する。
このように本実施形態では、特別図柄を変動表示する特別図柄表示器41を主基板100に搭載される主制御MPU101aで制御する一方、規制壁部材40および背面装飾部材50に設けられている各種装置(大入賞口開閉装置75、画像表示装置42等)を周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aで制御するようになっている。このため、主基板100(主制御MPU101a)の制御負担を軽減することができるとともに、周辺基板110(サブ統合MPU111a)の制御によって規制壁部材40および背面装飾部材50に設けられている各種装置によって多彩な演出を実行することができ、演出に対する興趣を低減しない構成にできる。
ここで、上述した各種構成部材および装置等が設けられた遊技盤4にて実現される遊技について説明する。遊技者が操作ハンドル18を操作することによりパチンコ機1の裏面側に設けられる発射制御装置104によって遊技球が打ち出される。発射制御装置104から打ち出された遊技球は、発射レール15および案内レール11の外レール11aと内レール11bとによって囲まれる領域を通って遊技領域12の上部に放出され、遊技領域12を障害釘等に衝突しながらアウト口77に向かって流下する。そして、遊技領域12を流下する遊技球がゲート74を通過し、ゲートスイッチ74aによって検出されると、普通図柄表示器44で普通図柄の変動表示が開始される。
なお、ゲートスイッチ74aにより遊技球が検出されると、所定範囲の普通図柄当り判定乱数を更新するカウンタから普通図柄当り判定乱数を抽出する。そして、普通図柄表示器44にて普通図柄の変動表示を開始するときに、普通図柄当り判定乱数にもとづいて当りとするか否かの判定を行い、変動表示の結果、判定結果に応じた態様でLEDを停止表示する。具体的には、当りと判定された場合には、普通図柄表示器44の上側のLEDを点灯した状態で普通図柄の変動表示を停止させ、はずれと判定された場合には、普通図柄表示器44の下側のLEDを点灯した状態で普通図柄の変動表示を停止させる。
また、普通図柄表示器44にて普通図柄の変動表示を実行中、および、普通図柄表示器44の表示結果が当りとなったことにもとづいて可変入賞球装置71を開閉制御しているときに遊技球がゲート74を通過し、ゲートスイッチ74aにより遊技球が検出されたことにもとづいて抽出された普通図柄当り判定乱数は、所定個数(この実施の形態では、4個)まで記憶可能とされ、記憶される普通図柄当り判定乱数の個数(普図保留記憶数)は普図保留記憶LED48によって表示される。上述したように、普図保留記憶LED48は、2個のLEDによって構成される。この例では、上側のLEDを点灯させることにより普図保留記憶数が1であることを示し、上下2個のLEDを点灯させることにより普図保留記憶数が2であることを示し、上側のLEDを点滅させて下側のLEDを点灯させることにより普図保留記憶数が3であることを示し、上下2つのLEDを点滅させることにより普図保留記憶数が4であることを示す。
また、普通図柄表示器44における普通図柄の変動表示は、所定期間経過後に停止し、停止時の普通図柄の表示結果が「当り」となったときに可変入賞球装置71を所定時間(例えば、0.5秒)開放状態に制御する。一方、普通図柄表示器44の表示結果が「はずれ」となった場合には、可変入賞球装置71を開放状態に制御することなく下始動口73に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態を維持するが、上始動口72は遊技球を受け入れ可能な状態となっている。
すなわち、下始動口73は、普通図柄表示器44に当りとなる表示結果が停止表示されたときに所定時間(例えば、0.5秒)開放状態に制御される。具体的には、普通図柄表示器44に当りとなる表示結果が停止表示されたことにもとづいて普通電動役物ソレノイド71bを可動して可動片71aを回動し、可変入賞球装置71を開放状態に制御する。そして、所定期間経過したときに再び普通電動役物ソレノイド71bを可動して可動片71aを回動し、可変入賞球装置71を閉塞状態に制御する。可変入賞球装置71を開放状態に制御することにより下始動口73に遊技球を受け入れ可能な状態になり、可変入賞球装置71を閉塞状態に制御することにより遊技球を受け入れ不可能な状態になる。
また、遊技領域12を流下する遊技球が上始動口72、または、下始動口73に入賞すると、特別図柄表示器41にて特別図柄の変動表示を開始可能な状態(例えば、大当り遊技及び小当り遊技状態中でない状態、および、特別図柄および装飾図柄の変動表示中でない状態)であれば、特別図柄表示器41にて特別図柄の変動表示を開始するとともに、画像表示装置42にて装飾図柄の変動表示を開始し、所定期間経過後に特別図柄表示器41における特別図柄の変動表示、および、画像表示装置42における装飾図柄の変動表示を停止して表示結果を導出する。
なお、本実施形態では、特別図柄の変動表示が許可される入賞口として、可変入賞球装置71に設けられる上始動口72および下始動口73の2つの始動入賞口が設けられているが、可変入賞球装置71に設けられる始動入賞口の設置個数はこれらに限られず、例えば、上始動口72と、下始動口73と、のいずれか一方のみ設ける構成であってもよい。また、上始動口72に遊技球が入賞して上始動口スイッチ72aによって検出されたこと、および、下始動口73に遊技球が入賞して下始動口スイッチ73aによって検出されたことにもとづいて所定数(例えば、3個)の遊技球の払い出しが行われる。また、上始動口72に遊技球が入賞し、上始動口スイッチ72aによって遊技球が検出されたときと、下始動口73に遊技球が入賞し、下始動口スイッチ73aによって遊技球が検出されたときと、で異なる個数の遊技球を払い出すようにしてもよい。例えば、上始動口72に遊技球が入賞し、上始動口スイッチ72aによって遊技球が検出されたときに3個の遊技球を払い出し、下始動口73に遊技球が入賞し、下始動口スイッチ73aによって遊技球が検出されたときに4個の遊技球を払い出すようにしてもよい。
また、上始動口スイッチ72a及び下始動口スイッチ73aにより遊技球が検出されると、所定範囲の当り判定用乱数を更新するカウンタから当り判定用乱数を抽出する。また、特別図柄表示器41にて特別図柄の変動表示を開始するとき(および、画像表示装置42にて装飾図柄の変動表示を開始するとき)に、当り判定用乱数にもとづいて当り(15R大当り、2R大当り、小当り)とするか否かの判定を行い、変動表示の結果、判定結果に応じた態様で特別図柄表示器41のLEDを点灯制御するとともに、画像表示装置42に判定結果に応じた装飾図柄を導出表示する。具体的には、大当り(15R大当り、2R大当り)とする判定がなされた場合には、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定態様で点灯表示するとともに、画像表示装置42に装飾図柄の特定表示結果を導出表示し、小当りとする判定がなされた場合には、特別図柄表示器41の4個のLEDを特殊態様で点灯表示するとともに、画像表示装置42に装飾図柄の特殊表示結果を導出表示する。
一方、はずれと判定された場合には、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定態様及び特殊態様とは異なる態様(はずれ図柄)で点灯表示するとともに、画像表示装置42にはずれ状態となる表示結果(はずれ図柄:非特定表示結果、この実施の形態では、少なくとも2種類以上の識別情報(図柄)の組み合わせ)を導出表示する。このように、特別図柄表示器41における特別図柄の表示結果と、画像表示装置42における装飾図柄の表示結果と、は対応している。
また、画像表示装置42にて変動表示される装飾図柄は特別図柄表示器41にて変動表示される特別図柄とは異なる演出用の図柄であり、特別図柄表示器41にて行われる変動表示の内容を、演出用の装飾図柄を用いてより演出効果を高めて遊技者に表示するものである。つまり、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定態様で点灯表示した場合には大当り遊技状態(15R大当り遊技状態、2R大当り遊技状態)に移行制御するが、万が一、画像表示装置42にて装飾図柄の表示結果が特定表示結果となっても特別図柄表示器41の4個のLEDを特定態様とは異なる態様で点灯表示した場合には大当り遊技状態に移行制御されない。また、特別図柄表示器41の4個のLEDを特殊態様で点灯表示した場合には小当り遊技状態に移行制御するが、万が一、画像表示装置42にて装飾図柄の表示結果が特殊表示結果となっても特別図柄表示器41の4個のLEDを特殊態様とは異なる態様で点灯表示した場合には小当り遊技状態に移行制御されない。
さらに、この実施の形態では、特別図柄表示器41の4個のLEDによって点灯表示する特定態様は、高利益特別態様(15R確変図柄)と、高利益特別態様とは異なる高利益非特別態様(15R非確変図柄)と、低利益特別態様(2R確変図柄)と、を含む。
そして、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定態様のうち高利益特別態様(15R確変図柄)で点灯表示する場合には、画像表示装置42に装飾図柄の表示結果として特定表示結果のうち高利益特別表示結果(15R確変図柄:この実施の形態では、「0」〜「9」の装飾図柄のうち同一の奇数図柄の組み合わせ、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」のいずれか)を導出表示し、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定態様のうち低利益特別態様(2R確変図柄)で点灯表示する場合には、画像表示装置42に装飾図柄の表示結果として特定表示結果のうち低利益表示結果(2R確変図柄(はずれ図柄のうち予め定められた装飾図柄の組み合わせ):この実施の形態では、「1」と「2」と「3」との全てを含む図柄の組み合わせ、例えば、「123」、「213」等)を導出表示する。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定態様のうち高利益非特別態様(15R非確変図柄)で点灯表示する場合には、画像表示装置42に装飾図柄の表示結果として特定表示結果のうち高利益非特別表示結果(15R非確変図柄:この実施の形態では、「0」〜「9」の装飾図柄のうち同一の偶数図柄の組み合わせ、「000」、「222」、「444」、「666」、「888」のいずれか)を導出表示する。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを特殊態様(小当り図柄)で点灯表示する場合には、画像表示装置42に装飾図柄の表示結果として特殊表示結果(小当り図柄(はずれ図柄のうち予め定められた装飾図柄の組み合わせ):この実施の形態では、2R確変図柄と同様に「1」と「2」と「3」との全てを含む図柄の組み合わせ、例えば、「123」、「213」等)を導出表示する。
また、この実施の形態では、特別図柄表示器41に表示される低利益特別態様に対応して画像表示装置42に表示される低利益表示結果と、特別図柄表示器41に表示される特殊態様に対応して画像表示装置42に表示される特殊表示結果と、を同一の図柄の組み合わせ(「1」と「2」と「3」との全てを含む図柄の組み合わせ、例えば、「123」、「213」等)としている。そのため、画像表示装置42を視認している遊技者にとっては、小当り遊技状態となったか、2R大当り遊技状態となったかを把握することが困難となる。
特別図柄表示器41の4個のLEDを高利益特別態様及び低利益特別態様で点灯表示した場合には、大当り遊技状態に制御し、該大当り遊技状態終了後に通常状態および後述する時短状態よりも高い確率で大当り(15R大当り、2R大当り)と判定される高確率状態(この実施の形態では、高確率状態では、1/31.5の確率で大当り(15R大当り、2R大当り)と判定、通常状態および時短状態では、1/315の確率で大当り(15R大当り、2R大当り)と判定)に制御する。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを高利益非特別態様で点灯表示した場合には、大当り遊技状態に制御し、該大当り遊技状態終了後に特別図柄表示器41により特別図柄の変動表示を所定回数(例えば、100回)実行するまで、特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を停止表示するまでの変動時間と、普通図柄表示器44により普通図柄の変動表示を開始してから普通図柄を停止表示するまでの変動時間と、を通常状態よりも短縮する時短状態に制御する。
なお、画像表示装置42による装飾図柄の変動表示は特別図柄表示器41による特別図柄の変動表示と同期している。具体的には、特別図柄表示器41により特別図柄の変動表示を開始するときに画像表示装置42により装飾図柄の変動表示を開始し、特別図柄表示器41により特別図柄を停止表示するときに画像表示装置42により装飾図柄を停止表示する。すなわち、特別図柄表示器41による特別図柄の変動時間と、画像表示装置42による装飾図柄の変動時間と、は同一の時間とされ、時短状態において特別図柄表示器41による特別図柄の変動時間が短縮されることに伴って画像表示装置42による装飾図柄の変動時間も短縮される。
また、時短状態では、さらに、下始動口73が開放状態にされる開放時間を通常状態よりも延長する制御(この実施の形態では、通常状態では、0.5秒、時短状態では、5秒)と、普通図柄表示器44における普通図柄の変動表示の結果が当り(この実施の形態では、普通図柄表示器44の上側のLEDを点灯表示)となる確率を高める制御と、が実行される。なお、通常状態とは、高確率状態および時短状態とは異なる遊技状態のことである。また、時短状態では、大当り(15R大当り、2R大当り)と判定される確率は通常状態と同じ(低確率)であるため、通常状態と時短状態とを総称して低確率状態と呼ぶことがある。
また、この実施の形態では、特別図柄表示器41の4個のLEDを高利益特別態様(15R確変図柄)で点灯表示したことに基づく大当り遊技状態を実行して、大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御する場合には、時短状態の制御も並行して行われる。すなわち、特別図柄表示器41の4個のLEDを高利益特別態様で点灯表示した場合には、大当り遊技状態の終了後に次に大当り(15R大当り、2R大当り)となるまで時短状態の制御と高確率状態の制御との両方が並行して行われる。
一方、特別図柄表示器41の4個のLEDを低利益特別態様(2R確変図柄)で点灯表示したことに基づく大当り遊技状態を終了して大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御する場合には、大当り遊技状態の終了後に次に大当り(15R大当り、2R大当り)となるまで常に時短状態の制御を並行して行うもの(大当りF〜大当りH)と、大当り遊技状態を終了するときの遊技状態に応じて大当り遊技状態の終了後に次に大当り(15R大当り、2R大当り)となるまで時短状態に制御するか否かを決定するもの(大当りC〜大当りE)と、がある。大当り遊技状態を終了するときの遊技状態に応じてとは、具体的には、大当り遊技状態を終了するときに現在の遊技状態を判別し、既に時短状態の制御が行われていれば大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御と並行して時短状態の制御を行い、時短状態の制御が行われていなければ大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御を単独で行うことをいう。
なお、大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御と時短状態の制御とを並行して実行する場合に、大当り遊技状態終了後の特別図柄の変動表示の実行回数が所定回数(例えば、100回)に達したときに時短状態の制御を終了し、次に大当り(2R大当り、15R大当り)となるまで高確率状態の制御を単独で行うようにしてもよいし、大当り遊技状態の終了後の特別図柄の変動表示の実行回数が所定回数(例えば、100回)に達したときに時短状態及び高確率状態の制御を終了して通常状態に制御するようにしてもよい。また、大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御を単独(時短状態の制御を伴わない)で実行する場合に、大当り遊技状態終了後の変動表示の実行回数が所定回数(例えば、100回)に達したときに高確率状態の制御を終了して通常状態に制御するように構成してもよい。
また、上述した例に限らず、時短状態では、特別図柄表示器41および画像表示装置42における特別図柄および装飾図柄の変動時間を通常状態よりも短縮する制御、普通図柄表示器44における普通図柄の変動時間を通常状態よりも短縮する制御、普通図柄表示器44における普通図柄の変動表示の結果が当りとなる確率を通常状態よりも高める制御、可変入賞球装置71が開放状態にされる開放時間を通常状態よりも延長する制御、可変入賞球装置71が開放状態にされる回数を通常状態よりも増加する制御、のうちいずれか1つ、または、任意の組み合わせ(全部でもよい)を実行するようにしてもよい。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを特殊態様で点灯表示した場合には、小当り遊技状態に制御する。なお、小当り遊技状態の終了後には、小当り遊技状態を開始する以前の遊技状態を継続させる。すなわち、遊技状態が上記高確率状態である場合に小当り遊技状態となったときには、小当り遊技状態の終了後に再び高確率状態の制御を実行し、遊技状態が上記時短状態である場合に時短状態の終了条件が成立していなければ(前回の大当りが15R非確変大当りの場合には大当り遊技状態の終了後の特別図柄の変動表示の実行回数が所定回数に達していないこと、前回の大当りが15R確変大当り及び2R大当りの場合には時短状態の制御を実行していること)、小当り遊技状態の終了後に再び時短状態の制御を実行し、時短状態の終了条件が成立していれば時短状態の制御を終了する。このように、小当り遊技状態は、大当り遊技状態とは異なり、遊技状態の変化に直接起因するものではなく、単に遊技者に賞球の払い出しを得る機会を与えるものである。
また、この実施の形態では、画像表示装置42の3つの表示領域に対応する左・中・右の装飾図柄は、左装飾図柄→右装飾図柄→中装飾図柄の順に停止するように制御される。装飾図柄の停止図柄とは、左・中・右の装飾図柄の変動表示を開始してから中装飾図柄を停止表示することによって左・中・右の装飾図柄全てが停止表示された状態の図柄の組み合わせをいう。
また、特別図柄表示器41にて特別図柄の変動表示を実行中、または大当り遊技状態(15R大当り遊技状態、2R大当り遊技状態)及び小当り遊技状態の実行中、に上始動口72又は下始動口73に遊技球が入賞し、上始動口スイッチ72a及び下始動口スイッチ73aにより遊技球が検出された(所定条件成立)ことにもとづいて抽出された当り判定用乱数は、所定個数(この実施の形態では、4個)まで記憶可能とされ、記憶される当り判定用乱数の個数(特図保留記憶数)は、特図保留記憶LED47によって表示される。上述したように、特図保留記憶LEDは、4つのLEDによって構成される。この例では、1個のLEDを点灯させることにより特図保留記憶数が1であることを示し、2個のLEDを点灯させることにより特図保留記憶数が2であることを示し、3個のLEDを点灯させることにより特図保留記憶数が3であることを示し、4個のLEDを点灯させることにより特図保留記憶数が4であることを示す。このように、特図保留記憶LED47は、所定条件が成立(上始動口72、または、下始動口73に遊技球が入賞)したが未だ特別図柄の変動表示が開始されていない記憶数(特図保留記憶数)を表示するものである。
この実施の形態では、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定態様で点灯表示したことにもとづく大当り遊技状態及び特別図柄表示器41の4個のLEDを特殊態様で点灯表示したことにもとづく小当り遊技状態では、大入賞口ソレノイド76aにより大入賞口の左右両側に配置する可動片を回動して大入賞口に遊技球を受け入れ可能な開放状態に制御する。なお、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定態様のうち高利益特別態様および高利益非特別態様で点灯表示したときには、15R大当り遊技状態に制御し、大入賞口を開放状態に制御してから所定時間(例えば、30秒)が経過したとき、あるいは所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞したとき、に大入賞口ソレノイド76aにより再び大入賞口の左右両側に配置する可動片を回動して大入賞口に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態に制御する。大入賞口に遊技球を受け入れ可能な開放状態に制御してから大入賞口に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態に制御するまでが大当り遊技状態における1ラウンド(1R)である。15R大当り遊技状態は、15ラウンド(15R)を実行したときに終了する。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定態様のうち低利益特別態様で点灯表示したときには、2R大当り遊技状態に制御し、大入賞口を開放状態に制御してから所定時間(例えば、320ms、512ms、800msのいずれか)が経過したときに大入賞口ソレノイド76aにより再び大入賞口の左右両側に配置する可動片を回動して大入賞口に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態に制御する。2R大当り遊技状態は、2ラウンド(2R)を実行したときに終了する。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを特殊態様で点灯表示したときには、小当り遊技状態に制御し、大入賞口を開放状態に制御してから所定時間(例えば、320ms、512ms、800msのいずれか)が経過したときに大入賞口ソレノイド76aにより再び大入賞口の左右両側に配置する可動片を回動して大入賞口に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態に制御する。この実施の形態における小当り遊技状態では、大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にする制御(ラウンド)を2回繰り返す。
なお、この実施の形態では、2R大当り遊技状態で大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にするまでの期間と、小当り遊技状態で大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にするまでの期間と、を同一(見分けが付かない程度(例えば、100ms以内の差)であれば同一とみなす)としている。また、2R大当り遊技状態で大入賞口を閉塞状態にしてから再び開放状態にするまでの待機時間と、小当り遊技状態で大入賞口を閉塞状態にしてから再び開放状態にするまでの待機時間と、を同一(見分けが付かない程度(例えば、100ms以内の差)であれば同一とみなす)としている。そのため、2R大当り遊技状態に制御されているのか小当り遊技状態に制御されているのかを把握することが困難になり、小当り遊技状態であると把握されたときに高確率状態に制御されないことにより遊技者の興趣を低下させることを防止できる。
また、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態において大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にするまでの開放時間が320msの場合には、大入賞口内への遊技球の入球は殆ど期待できず(例えば、1〜2個)、大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にするまでの開放時間が512msの場合には、僅かな入球を期待でき(例えば、1〜4個)、大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にするまでの開放時間が800msの場合には、さらに多くの入球を期待できる(例えば、1〜6個)。このように、この実施の形態では、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態として、大入賞口内への遊技球の入球に対する期待値、換言すると、大入賞口内へ遊技球が入球することによって得られる賞球数に対する期待値が異なる(利益価値が異なる)複数の状態のうちいずれかに制御する。そのため、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態が実行された場合であっても大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にするまでの開放時間に興味を抱かせることができ、長い開放時間で2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態が実行された場合には多少の賞球を期待できるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
上述したように、状態表示LED43は、遊技状態に応じた態様でLEDを駆動させるが、積極的に遊技者に遊技状態を報知するものではない。すなわち、この実施の形態では、遊技領域12の右下部に状態表示LED43が配置し、遊技盤4に形成される遊技領域12の左側領域に遊技球を転動可能な領域が形成され、遊技領域12の右側領域には遊技球を転動可能な領域が殆ど形成されていないため、画像表示装置42及び遊技球の転動に注目している遊技者は状態表示LED43の態様に気付き難い。また、遊技状態に応じた態様で状態表示LED43を駆動していることを遊技者に知らせないため、状態表示LED43が駆動していることに気付いたとしても遊技状態に応じた態様で駆動していることに気付き難い。また、この実施の形態では、大当り遊技状態(2R大当り遊技状態、15R大当り遊技状態)の終了後に時短状態に制御するか、高確率状態に制御するかを報知しない。そのため、現在の遊技状態を把握することが困難となり、遊技をやめ難くなる。
なお、状態表示LED43の具体的な態様として、例えば、15R大当り遊技状態では、状態表示LED43を赤色で点灯させ、2R大当り遊技状態では、状態表示LED43を赤色で点滅させる。また、小当り遊技状態では、緑色で点滅させる。通常状態では、状態表示LED43を消灯させ、時短状態では、状態表示LED43を緑色で点灯させ、高確率状態では、青色で点灯させる。なお、当りの種類(15R大当り、2R大当り、小当り)に応じて駆動されるLEDと、遊技状態に応じて駆動されるLEDと、を別個に設けるように構成してもよい。
次に、主制御基板101(特に主制御MPU101a)で実行される制御処理の例について説明する。図6(a)は、当該パチンコ機1に電源が投入されるとき、上記主制御基板101の主制御MPU101aによって行われる制御についてその処理手順を示すフローチャートである。
同図6(a)に示されるように、この実施の形態にかかる主制御基板101はまず、ステップS1の処理として、各種のレジスタやRAMに格納されているデータを初期化する。次いで、ステップS2の処理として、予め定められた数値範囲内で更新される数である乱数の更新を行う。
すなわち、この実施の形態にかかる主制御基板101では、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理に供される乱数(当り判定用乱数、付与価値決定用乱数)、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)についての抽選処理に供される(変動パターン決定用乱数)、上記可動片71aの動作契機となる当りの当落にかかる抽選処理に供される乱数(普通図柄当り判定乱数)等々、といった乱数を保持する乱数カウンタを備えている。そこで、このステップS2の処理では、これら乱数のうちの当落に関わらない乱数(変動パターン決定用乱数)のみが更新されるかたちで当該乱数カウンタのカウンタ操作が行われることとなる。
なお、こうしてステップS1及びS2の処理が行われた後は、上記ステップS2の処理のみが基本的に繰り返し行われる。ただし、この実施の形態では、例えば4ms毎に以下のタイマ割込制御が行われる。
図6(b)は、上記主制御基板101の主制御MPU101aによって定期的に行われるタイマ割込制御についてその処理手順を示すフローチャートである。
同図6(b)に示されるように、この割込制御ではまず、ステップS11の処理として、レジスタの退避処理が行われる。次いで、ステップS12の処理として、上記ゲートスイッチ74a、上記上始動口スイッチ72a、上記下始動口スイッチ72b、上記カウントスイッチ75a、左下入賞口スイッチ13e、左上・左中入賞口スイッチ13d、全入賞口入賞数計数スイッチ45aなど、各種のスイッチからの検出信号が入力される。そして次に、ステップS13の処理として、上記乱数カウンタの値を更新するための乱数更新処理が行われる。なお、このステップS13の処理では、上述の乱数のうち、上記特別図柄及び上記普通図柄の変動表示停止時における表示態様に関わる乱数(当り判定用乱数、付与価値決定用乱数、普通図柄当り判定乱数)が更新されるかたちで上記乱数カウンタのカウンタ操作が行われる。
そして、こうして乱数の更新が行われた後、当該主制御基板101の主制御MPU101aは、ステップS14の処理として、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様にかかる抽選処理を含む特別図柄プロセス処理を実行する。なお、この特別図柄プロセス処理については後述するが、ここでは、基本的に、上記主制御MPU101aのRAMに格納されている遊技の進行状況を示す特別図柄プロセスフラグに基づいて該当する処理が選択的に実行されることとなる。
そして次に、同主制御基板101の主制御MPU101aは、ステップS15の処理として、上記可動片71aの動作契機となる当りの当落にかかる抽選処理を含む普通図柄プロセス処理を実行する。なお、この普通図柄プロセス処理についても後述することとするが、ここでも、基本的に、遊技の進行状況を示す普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択的に実行されることとなる。また、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当り遊技状態(2R大当り遊技状態の一部を除く)の終了後の所定期間内は、上記可動片71aの駆動頻度がより高くなるように当該抽選処理を実行する構成となっている(いわゆる時短状態)。なお、この実施の形態では、上記普通図柄の変動表示制御に要する時間を上記大当り遊技状態の終了後の所定期間だけ短縮するとともに、上記可動片71aの開放時間を延長することによって、こうした時短状態を実現するようにしている。
また、上記特別図柄プロセス処理(ステップS14)及び普通図柄プロセス処理(ステップS15)が行われると、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、次にステップS16の処理として、同特別図柄プロセス処理にてRAMの所定の領域に設定されたコマンドを上記周辺基板110などに送信する処理を行う。次いで、ステップS17の処理として、上記普通図柄プロセス処理にて同じくRAMの所定の領域に設定されたコマンドを例えば上記周辺基板110などに送信する処理を行う。
また、同主制御基板101の主制御MPU101aは、次にステップS18の処理として、例えばホール管理用コンピュータに供給される当り情報(15R大当り、2R大当り、小当り)などのデータを出力する情報出力処理を行う。
そして次に、同主制御基板101の主制御MPU101aは、ステップS19の処理として、上記上始動口スイッチ72a、上記下始動口スイッチ73a、上記カウントスイッチ75a、左下入賞口スイッチ13e、左上・左中入賞口スイッチ13dなどの検出信号がオン状態にあるときは、それら信号に応じた賞球が遊技者に払い出されるよう上記払出制御基板102に払出制御コマンドを出力する。これにより、上記払出制御基板102に搭載される払出制御MPU102aは、払出制御I/Oポート102bから払出装置103に駆動信号を出力し、遊技者に賞球を払い出すようになる。
また、同主制御基板101の主制御MPU101aは、次にステップS20の処理として、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する。次いで、ステップS21の処理として、パチンコ機1の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する。そしてその後、常時動作するアクチュエータの駆動制御を行うとともに(ステップS22)、上記レジスタの内容を復帰させ(ステップS23)、割込許可状態に設定した時点で(ステップS24)、この制御が終了することとなる。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマによる割込処理によって遊技制御処理を実行することとしたが、当該割込処理では例えば割り込みが発生したことを示すフラグのセット(フラグをオフ状態からオン状態に変化させる)のみを行うようにしてもよい。ただしこの場合、遊技制御処理をメイン処理にて実行することとなる。
図7は、上記特別図柄プロセス処理(ステップS14)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、各種の抽選処理に供される乱数が更新されたとすると(ステップS13)、同図7に示されるように、この主制御基板101の主制御MPU101aはまず、上記上始動口スイッチ72a又は上記下始動口スイッチ73aによる検出信号がオン状態(始動口への入球あり)にあることを条件に(ステップS30)、例えば特別図柄の当り判定用乱数を上記乱数カウンタから取得してこれをRAMに格納するなどの始動口通過処理を実行する(ステップS40)。そしてその後は、上述の特別図柄プロセスフラグに応じて、以下の9つのプロセス処理の1つを選択的に実行することとなる。
1.主制御MPU101aのRAMに格納されている特別図柄の当り判定用乱数、付与価値決定用乱数などを読み出し、読み出した当り判定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理などが行われる特別図柄通常処理(ステップS50)
2.上記付与価値決定用乱数に基づいて大当り及び小当りの種類についての決定処理と、特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理の結果及び大当り及び小当りの種類についての決定処理の結果に基づいて特別図柄の変動制御停止時の態様の決定処理などが行われる特別図柄停止図柄設定処理(ステップS51)
3.上記変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄表示器41に表示される特別図柄の変動態様や、上記画像表示装置42に特別図柄に対応して実行される演出表示の変動態様についての抽選処理などが行われる変動パターン設定処理(ステップS52)
4.特別図柄表示器41における上記特別図柄の変動表示が停止されるまで待機する特別図柄変動処理(ステップS53)
5.特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理の結果及び大当り及び小当りの種類についての決定処理の結果に基づいて決定された特別図柄の変動制御停止時の態様が上記特別図柄表示器41に表示されるように上記特別図柄の変動表示を停止させる特別図柄停止処理(ステップS54)
6.特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理の結果が予め決められた特定態様(15R大当り、2R大当り)若しくは特殊態様(小当り)となったとき、上記大当り遊技状態及び小当り遊技状態に移行する旨などの遊技者への報知が上記周辺基板110によって行われるまで待機する大入賞口開放前処理(ステップS55)
7.特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理の結果が予め決められた特定態様(15R大当り、2R大当り)若しくは特殊態様(小当り)となったとき、大入賞口開閉装置75により上記大入賞口が開放状態に制御される大入賞口開放中処理(ステップS56)
8.大当り遊技状態及び小当り遊技状態が終了する旨の遊技者への報知が上記周辺基板110によって行われるまで待機する大入賞口開放後処理(ステップS57)
なお、上記特別図柄プロセスフラグは、上述のステップS1の処理(図6参照)において、上記特別図柄通常処理(ステップS50)を行うべき旨を示すよう操作されている。
次に、上記始動口通過処理(ステップS40)、及びこうした9つのプロセス処理(ステップS50〜S57)の具体的態様についてそれら処理の別に詳述する。図8は、上記始動口通過処理(ステップS40)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上記ステップS30の処理において、上記上始動口スイッチ72a又は下始動口スイッチ73aがオン状態にあり、上記上始動口72又は上記下始動口73への遊技球の入球があったと判断されたとすると、同図8に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、ステップS41の処理として、まず、上記特別保留数カウンタによるカウンタ値を主制御MPU101aのRAMから取得する。そして、このカウンタ値に基づいて上述の特別図柄の保留数がその最大値である「4」であるか否かの判断を行う。
このステップS41の処理において、上記特別図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、上記特別図柄の変動表示制御を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS42〜S44の処理を行うこととなる。すなわち、まず、上記ステップS42の処理として、上記特別保留数カウンタをカウントアップする。次いで、ステップS43の処理として、上記当り判定用乱数及び付与価値決定用乱数を上記乱数カウンタから取得する。そして次に、ステップS44の処理として、こうして取得された各乱数を、上記主制御MPU101aのRAMの記憶領域のうちの上記特別保留数カウンタによるカウンタ値に対応する乱数記憶領域に格納する。
ただし、上記ステップS41の処理において、上記特別図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、上記特別図柄の変動表示制御は新たに保留されない。すなわち、上記特別図柄の変動表示制御を新たに保留の状態とすることなく、上記特別図柄の保留数がその最大値であると判断した時点で、この処理を終了する。
図9は、上記特別図柄通常処理(ステップS50)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄通常処理を行うべき旨を示しているときは、同図9に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS101の処理として、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、上記特別保留数カウンタによるカウンタ値に基づいて保留の状態にある特別図柄の変動表示制御があるか否かの判断を行う。この結果、保留の状態にある特別図柄の変動表示制御があると判断された場合には、次にステップS102の処理として、上記主制御MPU101aのRAMの乱数記憶領域に格納されている特別図柄の変動表示停止時における表示態様に関わる乱数(例えば、当り判定用乱数、付与価値決定用乱数)のうちの最先に格納された乱数を同RAMから読み出す。そして次に、ステップS103及びS104の処理として、上記特別保留数カウンタをカウントダウンするとともに、上記主制御MPU101aのRAMの乱数記憶領域に格納されている上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様に関わる乱数を先入れ先出し(First−In First−Out)の態様にてシフト操作する。これにより、上記特別図柄の変動表示制御の保留が解除されるようになる。
そしてその後、ステップS107の処理として、上記読み出された特別図柄の当り判定用乱数に基づいて上記小当り及び上記大当りの当落についての抽選処理を行う。この抽選処理では、上記読み出された当り判定用乱数と上記主制御MPU101aのROMに格納されている当り判定値(図示略)とが比較される。そして、この比較の結果、上記読み出された当り判定用乱数が上記大当りに当選したことを示す当り判定値と一致するときは、上記大当りの状態にあることを示す大当りフラグをセットする(ステップS107)。一方、上記読み出された当り判定用乱数が上記小当りに当選したことを示す当り判定値と一致するときは、上記主制御MPU101aのRAMに上記小当りの状態にあることを示す小当りフラグをセットする(ステップS109)。そして通常は、こうして大当りフラグや小当りフラグがセットされ、その後に上記特別図柄停止図柄設定処理(ステップS51)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグが更新され時点で(ステップS110)、この処理を終了する。ただし、上記読み出された当り判定用乱数が上記小当り及び上記大当りのいずれにも該当しないはずれであることを示す当り判定値と一致するときもあり、この場合には、この判定値と一致した時点で、上記特別図柄停止図柄設定処理(ステップS51)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグが更新されることとなる。
なお、この実施の形態では、図10に示されるように、上記特別図柄の当り判定用乱数の値は315種類だけ用意されている。これに対し、上記主制御MPU101aのROMには、低確率時(通常状態及び時短状態)では、そのうちの3種類の乱数値が小当りに当選したことを示す当り判定値と一致し、1種類の乱数値が大当りに当選したことを示す当り判定値と一致し、311種類の乱数値が上記はずれであることを示す当り判定値と一致するように上記当り判定値がそれぞれ登録されている。また、高確率時(高確率状態)では、そのうちの3種類の乱数値が小当りに当選したことを示す当り判定値と一致し、10種類の乱数値が大当りに当選したことを示す当り判定値と一致し、302種類の乱数値が上記はずれであることを示す当り判定値と一致するように上記当り判定値がそれぞれ登録されている。このように、この実施の形態では、高確率状態では、大当りに当選したことを示す当り判定値が低確率時(通常状態及び時短状態)の10倍に高められる。
この実施の形態では、高確率時に小当りに当選したことを示す当り判定値と、低確率時に小当りに当選したことを示す当り判定値と、を同一に設定しているが、これに限らず、高確率時に小当りに当選したことを示す当り判定値を低確率時に小当りに当選したことを示す判定値よりも多く設定することにより高確率時の小当りの発生確率を低確率時の小当りの発生確率よりも高めるようにしてもよいし、高確率時に小当りに当選したことを示す当り判定値を低確率時に小当りに当選したことを示す判定値よりも少なく設定することにより高確率時の小当りの発生確率を低確率時の小当りの発生確率よりも低下させるようにしてもよい。
図11は、上記特別図柄停止図柄設定処理(ステップS51)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄停止図柄設定処理を行うべき旨を示しているときは、同図11に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、特別図柄の変動表示停止時における表示態様の抽選処理の結果を判別する。抽選処理の判別は、大当りフラグがセットされているか否か(ステップS121)、小当りフラグがセットされているか否か(ステップS124)、を判別することにより行う。
主制御MPU101aは、大当りフラグがセットされていれば、付与価値決定用乱数と図12(A)に示す大当り種類決定テーブルとに基づいて大当りの種類を決定する(ステップS122)。大当り種類決定テーブルは、主制御MPU101aのROMに格納されている。図12(A)に示すように、
1.15R大当り遊技状態に制御し、該15R大当り遊技状態の終了後に前記高確率状態に制御するとともに次に大当りとなるまで前記時短状態の制御を実行する大当りA(15R確変大当り)
2.15R大当り遊技状態に制御し、該15R大当り遊技状態の終了後に100回の変動表示が実行されるまで前記時短状態の制御を実行する大当りB(15R非確変大当り)
3.1ラウンド毎の開放時間(大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)が320msの2R大当り遊技状態に制御し、該2R大当り遊技状態の終了後に前記高確率状態に制御するとともに2R大当り遊技状態を終了するときに前記時短状態の制御を実行していれば次に大当りとなるまで前記時短状態の制御を実行する大当りC(2R確変大当りC)
4.1ラウンド毎の開放時間(大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)が512msの2R大当り遊技状態に制御し、該2R大当り遊技状態の終了後に前記高確率状態に制御するとともに2R大当り遊技状態を終了するときに前記時短状態の制御を実行していれば次に大当りとなるまで前記時短状態の制御を実行する大当りD(2R確変大当りD)
5.1ラウンド毎の開放時間(大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)が800msの2R大当り遊技状態に制御し、該2R大当り遊技状態の終了後に前記高確率状態に制御するとともに2R大当り遊技状態を終了するときに前記時短状態の制御を実行していれば次に大当りとなるまで前記時短状態の制御を実行する大当りE(2R確変大当りE)
6.1ラウンド毎の開放時間(大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)が320msの2R大当り遊技状態に制御し、該2R大当り遊技状態の終了後に前記高確率状態に制御するとともに次に大当りとなるまで前記時短状態の制御を実行する大当りF(2R確変大当りF)
7.1ラウンド毎の開放時間(大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)が512msの2R大当り遊技状態に制御し、該2R大当り遊技状態の終了後に前記高確率状態に制御するとともに次に大当りとなるまで前記時短状態の制御を実行する大当りG(2R確変大当りG)
8.1ラウンド毎の開放時間(大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)が800msの2R大当り遊技状態に制御し、該2R大当り遊技状態の終了後に前記高確率状態に制御するとともに次に大当りとなるまで前記時短状態の制御を実行する大当りH(2R確変大当りH)
の8種類の大当りのうちいずれかに決定し、決定した大当りの種類に応じた特別図柄の変動制御停止時の態様(特別図柄の停止図柄)に決定する(ステップS123)。
また、主制御MPU101aは、小当りフラグがセットされていれば(ステップS124)、付与価値決定用乱数と図12(B)に示す小当り種類決定テーブルとに基づいて小当りの種類を決定する(ステップS125)。小当り種類決定テーブルは、主制御MPU101aのROMに格納されている。図12(B)に示すように、
1.1ラウンド毎の開放時間(大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)が320msの小当り遊技状態に制御する小当りA
2.1ラウンド毎の開放時間(大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)が512msの小当り遊技状態に制御する小当りB
3.1ラウンド毎の開放時間(大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)が800msの小当り遊技状態に制御する小当りC
の3種類の小当りのうちいずれかに決定すし、決定した小当りの種類に応じた特別図柄の変動制御停止時の態様(特別図柄の停止図柄)に決定する(ステップS126)。
また、主制御MPU101aは、大当りフラグ及び小当りフラグがセットされていなければ、はずれに応じた特別図柄の変動制御停止時の態様(特別図柄の停止図柄)に決定する(ステップS127)。
この実施の形態では、2R大当り遊技状態の終了後に常に高確率状態に制御し、大当り種類決定テーブルにおいて1ラウンド毎の開放時間が長い2R大当りにより多くの判定値を振り分けている。具体的には、1ラウンド毎の開放時間が320msの2R大当り遊技状態に制御する2R確変大当りC及び2R確変大当りFには合計5個の判定値が振り分けられ、1ラウンド毎の開放時間が512msの2R大当り遊技状態に制御する2R確変大当りD及び2R確変大当りGには合計6個の判定値が振り分けられ、1ラウンド毎の開放時間が800msの2R大当り遊技状態に制御する2R確変大当りE及び2R確変大当りHには合計7個の判定値が振り分けられている。すなわち、大当りとなる場合には開放時間のより長い2R大当り遊技状態に決定される割合を高くしている。
また、小当り種類決定テーブルにおいて1ラウンド毎の開放時間が短い小当りにより多くの判定値を振り分けている。具体的には、1ラウンド毎の開放時間が320msの小当り遊技状態に制御する小当りAには50個の判定値が振り分けられ、1ラウンド毎の開放時間が512msの小当り遊技状態に制御する小当りBには30個の判定値が振り分けれ、1ラウンド毎の開放時間が800msの小当り遊技状態に制御する小当りCには20個の判定値が振り分けられている。すなわち、小当りとなる場合には開放時間のより短い小当り遊技状態に決定される割合を高くしている。
このように、大当り種類決定テーブルにおいては、開放時間のより長い2R大当り遊技状態に決定される割合が高くなるように設定し、小当り種類決定テーブルにおいては、開放時間のより短い小当り遊技状態に決定される割合が高くなるように設定される。また、上述したように小当り遊技状態の1ラウンド毎の開放時間と2R大当り遊技状態の1ラウンド毎の開放時間とを共通とし、2R大当りとなったか小当りとなったかを通知しないため、可変入賞球装置71の開閉制御によって小当りであるか2R大当りであるかを判別することが困難である。
なお、2R大当りとなった場合には2R大当り遊技状態の終了後に常に高確率状態に制御されるため、2R大当りで遊技者に付与される利益価値は小当りよりも高い。この例では、大入賞口開閉装置75の開放時間のより長い2R大当りに決定される割合を高くする一方、大入賞口開閉装置75の開放時間のより短い小当りに決定される割合を高くしたため、1ラウンド毎の開放時間がより長い場合に高確率状態に対する期待を高め、遊技興趣を向上させることができる。
ここで、この特別図柄の変動制御停止時の態様(特別図柄の停止図柄)についての決定処理は、上記主制御MPU101aのROMに格納されている図13に示される図柄決定テーブルに基づいて行われる。なお、この図柄決定テーブルにおいて、「1〜4」の数字は、上記特別図柄表示器41を構成する4つのLED(7セグメントLED、ドットLED)を各々示すものである。
すなわち、この図柄決定テーブルには、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(4つのLEDの点灯、消灯)を示す表示態様情報が当り判定用乱数及び付与価値決定用乱数に基づく抽選結果(大当りの種類、小当りの種類、はずれ)にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板101の主制御MPU101aでは、前記抽選結果に対応して関連付けされている表示態様情報をこの図柄決定テーブルから取得することで、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(4つのLEDの点灯、消灯)を決定する。これにより、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(停止図柄)についての決定処理が行われるようになる。
なお、図柄決定テーブルに記憶されている特別図柄の変動制御停止時の態様は、抽選結果(大当りの種類、小当りの種類、はずれ)それぞれに1対1対応とされているが、これに限らず、抽選結果(大当りの種類、小当りの種類、はずれ)それぞれに対応して複数の態様を関連付けするようにしてもよい。例えば、15R確変大当りに対応して特別図柄の変動制御停止時の態様を2つ関連付けし、15R確変大当りとすることに決定された場合に抽選等により該2つの態様のうち一方に決定するようにしてもよい。
そして、こうして停止図柄についての決定処理が行われた後は、ステップS128の処理として、これら抽選結果(大当りの種類、小当りの種類、はずれのいずれかを指示)と該抽選結果に基づく決定事項(特別図柄の停止図柄等)などが上記周辺基板110に送信されるようコマンドをセットする。これにより、こうして決定された事項に基づく演出が上記画像表示装置42にて行われるようになる。そしてその後は、ステップS126の処理として、上記変動パターン設定処理(ステップS52)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
なお、この実施の形態では、特別図柄通常処理のステップS105で当り判定用乱数に基づいて大当りとするか否かを判定し、大当りと判定したときに、特別図柄停止図柄設定処理のステップS122で付与価値決定用乱数に基づいて大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG、2R確変大当りH)を決定し、特別図柄通常処理のステップS105で当り判定用乱数に基づいて小当りとするか否かを判定し、小当りと判定したときに特別図柄停止図柄設定処理のステップS125で付与価値決定用乱数に基づいて小当りの種類(小当りA、小当りB、小当りC)を決定するように構成されるが、大当りの当落及び小当りの当落、大当りの種類及び小当りの種類、を決定するものであればこれに限られるものではない。例えば、当り判定用乱数に基づいて大当りとするか否か及び大当りの種類と、小当りとするか否か及び小当りの種類と、を決定するように構成してもよい。
図14は、上記変動パターン設定処理(ステップS52)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該変動パターン設定処理を行うべき旨を示しているときは、同図14に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS141の処理として、上記乱数カウンタから上記変動パターン決定用乱数を取得する。そして、上記大当りフラグがセットされているときは(ステップS142)、上記取得した変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行う(ステップS143)。なおここでは、上記主制御MPU101aのROMに格納されている大当り時の変動パターンテーブル(図示略)に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われる。ここで、このテーブルには、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)を示す複数の変動時間情報が上記変動パターン決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板101の主制御MPU101aでは、上記取得された変動パターン決定用乱数に対応して関連付けされている変動時間情報をこのテーブルから取得することで、上記特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われるようになる。
また、上記ステップS142の処理において、上記大当りフラグがセットされていないときに、上記小当りフラグがセットされているときは(ステップS144)、上記取得した変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行う(ステップS145)。ただしここでは、上記主制御MPU101aのROMに格納されている小当り時の変動パターンテーブルに基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行うこととなる。ここで、このテーブルには、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)を示す複数の変動時間情報が上記変動パターン決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板101の主制御MPU101aでは、上記取得された変動パターン決定用乱数に対応して関連付けされている変動時間情報をこのテーブルから取得することで、上記特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われるようになる。
また、上記ステップS142及びステップS144で上記大当りフラグ及び小当りフラグがセットされていないときは、特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を停止表示するまでの変動時間を通常状態よりも短縮させる時短状態の制御(高確率状態で時短状態の制御が実行されている場合を含む)が実行されているか否か判別する(ステップS146)。時短状態の制御が実行されているか否かは時短フラグがオンしているか否かによって判別される。すなわち、時短状態の制御が実行されている場合には時短フラグがオン状態とされ、時短状態の制御が実行されていない場合には時短フラグがオフ状態とされる。時短状態の制御が実行されていれば、通常状態よりも短い変動時間が設定される短縮はずれの変動パターンに決定し(ステップS147)、時短状態の制御が実行されていなければ通常はずれの変動パターンに決定する(ステップS148)。
なお、この実施の形態では、時短状態の制御が実行され、且つ上記大当りフラグ及び小当りフラグがセットされていないとき、すなわち、はずれとなる場合に通常状態よりも短い変動時間の変動パターンに決定するようにしているが、時短状態の制御が実行されている場合には、大当り及び小当りとなるときにも通常状態よりも短い変動パターンに決定するようにしてもよい。
そして、こうして特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われると、次にステップS149の処理として、上記特別図柄表示器41における上記特別図柄の変動表示制御を開始するとともに、上記決定された特別図柄の変動パターンを上記周辺基板110へのコマンド(変動パターンコマンド)としてセットするとともに、決定した変動パターンの変動時間を変動タイマに設定する(ステップS150)。これにより、こうして決定された変動時間だけ上記画像表示装置42にて演出制御が行われるようになる。
また、特別図柄の変動表示制御が開始されると、次にステップS151の処理として、時短状態の継続回数がセットされる時短回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判断する。上記したように、この例では15R非確変大当りとなった場合には大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御し、大当り遊技状態の終了後の特別図柄の変動表示の実行回数が所定回数に達したときに時短状態の制御を終了して通常状態に制御する。ステップS151で時短回数カウンタのカウンタ値が「0」でない場合、すなわち、15R非確変大当りとなったことに基づく大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御している場合には、該時短回数カウンタをカウントダウンし(ステップS152)、同時短回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かをさらに判断する(ステップS153)。そしてこの結果、同カウンタ値が「0」であれば、上記時短状態の制御を終了することを示す時短終了フラグをセットする(ステップS154)。
上記ステップS151の処理にて時短回数カウンタのカウンタ値が「0」であると判断された場合や、ステップS153の処理にて時短回数カウンタが「0」でないと判断された場合には、その時点で上記ステップS155の処理に移行する。そして、上記特別図柄変動処理(ステップS53)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS155)、この処理を終了する。
図15は、上記特別図柄変動処理(ステップS53)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄変動処理を行うべき旨を示しているときは、同図15に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS171の処理として、上記変動パターンについての抽選処理(ステップS52)で決定した変動パターンに応じた変動時間が設定される変動タイマを1減算する。そして、変動時間タイマが0、すなわち、上記抽選された変動時間が経過したと判断されると(ステップS172)、次にステップS173の処理に移行する。すなわち、このステップS173の処理において、上記特別図柄停止処理(ステップS54)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
図16は、上記特別図柄停止処理(ステップS54)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄停止処理を行うべき旨を示しているときは、同図16に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS181の処理として、上記特別図柄停止図柄設定処理にて決定された停止図柄を上記特別図柄表示器41に表示させるための表示制御を行うとともに、上記画像表示装置42に特別図柄の停止図柄に応じた表示結果の導出表示を指示する停止表示コマンドを上記周辺基板110へのコマンドとしてセットする(ステップS182)。
次いで、主制御基板101の主制御MPU101aは、上記時短終了フラグがセットされているときには(ステップS183)、時短終了フラグをオフするとともに(ステップS184)、時短フラグをオフする(ステップS185)。これにより時短状態の制御を終了させる。
また、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、上記大当りフラグがセットされているときは(ステップS186)、大当り遊技状態を開始することを示す大当り開始コマンドをセットし(ステップS187)、大当り遊技状態の開始までの待機時間(大当り遊技状態を開始する旨の表示等を行う時間)をインターバルタイマにセットする(ステップS188)。そして、上記大入賞口開放前処理(ステップS55)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS189)、この処理を終了する。大当り開始コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG、2R確変大当りH)に応じて個々に用意されている。ステップS187では、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG、2R確変大当りH)に応じた大当り開始コマンド(15R確変大当り開始コマンド、15R非確変大当り開始コマンド、2R確変大当りC開始コマンド、2R確変大当りD開始コマンド、2R確変大当りE開始コマンド、2R確変大当りF開始コマンド、2R確変大当りG開始コマンド、2R確変大当りH開始コマンド)をセットする。これにより、大当り開始コマンドによって指示された大当りの種類に応じた大当り遊技状態の演出が装飾ランプ353、画像表示装置42、演出ランプ354及びスピーカ14,29等により実行される。
また、上記大当りフラグがセットされていないときに小当りフラグがセットされていれば(ステップS190)、小当り遊技状態を開始することを示す小当り開始コマンドをセットし(ステップS191)、小当り遊技状態の開始までの待機時間(小当り遊技状態を開始する旨の表示等を行う時間)をインターバルタイマにセットする(ステップS192)。そして、上記大入賞口開放前処理(ステップS55)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS189)、この処理を終了する。小当り開始コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、小当りの種類(小当りA、小当りB、小当りC)に応じて個々に用意されている。ステップS191では、小当りの種類(小当りA、小当りB、小当りC)に応じた小当り開始コマンド(小当りA開始コマンド、小当りB開始コマンド、小当りC開始コマンド)をセットする。これにより、装飾ランプ353、画像表示装置42、演出ランプ354及びスピーカ14,29等により小当り開始コマンドによって指示された小当りの種類に応じた小当り遊技状態の演出が実行される。
また、上記大当りフラグ及び上記小当りフラグがセットされていなければ(ステップS190)、特別図柄通常処理(ステップS50)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS193)、この処理を終了する。
図17は、上記大入賞口開放前処理(ステップS55)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該大入賞口開放前処理を行うべき旨を示しているときは、同図17に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS201の処理として、大入賞口開閉装置75によって大入賞口を開放状態にするまでの待機時間を示すインターバルタイマを1減算し、インターバルタイマが0、すなわち、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したか否かを判別する(ステップS202)。
インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したら上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当りであれば(ステップS203)、大当り遊技状態のラウンドを開始することを示すラウンド開始コマンドをセットする(ステップS204)。ラウンド開始コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG、2R確変大当りH)及び実行するラウンドに応じて個々に用意されている。ステップS204では、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG、2R確変大当りH)及び実行するラウンド(ステップS204では、1ラウンド)に応じたラウンド開始コマンドをセットする。これにより、ラウンド開始コマンドによって指示された大当りの種類及び実行するラウンドに応じた大当り遊技状態の演出が装飾ランプ353、画像表示装置42、演出ランプ354及びスピーカ14,29等により実行される。
なお、15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)のラウンド開始コマンド(15R大当りラウンド開始コマンド)として、15R大当り1ラウンド開始コマンド、15R大当り2ラウンド開始コマンド、15R大当り3ラウンド開始コマンド、15R大当り4ラウンド開始コマンド、15R大当り5ラウンド開始コマンド、15R大当り6ラウンド開始コマンド、15R大当り7ラウンド開始コマンド、15R大当り8ラウンド開始コマンド、15R大当り9ラウンド開始コマンド、15R大当り10ラウンド開始コマンド、15R大当り11ラウンド開始コマンド、15R大当り12ラウンド開始コマンド、15R大当り13ラウンド開始コマンド、15R大当り14ラウンド開始コマンド、及び15R大当り15ラウンド開始コマンドが用意されている。また、2R大当り(2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG、2R確変大当りH)のラウンド開始コマンド(2R大当りラウンド開始コマンド)として、2R大当り1ラウンド開始コマンド及び2R大当り2ラウンド開始コマンドが用意されている。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当りの種類に応じたラウンドの実行回数を開放カウンタにセットし(ステップS205)、大当りの種類に応じた開放時間(大入賞口開閉装置75により大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)を開放タイマにセットする(ステップS206)。
また、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したときに大当りでなければ、すなわち、小当りであれば、小当り遊技状態のラウンドを開始することを示すラウンド開始コマンドをセットする(ステップS207)。ラウンド開始コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、小当りの種類(小当りA、小当りB、小当りC)及び実行するラウンドに応じて個々に用意されている。ステップS207では、小当りの種類(小当りA、小当りB、小当りC)及び実行するラウンド(ステップS207では、1ラウンド)に応じたラウンド開始コマンドをセットする。これにより、ラウンド開始コマンドによって指示された小当りの種類及び実行するラウンドに応じた小当り遊技状態の演出が装飾ランプ353、画像表示装置42、演出ランプ354及びスピーカ14,29等により実行される。なお、小当り(小当りA、小当りB、小当りC)のラウンド開始コマンド(小当りラウンド開始コマンド)として、小当り1ラウンド開始コマンド及び小当り2ラウンド開始コマンドが用意されている。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、小当りの種類に応じたラウンドの実行回数(この例では、2回)を開放カウンタにセットし(ステップS208)、小当りの種類に応じた開放時間(大入賞口開閉装置75により大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)を開放タイマにセットする(ステップS209)。
以上の設定処理を終了すると、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、開放カウンタを1減算し(ステップS210)、大入賞口への入球数を計数する入球カウンタを0にセットして(ステップS211)、大入賞口開閉装置75を駆動して大入賞口を開放状態に制御する(ステップS212)。その後、上記大入賞口開放中処理(ステップS56)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS213)、この処理を終了する。
なお、インターバルタイマが0でない、すなわち、インターバルタイマにセットした待機時間が経過していないと判断したときには、その後の処理を実行することなく大入賞口開放前処理を終了する。
図18は、上記大入賞口開放中処理(ステップS56)についてその手順を示すフローチャートである。なお上述の通り、この大入賞口開放中処理は、上記ラウンドが繰り返し実行されることによって行われる。
上記特別図柄プロセスフラグが当該大入賞口開放中処理を行うべき旨を示しているときは、同図18に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS221の処理として、カウントスイッチ75aによる検出信号に基づいて大入賞口への遊技球の入球があったか否かを判別する。そして、この入球があることを条件に、ステップS222の処理として、大入賞口内への遊技球の入球数をカウンタ値として得る入球カウンタをカウントアップし、入球カウンタの値が10以上であれば(ステップS223)、ステップS226に進み、ラウンドを終了するための処理を行う。
また、入球カウンタの値が10未満であれば、開放タイマを1減算し(ステップS224)、開放タイマの値が0、すなわち、開放タイマにセットされた大入賞口の開放時間が経過した場合には(ステップS225)、大入賞口開閉装置75を駆動して大入賞口を閉塞状態に制御する(ステップS226)。次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、開放カウンタが0、すなわち、大当り及び小当りの種類に応じてセットされたラウンドの実行回数を終了したか否かを判別する(ステップS227)。
開放カウンタが0である場合に、大当り遊技状態を実行していれば(ステップS228)、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当り終了コマンドをセットする(ステップS229)。大当り終了コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE)に応じて個々に用意されている。なお、2R大当り遊技状態を終了するときに送信される大当り終了コマンドは、大当りの種類及び当該2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数に応じて個々に用意されている。詳しくは後述するが、この実施の形態では、2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数に応じて異なる割合で高確率状態に制御することを通知するか否か判定し、高確率状態に制御することを通知する場合には2R大当りを終了するときに高確率状態に制御することを通知する演出を実行する。
ステップS229では、15R大当り遊技状態を終了する場合には大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り)に応じた大当り終了コマンド(15R確変大当り終了コマンド、15R非確変大当り終了コマンド)をセットし、2R大当り遊技状態を終了する場合には大当りの種類(2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE)に応じた大当り終了コマンド(2R確変大当りC終了コマンド、2R確変大当りD終了コマンド、2R確変大当りE終了コマンド)のうち2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数に対応する大当り終了コマンドをセットする。これにより、15R大当り遊技状態を終了する場合には大当りの種類に応じた大当り遊技状態を終了するときの演出が装飾ランプ353、画像表示装置42、演出ランプ354及びスピーカ14,29等により実行され、2R大当り遊技状態を終了する場合には大当りの種類及び2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の個数に応じた大当り遊技状態を終了するときの演出が装飾ランプ353、画像表示装置42、演出ランプ354及びスピーカ14,29等により実行される。
なお、この実施の形態では、大当りの種類及び2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数に応じた大当り終了コマンドを設け、2R大当り遊技状態を終了するときに周辺制御基板111に送信するが、2R大当り遊技状態を終了するときの演出の実行を指示するコマンドと、2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の個数を通知するコマンドと、を別個に設けるように構成してもよい。この場合には、2R大当り遊技状態のラウンドを終了するとき、すなわち、大入賞口開放中処理を終了するときに主制御MPU101aによって当該複数回(この例では、2回)のラウンドの実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数を通知するコマンドを周辺制御基板111に送信するようにしてもよいし、2R大当り遊技状態を終了するときに主制御MPU101aにより2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数を通知するコマンドを周辺制御基板111に送信するようにしてもよいし、2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に遊技球が入球する毎に主制御MPU101aにより大入賞口に遊技球が入球したことを通知するコマンドを周辺制御基板111に送信するようにしてもよい。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当りの種類に応じた終了待機時間をインターバルタイマにセットし(ステップS230)、上記大入賞口開放後処理(ステップS57)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS231)、この処理を終了する。
また、ステップS227で開閉カウンタが0である場合に、小当り遊技状態を実行していれば、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、小当り終了コマンドをセットする(ステップS232)。小当り終了コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、小当りの種類(小当りA、小当りB、小当りC)及び当該小当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数に応じて個々に用意されている。詳しくは後述するが、この実施の形態では、小当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数に応じて小当り遊技状態を終了するときに実行される演出を異ならせている。ステップS232では、小当りの種類(小当りA、小当りB、小当りC)に応じた小当り終了コマンドのうち小当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数に対応する小当り終了コマンドをセットする。これにより、小当り終了コマンドによって指示された小当りの種類及び小当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の個数に応じた小当り遊技状態を終了するときの演出が装飾ランプ353、画像表示装置42、演出ランプ354及びスピーカ14,29等により実行される。
なお、この実施の形態では、小当りの種類及び小当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数に応じた小当り終了コマンドを設け、小当り遊技状態を終了するときに周辺制御基板111に送信するが、小当り遊技状態を終了するときの演出の実行を指示するコマンドと、小当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の個数を通知するコマンドと、を別個に設けるように構成してもよい。この場合には、小当り遊技状態のラウンドを終了するとき、すなわち、大入賞口開放中処理を終了するときに主制御MPU101aによって当該複数回(この例では、2回)のラウンドの実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数を通知するコマンドを周辺制御基板111に送信するようにしてもよいし、小当り遊技状態を終了するときに主制御MPU101aにより小当り遊技状態の実行中に大入賞口に入球した遊技球の総数を通知するコマンドを周辺制御基板111に送信するようにしてもよいし、小当り遊技状態の実行中に大入賞口に遊技球が入球する毎に主制御MPU101aにより大入賞口に遊技球が入球したことを通知するコマンドを周辺制御基板111に送信するようにしてもよい。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、小当りの種類に応じた終了待機時間をインターバルタイマにセットし(ステップS233)、上記大入賞口開放後処理(ステップS57)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS231)、この処理を終了する。
また、ステップS227で開閉カウンタが0でない場合に、大当り遊技状態を実行していれば(ステップS234)、ラウンド終了コマンドをセットする(ステップS235)。ラウンド終了コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE)及び終了するラウンドに応じて個々に用意されている。ステップS235では、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE)及び実行するラウンドに応じたラウンド終了コマンドをセットする。これにより、ラウンド終了コマンドによって指示された大当りの種類及び終了するラウンドに応じた大当り遊技状態の演出が装飾ランプ353、画像表示装置42、演出ランプ354及びスピーカ14,29等により実行される。
なお、15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)のラウンド終了コマンド(15R大当りラウンド終了コマンド)として、15R大当り1ラウンド終了コマンド、15R大当り2ラウンド終了コマンド、15R大当り3ラウンド終了コマンド、15R大当り4ラウンド終了コマンド、15R大当り5ラウンド終了コマンド、15R大当り6ラウンド終了コマンド、15R大当り7ラウンド終了コマンド、15R大当り8ラウンド終了コマンド、15R大当り9ラウンド終了コマンド、15R大当り10ラウンド終了コマンド、15R大当り11ラウンド終了コマンド、15R大当り12ラウンド終了コマンド、15R大当り13ラウンド終了コマンド、及び15R大当り14ラウンド終了コマンドが用意されている。また、2R大当り(2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE)のラウンド終了コマンド(2R大当りラウンド終了コマンド)として、2R大当り1ラウンド終了コマンドが用意されている。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当りの種類に応じたラウンド待機時間(大入賞口開閉装置75によって大入賞口を閉塞状態に制御してから再び大入賞口を開放状態に制御するまでの時間)をインターバルタイマにセットし(ステップS236)、上記大入賞口開放後処理(ステップS57)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS231)、この処理を終了する。
また、ステップS227で開閉カウンタが0でない場合に、小当り遊技状態を実行していれば(ステップS234)、ラウンド終了コマンドをセットする(ステップS237)。ラウンド終了コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、小当りの種類(小当りA、小当りB、小当りC)及び終了するラウンドに応じて個々に用意されている。ステップS237では、小当りの種類(小当りA、小当りB、小当りC)及び終了するラウンドに応じたラウンド終了コマンドをセットする。これにより、ラウンド終了コマンドによって指示された小当りの種類及び終了するラウンドに応じた小当り遊技状態の演出が装飾ランプ353、画像表示装置42、演出ランプ354及びスピーカ14,29等により実行される。なお、小当り(小当りA、小当りB、小当りC)のラウンド終了コマンド(小当りラウンド終了コマンド)として、小当り1ラウンド終了コマンドが用意されている。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、小当りの種類に応じたラウンド待機時間(大入賞口開閉装置75によって大入賞口を閉塞状態に制御してから再び大入賞口を開放状態に制御するまでの時間)をインターバルタイマにセットし(ステップS238)、上記大入賞口開放後処理(ステップS57)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS231)、この処理を終了する。
なお、ステップS225で開放タイマが0でない、すなわち、開放タイマにセットされた開放時間が経過していないと判断した場合には、以降の処理を実行することなく処理を終了する。これにより、次にタイマ割込が発生した場合に、再び大入賞口開放中処理が実行される。
このように、この実施の形態では、大当り遊技状態及び小当り遊技状態において、開放タイマにセットされた開放時間が経過したこと及び大入賞口内への遊技球の入球数が所定数(この例では、10個)に達したことの一方が成立した場合に実行中のラウンドを終了する。すなわち、開放タイマにセットされた開放時間が経過した場合及び大入賞口内への入球数が所定数(この例では、10個)に達した場合にラウンドの終了条件が成立したと判断し、実行中のラウンドを終了する処理を行う。なお、小当り遊技状態及び2R大当り遊技状態では、大入賞口内への遊技球の入球数が所定数(この例では、10個)に達したときにはラウンドの終了条件が成立したと判断せずに、開放タイマにセットされた開放時間が経過したときにだけラウンドの終了条件が成立したと判断して実行中のラウンドを終了するようにしてもよい。
図19は、上記大入賞口開放後処理(ステップS57)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該大入賞口開放後処理を行うべき旨を示しているときは、同図19に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS251の処理として、大入賞口開閉装置75によって大入賞口を開放状態にするまでの待機時間を示すインターバルタイマを1減算し、インターバルタイマが0、すなわち、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したか否かを判別する(ステップS252)。インターバルタイマが0でなければ、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過していないと判断し、以降の処理を実行することなく処理を終了する。
上記主制御基板101の主制御MPU101aは、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したと判断し、開放カウンタの値が0であることに基づいて(ステップS253)、大当り遊技状態を終了する場合には(ステップS254)、上記2R確変大当りC(2R確変大当りC)、2R確変大当りD(2R確変大当りD)、2R確変大当りE(2R確変大当りE)のいずれかを終了するか否か判別する(ステップS255)。上述したようにこの実施の形態では、上記2R確変大当りC(2R確変大当りC)、2R確変大当りD(2R確変大当りD)、2R確変大当りE(2R確変大当りE)の2R大当り遊技状態を終了するときには、遊技状態に応じて2R大当り遊技状態の終了後に時短状態の制御を行うか否かを決定する。具体的には、時短フラグがオンしていれば(ステップS256)、すなわち時短状態の制御を既に実行していれば、ステップS259に進み、大当り遊技状態の終了後に再び時短状態の制御を実行するための処理を行う。一方、時短フラグがオンしていなければステップS260に進み、大当り遊技状態の終了後に時短状態の制御を実行しない。
また、大当り遊技状態を終了する場合に15R非確変大当りを終了するか否かを判別する(ステップS257)。上述したように、この実施の形態では、15R非確変大当りの終了後に時短状態に制御し、大当り遊技状態の終了後に特別図柄の変動表示の実行回数が所定回数に達した時点で時短状態の制御を終了して通常状態に制御する。すなわち、ステップS257で15R非確変大当りを終了すると判定された場合には、上記時短回数カウンタに初期値(例えば、100回)をセットし(ステップS258)、時短フラグをオンする(ステップS259)。また、15R確変大当り、2R確変大当りF、2R確変大当りG及び2R確変大当りHのいずれかを終了するときには、ステップS259に進み、次に大当りとなるまで時短状態の制御を実行するように構成される。
また、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したと判断し、開放カウンタの値が0であることに基づいて(ステップS253)、小当り遊技状態を終了する場合には(ステップS254)、小当りフラグをオフし(ステップS261)、上記特別図柄通常処理(ステップS50)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS262)、この処理を終了する。
また、ステップS253で開放カウンタが0でない場合に、大当り遊技状態を実行していれば(ステップS263)、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG、2R確変大当りH)及び実行するラウンドに応じたラウンド開始コマンドをセットする(ステップS264)。そして、大当りの種類に応じた開放時間を開放タイマにセットし(ステップS265)、ステップS268に進む。
また、ステップS253で開放カウンタが0でない場合に、小当り遊技状態を実行していれば(ステップS263)、小当りの種類(小当りA、小当りB、小当りC)及び実行するラウンド(ステップS266の場合は2ラウンド)に応じたラウンド開始コマンドをセットする(ステップS266)。そして、小当りの種類に応じた開放時間を開放タイマにセットし(ステップS267)、開放カウンタを1減算し(ステップS268)、大入賞口開閉装置75を駆動して大入賞口を開放状態に制御する(ステップS269)。そして、上記大入賞口開放中処理(ステップS56)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS270)、この処理を終了する。
ステップS270で大入賞口開放中処理にプロセス移行されるように特別図柄プロセスフラグを更新することにより、次にタイマ割込が発生した場合に大入賞口開放中処理が実行される。また、大入賞口開放中処理では、ラウンドの終了条件が成立したことに基づいて大入賞口開放後処理にプロセス移行されるように特別図柄プロセスフラグを更新する。つまり、大当り遊技状態及び小当り遊技状態では、大入賞口開放前処理で設定した内容に基づいて大入賞口開放中処理を実行して最初のラウンド(1ラウンド)を実行した後、大入賞口開放後処理と大入賞口開放中処理とを繰り返し実行することにより大当り遊技状態及び小当り遊技状態のラウンドが実行される。
なお、図示していないが、主制御MPU101aは、15R確変大当り、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG及び2R確変大当りGを終了するときに、確変フラグをセットし、15R非確変大当りを終了するときに、確変フラグをリセットする。そして、特別図柄通常処理のステップS105で当り判定処理を実行するときに確変フラグがセットされていなければ、図10(A)に示す低確率時当り判定テーブルを用いて当りとするか否かの判定を行い、確変フラグがセットされていれば、図10(B)に示す高確率時当り判定テーブルを用いて当りとするか否かの判定を行う。これにより、高確率状態の制御が実行されるようになる。
また、主制御MPU101aは、小当りA、小当りB、及び小当りCを終了するときに、確変フラグを更新しない。すなわち、小当りA、小当りB、及び小当りCを終了するときには、確変フラグのセット及びリセットを行わない。そのため、小当りA、小当りB、及び小当りCを終了するときに高確率状態に制御していれば(確変フラグがセットされていれば確変フラグをリセットすることなく)小当り遊技状態の終了後に継続して高確率状態の制御を実行し、小当りA、小当りB、及び小当りCを終了するときに高確率状態に制御していなければ(確変フラグがセットされていなければ確変フラグをセットすることなく)小当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御を実行しない。
図20は、上記普通図柄プロセス処理(ステップS15)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上述の特別図柄プロセス処理が実行されたとすると(ステップS14)、同図20に示されるように、この主制御基板101の主制御MPU101aはまず、上記ゲートスイッチ74aによる検出信号がオン状態(ゲート74での通過あり)にあることを条件に(ステップS300)、例えば普通図柄当り判定乱数を上記乱数カウンタから取得してこれを上記主制御MPU101aのRAMに格納するなどの始動ゲート通過処理を実行する(ステップS310)。そしてその後は、上述の普通図柄プロセスフラグに応じて、以下の4つのプロセス処理の1つが選択的に実行されることとなる。
1.上記主制御MPU101aのRAMに格納されている普通図柄当り判定乱数に基づいて上記当りの当落にかかる抽選処理などが行われる普通図柄待機中処理(ステップS320)
2.上記普通図柄表示器44における上記普通図柄の変動表示が停止されるまで待機する普通図柄変動処理(ステップS330)
3.上記当落にかかる抽選処理の結果に応じた普通図柄が上記普通図柄表示器44に表示されるように上記普通図柄の変動表示を停止させる普通図柄停止処理(ステップS340)
4.上記可動片71aの駆動制御が行われる可動片駆動処理(ステップS350)
なお、上記普通図柄プロセスフラグは、上述のステップS1の処理(図6参照)において、上記普通図柄待機中処理(ステップS320)を行うべき旨を示すよう操作されている。
次に、上記始動ゲート通過処理(ステップS310)、及びこうした4つのプロセス処理(ステップS320〜S350)の具体的態様についてそれら処理の別に詳述する。
図21は、上記始動ゲート通過処理(ステップS310)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上記ステップS300の処理において、上記ゲートスイッチ74aがオン状態にあり、遊技球が上記ゲート74を通過したと判断されたとすると、同図21に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、ステップS311の処理として、まず、上記普通保留数カウンタによるカウンタ値を主制御MPU101aのRAMから取得する。そして、このカウンタ値に基づいて上述の普通図柄の保留数がその最大値である「4」であるか否かの判断を行う。
このステップS311の処理において、上記普通図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、上記普通図柄の変動表示制御を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS312〜S314の処理を行うこととなる。すなわち、まず、上記ステップS312の処理として、上記普通保留数カウンタをカウントアップする。次いで、ステップS313の処理として、上記普通図柄当り判定乱数を上記乱数カウンタから取得する。そして次に、ステップS314の処理として、こうして取得された普通図柄当り判定乱数を、上記主制御MPU101aのRAMの記憶領域のうちの上記普通保留数カウンタによるカウンタ値に対応する乱数記憶領域に格納した時点で、この処理を終了する。
ただし、上記ステップS311の処理において、上記普通図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、上記普通図柄の変動表示制御は新たに保留されない。すなわち、上記ステップS312〜S314の処理を行うことなく、上記普通図柄の保留数がその最大値であると判断された時点で、この処理を終了する。
図22は、上記普通図柄待機中処理(ステップS320)についてその手順を示すフローチャートである。
上記普通図柄プロセスフラグが当該普通図柄待機中処理を行うべき旨を示しているときは、同図22に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS401の処理として、上記普通保留数カウンタによるカウンタ値に基づいて保留の状態にある普通図柄の変動表示制御があるか否かの判断を行う。この結果、保留の状態にある普通図柄の変動表示制御があると判断された場合には、次にステップS402の処理として、上記主制御MPU101aのRAMの乱数記憶領域に格納されている普通図柄当り判定乱数のうちの最先に格納された乱数を同主制御MPU101aのRAMから読み出す。そして次に、ステップS403及びS404の処理として、上記普通保留数カウンタをカウントダウンするとともに、上記主制御MPU101aのRAMの乱数記憶領域に格納されている上記普通図柄当り判定乱数を先入れ先出し(First−In First−Out)の態様にてシフト操作する。これにより、上記普通図柄の変動表示制御の保留が解除されるようになる。
そしてその後、ステップS405の処理として、上記読み出された普通図柄当り判定乱数に基づいて上記当りの当落についての抽選処理を行う。この抽選処理では、上記読み出された普通図柄当り判定用乱数と上記主制御MPU101aのROMに格納されている当り判定値(図示略)とが比較される。そして、この比較の結果、上記読み出された普通図柄当り判定用乱数が上記当りに当選したことを示す当り判定値と一致するときは(ステップS406)、上記当りの状態にあることを示す当りフラグをセットする(ステップS407)。
そして、こうして上記当りフラグの操作が行われると、次にステップS408〜S410の処理として、上記普通図柄の変動パターン(普通図柄の変動表示制御に要する変動時間や上記可動片71aの開放時間など)を上記時短フラグによって示される情報に応じて決定することとなる。
例えば、上記時短フラグが上記時短状態にないことを示しているとき、すなわち時短フラグがオフ状態となっているときには(ステップS408)、予め定められた通常時用の変動パターンを設定する(ステップS410)。なお、この通常時用の変動パターンには、例えば上記普通図柄の変動表示制御に要する変動時間として「21700」ms、上記可動片71aの開放時間として「180」ms、などが設定されている。
一方、上記時短フラグが上記時短状態にあることを示しているとき、すなわち、時短フラグがオン状態となっているときには(ステップS408)、予め定められた時短時用の変動パターンを設定する(ステップS409)。なお、この時短時用の変動パターンには、例えば上記普通図柄の変動表示制御に要する変動時間として「4512」ms、上記可動片71aの開放時間として「184」ms、などが設定されている。これにより、上記時短状態にないときよりも上記時短状態にあるときのほうがより有利な抽選(普通図柄抽選)が行われるようになる。
そして、こうして上記普通図柄の変動パターンが決定されると、次にステップS411の処理として、この決定された変動パターンに応じて上記普通図柄の変動表示制御を実行する。次いで、ステップS412の処理として、上記普通図柄変動処理(ステップS330)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
図23は、上記普通図柄変動処理(ステップS330)についてその手順を示すフローチャートである。
上記普通図柄プロセスフラグが当該普通図柄変動処理を行うべき旨を示しているときは、同図23に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS421の処理として、上記変動パターンについての抽選処理(ステップS320)が行われてから当該処理にて抽選された変動時間が経過するまで待機する。そして、このステップS421の処理において、上記抽選された変動時間が経過したと判断されると、次にステップS422の処理に移行する。すなわち、このステップS422の処理において、上記普通図柄停止処理(ステップS340)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
図24は、上記普通図柄停止処理(ステップS340)についてその手順を示すフローチャートである。
上記普通図柄プロセスフラグが当該普通図柄停止処理を行うべき旨を示しているときは、同図24に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS431の処理として、上記当りフラグの状態に応じた図柄を上記普通図柄表示器44(図4参照)に表示させるための表示制御を行う。
そしてその後は、上記当りフラグがセットされているときは(ステップS432)、上記可動片駆動処理(ステップS350)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS433)、この処理を終了する。一方、上記当りフラグがセットされていないときは(ステップS432)、上記普通図柄待機中処理(ステップS320)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS434)、この処理を終了する。
図25は、上記可動片駆動処理(ステップS350)についてその手順を示すフローチャートである。
上記普通図柄プロセスフラグが当該可動片駆動処理を行うべき旨を示しているときは、同図25に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS441の処理として、上記普通電動役物ソレノイド71bがオン状態にあるか否かを判断する。そして、この普通電動役物ソレノイド71bがオフ状態であるときは、上記可動片71aを駆動すべく、同ソレノイド71bをオン状態とする(ステップS445)。
一方、上記ステップS441の処理において、上記普通電動役物ソレノイド71bがオン状態にあれば、次にステップS442の処理として、上記可動片71aの駆動終了条件が成立するまで待機する。なお、この駆動終了条件とは、例えば上記上始動口72及び下始動口73内に遊技球が所定個だけ入球すること、及び上記ソレノイド71bがオン状態とされてから予め定められた時間が経過すること、のいずれかの条件が満たされることである。そして、こうした駆動終了条件が満たされるようになると、次にステップS443の処理として、普通電動役物ソレノイド71bをオフ状態とする。そしてその後に、上記普通図柄待機中処理(ステップS320)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS444)、この処理を終了する。
次に、周辺制御基板111に搭載されるサブ統合MPU111aによって実行される処理について説明する。図26は、当該パチンコ機1に電源が投入されるとき、上記周辺制御基板111のサブ統合MPU111aによって行われる制御についてその処理手順を示すフローチャートである。
図26に示すように、パチンコ機1への電力供給が開始されると、サブ統合MPU111aは、初期設定処理を行う(ステップS501)。この初期設定処理は、周辺制御基板111に搭載されるサブ統合MPU111aのRAMをクリアする処理等が行われる。なお、この初期設定処理中では割込禁止となっており、初期設定処理のあと割込許可となる。初期設定処理(ステップS501)が終了すると、16ms経過フラグTがセットされたか否かを監視するループ処理を開始する(ステップS502)。
この実施の形態では、サブ統合MPU111aは、2ms経過毎に割込を発生させ、2ms定常処理を実行する。2ms定常処理では、16ms経過監視カウンタをカウントアップする(16ms経過監視カウンタを1加算する)処理が実行され、16ms経過監視カウンタの値が8になったとき、すなわち、16ms経過したときに16ms経過フラグTをセットするとともに、16ms経過監視カウンタをリセット(0にする)処理が実行される。このように、16ms経過フラグTは、2ms定常処理にて16ms毎に「1」に設定(セット)され、通常は「0」に設定(リセット)されている。ステップS502で16ms経過フラグがセットされている(16ms経過フラグTが「1」)ときには、16ms経過フラグをリセットした後(ステップS503)、16ms定常処理を行う(ステップS504)。
この16ms定常処理では、主基板100から受信した演出コマンドにもとづいて画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等を制御する処理が実行される。16ms定常処理を終了すると、再びステップS502に戻り、16ms経過フラグTがセットされる毎に、つまり16ms毎に上述したステップS503〜ステップS504を繰り返し行う。一方、ステップS502で16ms経過フラグTがセットされていない(16ms経過フラグTが「0」)ときには、16ms経過フラグTがセットされるまでループ処理を行う。
図27は、サブメイン処理にて16ms毎に実行される16ms定常処理の一例を示すフローチャートである。16ms定常処理において、サブ統合MPU111aは、ステップS601〜ステップS606の処理を実行する。ステップS601のコマンド解析処理では、主基板100から受信した演出コマンドを解析する。ステップS602の演出制御処理では、ステップS149でセットされて送信されることにより受信した特別図柄の変動パターンを示す演出コマンド(変動パターンコマンド)にもとづいて画像表示装置42に関わる制御処理を実行する。
また、ステップS603の音制御処理では、スピーカ14,29に関わる制御処理を実行する。ステップS604のランプ制御処理では、パチンコ機1に設けられたランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)に関わる制御処理を実行する。ステップS605の情報出力処理では、ランプ駆動基板119にランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)の点灯信号を送信する処理などを実行する。ステップS606の乱数更新処理では、演出制御処理(ステップS602)で各種設定に用いられる乱数を更新する処理を実行する。
なお、16ms定常処理におけるステップS601〜ステップS606の処理は16ms以内に終了する。仮に、16ms定常処理を開始してから当該16ms定常処理の終了までに16ms以上かかったとしても、16ms定常処理を開始してから16ms経過したときに直ぐに16ms定常処理を最初から(ステップS601のコマンド解析処理から)実行しない。すなわち、16ms定常処理の実行中に16ms経過したときには、16ms経過フラグのセットのみを行い、当該16ms定常処理の終了後にステップS502で16ms経過フラグがセットされていると判定されたときに16ms定常処理を開始する。
また、この実施の形態では、16ms定常処理にて乱数更新処理(ステップS606)を実行して各種乱数を更新するように構成しているが、各種乱数を更新する時期(タイミング)はこれに限られるものではない。例えば、サブメイン処理におけるループ処理および16ms定常処理のいずれか一方または両方にて各種乱数を更新するように構成してもよい。
図28は、演出制御処理(ステップS602)の一例を示すフローチャートである。演出制御処理において、サブ統合MPU111aは、内蔵されるRAMに格納されている遊技の進行状況を示す演出制御プロセスフラグに応じて、以下の4つのプロセス処理の1つを選択的に実行することとなる。
1.上記コマンド解析処理にて解析された特別図柄の変動パターンを指示する演出コマンド(変動パターンコマンド)に基づいて画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等を制御する処理などが行われる変動演出開始処理(ステップS700)
2.画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等の制御を開始してからの経過時間を計測し、経過時間に応じて画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等を制御する処理などが行われる変動演出中処理(ステップS701)
3.上記大当り開始コマンド及び小当り開始コマンドを受信したことに基づいて所定の表示結果を導出表示するとともにラウンド演出処理が開始されるように演出制御プロセスフラグを更新する処理を行う変動演出終了処理(ステップS702)。
4.大当り遊技状態及び小当り遊技状態の演出を実行し、大当り遊技状態及び小当り遊技状態を終了するときに変動演出開始処理が開始されるように演出制御プロセスフラグを更新する処理を行うラウンド演出処理(ステップS703)。
なお、上記演出制御プロセスフラグは、上述のステップS501の処理(図26参照)において、上記変動演出開始処理(ステップS700)を行うべき旨を示すよう操作されている。
また、この実施の形態では、上記変動演出終了処理で15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)に応じた大当り開始コマンド(15R大当り開始コマンド;15R確変大当り開始コマンド、15R非確変大当り開始コマンド)を受信したことに基づいてサブ統合MPU111aは、画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等を制御して15R大当りを開始することを報知する。一方、上記変動演出終了処理で2R大当り(2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG、2R確変大当りH)に応じた大当り開始コマンド(2R大当り開始コマンド;2R確変大当りC開始コマンド、2R確変大当りD開始コマンド、2R確変大当りE開始コマンド、2R確変大当りF開始コマンド、2R確変大当りG開始コマンド、2R確変大当りH開始コマンド)及び小当り(小当りA、小当りB、小当りC)に応じた小当り開始コマンド(小当りA開始コマンド、小当りB開始コマンド、小当りC開始コマンド)を受信した場合には、サブ統合MPU111aは、2R大当りであるか小当りであるかを報知することなく画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等を制御して所定の演出を実行する。そのため、遊技者は2R大当りであるか小当りであるかを判別することが困難になる。
なお、図示していないが、主制御基板101に搭載される主制御MPU101aは、遊技状態を通知するコマンドを周辺制御基板111に送信する。具体的には、主制御MPU101aは、大当り遊技状態を終了するとき、具体的には、大入賞口開放後処理のステップS260で大当りフラグをオフにするときに、大当り遊技状態の終了後に前記時短状態の制御及び前記高確率状態の制御を実行しないときには、通常状態に制御することを示すコマンドをセットして周辺制御基板111に送信し、大当り遊技状態の終了後に前記時短状態の制御を単独で実行する場合(時短状態に制御する場合)には、時短状態の制御を実行することを示すコマンドをセットして周辺制御基板111に送信し、大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御及び時短状態の制御を実行する場合には、時短状態の制御を実行することを示すコマンドと高確率状態の制御を実行することを示すコマンドとをセットして周辺制御基板111に送信し、大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御を単独で実行する場合には、高確率状態の制御を実行することを示すコマンドをセットして周辺制御基板111に送信する。サブ統合MPU111aは、これらのコマンドに基づき、遊技状態に応じた態様で画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29を駆動する。
また、この実施の形態では、特別図柄表示器41で特別図柄の変動表示を開始する毎に主制御基板101に搭載される主制御MPU101aは、遊技状態を通知するコマンドを周辺制御基板111に送信する。具体的には、変動パターン設定処理のステップS149でセットした変動パターンを指示するコマンド(変動パターンコマンド)を周辺制御基板111に送信する以前に遊技状態を確認し、前記時短状態の制御及び前記高確率状態の制御を実行していないときには通常状態であることを示すコマンドをセットし、前記時短状態の制御を単独で実行しているときには時短状態の制御を実行していることを示すコマンドをセットし、前記高確率状態の制御及び前記時短状態の制御を実行しているときには高確率状態の制御を実行していることを示すコマンド及び時短状態の制御を実行していることを示すコマンドをセットし、前記高確率状態の制御を単独で実行しているときには高確率状態の制御を実行しているコマンドをセットする。このようにしてセットされたコマンドは、変動パターンを指示するコマンド(変動パターンコマンド)を周辺制御基板111に送信する以前周辺制御基板111に送信される。
また、この例では、高確率状態の制御と時短状態の制御とが並行して実行されるときには、高確率状態の制御を実行していることを示すコマンドと時短状態の制御を実行していることを示すコマンドとを周辺制御基板111に送信するが、高確率状態の制御と時短状態の制御とが並行して実行されているときに高確率状態の制御と時短状態の制御とが実行されていることを示す1つのコマンドを周辺制御基板111に送信するようにしてもよい。
また、特別図柄表示器41で特別図柄の変動表示を開始する毎に送信される遊技状態を通知するコマンドは、特別図柄停止図柄設定処理のステップS128でセットされるコマンド(抽選結果及び該抽選結果に基づく決定事項を通知するコマンド)及び変動パターン設定処理のステップS149でセットされるコマンド(変動パターンコマンド)とは別個に設けるように構成してもよいし、特別図柄停止図柄設定処理のステップS128でセットされるコマンドを遊技状態毎に設け、遊技状態、抽選結果及び該抽選結果に基づく決定事項に応じたコマンドを周辺制御基板111に送信することによりサブ統合MPU111aに遊技状態を通知するように構成してもよいし、変動パターン設定処理のステップS149でセットされる変動パターンコマンドを遊技状態毎に設け、遊技状態及び決定した変動パターンコマンドを周辺制御基板111に送信することによりサブ統合MPU111aに遊技状態を通知するように構成してもよい。
また、特別図柄表示器41で特別図柄の変動表示を開始する毎に遊技状態を通知するコマンドを送信する構成に限らず、特別図柄の変動表示を開始するときに遊技状態の変更があった場合にだけ遊技状態を通知するコマンドを送信するようにしてもよい。具体的には、変動パターン設定処理のステップS153で時短回数カウンタの値が0になったことにより時短状態の制御を終了する場合に、高確率状態の制御を実行していれば高確率状態の制御を実行していることを示すコマンドを周辺制御基板111に送信し、高確率状態の制御を実行していなければ通常状態であることを示すコマンドを周辺制御基板111に送信するように構成してもよい。
図29は、上記変動演出開始処理(ステップS700)についてその手順を示すフローチャートである。
上記演出制御プロセスフラグが当該変動演出開始処理を行うべき旨を示しているときには、同図29に示されるように、上記周辺制御基板111のサブ統合MPU111aは、まず、ステップS901の処理として、変動パターンコマンドを受信したか否か判別する。変動パターンコマンドを受信していれば、通常時モード演出設定処理を実行する(ステップS902)。この実施の形態では、サブ統合MPU111aは、画像表示装置42に表示制御する画像(画像表示装置42に表示制御される画像のうち装飾図柄とは異なる背景画像の態様及び装飾図柄の態様)や、LED基板119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27等の駆動態様、スピーカ14,29の音出力態様が異なる複数種類の演出モードのうちいずれかに制御する。通常時モード演出設定処理では、変動表示の実行回数に応じて演出モードを切り替えるための処理を行う。なお、パチンコ機1に電源を投入したとき、具体的には、上記初期設定処理(ステップS501)を実行したときには、上記複数種類の演出モードのうち所定の演出モード(例えば通常モード)に設定される。
次いで、サブ統合MPU111aは、受信した変動パターンコマンドに基づく変動表示の結果として15R大当りとなるか否かを判別する(ステップS903)。変動表示の結果が15R大当りとなる場合に15R確変大当りであれば(ステップS904)、停止図柄としての15R確変図柄を決定し(ステップS905)、変動表示の結果が15R大当りとなる場合に15R非確変大当りであれば,停止図柄としての15R非確変図柄を決定する(ステップS906)。
上記したように、この実施の形態では、画像表示装置42に停止表示される15R確変図柄として「0」〜「9」の装飾図柄のうち同一の奇数図柄の組み合わせのいずれかに決定し、画像表示装置42に停止表示される15R非確変図柄として「0」〜「9」の装飾図柄のうち同一の偶数図柄の組み合わせのいずれかに決定する。
そして、サブ統合MPU111aは、ラウンド演出フラグをセットし(ステップS907)、ステップS908に進む。なお、ラウンド演出フラグは、当該変動表示の終了後に大当り遊技状態(2R大当り遊技状態、15R大当り遊技状態)及び小当り遊技状態のいずれかに制御されることを示すフラグである。
また、受信した変動パターンコマンドに基づく変動表示の結果として15R大変大当りとならない場合に(ステップS903)、2R大当り(2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG、2R確変大当りH)及び小当り(小当りA、小当りB、小当りC)のいずれかとなる場合には(ステップS912)、停止図柄としての2R大当り図柄及び小当り図柄を決定する(ステップS913)。上記したように、この実施の形態では、画像表示装置42に停止表示される2R大当り図柄及び小当り図柄として「1」と「2」と「3」との全てを含む図柄の組み合わせのうちいずれかに決定する。そして、ステップS907に進む。
また、受信した変動パターンコマンドに基づく変動表示の結果として15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)、2R大当り(2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE、2R確変大当りF、2R確変大当りG、2R確変大当りH)及び小当り(小当りA、小当りB、小当りC)のいずれにもならない場合には、停止図柄としてのはずれ図柄を決定する(ステップS914)。上記したように、この実施の形態では、画像表示装置42に停止表示されるはずれ図柄として少なくとも2種類以上の図柄の組み合わせのうちいずれかに決定する。そして、ステップS908に進む。
次いで、サブ統合MPU111aは、受信した変動パターンコマンドによって指示される変動時間を演出タイマにセットし(ステップS908)、上記演出モードに対応する制御態様(画像表示装置42、LED基板119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27、スピーカ14,29の制御態様)が設定される複数種類のプロセスデータのうち受信した変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを選択する(ステップS909)。
なお、プロセスデータは、周辺制御基板111のサブ統合ROM111bに主制御基板101の主制御MPU101aから受信した変動パターンコマンドと、上記演出モードと、に対応付けされるかたちで記憶されている。サブ統合MPU111aは、制御している演出モードに応じた複数種類のプロセスデータのうち、主制御基板101の主制御MPU101aから受信した変動パターンコマンドに関連付けされているプロセスデータを選択し、選択したプロセスデータに基づいて画像表示装置42の表示制御を実行する。
そして、サブ統合MPU111aは、選択したプロセスデータに基づいて画像表示装置42の表示制御を開始し(ステップS910)、変動演出中処理(ステップS701)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグが更新された時点で(ステップS911)、この処理を終了する。なお、ステップS901で変動パターンコマンドを受信していなければ、以降の処理を実行することなく処理を終了する。
図30は、上記通常時モード演出設定処理(ステップS902)についてその手順を示すフローチャートである。
通常時モード演出設定処理において、上記周辺制御基板111のサブ統合MPU111aは、まず、前記演出モードとして通常とは異なる特別モード3に制御していることを示す特別モード3フラグがオンしているか否かを判別する(ステップS1001)。そして、特別モード3フラグがオンしていなければ、以降の処理を行うことなく処理を終了する。
この実施の形態では、特別モード1、特別モード2、特別モード3、及び通常モードの4つの演出モードのうちいずれかに制御する。そして、4つの演出モードのうち特別モード3に制御しているときに、低確率状態に制御していれば所定回数(例えば100回)の変動表示が実行されたとき(特別モード3の制御を開始してから所定回数の変動表示が実行されたとき、具体的には大当り遊技状態及び小当り遊技状態の終了後に特別モード3の制御を開始してから所定回数の変動表示が実行されたとき)に通常モードに切り替える制御を行う。なお、所定回数の変動表示が実行されたときに限らず、所定条件が成立したとき(例えば特別モード3の制御を終了するか否かの抽選を行って特別モード3の制御を終了すると判定されたとき)に通常モードに切り替える制御を行うように構成してもよい。
具体的には、高確率状態の制御を実行していなければ(ステップS1002)、モード回数カウンタを1減算し(ステップS1003)、モード回数カウンタが0になったら(ステップS1004)、特別モード3フラグをオフし(ステップS1005)、通常モードに切り替えて制御する(ステップS1006)。そして、処理を終了する。ステップS1004でモード回数カウンタが0でなければ以降の処理を行うことなく処理を終了することで継続して特別モード3に制御する。なお、モード回数カウンタは、特別モード3の制御を開始してからの変動回数を計数するカウンタであり、ラウンド演出処理(ステップS703)で大当り遊技状態及び小当り遊技状態の終了後に特別モード3に制御することに決定したことに基づいて所定の回数がセットされる。
図31は、上記変動演出中処理(ステップS701)についてその手順を示すフローチャートである。
上記演出制御プロセスフラグが当該変動演出中処理を行うべき旨を示しているときは、同図31に示されるように、上記周辺制御基板111のサブ統合MPU111aは、まず、ステップS921の処理として、主制御基板101の主制御MPU101aから受信した変動パターンによって指示される変動時間が設定される演出タイマを1減算する。そして、演出タイマが0でない場合、すなわち、主制御基板101の主制御MPU101aから指示される変動時間が経過していないと判断されると(ステップS922)、次にステップS923の処理に移行する。すなわち、このステップS923の処理においてプロセスデータに基づいて画像表示装置42の表示制御を継続して実行することにより装飾図柄の変動表示が実行される。
一方、演出タイマが0、すなわち、主制御基板101の主制御MPU101aから指示される変動時間が経過したと判断されると(ステップS922)、次にステップS924の処理に移行する。すなわち、このステップS924の処理において、上記変動演出終了処理(ステップS702)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
図32は、上記変動演出終了処理(ステップS702)についてその手順を示すフローチャートである。
上記演出制御プロセスフラグが当該変動演出終了処理を行うべき旨を示しているときは、同図32に示されるように、上記周辺制御基板111のサブ統合MPU111aは、まず、ステップS931の処理として、主制御基板101の主制御MPU101aから停止表示コマンドを受信していれば、画像表示装置42に変動演出開始処理のステップS905、ステップS906、ステップS913及びステップS914で決定した停止図柄を導出表示する(ステップS932)。
次いで、上記周辺制御基板111のサブ統合MPU111aは、上記ラウンド演出フラグがセットされているときは(ステップS933)、ラウンド演出フラグをオフする(ステップS934)。そして、15R大当り開始コマンド(15R確変大当り開始コマンド、15R非確変大当り開始コマンド)を受信していれば(ステップS935)、15R大当りフラグをセットし(ステップS936)、画像表示装置42にて15R大当りを開始することを通知する表示を行う(ステップS937)。その後、ラウンド演出処理(ステップS703)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する(ステップS938)。
また、15R大当り開始コマンド(15R確変大当り開始コマンド、15R非確変大当り開始コマンド)を受信していない場合に(ステップS935)、2R大当り開始コマンド(2R確変大当りC開始コマンド、2R確変大当りD開始コマンド、2R確変大当りE開始コマンド、2R確変大当りF開始コマンド、2R確変大当りG開始コマンド、2R確変大当りH開始コマンド)を受信していれば(ステップS940)、2R大当りフラグをセットし(ステップS941)、当選時モード演出設定処理を実行する(ステップS943)。また、15R大当り開始コマンド(15R確変大当り開始コマンド、15R非確変大当り開始コマンド)及び(ステップS935)、2R大当り開始コマンド(2R確変大当りC開始コマンド、2R確変大当りD開始コマンド、2R確変大当りE開始コマンド、2R確変大当りF開始コマンド、2R確変大当りG開始コマンド、2R確変大当りH開始コマンド)のいずれも受信していない場合、すなわち小当り開始コマンド(小当りA開始コマンド、小当りB開始コマンド、小当りC開始コマンド)を受信した場合には、小当りフラグをセットし(ステップS942)、当選時モード演出設定処理を実行する(ステップS943)。
当選時モード演出設定処理では、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の実行中の演出表示を決定するための処理を行う。当選時モード演出設定処理を終了すると、サブ統合MPU111aは、決定した演出表示を画像表示装置42にて開始する(ステップS944)。そして、ラウンド演出処理(ステップS703)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する(ステップS938)。
また、ステップS933で上記ラウンド演出フラグがセットされていなければ、変動演出開始処理(ステップS700)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する(ステップS939)。また、ステップS931で主制御基板101の主制御MPU101aから停止表示コマンドを受信していなければ、移行の処理を実行することなく処理を終了する。このように、周辺制御基板111のサブ統合MPU111aは、主制御基板101の主制御MPOU101aから受信したコマンド(演出コマンド)に基づいて画像表示装置42の表示制御を行って装飾図柄を変動表示して装飾図柄の停止図柄を導出表示する。
図33は、上記当選時モード演出設定処理(ステップS943)についてその手順を示すフローチャートである。
当選時モード演出設定処理において、上記周辺制御基板111のサブ統合MPU111aは、まず、4つの演出モードのうち特別モード1に制御していることを示す特別モード1フラグがオンしているか否かを判別する(ステップS1101)。そして、特別モード1フラグがオンしていれば、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の実行中の演出表示として変動継続演出に決定し(ステップS1102)、処理を終了する。なお、特別モード1は上記時短状態の制御を並行して実行する高確率状態に制御している場合にのみ実行される演出モードである。
ステップS1101で特別モード1フラグがオンしていると判定されたときには、時短状態の制御を伴う高確率状態に制御している場合であり、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の終了後に継続して時短状態の制御を伴う高確率状態に制御する。換言すると、特別モード1に制御しているときに2R大当り又は小当りとなった場合には、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の前後で遊技状態の変化がない。また、2R大当り及び小当りでは、15R大当りに比べて大入賞口開閉装置75によって大入賞口を開放状態に制御する期間が短くされるとともに開放状態に制御する回数(ラウンド)が少なくされることで得られる賞球が少ない。そのため、このような場合に2R大当り及び小当りとなったことを遊技者に悟られることにより遊技興趣を低下させる虞がある。そこで、変動表示を継続しているかの演出表示(変動継続演出)を実行することにより2R大当り及び小当りとなったことを遊技者に悟られ難くしている。
ステップS1101で特別モード1フラグがオンしていなければ、特別モード2フラグがオンしているか否かを判別する(ステップS1103)。そして、特別モード2フラグがオンしているときに2R確変大当りF、2R確変大当りG及び2R確変大当りHのいずれかとなる場合には(ステップS1104)、2R大当り遊技状態の実行中の演出表示として当選時昇格演出に決定し(ステップS1105)、2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE及び小当りのいずれかとなる場合には、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の実行中の演出表示として当選時継続演出に決定する(ステップS1106)。そして処理を終了する。
なお、特別モード2は、上記時短状態の制御を並行して実行しない高確率状態に制御している場合にのみ実行される演出モードである。すなわち、ステップS1103で特別モード2フラグがオンしていると判定されたときには、時短状態の制御を伴わない高確率状態に制御している。この場合に2R確変大当りF、2R確変大当りG及び2R確変大当りHのいずれかとなると2R大当り遊技状態の終了後に時短状態の制御を伴う高確率状態に制御することになる。また、時短状態の制御を伴う高確率状態に制御しているときには演出モードとして上記特別モード1に制御し、特別モード1は特別モード2よりも遊技者にとって有利な状態であることを示す演出モードである。そのため、特別モード2に制御しているときに2R確変F、2R確変大当りG及び2R確変大当りHのいずれかとなった場合には上記当選時昇格演出を実行してより有利な状態になったこと(この例では特別モード1に制御すること)を通知する。
一方、特別モード2に制御しているときに2R確変大当りC、2R確変大当りD、2R確変大当りE及び小当りのいずれかとなると2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の終了後に時短状態の制御を伴わない高確率状態に制御する。この場合には2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の前後で遊技状態を変化させないが、上記当選時昇格演出と類似する演出である上記当選時継続演出を実行して該特別モード2に継続して制御することを通知するため、当選時昇格演出であるか当選時継続演出であるかを判別することが困難になり、少なくとも特別モード1に制御すること若しくは特別モード2に制御することを通知するまでは画像表示装置42で実行される演出表示に注目させることができる。
また、特別モード1フラグ及び特別モード2フラグのいずれもオンしていなければ、すなわち、演出モードとして特別モード3又は通常モードに制御しているときには、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の実行中の演出表示としてモード抽選演出に決定する(ステップS1107)。モード抽選演出は、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の終了後に前記複数種類の演出モードのいずれに制御するかを抽選する演出を行って2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の終了後に制御する演出モード(移行先の演出モード)を通知する演出である。
なお、特別モード3は、時短状態の制御を伴わない高確率状態又は通常状態に制御している場合に実行され、通常モードは、時短状態又は通常状態に制御している場合に実行される演出モードである。時短状態の制御を伴わない高確率状態、通常状態、時短状態のいずれかに制御しているときに小当りとなると小当り遊技状態の終了後に以前の遊技状態に継続して制御し、時短状態の制御を伴わない高確率状態又は通常状態に制御しているときに2R確変大当りC、2R確変大当りD及び2R確変大当りEのいずれかとなると2R大当り遊技状態の終了後に時短状態の制御を伴わない高確率状態に制御し、時短状態に制御しているときに2R確変大当りC、2R確変大当りD及び2R確変大当りEのいずれかとなると2R大当り遊技状態の終了後に時短状態の制御を伴う高確率状態に制御し、時短状態の制御を伴わない高確率状態、通常状態、時短状態のいずれかに制御しているときに2R確変大当りF、2R確変大当りG及び2R確変大当りHのいずれかとなると2R大当り遊技状態の終了後に時短状態の制御を伴う高確率状態に制御する。
図34には、演出モードとして特別モード3又は通常モードに制御しているときに2R大当り又は小当りとなったことに基づいて2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の終了後に制御する演出モードの決定に用いられるモード移行先抽選テーブルが示されている。
ここで、モード移行先抽選テーブルについて説明する。図34(A)は、小当り時モード移行先抽選テーブルであり、図34(B)は、2R確変大当りC、2R確変大当りD及び2R確変大当りEとなったときに参照される大当り(大当りC〜大当りE)時モード移行先抽選テーブルであり、図34(C)は、2R確変大当りF、2R確変大当りG及び2R確変大当りHとなったときに参照される大当り(大当りF〜大当りH)時モード移行先抽選テーブルである。なお、図34(A)〜図34(C)は判定値の振り分け割合を示している。
図34(A)〜図34(C)に示すように、現在の遊技状態及び演出モード毎に4種類の演出モードそれぞれに判定値が振り分けられ、後述するステップS1108で取得したモード決定乱数と比較することによってモード移行先を決定する。
また、図34(A)〜図34(C)から明らかなように通常モードに制御しているときには、時短状態若しくは通常状態に制御され、特別モード3に制御しているときには通常状態若しくは時短状態の制御を伴わない高確率状態に制御され、特別モード2に制御しているときには時短状態の制御を伴わない高確率状態に制御され、特別モード1に制御しているときには時短状態の制御を伴う高確率状態に制御している。そのため、特別モード3に制御しているときには高確率状態の制御を実行しているか否かの判別が困難となるように制御される。
サブ統合MPU111aは、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の実行中の演出としてモード抽選演出に決定すると、上記乱数更新処理(ステップS606)で「0」〜「99」の範囲で更新される乱数カウンタからモード決定乱数を取得する(ステップS1108)。そして、小当りフラグがオンしていれば(ステップS1109)、小当り時モード移行先抽選テーブルと取得したモード決定乱数とに基づいてモード移行先を決定し(ステップS1110)、小当りフラグがオンしていなければ、すなわち2R大当りフラグがオンしていれば(ステップS1109)、大当り(大当りC〜大当りE)時モード移行先抽選テーブル若しくは大当り(大当りF〜大当りH)時モード移行先抽選テーブルと取得したモード決定乱数とに基づいてモード移行先を決定する(ステップS1112)。
なお、上記したモード抽選演出では、複数の演出モードを提示して該複数の演出モードの中から抽選する演出表示を実行した後、決定されているモード移行先に制御することを通知する演出表示を実行する。サブ統合MPU111aは、モード移行先を決定すると、該決定したモード移行先に基づいて提示する演出モードを決定し(ステップ1111)、処理を終了する。
図35は、上記ラウンド演出処理(ステップS703)についてその手順を示すフローチャートである。
上記プロセスフラグが当該ラウンド演出処理を行うべき旨を示しているときには、同図35に示されるように、上記周辺制御基板111のサブ統合MPU111aは、15R大当りを実行していれば、すなわち15R大当りフラグがオンしていれば(ステップS950)、主制御基板101の主制御MPU101aから15R大当りラウンド開始コマンドを受信しているか否かを判別し(ステップS951)、大当りラウンド開始コマンドを受信していれば該コマンドによって指示されるラウンドに応じた15R大当り遊技状態のラウンド中の演出を実行する(ステップS952)。また、主制御基板101の主制御MPU101aから15R大当りラウンド終了コマンドを受信していれば(ステップS953)、該コマンドによって指示されるラウンドに応じた15R大当り遊技状態のラウンド終了時の演出を実行する(ステップS954)。
また、主制御基板101の主制御MPU101aから15R大当り終了コマンド(15R確変大当り終了コマンド、15R非確変大当り終了コマンド)を受信していれば(ステップS955)、15R大当りフラグをオフし(ステップS956)、大当りの種類に応じた15R大当り終了時の演出を実行する(ステップS957)。具体的には、15R確変大当りを終了する場合には、高確率状態に制御することを通知する演出を実行し、15R非確変大当りを終了する場合には、時短状態に制御することを通知する演出を実行する。
また、15R確変大当りを終了する場合には(ステップS958)、大当り遊技状態の終了後に上記特別モード1に制御することを示す特別モード1フラグだけがオン状態(特別モード2フラグ及び特別モード3フラグをオフ)とされるように更新し(ステップS959)、15R非確変大当りを終了する場合には(ステップS958)、全てのモードフラグ(特別モード1フラグ、特別モード2フラグ及び特別モード3フラグ)をオフ状態に更新する。全てのモードフラグをオフ状態に更新することにより大当り遊技状態の終了後に通常モードに制御する。
そして、変動演出開始処理(ステップS700)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する(ステップS961)。なお、ステップS955で15R大当り終了コマンドを受信していなければ以降の処理を実行することなく処理を終了する。
また、ステップS950で15R大当りフラグがオンしていなければ、特別モード1フラグがオンしているか否か、すなわち特別モード1に制御しているか否かを判別する(ステップS965)。上記したように、特別モード1に制御しているときには時短状態の制御を伴う高確率状態に制御され、この場合には2R大当り及び小当りとなったときには2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の前後で遊技状態を変化させないため、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態となった場合には得られる賞球が少ないことを理由に興趣を低下させる虞がある。本例では、特別モード1に制御しているときには2R大当り又は小当りとなったことを悟られ難くなるように制御する。
具体的には、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の実行中には上記変動継続演出を実行し、2R大当りラウンド開始コマンド、小当りラウンド開始コマンド、2R大当りラウンド終了コマンド及び小当りラウンド終了コマンドのいずれかを受信した場合にも該変動継続演出を継続して実行し、ラウンドの開始及び終了を通知する演出表示を実行しない(ステップS966、S967、ステップS970)。
また、2R大当り終了コマンド又は小当り終了コマンドを受信したときには小当りフラグ及び2R大当りフラグをオフして(ステップS991)、変動演出開始処理(ステップS700)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する(ステップS961)。すなわち、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態を終了することを通知することなく変動表示を開始する。このように、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の実行を悟られ難くすることによって、遊技興趣の低下を抑止する。
また、ステップS965で特別モード1フラグがオンしていないときに特別モード2フラグがオンしていれば(ステップS971)、すなわち特別モード2に制御していれば、上記当選時昇格演出若しくは上記当選時継続演出を実行する。この場合にも2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態となったことを通知することなく上記当選時昇格演出若しくは上記当選時継続演出を実行する。
具体的には、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の実行中には上記当選時昇格演出若しくは上記当選時継続演出を実行し、2R大当りラウンド開始コマンド、小当りラウンド開始コマンド、2R大当りラウンド終了コマンド及び小当りラウンド終了コマンドのいずれかを受信した場合にも当選時昇格演出若しくは当選時継続演出を継続して実行してラウンドの開始及び終了を通知する演出表示を実行しない(ステップS972、S973、ステップS978)。
また、2R大当り終了コマンドを受信したときに(ステップS975)、2R確変大当りF、2R確変大当りG及び2R確変大当りHのいずれかを実行していれば(ステップS976)、特別モード1フラグだけがオン状態(特別モード2フラグをオフして特別モード1フラグをオンする)とされるように更新し(ステップS976)、ステップS979に進む。2R大当り終了コマンドを受信したときに2R確変大当りC、2R確変大当りD及び2R確変大当りEのいずれかを実行している場合及び小当り終了コマンドを受信した場合には(ステップS975、ステップS977)、モードフラグを更新することなくステップS979に進む。
なお、ステップS975及びステップS977では特別モード2フラグだけがオン状態とされている。そのため、モードフラグを更新することなくステップS979に進むことにより2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の終了後に特別モード2に制御する。
また、サブ統合MPU111aは、2R大当り終了コマンド及び小当り終了コマンドを受信したことに基づいて上記当選時昇格演出及び上記当選時継続演出の演出結果、具体的には、演出モードを特別モード2から特別モード1に昇格させるか否かを通知する(ステップS979)。その後、小当りフラグ及び2R大当りフラグをオフして(ステップS991)、変動演出開始処理(ステップS700)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する(ステップS961)。
また、ステップS971で特別モード2フラグがオンしていなければ、すなわち特別モード3若しくは通常モードに制御していれば、大入賞口に遊技球が入賞したか否かを判別する(ステップS981)。この例では、上記モード抽選演出として上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で提示する演出モードとして決定した複数の演出モードを、該演出モードを判別困難に提示し、大入賞口に遊技球が入賞したときに上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で提示する演出モードとして決定された演出モードのうち遊技球の入賞数に応じた演出モードを判別可能に表示制御する。具体的には、大入賞口に遊技球が1個入賞する毎に上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で決定されて提示している複数の演出モードのうち1つの演出モードを判別可能に表示し、所定数以上(この例では3個以上)の遊技球が大入賞口に入賞したときに上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で決定した全ての演出モードを判別可能に表示する。
なお、本例では、大入賞口に1個の遊技球が入賞する毎に上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で決定されて提示している複数の演出モードのうち1つの演出モードを判別可能に表示する、すなわち大入賞口に入賞した遊技球の個数と上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で決定されて提示している複数の演出モードのうち判別可能に表示される演出モードの個数とを1対1対応としたが、これに限らず所定の対応関係であればよい。例えば、大入賞口に1個の遊技球が入賞する毎に上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で決定されて提示している複数の演出モードのうち2つの演出モードを判別可能に表示してもよいし、大入賞口に2個の遊技球が入賞する毎に上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で決定されて提示している複数の演出モードのうち1つの演出モードを判別可能に表示してもよい。すなわち、大入賞口に所定数の遊技球が入賞する毎に所定数の演出モードを判別可能に表示するようにしてもよい。
また、上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で決定されて提示している複数の演出モードのうち既に判別可能に表示されている演出モードの個数に応じて対応関係を異ならせてもよい。例えば、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態を実行しているとき、大入賞口に1個の遊技球が入賞したことに基づいて上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で決定されて提示している複数の演出モードのうち1つを判別可能に表示し、大入賞口に3個の遊技球が入賞したことに基づいて前記複数の演出モードのうち2つを判別可能に表示し、大入賞口に6個の遊技球が入賞したことに基づいて前記複数の演出モード全てを判別可能に表示してもよい。すなわち、上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で決定されて提示している複数の演出モードのうち判別可能に表示されている演出モードの個数毎に異なる対応関係を有するように構成し、上記提示している複数の演出モードのいずれも判別可能に表示していなければ大入賞口への1個の遊技球の入賞に応じて1つの演出モードを判別可能に表示し、上記提示している複数の演出モードのうち1つの演出モードを判別可能に表示していれば大入賞口へのさらに2個の遊技球の入賞に応じてさらに1つの演出モードを判別可能に表示し、上記提示している複数の演出モードのうち2つの演出モードを判別可能に表示していれば大入賞口へのさらに3個の遊技球の入賞に応じてさらに1つの演出モードを判別可能に表示してもよい。
また、図示していないが大入賞口に遊技球が入賞したとき、具体的にはカウントスイッチ75aによって遊技球を検出したときには、主制御MPU101aからその旨を示すコマンドがサブ統合MPU111aに送信され、該コマンドを受信していればサブ統合MPU111aは、ステップS981で大入賞口に遊技球が入賞していると判断する。また、該コマンドによって大入賞口へ入賞した遊技球の個数も示される。
サブ統合MPU111aは、大入賞口に遊技球が入賞していれば、入賞数に応じて判別困難に表示している演出モードを判別可能に表示し(ステップS982)、大入賞口に遊技球が入賞していなければステップS983に進む。
また、この場合には2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態を開始するときに大入賞口への遊技球の入球を狙わせるための表示を行う。そして、その後は上記モード抽選演出を実行する。具体的には、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の実行中には上記モード抽選演出を継続して実行し、2R大当りラウンド開始コマンド、小当りラウンド開始コマンド、2R大当りラウンド終了コマンド及び小当りラウンド終了コマンドのいずれかを受信した場合にもモード抽選演出を継続して実行してラウンドの開始及び終了を通知する演出表示を実行しない(ステップS983、S984、ステップS992)。
また、小当り終了コマンド及び2R大当り終了コマンドの一方を受信したときに(ステップS985、ステップS986)、上記当選時モード演出設定処理(ステップS943)で決定したモード移行先に応じたモードフラグだけをオンして他のモードフラグをオフする(ステップS987)。
なお、この例では、小当り遊技状態及び2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に遊技球が入賞しているか否かに応じてモード移行先を通知する演出を異ならせている。すなわち、小当り遊技状態及び2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に遊技球が入賞して少なくとも1つの演出モードを判別可能に提示している場合には(ステップS988)、提示している演出モードのうちいずれかに決定する演出表示を実行してモード移行先を通知し、該モード移行先に切り替えて制御する(ステップS989)。
一方、小当り遊技状態及び2R大当り遊技状態の実行中に大入賞口に遊技球が入賞しなかったことにより全ての演出モードを判別困難に提示している場合には(ステップS988)、上記演出とは異なる演出(例えばあみだくじ等)を実行することによってモード移行先を通知し、該モード移行先に切り替えて制御する(ステップS990)。すなわち、上記モード抽選演出が実行されたときに積極的に大入賞口への遊技球の入賞を狙って遊技を実行したにも拘らず大入賞口に遊技球を入賞させることができない場合にはいずれの演出モードも判別困難となり演出モードを判別可能に表示させられなかったことによって遊技興趣を低下させる虞がある。この場合には、上記演出とは異なる演出を実行してモード移行先を通知することにより積極的に大入賞口への遊技球の入賞を狙って遊技を実行したにも拘らず大入賞口に遊技球を入賞させることができなかった遊技者の遊技興趣を低下させないようにしている。
その後、サブ統合MPU111aは、小当りフラグ及び2R大当りフラグをオフして(ステップS991)、変動演出開始処理(ステップS700)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する(ステップS961)。
このように、この実施の形態では、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態の実行中に遊技球が大入賞口に入賞する毎に判別困難に表示される演出モードを判別可能に表示し、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態を終了するときにモード移行先を通知する演出表示を実行する。以下、画像表示装置42で実行される演出表示について説明する。
図38は、上記2R大当り遊技状態及び上記小当り遊技状態の実行中に画像表示装置42で実行される演出の一例である。上述したように、この実施の形態では、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態を開始するとき、すなわち、2R大当り開始コマンド及び小当り開始コマンドを受信したときにサブ統合MPU111aは、2R大当り遊技状態であるか小当り遊技状態であるかを報知することなく所定の演出を実行する。
具体的には、図38(A)に示すように、2R確変図柄若しくは小当り図柄を停止表示した後、2R大当り開始コマンド又は小当り開始コマンドを受信したときにサブ統合MPU111aは、画像表示装置42に「チャンス!アタッカを狙え!」を表示制御する(図38(B))。なお、周知の通り「アタッカ」は大入賞口の俗称であり、該表示を行うことにより遊技者に大入賞口への入球を狙って遊技を行わせるように仕向ける。また、サブ統合MPU111aによる「チャンス!アタッカを狙え!」の表示制御は、主制御MPU101aによって大入賞口開閉装置75が駆動されて大入賞口を開放状態に制御する以前に実行される。これにより、サブ統合MPU111aによって遊技者に大入賞口への入球を狙って遊技を行うように通知した後、主制御MPU101aによって大入賞口開閉装置75が駆動されて大入賞口に遊技球を受け入れ可能な開放状態になる。
サブ統合MPU111aは、画像表示装置42に「チャンス!アタッカを狙え!」の表示制御を実行した後、上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で提示する演出モードとして決定した3個の演出モードを判別困難に表示制御する(図38(C))。そして、大入賞口に遊技球が入賞する毎に判別困難に表示制御される演出モードを判別可能に表示制御する(図38(D))。すなわち、大入賞口に遊技球が入賞していない図38(C)の状態では「?」と書かれたカードを3枚表示制御し、どの演出モードであるかを判別することが困難である。そして、大入賞口に1個遊技球が入賞した図38(D)の状態では、3枚のカードのうち左のカードに「通常モード」と表示することにより演出モードを判別可能に表示制御する。
そして、大入賞口に2個の遊技球が入賞した後、2R大当り終了コマンド及び小当り終了コマンドを受信して2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態を終了するときに提示されている3枚のカードのうちいずれかに抽選する演出を実行し(図38(E))、抽選により決定されたカードに表示されている演出モードに制御することを通知する(図38(F))。
なお、この例では大入賞口へ遊技球が入賞することによって当選時モード演出設定処理(ステップS943)で決定した提示する演出モードのうち遊技者にとってより不利な演出モードから順に判別可能となるように制御される。上記したように、本例では、遊技者に最も有利な状態であることを示す特別モード1、特別モード1に次いで遊技者に有利な状態であることを示す特別モード2、特別モード2に次いで遊技者に有利な状態であることを示す特別モード3、最も遊技者に不利な状態であることを示す通常モードのいずれかに制御する。
そして、大入賞口に1個の遊技球が入賞したときに所定の演出モードを表示し、次に大入賞口に1個の遊技球が入賞したときには既に表示している演出モードよりも遊技者に不利な状態とならない演出モードを表示する。これにより、遊技者に大入賞口への遊技球の入賞を積極的に狙わせるようにしている。例えば、上記当選時モード演出設定処理のステップS1111で提示する演出モードとして、「通常モード」、「特別モード3」、「特別モード2」に決定されている場合には、「通常モード」→「特別モード3」→「特別モード2」の順序で大入賞口に遊技球が入賞する毎に判別可能となるように表示される。
また、この例では2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態を終了するとき、具体的には図38(E)で判別困難な演出モードがある場合に、画像表示装置42に表示制御される判別可能な演出モードと判別困難な演出モードとの全ての演出モードのうちいずれかを抽選する演出表示を実行する。すなわち、当選時モード演出設定処理(ステップS943)で決定されているモード移行先を判別可能な演出モードとして表示していない場合に抽選の結果として判別困難な演出モードに決定し、該判別困難な演出モードを判別可能に表示することにより決定されているモード移行先を表示することができる。
なお、液晶制御基板120では、例えば、LCDモジュールに、図38(C)が表示されているとき、大入賞口に遊技球が入賞すると、主制御基板101の主制御MPU101aから周辺制御基板111のサブ統合MPU111aを介して、入賞コマンドが液晶制御基板120の液晶MPUへと送信されて来る。液晶MPUは、入賞コマンドを受信すると、現在VDPに対して16.6msごとに設定し続けている図38(C)画像表示データのうち、「?」カードのキャラクタ番号を、「通常モード」カードのキャラクタ番号に差し替える。これにより、図38(D)のような表示に切り替えられる。
また、上記したようにこの例では、大入賞口開閉装置75の1ラウンド毎の開放時間が異なる複数種類の2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態に制御する。そして、小当り種類決定テーブルにおいて1ラウンド毎の開放時間が短い小当りにより多くの判定値を振り分けることにより、小当りとなる場合に大入賞口開閉装置75の1ラウンド毎の開放時間がより短い小当り遊技状態に決定される割合を高くしている。また、大当り種類決定テーブルにおいて1ラウンド毎の開放時間が長い2R大当りにより多くの判定値を振り分けることにより大当りとなる場合には大入賞口開閉装置75の1ラウンド毎の開放時間がより長い2R大当り遊技状態に決定される割合を高くしている。
これにより、2R大当り遊技状態が実行されているときには小当り遊技状態が実行されているときよりも多くの遊技球が大入賞口に入賞する割合が高くなる。また、この実施の形態では2R大当り遊技状態の終了後に上記高確率状態に制御し、上記特別モード1又は上記通常モードに制御している場合には、通常状態、時短制御を伴わない高確率状態及び時短状態のいずれかに制御されているため、上記特別モード1又は上記通常モードに制御しているときに2R大当り遊技状態となった場合には現在の遊技状態よりもさらに有利な遊技状態となる可能性が高い。
すなわち、現在の遊技状態よりもさらに有利な遊技状態となる可能性が高い2R大当り遊技状態となったときにより多くの遊技球を大入賞口へ入賞可能とすることによって画像表示装置42により多くの演出モードを判別可能に表示する。そして、画像表示装置42に判別可能に表示され、遊技者の有利度合いが異なる複数種類の演出モードのうちいずれかに決定する演出を実行する。2R大当り遊技状態となったときには現在の遊技状態よりも有利な遊技状態となる可能性が高いため、画像表示装置42に表示される演出モード(判別可能に表示されるものと判別困難に表示されるもの)のうち、モード移行先としてより有利な演出モードに決定する演出を実行する割合が高い。また、上記したようにサブ統合MPU111aは大入賞口に遊技球が入賞する毎に既に判別可能に表示されている演出モードよりも不利な状態とならない演出モードを表示する。そのため、遊技球を大入賞口に入賞させてより多くの演出モードを判別可能に表示してモード移行先を決定する演出を行うことにより、恰も大入賞口への遊技球の入賞によって有利な状態を掴み取ったかの印象を与えることができ、積極的に大入賞口への遊技球の入賞を狙わせることができる。
一方、小当り遊技状態の終了後には小当り遊技状態を開始する以前の遊技状態に継続して制御し、小当り遊技状態の前後で遊技者の有利度合いは変化しない。現在の遊技状態よりも有利な遊技状態とならない小当り遊技状態となったときに大入賞口への遊技球の入賞をより少なくさせることによって画像表示装置42により多くの演出モードを判別困難に表示する。小当り遊技状態となったときには現在の遊技状態よりも有利な遊技状態とならないため、画像表示装置42に表示される演出モード(判別可能に表示されるものと判別困難に表示されるもの)のうち、より不利な演出モードに決定する演出を実行する割合が高い。すなわち、小当り遊技状態となったときにより多くの演出モードを判別可能に表示してモード移行先を決定する演出を行い、画像表示装置42に表示される複数種類の演出モードのうちより不利な演出モードに決定した場合に、複数種類の演出モードを判別可能に表示することによって遊技者に過度に期待させ、不利な演出モードに決定することによって著しく遊技興趣を低下させる虞がある。小当り遊技状態となったときに入賞口への遊技球の入賞をより少なくさせることによって遊技興趣の低下を抑止できる。
以上、本発明によれば、小当り遊技状態及び2R大当り遊技状態の実行中にモード抽選演出を実行し、大入賞口への遊技球の入賞に応じて画像表示装置42の表示を更新する。これにより、大入賞口への入賞を積極的に狙わせ、遊技者によって有利な状態を掴み取る演出を実行しているかの印象を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。