JP2013211987A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機を高速で回転させた場合であっても、風損を低減させるとともに、遠心力による冷却ファンの破損を防止すること。
【解決手段】ロータ2の回転軸1と同軸に回転可能に支持される冷却ファン11と、ロータ2の回転を冷却ファン11に伝達する回転力伝達手段とを備え、ロータ2の回転数の上昇に応じて(冷却ファン11の回転数)/(ロータ2の回転数)が低下するように構成される。冷却ファン11と回転軸1とを直結せず、回転軸1の回転が間接的に冷却ファン11に伝達される構造とすることによって、回転力伝達手段はロータ2の高速回転時において回転軸1の回転数よりも低い回転数で冷却ファン11を回転させる。
【選択図】図1

Description

本発明は回転電機に関するものであり、特に、回転電機を冷却するための冷却ファンについて、ロータの高速回転時にも有効に冷却効果を奏する冷却ファンを有する回転電機に関するものである。
従来から、ロータの回転により生じる熱を冷却する冷却ファンを有する回転電機が開発されている。こうした冷却ファンは、ロータの回転軸に直結されているものが一般的である。ロータの回転に伴いロータと一体に回転することにより、回転電機の内部を負圧として外部から外気を取り入れる。取り入れられた外気が回転電機内部を通過することにより冷却する空冷方式である。例えば、下記の構成が開示されている。
特許文献1には、フレームの一方を閉塞するブラケット側に主電動機軸に直結された冷却ファンが配置される車両用主電動機が開示されている。
また、特許文献2には、機外に突出された回転軸に取り付けられた冷却ファンを備える全閉外扇形回転電機が開示されている。
特許第4397181号公報 特開2009-165294号公報
上述して例示した2つの文献では、いずれも冷却ファンがロータの回転軸に直結されている。そのため、回転電機を高速で回転させる場合、回転軸に直結されている冷却ファンはロータの回転数と同じ高速の回転数で回転することとなる。この場合、高速回転に伴い冷却ファンには大きな風圧がかかる。この風圧は、冷却ファンに直結している回転軸の回転に対する負荷となり、いわゆる風損が増大することとなる。また、高速な回転により、冷却ファンには大きな遠心力が加わる。回転時の風圧や遠心力などにより、高速回転時においては冷却ファンの構造的強度が耐えられなくなり冷却ファンが破損する虞がある。
本発明は、上記の課題に鑑み提案されたものであって、ロータを高速で回転させた場合であっても、風損を低減させるとともに遠心力による冷却ファンの破損を防止する、高速回転にも対応可能な冷却ファンを備えた回転電機を提供することを目的とする。
本発明に係る回転電機は、円筒状ステータコアに回転磁界を生成するようにコイルが巻装されたステータと、ステータに対向し回転軸と回転軸に固定されたロータコアを有し回転軸中心にステータに対して回転可能に支持されたロータと、回転軸と同軸に回転可能に支持される冷却ファンと、ロータの回転を冷却ファンに伝達する回転力伝達手段とを備え、回転力伝達手段は、ロータの回転数の上昇に応じて、(冷却ファンの回転数)/(ロータの回転数)が低下するように回転力を伝達する。
更に、回転力伝達手段は、回転軸に同軸に直結される円環状の回転体基部を有し、この回転体基部の外径方向に立設して周方向に均等に配設される与力突出板を有する与力回転体と、冷却ファンの内径側に備えられ、与力突出板と対向して内径方向に立設して周方向に均等に配設される受力突出板とを備えている。
更に、冷却ファンは、円環状であって、受力突出板が内径方向に立設されると共に外径方向にファン羽根が立設されるファン基部と、回転軸方向の両端面にあってファン基部に連接され、内径側に与力回転体が閉塞収納される空間を形成する一対の蓋板とを備え、与力回転体は、与力突出板の間にあって回転体基部に開孔される第1オイル放出孔を備え、回転軸は、内方に軸方向に沿って開孔されオイルが輸送されるオイル輸送管と、直結された与力回転体の第1オイル放出孔に一致して開孔される第2オイル放出孔とを備えている。これにより、第1および第2オイル放出孔から冷却ファンの空間にオイルが放出され、放出されたオイルがロータの回転に伴う遠心力により受力突出板を押圧する。
更に、回転電機は誘導機であって、冷却ファンの一対の蓋板のうち内方側にある蓋板の外側面は、ロータのエンドリングの先端部よりロータ側に位置する。
更に、回転力伝達手段は、回転軸に当接して周方向に均等に配設される摺動部材と、摺動部材と冷却ファンとを連結し、摺接部材を回転軸に付勢する弾性部材とを備え、摺動部材は、弾性部材の付勢力と遠心力とに応じて、回転軸に当接する際の押圧力が調整される。
本発明に係る回転電機では、冷却ファンはロータの回転軸に直結されておらず、ロータの回転力が回転力伝達手段を介して間接的に冷却ファンに伝達される構造を有している。
これにより、ロータの高速回転時において、ロータの回転数よりも低い回転数で冷却ファンを回転させることができる。そのため、ロータの高速回転時に、冷却ファンが回転する際の風損を低減することができ、回転に伴う遠心力による冷却ファンの破損を防止することができる。
また、ロータの高速回転時に、冷却ファンの回転数が低減して冷却ファンの遠心力の影響が小さくなることから、より大きな冷却ファンを搭載できる。冷却ファンによる冷却効果を高めることができる。
また、ロータの回転力が回転力伝達手段を介して間接的に冷却ファンに伝達されるため、ロータの回転数が急変する場合でも、冷却ファンには慣性により回転数の急激な変化は生じない。ロータの回転数の急変に対しても冷却ファンの急変は生ぜず、冷却ファンに必要な耐遠心力強度を低く抑えることができ、より大きな冷却ファンを搭載することができる。冷却ファンの冷却効果を向上させることができる。
本発明に係る回転電機では、更に、回転力伝達手段には、ロータの回転軸に同軸に直結される与力回転体の外径側に立設される与力突出板と冷却ファンの内径側に立設される受力突出板とが対向して備えられている。ロータと一体に与力回転体が回転すると周辺に存在する気体や液体等の流動媒質が外径側に送り出される。送り出された流動媒質は受力突出板を押圧し受力突出板は押圧力を受ける。
これにより、冷却ファンは、流動媒質を介してロータの回転力を間接的に受けて回転することができる。
本発明に係る回転電機では、更に、冷却ファンは、受力突出板とファン羽根とがそれぞれ内径・外径の方向に立設される円環状のファン基部と回転軸方向の両端面を覆う一対の蓋板とにより内径側に形成される空間に、与力回転体が閉塞収納される。与力回転体には第1オイル放出孔が開孔されており、回転軸に開孔されたオイル輸送管と第2オイル放出孔を通って第1オイル放出孔にオイルが送られる。第1オイル放出孔から冷却ファンの内径側の空間にオイルが放出され、放出されたオイルがロータの回転に伴う遠心力により冷却ファンの受力突出板を押圧する。
これにより、冷却ファンはロータからの間接的な回転力により回転することができる。ここで、冷却ファンを回転させるために受力突出板を押圧するオイルは、ファン羽根が受ける風圧を発生させる空気よりも比重が重い。このため、ファン羽根が受ける風圧は風損となって冷却ファンの回転を抑止する抵抗力となるところ、風圧を発生させる空気より比重の重いオイルにより冷却ファンに回転力を加えるので、より確実に冷却ファンを回転させることができる。
ここで、オイルは、回転電機をロータの回転軸が水平になるように設置した場合に、回転電機の底部にオイル溜りを有して循環させることができる。オイルの循環経路は限定的であり、回転電機の内部においてオイルの飛散の影響を受けない位置に通気孔を設けて空冷を行うことができる。
本発明に係る回転電機が誘導機の場合には、更に、冷却ファンの内方に形成されている空間に放出されたオイルが蓋板と回転軸との間隙から溢れ出る。冷却ファンの内方側にある蓋板の外側面がロータのエンドリングの先端部よりロータ側に位置しているため、溢れ出たオイルは蓋板の外側面を伝ってエンドリングに適下される。
これにより、ロータの回転力を冷却ファンに間接的に伝達する流動媒質として利用されるオイルは、ロータのエンドリングの冷却にも供される。効果的にロータの冷却を行うことができる。
本発明に係る回転電機では、更に、回転軸に当接して周方向に均等に配設される摺動部材が、弾性部材により冷却ファンと連結され回転軸に付勢される。ロータの回転に伴い、摺動部材には、弾性部材の付勢力とは反対方向に遠心力が加えられる。付勢力と遠心力との合力により、摺動部材が回転軸に当接する際の押圧力が調整される。回転数が小さく付勢力が遠心力に勝る間は、摺動部材は回転軸に押圧されて回転軸と一体に回転し、冷却ファンはロータと一体に回転する。ロータの回転数が上昇し遠心力が付勢力に勝ると、摺動部材は回転軸から離間する。離間により冷却ファンはロータと切り離され回転数が低下する。回転数の低下に伴い遠心力も低下して摺動部材は回転軸側に押圧され再び回転軸に押圧される。押圧により冷却ファンの回転数が再び上昇して遠心力が付勢力を上回れば、再度、摺動部材は回転軸から離間する。摺動部材の回転軸への押圧と離間とが繰り返され、冷却ファンはほぼ一定の回転数に収斂する。
これにより、冷却ファンは、破損に至らない回転数であって風損の影響が許容範囲に抑えられた回転数を維持することができ、効果的な空冷を行うことができる。
第1実施形態における回転電機の、ロータ2の回転軸1に沿った断面図である。 第1実施形態における回転電機の、冷却ファン11を中心とした拡大図である。 第1実施形態における冷却ファン11と与力回転体14との関係を示すAA断面図(図2、参照)である。 第1実施形態における与力回転体14の斜視図である。 第1実施形態における冷却ファンの回転数と冷却ファンをロータに直結した場合の回転数との関係を示す図である。 第1実施形態の別例における回転電機の、ロータ2Aの回転軸1Aに沿った断面図である。 第1実施形態の別例における回転電機の、冷却ファン11Aを中心とした拡大図である。 第1実施形態の別例における冷却ファン11Aと与力回転体14Aとの関係を示すBB断面図(図7、参照)である。 第1実施形態の別例における与力回転体14Aの斜視図である。 第2実施形態における冷却ファン11Bと摺動部材26との関係を示す断面図である。 第2実施形態における冷却ファンの回転数と冷却ファンをロータに直結した場合の回転数との関係を示す図である。
以下、本発明の第1実施形態に係る回転電機の構造を、図1乃至図4を参照に説明する。回転電機は、外径形状が略円筒状のフレーム8と、フレーム8の両端面を閉塞する円形状のブラケット13とで構成されるケースに収納される。ブラケット13の中心にはベアリング10が備えられ、回転軸1が回転可能に軸支されている。また、フレーム8やブラケット13には、回転軸1が水平になるように配置される状態で、回転軸1よりも上方に位置する部分であって回転軸1が軸支される両端部に、少なくとも一組の通気孔9が開孔されている。後述する冷却ファン11により起こされる冷却風の出入り口となる。また、回転電機の底部には、冷却・潤滑等のために内部を循環するオイルが貯留されるオイル溜りOがある。オイル溜まりOの油面は、冷却ファン11(後述)のファン羽根19が浸漬しない高さに制限されている。
フレーム8の内周には、内周壁に沿って略筒状のステータ3が配設されている。ステータ3には、ロータ2に向かう方向にスロット(不図示)が開孔されている。スロットには、ステータ3の両端部から突出するコイルエンド5で折り返されてコイルが巻装されている。
回転軸1を回転中心とする略円筒状のロータ2は、ステータ3の内周面に対向するように配設されている。ロータ2には回転軸1の方向に貫通し、ロータ2の周方向に所定間隔で配列される導体バー7が配設されている。周方向に所定間隔で配列される導体バー7は、ロータ2の両端部において、エンドリング4により互いに接続されている。エンドリング4と導体バー7とによりかご型形状を構成する、いわゆるかご型の誘導電動機である。また、ロータ2には回転軸1の方向にロータ2を冷却させるための冷却風を通過させる貫通孔6が貫通されている。
回転電機は冷却ファン11を備えている。図3は、第1実施形態における冷却ファン11と与力回転体14との関係を示すAA断面図(図2、参照)である。図3に示すように冷却ファン11は、円環状のファン基部17を備える。ファン基部17の内周側には、周方向に所定の間隔で配列する受力突出板18が内径方向に立設される。受力突出板18は平板形状を有しており、平板面が回転軸1の方向と平行、すなわち、平板面が冷却ファン11の回転方向に対向して立設されている。ファン基部17の外周側には、周方向に所定の間隔で配列するファン羽根19が外径方向に立設される。ファン羽根19も同様に平板形状を有している。平板面は受力突出板18とは異なり、回転軸1の方向に対して所定の角度を有して立設されている。冷却ファン11は、ファン基部17においてファン用ベアリング12によってブラケット13に回転自在に支持されており、回転軸1と同軸に回転する。ファン羽根19の立設角度とロータ2の回転方向に応じて、ファン羽根19により起こされる冷却風の方向が決まる。図1では、図視の右方から左方に向かって冷却風の流れができることを示している。
また、回転軸1の方向の両端は、ファン基部17に連接され回転軸1が貫くように中心部が開孔された円環状の蓋板20が備えられている。両端にある蓋板20はファン基部17と共に、冷却ファン11の内部に閉塞された空間を形成する。この閉塞空間内であって受力突出板18の内径側に与力回転体14が収納される。
与力回転体14は、回転軸1の外周面に嵌合する円環状の回転体基部15を備え、回転軸1と一体に回転する。回転体基部15の外側面には、外径方向に立設して周方向に均等に配設される与力突出板16が備えられる。与力突出板16は、冷却ファン11に備えられる受力突出板18と同様に平板形状を有しており、平板面が回転軸1の方向と平行、すなわち、平板面が冷却ファン11の回転方向に対向して立設されている。与力突出板16と受力突出板18とは、図3に示すように、互いの回転が規制されない程度の間隙を有して対向している。また、回転体基部15には、図4に示すように、与力突出板16で挟まれた領域ごとに、オイル放出孔23が開孔されている。
回転電機の底部のオイル溜まりOに貯留されているオイルは、オイル輸送管22を介して外部に設置されるポンプ21により汲み出される。オイル輸送管22は、回転軸1の内部を軸方向に与力回転体14が嵌合されている位置まで配管されている。オイル輸送管22の先端部は、回転軸1の径方向に開孔されるオイル放出孔24に連通し、更に、オイル放出孔24は与力回転体14に開孔されているオイル放出孔23に連通している。これにより、ポンプ21により汲み出されたオイルOは、オイル輸送管22、オイル放出孔24、及びオイル放出孔23を介して、冷却ファン11の内方に形成されている閉塞空間に放出される。
次に第1実施形態に係る回転電機の回転に伴う冷却機構を、図1乃至図5を参照に説明する。回転電機の一例としては、例えば、誘導電動機が例示される。ステータ3により生成される回転磁界に応じてロータ2に備えられる導体バー7に電磁誘導により誘導電流が誘起される。回転磁界と誘導電流との相互作用により回転力が生成される。
ロータ2は、電磁誘導による誘導電流の誘起や磁束の変化に伴う渦電流の影響など、電気的機械的なエネルギー損失に起因して発熱する。本実施形態では、ロータ2を中心に、ステータ3などのその他の部位も含めて、回転電機の内部を空冷により冷却する冷却ファン11を例示するものである。特に、ロータ2の高速回転時にも有効に冷却効果を奏することが可能な冷却ファンとして例示する。
ロータ2が回転すると、ロータ2の回転軸1に同軸に嵌合されている与力回転体14が回転軸1と一体に回転する。ポンプ21によりオイル輸送管22を循環するオイルは、オイル放出孔24および23を介して閉塞空間に放出される。放出されたオイルは、ロータ2の回転に伴う遠心力により閉塞空間内を外径方向に付勢される。更に、回転する与力突出板16により、ロータ2の回転方向にも付勢される。その結果、放出されたオイルは、外径方向の冷却ファン11の受力突出板18を回転方向に付勢する。
閉塞空間に放出されたオイルは、蓋板20と回転軸1との間の間隙から漏出して回転電機の底部にあるオイル溜まりOに滴下して循環する。漏出したオイルは、蓋板20の外側面を伝って漏出する。一対の蓋板20のうちロータ2と対向する側の蓋板20の外側面がエンドリング4の先端部よりロータ2側に位置しているため、外側面を伝って漏出するオイルはエンドリング4に滴下する。これにより、エンドリング4をオイルにより冷却することができる。一方、ロータ2とは反対側の蓋板20の外側面を伝って漏出するオイルはファン用ベアリング12に注油される。これにより、ファン用ベアリング12を潤滑することができる。エンドリング4に滴下されファン用ベアリング12に注油されたオイルは、その後、回転電機の底部にあるオイル溜まりOに滴下して循環する。
また、蓋板20と回転軸1との間の間隙から漏出するオイルの単位時間当たりの漏出量(漏出速度)とポンプ21による単位時間当たりの循環量(循環速度)とのバランスにより、冷却ファン11の内方に形成された閉塞空間へのオイルの充填度が決定される。漏出速度に比して循環速度が大きい場合には、閉塞空間内はオイルで充填される。漏出速度に比して循環速度が小さい場合には、閉塞空間内にはオイルは充填されず、オイル放出孔23から放出されたオイルは外方に飛散する状態となる。いずれの場合でも閉塞空間に放出されたオイルは、冷却ファン11に備えられている受力突出板18を回転方向に押圧する付勢力として働き、冷却ファン11を回転させる。
ロータ2から冷却ファン11への回転力の伝達は、上述したように、与力回転体14の与力突出板16と冷却ファン11の受力突出板18との間を、オイルを媒介として伝達される。遠心力及び与力突出板16により付与されるオイルの付勢力は、与力突出板16の枚数、各板の面積、受力突出板18までの距離、および回転数に応じて決定される。与力突出板16の枚数が多いほど、各板の面積が大きいほど、受力突出板18までの距離が短いほど、高速な回転であるほど、より大きな付勢力が生ずる。一方、オイルの付勢力は受力突出板18に作用して冷却ファン11に回転力が付与される。この場合、実際に冷却ファン11が回転するためには、オイルの付勢力が、冷却ファン11の重量に起因する慣性力、回転する際のファン用ベアリング12における摩擦力、および回転時に主にファン羽根19が受ける風圧、に打ち勝つことが必要である。ここで、慣性力は冷却ファン11の重量が重いほど大きくなり、摩擦力はファン用ベアリング12の有する摩擦係数が大きくなるほど大きくなる。また風圧は、ファン羽根19の枚数、各羽根の面積、回転軸1からの距離、および冷却ファン11の回転数に依存して変化する。すなわち、枚数が多いほど面積が大きいほど大きな風の抵抗を受けることになり、回転抵抗が大きくなる。また、距離が長いほど回転モーメントが大きくなり、回転抵抗が大きくなる。これらの回転抵抗に打ち勝つオイルの付勢力が必要である。
枚数、面積、距離が一定の場合には、ロータ2の回転数に応じてオイルの付勢力が大きくなり、冷却ファン11の回転数が高くなる。この様子を図5に示す。図5は、第1実施形態における冷却ファン11の回転数と冷却ファンをロータ2に直結した場合の回転数との関係を示す。回転数が低い領域では、与力回転体14の回転により発生するオイルの付勢力が冷却ファン11の回転抵抗に打ち勝つほど大きくなく、冷却ファン11が回転しない領域が存在する。この領域ではロータ2の回転数が低いことからロータ2の発熱も少ない状態であり、冷却ファン11が回転せず冷却風が流れなくともロータ2の温度は許容範囲に維持されるため、冷却ファン11の回転による空冷は必要ない。
与力回転体14の回転により発生するオイルの付勢力が冷却ファン11の回転抵抗を超えてロータ2の回転数が大きくなると、オイルの付勢力を受力突出板18が受けて冷却ファン11が回転する。冷却ファン11の回転数は、ロータ2の回転数に応じて高くなる。但し、回転力を伝達する際の損失等により、冷却ファンをロータ2に直結した場合に比して冷却ファン11の回転数は低い回転数にとどまり、ロータ2の回転数が上昇するに伴って冷却ファン11への回転力の伝達効率が悪化して回転数の差は徐々に大きくなる。冷却ファン11の回転数は飽和する傾向となる。したがって少なくともロータ2の回転力が伝達されて冷却ファン11の回転が始まった後においてロータ2の回転数の上昇に応じて、(冷却ファン11の回転数)/(ロータ2の回転数)の値が低下する。
次に、回転電機の内部を流れる冷却風の流れを説明する。冷却ファン11が回転すると、図1では、ファン羽根19により、ロータ2側の空間にある空気が冷却ファン11の反対側に送られる。これにより、ロータ2側のブラケット13に開孔されている通風孔9から外気が吸い込まれる。吸い込まれた外気は、冷却ファン11を通って反対側のブラケット13に開孔されている通気孔9から排出され、冷却風の流れが生ずる。この冷却風の流れは、ロータ2に開孔されている貫通孔6や、ステータ3とのエアギャップを通過して流れ、ロータ2やステータ3が空冷される。
次に、第1実施形態の別例について、図6乃至図9を参照に説明する。図6乃至図9に示す別例おいて、第1実施形態(図1乃至図5)と同じ構成については同じ符号を付し説明を省略する。
第1実施形態の別例に係る回転電機は、第1実施形態に係る回転電機とは異なり、オイルに代えて空気によりロータ2Aの回転力を冷却ファン11Aに間接的に伝達する。そのため、回転電機の底部にオイル溜まりはなく、オイルを循環するポンプ21、オイル輸送管22も備えない。回転軸1Aは回転軸1とは異なり、内部にオイル輸送管22は備えられていない。第1実施形態のフレーム8では、回転電機の水平配置における上方にのみ通気孔9を備えているのに対して、フレーム8Aでは、水平配置された回転電機の上下の方向に関わりなく通気孔9Aが開孔されている。フレーム8Aの両端部にあるブラケット13Aやフレーム8Aにおけるブラケット13Aの近傍部分に開孔されている。
冷却ファン11Aは、第1実施形態の冷却ファン11の両端面を閉塞する蓋板20のうち、ロータ2A側の蓋板は備えられておらず、閉塞空間に代えてロータ2A側の端面が開放された凹部空間が形成されている。ロータ2A側の端面が開放されているのは、後述する与力回転体14Aによりロータ2A側の空間にある空気を引き込み、冷却ファン11Aへ回転力を伝達する流動媒質として利用するためである。また、図8は、冷却ファン11Aと与力回転体14Aとの関係を示すBB断面図(図7、参照)である。図8に示すように冷却ファン11Aは、ファン基部17に代えてファン基部17Aを備えている。ファン基部17Aには、与力回転体14Aにより引き込まれた空気を外部に逃がす抜き孔25が外径方向に向かって開孔されている(図8)。なお、抜き孔は蓋板20に開孔されていてもよい。抜き孔25は、与力回転体14Aにより引き込まれ冷却ファン11Aの受力突出板18を押圧する空気を排気するために開孔される。
与力回転体14Aに備えられている与力突出板16Aは第1実施形態における与力突出板16とは異なり、ロータ2Aの回転に伴いロータ2A側にある空気を引き込むように、平板面が回転軸1Aに対して傾きを有して立設されている(図8)。第1実施形態の別例では、回転力を伝達する流動媒質はオイルではなく空気であるので、与力回転体14Aにはオイル放出孔は開孔されていない。
なお、ロータ2Aから冷却ファン11Aへの回転力の伝達は第1実施形態の場合と同様であり、図5に示した特性を有する。したがって少なくともロータ2Aの回転力が伝達されて冷却ファン11Aの回転が始まった後においてロータ2Aの回転数の上昇に応じて、(冷却ファン11Aの回転数)/(ロータ2Aの回転数)の値が低下する。
第1実施形態に係る回転電機、および別例の回転電機では、冷却ファン11、11Aは、ロータ2、2Aの回転軸1、1Aに直結されていない。ロータ2、2Aの回転は、回転軸1、1Aに直結された与力回転体14、14Aに備えられる与力突出板16、16Aから冷却ファン11、11Aに備えられる受力突出板18に、オイル、空気を介して間接的に伝達される。これにより、ロータ2、2Aの高速回転時において、ロータ2、2Aの回転数よりも低い回転数で冷却ファン11、11Aを回転させることができ、冷却ファン11、11Aが回転する際の風損を低減することができる。また、回転に伴う遠心力により冷却ファン11、11Aが破損することもない。
また、ロータ2、2Aの高速回転時に、冷却ファン11、11Aの回転数が低減して冷却ファン11、11Aに対する遠心力の影響が小さくなることから、より大きな冷却ファン11、11Aを搭載でき、冷却ファン11、11Aによる冷却効果を高めることができる。
また、ロータ2、2Aの回転力が間接的に伝達されるため、ロータ2、2Aの回転数が急変する場合でも慣性により冷却ファン11、11Aの回転数の急激な変化は生じない。これにより、ロータ2、2Aの回転数の急変に対して冷却ファン11、11Aに過度な力は作用しない。冷却ファン11、11Aに必要な耐遠心力強度を低く抑えることができ、より大きな冷却ファン11、11Aを搭載することができる。冷却ファン11、11Aの冷却効果を向上させることができる。
第1実施形態の回転電機では回転力を伝達する流動媒質としてオイルを使用する。オイルは空気より比重が重いため、オイルによる付勢力は風圧による回転抵抗に抗して大きな押圧力とすることができる。このため、ロータ2の回転力を冷却ファン11に伝達する際にオイルの付勢力を介在させてやれば、ロータ2の回転力をより確実に冷却ファン11に伝達することができる。
また、オイルは、回転電機をロータ2の回転軸1が水平になるように設置した場合に、回転電機の底部のオイル溜まりOからオイル輸送管22を通って冷却ファン11に至り循環する。オイルの循環経路は限定的であり、回転電機の内部のうち上部にはオイルは飛散しない。このため、上部に通気孔9を設けて空冷を行うことができる。
また、回転電機が誘導機の場合、冷却ファン11の両端部を閉塞する蓋板20のうちロータ2側にある蓋板20の外側面が、ロータ2のエンドリング4の先端部よりロータ2側に位置しているため、冷却ファン11の内方にある閉塞空間に放出されたオイルが蓋板20と回転軸1との間隙から溢れ蓋板20の外側面を伝ってエンドリング4に適下される。ロータ2の回転力を冷却ファン11に間接的に伝達する流動媒質として利用されるオイルをロータ2のエンドリング4の冷却にも利用することができる。また、ロータ2側とは反対側にある蓋板20の外側面を伝って漏出するオイルはファン用ベアリング12に注油され、ファン用ベアリング12の潤滑にも利用することができる。
また、回転軸1の内部に軸に沿って備えられるオイル輸送管22を通ってオイルが循環する。これにより、回転軸1がオイルにより直接冷却され、回転軸1及びロータ2の冷却効果を高めることができる。
また、与力回転体14が収納される冷却ファン11の内方の閉塞空間にオイルが充填されていれば、与力回転体14及びオイルを介して、回転軸1と冷却ファン11とが熱的に連絡されることとなる。冷却ファン11に備えられるファン羽根19が放熱フィンとして機能して、回転軸1及びロータ2を放熱することができる。与力回転体14、冷却ファン11、及び両者の間に充填されるオイルの構成により放熱に資することができる。
第1実施形態の別例である回転電機では回転力を伝達する流動媒質として空気を使用する。オイルを使用しないことにより回転電機の内部にオイルが飛散することはなく、フレーム8Aやブラケット13Aに自由に通風孔9Aを開孔することができる。多数の通気孔9Aが開孔されたオープンフレーム構造として空冷効率を向上させることができる。
また、オイルを使用しないため、取り扱いが容易であり、オイルを循環させるためのポンプ21やオイル輸送管22などの構成を備える必要がなく構造も簡略化することができる。
次に、第2実施形態について、図10及び図11を参照に説明する。図10及び図11に示す第2実施形態おいて、第1実施形態(図1乃至図5)と同じ構成については同じ符号を付し説明を省略する。
第2実施形態の回転電機は、第1実施形態およびその別例に係る回転電機と異なり、ロータの回転力をオイルや空気などの流動媒質を介して伝達すことに代えて、回転に伴う遠心力を利用する。第2実施形態では、図10に示すように、摺動部材26がバネ体27を介して冷却ファン11Bのファン基部17Bと連結されている。摺動部材26は、バネ体27により内径方向に作用する付勢力が加えられている。摺動部材26とバネ体27とは、冷却ファン11Bのファン基部17Bに連接され内径方向の回転軸1Aに向かって延設されるガイド28内に収納される。摺動部材26はガイド28に沿って摺動可能とされている。ガイド28に収納されバネ体27で付勢される摺動部材26は回転軸1Aの周方向に均等に配置されている。尚、第2実施形態では、回転力の伝達にオイルを使用しない構成であり、回転軸は第1実施形態の別例の場合と同様に、内部にオイル輸送管22を備えない回転軸1Aが使用される。したがって、ロータも第1実施形態の別例と同じ構造のロータ2Aが備えられる。
ロータ2Aが回転していない状態では、バネ体27の付勢力により摺動部材26は回転軸1Aに押圧されて当接している。この状態では、摺動部材26が回転軸1Aに押圧されているので、ロータ2Aの回転に伴い摺動部材26すなわち冷却ファン11Bも一体に回転する。ロータ2Aの回転数が上昇すると摺動部材26に加わる遠心力は大きくなっていく。遠心力は摺動部材26をバネ体27の付勢力に抗して外径方向に押圧する力である。このため、遠心力は、付勢力による摺動部材26の回転軸1Aへの押圧力を減殺する力として作用する。しかしながら、ロータ2Aの回転数が低く遠心力がバネ体27による付勢力より小さい間は、摺動部材26に加わる合力は付勢力が優勢であるので、摺動部材26が回転軸1Aに押圧された状態が維持される。冷却ファン11Bはロータ2Aと一体に回転する状態が継続する。図11に示すように、冷却ファン11Bをロータ2Aに直結した場合と同じ状態である。
遠心力は、内径方向に向けて摺動部材26を押圧するバネ体27による付勢力とは反対方向に働く力である。そのため、ロータ2Aの回転数が上昇し遠心力が付勢力を超えると、摺動部材26が回転軸1Aを押圧する力はなくなる。これにより、摺動部材26が回転軸1Aから離間して冷却ファン11Bに回転力が伝達されなくなり冷却ファン11Bの回転数は減速する。その結果、摺動部材26に加わる遠心力が低下し付勢力が優勢になって摺動部材26は回転軸1Aに押圧される。これにより、再度、摺動部材26の回転数が上昇して遠心力が付勢力を超えて大きくなり押圧力がなくなる動作に戻る。この動作は微少時間において繰り返される動作である。この動作が繰り返されて、定常的には、摺動部材26が回転軸1Aに摺動しながら当接してロータ2Aが回転する状態にバランスされる。つまり、回転軸1Aと摺動部材26との間ですべりが生じつつ、摩擦力によって回転力が伝達される。この状態では、摺動部材26には、回転軸1Aの回転力からすべりの分だけ減じられた回転力が加わる。これにより、ロータ2Aの回転数に比して摺動部材26すなわち冷却ファン11Bの回転数が減衰する。図11に示すように、冷却ファン11Bは、冷却ファンをロータ2Aに直結した場合の回転数に比較して低い回転数で回転する状態となる。したがって第2実施形態においても、ロータ2Aの回転数の上昇に応じて、(冷却ファン11Bの回転数)/(ロータ2Aの回転数)の値が低下する。
第2実施形態に係る回転電機では、摺動部材26に加わるバネ体27の付勢力と遠心力とのバランスにより、摺動部材26をロータ2Aの回転軸1Aに滑りながら当接させることができる。これにより、第1実施形態の場合と同様に、ロータ2Aの高速回転時において、ロータ2Aの回転数よりも低い回転数で冷却ファン11Bを回転させることができ、冷却ファン11Bが回転する際の風損を低減することができる。また、回転に伴う遠心力による冷却ファン11Bの破損を防止することができる。
また、ロータ2Aの高速回転時に、冷却ファン11Bの回転数が低減して冷却ファン11Bの回転に伴う遠心力の影響が小さくなることから、より大きな冷却ファン11Bを搭載でき、冷却効果を高めることができることも第1実施形態の場合と同様である。
第2実施形態の回転電機では、摺動部材26と回転軸1Aとは、バネ体27による付勢力から摺動部材26の遠心力を減じた力により、摺動部材26が回転軸1Aに押し付けられた状態で当接している。すなわち、互いに滑りながら摺動して当接する状態に維持されている。このため、ロータ2Aの回転数を急激に変動させても、冷却ファン11Bの回転数が変わらないと、摺動部材26に加わる遠心力は変化しないため摩擦力は変化しない。したがって、摺動部材26の回転軸1Aへの当接の状態は緩やかに変化させることができる。ロータ2Aの回転数の急変に伴い摺動部材26の当接の状態が急変することが防止され、冷却ファン11Bに過渡的に過度な力が加わることはない。冷却ファン11Bに必要な耐遠心力強度を低く抑えることができ、より大きな冷却ファン11Bを搭載することができる。冷却ファン11Bの冷却効果を向上させることができる。
第2実施形態の回転電機では、摺動部材26に加わる遠心力とバネ体27による付勢力とのバランスによりロータ2Aの回転力が間接的に冷却ファン11Bに伝達される。
ここで、与力回転体14、冷却ファン11に備えられる受力突出板18、および両者の間に介在するオイルが第1実施形態における回転力伝達手段の一例である。また、与力回転体14A、冷却ファン11Aに備えられる受力突出板18、および両者の間に介在する空気が第1実施形態の別例における回転力伝達手段の一例である。更に、摺動部材26およびバネ体27が第2実施形態における回転力伝達手段の一例である。また、与力回転体14の回転体基部15に開孔されたオイル放出孔23が第1オイル放出孔の一例であり、回転軸1に開孔されたオイル放出孔24が第2オイル放出孔の一例である。また、バネ体27は弾性部材の一例である。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、第1及び第2実施形態では、ファン用ベアリング12はブラケット13に配設される場合を例示したが、これに限定されるものではなく、回転軸に配設する構成としてもよい。
ファン用ベアリングをブラケットに配設する場合、ファン用ベアリングに係る回転数は冷却ファン自体の回転数である。これに対して、回転軸に配設する場合、ファン用ベアリングに係る回転数は回転軸の回転数と冷却ファンの回転数との差となる。
したがって、ファン羽根の枚数が多数である、ファン羽根が大きな面積を有する、あるいは冷却ファンが大きくファン羽根が外径上回転軸から離れた位置にあるなど、冷却風を起こす能力が大きな冷却ファンである場合には、冷却ファンの回転数を低く維持することができる。このとき、ロータの回転数が高速であれば回転軸と冷却ファンとの回転数の差は大きくなる。より低回転を軸支するファン用ベアリングが好ましく、この場合は、ファン用ベアリングをブラケットに配設することが有利である。
逆に、冷却ファン自体の回転数が高回転になり、冷却ファン自体の回転数に比して回転軸と冷却ファンとの回転数の差の方が低回転になる場合には、ファン用ベアリングを回転軸に配設することがファン用ベアリングに係る回転がより低回転となり有利である。
また、ロータ2に貫通されている貫通孔6の数は、実施形態に例示した場合に限定されるものではなく、適宜変更することができる。また、貫通孔6は回転軸に平行な直線状に備えられることのほか、いわゆるスキューを有してロータを取り巻くように周方向に螺線状となる経路とすることもできる。また、貫通孔6は必須のものではなく、貫通孔6を備えない構成とすることもできる。この場合、ロータ2とステータ3との間隙に冷却風を通すことで冷却することが可能である。
また、フレーム8、8Aやブラケット13、13Aに開孔される通気孔9、9Aの数は、実施形態に例示した数に限定されるものではない。
また、与力回転体14、14Aに備えられる与力突出板16、16A、および冷却ファン11、11Aに備えられる受力突出板18は、周方向に均等に立設されていればよく、その数は実施形態に例示されたものに限定されるものではなく、各々の数を同数とする必要もない。また、オイル放出孔23、24の数についても実施形態に例示されたものに限定されるものではない。また、摺動部材26、バネ体27、ガイド28のセットについても、周方向に均等に立設されていればよく、その数は実施形態に例示されたものに限定されるものではない。
また、実施形態では、冷却ファンはロータの片側にのみ配置される構成を例示しているが、本発明は、これに限定されるものではない。ロータを挟んで両側に冷却ファンを配置する構成とすることもできる。また、一方の側を冷却ファンとして他方の側を放熱フィンとする構成でもよい。この場合、放熱フィンを本願の冷却ファンと同様の構成を有してロータの回転により間接的に回転力を得て回転する構成とすることもできる。
また、第1実施形態では、一対の蓋板20と回転軸1との間の間隙から漏出したオイルのうちロータ2と対向する側の蓋板20の外側面を伝って漏出するオイルは、エンドリング4に滴下するとして説明した。これは、蓋板20の外側面がエンドリング4の先端部よりロータ2側に位置しているためである。しかしながら、本願はこれに限定されるものではない。例えば、ロータ2と対向する側の蓋板20の外側面に、外径方向に向かうほどロータ2側に向かって傾斜・突出する傾斜面や突出部を設けることも考えられる。これにより、漏出したオイルをエンドリング4に導くことができる。
1、1A 回転軸
2、2A ロータ
3 ステータ
4 エンドリング
5 コイルエンド
6 貫通孔
7 導体バー
8、8A フレーム
9、9A 通気孔
10 ベアリング
11、11A、11B 冷却ファン
12 ファン用ベアリング
13、13A ブラケット
14、14A 与力回転体
15 回転体基部
16、16A 与力突出板
17、17A、17B ファン基部
18 受力突出板
19 ファン羽根
20 蓋板
21 ポンプ
22 オイル輸送管
23、24 オイル放出孔
25 抜き孔
26 摺動部材
27 バネ体
28 ガイド
O オイル溜り

Claims (5)

  1. 円筒状ステータコアに回転磁界を生成するようにコイルが巻装されたステータと、
    前記ステータに対向し回転軸と該回転軸に固定されたロータコアを有し該回転軸中心に前記ステータに対して回転可能に支持されたロータと、
    前記回転軸と同軸に回転可能に支持される冷却ファンと、
    前記ロータの回転を冷却ファンに伝達する回転力伝達手段とを備え、
    前記回転力伝達手段は、前記ロータの回転数の上昇に応じて、(前記冷却ファンの回転数)/(前記ロータの回転数)が低下するように回転力を伝達することを特徴とする回転電機。
  2. 前記回転力伝達手段は、
    前記回転軸に同軸に直結される円環状の回転体基部を有し、該回転体基部の外径方向に立設して周方向に均等に配設される与力突出板を有する与力回転体と、
    前記冷却ファンの内径側に備えられ、前記与力突出板と対向して内径方向に立設して周方向に均等に配設される受力突出板とを備えることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記冷却ファンは、
    円環状であって、前記受力突出板が内径方向に立設されると共に外径方向にファン羽根が立設されるファン基部と、
    前記回転軸方向の両端面にあって前記ファン基部に連接され、内径側に前記与力回転体が閉塞収納される空間を形成する一対の蓋板とを備え、
    前記与力回転体は、前記与力突出板の間にあって前記回転体基部に開孔される第1オイル放出孔を備え、
    前記回転軸は、
    内方に軸方向に沿って開孔されオイルが輸送されるオイル輸送管と、
    直結された前記与力回転体の前記第1オイル放出孔に一致して開孔される第2オイル放出孔とを備え、
    前記第1および第2オイル放出孔から前記空間にオイルが放出され、放出されたオイルが前記ロータの回転に伴う遠心力により前記受力突出板を押圧することを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記回転電機は誘導機であって、前記冷却ファンの前記一対の蓋板のうち内方側にある蓋板の外側面は、前記ロータのエンドリングの先端部より前記ロータ側に位置することを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
  5. 前記回転力伝達手段は、
    前記回転軸に当接して周方向に均等に配設される摺動部材と、
    前記摺動部材と前記冷却ファンとを連結し、前記摺接部材を前記回転軸に付勢する弾性部材とを備え、
    前記摺動部材は、前記弾性部材の付勢力と遠心力とに応じて、前記回転軸に当接する際の押圧力が調整されることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
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