JP2013211356A - 電界効果型トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

電界効果型トランジスタおよびその製造方法 Download PDF

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毅 宮林
Hiroyuki Okada
裕之 岡田
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Abstract

【課題】素子間をより確実に絶縁可能な電界効果型トランジスタおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】本実施形態のTFT1では、光を透過可能な基板10とゲート絶縁膜23との間に、ゲート電極11が設けられる。ゲート絶縁膜23は、少なくともゲート電極11と重複するように形成された凸部24と、隣り合う凸部24の間に形成された凹部25とを有する。凹部25の底面に形成されたドレイン電極13と、凸部24の突出端に形成されたソース電極15は、凹部25の内面に沿って形成された半導体層31によって接続される。ソース電極15上には、ソース電極15に接続される半導体層31の間を絶縁する素子絶縁膜51が設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電界効果型トランジスタおよびその製造方法に関し、特に自己整合プロセスによる縦型構造の電界効果型トランジスタおよびその製造方法に関する。
従来、集積回路の高集積化に伴い、集積回路を構成する素子の1つである電界効果型トランジスタの様々な製造方法が提案されている。例えば、あらかじめ形成したゲート電極をマスクとする背面露光法を用いることで、ソース電極およびドレイン電極の位置を決定する自己整合法が提案されている。さらに、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を基板上に積層した縦型構造の電界効果型トランジスタを、自己整合法を用いて製造することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示の手法では、基板上に形成した不透明ゲート電極に絶縁膜を形成する。フォトレジストを全面にコーティングしたのち、基板側から紫外光による1回目の背面露光を行い、現像後、フォトレジストパターンを形成する。透明ドレイン電極を形成する。不要部の電極を、フォトレジストパターンごとリフトオフする。絶縁膜および透明ソース電極を、順次積層形成する。フォトレジストをコーティングして、基板側から紫外光による2回目の背面露光を実施し、フォトレジストパターンを形成する。フォトレジストパターンを用いて、ソース電極及び絶縁膜を加工する。フォトレジストパターンを除去したのち、半導体層を形成する。
国際公開第2009/031377号
特許文献1に開示の手法では、半導体層を形成したのちに素子間を絶縁するために、形成した半導体層を素子単位で分離する工程が必要であった。素子間の絶縁が不十分な電界効果型トランジスタでは、リーク電流が増大するのに伴ってON・OFF比が小さくなり、スイッチング特性が悪化するためである。上記の素子分離工程では、例えばフォトリソグラフィー法によって、素子間の半導体層に金属マスクをかけてレーザーまたはUVでエッチングすればよい。
しかしながら、従来のフォトリソグラフィー法で素子分離を行う手法では、素子間を十分に絶縁することが困難であり、リーク電流を十分に低減することができないことがあった。さらに、この手法では、あらかじめマスクパターンやフォトレジストパターンを作成する必要がある。極めて小さい素子を正確に分離するためには、マスク合わせやエッチングに極めて高度な加工精度が要求される。したがって、作業者の負担、要求される加工精度、および製造コストが大きくなるおそれがあった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、素子間をより確実に絶縁可能な電界効果型トランジスタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第一態様に係る電界効果型トランジスタは、光を透過可能な基板と、前記基板の表面に形成された制御電極と、前記基板との間で前記制御電極を被覆し、前記基板の厚み方向に沿って少なくとも前記制御電極と重複する部位に、前記制御電極に対して前記基板がある側とは反対側に突出する凸部が形成され、且つ、隣り合う前記凸部の間に凹部が形成された制御絶縁膜と、前記凹部の底面に形成された第一電極と、前記凸部の突出端に形成された第二電極と、前記凹部の内面に沿って形成され、前記第一電極および前記第二電極を接続する半導体層と、前記第二電極上に形成され、前記第二電極に接続される前記半導体層の間を絶縁する素子絶縁膜とを備える。
第一態様によれば、光を透過可能な基板と制御絶縁膜との間に、制御電極が設けられる。制御絶縁膜は、少なくとも制御電極と重複するように形成された凸部と、隣り合う凸部の間に形成された凹部とを有する。凹部の底面に形成された第一電極と、凸部の突出端に形成された第二電極は、凹部の内面に沿って形成された半導体層によって接続される。第二電極上には、第二電極に接続される半導体層の間を絶縁する素子絶縁膜が設けられる。これにより、第二電極に接続される半導体層の間が素子絶縁膜によって絶縁されるため、素子間をより確実に絶縁することができ、ひいてはリーク電流に起因するスイッチング特性の悪化を抑制できる。
前記半導体層の厚みは、前記第一電極の厚み以下であってもよい。この場合、半導体層への電荷の蓄積を抑制して、半導体層からのリーク電流を低減でき、オフ電流を十分に小さくすることができる。さらに、制御電極の電界が半導体層に作用しやすくなり、高速なスイッチング動作を実行することができる。
前記半導体層の界面において前記基板からの高さ位置が最も小さい部位は、前記第一電極において前記基板からの高さ位置が最も大きい部位よりも、前記基板からの高さ位置が小さくてもよい。この場合、半導体層への電荷の蓄積を抑制して、半導体層からのリーク電流を低減でき、オフ電流を十分に小さくすることができる。さらに、制御電極の電界が半導体層に作用しやすくなり、高速なスイッチング動作を実行することができる。
前記第一電極と前記第二電極との距離であるチャネル長は、1マイクロメーター以下であってもよい。この場合、電界効果型トランジスタの遮断周波数が大きくなり、高速なスイッチング動作が容易となる。
本発明の第二態様に係る電界効果型トランジスタの製造方法は、光を透過可能な基板の表面に制御電極を形成する工程と、前記制御電極が形成された前記表面に、第一絶縁膜を形成する工程と、前記第一絶縁膜上に第一フォトレジスト膜を形成したのち、前記基板の背面側から前記第一フォトレジスト膜に光を照射することで、前記制御電極をマスクパターンとする第一フォトレジストパターンを形成する工程と、前記第一フォトレジストパターンが形成された前記第一絶縁膜上に、第一電極層を形成する工程と、前記第一フォトレジストパターン上に形成された前記第一電極層を、前記第一フォトレジストパターンごとリフトオフすることで、残存した前記第一電極層によって第一電極を形成する工程と、前記第一電極が形成された前記第一絶縁膜上に、第二絶縁膜を積層する工程と、前記第二絶縁膜上に、第二電極層を形成する工程と、前記第二絶縁膜上に第二フォトレジスト膜を形成したのち、前記基板の背面側から前記第二フォトレジスト膜に光を照射することで、前記制御電極をマスクパターンとする第二フォトレジストパターンを形成する工程と、前記第二フォトレジストパターンに基づいて、前記第二電極層および前記第二絶縁膜を加工して凹部を形成し、残存した前記第二電極層によって第二電極を形成する工程と、前記第二フォトレジストパターンを除去する工程と、残存した前記第二絶縁膜が積層され、且つ、前記第一電極および前記第二電極が形成された前記第一絶縁膜上に、第三絶縁膜を形成する工程と、前記第三絶縁膜で被覆された前記凹部内に、前記第三絶縁膜を溶解する溶媒と半導体物質とを含む溶液を注入することで、前記溶媒が前記凹部内で前記第三絶縁膜を溶解したのち、前記半導体物質が前記第一電極および前記第二電極を接続する半導体層を形成する工程とを備える。
第二態様によれば、基板の表面に制御電極が形成され、その上に第一絶縁膜が形成される。第一絶縁膜上に第一フォトレジスト膜が形成されたのち、1回目の背面露光によって第一フォトレジストパターンが形成される。第一絶縁膜上に第一電極層が形成されたのち、第一電極層が第一フォトレジストパターンごとリフトオフされることで、第一電極が形成される。第一絶縁膜上に第二絶縁膜が積層され、その上に第二電極層が形成される。第二絶縁膜上に第二フォトレジスト膜が形成されたのち、2回目の背面露光によって第二フォトレジストパターンが形成される。第二フォトレジストパターンに基づいて、第二電極層および第二絶縁膜を加工して凹部が形成されることで、第二電極が形成される。第二フォトレジストパターンが除去されたのち、その上に第三絶縁膜が形成される。第三絶縁膜で被覆された凹部内に溶液が注入されることで、溶媒が凹部内で第三絶縁膜を溶解したのち、半導体物質が半導体層を形成する。
上記方法によって製造された電界効果型トランジスタでは、第一電極および第二電極が半導体層によって接続されるとともに、第二電極に接続される半導体層の間が第二電極上に残存する第三絶縁膜によって絶縁されている。したがって、素子間を確実に絶縁することができ、ひいてはリーク電流に起因するスイッチング特性の悪化を抑制可能な電界効果型トランジスタを製造できる。さらに、凹部内に溶液を注入する一つの工程によって、第一電極および第二電極を接続できるのみならず、第二電極に接続される半導体層の間を絶縁できる。したがって、上記の電界効果型トランジスタを、正確かつ迅速に製造することができる。
前記半導体層を形成する工程は、前記半導体物質の濃度が0.1〜2.0(%)である前記溶液を、前記凹部内に注入してもよい。この場合、凹部の内面および第一電極上に形成される半導体層を、オフ電流を十分に小さくできる程度の薄膜で形成することができる。
前記半導体層を形成する工程は、前記凹部の容積に対して150(%)の前記溶液を、前記凹部内に注入してもよい。この場合、凹部の内面および第一電極上に形成される半導体層を、オフ電流を十分に小さくできる程度の薄膜で形成することができる。
前記半導体層を形成する工程は、インクジェット法によって前記溶液を前記凹部内に注入してもよい。この場合、凹部内への溶液注入を、インクジェット法によって正確かつ迅速に行うことができる。
TFT1の平面図である。 LED素子2の拡大平面図である。 図1のA−A線矢視方向断面図である。 TFT1の性能評価を示す図である。 TFT1の製造工程を示すフローチャートである。 TFT1の製造過程を示す断面図である。 図6に続き、TFT1の製造過程を示す断面図である。 図7に続き、TFT1の製造過程を示す断面図である。
本発明を具現化した実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置構成や製造方法などは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
以下では、本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタ(以下、TFT)1およびその製造方法を説明する。TFT1は、有機半導体によってチャネルが形成された電界効果型トランジスタであり、有機ELディスプレイのアクティブマトリックス型のTFT等に適用可能である。
図1および図2を参照して、TFT1の概略を説明する。図1に示すように、TFT1は、基板10の延びる方向(図1では左右方向)に横並びで配設された複数のLED素子2を有する。LED素子2の三端子(ゲート電極11、ドレイン電極13、ソース電極15)は、基板10の厚み方向に並んで形成されている。つまり、TFT1は、いわゆる縦型構造を有するため、マルチ・多チャネル化を図ることが容易である。なお、本実施形態では、基板10の厚み方向および各層の積層方向は、図3に示すTFT1の上下方向と平行である。
ゲート電極11、ドレイン電極13、ソース電極15は、いずれも同一方向(図1では上下方向)を長手とする矩形状の薄膜である。ゲート電極11およびソース電極15は、平面視でほぼ重なる位置に配置されている。ドレイン電極13は、平面視で隣り合うソース電極15の間(図1では、各ソース電極15の左側)に配置されている。ゲート電極11、ドレイン電極13、ソース電極15は、互いに異なる高さ位置(つまり、上下方向の位置)に配置されている。詳細には、ゲート電極11、ドレイン電極13、ソース電極15の順に、下側から上側に向けて並んでいる(図3参照)。
なお、各LED素子2のゲート電極11、ドレイン電極13、ソース電極15には、それぞれ、ゲート電極配線5、ドレイン電極配線6、ソース電極配線7が接続されている。ゲート電極配線5、ドレイン電極配線6、ソース電極配線7を介して、ゲート電極11に電圧が加えられ、ドレイン電極13、ソース電極15間の電流が制御される。
図2に示すように、ドレイン電極13およびソース電極15は、半導体層31によって接続されている。半導体層31は、平面視で矩形枠状をなし、その下端部でドレイン電極13に接続され、その上端部で両横(図2では左右両側)のソース電極15に接続されている。半導体層31の上端部は、ソース電極15よりも上方に盛り上がったバンク31Aを形成している。したがって、ソース電極15の上面のうちで半導体層31が接続される左右両縁には、長手方向(図2では上下方向)に延びる半導体層31のバンク31Aが形成される。ソース電極15の上面のうちで左右両縁のバンク31Aの間には、素子絶縁膜51が形成されている。ソース電極15に接続される左右両側の半導体層31は、素子絶縁膜51によって絶縁される。
図3を参照して、TFT1の物理的構造を説明する。TFT1は、基板10、ゲート電極11、ドレイン電極13、ソース電極15、ゲート絶縁膜23、半導体層31、素子絶縁膜51を備える。ゲート電極11、ドレイン電極13、ソース電極15、半導体層31、素子絶縁膜51は、LED素子2毎に設けられている。一方、基板10およびゲート絶縁膜23は、全てのLED素子2に共有されている(図1参照)。
基板10は、紫外線を透過可能な絶縁性のガラス基板である。基板10の上面には、不透明電極であるゲート電極11が形成されている。本実施形態では、ゲート電極11はタンタル(Ta)で形成され、その厚みが約50ナノメーター(nm)である。
基板10の上面には、基板10との間でゲート電極11を被覆するゲート絶縁膜23が積層されている。ゲート絶縁膜23は、LED素子2単位で形成された凸部24および凹部25を有する。凸部24は、基板10の厚み方向(図3では上下方向)に沿って(言い換えると、厚み方向と平行をなす上下方向からみた場合に)、少なくともゲート電極11と重複する部位に設けられている。凸部24は、ゲート電極11に対して基板10がある側とは反対側(図3では上側)に突出しており、その突出端(図3では上端)に平面が形成されている。凹部25は、隣り合う凸部24の間に形成されており、その底部(図3では下端部)に平面が形成されている。
つまり、ゲート絶縁膜23のうちで、ゲート電極11上に積層された部分は、基板10上に積層された部分よりも厚みが大きい。本実施形態では、ゲート絶縁膜23は、ポリイミドで形成され、凸部24の厚み(詳細には、基板10から凸部24の上面までの距離)が約200nm、凹部25の厚み(詳細には、基板10から凹部25の底面までの距離)が約100nmである。
凹部25の底面には、透明電極であるドレイン電極13が形成されている。凸部24の上面には、透明電極であるソース電極15が形成されている。本実施形態では、ドレイン電極13およびソース電極15は、インジウム亜鉛酸化物(IZO)で形成され、その厚みが約50nmである。
TFT1のチャネル長Lは、ドレイン電極13とソース電極15との高さ位置の差(図3では上下方向の距離)によって決まる。チャネル長Lは、TFT1の遮断周波数を大きくして高速なスイッチング動作を容易とするために、1マイクロメーター(μm)以下であることが好適である。本実施形態では、チャネル長Lは約250nmである。
凹部25の内面に沿って、半導体層31が形成されている。本実施形態では、半導体層31はP3HTで形成される。半導体層31は、バンク31A、接続ライン31B、底部ライン31Cを有する。底部ライン31Cは、凹部25の底面にあるドレイン電極13上に形成されている。接続ライン31Bは、底部ライン31Cの左右両端から、凹部25の側面に沿って上方に延びている。接続ライン31Bは、下端側でドレイン電極13に接続され、上端側でソース電極15に接続されている。したがって、半導体層31のうちで接続ライン31Bが、ドレイン電極13とソース電極15とを導通させる。バンク31Aは、接続ライン31Bの上端部に形成され、ソース電極15よりも若干上方に盛り上がっている。
ところで、半導体層31の厚みが大きすぎる場合、半導体層31に電荷(チャージ)が蓄積されやすい。半導体層31に過剰な電荷がチャージされると、半導体層31からのリーク電流が増大して、オフ電流を十分に小さくすることができない。ひいては、TFT1のON・OFF比が小さくなり、スイッチング特性が悪化するおそれがある。さらに、ゲート電極11の電界が半導体層31に作用しにくくなり、高速なスイッチング動作を実行することが困難となるおそれがある。
そこで、接続ライン31Bの厚みは、ドレイン電極13の厚み以下であることが好適である。これにより、半導体層31への電荷の蓄積を抑制して、半導体層31からのリーク電流を低減でき、オフ電流を十分に小さくすることができる。ひいては、TFT1のON・OFF比を大きくして、スイッチング特性を良好にすることができる。さらに、ゲート電極11の電界が半導体層31に作用しやすくなり、高速なスイッチング動作を実行することができる。本実施形態では、半導体層31の厚みは、約50nmである。
ドレイン電極13は、凸部24に隣接する左右両端が、その中央部よりも若干上側に湾曲している。そのため、ドレイン電極13においては、その左右両端が基板10からの高さ位置が最も大きい最高点である。一方、半導体層31は、正面視で、ドレイン電極13が形成された凹部25の内面に沿ったUの字型断面を有する。したがって、半導体層31の界面(表面)において、底部ライン31Cの中央付近が基板10からの高さ位置が最も小さい最低点である。半導体層31の最低点は、ドレイン電極13の最高点よりも、基板10からの高さ位置が小さいことが好適である。
つまり、ドレイン電極13の最高点が半導体層31の最低点よりも上方に位置する程度に、底部ライン31Cの厚みが小さいことが好適である。これにより、底部ライン31Cに電荷(チャージ)が蓄積されにくくなるため、上述と同様に、スイッチング特性を良好にし、且つ、高速なスイッチング動作を実行することができる。本実施形態では、ドレイン電極13において最も高さ位置が大きい左右両端は、底部ライン31Cの最も低い表面高さよりも上方に位置している。
凸部24の上面には、ソース電極15における左右両縁に形成されたバンク31Aの間に亘って、ソース電極15を被覆する素子絶縁膜51が形成されている。本実施形態では、素子絶縁膜51はシクロオレフィンで形成され、その厚みが約50nmである。素子絶縁膜51によって、隣り合うLED素子2の間で半導体層31をより確実に絶縁することができる。
図4を参照して、TFT1の性能評価を説明する。図4では、横軸がゲート電極11に加えられる電圧Vg(V)を示し、縦軸がドレイン電極13とソース電極15との間に流れる電流Ids(A)を示す。図4に示す実験値(a)は、フォトリソグラフィー法によって素子分離を行った従来の縦型構造TFTの実験結果を示す。図4に示す実験値(b)は、本実施形態のTFT1の実験結果を示す。なお、実験値(a)に使用した縦型構造TFTは、素子絶縁膜51を設けずにエッチングで素子分離を行っている点を除いて、基本的な構造、材料、大きさ、形状等は、実験値(b)に使用したTFT1と同一である。
図4の実験値(a)に示すように、従来の縦型構造TFTでは、ON時に電圧Vg(V)「−20」が加えられた場合、電流Ids(A)は「1.E−5」を示す。OFF時に電圧Vg(V)「10」が加えられた場合、電流Ids(A)は「1.E−11」を示す。よって、従来の縦型構造TFTのON・OFF比は、「1.E−6」程度である。
図4の実験値(b)に示すように、本実施形態のTFT1では、ON時に電圧Vg(V)「−20」が加えられた場合、電流Ids(A)は「1.E−5」を示す。OFF時に電圧Vg(V)「10」が加えられた場合、電流Ids(A)は「1.E−14」を示す。よって、従来の縦型構造TFTのON・OFF比は、「1.E−9」程度である。
上記の実験結果から明らかなように、本実施形態のTFT1は、従来の縦型構造TFTと比べてオフ電流が非常に小さい。従来の縦型構造TFTでは、フォトリソグラフィー法による素子分離が不十分であるため、リーク電流が増大してオフ電流を十分に小さくすることができない。一方、本実施形態のTFT1では、素子絶縁膜51によってLED素子2間を十分に絶縁することができるため、リーク電流を低減してオフ電流を十分に小さくすることができる。つまり、本実施形態のTFT1によれば、従来の縦型構造TFTよりもON・OFF比が大きく、スイッチング特性が改善されることが明らかとなった。
以上のように、本実施形態のTFT1では、光を透過可能な基板10とゲート絶縁膜23との間に、ゲート電極11が設けられる。ゲート絶縁膜23は、少なくともゲート電極11と重複するように形成された凸部24と、隣り合う凸部24の間に形成された凹部25とを有する。凹部25の底面に形成されたドレイン電極13と、凸部24の突出端に形成されたソース電極15は、凹部25の内面に沿って形成された半導体層31によって接続される。ソース電極15上には、ソース電極15に接続される半導体層31の間を絶縁する素子絶縁膜51が設けられる。これにより、ソース電極15に接続される半導体層31の間が素子絶縁膜51によって絶縁されるため、LED素子2間をより確実に絶縁することができ、ひいてはリーク電流に起因するスイッチング特性の悪化を抑制できる。
次に、本実施形態のTFT1の製造方法について、図5〜図8を参照して説明する。以下では、図5に示すTFT1の製造工程フローを、図6〜図8の具体例を参照しながら説明する。また、ステップを「S」と表記して説明する。
図5に示すように、TFT1の製造工程では、まず基板10上にゲート電極11を形成する(S1)。すなわち、基板10を洗浄したのち、不透明電極膜を基板10の表面の全面に形成する。形成した不透明電極膜をフォトリソグラフィー法によってパターニングすることで、ゲート電極11を形成する(図6(A)参照)。ゲート電極11の材料としては、Ta、Mo、Wなどを用いることができる。本実施形態では、タンタル(Ta)を用いて約50nmの厚みでゲート電極11が形成される。
次に、ゲート電極11が形成された基板10の表面に、第一絶縁膜21を上方から形成する(S3)。これにより、基板10上に第一絶縁膜21が積層されて、ゲート電極11が第一絶縁膜21によって被覆される(図6(A)参照)。第一絶縁膜21の材料としては、PMMA、PS、PVA、Ta、Al、シアノエチルプルラン、アセチル化プルラン、ポリイミド、Poly−p−xylylene(PPX)、SiOなどが挙げられる。本実施形態では、ポリイミドを用いて約100nmの厚みで第一絶縁膜21が形成される。
次に、一回目の背面露光を行って、第一フォトレジストパターン41を形成する(S5)。すなわち、第一絶縁膜21の表面全面に、ポジ形フォトレジスト(第一フォトレジスト膜)を上方からコーティングする。ゲート電極11のパターンをマスクパターンとして、第一フォトレジスト膜に基板10の背面から紫外線を照射することで、第一フォトレジスト膜にゲート電極11のパターンを転写する。その後、第一フォトレジスト膜を現像して、ゲート電極11のパターンとほぼ同じパターンの第一フォトレジストパターン41を形成する(図6(B)参照)。
次に、第一フォトレジストパターン41が形成された第一絶縁膜21の表面全面に、透明電極膜である第一電極層12を形成する(S7)。これにより、第一絶縁膜21上に第一電極層12が積層されて、第一フォトレジストパターン41が第一電極層12によって被覆される(図6(C)参照)。透明電極の材料としては、ITO、ZnO系、In−ZnO(IZO)系、Ga添加ZnO(GZO)膜、銀添加ITO膜、CuAlO、SrCu薄膜、SrCu薄膜、InSn12膜、InGaZnO膜、TiN、AlZnOなどがあげられる。本実施形態では、インジウム亜鉛酸化物(IZO)を用いて約50nmの厚みで第一電極層12が形成される。
次に、不要電極層をリフトオフする(S9)。例えばステップS7まで製造が進んだTFT1を常温でアセトン浸漬することで、第一フォトレジストパターン41をその上に形成された第一電極層12(不要電極層)と共にリフトオフする。第一絶縁膜21上に残存した第一電極層12によって、第一フォトレジストパターン41に基づくドレイン電極13が形成される(図6(D)参照)。
次に、第一絶縁膜21上に第二絶縁膜22を積層する(S11)。すなわち、ドレイン電極13が形成された第一絶縁膜21上に、第一絶縁膜21と同一の絶縁材料で第二絶縁膜22を上方から形成する。これにより、第一絶縁膜21上ではドレイン電極13が第二絶縁膜22によって被覆され、且つ、第一絶縁膜21に第二絶縁膜22が積層されてゲート絶縁膜23が形成される(図7(E)参照)。本実施形態では、ポリイミドを用いて約100nmの厚みで第二絶縁膜22が形成される。
次に、ゲート絶縁膜23の表面全面に、透明電極膜である第二電極層14を形成する(S13)。これにより、ゲート絶縁膜23は、その上側に積層された第二電極層14によって被覆される(図7(E)参照)。透明電極の材料は、先述した第一電極層12と同様である。本実施形態では、インジウム亜鉛酸化物(IZO)を用いて約50nmの厚みで第二電極層14が形成される。
次に、二回目の背面露光を行って、第二フォトレジストパターン42を形成する(S15)。すなわち、第二電極層14の表面全面に、ポジ形フォトレジスト(第二フォトレジスト膜)を上方からコーティングする。ゲート電極11のパターンをマスクパターンとして、第二フォトレジスト膜に基板10の背面から紫外線を照射することで、第二フォトレジスト膜にゲート電極11のパターンを転写する。その後、第二フォトレジスト膜を現像して、ゲート電極11のパターンとほぼ同じパターンの第二フォトレジストパターン42を形成する(図7(E)参照)。
次に、第二電極層14および第二絶縁膜22を加工する(S17)。例えば、第二フォトレジストパターン42を用いて、フォトリソグラフィー法によって第二電極層14および第二絶縁膜22にエッチング加工を行う。これにより、第二電極層14および第二絶縁膜22のうちで、平面視で第二フォトレジストパターン42によって被覆されていない部分が上方から除去される。このエッチング加工によって、ドレイン電極13を上方に露出させる凹部25がゲート絶縁膜23に形成される。ゲート絶縁膜23によってエッチングが行われなかった部位によって、凹部25よりも上方に突出する凸部24が形成される。凸部24の上面に残存した第二電極層14によって、ソース電極15が形成される(図7(F)参照)。
次に、第二フォトレジストパターン42を除去する(S19)。例えばステップS17まで製造が進んだTFT1を常温でアセトン浸漬することで、第二フォトレジストパターン42をソース電極15から除去する。これにより、第二フォトレジストパターン42に被覆されていたソース電極15が、上方に露出する(図7(G)参照)。
次に、ドレイン電極13およびソース電極15が形成されたゲート絶縁膜23の表面に、第三絶縁膜50を上方から形成する(S21)。これにより、ゲート絶縁膜23上に第三絶縁膜50が積層されて、凸部24の上面および凹部25の内面が第三絶縁膜50によって被覆される。すなわち、ゲート絶縁膜23上に形成されたドレイン電極13およびソース電極15も、第三絶縁膜50によって被覆される(図8(H)参照)。
第三絶縁膜50の材料としては、半導体溶液30の着弾径が抑制される平面を形成可能な絶縁材料が好適であり、具体的にはシクロオレフィン、アクリルPなどがあげられる。本実施形態では、シクロオレフィンを用いて約50nmの厚みで第三絶縁膜50が形成される。
次に、凹部25の内部に半導体溶液30を注入する(S23)。すなわち、インクジェット法によって半導体溶液30を凹部25の内部に滴下する(図8(I)参照)。半導体溶液30は、第三絶縁膜50を溶解する溶媒と半導体物質とを含む。公知のインクジェット法によれば、凹部25内への半導体溶液30の注入を、正確かつ迅速に行うことができる。
半導体溶液30に使用可能な半導体物質として、P3HT、ペンタセン、Tips−ペンタセン、アルキルDNTT、テトラベンゾポルフェリン、テトラチアフルバレン、ポリフェナザシリン、ビスフェナザシリン、F8BT、アルキルBTBT、ピセンなどの有機半導体の他、インジウム亜鉛酸化物(IZO)などの酸化物半導体、有機半導体と無機半導体の混合物などがあげられる。有機半導体と無機半導体の混合物としては、P3HT+CNT(カーボンナノチューブ)が例示される。
半導体溶液30に使用可能な溶媒として、テトラリン、メシチレン、ジクロルエタン、ジクロルベンゼン、トルエン、キシレン、およびこれらの混合溶媒があげられる。本実施形態の半導体溶液30は、溶媒としてテトラリン溶液、半導体物質としてP3HTが使用される。
凹部25の底面上に滴下された半導体溶液30は、凹部25の内部に形成された第三絶縁膜50に沿って広がり、毛細管現象によって凹部25の側面に沿って上昇し、隣接する凸部24の縁部上方にまで達する。このとき、半導体溶液30の溶媒は第三絶縁膜50を溶解しながら揮発することで、ドレイン電極13の表面が露出し、且つ、ソース電極15の凹部25に隣接する端面が露出する。
さらに、半導体溶液30の溶媒の揮発に伴って、第三絶縁膜50の溶解された部位で半導体溶液30の半導体物質が固化して、凹部25の内面に沿って半導体層31が形成される。半導体層31は、凹部25の側面およびドレイン電極13上に形成され、その下端は露出されたドレイン電極13の表面と接続され、その上端は露出されたソース電極15の端面と接続される(図3参照)。一方、ソース電極15上に形成された第三絶縁膜50は、半導体溶液30が付着しないため、溶解されることなく残存する。ソース電極15上に残存した第三絶縁膜50が、素子絶縁膜51を形成する(図3参照)。
ところで、半導体溶液30は、インクジェット法によって吐出可能な粘度として、50〜100(cps)を満たすことが好ましい。また、第三絶縁膜50に付着した場合に適度な接触角(具体的には、50〜100度)を保つことができる表面張力として、25〜35(mN)を満たすことが好ましい。さらに、溶媒に溶解できる半導体物質の濃度は、上記の液体粘度および表面張力の条件を考慮すると、少なくとも0.1〜2.0(%)を満たすことが好ましく、より好適には0.5〜1.0(%)である。
より詳細には、炭化水素系溶媒に有機半導体物質が溶解された半導体溶液30を想定した場合、有機半導体物質の濃度が0.1(%)以下では液体粘度が2(cps)以下と小さくなるため、半導体溶液30をインクジェット法で安定吐出することが困難となるおそれがある。一方、有機半導体物質は炭化水素系溶媒に対する溶解度が低いため、有機半導体物質の濃度を2.0(%)以上にすることは極めて困難である。仮に有機半導体物質の濃度を2.0(%)以上にできたとしても、液体粘度が過剰に大きくなり、半導体溶液30をインクジェット法で吐出することが困難となるおそれがある。したがって、半導体溶液30の半導体物質の濃度は、少なくとも0.1〜2.0(%)であることが好ましく、半導体溶液30の良好な吐出を実現できる0.5〜1.0(%)がより好適である。
上記の3条件を満たす範囲であれば、半導体溶液30の粘度、表面張力、濃度を変化させても、凹部25の側面に形成される接続ライン31B(図3参照)の厚みはほぼ一定の薄膜(具体的には、50nm程度)となる。さらに、多量の半導体溶液30が凹部25に注入された場合でも、過剰な半導体物質は凹部25の側面ではなく凹部25の底面(つまり、ドレイン電極13の上面)に積層されて、凹部25の底面上で底部ライン31C(図3参照)を形成する。そのため、上記の3条件を満たす範囲であれば、凹部25に注入する半導体溶液30の液滴量を変化させても、接続ライン31Bの厚みはほぼ一定の薄膜となる。つまり、接続ライン31Bを、オフ電流を十分に小さくできる程度の薄膜で形成することができる。
一方、先述したように、半導体層31の最低点はドレイン電極13の最高点よりも下方にあることが好適である。そこで、凹部25に注入する半導体溶液30の液滴量は、凹部25の容積に対して140〜160(%)であることが好ましく、より好適には150(%)である。この場合、適量の半導体物質で半導体層31が形成されるため、凹部25の底面に形成される底部ライン31Cの厚みが抑制される。その結果、ドレイン電極13の最高点が半導体層31の最低点よりも高くなり、底部ライン31Cをオフ電流を十分に小さくできる程度の薄膜で形成することができる。
より詳細には、発明者の実験および計算の結果、半導体溶液30の液滴量が凹部25の容積に対して140(%)未満である場合、半導体溶液30の乾燥時に凸部24上の電極(本実施形態ではソース電極15)に達する半導体層31を形成できないおそれがある。一方、半導体溶液30の液滴量が凹部25の容積に対して160(%)を超える場合、半導体溶液30が凹部25から溢れ出して凸部24上の電極上を流れ、隣の凹部25に流入するおそれがある。したがって、半導体溶液30の液滴量が凹部25の容積に対して140〜160(%)の範囲内であることが、半導体溶液30が凹部25から溢れ出ず、且つ、乾燥時に凸部24上の電極に達する半導体層31を形成できる臨界値であり、半導体層31の良好な形成を実現できる150(%)がより好適である。なお、凸部24上の電極の電極材料(IZO等)や第三絶縁膜50の絶縁材料(シクロオレフィン等)の濡れ性の差によって、半導体溶液30の最適な液滴量は150(%)から若干前後する。
以上のように、本実施形態のTFT1の製造方法では、基板10の表面にゲート電極11が形成され、その上に第一絶縁膜21が形成される。第一絶縁膜21上に第一フォトレジスト膜が形成されたのち、1回目の背面露光によって第一フォトレジストパターン41が形成される。第一絶縁膜21上に第一電極層12が形成されたのち、第一電極層12が第一フォトレジストパターン41ごとリフトオフされることで、ドレイン電極13が形成される。第一絶縁膜21上に第二絶縁膜22が積層され、その上に第二電極層14が形成される。第二絶縁膜22上に第二フォトレジスト膜が形成されたのち、2回目の背面露光によって第二フォトレジストパターン42が形成される。第二フォトレジストパターン42に基づいて、第二電極層14および第二絶縁膜22を加工して凹部25が形成されることで、ソース電極15が形成される。第二フォトレジストパターン42が除去されたのち、その上に第三絶縁膜50が形成される。第三絶縁膜50で被覆された凹部25内に半導体溶液30が注入されることで、溶媒が凹部25内で第三絶縁膜50を溶解したのち、半導体物質が半導体層31を形成する。
上記方法によって製造されたTFT1では、ドレイン電極13およびソース電極15が半導体層31によって接続されるとともに、ソース電極15に接続される半導体層31の間がソース電極15上に残存する第三絶縁膜50(つまり、素子絶縁膜51)によって絶縁されている。したがって、LED素子2間を確実に絶縁することができ、ひいてはリーク電流に起因するスイッチング特性の悪化を抑制可能なTFT1を製造できる。さらに、凹部25内に半導体溶液30を注入する一つの工程によって、ドレイン電極13およびソース電極15を接続できるのみならず、ソース電極15に接続される半導体層31の間を絶縁できる。したがって、上記のTFT1を、迅速かつ正確に製造することができる。
上記実施形態において、TFT1が本発明の「電界効果型トランジスタ」に相当する。ゲート電極11が本発明の「制御電極」に相当する。ゲート絶縁膜23が本発明の「制御絶縁膜」に相当する。ドレイン電極13が本発明の「第一電極」に相当する。ソース電極15が本発明の「第二電極」に相当する。
図5に示すTFT1の製造工程が本発明の「電界効果型トランジスタの製造方法」に相当する。ステップS1が本発明の「制御電極を形成する工程」に相当する。ステップS3が本発明の「第一絶縁膜を形成する工程」に相当する。ステップS5が本発明の「第一フォトレジストパターンを形成する工程」に相当する。ステップS7が本発明の「第一電極層を形成する工程」に相当する。ステップS9が本発明の「第一電極を形成する工程」に相当する。ステップS11が本発明の「第二絶縁膜を積層する工程」に相当する。ステップS13が本発明の「第二電極層を形成する工程」に相当する。ステップS15が本発明の「第二フォトレジストパターンを形成する工程」に相当する。ステップS17が本発明の「第二電極を形成する工程」に相当する。ステップS19が本発明の「第二フォトレジストパターンを除去する工程」に相当する。ステップS21が本発明の「第三絶縁膜を形成する工程」に相当する。ステップS23が本発明の「半導体層を形成する工程」に相当する。
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、凹部25の底面に形成される電極をソース電極15とし、凸部24の突出端に形成される電極をドレイン電極13としてもよい。
ステップS21で親水性の第三絶縁膜50を形成したのち、ステップS23で半導体溶液30を注入する前に、次の処理を行ってもよい。すなわち、ゲート絶縁膜23上に形成された第三絶縁膜50の表面前面を撥水化させる処理を行い、凹部25の内面に形成された第三絶縁膜50のみを対象に、レーザアブレーションによって撥水化した表面を除去する。これにより、ステップS23で注入された半導体溶液30は、凹部25の外側(具体的には、ソース電極15の上面)では弾かれて、凹部25の内面にのみ付着する。これにより、例えばインクジェットの精度が悪い場合でも、半導体溶液30を凹部25内に正確に注入することができる。
半導体溶液30を凹部25内に正確に注入するために、他の公知技術を使用してもよい。例えば、特開2005−108628号公報に記載の手法によれば、サーチ用カメラを用いて凹部25をプレスキャンして位置決めすることで、半導体溶液30を確実に凹部25内に注入することができる。
なお、上記実施形態では、本発明をTFT1およびその製造方法に適用した場合を例示したが、本発明はTFT以外の電界効果型トランジスタおよびその製造方法に適用可能である。一具体例としては、機械要素部品、センサ、アクチュエータ、電子回路をシリコン基板、ガラス基板、有機材料などの上に集積化したデバイスであるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の製造時において、立体形状や可動構造を有する回路・電極を形成するのに、本発明は極めて有用である。また、TFT1を構成する各層の厚み、材料、形成方法、位置、数量、形状などは、適宜変更可能であることはいうまでもない。
1 TFT
2 LED素子
11 ゲート電極
12 第一電極層
13 ドレイン電極
14 第二電極層
15 ソース電極
21 第一絶縁膜
22 第二絶縁膜
23 ゲート絶縁膜
24 凸部
25 凹部
30 半導体溶液
31 半導体層
41 第一フォトレジストパターン
42 第二フォトレジストパターン
50 第三絶縁膜
51 素子絶縁膜

Claims (8)

  1. 光を透過可能な基板と、
    前記基板の表面に形成された制御電極と、
    前記基板との間で前記制御電極を被覆し、前記基板の厚み方向に沿って少なくとも前記制御電極と重複する部位に、前記制御電極に対して前記基板がある側とは反対側に突出する凸部が形成され、且つ、隣り合う前記凸部の間に凹部が形成された制御絶縁膜と、
    前記凹部の底面に形成された第一電極と、
    前記凸部の突出端に形成された第二電極と、
    前記凹部の内面に沿って形成され、前記第一電極および前記第二電極を接続する半導体層と、
    前記第二電極上に形成され、前記第二電極に接続される前記半導体層の間を絶縁する素子絶縁膜と
    を備えたことを特徴とする電界効果型トランジスタ。
  2. 前記半導体層の厚みは、前記第一電極の厚み以下であることを特徴とする請求項1に記載の電界効果型トランジスタ。
  3. 前記半導体層の界面において前記基板からの高さ位置が最も小さい部位は、前記第一電極において前記基板からの高さ位置が最も大きい部位よりも、前記基板からの高さ位置が小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の電界効果型トランジスタ。
  4. 前記第一電極と前記第二電極との距離であるチャネル長は、1マイクロメーター以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電界効果型トランジスタ。
  5. 光を透過可能な基板の表面に制御電極を形成する工程と、
    前記制御電極が形成された前記表面に、第一絶縁膜を形成する工程と、
    前記第一絶縁膜上に第一フォトレジスト膜を形成したのち、前記基板の背面側から前記第一フォトレジスト膜に光を照射することで、前記制御電極をマスクパターンとする第一フォトレジストパターンを形成する工程と、
    前記第一フォトレジストパターンが形成された前記第一絶縁膜上に、第一電極層を形成する工程と、
    前記第一フォトレジストパターン上に形成された前記第一電極層を、前記第一フォトレジストパターンごとリフトオフすることで、残存した前記第一電極層によって第一電極を形成する工程と、
    前記第一電極が形成された前記第一絶縁膜上に、第二絶縁膜を積層する工程と、
    前記第二絶縁膜上に、第二電極層を形成する工程と、
    前記第二絶縁膜上に第二フォトレジスト膜を形成したのち、前記基板の背面側から前記第二フォトレジスト膜に光を照射することで、前記制御電極をマスクパターンとする第二フォトレジストパターンを形成する工程と、
    前記第二フォトレジストパターンに基づいて、前記第二電極層および前記第二絶縁膜を加工して凹部を形成し、残存した前記第二電極層によって第二電極を形成する工程と、
    前記第二フォトレジストパターンを除去する工程と、
    残存した前記第二絶縁膜が積層され、且つ、前記第一電極および前記第二電極が形成された前記第一絶縁膜上に、第三絶縁膜を形成する工程と、
    前記第三絶縁膜で被覆された前記凹部内に、前記第三絶縁膜を溶解する溶媒と半導体物質とを含む溶液を注入することで、前記溶媒が前記凹部内で前記第三絶縁膜を溶解したのち、前記半導体物質が前記第一電極および前記第二電極を接続する半導体層を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法。
  6. 前記半導体層を形成する工程は、前記半導体物質の濃度が0.1〜2.0(%)である前記溶液を、前記凹部内に注入することを特徴とする請求項5に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  7. 前記半導体層を形成する工程は、前記凹部の容積に対して150(%)の前記溶液を、前記凹部内に注入することを特徴とする請求項5または6に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  8. 前記半導体層を形成する工程は、インクジェット法によって前記溶液を前記凹部内に注入することを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016084732A1 (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 シャープ株式会社 半導体装置

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