JP2013210316A - 光学式距離測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化のような外乱が発生しても、レーザ光の走査角度範囲において駆動信号と走査位置とのずれがなく、距離測定の精度を維持できる光学式距離測定装置を提供する。
【解決手段】ミラー駆動制御部38により、走査角度範囲内の予め定められた基準位置のレーザ光Lを検知するビーム検出器26の出力信号に基づいて、走査ミラー14によるレーザ光の走査角度範囲Aが最大となるようにその走査ミラー14が励振される。温度変化のような外乱が発生して走査ミラー14の共振周波数がずれたとしても、走査ミラー14は常にその最大振幅となるように結果的に実際の共振周波数で励振されるので、走査ミラー14によるレーザ光の走査角度範囲Aが一定し、レーザ光Lの走査角度範囲Aにおいて駆動信号と走査位置とのずれがなく、距離Dの測定の精度を維持できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、光源から放射された光ビームを走査ミラーを用いて所定の走査角度範囲内で走査し、得られた戻り光との時間差などに基づいて物体との間の距離を測定する光学式距離測定装置に関するものである。
たとえば、特許文献1に記載されているように、投光素子からの光ビームを、ガルバノメータなどから成る走査部を介してワークの表面に照射させてそのワークの表面に一次元的に光を走査するとともに、所定の受光タイミング(計測タイミング)でそのワークからの戻り光を受光する受光素子の計測点の位置毎の信号に基づいて波形データを生成し、その波形データからワーク表面の各照射点までの距離を示す距離情報を生成する光学式変位計が提案されている。
この光学式変位計では、高分解能計測モードにおいて、光の往復走査毎に、照射点からの戻り光に基づいて距離測定する光ビーム上の計測点の走査角度位置がずれるように設定されており、走査方向における計測点の密度が高くなるようにされている。
特開2010−197113号公報
ところで、上記従来の光学式変位計において、光ビームを走査する走査部では、一定の周期で振動するように励振する一定周波数の駆動信号が供給されることで、オープンループで駆動されている。しかし、一般に、走査部において、光ビームを受けて反射させ、反射後の光ビームを走査する走査ミラーの実際の走査位置は、駆動信号と正確に一致しない場合がある。たとえば、共振駆動される共振型の走査ミラーの場合、走査ミラーは一定の共振周波数を有する部材または機構により支持される。温度変化のような外乱によってその共振周波数が変化したりすると光ビームの走査幅が減少するので、光ビームの走査角度範囲において駆動信号と走査位置とのずれが発生して走査角度範囲内での測定位置精度が低下し、距離の測定精度が低下する場合があった。また、共振周波数を有さない又は共振周波数に関係なく強制駆動される非共振型の走査ミラーの場合であっても、駆動信号を生成するクロック周波数の不安定や外乱などの原因により、実際の走査位置が駆動信号からずれる可能性がある。従って、走査ミラーが共振型か非共振型かに拘わらず、駆動信号と走査位置とのずれが発生して動作角度範囲内でも測定位置精度が低下し、距離の測定精度が低下するという問題が生じる可能性があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、正確な測定位置精度を得ることにより、距離測定の精度を維持できる光学式距離測定装置を提供することにある。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、(a)光ビームを出射する光源と、前記光ビームを受けてそれを反射し、その光ビームを所定の走査角度範囲内で繰り返し走査する走査ミラーとを備え、その光ビームの照射による対象物からの戻り光に基づいて距離測定を行なう光学式距離測定装置であって、(b)前記走査ミラーにより走査される前記光ビームを前記走査角度範囲内の予め定められた基準位置で検知する光検知器と、(c)前記光検知器により前記基準位置で前記光ビームが検知されてから最初の距離測定タイミングまでの遅延時間を前記走査ミラーによる実際の走査周期に基づいて決定し、前記光ビームの走査毎に、前記光検知器で前記光ビームが検知されてから前記遅延時間に基づいて距離測定時間間隔毎の距離測定タイミングで前記戻り光を得るための光ビームを出力させる制御部とを、含むことにある。
本発明の光学式距離測定装置によれば、制御部により、光検知器により基準位置で前記光ビームが検知されてから最初の距離測定タイミングまでの遅延時間が走査ミラーによる実際の走査周期に基づいて決定され、光ビームの走査毎に、光検知器で光ビームが検知されてからその遅延時間に基づいて距離測定時間間隔毎の距離測定タイミングで前記戻り光を得るための光ビームが出力される。このため、光ビームの走査角度範囲内において正確な測定位置精度が得られて、距離測定の精度を維持できる。
ここで、好適には、(d)前記制御部は、前記距離測定時間間隔を、前記走査角度範囲内の複数角度位置での距離測定について予め定められた分解能を満たす最小の走査回数で除すことに基づいて、前記遅延時間を決定する。このようにすれば、走査角度範囲内における測定タイミングの密度が一層均一となって高く分解能が維持される。
また、好適には、(e)前記制御部は、前記光ビームの前記走査角度範囲の走査が前記走査回数だけ完了したときには、その光ビームの走査により得られた前記戻り光の光量および走査角度位置データが得られたか否かを判定し、得られなかった場合は、再測定を実施する。このようにすれば、何らかの理由で戻り光の光量や走査角度位置データが得られなかった場合は自動的に再測定が開始されるので、測定精度の低下が防止される。
また、好適には、(f)前記光源は、前記光ビームとして、前記距離測定時間間隔のパルス光を出射するものである。このようにすれば、光ビーム出力素子を駆動するための消費電力が可及的に少なくされる。例えば、携帯型の光学式距離測定装置が携帯型である場合、電池寿命が長くなる利点がある。
また、好適には、(g)前記光源は、前記走査角度範囲のうち走査開始点から前記光検知器が検知する前記基準位置を走査する期間において、前記光ビームとして連続光を出射する。このようにすれば、光検知器により、光ビームの走査が確実に検出されるとともに、光ビームの走査振幅或いはその大小の算出が容易となる。
また、好適には、(h)前記光源は、前記走査周期内の間に、前記走査ミラーの実際の走査周期を除算することで得られた値が予め定められた演算処理時間を上まわる最小の整数のパルス数を有する光ビームを出射し、(i)前記制御部は、前記走査ミラーによる実際の走査周期をその整数で除すことで前記距離測定時間間隔を決定する。このようにすれば、リアルタイムで演算が可能となって光ビーム走査後の演算負荷が少なくなり、距離測定結果を速やかに得ることができる。
また、好適には、(j)前記走査ミラーは、共振周波数を有する共振型のミラーであり、(k)前記走査角度範囲内の予め定められた基準位置の光ビームを検知する前記光検知器の出力信号に基づいて、前記走査ミラーによる光ビームの走査角度範囲が予め定められた最大領域となるように励振周波数を調節するミラー駆動制御部を、含むものである。このようにすれば、温度変化のような外乱が発生して走査ミラーの共振周波数がずれたとしても、走査ミラーは常にその最大振幅範囲内となるように駆動信号の周波数が調整されて結果的には走査ミラーの実際の共振周波数で励振されるので、走査ミラーによる光ビームの走査角度範囲が一定し、光ビームの走査角度範囲において駆動信号と走査位置とのずれがなく、距離測定の精度を維持できる。
また、前記目的を達成するための方法発明の要旨とするところは、(l)光ビームを出射する光源と、前記光ビームを受けてそれを反射し、その光ビームを所定の走査角度範囲内で繰り返し走査する走査ミラーとを備え、その光ビームの照射による対象物からの戻り光に基づいて距離測定を行なう光学式距離測定方法であって、(m)前記走査ミラーにより反射される前記光ビームを前記走査角度範囲内の予め定められた基準位置で検知する光検知器を用いて前記走査ミラーによる実際の走査周期を算出する算出ステップと、(n)その光検知器により前記光ビームが検知されてから最初の距離測定タイミングまでの遅延時間を前記走査ミラーによる実際の走査周期に基づいて決定する決定ステップと、(o)前記光ビームの走査毎に、前記基準位置で前記光ビームが検知されてから前記遅延時間に基づいて距離測定時間間隔毎の距離測定タイミングで前記戻り光を得るための光ビームを出力させる出力ステップとを含むことを特徴とする。このため、光ビームの走査角度範囲において駆動信号と走査位置とのずれがなくなるので、正確な測定位置精度が得られて、距離測定の精度を維持できる。
本発明の一実施例である光学式距離測定装置の要部構成を説明する概略図であって、(a)は平面を、(b)はその下側の側面をそれぞれ示している。 図1の光学式距離測定装置に備えられた走査ミラーの構成例を説明する斜視図である。 図1の光学式距離測定装置に備えられた電子制御装置の機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図1の電子制御装置に含まれるビーム出力制御部により制御されたレーザ光のパルス出力の波形を、レーザ光の走査角度を示す波形と同期させて例示する図である。 図1の光学式距離測定装置に備えられた走査ミラーによるレーザ光の走査角度変化を説明するタイムチャートである。 走査回数を求めるために用いられる、走査回数と分解能との関係を示す図である。 図1の光学式距離測定装置に備えられた電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートである。 図7の動作条件決定処理ルーチンの作動内容を詳しく説明するフローチャートである。 図1の実施例の光学式距離測定装置において、標準分解能モードが選択されているときの走査角度A’内において、5回の走査の波形に沿って順次発生する100点の計測点を示すタイムチャートである。 図1の実施例の光学式距離測定装置において、高分解能モードが選択されているときの走査角度A’内において、10回の走査の波形に沿って順次発生する200点の計測点を示すタイムチャートである。 図9の標準分解能モードにおける各計測点の走査角度位置および図10の高分解能モードにおける各計測点の走査角度位置を、走査(偏向)角度範囲を示す横軸に平行な線上に、白丸点および菱形点にて示した図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1において、光学式距離測定装置10は、光源として機能するレーザ光出力素子12と、レーザ光出力素子12から出力されたレーザ光Lを走査ミラー14へ導く第1光学系16と、走査ミラー14からその走査角度範囲A内で走査されたレーザ光Lを対象物18へ導くとともにその対象物18上の照射点Sからの戻り光Rを走査ミラー14へ導く第2光学系20と、走査ミラー14に反射された戻り光Rを戻り光検知器22へ導く第3光学系24と、走査ミラー14の走査角度範囲A内の端部に走査されたレーザ光Lを検出する光検知器として機能するビーム検出器26と、ビーム検出器26の出力信号に基づいて走査ミラー14をその最大振幅となるように駆動制御するとともに、手動操作を用いて測定モード選択器28により選択された分解能が得られるように1走査内の計測点数Nおよび走査回数Mを決定してレーザ光出力素子12の出力を制御し、戻り光検知器22により検出された時間差に基づいて対象物18までの距離を走査範囲内の複数の測定点に対応する走査角度位置毎にそれぞれ算出する電子制御装置30とを備えている。上記計測点は、戻り光Rにより距離測定をそれぞれ行なうためのレーザ光Lのパルス発生時点であり、図5では黒丸印、図9および図10では黒菱印、図11では菱印および丸印で示されている。
レーザ光出力素子12は、ガスレーザ装置や固体レーザ装置でもよいが、好適には半導体レーザダイオードから構成され、たとえば785nm程度の近赤外光を出力する。戻り光検知器22およびビーム検出器26も、好適には、ホトダイオードやホトトランジスタとして知られる半導体光センサから構成され、必要に応じて集光レンズを内蔵する。上記第一次光学系16は、レーザ光出力素子12から出力されたレーザ光Lを平行ビームとするレンズ32を備え、そのレンズ32により平行ビーム化されたレーザ光Lを走査ミラー14に入射させる。
走査ミラー14は、本実施例ではたとえばMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術により構成された微小な共振ミラーにより構成される。この場合、走査ミラー14は、たとえば図2に示すように、金属製或いは半導体製の矩形板からなり、4辺のうちの1辺が固定された片持ち状の基板14aと、その基板の中央部にエッチングなどにより中抜きされることにより形成され、上記固定辺に平行な方向の一対の梁部14bにより中央部が支持されたミラー部14cと、基板の一部に固着された圧電膜14dとを備え、その圧電膜に励振されて発生する基板の固有振動によりミラー部14cが一対の梁部14bまわりにすなわち回転軸心Cまわりに往復回転振動させられるように構成されたものである。これにより、ミラー部14cに入射されたレーザ光Lは、ミラー部14cの回転軸心Cに垂直な方向へ走査される。なお、基板14aの固有振動数すなわちミラー部14cの共振周波数は、温度などによって変化し、走査角度範囲Aがずれる性質がある。
第2光学系20は、対象物18を照射するレーザ光Lの走査には干渉せず、対象物18上の照射点Sからの散乱光である戻り光Rを可及的に集光して走査ミラー14へ入射させるために、走査面に直交し、且つ走査ミラー14の回転中心Cを通る面内の屈折力に比較して走査面内でレーザLの方向の屈折力が小さくたとえば零である集光レンズ20aを備えている。この集光レンズ20aは、走査方向に長い長手形状を有し、走査ミラー14の回転軸心Cを中心とする曲率半径でその長手方向に彎曲した形状を有している。また、この集光レンズ20aは、好適には、走査面に直交し、且つ走査ミラー14の回転中心Cを通る面内での焦点距離が長手方向に同一である。
走査ミラー14によるレーザ光Lの走査角度範囲A内の一端部たとえば角度0°で示される中心位置から42°の角度位置すなわちレーザ光Lの実際の周期を検知する基準位置には、レーザ光Lをビーム検出器26へ向かって反射してそのレーザ光Lをビーム検出器26で検出させるビーム反射ミラー20bが配置されている。
走査ミラー14に反射された戻り光Rを戻り光検知器22へ導く第3光学系24は、走査ミラー14からの戻り光Rを走査方向に直交する方向において平行光とするシリンドリカルレンズ24aと、戻り光Rを反射してレーザ光Lから分離するハーフミラー24bと、ハーフミラー24bにより反射された戻り光Rを戻り光検知器22に集光する集光レンズ24cとを備えている。
電子制御装置30は、光学式距離測定装置10の制御部に対応するものであり、たとえばCPU、RAM、ROM、インターフェースなどを含むマイクロコンピュータにより構成され、予め記憶されたプログラムに従って、戻り光検知器22およびビーム検出器26から供給される入力信号を処理し、レーザ光出力素子12から出力されるレーザ光Lを制御するとともに、走査振幅すなわち走査角度範囲Aが最大となるように走査ミラー14の励振周波数を制御する。
図3は、電子制御装置30の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図3において、ミラー駆動制御部38は、ビーム検出器26によるレーザ光Lの走査端部での検出間隔時間Eが最大となるように、換言すれば走査ミラー14による走査角度範囲Aが最大となるように、ビーム検出器26の出力信号BDに基づいて走査ミラー14の圧電膜14dへ供給する電圧駆動信号の励振周波数を制御する。ビーム出力制御部50により制御されるレーザ光出力素子12からのレーザ光Lは、たとえば図4に示すように、走査角度範囲Aの最大振幅点t0を中心とする所定区間たとえば前回走査の最後の計測パルス点tnから次回の走査の最初の計測パルス点t1までの一定の区間Bで連続光が出力され、ついで短いパルス状の計測パルスが繰り返し出力されるようになっている。図5に示すte時点からts時点までのビーム検出器26によるレーザ光Lの検出間隔時間Eが最大となる場合は、走査ミラー14の共振周波数と走査ミラー14の圧電膜14dへの駆動周波数とが一致して最大振幅を示す状態であるので、実質的に、ミラー駆動制御部38は、走査ミラー14の共振周波数と走査ミラー14の圧電膜14dへの駆動周波数とが一致するようにその駆動周波数をフィードバック制御している。これにより、温度や公差などによって走査ミラー14の共振周波数がばらついても、結果的にその共振周波数で励振されてレーザ光Lの走査角度範囲Aが最大に維持される。
走査周期決定部40は、ビーム検出器26により繰り返し検出されるレーザ光Lの走査開始時の区間Bにおけるレーザ光Lが検出された時点(時刻)に基づいて走査ミラー14の実際の走査周期Tmおよび走査周波数fmを、予め記憶された数式或いはマップから実際のレーザ光L検出時刻に基づいて算出或いは決定する。計測点数決定部42は、たとえば有効走査角度範囲A’内において、マイクロコンピュータで必要とされる1計測点のための演算処理時間を計測点間の計測間隔時間Itが十分に超えなければならないという制約条件と上記実際の走査周期Tmとに基づいて1周期内のレーザ光Lの計測用パルス数すなわち計測点数Nを、予め記憶された数式或いはマップから算出或いは決定する。計測間隔時間決定部44は、上記実際の走査周期Tmと計測点数Nとに基づいて計測点間周期である計測間隔時間It(=Tm/N)を、予め記憶した関係或いはマップから算出し或いは決定する。
たとえば、光走査角度範囲Aが±45°、ビーム検出器26が検出する走査角度が+42°、実際の走査周波数fmが2.7kHz、実際の走査周期Tmが370.37μsec、必要演算時間が18μsecである場合に、1計測点あたりにその必要演算時間を確保するために1周期内で可及的に多く設定できる計測点数(整数)N=370/18=20.55=20となるので、上記計測間隔時間It(=Tm/N)は18.5μsecとなり、その計測間隔時間It内で計測点毎の計測処理たとえば対象物18までの距離Dを求めるための距離演算が実行される。
走査回数決定部46は、たとえば図6に示すように、計測間隔時間決定部44により決定された計測間隔時間Itと有効走査角度範囲A’(=±40°)とに基づいて予め実験的に求められた走査回数と角度分解能との関係を予め記憶し、その走査回数と角度分解能との関係から計測間隔時間It(たとえば18.5μsec)を超える範囲で、手動操作に基づいて測定モード選択器28により選択された測定モードに基づいて、その選択された測定モードに対応する分解能を得るための走査回数Mを算出する。たとえば、選択された測定モードが2.0(deg.)以下の分解能で測定することを前提とする標準分解能モードすなわち第1モードである場合は、その分解能2.0(deg.)が得られる走査回数Mのうちの最小走査回数M(=5)が決定される。また、選択された測定モードがたとえば1.0(deg.)以下の分解能で測定する高分解能モードすなわち第2モードである場合は、その分解能1.0(deg.)が得られる走査回数Mのうちの最小走査回数M(=10)が決定される。
遅延時間決定部48は、走査毎に遅延させるための、有効走査角度範囲A’における走査開始点tsから最初の測定点t1までの遅延時間Dt(=It/M)を、計測間隔時間決定部44で求められた計測間隔時間It(=Tm/N)と、走査回数決定部46で決定された走査回数Mとに基づいて算出したり、或いは、予め記憶された関係(マップ)から計測間隔時間決定部44で求められた計測間隔時間It(=Tm/N)と、走査回数決定部46で決定された走査回数Mとに基づいて決定する。各走査開始時の実際の遅延時間DTは、DT=Dt×(M−1)式から算出される。すなわち、1回目はDT=0、2回目はDT=Dt、3回目はDT=2Dtとなる。
ビーム出力制御部50は、上記のようにして求められた計測間隔時間It(=Tm/N)および遅延時間Dtに基づいて、レーザ光出力素子12を制御し、図4に示すパルス状のレーザ光Lを出力させる。このレーザ光Lは、走査角度範囲Aの最大振幅点である走査開始点t0から所定区間たとえば最初の計測パルス点t1までの一定の区間Bで連続光となる幅広のパルスに続いて、計測間隔時間It毎のパルス列を含むものである。
距離算出部52は、レーザ光出力素子12からレーザ光Lが発射された時点と、そのレーザ光Lの照射点Sからの戻り光Rが戻り光検知器22により検知された時点との時間差TOF(ns)を求め、光学式距離測定装置10から対象物18までの距離D(m)=TOF/3.33ns/2を、測定点毎にすなわち走査角度位置毎に算出する。3.33nsは、1m当たりのレーザ光Lおよび戻り光Rの伝播時間である。距離算出部52は、たとえば、測定された距離のうちの最も近い距離を対象物までの距離として図示しない表示器へ出力したり、距離および走査角度位置に基づいて対象物18の表面形状を表示器へ出力する。
図7および図8は、電子制御装置30の制御作動の要部を説明するフローチャートである。図7において、図示しない起動操作体が操作されることにより起動されると、ステップS1( 以下、ステップを省略する)においてレーザ光出力素子12に駆動信号が供給されてレーザ光Lが出力されるとともに、S2において、走査ミラー14に所定周波数の駆動電圧信号が供給されて走査ミラー14が共振させられる。これにより、ミラー駆動制御部38により、ビーム検出器26によるレーザ光Lの走査開始時の検出時間Eが最大となるように走査ミラー14の圧電膜14dへの駆動周波数を制御するフィードバック制御が開始される。ついで、走査周期決定部40に対応するS3では、走査ミラー14の実際の走査(共振)周波数fmおよび走査周期(駆動周期)Tmが、ビーム検出器26により検出されたことを示す出力信号の時刻に基づいて算出される。
次に、S4では、標準分解能モードであるか否かが手動で選択操作される測定モード選択器28からの信号に基づいて判断され、S4の判断が否定された場合は、S11において、高分解能モードであるか否かが測定モード選択器28からの信号に基づいて判断される。S4およびS11の判断が共に否定される場合は、S4およびS11が繰り返し実行される。S4の判断が肯定された場合はS5乃至S8が実行されて、標準分解能モードで距離測定できるようにレーザ光Lのパルス出力が制御されるが、S11の判断が肯定された場合はS12乃至S15が実行されて、高分解能モードで距離測定できるようにレーザ光Lのパルス出力が制御される。
S5では、計測間隔時間It(=Tm/N)、走査回数M、および遅延時間Dt(=It/M)を求めるための図8に示す動作条件決定処理ルーチンが実行される。図8において、計測点数決定部42に対応するS51では、たとえば有効走査角度範囲A’内において、マイクロコンピュータで必要とされる1計測点のための演算処理時間を計測点間の計測処理時間を十分に超えなければならないという制約条件と、上記実際の走査周期Tmとに基づいて1周期内の計測点数Nが算出される。ついで、計測間隔時間決定部44に対応するS52では、上記実際の走査周期Tmと計測点数Nとに基づいて計測点間周期である計測間隔時間It(=Tm/N)が算出される。
走査回数決定部46に対応するS53乃至S56では、予め実験的に求められた走査回数Mと角度分解能との関係から、計測間隔時間It(たとえば18.5μsec)を超える範囲で、標準分解能モードの分解能2.0(deg.)を得ることができる最小の走査回数Mが求められる。すなわち、S53において初期値(M=2)が設定され、S54において走査回数Mが2であるときの分解能が図6の関係から求められ、S55において、上記求められた分解能が標準分解能モードの分解能2.0(deg.)よりも細かいか否かが判断される。当初はこのS55の判断が否定されるので、S56において走査回数Mが1だけ増加されてM=3とされ、S54以下がS55の判断が肯定されるまで繰り返し実行される。走査回数Mが5に到達するとS55の判断が肯定されるので、選択された標準分解能測定モードに対応する分解能2.0(deg.)を得るための走査回数Mが5に決定される。
次に、遅延時間決定部48に対応するS57では、走査毎に最初の測定点t1を順次遅延させるための、有効走査角度範囲A’における走査開始点tsから最初の測定点t1までの遅延時間Dt(=It/M)が、計測間隔時間決定部44で求められた計測間隔時間It(=Tm/N)と、走査回数決定部46で決定された走査回数Mとに基づいて算出する。各走査開始時の実際の遅延時間DTは、DT=Dt×(M−1)式から、1回目はDT=0、2回目はDT=Dt、3回目はDT=2Dtとなる。
以上のようにして計測間隔時間It(=Tm/N)、操作回数M、および遅延時間Dt(=It/M)が求められると、図7のS6、S7では、計測間隔時間It、遅延時間Dtがそれぞれ記憶されるとともに、ビーム出力制御部50に対応するS8において、上記計測間隔時間It(=Tm/N)および遅延時間Dtに基づいて、レーザ光出力素子12が制御されて図4に示すパルス状のレーザ光Lが出力され、標準分解能モードの分解能2.0(deg.)を得るために決定されたM回だけ走査される。ついで、距離算出部52に対応するS9およびS10が実行される。S9では、レーザ光出力素子12からレーザ光Lが発射された時点と、そのレーザ光Lの照射点Sからの戻り光Rが戻り光検知器22により検知された時点との時間差TOF(ns)が求められ、光学式距離測定装置10から対象物18までの距離D(m)=TOF/3.33ns/2が、測定点毎にすなわち走査角度位置毎に算出される。S10では、S9において求められた距離が有効走査角度範囲A’内においてそれぞれ求められたか、或いは異常値が含まれたか否かが判断される。このS10の判断が否定されるうちは、S4以下が繰り返し実行されるが、S10の判断が肯定されると、S9の距離計測が終了させられる。
前記S11の判断が肯定される場合は、S12において、図8に示すものと同様に、計測間隔時間It(=Tm/N)、走査回数M、および遅延時間Dt(=It/M)が求められる。但し、このときの走査回数Mは、予め実験的に求められた走査回数Mと角度分解能との関係から、計測間隔時間It(たとえば18.5μsec)を超える範囲で、高分解能モードの分解能1.0(deg.)を得ることができる最小の走査回数Mが求められる点で相違する。
ついで、S5乃至S7と同様にしてS12乃至14が実行されるとともに、ビーム出力制御部50に対応するS15において、上記計測間隔時間It(=Tm/N)および遅延時間Dtに基づいて、レーザ光出力素子12が制御されて図4に示すパルス状のレーザ光Lが出力され、高分解能モードの分解能1.0(deg.)を得るために決定されたM回だけ走査される。そして、S9およびS10が同様に実行されて、対象物18までの距離が走査角度位置毎に測定される。
図9は、上記標準分解能モードが選択されているときの有効走査角度範囲A’内において、5回の走査の波形に沿って順次発生する100点の計測点を示すタイムチャートである。図11の下段には、この標準分解能モードにおける各計測点の走査角度位置を、偏向角度範囲を示す横軸上に平行な線上の点(白丸点)に示している。この横軸に平行な線上における各計測点間の角度間隔のうちの最も広い角度間隔が光学式距離測定装置10の実際の分解能1.95(deg.)として性能上特定される。これにより、標準分解能モードでの基準である分解能2.0(deg.)が満足されることが確認される。
これに対して、図10は、上記高分解能モードが選択されているときの走査角度A’内において、10回の走査の波形に沿って順次発生する200点の計測点を示すタイムチャートである。図11の上段には、この高分解能モードにおける各計測点の走査角度位置を、偏向角度範囲を示す横軸上に平行な線上の点(菱型点)にて示している。この横軸に平行な線上における各計測点間の角度間隔のうちの最も広い角度間隔が光学式距離測定装置10の実際の分解能0.88(deg.)として性能上特定される。これにより、高分解能モードでの基準である分解能1.0(deg.)が満足されることが確認される。
上述のように、本実施例の光学式距離測定装置10によれば、電子制御装置(制御部)30により、ビーム検出器26により基準位置で光ビームLが検知されて(t0時点)から最初の距離測定タイミングまでの遅延時間Dtが走査ミラー14による実際の走査周期Tmに基づいて決定され、光ビームLの走査毎に、ビーム検出器26でレーザ光Lが検知されてからその遅延時間Dtに基づいて距離測定時間間隔毎の距離測定タイミングで戻り光Rを得るためのレーザ光Lが出力される。このため、レーザ光Lの走査角度範囲A内において駆動信号と走査位置とのずれがなくなるので、正確な走査位置精度が得られて、距離測定の精度を維持できる。
また、本実施例の光学式距離測定装置10によれば、遅延時間Dtは、距離測定時間間隔Itを、走査角度範囲A内の複数の角度位置での距離測定について予め定められた分解能を満たす最小の走査回数Mで除すことに基づいて得られる値すなわち商(=It/M)である。である。このため、走査角度範囲A内における測定タイミングの密度が一層均一となって高く分解能が維持される。
また、本実施例の光学式距離測定装置10によれば、レーザ光Lの走査角度範囲Aの走査が走査回数Mだけ完了したときには、そのレーザ光Lの走査により得られた戻り光Rの光量および走査角度位置データが得られたか否かが判定され、得られなかった場合は、再測定が実施される。このため、何らかの理由で戻り光Rの光量や走査角度位置データが得られなかった場合は自動的に再測定されるので、測定精度の低下が防止される。
また、本実施例の光学式距離測定装置10によれば、レーザ光Lは、測定時間間隔Itのパルス光を含むものである。このため、レーザ光出力素子12を駆動するための消費電力が可及的に少なくされる。例えば、光学式距離測定装置10が携帯型である場合、の電池寿命が長くなる利点がある。
また、本実施例の光学式距離測定装置10によれば、レーザ光Lは、走査角度範囲A内のうち走査開始点からビーム検出器26が検出する基準位置を走査する期間は、連続光として走査される。このため、ビーム検出器26により、レーザ光Lの走査が確実に検出されるとともに、レーザ光Lの走査振幅或いはその大小の算出が容易となる。
また、本実施例の光学式距離測定装置10によれば、走査周期内のレーザ光Lのパルス数Nは、走査ミラー14の実際の走査周期Tmを除算することで得られ商がたとえば18μsec程度の予め定められた演算処理時間を上まわる整数のうち、その商が最も小さくなる整数であり、距離測定時間間隔Itは、走査ミラー14による走査周期Tmをその整数Nで除すことに基づいて得られた値すなわち商(=Tm/N)である。このため、リアルタイムで演算が可能となって光ビーム走査後の演算負荷が少なくなり、距離測定結果を速やかに得ることができる。
また、本実施例の光学式距離測定装置10によれば、走査ミラー14は、共振周波数を有する共振型のミラーであり、ミラー駆動制御部38により、走査角度範囲A内の予め定められた基準位置のレーザ光Lを検知するビーム検出器26の出力信号に基づいて、走査ミラー14によるレーザ光Lの走査角度範囲Aが最大領域となるように励振周波数を調節するミラー駆動制御部を含むものである。このようにすれば、温度変化のような外乱が発生して走査ミラー14の共振周波数がずれたとしても、走査ミラー14は常にその最大振幅範囲内となるように駆動信号の周波数が調節されて、結果的には走査ミラー14の実際の共振周波数で励振されるようになるので、走査ミラーによるレーザ光の走査角度範囲Aが一定し、レーザ光Lの走査角度範囲Aにおいて駆動信号と走査位置とのずれがなく、距離測定の精度を維持できる。
また、レーザ光Lを受けてそれを反射し、そのレーザ光Lを所定の走査角度範囲A内で走査させる走査ミラー14を備え、そのレーザ光Lの照射による対象物からの戻り光Rに基づいて距離測定を行なう本実施例の光学式距離測定装置10で実施される光学式距離測定方法では、走査ミラー14により反射されるレーザ光Lを走査角度範囲A内の予め定められた基準位置で検知するビーム検出器26を用いて走査ミラー14による実際の走査周期Tmが算出され、ビーム検出器26によりレーザ光Lが検知されてから最初の距離測定タイミングまでの遅延時間Dtが走査ミラー14による実際の走査周期Tmに基づいて決定され、レーザ光Lの走査毎に、基準位置でレーザ光Lが検知されてから遅延時間Dt後に距離測定時間間隔It毎の距離測定タイミングで戻り項Rを得るための光ビームLが出力される。このため、レーザ光Lの走査角度範囲Aにおいて駆動信号と走査位置とのずれがなくなるので、正確な測定位置精度が得られて、距離測定の精度を維持できる。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例の光学式距離測定装置10では、遅延時間Dtは、距離測定時間間隔Itを、走査角度範囲A内の複数の角度位置での距離測定について予め定められた分解能を満たす最小の走査回数Mで除すことで得られた商(=It/M)が用いられ、遅延時間Dtとしては、1.852μsecが用いられていた。しかし、この遅延時間Dtは正確に商(=It/M)である必要はなく、それに近い値たとえば1.851μsecまたはそれ以下の値とか1.8532μsecまたはそれ以上の値が用いられても差し支えない。要するに、遅延時間Dtは、距離測定時間間隔Itを、走査角度範囲A内の複数の角度位置での距離測定について予め定められた分解能を満たす最小の走査回数Mで除することに基づいて得られた値であればよいのである。
また、前述の実施例のレーザ光Lが用いられていたが、必ずしもレーザ光Lでなくてもよく、たとえばLEDなどから出力される光がレンズによって平行光とされた光ビームであってもよい。
また、前述の実施例の走査ミラー14は、図2に示されるようにMEMS技術により構成された、微小のミラー部14cが一対の梁部14bを介して軸心Cまわりに回転振動可能に基板14aに支持された共振型ミラーであったが、これに限定されない。例えば、張力が付与されたワイヤの中間部に固定されてそのワイヤのねじれによりワイヤまわりを回転振動可能とされたコイルにミラーが固定され、外部の交流磁界により所定周波数で励振されるガルバノメータ形式の走査ミラーなど、非共振ミラーが用いられてもよい。走査ミラー14が、非共振型ミラーである場合は、ミラー駆動制御部38により、走査振幅を最大とするための走査ミラー14の励振周波数の調節は不要となる。
また、図1に示されている光学式距離測定装置10において用いられている第1光学系16、第2光学系20、第3光学系24は、一例であり、他の光学素子が用いられたり、追加されたりしてもよい。たとえば、第3光学系24に用いられているハーフミラー24bは、レーザ光Lを貫通させる貫通孔が設けられていてもよいし、レーザ光Lは、戻り光Rと異なる光軸で走査ミラー14に入射させられていてもよい。
また、前述のビーム検出器26は、ビーム反射ミラー20bが配置されている位置に設けられていてもよい。
また、前述の電子制御装置30は、マイクロコンピュータにより構成されていたが、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)などと称される書き換え可能なロジックデバイスや、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)と称されるカスタムICや、例えばASSP(Application Specific Standard Product)と称される特定用途ICなどから構成されたものでもよい。
また、前述の実施例のミラー駆動制御部38において、ビーム検出器26によるレーザ光Lの検出時間間隔Eが最大となるように走査ミラー14の励振周波数が制御されていたが、その検出時間間隔Eは、te時点からts時点までの間隔に替えて、走査ミラー14に対する電圧駆動信号から求められるt0時点からts時点までの間隔であってもよい
また、前述の実施例における遅延時間Dtは、基準位置でレーザ光Lが検知されてから最初の距離測定タイミングまでの時間であったが、2番目の距離測定タイミングまでの時間であってもよい。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:光学式距離測定装置
12:レーザ光出力素子(光源)
14:走査ミラー
16:第1光学系
18:対象物
20:第2光学系
22:戻り光検知器
24:第3光学系
26:ビーム検出器(光検知器)
28:測定モード選択器
30:電子制御装置(制御部)
38:ミラー駆動制御部
40:走査周期決定部
42:計測点数決定部
44:計測間隔時間決定部
46:走査回数決定部
48:遅延時間決定部
50:ビーム出力制御部
52:距離算出部
L:レーザ光(光ビーム)

Claims (8)

  1. 光ビームを出射する光源と、前記光ビームを受けてそれを反射し、その光ビームを所定の走査角度範囲内で繰り返し走査する走査ミラーを備え、その光ビームの照射による対象物からの戻り光に基づいて距離測定を行なう光学式距離測定装置であって、
    前記走査ミラーにより走査される前記光ビームを前記走査角度範囲内の予め定められた基準位置で検知する光検知器と、
    前記光検知器により前記基準位置で前記光ビームが検知されてから最初の距離測定タイミングまでの遅延時間を前記走査ミラーによる実際の走査周期に基づいて決定し、前記光ビームの走査毎に、前記光検知器で前記光ビームが検知されてから前記遅延時間に基づいて距離測定時間間隔毎の距離測定タイミングで前記戻り光を得るための光ビームを出力させる制御部と
    を、含むことを特徴とする光学式距離測定装置。
  2. 前記制御部は、前記距離測定時間間隔を、前記走査角度範囲内の複数角度位置での距離測定について予め定められた分解能を満たす最小の走査回数で除すことに基づいて、前記遅延時間を決定することを特徴とする請求項1の光学式距離測定装置。
  3. 前記制御部は、前記光ビームの前記走査角度範囲の走査が前記走査回数だけ完了したときには、その光ビームの走査により得られた前記戻り光の光量および走査角度位置データが得られたか否かを判定し、得られなかった場合は、再測定を実施することを特徴とする請求項2の光学式距離測定装置。
  4. 前記光源は、前記光ビームとして、前記測定時間間隔のパルス光を出射するものである請求項1乃至3のいずれか1の光学式距離測定装置。
  5. 前記光源は、前記走査角度範囲のうち走査開始点から前記光検知器が検知する前記基準位置を走査する期間において、前記光ビームとして連続光を出射することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1の光学式距離測定装置。
  6. 前記光源は、前記走査周期内の間に、前記走査ミラーの実際の走査周期を除算することで得られた値が予め定められた演算処理時間を上まわる最小の整数のパルス数を有する光ビームを出射し、
    前記制御部は、前記走査ミラーによる実際の走査周期をその整数で除すことで前記距離測定時間間隔を決定することを特徴とする請求項2の光学式距離測定装置。
  7. 前記走査ミラーは、共振周波数を有する共振型のミラーであり、
    前記走査角度範囲内の予め定められた基準位置の光ビームを検知する前記光検知器の出力信号に基づいて、前記走査ミラーによる光ビームの走査角度範囲が予め定められた最大領域となるように励振周波数を調節するミラー駆動制御部を、
    含むものである請求項1乃至6のいずれか1の光学式距離測定装置。
  8. 光ビームを出射する光源と、前記光ビームを受けてそれを反射し、その光ビームを所定の走査角度範囲内で繰り返し走査する走査ミラーとを備え、その光ビームの照射による対象物からの戻り光に基づいて距離測定を行なう光学式距離測定方法であって、
    前記走査ミラーにより反射される前記光ビームを前記走査角度範囲内の予め定められた基準位置で検知する光検知器を用いて前記走査ミラーによる実際の走査周期を算出する算出ステップと、
    その光検知器により前記光ビームが検知されてから最初の距離測定タイミングまでの遅延時間を前記走査ミラーによる実際の走査周期に基づいて決定する決定ステップと、
    前記光ビームの走査毎に、前記基準位置で前記光ビームが検知されてから前記遅延時間に基づいて距離測定時間間隔毎の距離測定タイミングで前記戻り光を得るための光ビームを出力させる出力ステップと
    を、含むことを特徴とする光学式距離測定方法。
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