JP2013208938A - 車室外熱交換器の着霜回避装置及び車両用空調装置 - Google Patents

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昌俊 森下
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Abstract

【課題】可逆性冷凍サイクルに頼ることなく、エネルギ効率よく車室外熱交換器の着霜や着氷を回避することができるようにした車室外熱交換器の着霜回避装置を提供する。
【解決手段】車室外熱交換器6の外気取入面6aの前方に配備され、アクチュエータによって開閉可能な遮蔽部材40と、車室外熱交換器6の要部に装着された電力によって要部を加温するヒータ41と、車両用空調装置の暖房運転時に、着霜が生じた場合には、暖房運転を継続しながら、遮蔽部材40を閉鎖させて外気取入面を遮蔽し、外気導入ファンを停止し、ヒータ41を作動させる制御装置90と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、車室外熱交換器の着霜回避装置及びこの装置を装備した車両用空調装置に関するものである。
ガソリン車,及びディーゼル車等のエンジン車やハイブリッド車といったエンジン(発動機)を装備した自動車(以下、車両ともいう)の場合、車両用空調装置(カーエアコン)の暖房時の熱源として一般にエンジンの排熱を利用している一方、エンジンを搭載しない電気自動車の場合、エンジン排熱を利用できないため、これに代えて電気ヒータ等の他の代替熱源を利用することが必要になる。
しかし、この代替熱源には、バッテリの電気エネルギを利用することになるため、暖房使用に伴って使用電力量が増大し、電気自動車の航続距離が低下する。
そこで、カーエアコンの暖房効率を改善するため、建物用空調装置(ルームエアコン)に用いるヒートポンプを車両用空調装置に適用する技術が考えられているが、ヒートポンプの場合、冬季には、降雪時に車室外熱交換器の伝熱面に着霜が生じたり、付着した水分等が氷結したりすることがあり、車室外熱交換器に着霜が生じると、車室外熱交換器の機能が損なわれるため、暖房効率が低下するだけでなく暖房運転自体が困難になるという課題が生じる。
これに関し、例えば特許文献1には、カーエアコンに関するものではないが、外部熱交換器に防雪フードを装備し、降雪時には防雪フードで外部熱交換器を覆って外部熱交換器への着雪を防止する技術が記載されている。
また、例えば特許文献2には、カーエアコンに関するものではなく冷凍機を用いた除湿機に関するものであり、しかも、外部熱交換器への防雪対策ではなく、除霜対策であるが、外部熱交換器の空気吸込口に開閉可能なダンパを設けて、除霜時にはダンパにより空気吸込口を閉鎖することにより、外気による外部熱交換器の温度低下を抑制して除霜運転することにより、効率よく除霜する技術記載されている。
実開昭58−60号公報 特開昭59−215527号公報
ここで、カーエアコンの着霜対策に、上記のルームエアコン等に関する特許文献1の防雪技術を適用することが考えられる。しかし、特許文献1の技術は、建物用のエアコンであるため、フードを装備しても外気の取入空間を確保することができるが、カーエアコンの場合、フードによって車室外熱交換器を常時覆うと、車室外熱交換器への外気取入れが必要な時に支障を来す。
一方、特許文献2の空気吸込口に開閉可能なダンパを設けて、除霜時にはダンパにより空気吸込口を閉鎖する技術を、カーエアコンの防雪対策に利用することを考えると、防雪時にはダンパにより車室外熱交換器への外気取入口を閉鎖する構成が考えられる。この場合、防雪時以外では、ダンパを作動させて車室外熱交換器への外気取入口を開放すれば、車室外熱交換器への外気の取り入れを支障なく行なうことができる。
しかしながら、一旦、車室外熱交換器に着霜が生じるとこれを除去しない限り、車室外熱交換器の機能が損なわれ、必要な暖房運転を実施することができなくなる。
特許文献2には、熱交換器への着霜に冷凍サイクルの可逆性を利用して除霜する技術が記載されているが、カーエアコンにおいてこの可逆性冷凍サイクルを利用して除霜すると、その間は暖房機能や除湿機能が損なわれ、窓の曇り解消するデフォッグ(デフ)操作を実施できないため、除霜や更には除雪や除氷に可逆性冷凍サイクルは適用できない。
ガソリンエンジン,ディーゼルエンジン,ガスエンジンなどの原動機を備えた自動車では原動機が熱源となるためこれを利用して除霜や除雪や除氷を行なうことが可能であるが、電気自動車の場合、原動機という熱源がないため、他の手段による対応が求められている。
電気自動車の場合、走行に使用するバッテリの電力を利用した熱源が考えられるが、バ
ッテリの電力を利用すればその分だけ、航続可能距離が減少するので、バッテリの電力を利用した熱源の場合、こうした電力利用を極力抑えることが要求される。
本発明は、かかる課題に鑑み創案されたもので、可逆性冷凍サイクルに頼ることなく、エネルギ効率よく車室外熱交換器の着霜や着氷を回避することができるようにした、車室外熱交換器の着霜回避装置及びこの装置を装備した車両用空調装置を提供することを目的としている。
(1)上記の目的を達成するために、本発明の車室外熱交換器の着霜回避装置は、車両用空調装置の暖房サイクルを構成し、外気取入面を有し、前記外気取入面から外気を導入する外気導入ファンが付設された車室外熱交換器(エバポレータ)への着霜を回避する車室外熱交換器の着霜回避装置であって、前記外気取入面の前方に配備され、アクチュエータによって開閉可能な遮蔽部材と、前記車室外熱交換器の要部に装着された電力によって前記要部を加温するヒータと、前記車両用空調装置の暖房運転時に、前記車室外熱交換器への着霜を判定して、着霜が生じた場合には、暖房運転を継続しながら、前記アクチュエータにより前記遮蔽部材を閉鎖させて前記外気取入面を遮蔽し、前記外気導入ファンを停止し、前記ヒータを作動させる制御装置と、を備えていることを特徴としている。
(2)前記制御装置は、前記車室外熱交換器への着霜を判定して、着霜が生じていない場合には、前記アクチュエータにより前記遮蔽部材を開放させて前記外気取入面を露出し、前記外気導入ファンを作動可能とし、前記ヒータを停止させることが好ましい。
(3)前記遮蔽部材は、角度調整可能な複数の羽板を有するルーバーであって、前記ルーバーの角度が、前記外気取入面を遮蔽する遮蔽角度と、前記外気取入面への外気の取り入れを優先する外気取入角度と、に調整可能であって、前記制御装置は、着霜が生じていない場合には、前記ルーバーを前記外気取入角度に設定し、着霜が生じている場合には、前記ルーバーを前記遮蔽角度に設定することが好ましい。
(4)前記ヒータは、マイクロヒータであることが好ましい。
(5)本発明の車両用空調装置は、冷媒回路内に、圧縮機,車室外熱交換器,膨張弁,車室内熱交換器をそなえた車両用空調装置であって、上記の車室外熱交換器の着霜回避装置が装備されていることを特徴としている。
本発明の車室外熱交換器の着霜回避装置又は車両用空調装置によれば、車両用空調装置の暖房運転時に、制御装置が車室外熱交換器への着霜を判定して、着霜が生じた場合には、暖房運転を継続しながら、遮蔽部材を閉鎖させて外気取入面を遮蔽し、外気導入ファンを停止し、ヒータを作動させるので、暖房運転を停止させることなく、外気の進入を抑えて効率よく車室外熱交換器を加熱して着霜を解消させることができる。
着霜が生じていない場合には、遮蔽部材を開放させて外気取入面を露出し、外気導入ファンを作動可能とし、ヒータを停止させることで、車室外熱交換器に必要な外気を取り入れることができる。
また、遮蔽部材がルーバーであれば、着霜が生じていない場合には、ルーバーを外気取入角度に設定することにより、車室外熱交換器に必要な外気を十分に取り入れることができる。また、着霜が生じる場合には、ルーバーを遮蔽角度に設定して外気取入面を遮蔽し、外気の進入を抑えて効率よく車室外熱交換器を加熱して着霜を解消することができる。
ヒータにマイクロヒータを適用すれば、車室外熱交換器の着霜や着氷が想定される個所に部分的にマイクロヒータを装着して、僅かな電力により効率よく着霜又は着氷を解消させることができる。
本発明の一実施形態にかかる車室外熱交換器の着霜回避装置の作動態様を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態にかかる車室外熱交換器の着霜回避装置及び車両用空調装置の構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態にかかる車室外熱交換器の着霜回避装置及び車両用空調装置の配置構成を示す車両の模式的な断面図である。 本発明の一実施形態にかかる車両用空調装置のダクトの構成を示す模式的な斜視図である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図4は本発明の一実施形態にかかる車室外熱交換器の着霜回避装置及びこの装置を備えた車両用空調装置を示す図であり、これらの図に基づいて、各実施形態を順に説明する。なお、各実施形態では、車室外熱交換器の着霜回避装置及び車両用空調装置が原動機を備えない電気自動車に適用されるものとする。
(車両用空調装置の構成)
まず、本実施形態にかかる車両用空調装置(以下、カーエアコンともいう)の構成を説明する。
このカーエアコンは、暖房時には車室外空気を熱源とするヒートポンプシステムが適用され、図2に示すように、コンプレッサ(圧縮器)1と、暖房用コンデンサ(車室内凝縮器、暖房運転時の車室内熱交換器)2と、切替弁3と、レシーバ(受液器)4と、第1膨張弁(ここでは、電磁弁付き膨張弁)5と、暖房用エバポレータ(車室外蒸発器、暖房運転時の車室外熱交換器)6と、冷房用コンデンサ(車室外凝縮器、冷房運転時の車室内熱交換器)7と、第2膨張弁(ここでは、電磁弁付き膨張弁)8と、冷房用エバポレータ(車室内蒸発器、冷房運転時の車室内熱交換器)9とを、冷媒回路(暖房時は、熱媒回路ともいう)10内に装備している。
なお、図2において、各部の配置は、白抜き矢印で示す空気の流れに対する位置関係は図示の通りであるが、冷媒(熱媒)の流入,流出個所や各流路の取り回しは図示の便宜上配置したもので、実際の状況を示すものではない。
また、第1膨張弁5は暖房用エバポレータ6の冷媒入口に設けられ、第2膨張弁8は冷房用エバポレータ9の冷媒入口に設けられている。
そして、コンプレッサ1と暖房用コンデンサ2との間には冷媒流路11が、暖房用コンデンサ2と切替弁3との間には冷媒流路12が、切替弁3とレシーバ4との間には冷媒流路13が、レシーバ4と第1膨張弁5との間には冷媒流路14が、暖房用エバポレータ6とコンプレッサ1との間には冷媒流路15が、それぞれ設けられている。
さらに、切替弁3と冷房用コンデンサ7との間には冷媒流路16が、冷房用コンデンサ7とレシーバ4との間には冷媒流路17が、レシーバ4と第2膨張弁8との間には冷媒流路18が、冷房用エバポレータ9とコンプレッサ1との間には冷媒流路19が、それぞれ設けられている。
冷媒流路15には、暖房用エバポレータ6からコンプレッサ1に向かう流れを許容しこれと逆方向の流れを阻止する逆止弁20aが介装され、冷媒流路19には、冷房用エバポレータ9からコンプレッサ1に向かう流れを許容しこれと逆方向の流れを阻止する逆止弁20bが介装されている。
切替弁3は、冷媒流路12と冷媒流路13とを連通する状態と、冷媒流路12と冷媒流路16とを連通する状態とのいずれか一方に切り替えられる。
切替弁3が冷媒流路12と冷媒流路13とを連通する状態に設定されると、コンプレッサ1,暖房用コンデンサ2,レシーバ4,第1膨張弁5,暖房用エバポレータ6が冷媒流路11〜15によって接続されて、冷媒がコンプレッサ1,暖房用コンデンサ2,レシーバ4,第1膨張弁5,暖房用エバポレータ6の順に循環する暖房用冷媒回路(熱媒回路)10Hが構成される。
この場合、コンプレッサ1により加圧され高温高圧になった冷媒(熱媒)が暖房用コンデンサ2に送られて送風される空気を加温して、冷媒自体は空気との熱交換分だけ温度低下しレシーバ4に送られて気液分離され、液体冷媒が第1膨張弁5で膨張して温度低下して、暖房用エバポレータ6において外気の熱を取り込みながら蒸発し、再びコンプレッサ1によって加圧され高温高圧になるというサイクルを繰り返し、車室内を暖房する。
一方、切替弁3が冷媒流路12と冷媒流路16とを連通する状態に設定されると、コンプレッサ1,暖房用コンデンサ2,冷房用コンデンサ7,レシーバ4,第2膨張弁8,冷房用エバポレータ9が冷媒流路11,12,16〜19によって接続されて、冷媒がコンプレッサ1,暖房用コンデンサ2,冷房用コンデンサ7,レシーバ4,第2膨張弁8,冷房用エバポレータ9の順に循環する暖房運転時の冷房用冷媒回路10Cが構成される。
この構成の場合、コンプレッサ1により加圧され高圧になった冷媒が暖房用コンデンサ2を経て(ただし、暖房用コンデンサ2は通過するだけで熱交換はしない)冷房用コンデンサ7に送られて送風される外気に放熱して、冷媒自体は外気との熱交換分だけ温度低下しレシーバ4に送られて気液分離され、液体冷媒が第2膨張弁8で膨張して温度低下して、冷房用エバポレータ9において周囲の空気の熱を取り込で空気を冷やしながら蒸発し、再びコンプレッサ1によって加圧され高圧になるというサイクルを繰り返し、車室内を冷房する。
なお、冷房時には、冷媒が暖房用コンデンサ2を単に通過するだけなので、ヒートポンプシステムの回路構成としては、例えば、コンプレッサ1から暖房用コンデンサ2を迂回して冷房用コンデンサ7に送るバイパス路(即ち、冷媒流路11,12を直結する流路)と、冷媒をコンプレッサ1から暖房用コンデンサ2とバイパス路との何れかに送るように切り替える3方弁とを設けて、冷房時にはバイパス路を経て暖房用コンデンサ2を迂回して冷房用コンデンサ7に送るようにしても良い。
冷房用エバポレータ9と暖房用コンデンサ2は、車室内側に配設されたメインエアダクト30内の上流部に、この順で直列に配置されており、更に上流には例えばシロッコファン等の送風機21が設けられている。
メインエアダクト30の更に上流には、図3に示すように、外気(車室外の空気)を導入する外気導入ダクト31と、内気(車室内の空気)を導入する図示しない内気導入ダクトとが接続され、それぞれ図示しないダンパによってメインエアダクト30と連通又は遮断されるようになっている。
送風機21を作動させると、メインエアダクト30に導入された空気(外気又は内気)は、冷房用エバポレータ9及び暖房用コンデンサ2をこの順で通過して、冷房用エバポレータ9が作動していれば冷却及び除湿されて、暖房用コンデンサ2が作動していれば加温されて、車室101内に送風される。
カーエアコンの空調風の吹出口には、図3,図4に示すように、通常、乗員の顔面方向に対応するフェイスレベル吹出口32a,32bと、乗員の足元方向に対応するフットレベル吹出口33aと、ウインドウガラスの内面に対応するデフ吹出口(図示略)とがある。フェイスレベル吹出口32a,32bにはメインエアダクト30から分岐した上部分岐ダクト32を通じて空調風が送られ、フットレベル吹出口33aにはメインエアダクト30から分岐した下部分岐ダクト33を通じて空調風が送られ、デフ吹出口にもメインエアダクト30から分岐した分岐ダクト(図示略)を通じて空調風が送られる。
また、カーエアコンの吹出しモードには、通常、フェイスレベル吹出口32a,32bから空調風を吹き出すフェイスモードと、フェイスレベル吹出口32a,32b及びフット吹出口32aから空調風を吹き出すバイレベルモードと、フット吹出口32aから空調風を吹き出すフットモードと、フット吹出口32a及びデフ吹出口から空調風を吹き出すデフ・フットモードと、デフ吹出口から空調風を吹き出すフットモードとの5つがあり、選択されたモードに応じた吹出口から空調風が吹き出される。
また、冷房用コンデンサ7と暖房用エバポレータ6は、図3に示すように、その正面である外気取入面7a,6aを車体100前部の外気導入口103に向けて配向され、外気導入口103に近い方から冷房用コンデンサ7,暖房用エバポレータ6の順に設けられている。これらの下流にはプロペラファン等の電動式の外気導入ファン22が設けられており、外気導入ファン22を作動させれば車両停止時にも、図2,図3中に白抜き矢印で示すように、冷房用コンデンサ7,暖房用エバポレータ6に外気が導入される。
(車室外熱交換器の着霜回避装置の構成)
次に、カーエアコンに装備される本実施形態にかかる車室外熱交換器の着霜回避装置の構成を説明する。
この着霜回避装置は、暖房サイクルを構成する車室外熱交換器である暖房用エバポレータ6への着霜や着氷を防止すると共に着霜や着氷があると、積極的に着霜や着氷を解消させる。
このため、本着霜回避装置は、図2に示すように、暖房用エバポレータ6の外気取入面6aの前方に配備され、図示しないアクチュエータによって開閉可能な遮蔽部材としてのルーバー40と、暖房用エバポレータ6の要部に装着され電力によってこの要部を加温するヒータ41と、着霜が生じたことが判定された場合に、暖房運転を継続しながら、ルーバー40,外気導入ファン22,ヒータ41の作動を制御させる制御装置としてエアコンECU(Electric Control Unit,電子制御装置)90と、を備えている。
ルーバー40は、角度調整可能な複数の羽板を有しており、本実施形態では、各羽板を個別の角度で調整できるようになっている。ただし、本発明としては、各羽板を同一角度に連動調整できるものであっても構わない。また、遮蔽部材については、ルーバー40以外に開閉シャッタのようなものであってもよい。
また、ヒータ41には、マイクロヒータが適用されている。このマイクロヒータとしては、金属保護管と直線状の発熱体との間に、高純度の無機絶縁物(例えば、酸化マグネシウム)を強固に充墳した発熱部と、その末端を防湿処理したスリーブ、及びリード線からなり、電熱線(発熱体)は空気やガスから完全に遮断されている。これにより、酸化や腐食が少なく、熱効率も高く、さらに、非常に早いレスポンスで熱を供給することができる。
また、マイクロヒータは、長い発熱部が製作できるので、暖房用エバポレータ6の冷媒が流通するチューブやこのチューブに交差するフィンの要所に延設することができる。本実施形態では、チューブの長手方向に沿ってマイクロヒータが装着されているが、フィンの長手方向にマイクロヒータを装着しても良い。もちろん、両方に装着しても良い。特に、着霜しやすい、横方向に延びている箇所に装着することが効果的である。
また、着霜や着氷が生じやすいチューブやフィンの前縁近傍に部分的にマイクロヒータを装着すれば、効率よく着霜や着氷を解消することができる。
また、エアコンECU90では、暖房用エバポレータ6への着霜の有無をする。このエアコンECU90による暖房用エバポレータ6への着霜の有無の判定は、暖房用エバポレータ6に進入する冷媒の温度若しくは暖房用エバポレータ6内の冷媒の温度を、或いは、これに相関する温度(これらを、熱交換器温度とする)t2を検出し、この熱交換器温度t2と外気温度t1との温度差(=t1−t2)を予め設定された着霜判定閾値t0と比較して行なうことができる。つまり、この温度差(t1−t2)が着霜判定閾値t0以上(t1−t2≧t0)になったら着霜していると判定し、除霜を実施する。
熱交換器温度t2の検出には、例えば、暖房用エバポレータ6の冷媒出口部63a〜63dに接続された配管の表面温度や、暖房用エバポレータ6の冷媒入口部62a〜62d付近の領域43a〜43dの表面温度を適用することができる。そこで、これらを計測しうる箇所に温度センサ(熱交換器温度センサ)92を設置して、この温度センサ92の計測温度t2と外気温度t1とをエアコンECU90に送ってエアコンECU90による着霜判定を行なう。
なお、エアコンECU90は、着霜していると判定し、ルーバー40の閉鎖,外気導入ファン22の停止及びヒータ41の作動による除霜運転を行なう場合、外気温度t1と暖房用エバポレータ6の計測温度t2との差(t1−t2)に対応したヒータ41の作動時間を設定し、外気温度t1と暖房用エバポレータ6の計測温度t2との温度差(t1−t2)が着霜判定閾値t0よりも大きいほど長い時間を設定し、除霜運転を行なうことも好ましい。この設定時間の除霜運転を終えたら、着霜は解消されたと判定することもできる。この場合、判定後は、温度差(t1−t2)に対応した所定の時間(この場合は、温度差(t1−t2)が大きいほど短い時間)が経過した時点で、再び、外気温度t1と暖房用エバポレータ6の計測温度t2との温度差(t1−t2)が着霜判定閾値t0以上であるかを判定し、上記の処理を行なうこともできる。
エアコンECU90は、車両用空調装置の暖房運転時に、暖房用エバポレータ6への着霜を判定して、着霜が生じていると判定した場合には、暖房運転を継続しながら、アクチュエータによりルーバー40を図1(a)に示すように遮蔽角度に設定して外気取入面6aを遮蔽し、外気導入ファン22を停止し、ヒータ41を作動させる。
また、エアコンECU90は、着霜が生じていないと判定した場合には、アクチュエータによりルーバー40を図1(b)に示すように開放する外気導入角度に設定して外気取入面6aを露出し、外気導入ファン22を作動可能とし(適宜作動させる)、ヒータ41を停止させる。
なお、本実施形態のように、暖房用エバポレータ6の前方に、冷房用コンデンサ7がある場合、冷房用コンデンサ7の周囲からの外気を効率よく取り込めるように、図1(c)に示すように外気取入角度を設定しても良い。つまり、暖房用エバポレータ6の外気取入面6aの上部ではルーバー40は後傾斜し、外気取入面6aの下部では、ルーバー40は前傾斜している。これにより、冷房用コンデンサ7の上方や下方の隙間から外気を導くことができ、外気導入量を増大させることができる。
(車室外熱交換器の着霜回避装置及び車両用空調装置の作用及び効果)
本発明の一実施形態にかかる車室外熱交換器の着霜回避装置及び車両用空調装置は、上述のように構成されているので、エアコンECU90は、車両用空調装置の暖房運転時に、暖房用エバポレータ6への着霜や着氷を判定して、着霜又は着氷が生じていると判定した場合には、暖房運転を継続しながら、アクチュエータによりルーバー40を図1(a)に示すように閉鎖させて暖房用エバポレータ6の外気取入面6aを遮蔽し、外気導入ファン22を停止し、ヒータ41を作動させる除霜運転を行なう。
これにより、暖房運転を停止させることなく、外気の進入を抑えて効率よく暖房用エバポレータ6の要部を加熱して着霜又は着氷を解消させることができる。
また、エアコンECU90は、着霜又は着氷が生じていないと判定した場合には、アクチュエータによりルーバー40を図1(b)に示すように開放させて暖房用エバポレータ6の外気取入面6aを露出し、外気導入ファン22を作動可能とし(適宜作動させる)、ヒータ41を停止させる。
これにより、暖房用エバポレータ6に必要な外気を取り入れることができる。
また、暖房用エバポレータ6の着霜や着氷が想定される個所に部分的にマイクロヒータを装着して、僅かな電力により効率よく着霜を解消させることができる。
したがって、電気自動車であっても、暖房を継続しながら、着霜を解消させることができ、しかも、暖房用エバポレータ6の着霜が想定される個所に部分的にヒータ41を装着して、僅かな電力により効率よく着霜を解消させることができるので、走行に使用するバッテリの電力を利用しても、後続可能距離の減少は僅かなものに抑えられる。特に、マイクロヒータを適用することで、ヒータ41の消費電力の節約を促進することができる。
〔その他〕
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、上記の実施形態を適宜変更して実施しうるものである。
例えば、ヒータは、マイクロヒータに限らない。
また、上記実施形態では暖房用エバポレータ6の前方に冷房用コンデンサ7が配置されているが、暖房用エバポレータ6と冷房用コンデンサ7とが並列配置されている場合など、暖房用エバポレータ6が直に外気導入口103に面している構成もありうる。
また、ルーバー40は、その角度(外気導入角度や遮蔽角度、特に、外気導入角度)を手動等によって調整可能にする機構を装備しても良い。この場合、例えば、降雪時にルーバー40を前傾させて半開放させることにより、外気取入面6aへの外気の進入量は減ることにはなるが、ルーバー40の前傾により、外気取入面6aへの雪の進入を阻止することができる。
さらに、上記実施形態では、電気自動車への適用例を示したが、本発明は電気自動車に特に好適ではあるが、他の車両に適用することもできる。
1 コンプレッサ(圧縮器)
2 暖房用コンデンサ(車室内凝縮器、暖房運転時の車室内熱交換器)
3 切替弁
4 レシーバ(受液器)
5 第1膨張弁(電磁弁付き膨張弁)
6 暖房用エバポレータ(車室外蒸発器、暖房運転時の車室外熱交換器)
7 冷房用コンデンサ(車室外凝縮器、冷房運転時の車室内熱交換器)
6a,7a 外気取入面
8 第2膨張弁(電磁弁付き膨張弁)
9 冷房用エバポレータ(車室内蒸発器、冷房運転時の車室内熱交換器)
10 冷媒回路(熱媒回路)
10C 冷房用冷媒回路
10H 暖房用冷媒回路(熱媒回路)
11〜19 冷媒流路
20a,20b 逆止弁
21 送風機
22 外気導入ファン
30 メインエアダクト
31 外気導入ダクト
32 上部分岐ダクト
32a,32b,32c 送風開口
33 下部分岐ダクト
40 遮蔽部材としてのルーバー
41 ヒータ
90 制御装置としてエアコンECU(Electric Control Unit,電子制御装置〕
91 外気温度センサ
92 熱交換器温度センサ
100 車体
101 車室
102 インストルメントパネル
103 外気導入口

Claims (5)

  1. 車両用空調装置の暖房サイクルを構成し、外気取入面を有し、前記外気取入面から外気を導入する外気導入ファンが付設された車室外熱交換器への着霜を回避する車室外熱交換器の着霜回避装置であって、
    前記外気取入面の前方に配備され、アクチュエータによって開閉可能な遮蔽部材と、
    前記車室外熱交換器の要部に装着された電力によって前記要部を加温するヒータと、
    前記車両用空調装置の暖房運転時に、前記車室外熱交換器への着霜を判定して、着霜が生じた場合には、暖房運転を継続しながら、前記アクチュエータにより前記遮蔽部材を閉鎖させて前記外気取入面を遮蔽し、前記外気導入ファンを停止し、前記ヒータを作動させる制御装置と、を備えている
    ことを特徴とする、車室外熱交換器の着霜回避装置。
  2. 前記制御装置は、前記車室外熱交換器への着霜を判定して、着霜が生じていない場合には、前記アクチュエータにより前記遮蔽部材を開放させて前記外気取入面を露出し、前記外気導入ファンを作動可能とし、前記ヒータを停止させる
    ことを特徴とする、請求項1記載の車室外熱交換器の着霜回避装置。
  3. 前記遮蔽部材は、角度調整可能な複数の羽板を有するルーバーであって、
    前記ルーバーの角度が、前記外気取入面を遮蔽する遮蔽角度と、前記外気取入面への外気の取り入れを優先する外気取入角度と、に調整可能であって、
    前記制御装置は、前記着霜が生じていない場合には、前記ルーバーを前記外気取入角度に設定し、着霜が生じている場合には、前記ルーバーを前記遮蔽角度に設定する
    ことを特徴とする、請求項2記載の車室外熱交換器の着霜回避装置。
  4. 前記ヒータは、マイクロヒータである
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の車室外熱交換器の着霜回避装置。
  5. 冷媒回路内に、圧縮機,車室外熱交換器,膨張弁,車室内熱交換器をそなえた車両用空調装置であって、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の車室外熱交換器の着霜回避装置が装備されている
    ことを特徴とする、車両用空調装置。
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