JP2013208763A - 記録装置、記録装置の制御方法、及び、プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プリンター12の処理実行部30aは、電源の投入後、又は、リセット後、記憶部35に記憶された初期実行コマンドデータ43に基づいて、初期実行コマンドを順次実行することにより、コードページ40を一時記憶領域に展開すると共に、コードページ40の内容を特定の仕向地用の内容へと変更し、ホストコンピューター10からコードページ40に関する問い合わせがあった場合、特定の仕向地用にその内容を変更し、一時記憶領域に展開したコードページ40に基づいて当該問い合わせに対して応答する。
【選択図】図1
Description
この種のプリンターでは、ホストコンピューター等の制御装置から、フォントデータを格納するコードページに関する問い合わせがあった場合に、当該問い合わせに対して応答する機能が実装されたものがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、記録装置が、制御装置からフォントデータを格納するコードページに関する問い合わせがあった場合に、コードページの使用態様に応じて適切に応答できるようにすることを目的とする。
この構成では、電源の投入後、又は、リセット後、コードページは、仕向地に応じてその内容が変更された上で、一時記憶領域に展開される。これにより、仕向地に応じて適切にその内容が変更されたコードページを利用して各種文字を記録可能となる。そして、上記構成によれば、記録装置は、制御装置からコードページに関して問い合わせがあった場合は、変更後、一時記憶領域に展開されたコードページ、すなわち、実際に使用するコードページの内容に基づいて、当該問い合わせに対して応答するため、コードページの使用態様に応じた適切な応答が可能である。
この構成によれば、記録装置は、特定のフォントデータについて問い合わせがあった場合、初期処理によって仕向地に応じて変更された後のフォントデータに基づいて応答するため、実際に使用するフォントデータの内容に応じた適切な応答が可能である。
ここで、初期実行コマンドデータを、関係データベースとし、これにより、初期実行コマンドデータに記述された各初期実行コマンドの管理を容易化することも考えられるが、この場合、関係データベースの管理情報(例えば、記憶領域における各フィールドのアドレスと、各フィールドに格納されたデータとを対応付ける情報)を記憶する必要があり、また、不必要に記憶領域を確保する事態が生じ得るため、不揮発性メモリーの効率的な利用に課題がある。
これを踏まえ、上記構成によれば、初期実行コマンドデータにおけるデータ部では、各初期コマンドを示すデータが実行順に連続して書き込まれているため、当該データ部が占める記憶領域が必要最小限で済むと共に、各コマンドを実行する順番を管理するための情報を記憶する必要がない。また、初期実行コマンドデータにおける情報部は、データ部のサイズを示す情報という、記憶領域においてデータ部が記憶されている領域を特定するために必要な最小限の情報を保持している。このため、この情報部のサイズ自体が小さく、不揮発性メモリーの効率的な利用を実現できる。
この制御方法によれば、記録装置は、制御装置からコードページに関して問い合わせがあった場合は、変更後、一時記憶領域に展開されたコードページ、すなわち、実際に使用するコードページの内容に基づいて、当該問い合わせに対して応答するため、コードページの使用態様に応じた適切な応答が可能である。
このプログラムによれば、記録装置は、制御装置からコードページに関して問い合わせがあった場合は、変更後、一時記憶領域に展開されたコードページ、すなわち、実際に使用するコードページの内容に基づいて、当該問い合わせに対して応答するため、コードページの使用態様に応じた適切な応答が可能である。
図1は、本実施形態に係る記録システム1の機能的構成を示すブロック図である。
記録システム1は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗に適用され、店舗に来店した顧客の代金の支払いに応じてレシートを発行する機能を少なくとも有するシステムであり、図1に示すように、ホストコンピューター10(制御装置)と、POSサーバー11と、プリンター12(記録装置)とを備えている。
POSサーバー11は、ネットワークを介してホストコンピューター10に通信可能に接続されており、店舗で販売している商品の商品コードや、名称、金額等のレシートの発行のために必要となる情報を示すデータをデータベースとして記憶する。ホストコンピューター10は、レシートの発行に際し、適宜、POSサーバー11に記憶されたデータベースを参照し、必要な情報を取得する。
ホスト側制御部15は、ホストコンピューター10の各部を中枢的に制御するものであり、演算実行部としてのCPUや、このCPUに実行される基本制御プログラムや、この基本制御プログラムに係るデータ等を不揮発的に記憶するROM、CPUに実行されるプログラムやこのプログラムに係るデータ等を一時的に記憶するRAM、その他の周辺回路等を備える。ホスト側制御部15は、POSアプリケーション実行部20と、プリンタードライバー実行部21と、を備えているが、これらについては後述する。ホスト側表示部16は、液晶ディスプレーパネルや、有機ELパネル等の表示パネルを備え、ホスト側制御部15の制御の下、表示パネルに各種情報を表示する。ホスト側入力部17は、キーボードや、マウス、バーコードリーダー、カードリーダー等の入力デバイスに接続され、これら入力デバイスの出力信号をホスト側制御部15に出力する。バーコードリーダーは商品の包装紙等に記録されたバーコードの読み取りに利用され、カードリーダーはクレジットカードや、会員カード等に記録された情報の読み取りに利用される。バーコードリーダーやカードリーダー等の入力デバイスを用いて取得した情報は、レシートの発行に係る処理に用いられる。インターフェイス部18は、ホスト側制御部15の制御の下、プリンター12との間で通信規格に準拠した通信を行う。ホスト側記憶部19は、各種データを書き換え可能に記憶する部位であり、ハードディスクや、EEPROM等の記憶装置を備える。
図1に示すように、プリンター12は、制御部30と、表示部31と、入力部32と、プリントエンジン33と、記憶部35と、インターフェイス(I/F)部36と、を備える。
制御部30は、プリンター12の各部を中枢的に制御するものであり、CPUや、ROM、RAM、その他の周辺回路等を備えている。制御部30は、処理実行部30aを備えているが、これについては後述する。表示部31は、プリンター12の動作状態等の各種情報を表示する液晶パネルや有機ELパネル等の表示パネルや、LED等を備え、制御部30の制御の下、当該表示パネルに各種情報を表示し、又は、LEDの点灯/消灯する。入力部32は、プリンター12に設けられた各種操作スイッチに接続され、操作スイッチに対する操作を検出し操作信号として制御部30に出力する。プリントエンジン33は、制御部30の制御の下、各種センサーの検出値を監視しながら、上述したラインサーマルヘッドのほか、感熱ロール紙を搬送するプラテンローラーを駆動するための搬送モーターや、切断機構が備えるカッターを駆動するためのカッター駆動モーターを動作させて、感熱ロール紙に画像を記録し、画像を記録した感熱ロール紙を切断することによりレシートを発行する。記憶部35は、EEPROM等のメモリーを備え、各種データを書き換え可能に記憶する。記憶部35には、プリンター12の動作を制御するためのファームウェア41が記憶されるほか、コードページ40と、初期実行コマンドデータ43と、(いずれも後述)が記憶される。インターフェイス部36は、制御部30の制御の下、ホストコンピューター10との間で通信規格に準拠した通信を行う。
コードページ40とは、プリンター12によって記録可能な文字のそれぞれのフォントデータを集合して記憶するテーブルのことである。フォントデータとは、文字を記録媒体に記録可能な態様で表現する実データ(ビットマップフォントデータや、スケイラブルフォントデータ等)のことである。
図2に示すように、コードページ40は、その記憶領域が分割されることによって、複数の格納領域kが形成されており、1つの格納領域kに、1つのフォントデータが格納可能である。格納領域kのそれぞれには、各領域を一意に示す番地が割り振られており、1つの番地を特定することにより、1つの格納領域kが特定される。
本実施形態では、図2に示すように、コードページ40に形成された格納領域kのうち、番地XXの格納領域k1には、通貨記号を示すフォントデータが格納される。この格納領域k1に格納されるデータについては、後述する。
コードページ40は、後述する初期処理によってRAM等の一時記憶領域に展開された上で、使用される。
POSアプリケーション実行部20は、ホストコンピューター10に予めインストールされたPOSアプリケーションを実行することにより、取引毎に、適宜、POSサーバー11にアクセスした上で、取引において購入された商品を示す情報や、商品の単価を示す情報、購入金額を示す情報等のレシートに記載すべき情報を取得する。そして、POSアプリケーション実行部20は、取得した情報に基づいて、レシートに記録すべき画像に係る記録データを生成し、プリンタードライバー実行部21に出力する。レシートに記録すべき画像には、商品の名称を示す文字に係る画像や、値段を示す文字に係る画像等の文字に係る画像が含まれている。POSアプリケーション実行部20が生成する記録データにおいては、これら文字は、アスキーコードやUnicode等の所定の文字コードとして表現されている。
プリンタードライバー実行部21は、ホストコンピューター10に予めインストールされたプリンタードライバーを実行することにより、POSアプリケーション実行部20から入力された記録データに基づいて、プリンター12のコマンド仕様に対応した記録コマンドを生成し、制御部30に出力する。この記録コマンドには、搬送機構に感熱ロール紙を搬送させるコマンドや、ラインサーマルヘッドを駆動させるコマンド、切断機構に感熱ロール紙を切断させるコマンド等の、プリンター12にレシートを発行させるための各種コマンドが含まれている。
記録コマンドが入力された制御部30は、この記録コマンドに基づいてプリンター12の各部を制御し、レシートを発行する。
POSアプリケーション実行部20から記録データが入力された場合、プリンタードライバー実行部21は、当該記録データを解析し、記録データに含まれる文字コードを抽出する。次いで、プリンタードライバー実行部21は、抽出した文字コードを、番地情報に変換する。番地情報とは、コードページ40において、抽出した文字コードの文字に対応するフォントデータが格納された格納領域kの番地を示す情報のことである。なお、文字コードと、番地情報と、が対応づけられたテーブルがホスト側記憶部19に記憶されており、プリンタードライバー実行部21は、当該テーブルを参照して、文字コードを番地情報に変換する。例えば、図2を参照し、文字としての「¥」を示す文字コードについては、プリンタードライバー実行部21は、当該文字コードを、番地XXを示す番地情報に変換する。プリンタードライバー実行部21は、文字コードを番地情報に変換した上で、記録コマンドをプリンター12に出力する。
上述したように、記録コマンドが入力されると、制御部30は、記録コマンドに基づいてプリントエンジン33を制御してレシートを発行する。その際、制御部30は、レシートに記録すべき文字については、番地情報に基づいて、RAM等の一時記憶領域に展開されているコードページ40における格納領域kを特定し、特定した格納領域kに格納されているフォントデータに基づいて、文字に係る画像の記録を実行する。例えば、制御部30は、番地XXを示す番地情報に基づいて、コードページ40における格納領域k1を特定し、特定した格納領域k1に格納されているフォントデータを取得し、当該フォントデータを所定の画像バッファーに展開し、展開したデータに基づいてラインサーマルヘッド駆動用の駆動回路を制御して、通貨記号の画像を感熱ロール紙に記録する。
図3は、記憶部35に記憶されている初期実行コマンドデータ43を模式的に示す図である。
初期実行コマンドデータ43とは、電源の投入後、又は、リセット後に実行すべきコマンドを一覧的に記憶したデータである。リセットとは、プリンター12の電源がオンの状態のときに、電源がオンの状態を維持しつつ、プリンター12を再び始動の状態に戻すことを言い、本実施形態では、ホストコンピューター10からリセットを指示するコマンドが入力されることにより、リセットに係る処理が開始される。このリセット後は、電源導入後と同様の処理が行われる。
初期処理とは、電源の投入後、又は、リセット後に実行すべき処理として予め定められている処理のことであり、例えば、CPUやRAMに対するリセット等の必要な初期処理や、各種プログラムに対する所定のイニシャル処理等の各種初期化に係る処理、プリントエンジン33の各種機構の初期動作確認に係る処理等である。
そして、初期実行コマンドデータ43には、初期処理を実行する場合、プリンター12を正常に作動させるために必ず実行すべき処理として、ファームウェア41の機能によって行われる処理とは別に、付加的に実行すべき処理のコマンド(以下、「初期実行コマンド」という。)が一覧的に記憶されている。つまり、初期実行コマンドデータ43に1のコマンドが登録されている場合、プリンター12は、初期処理の実行に際し、ファームウェア41の機能により行われる初期処理と併せて、当該1のコマンドを実行する。
データ部43bには、初期実行コマンドを示すデータが実行順に連続して書き込まれている。図3の例では、データ部43bには、それぞれ8バイトからなる初期実行コマンドを示すデータが、実行順に、5つ、連続して書き込まれている。
情報部43aには、データ部43bのサイズを示す情報であるサイズ情報が書き込まれている。図3の例では、データ部43bのサイズは40バイト(8バイト×5)であるため、情報部43aには、データ部43bのサイズが40バイトであることを示すサイズ情報が書き込まれている。
なお、情報部43a、及び、データ部43bが記憶されている記憶領域の先頭アドレスは、固定である。
このように本実施形態では、初期実行コマンドデータ43におけるデータ部43bに、各初期コマンドを示すデータが実行順に連続して書き込まれているため、当該データ部43bが占める記憶領域が必要最小限で済むと共に、各コマンドを実行する順番を管理するための情報を記憶する必要がない。また、初期実行コマンドデータ43における情報部43aは、データ部43bのサイズを示す情報という、記憶領域においてデータ部43bが記憶されている領域を特定するために必要な最小限の情報を保持している。このため、この情報部43aのサイズ自体が小さく、記憶部35の効率的な利用を実現できる。ここで、初期実行コマンドデータ43を、関係データベースとし、これにより、初期実行コマンドデータ43に記述された各初期実行コマンドの管理を容易化することも考えられるが、この場合、関係データベースの管理情報(例えば、記憶領域における各フィールドのアドレスと、各フィールドに格納されたデータとを対応付ける情報)を記憶する必要があり、また、不必要に記憶領域を確保する事態が生じ得るため、記憶部35の効率的な利用に課題がある。
すなわち、上位機種のプリンター、及び、下位機種のプリンター等、基本的なプラットフォームが共通し、プラットフォーム上で動くソフトウェアの体系が共通しているものにおいて、プリンター間で、初期処理に際して行うべき処理の大部分が共通している場合がある。このような場合に、それぞれ異なる初期処理を行うようなファームウェア41を別個にプログラミングし、インストールすれば、開発容易性が阻害され、また、開発コストの向上を招くおそれがある。
本実施形態では、初期実行コマンドデータ43を予め記憶部35に記憶する構成とし、初期処理に際して行うべき処理のうち、異なる機種のプリンター間で共通する処理に関しては、ファームウェア41の機能として実行できるようファームウェア41をプログラミングし、一方、共通していない処理に関しては、当該処理に係るコマンドを、それぞれのプリンターの初期実行コマンドデータ43に記述する。これにより、少なくともファームウェア41の初期処理に係るプログラムに関しては、異なる機種のプリンター間で共通化することができ、別個のプログラムを開発する場合と比較して開発容易性の向上、及び、開発コストの削減を実現できる。
通貨記号書換処理実行コマンドTCとは、コードページ40をRAM等の一時記憶領域に展開させると共に、仕向地に対応して、コードページ40における通貨記号を示すフォントデータの上書き(フォントデータの変更)を実行させる(「コードページの内容を特定の仕向地用の内容へと変更させる」、及び、「特定のフォントデータを、仕向地に応じたフォントデータへと変更させる」に含まれる概念である)コマンドである。
すなわち、日本の通貨記号は「¥」であり、また、北米の通貨記号は「$」であるように、通貨記号は仕向地によって異なる。そして、通貨記号書換処理実行コマンドTCに係る処理は、コードページ40をRAM等の一時記憶領域に展開すると共に、コードページ40に形成された格納領域kのうち、通貨記号のフォントデータが格納される格納領域kとして予め定められている領域(図2の例では格納領域k1)に対して、仕向地に対応した通貨記号のフォントデータを書き込む処理である。
例えば、仕向地が日本であるプリンター12における通貨記号書換処理実行コマンドTCは、コードページ40を一時記憶領域に展開させると共に、コードページ40の格納領域k1に「¥」を示すフォントデータを上書き(フォントデータの変更)させるコマンドである。当該コマンドを読み出した制御部30は、コードページ40を一時記憶領域に展開すると共に、当該コードページ40における格納領域k1に「¥」を示すフォントデータを上書き(フォントデータの変更)する。また例えば、仕向地が北米であるプリンター12における通貨記号書換処理実行コマンドTCは、コードページ40を一時記憶領域に展開させると共に、コードページ40の格納領域k1に「$」を示すフォントデータを書き込ませるコマンドであり、当該コマンドを読み出した制御部30は、コードページ40を一時記憶領域に展開すると共に、当該コードページ40における格納領域k1に「$」を示すフォントデータを上書き(フォントデータの変更)する。
図4は、処理実行部30aの動作を示すフローチャートである。
処理実行部30aの機能は、CPUがプログラムを読み出して実行する等、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。まず、処理実行部30aは、電源が投入されたか否か、又は、リセットが指示されたか否かを監視する(ステップSA1)。電源が投入された、又は、リセットが指示された場合(ステップSA1:YES)、処理実行部30aは、初期実行コマンドデータ43の情報部43aにアクセスし、データ部43bのサイズを取得する(ステップSA2)。
次いで、処理実行部30aは、データ部43bの先頭アドレスにアクセスし、先頭アドレスの直後に書き込まれている初期実行コマンドを、1つ分、読み出して、実行する(ステップSA3)。その際、処理実行部30aは、読み出した初期実行コマンドを示すデータのサイズを取得し、サイズを示す情報をRAMの所定の記憶領域に記憶する。以後、処理実行部30aは、初期実行コマンドを読み出す度に、読み出した初期実行コマンドを示すデータのサイズを取得し、RAMに記憶されたサイズを示す情報に加算していく。以下の説明では、読み出した初期実行コマンドを示すデータのサイズの累計を、「累計サイズ」という。RAMの所定の記憶領域に記憶されたサイズを示す情報は、累計サイズを示している。
累計サイズが、ステップSA2で取得したデータ部43bのサイズとなっているということは、データ部43bに書き込まれている初期実行コマンドの全てについて、読み出し、及び、実行が完了しているということである。
ステップSA4において、累計サイズが、ステップSA2で取得したデータ部43bのサイズとなっていない場合(ステップSA4:NO)、処理実行部30aは、直前に読み出し、実行した初期実行コマンドの次に書き込まれている初期実行コマンドを、読み出して実行し(ステップSA5)、処理手順をステップSA4へ移行する。
なお、上述したように、本例では、初期実行コマンドデータ43には、通貨記号書換処理実行コマンドTCが記述されている。従って、ステップSA4において「YES」と判定された時点では、コードページ40が一時記憶領域に展開され、かつ、コードページ40における格納領域k1に格納されたフォントデータは、仕向地に応じた通貨記号を示すフォントデータへと変更されている。
ステップSA6において、処理実行部30aは、ホストコンピューター10から、通貨記号についての問い合わせ、より具体的には、番地XXを示す番地情報を指定してフォントデータに基づく文字を記録させたときに、記録される通貨記号が何であるかの問い合わせがあったか否かを監視する。
本実施形態では、ホストコンピューター10に、初期処理の完了後の適宜のタイミングで上記問い合わせを行う機能、及び、上記問い合わせに対する応答に応じて、実際に記録される通貨記号を表す画像をホスト側表示部16の表示パネルに表示する機能が新たに実装されている。ユーザーは、当該機能を利用して、プリンター12に実際に記録を行わせる前に、通貨記号が、仕向地に応じた適切なものとなっているかを確実に確認することができる。
このように、処理実行部30aは、ホストコンピューター10から通貨記号に関して問い合わせがあった場合は、変更後、一時記憶領域に展開されたコードページ40、すなわち、実際に使用するコードページ40の内容に基づいて、当該問い合わせに対して応答する。このため、コードページ40の使用態様に応じた適切な応答が可能である。
この構成によれば、プリンター12は、ホストコンピューター10からコードページ40に関して問い合わせがあった場合は、変更後、一時記憶領域に展開されたコードページ40、すなわち、実際に使用するコードページ40の内容に基づいて、当該問い合わせに対して応答するため、コードページ40の使用態様に応じた適切な応答が可能である。
この構成によれば、プリンター12は、特定のフォントデータについて問い合わせがあった場合、初期処理によって仕向地に応じて変更された後のフォントデータに基づいて応答するため、実際に使用するフォントデータの内容に応じた適切な応答が可能である。
この構成によれば、初期実行コマンドデータ43におけるデータ部43bでは、各初期コマンドを示すデータが実行順に連続して書き込まれているため、当該データ部43bが占める記憶領域が必要最小限で済むと共に、各コマンドを実行する順番を管理するための情報を記憶する必要がない。また、初期実行コマンドデータ43における情報部43aは、データ部43bのサイズを示す情報という、記憶領域においてデータ部43bが記憶されている領域を特定するために必要な最小限の情報を保持している。このため、この情報部43aのサイズ自体が小さく、記憶部35の効率的な利用を実現できる。
例えば、上述した実施形態では、コードページ40の内容を特定の仕向地用の内容へと変更させる具体的な例、及び、特定のフォントデータを、仕向地に応じたフォントデータへと変更させる具体的な例として、通貨記号を示すフォントデータの変更を挙げて説明したが、これに限らない。すなわち、初期実行コマンドデータ43を利用した初期処理において、仕向地に応じて、コードページ40の改変を行う記録装置に広く本発明を適用可能である。
また例えば、ホストコンピューター10に接続されたプリンター12はサーマル式の記録装置であったが記録方式はこれに限らずインクジェット式、ドットインパクト式など何であってもよい。また例えば、図1に示す各機能ブロックはハードウェアとソフトウェアの協働により任意に実現可能であり、特定のハードウェア構成を示唆するものではない。また、プリンター12の各機能ブロックの機能を、プリンター12に外部接続される別の装置に持たせるようにしてもよい。また、プリンター12は、外部接続される記憶媒体に記憶させたプログラムを実行することにより、図4のフローチャートに係る動作を含む各種動作を実行するようにしてもよい。
Claims (5)
- 制御装置に接続可能な記録装置であって、
初期処理を実行させる初期実行コマンドが1又は複数記述された初期実行コマンドデータ、及び、フォントデータが格納されたコードページが記憶された記憶部と、
電源の投入後、又は、リセット後、前記記憶部に記憶された前記初期実行コマンドデータに基づいて、前記初期実行コマンドを順次実行する処理実行部と、を備え、
前記初期実行コマンドには、前記コードページを一時記憶領域に展開させると共に、前記コードページの内容を特定の仕向地用の内容へと変更させることを指示する仕向地対応コマンドが含まれており、
前記処理実行部は、
前記制御装置から前記コードページに関する問い合わせがあった場合、特定の仕向地用に内容が変更され、前記一時記憶領域に展開された前記コードページに基づいて当該問い合わせに対して応答することを特徴とする記録装置。 - 前記仕向地対応コマンドには、
前記コードページに格納されたフォントデータのうち、特定のフォントデータを、仕向地に応じたフォントデータへと変更させる指示が含まれており、
前記処理実行部は、
前記制御装置から、前記特定のフォントデータについて問い合わせがあった場合、仕向地に応じた変更後のフォントデータに基づいて当該問い合わせに対して応答することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記初期実行コマンドデータは、
前記記憶部の所定の記憶領域に、各前記初期実行コマンドを示すデータが実行順に連続して書き込まれたデータ部と、
当該記憶領域における前記データ部のサイズを示す情報を含む情報部と、を含んで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。 - 制御装置に接続可能に構成され、
初期処理を実行させる初期実行コマンドが1又は複数記述された初期実行コマンドデータ、及び、フォントデータが格納されたコードページが記憶された記憶部を備える記録装置の制御方法であって、
前記初期実行コマンドには、前記コードページを一時記憶領域に展開させると共に、前記コードページの内容を特定の仕向地用の内容へと変更させることを指示する仕向地対応コマンドが含まれており、
電源の投入後、又は、リセット後、前記記憶部に記憶された前記初期実行コマンドデータに基づいて、前記初期実行コマンドを順次実行し、前記制御装置から前記コードページに関する問い合わせがあった場合、特定の仕向地用に内容が変更され、前記一時記憶領域に展開された前記コードページに基づいて当該問い合わせに対して応答することを特徴とする記録装置の制御方法。 - 制御装置に接続可能に構成され、
初期処理を実行させる初期実行コマンドが1又は複数記述された初期実行コマンドデータ、及び、フォントデータが格納されたコードページが記憶された記憶部を備える記録装置を制御する制御部により実行されるプログラムであって、
前記初期実行コマンドには、前記コードページを一時記憶領域に展開させると共に、前記コードページの内容を特定の仕向地用の内容へと変更させることを指示する仕向地対応コマンドが含まれており、
前記制御部を、
電源の投入後、又は、リセット後、前記記憶部に記憶された前記初期実行コマンドデータに基づいて、前記初期実行コマンドを順次実行する処理実行部として機能させ、
前記処理実行部に、
前記制御装置から前記コードページに関する問い合わせがあった場合、特定の仕向地用に内容が変更され、前記一時記憶領域に展開された前記コードページに基づいて当該問い合わせに対して応答させることを特徴とするプログラム。
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