JP2013206737A - 非水電解液二次電池用電極、その製造方法、および非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池用電極、その製造方法、および非水電解液二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、電極材料中に含まれる金属不純物が偏在せずに均一に分散した電極合材ペーストを得ることができる、非水電解液二次電池用電極、その製造方法、および非水電解液二次電池を提供するものである。
【解決手段】電極合材ペーストを、複数の電極材料を混練機2にて混練して製造する際に、混練により混練機2にかかる混練負荷f(t)と混練時間tとの関係を示す曲線を用いて混練終了時間を決定する、非水電解液二次電池用電極13a・13bの製造方法であって、前記曲線は、最大負荷値f(tp)を示した後に単調に減少するとともに変曲点(ta,f(ta))を有する曲線であり、前記最大負荷値f(tp)、前記変曲点における負荷値f(ta)、および混練終了時における負荷値f(te)を用いて表される(数1)を満たすように、前記混練終了時における混練時間teを決定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、非水電解液二次電池用電極に用いられる電極合材を構成する電極材料に金属不純物が混入していた場合であっても、前記金属不純物が偏在せずに均一に分散した電極合材ペーストを得ることができる、非水電解液二次電池用電極、その製造方法、および非水電解液二次電池に関する。
従来、リチウムイオン二次電池などの非水電解液二次電池においては、例えば、正極は、正極活物質、導電材、結着材(バインダ)等の電極材料を、溶媒とともに混練機にて混練して得られたペースト状の正極合材(正極合材ペースト)を、正極用の集電体に塗布して乾燥させることにより製造されており、負極は、負極活物質や増粘剤や結着材等の電極材料を混練機にて混練して得られたペースト状の負極合材(負極合材ペースト)を、負極用の集電体に塗布して乾燥させることにより製造されている。
そして、前記正極、負極、および前記正極と負極との間に介装されるセパレータを巻回して電極体を構成し、その電極体に電解液を含浸させたものをケースに封入することによって、非水電解液二次電池が構成されている。
前記正極および負極の各電極に用いられる電極合材ペースト(正極合材ペーストおよび負極合材ペースト)を作製する際に行われる混練は、例えば前記各電極材料等を二軸押し出し混練機等の混練機内に投入し、投入された電極材料をモータ駆動されるパドルにより所定時間混練することで行われる。
混練機による電極材料の混練を行う際には、電池特性等の観点から各電極材料が均一に分散していることが必要であるため、例えば混練時間を十分に長くとることにより電極材料の均一な分散を確保することが行われている。しかし、混練時間を不必要に長くとることは、製造コストの上昇を招くことになり好ましくない。
そこで、特許文献1において、必要最低限の混練時間で電極材料を均一に分散させる混練方法が提案されている。
即ち、引用文献1には、混練時に混練機にかかる負荷を逐次測定し、その測定値を解析して極大値を示すピークを同定し、2回目のピーク値から所定時間の後、混練作業を終了することで、必要最低限の混練時間で混練作業を終了させることが開示されている。
ここで、電極材料である活物質や導電材中には鉄(Fe)等の金属不純物が混入していることがあるが、作製されたペースト状の電極合材中において金属不純物が偏在していると、非水電解液二次電池の電極体において、電極内で偏在している金属不純物によるセパレータの突き破りが生じて、非水電解液二次電池に電圧低下が発生するおそれがある。
従って、非水電解液二次電池の品質を確保するためには、電極材料中に含まれる金属不純物を偏在させることなく、均一に分散した状態となるように混練を行うことが必要となる。
しかし、前述の特許文献1に記載の混練方法は、特定の溶液に対する濡れ性が大きく異なる2以上材料を混練する際に特徴的に表れる負荷のピークを利用することにより、必要最低限の混練時間で混練作業を終了させるものである。従って、濡れ性が大きく異なる2以上の材料を均一に分散させることは可能であるかもしれないが、電極材料中に含まれる金属不純物を均一に分散させるための条件は不明であり、特許文献1に記載の混練方法により金属不純物を確実に均一に分散させることは困難である。
特開2005−235675号公報
そこで、本発明においては、電極材料中に含まれる金属不純物が偏在せずに均一に分散した電極合材ペーストを得ることができる、非水電解液二次電池用電極、その製造方法、および非水電解液二次電池を提供するものである。
上記課題を解決する非水電解液二次電池用電極、その製造方法、および非水電解液二次電池は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、非水電解液二次電池用の電極の製造に用いられる電極合材ペーストを、複数の電極材料を混練機にて混練して製造する際に、混練により前記混練機にかかる混練負荷と混練時間との関係を示す曲線を用いて混練終了時間を決定する、非水電解液二次電池用電極の製造方法であって、前記曲線は、最大負荷値を示した後に単調に減少するとともに変曲点を有する曲線であり、前記最大負荷値f(tp)、前記変曲点における負荷値f(ta)、および混練終了時における負荷値f(te)を用いて表される次式を満たすように、前記混練終了時における混練時間teを決定する。
Figure 2013206737
また、請求項2記載の如く、前記電極合材ペーストは、1500ppm以上かつ17000ppm以下の濃度の金属不純物を含有する。
また、請求項3記載の如く、請求項1または請求項2に記載の非水電解液二次電池用電極の製造方法により製造された、非水電解液二次電池用電極。
また、請求項4記載の如く、前記非水電解液二次電池用電極は、集電体の両面に、混練が終了した前記電極合材ペーストを塗布して乾燥させることにより電極合材層を形成して構成されており、前記電極合材層のBET比表面積の、混練途中の前記変曲点で取り出した電極合材ペーストを乾燥させたものについて測定したBET比表面積に対する比率が1.03以上である。
また、請求項5記載の如く、前記非水電解液二次電池用電極は、集電体の両面に、混練が終了した前記電極合材ペーストを塗布して乾燥させることにより電極合材層を形成して構成されており、混練が終了した前記電極合材ペーストの粒径(D10)の、混練途中の前記変曲点で取り出した電極合材ペーストの粒径(D10)に対する比率が0.98以下である。
また、請求項6記載の如く、請求項3〜5の何れか一項に記載の非水電解液二次電池用電極を用いて構成され、電解液に過充電防止添加剤が添加されている非水電解液二次電池。
本発明によれば、電極合材層の集電体に対する密着力が低下することなく、電極合材等の表面積が増大するとともに、金属不純物が均一に分散することとなり、非水電解液二次電池の過充電時に、非水電解液二次電池が低い電圧領域にある状態で電流遮断装置(CID)を確実に作動させることができるとともに、長期保存時における非水電解液二次電池の電圧低下を抑制することが可能となっている。
本発明に係る非水電解液二次電池を示す側面断面図である。 電極合材ペーストを混練するための混練機を示す模式図である。 混練時間と混練設備にかかる負荷電力との関係を示す図である。 混練される電極材料の分散状態を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
図1に示すように、本発明に係る非水電解液二次電池1は、前記電極である正極13aおよび負極13b、ならびに正極13aと負極13bとの間に介装されるセパレータを巻回してなる電極体13に電解液を含浸させたものをケース12に封入して構成されている。
正極13aは、集電体の両面に正極合材層を形成して構成されており、正極活物質、導電材、および結着材(バインダ)等の電極材料を、溶媒とともに混練機にて混練して得られた正極合材ペーストを、正極用の集電体に塗布して乾燥させることによって製造される。
また、負極13bは、集電体の両面に負極合材層を形成して構成されており、負極活物質や増粘剤や結着材等の電極材料を混練機にて混練して得られた負極合材ペーストを、負極用の集電体に塗布して乾燥させることにより製造される。
ケース12は、一面(上面)が開口した有底角筒形状のケース本体12aと、平板状に形成されケース本体12aの開口部を閉塞する蓋体12bとで構成され、蓋体12bの長手方向一端部(図1における左端部)には正極端子14aが設けられ、蓋体12bの長手方向他端部(図1における右端部)には負極端子14bが設けられている。
正極端子14aは、正極側集電端子15aを介して正極13aと接続されており、負極端子14bは、負極側集電端子15bを介して負極13bと接続されている。
正極端子14aと正極側集電端子15aとの間には、電流遮断装置(Current Interrupt Device)16が介装されており、ケース12内の圧力が所定値よりも高くなると電流遮断装置16が作動して、非水電解液二次電池1の電流経路である正極端子14aと正極側集電端子15aとの間の電気的な接続を遮断するように構成している。
非水電解液二次電池1において、正極13aの正極合材を構成する正極活物質としては、例えば「Li(Ni、Mn、Co)O2系活物質」を用いることができ、導電材としては、例えば「アセチレンブラック(AB)」を用いることができ、結着材(バインダ)としては、例えば「ポリフッ化ビニリデン(PVdF)」を用いることができ、溶媒としては、例えば「N−メチル−2−ピロリドン(NMP)」を用いることができる。
また、負極13bの負極合材を構成する負極活物質としては、例えば「黒鉛」を用いることができ、増粘剤としては、例えば「CMC(カルボキシメチルセルロース)」を用いることができ、結着材としては、例えば「SBR(スチレンブタジエンゴム)」を用いることができる。
非水電解液二次電池1の電解液としては、「LiPF6」等のリチウム塩を、「EC(エチレンカーボネート)」や「DMC(ジメチルカーボネート)」や「EMC(エチルメチルカーボネート)」等の有機溶媒に溶解させたものを用いることができる。
また、前記電解液には、「CHB(シクロヘキシルベンゼン)」や「BP(ビフェニル)」等の過充電防止添加剤が添加されている。この過充電防止添加剤は、非水電解液二次電池1の過充電時に、正極表面で分解することにより過充電反応を抑制するものである。また、前記過充電防止添加剤は分解することによりガスを発生する。あるいは、更に還元されることによりガスを発生する。
次に、前記電極(正極13aおよび負極13b)を製造する際に、集電体に塗布される電極合材ペースト(正極合材ペーストおよび負極合材ペースト)の製造方法について説明する。
図2に示すように、電極合材ペーストを製造するための混練機2は、例えば2軸押し出し混練機のような連続式設備に電極合材ペーストの循環経路を設けた構成とされており、活物質、導電材、および結着材(バインダ)等の複数の電極材料ならびに溶媒の混練が行われる中空のバレル21と、バレル21内に配置される混練用のパドル(図示略)を駆動するためのモータ28と、各電極材料のうち活物質等の粉体材料をバレル21内に投入するための投入口となるホッパ22と、溶媒やペースト状の導電材をバレル21内に投入するための投入口23aを有する投入管23と、バレル21内で混練された電極材料等2を外部へ排出するための排出口24aを有する排出管24と、投入管23の途中部に設けられる投入バルブ26と、排出管24の途中部に設けられる排出バルブ27と、投入バルブ26と排出バルブ27とを接続する循環管25とを備えている。
なお、本実施形態では、電極合材ペーストを製造するための混練機としてこのような構成のものを用いているが、これに限らずプラネタリーミキサー等の各種混練装置を用いることも可能である。
前述の混練機2を用いてペースト状の電極合材を製造する際には、活物質や結着材等の粉体材料をホッパ22からバレル21内に投入するとともに、溶媒やペースト状の導電材を投入口23aから投入管23を通じてバレル21内に投入し、投入した各材料をバレル21内で前記パドルにより混練し、混練が終了した後に排出管24を通じて排出口24aからペースト状の電極合材を排出する。
溶媒や導電材を投入口23aから投入する際には、投入バルブ26は、投入口23aとバレル21内とが連通する方向へ切り替えられ、ペースト状の電極合材を排出口24aから排出する際には、排出バルブ27は、バレル21内と排出口24aとが連通する方向へ切り替えられる。
各材料をバレル21内で混練する際には、各材料はバレル21内を一端側(図2における左端側)から、他端側(図2における右端側)へ搬送されるが、投入バルブ23および排出バルブ24を、それぞれバレル21内と循環管25とが連通する方向へ切り替えることにより、混練される各材料が循環管25を通じてバレル21内を循環するようにしている。
前述のごとく電極材料および溶媒をバレル21内で混練する場合、パドルを駆動するモータ28にかかる負荷電力(即ち、設備である混練機2にかかる混練負荷)は、混練開始から上昇し、混練初期に最大値になった後に減少していく。
図3に示すように、前記負荷電力を「y=f(t)」で表わすと、混練初期の混練時間(混練開始からの経過時間)tpにおいて負荷電力が最大値のf(tp)を示し、その後時間の経過とともに減少していき、混練時間teにおいて混練が終了する。
なお、図3に示す、負荷電力f(t)の経時変化を表す曲線を、以降「負荷曲線」と記載する。また、負荷電力f(t)の一時導関数はdy/dt=f’(t)であり、負荷電力f(t)の二次導関数はd2y/dt2=f’’(t)である。
混練時間tpにおいて前記負荷電力が最大値f(tp)となる負荷ピーク点(tp,f(tp))を過ぎた後の負荷曲線は、単調に減少し、途中に変曲点(ta,f(ta))を有する曲線であるが、まず始めに下に凸の曲線となり、途中の混練時間taにおける変曲点(ta,f(ta))を過ぎると、その後は上に凸の曲線となる。負荷曲線は混練時間teにおいて終点(te,f(te))となる。
つまり、前記負荷曲線は、tp<t<teの範囲においては、単調に減少するため、f’(t)≦0となる。また、前記負荷曲線は、tp<t<taの範囲においては下に凸の曲線となるため、f’’(t)>0となり、変曲点taにおいてはf’’(t)=0となり、ta<t<teの範囲においては上に凸の曲線となるため、f’’(t)<0となる。
tp<t<teの範囲においては、当初(tp<t<taの範囲)、混練される電極材料の分散が進行するため、負荷曲線が下に凸の曲線となるように負荷電力が減少する。一方、混練過程で十分に分散が進んだ後にさらに混練が行われると、活物質同士が擦れ合って、活物質の表面に付着していた不純物が取れたり、活物質に部分的にクラックが入ったり、活物質表面の凸部が削られたりして、活物質の表面状態が変化して負荷電力の減少率が増加するため、負荷曲線は混練時間taにおいて変曲点(ta,f(ta))を有することとなり、混練時間ta以降の負荷曲線は上に凸の曲線となる。
tp<t<teの範囲における、混練される電極材料の分散状態は、例えば正極合材ペーストを製造する場合、具体的には以下のようになる。なお、以下の混練される電極材料の分散状態についての説明は、正極合材ペーストの場合について行うが、負極合材ペーストの場合についても同様である。
図4に示すように、正極合材ペーストを製造する場合、混練時間tpの経過後すぐの時点では、混練される電極材料中において正極活物質は比較的凝集している状態にある。また、正極活物質や導電材中には鉄(Fe)等の金属不純物が混入していることがあるが、これらの正極活物質や導電材中に含まれる金属不純物も凝集して偏在している。
その後、tp<t<taの範囲において混練が行われていくと、正極活物質の分散が進行するとともに、結着材(バインダ)が正極活物質の表面に付着することとなる。また、tp<t<taの範囲においては、混練時間の経過とともに、混練中の正極合材ペーストを乾燥させた状態とした場合のBET比表面積の値が減少していく。
さらに、混練時間taの経過後に混練を継続すると、正極活物質表面に付着していたリチウム塩等の不純物が取れる等、正極活物質の表面状態が変化するとともに、前記金属不純物が偏在することなく均一に分散した状態となる。また、ta<t<teの範囲では、時間の経過とともに、正極活物質表面から不純物が取れて、元来の正極活物質の凹凸が表面に現れるため、混練中の正極合材ペーストを乾燥させた状態とした場合のBET比表面積が増加していく。
このように、正極活物質や金属不純物等が均一に分散するとともに、変曲点(ta,f(ta))の時点に比べてBET比表面積が増加した、変曲点(ta,f(ta))以降の正極合材ペーストを用いて作製した正極は、過充電防止添加剤の反応に寄与する表面積が増大しているとともに、過充電防止添加剤の均質な反応を促すこととなるため、過充電防止添加剤から効果的にガスを発生することができる。
これにより、非水電解液二次電池1の過充電時に、過充電防止添加剤からのガス発生量を増加させることができ、非水電解液二次電池1が低い電圧領域にある状態(例えば、SOC(State Of Charge)が170%以下である充電状態)で電流遮断装置(CID)16を確実に作動させることが可能となっている。
また、正極合材中に含まれる金属不純物が偏在することなく均一に分散しているので、金属不純物によるセパレータの突き破りが生じることもなく、非水電解液二次電池の充電状態での長期保存時における電圧低下を抑制することが可能となっている。
一方、変曲点(ta,f(ta))以降において、混練により正極活物質の粉砕等がさらに進んで、正極合材のBET比表面積が増大しすぎると、正極13aにおける正極合材層の集電体に対する密着力が低下するため、正極13aを製造する上で好ましくない状態となる。
そこで、本実施形態においては、電極合材ペーストを製造する際における、電極材料の混練の終点(te,f(te))となる混練時間teを、以下のように設定している。
つまり、変曲点(ta,f(ta))における負荷電力f(ta)の、負荷ピーク点(tp,f(tp))における負荷電力f(tp)からの低下量を「f(tp)−f(ta)」とし、終点(te,f(te))における負荷電力f(te)の、負荷ピーク点(tp,f(tp))における負荷電力f(tp)からの低下量を「f(tp)−f(te)」とした場合に、負荷ピーク点(tp,f(tp))から変曲点(ta,f(ta))までの電力負荷低下量「f(tp)−f(ta)」に対する、負荷ピーク点(tp,f(tp))から終点(te,f(te))までの電力負荷低下量「f(tp)−f(te)」の比率の値が、次式(数1)を満たすように、混練終了時における混練時間teを設定している。
Figure 2013206737
このように、電極合材ペーストを製造する際の電極材料の混練は、混練開始から前記(数1)にて表わされる式を満たす混練時間teが経過した時点で終了するようにしているので、前述のように、各電極13a・13bの電極合材層においては、電極合材層の集電体に対する密着力が低下することなく、電極合材等の表面積が増大するとともに、金属不純物が均一に分散することとなり、非水電解液二次電池1の過充電時に過充電防止添加剤からのガス発生量を増加させて非水電解液二次電池1が低い電圧領域にある状態で電流遮断装置(CID)16を確実に作動させることができるとともに、長期保存時における非水電解液二次電池1の電圧低下を抑制することが可能となっている。
また、前述のように製造される前記電極合材ペーストは、金属不純物の含有濃度が、1500ppm以上かつ17000ppm以下となるように調製される。
このような濃度の金属不純物を含有する電極合材ペーストにおいても、前記(数1)にて表わされる式を満たすような混練時間teを設定することで、前記金属不純物が偏在することなく均一に分散されることとなり、金属不純物によるセパレータの突き破りが生じることもなく、非水電解液二次電池の充電状態での長期保存時における電圧低下を抑制することが可能となっている。また、各電極材料においては、前述の濃度の金属不純物の含有が許容されることとなるので、安価な材料を使用することが可能となり、生産性を向上することができる。
また、前記(数1)にて表わされる式を満たす条件で混練を行った場合、終点(te,f(te))にて混練を終了した電極合材ペーストを乾燥させたもの(即ち集電体の両面に形成される電極合材層)を測定したBET比表面積の値は、混練途中の変曲点(ta,f(ta))で取り出した電極合材ペーストを乾燥させたものを測定したBET比表面積の値に対して、1.03倍以上となる。
さらに、終点(te,f(te))にて混練を終了した電極合材ペーストの通過質量百分率10%のときの粒径(D10)の値は、混練途中の変曲点(ta,f(ta))で取り出した電極合材ペーストの通過質量百分率10%のときの粒径(D10)の値の0.98倍以下となる。
このように、終点(te,f(te))にて混練を終了した電極合材ペーストは、変曲点(ta,f(ta))における電極合材ペーストに対して、表面積が増加するとともに粒径が小さくなっており、過充電防止添加剤からのガス発生に寄与することとなっている。
なお、混練開始から混練の終点(te,f(te))までの混練時間teの決定を、電極合材ペーストの表面積や粒径の測定値に基づいて行うことも可能であるが、混練途中に電極合材ペーストの表面積や粒径を直接測定するのは、電極合材ペーストの生産性の観点から好ましくないため、前述のごとく混練機2にかかる負荷電力f(t)を計測に基づいて混練時間teを決定することが好ましい。
次に、前記(数1)にて表わされる式を満たす混練時間teにて混練を行うことにより製造した電極合材ペーストを用いて構成した正極および負極を備える非水電解液二次電池1の実施例について説明する。
<実施例1>
正極合材ペーストは、正極活物質として「Li(Ni、Mn、Co)O2系活物質」を、導電材として「アセチレンブラック(AB)」を、結着材として「ポリフッ化ビニリデン(PVdF)」を用い、前記正極活物質、導電材、および結着材を、100:5:2の割合(重量比)で混合したうえで、「N−メチル−2−ピロリドン(NMP)」を溶媒として、二軸押し出し混練機に構成される混練機2にて混練を行うことにより製造した。
混練機2による正極合材ペーストの混練時には、混練機2の投入バルブ23および排出バルブ24を、それぞれバレル21内と循環管25とが連通する方向へ切り替えて、混練される正極合材ペーストがバレル21内を循環するようにして混練を行った。混練は、「{t(tp)−f(te)}/{t(tp)−f(ta)}=1.08」となる混練時間teまで行い、混練終了後は、排出バルブ24をバレル21内と排出口24aとが連通する方向へ切り替えて、排出口24aから正極合材ペーストを排出した。
このようにして製造された正極合材ペーストを、アルミ(Al)箔にて構成された集電体の両面に塗布して、120℃のドライエア雰囲気中で乾燥することにより、正極13aを構成した。
負極合材ペーストは、負極活物質として「黒鉛」を、増粘剤として「カルボキシメチルセルロース(CMC)」を、結着材として「スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)」を用い、前記負極活物質、増粘剤、および結着材を、100:1:1の割合(重量比)で混合して、前述の正極合材ペーストの場合と同様に混練を行うことにより製造した。
このようにして製造された負極合材ペーストを、銅(Cu)箔にて構成された集電体の両面に塗布して、120℃のドライエア雰囲気中で乾燥することにより、負極13bを構成した。
セパレータは、ポリプロピレン(PP)/ポリエチレン(PE)/ポリプロピレン(PP)の3層構造のセパレータを用いた。
これらの正極13a、負極13b、およびセパレータ積層するとともに楕円体状に巻回して電極体13を構成し、電極体13の正極13aおよび負極13bと、ケース12の蓋体12bに取り付けられた正極側集電端子15aおよび負極側集電端子15bとを、それぞれ接続し、電極体13を電解液とともにケース本体12aに収納して、非水電解液二次電池1を構成した。
前記電解液は、EC(エチレンカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)、およびEMC(エチルメチルカーボネート)を、3:4:3(重量比)の割合にて混合した溶媒に、LiPF6を1.0Mの濃度で溶解させたものを用いた。また、前記電解液には、過充電防止添加剤としてCHB(シクロヘキシルベンゼン)およびBP(ビフェニル)を、それぞれ1wt%添加した。
また、正極端子14aと正極側集電端子15aとの間に設けられる電流遮断装置(CID)16の電流遮断圧は0.7MPaに設定し、非水電解液二次電池1の定格容量は24.0Ahとした。
<実施例2>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練を、「{t(tp)−f(te)}/{t(tp)−f(ta)}=1.04」となる混練時間teまで行った他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<実施例3>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練を、「{t(tp)−f(te)}/{t(tp)−f(ta)}=1.15」となる混練時間teまで行った他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<実施例4>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練を、「{t(tp)−f(te)}/{t(tp)−f(ta)}=1.23」となる混練時間teまで行った他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<実施例5>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練を、「{t(tp)−f(te)}/{t(tp)−f(ta)}=1.45」となる混練時間teまで行った他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<比較例1>
電解液に過充電防止添加剤(CHBおよびBP)を添加しなかった他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<比較例2>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練の終点(te,f(te))を変曲点(ta,f(ta))に至る前の時点に設定し、前記混練を、「{t(tp)−f(te)}/{t(tp)−f(ta)}=0.9と」なる混練時間teまで行った他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<比較例3>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練を、「{t(tp)−f(te)}/{t(tp)−f(ta)}=1.6」となる混練時間teまで行った(即ち、混練時間teを前記(数1)にて表わされる式を満たさない範囲に設定した)他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<実施例6>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練時に、鉄(Fe)の粉末を金属不純物として1500ppm添加した他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<実施例7>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練時に、鉄(Fe)の粉末を金属不純物として3000ppm添加した他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<実施例8>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練時に、鉄(Fe)の粉末を金属不純物として8000ppm添加した他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<実施例9>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練時に、鉄(Fe)の粉末を金属不純物として12000ppm添加した他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<実施例10>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練時に、鉄(Fe)の粉末を金属不純物として17000ppm添加した他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<比較例4>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練時に、鉄(Fe)の粉末を金属不純物として12000ppm添加した。また、正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練の終点(te,f(te))を変曲点(ta,f(ta))に至る前の時点に設定し、前記混練を、「{t(tp)−f(te)}/{t(tp)−f(ta)}=0.9と」なる混練時間teまで行った。その他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<比較例5>
正極合材ペーストおよび負極合材ペーストの混練時に、鉄(Fe)の粉末を金属不純物として25000ppm添加した他は、実施例1と同様に非水電解液二次電池1を構成した。
<過充電試験の実施>
前述のように構成した実施例1〜5、および比較例1〜3に対して、SOC(State Of Charge)30%の充電状態としたうえで連続過充電試験を実施した。
連続過充電試験における非水電解液二次電池1に対する充電は、上限電圧を20Vに設定し、室温にて、24Aの電流(各実施例および比較例は定格容量が24.0Ahなので1Cに相当)で行った。
試験を行う非水電解液二次電池1においては、ケース12の内の圧力が設定作動圧に達しても電流遮断装置16が作動しないように設定するとともに、ケース12の蓋体12bに設けられる注液口部分にケース12内の圧力を検出する内圧センサーを取り付けて、非水電解液二次電池1に対する過充電時のケース12の内圧変化をモニターした。
そして、前記内圧センサーによるケース12内圧力の検出値が電流遮断装置16の設定作動圧に到達した時点でのSOCの値を測定した。
さらに、各非水電解液二次電池1の電極における電極合材層の集電体に対する剥離強度を測定した。
また、実施例1〜5および比較例1〜3について、混練途中の変曲点(ta,f(ta))での電極合材ペーストをサンプリングして集電体に塗布し、120℃のドライエア雰囲気中で乾燥させて作製した電極合材と、混練終了後の電極合材ペーストについて同様に作製した電極合材とのBET比表面積を測定した。
さらに、混練途中の変曲点(ta,f(ta))での電極合材ペースト、および混練終了後の電極合材ペーストの粒径(D10)を測定した。
ここで、非水電解液二次電池1においては、SOC170%以下の過充電領域で電流遮断装置16を作動させて電流遮断を実行すれば、異常発熱や熱暴走等を起こさないことが知見として得られている。一方、SOC170%を超えた状態で電流遮断を実行すると、電池内部の温度上昇により、電流が遮断されたとしても異常発熱等が発生する可能性がある。
従って、連続過充電試験においては、前記内圧センサーによるケース12内圧力の検出値が電流遮断装置16の設定作動圧に到達した時点での、SOCの値が170%以下であれば、良好な非水電解液二次電池1であると判断できる。
<過充電試験の結果>
表1に示すように、実施例1〜実施例5の非水電解液二次電池1、即ち電極合材ペースト製造時における混練時間teが前記(数1)にて表わされる式を満たすように設定された非水電解液二次電池1については、前記内圧センサーによるケース12内圧力の検出値が電流遮断装置16の作動圧に到達した時点でのSOCの値が、全て170%以下であった。
Figure 2013206737
また、実施例1〜実施例5の非水電解液二次電池1における、混練終了後の電極合材ペーストを乾燥させて作製した電極合材(即ち集電板の両面に形成される電極合材層)のBET比表面積の、混練途中の変曲点(ta,f(ta))で取り出した電極合材ペーストを乾燥させたもののBET比表面積に対する比率は、全て1.03以上の値となっている。
さらに、実施例1〜実施例5の非水電解液二次電池1における、混練終了後の電極合材ペースト(即ち集電板の両面に塗布される電極合材ペースト)の粒径(D10)の、混練途中の変曲点(ta,f(ta))で取り出した電極合材ペーストの粒径(D10)に対する比率は、全て0.98以下の値となっている。
一方、電極合材ペーストの混練の終点(te,f(te))を変曲点(ta,f(ta))に至る前の時点に設定し、混練時間teを、前記(数1)にて表わされる式を満たさない範囲に設定した比較例2については、前記内圧センサーによるケース12内圧力の検出値が電流遮断装置16の作動圧に到達した時点でのSOCの値が170%を越えた値となっている。
また、電解液に過充電防止添加剤を添加しなかった比較例1についても、前記内圧センサーによるケース12内圧力の検出値が電流遮断装置16の作動圧に到達した時点でのSOCの値が170%を越えた値となっている。
従って、実施例1〜実施例5の非水電解液二次電池1のように、電解液に過充電防止添加剤を添加するとともに、電極合材ペーストの混練の終点(te,f(te))を変曲点(ta,f(ta))以降に設定して、混練時間teを前記(数1)にて表わされる式を満たすように設定することで、非水電解液二次電池1の過充電時に過充電防止添加剤からのガス発生量を増加させて、異常発熱や熱暴走等を起こさない状態での電流遮断装置16の作動が可能となっていることがわかる。つまり、非水電解液二次電池1が低い電圧領域にある状態で電流遮断装置16を確実に作動させることが可能となっていることがわかる。
また、電極合材ペーストの混練時間teを、「{t(tp)−f(te)}/{t(tp)−f(ta)}が前記(数1)にて表わされる式を満たす範囲の上限(1.45)を超える値となるように設定した比較例3については、前記内圧センサーによるケース12内圧力の検出値が電流遮断装置16の作動圧に到達した時点でのSOCの値は、170%以下の値であって特に問題はないが、混練が進み過ぎた状態となって(BET比表面積が他よりも顕著に大きく、粒径が他よりも顕著に小さくなっている)、電極合材層の集電体に対する密着力(剥離強度)が低下するため(実施例1〜実施例5の非水電解液二次電池1の剥離強度が7N/m程度であるのに対して、比較例3の非水電解液二次電池1の剥離強度は3.8N/m)、正極13aを製造する上で好ましくない。
<長期保存時における電圧低下度合い確認試験の実施>
前述のように構成した実施例6〜10および比較例4〜5の非水電解液二次電池1を、それぞれ50セル作製し、充電状態にある各非水電解液二次電池1を45℃の環境下で60日間放置し、保存前(放置前)の初期容量と、保存後(放置後)の残存容量とを比較して、前記残存容量が前記初期容量の85%を下回ったセルを不良であると判定した。
また、実施例6〜10および比較例4〜5の非水電解液二次電池1についても、前記内圧センサーによるケース12内圧力の検出値が電流遮断装置16の設定作動圧に到達した時点でのSOCの値を測定した。
<長期保存時における電圧低下度合い確認試験の結果>
表2に示すように、実施例6〜10の非水電解液二次電池1、即ち金属不純物を1500ppm〜17000ppmの範囲で添加するとともに、電極合材ペーストの混練の終点(te,f(te))を変曲点(ta,f(ta))以降に設定して、混練時間teを前記(数1)にて表わされる式を満たすように設定した非水電解液二次電池1については、試験を行った全セル数に対する、前記残存容量が前記初期容量の85%を下回ったセル数の割合が、全て0%であった。
また、実施例6〜10の非水電解液二次電池1においては、前記内圧センサーによるケース12内圧力の検出値が電流遮断装置16の作動圧に到達した時点でのSOCの値は、全て170%以下であった。
Figure 2013206737
これに対し、即ち金属不純物を1500ppm〜17000ppmの範囲で添加したものの、電極合材ペーストの混練の終点(te,f(te))を変曲点(ta,f(ta))に至る前の時点に設定し、混練時間teを、前記(数1)にて表わされる式を満たさない範囲に設定した比較例4については、試験を行った全セル数に対する、前記残存容量が前記初期容量の85%を下回ったセル数の割合が、10%となった。
また、比較例4については、前記内圧センサーによるケース12内圧力の検出値が電流遮断装置16の作動圧に到達した時点でのSOCの値が170%を越えた値となっている。
さらに、金属不純物を1500ppm〜17000ppmの範囲で添加するとともに、電極合材ペーストの混練の終点(te,f(te))を変曲点(ta,f(ta))以降に設定して、混練時間teを前記(数1)にて表わされる式を満たすように設定したが、1500ppm〜17000ppmの範囲を超えて金属不純物を添加した比較例5については、試験を行った全セル数に対する、前記残存容量が前記初期容量の85%を下回ったセル数の割合が、2%となった。
これにより、電極合材ペーストに1500ppm〜17000ppmの範囲の金属不純物が混入した場合でも、電極合材ペーストの混練の終点(te,f(te))を変曲点(ta,f(ta))以降に設定して、混練時間teを前記(数1)にて表わされる式を満たすように設定することで、長期保存時の電圧低下を抑制できるとともに、非水電解液二次電池1が低い電圧領域にある状態、即ち非水電解液二次電池1の過充電時に異常発熱や熱暴走等を起こさない状態での電流遮断装置16の作動が可能であることがわかる。
1 非水電解液二次電池
2 混練機
12 ケース
12a ケース本体
12b 蓋体
13 電極
13a 正極
13b 負極
14a 正極端子
14b 負極端子
15a 正極側集電端子
15b 負極側集電端子
16 電流遮断装置
21 バレル
28 モータ

Claims (6)

  1. 非水電解液二次電池用の電極の製造に用いられる電極合材ペーストを、複数の電極材料を混練機にて混練して製造する際に、混練により前記混練機にかかる混練負荷と混練時間との関係を示す曲線を用いて混練終了時間を決定する、非水電解液二次電池用電極の製造方法であって、
    前記曲線は、最大負荷値を示した後に単調に減少するとともに変曲点を有する曲線であり、前記最大負荷値f(tp)、前記変曲点における負荷値f(ta)、および混練終了時における負荷値f(te)を用いて表される次式を満たすように、前記混練終了時における混練時間teを決定する、
    ことを特徴とする非水電解液二次電池用電極の製造方法。
    Figure 2013206737
  2. 前記電極合材ペーストは、1500ppm以上かつ17000ppm以下の濃度の金属不純物を含有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池用電極の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の非水電解液二次電池用電極の製造方法により製造された、
    ことを特徴とする非水電解液二次電池用電極。
  4. 前記非水電解液二次電池用電極は、
    集電体の両面に、混練が終了した前記電極合材ペーストを塗布して乾燥させることにより電極合材層を形成して構成されており、
    前記電極合材層のBET比表面積の、混練途中の前記変曲点で取り出した電極合材ペーストを乾燥させたものについて測定したBET比表面積に対する比率が1.03以上である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の非水電解液二次電池用電極。
  5. 前記非水電解液二次電池用電極は、
    集電体の両面に、混練が終了した前記電極合材ペーストを塗布して乾燥させることにより電極合材層を形成して構成されており、
    混練が終了した前記電極合材ペーストの粒径(D10)の、混練途中の前記変曲点で取り出した電極合材ペーストの粒径(D10)に対する比率が0.98以下である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の非水電解液二次電池用電極。
  6. 請求項3〜5の何れか一項に記載の非水電解液二次電池用電極を用いて構成され、
    電解液に過充電防止添加剤が添加されている、
    ことを特徴とする非水電解液二次電池。
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