JP2013205472A - 光偏向素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】光スポットを高速で偏向させることを可能にする光偏向素子を提供することである。
【解決手段】実施形態の光偏向素子は、誘電体と、第1の電極部と、第2の電極部及び第3の電極部と、を有する。誘電体は、互いに対向した第1の面及び第2の面を備え、電気光学効果を有する。また、第2の電極部は、誘電体を通過する光の入射側に設けられ、光の入射方向に略直交する辺と、光の入射方向に略平行な辺と、光の出射側に設けられ、光の入射方向に対して交差する辺と、に囲まれる形状の1つ以上の電極からなる。また、第3の電極部は、光の入射側に第2の電極部と揃えて設けられ、光の入射方向に略直交する辺と、光の入射方向に略平行な辺と、光の出射側に設けられ、光の入射方向に対して第2の電極部とは逆方向に交差する辺と、に囲まれる形状の1つ以上の電極からなる。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、光偏向素子に関する。
従来、電気光学効果を有する材料を用いて光偏向素子を形成し、機械的な可動部を設けることなく入射光を偏向させて出射することが知られている。
特開平9−5797号公報 特開平10−239718号公報 特開平10−186419号公報 特開2003−98559号公報
しかしながら、従来技術においては、光スポットのように集められた光を高速で偏向させることはできないという問題があった。本発明が解決しようとする課題は、光スポットを高速で偏向させることを可能にする光偏向素子を提供することである。
実施形態の光偏向素子は、誘電体と、第1の電極部と、第2の電極部及び第3の電極部と、を有する。誘電体は、互いに対向した第1の面及び第2の面を備え、電気光学効果を有する。第1の電極部は、第1の面側に設けられる。第2の電極部及び第3の電極部は、第2の面側に設けられ、第1の電極部とともに誘電体を挟み込むことにより、誘電体に対して電圧を印加可能にされる。また、第2の電極部は、誘電体を通過する光の入射側に設けられ、光の入射方向に略直交する辺と、光の入射方向に略平行な辺と、光の出射側に設けられ、光の入射方向に対して交差する辺と、に囲まれる形状の1つ以上の電極からなる。また、第3の電極部は、光の入射側に第2の電極部と揃えて設けられ、光の入射方向に略直交する辺と、光の入射方向に略平行な辺と、光の出射側に設けられ、光の入射方向に対して第2の電極部とは逆方向に交差する辺と、に囲まれる形状の1つ以上の電極からなる。
第1の実施形態にかかる光偏向素子の概要を示す構成図。 光偏向素子がレーザー光を偏向する機能を模式的に示した模式図。 光偏向素子に対する比較例の光偏向素子の概要を示す構成図。 比較例の光偏向素子がレーザー光を偏向した状態を示した模式図。 第2の実施形態にかかる光偏向素子の概要を示す構成図。 光偏向素子がレーザー光を偏向する機能を模式的に示した模式図。 第3の実施形態にかかる光偏向素子の概要を示す構成図。 第4の実施形態にかかる光偏向素子の概要を示す構成図。 第5の実施形態及び第6の実施形態にかかる光偏向素子を示す構成図。 光スポットを移動させる第1の構成例を示す図。 光スポットを移動させる第2の構成例を示す構成図。
光偏向素子の実施の形態を説明するにあたり、まず、光偏向素子と光スポットとの関係について説明する。
例えば、レーザー光を集光すると光スポットが形成される。光スポットは、波長の回折限界に近づけられてサイズが小さくされると、広い用途に利用可能となる。また、レーザー光を集光した光スポットを偏向させる場合、一般にレーザー光を収束させる対物レンズと、対物レンズに対して入射するレーザー光と、対物レンズに入射するレーザー光の入射角を調節する光偏向素子が必要になる。
即ち、光偏向素子によって対物レンズに対するレーザー光の入射角を調節することにより、対物レンズによって集光された光スポットの位置を変えることが可能になる。ここで、レーザー光を波長の略回折限界となる光スポットにするためには、対物レンズとして開口数(na:numerical aperture)の大きなレンズを用いる必要がある。naは、下式1によって表される。
Figure 2013205472
このとき、光スポットのサイズdは、下式2で表されることが知られている。
Figure 2013205472
つまり、naが大きいほど、小さな光スポットを形成することが可能になる。言い換えれば、対物レンズの焦点距離fが一定の場合、レンズの直径φが大きいほど光スポットを小さく絞ることが可能になる。
一方、上式2で表されるサイズの光スポットを形成するためには、対物レンズに入射するレーザー光が対物レンズの瞳全面に入射している必要がある。つまり、入射するレーザー光の直径は、レンズの直径φ以上あることが必要である。以上のことから、小さなサイズの光スポットを形成するためには、対物レンズに入射するレーザー光の直径を大きくする必要があることがわかる。
また、光スポットの焦点を結ぶことができる範囲(スキャン距離)sは、対物レンズに入射するレーザー光の主光線の傾き(光偏向素子によるレーザー光の偏向角)をθとすると、下式3により表される。
Figure 2013205472
つまり、偏向角θが大きいほど、及び焦点距離fが長いほど、大きなスキャン距離sを得ることができる。
ここで、単純化のためにコリメートされたレーザー光を用いて、スキャン距離sについて説明する。直径φ1のレーザー光が、光偏向素子によって偏向角θだけ偏向され、その後に直径φ2にエクスパンドされて、直径φ2,焦点距離fの対物レンズで集光されたとすると、スキャン距離sは下式4により表される。
Figure 2013205472
特に、θ・φ1/φ2が小さい場合には、スキャン距離sは、近軸近似を用いると下式5のように表される。
Figure 2013205472
従って、対物レンズのnaが一定である場合、光スポットのスキャン距離sの値を大きくするためには、光偏向素子の偏向角θが大きく、偏向されるレーザー光の直径φ1が大きいほどよいことが分かる。
次に、光偏向素子の周波数特性について説明する。現在、光の方向を変える光偏向素子には、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スキャナ、レゾナントスキャナ、電気光学スキャナ、音響光学スキャナなどがある。しかしながら、MEMSスキャナ、レゾナントスキャナなどは、機械的に鏡を振って光の方向を変える光偏向素子であるため、高速で光を偏向させることは困難であり、変調可能な周波数が1MHz程度までとなっている。
また、一般的なバルク型の電気光学素子は、機械的な稼動部分が存在しないために原理的にはより高速に駆動できる。しかし、実際には、光を偏向させるために数100Vから数kVの高い電圧が必要になる。このように高い電圧では、高速で変調することは困難である。また、高い電圧で高速化を行うためには大規模な電源回路が必要となる。従って、一般には、変調可能な周波数は数MHz程度にとどまっている。
また、音響光学偏向素子は、音波によるブラッグ反射を用いて光を偏向させる。この方法では、レーザー光を100μm以下に絞る等、条件によっては数十MHz程度で変調を行うことが可能となる。しかしながら、音速の限界から、これ以上に高速に偏向制御をすることは困難となっている。また、高速化のためには原理的にレーザー光を100μm以下に細く絞る必要があるため、解像点数が少なくなる。また、回折効率が落ちて光の利用効率が悪くなってしまうという問題もあり、これ以上の高速化は困難となっている。
現在、高速で光の偏向を行うことができる素子としては、導波路型電気光学偏向素子(光偏向素子)が知られている。この素子は電気光学素子の一種である。この素子では、電気光学効果を有する材料をコアとして、その上下にクラッド層を設けて平面型導波路を形成しており、光はコア層に閉じ込められて導波される。そして、素子の下面全面にはグランド電極が形成されており、上面にはプリズム型電極が形成されている。
この素子では、電極間に電圧がかけられると、グランド電極とプリズム型電極の間に挟まれた電気光学材料のコア部分に電界がかけられ、電極に挟まれた部分の屈折率が電気光学効果によって変化する。つまり、この素子は、電極間に電圧がかけられることにより、プリズム型の屈折率が異なる領域がコア部分にできるため、導波されている光を屈折により曲げることが可能な光偏向素子として機能する。
ここで、光偏向素子は、電気光学材料にかけられる電界に比例して電気光学材料の屈折率が変化するため、電界に比例して光を偏向させることが可能になる。また、電極間隔が近いほど、低電圧で大角度の偏向を行うことが可能になる。
導波路型電気光学偏向素子では、平面型導波路構造を有するため、グランド電極とプリズム型電極の間隔を10μm以下に近接させることが可能となる。従って、光を偏向させるために必要な電圧を数10V以下まで低くすることが可能である。よって、導波路型電気光学偏向素子は、高速に変調をかけることが可能となり、条件によっては1GHz程度の動作速度を実現することも可能である。
即ち、導波路型電気光学偏向素子によって、直径φの大きな光を低電圧で偏向することができれば、小さな光スポットを高速で広い範囲に移動させることができる。
ただし、導波路型電気光学偏向素子は、光偏向素子自体が平面型導波路構造をしているため、ガウシアンビーム形状のレーザー光をそのまま偏向することはできない。つまり、小さな光スポットを高速で広い範囲に移動させるためには、一旦、レーザー光を平面型導波路に入射し、偏向して出射されるシート状のレーザー光を、断面が略円形となるレーザー光に整形する必要がある。
具体的には、ガウシアンビーム形状のレーザー光をシリンドリカル・レンズによってシート状に絞り、平面型導波路に入射して、偏向して出射されるシート状のレーザー光を、シリンドリカルレンズやアナモルフィック・レンズ等を用いて断面が略円形となるレーザー光に整形する必要がある。この場合、レーザー光の直径φは、平面型導波路におけるレーザー幅wとみなすことができ、w=φとなる。従って、例えば、na=0.85である場合、スキャン距離sを±5μmにするためには、下式6が成り立つようにする。
Figure 2013205472
従って、光偏向素子の偏向角θが2°である場合には、必要な光偏向素子の素子幅wは、下式7のように表される。
Figure 2013205472
このように、十分に小さな光スポットに対し、十分な距離の移動をさせるためには、光偏向素子として数100μm以上の幅広のレーザー光を偏向することが必須となる。ところが、従来の導波路型電気光学偏向素子では、幅の広いレーザー光を偏向するためには電極を大きくする必要があり、高速動作との両立ができなくなるという問題がある。
具体的には、導波路型電気光学偏向素子における動作周波数を決定している要因として、電極間の電気容量がある。即ち、導波路型電気光学偏向素子は、構造がコンデンサーのようになっているため、その等価回路が、電極の持つ電気容量と、それに直列接続される寄生抵抗とで表される。導波路型電気光学偏向素子に対し、高周波をかけて駆動する場合には、カットオフ周波数(fc)が下式8のように表される。
Figure 2013205472
ここで、Cは電極間容量、Rは直列抵抗成分であり、Cは下式9のように表される。
Figure 2013205472
なお、9式においては、εは電極間の誘電率であり、Sは電極面積、dは電極間隔である。電界をできるだけ電気光学材料であるコア層に集中させるためには、クラッド層が導電性を有する材料であることが好ましい。クラッド層が導電性を有する材料である場合には、εは実質的にコア層の誘電率となる。
従って、導波路型電気光学偏向素子では、幅の広いレーザー光を偏向させるために電極面積を大きくすると、カットオフ周波数が小さくなってしまい、高速変調が困難になる。また、導波路型電気光学偏向素子は、電極間隔を小さくすると、電極間容量が増えるため、やはりカットオフ周波数が小さくなってしまう。
上述した例のように、na=0.85である場合、スキャン距離sを±5μmにするためには、幅が約500μmのレーザー光を低電圧で約2°偏向する必要がある。この場合、例えばコア材料にLiNbOを用いると、幅が約500μmのレーザー光を約2°偏向するために必要な3角形電極(プリズム型電極)のサイズは約500μm×5000μmとなる。そして、そのカットオフ周波数は約5MHzと非常に小さな値になってしまう。
(第1の実施形態)
以下に、添付図面を参照して、光偏向素子の実施の形態を説明する。図1は、第1の実施形態にかかる光偏向素子1の概要を示す構成図である。図1(a)は、光偏向素子1の概要を上方から示す上面図である。図1(b)は、図1(a)に示した光偏向素子1の概要を示すA−A’線断面の模式図である。
光偏向素子1は、電気光学効果を有する誘電体からなるコア10と、コア10の上下にクラッド層12がそれぞれ形成された平面型導波路構造を備える。また、光偏向素子1は、下面側にグランド電極14が形成されており、上面側には直角三角形のプリズム電極16,18が複数形成されている。つまり、光偏向素子1は、導波路型電気光学偏向素子となっている。
光偏向素子1において、コア10は、自発分極方向が平面型導波路構造の厚さ方向に設定されている。具体的には、コア10は、全体が均一に厚さ方向に対して上、又は下向きに分極するように分極処理がなされている。コア10は、例えばLiNbO、LiTaO及びこれらにMgOが添加された材料からなる。また、コア10は、PLZT((PbLa)(ZrTi)O)などであってもよい。
クラッド層12の上に形成された、プリズム電極16,18は、例えばそれぞれの長辺が平行になるように配置され、光偏向素子1に入射されるレーザー光に対してもそれぞれの長辺が平行になるようにされる。なお、プリズム電極16,18は、それぞれの短辺、又はそれぞれの短辺と長辺が平行になるように配置されてもよい。また、プリズム電極16,18は、レーザー光の入射方向に交差する方向に交互に並べられている。
プリズム電極16,18は、光偏向素子1に対して入射されるレーザー光の入射方向に対し、それぞれの斜辺(傾斜部)が傾斜している。また、プリズム電極16,18は、レーザー光の入射方向に延びる軸を挟んで、それぞれの斜辺の傾斜が逆方向になるように設けられている。プリズム電極16,18は、それぞれ直角三角形の鋭角が例えばψになるように設計されている。
プリズム電極18には、プリズム電極16に印加される電圧とは符号が反対で絶対値が例えば同じである電圧が印加されるものとする。この場合、例えばプリズム電極16は、グランド電極14との間に挟むコア10の領域に対し、コア10の自発分極の方向と同じ方向の電界を形成する。すると、プリズム電極18は、コア10の自発分極の方向が均一であるため、グランド電極14との間に挟むコア10の領域に対し、コア10の自発分極の方向とは逆方向の電界を形成する。
即ち、プリズム電極16に自発分極と同じ向きの電界がかかっているときには、プリズム電極18には自発分極と逆向きの電界がかかるようになる。逆に、プリズム電極16に自発分極と逆向きの電界がかかっているときには、プリズム電極18には自発分極と同じ向きの電界がかかるようになる。
このため、プリズム電極16とグランド電極14とに挟まれた領域(第1の領域)のコア10の屈折率は、電気光学効果により、下式10に示すように変化する。
Figure 2013205472
ただし、10式においては、Δnは屈折率変化量、nはコア10の電界ゼロにおける屈折率、r33は電気光学定数、Vは電極電圧、dは電極間距離とする。
一方、プリズム電極18とグランド電極14とに挟まれた領域(第2の領域)のコア10の屈折率は、第1の領域とは逆符号の−Δnだけ変化する。
図1に示したように、プリズム電極16とプリズム電極18の斜辺の傾きは入射されるレーザー光に対して互いに逆である。従って、第1の領域及び第2の領域のいずれの領域を通過したレーザー光も同じ方向に偏向される。即ち、第1の領域及び第2の領域のいずれの領域を通過したレーザー光も偏向角θは、下式11に示される値となる。
Figure 2013205472
図2は、第1の実施形態にかかる光偏向素子1がレーザー光を偏向する機能を上方から模式的に示した模式図である。なお、図2(a)と図2(b)とは、プリズム電極16,18に印加される電圧がそれぞれ逆になっている。図2に示すように、プリズム電極16とグランド電極14とに挟まれる領域(第1の領域)に入射されたレーザー光と、プリズム電極18とグランド電極14とに挟まれる領域(第2の領域)に入射されたレーザー光は、同一方向に偏向される。
また、プリズム電極16,18の斜辺が互いに逆に傾斜しているため、第1の領域で偏向されたレーザー光と、第2の領域で偏向されたレーザー光は、互いに干渉しない。また、プリズム電極16それぞれは、例えば合同な直角三角形の電極に形成されるている。また、プリズム電極18それぞれは、例えば合同な直角三角形の電極に形成されるている。このように、光偏向素子1は、1つの大きな直角三角形からなる電極よりも小さな電極面積で幅wの広いレーザー光を略均一に偏向させるので、小さな光スポットに対して、高速で長い距離の移動をさせることを可能にする。
サイズの具体例として、例えば、プリズム電極16は、短辺が20μm、長辺が120μm、鋭角ψが9.46°である直角三角形の電極に設定される。プリズム電極18は、レーザー光の入射方向に延びる軸を対象の軸としてプリズム電極16に線対称な直角三角形の電極に設定される。光偏向素子1は、プリズム電極16,18がレーザー光の入射方向に交差する方向に交互に並べてそれぞれ15個ずつ配置され、500μm幅のレーザー光を偏向することを可能にされる。ここで、光偏向素子1において、例えばプリズム電極16に対して50V、プリズム電極18に対して−50Vの電圧が印加されると、光偏向素子1に入射される幅500μmのレーザー光は、1.4°の偏向がなされる。このレーザー光をnaが0.85のレンズで光スポットに集光すれば、±3.8μmの幅のスキャン量を得ることができる。また、プリズム電極16,18とグランド電極14とによる容量は7pFとなり、カットオフ周波数は325MHzとなっている。
また、サイズの他の具体例として、例えば、プリズム電極16は、短辺が20μm、長辺が60μm、鋭角ψが18.4°である直角三角形の電極に設定される。プリズム電極18は、レーザー光の入射方向に延びる軸を対象の軸としてプリズム電極16に線対称な直角三角形の電極に設定される。光偏向素子1は、プリズム電極16,18がレーザー光の入射方向に交差する方向に交互に並べてそれぞれ10個ずつ配置され、300μm幅のレーザー光を偏向することを可能にされる。ここで、光偏向素子1において、例えばプリズム電極16に対して50V、プリズム電極18に対して−50Vの電圧が印加されると、光偏向素子1に入射される幅300μmのレーザー光は、0.7°の偏向がなされる。このレーザー光をnaが0.85のレンズで光スポットに集光すれば、±1.1μmの幅のスキャン量を得ることができる。また、プリズム電極16,18とグランド電極14とによる容量は2.3pFとなり、カットオフ周波数は972MHzとなっている。つまり、光偏向素子1は、±1.1μmのスキャン量では略1GHzの周波数でレーザー光を偏向することも可能とする。
(第1の比較例)
図3は、光偏向素子1に対する比較例の光偏向素子の概要を示す構成図である。なお、図3に示した比較例の光偏向素子において、図1に示した光偏向素子1の構成と実質的に同一の構成には、同一の符号が付してある。図3に示すように、比較例の光偏向素子は、1種類の例えばプリズム電極16が上面に並べられた構成になっている。つまり、第1の比較例では、直角三角形に形成された電極の斜辺が1方向にのみ傾斜している。
図4は、図3に示した比較例の光偏向素子がレーザー光を偏向した状態を上方から模式的に示した模式図である。なお、図4(a)と図4(b)とは、プリズム電極16に印加される電圧がそれぞれ逆になっている。図4(a)に示すように、比較例の光偏向素子は、1つのプリズム電極16が形成する第1の領域が偏向したレーザー光が、他のプリズム電極16が形成する第1の領域に再び入射される。また、図4(b)に示すように、比較例の光偏向素子では、レーザー光を偏向する方向によっては、偏向したレーザー光に暗部(影)が生じる。つまり、比較例の光偏向素子では、全体として均一なレーザー光の偏向状態を得ることができず、回折限界に近いスポットサイズにレーザー光を収束させることが困難となる。
(第2の比較例)
第2の比較例では、図3に示した第1の比較例と同様に、直角三角形に形成された電極の斜辺が1方向にのみ傾斜しているものとする。ただし、第2の比較例においては、1つの直角三角形の電極のみ(図示せず)によって、入射されるレーザー光を偏向するものとする。具体的には、プリズム電極16として短辺が600μm、長辺が3600μm、鋭角ψが9.46°である1つの直角三角形の電極が設けられ、500μm幅のレーザー光を偏向することを可能にされる。ここで、第2の比較例において、例えば1つのプリズム電極16に対して50Vの電圧が印加されると、入射される幅500μmのレーザー光は、1.4°の偏向がなされる。このレーザー光をnaが0.85のレンズで光スポットに集光すれば、±3.8μmの幅のスキャン量を得ることができる。しかしながら、プリズム電極16とグランド電極14とによる容量は210pFと大きくなってしまい、カットオフ周波数は10.8MHzとなって、第1の実施形態にかかる光偏向素子1に対して1桁から2桁近く遅くなってしまう。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態にかかる光偏向素子2の概要を示す構成図である。図5(a)は、光偏向素子2の概要を上方から示す上面図である。図5(b)は、図5(a)に示した光偏向素子2の概要を示すB−B’線断面の模式図である。図5(c)は、図5(a)に示した光偏向素子2のプリズム電極16,18を取り除いた状態を模式的に示す図である。なお、図5に示した光偏向素子2において、図1に示した光偏向素子1の構成と実質的に同一の構成には、同一の符号が付してある。
光偏向素子2は、基本構造が光偏向素子1と同様に導波路型電気光学偏向素子となっている。コア10は、自発分極方向が平面型導波路構造の厚さ方向に設定されている。ただし、プリズム電極16とグランド電極14とに挟まれる領域を含む逆分極領域20は、コア10の他の領域とは逆向きに分極するように分極処理がなされている。
例えば、プリズム電極16とグランド電極14とに挟まれる領域は、上向きに分極処理が施され、プリズム電極18とグランド電極14とに挟まれる領域は、下向きに分極処理が施されている。プリズム電極16,18は、レーザー光の入射方向に対して交差する方向に交互に並べられ、いずれもプリズム電極18とグランド電極14とに挟まれる領域の自発分極の方向と同じ方向の同じ電圧が印加されるものとする。
つまり、プリズム電極18とグランド電極14とに挟まれる領域には、自発分極の方向と同じ方向の電圧が印加されるが、プリズム電極16とグランド電極14とに挟まれる領域には、自発分極の方向とは逆方向の電圧が印加される。
このため、プリズム電極18とグランド電極14とに挟まれた領域のコア10の屈折率がΔnだけ変化した場合には、プリズム電極16とグランド電極14とに挟まれた領域のコア10の屈折率は−Δnだけ変化する。
図6は、第2の実施形態にかかる光偏向素子2がレーザー光を偏向する機能を上方から模式的に示した模式図である。なお、図6(a)と図6(b)とは、プリズム電極16,18に印加される電圧がそれぞれ逆になっている。図6に示すように、プリズム電極16とグランド電極14とに挟まれる領域に入射されたレーザー光と、プリズム電極18とグランド電極14とに挟まれる領域に入射されたレーザー光は、同一方向に偏向される。つまり、光偏向素子2は、光偏向素子1と同様に、幅wの広いレーザー光を略均一に偏向させる。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態にかかる光偏向素子3の概要を示す構成図である。図7(a)は、光偏向素子3の概要を上方から示す上面図である。図7(b)は、図7(a)に示した光偏向素子3の概要を示すC−C’線断面の模式図である。なお、図7に示した光偏向素子3において、図1に示した光偏向素子1の構成と実質的に同一の構成には、同一の符号が付してある。また、図7(a)においては、図7(b)に示した埋込層26は記載していない。
光偏向素子3は、コア10となる例えばLiNbO:MgO単結晶基板に対し、熱膨張率の差が小さいステンレス基板24が貼り付けられた後、研磨によって厚さ2μmまで薄く削られて形成される。なお、光偏向素子3は、図1に示したクラッド層12が設けられておらず、LiNbO:MgOの単一スラブ導波路構造となっている。また、光偏向素子3は、ステンレス基板24がグランド電極となっている。
また、光偏向素子3は、2μmまで削られた後に、リフトオフ・プロセスによってコア10の上面にプリズム電極16,18が複数形成されている。プリズム電極16は、例えば短辺が50μm、長辺が300μm、鋭角ψが9.46°である直角三角形の電極である。プリズム電極18は、レーザー光の入射方向に延びる軸を対象の軸としてプリズム電極16に線対称な直角三角形の電極である。プリズム電極16,18は、レーザー光の入射方向に交差する方向に交互に並べて配置されている。
光偏向素子3は、プリズム電極16,18が例えばそれぞれ6個ずつ配置されて構成され、500μm幅のレーザー光を偏向することを可能にされている。プリズム電極16,18それぞれは、例えば10nmのCrと、50nmのAuとの2層構造にされている。
また、光偏向素子3は、プリズム電極16,18が例えば1μmのSiOからなる埋込層26によって埋め込まれ、埋込層26の表面が平坦化された後に、埋込層26上に配線28,30が配置されて形成されている。配線28は、プリズム電極16それぞれに対してビア・ホール32を介して接続されている。配線30は、プリズム電極18それぞれに対してビア・ホール34を介して接続されている。
光偏向素子3において、例えばプリズム電極16に対して50V、プリズム電極18に対して−50Vの電圧が印加されると、光偏向素子3に入射される幅500μmのレーザー光は、1.4°の偏向がなされる。このレーザー光をnaが0.85のレンズで光スポットに集光すれば、±3.8μmの幅のスキャン量を得ることができる。また、プリズム電極16,18とグランド電極14とによる容量は17.5pFとなり、カットオフ周波数は130MHzとなっている。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態にかかる光偏向素子4の概要を示す構成図である。図8(a)は、光偏向素子4の概要を上方から示す上面図である。図8(b)は、図8(a)に示した光偏向素子4の概要を示すD−D’線断面の模式図である。図8(c)は、図8(a)に示した光偏向素子4のプリズム電極16,18及び配線28を取り除いた状態を模式的に示す図である。なお、図8に示した光偏向素子4において、図7に示した光偏向素子3の構成と実質的に同一の構成には、同一の符号が付してある。また、図8(a)、(c)においては、図8(b)に示した埋込層26は記載していない。
光偏向素子4は、コア10となる例えばLiNbO:MgO単結晶基板に対し、熱膨張率の差が小さいステンレス基板24が貼り付けられた後、研磨によって厚さ2μmまで薄く削られて形成される。なお、光偏向素子4は、図1に示したクラッド層12が設けられておらず、LiNbO:MgOの単一スラブ導波路構造となっている。また、光偏向素子4は、ステンレス基板24がグランド電極となっている。
また、光偏向素子4には、上方から見た形状が50μm×300μmの矩形状である逆分極領域(分極反転領域)20が100μm周期でコア10に6個形成されている。逆分極領域20は、光偏向素子4が2μmまで削られた後に、分極反転用の電極がコア10に対してリフトオフ・プロセスにより形成され、形成された分極反転用の電極を用いて形成される。分極反転用の電極は、逆分極領域20を形成する分極反転処理がなされた後に、コア10から剥離されている。
光偏向素子4は、逆分極領域20が形成された後に、リフトオフ・プロセスによってコア10の上面にプリズム電極16,18が複数形成されている。プリズム電極16は、例えば短辺が50μm、長辺が300μm、鋭角ψが9.46°である直角三角形の電極である。プリズム電極18は、レーザー光の入射方向に延びる軸を対象の軸としてプリズム電極16に線対称な直角三角形の電極である。プリズム電極16,18は、レーザー光の入射方向に交差する方向に交互に並べて配置されている。
ここで、プリズム電極16は、逆分極領域20が形成されたコア10の上面に設けられている。プリズム電極18は、逆分極領域20が形成されていないコア10の上面に設けられている。光偏向素子4は、プリズム電極16,18が例えばそれぞれ6個ずつ配置されて構成され、500μm幅のレーザー光を偏向することを可能にされている。プリズム電極16,18それぞれは、例えば10nmのCrと、50nmのAuとの2層構造にされている。
また、光偏向素子4は、プリズム電極16,18が例えば1μmのSiOからなる埋込層26によって埋め込まれ、埋込層26の表面が平坦化された後に、埋込層26上に配線28が配置されて形成されている。配線28は、プリズム電極16,18それぞれに対してビア・ホール32を介して接続されている。
光偏向素子4において、例えばプリズム電極16,18に対して50Vの電圧が印加されると、光偏向素子4に入射される幅500μmのレーザー光は、1.4°の偏向がなされる。このレーザー光をnaが0.85のレンズで光スポットに集光すれば、±3.8μmの幅のスキャン量を得ることができる。また、プリズム電極16,18とグランド電極14とによる容量は17.5pFとなり、カットオフ周波数は130MHzとなっている。
(第5の実施形態及び第6の実施形態)
図9は、第5の実施形態及び第6の実施形態にかかる光偏向素子5,6の概要を示す構成図である。図9(a)は、光偏向素子5の概要を上方から示す上面図である。図9(b)は、光偏向素子6の概要を上方から示す上面図である。なお、図9に示した光偏向素子5,6において、図5に示した光偏向素子2の構成と実質的に同一の構成には、同一の符号が付してある。
図9(a)に示すように、光偏向素子5は、プリズム電極16及びプリズム電極18が、それぞれ対となって同一の電圧が印加されるように一体に形成されている。つまり、プリズム電極16及びプリズム電極18は、それぞれ1つの二等辺三角形を構成し、図5に示した光偏向素子2と略同様にレーザー光を偏向する。
また、図9(b)に示すように、光偏向素子6は、図9(a)に示した光偏向素子5の全てのプリズム電極16及びプリズム電極18に代えて電極部36が設けられている。電極部36は、一体に形成されたプリズム電極16及びプリズム電極18がそれぞれ少しずつ重ねられた形状の1つの電極である。電極部36は、レーザー光の入射方向に対して異なる方向に傾斜する傾斜部(斜辺に相当)が交互に設けられ、図5に示した光偏向素子2と略同様にレーザー光を偏向する。
次に、光偏向素子1(光偏向素子2〜6)を用いて、光スポットを移動させる(スキャンさせる)構成例について説明する。
図10は、光スポットを移動させる第1の構成例を示す図である。図10に示すように、例えば青色LD(レーザーダイオード)40が射出したレーザー光は、アナモルフィック・レンズ42により直径500μmのビーム状にコリメートされる。コリメートされたレーザー光は、シリンドリカル・レンズ44によりシート状に絞られて偏向器46に入射される。
偏向器46は、光偏向素子1(光偏向素子2〜6)を有し、図示しない電源部から正負を反転されつつ印加される電圧に応じてレーザー光を偏向させて出射する。偏向器46が出射したレーザー光は、シート状であり、光偏向素子1の平面導波路に対して垂直方向に発散している。アナモルフィック・レンズ48は、偏向器46が出射したレーザー光を断面が略円形になるように整形する。アナモルフィック・レンズ48が整形したレーザー光は、コリメータレンズ50を通ってnaが0.85の対物レンズ52に入射される。対物レンズ52は、焦点面上に光スポットを形成する。
例えば、光偏向素子1を備えた偏向器46は、50Vの駆動電圧で直径500μmにコリメートされたレーザー光を1.4°偏向することができるため、焦点面上では±3.8μmのスキャン距離を実現する。
図11は、光スポットを移動させる第2の構成例としての光ディスク装置(光ディスクドライブ)の概要を示す構成図である。光ディスク装置は、図示しないスピンドルモータなどの回転機構によって回転させられるBD(Blue-ray Disc)などの光ディスクのトラックに対し、データの書込み又は読出しを行う。
光ディスク装置は、LD60、カップリング・レンズ62、偏向器64、凹レンズ66、ビームスプリッタ68、コリメータ70、立上げミラー72、ホログラムレンズ74、アパーチャ76、対物レンズ78、光量モニタ80、ホログラムフィルタ82、集光レンズ84及びフォトダイオード列86を有する。
LD60は、例えば青色レーザーダイオードであり、レーザー光を発生させ、カップリング・レンズ62に対して照射する。カップリング・レンズ62は、例えばシリンドリカル・レンズなどであり、LD60が照射したレーザー光をシート状(線状)に絞り、偏向器64へ導く。
偏向器64は、光偏向素子1(光偏向素子2〜6)を有し、図示しない電源部から印加される電圧に応じてレーザー光を偏向する。凹レンズ66は、偏向器64が偏向したレーザー光を断面が円形になるように整形し、ビームスプリッタ68へ導く。
ビームスプリッタ68は、凹レンズ66から導かれたレーザー光の一部をコリメータ70に向けて反射させる。また、ビームスプリッタ68は、LD60からのレーザー光と、光ディスクにより反射されたレーザー光との分離も行う。コリメータ70は、ビームスプリッタ68から入射されるレーザー光を平行光線にする。
立上げミラー72は、コリメータ70から出射されるレーザー光を光ディスク(OD:optical disk)に向けて反射させる。ホログラムレンズ74は、LD60からのレーザー光と、光ディスクにより反射されたレーザー光との分離を行う。アパーチャ76は、レーザー光を絞るように設定されている。対物レンズ78は、光ディスクのトラックに対して、レーザー光を収束させ、データの書込み又は読出しに用いる光スポットを形成する。光量モニタ80は、レーザー光の光量のモニタリングを行う。
光ディスクにより反射されたレーザー光は、立上げミラー72により反射され、コリメータ70、ビームスプリッタ68を通ってホログラムフィルタ82へ導かれる。ホログラムフィルタ82は、光ディスクにより反射されたレーザー光の整形を行い、光ディスクにより反射されたレーザー光を集光レンズ84に導く。集光レンズ84は、ホログラムフィルタ82から入射されたレーザー光をフォトダイオード列86に収束させる。フォトダイオード列86が受光したレーザー光は、電気信号に変換されて、偏向器64の制御などに用いられる。
図11に示した光ディスク装置は、図10に示した対物レンズ52と同様に、対物レンズ78のnaが0.85とされており、光ディスク上では±3.8μmのスキャンを行うことが可能にされている。よって、0.3μmピッチで記録されている記録トラックを1スキャンで25トラック分読出すことが可能にされている。
つまり、光偏向素子1を有する光ディスク装置は、ブルーレイディスクの2倍速に相当する72Mbpsを単一トラックから得られる速度で光ディスクを回転させておきながら、25トラックをスキャンして並列に読出すことにより、1.8Gbpsの読出し速度を可能にしている。
以上説明した実施形態によれば、1つの大きな直角三角形からなる電極よりも小さな電極面積で幅の広いレーザー光を干渉させることなく偏向させることができるので、光スポットを高速で偏向させることが可能になる。
また、本発明の実施形態を複数の組み合わせによって説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1〜6 光偏向素子
10 コア
12 クラッド層
14 グランド電極
16,18 プリズム電極
20 逆分極領域
24 ステンレス基板
26 埋込層
28,30 配線
36 電極部
46 偏向器
60 LD
62 カップリング・レンズ
64 偏向器
66 凹レンズ
68 ビームスプリッタ
70 コリメータ
72 立上げミラー
74 ホログラムレンズ
76 アパーチャ
78 対物レンズ
80 光量モニタ
82 ホログラムフィルタ
84 集光レンズ
86 フォトダイオード列

Claims (10)

  1. 互いに対向した第1の面及び第2の面を備え、電気光学効果を有する誘電体と、
    前記第1の面側に設けられた第1の電極部と、
    前記第2の面側に設けられ、前記第1の電極部とともに前記誘電体を挟み込むことにより、前記誘電体に対して電圧を印加可能にされた第2の電極部及び第3の電極部と、
    を有し、
    前記第2の電極部は、
    前記誘電体を通過する光の入射側に設けられ、前記光の入射方向に略直交する辺と、
    前記光の入射方向に略平行な辺と、
    前記光の出射側に設けられ、前記光の入射方向に対して交差する辺と、
    に囲まれる形状の1つ以上の電極からなり、
    前記第3の電極部は、
    前記光の入射側に前記第2の電極部と揃えて設けられ、前記光の入射方向に略直交する辺と、
    前記光の入射方向に略平行な辺と、
    前記光の出射側に設けられ、前記光の入射方向に対して前記第2の電極部とは逆方向に交差する辺と、
    に囲まれる形状の1つ以上の電極からなる
    光偏向素子。
  2. 前記第2の電極部は、
    前記第1の電極部との間に挟まれる前記誘電体の第1の領域に対し、前記第1の領域の分極方向の第1の電圧が印加された場合に、前記第1の電圧に対応する屈折率で前記光を屈折させる1つ以上の第1の屈折面を前記誘電体に形成し、
    前記第3の電極部は、
    前記第1の電極部との間に挟まれる前記誘電体の第2の領域に対し、前記第2の領域の分極方向とは逆方向の第2の電圧が印加された場合に、前記光の入射方向に延びる軸を挟んで前記第1の屈折面とは逆方向に傾斜して、前記第2の電圧に対応する屈折率で前記光を屈折させる1つ以上の第2の屈折面を、前記光の入射方向に交差する方向に前記第1の屈折面と交互に並ぶように前記誘電体に形成する
    請求項1に記載の光偏向素子。
  3. 前記第2の電極部は、
    前記光の入射方向に対して交差する方向に傾斜する1つ以上の第1の傾斜部を有し、
    前記第1の傾斜部の傾斜に応じて前記第1の屈折面を形成し、
    前記第3の電極部は、
    前記光の入射方向に対して交差する方向に傾斜する1つ以上の第2の傾斜部を有し、
    前記第2の傾斜部の傾斜に応じて前記第2の屈折面を形成する
    請求項2に記載の光偏向素子。
  4. 前記第2の電極部及び前記第3の電極部それぞれは、
    前記光の入射方向に略平行な辺を備えた1つ以上の直角三角形の電極からなる
    請求項1に記載の光偏向素子。
  5. 前記第1の領域は、
    前記第2の領域と分極の方向が同じであり、
    前記第1の電圧が前記第2の電圧とは逆方向の電圧となる
    請求項2に記載の光偏向素子。
  6. 前記第1の領域は、
    前記第2の領域と分極の方向が逆であり、
    前記第1の電圧が前記第2の電圧と同方向の電圧となる
    請求項2に記載の光偏向素子。
  7. 前記第2の電極部及び前記第3の電極部は、
    一体に形成されている
    請求項6に記載の光偏向素子。
  8. 前記誘電体は、
    予め定められた幅の光を通過させる導波路となっている
    請求項1に記載の光偏向素子。
  9. 前記直角三角形の電極は、
    それぞれ合同である
    請求項4に記載の光偏向素子。
  10. 前記第1の電圧が前記第2の電圧に対して逆方向の絶対値が同じ電圧である場合、前記第1の屈折面で屈折される前記光と、前記第2の屈折面で屈折される前記光とが略平行となる
    請求項2に記載の光偏向素子。
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