JP2013203978A - 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法およびその用途 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れたリップ強度を有する有底円筒形状の発泡容器のような発泡成形体を製造し得る発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法およびその発泡粒子、発泡成形体を提供することを課題とする。
【解決手段】予め予備発泡させたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡させて有底円筒形状の発泡容器を成形するための発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であり、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全重量に対して、スチレン系単量体、トルエン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼンおよびキシレンの総量として0〜300ppmの芳香族化合物を含有し、かつ前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、420μm以上480μm未満の平均粒子径および0〜10%の粒度分布の変動係数CV値を有することを特徴とする発泡性ポリスチレン系樹脂粒子により、上記の課題を解決する。
【選択図】なし
【解決手段】予め予備発泡させたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡させて有底円筒形状の発泡容器を成形するための発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であり、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全重量に対して、スチレン系単量体、トルエン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼンおよびキシレンの総量として0〜300ppmの芳香族化合物を含有し、かつ前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、420μm以上480μm未満の平均粒子径および0〜10%の粒度分布の変動係数CV値を有することを特徴とする発泡性ポリスチレン系樹脂粒子により、上記の課題を解決する。
【選択図】なし
Description
本発明は、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法およびその用途(発泡粒子、発泡成形体)に関する。本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂は、優れたリップ強度を有する、インスタントのカップ麺、飲料用カップなどの包装用および調理用の有底円筒形状の発泡容器のような発泡成形体を製造するために用いることができる。
従来からインスタントのカップ麺の包装用および調理用として、有底円筒形状の発泡容器が用いられている。このような発泡容器は、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を予備発泡させて得られたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を金属金型内に充填して加熱、発泡させることにより製造される。
このような発泡容器としての発泡成形体は軽量性に優れているものの、発泡成形体中の発泡粒子が完全に一体化していないため、容器に収容される内容物の種類によっては、その内容物が発泡容器の外壁や底部に浸透、漏出するおそれや、段積み輸送の際に下層部の発泡容器が上層部からの荷重により破損するという問題があった。
このような発泡容器としての発泡成形体は軽量性に優れているものの、発泡成形体中の発泡粒子が完全に一体化していないため、容器に収容される内容物の種類によっては、その内容物が発泡容器の外壁や底部に浸透、漏出するおそれや、段積み輸送の際に下層部の発泡容器が上層部からの荷重により破損するという問題があった。
上記の問題を解決するために、例えば、特開2003−082149号公報(特許文献1)には、発泡剤の必須成分として発泡性ポリスチレン系樹脂粒子100重量部に対してペンタン3〜6重量部およびプロパン0.01〜1重量部を含有する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が提案されている。そして、特許文献1には、この発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を発泡成形した発泡成形体を上下に圧縮する際に強度が得られることが記載されている。
また、特開2010−100860号公報(特許文献2)には、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全量に対して0〜500ppmの特定の芳香族化合物からなる有機化合物を有し、粒度分布の変動係数CV値が0〜0.1でかつ平均粒子径が0.3〜0.6mmである発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が提案されている。そして、特許文献2には、この発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を発泡成形した発泡成形体が柔軟性を有しかつ扁平応力を効率的に吸収することで、上端開口部の破損を防止できることが記載されている。
しかしながら、特許文献1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を用いて製造された発泡成形体であるカップは、固いものの脆く、柔軟性に乏しいことから、これに内容物を収納した上で輸送あるいは保管される際に加わる外力を十分に吸収することができずに破損してしまうことがあり、上記問題点を十分に解決するものではなかった。
また、特許文献2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を用いて製造された発泡成形体は、開口部の扁平応力に対して強く、輸送あるいは保管される際に加わる外力に十分に耐えうる能力を有しているが、より高品質の成形体を得るために、さらなる物性の向上が望まれていた。
本発明は、優れたリップ強度を有する有底円筒形状の発泡容器のような発泡成形体を製造し得る発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法およびその発泡粒子、発泡成形体を提供することを課題とする。
本発明の発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の芳香族化合物の含有量が特定量以下であり、かつ特定の粒度分布を有する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子により、上記の課題が実現可能であることを見出し、本発明に至った。
かくして本発明によれば、予め予備発泡させたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡させて有底円筒形状の発泡容器を成形するための発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であり、
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全重量に対して、スチレン系単量体、トルエン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼンおよびキシレンの総量として0〜300ppmの芳香族化合物を含有し、かつ前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、420μm以上480μm未満の平均粒子径および0〜10%の粒度分布の変動係数CV値を有することを特徴とする発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が提供される。
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全重量に対して、スチレン系単量体、トルエン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼンおよびキシレンの総量として0〜300ppmの芳香族化合物を含有し、かつ前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、420μm以上480μm未満の平均粒子径および0〜10%の粒度分布の変動係数CV値を有することを特徴とする発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が提供される。
また、本発明によれば、上記の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を発泡して得られた発泡粒子が提供される。
さらに、上記の発泡粒子を、発泡成形させて得られた有底円筒形状の発泡容器である発泡成形体が提供される。
さらに、上記の発泡粒子を、発泡成形させて得られた有底円筒形状の発泡容器である発泡成形体が提供される。
また、本発明によれば、上記の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法あり、温度90℃で6時間処理した後、温度125℃で2時間処理するスチレン系単量体の重合工程を含むことを特徴とする発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法が提供される。
本発明によれば、優れたリップ強度を有する有底円筒形状の発泡容器のような発泡成形体を製造し得る発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法およびその発泡粒子、発泡成形体を提供することができる。しかも本発明の発泡成形体は、従来のものと同様に軽量性にも優れる。
本発明において、リップ強度とは、発泡容器の上端開口部を扁平な状態に変形させる応力を円滑に吸収し得る外力に対する耐久性を意味する。
本発明において、リップ強度とは、発泡容器の上端開口部を扁平な状態に変形させる応力を円滑に吸収し得る外力に対する耐久性を意味する。
本発明の有底円筒形状の発泡容器である発泡成形体は、特定の芳香族化合物の含有量が300ppm以下であり、かつ幅狭い(シャープな)粒度分布を有する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を発泡成形させるので、上端開口部を扁平させる状態に印加される外部応力を、均一に分散または円滑に吸収するという優れた順応性を示し、上端開口部での亀裂の発生が防止されるものと考えられる。
本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全粒子数に対する、425μm以上500μm未満の粒子径および355μm以上425μm未満の粒子径をそれぞれ有する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の粒子数の割合をa%およびb%としたときに、70≦aおよびb≦30の関係をさらに満たす場合に、上記の効果がさらに発揮される。
本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子(以下「発泡性粒子」ともいう)は、予め予備発泡させたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡させて有底円筒形状の発泡容器を成形するための発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であり、
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全重量に対して、スチレン系単量体、トルエン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼンおよびキシレンの総量として0〜300ppmの芳香族化合物を含有し、かつ前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、420μm以上480μm未満の平均粒子径および0〜10%の粒度分布の変動係数CV値を有することを特徴とする。
以下、発泡性粒子およびその製造方法、発泡粒子ならびに発泡成形体の順に説明する。
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全重量に対して、スチレン系単量体、トルエン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼンおよびキシレンの総量として0〜300ppmの芳香族化合物を含有し、かつ前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、420μm以上480μm未満の平均粒子径および0〜10%の粒度分布の変動係数CV値を有することを特徴とする。
以下、発泡性粒子およびその製造方法、発泡粒子ならびに発泡成形体の順に説明する。
(発泡性粒子)
発泡性粒子は、ポリスチレン系樹脂と発泡剤とから少なくとも構成される。
発泡性粒子は、ポリスチレン系樹脂と発泡剤とから少なくとも構成される。
(1)ポリスチレン系樹脂
ポリスチレン系樹脂としては、特に限定されず、公知の樹脂をいずれも使用できる。
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレンなどのスチレン系単量体由来の樹脂が挙げられる。ポリスチレン系樹脂は、これら単量体の1種類から由来する樹脂でも、複数種の混合物から由来する樹脂であってもよい。また、ポリスチレン系樹脂は、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレートなどの多官能性単量体に由来する架橋成分を含んでいてもよい。
ポリスチレン系樹脂としては、特に限定されず、公知の樹脂をいずれも使用できる。
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレンなどのスチレン系単量体由来の樹脂が挙げられる。ポリスチレン系樹脂は、これら単量体の1種類から由来する樹脂でも、複数種の混合物から由来する樹脂であってもよい。また、ポリスチレン系樹脂は、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレートなどの多官能性単量体に由来する架橋成分を含んでいてもよい。
ポリスチレン系樹脂には、他の樹脂が含まれていてもよい。他の樹脂は、スチレン系単量体との共重合の形態で含まれていてもよく、非共重合の形態で含まれていてもよい。
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜8のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、エチルフマレート、無水マレイン酸、N−ビニルカルバゾールなどの非スチレン系単量体に由来する樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステルなどが挙げられる。
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜8のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、エチルフマレート、無水マレイン酸、N−ビニルカルバゾールなどの非スチレン系単量体に由来する樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステルなどが挙げられる。
(2)発泡剤
発泡剤としては、特に限定されず、公知のものをいずれも使用できる。特に、沸点がポリスチレン系樹脂の軟化点以下であり、常圧でガス状または液状の有機化合物が適している。
例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタン、シクロペンタジエン、n−ヘキサン、石油エーテルなどの炭化水素、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルエチルエーテルなどの低沸点のエーテル化合物、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタンなどのハロゲン含有炭化水素、炭酸ガス、窒素、アンモニアなどの無機ガスなどが挙げられる。これらの発泡剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、オゾン層の破壊を防止する観点、および空気と速く置換し、発泡成形体の経時変化を抑制する観点で、炭化水素が好ましい。炭化水素の中でも、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタンなどがさらに好ましい。
発泡剤としては、特に限定されず、公知のものをいずれも使用できる。特に、沸点がポリスチレン系樹脂の軟化点以下であり、常圧でガス状または液状の有機化合物が適している。
例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタン、シクロペンタジエン、n−ヘキサン、石油エーテルなどの炭化水素、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルエチルエーテルなどの低沸点のエーテル化合物、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタンなどのハロゲン含有炭化水素、炭酸ガス、窒素、アンモニアなどの無機ガスなどが挙げられる。これらの発泡剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、オゾン層の破壊を防止する観点、および空気と速く置換し、発泡成形体の経時変化を抑制する観点で、炭化水素が好ましい。炭化水素の中でも、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタンなどがさらに好ましい。
ポリスチレン系樹脂100重量部に対する発泡剤の含有量の好ましい範囲は、3〜10重量部である。
発泡剤の含有量が3重量部未満では、十分な発泡性が得られないことがある。一方、発泡剤の含有量が10重量部を超えると、多量の含有による発泡性の向上効果が得られず、製造コストが上昇するため好ましくない。発泡剤の含有量のより好ましい範囲は、4〜8重量部である。
発泡剤の含有量が3重量部未満では、十分な発泡性が得られないことがある。一方、発泡剤の含有量が10重量部を超えると、多量の含有による発泡性の向上効果が得られず、製造コストが上昇するため好ましくない。発泡剤の含有量のより好ましい範囲は、4〜8重量部である。
(3)添加剤
ポリスチレン系樹脂には、物性を損なわない範囲内において、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、滑剤、結合防止剤、融着促進剤、帯電防止剤、展着剤、気泡調整剤、架橋剤、充填剤、着色剤などの添加剤が含まれていてもよい。
ポリスチレン系樹脂には、物性を損なわない範囲内において、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、滑剤、結合防止剤、融着促進剤、帯電防止剤、展着剤、気泡調整剤、架橋剤、充填剤、着色剤などの添加剤が含まれていてもよい。
難燃剤としては、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、トリスジブロモプロピルホスフェート、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)などが挙げられる。
難燃助剤としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、ジクミルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドの有機過酸化物が挙げられる。
難燃助剤としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、ジクミルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドの有機過酸化物が挙げられる。
可塑剤としては、フタル酸エステル、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリントリステアレート、ジアセチル化グリセリンモノステアレートなどのグリセリン脂肪酸エステル、ジイソブチルアジペートのようなアジピン酸エステルなどが挙げられる。
滑剤としては、パラフィンワックス、高級脂肪酸の金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛)などが挙げられる。これらの中でも、流動性を向上させる観点から、高級脂肪酸の金属塩が好ましい。高級脂肪酸の金属塩の使用量の好ましい範囲は、0.01〜0.80重量%の範囲、より好ましい範囲は0.02〜0.70重量%である。
滑剤としては、パラフィンワックス、高級脂肪酸の金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛)などが挙げられる。これらの中でも、流動性を向上させる観点から、高級脂肪酸の金属塩が好ましい。高級脂肪酸の金属塩の使用量の好ましい範囲は、0.01〜0.80重量%の範囲、より好ましい範囲は0.02〜0.70重量%である。
結合防止剤としては、炭酸カルシウム、シリカ、ステアリン酸亜鉛、水酸化アルミニウム、エチレンビスステアリン酸アミド、リン酸三カルシウム、ジメチルシリコンなどが挙げられる。
融着促進剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸トリグリセリド、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸ソルビタンエステル、ポリエチレンワックスなどが挙げられる。
融着促進剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸トリグリセリド、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸ソルビタンエステル、ポリエチレンワックスなどが挙げられる。
帯電防止剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ステアリン酸モノグリセリドなどが挙げられる。
展着剤としては、ポリブテン、ポリエチレングリコール、シリコンオイルなどが挙げられる。
気泡調整剤としては、メタクリル酸エステル系共重合ポリマー、エチレンビスステアリン酸アミド、ポリエチレンワックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
展着剤としては、ポリブテン、ポリエチレングリコール、シリコンオイルなどが挙げられる。
気泡調整剤としては、メタクリル酸エステル系共重合ポリマー、エチレンビスステアリン酸アミド、ポリエチレンワックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
架橋剤としては、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサンなどの有機過酸化物などが挙げられる。
充填材としては、合成または天然に産出される二酸化ケイ素などが挙げられる。
充填材としては、合成または天然に産出される二酸化ケイ素などが挙げられる。
着色剤としては、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、黒鉛、炭素繊維などのカーボン、黄鉛、亜鉛黄、バリウム黄などのクロム酸塩、紺青などのフェロシアン化物、カドミウムイエロー、カドミウムレッドなどの硫化物、鉄黒、紅殻などの酸化物、群青のようなケイ酸塩、酸化チタンなどの無機系の顔料、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾレーキ、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などのアゾ顔料、フタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系などの多環式顔料などの有機系の顔料が挙げられる。
(4)発泡性粒子の形状および粒度分布
発泡性粒子の形状は特に限定されない。例えば、球状、円柱状などが挙げられる。これらの中でも、球状であるのが好ましい。
発泡性粒子は、420μm以上480μm未満の平均粒子径および0〜10%の粒度分布の変動係数CV値を有する。
平均粒子径が420μm未満では、カップ強度の低下、フィード口付近の充填不良が発生することがある。一方、平均粒子径が480μm以上では、充填不良が発生することがある。平均粒子径のより好ましい範囲は、440μm以上460μm未満である。
また、変動係数CV値が10%を超えると、外観不良、リップ強度の低下が生じることがある。この点において、変動係数CV値は可能な限り0%に近いことが好ましい。変動係数CV値の好ましい上限は8%である。
発泡性粒子の形状は特に限定されない。例えば、球状、円柱状などが挙げられる。これらの中でも、球状であるのが好ましい。
発泡性粒子は、420μm以上480μm未満の平均粒子径および0〜10%の粒度分布の変動係数CV値を有する。
平均粒子径が420μm未満では、カップ強度の低下、フィード口付近の充填不良が発生することがある。一方、平均粒子径が480μm以上では、充填不良が発生することがある。平均粒子径のより好ましい範囲は、440μm以上460μm未満である。
また、変動係数CV値が10%を超えると、外観不良、リップ強度の低下が生じることがある。この点において、変動係数CV値は可能な限り0%に近いことが好ましい。変動係数CV値の好ましい上限は8%である。
発泡性粒子は、発泡性粒子の全粒子数に対する、425μm以上500μm未満の粒子径および355μm以上425μm未満の粒子径をそれぞれ有する発泡性粒子の粒子数の割合をa%およびb%としたときに、70≦aおよびb≦30の関係をさらに満たすのが好ましい。
粒子数の割合a%が70%未満では、リップ強度が低下することがある。粒子数の割合a%のより好ましい範囲は、85≦aである。
一方、30%を超えると、外観不良、リップ強度が低下することがある。粒子数の割合b%のより好ましい範囲は、b≦20である。
粒子数の割合a%が70%未満では、リップ強度が低下することがある。粒子数の割合a%のより好ましい範囲は、85≦aである。
一方、30%を超えると、外観不良、リップ強度が低下することがある。粒子数の割合b%のより好ましい範囲は、b≦20である。
粒子数の割合(a+b)%、すなわち355μm以上500μm未満の粒子径を有する発泡性粒子の粒子数の割合における好ましい範囲は、90≦(a+b)であり、さらに好ましい範囲は、95≦(a+b)である。
上記の関係を満たす発泡性粒子は、公知の方法により調製することができる。例えば、公知の方法により製造した発泡性粒子を、公知の方法により分級し、特定の粒度分布を有する粒子を上記の割合になるように混合することにより調製することができる。具体的な調製については、実施例において詳しく説明する。
(5)芳香族化合物の含有量
本発明の発泡性粒子は、発泡性粒子の全重量に対して、スチレン系単量体、トルエン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼンおよびキシレンの総量として0〜300ppmの芳香族化合物を含有する。
芳香族化合物は環境保護の観点からすると、含有されていないことが理想である。この点において、本発明の発泡性粒子は芳香族化合物を含有しないことが好ましいが、原料由来の芳香族化合物が含有するので、可能な限り低減させることが好ましい。芳香族化合物の含有量のより好ましい上限は250ppmである。一方、下限は150ppm程度である。
本発明の発泡性粒子は、発泡性粒子の全重量に対して、スチレン系単量体、トルエン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼンおよびキシレンの総量として0〜300ppmの芳香族化合物を含有する。
芳香族化合物は環境保護の観点からすると、含有されていないことが理想である。この点において、本発明の発泡性粒子は芳香族化合物を含有しないことが好ましいが、原料由来の芳香族化合物が含有するので、可能な限り低減させることが好ましい。芳香族化合物の含有量のより好ましい上限は250ppmである。一方、下限は150ppm程度である。
(発泡性粒子の製造方法)
発泡性粒子は、例えば、
(i)懸濁重合法もしくは核重合法を用いて作製されたポリスチレン系樹脂粒子を回収・乾燥した後、再び水性媒体中に分散させ、発泡剤を含浸させる方法、いわゆる後含浸法によって得られた粒子、あるいは
(ii)懸濁重合法もしくは核重合法を用いて作製されたポリスチレン系樹脂粒子に、連続して発泡剤を含浸させる方法、いわゆる一段法によって得られた粒子など使用できる。重合方法では懸濁重合法が、製造コスト低減の観点から好ましく、以下、懸濁重合法について説明する。
発泡性粒子は、例えば、
(i)懸濁重合法もしくは核重合法を用いて作製されたポリスチレン系樹脂粒子を回収・乾燥した後、再び水性媒体中に分散させ、発泡剤を含浸させる方法、いわゆる後含浸法によって得られた粒子、あるいは
(ii)懸濁重合法もしくは核重合法を用いて作製されたポリスチレン系樹脂粒子に、連続して発泡剤を含浸させる方法、いわゆる一段法によって得られた粒子など使用できる。重合方法では懸濁重合法が、製造コスト低減の観点から好ましく、以下、懸濁重合法について説明する。
(1)スチレン系単量体
スチレン系単量体としては、上記ポリスチレン系樹脂の欄で挙げたスチレン系単量体が使用される。また、スチレン系単量体に上記ポリスチレン系樹脂の欄で挙げたビニル単量体を加えてもよい。
スチレン系単量体としては、上記ポリスチレン系樹脂の欄で挙げたスチレン系単量体が使用される。また、スチレン系単量体に上記ポリスチレン系樹脂の欄で挙げたビニル単量体を加えてもよい。
(2)水性媒体
水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、低級アルコール)との混合媒体が挙げられる。
水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、低級アルコール)との混合媒体が挙げられる。
(3)重合開始剤
重合開始剤としては、いずれも通常のスチレンの懸濁重合において用いられるラジカル発生型重合開始剤を用いることができる。
例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレートなどの有機過酸化物やアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物が挙げられる。これらの重合開始剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。分子量を調整し、残存単量体を減少させるために、10時間の半減期を得るための分解温度が80〜120℃の範囲にある複数種の重合開始剤を併用することが好ましい。
重合開始剤としては、いずれも通常のスチレンの懸濁重合において用いられるラジカル発生型重合開始剤を用いることができる。
例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレートなどの有機過酸化物やアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物が挙げられる。これらの重合開始剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。分子量を調整し、残存単量体を減少させるために、10時間の半減期を得るための分解温度が80〜120℃の範囲にある複数種の重合開始剤を併用することが好ましい。
(4)他の成分
スチレン系単量体の液滴の分散性を安定させるために懸濁安定剤を用いてもよい。
懸濁安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子や、リン酸三カルシウム、ピロリン酸マグネシウムなどの難溶性無機化合物などが挙げられる。ここで、難溶性無機化合物を用いる場合には、アニオン界面活性剤が通常、併用される。
スチレン系単量体の液滴の分散性を安定させるために懸濁安定剤を用いてもよい。
懸濁安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子や、リン酸三カルシウム、ピロリン酸マグネシウムなどの難溶性無機化合物などが挙げられる。ここで、難溶性無機化合物を用いる場合には、アニオン界面活性剤が通常、併用される。
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸またはその塩、アルキルエーテルカルボン酸塩などのカルボン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩などのスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩などの硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩などのリン酸エステル塩などが挙げられる。
(5)重合条件
重合は、使用する単量体種、重合開始剤種、重合雰囲気種などにより異なるが、通常、60〜150℃の加熱を、1〜10時間維持することにより行われる。
本発明の発泡性粒子の製造における単量体のスチレン系単量体の重合においては、温度90℃で6時間処理した後、温度125℃で2時間処理するのが好ましい。
得られたポリスチレン系樹脂粒子の粒子径の調整は、懸濁重合後の粒子を所定のメッシュの篩で篩い分けることにより行うことができる。
本発明の発泡性粒子は、特定の粒度分布を有することを特徴とし、篩い分けについては後述する。
重合は、使用する単量体種、重合開始剤種、重合雰囲気種などにより異なるが、通常、60〜150℃の加熱を、1〜10時間維持することにより行われる。
本発明の発泡性粒子の製造における単量体のスチレン系単量体の重合においては、温度90℃で6時間処理した後、温度125℃で2時間処理するのが好ましい。
得られたポリスチレン系樹脂粒子の粒子径の調整は、懸濁重合後の粒子を所定のメッシュの篩で篩い分けることにより行うことができる。
本発明の発泡性粒子は、特定の粒度分布を有することを特徴とし、篩い分けについては後述する。
(6)含浸工程
発泡剤の含浸は、スチレン系単量体の重合後の粒子に行ってもよく、成長途上粒子に発泡剤を含浸させてもよい。成長途上・重合後での含浸は、水性媒体中で含浸させる方法(湿式含浸法)により行うことができる。また、重合の途中での含浸は、通常重合後期に行うことが好ましい。
ポリスチレン系樹脂粒子100重量部に対する発泡剤の使用量の好ましい範囲は、5〜15重量部、より好ましい範囲は5〜13重量部である。尚、この使用量の好ましい範囲は、発泡性粒子中の含有量の1.2〜1.5倍程度である。
発泡剤の含浸は、スチレン系単量体の重合後の粒子に行ってもよく、成長途上粒子に発泡剤を含浸させてもよい。成長途上・重合後での含浸は、水性媒体中で含浸させる方法(湿式含浸法)により行うことができる。また、重合の途中での含浸は、通常重合後期に行うことが好ましい。
ポリスチレン系樹脂粒子100重量部に対する発泡剤の使用量の好ましい範囲は、5〜15重量部、より好ましい範囲は5〜13重量部である。尚、この使用量の好ましい範囲は、発泡性粒子中の含有量の1.2〜1.5倍程度である。
(7)分級工程
本発明の発泡性粒子は、上記のように特定の粒度分布を有する粒子を特定の割合になるように混合することにより調製することができる。具体的な調製については、実施例において詳しく説明する。
本発明の発泡性粒子は、上記のように特定の粒度分布を有する粒子を特定の割合になるように混合することにより調製することができる。具体的な調製については、実施例において詳しく説明する。
(8)その他
発泡性粒子の製造中、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、滑剤、結合防止剤、融着促進剤、帯電防止剤、展着剤、気泡調整剤、架橋剤、充填剤、着色剤などの添加剤を適切な段階で使用してもよい。
発泡性粒子の製造中、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、滑剤、結合防止剤、融着促進剤、帯電防止剤、展着剤、気泡調整剤、架橋剤、充填剤、着色剤などの添加剤を適切な段階で使用してもよい。
(発泡粒子)
本発明の発泡粒子は、本発明の発泡性粒子を発泡して得られる。
発泡粒子は、水蒸気などを用いて所望の嵩密度に発泡性粒子を発泡させることで得られる。発泡粒子は、クッションの充填材などの用途ではそのまま使用でき、さらに型内発泡させるための発泡成形体の原料として使用できる。発泡成形体の原料の場合、発泡粒子は予備発泡粒子と、発泡粒子を得るための発泡は予備発泡と、通常称される。
発泡粒子の嵩密度の好ましい範囲は、0.02〜0.20g/cm3である。発泡粒子の嵩密度が0.02g/cm3未満では、次に得られる発泡成形体に収縮が発生して外観性・カップ強度が著しく低下することがある。加えて発泡成形体の断熱性能および機械的強度が低下することがある。一方、嵩密度が0.20g/cm3を超えると、発泡成形体の軽量性が低下することがある。
本発明の発泡粒子は、本発明の発泡性粒子を発泡して得られる。
発泡粒子は、水蒸気などを用いて所望の嵩密度に発泡性粒子を発泡させることで得られる。発泡粒子は、クッションの充填材などの用途ではそのまま使用でき、さらに型内発泡させるための発泡成形体の原料として使用できる。発泡成形体の原料の場合、発泡粒子は予備発泡粒子と、発泡粒子を得るための発泡は予備発泡と、通常称される。
発泡粒子の嵩密度の好ましい範囲は、0.02〜0.20g/cm3である。発泡粒子の嵩密度が0.02g/cm3未満では、次に得られる発泡成形体に収縮が発生して外観性・カップ強度が著しく低下することがある。加えて発泡成形体の断熱性能および機械的強度が低下することがある。一方、嵩密度が0.20g/cm3を超えると、発泡成形体の軽量性が低下することがある。
尚、発泡前に、発泡性粒子の表面に、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、中鎖飽和脂肪酸トリグリセライド、硬化牛脂アミドなどの粉末状金属石鹸類を塗布しておくことが好ましい。塗布しておくことで、発泡性粒子の発泡工程において発泡粒子同士の結合を減少できる。
(発泡成形体)
本発明の発泡成形体は、本発明の発泡粒子を、発泡成形させて得られた有底円筒形状の発泡容器である。
本発明の発泡粒子の発泡成形体の形状は、特に限定されないが、有底円筒形状の発泡容器として好適である。
有底円筒形状の発泡容器としては、例えば、インスタントのカップ麺、飲料用カップなどの包装用および調理用の有底円筒形状の発泡容器などが挙げられる。
発泡成形体の密度の好ましい範囲は、0.02〜0.20g/cm3ある。発泡成形体の密度が0.02g/cm3未満では、発泡成形体に収縮が発生して外観性が低下することがある。加えて発泡成形体の断熱性能および機械的強度が低下することがある。一方、密度が0.20g/cm3を超えると、発泡成形体の軽量性が低下することがある。
本発明の発泡成形体は、本発明の発泡粒子を、発泡成形させて得られた有底円筒形状の発泡容器である。
本発明の発泡粒子の発泡成形体の形状は、特に限定されないが、有底円筒形状の発泡容器として好適である。
有底円筒形状の発泡容器としては、例えば、インスタントのカップ麺、飲料用カップなどの包装用および調理用の有底円筒形状の発泡容器などが挙げられる。
発泡成形体の密度の好ましい範囲は、0.02〜0.20g/cm3ある。発泡成形体の密度が0.02g/cm3未満では、発泡成形体に収縮が発生して外観性が低下することがある。加えて発泡成形体の断熱性能および機械的強度が低下することがある。一方、密度が0.20g/cm3を超えると、発泡成形体の軽量性が低下することがある。
発泡成形体は、発泡粒子を閉鎖金型内に充填し、熱媒体(例えば、加圧水蒸気など)で金型を加熱、その熱により発泡粒子を発泡させ、発泡粒子間の空隙を埋めると共に、発泡粒子を相互に融着させることにより一体化させることで、製造できる。その際、発泡成形体の密度は、例えば、金型内への発泡粒子の充填量を調整するなどして調製できる。
加熱発泡は、例えば、90〜120℃の熱媒体で、4〜10秒加熱することにより行うことが好ましい。熱媒体の成形蒸気圧(ゲージ圧)の好ましい範囲は、0.20〜0.26MPaである。
加熱発泡は、例えば、90〜120℃の熱媒体で、4〜10秒加熱することにより行うことが好ましい。熱媒体の成形蒸気圧(ゲージ圧)の好ましい範囲は、0.20〜0.26MPaである。
発泡粒子は、発泡成形体の成形前に、例えば常圧で、熟成させてもよい。発泡粒子の熟成温度の好ましい範囲は、20〜60℃である。熟成温度が低いと、発泡粒子の熟成時間が長くなることがある。一方、熟成温度が高いと、発泡粒子中の発泡剤が散逸して成形性が低下することがある。
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の例示にすぎず、本発明は以下の実施例のみに限定されない。
実施例および比較例においては、得られた発泡性粒子および発泡成形体を次のようにして評価した。
実施例および比較例においては、得られた発泡性粒子および発泡成形体を次のようにして評価した。
(粒度分布)
JIS Z8801に規定された、異なる目開きを有する複数種の篩(目開き4000μm、3350μm、2800μm、2360μm、2000μm、1700μm、1400μm、1180μm、1000μm、850μm、710μm、600μm、500μm、425μm、355μm、300μm、250μm、212μmおよび180μm)を、目開きの小さな篩から大きな篩となるように上に積み重ね、これを篩い機(株式会社徳寿工作所製、型式:ジャイロシフターGS−AIH)に装着する。
最上部の篩に発泡性粒子25gを投入し、所定の条件で篩を振動させて、発泡性粒子を分級する。
当該技術分野における発泡性粒子は、すべて目開き4000μmの篩を通過する。
JIS Z8801に規定された、異なる目開きを有する複数種の篩(目開き4000μm、3350μm、2800μm、2360μm、2000μm、1700μm、1400μm、1180μm、1000μm、850μm、710μm、600μm、500μm、425μm、355μm、300μm、250μm、212μmおよび180μm)を、目開きの小さな篩から大きな篩となるように上に積み重ね、これを篩い機(株式会社徳寿工作所製、型式:ジャイロシフターGS−AIH)に装着する。
最上部の篩に発泡性粒子25gを投入し、所定の条件で篩を振動させて、発泡性粒子を分級する。
当該技術分野における発泡性粒子は、すべて目開き4000μmの篩を通過する。
次に、各篩上に残留した発泡性粒子の平均粒子径を、その篩の目開きの大きさと次に大きな篩の目開きの大きさとの相加平均値として算出する。
例えば、目開き355μmの篩上に残留した発泡性粒子の平均粒子径は、その篩の目開きの大きさ355μmと次に大きな篩の目開きの大きさ425μmとの相加平均値として、(355+425)/2=390μmを得る。
また、目開き3550μmの篩上に残留した発泡性粒子の平均粒子径は、その篩の目開きの大きさ3550μmと次に大きな篩の目開きの大きさ4000μmとの相加平均値として、(3350+4000)/2=3675μmを得る。
表1に篩目開きと平均粒子径との対比を示す。
例えば、目開き355μmの篩上に残留した発泡性粒子の平均粒子径は、その篩の目開きの大きさ355μmと次に大きな篩の目開きの大きさ425μmとの相加平均値として、(355+425)/2=390μmを得る。
また、目開き3550μmの篩上に残留した発泡性粒子の平均粒子径は、その篩の目開きの大きさ3550μmと次に大きな篩の目開きの大きさ4000μmとの相加平均値として、(3350+4000)/2=3675μmを得る。
表1に篩目開きと平均粒子径との対比を示す。
次に、篩上に残留した発泡性粒子の重量Wを各篩毎に測定し、すべての(分級処理前の)発泡性粒子の重量25gに対する、各篩上に残留した発泡性粒子の重量比率R1(重量%)を算出する。
次いで、篩上の重量比率R1を、最も大きな目開きの篩上に残留した発泡性粒子の重量比率R1で除し、最大平均粒子径に対する重量比Xを得る。
次いで、最大粒子径の個数に対する各篩上に残留した発泡性粒子の個数比Yを次式により得る。
個数比Y=重量比X×(残留した最大平均粒子径/平均粒子径)3
得られた個数比Yから次式により各篩上に残留した発泡性粒子の個数比率R2を得る。
個数比率R2 = 個数比Y / Σ(各篩上の個数比Y)×100 (%)
次いで、篩上の重量比率R1を、最も大きな目開きの篩上に残留した発泡性粒子の重量比率R1で除し、最大平均粒子径に対する重量比Xを得る。
次いで、最大粒子径の個数に対する各篩上に残留した発泡性粒子の個数比Yを次式により得る。
個数比Y=重量比X×(残留した最大平均粒子径/平均粒子径)3
得られた個数比Yから次式により各篩上に残留した発泡性粒子の個数比率R2を得る。
個数比率R2 = 個数比Y / Σ(各篩上の個数比Y)×100 (%)
(平均粒子径)
次いで、各篩上に残留した発泡性粒子の平均粒子径に、その個数比率R2を乗じた値を算出し、それらの値の総和を発泡性粒子の平均粒子径(μm)とする。
平均粒子径 = Σ(各篩上の個数比率R2 × 各篩上粒子の平均粒子径)
次いで、各篩上に残留した発泡性粒子の平均粒子径に、その個数比率R2を乗じた値を算出し、それらの値の総和を発泡性粒子の平均粒子径(μm)とする。
平均粒子径 = Σ(各篩上の個数比率R2 × 各篩上粒子の平均粒子径)
(CV値)
また、発泡性粒子の粒度分布の変動係数CV値(標準偏差)は、上記の各篩毎の発泡性粒子の平均粒子径d、発泡性粒子の全体の平均粒子径Dと、各篩上に残留した発泡性粒子の総樹脂粒子に対する個数比率R2に基づき、次式により算出する。
CV値 = √[Σ{(d−D)2/100}]/D×100 (%)
また、発泡性粒子の粒度分布の変動係数CV値(標準偏差)は、上記の各篩毎の発泡性粒子の平均粒子径d、発泡性粒子の全体の平均粒子径Dと、各篩上に残留した発泡性粒子の総樹脂粒子に対する個数比率R2に基づき、次式により算出する。
CV値 = √[Σ{(d−D)2/100}]/D×100 (%)
(芳香族化合物の総量測定)
発泡性粒子1gを精秤し、これに0.1重量%のシクロペンタノールを含有するジメチルホルムアミド溶液1mlを内部標準液として加え、さらにジメチルホルムアミドを加えて25mlとして測定溶液を調製する。得られた測定溶液1.8μlを、温度230℃に設定したガスクロマトグラフ装置(株式会社島津製作所製 型式:GC−14B)の試料気化室に供給し、下記の条件で測定されたガスクロマトグラフから測定対象となる芳香族化合物のチャートを得、予め測定しておいた、測定対象となる芳香族化合物の検量線に基づいて、芳香族化合物量およびそれらの総量(ppm)を算出する。
発泡性粒子1gを精秤し、これに0.1重量%のシクロペンタノールを含有するジメチルホルムアミド溶液1mlを内部標準液として加え、さらにジメチルホルムアミドを加えて25mlとして測定溶液を調製する。得られた測定溶液1.8μlを、温度230℃に設定したガスクロマトグラフ装置(株式会社島津製作所製 型式:GC−14B)の試料気化室に供給し、下記の条件で測定されたガスクロマトグラフから測定対象となる芳香族化合物のチャートを得、予め測定しておいた、測定対象となる芳香族化合物の検量線に基づいて、芳香族化合物量およびそれらの総量(ppm)を算出する。
(測定条件)
検出器:FID
加熱炉:島津製作所社製 商品名「PYR−1A」
カラム:信和化工社製(3mm径×3m)
液相:Squalane 25重量%
担体:Shimalite 60〜80 NAW
加熱炉温度:180℃
カラム温度: 70℃
検出器温度:110℃
注入口温度:110℃
キャリア−ガス:窒素
キャリアーガス流量:60ミリリットル/分
検出器:FID
加熱炉:島津製作所社製 商品名「PYR−1A」
カラム:信和化工社製(3mm径×3m)
液相:Squalane 25重量%
担体:Shimalite 60〜80 NAW
加熱炉温度:180℃
カラム温度: 70℃
検出器温度:110℃
注入口温度:110℃
キャリア−ガス:窒素
キャリアーガス流量:60ミリリットル/分
(リップ強度測定)
測定試料として、平面円形状の底面部(直径:68mm、厚さ:2mm)とこの底面部の外周縁から斜め上方に向かって徐々に拡径する円筒状周壁部(上端開口径:96mm、高さ:106mm、厚さ:2mm)の形状を有する発泡成形カップを用意する。
また、平坦な下端面に、幅4mm、深さ4mm、長さ60mmで且つ両端が開口してなる溝部を形成した押圧具を用意する。
万能材料試験機(株式会社東洋精機製、型式:STROGRAPH−R2)に設置した水平な支持板上に、発泡成形カップをその底面部が垂直方向を向いた状態に横置きする。
次いで、横置き状態の発泡成形カップにおける鍔部の最上部に、押圧具の溝部における長さ方向の中央部を嵌め込んだ状態で、押圧具を速度50mm/分で垂直下方に向かって移動させて発泡成形体の開口部に扁平応力を上下方向に加え、発泡成形カップの開口部を扁平な状態に変形させる。
そして、発泡成形カップの開口端に、カップに印加した荷重を経時的に測定しながら、押圧具をその内外方向に貫通する亀裂が発生するまで垂直下方に向かって移動させ、この時の最大押圧強度をリップ強度(N)とする。
測定試料として、平面円形状の底面部(直径:68mm、厚さ:2mm)とこの底面部の外周縁から斜め上方に向かって徐々に拡径する円筒状周壁部(上端開口径:96mm、高さ:106mm、厚さ:2mm)の形状を有する発泡成形カップを用意する。
また、平坦な下端面に、幅4mm、深さ4mm、長さ60mmで且つ両端が開口してなる溝部を形成した押圧具を用意する。
万能材料試験機(株式会社東洋精機製、型式:STROGRAPH−R2)に設置した水平な支持板上に、発泡成形カップをその底面部が垂直方向を向いた状態に横置きする。
次いで、横置き状態の発泡成形カップにおける鍔部の最上部に、押圧具の溝部における長さ方向の中央部を嵌め込んだ状態で、押圧具を速度50mm/分で垂直下方に向かって移動させて発泡成形体の開口部に扁平応力を上下方向に加え、発泡成形カップの開口部を扁平な状態に変形させる。
そして、発泡成形カップの開口端に、カップに印加した荷重を経時的に測定しながら、押圧具をその内外方向に貫通する亀裂が発生するまで垂直下方に向かって移動させ、この時の最大押圧強度をリップ強度(N)とする。
(実施例1)
内容積106Lの撹拌機付きオートクレーブに、スチレン単量体48kg、重合開始剤としてのベンゾイルパーオキサイド122.4g、t−ブチルパーオキシベンゾエート21g、懸濁安定剤としてのリン酸三カルシウム144g、アニオン界面活性剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ2.4gならびに水性媒体としてのイオン交換水37.3kgを供給した後、撹拌羽を撹拌速度200rpmで回転させ混合溶液を撹拌させて水性懸濁液を調製した。
次いで、撹拌羽を撹拌速度200rpmで回転させ混合溶液を撹拌させながら、オートクレーブ内の温度を、90℃まで加熱して同温度で6時間保持し、さらに125℃まで加熱して同温度で2時間保持した後、25℃まで冷却し、オートクレーブ内から生成された粒子を回収し、脱水、乾燥を経てポリスチレン系樹脂粒子(約45kg)を得た。
内容積106Lの撹拌機付きオートクレーブに、スチレン単量体48kg、重合開始剤としてのベンゾイルパーオキサイド122.4g、t−ブチルパーオキシベンゾエート21g、懸濁安定剤としてのリン酸三カルシウム144g、アニオン界面活性剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ2.4gならびに水性媒体としてのイオン交換水37.3kgを供給した後、撹拌羽を撹拌速度200rpmで回転させ混合溶液を撹拌させて水性懸濁液を調製した。
次いで、撹拌羽を撹拌速度200rpmで回転させ混合溶液を撹拌させながら、オートクレーブ内の温度を、90℃まで加熱して同温度で6時間保持し、さらに125℃まで加熱して同温度で2時間保持した後、25℃まで冷却し、オートクレーブ内から生成された粒子を回収し、脱水、乾燥を経てポリスチレン系樹脂粒子(約45kg)を得た。
次に内容積106Lの撹拌機付きオートクレーブに、発泡剤含浸用として得られたポリスチレン系樹脂粒子45kgを、水39.6kg、分散剤としての酸化マグネシウム283g、界面活性剤としてのポリオキシアルキレンブロックポリマー39.6g、気泡調整剤としてのジ−ラウリル−3,3’−チオジプロピオネート11.3g、滑剤としてのエチレンビスステアリン酸アマイド13.2gおよび12−ヒドロキシステアリン酸アマイド13.2gと共に供給した。
次いで、撹拌羽を撹拌速度150rpmで回転させ混合溶液を撹拌しながら、オートクレーブ内の温度を110℃まで加熱した後、発泡剤としてプロパン302gおよびペンタン(n−ペンタン/i−ペンタン(重量比)=4/1)2.7kgを窒素加圧により圧入し、撹拌下、同温度で2時間保持した。
次いで、オートクレーブ内の温度を25℃まで冷却し、オートクレーブ内から粒子を回収し、脱水、乾燥を経て発泡性粒子(約48kg)を得た。
次いで、撹拌羽を撹拌速度150rpmで回転させ混合溶液を撹拌しながら、オートクレーブ内の温度を110℃まで加熱した後、発泡剤としてプロパン302gおよびペンタン(n−ペンタン/i−ペンタン(重量比)=4/1)2.7kgを窒素加圧により圧入し、撹拌下、同温度で2時間保持した。
次いで、オートクレーブ内の温度を25℃まで冷却し、オートクレーブ内から粒子を回収し、脱水、乾燥を経て発泡性粒子(約48kg)を得た。
次いで、JIS Z8801に規定された(以下の篩も同様)目開き500μmの篩500(外径:200mm、内容積:約 0.2L、以下の篩も同様)を装着した篩い機(株式会社徳寿工作所製、型式:ジャイロシフターGS−AIH)を用いて、得られた発泡性粒子を篩い分けた。
続いて、篩い機の篩500を目開き425μmの篩425に交換し、篩500を通過した発泡性粒子を篩い分けた。篩上の残留した発泡性粒子を粒子aとして回収した。
さらに、篩い機の篩425を目開き355μmの篩355に交換し、篩425を通過した発泡性粒子を篩い分けた。篩上の残留した発泡性粒子を粒子bとして回収した。
また、篩い機の篩355を目開き300μmの篩300に交換し、篩355を通過した発泡性粒子を篩い分けた。篩上の残留した発泡性粒子を粒子cとして回収した。
回収された発泡性粒子を、粒子a、粒子bおよび粒子cがそれぞれ78.0重量%、22.0重量%および0重量%の重量割合になるように混合した(2kg)。
続いて、篩い機の篩500を目開き425μmの篩425に交換し、篩500を通過した発泡性粒子を篩い分けた。篩上の残留した発泡性粒子を粒子aとして回収した。
さらに、篩い機の篩425を目開き355μmの篩355に交換し、篩425を通過した発泡性粒子を篩い分けた。篩上の残留した発泡性粒子を粒子bとして回収した。
また、篩い機の篩355を目開き300μmの篩300に交換し、篩355を通過した発泡性粒子を篩い分けた。篩上の残留した発泡性粒子を粒子cとして回収した。
回収された発泡性粒子を、粒子a、粒子bおよび粒子cがそれぞれ78.0重量%、22.0重量%および0重量%の重量割合になるように混合した(2kg)。
次いで、得られた3種の粒子径の粒子を混合した発泡性粒子2kgならびに表面処理剤としてのプロピレングリコール0.8g、ポリエチレングリコール0.2g、中鎖飽和脂肪酸トリグリセライド0.1g、硬化牛脂アマイド0.1gおよびステアリン酸亜鉛11.0gをポリ袋内で5分間混合し、発泡性粒子の表面を表面処理剤により被覆処理した。
次いで、得られた表面処理済みの発泡性粒子を、温度15℃の保冷庫で24時間放置した後、予備発泡機(近江製、型式:NS−91MC)に供給して嵩倍率10倍に予備発泡させてポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を得た。
次いで、得られたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を、室温で24時間放置した後、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子約7gを、天地圧縮強度測定用の発泡成形カップの金型のキャビティ(内容積:68mL)内に充填し、ゲージ圧0.24MPaの水蒸気を4秒間導入して加熱成形を行なった。
次いで、金型のキャビティ内を冷却した後、金型内から有底円筒状の発泡成形カップを得、その天地圧縮強度を測定した。
得られた結果を、発泡性粒子の粒径分布、平均粒子径およびCV値と共に表2に示す。
次いで、金型のキャビティ内を冷却した後、金型内から有底円筒状の発泡成形カップを得、その天地圧縮強度を測定した。
得られた結果を、発泡性粒子の粒径分布、平均粒子径およびCV値と共に表2に示す。
(実施例2)
粒径分布a、bおよびcをそれぞれ100.0重量%、0重量%および0重量%としたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体のカップを得、その有機化合量およびリップ強度を測定した。
得られた結果を、発泡性粒子の粒径分布、平均粒子径およびCV値と共に表2に示す。
粒径分布a、bおよびcをそれぞれ100.0重量%、0重量%および0重量%としたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体のカップを得、その有機化合量およびリップ強度を測定した。
得られた結果を、発泡性粒子の粒径分布、平均粒子径およびCV値と共に表2に示す。
(実施例3)
粒径分布a、bおよびcをそれぞれ81.3重量%、18.7重量%および0重量%としたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体のカップを得、その有機化合量およびリップ強度を測定した。
得られた結果を、発泡性粒子の粒径分布、平均粒子径およびCV値と共に表2に示す。
粒径分布a、bおよびcをそれぞれ81.3重量%、18.7重量%および0重量%としたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体のカップを得、その有機化合量およびリップ強度を測定した。
得られた結果を、発泡性粒子の粒径分布、平均粒子径およびCV値と共に表2に示す。
(比較例1)
粒径分布a、bおよびcをそれぞれ17.2重量%、55.1重量%および27.7重量%としたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体のカップを得、その有機化合量およびリップ強度を測定した。
得られた結果を、発泡性粒子の粒径分布、平均粒子径およびCV値と共に表2に示す。
粒径分布a、bおよびcをそれぞれ17.2重量%、55.1重量%および27.7重量%としたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体のカップを得、その有機化合量およびリップ強度を測定した。
得られた結果を、発泡性粒子の粒径分布、平均粒子径およびCV値と共に表2に示す。
(比較例2)
粒径分布a、bおよびcをそれぞれ71.4重量%、28.6重量%および0重量%としたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体のカップを得、その有機化合量およびリップ強度を測定した。
得られた結果を、発泡性粒子の粒径分布、平均粒子径およびCV値と共に表2に示す。
粒径分布a、bおよびcをそれぞれ71.4重量%、28.6重量%および0重量%としたこと以外は実施例1と同様にして発泡成形体のカップを得、その有機化合量およびリップ強度を測定した。
得られた結果を、発泡性粒子の粒径分布、平均粒子径およびCV値と共に表2に示す。
表2の結果から、発泡性粒子の全重量に対して、スチレン系単量体、トルエン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼンおよびキシレンの総量として0〜300ppmの芳香族化合物を含有し、かつ420μm以上480μm未満の平均粒子径および0〜10%の粒度分布の変動係数CV値を有する発泡性粒子を発泡成形させて得られた有底円筒形状の発泡容器である発泡成形体(実施例1〜3)は、従来の発泡成形体(比較例1)と比較してリップ強度に優れていることがわかる。
また、425μm以上500μm未満の粒子径および355μm以上425μm未満の粒子径の粒子数の割合a%およびb%が70≦aおよびb≦30の関係をさらに満たす発泡性粒子を発泡成形させて得られた有底円筒形状の発泡容器である発泡成形体(実施例1〜3)は、従来の発泡成形体(比較例2)と比較してリップ強度にさらに優れていることがわかる。
また、425μm以上500μm未満の粒子径および355μm以上425μm未満の粒子径の粒子数の割合a%およびb%が70≦aおよびb≦30の関係をさらに満たす発泡性粒子を発泡成形させて得られた有底円筒形状の発泡容器である発泡成形体(実施例1〜3)は、従来の発泡成形体(比較例2)と比較してリップ強度にさらに優れていることがわかる。
Claims (5)
- 予め予備発泡させたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡させて有底円筒形状の発泡容器を成形するための発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であり、
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全重量に対して、スチレン系単量体、トルエン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼンおよびキシレンの総量として0〜300ppmの芳香族化合物を含有し、かつ前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、420μm以上480μm未満の平均粒子径および0〜10%の粒度分布の変動係数CV値を有することを特徴とする発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。 - 前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全粒子数に対する、425μm以上500μm未満の粒子径および355μm以上425μm未満の粒子径をそれぞれ有する前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の粒子数の割合をa%およびb%としたときに、70≦aおよびb≦30の関係をさらに満たす請求項1に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- 請求項1または2に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を発泡して得られた発泡粒子。
- 請求項3に記載の発泡粒子を、発泡成形させて得られた有底円筒形状の発泡容器である発泡成形体。
- 請求項1または2に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法あり、温度90℃で6時間処理した後、温度125℃で2時間処理するスチレン系単量体の重合工程を含むことを特徴とする発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012076794A JP2013203978A (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法およびその用途 |
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Publications (1)
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JP2012076794A Pending JP2013203978A (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法およびその用途 |
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JP (1) | JP2013203978A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015113418A (ja) * | 2013-12-12 | 2015-06-22 | 積水化成品工業株式会社 | 異音防止用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、予備発泡粒子、及び発泡成形体 |
JP2020084077A (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | 株式会社カネカ | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子およびその利用 |
-
2012
- 2012-03-29 JP JP2012076794A patent/JP2013203978A/ja active Pending
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JP7184612B2 (ja) | 2018-11-28 | 2022-12-06 | 株式会社カネカ | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子およびその利用 |
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