JP2013203665A - 5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法 - Google Patents

5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な方法により、効率的かつ経済的に高純度の5−ヒドロキシメチルフルフラールを製造する方法を提供する。
【解決手段】下記(a)〜(c)の工程を含む、5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法である。
(a)反応溶媒の存在下、糖原料を脱水反応させ、該反応溶媒中に5−ヒドロキシメチルフルフラールを生成させて、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む反応溶媒を得る工程
(b)前記(a)で得られた5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む反応溶媒から、5−ヒドロキシメチルフルフラールを疎水性溶媒中に抽出して、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む疎水性溶媒を得る工程
(c)前記(b)で得られた、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む疎水性溶媒から、水中に5−ヒドロキシメチルフルフラールを抽出して、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む水溶液を得る工程
【選択図】なし

Description

本発明は、5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法に関する。
5−ヒドロキシメチルフルフラール(以下、「HMF」ということがある)は、バイオリファイナリー基幹物質としてPET代替樹脂や燃料、化成品、界面活性剤、香粧品などの中間体原料として期待されている。また、血液の抗凝固作用など多面的薬理作用から、近年では医薬品(例えば鎌型赤血球病治療薬)や機能性食品などへの展開も期待されている。
HMFは、六炭糖骨格を含有する原料を分子内脱水させることで生成することが知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1〜3参照)。また、HMFを合成する際、レブリン酸、蟻酸、糖縮合物、HMF重合物、フミン様物質など多くの副産物が生成することが知られている。
こうした副生成物に加え、残存原料、反応中間体、反応溶媒や触媒の存在するHMFの夾雑物から高純度なHMFを得る技術として、例えば、高真空条件下、低温で短い蒸留経路で蒸留する方法や、ポリエチレングリコールを添加する蒸留手法が知られている(例えば、特許文献2、3参照)。
また、合成反応後のHMFの夾雑物から高純度なHMFを得る他の技術として、HMFやHMF二量体を、吸着剤を用いて分離する手法や、カラムクロマトグラフィーによる精製法が知られている(例えば、特許文献3〜5参照)。
特開昭55−53280号公報 米国特許出願公開第2008/0200698号明細書 米国特許出願公開第2011/0137052号明細書 特開2007−277198号公報 米国特許第4740605号明細書
Ind.Eng.Chem.Res,45,2163‐2173(2006) Science,312,1933‐1937(2006) Science,316,1597‐1600(2007)
しかしながら、これらの精製技術は、いずれも収率が低いなど生産性に課題がある。また、精製処理後に吸着・分離剤の廃棄又は煩雑な再生処理等が必要であり、環境配慮性や経済性に欠ける。
そこで、本発明の課題は、簡便な方法により、効率的かつ経済的に高純度のHMFを製造する方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、互いに混和性の低い2種以上の溶媒を用いた抽出手法によって前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記(a)〜(c)の工程を含む、5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法を提供する。
(a)反応溶媒の存在下、糖原料を脱水反応させ、該反応溶媒中に5−ヒドロキシメチルフルフラールを生成させて、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む反応溶媒を得る工程
(b)前記(a)で得られた5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む反応溶媒から、5−ヒドロキシメチルフルフラールを疎水性溶媒中に抽出して、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む疎水性溶媒を得る工程
(c)前記(b)で得られた、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む疎水性溶媒から、水中に5−ヒドロキシメチルフルフラールを抽出して、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む水溶液を得る工程
本発明によれば、簡便な方法により効率的かつ経済的に高純度のHMFを製造することができる。
本発明の5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法は、下記(a)〜(c)の工程を含む。
(a)反応溶媒の存在下、糖原料を脱水反応させ、該反応溶媒中に5−ヒドロキシメチルフルフラールを生成させて、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む反応溶媒を得る工程(以下「工程a」ということがある)
(b)前記(a)で得られた5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む反応溶媒から、5−ヒドロキシメチルフルフラールを疎水性溶媒中に抽出して、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む疎水性溶媒を得る工程(以下「工程b」ということがある)
(c)前記(b)で得られた、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む疎水性溶媒から、水中に5−ヒドロキシメチルフルフラールを抽出して、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む水溶液を得る工程(以下「工程c」ということがある)
本発明の製造方法により、高純度のHMFが製造できる理由は明らかではないが、工程bにより、HMFよりも高極性な物質(糖、糖縮合物、酸、触媒等)が除去され、工程cにより、HMFより低極性な物質(HMF重合物、フミン様物質等)が除去されることにより、糖原料からHMFの合成反応中に生ずる不純物が効率よく除去されるためであると推測される。
<工程a>
本発明方法における工程aは、反応溶媒の存在下、糖原料を脱水反応させて、反応溶媒中にHMFを生成させて、HMFを含む反応溶媒を得る工程である。
(反応形態)
工程aの反応形態は特に限定されず、バッチ式でも半回分式でも連続式でもよく、これらを組み合わせた反応形態でもよい。生産性向上の観点からは、半回分式反応及び連続式反応が好ましく、操作の簡易さの観点からは、バッチ式反応が好ましい。
(糖原料)
工程aで使用される糖原料は、天然由来のものでも、人工的に合成されたものでもよく、それらの混合物であってもよい。糖原料の具体例としては、単糖、二糖、オリゴ糖、多糖等の糖類が挙げられる。
前記単糖としては、フルクトース、グルコース、ガラクトース、マンノース、ソルボースなどが挙げられる。二糖としては、スクロース、マルトース、セロビオース、ラクトースなどが挙げられる。前記オリゴ糖類としては任意の単糖類の組み合わせなどが、前記多糖類としては任意の単糖類の組み合わせやデンプン、セルロース、イヌリンなどが挙げられる。
また、糖原料としては、前記糖類を含有する混合物であるデンプン、サトウキビ、シュガービート、大豆などに由来する糖液、並びにその精製中間物及びその精製副産物、例えば高フルクトースコーンシロップ、精製糖、粗糖、廃糖蜜、転化糖、異性化糖等を用いることができる。
工程aで使用される糖原料は、HMFを経済的かつ効率的に製造する観点から、フルクトースを含む糖原料であることが好ましい。フルクトースを含む糖原料としては、好ましくは、例えば、フルクトース、フルクトースと任意の単糖を組み合わせた二糖、フルクトースと任意の単糖を組み合わせたオリゴ糖、フルクトースと任意の単糖を組み合わせた多糖、高フルクトースコーンシロップ、並びにその精製中間体、及びその精製副産物、大豆糖液、サトウキビやシュガービートに由来する糖液及びその糖液から得られる精製糖、粗糖、廃糖蜜、転化糖、並びにイヌリン等が挙げられる。このうち、HMFを経済的かつ効率的に製造する観点から、グルコースとフルクトースの混合物、精製糖、粗糖、廃糖蜜、フルクトース、スクロース、又はイヌリンがより好ましい。
フルクトースを含まない、又はフルクトース含有量が少ない糖原料を用いる場合は、あらかじめ前処理を行い、フルクトース含有量を増加させてもよい。前記前処理の具体例としては、酵素や化学物質による異性化処理や加水分解処理、酸処理、塩基処理等が挙げられる。このうち、生産性ならびに経済性の観点から、酵素を用いた前処理がより好ましく、異性化酵素処理を含む前処理がより好ましい。
工程aにおいて、糖原料の反応溶媒中の濃度としては、反応速度向上およびHMFの収率向上を両立する観点から、好ましくは0.1〜80質量%、より好ましくは、0.5〜70質量%、更に好ましくは1〜60質量%、更に好ましくは3〜50質量%である。
(脱水反応)
工程aにおける糖原料からHMFの合成反応は、六炭糖、主にはフルクトースからの3分子脱水反応である。この脱水反応はHMFの生産性向上、得られるHMFの純度向上の観点から、反応溶媒および触媒を用いて行うことが好ましい。
(反応溶媒)
工程aで用いられる反応溶媒は、HMFの生産性向上、得られるHMFの純度向上の観点から、極性溶媒が好ましい。好ましい極性溶媒としては、水、高極性非プロトン性有機溶媒、及びイオン性液体からなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。
前記高極性非プロトン性有機溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルモルホリン、N−メチル−2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、テトラメチルウレア、アセトニトリル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランおよびアセトン等が挙げられる。
前記イオン性液体としては、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド等のイミダゾリウム塩類;1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミド等のピロリジニウム塩類;1−ブチル−1−メチルピペリジニウムトリフラート等のピペリジニウム塩類;1−ブチルピリジニウムテトラフルオロボレート等のピリジニウム塩類;テトラブチルアンモニウムクロリド等のアンモニウム塩類;テトラブチルアンモニウムブロミド等のホスホニウム塩類;トリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等のスルホニウム塩類等が挙げられる。
このうち、HMFの生産性向上、得られるHMFの純度向上、操作性、経済性の観点からは、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、イミダゾリウム塩類、及びピリジニウム塩類からなる群から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、水、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリジノン、及びイミダゾリウム塩からなる群から選ばれる1種又は2種以上が更に好ましく、水、ジメチルスルホキシド、及びイミダゾリウム塩類からなる群から選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましい。
(疎水性溶媒)
本発明では、HMFの生産性向上、副成物の生成抑制、及び得られるHMFの純度向上の観点から、反応溶媒として水を用いる場合には、工程aと後述する工程bとを同時に行うことが好ましい。具体的には、工程aにおける脱水反応を、水及び疎水性溶媒の存在下で行うことにより、水中にHMFを生成させつつ、生成したHMFの少なくとも一部を疎水性溶媒中に移行させて、HMFを含む水、及びHMFを含む疎水性溶媒を得ることが好ましい。
工程aと工程bとを同時に行う場合に使用される疎水性溶媒は、HMFの生産性向上、副成物の生成抑制、及び得られるHMFの純度向上の観点から、水と混和性が低く、水相−疎水性溶媒相が相分離するものであることが好ましい。具体的には、水−オクタノール分配係数(LogP値)が、好ましくは0.4以上であり、より好ましくは0.5以上であり、更に好ましくは0.5〜10の範囲であり、より更に好ましくは0.5〜7の範囲、より更に好ましくは0.5〜5の範囲である。
生産性の向上、副成物の生成抑制、及び得られるHMFの純度向上、ならびに反応温度や触媒に対する安定性の観点の観点から、工程aと工程bとを同時に行う場合に使用される疎水性溶媒としては、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、n−ブタノール、2−ブタノール、n−アミルアルコール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、トルエン、キシレン、ベンゼン、クメン、イソホロン、酢酸エチル、酢酸プロピル及び酢酸ブチルからなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくは、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、n−ブタノール、2−ブタノール、トルエン、及びイソホロンからなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、更に好ましくはメチルイソブチルケトン、イソホロン、及びトルエンからなる群から選ばれる1種又は2種以上である。
工程aと工程bとを同時に行う場合の前記疎水性溶媒の使用量は、経済性ならびにHMFの副生成物の生成抑制、及び設備負荷低減の観点から、反応溶媒として使用する水に対して0.01〜100000質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜50000質量%、より好ましくは0.2〜25000質量%、更に好ましくは1〜10000質量%、より更に好ましくは2〜7500質量%、より更に好ましくは5〜5000質量%、より更に好ましくは10〜2500質量%である。
(反応温度)
工程aにおける反応温度は、用いる触媒の種類、反応溶媒および反応形式にもよるが、反応速度の向上、および副産物の生成抑制の観点から、好ましくは50〜300℃、より好ましくは60〜280℃、更に好ましくは70〜270℃、更に好ましくは80〜260℃、更に好ましくは90〜250℃、更に好ましくは100〜240℃である。
(反応圧力)
工程aにおける反応圧力は、用いる触媒の種類、反応溶媒および反応形式にもよるが、反応速度の向上、副産物の生成量低減、および設備負荷低減の観点から、好ましくは0.01MPa〜40MPa、より好ましくは0.05MPa〜20MPa、更に好ましくは0.1MPa〜15MPaである。
(触媒)
工程aは、HMFの生産性向上、HMFの選択性向上の観点から、脱水反応を触媒の存在下で行うことが好ましい。触媒としては、均一系触媒および不均一系触媒のいずれも用いることができ、酸触媒が好ましい。
例えば、均一系触媒として、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、ホウ酸等の無機酸類;p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸等のスルホン酸類;酢酸、レブリン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸等のカルボン酸類;及びそれらの中和塩類等が挙げられる。
不均一系触媒としては、例えば、アンバーリスト、アンバーライト、ダイヤイオン等に代表される強酸性陽イオン交換樹脂類;ゼオライト、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−チタニシア、チタニア、スズ−チタニア、ニオビアなどの金属酸化物、粘土、硫酸化ジルコニアに代表される硫酸固定化触媒、リン酸化チタニアに代表されるリン酸固定化触媒、ヘテロポリ酸類、塩化アルミニウムや塩化クロム等のルイス酸としての作用がある金属塩;及びこれらの混合物等が挙げられる。
このうち、工程aで用いる触媒としては、HMF収率向上、および経済性の観点から、無機酸類、カルボン酸類、強酸性陽イオン交換樹脂類、硫酸固定化触媒、及びリン酸固定化触媒からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、より好ましくは無機酸類、カルボン酸類、及び強酸性陽イオン交換樹脂類からなる群から選ばれる1以上、更に好ましくは、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、ホウ酸、酢酸、レブリン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、及びそれらの中和塩からなる群から選ばれる1種以上、更に好ましくは硫酸、塩酸、リン酸、酢酸、レブリン酸、シュウ酸、ホウ酸及びそれらの中和塩からなる群から選ばれる1種以上、更に好ましくは硫酸、塩酸、リン酸、及びそれらの中和塩からなる群から選ばれる1種以上である。
(触媒使用量)
工程aにおける触媒の使用量は、反応系内のpHやHMF生産性の向上、副産物の生成抑制、および経済性の観点から、均一系触媒を用いる場合は、糖原料に対して0.001〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.005〜30質量%、更に好ましくは0.01〜20質量%、更に好ましくは0.025〜15質量%、更に好ましくは0.05〜10質量%である。不均一系触媒を用いる場合、例えば触媒固定床を用いた連続式反応を行う場合はこの限りではない。
(中和工程)
工程aにおいて酸触媒を使用する場合、もしくは反応終了後の系内が酸性の状態である場合、HMFの純度向上の観点から、反応終了後または後述する工程bの終了後に中和することが好ましく、反応終了後に中和することがより好ましい。
好ましい中和剤としては、塩基性物質、例えば、陰イオン交換樹脂、塩基性ゼオライト、塩基性粘土鉱物、アルカリ金属水酸化モノ、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金炭酸塩、有機アミン類、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、及びアンモニウム塩類等が挙げられる。このうち、経済性の観点から、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩及び有機アミンが好ましく、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物がより好ましい。
中和を行う場合、HMF収率向上ならびにHMFの純度向上の観点から、中和後の溶液のpHは、4〜10が好ましく、5〜9がより好ましく、6〜8が更に好ましい。
(不溶物の除去)
工程aにおいて、反応条件や触媒種、触媒量、糖原料及びその濃度によっては反応中に不溶物が生成することがある。この不溶物は、糖原料中の糖の分子内及び分子間脱水による無水糖や糖縮合体、HMF同士の縮重合によるHMFポリマー、HMF、糖原料、反応中間体、およびHMFの過反応生成物から生成するフミン質であると推測される。この不溶物は必要に応じて、濾過や遠心分離などにて除去することが好ましい。該除去工程は、後述する工程b又は工程cの後に行ってもよい。
<工程b>
本発明方法における工程bは、前記工程aで得られたHMFを含む反応溶媒から、HMFを疎水性溶媒中に抽出して、HMFを含む疎水性溶媒を得る工程である。
抽出方法の具体例としては、HMFを含む反応溶媒と、疎水性溶媒とを混合し、疎水性溶媒中にHMFを抽出する方法や、HMFを含む反応溶媒から溶媒を一旦留去して濃縮物を得た後、前記濃縮物に、前記反応溶媒として使用し得る溶媒と疎水性溶媒とを添加して、疎水性溶媒中にHMFを抽出する方法等が挙げられる。
工程aおよび工程bを同時に行う場合には、工程aおよび工程bを同時に行った後に、さらに前記工程aで得られたHMFを含む反応溶媒水から、HMFを疎水性溶媒中に抽出する工程bを行うことが好ましい。
経済性ならびに設備負荷低減、HMFの抽出効率向上の観点から、工程bを行う前に、工程aで得られたHMFを含む反応溶媒を適宜濃縮してもよい。その際、濃縮の方法としては、例えば減圧濃縮や、浸透膜を用いる方法、蒸散、凍結乾燥などが挙げられる。減圧濃縮を行う場合は、HMFの熱安定性の観点から、反応溶媒を留去できる十分な減圧条件のもと、150℃以下で行うことが好ましく、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは100℃以下、更に好ましくは80℃以下である。
工程bを行う前に、工程aで得られたHMFを含む反応溶媒を濃縮する場合、溶液量および操作性向上、ならびにHMF純度向上の観点から、工程bにおいて、使用される疎水性溶媒に加えて水を添加してもよい。用いられる水としては、経済性ならびにHMF純度向上の観点から、蒸留水、イオン交換水又は純水が好ましい。
(疎水性溶媒)
工程bにおいて使用される疎水性溶媒は、HMFの生産性向上、副成物の生成抑制、及び得られるHMFの純度向上の観点から、水と混和性が低く、水相−疎水性溶媒相の相分離するものであることが好ましい。
また、工程bで使用される疎水性溶媒は、前記と同様の観点から、水-オクタノール分配係数(LogP値)が0.4以上であることが好ましく、より好ましくは0.5以上であり、更に好ましくは0.5〜10の範囲である。
工程bで用いる好ましい疎水性溶媒としては、水-オクタノール分配係数が0.4以上である脂肪族ケトン類、脂肪族エーテル類、脂肪族アルコール類、脂肪族エステル類、ラクトン類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、疎水性イオン性液体類等が挙げられる。このうち、HMFの抽出効率および疎水性溶媒の水への溶解量抑制の観点から、3-メチル−2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、5−メチル−3−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、イソホロン、テトラヒドロフラン、フルフラール、フルフリルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、n−アミルアルコール、イソペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、クロロメタン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、トリクロロエタン、ジエチルエーテル、メチル-tert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、トルエン、キシレン、ベンゼン、クメン、デカン、デセン、ドデカン、ドデセン、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル、酢酸エチル、酢酸プロピル、及び酢酸ブチルからなる群から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、より好ましくは、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、n−ブタノール、2−ブタノール、n−アミルアルコール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、メチル-tert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、トルエン、ヘキサン、酢酸プロピル、及び酢酸ブチルからなる群から選ばれる1種又は2種以上、更に好ましくは、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、及びヘキサンからなる群から選ばれる1種又は2種以上である。
抽出は、例えば、バッチ式抽出や、向流式抽出等を行うことができる。抽出時の温度は、HMFの熱安定性の観点から、好ましくは5〜120℃、より好ましくは10〜100℃、更に好ましくは15〜80℃である。
抽出処理一回あたりに使用される疎水性溶媒の量は特に限定されないが、HMFの抽出効率向上の観点から、例えばバッチ式の抽出手法を行う場合は反応溶媒又は水との質量比率(反応溶媒又は水:疎水性溶媒)で、好ましくは1:0.1〜1:100、より好ましくは1:0.2〜1:50、更に好ましくは1:0.5〜1:20である。
(不溶物の除去)
工程bにおいて、使用する糖原料、溶媒、触媒等の種類により不溶物が生成することがある。これは無水糖や糖縮合体、HMF同士の縮重合によるHMFポリマー、ならびにHMF、糖原料、反応中間体およびHMFの過反応生成物から生成するフミン質であると推測される。この不溶物は必要に応じて、濾過や遠心分離等により除去することが好ましい。該除去工程は、工程bの後に行ってもよく、後述する工程cの後に行ってもよい。
<工程c>
本発明方法における工程cは、前述の工程bで得られたHMFを含む疎水性溶媒から、水中にHMFを抽出して、HMFを含む水溶液を得る工程である。
抽出方法の具体例としては、HMFを含む疎水性溶媒と水とを混合して、HMFを水中に抽出する方法や、HMFを含む疎水性溶媒から疎水性溶媒を一旦留去した後、前記疎水性溶媒と水とを添加して、水中にHMFを抽出する方法等が挙げられる。
設備負荷の低減、HMFの抽出効率向上の観点から、工程bの終了後、工程cの前に、抽出に用いた疎水性溶媒を留去し、HMFを濃縮してもよい。
HMFを濃縮する方法としては、例えば、減圧濃縮や、浸透膜を用いる方法、蒸散等が挙げられる。減圧濃縮を行う場合は、HMFの熱安定性の観点から、疎水性溶媒を留去できる十分な減圧条件のもと、150℃以下で行うことが好ましく、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは100℃以下、更に好ましくは80℃以下である。
工程bで得られたHMF抽出液を濃縮後、抽出操作を行う場合、溶液量および操作性向上、ならびにHMF純度向上の観点から、水に加えて工程bにおいて使用され得る疎水性溶媒を適宜添加してもよい。
工程cに用いられる水としては、経済性ならびにHMF純度向上の観点から、蒸留水、イオン交換水又は純水が好ましい。工程cにおいて、抽出効率および抽出時の操作性改善の観点、作業工程を短縮する観点から、水に1種以上の有機溶媒をさらに混合してもよい。好ましい有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール類、ブタノール類、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン類、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。このうち、HMFの純度向上の観点から、メタノール、エタノール、又はイソプロパノールが好ましく、より好ましくは、メタノール、又はイソプロパノール、更に好ましくはイソプロパノールである。
工程cにおける、水とHMFを含む疎水性溶媒との混合比率(質量比)は特に限定されないが、HMFの抽出効率向上の観点から、例えばバッチ式の抽出手法を行う場合は抽出処理一回あたり、好ましくは1:0.01〜1:100、より好ましくは1:0.05〜1:50、更に好ましくは1:0.1〜1:20である。
工程cの終了後、抽出に用いた水溶液を留去して濃縮してもよい。濃縮の方法としては、例えば減圧濃縮や、浸透膜を用いる方法、蒸散、凍結乾燥などが挙げられる。減圧濃縮を行う場合は、HMFの熱安定性の観点から、水を留去できる十分な減圧条件のもと、150℃以下で行うことが好ましく、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは100℃以下、更に好ましくは80℃以下である。この際、窒素などの気体を吹き込みながら留去することが、得られるHMF純度の観点から好ましい。または水と共沸混合物を形成する溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、又はアセトン等を加えて留去することも、HMF純度向上の観点から好ましい。
<工程(d)>
本発明の製造方法は、工程cで得られたHMFを含む水溶液からHMFをさらに精製する工程(d)(以下、「工程d」ということがある。)を含むことが好ましい。好ましい精製方法としては、例えば、脱水、晶析、再結晶、溶媒抽出、吸着処理、カラムクロマトグラフィーおよび蒸留などが挙げられる。
脱水の場合は、例えば、減圧乾燥や硫酸ナトリウムやモレキュラーシーブスなどの脱水剤を用いて行う。
再結晶の場合は、例えば、HMFが再結晶化する温度まで冷却することによって行う。
溶媒抽出の場合は、使用する溶媒は、工程cで使用する水と混和性が低く、水相−疎水性溶媒相の相分離するものであることが好ましい。
工程dで溶媒抽出する場合に使用される好ましい溶媒としては、前述の疎水性溶媒が好ましい。工程dで使用される疎水性溶媒は、水-オクタノール分配係数(LogP値)が好ましくは0.5以上、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは1.3〜5の範囲であり、例えば、トルエン、キシレン、又はヘキサンなどが挙げられる。このうち、HMF純度向上の観点から、トルエンが好ましい。
吸着処理の場合は、工程cの終了後の溶液中の不純物とその濃度にもよるが、例えばシリカや活性炭や白土、吸着処理用樹脂、イオン交換樹脂などを用いることができる。
このうち、得られるHMFの純度の観点から、脱水、再結晶、溶媒抽出、及び吸着処理からなる群から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、再結晶がより好ましい。
以下、本発明を具体的に示す実施例等について説明する。なお、以下の実施例及び比較例において、特記しない限り、「%」は「質量%」を意味する。
<工程aにおける糖転化率>
高速液体クロマトグラフィーを用い、絶対検量線法にて測定を行った。
なお、糖原料の種類により、以下の測定法1または測定法2にて測定を行った。
(測定法1)
検出器:CAD
カラム:Shodex Asahipak NH2P−50 4E
温度 :25℃
溶離液:a)アセトニトリル b)30%メタノール含有水
流量 : 1.0mL/分
測定サンプル希釈溶媒:純水
(測定法2)
検出器:RI
カラム:ICSep COREGEL−87H
温度 :80℃
溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸含有水
流量 :0.6mL/min
測定サンプル希釈溶媒:純水
<工程aにおけるHMF収率、工程bおよび工程cにおけるHMF抽出率>
高速液体クロマトグラフィーを用い、絶対検量線法にて測定を行った。
検出器:RI
カラム:ICSep COREGEL−87H
温度 :80℃
溶離液:0.1%トリフルオロ酢酸含有水
流量 :0.6mL/min
測定サンプル希釈溶媒:純水
<工程bおよび工程cにおけるHMF純度>
ガスクロマトグラフィーを用い、内部標準法により測定を行った。
検出器:FID
カラム:DB−WAX (30m×0.25mmid×0.25μm)
温度 :40℃を10分保持、230℃まで10℃/分で昇温、230℃を8分保持。
キャリアガス:ヘリウム、24.5mL/分
内部標準物質:テトラデカン
測定サンプル希釈溶媒:アセトン
<HMF組成物中の水分の含有率>
カールフィッシャー水分計を用い、容量滴定法にて測定を行った。
<溶媒の水−オクタノール分配係数(LogP値)>
実施例で使用した疎水性溶媒の水−オクタノール分配係数は、表1に示すとおりである。
なお、本明細書における「LogP値」とは、溶媒の1−オクタノール/水の分配係数の対数値を意味し、KowWin(Syracuse Research Corporation,USA)のSRC's LOGKOW / KOWWIN Programにより、フラグメントアプローチで計算された数値を用いる(The KowWin Program methodology is described in the following journal article: Meylan, W.M. and P.H. Howard. 1995. Atom/fragment contribution method for estimating octanol-water partition coefficients. J. Pharm. Sci. 84: 83-92.)。
フラグメントアプローチは化合物の化学構造に基づいており、原子の数及び化学結合のタイプを考慮している。LogP値は、一般に有機化合物の親疎水性の相対的評価に用いられる数値である。
Figure 2013203665
実施例1(フルクトースからのHMF製造)
工程a
1Lガラス製オートクレーブ(耐圧硝子工業社製)に、糖原料としてD−フルクトース(和光純薬工業社製)40g、反応溶媒としてイオン交換水80g、疎水性溶媒としてメチルイソブチルケトン(和光純薬工業社製)320g、及び触媒としてリン酸(純度85%、シグマアルドリッチ ジャパン社製)4.0gを仕込んだ。容器を密閉後、内部空間を窒素で十分に置換した。その後内容物を充分に撹拌しながら140℃まで昇温し、その後3時間、保温・撹拌を続けながら反応を行った。なお、反応時のゲージ圧力は0.4MPaであった。
反応終了後、攪拌を維持しながら内容物の温度が30℃以下になるまで冷却した後、濾液内容物を攪拌しながら50%水酸化ナトリウム水溶液を滴下して中和し、濾液内容物のpHを7とした。中和後、内容物を濾過して不溶物の除去を行った後、水溶液層およびメチルイソブチルケトン溶液層の各層からサンプルを採取し、高速液体クロマトグラフィーにて測定を行った。D−フルクトースの転化率は93%であり、仕込んだD−フルクトースのモル基準で73%(20.4g)の収率でHMFの生成を確認した。
工程b
工程aで得られた反応終了後濾液の水溶液層とメチルイソブチルケトン溶液層の各々を分取した。得られた水溶液層を分液漏斗へ移し、水溶液層に対し0.5倍質量のメチルイソブチルケトンを入れ、水溶液層中のHMFの分液抽出操作を行った。この抽出操作を3回行い、抽出操作にて得られたメチルイソブチルケトン溶液層と、上記で分取した反応終了後のメチルイソブチルケトン溶液層を混合し、高速液体クロマトグラフィーにて測定を行った。HMFの抽出回収率は98.6%(20.1g)であった。
得られたメチルイソブチルケトン溶液層からロータリーエバポレーター(50℃温浴)を用いてメチルイソブチルケトンを留去し、HMFを濃縮し、HMF純度をガスクロマトグラフィーにて測定した。HMF濃縮物中のHMF純度は82.2質量%、HMF濃縮物中の水分の含有率は2.6質量%であった。
工程c
工程bで得られたHMF濃縮液を1.0g秤量し、これを分液漏斗へ移し、疎水性溶媒としてメチルイソブチルケトン5.0gを入れ、HMF濃縮液を希釈した後、7.5gのイオン交換水を入れ、有機溶媒層中のHMFの分液抽出操作を行った。この抽出操作を3回行い、抽出操作にて得られた水溶液をロータリーエバポレーター(50℃温浴)にて濃縮し、HMF濃縮物を得た。工程cにおける水層へのHMF抽出率は88.5%、HMF濃縮物中のHMF純度は83.0質量%、HMF濃縮物中の水分の含有率は13.3質量%であった。
実施例2〜4
工程cで、実施例1で使用したメチルイソブチルケトンに代えて、シクロヘキサノン(実施例2)、ジクロロメタン(実施例3)、酢酸エチル(実施例4)5.0gを用いた以外は、実施例1と同様の方法でHMF濃縮物を得た。工程cにおける水層へのHMF抽出率およびHMF濃縮物中のHMF純度ならびに水分の含有率を表2に示す。
実施例5〜10
工程cで、実施例1で使用したメチルイソブチルケトンに代えて酢酸ブチル(実施例5)、ジエチルエーテル(実施例6)、ジイソプロピルエーテル(実施例7)、メチルイソブチルケトン/n−ヘキサン=1/1(質量比)(実施例8)、メチルイソブチルケトン/トルエン=1/1(質量比)(実施例9)、2−ブタノール/n−ヘキサン=1/1(質量比)(実施例10)を10.0g用い、イオン交換水の使用量を15.0gに変更した以外は、実施例1と同様の方法でHMF濃縮物を得た。工程cにおける水層へのHMF抽出率およびHMF濃縮物中のHMF純度ならびに水分の含有率を表2に示す。
Figure 2013203665
実施例11(廃糖蜜からのHMF製造1)
工程a
糖原料として、スクロースを24.4質量%、グルコースを7.0質量%、フルクトースを9.9質量%、水分を25.4質量%含む廃糖蜜40gを用い、反応温度を150℃、反応時間を1時間とした以外は実施例1と同様に反応ならびに冷却を行った。なお、反応時のゲージ圧力は0.5MPaであった。冷却後、内容物を濾過して固形分の除去を行った後、実施例1と同様の方法で分析した。その結果、スクロースの転化率は99%、フルクトースの転化率は92%、グルコースの転化率は42%であり、仕込んだ廃糖蜜の質量基準で12.4%(4.97g)のHMFの生成を確認した。
工程b
工程aで得られた、反応終了後の濾液を、水溶液層およびメチルイソブチルケトン溶液層に分取した。分取した水溶液層22.5gとメチルイソブチルケトン溶液層100.2gを混合し、攪拌しながら8N水酸化ナトリウム水溶液を滴下して中和し、濾液のpHを7とした。
その後、実施例1の工程bと同様の方法で水溶液層中のHMFの分液抽出操作を行った。抽出操作後の水溶液層中のHMF含有量は0.045g、メチルイソブチルケトン溶液層中のHMF含有量は1.350g、HMFの抽出回収率は96.8%であった。
その後、得られたメチルイソブチルケトン溶液層を実施例1と同様の方法で濃縮し、HMF濃縮物を得た。濃縮物中のHMF純度は73.3質量%であった。また、HMF濃縮物中の水分の含有率は2.7質量%であった。
次の工程cの原料として、前記工程aおよび工程bと同様の方法で、HMF濃縮物を4.7g調製した。
工程c
前記で調製したHMF濃縮物4.7g、疎水性溶媒としてジクロロメタン50g、イオン交換水30gを用い、抽出操作を4回行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で抽出操作を行い、HMF濃縮物を得た。水層へのHMF抽出率は96.7%、HMF濃縮物中のHMF純度は96.0%であった。なお、濃縮物中のジクロロメタンの残留量はガスクロマトグラフィーによる測定で0.05質量%以下であった。また、HMF濃縮物中の水分の含有率は3.2質量%であった。結果を表3に示す。
実施例12(廃糖蜜からのHMF製造2)
工程aおよび工程bは、実施例11と同様の方法で行い、HMF濃縮物を6.5g調製した。
次に工程cとして、前記で調製したHMF濃縮物6.5g、疎水性溶媒としてメチルイソブチルケトン19.6g、イオン交換水19.6gを用い、抽出操作を5回行ったこと以外は、実施例11と同様の方法でHMF濃縮物を得た。水層へのHMF抽出率は87.9%、HMF濃縮物中のHMF純度は92.1%であった。なお、濃縮物中のメチルイソブチルケトンの残留量はガスクロマトグラフィーによる測定で0.05質量%以下であった。また、HMF濃縮物中の水分の含有率は3.9質量%であった。結果を表3に示す。
Figure 2013203665
実施例13
工程d(溶媒抽出)
実施例1の工程a〜cと同様方法で調製したHMF濃縮物1.49gを酢酸エチル1.5mlに溶解した。得られた酢酸エチル溶液を、予めガラス製ビーカーにトルエン50mlを入れて攪拌した中にゆっくりと滴下した。滴下終了後、溶液を静置し、有機溶媒層を分取した。有機溶媒層を分取した後に得られた残渣は再度酢酸エチル1.5mlに溶解して回収した。
回収した酢酸エチル溶液は再度上記と同様の工程を行い、有機溶媒層を分取した。得られた有機溶媒層を混合し、ロータリーエバポレーター(50℃温浴)にて濃縮し、橙色のHMF濃縮物1.20gを得た。濃縮液中のHMF純度は98.2%であった。
実施例14
工程d(再結晶)
実施例13で得られたHMF濃縮物1.20gをトルエン100gに溶解させ、−30℃の冷凍室にて冷却静置し、淡黄色針状結晶を析出させた。トルエン溶液を回収し、ロータリーエバポレーター(50℃温浴)にて濃縮し、同様の操作を2回行った。結晶は十分に冷却したトルエンで洗浄し、減圧乾燥させ、淡黄色針状結晶0.86gを得た。淡黄色針状結晶のHMF純度は99%以上であった。
実施例15(廃糖蜜からのHMF製造3)
工程a
100mLテフロン(登録商標)内容器を備えたオートクレーブ(日東高圧社製)に、糖原料として実施例11で使用した廃糖蜜6.0g、反応溶媒としてイオン交換水53.7g、及び触媒として硫酸(和光純薬工業社製)0.3gを仕込んだ。容器を密閉後、内部空間を窒素で十分に置換した。その後内容物を充分に撹拌しながら150℃まで昇温し、その後2.5時間、保温・撹拌を続けながら反応を行った。
反応終了後、攪拌を維持しながら内容物の温度が30℃以下になるまで冷却した。冷却後、濾液内容物を攪拌しながら8N水酸化ナトリウム水溶液を滴下して中和し、濾液内容物のpHを7とした。中和後、内容物を濾過して不溶分の除去を行い、HMFの水溶液を得た。得られた水溶液相を採取し、純水で希釈して液体クロマトグラフィーにて測定した。その結果、0.46gのHMFの生成が確認された。これは仕込んだ廃糖蜜中のスクロース、グルコース、フルクトースのモル基準で30%にあたる。
工程b
上記と同様の手法工程aで得られたHMFの水溶液を混合して分液漏斗へ移し、水溶液相に対し0.33倍質量のメチルイソブチルケトンを入れ、水溶液層中のHMFの分液抽出操作を行った。この抽出操作を4回行い、抽出操作にて得られたメチルイソブチルケトン溶液層を混合し、ロータリーエバポレーター(50℃温浴)にてメチルイソブチルケトンを留去し、HMFを濃縮した。高速液体クロマトグラフィーにて測定を行ったところ、濃縮物中のHMFの質量は0.7g、純度は81質量%、HMFの抽出回収率は76%であった。
工程c
工程bで得られたHMF濃縮液を分液漏斗へ移し、疎水性溶媒として酢酸エチル5.0gを入れ、HMF濃縮液を希釈した後、5.0gのイオン交換水を入れ、有機溶媒層中のHMFの分液抽出操作を行った。この抽出操作を5回行い、抽出操作にて得られた水溶液をロータリーエバポレーター(50℃温浴)にて濃縮し、HMF濃縮物を得た。HMFの抽出回収率ならびにHMF濃縮物中のHMF純度を測定したところ、水層へのHMF抽出率は96.7%、HMF濃縮物中のHMF純度は88.7質量%であった。また、HMF濃縮物中の水分の含有率は3.1質量%であった。
実施例16(廃糖蜜からのHMF製造4)
工程a
200mLガラス製4つ口フラスコに、糖原料として実施例11で使用した廃糖蜜16.2g、反応溶媒としてジメチルスルホキシド(シグマアルドリッチ ジャパン社製)64.8g、及び触媒としてリン酸1.6gを仕込んだ。容器内部空間を50ml/分で窒素を流通させ、内容物を充分に撹拌しながら140℃まで昇温し、その後3時間、保温・撹拌を続けながら反応を行った。
反応終了後、攪拌を維持しながら内容物の温度が30℃以下になるまで冷却した。冷却後、実施例1と同様の方法で分析した。その結果、スクロースの転化率は99%以上、フルクトースの転化率は99%以上、グルコースの転化率は28%であり、仕込んだ廃糖蜜の質量基準で14.8%(2.38g)のHMFの生成を確認した。
工程b
上記工程aと同様の手法で得られた7.7gのHMFを含有するジメチルスルホキシド溶液を、0.6kPaで減圧蒸留してジメチルスルホキシドを留去し、24.2gのHMF濃縮液を得た。得られたHMF濃縮液にイオン交換水105.0gを入れて濃縮液を希釈した。
得られた水溶液25.0gに対し、2倍質量のジクロロメタンを入れ、水溶液層中のHMFの分液抽出操作を行った。この抽出操作を3回行い、抽出操作にて得られたジクロロメタン溶液層を混合し、ロータリーエバポレーター(50℃温浴)にてジクロロメタンを留去し、HMFを濃縮した。高速液体クロマトグラフィーにて測定を行ったところ、濃縮物中のHMFの質量は0.34g、純度は61.6質量%、ジメチルスルホキシドの含有率は19.4質量%であった。HMFの抽出回収率は76.2%であった。
工程c
工程bで得られたHMF濃縮液を分液漏斗へ移し、疎水性溶媒としてジクロロメタン10.0gを入れ、HMF濃縮液を希釈した後、7.0gのイオン交換水と0.1gのイソプロパノールを入れ、有機溶媒層中のHMFの分液抽出操作を行った。この抽出操作を4回行い、抽出操作にて得られた水溶液をロータリーエバポレーター(50℃温浴)にて濃縮し、HMF濃縮物を得た。HMFの抽出回収率ならびにHMF濃縮物中のHMF純度を測定したところ、水層へのHMF抽出率は94.5%、HMF濃縮物中のHMF純度は74.5質量%であった。また、HMF濃縮物中の水分の含有率は1.6質量%、ジメチルスルホキシドの含有率は19.6質量%であった。
実施例17(廃糖蜜からのHMF製造5)
実施例16と同様の方法で工程aを行った。
実施例16の工程bで疎水性溶媒としてメチルイソブチルケトンを用いて抽出操作を行ったこと以外は、実施例16の工程bと同様の抽出操作を行った。濃縮物中のHMFの質量は0.40g、純度は61.1質量%、ジメチルスルホキシドの含有率は3.3質量%であった。HMFの抽出回収率は91.8%であった。
実施例16の工程cで疎水性溶媒としてメチルイソブチルケトンを用いて抽出操作を行ったこと以外は、実施例16の工程cと同様の抽出操作を行った。水層へのHMF抽出率は83.5%、HMF濃縮物中のHMF純度は69.0質量%であった。また、HMF濃縮物中の水分の含有率は2.9質量%、ジメチルスルホキシドの含有率は4.3質量%であった。
上記の実施例の結果から、実施例1〜17の方法は、疎水性溶媒および水を用いた簡便な抽出手法により、効率的かつ経済的に高純度のHMFを製造することができることが分かる。

Claims (5)

  1. 下記(a)〜(c)の工程を含む、5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
    (a)反応溶媒の存在下、糖原料を脱水反応させ、該反応溶媒中に5−ヒドロキシメチルフルフラールを生成させて、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む反応溶媒を得る工程
    (b)前記(a)で得られた5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む反応溶媒から、5−ヒドロキシメチルフルフラールを疎水性溶媒中に抽出して、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む疎水性溶媒を得る工程
    (c)前記(b)で得られた、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む疎水性溶媒から、水中に5−ヒドロキシメチルフルフラールを抽出して、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む水溶液を得る工程
  2. 前記(a)で用いる反応溶媒が、水、高極性非プロトン性有機溶媒、及びイオン性液体からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
  3. 前記(b)で用いる疎水性溶媒の水‐オクタノール分配係数が0.4以上である、請求項1又は2に記載の5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
  4. 前記(b)で用いる疎水性溶媒が、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン及びヘキサンからなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
  5. 工程(a)で用いる反応溶媒が水であり、該工程(a)において、水及び疎水性溶媒の存在下、糖原料を脱水反応させ、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む水、及び5−ヒドロキシメチルフルフラールを含む疎水性溶媒を得ることにより、工程(a)および工程(b)を同時に行う、請求項1〜4のいずれかに記載の5−ヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
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