JP2013202207A - 電極カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】先端偏向操作性、先端可撓部分の撓み方向の平面性が良好で、十分な量の液体を先端電極の表面に灌注することができる電極カテーテルを提供すること。
【解決手段】カテーテルシャフト10と、シャフト10の先端可撓部分10Aにおいて、シャフト10の中心軸に沿って配置された板バネ65と、シャフト10の先端側に接続された灌注部材20と、先端電極30とを備えてなり、シャフト10には、先端可撓部分10Aにおいて、先端側流路形成ルーメン11,11が中心軸から偏心して形成されているとともに、シャフト10の非可撓部分10Aにおいて、液体流路となる中央ルーメン16が中心軸に沿って形成され、シャフト10には、中央ルーメン16と、先端側流路形成ルーメン11,11の各々とを連通させる流路分岐部材70が配置されている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、電極カテーテルに関し、更に詳しくは、カテーテルの先端に電極が装着されるとともに、この電極に生理食塩水などの液体を灌注する機構を備えた電極カテーテルに関する。
電極カテーテルであるアブレーションカテーテルにおいて、焼灼時に高温となった先端電極を冷却するための灌注機構を備えているものが使用されている。
灌注機構を備えた従来のカテーテルとしては、カテーテルシャフトを通って先端電極の内部に供給された生理食塩水をこの先端電極の表面に形成された複数の開口から噴射するタイプのものが紹介されている(例えば特許文献1および特許文献2参照)。
しかしながら、先端電極の表面に灌注用の開口が形成されてなる従来公知のカテーテルには、下記(1)〜(4)のような問題がある。
(1)先端電極の表面に開口を設けると、開口縁などに不可避的にエッジが形成される。そして、このようなエッジが形成されている先端電極によって焼灼を行うと、エッジ部分の電流密度がきわめて高くなり、この部分で異常な温度上昇が起きて、血栓が急速に形成される虞がある。
(2)先端電極の表面に形成された開口から生理食塩水を噴射しても、先端電極の表面に対して十分な灌注を行うこと(表面を液体で覆うこと)ができない。特に、先端電極の軸に対して垂直方向に生理食塩水を噴射する上記特許文献1および特許文献2に記載のカテーテルでは、先端電極の表面に対して生理食塩水を十分に接触させることができない。
(3)複数の開口を電極表面に形成することにより、先端電極の表面積を十分に確保することができなくなり、効率的な焼灼治療を行うことができない。
(4)アブレーションカテーテルを構成する先端電極の内部には、通常温度センサが備えられており、先端電極および周辺組織の温度を監視・制御しながら焼灼治療が行われる。 しかし、上記の特許文献1および特許文献2に記載のカテーテルにおいては、先端電極の内部(流路)に供給される生理食塩水によって先端電極が必要以上に冷却されてしまい、先端電極の内部に備えた温度センサによって焼灼治療の際の正確な温度の監視・制御ができないという問題がある。このような問題を解決するために、温度センサが配置された先端電極と、カテーテルシャフトとの間に、断熱性材料からなる灌注用部材を設けて生理食塩水により先端電極が必要以上に冷却されることを防止する技術が紹介されている(特許文献3参照)。
カテーテルの先端偏向操作を行うための偏向機構として板バネが多用されている。
かかる板バネは、カテーテルシャフトの先端可撓部分において、カテーテルシャフトの中心軸に沿って配置される。偏向機構として板バネを採用することにより、先端可撓部分に十分な捩れ剛性が付与されて、先端偏向操作可能カテーテルとしての操作性、シャフトの先端部分の撓み方向の平面性が向上する。下記特許文献4には、偏向機構として板バネ(中心支柱)を採用している、灌注機構を備えたカテーテルが紹介されている。
特許第2562861号公報 特開2006−239414号公報 特表2009−537243号公報 特開2010−63886号公報
然るに、灌注機構を備えた電極カテーテルにおいて、偏向機構として板バネを採用する場合には、生理食塩水などの液体の流路となるルーメンをカテーテルシャフトの中心軸に沿って形成することができず、中心軸から偏心して形成しなければならない。
しかしながら、液体の流路となるルーメンをカテーテルシャフトの中心軸から偏心して形成する場合には、当該ルーメンの径を十分に大きくすることがきないため、先端電極の冷却などに必要な液量を十分に確保することができない。また、中心軸から偏心して形成されている流路は液漏れのリスクが高くなる。更に、カテーテルシャフトを屈曲させたときに、中心軸から偏心している流路ほど潰れやすい。
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、先端偏向操作可能カテーテルとしての操作性、先端可撓部分の撓み方向の平面性が良好であり、しかも、十分な量の液体を先端電極の表面に灌注することができ、液漏れや流路の閉塞などのリスクが低い、灌注機構を備えた電極カテーテルを提供することにある。
本発明の他の目的は、カテーテルシャフトの先端可撓部分において偏心して形成されているルーメンからの液体を先端電極の表面に対して周方向に均一に灌注することができる電極カテーテルを提供することにある。
(1)本発明の電極カテーテルは、先端可撓部分を有し、液体流路となるルーメンが形成されているカテーテルシャフトと、前記カテーテルシャフトの先端可撓部分において、当該カテーテルシャフトの中心軸に沿って配置された板バネと、前記カテーテルシャフトの先端側に接続された絶縁性灌注部材と、前記絶縁性灌注部材の先端側に接続された先端電極とを備えてなり、
前記絶縁性灌注部材には、前記カテーテルシャフトから供給される液体を前記先端電極の表面に灌注するための複数の灌注用開口が、前記絶縁性灌注部材の外周に沿って等角度間隔に配置され、
前記カテーテルシャフトには、その先端可撓部分において、液体流路となる少なくとも2本のルーメン(以下、「先端側流路形成ルーメン」ともいう。)が前記中心軸から偏心して形成されているとともに、前記先端可撓部分の基端側に位置する当該カテーテルシャフトの非可撓部分において、液体流路となる1本の中央ルーメンが前記中心軸に沿って形成され、
前記カテーテルシャフトには、前記非可撓部分において液体流路となる中央ルーメンと、前記先端可撓部分における先端側流路形成ルーメンの各々とを連通させる流路分岐部材が配置されていることを特徴とする。
(2)本発明の電極カテーテルにおいて、前記カテーテルシャフトの先端可撓部分における2本の先端側流路形成ルーメンが、前記中心軸を挟んで対向するように形成されていることが好ましい。
上記のような構成の電極カテーテルによれば、非可撓部分において液体流路となる中央ルーメンと、先端可撓部分において液体流路となる(少なくとも)2本の先端側流路形成ルーメンの各々とを連通させる流路分岐部材が配置されていることにより、中央ルーメンを流れる液体を流路分岐部材により先端側流路形成ルーメンの各々に分流させて灌注部材に供給することができる。
そして、本発明の電極カテーテルでは、先端可撓部分における先端側流路形成ルーメンがカテーテルシャフトの中心軸から偏心して形成されているので、この中心軸に沿って、先端可撓部分に板バネを配置することが可能となる。
偏向機構として板バネが配置された本発明の電極カテーテルは、カテーテルシャフトの先端可撓部分に十分な捩れ剛性が付与されるので、板バネを配置することができない従来のカテーテル(例えば、カテーテルシャフトの全域にわたってシャフトの中心軸に沿って液体流路となるルーメンが形成された上記特許文献3に記載された電極カテーテル)と比較して、先端偏向操作可能カテーテルとしての操作性、先端可撓部分の撓み方向の平面性に優れたものとなる。
また、カテーテルシャフトの非可撓部分には、液体流路となる中央ルーメンが中心軸に沿って形成されているので、カテーテルシャフトの全域にわたり液体流路となるルーメンが偏心形成されている従来のカテーテル(例えば、上記特許文献2または上記特許文献4に記載の電極カテーテル)と比較して多くの流量(灌注液量)を確保することができる。 従って、上記のような構成の電極カテーテルによれば、冷却などに必要十分な量の液体を先端電極の表面に対して灌注することができる。
また、カテーテルシャフトの非可撓部分において中央ルーメンによって液体流路を形成することにより、カテーテルシャフトの全域にわたり液体流路となるルーメンが偏心形成されている従来のカテーテルよりも、液漏れや、曲げたときの流路の閉塞などのリスクを低くすることができる。
(3)上記(2)の電極カテーテルにおいて、前記先端可撓部分は、前記板バネを配置するとともに、液体流路となる2本のルーメンを含む複数のルーメンが形成された先端側マルチルーメンチューブにより構成され、
前記非可撓部分は、前記中央ルーメンおよびその周囲に形成された複数のサブルーメンが形成された後端側マルチルーメンチューブが、当該非可撓部分を非可撓性にするコイルチューブの内部に挿入されることにより構成され、
前記流路分岐部材は、前記先端側マルチルーメンチューブと、前記後端側マルチルーメンチューブとの間に配置され、
前記流路分岐部材の先端面には、前記先端側マルチルーメンチューブのルーメンの開口に対応する開口が形成されているとともに、当該流路分岐部材の後端面には、前記後端側マルチルーメンチューブのルーメンの開口に対応する開口が形成されていることが好ましい。
ここに、「ルーメンの開口に対応する開口」には、ルーメンの開口に対向するよう配置された、当該ルーメンの開口と同一形状の開口のほか、ルーメンと、流路分岐部材の内孔(流路または挿通路)とが連通できるように配置・形成された当該内孔の開口が含まれる。
このような構成の電極カテーテルによれば、先端可撓部分を構成する先端側マルチルーメンチューブに形成された複数のルーメンの各々と、非可撓部分を構成する後端側マルチルーメンチューブに形成された複数のルーメン(中央ルーメンおよびサブルーメン)の各々とを流路分岐部材を介して連通させることができる。
(4)上記(3)の電極カテーテルにおいて、前記流路分岐部材には、前記コイルチューブに挿入される後端側縮径部が形成されていることが好ましい。
このような構成の電極カテーテルによれば、流路分岐部材がコイルチューブのストッパーとして作用することができる。
(5)上記(3)または(4)の本発明の電極カテーテルにおいて、前記流路分岐部材と、前記先端側マルチルーメンチューブおよび前記後端側マルチルーメンチューブとは、継手チューブを介して連結していることが好ましい。
このような構成の電極カテーテルによれば、流路分岐部材と先端側マルチルーメンチューブとの接続、および、流路分岐部材と後端側マルチルーメンチューブとの接続を確実なものとすることができるとともに、先端側マルチルーメンチューブの後端面(先端側流路形成ルーメンの開口面)と流路分岐部材の先端面との当接箇所における液体の漏れ、流路分岐部材の後端面と後端側マルチルーメンチューブの先端面(中央ルーメンの開口面)との当接箇所における液体の漏れ(これに伴うシャフトに形成された他のルーメンへの液体の浸入)を防止することができる。
(6)本発明の電極カテーテルにおいて、前記絶縁性灌注部材の内部には、前記カテーテルシャフトの先端可撓部分において液体流路となるルーメンの各々に連通する少なくとも2つの偏心流路と、
前記偏心流路に連通する空間であって、前記偏心流路からの液体が前記絶縁性灌注部材の周方向に均一に分布されるように、前記周方向に隔壁を有しない液体の貯留空間と、
前記貯留空間に連通し、外側に傾斜しながら先端方向に延びて前記複数の灌注用開口の各々に至る複数の分岐流路とが形成されていることが好ましい。
このような構成の電極カテーテルによれば、絶縁性灌注部材に灌注用開口が形成されているので、先端電極に開口を形成する必要がなく、開口の形成に伴うエッジが存在しないために焼灼時において先端電極の一部に異常な温度上昇を生じることはなく、これにより血栓の形成が抑制される。また、先端電極に開口を形成する必要がないので、十分な表面積を確保することができ、効率的な焼灼治療を行うことができる。
また、絶縁性灌注部材から先端電極の表面に対して液体が灌注されるので、先端電極の表面に十分な量の液体を接触させることができ、また、先端電極の表面を灌注する液体は、先端電極の基端部から先端部に向かって、当該先端電極の表面に沿うように流れるので、先端電極の表面の冷却効果に優れるとともに、先端電極表面付近の血液が十分に攪拌・希釈されることによっても優れた血栓形成抑制効果が奏される。
また、絶縁性灌注部材の外周に沿って等角度間隔に配置された複数の灌注用開口が形成されているので、先端電極の表面に対して周方向の全域にわたり灌注することができる。
更に、絶縁性灌注部材の内部に偏心流路が形成されていることにより、カテーテルシャフトのルーメン(偏心して形成されている液体流路)からの液体を貯留空間に向けて流通させることができる。
更に、絶縁性灌注部材の内部に、その周方向に隔壁を有しない液体の貯留空間と、この貯留空間に連通し、外側に傾斜しながら先端方向に延びて複数の灌注用開口の各々に至る複数の分岐流路とが形成されていることにより、偏心流路を通って貯留空間に到達した液体は、貯留空間において周方向に均一に分布されるように流れを整えられてから、先端方向に延びる複数の分岐流路の各々を通って灌注用開口から噴射(灌注)されるので、等角度間隔に配置された複数の灌注用開口の間で噴射される液量にバラツキはなく、絶縁性灌注部材の周方向において均一な噴射(灌注)を行うことが可能となり、先端電極の表面を周方向の全域にわたり均等に灌注することができる。
更に、絶縁性灌注部材の内部に形成された分岐流路が外側(絶縁性灌注部材の半径方向の外側)に傾斜するように形成されていることにより、灌注用開口(分岐流路の開口)を外側に配置することができるので、ある程度サイズの大きな先端電極(例えば、カテーテルシャフトの管径と同等以上の径を有する先端電極)の表面に対しても灌注することが可能になる。
本発明の電極カテーテルによれば、先端偏向操作可能カテーテルとしての操作性、先端可撓部分の撓み方向の平面性が良好であり、しかも、十分な量の液体を先端電極の表面に灌注することができ、液漏れや流路の閉塞などのリスクも低い。
本発明の電極カテーテルによれば、カテーテルシャフトの先端可撓部分において偏心して形成されているルーメンからの液体を先端電極の表面に対して周方向に均一に灌注することができる。
本発明の電極カテーテルの一実施形態に係るアブレーションカテーテルの正面図である。 図1に示したアブレーションカテーテルの要部(先端可撓部分と非可撓部分の境界を含む要部)における縦断面図である。 図1に示したアブレーションカテーテルの要部における横断面図(図2(図7)の III−III 断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの要部における横断面図(図2(図7)IV−IV断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの要部における横断面図(図2(図7)のV−V断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの要部における横断面図(図2(図7)のVI−VI断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの要部における縦断面図(図6の VII−VII 断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルを構成する流路分岐部材を示す斜視図である。 図1に示したアブレーションカテーテルを構成する流路分岐部材を示す斜視図である。 図1に示したアブレーションカテーテルの要部における斜視図である。 図1に示したアブレーションカテーテルの要部における斜視図である。 図1に示したアブレーションカテーテルの要部における斜視図である。 図1に示したアブレーションカテーテルの要部における斜視図である。 図1に示したアブレーションカテーテルの先端部分における縦断面図である。 図1に示したアブレーションカテーテルの先端部分における横断面図(図14(図19)のC−C断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの先端部分における横断面図(図14(図19)B−B断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの先端部分における横断面図(図14(図19)のD−D断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの先端部分における横断面図(図14(図19)のA−A断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの先端部分における縦断面図(図15のF−F断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルを構成する灌注部材を示す斜視図である。 図1に示したアブレーションカテーテルを構成する灌注部材を示す斜視図である。 図1に示したアブレーションカテーテルの先端部分における縦断面図(図16のG−G断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの先端部分における横断面図(図22のH−H断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの先端部分における横断面図(図22のI−I断面図)である。 図1に示したアブレーションカテーテルの先端部分における横断面図(図22のJ−J断面図)である。
以下、本発明の電極カテーテルの一実施形態について図面を用いて説明する。
図1〜図25に示す電極カテーテルは、心臓における不整脈の治療に用いられる本発明のアブレーションカテーテルである。
この実施形態アブレーションカテーテル100は、先端可撓部分10Aを有し、液体流路となるルーメンが形成されているカテーテルシャフト10と、このカテーテルシャフト10の先端側に接続された絶縁性の灌注部材20と、この灌注部材20の先端側に接続された先端電極30と、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aの外周面に装着されたリング状電極40と、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aを撓ませるための偏向機構を構成する引張ワイヤ61,62と、カテーテルシャフト10の中心軸に沿ってに配置され、引張ワイヤ61,62ととともに偏向機構を構成する板バネ65と、カテーテルシャフト10の基端側に接続された制御ハンドル700と、液体の注入管800とを備えてなり;
灌注部材20には、カテーテルシャフト10から供給される液体を先端電極30の表面に噴射(灌注)するための8つの灌注用開口25Aが、灌注部材20の外周に沿って等角度間隔(45°間隔)に配置され;
カテーテルシャフト10には、その先端可撓部分10A(先端側マルチルーメンチューブ101)において、液体流路となる2本の先端側流路形成ルーメン11,11が中心軸を挟んで対向するように(すなわち、各々が中心軸から偏心して)形成されているとともに、引張ワイヤ61,62の挿通路となる2本のルーメン12,12と、リング状電極40のリード線の挿通路となる2本のルーメン13,13とが形成され、先端可撓部分10Aの基端側に位置するカテーテルシャフト10の非可撓部分(後端側マルチルーメンチューブ102)において、液体流路となる中央ルーメン16が中心軸に沿って形成されているとともに8本のサブルーメン171〜178が形成され;
カテーテルシャフト10には、非可撓部分において液体流路となる中央ルーメン16と、先端可撓部分10Aにおいて液体流路となる先端側流路形成ルーメン11,11の各々とを連通させる流路分岐部材70が配置され;
灌注部材20の内部には、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aにおいて液体流路となる先端側流路形成ルーメン11,11に連通する2本の偏心流路23,23と、偏心流路23,23に連通する空間であって、偏心流路23,23からの液体が灌注部材20の周方向に均一に分布されるように、周方向に隔壁を有しない液体の貯留空間24と、この貯留空間24に連通し、外側に傾斜しながら先端方向に延びて8つの灌注用開口25Aの各々に至る8本の分岐流路25とが形成され、灌注部材20の先端部には、8本の分岐流路25の各々に連続して、灌注用開口25Aの各々から先端方向に延びる液体の案内溝26が形成され;
先端電極30の基端部表面には、灌注部材20の案内溝26の各々に連続する液体の案内溝36が形成されており;
灌注部材20は、先端電極30の円筒状部分33と嵌合可能な先端側凹部21Aが形成されているとともに、後端側にも凹部21Bが形成され、内部には8本の分岐流路25が形成されている第1部品21と、この第1部品21の後端側凹部21Bに嵌合可能な先端側小径部221を有し、内部には2本の偏心流路23,23が形成されている第2部品22とを嵌合することによって構成され;
第1部品21の後端側凹部21Bの深さ(d21)が、第2部品22の先端側小径部221の長さ(d22)より深く形成されていることにより、第1部品21と第2部品22との嵌合部分において貯留空間24(第1部品21の後端側凹部21Bの底面(後端面)21bおよび内周面と、第2部品22の先端側小径部221の先端面22aとによって区画される空間)が形成されている。
図1に示すように、アブレーションカテーテル100は、先端可撓部分10Aを有するカテーテルシャフト10と、灌注部材20と、先端電極30と、リング状電極40と、制御ハンドル700と、液体の注入管800とを備えてなる。
図1に示した注入管800は、制御ハンドル700の内部を通ってカテーテルシャフト10に接続されており、この注入管800を通って、カテーテルシャフト10のルーメン(中央ルーメン16および先端側流路形成ルーメン11,11)に液体が供給される。
ここに、「液体」としては、生理食塩水を例示することができる。
図1に示した制御ハンドル700は、カテーテルシャフト10の基端側に接続されており、カテーテルの先端偏向操作を行うための回転板705を備えている。
アブレーションカテーテル100を構成するカテーテルシャフト10は、先端可撓部分10Aを有するものである。
ここに、「先端可撓部分」とは、先端偏向操作用のワイヤ(引張ワイヤ61,62)を引っ張ることによって撓む(曲がる)ことのできるカテーテルシャフトの先端部分をいう。
図2、図6および図7に示すように、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aは、板バネ65を配置しているとともに、先端側流路形成ルーメン11,11を含む複数のルーメンが形成された先端側マルチルーメンチューブ101と、これを被覆する外皮部材103とにより構成されている。
図6および図7に示すように、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aには、カテーテルシャフト10の中心軸を挟んで対向するように、液体流路となる先端側流路形成ルーメン11,11が形成されている。
また、図6に示したように、先端可撓部分10Aには、引張ワイヤ61,62の挿通路となる2本のルーメン12,12と、リング状電極40のリード線40Lの挿通路となるルーメン13,13と、先端電極30のリード線30Lの挿通路となるルーメン14と、温度センサ(熱電対)のリード線35Lの挿通路となるルーメン15とが形成されている。なお、図6に示すように、本実施形態では、ルーメン13,13のうち1本のルーメンにおいて3本のリード線40Lが挿通されている。
アブレーションカテーテル100を構成するカテーテルシャフト10は、先端可撓部分10Aの基端側において非可撓部分を有している。
ここに、「非可撓部分」とは、先端偏向操作用のワイヤを引っ張ることによっても撓む(曲がる)ことのできない部分をいう。
図2、図4および図7に示すように、カテーテルシャフト10の非可撓部分は、中央ルーメン16およびその周囲に形成された8本のサブルーメン171〜178が形成された後端側マルチルーメンチューブ102と、この後端側マルチルーメンチューブ102を内部に挿入するコイルチューブ80と、これを被覆する外皮部材103とにより構成されている。
カテーテルシャフト10の内部に装着されたコイルチューブ80は、断面平角または円形の線材をコイル状に巻回してチューブを構成してなり、引張ワイヤ61または引張ワイヤ62に作用する引張力の反力を受けるようになっている。これにより、引張ワイヤ61または引張ワイヤ62に引張力を作用させたときに、このコイルチューブ80が装着されているカテーテルシャフト10の部分(非可撓部分)が撓むことを抑制することができる。
図4および図7に示すように、カテーテルシャフト10の非可撓部分には、液体流路となる中央ルーメン16が中心軸に沿って形成されている。
また、図4に示すように、非可撓部分には、引張ワイヤ61,62の挿通路となるサブルーメン171,175、リング状電極40のリード線40Lの挿通路となるサブルーメン176と、先端電極30のリード線30Lの挿通路となるサブルーメン172と、温度センサ(熱電対)のリード線35Lの挿通路となるサブルーメン173を含む8本のサブルーメン171〜178が形成されている。
図2、図4乃至図6に示すように、カテーテルシャフト10(先端可撓部分10Aにおけるルーメン12,12、後述する流路分岐部材70における挿通路71,72、非可撓部分におけるサブルーメン171,175)には、先端可撓部分10Aを撓ませる(先端偏向操作する)ための引張ワイヤ61,62が配置されている。引張ワイヤ61,62の後端部は、制御ハンドル700の回転板705(図1参照)にそれぞれ連結されている。一方、引張ワイヤ61,62の先端部は、灌注部材20(第2部品22)の外周面(収納溝226)において固定されている。
例えば、図1に示すA1方向に回転板705を回転させると、引張ワイヤ61が引っ張られ、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aが矢印A方向に偏向動作し、図1に示すB1方向に回転板705を回転させると、引張ワイヤ62が引っ張られ、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aが矢印B方向に偏向動作する。
図6に示すように、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aには、引張ワイヤ61,62の配列方向(先端可撓部分10Aの撓み方向)に対して垂直な平面上において、カテーテルシャフト10の中心軸に沿って板バネ65が配置されている。
先端可撓部分10Aに板バネ65を配置することにより、先端可撓部分10Aの撓み方向の異方性(平面性)が担保されるとともに、先端可撓部分10Aに十分な捩れ剛性が付与されて先端偏向操作時の操作性の向上を図ることができる。
カテーテルシャフト10の外径は1.0〜3.0mmであることが好ましく、更に好ましくは1.6〜2.7mmとされ、好適な一例を示せば2.36mmである。
カテーテルシャフト10の長さは600〜1500mmであることが好ましく、更に好ましくは900〜1200mmとされる。
カテーテルシャフト10には、非可撓部分(後端側マルチルーメンチューブ102)において液体流路となる中央ルーメン16と、先端可撓部分10A(先端側マルチルーメンチューブ101)において液体流路となる先端側流路形成ルーメン11,11の各々とを連通させる流路分岐部材70が配置されている。
流路分岐部材70は、例えば、絶縁性樹脂または絶縁性セラミックの成型体からなり、セラミック射出成形法(CIM)により得られた成型体から構成されることが好ましい。
図2、図7および図10に示すように、この流路分岐部材70は、先端側マルチルーメンチューブ101と、後端側マルチルーメンチューブ102との間に配置されている。
流路分岐部材70の先端面70Aは、先端側マルチルーメンチューブ101の後端面に当接されている。また、流路分岐部材70は、その後端側縮径部76がコイルチューブ80に挿入されるとともに、流路分岐部材70の後端面70Bが、後端側マルチルーメンチューブ102の先端面に当接している。流路分岐部材70の後端側縮径部76がコイルチューブ80に挿入されることにより、この流路分岐部材70がコイルチューブ80のストッパーとして作用する(この流路分岐部材70によりコイルチューブ80が先端側に移動することが阻止される。)。
図2、図3、図5および図7〜図9に示すように、流路分岐部材70の内部には、引張ワイヤ61の挿通路71と、引張ワイヤ62の挿通路72と、液体の分岐形成流路73と、先端電極30のリード線30Lおよび温度センサのリード線35Lの挿通路74と、リング状電極40のリード線40Lの挿通路75とが形成されている。ここに、「分岐形成流路」とは、1本の流路を複数(2本)の分岐流路に分岐させる流路(すなわち、分岐部分を含む流路)をいう。
また、図3および図8に示した流路分岐部材70の後端面70Bには、分岐形成流路73の開口(分岐前の開口)73Bが形成されているとともに、挿通路71の開口71B、挿通路72の開口72B、挿通路74の開口74Bおよび挿通路75の開口75Bが形成されている。流路分岐部材70の後端面70Bに形成されているこれらの開口は、図4に示した後端側マルチルーメンチューブ102の先端面に形成されたルーメンの開口に対応している。
すなわち、後端面70Bに形成された分岐形成流路73の開口73Bは、後端側マルチルーメンチューブ102の先端面に形成された中央ルーメン16(液体流路)の開口に対応し、挿通路71,72の開口71B,72Bは、サブルーメン171,175(引張ワイヤ61,62の挿通路)の開口に対応し、挿通路74の開口74Bはサブルーメン172〜174(先端電極30のリード線30Lの挿通路および温度センサのリード線35Lの挿通路)の開口に対応し、挿通路75の開口75Bはサブルーメン176(リング状電極40のリード線40Lの挿通路)の開口に対応している。
一方、図5および図9に示した流路分岐部材70の先端面70Aには、分岐形成流路73の開口(分岐後の開口)731A,732Aが形成されているとともに、挿通路71の開口71A、挿通路72の開口72A、挿通路74の開口74Aおよび挿通路75の開口75Aが形成されている。流路分岐部材70の先端面70Aに形成されているこれらの開口は、図6に示す先端側マルチルーメンチューブ101の後端面に形成されたルーメンの開口に対応している。
すなわち、先端面70Aに形成された分岐形成流路73の開口731A,732Aは、先端側マルチルーメンチューブ101の後端面に形成された先端側流路形成ルーメン11,11の開口に対応し、挿通路71,72の開口71A,72Aは、ルーメン12,12(引張ワイヤ61,62の挿通路)の開口に対応し、挿通路74の開口74Aは、ルーメン14(先端電極30のリード線30Lの挿通路)およびルーメン15(温度センサのリード線35Lの挿通路)の開口に対応し、挿通路75の開口75Aは、ルーメン13(リング状電極40のリード線40Lの挿通路)の開口に対応している。
このような構成によれば、流路分岐部材70を介して、先端可撓部分10Aを構成する先端側マルチルーメンチューブ101に形成されたルーメン(先端側流路形成ルーメン11,11、ルーメン12,12、ルーメン13、ルーメン14、ルーメン15)の各々と、非可撓部分を構成する後端側マルチルーメンチューブに形成された複数のルーメン(中央ルーメン16およびサブルーメン171〜178)の各々とを連通させることができる。
図3、図4、図7、図10および図11に示すように、流路分岐部材70の分岐形成流路73(開口73Bが位置する後端部分)と、後端側マルチルーメンチューブ102の中央ルーメン16とは、継手チューブ52を介して連通している。
これにより、流路分岐部材70と後端側マルチルーメンチューブ102との接続を確実なものとすることができるとともに、流路分岐部材70の後端面70B(開口73Bの形成面)と、後端側マルチルーメンチューブ102の先端面(中央ルーメン16の開口面)との当接箇所における液漏れを防止することができる。
また、図5、図6、図7、図12および図13に示すように、流路分岐部材70の分岐形成流路73(開口731A,732Aが位置する先端部分)と、先端側マルチルーメンチューブ101の先端側流路形成ルーメン11,11とは、継手チューブ51,51を介して連通している。
これにより、流路分岐部材70と先端側マルチルーメンチューブ101との接続を確実なものとすることができるとともに、流路分岐部材70の先端面70A(開口731A、開口732Aの形成面)と、先端側マルチルーメンチューブ101の後端面(先端側流路形成ルーメン11,11の開口面)との当接箇所における液漏れを防止することができる。
上記のように、流路分岐部材70を介して、先端側マルチルーメンチューブ101に形成された先端側流路形成ルーメン11,11と、後端側マルチルーメンチューブ102に形成された中央ルーメン16とを連通させることにより、先端可撓部分10Aにおける液体流路をカテーテルシャフト10の中心軸から偏心して形成することができ、非可撓部分における液体流路をカテーテルシャフト10の中心軸に沿って形成することができる。
上記のように、流路分岐部材70により、後端側マルチルーメンチューブ102に形成された中央ルーメン16(非可撓部分における液体流路)と、先端側マルチルーメンチューブ101に形成された先端側流路形成ルーメン11,11(先端可撓部分10Aにおける液体流路)とを連通させることにより、中央ルーメン16を流れる液体を流路分岐部材70によって先端側流路形成ルーメン11,11の各々に分流させて灌注部材20に供給することができる。また、先端可撓部分10Aにおける液体流路をカテーテルシャフト10の中心軸から偏心して形成することができ、非可撓部分における液体流路をカテーテルシャフト10の中心軸に沿って形成することができる。
これにより、先端可撓部分10Aにおいて中心軸に沿って板バネ65を配置することが可能となり、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aに十分な捩れ剛性が付与されて、板バネを配置することができない従来のカテーテルと比較して、優れた操作性、撓み方向の平面性を発現することができるとともに、非可撓部分において液体流路となる中央ルーメン16により、十分な流量(灌注液量)を確保することができる。
アブレーションカテーテル100において、先端電極30の表面への液体の噴射(灌注)は、先端電極30の後端側に位置する灌注部材20によって行われる。
図20および図21は、アブレーションカテーテル100を構成する灌注部材20の形状を示す斜視図である。
図14および図19乃至図22に示すように、灌注部材20は、第1部品21と第2部品22とを嵌合することにより構成される。
灌注部材20を構成する第2部品22は、直胴部223と、この直胴部223より外径の小さい先端側小径部221とが一体的に形成された成型体からなる。
なお、図20および図21において、第2部品22の先端側小径部221は、第1部品21の内側(後端側凹部21B)に嵌合されているために図面上には現れていない。
第2部品22の直胴部223の外径は0.80〜2.80mmであることが好ましく、更に好ましくは1.80〜2.12mmとされ、好適な一例を示せば1.96mmである。
第2部品22の先端側小径部221の外径0.60〜2.60mmであることが好ましく、更に好ましくは0.40〜1.70mmとされ、好適な一例を示せば1.45mmである。
図16、図17、図19および図21に示すように、第2部品22には、その中心軸に沿って中央貫通孔224が形成されているとともに、中央貫通孔224の両隣において、中心軸と平行に延びる偏心流路23,23が形成されている。中央貫通孔224および偏心流路23,23は、第2部品22(先端側小径部221)の先端面22aから第2部品22(直胴部223)の後端面22bに至る貫通孔である。
図19に示すように、第2部品22の後端面22b(図16に示す図14のB−B断面)における偏心流路23,23の開口の各々は、カテーテルシャフト10の先端面(図15に示す図14のC−C断面)における先端側流路形成ルーメン11,11の開口の各々と対向している。
カテーテルシャフト10の先端側流路形成ルーメン11,11と、灌注部材20(第2部品22)の偏心流路23,23とは、継手チューブ51,51を介して連通している。 これにより、カテーテルシャフト10と灌注部材20との接続を確実なものとすることができるとともに、カテーテルシャフト10の先端面(先端側流路形成ルーメン11,11の開口面)と、灌注部材20の後端面の後端面22b(偏心流路23,23の開口面)との当接箇所における液体の漏れ、延いては、これに伴うシャフト内部への液体の浸入を防止することができる。
図19に示すように、第2部品22(直胴部223および先端側小径部221)を貫通する偏心流路23,23の横断面形状は、直胴部223の内部から先端側小径部221の内部に至る直前(図19において231で示す段差部)において、円形から略半円形に変化している。従って、第2部品22の後端面22b(図16に示す図14のB−B断面)における偏心流路23,23の開口形状は円形であるが、第2部品22の先端面22a(図17に示す図14のD−D断面)における偏心流路23,23の開口形状は略半円形である。
このように偏心流路23,23の横断面形状を変化させることにより、先端側小径部221において偏心流路23,23を区画する成型材料の肉厚(例えば60μm以上の肉厚)を確保することができる。
また、図14、図20および図21に示すように、第2部品22(直胴部223)の外周面には、引張ワイヤ61,62の先端部を収納して固定する収納溝226,226が形成されている。
また、図20乃至図22および図25に示すように、第2部品22(直胴部223)の外周面には、リング状電極40(先端から第1番目および第2番目のリング状電極)のリード線40Lを収納するために収納溝225が形成されている。
図22に示すように、収納溝225は、先端から後端に向けて浅溝部225aと、傾斜部225bと、深溝部225cとからなる。
ここに、収納溝225の幅は0.15〜0.35mmであることが好ましく、好適な一例を示せば0.26mmである。
収納溝225の浅溝部225aの深さは0.10〜0.20mmであることが好ましく、好適な一例を示せば0.12mmである。
また、収納溝225の深溝部225cの深さは0.15〜0.65mmであることが好ましく、好適な一例を示せば0.50mmである。
灌注部材20を構成する第1部品21は、直胴部213と、この直胴部213より外径の大きい大径部212と、先端方向に向かって縮径する縮径部211とが一体的に形成された成型体からなる。
第1部品21の直胴部213の外径は、第2部品22の直胴部223の外径と実質的に同一であり、大径部212の外径は、カテーテルシャフト10の外径と実質的に同一である。第1部品21の縮径部211の最小外径は、先端電極30の頸部32の外径と実質的に同一である。
図14、図19および図22に示すように、第1部品21の先端側には、先端電極30の後端部分(円筒状部分33)と嵌合可能な先端側凹部21Aが形成されている。また、第1部品21の後端側には、第2部品22の先端側小径部221と嵌合可能な後端側凹部21Bが形成されている。
ここに、第1部品21の後端側凹部21Bの深さ(図19においてd21で示す)は、第2部品22の先端側小径部221の長さ(図19においてd22で示す)より深く形成されている。
図19および図20に示すように、第1部品21(縮径部211)には、カテーテルシャフト10から供給される液体を先端電極30の表面に噴射(灌注)するための8つの灌注用開口25Aが、灌注部材20の外周に沿って等角度間隔(45°間隔)に配置されている。
また、第1部品21の内部には、後端側凹部21Bの底面(後端面)21bから外側に傾斜しながら先端方向に延びて灌注用開口25Aの各々に至る8本の分岐流路25(貫通孔)が形成されている。
なお、図18に示すように、後端側凹部21Bの底面(後端面)21bにおける分岐流路25の開口も、灌注部材20の周方向に沿って等角度間隔(45°間隔)で配置されている。
8本の分岐流路25の各々は、灌注部材20の軸方向に対して外側(灌注部材20の半径方向の外側)に傾斜するように形成されている。
これにより、ある程度サイズの大きな先端電極の表面に対しても十分に灌注することができる。
ここに、分岐流路25の傾斜角度としては3〜45°であることが好ましく、更に好ましくは5〜13°、好適な一例を示せば7°である。
また、第1部品21の先端部(縮径部211)には、8本の分岐流路25の各々に連続し、灌注用開口25Aの各々から先端方向に延びる液体の案内溝26が形成されている。
なお、灌注部材20(第1部品21)には、分岐流路25、灌注用開口25A、液体の案内溝26が、それぞれ、灌注部材20の外周に沿って45°間隔で8つずつ設けられているが、縦断面を示す図19では、その一部のみが見えている。
図14、図18、図19および図22に示すように、第1部品21には、後端側凹部21Bの底面(後端面)21bから、先端側凹部21Aの底面(先端面21a)に至るように、第1部品21の中心軸に沿って中央貫通孔214が形成されている。
第1部品21の中央貫通孔214と、第2部品22の中央貫通孔224とにより、灌注部材20の中央貫通孔が構成される。
図14、図16乃至図19および図22乃至図25に示すように、灌注部材20の中央貫通孔(214,224)には、中央チューブ54が挿入されている。この中央チューブ54の内部には、先端電極30のリード線30Lおよび温度センサのリード線35Lが挿通されている。
図20乃至図24に示すように、第1部品21(直胴部213)の外周面には、リング状電極40(先端から第1番目のリング状電極)のリード線40Lを収納可能な4本の収納溝215が、直胴部213の外周に沿って等角度間隔(90°間隔)で配置形成されている。
ここに、収納溝215の幅は0.12〜0.50mmであることが好ましく、好適な一例を示せば0.34mmである。
また、収納溝215の深さは0.10〜0.20mmであることが好ましく、好適な一例を示せば0.12mmである。
第1部品21(直胴部213)の外周面に形成された4本の収納溝215のうちの1本は第2部品22(直胴部223)の外周面に形成された収納溝225と同一直線上に配置され、この収納溝215および第2部品22の収納溝225において、リング状電極40のリード線40Lが収納されている。
図22に示すように、先端から第1番目のリング状電極40のリード線40Lは、収納溝215および収納溝225(浅溝部225a,傾斜部225b,深溝部225c)を通って、カテーテルシャフト10のルーメン13の開口に案内され、この開口からルーメン13に進入し、カテーテルシャフト10のルーメン13および制御ハンドル70の内部を通り、制御ハンドル70の内部またはその基端側に接続されたコネクタ(図示省略)に接続されている。また、先端から第2番目のリング状電極40のリード線40Lは、収納溝225(浅溝深溝部225c)を通ってカテーテルシャフト10のルーメン13の開口に案内される。
灌注部材20の外周面にリード線40Lの収納溝(第1部品21における収納溝215および第2部品22における収納溝225)が形成されていることによりはじめて、灌注部材が内部に位置するカテーテルシャフト10の外周面(領域)に、リング状電極40を装着することが可能になる。
これにより、先端電極30と、先端から第1番目のリング状電極40との離間距離を狭くすること(例えば2mm程度とすること)ができ、これらの電極間において、望ましい電位測定が可能となる。
灌注部材20を構成する第1部品21および第2部品22は、絶縁性樹脂または絶縁性セラミックの成型体からなる。
第1部品21および第2部品22は、セラミック射出成形法(CIM)により得られた成型体からなることが好ましい。
セラミック射出成形法によれば、樹脂による射出成形によっては形成できない微細形状(例えば、60μm程度の肉厚を有する微細形状)であっても形成することができるので、上記のような形状・サイズの灌注部材20を確実に成型することができる。
また、セラミック射出成形法により得られるセラミック成型体は、灌注部材の構成材料として好適な低い熱伝導率を有している。
また、セラミック射出成形法によるセラミック成型体は絶縁性に優れ、この成型体からなる灌注部材20にエッジが形成されていても、アブレーションカテーテル100の使用(焼灼)時に、エッジ部分に電流が集中して高温になることもない。
灌注部材20を構成する好適なセラミック材料としては、成型加工性に優れるとともに、生体適合性に優れているという観点からジルコニアを使用することが好ましい。
灌注部材20は、第1部品21に形成された後端側凹部21Bと、第2部品22の先端側小径部221とを嵌合することにより構成される。
この灌注部材20の嵌合部分において、第1部品21の後端側凹部21Bの底面(後端面)21bと、第2部品22の先端面22aとは、d21−d22の距離で離間し、この間において、後端側凹部21Bの内周面と、中央チューブ54の外周面とにより仕切られたジャケット空間が区画形成され、このジャケット空間が液体の貯留空間24となっている。
このようにして形成される貯留空間24は、偏心流路23,23からの液体を合流させて、灌注部材20の周方向に均一に分布させるための空間である。この貯留空間24には、周方向の隔壁がないために、貯留空間24に流入した液体を周方向に自由に流動させることができる。
ここに、貯留空間24の長さ(d21−d22)としては0.15〜0.65mmであることが好ましく、好適な一例を示せば0.30mmである。
上記のようにして構成される灌注部材20は、液体流路となるカテーテルシャフト10の先端側流路形成ルーメン11,11に連通するように第2部品21の内部に形成された2本の偏心流路23,23と、偏心流路23,23に連通する空間であって、偏心流路23,23からの液体が灌注部材20の周方向に均一に分布されるように第1部品21と第2部品22との嵌合部分に形成された周方向に隔壁を有しない液体の貯留空間24と、この貯留空間24に連通し、外側に傾斜しながら先端方向に延びて灌注用開口25Aの各々に至るように第1部品の内部に形成された8本の分岐流路25と、8本の分岐流路25の各々に連続して灌注用開口25Aの各々から先端方向に延びるように先端部(第1部品の縮径部211)に形成された液体の案内溝26を有するものとなる。
図19に示すように、灌注部材20を構成する第1部品21の直胴部213および第2部品22(先端側小径部221・直胴部223)がカテーテルシャフト10の先端側凹部に挿入(嵌合)され、灌注部材20の偏心流路23,23の各々が、継手チューブ51,51を介して、カテーテルシャフトの先端側流路形成ルーメン11,11の各々に連通されることにより、カテーテルシャフト10の先端側に灌注部材20が接続される。
これにより、第1部品21の縮径部211および大径部212のみが、灌注部材20の外観形状として現れている。
一方、灌注部材20(第1部品21)の先端側凹部21Aに、先端電極30の円筒状部分33が嵌合されることにより、灌注部材20の先端側に先端電極30が接続される。
灌注部材20の先端側に接続されてアブレーションカテーテル100を構成する先端電極30は、半球状の先端膨出部31と、頸部32と、円筒状部分33とを有する。
先端電極30の先端膨出部31の径としては1.0〜3.3mmであることが好ましく、更に好ましくは2.2〜2.6mm、特に好ましくは2.3〜2.5mm、好適な一例を示せば2.36mmである。
また、先端膨出部31の径(先端電極30の最大径)をD1、カテーテルシャフト10の管径をD2とするとき、D1/D2の値が1.0以上であることが好ましく、更に好ましくは1.0〜1.5とされ、好適な一例を示せば1.0(D1/D2=2.36mm/2.36mm)である。
D1/D2の値が過小である場合には、そのような先端電極を備えたカテーテルにより効率的な焼灼治療を行うことが困難となる。
他方、D1/D2の値が過大である場合には、そのような先端電極の表面に対して十分な量の液体を灌注することが困難となる。
なお、D1/D2の値が1.0以上である先端電極30の表面に対して十分な量の液体を灌注できるのは、灌注部材20の分岐流路25を外側に傾斜させていることによって、傾斜させない場合よりも灌注用開口25Aを外側に位置させているからである。この点においても、灌注部材20を介在させる意義がある。
また、先端電極30の基端部(頸部32)には、灌注部材20の案内溝26の各々に連続する液体の案内溝36が形成されている。
この案内溝36が形成されていることにより、灌注部材20に形成された案内溝26を通って先端電極30の基端部に到達した液体を、先端電極30の先端部に案内(誘導)することができ、これにより、先端膨出部31を含む先端電極30の表面全体に液体を供給することができる。
なお、先端電極30に形成された案内溝36は緩やかなR形状を有しているので、焼灼時においても、この部分において異常な温度上昇は起こらない。
以上説明したように、本実施形態のアブレーションカテーテル100によれば、非可撓部分において液体流路となる中央ルーメン16と、先端可撓部分10Aにおいて液体流路となる先端側流路形成ルーメン11,11の各々とを連通させる流路分岐部材70が配置されていることにより、中央ルーメン16を流れる液体を2本の先端側流路形成ルーメン11,11に分流させて灌注部材20に供給することができる。
そして、本発明のアブレーションカテーテル100では、先端可撓部分10Aにおける先端側流路形成ルーメン11,11(先端可撓部分10Aにおける液体流路)がカテーテルシャフト10の中心軸から偏心して形成されているので、この中心軸に沿って先端可撓部分10Aに板バネ65を配置することができる。
偏向機構として板バネが配置されたアブレーションカテーテル100は、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aに十分な捩れ剛性が付与されるので、板バネを配置することができない従来のカテーテル(カテーテルシャフトの全域にわたってシャフトの中心軸に沿って液体流路となるルーメンが形成されたカテーテル)と比較して、先端偏向操作可能カテーテルとしての操作性、先端可撓部分の撓み方向の平面性に優れたものとなる。
また、カテーテルシャフト10の非可撓部分には、液体流路となる中央ルーメン16が中心軸に沿って形成されているので、カテーテルシャフトの全域にわたり液体流路となるルーメンが偏心形成されている従来のカテーテルより多くの流量(灌注液量)を確保することができ、冷却などに必要十分な量の液体を先端電極30の表面に対して灌注することができる。
また、カテーテルシャフト10の非可撓部分において中央ルーメン16による液体流路が形成されていることにより、液体流路となるルーメンがカテーテルシャフトの全域にわたって中心軸から偏心して形成されている従来のカテーテルよりも、液漏れや曲げたときの流路の閉塞などのリスクを低くすることができる。
更に、灌注用開口25Aが絶縁性の灌注部材20に形成されていて、導電性の先端電極30にはエッジが存在しないので、アブレーションカテーテル100の使用時(焼灼時)において先端電極30の一部に異常な温度上昇(高温部)を生じることはなく、そのような高温部に血液が接触して血栓が形成されることを抑制することができる。しかも、先端電極30には開口を形成する必要がないので、焼灼するために十分な表面積を確保することができ、効率的な焼灼治療を行うことができる。
更に、この実施形態のアブレーションカテーテル100によれば、灌注部材20の先端部に配置されている8つの灌注用開口25Aから先端電極30の表面に対して液体が噴射(灌注)されるので、先端電極30の表面に十分な量の液体を接触させることができる。 しかも、先端電極30の表面に噴射される液体は、先端電極30の基端部(頸部32)から先端部(先端膨出部31)に向かって、先端電極30の表面に沿うように流れる。
従って、このアブレーションカテーテル100は、先端電極に灌注用開口が形成されている従来公知のカテーテルと比較して、先端電極30の表面の冷却効果に優れるとともに、先端電極30の周辺の血液が十分に攪拌・希釈されることによって更に優れた血栓形成抑制効果が奏される。
また、8つの灌注用開口25Aが灌注部材20の外周に沿って等角度(45°)間隔に配置されているので、先端電極30の表面を周方向の全域(360°)にわたり灌注することができる。
更に、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aにおいて、液体流路となる2本の先端側流路形成ルーメン11,11、引張ワイヤ61,62の挿通路となる2本のルーメン12,12、リング状電極40のリード線の挿通路となる2本のルーメン13,13が、何れも偏心した位置に形成されているので、灌注部材を有する従来の灌注カテーテルでは配置することができなかった板バネ65を、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aに中心軸に沿って配置することが可能となる。
そして、板バネ65が配置されているアブレーションカテーテル100は、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aに十分な捩れ剛性が付与されることによって操作性に優れたものとなる。
更に、灌注部材20の内部に、周方向に隔壁を有しない液体の貯留空間24と、貯留空間に連通し、外側に傾斜しながら先端方向に延びて灌注用開口25Aの各々に至る8本の分岐流路25が形成されていることにより、偏心流路23,23を通って貯留空間24に到達した液体は、貯留空間24において周方向に均一に分布されるように流れを整えられてから、8本の分岐流路25の各々を通って灌注用開口25Aから噴射(灌注)されるので、カテーテルシャフト10から灌注部材20に供給される液体の量に周方向のバラツキ(先端可撓部分10Aに配置された板バネ65のために、液体流路となる2本の先端側流路形成ルーメン11,11が偏心して形成されていることに起因する周方向のバラツキ)があるにも関わらず、等角度(45°)間隔に配置された8個の灌注用開口25Aの間で噴射される液量にバラツキはなく、灌注部材20の周方向において均一な噴射(灌注)を行うことが可能となり、先端電極30の表面を周方向の全域(360°)にわたり均等に灌注することができる。
更に、第1部品21に形成された後端側凹部21B(第1部品の後端形状)と、第2部品22の先端側小径部221(第2部品の先端形状)とを嵌合させることにより、灌注部材20が構成され、先端電極30の円筒状部分33(先端電極の後端形状)と、第1部品21の先端側凹部21A(第1部品の先端形状)とを嵌合させることにより、灌注部材20の先端側に先端電極30を接続することができる。
このように、灌注部材20を2つの部品で構成することにより、貯留空間24の形状に起因するアンダーカットの問題を回避することができ、偏心流路23,23と、貯留空間24と、8本の分岐流路25とが内部に形成された灌注部材20を成型により得ることが可能になる。
更に、灌注部材20(第1部品21)の内部に形成された分岐流路25の各々が外側に傾斜するように形成されているので、ある程度サイズの大きな先端電極(D1/D2の値が1.0である先端電極30)の表面に対しても十分に灌注することができる。
更に、灌注部材20(第1部品21)の先端部に、分岐流路25の各々に連続して先端方向に延びる液体の案内溝26が形成されていることにより、灌注用開口25Aから噴射される液体を、先端電極30に向けて確実に案内(誘導)することができる。
更に、先端電極30の基端部表面に、灌注部材20の案内溝26の各々に連続する液体の案内溝36が形成されていることにより、灌注部材20に形成された案内溝26を通って先端電極30の基端部に到達した液体を、先端電極30の先端部に案内することができ、これにより、先端電極30の表面全体に液体を供給することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、灌注部材における分岐流路(灌注用開口)の数は8でなくてもよく、例えば4〜12の範囲で適宜選択することができる。
また、カテーテルシャフトの液体流路となるルーメンの数(灌注部材における偏心流路の数)は2でなくてもよく、1つまたは3つ以上であってもよい。但し、液体流路となるルーメンの数が少ないカテーテルシャフトを使用する場合に、本発明は効果的である。
また、カテーテルシャフトの内部構造についても、液体流路となるルーメンが先端可撓部分において偏心して形成されているものであれば、特に制限されるものではない。
また、先端電極の形状は特に限定されるものではなく、砲弾形状などであってもよい。
100 アブレーションカテーテル
10 カテーテルシャフト
101 先端側マルチルーメンチューブ
102 後端側マルチルーメンチューブ
103 外皮部材
10A 先端可撓部分
11 先端側流路形成ルーメン
12 ルーメン(引張ワイヤの挿通路)
13 ルーメン(リング状電極のリード線の挿通路)
14 ルーメン(先端電極のリード線の挿通路)
15 ルーメン(温度センサのリード線の挿通路)
16 中央ルーメン
171〜178 サブルーメン
21 第1部品
211 縮径部
212 大径部
213 直胴部
214 中央貫通孔
215 リード線の収納溝
21A 先端側凹部
21a 先端側凹部21Aの底面(先端面)
21B 後端側凹部
21b 後端側凹部21Bの底面(後端面)
22 第2部品
221 先端側小径部
223 直胴部
224 中央貫通孔
225 リード線の収納溝
226 引張ワイヤの先端部の収納溝
22a 先端側小径部の先端面
23 偏心流路
231 段差部
24 液体の貯留空間
25 分岐流路
25A 灌注用開口
26 液体の案内溝
30 先端電極
30L 先端電極のリード線
31 先端膨出部
32 頸部
33 円筒状部分
35L 温度センサのリード線
36 液体の案内溝
40 リング状電極
40L リング状電極のリード線
51 継手チューブ
54 中央チューブ
61 引張ワイヤ
62 引張ワイヤ
65 板バネ
70 流路分岐部材
71 引張ワイヤの挿通路
72 引張ワイヤの挿通路
73 液体の分岐流路
74 先端電極のリード線および温度センサのリード線の挿通路
75 リング状電極のリード線の挿通路
76 後端側縮径部
70A 先端面
71A 挿通路の開口
72A 挿通路の開口
731A 分岐流路の開口
732A 分岐流路の開口
74A 挿通路の開口
75A 挿通路の開口
70B 後端面
71B 挿通路の開口
72B 挿通路の開口
73B 分岐流路の開口
74B 挿通路の開口
75B 挿通路の開口
80 コイルチューブ
700 制御ハンドル
705 回転板
800 液体の注入管

Claims (6)

  1. 先端可撓部分を有し、液体流路となるルーメンが形成されているカテーテルシャフトと、前記カテーテルシャフトの先端可撓部分において、当該カテーテルシャフトの中心軸に沿って配置された板バネと、前記カテーテルシャフトの先端側に接続された絶縁性灌注部材と、前記絶縁性灌注部材の先端側に接続された先端電極とを備えてなり、
    前記絶縁性灌注部材には、前記カテーテルシャフトから供給される液体を前記先端電極の表面に灌注するための複数の灌注用開口が、前記絶縁性灌注部材の外周に沿って等角度間隔に配置され、
    前記カテーテルシャフトには、その先端可撓部分において、液体流路となる少なくとも2本のルーメンが前記中心軸から偏心して形成されているとともに、前記先端可撓部分の基端側に位置する当該カテーテルシャフトの非可撓部分において、液体流路となる1本の中央ルーメンが前記中心軸に沿って形成され、
    前記カテーテルシャフトには、前記非可撓部分において液体流路となる中央ルーメンと、前記先端可撓部分において液体流路となるルーメンの各々とを連通させる流路分岐部材が配置されていることを特徴とする電極カテーテル。
  2. 前記カテーテルシャフトの先端可撓部分において液体流路となる2本のルーメンが、前記中心軸を挟んで対向するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電極カテーテル。
  3. 前記先端可撓部分は、前記板バネを配置するとともに、液体流路となる2本のルーメンを含む複数のルーメンが形成された先端側マルチルーメンチューブにより構成され、
    前記非可撓部分は、前記中央ルーメンおよびその周囲に形成された複数のサブルーメンが形成された後端側マルチルーメンチューブが、当該非可撓部分を非可撓性にするコイルチューブの内部に挿入されることにより構成され、
    前記流路分岐部材は、前記先端側マルチルーメンチューブと、前記後端側マルチルーメンチューブとの間に配置され、
    前記流路分岐部材の先端面には、前記先端側マルチルーメンチューブのルーメンの開口に対応する開口が形成されているとともに、当該流路分岐部材の後端面には、前記後端側マルチルーメンチューブのルーメンの開口に対応する開口が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電極カテーテル。
  4. 前記流路分岐部材には、前記コイルチューブに挿入される後端側縮径部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電極カテーテル。
  5. 前記流路分岐部材と、前記先端側マルチルーメンチューブおよび前記後端側マルチルーメンチューブとは、継手チューブを介して連結していることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電極カテーテル。
  6. 前記絶縁性灌注部材の内部には、前記カテーテルシャフトの先端可撓部分において液体流路となるルーメンの各々に連通する少なくとも2つの偏心流路と、
    前記偏心流路に連通する空間であって、前記偏心流路からの液体が前記絶縁性灌注部材の周方向に均一に分布されるように、前記周方向に隔壁を有しない液体の貯留空間と、
    前記貯留空間に連通し、外側に傾斜しながら先端方向に延びて前記複数の灌注用開口の各々に至る複数の分岐流路とが形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の電極カテーテル。
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