JP2013200198A - 振動センサ及びピックアップ機能付サドル - Google Patents

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Abstract

【課題】電気信号の出力を安定して得ることができ、耐久性が高い振動センサを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る振動センサは、帯状の基板と、この基板の表面に積層される第一電極膜と、この第一電極膜の表面の端部を表出部とするよう、この端部以外の表面側を被覆する圧電膜と、前記基板、第一電極膜及び圧電膜を含む積層体を第一電極膜との絶縁状態で被覆する第二電極膜とを備える。当該振動センサは、第一電極膜の表出部と接続される第一導体をさらに備えることが好ましい。当該振動センサは、第一導体と第一電極膜の表出部とを被覆する絶縁部材をさらに備えることが好ましい。当該振動センサは、第二電極膜に接続される第二導体をさらに備えることが好ましい。当該振動センサは、弦楽器用ピックアップとして用いることができる。
【選択図】図2

Description

この発明は、振動センサ及びピックアップ付サドルに関する。
ギター等の弦楽器の弦を支えるサドルとして、弦の振動を電気信号に変換するための振動センサ(ピックアップ)を備えるピックアップ機能付サドルが知られている(国際公開第2008/117483号参照)。このピックアップ機能付サドルは、楽器の外観を損なわず、また弦の振動を電気信号に安定して変換できる。このピックアップ機能付サドルの振動センサは、圧電素子を二枚の電極板で挟み、この圧電素子及び電極板に糸を巻き付けて一体化し絶縁シールド材で圧電素子を覆っている。さらにサドルの一部を構成する外形部材へ糸で巻き付けを、接着材によって固定し、外部から見える糸を除去している。その後、電磁シールド材をサドル表面の隙間に塗布している。
ピックアップ機能付サドルにあっては、圧電素子、電極板、糸、絶縁シールド材、接着材、電磁シールド材と数多くの部材を用いるため製造工程が複雑となり、また絶縁シールド材の耐久性が劣化するおそれがある。
国際公開第2008/117483号
本発明は、このような事情に基づいてなされものであり、電気信号の出力を安定して得ることができ、耐久性が高い振動センサ及びピックアップ機能付サドルを提供することを目的とする。
前記課題を解決すべくなされた発明は、
帯状の基板と、
この基板の表面に積層される第一電極膜と、
この第一電極膜の表面の端部を表出部とするよう、この端部以外の表面側を被覆する圧電膜と、
前記基板、第一電極膜及び圧電膜を含む積層体を第一電極膜との絶縁状態を維持しつつ被覆する第二電極膜と
を備える振動センサである。
当該振動センサは、振動によって圧電膜を挟む第一電極膜と第二電極膜との間隔が変化すると、第一電極膜と第二電極膜との間での電位差が変化し、振動を電気信号として出力できる。当該振動センサは、第一電極膜が基板表面に積層され、圧電膜が第一電極膜の表面側に被覆され、この積層体が第二電極膜に被覆されているので、第一電極膜、圧電膜及び第二電極膜の積層構造が安定している。特に、演奏中等において外力が作用しても第一電極膜、圧電膜及び第二電極膜の積層構造が変化し難い。このため、当該振動センサは、安定して電気信号の出力を行うことができる。また、当該振動センサは、前述のような安定した積層構造を有するので、耐久性にも優れている。さらに、当該振動センサは、第一電極膜を含む積層体が第二電極膜に覆われているので、第二電極膜によって第一電極膜を電磁波からシールドすることができる。
当該振動センサは、前記第一電極膜の表出部と接続される第一導体をさらに備えることが好ましい。これにより、第一導体を介して第一電極膜を、外部の他の電気的部材と接続することができる。このため、例えば第一導体の電気的変化を外部の他の電気的部材によって検出することができる。
前記構成を採用した場合には、前記第一導体と第一電極膜の前記表出部とを被覆する絶縁部材をさらに備えることが好ましい。これにより、この絶縁部材によって、第一導体及び第一電極膜と、第二電極膜との絶縁状態を容易且つ確実に得ることができる。
当該振動センサは、前記第二電極膜に接続される第二導体をさらに備えることが好ましい。これにより、第二導体を介して第二電極膜を外部の他の電気的部材と接続することができる。このため、例えば第二導体をアースすることで、第二電極膜により高い電磁波シールド効果を持たせることができるとともに、第二電極膜に蓄積する電荷を放出して、より安定性及び精度の高い電気信号を出力することができる。
前記課題を解決すべくなされた別の発明は、弦楽器の振動を電気信号として出力するピックアップ機能付サドルであって、上面側に複数の弦当接位置を有するサドル本体と、前記構成からなる当該振動センサを弦楽器用ピックアップとして備えるピックアップ機能付サドルである。当該弦楽器用ピックアップサドルは、弦の振動を電気信号に安定して変換して出力でき、また耐久性にも優れる。
以上説明したように、本発明の振動センサ及びピックアップ機能付サドルは、第一電極膜、圧電膜及び第二電極膜が安定した積層構造となっているため、電気信号の出力が安定して得られるとともに耐久性が高い。
本発明の第一実施形態に係る振動センサの説明図であって、絶縁部材及び第二電極膜を除いた状態の模式的平面図 図1の振動センサの説明図であって、絶縁部材及び第二電極膜を除いた状態の模式的正面図 図1の振動センサの説明図であって、第二電極膜を除いた状態の模式的正面図 図1の振動センサの模式的正面図 図1の振動センサを有するピックアップ機能付サドルの模式的断面図 本発明の他の実施形態に係る振動センサの第一導体を有するケーブルの模式的正面図 本発明の他の実施形態に係る振動センサの第一導体を有するケーブルの模式的正面図 本発明の他の実施形態に係る振動センサの第一導体を有するケーブルの模式的正面図 本発明の他の実施形態に係る振動センサの説明図であって、絶縁部材及び第二電極膜を除いた状態の模式的正面図 本発明の他の実施形態に係る振動センサの説明図であって、絶縁部材及び第二電極膜を除いた状態の模式的正面図 本発明の他の実施形態に係る振動センサの説明図であって、絶縁部材及び第二電極膜を除いた状態の模式的正面図
以下、本発明の実施の形態を適宜図面を参照しつつ説明する。
<第一実施形態>
まず振動センサの一実施の形態として弦楽器ピックアップとして用いられるものを例にとり説明する。
[振動センサ]
図1から図4に示す振動センサ1は、帯状の基板2と、この基板2の表面に積層される第一電極膜3と、この第一電極膜3の表面側を被覆する圧電膜4と、前記基板2、第一電極膜3及び圧電膜4を含む積層体6を被覆する第二電極膜7とを備える。当該振動センサ1は、第一電極膜3に接続される第一導体11と、第二電極膜7に接続される第二導体13とをさらに備える。また、当該振動センサ1は、第一導体11及び第一電極膜3を被覆する絶縁部材8をさらに備える。以下、この振動センサ1の構造を具体的に説明する。
(基板2)
基板2は、平面視略長方形状の平板である。前記基板2のサイズとしては特に限定されず、例えば厚みが50μm以上3mm以下、幅が0.5mm以上3mm以下、長さが30mm以上70mm以下とすることができる。
基板2の材質としては、特に限定されず、例えば合成樹脂、金属、金属化合物、セラミックス等を用いることができる。基板2の材質の具体例としては、ケイ素、サファイア、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、炭化ケイ素、ガラス、窒化珪素、ステンレス、炭化チタン、窒化チタン等を挙げることができ、これらの中でも絶縁性、高い強度及び靭性を有するジルコニアが特に好ましい。
(第一電極膜3)
第一電極膜3は、平面視略長方形状で、一方の端部付近(図1及び図2の右側)及び側縁付近(図1における上下側縁付近)において基板2が表面に表出する状態で基板2表面に帯状に積層されている。そして第一電極膜3の表出部は、もう一方(他方)の端部(図1及び図2の左側)に設けられている。第一電極層のサイズとしては特に限定されず、例えば厚みが0.1μm以上50μm以下、幅が0.1mm以上3mm以下とすることができる。また、第一電極膜3は、後述するように圧電膜4に被覆されずに表面に表出する表出部を有し、この表出部が第一導体11に接続される端子として機能する。この表出部のサイズは、第一導体11を接続することができる面積を有すれば特に限定されず、例えば長さ(基板2の長手方向に沿う長さ)が0.5mm以上5mm以下、幅(基板2の幅方向に沿う長さ)が0.1mm以上2.9mm以下とすることができる。
第一電極膜3の材質としては、電気伝導性を有すれば特に限定されず、例えば白金、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、銅、パラジウム、クロム、あるいはこれらの合金等を挙げることができる。これらの中でも電気伝導率や化学的な安定性の観点から白金または金が好ましく、白金がより好ましい。第一電極膜3の形成手法は特に限定されるものではないが、例えば真空蒸着法等の蒸着法によって第一電極膜3形成することができる。
(同軸ケーブル10)
第一導体11は、導電性接着剤を介して第一電極膜3の表出部に接着されている。第一導体11は、第二導体13と一体的な部材から構成され、具体的には第一導体11と第二導体13とは、同一ケーブルにおいて互いに絶縁された導体から構成されている。より具体的には、第一導体11は同軸ケーブル10の内部導体から構成され、第二導体13は同軸ケーブル10の外部導体から構成されている。この同軸ケーブル10は、導線からなる内部導体11と、この内部導体11の外周を被覆する内部絶縁筒体12と、この内部絶縁筒体12の外周を被覆する編組導線からなる外部導体13と、この外部導体13の外周を被覆する外部絶縁筒体14とを有している。
外部絶縁筒体14の一端部よりも外部導体13の一端部は突出し、外部導体13の一端部よりも内部絶縁筒体12の一端部は突出し、内部絶縁筒体12の一端部よりも内部導体11の一端部は突出している。この内部絶縁筒体12の一端部よりも突出した内部導体11の一端部が前記第一電極膜3に接着されている。また、外部導体13は、外部絶縁筒体14の一端部から突出した一端部において、後述するように第二電極膜7に電気的に接続される。なお、内部導体11は、他端側が電気信号の出力部(例えば弦楽器の出力ジャック)に電気的に接続される。外部導体13は、他端においてアースされる。
(圧電膜4)
圧電膜4は、平面視略長方形状で、基板2及び第一電極膜3の表面側に積層されている。圧電膜4は、前記表出部を表出した状態で表出部以外の第一電極膜3表面を被覆している。ここで、圧電膜4は、第一電極膜3と第一電極膜3の周囲の基板2の表面に積層されている。換言すれば、圧電膜4は、表出部以外の部分において第一電極膜3の下面(基板2との接触面)を除く全ての面を囲繞している。圧電膜4のサイズとしては、弦又は胴の振動を十分な大きさの電圧に変換できれば特に限定されず、例えば厚みが10μm以上100μm以下、長さ(基板2の長手方向に沿う長さ)が25mm以上69.5mm以下、幅(基板2の幅方向に沿う長さ)が0.2mm以上3mm以下とすることができる。
圧電膜4の材質としては、圧電効果により電圧を生じさせるものであれば特に限定されず、例えば各種の酸化物や窒化物、高分子等を挙げることができる。圧電膜4の材質の具体例としては、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、四ホウ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、ランガサイト系結晶などの単結晶、酸化亜鉛や窒化アルミニウムなどの配向結晶、ポリフッ化ビニリデン等を挙げることができ、これらの中でも高い圧電性を有するジルコン酸チタン酸鉛が特に好ましい。なお、圧電膜4の形成手法は特に限定されるものではなく、例えばスクリーン印刷等によって形成可能である。
(絶縁部材8)
絶縁部材8は、図3に示すように、第一電極膜3の表出部、及びこの表出部に接続される第一導体11を被覆している。具体的には、絶縁部材8は、表出部付近において、表出部の全てを覆うように、基板2、第一電極膜3及び圧電膜4の積層体6の一部を被覆している。このため、第一電極膜3は、第二電極膜7と絶縁部材8及び圧電膜4によって電気的に絶縁されている。絶縁部材8は、絶縁性が得られればその厚みは特に限定されず、例えば0.01mm以上1mm以下とすることができる。
絶縁部材8は、例えば収縮性を有する筒状体から構成することができる。つまり、加熱前に筒状体に前記積層体6(の表出部相当部分)を嵌着した後に筒状体を収縮させることで積層体6の一部を被覆することができる。なお、筒状体の収縮性は、常温時に収縮性を有する場合のほか、加熱によって収縮性を発揮する熱収縮性の場合も含む。
絶縁部材8は、前述のように表出部において積層体6を被覆するとともに表出部に接続されている第一導体11の露出部および内部絶縁筒体12の露出部の全てと、外部導体13の露出部の一部をも被覆している。このため、絶縁部材8は、第一導体11を不用意に離脱させない第一導体固定補助手段としても機能している。この第一導体固定補助手段としての絶縁部材8は、可撓性を有さない部材から構成することも可能であるが、第一導体11に外力等が作用することを考慮すれば可撓性(使用状態(常温時)における可撓性)を有する部材から構成することが好ましい。ここで、可撓性を有さない部材としては、例えば積層体6に巻き付けられる糸や、硬化型樹脂(例えばエポキシ樹脂)や、接着剤等を挙げることができる。また、可撓性を有する部材としては、例えばポリイミド樹脂、ゴム製のチューブや、伸縮性を有する粘着テープ等を挙げることができる。絶縁部材8は、シグナル線となる第一導体11と、グランド端子となる外部導体13を絶縁できれば、被覆する領域は適宜変更可能である。例えば、表出部において積層体6を被覆するとともに表出部に接続されている第一導体11の露出部および内部絶縁筒体12の一部を被覆して、露出している外部導体13を全く被覆しなくてもかまわない。
(第二電極膜7)
第二電極膜7は、基板2、第一電極膜3及び圧電膜4を含む積層体6と、絶縁部材8とを被覆している。ここで、第二電極膜7は、図4に示すように、積層体6及び絶縁部材8の外部全体を被覆するとともに、外部導線13の前記絶縁部材8によって被覆されなかった部分に接続されている。第二導体13は、通電性が得られればその厚みは特に限定されず、例えば0.1μm以上1mm以下とすることができる。
第二電極膜7の形成材料としては、例えばNi導電性塗料と導電製ゴムとを含有する塗料を採用することが可能である。なお、第二電極膜7の形成材料はこれに限定されるものではなく、第二電極膜7に通電性を得られるのであれば種々のものを採用可能であり、例えば導電性接着剤を採用することも可能である。第二電極膜7は第一電極膜3と共に圧電膜4を挟んでいる。第二電極膜7は主に樹脂からなるため、圧電膜4との界面で接触抵抗が高い可能性がある。そのため、圧電膜4の上に第一電極膜3と同様の導電性膜を形成しておいてもよい。さらに、基板2の下に第一電極膜3と同様の導電性材料を形成すれば、第二電極膜7によるシールド効果をさらに高めることができる。
[振動センサ1の製造方法]
次に、前記構成からなる当該振動センサ1の製造方法について説明する。この製造方法は、基板2の表面に第一電極膜3を積層する第一電極膜形成工程と、この第一電極膜3の表面の端部を表出部とするよう、この端部以外の表面側を被覆する圧電膜4を形成する圧電膜形成工程と、基板2、第一電極膜3及び圧電膜4を含む積層体6を第一電極膜3と絶縁状態で被覆する第二電極膜を形成する第二電極膜7形成工程とをこの順に有している。
この製造方法は、第一電極膜形成工程と第二電極膜形成工程との間に、第一電極膜3の表出部に第一導体11を接続する第一導体接続工程をさらに有している。なお、この第一導体接続工程は、圧電膜形成工程と絶縁部材被着工程との間に行うことが可能である。
また、この製造方法は、第一導体接続工程と第二電極膜形成工程との間に、第一導体11と第一電極膜3の表出部とを絶縁部材8によって被覆する絶縁部材被着工程をさらに有している。なお、この絶縁部材被着工程は、第一導体接続工程と第二電極膜形成工程との間に行うことが可能である。
なお、前記各工程は、当該振動センサ1の構成の説明において各部材の形成手法と同様の手法が行われるものであり、その詳細な説明を省略する。
[ピックアップ機能付サドル]
次に、前記構成からなる当該振動センサ1を備えるピックアップ機能付サドルについて、図5を参酌しつつ説明する。
図5のピックアップ機能付サドル100は、一般的には駒を介して弦楽器の胴部の表面側に突設され、複数の弦を支持するものである。当該ピックアップ機能付サドル100は、細長い板状体であり、その長手方向を胴部の表面と略平行に、その広い平面となる板面を胴部の表面と略垂直に配設される。当該ピックアップ機能付サドル100は、具体的には、サドル本体101と、このサドル本体101内に配設される当該振動センサ1とを備える。
サドル本体101は、上面に弦楽器が有する弦が当接する弦当接位置を有する。サドル101の内部には振動センサ1を載置するための内部空間部101aと、当該振動センサ1の同軸ケーブル10を挿通させるケーブル挿通孔(図示省略)とが形成されている。当該振動センサ1は、内部空間部101aの底部に接着剤等を用いて接合される。また、内部空間部101aには、合成樹脂が充填されている。
サドル101のサイズとしては、当該振動センサ1が装着される弦楽器の弦を支持できるものであれば特に限定されず、例えば6弦を有するアコースティックギターに装着する場合、長さ(弦の並び方向)が70mm以上90mm以下、幅(弦と平行方向)が2mm以上4mm以下、高さ(弦の当接方向)が5mm以上15mm以下とすることができる。さらに、ケーブル挿通孔の径としては0.5mm以上2mm以下とすることができる。
サドル101の材質としては、公知のものを用いることができ、例えば、象牙、牛骨、合成樹脂等を用いることができるが、剛性及びコストの観点から、ユリア樹脂が特に好ましい。
[利点]
当該振動センサ1は、前記構成からなるので、弦の振動によって圧電膜4が変形すると、圧電膜4を挟む第一電極膜3と第二電極膜7との間に電位差が発生し、振動を電気信号として同軸ケーブル10を介して出力することができる。当該ピックアップ付サドルは、当該振動センサ1を内蔵するため、弦の振動と胴の振動とを容易かつ確実に分離して電気信号として出力することができるとともに、振動センサ1(ピックアップ)がサドルと一体化されていることにより、弦楽器への組み込みを容易に行うことができる。
当該振動センサ1は、第一電極膜3が基板2表面に積層され、圧電膜4が第一電極膜3表面に積層され、この積層体6の外周が第二電極膜7に被覆されて形成されているので、第一電極膜3、圧電膜4及び第二電極膜7の積層構造が安定し、外力が作用してもこの積層構造が変化し難い。このため、当該振動センサ1は、安定して電気信号の出力を行うことができ、また耐久性にも優れている。また、第二電極膜7の接続される外部導体13を接地することで、第二電極膜7がシールド効果をも有することになる。
当該振動センサ1は、第一導体11と第一電極膜3の表出部とを被覆する絶縁部材8を備えているので、第一導体11及び第一電極膜3と、第二電極膜7との絶縁状態を容易且つ確実に得ることができる。
この絶縁部材8は、第一導体11固定手段として機能するので、第一導体11が第一電極膜3から離脱するおそれが低い。このため、演奏中等において同軸ケーブル10に外力が作用しても第一電極膜3から同軸ケーブル10が離脱し難い。
当該振動センサ1は、第二電極膜7が第一電極膜3の外部全体を被覆しているので、ノイズ原因の電磁波から第一電極膜3を遮蔽することができ、S/N比が高い。また、この第二電極膜7は、基板2、第一電極膜3及び圧電膜4を含む積層体6と、同軸ケーブル10(の第一導体11)と、絶縁部材8とを被覆している。このため、同軸ケーブル10に外力が作用しても、この第二電極膜7によって第一電極膜3からの第一導体11の離脱が阻止される。
また、第二電極膜7が電磁波シールド効果を発揮するので、電磁波シールド層等の他の層を形成する必要がなく、製造が容易である。
<その他の実施形態>
本発明は前記実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明に係る振動センサは前記弦楽器ピックアップとして用いられるものに限定されるものではない。また、本発明に係るピックアップ付サドルは、当該振動センサをサドル内部ではなくサドルの下部に配設した構成とすることもできる。このような構成の場合には、弦楽器用ピックアップが楽器本体(ブリッジ)に直接載置されるため、胴の振動を検出しやすくすることができる。
また、本発明において第一導体及び第二導体は必須の構成ではなく、また第一導体及び第二導体を有する場合も前記実施形態のような同軸ケーブルの導体によるものに限定されない。つまり、例えば図6に示すように、絶縁筒体23,24にそれぞれ被覆された二つの導体21.22が外部絶縁筒体25に一体的に被覆されている二軸ケーブル20を用い、この二つの導体21,22をそれぞれ第一導体及び第二導体として利用することも可能である。また、図7に示すように、前述の図6の二軸ケーブル20の二つの絶縁筒体23,24と外部絶縁筒体25との間に編組導線からなる外部導体31をさらに備える二軸ケーブル30を用いることも可能である。さらに、同軸ケーブル10を用いる場合にあっても、図8に示すように、外部導体13(第二導体)の一端部が外部絶縁筒体14の一端部より突出せずに、外部絶縁筒体14の一部が切欠かれ、この切欠き部分から外部導体13が表出するものも採用可能である。
また、本発明に係る振動センサは、図9に示すように、基板2の裏面に、第一実施形態の第一電極膜3のように導電性を有する金属性の第三電極膜45をさらに備えることも可能である。この図9に示す振動センサ41にあっては、第三電極膜45は第一電極膜3と絶縁状態となっている(なお、前述の実施形態と略同様の構造・機能を有する部材については同一符号を用いて説明を省略することがある。以下、同じ)。この第三電極膜45は、基板2の長手方向に沿って帯状に設けられている。絶縁部材8および第二導電膜7を形成すると、第三電極膜45によって、基板2の裏面と第二導電膜7との接触抵抗を小さくすることができる。また、この図9に示す振動センサ41は、第一導体及び第三導体として図7に示す二軸ケーブル30を用いている。この二軸ケーブル30の内部の二本の導体21,22のうち一本の導体21は第一導体として用いられ、他方の導体22は第三電極膜45に接続される第三導体として用いられている。また、二軸ケーブル30の外部導体31は第二導体として用いられている。さらに、図9に示す振動センサ41にあっては、第一導体21及び第一電極膜3の表出部とともに第三導体22及び第三電極膜45も絶縁部材8によって被覆される(図示省略)。この場合、絶縁部材8は、第一電極3の表出部において積層体6を被覆するとともに第一導体21の露出部、第三導体22の露出部、内部絶縁筒体23の露出部及び内部絶縁筒体24の露出部の全てと、外部導体31の露出部の一部を被覆する。第三電極膜45は第三導体を通じて外部導体31と同じく接地される。第三電極膜45を直接接続された配線によって接地するので、第二電極膜7を経由しての接地よりもシールド効果が高い。第一導体21が第三導体22および外部導体31と絶縁されるのであれば、絶縁部材8の設置範囲は適宜変更できる。
さらに、本発明に係る振動センサは、図10に示すように、圧電膜4の表面側に、第一実施形態のような導電性を有する金属製の第四電極膜55をさらに備えることも可能である。この図10に示す振動センサ51にあっては、第四電極膜55は第一電極膜3と絶縁状態となっている。この第四電極膜55は、基板2の長手方向に沿って帯状に設けられている。絶縁部材8および第二導電膜7を形成すると、第四電極膜55によって圧電膜4の表面と第二電極膜7の接触抵抗を小さくすることができる。また、この図10に示す振動センサ51は、第一導体及び第四導体として図7に示す二軸ケーブル30を用いている。この二軸ケーブル30の内部の二本の導体21,22のうち一本の導体21は第一導体として用いられている。この図10に示す第一導体21は、ケーブルの配設側(図示左側)とは反対側(図示右側)に設けられた第一電極膜3の表出部に接続されている。より詳しく説明すると、第一導体21を被覆する内部絶縁筒体23が基板2の裏面を通りケーブルの配設側の反対側まで延設され、この内部絶縁筒体23から突出する第一導体21が第一電極膜3の表出部に接続されている。また、図10の二軸ケーブル30の内部の二本の導体21,22のうち他方の導体22は第四電極膜55に接続される第四導体として用いられている。また、二軸ケーブル30の外部導体31は第二導体として用いられている。さらに、図10に示す振動センサ51にあっては、第一導体21及び第一電極膜3の表出部が絶縁部材によって被覆され、また第四導体22及び第四電極膜55も他の絶縁部材によって被覆される(図示省略)。なお、この他の絶縁部材は、前記第四導体22及び第四電極膜55とともに、基板2及び第一導体21の内部絶縁筒体23をも被覆する。第一導体21が第四導体22および外部導体31と絶縁されるのであれば、絶縁部材8の設置範囲は適宜変更できる。
また、本発明に係る振動センサは、図11に示すように、基板2の表面で且つ第一電極膜3の外側に積層される導電性を有する金属製の第五電極膜65をさらに備えることも可能である。この図11に示す振動センサ61にあっては、第五電極膜65は第一電極膜3と絶縁状態となっている。この第五電極膜65は、第一電極膜3を囲むように平面視においてU字状である。これにより、第五電極膜65は第一電極膜3をシールドする効果を得ることができる。また、この図11に示す振動センサ61は、第一導体及び第五導体として図7に示す二軸ケーブル30を用いている。この二軸ケーブル30の内部の二本の導体21,22のうち一本の導体21は第一導体として用いられ、他方の導体22は第五電極膜65に接続される第五導体として用いられる。また、二軸ケーブル30の外部導体31は第二導体として用いられている。さらに、図11に示す振動センサ1にあっては、第一導体21及び第一電極膜3の表出部とともに第五導体22及び第五電極膜65も絶縁部材によって被覆される(図示省略)。第一導体21が第五導体22および外部導体31と絶縁されるのであれば、絶縁部材8の設置範囲は適宜変更できる。
本願実施形態では、第一電極3の表出部が基板2の長手方向の片側である場合であったが、両側にあってもよい。その場合、第一電極3の電極を分割する等し、その役割別に左右別々に配線を当該表出部に接続してもよい。例えば、部分的に検出したい領域を分ける等が考えられるが、より具体的には弦の真下と、それ以外の領域を分けるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の振動センサ及びピックアップ付サドルは、弦楽器の演奏音を安定的に且つ高質に電気出力することができ、アコースティックギター等の弦楽器に好適に用いることができる。
1 振動センサ
2 基板
3 第一電極膜
4 圧電膜
6 積層体
7 第二電極膜
8 絶縁部材
10 同軸ケーブル
11 第一導体
12 内部絶縁筒体
13 第二導体
14 外部絶縁筒体
20 二軸ケーブル
21,22 導体
23,24 絶縁筒体
25 外部絶縁筒体
30 二軸ケーブル
31 外部導体
41 振動センサ
45 第三電極膜
51 振動センサ
55 第四電極膜
61 振動センサ
65 第五電極膜
100 ピックアップ機能付サドル
101 サドル
101a 内部空間部

Claims (5)

  1. 帯状の基板と、
    この基板の表面に積層される第一電極膜と、
    この第一電極膜の表面の端部を表出部とするよう、この端部以外の表面側を被覆する圧電膜と、
    前記基板、第一電極膜及び圧電膜を含む積層体を第一電極膜との絶縁状態を維持しつつ被覆する第二電極膜と
    を備える振動センサ。
  2. 前記第一電極膜の表出部と接続される第一導体をさらに備える請求項1に記載の振動センサ。
  3. 前記第一導体と前記第一電極膜の表出部とを被覆する絶縁部材をさらに備える請求項2に記載の振動センサ。
  4. 前記第二電極膜に接続される第二導体をさらに備える請求項1、請求項2又は請求項3に記載の振動センサ。
  5. 弦楽器の振動を電気信号として出力するピックアップ機能付サドルであって、上面側に複数の弦当接位置を有するサドル本体と、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の振動センサを備えるピックアップ機能付サドル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018081020A (ja) * 2016-11-17 2018-05-24 日本バルカー工業株式会社 振動センサーおよび振動検出システム
CN110221097A (zh) * 2019-06-03 2019-09-10 西人马(厦门)科技有限公司 压电传感器

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