JP2013200145A - ガス検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスセンサの湿度依存性が大きい場合でも検知対象ガスの検出精度が低下しにくいガス検出装置を提供する。
【解決手段】記憶部38は、標準大気中における湿度に関連付けられたガスセンサ2の抵抗値を、既知データとして予め記憶している。検出処理部35は、雰囲気中の湿度に応じた補正値を求める算出部351と、補正値を用いて検知対象ガスの検出結果を補正する補正部352とを有している。算出部351は、ガスセンサ2の温度が第1の設定温度にあり検知対象ガスに対するガスセンサ2の感度が十分に低いときに、現在のガスセンサ2の抵抗値と記憶部38内の既知データとから補正値を算出する。補正部352は、ガスセンサ2の温度が第2の設定温度にあり検知対象ガスに対するガスセンサ2の感度が十分に高いときに、直前に求められた補正値を用いてガスセンサ2の抵抗値を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、検知対象ガスの濃度に応じて抵抗値が変化するガスセンサを用いたガス検出装置に関する。
従来から、この種のガス検出装置として、酸化錫(SnO)などの金属酸化物半導体を主成分とする感ガス体を有するガスセンサ(センシング素子)を用いた装置が提供されている(たとえば特許文献1参照)。このガス検出装置は、感ガス体の表面に可燃性ガスのような還元性ガスが接触すると酸化還元作用によって感ガス体の抵抗値が減少するという性質を利用して、検知対象ガスを検出する。なお、特許文献1に記載のガス検出装置は、感ガス体の温度や材料を適切に組み合わせることによって、不完全燃焼時に発生する一酸化炭素(CO)などの不完全燃焼ガスと可燃性ガスとの両方を検出する。
特許文献1においては、ガス検出装置は、ガスセンサ(感ガス体)の抵抗値を検出し、この抵抗値から検知対象ガスの濃度を検出するガス検出部を備えている。ただし、ガスセンサの抵抗値は周囲温度によって大きく変動し、特にガスセンサの温度が低い検知期間においては周囲温度の影響が顕著になるので、抵抗値から検知対象ガスを検出する場合、周囲温度の変化によって検知対象ガスを誤検出する可能性がある。そこで、特許文献1に記載のガス検出装置は、温度センサ部が検出した周囲温度に基づいて温度補償を行うことにより、周囲温度変化による誤検出を防止している。
特許第3742587号公報
ところで、上述したように抵抗値が変化するガスセンサは通常、絶対湿度に対する依存性があり、周囲温度が一定であっても相対湿度が変化すれば抵抗値が変化する。そのため、ガスセンサの抵抗値から検知対象ガスを検出する構成のガス検出装置においては、検出精度の向上のためには湿度に基づく抵抗値の補正が必要になる。
しかし、絶対湿度センサは、比較的高価であり且つ寿命がガスセンサに比べて短く、また、ガスに対する依存性があるなどの理由から、ガス検出装置に搭載するには不向きである。そこで、一般的なガス検出装置においては、気温と絶対湿度との相関関係を利用して、温度センサ部の出力を用いて間接的に湿度に基づいた補正を行っている。そのため、一般的なガス検出装置では、周囲温度が一定であれば相対湿度の変動に伴う抵抗値の変動分を補正できず、ガスセンサの湿度依存性が大きい場合に、検知対象ガスの検出精度が低下して不十分となる可能性がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、ガスセンサの湿度依存性が大きい場合でも検知対象ガスの検出精度が低下しにくいガス検出装置を提供することを目的とする。
本発明のガス検出装置は、検知対象ガスの濃度に応じて抵抗値が変化するガスセンサと、前記ガスセンサの抵抗値に基づいて雰囲気中の前記検知対象ガスを検出する検出処理部と、標準大気中における湿度に関連付けられた前記ガスセンサの抵抗値を既知データとして予め記憶している記憶部と、前記ガスセンサの前記検知対象ガスに対する感度が所定値未満になる第1の設定温度と前記感度が前記所定値以上になる第2の設定温度とを交互に切り替えるように前記ガスセンサの温度を制御する制御部とを備え、前記検出処理部は、前記ガスセンサの温度が前記第1の設定温度にあるときに、前記ガスセンサの抵抗値と前記記憶部内の前記既知データとから前記雰囲気中の湿度に応じた補正値を求める算出部と、前記ガスセンサの温度が前記第2の設定温度にあるときに、直前に前記算出部で求められた前記補正値を用いて前記検知対象ガスの検出結果を補正する補正部とを有することを特徴とする。
このガス検出装置において、前記雰囲気中の温度に応じて出力値が変化する温度センサをさらに備え、前記算出部は、前記温度センサの出力値に基づいて前記雰囲気中の温度変化に伴う前記補正値の変化を補償していることが望ましい。
このガス検出装置において、前記ガスセンサへの前記検知対象ガスの流入経路に、湿度に対する前記ガスセンサの反応速度を、前記検知対象ガスに対する前記ガスセンサの反応速度に比べて遅らせるフィルタが設けられていることがより望ましい。
このガス検出装置において、前記抵抗値の湿度依存性は、前記ガスセンサが前記第2の設定温度のときよりも前記第1の設定温度のときの方が大きいことがより望ましい。
本発明は、検出処理部が、雰囲気中の湿度に応じた補正値を求める算出部と、補正値にて検知対象ガスの検出結果を補正する補正部とを有するので、雰囲気中の湿度の影響を受けにくいという利点がある。すなわち、算出部は、ガスセンサが検知対象ガスに対し低感度となる第1の設定温度にあるときに、ガスセンサの抵抗値と既知データとから、雰囲気中の湿度に応じた補正値を算出する。補正部は、ガスセンサが検知対象ガスに対し高感度となる第2の設定温度にあるときに、直前に算出部で求められた補正値を用いて検知対象ガスの検出結果を補正する。したがって、検出処理部は、周囲温度が一定であっても、補正により湿度変化の影響を除いた検知対象ガスの検出結果を求められるので、ガスセンサの湿度依存性が大きい場合でも検知対象ガスの検出精度が低下しにくい。
本発明の他の構成によれば、算出部は温度センサの出力値に基づいて雰囲気中の温度変化に伴う補正値の変化を補償するので、より高精度な検知対象ガスの検出が可能になる。
本発明のさらに他の構成によれば、ガスセンサへの検知対象ガスの流入経路に設けられたフィルタにより、湿度に対するガスセンサの反応速度を検知対象ガスに対するガスセンサの反応速度に比べて遅らせることができる。したがって、ガス検出装置は、補正値を算出した後、検出結果を補正するまでの間に雰囲気中の湿度が急変することがあっても、急激な湿度変化の影響を受けることなく検知対象ガスの検出が可能である。
また、本発明のさらに他の構成によれば、抵抗値の湿度依存性は第2の設定温度のときよりも第1の設定温度のときの方が大きいので、算出部がガスセンサの抵抗値を用いて補正値を算出する際、雰囲気中の湿度が補正値に反映されやすくなる。したがって、算出部は湿度に応じた補正値を高精度で求めることが可能となり、補正部では検出結果を高精度に補正可能となる。
実施形態に係るガス検出装置を示すブロック図である。 実施形態に係るガス検出装置に用いるガスセンサの要部を示す正面図である。 実施形態に係るガス検出装置に用いるガスセンサを示す一部破断した斜視図である。 実施形態に係るガス検出装置の動作を示すタイムチャートである。 ガスセンサの温湿度依存性を示すグラフである。 実施形態に係るガス検出装置のマイコンの動作を示すフローチャートである。 実施形態に係るガス検出装置における補正前の指示濃度を示すグラフである。 実施形態に係るガス検出装置における補正後の指示濃度を示すグラフである。 実施形態に係るガス検出装置における補正前の指示濃度を示すグラフである。 実施形態に係るガス検出装置における補正後の指示濃度を示すグラフである。
本実施形態のガス検出装置1は、図1に示すように、検知対象ガスの濃度に応じて抵抗値が変化するガスセンサ2と、ガスセンサ2の抵抗値に基づいて雰囲気中の検知対象ガスを検出する検出回路3とを備えている。なお、以下では、不完全燃焼時に発生する一酸化炭素(CO)を検知対象ガスの一例として説明する。
ガスセンサ2は、図2に示すように、酸化錫(SnO)などの金属酸化物半導体を主成分とし略球状に形成された所謂焼結体型の感ガス体20を有している。このガスセンサ2は、感ガス体20中にコイル状の白金よりなるヒータ兼用電極21を埋設し、且つヒータ兼用電極21のコイルの中心を貫通するようにして貴金属線からなる検出用電極22を感ガス体20中に埋設して形成されている。
ガスセンサ2は、ヒータ兼用電極21の両端から感ガス体20の外部へ引き出された一対のリード線23,24と、抵抗検出用22の一端から感ガス体20の外部へ引き出されたリード線25とを有している。これらのリード線23〜25は、それぞれ端子26〜28に対して電気的に接続されている。各端子26〜28は、略円板状(図3参照)に形成された合成樹脂製のベース11を、その厚み方向に貫通するようにしてベース11に保持されている。
また、ガスセンサ2は、図3に示すようにベース11と、感ガス体20を覆うようにベース11に取り付けられる有底円筒状のカバー12とで構成されたハウジング13を有している。カバー12の底板120には、ハウジング13内への検知対象ガスの導入口となる円形状の開口部121が形成されており、開口部121にステンレス製の金網(図示せず)が取り付けられている。
さらに本実施形態では、ガスセンサ2に対して、カバー12より一回り大きい有底円筒状の外部ハウジング14が、カバー12に被せるように取り付けられている。外部ハウジング14の底板140には、外部ハウジング14内への検知対象ガスの導入口となる円形状の開口部141が形成されており、開口部141にステンレス製の金網142が取り付けられている。
外部ハウジング14は、高さ方向の寸法がカバー12よりも大きく設定されており、その底板140とカバー12の底板120との間に形成される隙間にフィルタ15を収納する。ガスセンサ2への検知対象ガスの流入経路に設けられたフィルタ15は、ここでは活性炭フィルタからなり、検知対象ガス以外の妨害ガスを除去する機能を持つ。具体的には、フィルタ15はアルコールを除去したり消臭剤などに含まれるシロキサンのガスセンサ2表面への付着を防止したりする機能を持つ。さらに、このフィルタ15は、湿度に対するガスセンサ2の反応速度を検知対象ガスに対するガスセンサ2の反応速度に比べて遅らせる機能を持つ。なお、フィルタ15は、活性炭に限らず、たとえばシリカゲルあるいはシリカゲルと活性炭とを組み合わせた材料にて形成されていてもよい。
検出回路3は、上述したように構成されるガスセンサ2の感ガス体20の加熱を制御し、加熱された状態の感ガス体20の抵抗値に基づいて検知対象ガスを検出する。以下に、検出回路3の構成について図1を参照して説明する。
検出回路3は、略一定電圧(たとえば5V)に安定化された直流電力を出力する電源回路30を有し、さらに電源回路30の出力を電源として動作するマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略称する)31を主構成として備えている。
マイコン31は、ガスセンサ2を駆動するための制御部32と、ガスセンサ2の抵抗値を読み出す読出部33および取得部34と、ガスセンサ2の抵抗値に基づいて雰囲気中の検知対象ガスを検出する検出処理部35とを有している。さらにマイコン31は、検出処理部35の検出結果を出力する出力部36と、温度補償用に温度情報を取得する温度取得部37と、各種データを記憶する記憶部38とを有している。マイコン31は、記憶部38に格納されているプログラムを実行することによって、上述した各部の機能を実現する。
電源回路30の正極の出力端は、ガスセンサ2におけるヒータ兼用電極21の一端に接続された端子26に対し、MOSFET(Metal-Oxide-SemiconductorField-Effect Transistor)からなるスイッチング素子40を介して電気的に接続されている。さらに、電源回路30の負極の出力端は、ヒータ兼用電極21の他端に接続された端子27に対し、電気的に接続されている。つまり、ガスセンサ2のヒータ兼用電極21は、スイッチング素子40を介して電源回路30の出力端間に接続されている。
スイッチング素子40は、p型のMOSFETからなり、ソースが電源回路30の正極の出力端に接続され、ドレインがガスセンサ2の端子26に接続されている。スイッチング素子40のソース−ゲート間にはプルアップ抵抗41が接続されている。スイッチング素子40のゲートは、コンデンサ42を介してマイコン31の制御部32の出力に接続されている。
そのため、制御部32の出力がH(ハイ)レベルからL(ロー)レベルに反転すると、スイッチング素子40はオン状態となり、電源回路30からスイッチング素子40を介してヒータ兼用電極21に通電され、ヒータ兼用電極21が加熱される。一方、制御部32の出力がLレベルからHレベルに反転すると、スイッチング素子40はオフ状態となり、ヒータ兼用電極21への通電が停止する。マイコン31は、所定周期毎に所定時間だけヒータ兼用電極21へ通電されるように、制御部32にてデューティ制御を行うことによって、ヒータ兼用電極21に印加されるヒータ電圧の単位時間当たりの平均値を調節する。
この構成では、制御部32は、デューティ比を変化させることでヒータ電圧の平均値を変化させ、これにより感ガス体20の温度を変化させることができる。ここにおいて、制御部32は、ガスセンサ2の検知対象ガスに対する感度が所定値未満になる第1の設定温度と、感度が所定値以上になる第2の設定温度とを交互に切り替えるように、感ガス体20の温度を制御する。本実施形態では検知対象ガスは一酸化炭素であるので、ガスセンサ2が一酸化炭素に対して十分な感度を持つ温度を第2の設定温度、ガスセンサ2が一酸化炭素に対して殆ど感度を持たない温度を第1の設定温度とする。
ここで、制御部32は、図4に示すようにヒータ電圧の平均値を約0.9Vとして感ガス体20を第1の設定温度に加熱する不感期間T1と、ヒータ電圧の平均値を約0.2Vとして感ガス体20を第2の設定温度に加熱する検知期間T2とを交互に切り替える。不感期間T1には、感ガス体20は第1の設定温度である約400℃に加熱され、検知期間T2には、感ガス体20は第2の設定温度である約80℃に加熱される。一例として、制御部32は、25秒を1周期として、1周期のうち5秒を不感期間T1、残り20秒を検知期間T2とするようにヒータ電圧を制御する。
また、ガスセンサ2における検出用電極22に接続された端子28は、負荷抵抗43を介してマイコン31の読出部33の一方の出力に電気的に接続され、且つ負荷抵抗44を介して読出部33の他方の出力に電気的に接続されている。負荷抵抗43と負荷抵抗44とでは抵抗値が異なっている。読出部33は、不感期間T1には一方の負荷抵抗43に通電し、検知期間T2には他方の負荷抵抗44に通電するように、不感期間T1と検知期間T2とで通電する負荷抵抗43,44を切り替える。さらに、ガスセンサ2の端子28は、マイコン31の取得部34の入力に対しても電気的に接続されている。
これにより、読出部33のいずれか一方の出力がHレベルになると、いずれかの負荷抵抗43,44と感ガス体20の抵抗成分とで分圧された電圧が、検出電圧として取得部34に入力されることになる。すなわち、感ガス体20の抵抗値は、ヒータ兼用電極21に接続された端子27と、検出用電極22に接続された端子28との間の抵抗値であるから、取得部34に入力される検出電圧は、ガスセンサ(感ガス体20)2の抵抗値に対応した電圧となる。なお、取得部34は、検出電圧をガスセンサ2の抵抗値に換算してもよいし、検出電圧のまま検出処理部35に出力してもよい。
検出処理部35は、取得部34が取得したガスセンサ2の抵抗値に基づいて、雰囲気中における検知対象ガスを検出する。すなわち、ガスセンサ2は、感ガス体20の表面に検知対象ガスが接触すると酸化還元作用によって感ガス体20の抵抗値が減少するので、検出処理部35は、雰囲気中の検知対象ガスの濃度に対応した抵抗値から、検知対象ガスの濃度を検出可能である。本実施形態では、検出処理部35は、検知期間T2の終了直前におけるガスセンサ2の抵抗値を用いて、検知対象ガスである一酸化炭素を検出する。
さらに、検出処理部35は、検知期間T2の終了直前のガスセンサ2の抵抗値を、記憶部38に予め記憶されている警報値と比較することにより、警報を出す(発報する)か否かを判定する警報判定を行う。このとき、検出処理部35は、ガスセンサ2の抵抗値が警報値を下回っていると、所定の判定濃度を超える検知対象ガスが発生していると判定し、警報を出す。警報値は、検知対象ガス(ここでは一酸化炭素)の濃度が判定濃度(たとえば300ppm)のときの検知期間T2でのガスセンサ2の抵抗値であって、記憶部38に予め記憶されている。
出力部36は、検出処理部35の検出結果を受けて、マイコン31に接続されている発光ダイオード(図示せず)の点灯状態を変化させたり、ブザー(図示せず)やスピーカ(図示せず)に警報音を出力させたりすることによって、検出結果をユーザに通知する。つまり、出力部36は、検出処理部35にてガスセンサ2の抵抗値が警報値を下回っていると判定された場合に、検出処理部35からの警報信号を受けて警報を出す。また、出力部36は、雰囲気中の検知対象ガスの濃度を表す検出信号を出力するインタフェースとして機能してもよい。この場合、検出処理部35はガスセンサ2の抵抗値に基づいて検知対象ガスの濃度を求め、出力部36は検出処理部35で求まった濃度を表す検出信号を外部機器に出力する。
ところで、本実施形態においては、記憶部38は、標準大気中における湿度に関連付けられたガスセンサ2の抵抗値を、既知データとして予め記憶している。さらに、検出処理部35は、記憶部38内の既知データを用いて雰囲気中の湿度に応じた補正値を求める算出部351と、補正値を用いて検知対象ガスの検出結果を補正する補正部352とを有している。
すなわち、ガスセンサ2は絶対湿度に対する依存性があり、図5に例示するように、周囲温度が一定であっても相対湿度が変化すれば感ガス体20の抵抗値が変化する。そこで、本実施形態のガス検出装置1は、湿度に応じた補正値を用いてガスセンサ(感ガス体20)2の抵抗値を補正することによって、検出精度の向上を図っている。なお、図5では、横軸を周囲温度、縦軸をガスセンサ2の抵抗値Rと警報値Roとの比(R/Ro)として、相対湿度が35%(図中(1))、50%(図中(2))、65%(図中(3))、95%(図中(4))のときのデータを表している。
ここにおいて、既知データは、所定の周囲温度および相対湿度で且つ検知対象ガスがない清浄な雰囲気中(標準大気中)での不感期間T1におけるガスセンサ2の抵抗値であって、記憶部38に予め記憶されている。また、警報値は、既知データと同じ周囲温度および相対湿度を維持したまま、検知対象ガスの濃度のみを判定濃度としたときの検知期間T2でのガスセンサ2の抵抗値である。なお、このような条件下で既知データとしての抵抗値を検出して記憶部38に書き込む処理を「エア調整」といい、警報値としての抵抗値を検出して記憶部38に書き込む処理を「ガス調整」という。
算出部351は、ガスセンサ2の温度が第1の設定温度にあり検知対象ガスに対するガスセンサ2の感度が十分に低い不感期間T1に、現在のガスセンサ2の抵抗値と記憶部38内の既知データとから、雰囲気中の湿度に応じた補正値を算出する。不感期間T1には、ガスセンサ2の抵抗値は主に雰囲気中の湿度に依存し検知対象ガスの濃度の影響をあまり受けないので、算出部351は、ガスセンサ2の抵抗値を用いて雰囲気中の湿度を推定することが可能である。算出部351は、周期的に繰り返される不感期間T1の終了時点毎、つまり検知期間T2へ切り替わる直前に、ガスセンサ2の抵抗値と既知データとから補正値を算出する。
一方、補正部352は、ガスセンサ2の温度が第2の設定温度にあり検知対象ガスに対するガスセンサ2の感度が十分に高い検知期間T2に、直前の不感期間T1に算出部351で求められた補正値を用いて、ガスセンサ2の抵抗値を補正する。検知期間T2には、ガスセンサ2の抵抗値は雰囲気中の湿度だけでなく検知対象ガスの濃度の影響も受けているので、補正部352は、補正により湿度の影響を除いたガスセンサ2の抵抗値を求めることが可能である。補正部352は、周期的に繰り返される検知期間T2の終了時点毎、つまり不感期間T1へ切り替わる直前に、ガスセンサ2の抵抗値を補正値にて補正する。
また、本実施形態のガス検出装置1は、図1に示すように雰囲気中の温度(周囲温度)に応じて抵抗値(出力値)が変化するサーミスタからなる温度センサ45をさらに備えている。温度センサ45は、分圧用の抵抗46を介して電源回路30の出力端間に接続されている。温度センサ45と抵抗46との接続点は、マイコン31の温度取得部37に電気的に接続されている。温度取得部37は、抵抗46の両端電圧を取得することにより、周囲温度に相当する温度センサ45の抵抗値を測定し、測定結果を検出処理部35に出力する。
検出処理部35の算出部351は、補正値を算出するに当たり、温度センサ45の出力値(温度取得部37の測定結果)に基づいて、周囲温度の変化に伴う補正値の変化を補償する。すなわち、図5に示すように、相対湿度が同じでも周囲温度が変化すればガスセンサ2の抵抗値は変化するので、算出部351では、周囲温度変化に伴うガスセンサ2の抵抗値の変化分を除去した上で、補正値を算出する。具体的には、算出部351は、既知データが設定されるエア調整時の周囲温度を基準温度(たとえば20℃)とし、現在の周囲温度と基準温度との差に相当する抵抗値変化分をガスセンサ2の抵抗値から減算(または加算)することにより、抵抗値の温度補償を行う。それから、算出部351は、温度補償後のガスセンサ2の抵抗値と既知データとを用いて、雰囲気中の湿度に応じた補正値を算出する。
次に、上述したように構成されたマイコン31における警報判定のための動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。
マイコン31は、制御部32の出力でスイッチング素子40をオン/オフ制御することによって、ヒータ電圧の平均値を約0.9Vとして感ガス体20を約400℃に加熱する(S1)。このとき(不感期間T1)、マイコン31は、読出部33より一方の負荷抵抗43を介して、ガスセンサ2の検出用電極22とヒータ兼用電極21との間に所定の読出電圧を印加する。
マイコン31は、不感期間T1から検知期間T2に切り替わる直前に、取得部34にて検出電圧を取り込んで、不感期間T1の終了時点における感ガス体20の抵抗値を検出する(S2)。このとき、マイコン31は温度センサ45および抵抗46の分圧電圧を温度取得部37で取り込み、温度センサ45の抵抗値から周囲温度を検出する(S3)。マイコン31は、算出部351にて、周囲温度変化に伴う抵抗値変化を補償した上で、補償後のガスセンサ2の抵抗値と既知データとを用いて雰囲気中の湿度に応じた補正値を算出する(S4)。
次に、マイコン31は、制御部32の出力でスイッチング素子40をオン/オフ制御することによって、ヒータ電圧の平均値を約0.2Vとして感ガス体20を約80℃に加熱する(S5)。このとき(検知期間T2)、マイコン31は、読出部33より他方の負荷抵抗44を介して、ガスセンサ2の検出用電極22とヒータ兼用電極21との間に所定の読出電圧を印加する。
マイコン31は、検知期間T2から不感期間T1に切り替わる直前に、取得部34にて検出電圧を取り込んで、検知期間T2の終了時点における感ガス体20の抵抗値を検出する(S6)。それから、マイコン31は、直前の不感期間T1に求めた補正値を用いて、補正部352にて感ガス体20の抵抗値を補正し(S7)、補正後の抵抗値と、予め設定されている警報値との高低を比較することによって、警報判定を行う(S8)。ここで、マイコン31は、補正後の抵抗値が警報値を下回っていると(S8:Yes)、出力部36から発報し(S9)、補正後の抵抗値が警報値以上であると(S8:No)、発報せずに監視動作を継続する。
マイコン31は、以上説明したS1〜S9の動作を繰り返し実行することによって、検知対象ガス(一酸化炭素)の警報判定を繰り返し行う。
次に、検出処理部35が行う湿度変化に応じた検出結果の補正について、具体例を示して説明する。以下では、一例として周囲温度20℃、相対湿度65%(絶対湿度11.2g/m)で、且つ検知対象ガスがない清浄な雰囲気中(標準大気中)での不感期間T1におけるガスセンサ2の抵抗値が、既知データとして与えられている場合について説明する。ここでは、湿度の影響をみるために周囲温度を一定(20℃)とし、相対湿度のみを変化させた場合を例示する。
図7は、相対湿度65%のまま65時間経過した時点、その後に相対湿度90%に移行した時点から、10分後、2時間後、4時間後、6時間後、22時間後の各時点の検知期間T2に検知対象ガスの濃度を測定したデータを表している。図7では、縦軸をガスセンサ2の抵抗値が示す濃度(指示濃度)とし、各時点での測定結果を時系列に並べて横軸方向にプロットしている。なお、図7では、標準大気中、並びに検知対象ガスの濃度が50ppm、150ppm、300ppm、500ppmの各雰囲気中でのデータをそれぞれ(0)、(1)、(2)、(3)、(4)として示している。
本実施形態のガス検出装置1は、ガスセンサ2への検知対象ガスの流入経路にフィルタ15が設けられているので、湿度に対するガスセンサ2の反応速度は、検知対象ガスに対するガスセンサ2の反応速度に比べて遅れている。そのため、ガス検出装置1は、雰囲気中の湿度が変化した後、時間経過に伴って徐々にガスセンサ2の抵抗値が変化して、抵抗値が示す指示濃度が徐々に変化する。たとえば検知対象ガス濃度150ppm(図中(2))に着目すると、相対湿度65%の時点では指示濃度が160ppmであるのに対し、相対湿度90%に移行後22時間経過した時点では、湿度変化の影響で指示濃度が220ppmまで変化している。
そこで、ガス検出装置1は、各時点の不感期間T1において、算出部351により、既知データR0と現在のガスセンサ2の抵抗値R1との比α(=R0/R1)を算出する。算出される比αは雰囲気中の湿度の変化(65%から90%への変化)を反映しているので、算出部351は、この比αから雰囲気中の湿度に応じた補正値β(=f(α))を算出する。ガス検出装置1は、各時点の検知期間T2において、補正部352により、直前の不感期間T1に求めた補正値βを、現在のガスセンサ2の抵抗値に乗じることにより、ガスセンサ2の抵抗値を補正する。補正値βは雰囲気中の湿度に応じて決められているので、補正部352は、この補正値βを乗じることによりガスセンサ2の抵抗値から雰囲気中の湿度変化の影響を除去することができる。
その結果、図8に示すように、検知対象ガス濃度150ppmのデータは、相対湿度90%に移行後22時間経過した時点での指示濃度が、補正前の220ppmから155ppmまで改善される。図8では、縦軸をガスセンサ2の抵抗値(補正後)が示す指示濃度とし、各時点での測定結果を時系列に並べて横軸方向にプロットしている。なお、図8では、図7と同様に標準大気中、並びに検知対象ガスの濃度が50ppm、150ppm、300ppm、500ppmの各雰囲気中でのデータをそれぞれ(0)、(1)、(2)、(3)、(4)として示している。
要するに、ガスセンサ2の抵抗値が補正されることにより、雰囲気中の湿度が変化しても、ガスセンサ2の抵抗値(補正後)が示す指示濃度(155ppm)と、実際の検知対象ガス濃度150ppmとの誤差が小さくなる。ここで、図8に示す例では、補正値βと検知対象ガス濃度150ppmの雰囲気中で測定されたデータの変化比率との相関がよくなるように、補正式(f(α))を決定している。
また、図7,8では雰囲気中の相対湿度が上がった場合のデータを例示したが、この例に限らず、図9,10に示すように雰囲気中の相対湿度が下がった場合でも、本実施形態のガス検出装置1は、湿度変化に起因した抵抗値変化を補正することが可能である。図9,10は、相対湿度65%のまま一晩経過した時点、その後に相対湿度40%に移行した時点から、1時間後、5時間後、21時間後、28時間後、45時間後の各時点の検知期間T2に検知対象ガスの濃度を測定したデータを表している。図9,10では、縦軸をガスセンサ2の抵抗値が示す濃度(指示濃度)とし、各時点での測定結果を時系列に並べて横軸方向にプロットしており、図9が補正前、図10が補正後のデータである。なお、図9,10では、標準大気中、並びに検知対象ガスの濃度が50ppm、150ppm、300ppm、500ppmの各雰囲気中でのデータをそれぞれ(0)、(1)、(2)、(3)、(4)として示している。
たとえば検知対象ガス濃度150ppm(図中(2))に着目すると、図9では、相対湿度65%の時点で指示濃度が160ppmであるのに対し、相対湿度40%に移行後45時間経過した時点では、湿度変化の影響で指示濃度が136ppmまで変化している。これに対して、補正後のデータでは、図10に示すように、検知対象ガス濃度150ppmのデータは、相対湿度40%に移行後45時間経過した時点での指示濃度が、補正前の136ppmから144ppmまで改善される。
以上説明した本実施形態のガス検出装置1によれば、検出処理部35が、雰囲気中の湿度に応じた補正値を求める算出部351と、補正値にて検知対象ガスの検出結果を補正する補正部352とを有するので、雰囲気中の湿度の影響を受けにくいという利点がある。すなわち、算出部351は、ガスセンサ2の温度が第1の設定温度にあって検知対象ガスに対するガスセンサ2の感度が十分に低いときに、現在のガスセンサ2の抵抗値と記憶部38内の既知データとから、雰囲気中の湿度に応じた補正値を算出する。補正部352は、ガスセンサ2の温度が第2の設定温度にあって検知対象ガスに対するガスセンサ2の感度が十分に高いときに、直前に求められた補正値を用いて、ガスセンサ2の抵抗値を補正する。
したがって、検出処理部35は、周囲温度が一定であっても、補正により湿度変化の影響を除いたガスセンサ2の抵抗値を求めることができ、ガスセンサ2の湿度依存性が大きい場合でも検知対象ガスの検出精度が低下しにくいという利点がある。しかも、このガス検出装置1では、記憶部38に予め記憶した既知データとガスセンサ2の抵抗値とを用いて、湿度に応じた補正値を算出するので、絶対湿度センサを用いることなく湿度に基づいた検出結果の補正が可能である。
また、本実施形態のガス検出装置1は、温度センサ45を備え、算出部351が温度センサ45の出力値(抵抗値)に基づいて周囲温度(雰囲気中の温度)変化に伴う補正値の変化を補償しているので、より高精度な検知対象ガスの検出が可能である。要するに、算出部351は、周囲温度変化に伴うガスセンサ2の抵抗値の変化を除いた上で補正値を算出するので、補正部352では、雰囲気中の湿度のみに応じた補正値を用いてガスセンサ2の抵抗値を高精度に補正可能となる。
さらに、ガス検出装置1は、湿度に対するガスセンサ2の反応速度を検知対象ガスに対するガスセンサ2の反応速度に比べて遅らせるフィルタ15を有するので、急激な湿度変化があっても、適正な補正値によりガスセンサ2の抵抗値の補正が可能である。すなわち、ガス検出装置1は、補正値を算出した後、抵抗値を補正するまでの間に雰囲気中の湿度が急変することがあっても、フィルタ15がバッファとなりガスセンサ2の反応が遅れるので、補正対象となる抵抗値に急激な湿度変化が影響することを防止できる。したがって、ガス検出装置1は、急激な湿度変化があっても、その影響で検知対象ガスの検出時における抵抗値が急変することはなく、適正な補正値で補正された抵抗値に基づいて、検知対象ガスの検出が可能となる。
しかも、ガスセンサ2への検知対象ガスの流入経路に設けられたフィルタ15が、検知対象ガス以外の妨害ガスを除去する機能を持つので、ガス検出装置1は、妨害ガスによるガスセンサ2の抵抗値の変化の影響を受けにくいという利点がある。すなわち、ガス検出装置1は、ガスセンサ2の温度が第1の設定温度にあって算出部351にて雰囲気中の湿度に応じた補正値を算出する際に、妨害ガスによるガスセンサ2の抵抗値の変化の影響を受けにくくなる。つまり、算出部351は、妨害ガスの影響を殆ど受けることなく補正値を算出できるので、補正部352では、雰囲気中の湿度のみに応じた補正値を用いてガスセンサ2の抵抗値を高精度に補正可能となる。
ところで、上記実施形態では、第1の設定温度は、第2の設定温度(約80℃)よりも高い温度(約400℃)に設定されているが、この例に限らず、検知対象ガスに対するガスセンサ2の感度が所定値未満になる範囲で適宜設定可能である。この場合に、ガスセンサ2の抵抗値の湿度依存性は、ガスセンサ2が第2の設定温度にあるときよりも第1の設定温度にあるときの方が大きいことが好ましい。つまり、第1の設定温度のときに抵抗値の湿度依存性が大きければ、算出部351がガスセンサ2の抵抗値を用いて補正値を算出する際、補正値に湿度が反映されやすくなる。その結果、算出部351は、湿度に応じた補正値を高精度で求めることが可能となり、補正部352では、ガスセンサ2の抵抗値を高精度に補正可能となる。
また、ガス検出装置1は、検知対象ガスが一酸化炭素でなく、可燃性ガスであるメタン(CH)であってもよく、この場合、第1の設定温度と第2の設定温度との関係は上記実施形態とは逆になる。すなわち、ガスセンサ2は感ガス体20の温度が約400℃のときにメタンに対して十分な感度を持つので、第1の設定温度は約80℃に設定され、第2の設定温度が約400℃に設定される。この場合でも、算出部351はガスセンサ2が第1の設定温度にある不感期間に、雰囲気中の湿度に応じた補正値を算出し、補正部352はガスセンサ2が第2の設定温度にある検知期間に、直前に求められた補正値を用いてガスセンサ2の抵抗値を補正する。
さらに、ガス検出装置1は複数種類のガスを検知対象ガスとしてもよい。たとえば一酸化炭素とメタンとの2種類のガスを検知対象ガスとする場合、ガス検出装置1は、ガスセンサ2が一酸化炭素に十分な感度を持つ温度(約80℃)と、メタンに十分な感度を持つ温度(約400℃)との2つの温度が第2の設定温度として設定される。この場合、ガス検出装置1は、一酸化炭素とメタンとのいずれに対してもガスセンサ2の感度が所定値未満となる温度を第1の設定温度とし、制御部32にて、第1の設定温度と2つの第2の設定温度とを周期的に繰り返すようにヒータ電圧を制御する。このときの第1の設定温度は、2つの第2の設定温度の中間の温度であってもよいし、いずれの第2の設定温度よりも高い、あるいは低い温度であってもよい。
この場合において、算出部351はガスセンサ2が第1の設定温度にある不感期間に、雰囲気中の湿度に応じた補正値を算出し、補正部352はガスセンサ2が第2の設定温度にある検知期間に、直前に求められた補正値を用いてガスセンサ2の抵抗値を補正する。すなわち、検出処理部35は、ガスセンサ2が一酸化炭素に十分な感度を持つような一方の第2の設定温度にあるときには、補正部352にてガスセンサ2の抵抗値を補正し、補正後の抵抗値を用いて検知対象ガスたる一酸化炭素を検知する。また、検出処理部35は、ガスセンサ2がメタンに十分な感度を持つような他方の第2の設定温度にあるときには、補正部352にてガスセンサ2の抵抗値を補正し、補正後の抵抗値を用いて検知対象ガスたるメタンを検知する。これにより、ガス検出装置1は、1つのガスセンサ2にて検知期間に複数種類のガスを検出することができる。
なお、上記実施形態では、算出部351は、ガスセンサ2の抵抗値の比αの関数(f(α))を補正値βとして用いる例を示したが、この構成に限らず、ガスセンサ2の抵抗値と既知データとに基づいて現在の相対湿度を求め、この相対湿度から補正値を算出してもよい。この場合、記憶部38には、複数の相対湿度について各相対湿度と一対一に対応付けられたガスセンサ2の抵抗値が既知データとして記憶され、さらに相対湿度と補正値との対応関係を表す対応テーブルが予め記憶される。算出部351は、ガスセンサ2の抵抗値を既知データと照らし合わせることにより現在の雰囲気中の相対湿度を求め、対応テーブルを参照することにより、求めた相対湿度に対応する補正値を算出する。
また、上記実施形態では、ガスセンサ2への検知対象ガスの流入経路に、湿度に対するガスセンサ2の反応速度を遅らせ、且つ検知対象ガス以外の妨害ガスを除去する機能を持つフィルタ15が設けられているが、このフィルタ15は省略されていてもよい。すなわち、フィルタ15は、湿度が急変した際にバッファとなってガスセンサ2の反応を遅らせ、また妨害ガスによるガスセンサ2の抵抗値変化を生じにくくしているが、ガス検出装置1は、所望の検出性能を満足するならばフィルタ15がなくてもよい。
1 ガス検出装置
2 ガスセンサ
15 フィルタ
32 制御部
35 検出処理部
351 算出部
352 補正部
38 記憶部
45 温度センサ

Claims (4)

  1. 検知対象ガスの濃度に応じて抵抗値が変化するガスセンサと、前記ガスセンサの抵抗値に基づいて雰囲気中の前記検知対象ガスを検出する検出処理部と、標準大気中における湿度に関連付けられた前記ガスセンサの抵抗値を既知データとして予め記憶している記憶部と、前記ガスセンサの前記検知対象ガスに対する感度が所定値未満になる第1の設定温度と前記感度が前記所定値以上になる第2の設定温度とを交互に切り替えるように前記ガスセンサの温度を制御する制御部とを備え、
    前記検出処理部は、前記ガスセンサの温度が前記第1の設定温度にあるときに、前記ガスセンサの抵抗値と前記記憶部内の前記既知データとから前記雰囲気中の湿度に応じた補正値を求める算出部と、前記ガスセンサの温度が前記第2の設定温度にあるときに、直前に前記算出部で求められた前記補正値を用いて前記検知対象ガスの検出結果を補正する補正部とを有することを特徴とするガス検出装置。
  2. 前記雰囲気中の温度に応じて出力値が変化する温度センサをさらに備え、
    前記算出部は、前記温度センサの出力値に基づいて前記雰囲気中の温度変化に伴う前記補正値の変化を補償していることを特徴とする請求項1に記載のガス検出装置。
  3. 前記ガスセンサへの前記検知対象ガスの流入経路に、湿度に対する前記ガスセンサの反応速度を、前記検知対象ガスに対する前記ガスセンサの反応速度に比べて遅らせるフィルタが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のガス検出装置。
  4. 前記抵抗値の湿度依存性は、前記ガスセンサが前記第2の設定温度のときよりも前記第1の設定温度のときの方が大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス検出装置。
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