JP2013199773A - 雨水貯留槽の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】、現地での作業を簡略にできると共に現地での施工期間を短縮でき、しかも不陸等の影響が少ない雨水貯留槽の製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】工場で樹脂製ブロックを組み立てて貯留材13を形成し、貯留材13の全周表面を被覆材21で覆って被覆済み貯留材25を形成し、被覆済み貯留材25の側面26との間にスペーサー31を介在させて被覆済み貯留材25の側面26周囲を型枠43で包囲し、被覆済み貯留材25と型枠43間に発泡樹脂原料を注入して被覆済み貯留材25の側面26全周に発泡層を形成した後、被覆済み貯留材25の天面及び底面の被覆材の表面に発泡樹脂原料を吹き付けることにより、被覆済み貯留材の側面の発泡層と接合した発泡層を天面及び底面の被覆材の表面に形成して貯留材13を被覆材21と発泡層で包囲した雨水貯留槽を型枠43内に形成し、その後型枠を外す。
【選択図】図8
【解決手段】工場で樹脂製ブロックを組み立てて貯留材13を形成し、貯留材13の全周表面を被覆材21で覆って被覆済み貯留材25を形成し、被覆済み貯留材25の側面26との間にスペーサー31を介在させて被覆済み貯留材25の側面26周囲を型枠43で包囲し、被覆済み貯留材25と型枠43間に発泡樹脂原料を注入して被覆済み貯留材25の側面26全周に発泡層を形成した後、被覆済み貯留材25の天面及び底面の被覆材の表面に発泡樹脂原料を吹き付けることにより、被覆済み貯留材の側面の発泡層と接合した発泡層を天面及び底面の被覆材の表面に形成して貯留材13を被覆材21と発泡層で包囲した雨水貯留槽を型枠43内に形成し、その後型枠を外す。
【選択図】図8
Description
本発明は、雨水貯留槽の製造方法に関する。
近年、雨水貯留槽に雨水を溜めて家庭用トイレの水、散水用の水、洗車の水等として使用することが一部で行われている。
従来、雨水貯留槽の製造方法として、(A)現地で樹脂製ブロックを組み立て、その周囲を防水シートで覆うことにより製造する方法(特許文献1)、(B)現地の凹所内で樹脂製ブロックを組み立て、ブロックとブロックの継ぎ目に遮水パッキンを配設してシールすることにより製造する方法(特許文献2)がある。
従来、雨水貯留槽の製造方法として、(A)現地で樹脂製ブロックを組み立て、その周囲を防水シートで覆うことにより製造する方法(特許文献1)、(B)現地の凹所内で樹脂製ブロックを組み立て、ブロックとブロックの継ぎ目に遮水パッキンを配設してシールすることにより製造する方法(特許文献2)がある。
しかしながら、現地で雨水貯留槽を組み立てる(A)及び(B)の方法には、以下の問題がある。
(1)現地で樹脂製ブロックを組み立てるための場所が必要になり、しかも凹所内の狭い空間での作業となるため、作業員の数が限られ、その結果、施工時間が長くなり、簡易に雨水貯留槽を取り付けることができない問題がある。
(2)樹脂製ブロックが組み合わせ部材からなるため、設置場所に不陸等があった場合、不陸等の影響を受けて樹脂製ブロック間に歪みを生じ、正しく設置できないことがある。
さらに組み立てた樹脂製のブロックを防水シートで覆う(A)の方法では、前記(1)及び(2)の問題に加えて次の問題もある。
(3)水漏れを防ぐためにシートの合わせ目を熱融着等で接合させる必要があり、その際に融着が不完全になることがある。
(4)凹所を埋め戻す際に防水シートが転圧等で損傷し、水漏れする可能性がある。
また、遮水パッキンを使用する(B)の方法では、前記(1)及び(2)の問題に加えて次の問題もある。
(5)雨水貯留槽の設置後に地震等で樹脂製ブロックに歪みが発生した場合、ブロックとブロックの間の遮水パッキンの部分で隙間が発生して水漏れする可能性がある。
(6)樹脂製ブロックが樹脂製の側壁等を有するため、ブロック1個の重量が増大し、地盤への影響及び作業性の低下の問題がある。
(1)現地で樹脂製ブロックを組み立てるための場所が必要になり、しかも凹所内の狭い空間での作業となるため、作業員の数が限られ、その結果、施工時間が長くなり、簡易に雨水貯留槽を取り付けることができない問題がある。
(2)樹脂製ブロックが組み合わせ部材からなるため、設置場所に不陸等があった場合、不陸等の影響を受けて樹脂製ブロック間に歪みを生じ、正しく設置できないことがある。
さらに組み立てた樹脂製のブロックを防水シートで覆う(A)の方法では、前記(1)及び(2)の問題に加えて次の問題もある。
(3)水漏れを防ぐためにシートの合わせ目を熱融着等で接合させる必要があり、その際に融着が不完全になることがある。
(4)凹所を埋め戻す際に防水シートが転圧等で損傷し、水漏れする可能性がある。
また、遮水パッキンを使用する(B)の方法では、前記(1)及び(2)の問題に加えて次の問題もある。
(5)雨水貯留槽の設置後に地震等で樹脂製ブロックに歪みが発生した場合、ブロックとブロックの間の遮水パッキンの部分で隙間が発生して水漏れする可能性がある。
(6)樹脂製ブロックが樹脂製の側壁等を有するため、ブロック1個の重量が増大し、地盤への影響及び作業性の低下の問題がある。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、現地での作業を簡略にできると共に現地での施工期間を短縮でき、しかも継ぎ目からの漏水や地震等による漏水のおそれがなく、かつ不陸等の影響が少ない雨水貯留槽の製造方法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、雨水貯留槽を製造する方法であって、側面に凹凸を有する樹脂製ブロックを組み立てて貯留材を形成する貯留材組み立て工程と、前記貯留材の全周表面を被覆材で覆って被覆済み貯留材を形成する被覆工程と、前記被覆済み貯留材の側面との間にスペーサーを介在させて前記被覆済み貯留材の側面周囲を型枠で包囲する型枠包囲工程と、前記被覆済み貯留材と前記型枠間に発泡樹脂原料を注入して前記被覆済み貯留材の側面全周に発泡層を形成した後、前記被覆済み貯留材の天面及び底面の被覆材の表面に前記発泡樹脂原料を吹き付けることにより、前記被覆済み貯留材の側面の発泡層と接合した発泡層を、前記天面及び底面の被覆材の表面に形成して前記貯留材を前記被覆材と前記発泡層で包囲した雨水貯留槽を前記型枠内に形成する発泡層形成工程と、前記型枠を外して前記雨水貯留槽を取り出す型枠取り外し工程と、を行うことを特徴とする雨水貯留槽の製造方法に係る。
請求項2の発明は、雨水貯留槽を製造する方法であって、側面に凹凸を有する樹脂製ブロックを組み立てて貯留材を形成する貯留材組み立て工程と、前記貯留材の全周表面を被覆材で覆って被覆済み貯留材を形成する被覆工程と、前記被覆済み貯留材の側面との間にスペーサーを介在させて前記被覆済み貯留材の側面周囲を型枠で包囲する型枠包囲工程と、前記被覆済み貯留材と前記型枠間に発泡樹脂原料を注入して前記被覆済み貯留材の少なくとも側面全周に発泡層を形成した側面発泡貯留材を形成する発泡層形成工程と、前記型枠を外して前記側面発泡貯留材を取り出す型枠取り外し工程と、前記側面発泡貯留材の側面全周および天面及び底面の表面に無発泡樹脂原料を吹き付けることにより、前記側面発泡貯留材の全面にシームレスな無発泡層を形成する無発泡層形成工程と、を行うことを特徴とする。
本発明によれば、貯留材の外周の被覆材と型枠間に発泡樹脂原料を注入して被覆材の側面に発泡層を形成するため、発泡樹脂原料の発泡時に発泡圧で被覆材が貯留材に押し付けられて貯留材外面の凹凸に沿った形状となった状態で発泡層が形成されることから、貯留材を構成する樹脂製ブロック同士を被覆材及び発泡層で強固に一体化することができ、樹脂製ブロック同士が分離したりずれたりするおそれがない。そのため、工場で雨水貯留槽を製造して、現地へ搬入することができるため、現地では樹脂製ブロックの組み立て等の作業が不要になり、現地での作業を簡略化することができる。
さらに本発明によって製造された雨水貯留槽は、貯留材の外周が被覆材で覆われ、さらにその外表面が発泡層で覆われて樹脂製ブロック同士が固定されているため、設置場所に多少の不陸があっても樹脂製ブロック間がずれて雨水貯留槽を正しく設置できなくなることがない。さらに前記被覆材及び発泡層によって樹脂製ブロック同士が固定されているため、雨水貯留槽の設置後における地震時等の際に、樹脂製ブロック間がずれて貯留槽に歪みを生じることがなく、貯留水が漏れ出すおそれが無い。さらに、雨水貯留槽の外面の発泡層は軽量なため、雨水貯留槽が軽量となり、地盤への影響を抑えることができる。さらに、雨水貯留槽の外面を覆う発泡層もしくは無発泡層は、開口部及び排水管のための孔をコンクリートミルなどで容易に形成することができ、配管等の作業が容易である。
以下、本発明における雨水貯留槽の製造方法の第一実施形態について説明する。本発明における雨水貯留槽の製造方法では、貯留材組み立て工程と、被覆工程と、型枠包囲工程と、発泡層形成工程と、型枠取り外し工程とを工場で行って雨水貯留槽を製造する。
貯留材組み立て工程では、図1に示すような側面に凹凸を有する樹脂製ブロック11の複数を積層等により組み合わせて図2及び図3に示すような所定形状、例えば立方体や直方体等の略六面体形状からなる貯留材13を形成する。その際、紐やバンド等の結束具15で貯留材13を縛って樹脂製ブロック11の分離を防止するのが好ましい。前記樹脂製ブロック11は、図示のようなカゴ状の中空ブロックに限られず、孔や網目等が形成されたトレイ状の中空ブロックや、凹凸のあるトレイ状の中空ブロック、あるいは他の形状の中空ブロックでもよい。複数の前記樹脂製ブロック11からなる前記貯留材13の大きさは、設置場所等に応じて決定される。一例として横×縦×高さ=3000×1500×1200mmの貯留材を挙げる。
被覆工程では、前記貯留材13の全周表面を、図4に示すように被覆材21で覆って被覆済み貯留材25を形成する。その際、被覆材21の縁の重ね合わせ部は融着、タッカー等で結合する。前記重ね合わせ部は被覆済み貯留材25の側面に位置させることが好ましい。前記貯留材13の側面表面を先に覆って、前記被覆材21としては、可撓性を有する多孔質材料が好ましく、例えば、不織布、軟質ポリウレタン樹脂発泡体のシート、有孔ポリオレフィン系樹脂発泡体のシート等を挙げることができる。前記多孔質材料を用いれば、後の発泡層形成工程において発生する発泡ガスが多孔性材料を通じて排出できて発泡層にボイドの発生を抑えることができ、発泡樹脂原料が多孔質材料に含浸して強固に接着させることができる。
不織布としては、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂製のものであって、かつ目付量が50〜500g/m2、厚みが1〜10mm程度のものが好ましい。不織布の目付量が少なかったり、厚みが薄すぎたりすると、後の発泡層形成工程で発泡樹脂原料が不織布の内面側まで多量に浸透して不織布の外側表面に形成される発泡層が薄くなったり、部分的に欠如したりして止水性が低くなる虞がある。一方、不織布の目付量が多かったり、厚みが厚すぎたりすると、不織布内部に浸透せず樹脂製ブロック11からなる前記貯留材13への拘束力が部分的に弱くなったり、また貯留材13の表面を不織布で覆う際に、不織布の可撓性が損なわれて作業がし難くなったりする。
一方、軟質ポリウレタン樹脂発泡体のシートとしては、セル数8〜80個/25mm(JIS K6400−1準拠)、密度10〜300kg/m3(JIS K 7222準拠)、厚み5〜100mmの連続気泡を有する軟質ポリウレタン樹脂発泡体かなるものが好ましい。セル数が少なかったり、密度が低かったりすると、後の発泡層形成工程で発泡樹脂原料が軟質ポリウレタン樹脂発泡体のシート内面側まで多量に浸透して軟質ポリウレタン樹脂発泡体のシート外側表面に形成される発泡層が薄くなったり、部分的に欠如したりして止水性が低くなる虞がある。一方、セル数が多すぎたり、密度が高すぎたりすると、軟質ポリウレタン樹脂発泡体のシート内部に浸透せず、樹脂製ブロック11からなる前記貯留材13への拘束力が部分的に弱くなりやすい。また、軟質ポリウレタン樹脂発泡体のシートの密度が高かったり、厚みが厚すぎたりすると、貯留材13の表面を覆う際に、軟質ポリウレタン樹脂発泡体のシートは可撓性が損なわれて作業がし難くなる。
型枠包囲工程では、図5及び図6に示すように、前記被覆済み貯留材25の側面26のコーナー部に部分的にスペーサー31を配置し、図7及び図8のように前記スペーサー31を介在させて前記被覆済み貯留材25の側面26周囲を型枠43で包囲する。
前記スペーサー31としては、硬質ポリウレタン樹脂発泡体などの発泡体が好適である。前記スペーサー31の形状は、図示のような板状体に限られず、前記被覆済み貯留材25の側面26と型枠43内面間を所定間隔、例えば20〜100mm程度に設定できるものであればよい。一例として、厚み30mm、幅500mm、高さ1200mmの硬質ポリウレタン樹脂発泡体製の板体を挙げる。
前記スペーサー31としては、硬質ポリウレタン樹脂発泡体などの発泡体が好適である。前記スペーサー31の形状は、図示のような板状体に限られず、前記被覆済み貯留材25の側面26と型枠43内面間を所定間隔、例えば20〜100mm程度に設定できるものであればよい。一例として、厚み30mm、幅500mm、高さ1200mmの硬質ポリウレタン樹脂発泡体製の板体を挙げる。
前記型枠43は、複数の枠板41を枠状にしたもので構成される。前記枠板41は合板等からなる。複数の前記枠板41を、前記被覆済み貯留材25の側面26との間に前記スペーサー31を介在させて前記被覆済み貯留材25の側面26外周を包囲するように配置して型枠43を形成し、その状態で図9及び図10に示すように、コーナー部用鋼材51と拘束用鋼材55とにより前記型枠43の外周面を拘束し、前記型枠43と前記被覆済み貯留材25の側面26との間で前記スペーサー31を挟持する。
前記コーナー部用鋼材51は、L型アングルからなり、前記被覆済み貯留材25の側面コーナー部に上下方向の向きに配置される。
前記拘束用鋼材55は、角鋼材からなり、前記型枠43の各側面にそれぞれ水平方向に配置されて両端部同士が前記コーナー部用鋼材51の外面で直交方向に組み合わされ、前記両端部同士が固定クランプ59で結合される。
前記コーナー部用鋼材51は、L型アングルからなり、前記被覆済み貯留材25の側面コーナー部に上下方向の向きに配置される。
前記拘束用鋼材55は、角鋼材からなり、前記型枠43の各側面にそれぞれ水平方向に配置されて両端部同士が前記コーナー部用鋼材51の外面で直交方向に組み合わされ、前記両端部同士が固定クランプ59で結合される。
前記スペーサー31を各側面26のコーナー部に配置することで、枠板41によって拘束した場合に、容易に型枠43のコーナー部を形成する事ができ、また、スペーサー31が2方向(2面)の枠板41によって拘束されるので、後述する発泡層形成工程において、一側面における被覆材21と枠板41間に発泡樹脂原料を注入して発泡圧を発生させた場合に、スペーサー31が横方向に移動したり横転したりすることがなく好ましい。
発泡層形成工程では、まず図11示すように、前記被覆済み貯留材25の側面26と前記型枠43間に発泡樹脂原料FをスプレーガンGで注入し、図12示すように、前記被覆済み貯留材25の側面26全周に前記スペーサー31と一体になった発泡層71を形成する。その際、前記発泡樹脂原料Fの発泡圧により、前記被覆済み貯留材25の側面26における被覆材21が貯留材13に押し付けられて貯留材外面の凹凸に沿った形状にされた状態で前記発泡層71が形成されることから、前記貯留材13を構成する樹脂製ブロック11同士を前記被覆材21及び発泡層71で強固に一体化することができる。
前記発泡樹脂原料Fとしては、硬質ポリウレタン樹脂発泡体を形成するポリウレタン発泡樹脂原料が好ましい。ポリウレタン発泡樹脂原料は、ポリオール、イソシアネート、発泡剤及び触媒を含み、ポリオールとイソシアネートの反応により発泡してポリウレタン樹脂発泡体を形成する公知の樹脂原料である。
次に、図13に示すように、前記被覆済み貯留材25の天面27に前記発泡樹脂原料FをスプレーガンGで吹き付けて発泡させることにより、図14に示すように、前記被覆済み貯留材25の側面の発泡層71と接合した発泡層73を形成する。
さらに本実施形態では、図14のように、一組の前記拘束用鋼材55a、55aに吊り上げ用金具61、61が取り付けられる。前記吊り上げ用金具61は、図示の例では鋼管からなり、鋼管の中央部が自在クランプ63によって前記拘束用鋼材55aの中央位置に回転可能に取り付けられる。
その後、前記側面の発泡層71及び天面の発泡層73が形成された被覆済み貯留材25を、図15に示すように、前記吊り上げ用金具61を構成する鋼管内に通したロープやチェーン等の吊り上げ部材81によってクレーン(図示せず)等で前記型枠43と共に吊り上げ、前記被覆済み貯留材25の上下が逆となるように回転させ、図16のように前記被覆済み貯留材25の底面29を上向きにする。そして、前記被覆済み貯留材25の底面29に前記発泡樹脂原料FをスプレーガンGで吹き付けて発泡させることにより、図17のように、前記被覆済み貯留材25の側面の発泡層71と接合した発泡層75を形成する。これによって、前記貯留材13を前記被覆材21と発泡層71、73、75で包囲した雨水貯留槽80が前記型枠43内に形成される。
型枠取り外し工程では、前記型枠43を外して前記雨水貯留槽80を取り出す。図18は前記型枠取り外し工程によって得られた雨水貯留槽80の側面を示す。
その後、現地での雨水貯留槽設置の際に、前記雨水貯留槽80は現地に搬送される。前記雨水貯留槽80を現地へ搬送する際、前記型枠43のみを外して前記コーナー部用鋼材51、前記拘束用鋼材55及び前記吊り上げ用金具61については雨水貯留槽80に取り付けた状態とし、前記吊り上げ用金具61に通したロープやチェーン等の吊り上げ部材81を利用して前記雨水貯留槽80を吊り上げて搬送車両等に載せるようにしてもよい。現地に搬送された雨水貯留槽80は、現地に形成された凹所内に設置される。なお、前記雨水貯留槽80は、現地への搬送前、あるいは現地で凹所に設置される前、または凹所内で、所定の開口部及び排水管のための孔がコンクリートミルなどで形成される。
その後、現地での雨水貯留槽設置の際に、前記雨水貯留槽80は現地に搬送される。前記雨水貯留槽80を現地へ搬送する際、前記型枠43のみを外して前記コーナー部用鋼材51、前記拘束用鋼材55及び前記吊り上げ用金具61については雨水貯留槽80に取り付けた状態とし、前記吊り上げ用金具61に通したロープやチェーン等の吊り上げ部材81を利用して前記雨水貯留槽80を吊り上げて搬送車両等に載せるようにしてもよい。現地に搬送された雨水貯留槽80は、現地に形成された凹所内に設置される。なお、前記雨水貯留槽80は、現地への搬送前、あるいは現地で凹所に設置される前、または凹所内で、所定の開口部及び排水管のための孔がコンクリートミルなどで形成される。
次に、本発明における雨水貯留槽の製造方法の第二実施形態について説明する。第二実施形態では、貯留材組み立て工程と、被覆工程と、型枠包囲工程と、発泡層形成工程と、型枠取り外し工程に加えて、無発泡層形成工程を工場で行って雨水貯留槽を製造する。
以下、第一実施形態と同一の点については同符号を用いて説明する。第二実施形態では、第一実施形態における型枠包囲工程まで同様に製造される(図1〜図10)。次に、発泡層形成工程では、図11に示したように、被覆済み貯留材25の側面26と型枠43間に発泡樹脂原料FをスプレーガンGで注入し、前記被覆済み貯留材25の側面26全周にスペーサー31と一体になった発泡層71を図19のように形成し、前記型枠43内に側面発泡貯留材76を作製する。その際、前記発泡樹脂原料Fの発泡圧により、前記被覆済み貯留材25の側面26における被覆材21が貯留材13に押し付けられて貯留材外面の凹凸に沿った形状にされた状態で前記発泡層71が形成されることから、前記貯留材13を構成する樹脂製ブロック11同士を前記被覆材21及び発泡層71で強固に一体化することができる。
次に、一旦、前記固定クランプ59を外して、前記拘束用鋼材55、前記コーナー部用鋼材51および前記型枠43を取り外した後に、図20に示すように、前記側面発泡貯留材76の天面27の被覆材および前記発泡層71の側面(スペーサー31を含む)全周の表面に無発泡樹脂原料RをスプレーガンGで吹き付けて硬化させて図21のように無発泡層77、78を形成し、前記天面27および発泡層71の四つの側面の外周面に無発泡層77、78を形成した五面無発泡層形成貯留材90を作製する。前記天面27に吹きつけて形成した無発泡層77により、天面の発泡層が不要となるので貯留槽全体の高さを低くできる。また、前記発泡層71の側面全周の表面に吹き付けて形成した無発泡層78により、側面方向への止水性を向上すると共に雨水貯留槽全体の剛性を向上できる。前記無発泡樹脂原料Rとしては、無発泡ポリウレタン樹脂原料、ウレタンゴム系樹脂原料、ポリウレア系樹脂原料、アクリルゴム系樹脂原料、クロロプレン系樹脂原料、ゴムアスファルト系樹脂原料、FRP樹脂原料等を挙げることができる。それらの中でも無発泡ポリウレタン樹脂原料はスプレー塗布が可能な低粘度原料が多く硬化も早いため、特に好ましいものである。無発泡ポリウレタン樹脂原料は、ポリオールとイソシアネート及び触媒を含み、ポリオールとイソシアネートの反応により無発泡ポリウレタン樹脂を形成する公知の樹脂原料である。無発泡ポリウレタン樹脂による無発泡層は、微かに気泡を含んだり、原料に混合した微量の水により若干発泡したとしても水密性が保持できる態様のものも含まれる。
前記無発泡層の厚みは1〜20mmであり、2〜5mmが好ましい。前記被覆材21の縁の重ね合わせ部は段差ができるが、該重ねあわせ部を前記被覆済み貯留材25の側面に位置させた状態で、前記発泡層71を形成することで、天面の凹凸を減らすことができる。また、前記発泡層71は型枠内で形成されており凹凸が少ないために、前記無発泡樹脂原料を欠損なく吹き付けることが容易である。しかし、厚みが薄すぎると塗膜の欠損部が生じるおそれがあり、一方厚すぎると止水性は向上するものの、重量が増加する上にコストが高くなって不経済である。
次に、図22及び図23に示すように、前記天面27および発泡層71の四つの側面の外周面に無発泡層77、78を形成した五面無発泡層形成貯留材90に、先ほど取り外したコーナー部用鋼材51、拘束用鋼材55を固定クランプ59で再度固定して、一組の拘束用鋼材55a、55aに吊り上げ用金具61、61を取り付ける。そして実施形態1と同様に、クレーン等で前記コーナー部用鋼材51、拘束用鋼材55と共に、吊り上げ用金具61、61によって前記五面無発泡層形成貯留材90を吊り上げて、上下が反対になるように回転させて図24のように底面29を上向きにする。
次に、前記底面29に前記無発泡樹脂原料RをスプレーガンGで吹き付けて硬化させることにより、前記五面無発泡層形成貯留材90の側面の無発泡層78と接合した無発泡層79を形成する。前記底面29に吹きつけて形成した無発泡層79により、底面の発泡層が不要となるので貯留槽全体の高さを低くできる。これによって、前記貯留材13を、全面で覆った前記被覆材21と、その側面を囲った前記発泡層71と、さらにその全面を前記無発泡層77、78、79で包囲した雨水貯留槽91が形成される。図26には、前記コーナー部用鋼材51、拘束用鋼材55、吊り上げ用金具61、61を外して得られた雨水貯留槽91を示す。
なお、前記第二実施形態では、被覆済み貯留材の天面と底面に発泡層を形成せずに、被覆材表面に無発泡層を形成したが、天面と底面の被覆材表面に発泡層を形成した後に、前記無発泡層を形成してもよい。
なお、前記第二実施形態では、被覆済み貯留材の天面と底面に発泡層を形成せずに、被覆材表面に無発泡層を形成したが、天面と底面の被覆材表面に発泡層を形成した後に、前記無発泡層を形成してもよい。
このように、本発明によれば、工場で雨水貯留槽を製造できるため、現地では樹脂製ブロックの組み立て作業等の面倒な作業を不要にでき、現地での作業を簡略化することができる。また、工場で雨水貯留槽を製造する際に、貯留材の外周の被覆材と型枠間に発泡樹脂原料を注入して被覆材の側面に発泡層を形成するため、発泡樹脂原料の発泡時に発泡圧で被覆材が貯留材に押し付けられて貯留材外面の凹凸に沿った形状にされた状態で発泡層が形成されることから、貯留材を構成する樹脂製ブロック同士を被覆材及び発泡層で強固に一体化することができ、雨水貯留槽の設置作業等の際に樹脂製ブロック同士が分離したりずれたりするおそれがない。
11 樹脂製ブロック
13 貯留材
21 被覆材
25 被覆済み貯留材
26 被覆済み貯留材の側面
27 被覆済み貯留材の天面
29 被覆済み貯留材の底面
31 スペーサー
43 型枠
71、73、75 発泡層
76 側面発泡貯留材
77、78、79 無発泡層
80 第一実施形態の雨水貯留槽
90 五面無発泡層形成貯留材
91 第二実施形態の雨水貯留槽
F 発泡樹脂原料
R 無発泡樹脂原料
13 貯留材
21 被覆材
25 被覆済み貯留材
26 被覆済み貯留材の側面
27 被覆済み貯留材の天面
29 被覆済み貯留材の底面
31 スペーサー
43 型枠
71、73、75 発泡層
76 側面発泡貯留材
77、78、79 無発泡層
80 第一実施形態の雨水貯留槽
90 五面無発泡層形成貯留材
91 第二実施形態の雨水貯留槽
F 発泡樹脂原料
R 無発泡樹脂原料
Claims (2)
- 雨水貯留槽を製造する方法であって、
側面に凹凸を有する樹脂製ブロックを組み立てて貯留材を形成する貯留材組み立て工程と、
前記貯留材の全周表面を被覆材で覆って被覆済み貯留材を形成する被覆工程と、
前記被覆済み貯留材の側面との間にスペーサーを介在させて前記被覆済み貯留材の側面周囲を型枠で包囲する型枠包囲工程と、
前記被覆済み貯留材と前記型枠間に発泡樹脂原料を注入して前記被覆済み貯留材の側面全周に発泡層を形成した後、前記被覆済み貯留材の天面及び底面の被覆材の表面に前記発泡樹脂原料を吹き付けることにより、前記被覆済み貯留材の側面の発泡層と接合した発泡層を、前記天面及び底面の被覆材の表面に形成して前記貯留材を前記被覆材と前記発泡層で包囲した雨水貯留槽を前記型枠内に形成する発泡層形成工程と、
前記型枠を外して前記雨水貯留槽を取り出す型枠取り外し工程と、
を行うことを特徴とする雨水貯留槽の製造方法。 - 雨水貯留槽を製造する方法であって、
側面に凹凸を有する樹脂製ブロックを組み立てて貯留材を形成する貯留材組み立て工程と、
前記貯留材の全周表面を被覆材で覆って被覆済み貯留材を形成する被覆工程と、
前記被覆済み貯留材の側面との間にスペーサーを介在させて前記被覆済み貯留材の側面周囲を型枠で包囲する型枠包囲工程と、
前記被覆済み貯留材と前記型枠間に発泡樹脂原料を注入して前記被覆済み貯留材の少なくとも側面全周に発泡層を形成した側面発泡貯留材を形成する発泡層形成工程と、
前記型枠を外して前記側面発泡貯留材を取り出す型枠取り外し工程と、
前記側面発泡貯留材の側面全周および天面及び底面の表面に無発泡樹脂原料を吹き付けることにより、前記側面発泡貯留材の全面にシームレスな無発泡層を形成する無発泡層形成工程と、
を行うことを特徴とする雨水貯留槽の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012068735A JP2013199773A (ja) | 2012-03-26 | 2012-03-26 | 雨水貯留槽の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012068735A JP2013199773A (ja) | 2012-03-26 | 2012-03-26 | 雨水貯留槽の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013199773A true JP2013199773A (ja) | 2013-10-03 |
Family
ID=49520213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012068735A Pending JP2013199773A (ja) | 2012-03-26 | 2012-03-26 | 雨水貯留槽の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013199773A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017206950A (ja) * | 2016-05-13 | 2017-11-24 | 三ツ星ベルト株式会社 | 地下貯水槽における吹付け遮水工法 |
-
2012
- 2012-03-26 JP JP2012068735A patent/JP2013199773A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017206950A (ja) * | 2016-05-13 | 2017-11-24 | 三ツ星ベルト株式会社 | 地下貯水槽における吹付け遮水工法 |
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