JP2003328319A - 高構造物の改修構造及び高構造物の改修方法 - Google Patents
高構造物の改修構造及び高構造物の改修方法Info
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Abstract
構造物の改修方法を提供すること。 【解決手段】 高構造物1の改修構造を構築する高構造
物の改修方法において、所定の位置で高構造物の外周を
1段目の構造パネル2で囲繞した後に、1段目の構造パ
ネルを高構造物に沿って下方又は上方に移動させ、移動
した1段目の構造パネルの上端又は下端に別の構造パネ
ル2を接合することで高構造物の外周を囲繞する2段目
の構造パネルを構築し、1段目の構造パネル及び2段目
の構造パネルを下方又は上方に移動させ、上記同様に構
造パネルの構築と移動を繰り返して所定の段数の構造パ
ネルで高構造物を覆った後に、最下段の構造パネルの下
端部を閉塞し、高構造物と構造パネルの間に接合材3を
充填することを特徴とする方法である。
Description
材などで構築した橋脚、柱、タンク又は煙突などの高構
造物の劣化による強度低下の回復、劣化の進行防止、耐
震補強等、高構造物の補修、補強、機能向上工事によっ
て構築する高構造物の改修構造及び高構造物の改修方法
に関するものである。
々の材料的・構造的な要因により経年劣化が生じ、ひび
割れが発生して内部の鉄筋が腐食したり、腐食により断
面欠損などを生じて構造耐力が低下したりするため、必
要に応じて補修、補強等の改修をおこなう必要がある。
従来、上下方向に連続した平面を有する橋脚、柱、タン
ク又は煙突などの高構造物の改修は、地上から高構造物
と同じ高さの大掛かりな足場を組んだり、不安定な移動
足場を使用したりしておこなっていた。特に、水中に設
置した橋脚aなどを改修するには、止水矢板cなどを設
置して仮締切りをおこない、ドライな状態にして改修工
事をおこなう必要があった(図7参照)。また、従来の
改修方法には、プレキャストコンクリート版を設置する
方法、鋼板等を設置する方法、炭素繊維等の化学繊維シ
ートを巻き付ける方法、モルタルを吹き付ける方法、化
学材料を塗布する方法などが実施されていた。特に、鋼
材の防食方法としては、塗覆装方法が多用され、塗装、
有機ライニング、無機ライニングなどがある。
高構造物の改修方法には以下のような問題点がある。 <イ>高構造物の改修には、通常、大規模な足場を設け
る必要がある。特に、水中に設置されている高構造物を
改修するには、仮締切りをおこなうなど付帯する工事が
大掛かりとなり、多大な費用及び工期がかかる。また、
高層足場や仮締切りは、風雨や波浪の影響を受けるた
め、安全対策を慎重におこなう必要があるうえに作業時
間が制限される可能性が高い。 <ロ>上記した方法による場合は仮設構造物の撤去が必
要なため、工期が長期化する原因となる。 <ハ>プレキャストコンクリート版を設置する方法や鋼
板等を設置する方法では、通常、同じ厚さの板材を突き
合わせて接合する。このため、接合部が弱部となり易
く、補強板などで補強する場合は、他の部分より接合部
の壁厚が厚くなって突出するため、改修前は平面であっ
た高構造物の外周を平面に維持することができない。 <ニ>塗覆装による防食方法では、鋼材の表面の浮き錆
びや貝類などの付着物をはつり取って、表面を平滑にし
た後に塗装などを塗布する必要がある。このため、下地
作業に非常に手間と時間がかかる。
決するためになされたもので、大規模な足場や締切り工
事を必要としない高構造物の改修方法を提供することを
目的とする。また、高構造物の改修の目的に合致した品
質を容易に確保できる高構造物の改修構造及び高構造物
の改修方法を提供することを目的とする。また、安全性
の高い作業が確保でき、気象の変化によって作業時間の
制限を受け難い高構造物の改修方法を提供することを目
的とする。さらに、接合部が弱部とならず、改修した高
構造物の外周を平面に維持できる高構造物の改修構造及
び高構造物の改修方法を提供することを目的とする。本
発明は、これらの目的の少なくとも一つを達成するもの
である。
するために、本発明の高構造物の改修構造は、上下方向
に連続した平面を有する高構造物の外周をパネルで囲繞
する高構造物の改修構造であって、前記パネルが2枚の
基本パネルで補強層を挟んだ構造パネルからなり、前記
構造パネルを、内側パネルの両端が外側パネルから突出
した単位パネルと、外周に沿って接合した単位パネルの
外側パネル間に嵌め込む接続パネルによって構成し、高
構造物と構造パネルの間に接合材を充填した構造であ
る。ここで、基本パネルに高強度コンクリートパネルを
使用することができる。コンクリート系材料は、任意の
形状に成形しやすいので、高構造物の外周が曲線部を有
する構造であっても、その形状に合わせたパネルを容易
に製造することができる。
て、前記単位パネルを構成する内側パネルのすべての端
部が外側パネルから突出した構造であり、隣接する単位
パネル間に生じる外側パネル間の隙間に接続パネルを嵌
め込むことができる。例えば、矩形の単位パネルを使用
する場合に、内側パネルの4隅が外側パネルから突出し
た構造であれば、上下左右のすべての接合部に接続パネ
ルを配置することができる。
記したいずれかの高構造物の改修構造を構築する高構造
物の改修方法において、所定の位置で高構造物の外周を
1段目の構造パネルで囲繞した後に、1段目の構造パネ
ルを高構造物に沿って下方又は上方に移動させ、移動し
た1段目の構造パネルの上端又は下端に別の構造パネル
を接合することで高構造物の外周を囲繞する2段目の構
造パネルを構築し、1段目の構造パネル及び2段目の構
造パネルを下方又は上方に移動させ、上記同様に構造パ
ネルの構築と移動を繰り返して所定の段数の構造パネル
で高構造物を覆った後に、最下段の構造パネルの下端部
を閉塞し、高構造物と構造パネルの間に接合材を充填す
ることを特徴とする方法である。一定の場所で構造パネ
ルを構築し、高さ方向に構築した構造パネルを移動させ
るだけなので、高構造物に合わせて高層足場を構築した
り、高構造物に沿って足場を移動させたりする必要がな
い。
内周に可撓性チューブを取り付け、最下段の構造パネル
が所定の位置に配置された後に、前記可撓性チューブに
繋がれた注入ホースから接合材を注入することによって
最下段の構造パネルの内面と高構造物の間隙を閉塞し、
さらに注入ホースから接合材を注入することによって前
記可撓性チューブに設けた圧力弁を開放して、高構造物
と構造パネルの間に接合材を充填することもできる。
の実施の形態について説明する。
で構成する。構造パネル2は、補強層213を2枚の基
本パネルで挟み、接着剤で一体化して形成する。補強層
213を挟む基本パネルには、それぞれに異なる材料を
使用することができる。また、基本パネルは複数のパネ
ルを重ね合わせて形成することもできる。基本パネル
は、補強層213を保護し、構造パネル2の剛性を上げ
るために使用する板材である。基本パネルには、高強度
コンクリート、繊維補強コンクリート、フレキシブルボ
ード、ポリオレフィン系繊維補強パネル等をなどが使用
できる。高強度コンクリートなどのセメント系材料(コ
ンクリートやモルタルなど)を使用すれば、基本パネル
を容易に任意の形状に成形することができる。このた
め、高構造物1が曲面を有する形状であっても、適合す
る構造パネル2を容易に成形することができる。例え
ば、水とプレミックスセメント及び細骨材、ポリオレフ
ィン系繊維、高性能減水剤などを混合した高強度高流動
セメント系材料が使用できる。
維(パルプ)を主成分としており、それらを混練した
後、ロール状に成形し、脱水プレスしたものである。こ
の高強度のフレキシブルボードは、周知の製品を使用す
ることができ、入手が容易なものは、厚さ3mm〜6m
mの規格の製品である。フレキシブルボードは、工場に
おいて容易に製造可能であり製品の品質が安定してお
り、曲げ強度が30(N/mm2)以上と大きく、表面
にひび割れが発生しない、不燃性を有するなどの耐久性
からみた利点がある。さらに、曲げ加工等が容易にで
き、曲率に応じて、所望の形状に成形が可能であるこ
と、比重が1.6〜1.8と軽いため作業性や運搬が容
易であることなどの施工性からみた利点もある。
オレフィン系補強繊維と、セメントと、有機繊維とを混
合して成形したパネルである。ここで、有機繊維として
はパルプ等を使用する。ポリオレフィン系繊維補強パネ
ルは、厚さ3mm〜15mm程度の製品で、通常のプレ
キャストコンクリート版に比べて非常に薄くて軽い。こ
のため、パネル1枚当たりの大きさを大きくすることが
でき、施工性に富む。また、曲げ加工などの成形が容易
にできる。
レン、ポリエチレン、ポリブテン等のポリオレフィン系
材料からなる繊維材料である。この中でも、特にポリプ
ロピレンを原料として使用したポリオレフィン系補強繊
維が好適である。ポリオレフィン系補強繊維は、例えば
6〜30mm程度の長さに形成して短繊維として使用す
る。また、ポリオレフィン系補強繊維の表面には、特殊
なエンボス加工を施して凹凸状にする。この結果、セメ
ントからの抜けが起こりにくくなり、パネルの曲げタフ
ネス(粘り強さ)が向上する。さらに、ポリオレフィン
系補強繊維の表面形状には親水処理を施し、セメントマ
トリックスとの界面接着力を大きくする。ポリプロピレ
ンは、未処理のままでは表面が水となじまない疎水性で
あるため、親水処理を施すことでパネルの強度やタフネ
スを向上させることができる。ポリオレフィン系補強繊
維の引張り強度は400〜480(N/mm2)あり、
パネルの強度特性や諸物性を改良することができる。ポ
リプロピレンを原料としたポリオレフィン系補強繊維
は、耐アルカリ性に優れ、錆びないだけでなく、燃焼時
において窒素、硫黄、塩素系の有害ガスを発生させるこ
とがない。さらに、比重が0.91と軽いため、パネル
を軽量化することができる。
る。複数の単位パネル21を接合して構造パネル2を構
築する。単位パネル21は、2枚の基本パネルとその間
に挟んだ補強層213からなり、高構造物側に配置する
基本パネルを内側パネル211、外周に配置する基本パ
ネルを外側パネル212という。内側パネル211の両
端は、外側パネル212より突出している(図3参
照)。構造パネル2を構築する際には、隣接する内側パ
ネル211同士を接合する。内側パネル211同士の接
合は、公知の接合継手を介したものであっても良い。そ
して、単位パネル21,21を接合したときに発生する
外側パネル212,212間の隙間に設置する基本パネ
ルが接続パネル22である。接続パネル22の内側には
必要に応じて補強層213を貼り付けておいてもよい。
この接続方法によれば、接続パネル22によって単位パ
ネル21,21間の接合部を覆うので、構造パネル2を
強固に一体化して構築できる。
置するシート状又は板状の材料である。補強層213に
は、例えば炭素繊維シート、アラミド繊維シート、ポリ
エチレン繊維シート、ポリプロピレン繊維シート、ガラ
ス繊維シート、ビニロン繊維シート等が使用できる。こ
こで、各種繊維シートは、公知の単一配向シート、単一
配向シートを合板のように交互に積層したもの、クロス
状のもの等を使用することができる。補強層213とし
て各種繊維シートを使用する場合は、接着剤を含浸させ
るため、少なくとも接着剤が浸透するような材質又は織
り方である必要がある。ここで、含浸とは、多孔性物体
(繊維シート)の改質のために空隙中に液状物質(接着
剤)を浸入させることをいう。接着剤の含浸は、単位パ
ネル21や接続パネル22を製造する前に予め行ってお
いても、製造中に行ってもよい。
1.8と軽量であり、錆びない特性を有するとともに、
繊維方向では、鉄筋の約5倍〜6倍である5000〜6
000(N/mm2)という大きな引張強度を有してい
る。そのため、強度の高い基本パネルの間に、炭素繊維
シートを配置することにより、薄膜で鉄筋コンクリート
と同等以上の構造耐力を得ることができる。なお、補強
層213は上記したシートを複数枚重ねて形成すること
もできる。
接続パネル22とを強固に接合して、一体成形できる材
料であればどのような種類のものを用いてもよいが、接
着強度や作業性の点から、エポキシ樹脂が好ましい。な
お、その他の接着剤としては、酢酸ビニル樹脂系、EV
A系(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂系)、アクリル樹
脂系等の樹脂系接着剤や、クロロプレンゴム系、スチレ
ン・ブタジエンゴム系等のゴム系接着剤や、セメント
系、石膏系等の水・気硬性接着剤を用いることも可能で
ある。
て両者を一体化する材料である。一体化できる材料であ
ればどのような種類のものを用いてもよいが、接着強度
や作業性の点から、高強度無収縮モルタルが好ましい。
なお、その他の接合材3としては、エポキシ樹脂、EV
A系(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂系)、高分子樹脂
系、酢酸ビニル樹脂系、シリコーン系、アクリル樹脂系
等の樹脂系接着剤や、クロロプレンゴム系、スチレン・
ブタジエンゴム系等のゴム系接着剤や、セメント系、石
膏系等の水・気硬性接着剤を用いることも可能である。
ートや鋼材などで構築した橋脚1a、鋼管杭1b、柱、
タンク又は煙突などの上下方向に連続した平面を有する
高構造物1を改修する場合に適している。以下、図面を
参照しながら橋脚1a及び桟橋52を支持する鋼管杭1
b本の改修方法について説明する。
ネル2を構築するための足場を確保する必要がある。足
場は、橋桁51から吊り下げた吊り足場62であって
も、水上に浮かべた船舶を利用してもよい。いずれにし
ても本発明では、高構造物1の高さに比べて小規模な足
場を用意するだけでよい。まず、必要に応じて橋脚1a
の表面の劣化部分を取り除き、所定の位置で1段目の構
造パネル2を組み立てる。構造パネル2の組み立ては、
単位パネル21の設置及び接合、接続パネル22の取り
付けの順におこなう(図2上半図参照)。単位パネル2
1の内側パネル211の内面には必要に応じて間隔保持
材4を取り付けておく。1段目の構造パネル2の組み立
てが終了した後に、1段目の構造パネル2をパネルの高
さ分だけ吊り下げる。構造パネル2の移動は、クレーン
等で吊り下げておこなうことも、予め取り付けた公知の
移動用レールなどを使用しておこなうこともできる。そ
して、1段目の構造パネル2の上端に単位パネル21を
接合して2段目の構造パネル2を構築する。1段目と2
段目の構造パネル2の接合には、公知の接合継手や単位
パネル21間を接続した接続パネル22を使用する方法
を採用することができる。接続パネル22を使用する場
合には、単位パネル21の上下端においても内側パネル
211を外側パネル212から突出させておく。そし
て、所定の段数分、構造パネル2の組み立てと、移動を
繰り返す。すべての構造パネル2の構築と移動が終了し
た後に、最下段の構造パネル2の下端部を閉塞する。橋
脚1aの構造によっては、構造パネル2を橋脚1aの底
版上に載せるだけで閉塞できる場合もある。底版上が地
盤に埋もれている場合は、予め洗浄や水中掘削などして
底版を露出させておけばよい。また、潜水作業などで構
造パネル2の外側から下端のシール作業をおこなうこと
もできる。最後に、構造パネル2と橋脚1aの間に接合
材3を充填する(図2下半図参照)。水中では構造パネ
ル2の外側から水圧が作用して、接合材3の充填圧に対
抗することができるので、特別に補強しなくとも接合材
3を充填することができる。内側パネル211の橋脚1
a側の面には、必要に応じてジベルなどの突起物を取り
付けて、付着力を増加させることもできる。
目的として改修する方法について説明する。この場合
も、上記した橋脚1aの改修と同様に、吊り足場62な
どの簡単な足場を使用するだけで改修をおこなうことが
できる。上記と同様にして1段目の構造パネル2aから
順に組み立てと移動を繰り返し、複数段の構造パネル2
a,2b,2c,2d,2e,2fを構築する(図4参
照)。各段間の接合は、環状に組み立てられたジョイン
ト突起214や接続パネル22を使用しておこなう(図
5参照)。また、構造パネル2は薄肉となる場合が多い
ため、必要に応じて補強リング215などを設けておく
こともできる。構造パネル2の移動は、例えば吊りワイ
ヤ61などを使用しておこなう。
aの下部には可撓性チューブ4を取り付けておく。可撓
性チューブ4は最後の移動が終わるまでは萎んだ状態に
しておき、構造パネル2の移動の障害にならないように
しておくのが好ましい。構造パネル2の構築が終了した
後に、注入ホース31により接合材3を可撓性チューブ
4に充填して、最下段の構造パネル2aの内面と鋼管杭
1bの間の間隙を閉塞する。
吐出する吐出口41と、吐出口41を覆う圧力弁42を
設けておく。圧力弁42は、例えば切欠き部のある環状
の帯材で、可撓性チューブ4が膨張して、内部圧力が高
まると接合材3の圧力によって押し上げられ、接合材3
が圧力弁42の両脇から流れ出る(図6参照)。そし
て、注入が終わると、接合材3の重みで圧力弁42が押
し下げられ、吐出口41が閉じる。可撓性チューブ4の
鋼管杭1b側の面には緩衝材43を貼り付けておけば、
可撓性チューブ4が膨張したときの保護材の役目を果た
す。可撓性チューブ4には、注入ホース31を接続して
おき、水上から接合材3の注入がおこなえるようにして
おくのが好ましい(図4参照)。
中に降下させる例について説明したが、本発明の適用は
これに限定されるものではない。例えば、煙突や渓谷に
設置された高さのある橋脚等を改修する場合に、地上で
構造パネル2を組み立てて、順次、上方に上昇させるこ
ともできる。そして、すべての構造パネル2の構築が完
了した後に、接合材3を下方又は上方から充填する。
物の改修方法は以上説明したようになるから次のような
効果を得ることができる。 <イ>大規模な足場や締切り工事を必要としない。この
ため、短期間かつ経済的に高構造物の改修をおこなうこ
とができる。また、安全な場所で作業をおこなうことが
できる。 <ロ>工場生産された高品質のパネルが使用できるの
で、現場での作業は最小限となり、高品質な高構造物の
改修構造を構築することができる。 <ハ>内側に設置した単位パネルの接合部を接続パネル
で塞ぐため、接合部を平面に形成できるうえに、接合部
が弱部にならない。 <ニ>複合構造のパネルを使用するため、必要とされる
強度、形状又は使用環境に応じて、強度及び材料を自由
に調整できる。
図。
修構造を下半分に示した断面図。
Claims (5)
- 【請求項1】上下方向に連続した平面を有する高構造物
の外周をパネルで囲繞する高構造物の改修構造であっ
て、 前記パネルが2枚の基本パネルで補強層を挟んだ構造パ
ネルからなり、 前記構造パネルを、内側パネルの両端が外側パネルから
突出した単位パネルと、外周に沿って接合した単位パネ
ルの外側パネル間に嵌め込む接続パネルによって構成
し、 高構造物と構造パネルの間に接合材を充填した、 高構造物の改修構造。 - 【請求項2】請求項1記載の高構造物の改修構造におい
て、 基本パネルに高強度コンクリートパネルを使用したこと
を特徴とする、高構造物の改修構造。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の高構造物の改修構造
において、 前記単位パネルを構成する内側パネルのすべての端部が
外側パネルから突出した構造であり、隣接する単位パネ
ル間に生じる外側パネル間の隙間に接続パネルを嵌め込
むことを特徴とする、高構造物の改修構造。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の高構造
物の改修構造を構築する高構造物の改修方法において、 所定の位置で高構造物の外周を1段目の構造パネルで囲
繞した後に、1段目の構造パネルを高構造物に沿って下
方又は上方に移動させ、 移動した1段目の構造パネルの上端又は下端に別の構造
パネルを接合することで高構造物の外周を囲繞する2段
目の構造パネルを構築し、 1段目の構造パネル及び2段目の構造パネルを下方又は
上方に移動させ、 上記同様に構造パネルの構築と移動を繰り返して所定の
段数の構造パネルで高構造物を覆った後に、最下段の構
造パネルの下端部を閉塞し、 高構造物と構造パネルの間に接合材を充填することを特
徴とする、 高構造物の改修方法。 - 【請求項5】請求項4記載の高構造物の改修方法におい
て、 最下段に配置される構造パネルの内周に可撓性チューブ
を取り付け、 最下段の構造パネルが所定の位置に配置された後に、前
記可撓性チューブに繋がれた注入ホースから接合材を注
入することによって最下段の構造パネルの内面と高構造
物の間隙を閉塞し、 さらに注入ホースから接合材を注入することによって前
記可撓性チューブに設けた圧力弁を開放して、高構造物
と構造パネルの間に接合材を充填することを特徴とす
る、 高構造物の改修方法。
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