JP6419367B1 - 耐震補強構造およびその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的廉価で短期間に施行することができ、施工中および施工後に居住環境を阻害するおそれのない上、建物の耐震強度をより一層高めることができる、ラーメン構造を有する建物のための耐震補強構造を提供する。【解決手段】耐震補強構造は、建物1の外壁10のほぼ全面にポリウレア樹脂を主体とする塗膜よりなる応力外皮層2が形成され、外壁10の全ての垂直出隅部11に剛性材料よりなる横断面L形の垂直補強部材3Aが応力外皮層2の上から被せられて接合され、外壁10における梁に対応する高さ位置12に所定の引張強度を有するシート材よりなる帯状の水平補強部材4が応力外皮層2および垂直補強部材3Aの上から外壁10を環状に取り巻くように接合されている。【選択図】図1

Description

この発明は、ラーメン構造を有する建物の耐震強度を高めるための耐震補強構造およびその施工方法に関する。
例えばマンション等のコンクリート建物の構造形式には、大きく分けて、壁式構造とラーメン構造とがある。
壁式構造は、柱や梁を使用せずに、耐力壁によって鉛直荷重や地震力のような水平荷重を支える構造であって、一般に耐震強度に優れており、低層住宅に多く適用されている。
これに対して、ラーメン構造は、柱と梁を剛接合して一体化した構造であって、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の中高層の建物に多く採用されている。ラーメン構造の建物の場合、柱と梁の接合箇所に地震時の荷重が加わるため、壁式構造の建物に比べて耐震強度に劣ると言われている。特に、1981年以前に着工されたラーメン構造の建物については、同年施行の新耐震基準を満たしておらず耐震性能に問題のあるものが多いと考えられる。
ラーメン構造を有する既存建物の耐震補強手段として、PC外付けフレーム工法と呼ばれるものが知られている。この工法は、例えば特許文献1に記載されているように、既存建物の外側に、プレキャスト鉄筋コンクリート(PC)よりなる外フレームを構築して、外フレームを既存建物の柱や梁と接合するものである。外フレームと既存建物との接合は、例えば、両者の所定箇所に打ち込んで対向状に配置したアンカーを、場所打ちコンクリートによって一体化することにより行われる。
また、その他の耐震補強手段として、鉄骨ブレースを用いる工法が知られている。この工法は、例えば特許文献2に記載されているように、既存建物の開口部に鉄骨ブレースを配置して接合するものである。鉄骨ブレースと既存建物の開口部との接合は、例えば、両者の所定箇所に打ち込んで対向状に配置したアンカーを、場所打ちコンクリートによって一体化することにより行われる。
しかしながら、特許文献1,2記載の従来工法の場合、いずれも既存建物への後付け施工であるため、工事が大掛かりなものとなり、工期も半年ないし1年程度の長期間に亘り、工事費用が高価となる。また、これらの従来工法では、既存建物にアンカーを打ち込んで工事を行うため、施工中、振動や騒音によって居住者の生活環境が著しく阻害され、さらには、施工後も、一部の居住箇所では、外付けフレームや鉄骨ブレースによって窓等の開口部が部分的に遮られるという問題があった。
そのため、特に、分譲マンション等の既存住宅においては、上記の工法による耐震補強対策は十分に進んでおらず、大規模地震の発生による建物損壊のリスクが依然として解消されないままであった。
そこで、上記課題を解決するため、本発明者は、特許文献3に記載の耐震補強構造を考案した。この耐震補強構造は、剛性材料からなりかつ略箱形の建物の外壁の4つのコーナー部に接着されて地面から縁切り状態となされた横断面L形の縦補強部材と、所定の引張強度を有するシート材からなりかつ建物の外壁のうち少なくとも梁に対応する高さ位置に外壁を取り巻くように接着された帯状の横補強部材とを備えているものである。
上記の耐震補強構造によれば、建物の外壁の所要箇所に接着された縦補強部材および横補強部材により、同建物の地上部が応力外皮(セミモノコック)構造化されて水平耐力が高められ、耐震強度が向上し、また、地上部の躯体と杭との結束強度が必ずしも十分とは言えない既存建物に適用すれば、大規模地震時の水平荷重により地上部の躯体と杭との結束が外れ、それによって居住空間である地上部の損壊を免れるフェイルセーフ機能も期待できる。また、上記の耐震補強構造によれば、大規模改修・補修工事を行うために建物の外壁の周囲に仮設足場を設置した状態で、大規模改修・補修工事に先行して施工することが可能であるから、廉価でかつ短期間で施工を行うことができ、施工中および施工後に居住環境を阻害するおそれがない。
特開2006−22572号公報 特開平11−71906号公報 特許第6225289号公報
上記の通り、特許文献3記載の耐震補強構造によれば、とりわけ新耐震基準を満たしていない建物の耐震補強対策を速やかに進めることが可能であると考えられるが、大規模地震発生時の居住者の安全を考えれば、実現性および実用性が高いことに加えて、耐震強度がより一層高められるような耐震補強構造が望まれる。
この発明は、上記の課題に鑑みて考案されたものであって、比較的廉価でかつ短期間で施行することができ、施工中および施工後に居住環境を阻害するおそれのない上、建物の耐震強度をより一層高めることができる、ラーメン構造を有する建物のための耐震補強構造を提供することを目的としている。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)ラーメン構造を有する建物のための耐震補強構造であって、前記建物の外壁のほぼ全面に、所定の強靭性を有する塗膜よりなる応力外皮層が形成されている、耐震補強構造。
2)前記応力外皮層が、ポリウレア樹脂を主体とする塗膜よりなる、上記1)の耐震補強構造。
3)さらに、前記外壁の全ての垂直出隅部に、剛性材料よりなる横断面L形の垂直補強部材が、前記応力外皮層の上から被せられて接合されているとともに、前記外壁における梁に対応する高さ位置に、所定の引張強度を有するシート材よりなる帯状の水平補強部材が、前記応力外皮層および前記垂直補強部材の上から前記外壁を環状に取り巻くように接合されている、上記1)または2)の耐震補強構造。
4)前記外壁が少なくとも1つの垂直入隅部を有している場合において、さらに、前記外壁の全ての垂直入隅部に、剛性材料よりなる横断面L形の垂直補強部材が、前記応力外皮層および前記水平補強部材の上から被せられて接合されている、上記3)の耐震補強構造。
5)ラーメン構造を有する建物に上記1)〜4)のいずれか1つの耐震補強構造を施工する方法であって、前記施工を、前記建物の外壁と同外壁の周囲に立設された仮設足場との間に設けられた所定の隙間を利用して行う、耐震補強構造の施工方法。
上記1)の耐震補強構造によれば、ラーメン構造を有する建物の外壁のほぼ全面に形成された応力外皮層によって、同建物の地上部全体が応力外皮(セミモノコック)構造化されるので、それによって水平耐力が高められ、耐震強度が大幅に向上する。しかも、上記1)の耐震補強構造の場合、これを地上部の躯体と杭との結束強度が必ずしも十分とは言えない建物に適用することにより、大規模地震時の水平荷重により地上部の躯体と杭との結束が外れ、それによって、居住空間である地上部の損壊を免れるフェイルセーフ機能が期待できる。
また、上記1)の耐震補強構造によれば、建物の外壁のほぼ全面に所定の強靭性を有する塗膜を形成するための塗布作業を行うだけで施工が完了するため、例えば、建物の大規模改修・補修工事を行うために建物の外壁の周囲に仮設足場を立設した状態で、大規模改修・補修工事に先行して施工することが可能であり、したがって、特許文献1,2記載の従来工法と比べて、廉価でかつ短期間で施工を行うことができる上、施工中および施工後に居住環境を阻害するおそれがない。
上記2)の耐震補強構造によれば、応力外皮層が、ポリウレア樹脂を主体とする塗膜よりなるので、高い強靭性が得られる。従来、ポリウレア樹脂塗膜は、土木の分野において橋脚等のコンクリート構造物の剥離・劣化防止手段として、同構造物の表面に吹付塗布して形成されることはあったが、上記2)の耐震補強構造では、建物の外壁のほぼ全面に塗工することで、建物の地上部全体を応力外皮構造化して、耐震強度を著しく向上させうると考えられる。
また、ポリウレア樹脂を主体とする塗膜は、防錆性、防食性、防水性、防音性、断熱性等にも優れているので、建物の外壁の耐久性や居住性の向上等にも寄与しうる。
上記3)の耐震補強構造によれば、建物の外壁全体を包み込んでいる応力外皮層に加えて、外壁の所要箇所に接合された垂直補強部材および水平補強部材により、建物の地上部の水平耐力がさらに向上して、耐震強度がより一層高められる。
また、上記3)の耐震補強構造によれば、建物の外壁への垂直補強部材および水平補強部材の接合についても、例えば、建物の外壁の周囲に仮設足場を立設した状態で、大規模改修・補修工事に先行して施工することが可能であるから、施工費が抑えられ、工期も短期間で済む上、さらに施工中および施工後に居住環境を阻害するおそれもない。
上記4)の耐震補強構造によれば、外壁に垂直入隅部が形成されている建物に適用した場合であっても、同垂直入隅部に垂直補強部材を被せて接合することにより、上記3)の耐震補強構造と同様の効果が得られる。
上記5)の耐震補強構造の施工方法によれば、上記1)〜4)の耐震補強構造の施工、すなわち、建物の外壁のほぼ全面への応力外皮層(所定の強靭性を有する塗膜)の形成工程、外壁の垂直出隅部・垂直入隅部への垂直補強部材の接合工程、外壁における梁に対応する高さ位置への水平補強部材の接合工程を、例えば、建物の大規模改修・補修工事を行うために建物の外壁の周囲に仮設足場を立設した状態で、大規模改修・補修工事に先行して施工することが可能であって、特許文献1,2記載の従来工法と比べて、廉価でかつ短期間で施工を行うことができる上、施工中および施工後に居住環境を阻害するおそれもない。
この発明の第1の実施形態に係る耐震補強構造を備えた建物の外観を示す斜視図である。 この発明の第2の実施形態に係る耐震補強構造を備えた建物の外観を示す斜視図である。 図2の建物の要部を拡大して示す正面図である。 図3のIV−IV線に沿う垂直断面図である。 この発明の第3の実施形態に係る耐震補強構造を備えた建物の一部を示す垂直断面図である。
[第1の実施形態]
この発明の第1の実施形態を、図1〜図3を参照して以下に説明する。
図示の実施形態は、この発明による耐震補強構造を、既存のマンション(中層集合住宅)に適用したものである。
図1に示すように、マンション(1)は、全体が略箱形のものであって、ラーメン構造、すなわち、地上部の躯体が柱および梁(図示略)によって構成された構造を有している。梁は、マンション(1)の外壁(10)のうち、最上層における庇と窓との間の高さ位置(12)および最上層以外の各層におけるベランダと窓との間の高さ位置(12)に対応して設けられている(図3参照)。
そして、この発明による耐震補強構造は、マンション(1)の外壁(10)の全面に所定の強靭性を有する塗膜よりなる応力外皮層(2)が形成されてなるものである。
応力外皮層(2)は、ポリウレア樹脂を主体とする塗膜によって形成されている。ポリウレア樹脂は、ウレア結合が主体となった化合物の一種であって、イソシアネートとアミノ基とが化学反応を起こすことによって硬化する。ウレア結合を主体とするポリウレア樹脂は、ウレタン結合を主体とするポリウレタン樹脂と比べて結合力が強く、硬化時間も早いため、耐水性、耐食性、耐薬品性に優れており、工期短縮や大面積の施工が可能である。また、ポリウレア樹脂は、−50℃から150℃の環境下でも、強靭性、すなわち強度および柔軟性に優れているという特徴がある。さらに、ポリウレア樹脂は、無溶剤・無触媒で、可塑剤を含まず、環境にも優れた安全性の高い材料である。但し、ポリウレア樹脂塗膜と同等の強靭性を有する塗膜であれば、ポリウレア樹脂以外の樹脂を主体とする塗膜であっても構わない。上記塗膜よりなる応力外皮層(2)の厚みは、特に限定されないが、例えば約2mm程度となされる。
応力外皮層(2)は、外壁(10)の全面に形成されており、マンション(1)の地上部のほぼ全体を四方から包み込んでいる。
なお、図示は省略したが、マンション(1)の地上部のうち、屋上や庇、ベランダ、廊下、ポーチといった外壁(10)以外の部分にも、ポリウレア樹脂を主体とする塗膜を形成してもよい。それによって、同部分の強靭性、防錆性、防食性、防水性、防音性、断熱性等が高められ、外壁(10)の応力外皮層(2)と相俟って、マンション(1)の地上部全体の耐震強度、耐久性、居住性等の向上に寄与しうると考えられる。
また、必要に応じて、応力外皮層(12)の上に、耐紫外線塗料等を塗布してトップコート層(図示略)を形成することにより、マンション(1)の外壁(10)の耐候性および意匠性を保持・向上するようにしてもよい。
上記の耐震補強構造によれば、マンション(1)の地上部が、その外壁(2)を四方から包み込むように形成された応力外皮層(2)によって、応力外皮(セミモノコック)構造化されているので、それによって水平耐力が高められ、耐震強度が大幅に向上する。
また、上記の耐震補強構造によれば、マンション(1)の地上部の躯体と杭との結束強度が必ずしも十分とは言えない場合には、大規模地震時の水平荷重により地上部の躯体と杭との結束が外れ、それによってフェイルセーフ機能が発揮されると考えられる。
次に、マンション(1)に上記耐震補強構造を施工する方法について説明する。
まず、マンション(1)の外壁(10)の周囲に、大規模改修・補修工事を行うための仮設足場(図示略)が立設される。外壁(10)と仮設足場との間には、300〜400mm程度の隙間が設けられている。
そして、外壁(10)の全面に、通常、シーラー(プライマー)を塗布しておいてから、ポリウレア樹脂を主体とする塗料を、ローラー塗り等によって外壁(10)に塗工して所定期間養生することにより、ポリウレア樹脂を主体とする塗膜よりなる応力外皮層(2)を形成する。その後、必要に応じて、応力外皮層(2)の上に耐紫外線塗料等を塗布することによりトップコート層を形成する。上記の工程は、仮設足場側から外壁(10)との間の隙間を利用して行われる。
こうして、耐震補強構造の施工が完了する。
以上の通り、この実施形態の耐震補強構造の施工方法(工法)によれば、既存のマンション(1)において、大規模改修・補修工事を行うために外壁(10)の周囲に仮設足場(図示略)を立設した状態で、大規模改修・補修工事に先行して施工することが可能であって、施工自体も、実質的には、外壁(10)に応力外皮層(2)を形成する工程のみであるため、工期が短期間で済む上、施工費用も安く抑えられる。また、上記工法によれば、重機等の使用を必要とせず、施工者も選ばない。さらに、上記工法によれば、マンション(1)に居住者が居住したままで施工することができ、施工中も振動や騒音によって居住環境が損なわれるおそれがなく、さらには、施工後も、窓等の開口部が遮られることがないので、居住環境は阻害されない。
[第2の実施形態]
図2〜図4には、この発明の第2の実施形態が示されている。
この実施形態の耐震補強構造は、第1の実施形態の耐震補強構造(図1参照)と同様の応力外皮層(2)に加えて、剛性材料からなりかつマンション(1)の外壁(10)の4つのコーナー部(垂直出隅部)(11)に応力外皮層(2)の上から被せられて接合されている横断面L形の垂直補強部材(3A)と、所定の引張強度を有するシート材からなりかつマンション(1)の外壁(10)における梁に対応する高さ位置(12)に応力外皮層(2)および垂直補強部材(3A)の上から外壁(10)を環状に取り巻くように接合されている帯状の水平補強部材(4)とを備えている。
垂直補強部材(3A)は、横断面L形の鋼材からなる。鋼材としては、高張力鋼材が好適に用いられるが、通常の鋼材であってもよい。また、垂直補強部材(3A)は、鋼材以外の剛性材料、例えば、樹脂材、複合材、炭素繊維材等によって形成することも可能である。垂直補強部材(3A)の厚みおよび幅は、必要な強度が得られるように計算した上で設定されるが、例えば、通常の鋼材を主体とする場合であれば、厚みを10mm以上とするのが好ましい。
各垂直補強部材(3A)は、通常、所定長さの単位体(31)を、マンション(1)の地上部の高さに合わせて必要数だけ上下直列状に連結することにより形成されている。単位体(31)の長さは、後述するようにマンション(1)の周囲に仮設足場を組んだ状態で施工が行われることを考慮して、足場支柱の最大長さである3600mm以下とするのが好ましい。単位体(31)どうしの連結手段は、特に限定されないが、例えば図3に示すように、上位の単位体(31)の下端部に横断面略U形に折り曲げられた鋼片を溶接等により接合してなる掛止部(32)に、下位の単位体(31)の上端部に上部が横断面略逆U形に折り曲げられた鋼片を溶接等により接合してなる被掛止部(33)を掛け止めることにより、両単位体(31)を連結する構造を採用することができる。
外壁(20)への垂直補強部材(3A)の接合は、応力外皮層(2)がポリウレア樹脂を主体とする塗膜である場合には、接着剤としてポリウレア樹脂を用いて行うのが好ましいが、その他、エポキシ樹脂系接着剤等を使用してもよい。
垂直補強部材(3A)は、地面から完全に切り離されて、縁切り状態となされている。
帯状の水平補強部材(4)の材料は、高い引張強度を有し、マンション(1)の外壁(10)の所定高さ位置(12)に巻き付けて接着施工することが可能なものであれば、特に限定されないが、好適には、引張強度が高く、軽量で施工性に優れ、また、火災のリスクを低減することができるアラミド繊維、ビニロン繊維等の難燃性(防炎性を含む)化学繊維製シートが用いられる。水平補強部材(4)の幅は、マンション(1)の構造等にもよるが、通常300〜400mm程度となされる。水平補強部材(4)は、少なくともマンション(1)の外壁(10)の周囲を1周させるのに必要な長さであればよいが、より高い強度を得るために、外壁(10)の周囲を2周以上させる長さを有するものとして、複層構造化してもよい。
水平補強部材(4)は、帯状に連続した単一の高引張強度材料によって構成される他、複数の帯状材料を直列状に繋ぎ合わせたものであってもよい。
水平補強部材(4)の両端部(41)(42)どうしは、通常、接着によって接合されるが、接合箇所は、垂直補強部材(3A)を避けるのが好ましい。
また、水平補強部材(4)を接合するマンション(1)の外壁(10)部分に給気口(13)が設けられている場合、水平補強部材(4)における給気口(13)に対応する箇所を切り抜くとともに、切り抜いた部分の周囲に、水平補強部材(4)と同一の材料よりなる1枚または複数枚の補強片(43)を接着して多層化するのが好ましい(図3参照)。
図3および図4に示すように、水平補強部材(4)は、マンション(1)の外壁(10)の各コーナー部(垂直出隅部)(11)において、垂直補強部材(3A)の外表面側に直交状に配されている。したがって、水平補強部材(4)は、各垂直補強部材(3A)を外壁(10)のコーナー部(11)に保持して、4つの垂直補強部材(3A)を連結一体化する機能も果たしている。水平補強部材(4)と垂直補強部材(3A)とは、通常、両者(4)(3A)の熱膨張率の相違を考慮して、被接着状態となされる。また、応力外皮層(2)と垂直補強部材(3A)との境界部には、両者(2)(3A)の段差を埋めて水平補強部材(4)に長さ方向の弛みが生じないようにするために、モルタル等よりなる充填材(14)を平面より見て楔状に設けるのが好ましい(図4参照)。
外壁(10)への水平補強部材(4)の接合は、応力外皮層(2)がポリウレア樹脂を主体とする塗膜である場合には、接着剤としてポリウレア樹脂を用いて行うのが好ましいが、その他、エポキシ樹脂系接着剤等を使用してもよい。
なお、水平補強部材(4)は、図2および図3に示すように、少なくともマンション(1)の外壁(10)における梁に対応する高さ位置(12)に設けられていれば足りるが、これに加えて、例えば、マンション(1)の各層におけるベランダ、ポーチ、廊下の突出端面およびこれらに対応する高さ位置の外壁(10)部分に鉢巻状に接合されていてもよい。
第2の実施形態の耐震補強構造によれば、応力外皮層(2)に加えて、垂直補強部材(3A)および水平補強部材(4)によって、マンション(1)の地上部全体が強固に応力外皮(セミモノコック)構造化されるので、それによって水平耐力が飛躍的に高められ、耐震強度がより一層向上すると考えられる。また、上記の耐震補強構造によれば、第1の実施形態の耐震補強構造と同様に、大規模地震時の水平荷重によりマンション(1)の地上部の躯体と杭との結束が外れて、フェイルセーフ機能が発揮されうると考えられる。
次に、第2の実施形態の耐震補強構造を施工する方法について説明すると、マンション(1)の外壁(10)の周囲に仮設足場を立設した状態で、まず、第1の実施形態と同様にして、外壁(10)の全面に応力外皮層(2)を形成する。
次に、4つの横断面L形の垂直補強部材(3A)を用意し、これらを、チェーンブロックや足場リフト等を用いて、マンション(1)の外壁(10)の4つのコーナー部(11)に順次配置する。そして、各垂直補強部材(3A)の凹側の面を、接着剤としてポリウレア樹脂等を用いて、外壁(10)のコーナー部(11)上にある応力外皮層(2)の表面に接着し、所定期間養生させる。
次いで、所要数の帯状の水平補強部材(4)を用意し、これらを、接着剤としてポリウレタン樹脂等を用いて、マンション(1)の外壁(10)における梁に対応する高さ位置(12)の表面に接着し、所定期間養生させる。
その後、必要に応じて、応力外皮膜(2)、垂直補強部材(3A)および水平補強部材(4)の表面に、耐紫外線塗料等を塗布して所定期間養生させることにより、トップコート層を形成する。
上記の各工程は、外壁(10)と仮設足場の先端との間の300〜400mm程度の隙間を利用して、大規模改修・補修工事に先行して行われる。
こうして、耐震補強構造の施工が完了する。
したがって、上記耐震補強構造の施工方法によれば、既存のマンション(1)において、外壁(10)の周囲に仮設足場(図示略)を立設した状態で、大規模改修・補修工事に先行して施工することが可能であって、施工自体も、外壁(10)への応力外皮層(2)の形成に加えて、外壁(10)の所定箇所(11)(12)に垂直縦補強部材(3A)および水平補強部材(4)を接合する工程だけで済むため、工期が短期間で済み、施工費用も安く抑えられる上、重機等の使用を必要とせず、施工者も選ばない。
さらに、上記工法によれば、垂直補強部材(3A)を地面に打ち込んだり、垂直補強部材(3A)および水平補強部材(4)を取り付けるためにマンション(1)自体にアンカーを打ち込んだりする必要がないので、マンション(1)に居住者が居住したままで施工することができ、施工中も振動や騒音によって居住環境が損なわれるおそれがなく、さらには、施工後も、窓等の開口部が垂直補強部材(3A)および水平補強部材(4)によって遮られることがないので、居住環境が阻害されない。
[第3の実施形態]
図5は、この発明の第3の実施形態を示すものである。
第3の実施形態は、この発明による耐震補強構造を、外壁(10)に少なくとも1つの垂直入隅部(15)が形成されているラーメン構造のマンション(1X)に適用したものであって、以下の点を除いて、第2の実施形態の耐震補強構造(図2〜図4)と実質的に同一の構成を有し、同構造と実質的に同一の作用効果を奏する。
すなわち、この実施形態の耐震補強構造では、外壁(10)の全ての垂直入隅部(15)に、剛性材料よりなる横断面L形の垂直補強部材(3B)が、応力外皮層(2)および水平補強部材(4)の上から被せられて接合されている。
垂直入隅部(15)に接合される垂直補強部材(3B)は、垂直出隅部(11)に接合される垂直補強部材(3A)と実質的に同一のものを使用することができる。外壁(20)への垂直補強部材(3B)の接合は、応力外皮層(2)がポリウレア樹脂を主体とする塗膜である場合には、接着剤としてポリウレア樹脂を用いて行うのが好ましいが、その他、エポキシ樹脂系接着剤等を使用してもよい。垂直補強部材(3B)を接合する工程は、水平補強部材(4)を接合する工程の後で行われる。つまり、垂直補強部材(3B)は、水平補強部材(4)の上から接合されているので、垂直入隅部(15)において水平補強部材(4)が浮き上がるのを抑制する機能を奏する。垂直補強部材(3B)は、地面から完全に切り離されて、縁切り状態となされている。
第3の実施形態の耐震補強構造によれば、外壁(10)に垂直入隅部(15)が形成されているマンション(1X)の地上部全体を、応力外皮層(2)、垂直補強部材(3A)(3B)および水平補強部材(4)によって強固に応力外皮構造化し、耐震強度を大幅に向上させることができる。
この発明は、ラーメン構造を有するマンション、オフィスビル、学校、病院、ホテル等の建物のための耐震補強構造として好適に用いられるものであり、特に、1981年以前に着工された旧耐震基準によるマンション等の建物の耐震補強を促進する上で、きわめて実現性、実用性が高い。また、この発明による耐震補強構造は、新設の建物にも適用可能である。
(1)(1X):マンション(建物)
(10):外壁
(11):垂直出隅部
(12):梁に対応する高さ位置
(15):垂直入隅部
(2):応力外皮層
(3A)(3B):垂直補強部材
(4):水平補強部材

Claims (1)

  1. 地上部の躯体が柱および梁によって構成されたラーメン構造を有する建物における前記地上部の水平耐力を高めるための耐震補強構造であって、前記建物の外壁のほぼ全面に、ポリウレア樹脂を主体とする所定の強靭性を有する塗膜よりなる応力外皮層が形成され、さらに、前記建物の屋上に、前記塗膜よりなる応力外皮層が、前記外壁に形成された前記応力外皮層と連続して形成されており、前記外壁および前記屋上に形成された前記応力外皮層は、前記建物の地上部全体を四方および上方から包み込んで応力外皮構造化するものである、耐震補強構造。
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