JP2013198089A - 無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラム - Google Patents

無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】データフォワーディングを適切に実行することにより、パケットの伝送効率を向上させることが可能な無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラムを提供する。
【解決手段】無線基地局装置101は、自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置への無線端末装置のハンドオーバ動作が実行される際、上位ネットワークから受信した上記無線端末装置宛のパケットである対象パケットを上記他の無線基地局装置へ転送する転送動作を行なうための転送制御部15と、対象パケットの上位ネットワークにおける伝送遅延時間を評価可能な遅延情報を取得するための遅延情報取得部21とを備える。転送制御部15は、遅延情報取得部21によって取得された遅延情報に基づいて、対象パケットの上記転送動作を行なうか否かを決定する。
【選択図】図17

Description

本発明は、無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラムに関し、特に、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な通信システムにおける無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラムに関する。
従来、移動通信システムでは、半径数百メートルから数十キロメートルのセルすなわち無線端末装置が通信可能なエリアを形成する無線基地局装置(以下、マクロ基地局とも称する。)による通信サービスが提供されてきた。
近年、移動通信サービスの加入者数の劇的な増加およびデータ通信による通信トラヒック量の増大から、より半径の小さいセルを形成することによって加入者および通信トラヒックを分散し、また、一定レベルの通信速度をユーザへ安定して提供することが望まれている。また、ビルの超高層化に伴う不感地対策のため、企業フロア内および一般家庭内への無線基地局装置の設置も望まれている。
これらの要望と併せて、無線基地局装置で使用される種々のデバイスの処理能力が飛躍的に向上したことによって無線基地局装置の小型化が進み、このような小型化された基地局が注目を集めている。
この小型基地局(以下、フェムト基地局とも称する。)が形成するフェムトセル(Femto Cell)の半径は10メートル前後と小さいため、フェムト基地局は、マクロ基地局が形成するマクロセル(Macro Cell)の圏外となりマクロ基地局の設置が困難な屋内および地下街等の場所で使用されることが考えられる。
また、フェムト基地局は特定のエリアに多数設置されることから、フェムト基地局を直接コアネットワークに接続することは難しい。このため、特定のエリアに設置された多数のフェムト基地局を一旦、HeNB−GW等のゲートウェイ装置に接続し、フェムト基地局とコアネットワークとをHeNB−GW経由で接続することが考えられる。
また、フェムト基地局に加えて、マクロ基地局をベースに、たとえば半径100メートルから200メートルのピコセルを形成するピコ基地局も開発されている。
このようなフェムト基地局、ピコ基地局およびマクロ基地局が混在する通信システムであるヘテロジーニアスネットワークでは、たとえばマクロセル内に複数のフェムトセルまたはピコセルが形成される。このため、無線端末装置のハンドオーバが起こりやすくなる。
ここで、無線端末装置のハンドオーバ中に上位ネットワークからハンドオーバ元の無線基地局装置に到着した当該無線端末装置宛の下りパケットを、当該ハンドオーバ元の無線基地局装置がハンドオーバ先の無線基地局装置へ転送するデータフォワーディングを行なう構成が、3GPP TS 36.300 V10.5.0 2011.10(非特許文献1)に開示されている。
3GPP TS 36.300 V10.5.0 2011.10
非特許文献1に記載されるようなデータフォワーディングを行なう場合、パケットの伝送遅延時間は、転送に要する時間分長くなる。特に、フェムト基地局においてデータフォワーディングが行なわれる場合には、上位ネットワークおよびフェムト基地局間をパケットが一般回線経由で往復することになるため、パケットの伝送遅延時間が大幅に増大する。
また、インターネットでは、経由するルータ等の装置の数に応じてパケットの伝送遅延時間が増大する。そして、無線端末装置のハンドオーバが行なわれると、上記のようなデータフォワーディングによる遅延時間がパケットの伝送遅延時間に上乗せされる。インターネットにおけるパケットの伝送遅延時間が大きい場合、QCI(Quality of Service Class Identifier)等で定義されるパケットの許容遅延時間を超えてしまい、データフォワーディングが無駄になる可能性がある。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、データフォワーディングを適切に実行することにより、パケットの伝送効率を向上させることが可能な無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラムを提供することである。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる無線基地局装置は、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な通信システムにおいて、無線端末装置との間で無線信号を送受信するための無線基地局装置であって、自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置への無線端末装置のハンドオーバ動作が実行される際、上位ネットワークから受信した上記無線端末装置宛のパケットである対象パケットを上記他の無線基地局装置へ転送する転送動作を行なうための転送制御部と、上記対象パケットの上記上位ネットワークにおける伝送遅延時間を評価可能な遅延情報を取得するための遅延情報取得部とを備え、上記転送制御部は、上記遅延情報取得部によって取得された上記遅延情報に基づいて、上記対象パケットの上記転送動作を行うか否かを決定する。
このように、上位ネットワークにおけるパケットの遅延情報に基づいてデータフォワーディングを行なうか否かを決定する構成により、データフォワーディングを行なった場合にQCI等で定義される許容遅延時間を満たせなくなる可能性の高いパケットに対してデータフォワーディングが行なわれることを回避することができる。すなわち、無駄なデータフォワーディングを抑制し、データフォワーディングを適切に実行することにより、パケットの伝送効率を向上させることができる。
(2)好ましくは、上記遅延情報取得部は、上記対象パケットが上記上位ネットワークにおいて分割されたパケットであるか否かを上記遅延情報として取得する。
このように、上位ネットワークにおけるパケットの分割の有無を遅延情報として取得する構成により、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間を適切に評価し、データフォワーディングの実行判断を適切に行なうことができる。
(3)より好ましくは、上記遅延情報取得部は、上記上位ネットワークから受信した複数の上記対象パケットのうち、上記上位ネットワークにおいて分割されたパケットの割合を上記遅延情報として取得する。
このように、上位ネットワークにおいて分割されたパケットの受信率を遅延情報として取得する構成により、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間の適切な評価値を取得することができる。
(4)好ましくは、上記上位ネットワークから受信するパケットは許容ホップ数を含み、上記許容ホップ数は、上記上位ネットワークにおいて上記パケットが経由した装置の数だけ減じられ、上記許容ホップ数が所定値未満になると上記パケットが廃棄され、上記遅延情報取得部は、上記対象パケットの上記許容ホップ数を上記遅延情報として取得する。
このように、上位ネットワークにおいてパケットが経由したルータ等の装置の数を示す許容ホップ数を遅延情報として取得する構成により、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間を適切に評価し、データフォワーディングの実行判断を適切に行なうことができる。
(5)より好ましくは、上記遅延情報取得部は、上記上位ネットワークから受信した複数の上記対象パケットのうち、上記許容ホップ数が所定の閾値未満であるパケットの割合を上記遅延情報として取得する。
このように、許容ホップ数が所定の閾値未満であるパケットの受信率を遅延情報として取得する構成により、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間の適切な評価値を取得することができる。
(6)好ましくは、上記転送制御部は、上記遅延情報取得部によって取得された上記遅延情報、および上記対象パケットに与えられた許容遅延時間に基づいて、上記対象パケットの上記転送動作を行なうか否かを決定する。
このように、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間に加えて、当該パケットの許容遅延時間をデータフォワーディングの実行判断基準とする構成により、データフォワーディングの実行判断をより適切に行なうことができる。
(7)好ましくは、上記転送制御部は、上記遅延情報取得部によって取得された上記遅延情報、および上記転送動作において上記対象パケットが経由する論理インタフェースの種類に基づいて、上記対象パケットの上記転送動作を行なうか否かを決定する。
このように、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間に加えて、当該パケットのデータフォワーディングにおいて用いられる論理インタフェースの種類をデータフォワーディングの実行判断基準とする構成により、データフォワーディングの実行判断をより適切に行なうことができる。
(8)好ましくは、上記転送制御部は、上記転送動作を行なうか否かを、無線端末装置の単位でまとめて判断する。
このように、データフォワーディングの実行判断処理を無線端末装置単位でまとめて行なう構成により、無線基地局装置における処理負荷を低減することができる。
(9)より好ましくは、上記転送制御部は、上記転送動作を行なうか否かを、自己の無線基地局装置および無線端末装置間の論理チャネルの単位でまとめて判断する。
このような構成により、データフォワーディングの実行判断処理を、無線端末装置に対して提供されるサービスごとに行なうことができるため、無線基地局装置における処理負荷の低減およびパケットの伝送効率の向上をバランス良く実現することができる。
(10)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる通信制御方法は、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な通信システムにおいて、無線端末装置との間で無線信号を送受信するための無線基地局装置における通信制御方法であって、自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置への無線端末装置のハンドオーバ動作が実行される際、上位ネットワークから受信した上記無線端末装置宛のパケットである対象パケットの上記上位ネットワークにおける伝送遅延時間を評価可能な遅延情報を取得するステップと、取得した上記遅延情報に基づいて、上記対象パケットを上記他の無線基地局装置へ転送する転送動作を行なうか否かを決定するステップとを含む。
このように、上位ネットワークにおけるパケットの遅延情報に基づいてデータフォワーディングを行なうか否かを決定する構成により、データフォワーディングを行なった場合にQCI等で定義される許容遅延時間を満たせなくなる可能性の高いパケットに対してデータフォワーディングが行なわれることを回避することができる。すなわち、無駄なデータフォワーディングを抑制し、データフォワーディングを適切に実行することにより、パケットの伝送効率を向上させることができる。
(11)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる通信制御プログラムは、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な通信システムにおいて、無線端末装置との間で無線信号を送受信するための無線基地局装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置への無線端末装置のハンドオーバ動作が実行される際、上位ネットワークから受信した上記無線端末装置宛のパケットである対象パケットの上記上位ネットワークにおける伝送遅延時間を評価可能な遅延情報を取得するステップと、取得した上記遅延情報に基づいて、上記対象パケットを上記他の無線基地局装置へ転送する転送動作を行なうか否かを決定するステップとを実行させるためのプログラムである。
このように、上位ネットワークにおけるパケットの遅延情報に基づいてデータフォワーディングを行なうか否かを決定する構成により、データフォワーディングを行なった場合にQCI等で定義される許容遅延時間を満たせなくなる可能性の高いパケットに対してデータフォワーディングが行なわれることを回避することができる。すなわち、無駄なデータフォワーディングを抑制し、データフォワーディングを適切に実行することにより、パケットの伝送効率を向上させることができる。
本発明によれば、データフォワーディングを適切に実行することにより、パケットの伝送効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る通信システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る通信システムにおいてハンドオーバ動作が行なわれる状況の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるハンドオーバ動作およびデータフォワーディング動作のシーケンスの一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるハンドオーバ動作およびデータフォワーディング動作のシーケンスの一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるハンドオーバ動作中の下りパケットの流れを示す図である。 図4に示すハンドオーバ動作およびデータフォワーディング動作のシーケンスを概略的に示す図である。 ハンドオーバ準備時間を説明するための図である。 ハンドオーバ実行時間を説明するための図である。 データフォワーディングによるパケットの遅延時間を説明するための図である。 パス切り替え時間を説明するための図である。 ターゲット基地局における転送パケットの処理を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるパケットの伝送経路を示す図である。 フェムト基地局においてデータフォワーディングが行なわれる場合のパケットの伝送経路を示す図である。 QCIの具体的な内容を示す図である。 本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるEPSベアラサービスのアーキテクチャを示す図である。 本発明の実施の形態に係る無線基地局装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る無線基地局装置におけるネットワーク処理部および制御部の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるパケットの伝送遅延の相違を説明するための図である。 IPパケットのヘッダ構成を示す図である。 IPパケットのフラグメンテーションを示す図である。 IPヘッダのTime to Liveに対する処理を示す図である。 本発明の実施の形態に係る無線基地局装置が経由ルータ数の学習処理を行なう際の動作手順の一例を定めたフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る無線基地局装置がデータフォワーディングの実行判断処理を行なう際の動作手順を定めたフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る無線基地局装置がデータフォワーディングの実行判断処理を行なう際に用いるルックアップテーブルの一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
無線基地局装置は、自らの形成するセルおよび周辺セルについての情報、すなわち無線信号の周波数および周辺セルのID(identification)等を無線端末装置に通知する。無線端末装置は、無線基地局装置から通知された情報に基づいて、周辺セルの検出および測定を行なう。無線端末装置は、この測定結果に基づいて、周辺セルへの移動を開始する。ここで、無線端末装置の「移動」とは、ハンドオーバを意味することに加えて、アイドル状態の無線端末装置が今後通信を開始する、すなわち通話またはデータ通信を開始する際にどのセルを介して通信を行なうかを選択することを意味する。
たとえば、無線端末装置が無線基地局装置と通信しているときには、無線端末装置の移動先は無線基地局装置またはコアネットワークにおける上位装置が決定する。また、たとえば、無線端末装置が無線基地局装置と通信していないときには、無線端末装置の移動先は無線端末装置が決定する。
また、ハンドオーバとは、通話中またはデータ通信中の無線端末装置の通信相手となる無線基地局装置が切り替えられることを意味する。
また、無線端末装置がセルに在圏している、とは、無線端末装置が、当該セルを形成する無線基地局装置を通信先として選択し、かつ当該無線基地局装置と通信可能な状態または通信中である状態を意味する。
フェムトセルおよびアクセスモードは、3GPP(Third Generation Partnership Project) SPEC TS22.220において以下のように説明されている。すなわち、フェムト基地局は、無線インタフェースを介して接続されている無線端末装置を、IPバックホール(backhaul)を用いて、移動通信事業者網に接続する顧客構内装置である。
また、フェムトセルのアクセスモードにおいて、クローズドアクセスモードのフェムト基地局は、関連するCSG(Closed Subscriber Group)メンバーにのみサービスを提供する。また、ハイブリッドモードのフェムト基地局は、関連するCSGメンバーおよびCSGノンメンバーにサービスを提供する。また、オープンアクセスモードのフェムト基地局は、通常の基地局として動作する。
本発明の実施の形態に係る通信システムにおいても、このような3GPPの定義を適用してもよい。
また、上記定義と合わせて、あるいは別個に、以下のような定義を適用することも可能である。
マクロ基地局およびピコ基地局は、事業者の管理下にあり、事業者と契約している無線基地局装置が通信可能な無線基地局装置である。また、マクロ基地局およびピコ基地局は、基本的に電源がオフになることはないと考えられる。
また、フェムト基地局は、主に個人または法人の建物内に設置され、ユーザの事情により移動するまたは電源がオフとなる可能性がある無線基地局装置である。
また、フェムト基地局は、オープン/ハイブリッド/クローズドのいずれかのアクセスモードで動作する。フェムト基地局は、クローズドアクセスモードで動作する場合には、登録済みのメンバー(端末)のみ接続可能となる。また、クローズドアクセスモードで動作する場合には、登録済みのメンバーにのみサービスを提供する。また、ハイブリッドモードで動作する場合には、登録済みのメンバー、および未登録のメンバーすなわちノンメンバーの両方にサービスを提供する。また、オープンアクセスモードで動作する場合には、マクロ基地局およびピコ基地局と同じ動作をする。
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係る通信システムの構成を示す図である。
図1を参照して、通信システム401は、たとえば3GPPで規格化されたLTE(Long Term Evolution)に従う移動体通信システムであり、無線基地局装置101A,101Bを備える。図1では、2つの無線基地局装置を代表的に示しているが、さらに多数の無線基地局装置が設けられてもよい。通信システム401は、さらに、コアネットワーク301に設けられたS−GW(Serving Gateway)161と、MME(Mobility Management Entity)162と、P−GW(Packet Data Network Gateway)163とを含む。
無線端末装置202は、無線基地局装置101Aまたは無線基地局装置101Bと、S−GW161と、P−GW163と、ルータ171〜173とを介してIP網302におけるサーバ174と通信コネクションを確立し、たとえばIP(Internet Protocol)パケットを含む通信データを送受信する。IP網302では、経由するルータの数に応じてIPパケットの伝送遅延時間が増大する。
より詳細には、無線基地局装置101A,101Bは、無線信号を無線端末装置202と送受信することにより、無線端末装置202との通信を行なう。
S−GW161は、無線基地局装置101A,101BとIP網302との間に接続されている。S−GW161は、無線基地局装置101A,101B経由で無線端末装置202から受信した通信データをP−GW163経由でIP網302へ送信するとともに、IP網302におけるサーバ174からルータ171〜173およびP−GW163経由で受信した通信データを無線基地局装置101A,101B経由で無線端末装置202へ送信する。
MME162は、通信システム401における無線基地局装置101A,101B、および無線端末装置202等を管理する。MME162は、無線基地局装置101A,101Bとの間で制御メッセージを送受信する。
無線基地局装置101A,101Bは、S−GW161およびP−GW163を介してIP網302との間で通信データを送受信する。
無線基地局装置101A,101BおよびS−GW161は、論理的なインタフェースであるS1−Uインタフェースに従う通信データを互いに送受信することにより、S1−Uインタフェース経由で種々の情報を互いにやり取りする。
無線基地局装置101A,101BおよびMME162は、点線で示すように、論理的なインタフェースであるS1−MMEインタフェースに従う通信データを互いに送受信することにより、S1−MMEインタフェース経由で種々の情報を互いにやり取りする。
MME162およびS−GW161は、論理的なインタフェースであるS11インタフェースに従う通信データを互いに送受信することにより、S11インタフェース経由で種々の情報を互いにやり取りする。
S−GW161およびP−GW163は、論理的なインタフェースであるS5インタフェースに従う通信データを互いに送受信することにより、S5インタフェース経由で種々の情報を互いにやり取りする。
図2は、本発明の実施の形態に係る通信システムにおいてハンドオーバ動作が行なわれる状況の一例を示す図である。
図2を参照して、無線基地局装置101A,101Bは、たとえばフェムト基地局、ピコ基地局またはマクロ基地局である。
無線基地局装置101Aは、セルCAを形成し、セルCA内に存在する無線端末装置202と無線信号を送受信することにより、当該無線端末装置202と通信することが可能である。無線基地局装置101Bは、セルCBを形成し、セルCB内に存在する無線端末装置202と無線信号を送受信することにより、当該無線端末装置202と通信することが可能である。
ここで、無線端末装置202からコアネットワーク301への方向を上り方向と称し、コアネットワーク301から無線端末装置202への方向を下り方向と称する。
また、無線端末装置202と通信中の無線基地局装置またはハンドオーバ元の無線基地局装置をサービング基地局とも称し、ハンドオーバ先の無線基地局装置をターゲット基地局とも称する。以下、無線基地局装置101Aがサービング基地局であり、無線基地局装置101Bがターゲット基地局である場合について説明する。
本発明の実施の形態に係る通信システムにおける無線基地局装置および無線端末装置は、以下の各シーケンスの各ステップを含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールすることができる。このインストールされるプログラムは、たとえば記録媒体に格納された状態で流通する。
本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、ハンドオーバ動作の実行判断に電力測定処理(Measurement)を利用する。この電力測定処理は、たとえば3GPPでは、レイヤ3スタックのRRC(Radio Resource Control)に対応する。
電力測定処理には、たとえば、周期的電力測定処理(Periodic Measurement)およびイベント起動電力測定処理(Event Triggered Measurement)の2種類がある。イベント起動電力測定処理における測定結果通知の送信は、無線端末装置202における電波環境が所定条件を満たしたことによって開始される。
たとえば3GPPでは、周期的電力測定処理の報告周期は120ミリ秒〜60分で設定可能あり、イベント起動電力測定処理の報告周期は0〜5120ミリ秒で設定可能であるが、”TS36.508”および”TS36.523”において推奨値として記載されているように、測定結果の報告周期の最短時間は、イベントA1の256ミリ秒であり、それほど短くない。
図3は、本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるハンドオーバ動作およびデータフォワーディング動作のシーケンスの一例を示す図である。
ここでは、図2に示すように、無線端末装置202が、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aと通信中である状態から、セルCAおよびセルCBの重複領域へ移動した場合を想定する。また、基地局−基地局間の論理インタフェースであるX2インタフェースが無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間で用いられない場合について説明する。
図3を参照して、まず、無線基地局装置101Aおよび無線端末装置202間でRRCコネクションが確立している状態において、無線基地局装置101Aは、自己および他の無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を無線端末装置202に測定させるための指示を含むRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を無線端末装置202へ送信する。このRRCコネクション再構成指示には、周辺セル情報、すなわち測定対象となる無線基地局装置のセルIDが含まれる。また、この測定開始要求には、各無線基地局装置の送信周波数が含まれる(ステップS1)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aから測定開始要求を受信して、電力測定処理を開始する、すなわち受信した測定開始要求の示す周波数において、測定開始要求の示す無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定する。ここでは、無線端末装置202は、イベント起動電力測定処理を行なうものとする。
そして、無線端末装置202は、たとえば、受信電力の測定を定期的に行ない、無線基地局装置101Aとの通信状態が悪くなった場合、および無線基地局装置101A以外の他の無線基地局装置との通信状態が良くなった場合に、受信電力の測定結果を示す測定結果通知(Measurement Report)を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS2)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202のハンドオーバ動作を実行すべきか否かを判断し、ハンドオーバ動作を実行すべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定する(ステップS3)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bを示すハンドオーバ要求をMME162へ送信する(ステップS4)。
次に、MME162は、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、無線基地局装置101Bへ当該ハンドオーバ要求を送信する(ステップS5)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、RRCコネクション確立処理を行ない(ステップS6)、MME162へ当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答を送信する(ステップS7)。
次に、MME162は、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して、無線基地局装置101Aへハンドオーバ指示を送信する(ステップS8)。
次に、無線基地局装置101Aは、MME162からハンドオーバ指示を受信して、無線端末装置202へハンドオーバ指示を含むRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS9)。
次に、無線基地局装置101Aは、MME162へ自己の通信状態等を示す状態通知を送信する。この状態通知に、データフォワーディングにおいて、ターゲット基地局である無線基地局装置101Bが転送パケットを処理するための、パケットのシリアル番号等の情報が含まれる(ステップS10)。
次に、MME162は、無線基地局装置101Aから受信した状態通知の内容を含む、無線端末装置202との通信内容等を示す状態通知を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS11)。
そして、無線基地局装置101Aは、S1インタフェース経由のデータフォワーディングを開始する、すなわち、自己に蓄積されているかまたはS−GW161から新たに受信する当該無線端末装置202宛のパケットである対象パケットをS−GW161経由で無線基地局装置101Bへ転送する(ステップS12およびステップS13)。以下、このようにS1インタフェースを用いる転送動作をインダイレクトデータフォワーディングとも称する。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101BへRRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を送信する(ステップS14)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、無線基地局装置101Aから転送されたパケットを無線端末装置202へ送信する。ここで、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した状態通知の示すシリアル番号等を用いて、パケットの順序制御を行なう(ステップS15)。
また、無線端末装置202は、無線基地局装置101Bへパケットを送信し、無線基地局装置101Bは、当該パケットをS−GW161へ送信する(ステップS16)。
また、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、MME162へハンドオーバ完了通知を送信し(ステップS17)、RRCコネクションが確立する(ステップS18)。このハンドオーバ完了通知に、S−GW161に対するパス切り替え要求が含まれる。
次に、MME162は、無線基地局装置101Bからハンドオーバ完了通知を受信して、上記パス切り替え要求を含むベアラ変更要求をS−GW161へ送信する(ステップS19)。
次に、S−GW161は、MME162からベアラ変更要求を受信して、パスの切り替え処理を行なう、すなわち、当該無線端末装置202宛の対象パケットの送信先を無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへ切り替える(ステップS20)。
次に、S−GW161は、ベアラ変更要求に対する、パス切り替え応答を含むベアラ変更応答をMME162へ送信する(ステップS21)。
次に、S−GW161は、エンドマーカが付された対象パケットを無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS22)。
そして、S−GW161は、対象パケットの無線基地局装置101Aへの送信を終了し、対象パケットの無線基地局装置101Bへの送信を開始する(ステップS23)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aを経由していないS−GW161からの対象パケットの無線端末装置202への送信を保留し、蓄積しておく(ステップS24)。
次に、無線基地局装置101Aは、S−GW161から受信したエンドマーカ付きの対象パケットをS−GW161経由で無線基地局装置101Bへ転送する。無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bへ転送する対象パケットの最後を、このエンドマーカ付きの対象パケットとする(ステップS25およびステップS26)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからエンドマーカ付きの対象パケットを受信して、無線基地局装置101Aによる自己へのデータフォワーディングが完了したことを認識する。そして、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから転送された対象パケットをすべて無線端末装置202へ送信した後、蓄積していたS−GW161からの対象パケットの無線端末装置202への送信を開始する(ステップS27)。
また、MME162は、S−GW161からベアラ変更応答を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS28)。
次に、無線基地局装置101Aは、MME162から端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報を解放し(ステップS29)、MME162へ端末情報解放完了通知を送信し(ステップS30)、RRCアイドル状態となる(ステップS31)。
図4は、本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるハンドオーバ動作およびデータフォワーディング動作のシーケンスの一例を示す図である。
ここでは、図2に示すように、無線端末装置202が、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aと通信中である状態から、セルCAおよびセルCBの重複領域へ移動した場合を想定する。また、基地局−基地局間の論理インタフェースであるX2インタフェースが無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間で用いられる場合について説明する。
図4を参照して、ステップS41〜ステップS43の動作は、図3に示すステップS1〜ステップS3の動作と同様である。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bを示すハンドオーバ要求を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS44)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、RRCコネクション確立処理を行ない(ステップS45)、無線基地局装置101Aへ当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答を送信する(ステップS46)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して、無線端末装置202へハンドオーバ指示を含むRRCコネクション再構成指示を送信する(ステップS47)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bへ自己の通信状態等を示す状態通知を送信する。この状態通知に、データフォワーディングにおいて、ターゲット基地局である無線基地局装置101Bが転送パケットを処理するための、パケットのシリアル番号等の情報が含まれる(ステップS48)。
そして、無線基地局装置101Aは、X2インタフェース経由のデータフォワーディングを開始する、すなわち、自己に蓄積されているかまたはS−GW161から新たに受信する当該無線端末装置202宛のパケットである対象パケットを無線基地局装置101Bへ転送する(ステップS49)。以下、このようにX2インタフェースを用いる転送動作をダイレクトデータフォワーディングとも称する。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101BへRRCコネクション再構成完了通知を送信する(ステップS50)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、無線基地局装置101Aから転送されたパケットを無線端末装置202へ送信する。ここで、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した状態通知の示すシリアル番号等を用いて、パケットの順序制御を行なう(ステップS51)。
また、無線端末装置202は、無線基地局装置101Bへパケットを送信し、無線基地局装置101Bは、当該パケットをS−GW161へ送信する(ステップS52)。
また、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、MME162へハンドオーバ完了通知を送信し(ステップS53)、RRCコネクションが確立する(ステップS54)。このハンドオーバ完了通知に、S−GW161に対するパス切り替え要求が含まれる。
次に、MME162は、無線基地局装置101Bからハンドオーバ完了通知を受信して、上記パス切り替え要求を含むベアラ変更要求をS−GW161へ送信する(ステップS55)。
次に、S−GW161は、MME162からベアラ変更要求を受信して、パスの切り替え処理を行なう、すなわち、当該無線端末装置202宛の対象パケットの送信先を無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへ切り替える(ステップS56)。
次に、S−GW161は、ベアラ変更要求に対する、パス切り替え応答を含むベアラ変更応答をMME162へ送信する(ステップS57)。
次に、S−GW161は、エンドマーカが付された対象パケットを無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS58)。
そして、S−GW161は、対象パケットの無線基地局装置101Aへの送信を終了し、対象パケットの無線基地局装置101Bへの送信を開始する(ステップS59)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aを経由していないS−GW161からの対象パケットの無線端末装置202への送信を保留し、蓄積しておく(ステップS60)。
次に、無線基地局装置101Aは、S−GW161から受信したエンドマーカ付きの対象パケットを無線基地局装置101Bへ転送する。無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bへ転送する対象パケットの最後を、このエンドマーカ付きの対象パケットとする(ステップS61)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからエンドマーカ付きの対象パケットを受信して、無線基地局装置101Aによる自己へのデータフォワーディングが完了したことを認識する。そして、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから転送された対象パケットをすべて無線端末装置202へ送信した後、蓄積していたS−GW161からの対象パケットの無線端末装置202への送信を開始する(ステップS62)。
また、MME162は、S−GW161からベアラ変更応答を受信して、当該ベアラ変更応答を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS63)。
無線基地局装置101Bは、MME162からベアラ変更応答を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS64)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報を解放し(ステップS65)、無線基地局装置101Bへ端末情報解放完了通知を送信し(ステップS66)、RRCアイドル状態となる(ステップS67)。
次に、データフォワーディングがパケットの伝送遅延に与える影響について説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるハンドオーバ動作中の下りパケットの流れを示す図である。
図5を参照して、ハンドオーバ動作におけるS−GW161から無線端末装置202へのパケットPの伝送経路として、S−GW161からサービング基地局101Aを経由して無線端末装置202へ到達する経路RA、およびS−GW161からターゲット基地局101Bを経由して無線端末装置202へ到達する経路RBがある。
また、データフォワーディングが行なわれる場合には、これらの経路に加えて、S−GW161からサービング基地局101Aおよびターゲット基地局101Bを経由して無線端末装置202へ到達する経路RCが存在する。
図6は、図4に示すハンドオーバ動作およびデータフォワーディング動作のシーケンスを概略的に示す図である。
図6を参照して、ハンドオーバ動作の性能に影響を与える要因として、(1)ハンドオーバ準備時間、(2)ハンドオーバ実行時間、(3)データフォワーディングによるパケットの遅延時間、(4)パス切り替え時間、および(5)ターゲット基地局における転送パケットの処理がある。
図7は、ハンドオーバ準備時間を説明するための図である。
図7を参照して、(1)ハンドオーバ準備時間は、サービング基地局101Aがハンドオーバ動作の実行を判断してから、ハンドオーバ指示を無線端末装置202へ送信するまでの時間である。
ハンドオーバ準備時間において、無線端末装置202は、サービング基地局101Aと通信する。ハンドオーバ準備時間が長いと、ターゲット基地局101Bからの電波干渉によって無線リンク断(RLF:Radio Link Failure)の発生確率が高くなる。
図8は、ハンドオーバ実行時間を説明するための図である。
図8を参照して、(2)ハンドオーバ実行時間は、無線端末装置202およびターゲット基地局101B間のRRCコネクションが確立してから、無線端末装置202およびターゲット基地局101B間をパケットPが流れ始めるまでの時間である。
ハンドオーバ実行時間は、たとえば3GPPで規定されているランダムアクセス手順(Random Access Procedure)およびアタッチ手順(Attach Procedure)に要する時間に相当する。ハンドオーバ実行時間が長いと、パケットの伝送遅延が大きくなる。
図9は、データフォワーディングによるパケットの遅延時間を説明するための図である。
図9を参照して、(3)データフォワーディングによるパケットの遅延時間は、データフォワーディングにおいてサービング基地局101Aからターゲット基地局101Bへパケットを転送するのに要する時間である。この遅延時間が長いと、S−GW161から無線端末装置202までのパケットの伝送遅延が大きくなる。
インダイレクトデータフォワーディングが行なわれる場合、すなわちサービング基地局101Aおよびターゲット基地局101B間でX2インタフェースが存在しない場合には、各無線基地局装置とS−GW161との間で論理パスを確立することにより、すなわちS1インタフェースを用いることにより、パケットの転送が行なわれる。この場合、パケットの伝送遅延がより大きくなる。
図10は、パス切り替え時間を説明するための図である。
図10を参照して、(4)パス切り替え時間は、S−GW161におけるパス切り替えの実行をターゲット基地局101Bが判断してから、サービング基地局101Aを経由せずにS−GW161からターゲット基地局101Bへ直接パケットが流れ始めるまでの時間である。
パス切り替え時間が長いと、サービング基地局101A経由の伝送経路すなわちデータフォワーディング用の伝送経路が長時間使用されることになるため、パケットの伝送遅延が大きくなる。
図11は、ターゲット基地局における転送パケットの処理を説明するための図である。
図11を参照して、S−GW161がパスを切り替えてからある程度の時間が経過するまでは、S−GW161からターゲット基地局101Bへ直接送信されるパケットP11と、S−GW161からサービング基地局101A経由でターゲット基地局101Bへ送信されるパケットP12とが併存することになる。
この場合、ターゲット基地局101Bは、前述のようにエンドマーカを用いることにより、最後の転送パケットを送信した後、S−GW161から直接送信されるパケットの送信を開始する。
ここで、前述のように、サービング基地局101Aは、ハンドオーバ動作によって無線端末装置202宛のパケットの無線区間における伝送経路を切り替える際、自己のバッファに残っている当該無線端末装置202宛のパケットについては、基本的にデータフォワーディングを行なう。
一方、非特許文献1に記載されているように、サービング基地局101Aは、たとえば、再送処理中のパケットについては、データフォワーディングを行なわない。サービング基地局101Aおよび無線端末装置202は、たとえば、ハンドオーバ動作の準備完了、すなわちハンドオーバ指示が無線端末装置202へ送信された後、当該ハンドオーバ指示に対する応答の送受信を待つことなく、再送処理中のパケットをすべて廃棄する。
図12は、本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるパケットの伝送経路を示す図である。
図12を参照して、通常パス経由でコアネットワーク301からターゲット基地局101Bへ伝送されたパケットよりも、データフォワーディングによってサービング基地局101Aからターゲット基地局101Bへ転送されるパケットの方が、伝送遅延が大きい。
さらに、インダイレクトデータフォワーディング、すなわちS1インタフェース経由のデータフォワーディングでは、S−GW161と無線基地局装置101との論理パスを確立するための処理が必要となるため、ダイレクトデータフォワーディング、すなわちX2インタフェース経由のデータフォワーディングよりもパケットの伝送遅延が大きい。すなわち、X2インタフェース経由では、S1インタフェース経由とは異なり、無線基地局装置間で直接、論理パスを確立してメッセージのやり取りが行なえるため、パケットの伝送遅延が小さくなる。
なお、図12は、パケットの論理的な伝送経路を示しており、ダイレクトデータフォワーディングによって転送されるパケットも、物理的にはコアネットワーク301におけるS−GW161経由で伝送される。
図13は、フェムト基地局においてデータフォワーディングが行なわれる場合のパケットの伝送経路を示す図である。
図13を参照して、特に、家庭内またはオフィスに設置されたフェムト基地局においてデータフォワーディングが行なわれる場合には、コアネットワーク301およびマクロ基地局間のような専用回線ではなく、コアネットワーク301およびフェムト基地局間をDSL(Digital Subscriber Line)およびFTTH(Fiber To The Home)等の一般回線経由でパケットが往復するため、パケットの伝送遅延が大きくなる。
このため、パケットの伝送遅延時間が、QCI(QoS Class Identifier)等で定義される許容遅延時間を越えてしまう可能性が高くなる。
図14は、QCIの具体的な内容を示す図である。図14は、3GPP TS 23.203 table 6.1.7に記載された内容と同様である。
図14を参照して、無線端末装置202に提供されるサービスすなわちアプリケーションに対応する論理チャネルには、QCI(QoS Class Identifier)が付される。
QCIは、Qos(Quality of Service)の異なる9つのクラスを、1〜9の数字で表したものである。Qosの各クラスにおいて、サービスに応じて異なる許容遅延時間(Packet Delay Budget)が設定されている。
より詳細には、QCI=1のリソースタイプはGBR(Guaranteed Bit Rate)すなわち速度保証型であり、優先度は2であり、許容遅延時間は100msであり、許容されるパケットエラーロスレートは10-2であり、会話音声(Conversational Voice)等のサービスに用いられる。
QCI=2のリソースタイプはGBRであり、優先度は4であり、許容遅延時間は150msであり、許容されるパケットエラーロスレートは10-3であり、会話映像(Conversational Video(Live Streaming))等のサービスに用いられる。
QCI=3のリソースタイプはGBRであり、優先度は3であり、許容遅延時間は50msであり、許容されるパケットエラーロスレートは10-3であり、リアルタイムゲーム(Rea Time Gaming)等のサービスに用いられる。
QCI=4のリソースタイプはGBRであり、優先度は5であり、許容遅延時間は300msであり、許容されるパケットエラーロスレートは10-6であり、非会話映像(Non-Conversational Video(Buffered Streaming))等のサービスに用いられる。
QCI=5のリソースタイプはNon−GBRすなわち速度非保証型であり、優先度は1であり、許容遅延時間は100msであり、許容されるパケットエラーロスレートは10-6であり、IMSシグナリング(IMS Signaling)等のサービスに用いられる。
QCI=6のリソースタイプはNon−GBRであり、優先度は6であり、許容遅延時間は300msであり、許容されるパケットエラーロスレートは10-6であり、映像(Video(Buffered Streaming))又はTCPに従うデータ送信(たとえば、www、e−mail、chat、ftp、p2p file sharing、およびprogressive videoなど)等のサービスに用いられる。
QCI=7のリソースタイプはNon−GBRであり、優先度は7であり、許容遅延時間は100msであり、許容されるパケットエラーロスレートは10-3であり、音声(Voice)、映像(Video(Live Steaming))または双方向ゲーム(Interactive Gaming)等のサービスに用いられる。
QCI=8,9のリソースタイプはNon−GBRであり、優先度はそれぞれ8,9であり、許容遅延時間は300msであり、許容されるパケットエラーロスレートは10-6であり、映像(Video(Buffered Streaming))またはTCPに従うデータ送信(たとえば、www、e−mail、chat、ftp、p2p file sharing、およびprogressive videoなど)等のサービスに用いられる。
QCI=1等、高いリアルタイム性が要求されるサービスでは遅延要求が厳しく設定されており、また、許容遅延時間が比較的短く設定されている。一方、QCI=8等、リアルタイム性がさほど要求されないサービスでは、遅延要求が緩く、許容遅延時間が比較的長く設定されている。
図15は、本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるEPSベアラサービスのアーキテクチャを示す図である。図15は、3GPP TS 36.300 Figure 13.1−1に記載された内容と同様である。図15において、Peer Entityとは、無線端末装置202に対して各種サービスを提供する装置である。
図15を参照して、E−UTRANにおける無線端末装置202および無線基地局装置101間は無線インタフェースを介して通信が行なわれ、E−UTRANにおける無線基地局装置101およびEPC(Evolved Packet Core)におけるS−GW161間はS1インタフェースを介して通信が行なわれ、EPCにおけるS−GW161およびP−GW163間はS5/S8インタフェースを介して通信が行なわれ、EPCにおけるP−GW163およびIP網におけるPeer Entity間はGiインタフェースを介して通信が行なわれる。
無線端末装置202およびPeer Entity間のエンドトゥーエンドのサービスのための論理パスは、EPS(Evolved Packet Service)ベアラと、外部ベアラとを含む。EPSベアラは、E−RAB(E-UTRAN Radio Access Bearer)と、S5/S8ベアラとを含む。E−RABは、無線ベアラと、S1ベアラとを含む。
MME162は、EPSベアラにおけるE−RABごとにQCIを設定し、設定したQCIを無線基地局装置101に通知する。具体的には、EPSベアラにおけるE−RABのうち、S1ベアラにおいてQCIが扱われる。
すなわち、前述のように、IP網302では、経由するルータ等の装置の数に応じてパケットの伝送遅延時間が増大する。そして、無線端末装置202のハンドオーバ動作が行なわれると、上記のようなデータフォワーディングによる遅延時間がパケットの伝送遅延時間に上乗せされることになる。
そして、パケットの伝送遅延時間が大きくなると、上記のようなQCIで定められた要求を満たせなくなり、データフォワーディングが無駄になる可能性がある。
しかしながら、無線端末装置202にエンドトゥーエンドのサービスを提供するサーバまたはPeer Entityは、インターネットすなわちIP網302に存在する。そして、インターネットにおけるパケットの伝送遅延時間を保証することは困難である。
そこで、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、以下のような構成および動作により、データフォワーディングの適切な実行を実現する。
[無線基地局装置]
図16は、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置の構成を示す図である。
図16を参照して、無線基地局装置101は、アンテナ91と、サーキュレータ92と、無線受信部93と、無線送信部94と、信号処理部95と、制御部98と、ネットワーク処理部99とを備える。信号処理部95は、受信信号処理部96と、送信信号処理部97とを含む。信号処理部95、制御部98およびネットワーク処理部99は、CPU(Central Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)等によって実現される。
サーキュレータ92は、アンテナ91において受信された無線端末装置202からの無線信号を無線受信部93へ出力し、また、無線送信部94から受けた無線信号をアンテナ91へ出力する。
無線受信部93は、サーキュレータ92から受けた無線信号をベースバンド信号またはIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換し、この周波数変換した信号をデジタル信号に変換して受信信号処理部96へ出力する。
受信信号処理部96は、無線受信部93から受けたデジタル信号に対してCDMA(Code Division Multiple Access)方式における逆拡散等の信号処理を行ない、この信号処理後のデジタル信号の一部または全部を所定のフレームフォーマットに変換し、変換後の通信データをネットワーク処理部99へ出力する。
ネットワーク処理部99は、受信信号処理部96から受けた通信データをコアネットワーク301へ送信するとともに、コアネットワーク301から受信した通信データを送信信号処理部97へ出力する。
送信信号処理部97は、ネットワーク処理部99から受けた通信データを所定のフレームフォーマットに変換した通信データまたは自ら生成した通信データに対してOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)方式におけるIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)等の信号処理を行ない、この信号処理後のデジタル信号を無線送信部94へ出力する。
無線送信部94は、送信信号処理部97から受けたデジタル信号をアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を無線信号に周波数変換してサーキュレータ92へ出力する。
制御部98は、無線基地局装置101における各ユニットおよびコアネットワーク301との間で、各種情報をネットワーク処理部99経由でやり取りする。
図17は、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置におけるネットワーク処理部および制御部の構成を示す図である。
図17を参照して、ネットワーク処理部99は、ネットワーク送信部11と、ネットワーク受信部12と、バッファ13と、送信制御部14と、転送制御部15とを含む。制御部98は、遅延情報取得部21とを含む。
ネットワーク受信部12は、たとえばIPパケットを含む通信データを、コアネットワーク301におけるS−GW161から受信し、受信した通信データをバッファ13に保存する。
送信制御部14は、バッファ13から取り出した通信データを信号処理部95における送信信号処理部97へ出力する。
転送制御部15は、自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置への無線端末装置202のハンドオーバ動作が実行される際、コアネットワーク301およびIP網302等の上位ネットワークから受信した当該無線端末装置202宛のパケットである対象パケットを他の無線基地局装置へ転送する転送動作すなわちデータフォワーディングを行なう。具体的には、転送制御部15は、データフォワーディングにおいて、バッファ13から対象パケットを取り出してネットワーク送信部11へ出力する。
ネットワーク送信部11は、信号処理部95における受信信号処理部96、または転送制御部15から受けた、たとえばIPパケットを含む通信データをコアネットワーク301におけるS−GW161へ送信する。
遅延情報取得部21は、対象パケットの上位ネットワークにおける伝送遅延時間を評価可能な遅延情報を取得する。
転送制御部15は、遅延情報取得部21によって取得された遅延情報に基づいて、対象パケットのデータフォワーディングを行なうか否かを決定する。
図18は、本発明の実施の形態に係る通信システムにおけるパケットの伝送遅延の相違を説明するための図である。
P−GW163から無線基地局装置101に至るまでの経路において、途中のホップ数が多いほど、パケットの伝送遅延が大きくなる。
具体的には、図18に示すネットワーク構成では、P−GW163、S−GW161、ルータ165およびルータ166経由で基地局Bに到着するパケットの伝送遅延が最も大きく、P−GW163、S−GW161およびルータ164経由で基地局Aに到着するパケットの伝送遅延が次に大きく、P−GW163およびS−GW161経由で基地局Cに到着するパケットの伝送遅延が最も小さい。
図19は、IPパケットのヘッダ構成を示す図である。
図19を参照して、無線基地局装置101は、たとえばIPv4に従うIPパケットを上位ネットワークから受信する。このIPパケットは、32ビット×6のデータサイズのヘッダを含む。
遅延情報取得部21は、バッファ13に蓄積されたIPパケットのヘッダを参照し、たとえば「Flags」フィールドおよび「Time to Live」フィールドのデータを取得する。
すなわち、遅延情報取得部21は、「Flags」フィールドから、対象パケットが上位ネットワークにおいて分割されたパケットであるか否かを遅延情報として取得する。たとえば、遅延情報取得部21は、上位ネットワークから受信した複数の対象パケットのうち、上位ネットワークにおいて分割されたパケットの割合を遅延情報として取得する。
図20は、IPパケットのフラグメンテーションを示す図である。
図20を参照して、IPパケットは、送信先のネットワークにおけるMTU(Maximum Transmission Unit)すなわちルータ等の装置が処理可能なデータ量に合わせて、分割して送信される。ここでは、1つ目のルータから送信されるIPパケットが2つのフラグメント1,2に分割され、さらに2つ目のルータ172を経由して4つのフラグメント1〜4に分割される。
IPパケットのヘッダにおける「Flags」フィールドは、当該IPパケットがフラグメントパケットすなわち分割されたパケットであるか否かを示す。インターネットにおいてIPパケットが経由するルータの数が多いほど、フラグメントパケットの発生率が上昇する。
これを利用して、遅延情報取得部21は、上位ネットワークから受信した、たとえばある無線端末装置202宛の各IPパケット中のフラグメントパケットの割合を求める。これにより、当該無線端末装置202宛のIPパケットの経由したルータ数を把握することが可能となる。
また、上位ネットワークから受信するIPパケットは許容ホップ数を含む。許容ホップ数は、上位ネットワークにおいてIPパケットが経由した装置の数だけ減じられ、許容ホップ数が所定値未満になるとIPパケットが廃棄される。遅延情報取得部21は、「Time to Live」フィールドから、対象パケットの許容ホップ数を遅延情報として取得する。たとえば、遅延情報取得部21は、上位ネットワークから受信した複数の対象パケットのうち、許容ホップ数が所定の閾値未満であるパケットの割合を遅延情報として取得する。この閾値には、たとえば上記所定値より大きい値が設定される。
図21は、IPヘッダのTime to Liveに対する処理を示す図である。
図21を参照して、IPヘッダにおける「Time to Live」は、当該IPパケットの許容ホップ数を示す。
インターネットにおいてIPパケットがルータを経由するたびに「Time to Live」がデクリメントされ、所定値未満たとえばゼロになると当該IPパケットが廃棄される。「Time to Live」の初期値は一般的に64または128であるが、厳密に規定されている訳ではない。
これを利用して、遅延情報取得部21は、上位ネットワークから受信したIPパケットの「Time to Live」の値から、当該IPパケットの経由したルータの概略数を把握することが可能となる。
[動作]
次に、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置がデータフォワーディングの実行判断を行なう際の動作について説明する。
転送制御部15は、遅延情報取得部21によって取得された遅延情報、およびたとえば他の装置によって対象パケットに与えられた許容遅延時間に基づいて、対象パケットのデータフォワーディングを行なうか否かを決定する。
また、転送制御部15は、遅延情報取得部21によって取得された遅延情報、およびデータフォワーディングにおいて対象パケットが経由する論理インタフェースの種類に基づいて、対象パケットのデータフォワーディングを行なうか否かを決定する。
具体的には、遅延情報取得部21は、前述のIPヘッダにおける「Flags」および「Time to Live」を参照し、統計を取ることにより、インターネットにおけるIPパケットの経由ルータ数の概算値を取得する。そして、遅延情報取得部21は、経由ルータ数をインターネットにおけるIPパケットの伝送遅延時間として重み付けを行なう。
転送制御部15は、無線端末装置202のハンドオーバ動作が実行される際、当該無線端末装置202宛のIPパケットのQCIの値、およびデータフォワーディングの方式がダイレクトデータフォワーディングであるかインダイレクトデータフォワーディングであるかに基づいて、データフォワーディングを行なうか否かを決定する。転送制御部15は、データフォワーディングを行なわないと判断した場合には、当該無線端末装置202宛のIPパケットを廃棄する。
図22は、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置が経由ルータ数の学習処理を行なう際の動作手順の一例を定めたフローチャートである。図22において、変数aはIPパケット総受信数であり、変数bはフラグメントパケットの受信数であり、変数cは「Time To Live」のしきい値を超えたパケットの受信数であり、変数rはIPパケットの経由ルータ数のランクであり、閾値Aは「Time To Live」のしきい値であり、閾値Bは、経由ルータ数の学習処理を有効とすべきパケット数であり、閾値Cはフラグメント率のしきい値であり、閾値Dは「Time To Live」しきい値のオーバ率のしきい値である。
図22を参照して、まず、遅延情報取得部21は、無線端末装置202が自己の無線基地局装置101と通信接続を確立すると、当該無線端末装置202である対象端末用の変数a,b,cをゼロにクリアする(ステップS71)。
次に、遅延情報取得部21は、対象端末宛のIPパケットを自己の無線基地局装置101が受信してバッファ13に蓄積すると(ステップS72)、対象端末のハンドオーバ動作が実行されていない場合には(ステップS73でNO)、IPパケット総受信数aに1を加える(ステップS74)。
次に、遅延情報取得部21は、当該IPパケットのヘッダにおける「Flags」を参照し(ステップS75)、当該IPパケットがフラグメントパケットであるか否かを確認する(ステップS76)。
遅延情報取得部21は、当該IPパケットがフラグメントパケットである場合には(ステップS76でYES)、パケット受信数bに1を加える(ステップS77)。
次に、遅延情報取得部21は、当該IPパケットのヘッダにおける「Time To Live」を参照する(ステップS78)。
遅延情報取得部21は、当該IPパケットの「Time To Live」が閾値A未満である場合には(ステップS79でYES)、パケット受信数cに1を加える(ステップS80)。
次に、遅延情報取得部21は、IPパケット総受信数aが閾値B以下である場合には(ステップS81でNO)、経由ルータ数ランクrの更新処理を行わず、次のIPパケットを受信するまで待機する。
一方、遅延情報取得部21は、IPパケット総受信数aが閾値Bより大きい場合には(ステップS81でYES)、経由ルータ数ランクrの更新処理を行なう。
すなわち、遅延情報取得部21は、経由ルータ数ランクrをゼロにクリアし(ステップS82)、IPパケットのフラグメント率すなわちb/aを算出する(ステップS83)。
遅延情報取得部21は、b/aが閾値Cより大きい場合には(ステップS83でYES)、IPパケットの経由ルータ数が多いと判断し、経由ルータ数ランクrに1を加える(ステップS84)。
次に、遅延情報取得部21は、「Time To Live」が閾値Aを超えるIPパケットの受信率すなわちc/aを算出する(ステップS85)。
遅延情報取得部21は、c/aが閾値Dより大きい場合には(ステップS85でYES)、IPパケットの経由ルータ数が多いと判断し、経由ルータ数ランクrに1を加える(ステップS86)。
次に、遅延情報取得部21は、変数a,b,cをゼロにクリアし、次回の経由ルータ数ランクrの更新処理の準備を行う(ステップS87)。
一方、対象端末宛のIPパケットが受信されてバッファ13に蓄積された場合において(ステップS72)、対象端末のハンドオーバ動作が実行中である場合には(ステップS73でYES)、転送制御部15が、データフォワーディングの実行判断処理を行なう。
なお、図22に示す例では、遅延情報取得部21は、「Flags」および「Time To Live」に基づいて経由ルータ数ランクrを求める構成であるとしたが、これに限定するものではない。遅延情報取得部21は、「Flags」および「Time To Live」の一方に基づいて経由ルータ数ランクrを求める構成であってもよい。
図23は、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置がデータフォワーディングの実行判断処理を行なう際の動作手順を定めたフローチャートである。図24は、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置がデータフォワーディングの実行判断処理を行なう際に用いるルックアップテーブルの一例を示す図である。
図24を参照して、このルックアップテーブルは、QCIで定義された許容遅延時間、および経由ルータ数ランク閾値の対応関係を示している。
具体的には、1〜9のQCIに対応する経由ルータ数ランク閾値は、それぞれ1,2,0,3,1,3,1,3,3である。
図23を参照して、転送制御部15は、対象端末宛のIPパケットの、自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置へのデータフォワーディングの方式がインダイレクトデータフォワーディングである場合には(ステップS91でYES)、当該IPパケットの伝送遅延が大きくなることから、経由ルータ数ランクrに1を加える(ステップS92)。
次に、転送制御部15は、図24に示すルックアップテーブルを参照して、対象端末のQCIに対応する経由ルータ数ランク閾値を取得する(ステップS93)。
次に、転送制御部15は、経由ルータ数ランクrが経由ルータ数ランク閾値より大きい場合には、当該IPパケットを廃棄する(ステップS95)。
一方、転送制御部15は、経由ルータ数ランクrが経由ルータ数ランク閾値以下である場合には、データフォワーディングを行う、当該IPパケットをターゲット基地局へ転送する(ステップS96)。
なお、図23に示す例では、転送制御部15は、遅延情報取得部21によって取得された上位ネットワークにおけるIPパケットの遅延情報に加えて、データフォワーディング方式、およびQCIで定義された許容遅延時間に基づいて、データフォワーディングの実行判断を行なう構成であるとしたが、これに限定するものではない。転送制御部15は、当該遅延情報に加えて、データフォワーディング方式、およびQCIで定義された許容遅延時間の一方に基づいて、データフォワーディングの実行判断を行なう構成であってもよい。
また、図23に示す例では、無線基地局装置101において、遅延情報取得部21が、無線端末装置202についての経由ルータ数ランクrを算出し、転送制御部15が、データフォワーディングを行うか否かを無線端末装置202の単位でまとめて判断する構成であるとしたが、これに限定するものではない。遅延情報取得部21が、論理チャネルごとに変数a,b,cを用意し、論理チャネルについての経由ルータ数ランクrを算出し、転送制御部15が、データフォワーディングを行うか否かを論理チャネルの単位でまとめて判断する構成であってもよい。さらに、遅延情報取得部21が、IPパケット単位の経由ルータ数ランクrを算出し、転送制御部15が、データフォワーディングを行うか否かをIPパケット単位で判断する構成であってもよい。
ところで、インターネットでは、経由するルータ等の装置の数に応じてパケットの伝送遅延時間が増大する。そして、無線端末装置のハンドオーバが行なわれると、上記のようなデータフォワーディングによる遅延時間がパケットの伝送遅延時間に上乗せされる。インターネットにおけるパケットの伝送遅延時間が大きい場合、QCI(Quality of Service Class Identifier)等で定義されるパケットの許容遅延時間を超えてしまい、データフォワーディングが無駄になる可能性がある。
これに対して、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、遅延情報取得部21は、対象パケットの上位ネットワークにおける伝送遅延時間を評価可能な遅延情報を取得する。そして、転送制御部15は、遅延情報取得部21によって取得された遅延情報に基づいて、対象パケットのデータフォワーディングを行なうか否かを決定する。
このように、上位ネットワークにおけるパケットの遅延情報に基づいてデータフォワーディングを行なうか否かを決定する構成により、データフォワーディングを行なった場合にQCI等で定義される許容遅延時間を満たせなくなる可能性の高いパケットに対してデータフォワーディングが行なわれることを回避することができる。すなわち、無駄なデータフォワーディングを抑制し、データフォワーディングを適切に実行することにより、パケットの伝送効率を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、遅延情報取得部21は、対象パケットが上位ネットワークにおいて分割されたパケットであるか否かを遅延情報として取得する。
このように、上位ネットワークにおけるパケットの分割の有無を遅延情報として取得する構成により、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間を適切に評価し、データフォワーディングの実行判断を適切に行なうことができる。
また、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、遅延情報取得部21は、上位ネットワークから受信した複数の対象パケットのうち、上位ネットワークにおいて分割されたパケットの割合を遅延情報として取得する。
このように、上位ネットワークにおいて分割されたパケットの受信率を遅延情報として取得する構成により、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間の適切な評価値を取得することができる。
また、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、遅延情報取得部21は、対象パケットの許容ホップ数を遅延情報として取得する。
このように、上位ネットワークにおいてパケットが経由したルータ等の装置の数を示す許容ホップ数を遅延情報として取得する構成により、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間を適切に評価し、データフォワーディングの実行判断を適切に行なうことができる。
また、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、遅延情報取得部21は、上位ネットワークから受信した複数の対象パケットのうち、許容ホップ数が所定の閾値未満であるパケットの割合を遅延情報として取得する。
このように、許容ホップ数が所定の閾値未満であるパケットの受信率を遅延情報として取得する構成により、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間の適切な評価値を取得することができる。
また、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、転送制御部15は、遅延情報取得部21によって取得された遅延情報、および他の装置によって対象パケットに与えられた許容遅延時間に基づいて、対象パケットのデータフォワーディングを行なうか否かを決定する。
このように、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間に加えて、当該パケットの許容遅延時間をデータフォワーディングの実行判断基準とする構成により、データフォワーディングの実行判断をより適切に行なうことができる。
また、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、転送制御部15は、遅延情報取得部21によって取得された遅延情報、およびデータフォワーディングにおいて対象パケットが経由する論理インタフェースの種類に基づいて、対象パケットのデータフォワーディングを行なうか否かを決定する。
このように、上位ネットワークにおけるパケットの伝送遅延時間に加えて、当該パケットのデータフォワーディングにおいて用いられる論理インタフェースの種類をデータフォワーディングの実行判断基準とする構成により、データフォワーディングの実行判断をより適切に行なうことができる。
また、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、転送制御部15は、データフォワーディングを行なうか否かを無線端末装置202の単位でまとめて判断する。
このように、データフォワーディングの実行判断処理を無線端末装置202単位でまとめて行なう構成により、無線基地局装置101における処理負荷を低減することができる。
また、本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、転送制御部15は、データフォワーディングを行なうか否かを、自己の無線基地局装置および無線端末装置202間の論理チャネルの単位でまとめて判断する。
このような構成により、データフォワーディングの実行判断処理を、無線端末装置202に対して提供されるサービスごとに行なうことができるため、無線基地局装置101における処理負荷の低減およびパケットの伝送効率の向上をバランス良く実現することができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11 ネットワーク送信部
12 ネットワーク受信部
13 バッファ
14 送信制御部
15 転送制御部
21 遅延情報取得部
91 アンテナ
92 サーキュレータ
93 無線受信部
94 無線送信部
95 信号処理部
96 受信信号処理部
97 送信信号処理部
98 制御部
99 ネットワーク処理部
101,101A,101B 無線基地局装置
161 S−GW
162 MME
163 P−GW
171〜173 ルータ
202 無線端末装置
301 コアネットワーク
302 IP網
401 通信システム

Claims (11)

  1. 無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な通信システムにおいて、無線端末装置との間で無線信号を送受信するための無線基地局装置であって、
    自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置への無線端末装置のハンドオーバ動作が実行される際、上位ネットワークから受信した前記無線端末装置宛のパケットである対象パケットを前記他の無線基地局装置へ転送する転送動作を行なうための転送制御部と、
    前記対象パケットの前記上位ネットワークにおける伝送遅延時間を評価可能な遅延情報を取得するための遅延情報取得部とを備え、
    前記転送制御部は、前記遅延情報取得部によって取得された前記遅延情報に基づいて、前記対象パケットの前記転送動作を行なうか否かを決定する、無線基地局装置。
  2. 前記遅延情報取得部は、前記対象パケットが前記上位ネットワークにおいて分割されたパケットであるか否かを前記遅延情報として取得する、請求項1に記載の無線基地局装置。
  3. 前記遅延情報取得部は、前記上位ネットワークから受信した複数の前記対象パケットのうち、前記上位ネットワークにおいて分割されたパケットの割合を前記遅延情報として取得する、請求項2に記載の無線基地局装置。
  4. 前記上位ネットワークから受信するパケットは許容ホップ数を含み、前記許容ホップ数は、前記上位ネットワークにおいて前記パケットが経由した装置の数だけ減じられ、前記許容ホップ数が所定値未満になると前記パケットが廃棄され、
    前記遅延情報取得部は、前記対象パケットの前記許容ホップ数を前記遅延情報として取得する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
  5. 前記遅延情報取得部は、前記上位ネットワークから受信した複数の前記対象パケットのうち、前記許容ホップ数が所定の閾値未満であるパケットの割合を前記遅延情報として取得する、請求項4に記載の無線基地局装置。
  6. 前記転送制御部は、前記遅延情報取得部によって取得された前記遅延情報、および前記対象パケットに与えられた許容遅延時間に基づいて、前記対象パケットの前記転送動作を行なうか否かを決定する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
  7. 前記転送制御部は、前記遅延情報取得部によって取得された前記遅延情報、および前記転送動作において前記対象パケットが経由する論理インタフェースの種類に基づいて、前記対象パケットの前記転送動作を行なうか否かを決定する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
  8. 前記転送制御部は、前記転送動作を行なうか否かを、無線端末装置の単位でまとめて判断する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
  9. 前記転送制御部は、前記転送動作を行なうか否かを、自己の無線基地局装置および無線端末装置間の論理チャネルの単位でまとめて判断する、請求項8に記載の無線基地局装置。
  10. 無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な通信システムにおいて、無線端末装置との間で無線信号を送受信するための無線基地局装置における通信制御方法であって、
    自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置への無線端末装置のハンドオーバ動作が実行される際、上位ネットワークから受信した前記無線端末装置宛のパケットである対象パケットの前記上位ネットワークにおける伝送遅延時間を評価可能な遅延情報を取得するステップと、
    取得した前記遅延情報に基づいて、前記対象パケットを前記他の無線基地局装置へ転送する転送動作を行うか否かを決定するステップとを含む、通信制御方法。
  11. 無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な通信システムにおいて、無線端末装置との間で無線信号を送受信するための無線基地局装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、
    自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置への無線端末装置のハンドオーバ動作が実行される際、上位ネットワークから受信した前記無線端末装置宛のパケットである対象パケットの前記上位ネットワークにおける伝送遅延時間を評価可能な遅延情報を取得するステップと、
    取得した前記遅延情報に基づいて、前記対象パケットを前記他の無線基地局装置へ転送する転送動作を行うか否かを決定するステップとを実行させるための、通信制御プログラム。
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