JP2013197493A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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武史 坂口
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Abstract

【課題】半導体基板に、素子分離絶縁膜と、隣接する素子分離絶縁膜間の半導体基板の上部に設けられるチャネル層と、素子分離絶縁膜の下部に設けられるパンチスルー抑制層と、を有する半導体装置で、各層に導入される不純物濃度の分布が急峻に変化する半導体装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、半導体装置は、P型不純物が拡散されたチャネル半導体層11、およびチャネル半導体層11とは異なる深さに形成されるP型の不純物が拡散されたパンチスルー抑制層12を有するP型シリコン基板10と、シリコン基板10の上面から少なくともパンチスルー抑制層12に至る素子分離絶縁膜21と、を備える。素子分離絶縁膜21は、チャネル半導体層11と対応する深さに、P型不純物を第1の濃度で有する絶縁膜からなる拡散源層25と、パンチスルー抑制層12と対応する深さに、P型不純物を第2の濃度で有する絶縁膜からなる拡散源層23と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、半導体装置およびその製造方法に関する。
通常のNAND型フラッシュメモリ装置では、メモリセルアレイの微細な素子(メモリセルトランジスタ)を分離するために、半導体基板にシャロートレンチ型の素子分離絶縁膜(Shallow Trench Isolation、以下、STIという)を形成している。このようなSTIを有するNAND型フラッシュメモリ装置では、パンチスルーを抑制するために、STIの下部に、周囲よりも不純物濃度を高くしたパンチスルー抑制層を有している。また、STIで分離される半導体基板の上部付近にも、周囲よりも不純物濃度を高くしたチャネル層を有している。
これらのパンチスルー抑制層やチャネル層の形成方法として、イオン注入と熱拡散を用いて形成する方法や、STIに不純物を含む絶縁膜を埋め込み、熱処理を行って周囲の半導体基板に不純物を固相拡散させる方法などが知られている。
しかし、これらのいずれの方法でも、半導体基板におけるパンチスルー抑制層やチャネル層での不純物の濃度分布はなだらかに広がってしまい、急峻な濃度分布の取得は困難であるという問題点があった。また、パンチスルー抑制層を半導体基板の加工前に形成する場合、パンチスルー抑制層の形成位置にSTIの底部が配置されるように、半導体基板のSTIの加工バラツキを厳しく制御する必要があるが、微細化が進むほど、その加工バラツキの制御は困難になるという問題点もあった。
米国特許出願公開第2010/0314677号明細書 特開2010−103359号公報
本発明の一つの実施形態は、微細化を進めた場合であっても効果的にパンチスルーを抑制することができる半導体装置とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一つの実施形態によれば、半導体装置は、第1の深さに形成される所定の導電型の不純物が拡散された第1不純物拡散層、および前記第1の深さとは異なる第2の深さに形成される所定の導電型の不純物が拡散された第2不純物拡散層を有する半導体基板と、前記半導体基板の上面から少なくとも前記第2不純物拡散層にまで至る素子分離絶縁膜と、を備える。前記素子分離絶縁膜は、前記第1の深さに、前記第1不純物拡散層中の前記不純物と同じ導電型の不純物を第1の濃度で有する絶縁膜を用いた第1拡散源層と、前記第2の深さに、前記第2不純物拡散層中の前記不純物と同じ導電型の不純物を第2の濃度で有する絶縁膜を用いた第2拡散源層と、を有する。
図1は、メモリセル領域の一部のレイアウトパターンを模式的に示す平面図である。 図2は、図1のA−A断面図である。 図3は、図1のB−B断面図である。 図4−1は、実施形態による半導体装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図である(その1)。 図4−2は、実施形態による半導体装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図である(その2)。 図4−3は、実施形態による半導体装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図である(その3)。 図4−4は、実施形態による半導体装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図である(その4)。 図5は、拡散が十分でない場合のNAND型フラッシュメモリ装置の構成を模式的に示す断面図である。 図6は、チャネル半導体層とパンチスルー抑制層とをイオン注入法と熱拡散法によって形成する場合の不純物の濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 図7は、チャネル半導体層とパンチスルー抑制層とを実施形態による方法で形成する場合の不純物の濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかる半導体装置およびその製造方法を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、以下の実施形態で用いられる半導体装置の断面図は模式的なものであり、層の厚みと幅との関係や各層の厚みの比率などは現実のものとは異なる場合がある。
以下では、NAND型フラッシュメモリ装置に実施形態を適用した場合について説明する。NAND型フラッシュメモリ装置は、メモリセルトランジスタ(以下、メモリセルともいう)が多数マトリクス状に配置されるメモリセル領域と、メモリセルを駆動するための周辺回路トランジスタを含む周辺回路領域と、を有する。
図1は、メモリセル領域の一部のレイアウトパターンを模式的に示す平面図である。半導体基板に、素子分離絶縁膜としてのSTI21が図1中のY方向に延在して、X方向に所定の間隔で複数本形成され、これによって隣接する活性領域となるチャネル半導体層11が図1中のX方向に分離された状態となっている。チャネル半導体層11と直交する図1中のX方向に延在して、Y方向に所定間隔でメモリセルMCのワード線WLが形成されており、チャネル半導体層11とワード線WLとの交差位置にはメモリセルMCが形成されている。
また、所定の本数のワード線WLのY方向の端部には、ワード線WLと同様にX方向に延在する一対の選択ゲート線SGLが配置され、チャネル半導体層11と選択ゲート線SGLとの交差位置には選択ゲートトランジスタSTが形成されている。図1では、一方の選択ゲート線SGLのみを表示している。また、選択ゲートトランジスタSTの一方のソース/ドレイン領域となる不純物拡散領域35に接続されるように、ビット線コンタクトBCが設けられる。
図2は、図1のA−A断面図であり、図3は、図1のB−B断面図である。まず、図2に示されるように、Y方向に沿った断面では、半導体基板としてのP型の単結晶シリコン基板10上に、選択ゲートトランジスタSTとメモリセルMCとがY方向にソース/ドレイン領域を互いに共有しながら接続される。
メモリセルMCは、シリコン基板10上にトンネル絶縁膜31を介して電荷蓄積層32と、電極間絶縁膜33と、制御ゲート電極膜34とが順次積層された積層ゲート構造を有する。また、選択ゲートトランジスタSTは、シリコン基板10上にトンネル絶縁膜31を介して電荷蓄積層32と、電極間絶縁膜33と、制御ゲート電極膜34とが順次積層され、電極間絶縁膜33に形成された厚さ方向に貫通する開口33a内に制御ゲート電極膜34が埋め込まれるゲート構造を有する。
Y方向に隣接する積層ゲート構造間、または積層ゲート構造とゲート構造との間のチャネル半導体層11の表面付近にはソース/ドレイン領域となる不純物拡散領域35が形成されている。
一方、図3に示されるように、ワード線WL上のX方向に沿った断面では、X方向に隣接するメモリセルMC間を絶縁するSTI21がシリコン基板10の上部に設けられ、STI21によって区切られるシリコン基板10上の領域にトンネル絶縁膜31を介して電荷蓄積層32、電極間絶縁膜33および制御ゲート電極膜34が積層された積層ゲート構造が形成される。ただし、X方向に沿った断面では、X方向に隣接するメモリセルMC間で電荷蓄積層32は分離されているが、電極間絶縁膜33と制御ゲート電極膜34とは共通接続されている。このようにX方向に隣接するメモリセルMC間で共通接続される制御ゲート電極膜34によって、ワード線WLが形成される。なお、ここでは、トンネル絶縁膜31と電荷蓄積層32との界面は、STI21と電極間絶縁膜33との界面に比して低くなるように形成されている。また、図示しないが、選択ゲート線SGL上のX方向に沿った断面も、同様の構成を有している。
積層ゲート構造とゲート構造が形成されたシリコン基板10上には、層間絶縁膜41が形成され、層間絶縁膜41上にはY方向に延在するビット線BLが設けられる。図2に示されるように、ビット線BLと、直列に接続されるメモリセルMC列の一方の端部に設けられる選択ゲートトランジスタSTの不純物拡散領域35との間には、層間絶縁膜41を貫通するように設けられるビット線コンタクトBCによって接続されている。
トンネル絶縁膜31としては、熱酸化膜や熱酸窒化膜、CVD(Chemical Vapor Deposition)酸化膜やCVD酸窒化膜、あるいはSiを挟んだ絶縁膜やSiがドット状に埋め込まれた絶縁膜などを用いることができる。電荷蓄積層32としては、N型不純物もしくはP型不純物がドーピングされた多結晶シリコンや、Mo,Ti,W,AlもしくはTaなどを用いたメタル膜もしくはポリメタル膜、または窒化膜や、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層構造のONO(Oxide-Nitride-Oxide)膜などを用いることができる。電極間絶縁膜33としては、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜、酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜などを用いることができる。制御ゲート電極膜34としては、N型不純物もしくはP型不純物がドーピングされた多結晶シリコンやMo,Ti,W,AlもしくはTaなどを用いたメタル膜もしくはポリメタル膜、または多結晶シリコン膜と金属シリサイド膜との積層構造などを用いることができる。
図2と図3に示されるように、P型のシリコン基板10の上面から所定の深さには、シリコン基板10に比してP型不純物濃度が高いチャネル半導体層11が形成され、また、STI21の下部付近にもシリコン基板10に比してP型不純物濃度が高く、パンチスルーを抑制するパンチスルー抑制層12が形成されている。また、チャネル半導体層11とパンチスルー抑制層12との間、およびパンチスルー抑制層12よりも下の領域は、チャネル半導体層11やパンチスルー抑制層12に比してP型不純物濃度が低いP型ウェル10A,10Bが形成されている。
また、STI21は、基本的にはシリコン酸化膜などの絶縁膜によって構成されるが、シリコン基板10の層構成に応じた層構造を有する。STI21がシリコン酸化膜を用いて構成される場合には、STI21の下部のパンチスルー抑制層12の形成領域に対応する領域には、所定の濃度のP型不純物を含むシリコン酸化膜を用いた拡散源層23が形成され、チャネル半導体層11の形成領域に対応する領域には、所定の濃度のP型不純物を含むシリコン酸化膜を用いた拡散源層25が形成され、P型ウェル10Aの形成領域に対応する領域と拡散源層25の上部には、P型不純物を有さないまたは拡散源層23,25よりも低い濃度のP型不純物を有するシリコン酸化膜を用いた絶縁層24,26がそれぞれ形成される。また、拡散源層23,25とシリコン基板10との間には、P型不純物を有さないまたは拡散源層23,25よりも低い濃度のP型不純物を有するシリコン酸化膜を用いたライナ膜22A,22Bが形成される。ライナ膜22A,22Bの膜厚は、たとえば数nmとされる。なお、これらのライナ膜22A,22Bは設けなくてもよい。また、絶縁層24,26とシリコン基板10との間にも、ライナ膜を設ける構成としてもよい。
後述するように、拡散源層23,25は、それぞれパンチスルー抑制層12とチャネル半導体層11を形成する際のP型不純物の拡散源となる。このような構造とすることで、シリコン基板10のチャネル半導体層11、P型ウェル10A、パンチスルー抑制層12およびP型ウェル10Bのそれぞれの界面で、P型不純物濃度が急峻に変化する濃度分布を得ることができる。
つぎに、このような構造の半導体装置の製造方法について説明する。図4−1〜図4−4は、実施形態による半導体装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図である。なお、ここでは、図1のB−B断面を例に挙げて説明する。
まず、図4−1(a)に示されるように、P型のシリコン基板10の上面に、トンネル絶縁膜31と電荷蓄積層32とを形成し、フォトリソグラフィ技術とRIE(Reactive Ion Etching)法などのエッチング技術によって、シリコン基板10の所定の深さに至るトレンチ20を形成する。このトレンチ20は、Y方向(ビット線方向)に延在し、X方向(ワード線方向)に所定の間隔で形成される。なお、このトレンチ20の形成前に、パンチスルー抑制層とチャネル半導体層に対応する領域にはP型不純物を追加でシリコン基板10に拡散させない。
ついで、図4−1(b)に示されるように、ライナ膜22Aをトレンチ20の側面と底面を覆うようにコンフォーマルに形成する。ライナ膜22Aとして、たとえば厚さ数nmの不純物を有さないまたは不純物をわずかに有するシリコン酸化膜などの絶縁膜を用いることができる。また、このライナ膜22AはCVD法などの成膜法によって形成することができる。
さらに、ライナ膜22A上に、シリコン基板10よりも高い濃度のP型不純物を有する拡散源層23を形成する。拡散源層23は、ライナ膜22Aで内面が被覆されたトレンチ20内を埋め込むとともに、電荷蓄積層32の上面よりも高くなるように形成される。拡散源層23として、たとえばBを含有するシリコン酸化膜を用いることができる。また、この拡散源層23は、CVD法などの成膜法によって形成することができる。
この拡散源層23は、この工程よりも後の工程で加えられる熱処理によって、P型不純物がシリコン基板10へと拡散し、拡散源層23の周囲の領域にパンチスルー抑制層を形成するP型不純物の拡散源として機能する。拡散源層23のP型不純物の濃度は、最終的に拡散によって所望の濃度のパンチスルー抑制層が得られるように予め実験によって求められるものである。
その後、図4−2(a)に示されるように、RIE法などのエッチング法によって、全面エッチングを施し、拡散源層23がトレンチ20内の所定の深さまで残るように、拡散源層23とライナ膜22Aを除去する。拡散源層23を残す位置としては、シリコン基板10にパンチスルー抑制層を形成する深さとすることができる。
ついで、図4−2(b)に示されるように、底部にライナ膜22Aと拡散源層23が残されたトレンチ20内に、不純物を有さないまたは不純物をわずかに有するシリコン酸化膜などを用いた絶縁層24を、電荷蓄積層32の上面よりも厚くなるように形成する。絶縁層24として、たとえばトレンチ20の内面を被覆するようにライナ膜を形成した後、ポリシラザンを埋め込むように形成してもよいし、トレンチ20内に直接にCVD法などの成膜法によってシリコン酸化膜を埋め込むように形成してもよい。
その後、図4−3(a)に示されるように、RIE法などによって、チャネル半導体層が形成される領域に対応する領域の絶縁層24が除去されるまで全面エッチングを施す。ついで、途中まで絶縁層24が埋め込まれたトレンチ20の内面を被覆するようにライナ膜22Bを形成する。ライナ膜22Bとして、たとえば厚さ数nmの不純物を有さないまたは不純物をわずかに有するシリコン酸化膜などの絶縁膜を用いることができる。また、このライナ膜22AはCVD法などの成膜法によって形成することができる。
さらに、ライナ膜22B上に、シリコン基板10よりも高い濃度のP型不純物を有する拡散源層25を形成する。拡散源層25は、ライナ膜22Bで内面が被覆されたトレンチ20内を埋め込むとともに、電荷蓄積層32の上面よりも高くなるように形成される。拡散源層25として、たとえばBを含有するシリコン酸化膜を用いることができる。また、この拡散源層23は、CVD法などの成膜法によって形成することができる。
この拡散源層25は、この工程よりも後の工程で加えられる熱処理によって、P型不純物がシリコン基板10へと拡散し、拡散源層25の周囲の領域にチャネル半導体層を形成するP型不純物の拡散源として機能する。拡散源層25のP型不純物の濃度は、最終的に拡散によって所望の濃度のチャネル半導体層が得られるように予め実験によって求められるものである。
ついで、図4−3(b)に示されるように、RIE法などによって、トレンチ20内の上面が、シリコン基板10の表面と略同じ高さとなるまで全面エッチングを施す。これによって、拡散源層25は、シリコン基板10の上部付近のチャネル半導体層が形成される領域に対応するトレンチ20内の領域に残される。
その後、図4−4(a)に示されるように、ライナ膜22Aと拡散源層25の上面が露出したトレンチ20内に、不純物を有さないまたは不純物をわずかに有するシリコン酸化膜などを用いた絶縁層26を、電荷蓄積層32の上面よりも厚くなるように形成する。絶縁層26として、たとえばトレンチ20の内面を被覆するようにライナ膜を形成した後、ポリシラザンを埋め込むように形成してもよいし、トレンチ20内に直接にCVD法などの成膜法によってシリコン酸化膜を埋め込むように形成してもよい。
ついで、図4−4(b)に示されるように、RIE法などによって、トレンチ20内の絶縁層26の上面が、トンネル絶縁膜31と電荷蓄積層32との界面よりも高い位置となるように全面エッチングを施す。その後、電極間絶縁膜33と制御ゲート電極膜34を順に形成する。
そして、通常のNAND型フラッシュメモリ装置の製造工程と同様の処理手順で加工を行うことによって、X方向に延在し、Y方向に所定の間隔でワード線WLが配置された図1〜図3に示されるNAND型フラッシュメモリ装置が得られる。このとき行われる熱処理工程で、拡散源層23,25からP型不純物がシリコン基板10へと拡散していき、拡散源層23の周囲にはパンチスルー抑制層12が形成され、拡散源層25の周囲にはチャネル半導体層11が形成される。
なお、拡散源層23,25から後の工程の熱処理によって拡散するP型不純物の距離には限界がある。そのため、X方向のメモリセルの幅(チャネル半導体層11の幅)とSTI21の幅であるハーフピッチがすべてのサイズのNAND型フラッシュメモリ装置に上記した実施形態が適用できるわけではない。図5は、拡散が十分でない場合のNAND型フラッシュメモリ装置の構成を模式的に示す断面図である。この図に示されるように、STI21中に埋め込まれた拡散源層23からのP型不純物の拡散によって、パンチスルー抑制層12は、パンチスルーを抑制することができる程度には形成されている。しかし、拡散源層25からのP型不純物の拡散が不十分であり、X方向に隣接する拡散源層25によって形成されるチャネル半導体層11が互いに接触していない状態にあり、チャネル半導体層11として機能しない。図3に示されるように、X方向に隣接するSTI21間の上部のシリコン基板10で、両側の拡散源層25から拡散されてきたP型不純物によって形成される不純物拡散層が重なり合ってチャネル半導体層11となるには、ハーフピッチが数十nm以下(たとえば、30nm以下)であることが望ましい。ハーフピッチが数十nmよりも大きいと図5のように拡散源層23,25からの不純物が十分に拡散せず、チャネル半導体層11を形成することができなくなる虞があるからである。
図6は、チャネル半導体層とパンチスルー抑制層とをイオン注入法と熱拡散法によって形成する場合の不純物の濃度分布のシミュレーション結果を示す図であり、(a)は、NAND型フラッシュメモリ装置の断面における不純物の分布の様子を示す図であり、(b)は、(a)のA1−A2での不純物のプロファイルである。この図に示されるように、イオン注入法と熱拡散法でシリコン基板10にP型不純物を拡散させた場合には、不純物はイオン注入後に熱処理によって拡散されるため、不純物の濃度分布はブロードな形状を有する。
図7は、チャネル半導体層とパンチスルー抑制層とを実施形態による方法で形成する場合の不純物の濃度分布のシミュレーション結果を示す図であり、(a)は、NAND型フラッシュメモリ装置の断面における不純物の分布の様子を示す図であり、(b)は、(a)のB1−B2での不純物プロファイルである。この図に示されるように、実施形態による方法でシリコン基板10にP型不純物を拡散させる場合には、各層の界面で急峻に変化する不純物の濃度分布を実現することができる。
以上説明したように、本実施形態では、STI21の底部付近にP型不純物を含む拡散源層23を設け、シリコン基板10の上部付近に対応する領域にP型不純物を含む拡散源層25を設けた。これによって、半導体装置の製造工程で印加される熱によって、拡散源層23,25からP型不純物がシリコン基板10へと拡散していき、それぞれの拡散源層23,25の形成領域に対応する領域に、パンチスルー抑制層12とチャネル半導体層11とが形成され、しかも各層とシリコン基板10との界面での不純物の濃度分布が急峻になり、特性の良好な半導体装置を得ることができるという効果を有する。
また、パンチスルー抑制層をシリコン基板の所定の深さに形成した後に、STIを形成している場合、STIの加工ばらつきによって、STIの底部がパンチスルー抑制層に到達しなかったり、または過剰に突き抜けてしまったりして、パンチスルー抑制層が機能しない場合が発生してしまう場合がある。そして、隣接した素子との間でパンチスルーを引き起こし、想定した素子動作を満たせなくなってしまう虞があった。これに対して、本実施形態では、STI21形成用のトレンチ20の底部に拡散源層23を埋め込み、そこからP型不純物を周囲のシリコン基板10に拡散させるので、STI21の底部がパンチスルー抑制層12に到達しなかったり、または過剰に突き抜けてしまったりすることなく、STI21の底部の位置に対応してパンチスルー抑制層12を形成することができる。その結果、隣接した素子との間のパンチスルーが抑制され、想定した素子動作を実行させることができるという効果を有する。すなわち、STI21形成用のトレンチ20の加工の際のばらつきに対応して不純物を拡散させることができ、トレンチ20の加工の際のばらつきよって、パンチスルーの抑制の効果が左右されなくなる。
なお、上記した説明では、NAND型フラッシュメモリ装置を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、半導体基板の所定の深さに拡散層を有する構造の他の半導体装置に対しても本実施形態を適用することができる。また、上記した説明では、半導体基板として単結晶シリコン基板10を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、多結晶シリコン基板や他の単結晶または多結晶からなる半導体基板を用いることができる。
さらに、上記した説明では、Nチャネル型の電界効果型トランジスタを有するP型の半導体基板またはP型ウェルにP型のチャネル半導体層11とP型のパンチスルー抑制層12とを形成する場合を例示したが、Pチャネル型の電界効果型トランジスタを有するN型の半導体基板またはN型のウェルにN型のチャネル半導体層とN型のパンチスルー抑制層とを形成する場合にも本実施形態を適用することができる。
また、上記した説明では、チャネル半導体層11とパンチスルー抑制層12を形成する場合を例に挙げたが、半導体基板の深さ方向に不純物濃度の異なる領域を複数層形成する場合全般について、本実施形態を適用することができる。
さらに、上記した説明では、拡散源層23,25とシリコン基板10との間にライナ膜22A,22Bを設けたが、ライナ膜22A,22Bの形成を省略してもよい。ただし、ライナ膜22A,22Bを設ける場合に比して、各層の界面での不純物の濃度分布の急峻さが劣る場合がある。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…シリコン基板、10A,10B…P型ウェル、11…チャネル半導体層、12…パンチスルー抑制層、20…トレンチ、21…素子分離絶縁膜、22A,22B…ライナ膜、23,25…拡散源層、24,26…絶縁層、31…トンネル絶縁膜、32…電荷蓄積層、33…電極間絶縁膜、33a…開口、34…制御ゲート電極膜、35…不純物拡散領域、41…層間絶縁膜、BC…ビット線コンタクト、BL…ビット線、MC…メモリセル、SGL…選択ゲート線、ST…選択ゲートトランジスタ、WL…ワード線。

Claims (5)

  1. 第1の深さに形成される所定の導電型の不純物が拡散された第1不純物拡散層と、前記第1の深さとは異なる第2の深さに形成される所定の導電型の不純物が拡散された第2不純物拡散層と、を有する半導体基板と、
    前記半導体基板上に順に形成されるトンネル絶縁膜と電荷蓄積層と、
    前記トンネル絶縁膜と前記電荷蓄積層との界面よりも高く、前記電荷蓄積層の上面よりも低い位置から少なくとも前記第2不純物拡散層にまで至る第1の方向に延在し、第1の方向に直交する第2の方向に所定の間隔で形成される素子分離絶縁膜と、
    前記電荷蓄積層と前記素子分離絶縁膜上に、前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に所定の間隔で形成される電極間絶縁膜と制御ゲート電極膜と、
    を備える半導体装置において、
    前記素子分離絶縁膜は、
    前記第1の深さに、前記第1不純物拡散層中の前記不純物と同じ導電型の不純物を第1の濃度で有する絶縁膜を用いた第1拡散源層と、
    前記第2の深さに、前記第2不純物拡散層中の前記不純物と同じ導電型の不純物を第2の濃度で有する絶縁膜を用いた第2拡散源層と、
    前記第1不純物拡散層と前記第2不純物拡散層との間の領域であって、前記第2不純物拡散層よりも下の領域に所定の導電型の不純物が拡散された第3不純物拡散層と、
    前記第1拡散源層と前記半導体基板との間に、前記不純物を有さないまたは前記不純物を前記第1拡散源層よりも低い濃度で有する第1絶縁膜と、
    前記第2拡散源層と前記半導体基板との間に、前記不純物を有さないまたは前記不純物を前記第2拡散源層よりも低い濃度で有する第2絶縁膜と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 第1の深さに形成される所定の導電型の不純物が拡散された第1不純物拡散層と、前記第1の深さとは異なる第2の深さに形成される所定の導電型の不純物が拡散された第2不純物拡散層と、を有する半導体基板と、
    前記半導体基板の上面から少なくとも前記第2不純物拡散層にまで至る素子分離絶縁膜と、
    を備える半導体装置において、
    前記素子分離絶縁膜は、
    前記第1の深さに、前記第1不純物拡散層中の前記不純物と同じ導電型の不純物を第1の濃度で有する絶縁膜を用いた第1拡散源層と、
    前記第2の深さに、前記第2不純物拡散層中の前記不純物と同じ導電型の不純物を第2の濃度で有する絶縁膜を用いた第2拡散源層と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  3. 前記半導体基板は、前記第1不純物拡散層と前記第2不純物拡散層との間の領域であって、前記第2不純物拡散層よりも下の領域に所定の導電型の不純物が拡散された第3不純物拡散層をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1拡散源層と前記半導体基板との間に、前記不純物を有さないまたは前記不純物を前記第1拡散源層よりも低い濃度で有する第1絶縁膜と、
    前記第2拡散源層と前記半導体基板との間に、前記不純物を有さないまたは前記不純物を前記第2拡散源層よりも低い濃度で有する第2絶縁膜と、
    をさらに有することを特徴とする請求項2または3に記載の半導体装置。
  5. 半導体基板にトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチの内面を覆うように第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜で被覆された前記トレンチ内に所定の導電型の不純物を第1の濃度で有する絶縁膜を用いた第1拡散源層を形成する工程と、
    前記第1拡散源層が第1の深さの領域に残るように、前記第1絶縁膜と前記第1拡散源層を全面エッチングする工程と、
    前記不純物を有さないまたは前記不純物を前記第1拡散源層よりも低い濃度で有する第2絶縁膜を、前記第1絶縁膜と前記第1拡散源層が埋め込まれた前記トレンチ内の第2の深さまで埋め込む工程と、
    前記第2絶縁膜が埋め込まれた前記トレンチの内面を覆うように第3絶縁膜を形成する工程と、
    前記第3絶縁膜で被覆された前記トレンチ内に所定の導電型の不純物を第2の濃度で有する絶縁膜を用いた第2拡散源層を形成する工程と、
    前記第2拡散源層が前記トレンチ内で第2の深さから所定の厚さで残るように、前記第3絶縁膜と前記第2拡散源層を全面エッチングする工程と、
    前記不純物を有さないまたは前記不純物を前記第2拡散源層よりも低い濃度で有する第4絶縁膜を、前記第3絶縁膜と前記第2拡散源層が埋め込まれた前記トレンチ内に埋め込む工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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