JP2013196965A - 発光装置、車両用灯具及び車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】励起光源を別途設置することなく、第1配光パターンと第2配光パターンとの切り替えが可能な発光装置を用いた車両用灯具を提供する。
【解決手段】励起光を導光する第1ライトガイド14、第2ライトガイド16、第3ライトガイド18と、第1ライトガイド14内部に導入される励起光を発生する励起光源部24と、3つのライトガイドとの間に配置され、制御装置28により、第2ライトガイド16と第3ライトガイド18のいずれかに、第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路を設定する光スイッチ12により、第1配光パターンと第2配光パターンを切り替える。
【選択図】図1
【解決手段】励起光を導光する第1ライトガイド14、第2ライトガイド16、第3ライトガイド18と、第1ライトガイド14内部に導入される励起光を発生する励起光源部24と、3つのライトガイドとの間に配置され、制御装置28により、第2ライトガイド16と第3ライトガイド18のいずれかに、第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路を設定する光スイッチ12により、第1配光パターンと第2配光パターンを切り替える。
【選択図】図1
Description
本発明は、発光装置、これを用いた車両用灯具及びこれを搭載した車両に係り、特に、光スイッチを用いた発光装置、これを用いた車両用灯具及びこれを搭載した車両に関する。
従来、車両用灯具の分野においては、励起光源と波長変換部材とライトガイドとを組み合わせて構成される発光装置を用いた車両用灯具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図7は、従来の励起光源と波長変換部材とライトガイドとを組み合わせて構成される発光装置を用いた車両用灯具200の例である。
図7に示すように、車両用灯具200は、ライトガイド210(光ファイバ)、ライトガイド210の入射端210aに対向して配置された励起光源220(レーザー光源)、ライトガイド210の出射端210bに対向して配置された波長変換部材230(蛍光体)等を備えている。波長変換部材230は、透明板240に固定されている。ライトガイド210の入射端210と励起光源220との間には、集光レンズ250が配置されている。
上記構成の車両用灯具200においては、励起光源220から放出された励起光(レーザー光)は、集光レンズ250で集光されてライトガイド210の入射端210aからライトガイド210内に導入され、出射端211bまで導光されて、出射端210bから出射し、透明板240に固定された波長変換部材230を照射する。ライトガイド210からの励起光が照射されることで励起されて波長変換部材230から放出される光は、投影レンズ260を透過して前方に照射され、仮想鉛直スクリーン上に所定配光パターンを形成する。
上記構成の車両用灯具200においては、2つの車両用灯具200を用い、一方をすれ違いビーム用の車両用灯具として構成し、他方を走行ビーム用の車両用灯具として構成し、それぞれの励起光源220の点灯状態を切り替えることで、走行ビーム用配光パターンとすれ違いビーム用配光パターンとを切り替えることが可能となる。
しかしながら、上記のように、一方をすれ違いビーム用として構成し、他方を走行ビーム用として構成した2つの車両用灯具200を用いると、走行ビーム用配光パターンとすれ違いビーム用配光パターンとの切り替えが可能となるものの、使用頻度の低い走行ビームのために励起光源220を別途設置する必要があり(すなわち、2つの車両用灯具それぞれに励起光源220を設置する必要があり)、経済的でないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、励起光源を別途設置することなく(従って安価で経済的に)、第1配光パターン(例えば、走行ビーム用配光パターン)と第2配光パターン(例えば、すれ違いビーム用配光パターン)との切り替えが可能な発光装置、これを用いた車両用灯具及びこれを搭載した車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、車両用灯具に用いられる光を発生する発光装置において、内部に導入される励起光を導光する第1ライトガイドと、内部に導入される励起光を導光する第2ライトガイドと、内部に導入される励起光を導光する第3ライトガイドと、前記第1ライトガイド内部に導入される励起光を発生する励起光源と、前記第1ライトガイドと前記第2ライトガイド及び前記第3ライトガイドとの間に配置され、制御装置からの制御に従って、前記第1ライトガイドと前記第2ライトガイドとの間又は前記第1ライトガイドと前記第3ライトガイドとの間のいずれかに、前記第1ライトガイド内部に導入される励起光が導光される経路を設定する光スイッチと、前記光スイッチにより前記第1ライトガイドと前記第2ライトガイドとの間に設定された経路を導光される励起光を吸収し、波長変換して所定の波長域の光を放出する第1波長変換部材と、前記第1波長変換部材が放出する光を所定方向へ照射し、第1配光パターンを形成する第1光学系と、前記光スイッチにより前記第1ライトガイドと前記第3ライトガイドとの間に設定された経路を導光される励起光を吸収し、波長変換して所定の波長域の光を放出する第2波長変換部材と、前記第2波長変換部材が放出する光を所定方向へ照射し、第2配光パターンを形成する第2光学系と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、光スイッチの作用により、第1ライトガイドと第2ライトガイドとの間又は第1ライトガイドと第3ライトガイドとの間のいずれかに、第1ライトガイド内部に導入される励起光が導光される経路(光路)を設定する構成であるため、従来のように、励起光源を別途設置することなく(従って安価で経済的に)、第1配光パターン(例えば、走行ビーム用配光パターン)と第2配光パターン(例えば、すれ違いビーム用配光パターン)との切り替えが可能な発光装置を構成することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光スイッチのスイッチ状態を検出する検出手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、光スイッチのスイッチ状態(切替位置等)の検出結果に基づいて、フェールセーフを実現することが可能となる。
本発明は、車両用灯具の発明として次のように特定することができる。
請求項1又は2に記載の発光装置を備えた車両用灯具。
また、本発明は、車両の発明として次のように特定することができる。
請求項3に記載の車両用灯具を搭載した車両。
以上説明したように、本発明によれば、励起光源を別途設置することなく(従って安価で経済的に)、第1配光パターン(例えば、走行ビーム用配光パターン)と第2配光パターン(例えば、すれ違いビーム用配光パターン)との切り替えが可能な発光装置、これを用いた車両用灯具及びこれを搭載した車両を提供することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態として、少なくとも1つの走行ビーム用灯具ユニット40、少なくとも1つのすれ違いビーム用灯具ユニット42が接続された発光装置10及びこれを用いた車両用灯具について、図面を参照しながら説明する。
図1は、1つの走行ビーム用灯具ユニット40、1つのすれ違いビーム用灯具ユニット42が接続された発光装置10及びこれを用いた車両用灯具のシステム構成図である。
本実施形態の発光装置10を用いた車両用灯具は、自動車等の車両の前面の左右両側に搭載されて車両用前照灯を構成する。車両前部の左側に搭載される車両用灯具(図1参照)と車両前部の右側に搭載される車両用灯具とは、左右対称で実質的に同一の構成である。このため、以下、車両前部の左側に搭載される車両用灯具を中心に説明し、車両前部の右側に搭載される車両用灯具の説明は省略する。
図1に示すように、発光装置10は、光スイッチ12、第1ライトガイド14、第2ライトガイド16、第3ライトガイド18、第1波長変換部材20、第2波長変換部材22、励起光源部24、冷却装置26、駆動装置/制御装置28等を備えている。
光スイッチ12は、第1ライトガイド14(の出射端14b)と第2ライトガイド16及び第3ライトガイド18(の入射端16a、18a)との間に配置され、ECU等の駆動装置/制御装置28からの制御に従って、第1ライトガイド14(の出射端14b)と第2ライトガイド16(の入射端16a)との間又は第1ライトガイド14(の出射端14b)と第3ライトガイド18(の入射端18a)との間のいずれかに、第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路(光路)を設定する光スイッチである。
本実施形態では、光スイッチ12として、メカニカル光スイッチ(例えば、特許2759113号公報参照)を用いている。
図2は、従来のメカニカル光スイッチの構成例である。
このメカニカル光スイッチは、図2に示すように、1×2型の光ファイバ移動型のメカニカル光スイッチで、所望の磁気特性を有する磁性パイプ30が装着された可動ファイバ32、これに対向して配置された二本の静止ファイバ34、34、磁性パイプ30の両端部の磁極を反転するためのソレノイドコイル36、磁性パイプ30に対して光軸と垂直方向に磁気吸引力を付与する一対の永久磁石38、38等を備えている。
このメカニカル光スイッチの動作は次の通りである。
すなわち、磁性パイプ30の両端部の磁極に応じて可動ファイバ32は左右の永久磁石38、38のいずれか一方に磁気的に吸引され、その先端が静止ファイバ34、34のいずれか一方に接続される(光結合される)。ソレノイドコイル36へ導電して磁性パイプ30に光軸に沿った磁界を印加することにより発生させた磁性パイプ30両端の磁極を反転させると、可動ファイバ32は他方の永久磁石38側に吸引されて他方の静止ファイバ34に接続される(光結合される)。電流を供給しない状態においても、磁性パイプ30は一方の永久磁石38に磁気的に吸引された状態が維持されるので、一方の静止ファイバ34との結合状態を保つことができ、自己保持型のスイッチング動作が得られる。
第1ライトガイド14の出射端14bは、可動ファイバ32の端部(光入力部)に設けられたコネクタC1を介して可動ファイバ32に接続(光結合)されている。第2ライトガイド16の入射端16aは、一方の静止ファイバ34の端部(光出力部)に設けられたコネクタC2を介して当該一方の静止ファイバ34に接続(光結合)されている。第3ライトガイド18の入射端18aは、他方の静止ファイバ34の端部(光出力部)に設けられたコネクタC3を介して当該他方の静止ファイバ34に接続(光結合)されている。
なお、光スイッチ12は、駆動装置/制御装置28からの制御に従って、第1ライトガイド14(の出射端14b)と第2ライトガイド16(の入射端16a)との間又は第1ライトガイド14(の出射端14b)と第3ライトガイド18(の入射端18a)との間のいずれかに、第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路(光路)を設定する光スイッチであればよく、例えば、光ファイバ以外の光学素子(例えば、プリズム、ミラー)を移動させて経路(光路)を切り替えるメカニカル光スイッチであってもよいし、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)と称される微細加工技術により作製された極微小光学素子(例えば、直径数百μm程のマイクロミラー)を駆動して(例えば、電極間に高電圧が印加されることで発生する静電気により極微小光学素子の傾斜角度を変化させて)経路(光路)を切り替えるMEMS光スイッチであってもよいし(例えば、国際公開番号WO2008/114330参照)、導波路の一部を加熱して(例えば、熱光学移相器を駆動し導波路を加熱して)屈折率を変化させることにより経路(光路)を切り替える光導波路式光スイッチであってもよいし(例えば、特許第3952294号公報参照)、その他手段により経路(光路)を切り替える光スイッチであってもよい。なお、光スイッチ12は、消費電力を抑える観点から、自己保持型のものが望ましい。また、光スイッチ12は、フェールセーフの観点から、光スイッチ12のスイッチ状態を検出する検出手段(切替位置検出機能等)を内蔵したものが特に望ましい。このようにすれば、光スイッチ12のスイッチ状態(切替位置等)の検出結果に基づいて、発光装置10を用いた車両用灯具のフェールセーフを実現することが可能となる。
各ライトガイド14、16、18は、入射端14a、16a、18aから内部に導入される励起光を出射端14b、16b、18bまで導光(又は伝送)し、出射端14b、16b、18bから出射させる導光部材であり、例えば、中心部のコアとその周囲を覆うクラッドとを含む光ファイバである。コアは、クラッドと比較して屈折率が高い。従って、各ライトガイド14、16、18の入射端14a、16a、18aからライトガイド内に導入された励起光は、コアとクラッドとの境界の全反射を利用してコア内部に閉じこめられた状態で出射端14b、16b、18bまで導光されて、出射端14b、16b、18bから出射する。
なお、各ライトガイド14、16、18は、励起光源部24からの励起光を導光することができるものであればよく、単線ファイバであってもよいし、多線ファイバであってもよい。また、各ライトガイド14、16、18は、単一モードファイバであってもよいし、多モードファイバであってもよい。また、各ライトガイド14、16、18の材質は特に問わない。例えば、各ライトガイド14、16、18は、石英ガラス製であってもよいし、プラスチック製であってもよい。なお、各ライトガイド14、16、18は、単線ファイバ、多モードファイバが好ましい。
励起光源部24は、第1ライトガイド14の入射端14aから第1ライトガイド14内部に導入される励起光を発生する励起光源であり、例えば、波長が青系(例えば、波長430nm〜460nm)のレーザーダイオード等のレーザー光源である。レーザー光源からの励起光が効率よく導入されるように、第1ライトガイド14の入射端14aとレーザー光源との間に集光レンズ(図示せず)が配置されていてもよい。
なお、レーザー光源は、波長変換部材20、22と組み合わされて、法規で規定されたCIE色度図上の白色範囲を満たす白色光を放出する白色光源を構成するものであればよく、波長が青系(例えば、波長430nm〜460nm)以外の、例えば、近紫外域(例えば、200〜420nm)のレーザーダイオード等のレーザー光源であってもよい。
励起光源部24(レーザーダイオード)は、駆動装置/制御装置28からの制御に従って点消灯される。励起光源部24には、駆動装置/制御装置28からの制御に従って作動する冷却装置26としてのペルチェ素子、ヒートシンク等が接続されている。従って、励起光源部24の発熱は、冷却装置26としてのペルチェ素子、ヒートシンクから周辺空気へ放熱される。これにより、励起光源部24の発光効率が向上する。
各波長変換部材20、22は、励起光源部24からの励起光(レーザー光)を吸収し、波長変換して所定の波長域の光を放出する波長変換部材である。
例えば、励起光源部24のレーザー光源として波長が青系(例えば、波長430nm〜460nm)のレーザーダイオード等のレーザー光源を用いる場合、各波長変換部材20、22として青系(例えば、波長430nm〜460nm)の光で励起発光する蛍光体(発光波長が黄色のYAG蛍光体セラミック等の蛍光体)が用いられる。
また例えば、励起光源部24のレーザー光源として波長が近紫外域(例えば、200〜420nm)のレーザーダイオード等のレーザー光源を用いる場合、波長変換部材として近紫外域(例えば、200〜420nm)の光で励起発光する蛍光体(発光波長が青色、緑色、赤色の混合蛍光体)、又は近紫外域(例えば、200〜420nm)の光で励起発光する蛍光体(発光波長が青色、黄色の混合蛍光体)が用いられる。
波長変換部材20は、第2ライトガイド16の出射端16bから出射する励起光が照射されるように出射端16b又はその近傍に配置されている。波長変換部材20は、当該波長変換部材20から放出される光を車両前方に照射する光学系(投影レンズ及び/又は反射面等)と組み合わされて、走行ビーム用配光パターンを形成する走行ビーム用灯具ユニット40(プロジェクタ型、リフレクタ型(反射型)又はダイレクトプロジェクション型(直射型)の灯具ユニット)を構成している。
波長変換部材22は、第3ライトガイド18の出射端18bから出射する励起光が照射されるように出射端18b又はその近傍に配置されている。波長変換部材22は、当該波長変換部材22から放出される光を車両前方に照射する光学系(投影レンズ及び/又は反射面等)と組み合わされて、カットオフラインを含むすれ違いビーム用配光パターンを形成するすれ違いビーム用灯具ユニット42(プロジェクタ型、リフレクタ型(反射型)又はダイレクトプロジェクション型(直射型)の灯具ユニット)を構成している。
次に、上記構成の発光装置10の制御例について説明する。
図3は、発光装置10の制御例を説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、主に駆動装置/制御装置28が所定プログラムを実行することにより実現される。
以下の説明においては、駆動装置/制御装置28に、走行ビームとすれ違いビームの切替スイッチ29が電気的に接続されているものとする。
まず、駆動装置/制御装置28は、切替スイッチ29のスイッチ状態をチェックし、切替スイッチ29が走行ビーム側に切り替えられたと判定した場合には(ステップS10:ハイ)、光スイッチ12を制御して光スイッチ12のスイッチ状態を切り替え、第1ライトガイド14(の出射端14b)と第2ライトガイド16(の入射端16a)との間に、第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路(光路)を設定する(ステップS12)。
次に、駆動装置/制御装置28は、励起光源部24(レーザーダイオード)に予め定められた定電流を印加してこれを点灯させる(ステップS14)。
なお、駆動装置/制御装置28が光スイッチ12のスイッチ状態(切替位置等)をチェックし(検出し)、その検出結果に基づいて、光スイッチ12が適正に切替られていない(例えば、切替位置が適正でない)と判定した場合には、励起光源部24を消灯する等の、フェールセーフ処理を行うのが望ましい。
励起光源部24から放出される励起光は、第1ライトガイド14の入射端14aから第1ライトガイド14内に導入されて出射端14bまで導光され、出射端14bから出射し、さらに光スイッチ12を介して第2ライトガイド16の入射端16aから第2ライトガイド16内に導入されて出射端16bまで導光され、出射端16bから出射し、波長変換部材20を照射する。
励起光が照射された波長変換部材20は、その表面(及び/又は内部)で散乱した励起光源部24からの励起光(散乱光)と励起光源部24からの励起光で励起されて発光した波長変換部材20からの光との混色による白色光(擬似白色光)を放出する。
波長変換部材20から放出される光は、走行ビーム用灯具ユニット40を構成する図示しない光学系(投影レンズ及び/又は反射面等)を介して前方に照射されて、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、走行ビーム用配光パターンを形成する。
一方、駆動装置/制御装置28は、切替スイッチ29のスイッチ状態をチェックし、切替スイッチ29がすれ違いビーム側に切り替えられたと判定した場合には(ステップS10:ロー)、光スイッチ12を制御して光スイッチ12のスイッチ状態を切り替え、第1ライトガイド14(の出射端14b)と第3ライトガイド18(の入射端18a)との間に、第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路(光路)を設定する(ステップS16)。
次に、駆動装置/制御装置28は、励起光源部24(レーザーダイオード)に予め定められた定電流を印加してこれを点灯させる(ステップS14)。
励起光源部24から放出される励起光は、第1ライトガイド14の入射端14aから第1ライトガイド14内に導入されて出射端14bまで導光され、出射端14bから出射し、さらに光スイッチ12を介して第3ライトガイド18の入射端18aから第3ライトガイド18内に導入されて出射端18bまで導光され、出射端18bから出射し、波長変換部材22を照射する。
励起光が照射された波長変換部材22は、その表面(及び/又は内部)で散乱した励起光源部24からの励起光(散乱光)と励起光源部24からの励起光で励起されて発光した波長変換部材22からの光との混色による白色光(擬似白色光)を放出する。
波長変換部材22から放出される光は、すれ違いビーム用灯具ユニット42を構成する図示しない光学系(投影レンズ及び/又は反射面等)を介して前方に照射されて、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、カットオフラインを含む周知のすれ違いビーム用配光パターンを形成する。
以上説明したように、本実施形態の発光装置10によれば、光スイッチ12の作用により、第1ライトガイド14(の出射端14b)と第2ライトガイド16(の入射端16a)との間又は第1ライトガイド14(の出射端14b)と第3ライトガイド18(の入射端18a)との間のいずれかに、第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路(光路)を設定する構成であるため、従来のように、励起光源を別途設置することなく(従って安価で経済的に)、第1配光パターン(例えば、走行ビーム用配光パターン)と第2配光パターン(例えば、すれ違いビーム用配光パターン)との切り替えが可能な発光装置10を構成することが可能となる。
また、本実施形態の発光装置10によれば、光スイッチ12のスイッチ状態(切替位置等)の検出結果に基づいて、発光装置10を用いた車両用灯具のフェールセーフを実現することが可能となる。
なお、切替スイッチ29が走行ビーム側に切り替えられた場合とすれ違いビーム側に切り替えられた場合とで、励起光源部24(レーザーダイオード)に印加する定電流値を変化させ、光量を切り替える光量制御手段を用いてもよい。
例えば、切替スイッチ29が走行ビーム側に切り替えられたと判定された場合には(ステップS10:ハイ)、励起光源部24(レーザーダイオード)に定電流I1を印加してこれを点灯させ(ステップS14)、一方、切替スイッチ29がすれ違いビーム側に切り替えられたと判定された場合には(ステップS10:ロー)、励起光源部24(レーザーダイオード)に定電流I2(I1>I2)を印加してこれを点灯させ(ステップS14)てもよい。
このように光量制御手段を用いることで、より明るく遠方視認性に優れた走行ビーム用配光パターンを形成することが可能となる。
次に、変形例について説明する。
上記実施形態では、走行ビーム用灯具ユニット40、すれ違いビーム用灯具ユニット42がそれぞれ1つである例について説明したが、本発明はこれに限定されない。走行ビーム用灯具ユニット40、すれ違いビーム用灯具ユニット42はそれぞれ複数であってもよい。
図4は、複数の走行ビーム用灯具ユニット40、複数のすれ違いビーム用灯具ユニット42が接続された発光装置10A及びこれを用いた車両用灯具のシステム構成図である。
図4に示した発光装置10Aは、図1に示した発光装置10と比べ、複数の(図4中2つを例示)走行ビーム用灯具ユニット40、複数の(図4中3つを例示)すれ違いビーム用灯具ユニット42が接続されている点、光スイッチ12としてn×m型(図4中2×5型を例示)の光スイッチ12Aを用いている点、複数の(図4中2つを例示)の励起光源部24を用いている点、各励起光源部24と光スイッチ12Aの各光入力部とが複数の(図4中2本を例示)第1ライトガイド14で接続されている点、各走行ビーム用灯具ユニット40と光スイッチ12Aの各光出力部とが複数の(図4中2本を例示)第2ライトガイド16で接続されている点、各すれ違いビーム用灯具ユニット42と光スイッチ12Aの各光出力部とが複数の(図4中3本を例示)第3ライトガイド18で接続されている点が相違する。それ以外、図1に示した発光装置10と同様の構成である。以下、図1に示した発光装置10との相違点を中心に説明し、図1に示した発光装置10と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
光スイッチ12Aは、ECU等の駆動装置/制御装置28からの制御に従って、複数の第1ライトガイド14(の出射端14b)と複数の第2ライトガイド16(の入射端16a)との間又は複数の第1ライトガイド14(の出射端14b)と複数の第3ライトガイド18(の入射端18a)との間のいずれかに、複数の第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路(光路)を設定するn×m型の光スイッチである。
本変形例の発光装置10Aによっても、図3に示した制御例と同様の制御を行うことで、上記発光装置10と同様の効果を奏することが可能となる。
また、上記実施形態では、発光装置10に走行ビーム用灯具ユニット40、すれ違いビーム用灯具ユニット42が接続されている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、走行ビーム用灯具ユニット40に代えて、DRL(デイタイムランニングランプ)用灯具ユニット44又はその他機能の灯具ユニットが接続されていてもよい。
図5は、DRL用灯具ユニット44、すれ違いビーム用灯具ユニット42が接続された発光装置10B及びこれを用いた車両用灯具のシステム構成図である。
図5に示した発光装置10Bは、図1に示した発光装置10と比べ、走行ビーム用灯具ユニット40に代えて、DRL用配光パターンを形成するDRL用灯具ユニット44を用いている点が相違する。それ以外、図1に示した発光装置10と同様の構成である。
次に、上記構成の発光装置10Bの制御例について説明する。
図6は、発光装置10Bの制御例を説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、主に駆動装置/制御装置28が所定プログラムを実行することにより実現される。
まず、駆動装置/制御装置28は、切替スイッチ29のスイッチ状態をチェックし、切替スイッチ29がすれ違いビーム側に切り替えられていないと判定した場合には(ステップS18:オフ)、さらに、DRL点灯タイミングが到来したか否かをチェックし、DRL点灯タイミングが到来したと判定した場合には(ステップS20:YES)、光スイッチ12を制御してスイッチ状態を切り替え、第1ライトガイド14(の出射端14b)と第2ライトガイド16(の入射端16a)との間に、第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路(光路)を設定する(ステップS22)。
次に、駆動装置/制御装置28は、DRL用配光パターンに適した光量に調整するため(光量調整手段)、励起光源部24(レーザーダイオード)に予め定められた定電流I3(I3<I4)を印加してこれを点灯させる(ステップS24)。
励起光源部24から放出される励起光は、第1ライトガイド14の入射端14aから第1ライトガイド14内に導入されて出射端14bまで導光され、出射端14bから出射し、さらに光スイッチ12を介して第2ライトガイド16の入射端16aから第2ライトガイド16内に導入されて出射端16bまで導光され、出射端16bから出射し、波長変換部材20を照射する。
励起光が照射された波長変換部材20は、その表面(及び/又は内部)で散乱した励起光源部24からの励起光(散乱光)と励起光源部24からの励起光で励起されて発光した波長変換部材22からの光との混色による白色光(擬似白色光)を放出する。
波長変換部材20から放出される光は、DRL用灯具ユニット44を構成する図示しない光学系(投影レンズ及び/又は反射面等)を介して前方に照射されて、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、DRL用配光パターンを形成する。
一方、駆動装置/制御装置28は、切替スイッチ29のスイッチ状態をチェックし、切替スイッチ29がすれ違いビーム側に切り替えられたと判定した場合には(ステップS18:オン)、光スイッチ12を制御して光スイッチ12のスイッチ状態を切り替え、第1ライトガイド14(の出射端14b)と第3ライトガイド18(の入射端18a)との間に、第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路(光路)を設定する(ステップS26)。
次に、駆動装置/制御装置28は、ロービーム用配光パターンに適した光量に調整するため(光量調整手段)、励起光源部24(レーザーダイオード)に予め定められた定電流I4(I4>I3)を印加してこれを点灯させる(ステップS28)。
励起光源部24から放出される励起光は、第1ライトガイド14の入射端14aから第1ライトガイド14内に導入されて出射端14bまで導光され、出射端14bから出射し、さらに光スイッチ12を介して第3ライトガイド18の入射端18aから第3ライトガイド18内に導入されて出射端18bまで導光され、出射端18bから出射し、波長変換部材22を照射する。
励起光が照射された波長変換部材22は、その表面(及び/又は内部)で散乱した励起光源部24からの励起光(散乱光)と励起光源部24からの励起光で励起されて発光した波長変換部材22からの光との混色による白色光(擬似白色光)を放出する。
波長変換部材22から放出される光は、すれ違いビーム用灯具ユニット42を構成する図示しない光学系(投影レンズ及び/又は反射面等)を介して前方に照射されて、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、カットオフラインを含む周知のすれ違いビーム用配光パターンを形成する。
以上説明したように、本変形例の発光装置10Bによれば、光スイッチ12の作用により、第1ライトガイド14(の出射端14b)と第2ライトガイド16(の入射端16a)との間又は第1ライトガイド14(の出射端14b)と第3ライトガイド18(の入射端18a)との間のいずれかに、第1ライトガイド14内部に導入される励起光が導光される経路(光路)を設定する構成であるため、従来のように、励起光源を別途設置することなく(従って安価で経済的に)、第1配光パターン(例えば、DRL用配光パターン)と第2配光パターン(例えば、すれ違いビーム用配光パターン)との切り替えが可能な発光装置10Bを構成することが可能となる。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10、10A…発光装置、12、12A…光スイッチ、14…第1ライトガイド、14a…入射端、14b…出射端、16…第2ライトガイド、16a…入射端、18…第3ライトガイド、18a…入射端18a…入射端、20、22…波長変換部材、24…励起光源部、26…冷却装置、28…制御装置、40…走行ビーム用灯具ユニット、42…すれ違いビーム用灯具ユニット
Claims (4)
- 車両用灯具に用いられる光を発生する発光装置において、
内部に導入される励起光を導光する第1ライトガイドと、
内部に導入される励起光を導光する第2ライトガイドと、
内部に導入される励起光を導光する第3ライトガイドと、
前記第1ライトガイド内部に導入される励起光を発生する励起光源と、
前記第1ライトガイドと前記第2ライトガイド及び前記第3ライトガイドとの間に配置され、制御装置からの制御に従って、前記第1ライトガイドと前記第2ライトガイドとの間又は前記第1ライトガイドと前記第3ライトガイドとの間のいずれかに、前記第1ライトガイド内部に導入される励起光が導光される経路を設定する光スイッチと、
前記光スイッチにより前記第1ライトガイドと前記第2ライトガイドとの間に設定された経路を導光される励起光を吸収し、波長変換して所定の波長域の光を放出する第1波長変換部材と、
前記第1波長変換部材が放出する光を所定方向へ照射し、第1配光パターンを形成する第1光学系と、
前記光スイッチにより前記第1ライトガイドと前記第3ライトガイドとの間に設定された経路を導光される励起光を吸収し、波長変換して所定の波長域の光を放出する第2波長変換部材と、
前記第2波長変換部材が放出する光を所定方向へ照射し、第2配光パターンを形成する第2光学系と、
を備えることを特徴とする発光装置。 - 前記光スイッチのスイッチ状態を検出する検出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 請求項1又は2に記載の発光装置を備えた車両用灯具。
- 請求項3に記載の車両用灯具を搭載した車両。
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