JP2013196821A - 重合体および二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐酸化性に優れ、かつ有機溶媒の共存下においてもスルホン酸基またはその塩に基づく機能を良好に発揮し得る重合体と、該重合体を用いた二次電池を提供する。
【解決手段】 複数のペンダント基を有し、前記ペンダント基は、スルホン酸基またはその塩と、前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基とで構成されており、前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基が、炭化水素基またはパーフルオロカーボン基を有しており、前記スルホン酸基またはその塩の有するカルボニル炭素は、炭化水素基またはパーフルオロカーボン基の有する炭素と直接結合しており、かつ前記介在する基が炭化水素基を有する場合には、炭化水素基の有する炭素のうち、前記スルホン酸基またはその塩の有するイオウのα位またはβ位に位置する炭素にはフッ素が結合している重合体と、前記重合体を有する二次電池である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機溶剤の共存下においても有用な重合体と、該重合体を有する二次電池に関するものである。
スルホン酸基の塩を含有する重合体は、一般に、水中ではイオン解離性が高く強い親水性を示すことから、吸水材やハイドロゲルなどの分野において広く利用されている。しかしながら、スルホン酸基の塩は、有機溶剤中ではイオン解離性が低いため、金属イオンが重合体に拘束されてしまう。よって、スルホン酸基の塩を含有する通常の重合体では、例えば有機溶剤が共存する環境下では、その構造に基づいた種々の機能を十分に発揮することができない。
一方、フッ化ビニリデンに基づく重合単位と、−CFCOOLiまたは−CFSOLiを含有する側鎖を有する重合単位とからなる共重合体が、有機溶媒を含有させた場合に、その保持性がよく高イオン伝導性であるとして、これをリチウム電池のポリマー電解質に利用する試みがなされている(特許文献1)。特許文献1に記載の共重合体の有する側鎖中のスルホン酸基の塩は、有機溶媒中でのイオン解離性が高いと考えられ、かかる特性に基づいて高イオン伝導性のポリマー電解質を構成し得ると推測される。
特開平10−284128号公報
ところが、特許文献1に記載の共重合体は、前記のような特性を有する一方で耐酸化性(耐酸化分解性)が劣っており、これにより、適用分野が限定される虞がある。例えば、現行の非水二次電池(リチウムイオン二次電池)では、高容量化の要請からより高い終止電圧で充電してから使用する検討がなされているが、それに伴って、電池内で使用される各種材料は、より酸化されやすい環境下に置かれることになる。よって、特許文献1に記載の共重合体を、このような電池に適用した場合には、酸化分解による機能の喪失や、分解生成物が電池反応を阻害することによる電池特性の低下が懸念される。
こうしたことを踏まえ、スルホン酸基やその塩を含有する重合体において、その適用分野の拡大を図るには、有機溶媒との共存下においても、その構造に基づいた機能を良好に発揮できることに加えて、酸化されやすい環境下に置かれても、分解を十分に抑制できるような耐酸化性の確保が要求される。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐酸化性に優れ、かつ有機溶媒の共存下においてもスルホン酸基またはその塩に基づく機能を良好に発揮し得る重合体と、該重合体を用いた二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明の重合体は、複数のペンダント基を有するものであって、前記ペンダント基は、スルホン酸基またはその塩と、前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基とで構成されており、前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基が、炭化水素基であるか、パーフルオロカーボン基であるか、炭化水素基とエステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されているか、またはパーフルオロカーボン基とエステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されており、前記スルホン酸基またはその塩の有するイオウは、前記炭化水素基またはパーフルオロカーボン基の有する炭素と直接結合しており、前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基が、炭化水素基であるか、または炭化水素基とエステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されている場合には、前記炭化水素基の有する炭素のうち、少なくとも、前記スルホン酸基またはその塩の有するイオウのα位またはβ位に位置する炭素には、フッ素が結合していることを特徴とするものである。
また、本発明の二次電池は、正極活物質を含有する正極、負極、セパレータおよび電解質を有するものであって、本発明の重合体を含有することを特徴とするものである。
本発明によれば、耐酸化性に優れ、かつ有機溶媒の共存下においてもスルホン酸基またはその塩に基づく機能を良好に発揮し得る重合体と、該重合体を用いた二次電池を提供することができる。
<重合体>
本発明の重合体は、複数のペンダント基が主鎖に結合した構造を有しており、前記ペンダント基は、スルホン酸基またはその塩と、前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基(構造部分)とで構成されている。
前記ペンダント基に係るスルホン酸基の塩としては、例えば、スルホン酸基の金属塩、スルホン酸基のアンモニウム塩などが挙げられる。スルホン酸基の金属塩の場合、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩(1価の金属塩)でもよく、マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩などの2価以上の金属塩であってもよい。なお、前記ペンダント基に係るスルホン酸基の塩が2価以上の金属塩の場合には、前記重合体の分子内で複数のペンダント基を含む環構造が形成されたり、前記重合体の分子間で複数のペンダント基による架橋構造が形成されたりする。
前記ペンダント基に係るスルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基は、炭化水素基(炭化水素鎖)で構成されているか、パーフルオロカーボン基(炭化水素基における水素の全てがフッ素で置換された基)で構成されているか、炭化水素基(炭化水素鎖)と、エステル基(エステル結合)およびカーボネート基(カーボネート結合)のうちの少なくとも一方とで構成されているか、またはパーフルオロカーボン基と、エステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されている。これらの基は、エーテル基(エーテル結合)などと比べて酸化分解し難いことから、前記重合体の耐酸化性が良好となる。
前記ペンダント基に係るスルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基が、炭化水素基と、エステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方の場合の、より具体的な構造としては、例えば、スルホン酸基またはその塩が炭化水素基と結合しており、この炭化水素基が、エステル基またはカーボネート基を介して主鎖と結合している構造が挙げられる。また、前記ペンダント基に係るスルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基が、パーフルオロカーボン基と、エステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方の場合の、より具体的な構造としては、例えば、スルホン酸基またはその塩がパーフルオロカーボン基と結合しており、このパーフルオロカーボン基が、エステル基またはカーボネート基を介して主鎖と結合している構造が挙げられる。
前記ペンダント基に係るスルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する炭化水素基としては、例えば、直鎖状または分岐状のアルキレン基(アルキレン鎖)が挙げられる。なお、後述するように、前記の炭化水素基(例えば、直鎖状または分岐状のアルキレン基)は、その水素の少なくとも一部がフッ素で置換されている必要がある。炭化水素基における炭素数は、例えば、1〜20であることが好ましい。
また、前記ペンダント基に係るスルホン酸基またはその塩の有するイオウ(イオウ原子、S)は、前記ペンダント基中の炭化水素基またはパーフルオロカーボン基の有する炭素と直接結合している。そして、前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基が、炭化水素基であるか、または炭化水素基とエステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されている場合には、前記炭化水素基の有する炭素のうち、少なくとも、スルホン酸基またはその塩の有するイオウのα位またはβ位に位置する炭素には、フッ素が結合している〔すなわち、イオウのα位またはβ位に位置する炭素(イオウに直接結合している炭素A、または前記炭素Aに結合している炭素B)においては、それと結合し得る水素の少なくとも一部がフッ素(フッ素原子、F)で置換されている〕。
また、前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基が、パーフルオロカーボン基であるか、またはパーフルオロカーボン基とエステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されている場合には、前記の通り、スルホン酸基またはその塩の有するイオウが、前記パーフルオロカーボン基の有する炭素と直接結合しているため、少なくとも、スルホン酸基またはその塩の有するイオウのα位に位置する炭素には、Fが結合していることになる。
前記ペンダント基において、スルホン酸基またはその塩の有するイオウのα位またはβ位に位置する炭素に、電子吸引性の強いフッ素が結合していることで、スルホン酸基またはその塩の有する酸素上の電子密度が低くなるため、水素(スルホン酸基の場合)や対イオン(スルホン酸基の塩の場合)が解離しやすくなる。よって、本発明の重合体は、有機溶媒中においても、良好なイオン解離性を示すものとなる。
前記ペンダント基としては、例えば、下記一般式(1)で表される構造部分を有するものであることが好ましい。
Figure 2013196821
前記一般式(1)中、nは1〜20の整数であり、Mは水素、金属またはアンモニウムである。また、金属である場合のMとしては、前記の通り、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属(1価の金属);マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどのアルカリ土類金属などの2価以上の金属;が挙げられる。
前記ペンダント基が前記一般式(1)で表される構造部分を有する場合、前記一般式(1)で表される構造部分のみで構成されていてもよく、前記一般式(1)で表される構造部分と、エステル基やカーボネート基とで構成されていたり、前記一般式(1)で表される構造部分と、炭化水素基やパーフルオロカーボン基(フッ素置換されていてもよいアルキレン基など)とが、エステル基やカーボネート基を介して結合して構成されていたりしてもよい。
また、1つのペンダント基が、前記一般式(1)で表される構造部分を複数含有していてもよい。具体的は、例えば、前記一般式(1)で表される構造部分とは別に炭化水素基(例えばアルキレン基)を有し、この炭化水素基に前記一般式(1)で表される構造部分が複数結合して構成されていてもよい。
本発明の重合体は、スルホン酸基を有するペンダント基のみを含有していてもよく、スルホン酸基の塩を有するペンダント基のみを含有してもよく、スルホン酸基を有するペンダント基と、スルホン酸基の塩を有するペンダント基とを含有していてもよい。また、1つのペンダント基が複数のスルホン酸基またはその塩を含有している場合〔例えば、前記一般式(1)で表される構造部分を複数含有している場合〕、スルホン酸基のみを含有していてもよく、スルホン酸基の塩のみを含有していてもよく、スルホン酸基とスルホン酸基の塩とを含有していてもよい。
前記重合体の主鎖は、前記重合体の耐酸化性を高める観点から、炭化水素基のみで構成されているか、パーフルオロカーボン基のみで構成されているか、炭化水素基と、エーテル基およびエステル基のうちの少なくとも1方とで構成されているか、またはパーフルオロカーボン基と、エーテル基およびエステル基のうちの少なくとも1方とで構成されていることが好ましい。主鎖を構成する炭化水素基としては、例えば、直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基(アルキレン基の有する水素の一部が、フッ素で置換されていてもよい)または直鎖状もしくは分岐状のパーフルオロアルキレン基(アルキレン基の有する水素のうち、前記ペンダント基で置換されている部分を除く全部がフッ素で置換された基)が好ましく、前記重合体のコスト低減や特定の用途で求められる特性(例えば、後述する二次電池内での正極活物質への吸着性)向上の観点からは、フッ素で置換されていない炭化水素基(特に、直鎖状または分岐状のアルキレン基)であることが更に好ましい。
また、前記重合体には、種々の特性を付与するために、前記ペンダント基以外の基を含有させることもできる。例えば、溶媒への溶解性、他の重合体との相溶性、他の物質などへの吸着性、電解質(例えば二次電池に使用される電解質)中での耐分解性、ガス発生特性などを改善し得る基を含有させてもよい。
本発明の重合体は、耐酸化性に優れると共に、有機溶媒中でのイオン解離性に優れていることから、こうした特性を利用して、非水電解質電池などの二次電池内や電気二重層キャパシタの部材(電解質の添加剤など)や、固体電解質を用いた全固体電池に係る固体電解質の材料、色素増感型太陽電池の部材などのように、電気化学デバイスでの用途に好適に用いることができる。
また、本発明の重合体は、親水性部分と疎水性部分とを併せ持ち、電荷反発が期待できることから、分散剤、可溶化剤、表面調整剤などへの適用も可能であり、更に、化学架橋または物理架橋によりゲルの材料として機能し得ることから、水の代わりに有機溶媒(例えば、揮発性の低い有機溶媒)を用いたハイドロゲル代替材料や給油剤などへの適用も可能である。なお、本発明の重合体は、耐酸化性に優れていることから、こうした電気化学デバイス以外の用途に適用した場合にも、高い耐久性が期待できる。
本発明の重合体の分子量については特に制限はなく、重合体が適用される用途に応じた分子量であればよい。
例えば、本発明の重合体を電気化学デバイスの電解質(非水電解質)に適用すると、重合体が電解質溶媒(有機溶媒)中でイオン解離することで、電解質のイオン伝導度を高める電解質塩として機能し得るが、この場合、イオン伝導度に対してはイオン移動度が寄与することから、重合体の分子量は、あまり高すぎないことが好ましい。具体的には、重合体の数平均分子量が、500以上であることが好ましく、また、200万以下であることが好ましく、100万以下であることがより好ましく、50万以下であることが更に好ましい。一方、正極活物質と接触する箇所に配置して電解質溶媒中に含めないようにする場合には、むしろ重合体の分子量は高い方が好ましい。具体的には、重合体の数平均分子量が、500以上であることが好ましく、また、500万以下であることが好ましく、1万以上であることがより好ましく、3万以上であることが更に好ましい。
本明細書でいう前記重合体の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定される数平均分子量(ポリスチレン換算値)である。
本発明の重合体に導入するペンダント基の量は、主鎖を構成する単量体に対して5モル%以上であることが好ましく、また、10モル%以上であることがより好ましく、30モル%以上であることが更に好ましい。前記重合体におけるペンダント基の導入量の上限については特に制限はなく、用いる溶媒への溶解性、合成の容易さや立体障害などによる制約、コストなどに応じて選択すればよい。なお、通常の単量体1個あたりにペンダント基1個が導入可能な場合には、主鎖を構成する単量体に対してペンダント基100モル%が上限であるが、単量体の分子構造によっては単量体1個あたりにペンダント基複数個が導入可能な場合があり、その場合は主鎖を構成する単量体に対するペンダント基導入量の上限値は100モル%以上となる。
本明細書でいう前記重合体へのペンダント基の導入量は、プロトンおよびフッ素19核磁気共鳴分光法(NMR)測定から得られる各元素の比率から求められる、主鎖を構成する単量体に対するペンダント基のモル比である。
本発明の重合体の製造方法については特に制限はなく、いずれの方法を採用してもよい。代表的な製造方法としては、ポリビニルアルコールの水酸基にフッ素化二スルホン酸無水物を反応させる方法;ポリ酢酸ビニルのアセチル基とフッ素化二スルホン酸とでエステル交換する方法;ポリエチレンイミンのアミノ基にフッ素化二スルホン酸無水物を反応させる方法;などが挙げられる。また、このような方法で主鎖に導入したペンダント基のスルホン酸基に、対イオンとなる金属やアンモニウムを含む水酸化物や炭酸塩などの弱酸の塩などを反応させることで、スルホン酸基の塩を含有するペンダント基を有する重合体を得ることができる。また、予めフッ素化スルホン酸やその塩を含有するペンダント基を有するモノマーを用意し、これを重合することで本発明の重合体を製造することもできる。
<二次電池>
本発明の二次電池は、正極(正極活物質を含有する正極)、負極、セパレータおよび電解質を有しており、かつ本発明の重合体を含有している。
本発明の重合体は、二次電池において、例えば、電解質や正極活物質保護用の添加剤などとして利用可能である。よって、前記重合体は、二次電池において、電解質または正極活物質に接触する箇所に配置されているか、または電解質中に取り込まれていることが好ましい。
本発明の重合体は、前記の通り、イオン解離性が高いため、二次電池の電解質(アルカリ電解液や非水電解液などの電解液〔ゲル化剤の作用によりゲル状となったゲル状電解質を含む)、有機溶媒を含有する固体電解質〕と接触する箇所に配置されたり、電解質中に取り込まれたりすることで、電解質のイオン伝導度の向上に寄与する。
また、本発明の重合体を、二次電池に係る正極活物質の保護剤として利用することもできる。例えば、エチレンカーボネートなどの電解質溶媒やビニレンカーボネートなどの添加剤を含有する電解質を用いた非水二次電池では、前記添加剤の還元分解によって負極表面に保護皮膜として作用する固体電解質界面(SEI)層が形成され、負極と電解質との接触による電解質成分の分解反応を抑制できることが知られている。前記重合体も、二次電池に係る正極活物質の表面に存在していることで、二次電池の電解質と正極活物質との接触を抑制して、前記SEI層と同様に電解質成分の分解反応を抑える効果が期待できる。すなわち、前記重合体はイオン解離性が高いため、正極活物質の表面に存在していてもイオンの挿入、脱離を阻害しない一方で、電子は透過しないと考えられるため、電解質成分の酸化分解を抑制できると推測される。
本発明の重合体は、前記の負極表面のSEI層とは異なり、電池内で、添加剤を分解、重合させて形成する必要がない。よって、本発明の二次電池において、前記重合体を正極活物質の保護剤として利用する場合には、正極活物質表面に予め存在させておいたり、電解質中に取り込ませておき、電池内で正極活物質表面と接触し得るようにしたりすればよい。前記重合体を取り込んだ電解質を用いて二次電池を形成した場合には、その正極活物質の表面に前記重合体が吸着して、保護剤として機能する。
本発明の二次電池は、アルカリ電解液を有するアルカリ電解液二次電池、非水電解液を有する非水二次電池(リチウムイオン二次電池)、固体電解質を有する固体二次電池(ポリマー二次電池)などの形態を取り得るが、以下には、本発明の二次電池のうち、特に主要な非水二次電池の構成について詳細に説明する。
非水二次電池の形態としては、スチール缶やアルミニウム缶などを外装缶として使用した筒形(角筒形や円筒形など)などが挙げられる。また、金属を蒸着したラミネートフィルムを外装体としたソフトパッケージ電池とすることもできる。
非水二次電池の正極には、例えば、正極活物質、導電助剤およびバインダを含有する正極合剤層を、集電体の片面または両面に有する構造のものが使用される。
正極活物質には、例えばLi1+xMO(−0.1<x<0.1、M:Co、Ni、Mnなど)で表されるリチウム含有遷移金属酸化物;LiMnなどのリチウムマンガン酸化物;LiMnのMnの一部を他元素で置換したLiMn(1−x);オリビン型LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Fe);LiMn0.5Ni0.5;Li(1+a)MnNiCo(1−x−y)(−0.1<a<0.1、0<x<0.5、0<y<0.5);などを用いることができる。
正極合剤層に係るバインダには、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが好適に用いられる。また、正極合剤層に係る導電助剤としては、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などの黒鉛(黒鉛質炭素材料);アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカ−ボンブラック;炭素繊維;などの炭素材料などが挙げられる。
正極の集電体は、従来から知られている非水二次電池の正極に使用されているものと同様のものが使用でき、例えば、厚みが10〜30μmのアルミニウム箔が好ましい。
正極は、例えば、正極活物質、バインダおよび導電助剤などを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶媒に分散させたペースト状やスラリー状の正極合剤含有組成物を調製し(ただし、バインダは溶媒に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に、必要に応じてカレンダー処理を施す工程を経て製造される。ただし、正極は、前記の製造方法で製造されたものに限定される訳ではなく、他の方法で製造したものであってもよい。
なお、本発明の重合体を、非水二次電池の正極活物質と接触し得る箇所(更には、正極活物質の表面)に配置するには、例えば、前記の正極合剤含有組成物の溶媒に前記重合体を溶解させるなどして、前記重合体も含有する正極合剤含有組成物を調製し、これを用いて前記の方法により正極合剤層を形成すればよい。
このような手法によって非水二次電池の正極活物質の表面に前記重合体を存在させる場合、前記重合体の量は、前記重合体による正極活物質の保護作用をより良好に確保する観点から、正極活物質100質量部に対して、0.01質量部以上とすることが好ましく、0.05質量部以上とすることがより好ましい。ただし、非水二次電池内の前記重合体の量が多すぎると、コストを増大させて電池の生産性低下を引き起こしたり、イオン伝導度の低下や内部抵抗の増大を引き起こして電池特性を低下させたりする虞がある。よって、非水二次電池の正極活物質の表面に前記重合体を存在させる場合には、正極活物質100質量部に対して、前記重合体の量を、10質量部以下とすることが好ましく、5質量部以下とすることがより好ましい。
また、正極には、必要に応じて、非水二次電池内の他の部材と電気的に接続するためのリード体を、常法に従って形成してもよい。
正極合剤層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり10〜100μmであることが好ましい。また、正極合剤層の組成としては、例えば、正極活物質の量が60〜95質量%であることが好ましく、バインダの量が1〜15質量%であることが好ましく、導電助剤の量が3〜20質量%であることが好ましい。
負極には、例えば、負極活物質およびバインダ、更には必要に応じて導電助剤を含有する負極合剤からなる負極合剤層を、集電体の片面または両面に有する構造のものや、負極活物質からなる箔で構成されたものなどが使用できる。
負極活物質には、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの、リチウムを吸蔵、放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物が用いられる。また、Si、Sn、Ge、Bi、Sb、Inなどの元素を含む単体、化合物およびその合金、リチウム含有窒化物、または酸化物などのリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物、もしくはリチウム金属やリチウム/アルミニウム合金、更にはLiTi12で表されるようなTi酸化物も負極活物質として用いることができる。
また、負極のバインダおよび導電助剤には、正極に使用し得るものとして先に例示したものと同じものが使用できる。
負極に集電体を使用する場合、その集電体としては、銅製やニッケル製の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、銅箔が用いられる。この負極集電体は、高エネルギー密度の電池を得るために負極全体の厚みを薄くする場合、厚みの上限は30μmであることが好ましく、機械的強度を確保するために下限は5μmであることが望ましい。
負極は、例えば、負極活物質およびバインダ、更には必要に応じて使用される導電助剤を、NMPや水などの溶剤に分散させたペースト状やスラリー状の負極合剤含有組成物を調製し(ただし、バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に、必要に応じてカレンダー処理を施す工程を経て製造される。また、負極活物質が前記の各種合金やリチウム金属など場合には、それらの箔を単独、もしくは集電体上に負極剤層として積層して、負極とすることもできる。ただし、負極は、これらの製造方法で製造されたものに限定される訳ではなく、他の方法で製造したものであってもよい。
また、負極には、必要に応じて、リチウム二次電池内の他の部材と電気的に接続するためのリード体を、常法に従って形成してもよい。
負極合剤層を有する負極の場合、負極合剤層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり10〜100μmであることが好ましい。また、負極合剤層の組成としては、例えば、負極活物質を80.0〜99.8質量%とし、バインダを0.1〜10質量%とすることが好ましい。更に、負極合剤層に導電助剤を含有させる場合には、負極合剤層における導電助剤の量を0.1〜10質量%とすることが好ましい。
セパレータは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレートや共重合ポリエステルなどのポリエステル;などで構成された多孔質膜であることが好ましい。なお、セパレータは、100〜140℃において、その孔が閉塞する性質(すなわちシャットダウン機能)を有していることが好ましい。そのため、セパレータは、融点、すなわち、JIS K 7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解温度が、100〜140℃の熱可塑性樹脂を成分とするものがより好ましく、ポリエチレンを主成分とする単層の多孔質膜であるか、ポリエチレンとポリプロピレンとを2〜5層積層した積層多孔質膜などの多孔質膜を構成要素とする積層多孔質膜であることが好ましい。ポリエチレンとポリプロピレンなどのポリエチレンより融点の高い樹脂を混合または積層して用いる場合には、多孔質膜を構成する樹脂としてポリエチレンが30質量%以上であることが望ましく、50質量%以上であることがより望ましい。
このような樹脂多孔質膜としては、例えば、従来から知られている非水二次電池などで使用されている前記例示の熱可塑性樹脂で構成された多孔質膜、すなわち、溶剤抽出法、乾式または湿式延伸法などにより作製されたイオン透過性の多孔質膜を用いることができる。
前記の正極と前記の負極とは、前記のセパレータを介して重ね合せて構成した積層体(積層電極体)や、更にこの積層体を渦巻状に巻回した巻回電極体として、非水二次電池に使用される。
非水電解液には、電解質塩を有機溶媒に溶解させた溶液を使用することができる。溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、燐酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトンなどの非プロトン性有機溶媒が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、これらの2種以上を併用してもよい。また、アミンイミド系有機溶媒や、含イオウまたは含フッ素系有機溶媒なども用いることができる。
非水電解液に係る電解質塩としては、リチウムの過塩素酸塩、有機ホウ素リチウム塩、トリフロロメタンスルホン酸塩などの含フッ素化合物の塩、またはイミド塩などが好適に用いられる。このような電解質塩の具体例としては、例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、LiCSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO)3、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここで、Rfはフルオロアルキル基を表す。〕などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、これらの2種以上を併用してもよい。これらの中でも、LiPFやLiBFなどが、充放電特性が良好なことからより好ましい。これらの含フッ素有機リチウム塩はアニオン性が大きく、かつイオン分離しやすいので前記溶媒に溶解しやすいからである。非水電解液中における電解質塩の濃度は特に限定されないが、通常0.5〜1.7mol/Lである。
また、電池の安全性や充放電サイクル性、高温貯蔵性といった特性を向上させる目的で、ビニレンカーボネート類、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼンなどの添加剤を、非水電解液に適宜加えることもできる。
また、非水電解液には、公知のゲル化剤を添加してゲル状としたもの(ゲル状電解質)を用いることもできる。
非水二次電池において、本発明の重合体を電解質である非水電解液中に取り込ませるには、非水電解液に前記重合体を溶解させればよい。この場合、前記重合体の使用による作用(正極活物質表面に吸着することによる保護作用や、非水電解液のイオン伝導度向上作用)をより良好に発揮させる観点から、非水電解液における前記重合体の濃度を、0.01質量%以上とすることが好ましく、0.1質量%以上とすることがより好ましい。ただし、非水電解中における前記重合体の量が多すぎると、非水電解液の粘度が上昇してイオン伝導性が低下する虞がある。よって、非水電解液における前記重合体の濃度は、20質量%以下とすることが好ましく、10質量%以下とすることがより好ましく、5質量%以下とすることが更に好ましい。
また、本発明の二次電池において、前記重合体を導入するにあたっては、前記の各手法の他に、二次電池内部の電解質と接触し得る箇所(例えば、外装体の内壁)に、前記重合体を溶媒に溶解して調製した塗液を塗布し、乾燥するなどして、前記重合体の皮膜を形成しておく方法を採用することもできる。この場合、前記皮膜が電解質(非水電解液)中に溶出して、電解質のイオン伝導度向上成分として作用したり、更に正極活物質表面に吸着して保護剤として作用したりする。
本発明の二次電池は、従来から知られている二次電池が用いられている各種用途と同じ用途に適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
磁性攪拌器、加熱油浴、滴下装置、冷却管および窒素導入口を備えた100mlの三つ口反応フラスコに、ポリビニルアルコール(クラレ社製「PVA105」)0.30g、およびジメチルアセトアミド(和光純薬工業社製)20mlを入れ、攪拌しながら油浴を100℃に加熱してポリビニルアルコールを溶解した。油浴を外して室温まで放冷した三つ口反応フラスコ内に、ピリジン4mlに1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホン酸無水物(該ジスルホン酸の五酸化リンによる脱水縮合などの常法により得られる)2.9gを混合した溶液を滴下し、滴下終了後1時間撹拌を継続した。その後、三つ口反応フラスコ内に水70μlを加えて20分攪拌し、更に水酸化リチウム1水和物0.5gを加えて溶解した後、1N水酸化リチウム水溶液を当量まで加えた。
このようにして得られた三つ口反応フラスコ内の溶液をテトラヒドロフラン(和光純薬工業社製)300mlに滴下して沈殿させ、回収した沈殿をテトラヒドロフランで洗浄後エタノール10mlを加えて溶解し、沈殿化を繰り返した。最終的に得られた沈殿を水に溶解した後凍結乾燥して重合体を得た。収率は40%であった。
得られた重合体は、主鎖がポリビニルアルコールの主鎖由来のものであり、また、前記一般式(1)で表されnが3でMがLiである構造部分と、前記構造部分と主鎖との間にエステル基とを含有するペンダント基を有するものである。更に、重合体に導入されたペンダント基の量は、主鎖を構成するビニルアルコール単位に対して約80モル%であった。また、前記重合体の数平均分子量は、約5万であった。
正極活物質であるニッケル・コバルト・マンガン酸リチウム(ニッケルとコバルトとマンガンとの原子比が5:2:3):47質量部、導電助剤であるカーボン:1質量部、バインダであるPVDF:2質量部、および前記重合体:0.1質量部を、NMPを溶媒として混合して正極合剤含有組成物を調製した。この正極合剤含有組成物を、厚みが15μmのアルミニウム箔の片面に、アルミニウム箔の露出部が一部に残るように塗布し、乾燥およびカレンダー処理を行って、厚みが約75μmの正極合剤層を有する正極を得た。この正極を、集電体の露出部を含めて、直径13mmの円形に打ち抜いた。
前記の正極と、四角形のステンレス板の片面に金属リチウムを貼りつけた負極(リチウム厚み0.5mm、サイズ20×17mm)とを、セパレータ(厚みが18μmのPE製多孔質膜および不織布を重ねたもの)を介して重ねて外装体に挿入し、更に非水電解液(ジエチルカーボネートにLiPFを1Mの濃度で溶解させた溶液)を前記外装体内に注入した後、前記外装体を封止して、非水二次電池(リチウムイオン二次電池)を作製した。
比較例1
前記重合体を添加しなかった以外は実施例1と同様にして調製した正極合剤含有組成物を使用し、実施例1と同様にして正極を作製した。そして、この正極を用いた以外は、実施例1と同様にして非水二次電池を作製した。
実施例1および比較例1の非水二次電池について、LSV(リニア・スイープ・ボルタンメトリー)測定を行ったところ、比較例1では約5Vから分解電流が観測されたのに対し、実施例1では約6Vから弱い分解電流が観測され、高い耐電圧特性を示すことが確認された。
前記の結果から明らかなように、前記重合体を含有する正極合剤含有組成物を用いて作製することで、正極活物質の表面に前記重合体を存在させた正極を有する実施例1の非水二次電池は、前記重合体を用いていない比較例1の電池に比べて、耐電圧性が高い。これは、非水電解液溶媒(有機溶媒)中でのイオン解離性に優れ、かつ耐酸化性に優れる前記重合体が、イオンの挿入、脱離を阻害することなく正極活物質を保護することで、正極と非水電解液との反応による非水電解液成分の分解、劣化が良好に抑制されたためであると推測される。

Claims (8)

  1. 複数のペンダント基を有する重合体であって、
    前記ペンダント基は、スルホン酸基またはその塩と、前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基とで構成されており、
    前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基が、炭化水素基であるか、パーフルオロカーボン基であるか、炭化水素基とエステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されているか、またはパーフルオロカーボン基とエステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されており、
    前記スルホン酸基またはその塩の有するイオウは、前記炭化水素基またはパーフルオロカーボン基の有する炭素と直接結合しており、
    前記スルホン酸基またはその塩と主鎖との間に介在する基が、炭化水素基であるか、または炭化水素基とエステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されている場合には、前記炭化水素基の有する炭素のうち、少なくとも、前記スルホン酸基またはその塩の有するイオウのα位またはβ位に位置する炭素には、フッ素が結合していることを特徴とする重合体。
  2. ペンダント基が、下記一般式(1)で表される構造部分を有している請求項1に記載の重合体。
    Figure 2013196821
    前記一般式(1)中、nは1〜20の整数であり、Mは水素、金属またはアンモニウムである。
  3. 主鎖が、炭化水素基で構成されているか、パーフルオロカーボン基で構成されているか、炭化水素基とエステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されているか、またはパーフルオロカーボン基とエステル基およびカーボネート基のうちの少なくとも一方とで構成されている請求項1または2に記載の重合体。
  4. 二次電池内で使用される請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池。
  5. 正極活物質を含有する正極、負極、セパレータおよび電解質を有する二次電池であって、請求項1〜4のいずれかに記載の重合体を含有することを特徴とする二次電池。
  6. 重合体が、電解質または正極活物質と接触する箇所に配置されているか、電解質中に取り込まれている請求項5に記載の二次電池。
  7. 重合体が、正極活物質の表面に存在している請求項5または6に記載の二次電池。
  8. 電解質が非水電解質である請求項5〜7のいずれかに記載の二次電池。
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