JP2013195886A - 光学走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、アクチュエータが大きく振幅変動する場合に限り破壊に至るのを防止する破壊防止部を備えた光学走査装置を提供することを目的とする。
【解決手段】この目的を達成するために本発明は、光束を射出する光源2と、光源2から射出される光束を反射するミラー部10を所定の方向へ走査するアクチュエータ4と、アクチュエータ4上に、アクチュエータ4の振幅量を検出する電極を有した検出部と、アクチュエータ4と接続されアクチュエータ4の駆動を制御する駆動制御部とを有し、駆動制御部は、アクチュエータ4の駆動条件を記録する記録部5と、駆動信号を生成する生成部8を備え、振幅量の累積量を演算し、累積量が所定の値を超えたときに駆動信号を減少させる破壊防止部7を備えた構成としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーダや表示装置などに用いる光学走査装置に関する。
レーザやLEDなどの光源から射出した光束を、互いに直交する二軸方向に走査する投影型の光走査装置が実用化されている。これらの光走査装置は、光源と、アクチュエータ、アクチュエータの駆動を制御する駆動制御回路、およびアクチュエータの駆動状態を検出する検出部とから構成されている。アクチュエータは、ミラー部と、動作軸回りに回動させる駆動部とを有しており、駆動部の回動によりミラー部に照射される光を反射し、投影面上で走査する。この場合、駆動制御回路は検出部によって検出した信号に基づき駆動信号を制御しアクチュエータの振幅を所定値に調整する。この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特許第4701907号公報
従来の駆動制御回路において、ノイズや外乱を駆動制御回路が過剰な駆動信号としてアクチュエータに与えてしまう場合、アクチュエータが過剰に振動して、振動限界を超えて破壊に至ることがあった。例えば特許文献1に記載の制御方法はフォトダイオードを用いてアクチュエータの振幅を光学的に検出し、最大振幅量が増大する割合を示す増幅率と、増幅率の臨界値に応じてミラーの駆動を停止するアクチュエータの破壊防止回路が提案されている。この駆動制御回路はアクチュエータが大きく振幅変動する場合に限り破壊に至るのを防止する目的で構成されている。
一方で、アクチュエータは環境温度の変化や光源からの光の入射によって特性変化する場合には累積的に微少な振幅変化が起こるため、前述のような増幅率を用いた破壊防止回路では所定の臨界値に到達せず、アクチュエータが破壊限界に至ることが考えられる。逆に、増幅率の変化量で破壊防止を目的とし、臨界値を十分小さく設定する場合には通常のアクチュエータ動作で容易に臨界値に到達してしまい、正常なアクチュエータも駆動できなくなるため、増幅率を用いた破壊防止回路はアクチュエータに緩やかな振幅変化が起こる場合に破壊を防止することができない課題を有している。加えて、検出部にフォトダイオードを用いるため、アクチュエータの振幅を直接検出しているわけではなく、フォトダイオードの応答性、外乱影響によって誤検出する場合が考えられる。また、検出部の配置により光学走査装置のサイズが大きくなる。
そこで本発明は上記課題を解決するためのものであり、温度変化等によるアクチュエータの特性が緩やかな振幅量の変化時に破壊を防止する小型な光学走査装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために、光束を射出する光源と、光源から射出される光束を反射するミラー部を所定の方向へ走査するアクチュエータと、アクチュエータ上に、アクチュエータの振幅量を検出する電極を有した検出部と、アクチュエータと接続されアクチュエータの駆動を制御する駆動制御部とを有し、駆動制御部は、アクチュエータの駆動条件を記録する記録部と、駆動信号を生成する生成部を備え、振幅量の累積量を演算し、累積量が所定の値を超えたときに駆動信号を減少させる破壊防止部を備えた構成としたことを特徴としている。
上記構成により、アクチュエータの検出信号に基づき、累積的な振幅量の変化からアクチュエータの破壊を防止することができる。
本発明の実施の形態1における光学走査装置の構成図 同第一駆動部がミアンダ形状のアクチュエータの斜視図 同第一駆動部が音叉形状のアクチュエータの斜視図 同光学走査装置の検出電極の拡大図 (a)単信号検出部による信号出力結果を示す図、(b)差動信号検出部による信号出力結果を示す図 (a)同光学走査装置の駆動信号特性を示す図、(b)同光学走査装置の検出信号特性を示す図 (a)同光学走査装置の駆動信号特性を示す図、(b)同光学走査装置の検出信号特性を示す図 同光学走査装置の破壊防止部の制御のフローチャート 本発明の実施の形態2の光学走査装置の破壊防止部の制御のフローチャート 累積的な振幅量θHと試行回数Nの関係の模式図 本発明の実施の形態3における光学走査装置の構成図 同光学走査装置の破壊防止部の制御のフローチャート (a)、(b)同光学走査装置における走査角量と光強度の関係を示す図 本発明の実施の形態4の光学走査装置の破壊防止部の制御のフローチャート 本発明の実施の形態4における光学走査装置の構成図 同第一駆動部がミアンダ形状のアクチュエータの斜視図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態1における光学走査装置1の構成図である。本発明の実施の形態1の光学走査装置1は光源2と、駆動制御回路3と、アクチュエータ4とを有している。駆動制御回路3はあらかじめ記録された所定の周期信号として周波数と、振幅と、位相を記録する記録部5と、後述の第1検出部6によって得られる検出信号から累積的な振幅量を算出し、破壊限界を判定し、累積的な振幅量があらかじめ設定した破壊限界よりも大きい場合に駆動信号を調整する手段を有する破壊防止部7と、破壊防止部7によって調整した駆動信号を生成する生成部8とからなる。生成部8により、生成された駆動信号でアクチュエータ4の第1の駆動部9を駆動する。アクチュエータ4は駆動制御回路3によって生成された駆動信号に応じて第一軸の周りに回動させる第1の駆動部9を有し、アクチュエータ4に配置されたミラー部10は第1の駆動部9に応じて第一軸方向に回動し、ミラー部10の第一軸回動に応じた変位量を検出するための第1検出部6が配置され、第1検出部6によって得られた変位量の信号は駆動制御回路3の破壊防止部7に接続される。
図2は本実施の形態におけるアクチュエータ4の斜視図である。図2に示すアクチュエータ4は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いてシリコン(Si)基板上に形成されたものであり、光源からの光を反射するミラー部10と第一軸11方向へミラー部10を駆動させる少なくとも1つ以上の駆動電極12を有した第1の駆動部9と、第1の駆動部9の変位に応じてミラー部10の変位を検出する少なくとも1つ以上の検出電極13を有した第1検出部6で構成されている。第1の駆動部9はSi基板上の上部に下部電極を備え、下部電極の上部に圧電体を備え、圧電体の上部に上部電極を備えた駆動電極によって構成されている。第1の駆動部9の上下電極間に一定周波数の電圧を印加することにより、逆圧電効果を利用して第一軸11周りに第1の駆動部9を回動させることができる。
第1の駆動部9の一端はミラー部10と接続され、図2に示す第一軸11まわりにミラー部10を回動させ、第1の駆動部9の他端は枠体14と接続される。ここで、第1の駆動部9は一定の長さ毎に梁を複数回折り返した、ミアンダ形状をしている。第1の駆動部9の梁をミアンダ形状とすることで、隣接する駆動梁に逆位相の電界を印加することにより隣接する駆動梁は互いに逆方向に変位し、各梁部の変位を重畳し、中心のミラー部10の変位量を大きくすることができるため、実質的に梁を長くする効果を得ることができる。
なお、本実施の形態では、1つのアクチュエータ4で第一軸11駆動が可能なミアンダ形状のアクチュエータ4の一例を用いたが、これに限定するものではなく、図3に示す第1の駆動部が音叉形状のアクチュエータ4を用いても同様の効果が得られる。音叉形状の第1の駆動部15は、枠体14に一端が接続された第一の支持部16と、第一の支持部16の他端に接続された第一のアーム17aと第二のアーム17bと、一端が第一の支持部16に接続され、他端がミラー部10に接続されたトーションバー18a、18bによって構成されている。第一のアーム17aと第二のアーム17bは、Si基板上の上部に下部電極を備え、下部電極の上部に圧電体を備え、圧電体の上部に上部電極を備えた駆動電極によって構成されている。第一のアーム17aと第二のアーム17bの上下電極間に逆位相の一定周波数の電圧を印加することにより、第一のアーム17aと第二のアーム17bが逆方向に撓み振動し、この撓み振動により、支持部およびトーションバー18a、18bが捩れ変位を起こし第一軸11周りに第1の駆動部9を回動させることができる。
なお、本実施の形態では、アクチュエータ4は電気的な駆動信号をアクチュエータ4の変位に変換するため逆圧電効果を用いた圧電アクチュエータ4を用いて説明をするが、これに限定するものではなく、静電気力を用いた静電アクチュエータや、電磁アクチュエータを用いても同様の効果を発揮する。
本実施の形態における検出部を図4の斜視図を用いて説明する。図4に示す第1検出部6はアクチュエータ4の第1の駆動部9に第1の駆動部9とは独立して形成され、Si基板上に下部電極、圧電体、上部電極を備えた検出電極13から構成されている。図4は、第1の駆動部9によって駆動する第1の駆動部9の梁の動作に応じて、同一方向へ変位する梁上に電極を設け、ひとつなぎの電極構成としている。第1検出部6は各梁部の動作に応じて圧電効果を利用して、電極間に電荷を出力するため、変位量を電気信号として得ることができる。また、第1検出部6をひとつなぎとするため大きな検出電荷量を得ることが可能となり、検出回路での増幅を低減することができるため、回路規模の小型化が可能であると共に、アクチュエータ4上に第1検出部6を設ける一体構造とすることで光学走査装置1全体の小型化を実現している。図4は第1検出部6のその他の実施例を示しており、互いに逆方向に変位する梁部に第1検出部6a、6b、6cを独立して設け、第1検出部6a、6cは同一方向へ変位する信号を、第1検出部6bは逆位相の変位する信号を検出することが可能となる。同一方向に変位する検出信号を足し合わせ、逆位相の検出信号を用いて、検出信号をインスツルメンテーションアンプ等で差動増幅することで必要な信号成分を増幅し、同位相方向に現れるノイズ成分等の不要な信号を打ち消しあうため、検出する変位量信号のS/N比を改善することができる。図5(a)は同位相の信号のみを用いた場合の検出信号、図5(b)は逆位相の信号から差動増幅した場合の検出信号の結果を示しており、どちらの検出信号もノイズフロアは同程度であるが、差動化することで検出信号成分のみを増幅することが可能となり、S/N比が上昇していることがわかる。
なお、差動信号の取得による同様の効果は逆位相の信号検出部を用いることで実現でき、ミアンダ型のアクチュエータ4以外に図3の音叉型のアクチュエータ4を用いても検出信号が互いに逆相となれば実現可能である。
上記構成の光学走査装置1において、本発明のポイントである、駆動制御回路3における破壊防止部7について説明する。
図6(a)、図6(b)は、アクチュエータ4の駆動周波数を30kHz、アクチュエータ4の破壊限界触れ角を13degとしたときの光学走査装置1の駆動特性を示しており、図6(a)が駆動制御回路3による駆動信号特性、図6(b)がアクチュエータ4から得られる検出信号特性を示している。本発明の駆動制御回路3は起動処理時に、記録部5にあらかじめ記録されたアクチュエータ4の駆動周波数、波形、振幅、位相を読み出し、定常駆動条件となるよう破壊防止部7が演算を開始する。第一軸11の駆動信号は駆動周波数を30kHz、波形を正弦波とすれば、図6に示すように駆動電圧は0から始まり、30kHzの正弦波信号を単調増加する。アクチュエータ4に印加する駆動電圧に応じて、アクチュエータ4の第1の駆動部9が振動し、ミラー部10が回動を開始する。ミラー部10の回動と同時にアクチュエータ4に設けた第1検出部6からは駆動に応じた所定の振幅量θHが電気信号として出力され、駆動制御回路3の破壊防止部7に入力される。記録部5には予め第一軸11の所望の振幅量θHを目標値として記録しておき、破壊防止部7は検出部から検出した振幅量θHが目標値11degになるまで駆動電圧を調整する。振幅量θHが目標値11degとなった場合、駆動信号の増加を止め、アクチュエータ4は定常駆動条件に達する。
ここで、定常駆動しているアクチュエータ4に対して環境温度の変化や、アクチュエータ4に入射する光強度の変化により、アクチュエータ4の振幅量θHが緩やかに増加し始め、振幅量θHの微少な変化が累積されることにより、振幅量θHがアクチュエータ4の破壊限界触れ角に達することが考えられる。図7(a)、図7(b)は定常状態に達して駆動するアクチュエータ4に環境温度や入射光強度等の変化によって振幅量が変化し、破壊限界にいたる特性変化を示しており、図7(a)は駆動信号特性、図7(b)は検出信号特性を示している。定常駆動条件下でアクチュエータ4を駆動していても、アクチュエータ4の温度依存性等で振幅量θHが緩やかに上昇し、アクチュエータ4の破壊限界触れ角の13degに至ることが考えられる。このようなアクチュエータ4の振幅量θHの変化において振幅量θHの増幅率は低く、従来から開示されているような手法での破壊防止が困難である。
そこで、温度変化等によるアクチュエータ4の微少な振幅量θHの変化が累積しアクチュエータ4の破壊に至るときでも、アクチュエータ4の振幅量θHが破壊限界に到達することなく、駆動信号を調整する必要があり、本発明の破壊防止部7を適用することによりこれを可能にする。
本発明における破壊防止部7の効果について図8のフローチャートを用いて説明する。図8に示す破壊防止部7の動作は、前述の定常駆動条件となるよう、起動処理として駆動信号0から振幅量θHを増加させ、検出部によって得られる振幅量θH(i)を算出してアクチュエータ4の振幅量θHの目標値であるθH(i)=11degとなるまで振幅調整を繰り返す。ここで、設計したアクチュエータ4の破壊限界触れ角はθmax=13degであり、アクチュエータ4の振幅量θHの目標値である定常駆動条件を0.85θmaxとしている。アクチュエータ4の振幅量θH(i)が定常駆動条件に達した場合、駆動信号の振幅制御を解除し、試行回数n、自然数iを用いて式(1)で表される累積的な振幅量θSH(n)を導出するフローを開始する。
Figure 2013195886
式(1)は試行回数nに応じて累積的な振幅量θSH(n)を導出し、温度依存性等で緩やかに変化する振幅量を常に監視する。このため、アクチュエータ4の振幅量θSH(n)が破壊限界触れ角に至るか否かを評価することが可能となる。記録部5には予めアクチュエータ4へ入力する駆動信号を減少させる基準となる破壊限界防止の閾値を記録しておく。累積的な振幅量θSH(n)は演算の度に破壊限界防止の閾値以上か否かを判定し、閾値以上となった場合に破壊防止部7は駆動信号を減少させ、θSH(n)が定常駆動条件となるよう調整する。この場合、破壊限界防止の閾値はθmaxに対して0.9θmax=11.7degとし、累積的な振幅量θSH(n)が閾値よりも小さい場合は再びθSH(n)の算出ステップを繰り返す。本実施の形態によれば、定常駆動条件下において環境温度等が変化し、アクチュエータ4の振幅量θH(i)が変化しても、累積的な振幅量の変化を常に監視することでアクチュエータ4が破壊に至るのを防止する効果を発揮する。
なお、本実施の形態において、アクチュエータ4の定常駆動条件を0.85θmax、破壊限界防止の閾値を0.9θmaxとしたが、これに限定するものではなく、光学走査装置1に応じて設定可能であり、定常駆動条件<破壊限界<θmaxが成り立つならばどのような値を設定しても同様の効果を発揮するものである。
なお、本実施の形態において、算出する累積的な振幅量θSH(n)が閾値よりも大きい場合、アクチュエータ4の駆動信号を定常駆動条件となるよう調整したが、適用する光学走査装置1に応じて安全な設計を行えばよく、確実に信号を停止するため駆動信号を0としても同様の効果を発揮するものである。
なお、本実施の形態において、アクチュエータ4の駆動信号を一定の数値や波形を用いて説明したが、これに限定するものではなく、任意に設定する閾値で破壊防止回路を用いれば同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における光学走査装置1は、本発明の実施の形態1と同様、光源2と、駆動制御回路3と、アクチュエータ4と、検出部を備えている。本発明の実施の形態2の光学走査装置1の構造及び動作は本発明の実施の形態1と同様であるため説明は省略し、本発明の実施の形態1と異なる点のみを図9のフローチャートを用いて説明する。
本発明の実施の形態2において、実施の形態1と異なる点は図9に示すように破壊防止部7に試行回数nをリセットする構成を加えている。ここでいうリセットとは、リセットをする規定回数N回目の演算を行った後に、試行回数nを1として置きなおし、リセットをした次の試行から試行回数を1回目、2回目、3回目…として演算を行うことを意味している。試行回数nは繰り返し演算し続けることで値が単調増加するため、構成回路の演算負荷が徐々に高くなることが考えられる。そこで、本発明の実施の形態2の破壊防止部7は、計算負荷の軽減や計算時のオーバーフローを防ぐため規定の値となる場合に試行回数nをリセットする機能を有している。このとき、リセットをするまでに演算した累積量θSH(N)を(2)式を用いて演算する。
Figure 2013195886
試行回数nをリセットした次の演算からは、累積的に演算した振幅量にリセット前の値を加えることで継続的に累積的な振幅量を得ることができるようにするため、(2)式で求めた累積量θSH(0)を用いて演算する。閾値判定に用いる累積的な振幅量を算出するための演算式である(3)式を用いて試行回数nの累積量θSH(n)を演算する。
Figure 2013195886
試行回数nは初期値を1として与え、累積的な振幅量を算出するための所定の演算を開始する。次に試行回数nがリセット規定回数に達したかどうか判定するブロック部を設け、nがリセット規定回数に達した場合はnを1にリセットするフローを設ける。本実施の形態においては、あらかじめ設定したリセット規定回数に達した場合、nはリセットするが、累積的に演算した振幅量にリセット前の値を加えることで継続的に累積的な振幅量を得ることができるようにするため、式(2)によって算出されるθSH(0)を用いている。
図10は、累積的な振幅量θHと試行回数Nの関係を模式図で示したものである。あらかじめ設定するnのリセット規定回数Nは光学走査装置1の計算負荷から決める必要があるが、ここでは一例としてN=100として累積的な振幅量θHと試行回数Nの関係を説明する。試行回数nに応じて算出されるθHから累積的な振幅量を算出する過程で、n=N=100となった場合にnをリセットしても、前回までの累積的な振幅量θ100H(0)を保持し、累積的な振幅量の算出に加えることで継続的に累積的な振幅量の変化を監視することが可能となる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3における光学走査装置1は、本発明の実施の形態2と同様、光源2と、駆動制御回路3と、アクチュエータ4と、検出部を備えていることに加え、図11に示すように光学走査装置1に光源駆動回路20を備え、駆動制御回路3に走査角出力部21を備える。本発明の実施の形態2と異なる点である走査角出力部21と、光源駆動回路20の動作についてのみを図12のフローチャートを用いて説明する。
本実施の形態における走査角出力部21は、累積的な振幅量θSH(n)に基づき、アクチュエータ4の振幅量を走査角量Sとして演算し、光学走査装置1に出力する機能を有しており、出力する走査角量は光源駆動回路20に入力する。光源2から出力される光の投影面上での強度はアクチュエータ4の走査角量Sに依存しており、光源2の出力強度が一定の場合、走査角量Sが大きければ投影面上の光強度は小さく、走査角量Sが小さければ投影面上の光強度が大きい。このため、光学走査装置1から出力する光強度を投影面上で一定に保つにはアクチュエータ4の走査角量Sに基づき、光源の出力量を適切な値に保つ必要がある。
本実施の形態の光学走査装置1は、累積的な振幅量θSH(n)を算出するフローから、走査角量Sを算出する機能を有する。走査角出力部21は累積的な振幅量θSH(n)に基づき、アクチュエータ4の駆動軸の次元から走査角を算出し、駆動制御回路3から走査角量Sとして出力するためのものである。駆動制御回路3から出力された走査角量Sは光源駆動回路20に入力され、走査角量Sに応じた光強度となるよう光源の出力を調整することが可能となる。なお、本実施の形態における走査角量Sは式(4)で与えられ、累積的な振幅量の次元に応じて積算値で得られる。
Figure 2013195886
走査角出力部21で演算した走査角量はアクチュエータ4の駆動軸の次元に合わせてアクチュエータ4の走査角量Sを検知することができる。図13は投影面上での光強度と走査角量Sの関係を示したもので、図13(a)は光強度の調整を行わない場合、図13(b)は算出した走査角量Sに応じて光源駆動回路20の光強度を調整した場合を示している。(b)のように光強度を走査角量Sに応じて調整する場合、走査面上で得られる光強度は一定に保たれ、均一な強度の光学走査装置を実現可能である。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4における光学走査装置1は、本発明の実施の形態3と同様、光源2と、光源駆動回路20と、駆動制御回路3と、アクチュエータ4と、検出部を備えている。本発明の実施の形態4の光学走査装置1の構造及び動作は本発明の実施の形態3と同様であるため説明は省略し、本発明の実施の形態3と異なる点のみを図14、図15、図16を用いて説明する。本発明の実施の形態4の本発明の実施の形態3と異なる点はアクチュエータが複数の駆動軸を有している点であり、アクチュエータを駆動する駆動制御回路3が複数の駆動信号を生成する点である。ここでは2つの駆動軸を有したアクチュエータを用いて説明する。なお、本発明の実施の形態4の効果は駆動軸が2つである場合に限られず、3つ以上の複数の駆動軸を有していても同様の効果を得ることが出来る。
本実施の形態における光学走査装置1の構成図は図15であり、アクチュエータ4の斜視図は図16である。図16において、アクチュエータ4は第一軸11方向に回動軸を持つ第1の駆動部9と、第1の駆動部9と接続された中枠24と、中枠24と接続され第一軸11と略直交した第二軸25方向に回動軸を持つ第2の駆動部22と、第1の駆動部9により回動する中枠24の変位を検出する第1検出部6と、第2の駆動部22により回動するミラー部10の変位を検出する第2検出部23を有している。本実施の形態は、アクチュエータ4に関して破壊防止部7における累積的な振幅量の算出と、第1の駆動部9、第2の駆動部22の駆動周波数に応じて異なる試行回数n、mでリセット試行回数N、Mを用いることと、走査角出力部21による走査角量の演算が駆動軸の数に応じて次元を変更していることが特徴である。
なお、本実施の形態の光学走査装置1の第1の駆動部9及び第2の駆動部22の構造は本発明の実施の形態1の第1の駆動部9と同様にミアンダ構造に形成されており、第1の駆動部9及び第2の駆動部22の動作、第1検出部6、及び第2検出部23の動作は本発明の実施の形態1と同様である。駆動制御回路3における記録部5にはアクチュエータ4の駆動軸数に応じた駆動信号があらかじめ記録されており、第一駆動周波数fHは30kHzの正弦波で、目標振幅量は11degであり、第二駆動周波数fVは60Hzののこぎり波で、目標振幅量は9degとする。
この場合、第一軸駆動に応じた第一の累積的な振幅量は試行回数nを用いて式(5)で表され、式(5)のθSH(0)はリセット試行回数Nを用いて式(6)で表される。同様に第二軸駆動に応じた第二の累積的な振幅量はm、Mを用いて式(7)、式(8)で表される。
Figure 2013195886
Figure 2013195886
Figure 2013195886
Figure 2013195886
このとき、第一軸駆動の駆動周波数fHが第二軸駆動の駆動周波数fVよりも大きくなるよう設定し、第二軸駆動における振幅量の算出試行回数1回の間に第一軸駆動における振幅量の試行回数が周波数倍に一致するように設定する。この場合、各試行回数のリセットタイミングを同一とすることで累積的な振幅量の演算タイミングを揃え計算負荷を軽減する効果が期待できる。式(8)は各軸の駆動周波数から演算するリセット回数N、Mの関係を示しており、任意のNを与えることで同期するようMを設定することができ、計算負荷の軽減と共に、各軸の累積的な振幅量の安定化を図ることが可能となる。
Figure 2013195886
また、各軸の累積的な振幅量を検出した結果は走査角出力部21においては各軸の次元に応じた走査角量を算出する機能を有する。
この場合、式(10)に示すように走査角量は第一軸11および第二軸25に駆動するアクチュエータ4の累積的な振幅量の積算値で算出する。
Figure 2013195886
本発明の実施の形態3においては1次元方向のみの走査角量であったが、本実施の形態は駆動軸数に応じた次元の走査角量を算出しており、光学走査装置1の光源駆動回路20による投影面上の光強度を一定に調整する格別な効果を発揮するものである。
本発明の光学走査装置は、アクチュエータが大きく振幅変動する場合に限り破壊に至るのを防止する破壊防止部を備えており、レーダや表示装置に利用することができる。
1 光学走査装置
2 光源
3 駆動制御回路
4 アクチュエータ
5 記録部
6、6a、6b、6c 第1検出部
7 破壊防止部
8 生成部
9、15 第1の駆動部
10 ミラー部
11 第一軸
12 駆動電極
13 検出電極
14 枠体
16 第一の支持部
17a 第一のアーム
17b 第二のアーム
18a、18b トーションバー
20 光源駆動回路
21 走査角出力部
22 第2の駆動部
23 第2検出部
24 中枠
25 第二軸

Claims (9)

  1. 光束を射出する光源と、
    前記光源から射出される光束を反射するミラー部を所定の方向へ走査するアクチュエータと、
    前記アクチュエータ上に、前記アクチュエータの振幅量を検出する電極を有した検出部と、
    前記アクチュエータと接続され前記アクチュエータの駆動を制御する駆動制御部とを有し、
    前記駆動制御部は、
    前記アクチュエータの駆動条件を記録する記録部と、
    駆動信号を生成する生成部を備え、
    前記振幅量の累積量を演算し、前記累積量が所定の値を超えたときに駆動信号を減少させる破壊防止部を備えたことを特徴とする光学走査装置。
  2. 前記累積量は、
    前記累積量をθSH(n)、前記振幅量をθH(i)、前記演算の試行回数をnとしたときに
    Figure 2013195886
    で表されることを特徴とした請求項1に記載の光学走査装置。
  3. 前記累積量θSH(n)は、
    前記演算の試行回数をn、所定の試行回数をNとしたとき、
    前記破壊防止部は、
    n=Nとなったとき、前記累積量θSH(n)を、
    Figure 2013195886
    として演算し、
    n=1とおきなおし、
    次の累積量θSH(n)の演算から
    Figure 2013195886
    として演算し、
    以降も同様に演算することを特徴とする請求項2に記載の光学走査装置。
  4. 光束を射出する光源と、
    前記光源から射出される光束を反射するミラー部と一端で接続され前記ミラー部を第1の周波数で走査する第1の駆動部と、
    前記第1の駆動部の他端と接続された支持部と、
    前記第1の駆動部と略直交する方向で前記支持部と接続され前記支持部を第2の周波数で走査する第2の駆動部を有するアクチュエータと、
    前記アクチュエータ上に、前記第1の駆動部の第1振幅量を検出する第1電極を有した第1検出部と、前記第2の駆動部の第2振幅量を検出する第2電極を有した第2検出部と、
    前記アクチュエータと接続され前記アクチュエータの駆動を制御する駆動制御部とを有し、
    前記駆動制御部は、
    前記アクチュエータの駆動条件を記録する記録部と、
    演算結果に基づいて駆動信号を生成する生成部と、
    前記第1振幅量の第1累積量及び第2振幅量の第2累積量を演算し、前記第1、第2累積量が所定の値を超えたときに駆動信号を減少させる破壊防止部を備えたことを特徴とする光学走査装置。
  5. 前記第1累積量及び第2累積量は、
    前記第1累積量をθSH(n)、前記第2累積量をθSV(m)、前記第1振幅量をθH(i)、前記第2振幅量をθV(i)、前記第1の振幅量の演算の試行回数をn、前記第2の振幅量の演算の試行回数をmとしたときに
    Figure 2013195886
    Figure 2013195886
    で表されることを特徴とした請求項4に記載の光学走査装置。
  6. 前記第1累積量θSH(n)及び前記第2累積量をθSV(m)は、
    前記第1の振幅量の演算の試行回数をn、前記第1の振幅量の演算の所定の試行回数をN、
    前記第2の振幅量の演算の試行回数をm、前記第2の振幅量の演算の所定の試行回数をMとしたとき、
    前記破壊防止部は、
    n=Nとなったとき、前記累積量θSH(n)を、
    Figure 2013195886
    として演算し、
    m=Mとなったとき、前記累積量θSV(m)を、
    Figure 2013195886
    として演算し、
    n=1、m=1とおきなおし、
    次の累積量θSH(n)の演算から
    Figure 2013195886
    として演算し、
    次の累積量θSV(m)の演算から
    Figure 2013195886
    として演算し、
    以降も同様に演算することを特徴とする請求項5に記載の光学走査装置。
  7. 前記第2の振幅量の演算の所定の試行回数をMは、
    前記第1の駆動部の駆動周波数をfH、前記第2の駆動部の駆動周波数をfVとしたとき、
    Figure 2013195886
    で表される関係であることを特徴とする請求項6に記載の光学走査装置。
  8. 前記駆動制御部は、
    前記アクチュエータの走査角度を制御する走査角出力部を有していることを特徴とする請求項1〜7に記載の光学走査装置。
  9. 前記アクチュエータは互いに逆位相の電圧を印加される第1の梁と第2の梁を少なくとも有し、
    前記検出部は、
    前記第1の梁と前記第2の梁から互いに逆位相の信号を検出することを特徴とする請求項1〜8に記載の光学走査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016118603A (ja) * 2014-12-19 2016-06-30 株式会社Jvcケンウッド 画像表示装置及び画像補正方法
JP2017146624A (ja) * 2017-05-18 2017-08-24 株式会社リコー 位置検出装置と映像機器

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