JP5884577B2 - 光スキャナ - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ等の光を走査する光スキャナの駆動を開始するときに、光スキャナを駆動する駆動部に対して供給される交流電圧を制御する駆動開始方法を決定する決定方法と、光スキャナの駆動方法と、光スキャナとに関する。
現在、揺動するミラーによりレーザ光などの光を走査する光スキャナが知られている。光スキャナにおいて、駆動部に対して電圧が印加されることで、ミラーは揺動する。ミラーを周期的に揺動するために、駆動部に対して交流電圧が印加される。
ミラーを保持する捩り梁の共振を利用し、共振周波数にて共振駆動される光スキャナも知られている。共振周波数に対応する周波数の交流電圧が駆動部に対して印加された場合、光スキャナは、共振駆動する。共振駆動される光スキャナの中には、非線形特性を示すものも知られている。例えば、特許文献1に記載の光スキャナでは、非線形特性の例として、駆動電圧が変化した場合に共振周波数が変化する。
特開2011−133728号公報
光スキャナを駆動する場合、駆動を開始してからミラーの振幅が安定するまでに、ある程度の立ち上がり時間が必要になる。なお、立ち上がり時間の定義は後述する。光スキャナを用いた装置に電源を投入して利用可能になるまでの待ち時間を短くするためには、この立ち上がり時間は短い方が望ましい。
今現在、この立ち上がり時間を短くするという観点の研究は、ほとんど知られていない。そのため、例えば、立ち上がり時間を短くするために、どのように光スキャナの駆動を開始したらよいかという知見は、殆ど知られていない。
共振駆動が可能な光スキャナの場合、共振周波数にて駆動を行うため、駆動の開始時点から、共振周波数に等しい周波数の交流電圧を印加する方法が考えられる。しかし、例えば非線形特性を示す光スキャナの場合、共振周波数は振幅の大きさ、換言すれば、交流電圧の電圧値に伴い変動する。従って、非線形特性を示す光スキャナにおいて、立ち上がり時間を短くするために、どのように光スキャナの駆動を開始したらよいかは不明である。
本発明は、非線形特性を示す光スキャナの駆動開始時の立ち上がり時間を短縮するための駆動開始方法を決定する決定方法と、光スキャナの駆動方法と、光スキャナとを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一側面は、共振駆動が可能であって振幅に応じて共振周波数が変化する非線形特性を示す光スキャナの駆動を開始するときに、前記光スキャナを駆動する駆動部に対して供給される交流電圧を制御する駆動開始方法を決定する決定方法であって、前記駆動部に対して、前記光スキャナが共振駆動された状態における振幅である共振振幅が所望の振幅より小さくなる第1電圧値を有する前記交流電圧の供給を開始する供給開始ステップと、前記供給開始ステップの後に、駆動される前記光スキャナによって走査される光を検出する光検出ステップと、前記光検出ステップの検出結果に基づいて、少なくとも前記光スキャナの振幅を決定する振幅決定ステップと、前記交流電圧の周波数を変更した状態で、前記光検出ステップと前記振幅決定ステップを実行することで、前記第1電圧値における前記光スキャナの共振周波数と前記共振振幅とを決定する第1決定ステップと、前記交流電圧の電圧値を前記第1電圧値よりも大きな第2電圧値に変更した状態で、前記光検出ステップと前記振幅決定ステップを実行することで、前記第2電圧値における前記光スキャナの共振周波数と前記共振振幅とを決定する第2決定ステップと、前記第2決定ステップにおいて決定された前記共振振幅が、前記所望の振幅以上が否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップにて前記共振振幅が前記所望の振幅以上と判断された場合に、前記光スキャナの駆動を開始するときに、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における前記共振周波数に向う方向に前記周波数を変更すると決定する駆動開始決定ステップと、を備えることを特徴とする決定方法である。
前述したように、非線形特性を示す光スキャナの中には、振幅に応じて共振周波数が変化する光スキャナが存在する。今、共振駆動時に所望の振幅を得るために必要な交流電圧の電圧を、第2電圧値とする。この第2電圧値における共振周波数に等しい駆動周波数で、非線形特性を示す光スキャナの駆動が開始される。光スキャナのミラーが静止状態から駆動される場合、振幅はゼロから増大する。即ち、非線形特性を示す光スキャナの場合、駆動を開始してから振幅が増大するに従い、共振周波数が変化する。これは、駆動開始直後にミラーの振幅が開始されるときの光スキャナの共振周波数と、第2電圧値における共振周波数とが異なることを意味する。駆動開始時から第2電圧値における共振周波数に等しい駆動周波数にて光スキャナが駆動される場合、駆動開始直後の状態において、駆動周波数と共振周波数とがずれている。その結果、立ち上がり時間は長くなる。従って、立ち上がり時間を短縮するためには、第2電圧値における共振周波数から離れた駆動周波数、換言すれば、第2電圧値よりも小さい第1電圧値における共振周波数に近い駆動周波数によって光スキャナの駆動を開始し、共振周波数にむけて駆動周波数をスイープすることが望まれる。
本発明の一側面によれば、第1電圧値における光スキャナの共振周波数と共振振幅とが決定される。また、第1電圧値よりも大きな第2電圧値における光スキャナの共振周波数と共振振幅とが決定される。そして、第2電圧値における光スキャナの共振振幅が所望の振幅以上と判断された場合、光スキャナの駆動を開始するときに、第1電圧値における共振周波数から第2電圧値における共振周波数に向う方向に周波数を変更すると決定される。これによって、立ち上がり時間を短くしつつ、所望の振幅を得ることが可能な光スキャナの駆動開始方法が得られる。
また、前記判断ステップにて前記共振振幅が前記所望の振幅未満と判断された場合に、以前に実行された前記第2決定ステップにおける前記第2電圧値よりも電圧値が大きくなるように、前記第2決定ステップを再度実行し、前記第2決定ステップの再度実行の後、前記判断ステップが再度実行されてもよい。第2決定ステップ及び判断ステップが再度実行されることで、所望の振幅を得られる第2電圧値を決定することが可能になる。
また、前記駆動開始決定ステップはさらに、前記光スキャナの駆動を開始するときに、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における前記共振周波数に向う方向に前記周波数を変更する前に、前記第1電圧値における前記共振周波数と等しい前記周波数を有する前記交流電圧を供給すると決定してもよい。これによれば、駆動開始時に、第1電圧値における共振周波数と等しい前記周波数を有する交流電圧が供給される。従って、立ち上がり時間を最短にできる。
また、前記駆動開始決定ステップはさらに、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における前記共振周波数に達するまで前記周波数を変更すると決定してもよい。これによれば、光スキャナの駆動後に、駆動周波数が、第1電圧値における共振周波数から、第2電圧値における共振周波数までスイープされる。従って、最短の立ち上がり時間を得られるとともに、所望の振幅を正確に得ることができる。
また、前記駆動開始決定ステップはさらに、前記光スキャナの駆動を開始するときに、前記第2電圧値を有する前記交流電圧を供給すると決定してもよい。これによれば、第1電圧値における共振周波数と、第2電圧とを有する交流電圧が駆動開始時に与えられると決定される。この方法で決定された駆動開始方法が光スキャナに適用される場合、駆動開始後は周波数の変更をするだけでよく、電圧変更のルーチンを省略することが可能となる。従って、さらに立ち上がり時間が短縮される。
本発明の他の側面は、非線形特性を示す光スキャナを駆動する駆動部に対して、前記光スキャナが共振駆動された状態における振幅である共振振幅が所望の振幅より小さくなる第1電圧値における共振周波数に等しい周波数と、前記光スキャナが共振駆動された状態において前記所望の振幅が得られる第2電圧値とを有する前記交流電圧を供給する初期供給ステップと、前記初期供給ステップの後に、前記第2電圧値を維持した状態で、前記交流電圧の周波数を、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における共振周波数に達するまで変更する供給変更ステップと、前記供給変更ステップによって前記交流電圧の周波数が前記第2電圧値における共振周波数となった状態で、前記光スキャナへの前記交流電圧の供給を継続する定常駆動ステップと、を備え、前記第1電圧値における前記共振周波数、前記第2電圧値及び前記第2電圧値における前記共振周波数は、前記した決定方法によって決定された、ことを特徴とする駆動方法である。
これによれば、第2電圧値及び第1電圧値における共振周波数に等しい駆動周波数を有する交流電圧によって、光スキャナの駆動が開始される。光スキャナの駆動開始後、第2電圧値を維持した状態で、駆動周波数は第2電圧値における共振周波数に達するまでスイープされる。従って、光スキャナの立ち上がり時間は最短となる。
本発明のさらに他の側面は、入射した光を反射する反射面を有し、第1軸線を中心として揺動可能に構成されるミラーと、前記ミラーを両持ち支持する一対の捩れ梁と、前記一対の捩れ梁の端部に連結される本体部と、を有する平板状の構造体と、前記構造体の一部が固定される台座と、前記本体部に設けられ、電圧が印加されることで前記構造体に対して力を与え、前記ミラー部を前記第1軸線回りに揺動させることが可能な駆動部と、前記駆動部に対して印加される交流電圧を制御する制御部とを備え、前記光スキャナは、共振駆動が可能であって振幅に応じて共振周波数が変化する非線形特性を示し、前記制御部は、前記光スキャナの駆動を開始するときに、前記駆動部に対して、前記光スキャナが共振駆動された状態における振幅である共振振幅が所望の振幅より小さくなる第1電圧値における共振周波数に等しい周波数と、前記光スキャナが共振駆動された状態において前記所望の振幅が得られる第2電圧値とを有する前記交流電圧の供給を開始し、前記供給の開始後に、前記第2電圧値を維持した状態で、前記交流電圧の周波数を、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における共振周波数に達するまで変更し、前記第1電圧値における前記共振周波数、前記第2電圧値及び前記第2電圧値における前記共振周波数は、前記した決定方法によって決定されたことを特徴とする光スキャナである。これによれば、立ち上がり時間が最短となる光スキャナが得られる。
また、本発明のさらに他の側面は、非線形特性を示す光スキャナを駆動する駆動部に対して、前記光スキャナが共振駆動された状態における振幅である共振振幅が所望の振幅よりも小さく且つ検出可能な最小振幅となる第1電圧値における共振周波数に等しい周波数と、前記光スキャナが共振駆動された状態において前記所望の振幅が得られる第2電圧値とを有する前記交流電圧を供給する初期供給ステップと、前記初期供給ステップの後に、前記第2電圧値を維持した状態で、前記交流電圧の周波数を、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における共振周波数に達するまで変更する供給変更ステップと、前記供給変更ステップによって前記交流電圧の周波数が前記第2電圧値における共振周波数となった状態で、前記光スキャナへの前記交流電圧の供給を継続する定常駆動ステップと、を備える駆動方法である。
また、本発明のさらに他の側面は、入射した光を反射する反射面を有し、第1軸線を中心として揺動可能に構成されるミラーと、前記ミラーを両持ち支持する一対の捩れ梁と、前記一対の捩れ梁の端部に連結される本体部と、を有する平板状の構造体と、前記構造体の一部が固定される台座と、前記本体部に設けられ、電圧が印加されることで前記構造体に対して力を与え、前記ミラー部を前記第1軸線回りに揺動させることが可能な駆動部と、前記駆動部に対して印加される交流電圧を制御する制御部とを備え、前記光スキャナは、共振駆動が可能であって振幅に応じて共振周波数が変化する非線形特性を示し、前記制御部は、前記光スキャナの駆動を開始するときに、前記駆動部に対して、前記光スキャナが共振駆動された状態における振幅である共振振幅が所望の振幅よりも小さく且つ検出可能な最小振幅となる第1電圧値における共振周波数に等しい周波数と、前記光スキャナが共振駆動された状態において前記所望の振幅が得られる第2電圧値とを有する前記交流電圧の供給を開始し、前記供給の開始後に、前記第2電圧値を維持した状態で、前記交流電圧の周波数を、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における共振周波数に達するまで変更する、ことを特徴とする光スキャナである。
本発明によれば、非線形特性を示す光スキャナの駆動開始時の立ち上がり時間を短縮するための駆動開始方法を決定する決定方法と、駆動方法と、光スキャナとが得られる。
(A)線形特性を示す光スキャナにおける、駆動周波数と振幅との関係を示す図、(B)線形特性を示す光スキャナにおける駆動開始時の駆動周波数と立ち上がり時間とを示す図。 立ち上がり時間の定義を説明する図。 (A)非線形特性を示す光走査部100における、周波数と振幅との関係を示す図、(B)非線形特性を示す光走査部100における駆動開始時の駆動周波数と立ち上がり時間とを示す図。 (A)光走査部100の斜視図、(B)光走査部100の平面図及び断面図 光スキャナ1の構成を示す図。 光スキャナ1の駆動開始方法を決定する駆動開始決定処理を説明するフローチャート。 光スキャナ1の共振周波数を決定する共振周波数決定処理を説明する図。 光スキャナ1を駆動する駆動処理を説明する図。
本発明者は、先ず、非線形特性を示さない光スキャナ、即ち、線形特性を示す光スキャナに対して、立ち上がり時間を短縮するための検討を行った。
図1(A)に、線形特性を示す光スキャナにおいて、駆動部に対して印加される交流電圧の周波数(駆動周波数)に対する、ミラーの振幅を測定した結果を示す。図1(A)において、実線は、共振駆動時に所望の振幅を得られる電圧値で光スキャナが駆動された場合の、駆動周波数と振幅との関係を示す。所望の振幅は、例えば、光スキャナが組み込まれる装置の要求仕様などによって予め決められている。即ち、所望の振幅が先ず決定され、光スキャナは、所望の振幅を得るために必要な電圧値において駆動される。図1(A)における破線は、実線で示す場合よりも小さい電圧値で光スキャナが駆動された場合の、駆動周波数と振幅との関係の例を示す。図1(A)における一点鎖線は、電圧値を変化させた場合に、共振周波数とその共振周波数にて共振駆動される場合の振幅との値を繋いだ稜線を示す。以下、この稜線を、背骨曲線と呼称する。
図1(A)の背骨曲線にて示されるように、線形特性を示す光スキャナの場合、駆動電圧が変化しても、共振周波数はほぼ一定である。この光スキャナにおいて、図1(A)の実線に対応する電圧値で光スキャナが駆動される場合に、ある駆動周波数で駆動を開始してから振幅が安定するまでに必要な立ち上がり時間を調べた。なお、立ち上がり時間は、駆動開始から、安定振幅からの差が±1%未満となったときまでの時間間隔として定義される。以下、図2を用いて立ち上がり時間を説明する。
図2の横軸は、時間を示す。なお、駆動周波数は一定である。図2の縦軸は、揺動状態にあるミラーの揺動速度を示す。ミラーの揺動は往路と復路との両経路があるため、一方の速度は正となり、他方の速度は負となる。そのため、ミラーの揺動速度は、「0」を中心に正負両方に分布する。なお、ミラーの揺動速度は、ドップラー干渉計を用いて計測される。ミラーの揺動速度は、時間積分を行うことによって、揺動角度である振幅に変換できる。従って、図2の縦軸は、振幅に対応すると見なせる。
図2のA点において、交流電圧が駆動部に対して印加される。ミラーの揺動速度は、急激に増加した後に減少に転ずる。ミラーの揺動速度は、増加と減少を繰り返しながら、十分な時間の経過後、一定値に収束する。正側の速度の一定値が上側安定振幅、負側の速度の一定値が下側安定振幅と、夫々定義される。図2のB点において、ミラーの揺動速度が、上側安定振幅及び下側安定振幅の±1%未満の範囲に収まる。B点以降、ミラーの揺動速度は、常に上側安定振幅及び下側安定振幅の±1%未満の値を有する。このB点が、ミラーの振幅が安定した時点と定義される。交流電圧の印加を開始した時点(A点)と、ミラーの揺動速度が上側安定振幅及び下側安定振幅の±1%未満となった時点(B点)との間の時間間隔が、立ち上がり時間として定義される。
再び図1(B)に戻り、線形特性を示す光スキャナにおける、駆動周波数と立ち上がり時間との関係を説明する。図1(B)の縦軸は、立ち上がり時間を示す。図1(B)の横軸は、共振周波数と駆動周波数との差分を示す。即ち、横軸の「0」は、駆動周波数が共振周波数に等しいことを意味する。
本発明者による実験の結果、図1(B)に示されるように、線形特性を示す光スキャナの場合は、共振周波数にて駆動を開始した場合が、最も立ち上がり時間が短くなることが分かった。立ち上がり時間は、共振周波数と駆動周波数との差が大きくなると、増加する傾向にあった。即ち、線形特性を示す光スキャナでは、駆動を開始する時点から、共振周波数に等しい駆動周波数を印加することで、立ち上がり時間が最小になる。
光スキャナの構造に加わる変形応力は、光スキャナが駆動される際の振幅の大小により変化する。変形応力の変化によって、非線形特性を示す光スキャナでは、共振周波数が変動すると考えられる。図2に示されるように、光スキャナの駆動開始時において、ミラーの揺動速度は変化する。ミラーの揺動速度はミラーの振幅に対応するため、非線形スキャナは、駆動開始時において共振周波数が変化すると考えられる。そこで、本発明者は、非線形特性を示す光スキャナに対しても、立ち上がり時間を短縮するための検討を行った。
図3(A)に、非線形特性を示す光スキャナにおいて、駆動周波数に対する、ミラーの振幅を測定した結果を示す。図3(A)において、実線は、共振駆動時に所望の振幅を得られる電圧値で光スキャナが駆動された場合の、駆動周波数と振幅との関係を示す。図3(A)における破線は、実線で示す場合よりも小さい電圧値で光スキャナが駆動された場合の、駆動周波数と振幅との関係の例を示す。図3(A)にも、背骨曲線が一点鎖線にて示される。
非線形特性を示す光スキャナの場合、振幅が変化すると、共振周波数は変動する。図3(A)の例では、振幅が増加するに従い、共振周波数も増大する。従って、背骨曲線は、振幅が大きいほど周波数の値が大きくなる、右曲がりの漸硬型のばね特性を示す。具体的には、背骨曲線の先端部分と、背骨曲線の根元部分との間には、図3(A)中に示されるように、周波数幅Aの開きが存在する。背骨曲線の先端部分は、共振駆動時に所望の振幅を得られる電圧値である第2電圧値において光スキャナが駆動された場合の、共振周波数と振幅とに対応する。背骨曲線の根元部分は、光スキャナの微小振幅が得られる電圧値において光スキャナが駆動された場合の、共振周波数と振幅とに対応する。微小振幅が得られる電圧値は、第2電圧値よりも小さな第1電圧値の一例である。また、微少振幅とは、例えば、ドップラー干渉計やBDセンサなどの振幅検出機構を用いて、ミラーの揺動を検出することが可能な最小の振幅である。
この光スキャナにおいて、図3(A)の実線に対応する電圧値で光スキャナが駆動される場合に、ある周波数で駆動を開始してから振幅が安定するまでに必要な立ち上がり時間が調べられた。図3(B)を用いて、非線形特性を示す光スキャナにおける、駆動周波数と立ち上がり時間との関係を説明する。図3(B)の縦軸は、立ち上がり時間を示す。図3(B)の横軸は、光スキャナが図3(A)において実線で示される電圧値において駆動された場合の共振周波数と、駆動周波数との差分を示す。
本発明者による実験の結果、非線形特性を示す光スキャナの場合、第2電圧値における共振周波数にて駆動を開始しても、立ち上がり時間は短くならないことが分かった。非線形特性を示す光スキャナのミラーが静止状態から駆動される場合、振幅はゼロから増大する。即ち、非線形特性を示す光スキャナの場合、駆動を開始してから振幅が増大するに従い、共振周波数が変化する。これは、駆動開始直後にミラーの揺動が開始されるときの光スキャナの共振周波数と、第2電圧値における共振周波数とが異なることを意味する。換言すれば、第2電圧値における共振周波数にて非線形特性を示す光スキャナの駆動が開始されることは、駆動開始時における共振周波数と異なる駆動周波数にて駆動が開始されることを意味する。図1(B)に示されるように、共振周波数と異なる駆動周波数にて光スキャナが駆動される場合、立ち上がり時間は長くなる。この理解は、図3(B)の結果とつじつまが合う。
非線形特性を示す光スキャナにおいて、駆動周波数が共振周波数から離れるに従い、立ち上がり時間は減少する。立ち上がり時間は、駆動周波数が共振周波数から周波数幅Aだけ離れた時点で、最小となる。そして、立ち上がり時間は、駆動周波数が共振周波数から周波数幅A以上離れる場合、再度増加に転ずる。従って、立ち上がり時間を短縮するためには、共振周波数から離れた駆動周波数によって光スキャナの駆動を開始し、共振周波数にむけて駆動周波数をスイープするのがよい。また、立ち上がり時間が最短となるのは、背骨曲線の根元に相当する周波数、即ち、微小振幅が得られる第1電圧値における共振周波数と等しい駆動周波数において、光スキャナの駆動が開始される場合である。
非線形特性を示す光スキャナの駆動を開始する際に、立ち上がり時間を短くするという観点からは、駆動開始時の駆動周波数は、第2電圧値における共振周波数からずれた位置に設定されるのがよい。より望ましくは、立ち上がり時間を最小化するために、駆動開始時の駆動周波数は、微小振幅が得られる第1電圧値における共振周波数と等しく設定されるのがよい。
しかし、第2電圧値における共振周波数からずれた駆動周波数で光スキャナを駆動し続ける場合、第2電圧値が駆動部に印加されても、所望の振幅は得られない(図3(A)参照)。所望の振幅を得るためには、第2電圧値における共振周波数、且つ、第2電圧値において、光スキャナが最終的に駆動される必要がある。そこで、本発明者は、
1.駆動開始時には、第2電圧値と第2電圧値における共振周波数からずれた駆動周波数とを有する交流電圧を駆動部に印加する、
2.駆動開始後、第2電圧値を維持した状態で、駆動周波数を第2電圧値における共振周波数までスイープする、
ことによって、立ち上がり時間を短くしつつ、所望の振幅を得ることが可能な光スキャナの駆動開始方法を提案する。なお、上記「1」において、立ち上がり時間を最小化するために、第1電圧値における共振周波数と等しい駆動周波数が用いられてもよい。この駆動開始方法を実現するためには、駆動周波数をスイープする方向を知る必要がある。例えば、非線形特性を示す光スキャナが、図3(A)に示されるような漸硬型のばね特性を示す場合、駆動周波数はスイープアップされる必要がある。一方、非線形特性を示す光スキャナが、背骨曲線が左曲がりの漸軟型のばね特性を示す場合、駆動周波数はスイープダウンされる必要がある。
<第1実施形態>
以上の知見に基づいて、本実施形態では、非線形特性を示す光スキャナの駆動を開始するときの、駆動周波数をスイープする方向が決定される。先ず、図4を用いて、本実施形態において用いられる光スキャナ1おいて、光を走査する光走査部100の説明を行う。
[光走査部100の構成]
光走査部100は、構造体110と、台座120とを有する。構造体110のミラー111は、駆動部114によって、第1軸線aを中心軸として揺動する。この揺動によって、ミラー111に入射した光は走査される。なお、図4において、第1軸線aは、前後方向に平行である。
構造体110は、前後方向に伸長する一対の短辺と、左右方向に伸長する一対の長辺とから構成される、平面視矩形の板状構造である。構造体110は、ミラー111、一対の捩れ梁112、本体部113を有する。本体部113の一方の面(例えば、上面)には、駆動部114が設けられる。構造体110は、例えば、チタンやステンレスなどの金属材料によって構成される。但し、シリコンなどの非金属材料によって、構造体110が構成されても差し支えない。以下、構造体110の説明を行う。
ミラー111は、レーザ等の光を反射する反射面を含む。ミラー111の形状は、本実施形態では、平面視において矩形である。しかし、ミラー111の形状は、平面視において円形、楕円形、多角形など、任意の形状であっても差し支えない。反射面は、ミラー111の上面に設けられる。反射面は、例えば、ミラー111の上面を鏡面研磨することで形成される。しかし、金属薄膜を有する透明誘電体がミラー111の上面に貼り付けられることで、反射面が形成されてもよい。具体的には、サファイヤやダイヤモンドなどの基材に対して、銀やアルミニウムなどが蒸着などによって成膜されることで、金属薄膜を有する透明誘電体が得られる。
一対の捩れ梁112の一端は、ミラー111の両側に連結される。一対の捩れ梁112は、ミラー111から離れる方向にそれぞれ延出する。本実施形態では、一対の捩れ梁112の延出方向は、第1軸線aに平行である。具体的には、第1軸線aは、一対の捩れ梁112の中心を通る。一対の捩れ梁112によって、ミラー111の両側が、第1軸線a回りに揺動可能に弾性的に支持される。つまり、一対の捩れ梁112は、ミラー111を第1軸線a回りに揺動可能に支持するトーションバーとしての役割を持っている。
本体部113は、一対の捩れ梁112の他端に連結される。本体部113は、ミラー111から離間し、且つ第1軸線aに交差する方向に延出する。本実施形態では、本体部113は、一対の捩れ梁112との連結部分から、左右方向の両側へと延出する。本体部113は、被固定部分113aと、橋渡し部分113bとを有する。被固定部分113aは、一対の捩れ梁112及びミラー111を挟んで、前後方向に一対設けられる。本実施形態では、本体部113の前後方向の両端に、左右方向に沿う一対の貫通孔が設けられる。被固定部分113aは、前後方向においてこの一対の貫通孔よりもミラー111から遠い位置に存在する本体部113の一部領域である。この被固定部分113aにおいて、構造体110と台座120とが、接着や溶接などによって固定される。橋渡し部分113bは、一対の貫通孔の左右方向における中心部分に設けられる。橋渡し部分113bは、前後方向に伸長し、一対の貫通孔よりもミラー113に近い本体部113と、被固定部分113aとを橋渡しする。より具体的には、橋渡し部分113bは、前後方向において、一対の捩れ梁112と一直線に配列される。
本体部113の上面には、駆動部114が設けられる。駆動部114は、本体部113の前後方向における中間位置に設けられる。駆動部114は、本体部113の左右方向の両端部に、一対設けられる。駆動部114は、例えば、厚さ30μm〜100μmの平板状に成形されたチタン酸ジルコン酸鉛などの圧電材料の両面に対して、電極層として金や白金等を0.2μm〜0.6μm積層することで形成される。駆動部114と本体部113とは、導電性接着剤で接着される。そして、駆動部114の上面に、ワイヤボンディングなどで金などの金属細線(非図示)が接続される。
台座120は、平面視矩形の形状を示す。台座120は、上下方向に貫通する矩形の貫通孔を、その中央部分に有する。貫通孔の長手方向は、左右方向に平行である。貫通孔の長手方向に沿って、構造体110の被固定部分113aは、台座120の貫通孔の隣接部分に固定される。台座120の厚みは、構造体110の厚みに比べて十分に大きい(例えば10倍程度)。そのため、構造体110が揺動しても、台座120は、殆ど変形しない。台座120は、例えば、構造体110と同様に、ステンレスやチタンなどの金属材料によって構成される。
構造体110は金属で形成されるので、構造体110と駆動部114の上面の電極層との間に電圧を印加することで、駆動部114を変形させることが可能となる。本体部113の右端に設けられる駆動部114と、左端に設けられる駆動部114とには、逆位相となるように交流電圧がそれぞれ印加される。駆動周波数が、光走査部100の共振周波数に相当する場合、駆動部114の変形に伴い、本体部114に板波が励起される。この板波が、本体部113及び一対の捩れ梁112を介してミラー111に伝達されることで、ミラー111は、所定の共振周波数において第1軸線a回りに揺動する。ここで、構造体110は、被固定部分113aにおいて台座120に固定され、被固定部分113aに挟まれる本体部113は、台座120によって宙に浮いた状態となっている。そのため、光走査部100の駆動時に、本体部113は上下方向に変位する。しかし、捩れ梁112は、本体部113の振動の節となる位置に設けられるので、本体部113が上下に変位しても、捩れ梁112は、上下に変位しない。さらに、捩れ梁112と同一直線上に設けられた橋渡し部分113bが、被固定部分113aと捩れ梁112とを接続する。そのため、捩れ梁112は、上下方向の変位がより抑制される。そのため、ミラー111は、第1軸線a回りに揺動される際に、上下方向の変位が抑制される。従って、ミラー111に入射する光は、常にミラー111上の同じ位置に入射するので、安定した光走査が可能になる。
[光スキャナ1の構成]
図5に示されるように、光スキャナ1は、光走査部100と、制御部200とを含む。この光スキャナ1と、BDセンサ300と、光源LDとを用いて、光スキャナ1の駆動開始時における、駆動開始方法が決定される。駆動開始方法の決定とは、たとえば、光走査部100の駆動開始時の駆動周波数や、駆動開始後に駆動周波数をスイープする方向を決定することである。光源LDは、例えば、半導体レーザなどで構成される。光源LDから射出された光は、ミラー111によって走査される。
BDセンサ300は、光走査部100によって走査される走査光を検出する。BDセンサ300は、走査光が通過する走査範囲の所定の位置に配置される。言い換えれば、BDセンサ300は、ミラー111の振幅が所定の角度になったときに走査光を受光できるように、光走査部100に対して所定の相対位置に配置される。なお、BDセンサ300は、第1電圧値が駆動部114に印加された状態の微小振幅を検知可能なように、光走査部100の走査範囲の中央から僅かに(例えば数度)オフセットした位置に配置される。BDセンサ300は、例えば、単素子のアバランシェ・フォトダイオードなどによって構成される。但し、受光素子がマトリクス状に配置されたアレイセンサが、BDセンサ300として用いられてもよい。BDセンサ300は、走査光を受光することで、検出信号を発生する。この検出信号は、BDセンサ300から制御部200に対して送信される。
制御部200は、走査状態決定部210、判断制御部220、記憶部230、交流電圧生成部240を有する。制御部200に含まれる構成は、その機能によって定義されている。従って、制御部200に含まれる構成は、同一の電子回路によって達成されてもよいし、個別の電子回路に分けられてもよい。制御部200は、例えば、マイコンやFPGA(Field−Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などで構成される。
走査状態決定部210は、BDセンサ300からの検出信号に基づいて、光走査部100の走査状態を決定する。光走査部100の走査状態は、例えば、ミラー111の振幅が含まれる。光走査部100が共振駆動される場合、ミラー111の振幅は、時間に対して正弦状に変化する。換言すれば、ミラー111の振幅の時間変動は、時間を変数とし、振幅と周波数との2係数を有する正弦関数で表すことが可能である。BDセンサ300は走査範囲の中央から僅かにオフセットしているため、一周期の走査において、BDセンサ300は検出信号を2度発生する。走査状態決定部210は、一周期の走査における2度の検出信号のタイミングと、予め決められたBDセンサ300の位置とに基づいて、ミラー111の振幅を決定する。この決定は、例えば計算によって行われてもよいし、検出信号のタイミングとミラー111の振幅とが対応付けられたテーブルが利用されてもよい。なお、走査状態決定部210は、走査状態の他の例として、ミラー111の駆動周波数を決定することも可能である。走査状態決定部210によって決定された振幅は、走査状態信号として、判断制御部220に送信される。
判断制御部220は、走査状態決定部210からの走査状態信号に基づいて、様々な処理を行う。具体的には、判断制御部220は、
1.共振周波数と、共振周波数における振幅(以下、共振振幅)との決定
2.共振振幅と、所望の振幅との比較
3.駆動開始時の駆動周波数及び電圧値と、駆動開始後の駆動周波数のスイープ方向及びスイープ量の決定
を行う。判断制御部220は、様々な処理を行う際に、記憶部230に対して必要な情報の取得及び記憶を行う。判断制御部220によって、情報の読み出し及び書き込みが記憶部230に対して行われる。記憶部230は、例えば、フラッシュメモリなどの書き込み可能な不揮発性の記憶媒体である。判断制御部220は、交流電圧生成部240に対して制御信号を送信することで、交流電圧生成部240の生成する交流電圧の周波数及び電圧値を調整する。
交流電圧生成部240は、駆動部114に印加される交流電圧を生成する。交流電圧の周波数、即ち駆動周波数と、電圧値とは、判断制御部220からの制御信号に従って調整される。
[駆動開始方法の決定処理]
図6を用いて、駆動開始方法の決定処理を説明する。なお、図6に示される処理は、制御部200に含まれる構成によって実行される。ステップS1では、判断制御部220が、第1電圧値V1及び所定の駆動周波数を有する交流電圧を生成する旨の制御信号を、交流電圧生成部240に対して送信する。第1電圧値V1及び所定の駆動周波数は、例えば、記憶部230に予め記憶されている。また、第1電圧値V1は、微小振幅が得られる電圧値である。交流電圧生成部240は、第1電圧値V1及び所定の駆動周波数を有する交流電圧を、駆動部114に対して印加する。ステップS1によって、駆動部114への交流電圧の供給が開始される。その後、処理はステップS2に移行する。
ステップS2では、BDセンサ300からの検出信号に基づいて、第1電圧値V1における共振周波数f1と、共振周波数f1における振幅とが決定される。この処理は、図7を用いて詳細に後述される。その後、処理はステップS3に移行する。
ステップS3では、判定処理部220が、ステップS2にて決定された共振周波数f1と、共振周波数f1における共振振幅とを、記憶部230に対して記憶する。具体的には、ステップS2の処理の完了後に、記憶部230に記憶されている現在の駆動周波数及び振幅を、共振周波数f1と、共振周波数f1における共振振幅として、記憶部230に対して記憶する。その後、処理はステップS4に移行する。
ステップS4では、判断制御部220が、第2電圧値V2及び所定の駆動周波数を有する交流電圧を生成する旨の制御信号を、交流電圧生成部240に対して送信する。所定の駆動周波数は、ステップS1と同一のものである。第2電圧値V2は、第1電圧値V1よりも大きな値である。第2電圧値V2は、例えば、第1電圧値V1に対して所定の電圧幅ΔVを加算することで得られる。この電圧幅ΔVは、例えば、記憶部230に予め記憶されている。判断制御部220は、第2電圧値V2を、記憶部230に記憶する。交流電圧生成部240は、第2電圧値V2及び所定の駆動周波数を有する交流電圧を、駆動部114に対して印加する。その後、処理はステップS5に移行する。
ステップS5では、BDセンサ300からの検出信号に基づいて、第2電圧値V2における共振周波数f2と、共振周波数f2における振幅とが決定される(図7参照)。その後、処理はステップS6に移行する。
ステップS6では、判定処理部220が、ステップS5にて決定された共振周波数f2と、共振周波数f2における振幅とを、記憶部230に対して記憶する。具体的には、ステップS5の処理の完了後に、記憶部230に記憶されている現在の駆動周波数及び振幅を、共振周波数f2と、共振周波数f2における共振振幅として、記憶部230に対して記憶する。その後、処理はステップS7に移行する。
ステップS7では、判断制御部220が、ステップS6にて決定された振幅が所望の振幅以上であるか判断する。所望の振幅の値は、記憶部230に予め記憶されている。ステップS6にて決定された振幅が所望の振幅未満である場合、即ち、ステップS7の判断が否定の場合、処理はステップS8に移行する。
ステップS8が実行される場合は、ミラー111の振幅が所望の振幅に到達していない場合である。判断制御部220は、記憶部230に記憶されている第2電圧値V2の値を増加させる。例えば、ステップS4において用いられた電圧幅ΔVが、第2電圧値V2に対して加算される。判断制御部220は、電圧幅ΔVが加算された第2電圧値V2を、記憶部230に上書きする。判断制御部220は、電圧幅ΔVが加算された第2電圧値V2に基づく制御信号を、交流電圧生成部240に対して送信する。交流電圧生成部240は、電圧幅ΔVが加算された第2電圧値V2及び所定の駆動周波数を有する交流電圧を、駆動部114に対して印加する。その後、処理はステップS5に戻る。従って、ステップS7の判断が肯定になるまで、換言すれば、所望の振幅が得られるまで、ステップS5からステップS8を繰り返すことで、第2電圧値は増加する。この処理によって、所望の振幅が得られる第2電圧値を求めることが可能になる。
ステップS6にて決定された振幅が所望の振幅以上である場合、即ち、ステップS7の判断が肯定の場合、処理はステップS9に移行する。ステップS9では、判断制御部220は、記憶部230に記憶された共振周波数f1、共振周波数f2、第2電圧値V2から、駆動開始方法を決定する。具体的には、駆動開始時の駆動周波数は、共振周波数f1に等しい値に決定される。また、共振周波数f1から共振周波数f2を減算することで、駆動開始時の駆動周波数のスイープ方向及びスイープ幅が決定される。減算結果が正の値であれば、共振周波数f1から駆動周波数が小さくなる方向(負方向)に、スイープ方向が決定される。一方、減算結果が負の値であれば、共振周波数f1から駆動周波数が大きくなる方向(正方向)に、スイープ方向が決定される。スイープ幅は、共振周波数f1と共振周波数f2との差の絶対値として定義される。また、第2電圧値V2が、駆動開始時の交流電圧の電圧値として決定される。駆動開始に必要なこれらのパラメータは、記憶部230に保存される。以上で駆動開始方法の決定処理が終了する。
図6に示される駆動開始決定処理によって、光スキャナ1の駆動開始に必要なパラメータが決定される。パラメータの例としては、例えば、駆動開始時の駆動周波数及び電圧値、駆動開始後の駆動周波数のスイープ方向及びスイープ幅、である。これらのパラメータを用いることで、図3(B)に示されるように、光スキャナ1の立ち上げ時間の短縮が可能となる。
[共振周波数の決定処理]
図7を用いて、図6のステップS2及ステップS6にて実行される共振周波数の決定処理を説明する。なお、図7に示される処理も、制御部200に含まれる構成によって実行される。
ステップS501では、走査光が検出される。具体的には、走査状態決定部210は、走査光を受光したBDセンサ300から送信される検出信号を受信する。その後、処理はステップS502に移行する。
ステップS502では、振幅が決定される。具体的には、走査状態決定部210は、受信された検出信号に基づいて、ミラー111の振幅を決定する。走査状態決定部210によって決定された振幅は、走査状態信号として、判断制御部220に送信される。判断制御部220は、現在の振幅及び駆動周波数を、記憶部230に記憶する。その後、処理はステップS503に移行する。
ステップS503では、駆動周波数が変更される。具体的には、判断制御部220は、現在の駆動周波数に対して、所定の周波数幅Δfを加算する。所定の周波数幅Δfは、記憶部230に予め記憶されている。判断制御部220は、変更された駆動周波数に基づく制御信号を、交流電圧生成部240に対して送信する。その後、処理はステップS504に移行する。
ステップS504では、走査光が検出される。この処理は、ステップS501と同様である。その後、処理はステップS505に移行する。
ステップS505では、ステップS503にて変更された駆動周波数に対応する振幅が決定される。この処理は、ステップS502と同様である。記憶部230には、ステップS502で記憶された振幅及び駆動周波数が存在する。判断制御部220は、ステップS502で記憶された振幅及び駆動周波数を、前回の振幅及び駆動周波数として記憶部230に記憶する。そして、判断制御部220は、新たに決定された振幅及び駆動周波数を、現在の振幅及び駆動周波数として、記憶部230に記憶する。従って、記憶部230には、現在の振幅及び駆動周波数と、前回の振幅及び駆動周波数との両方が存在する。その後、処理はステップS506に移行する。
電圧一定で光走査部100が駆動される場合、駆動周波数が共振周波数に近づくと、振幅は増加する。一方、駆動周波数が共振周波数から遠ざかると、振幅は減少する。ステップS506では、判断制御部220が、ステップS502で記憶された前回の振幅と、ステップS505で記憶された現在の振幅とを比較する。比較の結果、振幅が増加していると判断された場合(ステップS506が肯定)、駆動周波数を増加することで、駆動周波数が共振周波数に近づく。この場合、処理はステップS508に移行する。一方、比較の結果、振幅が増加していないと判断された場合(ステップS506が否定)、処理はステップS507に移行する。
ステップS506が否定の場合とは、ステップS503での周波数幅Δfの加算によって、振幅が減少した場合である。このとき、駆動周波数を共振周波数に近づけるためには、駆動周波数を減少させる必要がある。従って、ステップS507では、判断制御部220が、周波数の変更方向を切り替える。具体的には、ステップS507によって、今後実行される周波数を変更する処理では、周波数幅Δfが減算されることとなる。その後、処理はステップS508に移行する。
ステップS508では、駆動周波数が変更される。具体的には、ステップS506が肯定であれば、判断制御部220は、現在の駆動周波数に対して、周波数幅Δfを加算する。一方、ステップS506が否定であれば、判断制御部220は、現在の駆動周波数に対して、周波数幅Δfを減算する。判断制御部220は、変更された駆動周波数に基づく制御信号を、交流電圧生成部240に対して送信する。その後、処理はステップS509に移行する。
ステップS509では、走査光が検出される。この処理は、ステップS501と同様である。その後、処理はステップS510に移行する。
ステップS510では、ステップS508にて変更された駆動周波数に対応する振幅が決定される。この処理は、ステップS502と同様である。判断制御部220は、既に記憶部230に記憶されている現在の振幅及び駆動周波数を、前回の振幅及び駆動周波数として記憶部230に記憶する。そして、判断制御部220は、ステップS508で得られた新たな振幅及び駆動周波数を、現在の振幅及び駆動周波数として、記憶部230に記憶する。その後、処理はステップS511に移行する。
ステップS511では、振幅が最大になったかが判断される。具体的には、判断制御部220は、記憶部に記憶されている現在の振幅と、前回の振幅とを比較する。現在の振幅が前回の振幅以上の場合は、駆動周波数が共振周波数に近づいている状態である。従って、現在の振幅が前回の振幅以上の場合、判断制御部220は、振幅が最大になっていないと判断する(ステップS511が否定)。ステップS511の判断が否定の場合、処理はステップS508に戻る。従って、ステップS511の判断が肯定になるまで、換言すれば、振幅が最大になるまで、ステップS508からステップS511を繰り返すことで、駆動周波数が変更される。一方、前回の振幅よりも現在の振幅が小さい場合は、駆動周波数が共振周波数から離れている状態である。従って、前回の振幅における駆動周波数が、共振周波数に最も近いと考えられる。判断制御部220は、前回の振幅よりも現在の振幅が小さい場合、振幅が最大になったと判断する(ステップS511が肯定)。ステップS511の判断が肯定の場合、共振周波数決定処理が終了する。記憶部230に記憶された現在の振幅及び駆動周波数は、共振振幅及び共振周波数として、図6に示される駆動開始決定処理において参照される。
[駆動処理]
図8を用いて、図6の駆動開始方法の決定処理によって決定された駆動開始方法を用いた、光スキャナ1の駆動処理を説明する。なお、図8に示される処理は、制御部200によって実行される。
ステップS101において、判断処理部220は、第2電圧値V2及び共振周波数f1に等しい駆動周波数を有する交流電圧を生成する旨の制御信号を、交流電圧生成部240に対して送信する。第2電圧値V2及び共振周波数f1は、図6に示される駆動開始決定処理によって、記憶部230に予め記憶されている。交流電圧生成部240は、第2電圧値V2及び共振周波数f1に等しい駆動周波数を有する交流電圧を、駆動部114に対して印加する。なお、判断制御部220は、第2電圧値V2及び共振周波数f1を、現在の電圧値及び駆動周波数として、記憶部230に記憶する。その後、処理はステップS102に移行する。
ステップS102において、判断制御部220は、駆動周波数が共振周波数f2に達するまでスイープされたかを判断する。駆動周波数が共振周波数f2に達していない場合(ステップS102の判断が否定)、処理はステップS103に移行する。
ステップS102の判断が否定の場合、判断制御部220は、現在の駆動周波数を、周波数幅Δfだけ変更する。周波数幅Δfの変更方向、即ち周波数幅Δfを加算するか減算するかは、図6に示される駆動開始決定処理によって、記憶部230に予め記憶されている。このとき、交流電圧の電圧値は、第2電圧値V2に維持される。判断制御部220は、変更された駆動周波数に基づく制御信号を、交流電圧生成部240に対して送信する。その後、処理はステップS102に移行する。即ち、駆動周波数が共振周波数f2に達するまで、駆動周波数はスイープされる。
ステップS102の判断が肯定の場合とは、駆動周波数が共振周波数f2に到達している場合である。外部から駆動終了の指示が光スキャナ1に対してなければ、判断制御部220は、ステップS103の判断を否定する。ステップS103の判断が否定されることで、交流電圧生成部240は、第2電圧値V2及び共振周波数f2に等しい駆動周波数を有する交流電圧を、駆動部114に対して継続的に供給する。これによって、光スキャナ1の駆動が継続される。
一方、外部から駆動終了の指示が光スキャナ1に対してあった場合、判断制御部220は、ステップS103の判断を肯定する。ステップS103の判断が肯定の場合、処理はステップS104に移行する。ステップS104において、判断制御部220は、駆動部114に対する交流電圧の印加を停止する旨の制御信号を、交流電圧生成部240に対して送信する。これにより、光スキャナ1の駆動が停止される。
図8に示される駆動処理によって、第2電圧値V2及び共振周波数f1に等しい駆動周波数を有する交流電圧によって、光スキャナ1の駆動が開始される。光スキャナ1の駆動開始後、第2電圧値V2を維持した状態で、駆動周波数は共振周波数f2までスイープされる。従って、光スキャナ1の立ち上がり時間は、図3(B)に示されるように、最短となる。
なお、本発明において、駆動部に対して印加される交流電圧は、正弦波に限定されず、例えば矩形波交流や三角波交流などの非正弦波交流も含む。また、駆動部に対してパルス幅変調された電圧が印加される場合も、交流電圧に含まれると解される。
また、本発明において、光スキャナ1は、前記した実施形態の形態に限定されない。例えば、光スキャナは、共振駆動が可能であれば任意の形状であってよい。また、光スキャナは、圧電素子以外の駆動方法(例えば、電磁や静電)で駆動されてもよい。
1 光スキャナ
100 光走査部
110 構造体
111 ミラー
112,212 捩れ梁
113,213 本体部
113a 被固定部分
113b 橋渡し部分
114 駆動部
120 台座
200 制御部
300 BDセンサ

Claims (9)

  1. 共振駆動が可能であって振幅に応じて共振周波数が変化する非線形特性を示す光スキャナの駆動を開始するときに、前記光スキャナを駆動する駆動部に対して供給される交流電圧を制御する駆動開始方法を決定する決定方法であって、
    前記駆動部に対して、前記光スキャナが共振駆動された状態における振幅である共振振幅が所望の振幅より小さくなる第1電圧値を有する前記交流電圧の供給を開始する供給開始ステップと、
    前記供給開始ステップの後に、前記光スキャナによって走査される光を検出する光検出ステップと、
    前記光検出ステップの検出結果に基づいて、前記光スキャナの振幅を決定する振幅決定ステップと、
    前記交流電圧の周波数を変更した状態で、前記光検出ステップと前記振幅決定ステップを実行することで、前記第1電圧値における前記光スキャナの共振周波数と共振振幅とを決定する第1決定ステップと、
    前記交流電圧の電圧値を前記第1電圧値よりも大きな第2電圧値に変更した状態で、前記光検出ステップと前記振幅決定ステップを実行することで、前記第2電圧値における前記光スキャナの共振周波数と共振振幅とを決定する第2決定ステップと、
    前記第2決定ステップにおいて決定された前記共振振幅が、前記所望の振幅以上が否かを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにて前記共振振幅が前記所望の振幅以上と判断された場合に、前記光スキャナの駆動を開始するときに、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における前記共振周波数に向う方向に前記周波数を変更すると決定する駆動開始決定ステップと、
    を備えることを特徴とする決定方法。
  2. 前記判断ステップにて前記共振振幅が前記所望の振幅未満と判断された場合に、以前に実行された前記第2決定ステップにおける前記第2電圧値よりも電圧値が大きくなるように、前記第2決定ステップを再度実行し、
    前記第2決定ステップの再度実行の後、前記判断ステップを再度実行する、
    請求項1に記載の決定方法。
  3. 前記駆動開始決定ステップはさらに、前記光スキャナの駆動を開始するときに、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における前記共振周波数に向う方向に前記周波数を変更する前に、前記第1電圧値における前記共振周波数と等しい前記周波数を有する前記交流電圧を供給すると決定する、
    請求項1又は2に記載の決定方法。
  4. 前記駆動開始決定ステップはさらに、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における前記共振周波数に達するまで前記周波数を変更すると決定する、
    請求項3に記載の決定方法。
  5. 前記駆動開始決定ステップはさらに、前記光スキャナの駆動を開始するときに、前記第2電圧値を有する前記交流電圧を供給すると決定する、
    請求項3又は4に記載の決定方法。
  6. 非線形特性を示す光スキャナを駆動する駆動部に対して、前記光スキャナが共振駆動された状態における振幅である共振振幅が所望の振幅より小さくなる第1電圧値における共振周波数に等しい周波数と、前記光スキャナが共振駆動された状態において前記所望の振幅が得られる第2電圧値とを有する前記交流電圧を供給する初期供給ステップと、
    前記初期供給ステップの後に、前記第2電圧値を維持した状態で、前記交流電圧の周波数を、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における共振周波数に達するまで変更する供給変更ステップと、
    前記供給変更ステップによって前記交流電圧の周波数が前記第2電圧値における共振周波数となった状態で、前記光スキャナへの前記交流電圧の供給を継続する定常駆動ステップと、
    を備え、
    前記第1電圧値における前記共振周波数、前記第2電圧値及び前記第2電圧値における前記共振周波数は、請求項1〜5の何れか1項に記載の決定方法によって決定された、
    ことを特徴とする駆動方法。
  7. 入射した光を反射する反射面を有し、第1軸線を中心として揺動可能に構成されるミラーと、
    前記ミラーを両持ち支持する一対の捩れ梁と、
    前記一対の捩れ梁の端部に連結される本体部と、
    を有する平板状の構造体と、
    前記構造体の一部が固定される台座と、
    前記本体部に設けられ、電圧が印加されることで前記構造体に対して力を与え、前記ミラー部を前記第1軸線回りに揺動させることが可能な駆動部と、
    前記駆動部に対して印加される交流電圧を制御する制御部とを備え、
    前記光スキャナは、共振駆動が可能であって振幅に応じて共振周波数が変化する非線形特性を示し、
    前記制御部は、前記光スキャナの駆動を開始するときに、
    前記駆動部に対して、前記光スキャナが共振駆動された状態における振幅である共振振幅が所望の振幅より小さくなる第1電圧値における共振周波数に等しい周波数と、前記光スキャナが共振駆動された状態において前記所望の振幅が得られる第2電圧値とを有する前記交流電圧の供給を開始し、
    前記供給の開始後に、前記第2電圧値を維持した状態で、前記交流電圧の周波数を、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における共振周波数に達するまで変更し、
    前記第1電圧値における前記共振周波数、前記第2電圧値及び前記第2電圧値における前記共振周波数は、請求項1〜5の何れか1項に記載の決定方法によって決定されたことを特徴とする光スキャナ。
  8. 非線形特性を示す光スキャナを駆動する駆動部に対して、前記光スキャナが共振駆動された状態における振幅である共振振幅が所望の振幅よりも小さく且つ検出可能な最小振幅となる第1電圧値における共振周波数に等しい周波数と、前記光スキャナが共振駆動された状態において前記所望の振幅が得られる第2電圧値とを有する前記交流電圧を供給する初期供給ステップと、
    前記初期供給ステップの後に、前記第2電圧値を維持した状態で、前記交流電圧の周波数を、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における共振周波数に達するまで変更する供給変更ステップと、
    前記供給変更ステップによって前記交流電圧の周波数が前記第2電圧値における共振周波数となった状態で、前記光スキャナへの前記交流電圧の供給を継続する定常駆動ステップと、
    を備える駆動方法。
  9. 入射した光を反射する反射面を有し、第1軸線を中心として揺動可能に構成されるミラーと、
    前記ミラーを両持ち支持する一対の捩れ梁と、
    前記一対の捩れ梁の端部に連結される本体部と、
    を有する平板状の構造体と、
    前記構造体の一部が固定される台座と、
    前記本体部に設けられ、電圧が印加されることで前記構造体に対して力を与え、前記ミラー部を前記第1軸線回りに揺動させることが可能な駆動部と、
    前記駆動部に対して印加される交流電圧を制御する制御部とを備え、
    前記光スキャナは、共振駆動が可能であって振幅に応じて共振周波数が変化する非線形特性を示し、
    前記制御部は、前記光スキャナの駆動を開始するときに、
    前記駆動部に対して、前記光スキャナが共振駆動された状態における振幅である共振振幅が所望の振幅よりも小さく且つ検出可能な最小振幅となる第1電圧値における共振周波数に等しい周波数と、前記光スキャナが共振駆動された状態において前記所望の振幅が得られる第2電圧値とを有する前記交流電圧の供給を開始し、
    前記供給の開始後に、前記第2電圧値を維持した状態で、前記交流電圧の周波数を、前記第1電圧値における前記共振周波数から前記第2電圧値における共振周波数に達するまで変更する、
    ことを特徴とする光スキャナ。
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