JP2013195878A - 転写装置および画像形成装置 - Google Patents
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【解決手段】転写手段21を像担持体に対して接離させる構成には、該転写手段21を該像担持体に向けて付勢する付勢手段101,101’と、該付勢手段101,101’の一部と係合し、該転写手段21の接離に応じて変位可能な接離検知機構とが備えられ、接離検知機構には、転写手段21の長手方向に沿って揺動可能であって付勢手段101,101’の一部と当接している検知レバー102,103と、該検知レバー102.103の揺動端に対向して配置されて該揺動端の揺動状態に応じて転写手段の接離状態を検知可能な検知センサ104とが備えられ、付勢手段101,101’は、検知レバー102,103と平行して転写手段21の長手方向に沿って長手方向を設定されて配置されている。
【選択図】図3
Description
タンデム方式の画像形成装置では、ベルト上に吸着された転写紙に対して順次転写する方式とは別に、ベルト自体に各画像を順次転写する1次転写工程と、ベルト上に転写された重畳画像を転写紙に一括転写する2次転写工程とを実行する方式がある。
転写ニップは、ベルトに対する2次転写ローラの加圧作用によって形成されることから、2次転写ローラは常時ベルトに対して押圧接触することが必要となる。
しかし、2次転写ローラを常時加圧状況下に維持することは、2次転写ローラの変形やベルト側に残存するトナーによる汚損を招く虞があるため、少なくとも転写時以外には2次転写ローラ2をベルトから離すことができるように接離させるようになっている。
そこで、従来では、2次転写ローラの接離動作に応じて変位するアクチュエータによる光学センサでの遮光状態を検知することで2次転写ローラの接離状態を判別する構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
これにより、転写手段近傍に位置する接離検知機構が占めるスペースを小さくできると共に、付勢手段に設定される加圧力に影響する付勢手段の長さが長くなる場合でも上述したスペースの増加を招くことなく設定することができ、転写手段での加圧力の偏差を解消することができる。
図1に示す画像形成装置100は、複数のローラ12,13に掛け回されて展張面が図示矢印方向に移動するベルト10が像担持体として用いられており、ベルト10は、展張面に沿って異なる色の作像部が並置され、各作像部で形成されたトナー画像を順次転写される中間転写体として用いられている(以下、便宜上、ベルトを中間転写ベルト10という)。
この場合のローラの一方12は、2次転写ローラ21に対向する2次転写対向ローラとして機能すると共に、図示されない駆動モータに連動する駆動ローラとして用いられている。従って、本実施形態の説明では、中間転写ベルト10が掛け回されている他方のローラ13を従動ローラと称する。
ベルトクリーニング装置19には、ウレタンゴムで構成されたクリーニングブレード20が設けられ、中間転写ベルト10上の残留トナーを堰き止めて掻き取ることができるようになっている。
2次転写位置を通過した記録紙Pは、定着装置30においてトナー像を定着された上で排紙ローラ32により装置外に排出される。
なお、図1中、符号PS1,PS2は、転写に必要なバイアスを印加するバイアス電源を示している。
中間転写ベルト10は、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)等を単層または複数層に構成し、カーボンブラック等の導電性材料を分散させ、その体積抵抗率を10^8〜10^12Ωcm、かつ表面抵抗率を10^9〜10^13Ωcmの範囲となるよう調整されている。
なお、必要に応じ該中間転写ベルト10の表面に離型層をコートしても良い。コートに用いる材料としては、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、 PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パ−フルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)等のフッ素樹脂が使用できるが、これに限定されるものではない。
中間転写ベルト10の製造方法は注型法、遠心成形法等があり、必要に応じてその表面を研磨しても良い。
中間転写ベルト10の体積抵抗率が上述した範囲を超えると、転写に必要なバイアスが高くなるため、電源コストの増大を招くため好ましくない。また、転写工程、転写紙剥離工程などで中間転写ベルト10の帯電電位が高くなり、かつ自己放電が困難になるため除電手段を設ける必要が生じる。また、体積抵抗率および表面抵抗率が上記範囲を下回ると、帯電電位の減衰が早くなるため自己放電による除電には有利となるが、転写時の電流が面方向に流れるためトナー飛び散りが発生してしまう。
1次転写工程に用いられる転写ローラ11は、感光体ドラム1に担持されているトナー像を中間転写ベルト10に静電転移させるための転写バイアスとして+1800Vを設定されている。
2次転写ローラ21の抵抗値が上記範囲を超えると電流が流れ難くなるため、必要な転写性を得る為にはより高電圧を印加しなければならなくなり、電源コストの増大を招く。また、高電圧を印加するため転写部ニップ前後の空隙にて放電が起こる為、ハーフトーン画像上に放電による白ポチ抜けが発生する。
逆に、2次転写ローラ21の抵抗値が上記範囲を下回ると同一画像上に存在する複数色画像部(例えば3色重ね像)と単色画像部との転写性が両立できなくなる。
なお、2次転写ローラ21の抵抗値測定は、導電性の金属製板に2次転写ローラ21を設置し、芯金両端部に片側4.9N(両側で合計9.8N)の荷重を掛けた状態にて、芯金と前記金属製板との間に1000Vの電圧を印加した時に流れる電流値から算出した。本実施形態では2次転写が定電流で制御され、その設定値として−30μAに設定されている。
脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸から選択される少なくとも1種以上の脂肪酸を含有し、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、リチウムから選択される少なくとも1種以上の金属を含有する脂肪酸金属塩が挙げられる。とりわけその中でもステアリン酸亜鉛は、工業的規模で生産されかつ多方面での使用実績があることから、コストと品質安定性とおよび信頼性で、最も好ましい材料である。
ただし、一般に工業的に使われている高級脂肪酸金属塩は、その名称の化合物単体組成ではなく、多かれ少なかれ類似の他の脂肪酸金属塩、金属酸化物、および遊離脂肪酸を含むものであり、本実施形態での脂肪酸金属塩もその例外ではない。
本実施形態で用いられるトナーは重合法によって生成された重合トナーである。
トナーの形状係数SF−1、SF−2に関しては、SF−1が100〜180、SF−2が100〜180に設定されている。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
上述した形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
逆にこれよりも大粒径の場合にはトナー飛び散りや、解像度悪化により高精細な画像を得ることができない。本実施形態では、トナー粒径の体積平均粒径6.5μmのものが用いられている。
本実施形態での特徴は、2次転写ローラ21の接離動作状態、特に2次転写ローラ21が離れている状態を検知するための接離検知機構の設置構造にある。
図3は、図1に示した2次転写装置として用いられる2次転写ローラ21の接離検知機構を説明するための図である。
同図において、接離検知機構を説明する前に、図4において2次転写ローラ21の接離駆動機構について説明する。
接離駆動機構は、画像形成装置の筐体側に位置して中間転写ベルト10が捲き掛けられているローラのうちで、駆動側の2次転写対向ローラ12の回転軸12Aに偏心部材としての偏心カム12Bが一体化されて回転できるようになっている。
2次転写ローラ21の接離動作は、各作像部から中間転写ベルト10へのトナー像転写時に影響しないものの、2次転写時には必ず、2次転写ローラ21を当接させる必要がある。このため、2次転写の実行時には上述した各ローラ同士が当接できるカムプロフィールが設定されている。
2次転写ローラ21を2次転写位置、つまり2次転写対向ローラ12から離す時期としては、2次転写が行われないときやジャム解消のために搬送路を外部に露呈するときである。
図3において、接離検知機構は、搬送路を露呈する際に開放される図示しない開閉扉側に設けられており、2次転写ローラ21を中間転写ベルト10側に向け付勢する付勢手段として一対で設けられた弾性体101,101’と、2次転写ローラ21の長手方向、つまり軸方向に沿って揺動可能に設けられた一対の検知レバー102,103と、一方の検知レバー101の揺動端の一つ(符号102A1で示す端部)に対向して配置された検知センサ104とで構成されている。
このことに関しては、検知レバー102,103においても同様であり、検知レバーの揺動半径を大きくすることがあっても、2次転写ローラ21の接離方向でのスペース拡大を必要としない。
従って、2次転写ローラ21の接離を行わせるために用いられる弾性体100,100’およびこの接離動作に連動する検知レバー102,103が2次転写ローラ21の接離方向で占有するスペースを小さくして、かつ、弾性力を変更することができる。
これにより、2次転写ローラ21の軸方向において各弾性体100.100’の弾性力を軸方向で均等化できる値に設定する際にもスペースの増加を招くことなく行うことができ、2次転写ローラ21の加圧力に偏差が生じるような事態を防ぐことができる。
なお、図3(B)において二点鎖線で示す検知レバー102,103の状態は、図3(A)に示したように、2次転写ローラ21が2次転写位置の中間転写ベルト10に当接した状態を示しており、実線で示す状態は、中間転写ベルト10側から2次転写ローラ21が離れた状態を示している。
上述した実施形態による画像形成装置100は、中間転写ベルトを像担持体として用いたが、図6に示す画像形成装置は、ベルト状の像担持体として感光体を対象としたものである。
図6において、ベルトが用いられる感光体(以下、便宜上、感光体ベルト10’と称する)は、ローラ12,13に掛け回されて各作像部に対向する展張面を有している。
各作像部では、図1に示した構成に対して感光体ドラムが存在しない点が異なっているだけで、他の装置はそのまま装備されている。なお、感光体ベルト10’の移動方向が図1に示した場合の中間転写ベルト10と同じ方向である関係で、各作像部に配置されている現像装置6の位置が、図1に示した場合と違って、光書き込み後に相当する位置に置き換えられている。
各作像部で形成されたトナー像を重畳した状態の感光体ベルト10’は、2次転写ローラ21が配置されている2次転写位置に移動すると、図1に示した場合と同様に給紙装置31から繰り出された記録紙Pに対して一括転写される。
図7に示す画像形成装置は、ベルト状部材を中間転写体や感光体として用いるのでなく、記録紙Pの搬送体として用いるようになっている。
つまり、ベルト状部材(便宜上、搬送ベルト1000と称する)は、図1,図6に示した構成と同様にローラ12,13に捲き掛けられて各作像部に対向する展張面を形成されている。
搬送ベルト1000は、給紙装置31から繰り出される記録紙Pを静電吸着した状態で各作像部間を搬送する機能を有している。
従って、搬送ベルト1000により搬送される記録紙Pに対しては、記録紙Pが各作像部において転写されるトナー像が重畳された状態で定着装置30に向け搬送されることになる。
10 中間転写ベルト
10’ 感光体ベルト
12 2次転写対向ローラ
100 画像形成装置
101,101’ 弾性体
102,103 検知レバー
104 検知センサ
Claims (8)
- 筐体内部に設けられた潜像担持体に担持された画像を記録媒体に転写するために用いられる転写手段を備え、該転写手段が前記像担持体に対して接離可能に設けられている転写装置において、
前記転写手段を前記像担持体に対して接離させる構成には、該転写手段を該像担持体に向けて付勢する付勢手段と、該付勢手段の一部と係合し、該転写手段の接離に応じて変位可能な接離検知機構とが備えられ、
前記接離検知機構には、前記転写手段の長手方向に沿って揺動可能であって前記付勢手段の一部と当接している検知レバーと、該検知レバーの揺動端に対向して配置されて該揺動端の揺動状態に応じて前記転写手段の接離状態を検知可能な検知センサとが備えられ、
前記付勢手段は、前記検知レバーと平行して前記転写手段の長手方向に沿って長手方向を設定されて配置されていることを特徴とする転写装置。 - 請求項1記載の転写装置において、
前記付勢手段にはコイルバネが用いられ、その長手方向に相当する軸線方向が前記像担持体の長手方向に平行していることを特徴とする転写装置。 - 請求項1または2記載の転写装置において、
前記接離検知機構には、前記像担持体の長手方向両側にそれぞれ検知レバーが設けられ、各検知レバーに前記付勢手段としてのコイルバネが前記像担持体の長手方向に平行して配置されていることを特徴とする転写装置。 - 請求項1記載の転写装置において、
前記接離機構には、前記転写手段を前記像担持体に対して接離させる部材として前記像担持体の駆動部連動可能な偏心部材と前記転写手段と一体化されて前記偏心部材に当接する従動部材とが用いられることを特徴とする転写装置。 - 請求項1乃至4のうちの一つに記載の転写装置を用いる画像形成装置であって、
前記像担持体として、トナー像を転写される転写体が用いられることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4のうちの一つに記載の転写装置を用いる画像形成装置であって、
前記像担持体として、潜像担持体が用いられることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4のうちの一つに記載の転写装置を用いる画像形成装置であって、
前記像担持体として、記録媒体を吸着搬送可能な搬送体が用いられることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5乃至7のうちの一つに記載の画像形成装置において、
前記像担持体がベルトであることを特徴とする画像形成装置。
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