JP2011028059A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のトナー供給部材の一部とベルト部材とを接離する構成で、一部のトナー供給部材と対向する位置のベルト部材の移動量を大きくすることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】モノクロモードである離間状態のときに、黒用の感光体40Kの転写位置とカラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)の転写位置との間の中間転写ベルト10の外周面に接触し、中間転写ベルト10を張架する補助張架部材としての補助張架ローラ150を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
従来、この種の画像形成装置としては、複数の張架部材に支持されたベルト部材である中間転写ベルトと、この中間転写ベルトに接触して対向するように並設された複数の感光体を備えた中間転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置が知られている(例えば特許文献1や特許文献2)。この装置では、各感光体上に形成された各色のトナー像が中間転写ベルトに重ね合わせて転写(一次転写)され、中間転写ベルト上のトナー像が転写材に一括転写(二次転写)されることにより、転写材上にカラー画像を形成することができる。
また、この種のカラー画像形成装置としては、単色のトナー像からなる画像を形成するように一つの感光体を用いる単色モードと、複数色のトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成するように複数の感光体を用いる複数色モードとを選択的に実行し得るように構成したものがある。
このような装置では、一つの感光体を用いる単色モードのときは、他の感光体は使用しないため中間転写ベルトに対して離間させることが一般的である。これは、感光体、感光体周りの部品、及び、中間転写ベルトを挟んで感光体と対向する一次転写部材などの消耗を抑制し長寿命化を図るためである。
中間転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置の一例について、図面を用いて説明する。
図10は、タンデム型のカラー画像形成装置の中間転写ベルト10及び4つの感光体40(Y,C,M,K)のレイアウトを示す説明図である。図10に示すレイアウトでは4つの感光体40(Y,C,M,K)は等間隔に配置されており、感光体間距離Wは100[mm]である。
図10に示す例では、4つの感光体40(Y,C,M,K)のそれぞれに対して中間転写ベルト10を挟んで対向する位置に4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,K)が配置され、4つの一次転写部を形成している。中間転写ベルト10は、画像形成時には図10中の矢印A方向に表面移動し、4つの感光体40(Y,C,M,K)のうち、中間転写ベルト10の表面移動方向の最下流側に配置された感光体40が黒用の感光体40Kである。
図11は、カラー用の3つの感光体40(Y,C,M)のうち黒用の感光体40Kから最も遠い位置に配置されたイエロー用の感光体40Y、イエロー用の一次転写ローラ12Y及び移動張架ローラ102が配置された図10中の領域αの拡大説明図である。また、図12は、カラー用の3つの感光体40(Y,C,M)のうち黒用の感光体40Kから最も近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40M及びマゼンタ用の一次転写ローラ12Mが配置された図10中の領域βの拡大説明図である。
4つの感光体40(Y,C,M,K)を用いて画像形成を行うフルカラーモードのときには、中間転写ベルト10の一次転写張架面10fと4つの感光体40(Y,C,M,K)とが接触する。このため、中間転写ベルト10、移動張架ローラ102及びカラー用の3つの感光体40(Y,C,M)と対向する一次転写ローラ12(Y,C,M)の配置は、は図10中の破線で示す位置となる。
黒用の感光体40Kを用いる単色モードであるモノクロモードのときには、カラー用の3つの感光体40(Y,C,M)は使用しない。このため、モノクロモードのときには、移動張架ローラ102及びカラー用の3つの一次転写ローラ12(Y,C,M)を感光体40から離れる方向に図10中の実線で示す位置まで移動させる。これにより、中間転写ベルト10が図10中の実線で示す位置まで移動して、カラー用の3つの感光体40(Y,C,M)から離間する。モノクロモードのときにカラー用の3つの感光体40(Y,C,M)と中間転写ベルト10とを離間させることにより、カラー用の3つの感光体40(Y,C,M)やそれに対向する3つの一次転写ローラ12(Y,C,M)等の長寿命化を図ることができる。
しかしながら、中間転写ベルト10の一次転写張架面10fは移動張架ローラ102と黒用の一次転写部とを直線で結ぶように形成されるため、モノクロモードの状態では直線的に並設された4つの感光体40(Y,C,M,K)に対して一次転写張架面10fが斜めに位置する状態となる。このため、モノクロモードのときに中間転写ベルト10から離間する3つの感光体40(Y,C,M)のそれぞれと中間転写ベルト10との離間量は、黒用の感光体40Kに対して近い位置に配置された感光体40ほど狭くなる。よって、黒用の感光体40Kの隣に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと中間転写ベルト10との離間量D1(図12参照)は、移動張架ローラ102の移動量T(図11参照)に対して小さな値となる。
具体的には、移動張架ローラ102の移動量Tを5[mm]としたところ、マゼンタ用の感光体40Mと一次転写張架面10fとの離間量D1は約1.6[mm]であった。
また、感光体40を等間隔に並設する場合は感光体40の数が多いほど、黒用の感光体40Kの隣に配置された感光体40と中間転写ベルト10との離間量D1は、移動張架ローラ102の移動量Tに対して小さくなる。
図13は、感光体40が5つのタンデム型のカラー画像形成装置の中間転写ベルト10及び5つの感光体40(Y,C,M,K,N)のレイアウトを示す説明図である。図13に示すレイアウトでは5つの感光体40(Y,C,M,K,N)は等間隔に配置されており、感光体間距離Wは190[mm]である。
図14は、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も遠い位置に配置された追加トナー用の感光体40N、追加トナー用の一次転写ローラ12N及び移動張架ローラ102が配置された図13中の領域αの拡大説明図である。また、図15は、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40M及びマゼンタ用の一次転写ローラ12Mが配置された図13中の領域βの拡大説明図である。
図13に示す感光体40を5つ備える構成は、近年主流であるCMYKの4色のトナーに加えて、色再現性、画質向上のために5色目のトナーを用いることができる構成である。例えば5色目にはクリアトナーや白トナーを用いることができ、他にも色再現性のためにライトマゼンタ、ライトシアン等いくつかのトナーを用いることができる。
図13に示す構成のように感光体40を5つ配置すると、黒用の感光体40Kの転写位置から黒用の感光体40Kの隣に配置されたマゼンタ用の感光体40Mの転写位置まで距離に対して、黒用の感光体40Kの転写位置から移動張架ローラ102までの距離が長くなる。このため、マゼンタ用の感光体40Mと中間転写ベルト10との離間量D1を図10〜図12のレイアウトと同等の1.6[mm]とすると、移動張架ローラ102の移動量Tは6.6[mm]必要となり、感光体40が4つの構成に比べて移動量Tを1.6[mm]大きくしなければならない。
移動張架ローラ102の移動量Tを大きくすると、移動張架ローラ102とそれに張架される中間転写ベルト10との移動範囲が広がりそのスペースを確保するために装置の大型化の問題が生じる。
さらに、移動張架ローラ102の移動量Tを大きくすると、モノクロモードの状態とカラーモード状態とでのベルトテンションの変動量が大きくなるという問題が生じる。
以下、移動張架ローラ102の移動量Tとベルトテンションの変動量との関係について説明する。
図10及び図13の何れのレイアウトにおいても、テンションスプリング101sによって中間転写ベルト10の表面に付勢され、中間転写ベルト10にベルトテンションを与えるテンションローラ101を備えている。
カラーモードの状態からモノクロモードの状態となると、一次転写張架面10fにおける中間転写ベルト10の軌道が内側に移動する。このため、移動張架ローラ102に対して中間転写ベルト10の表面移動方向上流側の第一張架ローラ15から黒用の感光体40Kの転写位置に対して中間転写ベルト10の表面移動方向下流側の第二張架ローラ110までの中間転写ベルト10の軌道が短くなる。しかし、中間転写ベルト10の周長L[mm]は、モノクロモード時とカラーモード時とで変化しない。このため、テンションローラ101が移動することで第二張架ローラ110から第一張架ローラ15までの中間転写ベルト10の軌道を長くして、一周がL[mm]となる中間転写ベルト10の軌道を形成している。
ここで、図10のレイアウトで、中間転写ベルト10の周長Lを904.38[mm]として、上述したように移動張架ローラ102を移動量T=5.0[mm]で移動させたところテンションローラ101の位置が約0.5[mm]変位した。一方、図13のレイアウトで、中間転写ベルト10の周長Lを仮に2200[mm]とすると、上述したように移動張架ローラ102を移動量T=6.6[mm]で移動させたところテンションローラ101の位置が約1.5[mm]変位した。
このように、移動張架ローラ102の移動量Tが大きくなるほどテンションローラ101が移動する距離も大きくなる。
例えばベルトテンションを1.5[N/cm]と設定した場合、図13に示すレイアウトではテンションローラ101に約60[N]の荷重をかける必要がある。テンションローラ101の軸方向の量端部に2つのテンションスプリング101sによって荷重をかける場合は、片側に30[N]の荷重が必要となる。このような荷重を得るためには、構成によって異なるが、例えば、テンションスプリング101sの自然長を40[mm]程度とすると、とバネ定数が1〜5[N/mm]となる。
テンションスプリング101sのバネ定数を仮に3[N/mm]とすると、テンションローラ101にかかる荷重は以下のように変化する。
図10に示すレイアウトでは、カラーモードの状態で60[N]であったものが、モノクロモードの状態では57[N]となり、テンションローラ101にかかる荷重の変動は5[%]である。一方、図13に示すレイアウトでは、カラーモードの状態で60[N]であったものが、モノクロモードの状態では51[N]となり、テンションローラ101にかかる荷重の変動は15[%]である。
このように、移動張架ローラ102の移動量Tを大きくすると、モノクロモードの状態とカラーモード状態とでのテンションローラ101にかかる荷重の変動が大きくなり、ベルトテンションの変動も大きくなる。そして、ベルトテンションが大きく低下すると、中間転写ベルト10とベルト駆動ローラ14との間でスリップが発生し、中間転写ベルト10に対して精度よく駆動を伝達することができなくなるおそれがある。また、ベルトテンションが大きく低下することを考慮して、カラーモードの状態でベルトテンションが必要以上に高くなるように設定すると、中間転写ベルトを駆動するときの駆動負荷が過度に大きくなるという問題が生じる。
よって、移動張架ローラ102の移動量Tを大きくすることなく、黒用の感光体40Kの隣に配置された感光体40と中間転写ベルト10との離間量を確保することが求められる。
このような問題は、一つの中間転写ベルト10に複数の感光体40が対向し、作像モードによって、複数の感光体40の一部と中間転写ベルト10とが接離する構成に限るものではない。例えば、一つのベルト状の感光体に対して複数の現像ローラが対向し、作像モードによって、複数の現像ローラの一部と中ベルト状の感光体とが接離する構成においても生じ得る問題である。すなわち、一つの無端状のベルト部材とそれの外周面に接触または近接してベルト部材上にトナーを供給する複数のトナー供給部材とを有し、作像モードの切り換えによって複数のトナー供給部材の一部とベルト部材とが接離する構成であれば生じ得る問題である。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、複数のトナー供給部材の一部とベルト部材とを接離する構成で、一部のトナー供給部材と対向する位置のベルト部材の移動量を大きくすることができる画像形成装置を提供することである。
請求項1の発明は、複数の張架部材に支持された無端状のベルト部材と、該ベルト部材の外周面に接触又は近接して対向するように並設され、該ベルト部材の表面にトナーを供給する複数のトナー供給部材と、該複数のトナー供給部材が該ベルト部材に接触又は近接した近接状態から該複数のトナー供給部材のうちの一部のトナー供給部材が該ベルト部材から離間した離間状態となるように、該ベルト部材を移動させるベルト接離手段とを有し、該ベルト接離手段は、上記離間状態のときに該ベルト部材に接触又は近接した状態となる他のトナー供給部材が対向する該ベルト部材の非離間対向位置に対して、上記近接状態のときに上記一部のトナー供給部材が対向する該ベルト部材の離間対向位置を挟んで反対側の該ベルト部材の内周面を張架する移動可能な移動張架部材を備え、上記近接状態から該移動張架部材を上記該複数のトナー供給部材から離れる方向に移動させて該ベルト部材を該一部のトナー供給部材から離間させることで上記離間状態とする画像形成装置において、上記離間状態のときに上記非離間対向位置と上記離間対向位置との間の該ベルト部材の外周面に接触し、該ベルト部材を張架する補助張架部材を有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記ベルト部材にベルトテンションを付与するテンション付加機構と、上記近接状態のときには上記補助張架部材が該ベルト部材から離間し、上記離間状態のときには該補助張架部材が該ベルト部材に接触するように、上記ベルト接離手段の接離動作に補助張架部材の動作を同期させる同期機構とを備え、上記近接状態と上記離間状態とで上記ベルトテンションが変動することを抑制するように上記補助張架部材の位置を変位させることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、上記離間状態のときに上記補助張架部材を上記ベルト部材に向けて付勢する補助張架部材付勢手段を備えることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、作像動作を行わないときには、上記複数のトナー供給部材を上記ベルト部材から離間させるとともに、上記補助張架部材を該ベルト部材から離間させることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記補助張架部材として電気抵抗率の高い材料からなる部材を用いることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記補助張架部材として、弾性ローラを用いることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記補助張架部材として、基体に短繊維を植毛したブラシ部材を用いることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記ベルト部材がベルト状の中間転写体であり、上記複数のトナー供給部材がそれぞれ該中間転写体に転写されるトナー像が形成される像担持体であることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記ベルト部材がベルト状の潜像担持体であり、上記複数のトナー供給部材がそれぞれ該潜像担持体上の異なる色の画像に対する潜像を現像する現像剤担持体であることを特徴とするものである。
従来の画像形成装置では、離間状態のときの移動張架部材と非離間対向位置との間のベルト部材の軌道は、近接状態の軌道に対して傾斜した状態となる。このため、移動張架部材から非離間対向位置に近い位置ほど近接状態の軌道との距離が近くなり、離間している一部のトナー供給部材とベルト部材との距離も近くなる。これに対して、本発明の画像形成装置では、補助張架部材が非離間対向位置と離間対向位置との間のベルト部材の外周面から張架することにより、従来の画像形成装置において近接状態の軌道に対して傾斜していた離間状態でのベルト部材の軌道をトナー供給部材に対して押し離すことができる。
本発明によれば、補助張架部材によって離間状態でのベルト部材の軌道をトナー供給部材に対して押し離すことで、一部のトナー供給部材と対向する位置のベルト部材の移動量を大きくすることができるという優れた効果がある。
本実施形態にかかる複写機の要部構成の概略説明図。 実施形態に係る複写機の概略構成図。 形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図。 形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図。 本実施形態にかかる複写機の要部構成の説明図。 図5中の領域αの拡大説明図、(a)は、フルカラーモードのときの説明図、(b)は、モノクロモードのときの説明図。 図5中の領域γの拡大説明図、(a)は、フルカラーモードのときの説明図、(b)は、モノクロモードのときの説明図。 補助張架加圧スプリングを備えた構成の図5中の領域γの拡大説明図、(a)は、フルカラーモードのときの説明図、(b)は、モノクロモードのときの説明図。 補助張架ブラシを備えた構成の図5中の領域γの拡大説明図。 タンデム型のカラー画像形成装置の中間転写ベルト及び4つの感光体のレイアウトを示す説明図。 図10中の領域αの拡大説明図。 図10中の領域βの拡大説明図。 タンデム型のカラー画像形成装置の中間転写ベルト及び5つの感光体のレイアウトを示す説明図。 図13中の領域αの拡大説明図。 図13中の領域βの拡大説明図。
以下、本発明を中間転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置に適用した実施形態について説明する。
図2は、実施形態にかかる画像形成装置としての複写機(以下、複写機500という)の概略構成図である。複写機500は、複写装置本体(以下、装置本体部100という)、転写紙を収納し上方に装置本体部100を載せた給紙ユニット200、装置本体部100の上に取り付けるスキャナ300、スキャナ300の上方に取り付けられた原稿自動搬送装置(ADF)400、等から構成されている。また、複写機500内の各装置の動作を制御する不図示の制御部も備えている。
装置本体部100の中央には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の4つの画像形成ユニット18(Y,C,M,K)を横に並べて配置してタンデム画像形成部20が構成されている。タンデム画像形成部20の各画像形成ユニット18は、それぞれY、C、M、Kの各色トナー像が形成される感光体40(Y,C,M,K)を有している。
タンデム画像形成部20の上方には、露光装置21が設けられている。露光装置21は、各色毎に用意されたレーザダイオード(LD)方式の4つの光源と、6面のポリゴンミラーとポリゴンモータから構成される1組のポリゴンスキャナと、各光源の光路に配置されたfθレンズ、長尺WTL等のレンズやミラーから構成されている。各色の画像情報に応じてLDから射出されたレーザ光はポリゴンスキャナにより偏向走査され各色の感光体40に照射される。
タンデム画像形成部20の下方には、無端ベルト状の中間転写ベルト10が設置されている。中間転写ベルト10は、図示例では3つの支持ローラ(14、15、16)に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能であり、3つの支持ローラのうちの駆動ローラ14は中間転写ベルトを回転駆動するローラである。また、第一張架ローラ15と駆動ローラ14との間には、各色の感光体40から中間転写ベルト10にトナー像を転写する一次転写手段として一次転写ローラ12(Y,C,M,K)が中間転写ベルト10を間に挟んで各感光体40に対向するように設けられている。二次転写対向ローラ16の下流側のクリーニング対向ローラ170と中間転写ベルト10を挟んで対向する位置には、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する中間転写ベルトクリーニング装置17を設けられている。
一次転写ローラ12(Y,C,M,K)は、発泡樹脂剤を金属製(鉄、SUS(ステンレス鋼)、AI(アルミニウム)など)の芯金に塗布したものである。発泡樹脂剤の肉厚は2[mm]〜10[mm]である。
中間転写ベルト10の下方には、二次転写装置22を備える。二次転写装置22は、図示例では、2つの二次転写張架ローラ23間に、無端ベルトである二次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写ベルト10を介して二次転写対向ローラ16に押し当てて配置し、中間転写ベルト10上の画像を転写紙に転写する。二次転写ベルト24としては中間転写ベルト10と同様の材料を用いることができる。
二次転写装置22の図2中の左横には、転写紙上の画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。
上述した二次転写装置22には、画像転写後の転写紙をこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えている。もちろん、二次転写装置22として、転写ローラや転写チャージャを配置してもよく、そのような場合は、この転写材搬送機能を別途備える必要がある。
なお、図2に示す複写機500では二次転写装置22および定着装置25の下方に、上述したタンデム画像形成部20と平行に、転写紙を反転排紙したり、転写紙の両面に画像を形成するために転写紙を反転して再給紙したりする反転装置28を備えている。
複写機500を用いてコピー動作をおこなうときは、ADF400の原稿台30上に原稿をセットする。または、ADF400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、ADF400を閉じて原稿を押さえる。そして、不図示の操作部のスタートスイッチを押すと、ADF400に原稿をセットしたときは原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動した後に、他方、コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは直ちに、スキャナ300を駆動し、第一走行体33および第二走行体34を走行する。そして、第一走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第二走行体34に向け、第二走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。その後、操作部でのモード設定、あるいは操作部で自動モード選択が設定されている場合には原稿の読み取り結果に従い、フルカラーモードまたはモノクロモードで画像形成動作を開始する。
また、不図示の操作部のスタートスイッチを押すと上述した動作と共に、不図示の駆動モータによって駆動ローラ14を回転駆動して、他の二つの支持ローラ(15、16)を従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。フルカラーモードが選択された場合には、各画像形成ユニット18が備える各感光体40が図2で反時計回り方向にそれぞれ回転する。そして、その各感光体40の表面が帯電装置である帯電ローラにより一様に帯電される。そして、各色の感光体40には露光装置21から各色の画像に対応するレーザ光がそれぞれ照射され、各色の画像データに対応した潜像がそれぞれ形成される。各潜像は感光体40が回転することにより各色の現像装置60(Y,C,M,K)で各色のトナー像に現像される。各色のトナー像は中間転写ベルト10の搬送とともに、中間転写ベルト10上に順次転写されて中間転写ベルト10上にフルカラー画像を形成する。転写後の感光体40は除電ランプにより光除電され、クリーニング手段により転写残のトナーが除去される。
一方、不図示の操作部のスタートスイッチを押すと上述した動作と共に、給紙ユニット200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、給紙テーブル43に多段に備える給紙カセット44の1つから転写紙を送り出す。そして、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して装置本体部100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。または、手差しトレイ51上の転写紙を手差し給紙ローラ50を回転して送り出し、手差し分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写ベルト10上のフルカラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と二次転写装置22との間に転写紙を送り込み、二次転写装置22で転写して転写紙上にカラーのトナー像を転写する。
トナー像が転写された転写紙は、二次転写装置22で搬送されて定着装置25へと送り込まれ、定着装置25で熱と圧力とを加えられトナー像が定着された後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。または、切換爪55で切り換えて反転装置28に搬送され、そこで反転して再び転写位置へと再給紙され、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出される。
一方、転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト10の表面は中間転写ベルトクリーニング装置17によって、残留する残留トナーを除去され、タンデム画像形成部20による再度の画像形成に備える。
以降、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。
所定枚数の画像形成が終了した後には作像後処理を行ってから感光体40の回転を停止する。作像後処理では帯電バイアス、転写バイアスをオフした状態で感光体40を1周以上回転させ、その際に除電手段により感光体表面の電荷を除電して、感光体40が除電したまま放置されて感光体40が劣化することを防止する。
モノクロモードが選択された場合には、第一張架ローラ15が下方に移動し、中間転写ベルト10を感光体40(Y,C,M)から離間させる。黒用の感光体40Kのみが図2の反時計回り方向に回転し、黒用の感光体40Kの表面が帯電ローラにより一様に帯電され、露光装置21からKの画像に対応するレーザ光が照射され、黒用の感光体40K上に潜像が形成され、その潜像が黒用の現像装置60KによってKのトナーにより現像されてトナー像となる。このトナー像は感光体40上から中間転写ベルト10上に転写される。この際、黒用の感光体40K以外の3色の感光体40(Y,C,M)や現像装置60(Y,C,M)などは停止しており、それら感光体40(Y,C,M)や現像装置60(Y,C,M)に収納された現像剤の不要な消耗を防止している。
一方、給紙カセット44から給紙された転写紙が、レジストローラ49により中間転写ベルト10上に形成されているトナー像と一致するタイミングで搬送される。トナー像が転写された転写紙は、フルカラー画像の場合と同様に定着装置25で定着され、指定されたモードに応じた排紙系を通って処理される。以降、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。
中間転写ベルト10はPVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)等を単層または複数層に構成する。そして、カーボンブラック等の導電性材料を分散させ、その体積抵抗率を10〜1012[Ωcm]、かつ表面抵抗率を10〜1013[Ωcm]の範囲となるよう調整されている。なお、必要に応じ中間転写ベルト10の表面に離型層をコートしても良い。コートに用いる材料としては、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パ−フルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)等のフッ素樹脂が使用できるが、これに限定されるものではない。
中間転写ベルト10の製造方法は注型法、遠心成形法等があり、必要に応じてその表面を研磨しても良い。
中間転写ベルト10の体積抵抗率が上述した範囲を超えると、転写に必要なバイアスが高くなるため、電源コストの増大を招くため好ましくない。また、転写工程、転写紙剥離工程などで中間転写ベルト10の帯電電位が高くなり、かつ自己放電が困難になるため除電手段を設ける必要が生じる。また、体積抵抗率および表面抵抗率が上記範囲を下回ると、帯電電位の減衰が早くなるため自己放電による除電には有利となるが、転写時の電流が面方向に流れるためトナー飛び散りが発生してしまう。したがって、複写機500における中間転写ベルト10の体積抵抗率および表面抵抗率は上記範囲内であることが好ましい。
なお、体積抵抗率および表面抵抗率の測定は高抵抗抵抗率計(三菱化学社製:ハイレスタIP)にHRSプローブ(内側電極直径5.9[mm]、リング電極内径11[mm])を接続し、中間転写ベルト10の表裏に100[V](表面抵抗率は500[V])の電圧を印加して10秒後の測定値を用いた。
次に、複写機500に好適に用いられるトナーについて説明する。
複写機500に好適に用いられるトナーは重合法によって生成された重合トナーであり、トナーの形状係数SF−1が100〜180、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることが好ましい。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1が150を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
図3は、形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記(1)式で表される。トナーを二次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)・・・(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
図4は、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
形状係数SF−2は、図4に示すように、トナー形状の凹凸の割合を示すものであり、下記(2)式で表される。トナーを二次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×(100π/4) ・・・(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するとともに転写手段に付着した場合のクリーニング性も低下するため好ましくない。
また、トナー粒径は体積平均粒径で4〜10[μm]の範囲であることが望ましい。これよりも小粒径の場合には現像時に地汚れの原因となったり、流動性が悪化し、さらに凝集しやすくなるので中抜けが発生しやすくなったりする。逆にこれよりも大粒径の場合にはトナー飛び散りや、解像度悪化により高精細な画像を得ることができない。
本実施形態の複写機500では、トナー粒径の体積平均粒径6.5[μm]のものを用いた。
次に、複写機500の特徴部について説明する。
図1は、複写機500の装置本体部100の要部構成の概略説明図である。なお、図2に示した複写機500の全体図では、4つの感光体40を備えた構成について説明したが、以下の説明では5つの感光体40を備える構成について説明する。なお、本発明の特徴的な構成は、感光体40が5つの構成に限らず、4つの構成に対しても適用可能であり、さらには、複数の感光体40を備える構成であれば適用可能である。
図1に示す本実施形態の装置本体部100では、移動張架ローラ102と第二張架ローラ110との間で張架される張架面が、各感光体40(Y,C,M,K,N)から各色のトナー像が一次転写される一次転写張架面10fである。フルカラーモードとモノクロモードとでは、中間転写ベルト10の一次転写張架面10fの位置が異なり、フルカラーモードのときには一次転写張架面10fは図1中の破線で示す位置となり、モノクロモードのときには一次転写張架面10fは図1中の実線で示す位置となる。
図1に示すように複写機500は、複数の張架ローラ(14,15,16,102,110等)に支持された無端状の中間転写ベルト10と、中間転写ベルト10の外周面に接触して対向するように並設され、中間転写ベルト10の表面にトナー像を転写する5つの感光体40(Y,C,M,K,N)とを備える。
さらに、5つの感光体40(Y,C,M,K,N)が中間転写ベルト10に接触した図1中の破線で示す近接状態から、5つのうちの4つの感光体40(Y,C,M,N)が中間転写ベルト10から離間した図1中の実線で示す離間状態となるように、中間転写ベルト10を移動させるベルト接離手段を有する。このベルト接離手段は、黒トナーの転写位置に対して、カラートナーの転写位置を挟んで反対側の中間転写ベルト10の内周面を張架する移動可能な移動張架ローラ102を備える。そして、このベルト接離手段が、一次転写張架面10fを破線で示す接離状態から移動張架ローラ102と4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)とを5つの感光体40(Y,C,M,K,N)から離れるように下方に移動させる。これにより、一次転写張架面10fを実線で示すように4つの感光体40(Y,C,M,N)が中間転写ベルト10から離間した離間状態となる。
なお、黒トナーの転写位置は、離間状態のときに中間転写ベルト10に接触した状態となる1つの感光体40である黒用の感光体40Kが接触する中間転写ベルト10上の位置である。また、カラートナーの転写位置は、近接状態のときにカラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)が接触する中間転写ベルト10上の位置である。
さらに、本実施形態の複写機500の装置本体部100は、4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kの隣に配置されたマゼンタ用の感光体40Mがトナー像を転写する中間転写ベルト10上の位置(マゼンタトナーの転写位置)と、黒トナーの転写位置との間の中間転写ベルト10の外周面に離間状態のときに接触し、中間転写ベルト10を張架する補助張架ローラ150を備える。補助張架ローラ150によってマゼンタトナーの転写位置と黒トナーの転写位置との間の中間転写ベルト10を下方に押し下げることで、図13に示す構成と比較して、離間状態での一次転写張架面10fが水平に近い状態となる。中間転写ベルト10の移動張架ローラ102に張架される位置からマゼンタトナーの転写位置までの一次転写張架面10fが水平に近い状態となることで、マゼンタ用の感光体4Mと中間転写ベルト10との離間量が移動張架ローラ102の移動量と同等の大きさとすることができる。このため、モノクロモードのときに中間転写ベルト10と離間する4つの感光体40(Y,C,M,N)と中間転写ベルト10との離間量が補助張架ローラ150を備えない構成に比べて大きくなる。
なお、図1に示す例では、5つの感光体40(Y,C,M,K,N)の配置について、図1に示す例では、黒用の感光体40Kが中間転写ベルト10の表面移動方向最下流側に配置し、補助張架ローラ150をその上流側に接触させているが、これに限るものではない。例えば、5つの感光体40(Y,C,M,K,N)の配置について、黒用の感光体40Kが中間転写ベルト10の表面移動方向最上流側に配置してもよい。この場合、モノクロモードのときには、黒トナーの転写位置よりも下流側の中間転写ベルト10の外周面に補助張架ローラ150が当接する構成となるため、中間転写ベルト10上の黒トナーのトナー像が補助張架ローラ150に付着して画像が乱れるおそれがある。よって、このような場合には、補助張架ローラ150にトナーと同極性の電圧を印加する。これにより、中間転写ベルト10上の黒トナーが補助張架ローラ150に付着することを防止することが出来る。
また、本実施形態の装置本体部100では、マゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間に補助張架ローラ150を配置しているが、他の2つの感光体40同士の間に補助張架ローラ150を配置してもよい。何れの位置に配置しても補助張架ローラ150を備えない構成に比べて、離間状態での一次転写張架面10fの位置を下げることができ、4つの感光体40(Y,C,M,N)と中間転写ベルト10との離間量が補助張架ローラ150を備えない構成に比べて大きくすることができる。
しかし、本実施形態の装置本体部100のように、モノクロモードのときに中間転写ベルト10と離間する4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち、モノクロモードのときに離間しない黒用の感光体40Kに一番近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間に補助張架ローラ150を配置することが最適である。これは以下の理由による。
すなわち、補助張架ローラ150が当接する位置よりも黒トナーの転写位置側の中間転写ベルト10の軌道は斜め上方となるため、この位置に中間転写ベルト10と離間している感光体40が対向するとその感光体40と中間転写ベルト10との間の離間量は黒トナーの転写位置に近いほど小さくなる。これに対して、本実施形態のように、黒用の感光体40Kに一番近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間に補助張架ローラ150を配置する。これにより、モノクロモードのときに中間転写ベルト10と離間する4つの感光体40(Y,C,M,N)の各転写位置が補助張架ローラ150と移動張架ローラ102との間の中間転写ベルト10上の位置となる。このため、中間転写ベルト10における各転写位置の高さが、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10に接触する位置と移動張架ローラ102が中間転写ベルト10に接触する位置との間の高さとなる。これにより、4つの感光体40(Y,C,M,N)の全てについて中間転写ベルト10に対して十分な離間量を確保することが出来る。
次に、図5〜図7を用いて装置本体部100の要部構成についてより詳しく説明する。
図5は、装置本体部100の要部構成について図1よりも詳しく記載した説明図であり、接触状態となるフルカラーモードのときの説明図である。図6は、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も遠い位置に配置された追加トナー用の感光体40N、追加トナー用の一次転写ローラ12N及び移動張架ローラ102が配置された図5中の領域αの拡大説明図である。図6(a)は、フルカラーモードのとき(接触状態)の説明図、図6(b)はモノクロモードのとき(離間状態)の説明図である。また、図7は、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間で補助張架ローラ150が配置された図5中の領域γの拡大説明図である。図7(a)は、フルカラーモードのとき(接触状態)の説明図、図7(b)はモノクロモードのとき(離間状態)の説明図である。
装置本体部100では、カラー用の4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)の各感光体40(Y,C,M,N)に対する接離動作、及び、移動張架ローラ102の上下の移動は接離スライダ140を用いて行う。
4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)は、それぞれ一次転写ローラブラケット120(Y,C,M,N)に支持されており、フルカラーモードのときには一次転写加圧スプリング121(Y,C,M,N)によって感光体40(Y,C,M,N)に対して付勢されている。そして、接離スライダ140が左右に移動することによって、4つの一次転写ローラブラケット120(Y,C,M,N)が回転し、4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)が各感光体40(Y,C,M,N)に対して接離する。
また、移動張架ローラ102は移動張架ローラブラケット122の一端に支持されており、移動張架ローラブラケット122の他端が回転可能に取り付けられた接離スライダ140の横方向の位置によってその上下方向の位置が決まる。フルカラーモードのときには、接離スライダ140はその移動範囲の右端にあり、このときには移動張架ローラ102はその移動範囲の上端となる。
すなわち、接離スライダ140を左右に移動させるで移動張架ローラ102が上下に移動するものであり、図5、図6(a)及び図7(a)に示すフルカラーモードの状態から移動張架ローラ102を下方に移動させることで中間転写ベルト10の軌道を変えて、中間転写ベルト10を4つの感光体40(Y,C,M,N)から離間させている。
接離スライダ140は、スライダスプリング141によって図中右方向に付勢されており、その一部が接離カム142に突き当たっている。
図5、図6(a)及び図7(a)に示すフルカラーモードの状態から接離カム142が図7中の矢印E1方向に回転することで、接離スライダ140が図中の矢印E2で示すように左横方向に移動する。一次転写ローラブラケット120(Y,C,M,N)は、接離スライダ140が左方向に移動することで、その下端部が接離スライダ140に設けられた突起部146(Y,C,M,N)に引っかかって回転する。これにより、4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)は、一次転写加圧スプリング121(Y,C,M,N)による付勢が解除されて下方に移動し、各感光体40(Y,C,M,N)から離間する。また、接離スライダ140が図中左方向に移動することにより、移動張架ローラ102は下方に移動する。
このように接離スライダ140が図中の左方向に移動することで、一次転写ローラブラケット120(Y,C,M,N)及び移動張架ローラブラケット122が回転し、一次転写ローラ12(Y,C,M,N)及び移動張架ローラ102が下方に移動する。これにより、一次転写ローラ12(Y,C,M,N)は、感光体40(Y,C,M,N)及び中間転写ベルト10から完全に離間する。そして、一次転写張架面10fを形成する中間転写ベルト10は、黒用の一次転写ローラ12Kとマゼンタ用の一次転写ローラ12Mとの間に配置された黒用一次転写部上流側張架ローラ130と移動張架ローラ102との間で張架され、軌道が形成される。
また、補助張架ローラ150は、フルカラーモードのときにマゼンタ用の一次転写ローラ12Mが接触する中間転写ベルト10の位置と、黒用一次転写部上流側張架ローラ130が接触する中間転写ベルト10の位置との間で、モノクロモードのときに中間転写ベルト10に接触する。補助張架ローラ150を支持する補助張架ローラブラケット160は、接離スライダ140に引っかかる構成になっており、接離カム142が図7中の矢印E1方向に回転して、接離スライダ140が図中の矢印E2で示すように左横方向に移動することで、図7中の矢印E3方向に回転する。すなわち、4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)が各感光体40(Y,C,M,N)から離間する動作を行った場合には、補助張架ローラ150は中間転写ベルト10を押し下げる位置に移動する。一方、4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)が中間転写ベルト10を介して各感光体40(Y,C,M,N)に当接している場合には補助張架ローラ150は中間転写ベルト10から離間する位置に移動する。
モノクロモードのときに、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を押し下げることで、モノクロモードのときに中間転写ベルト10と離間する4つの感光体40(Y,C,M,N)と中間転写ベルト10との離間量を従来よりも大きくすることができる。
また、装置本体部100は、クリーニング対向ローラ170と第四張架ローラ114との間の中間転写ベルト10の外周面に接触し、テンションスプリング101sによって中間転写ベルト10の表面に付勢され、中間転写ベルト10にベルトテンションを与えるテンションローラ101を備えている。テンションスプリング101sは、テンションローラ101の回転軸の両端にそれぞれ設けられている。
本実施形態の装置本体部100では、駆動時に駆動ローラ14と中間転写ベルト10との間でスリップを防止するベルトテンションとしては、1.0〜2.5[N/cm]であることが好ましい。また、中間転写ベルト10の表面移動方向に直交する幅方向の長さであるベルト幅は、最大通紙幅によりある程度決まってくるが例えばA3であれば、300〜350[mm]とすることが好ましい。本実施形態の装置本体部100では、一例としてベルト幅を330[mm]とすると、ベルトテンション1.0〜2.5[N/cm]を得るには、テンションスプリング101sは片側15〜35[N]の間で設定する。
その場合、上述したようにテンションスプリング101sのバネ定数が1〜5[N/mm]程度となり、テンションローラ101の位置変動がベルトテンション変動に大きく影響する。
上述したように、全ての一次転写ローラ12(Y,C,M,K,N)が中間転写ベルト10を挟んで各感光体40(Y,C,M,K,N)に当接するフルカラーモードのときには、図5及び図7(a)に示すように、補助張架ローラ150は中間転写ベルト10から離れた位置にある。一方、黒用の一次転写ローラ12Kのみが中間転写ベルト10を挟んで黒用の感光体40Kに当接するモノクロモードのときには、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を押し下げることにより、他の4つの感光体40(Y,C,M,N)と中間転写ベルト10とを離間させる。
このように、他の4つの感光体40(Y,C,M,N)と中間転写ベルト10とを十分に離間させることのみを目的とする場合は、移動張架ローラ102の移動量Tが6.6[mm]に対して、補助張架ローラ150による中間転写ベルト10の押し下げ量D2は、1〜2[mm]程度で十分であった。
しかし、ベルトテンションの変動を抑制するには、フルカラーモードとモノクロモードとで、中間転写ベルト10の軌道の変化によってテンションローラ101の位置が変動しないように、補助張架ローラ150の中間転写ベルト10に対する押し下げ量D2を設定することが望ましい。
テンションローラ101の位置が変動しないようにするには、第二張架ローラ110から第一張架ローラ15までの中間転写ベルト10の軌道が変動しないように設定する必要がある。すなわち、第二張架ローラ110から第一張架ローラ15までの中間転写ベルト10の軌道が変動しなければ、テンションローラ101を付勢するテンションスプリング101sの自然長からの変位量も変動しないため、テンションローラ101の位置が変動せず、ベルトテンションの変動も防止することが出来る。
そして、第二張架ローラ110から第一張架ローラ15までの中間転写ベルト10の軌道が変動しないようにするには、フルカラーモードとモノクロモードとで軌道が変化せざるを得ない第一張架ローラ15から第二張架ローラ110までの中間転写ベルト10の軌道の長さがフルカラーモードとモノクロモードとで一定になるように、補助張架ローラ150による中間転写ベルト10の押し下げ量D2を設定する。本実施形態の装置本体部100では押し下げ量D2を3.6[mm]に設定することにより、テンションローラ101の位置が変動しないように設定することができた。このようなベルトテンションの変動を防止することが出来る押し下げ量D2の値は、図5に示す本実施形態のレイアウトの場合は3.6[mm]であったが、押し下げ量D2の値はレイアウトによって異なるため、レイアウトによって適切な値を算出する必要がある。
図7に示すように、装置本体部100では、一端に補助張架ローラ150を支持する補助張架ローラブラケット160の他端には、補助張架位置決めスプリング151が固定されており、図7中の右方向に付勢することによって補助張架ローラブラケット160の他端を接離スライダ140の凹み部に突き当てる構成となっている。このような構成により、接離スライダ140が左方向に移動することによって補助張架ローラブラケット160の他端が突き当たる位置も左方向に移動し、所定の押し下げ量D2となる位置で補助張架ローラ150の位置を固定することが出来る。
上述したようにカラー用の4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)は、接離スライダ140の横方向の動きに連動して、各感光体40(Y,C,M,N)に対して接離する構成である。一方、黒用の一次転写ローラ12Kは黒用の一次転写ローラブラケット120Kによって支持され、他の一次転写ローラ12(Y,C,M,N)とは独立した接離機構によって黒用の感光体40Kに対して接離可能となっている。
そして、作像動作を行わない待機時や電源OFF時には、全ての一次転写ローラ12(Y,C,M,K,N)をそれぞれの感光体40(Y,C,M,K,N)から離間させ、さらに、補助張架ローラ150も中間転写ベルト10から離間させるように制御する。これにより、黒用の感光体40等の黒トナー像の作像手段を構成する部材と補助張架ローラ150との不要な消耗を防止し、長寿命化を図ることができる。
また、補助張架ローラ150としては、樹脂製のローラであることが望ましい。これは、一次転写ローラ12には一次転写バイアスが印加されるため、導電性のローラや部材が中間転写ベルト10に接触する位置が一次転写ローラ12の接触する位置の近くとなるように配置すると、電流がリークするおそれがある。このため、レイアウト上、補助張架ローラ150と黒用の一次転写ローラ12Kとの位置が近い場合(例えば、17[mm]以内)は補助張架ローラ150として樹脂製のローラを用いる。
また、補助張架ローラ150の材質であるが、一次転写ローラ12と同材質が好ましい。金属製のローラでは中間転写ベルト10の表面に接触させるときに中間転写ベルト10に傷が付きやすく、弾性のある発泡樹脂剤を塗布したローラであることが好ましい。
〔変形例1〕
図7に示す本実施形態の装置本体部100では、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10に対して離間した状態と当接した状態とで、それぞれ補助張架ローラ150の位置が固定された構成である。これに対して、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10に当接した状態では、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を加圧する構成としてもよい。
図8は、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を加圧する変形例1の構成における、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間で補助張架ローラ150が配置された領域γの拡大説明図である。
図8に示すように変形例1では、補助張架ローラブラケット160の回転軸に対して補助張架ローラ150を支持する側を下方に付勢する補助張架加圧スプリング161を備えている。図8(a)は、フルカラーモードのとき(接触状態)の説明図、図8(b)はモノクロモードのとき(離間状態)の説明図である。
図8(a)に示すフルカラーモードの状態では、補助張架ローラブラケット160の他端側の端部が接離スライダ140に凹みの左側に突き当たり、補助張架加圧スプリング161による付勢が働かない状態となっている。この状態からモノクロモードの状態となるために、接離スライダ140が図8中の矢印E2で示す左横方向に移動することにより、補助張架ローラブラケット160の他端側の端部の突き当たりが解除され、補助張架ローラブラケット160に対して補助張架加圧スプリング161による付勢力が働き、補助張架ローラブラケット160が図8(a)中の矢印E3方向に回転し、図8(b)に示すように補助張架ローラ150が中間転写ベルト10に当接する。このとき、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10に当接した状態でも補助張架加圧スプリング161の付勢力が働くため、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10に対して加圧し、ベルトテンションを付与する状態となる。すなわち、フルカラーモードでは補助張架ローラ150が中間転写ベルト10から離間し、ベルトテンションを付与する張架部材はテンションローラ101のみであるが、モノクロモードのときに補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を加圧するように押し下げることにより、テンションローラ101に加えて補助張架ローラ150がベルトテンションを付与する張架部材となる。これにより、モノクロモードのときにベルトテンションが下がることを防止し、フルカラーモードとモノクロモードとでベルトテンションが変動することを防止することができる。
また、変形例1の装置本体部100のように補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を加圧する構成でも、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を押し下げるため、上述した実施形態と同様に、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)と中間転写ベルト10との離間量を大きくすることができる。
〔変形例2〕
上述した実施形態や変形例1では、モノクロモードのときに中間転写ベルト10に当接する補助張架部材としてローラ状の部材を用いる構成について説明したが、補助張架部材としてはローラ状の部材に限るものではない。
図9は、多数の短繊維251を植毛した補助張架ブラシ250が補助張架部材として中間転写ベルト10を加圧する変形例2の構成における、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間で補助張架部材が配置された領域γの拡大説明図である。
補助張架ブラシ250は上述した補助張架ローラ150と異なり、接触する中間転写ベルト10の表面移動に合わせて回転する部材ではない。
補助張架部材としてローラ部材を用いる構成の場合、ローラ部材はその軸の両端を支持されて回転するが、成型の誤差で偏心が生じる。この偏心によって回転中心からローラ表面までの長いところが接触している状態と短いところが接触している状態とで当接状態が繰り返し変化する。このため、回転中心からローラ表面までの距離が長いところが接触しているタイミングほどベルトの移動速度が速くなり、一次転写位置での速度ムラが生じ、ベルトの挙動が変動して画像に悪影響を及ぼすおそれがある。
これに対して、中間転写ベルト10に当接した状態で固定される補助張架ブラシ250であれば、ベルトの挙動が変動することを防止することが出来る。また、表面移動する中間転写ベルト10に対して固定された補助張架部材が接触するとその間に摩擦力が働き、摺擦による中間転写ベルト10の磨耗や駆動付加の増大が懸念されるが、短繊維251を中間転写ベルト10に接触させることで摩擦力を低減し、この摩擦力に起因する不具合を抑制することができる。
上述した実施形態、変形例1及び変形例2では、無端状のベルト部材として中間転写ベルト10を備え、複数のトナー供給部材として複数の感光体40を備える構成について説明したが、無端状のベルト部材及び複数のトナー供給部材の組み合わせとしてはこれに限るものではない。無端状のベルト部材として感光体ベルトを備え、複数のトナー供給部材として感光体ベルト状に形成された潜像を現像する複数の現像ローラを備え、作像モードによって一部の現像ローラが感光体ベルトに対して近接または離間する構成であっても、補助張架部材を備える構成を適用可能である。
以上、本実施形態の画像形成装置である複写機500は、複数の張架部材として、駆動ローラ14、第一張架ローラ15、二次転写対向ローラ16、第二張架ローラ110、第三張架ローラ111、第五張架ローラ113及び第四張架ローラ114等を備える。また、複写機500は、これらの複数の張架ローラに支持された無端状のベルト部材である中間転写ベルト10と、中間転写ベルト10の外周面に接触して対向するように並設され、一次転写によって中間転写ベルト10の表面にトナー像を供給する5つのトナー供給部材である感光体40(Y,C,M,K,N)とを有する。さらに、画像モードによって、フルカラーモードのときは、5つの感光体40(Y,C,M,K,N)が中間転写ベルトに接触した近接状態となる。そして、モノクロモードのときには、5つの感光体40(Y,C,M,K,N)のうちの一部であるカラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)が中間転写ベルト10から離間した離間状態となる。このよう近接状態から離間状態に切り替えるように中間転写ベルト10を移動させるベルト接離手段を有する。このベルト接離手段は、離間状態のときに中間転写ベルト10部材に接触した状態となる他のトナー供給部材である黒用の感光体40Kが対向する中間転写ベルト10の非離間対向位置である黒用の感光体40Kの転写位置に対して、近接状態のときにカラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)が対向する中間転写ベルト10の離間対向位置であるカラー用の感光体40(Y,C,M,N)Kの転写位置を挟んで反対側の中間転写ベルト10を内周面を張架する移動可能な移動張架部材である移動張架ローラ102を備える。そして、近接状態から移動張架ローラ102を5つの感光体40(Y,C,M,K,N)から離れる方向である下方に移動させて中間転写ベルト10をカラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)から離間させることで離間状態とする。このような複写機500において、モノクロモードである離間状態のときに、黒用の感光体40Kの転写位置とカラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)の転写位置との間の中間転写ベルト10の外周面に接触し、中間転写ベルト10を張架する補助張架部材としての補助張架ローラ150を有する。補助張架ローラ150が黒用の感光体40Kの転写位置とカラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)の転写位置との間の中間転写ベルト10の外周面から張架することにより、従来の複写機では接触状態の軌道に対して傾斜していた離間状態での中間転写ベルト10の軌道をカラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)に対して押し離すことができる。これにより、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)と対向する位置の中間転写ベルト10の移動量を大きくすることができる。
なお、図5及び図7に示すように、黒用の感光体40Kの転写位置とカラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)の転写位置との間に中間転写ベルト10の内周面に接触する黒用一次転写部上流側張架ローラ130を備える場合、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)の転写位置と黒用一次転写部上流側張架ローラ130との間の中間転写ベルト10の外周面に当接するように補助張架ローラ150を配置する。黒用一次転写部上流側張架ローラ130は、フルカラーモードのときには中間転写ベルト10を張架せず、内周面に接触または近接するような位置に配置されている。そして、モノクロモードのときに、中間転写ベルト10の一次転写張架面10fの左側が下がることで、移動張架ローラ102との間で中間転写ベルト10を張架する。このような黒用一次転写部上流側張架ローラ130を備えることにより、黒用の感光体40Kの転写位置に対して表面移動方向上流側近傍の中間転写ベルト10の位置変動を抑制する。これにより、フルカラーモードとモノクロモードとで黒用の感光体40Kの転写位置における転写ニップの形状が変動することを抑制し、フルカラーモードとモノクロモードとで同じ条件で黒用のトナー像の一次転写を行うことが出来る。
また、複写機500の装置本体部100は、中間転写ベルト10にベルトテンションを付与するテンション付加機構であるテンションスプリング101s及びテンションローラ101を備える。さらに、接触状態のときには補助張架ローラ150が中間転写ベルト10から離間し、離間状態のときには補助張架ローラ150が中間転写ベルト10に接触するように、ベルト接離手段の接離動作に補助張架ローラ150の動作を同期させる同期機構として、接離スライダ140と補助張架ローラブラケット160との引っ掛かりの構成を備える。そして、離間状態では所定の押し下げ量D2=3.6[mm]となるように補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を押し下げるように設定することで、接触状態と離間状態とでベルトテンションが変動することを抑制するように補助張架ローラ150の位置を変位させることができる。これにより、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)に対する中間転写ベルト10の接離動作によって、ベルトテンションが変動することを防止できる。
また、変形例1は、モノクロモードである離間状態のときに、補助張架ローラ150を中間転写ベルト10に向けて付勢する補助張架部材付勢手段である補助張架加圧スプリング161を備える。このように、モノクロモードのときに補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を加圧するように押し下げることにより、テンションローラ101に加えて補助張架ローラ150がベルトテンションを付与する張架部材となる。これにより、モノクロモードのときにベルトテンションが下がることを防止し、フルカラーモードとモノクロモードとでベルトテンションが変動することを防止することができる。
また、作像動作を行わない待機時や電源OFF時には、全ての一次転写ローラ12(Y,C,M,K,N)をそれぞれの感光体40(Y,C,M,K,N)から離間させることで、5つの感光体40(Y,C,M,K,N)を中間転写ベルト10から離間させ、さらに、補助張架ローラ150も中間転写ベルト10から離間させるように制御する。これにより、黒用の感光体40K等の黒トナー像の作像手段を構成する部材と補助張架ローラ150との不要な消耗を防止し、長寿命化を図ることができる。
また、補助張架ローラ150としては電気抵抗率の高い材料、すなわち絶縁性の高い材料である樹脂製のローラを用いることにより、一次転写ローラ12と補助張架ローラ150との距離が近い場合に発生しやすい一次転写バイアスのリークが発生することを防止できる。
また、補助張架ローラ150としては、スポンジローラやゴムローラと言った弾性ローラとすることにより、中間転写ベルト10の表面上が傷付くことを防止することが出来る。
また、変形例2のように、補助張架部材として、基体に短繊維251を植毛したブラシ部材である補助張架ブラシ250を用いることにより、補助張架ローラ150を用いる構成に比べて、フレがなくベルト速度変動が起こりにくい。さらに、軸受け等が必要ないため安価で省スペースとすることができる。
10 中間転写ベルト
10f 一次転写張架面
12 一次転写ローラ
12K 黒用の一次転写ローラ
14 駆動ローラ
15 第一張架ローラ
16 二次転写対向ローラ
17 中間転写ベルトクリーニング装置
18 画像形成ユニット
20 タンデム画像形成部
21 露光装置
22 二次転写装置
23 二次転写張架ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 走行体
34 走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 感光体
40K 黒用の感光体
42 給紙ローラ
43 給紙テーブル
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 手差し給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 手差し分離ローラ
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
60 現像装置
100 装置本体部
101 テンションローラ
101s テンションスプリング
102 移動張架ローラ
110 第二張架ローラ
111 第三張架ローラ
113 第五張架ローラ
114 第四張架ローラ
120 一次転写ローラブラケット
120K 黒用の一次転写ローラブラケット
121 一次転写加圧スプリング
122 移動張架ローラブラケット
130 黒用一次転写部上流側張架ローラ
140 接離スライダ
141 スライダスプリング
142 接離カム
146 突起部
150 補助張架ローラ
151 補助張架位置決めスプリング
160 補助張架ローラブラケット
161 補助張架加圧スプリング
170 クリーニング対向ローラ
200 給紙ユニット
250 補助張架ブラシ
251 短繊維
300 スキャナ
400 ADF
500 複写機
T 移動量
D1 離間量
D2 押し下げ量
特開2008−129448号公報 特開2009−75350号公報

Claims (9)

  1. 複数の張架部材に支持された無端状のベルト部材と、
    該ベルト部材の外周面に接触又は近接して対向するように並設され、該ベルト部材の表面にトナーを供給する複数のトナー供給部材と、
    該複数のトナー供給部材が該ベルト部材に接触又は近接した近接状態から該複数のトナー供給部材のうちの一部のトナー供給部材が該ベルト部材から離間した離間状態となるように、該ベルト部材を移動させるベルト接離手段とを有し、
    該ベルト接離手段は、上記離間状態のときに該ベルト部材に接触又は近接した状態となる他のトナー供給部材が対向する該ベルト部材の非離間対向位置に対して、上記近接状態のときに上記一部のトナー供給部材が対向する該ベルト部材の離間対向位置を挟んで反対側の該ベルト部材の内周面を張架する移動可能な移動張架部材を備え、
    上記近接状態から該移動張架部材を上記該複数のトナー供給部材から離れる方向に移動させて該ベルト部材を該一部のトナー供給部材から離間させることで上記離間状態とする画像形成装置において、
    上記離間状態のときに上記非離間対向位置と上記離間対向位置との間の該ベルト部材の外周面に接触し、該ベルト部材を張架する補助張架部材を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記ベルト部材にベルトテンションを付与するテンション付加機構と、
    上記接触状態のときには上記補助張架部材が該ベルト部材から離間し、上記離間状態のときには該補助張架部材が該ベルト部材に接触するように、上記ベルト接離手段の接離動作に補助張架部材の動作を同期させる同期機構とを備え、
    上記近接状態と上記離間状態とで上記ベルトテンションが変動することを抑制するように上記補助張架部材の位置を変位させることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、
    上記離間状態のときに上記補助張架部材を上記ベルト部材に向けて付勢する補助張架部材付勢手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    作像動作を行わないときには、上記複数のトナー供給部材を上記ベルト部材から離間させるとともに、上記補助張架部材を該ベルト部材から離間させることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記補助張架部材として電気抵抗率の高い材料からなる部材を用いることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記補助張架部材として、弾性ローラを用いることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記補助張架部材として、基体に短繊維を植毛したブラシ部材を用いることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記ベルト部材がベルト状の中間転写体であり、
    上記複数のトナー供給部材がそれぞれ該中間転写体に転写するトナー像が形成される像担持体であることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記ベルト部材がベルト状の潜像担持体であり、
    上記複数のトナー供給部材がそれぞれ該潜像担持体上の異なる色の画像に対する潜像を現像する現像剤担持体であることを特徴とする画像形成装置。
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