JP2013195803A - レンズの防曇剤 - Google Patents

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紀夫 谷
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Abstract

【課題】非イオン系フッ素界面活性剤としてC6テロマーを用いた場合でも、C8テロマーと同程度の量で、C8テロマーと同様に優れた防曇効果があり、かつ、その効果の持続性に優れたレンズの防曇剤を安価に提供すること。
【解決手段】レンズの防曇剤は、非イオン系フッ素界面活性剤を0.1〜5.0質量%、陽イオン系フッ素界面活性剤を0.05〜3.0質量%、および、水溶性カチオン化セルロースを含有し、非イオン系フッ素界面活性剤が、N−ポリオキシエチレン−N−アルキルパーフルオロヘキサンスルホンアミドである。
【選択図】なし

Description

本発明は、レンズ、特に、撥水性レンズの防曇剤に関する。
近年、めがねレンズやカメラレンズとして、撥水性レンズが普及している。そのため、撥水性レンズに対して防曇効果のある防曇剤が必要とされている。
そのような撥水性レンズの防曇剤として、例えば、非イオン系フッ素界面活性剤、陽イオン系フッ素界面活性剤、および、パーフルオロアルキル基含有シリコーン化合物を含有するめがねレンズの防曇剤が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−20411号公報
特許文献1で提案されているようなレンズの防曇剤には、工業的には、非イオン系フッ素界面活性剤として、C17−構造を有するC8テロマーが用いられている。
しかし、C8テロマーの製造工程においては、パーフルオロオクタン酸(C15COOH、以下、PFOAとする)が副生される。PFOAは、環境残存性、生体蓄積性があることが知られており、その全廃が求められている。
そこで、C8テロマーに代替するものとして、C13−構造を有するC6テロマーの使用が検討される。しかし、C6テロマーは、C8テロマーと比べて−CF−鎖が2つ少なく、レンズの表面への濡れ広がりが十分でないため、特に、撥水性レンズに使用した場合、C8テロマーのような十分な防曇効果を得ることができないという不具合がある。
そのため、レンズの防曇剤において、C6テロマーを用いてC8テロマーと同程度の防曇効果を得るには、C8テロマーと比べて3倍以上の量のC6テロマーが必要とされ、コストの上昇が不可避となる。
本発明の目的は、非イオン系フッ素界面活性剤としてC6テロマーを用いた場合でも、C8テロマーと同程度の量で、C8テロマーと同様に優れた防曇効果があり、かつ、その効果の持続性に優れたレンズの防曇剤を安価に提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のレンズの防曇剤は、非イオン系フッ素界面活性剤を0.1〜5.0質量%、陽イオン系フッ素界面活性剤を0.05〜3.0質量%、および、水溶性カチオン化セルロースを含有し、前記非イオン系フッ素界面活性剤が、N−ポリオキシエチレン−N−アルキルパーフルオロヘキサンスルホンアミドであることを特徴としている。
また、本発明のレンズの防曇剤は、前記水溶性カチオン化セルロースを0.01〜1.0質量%含有することが好適である。
本発明のレンズの防曇剤は、N−ポリオキシエチレン−N−アルキルパーフルオロヘキサンスルホンアミドである非イオン系フッ素界面活性剤とともに、水溶性カチオン化セルロースを含有しているため、非イオン系フッ素界面活性剤としてC8テロマーを用いた場合と同様に優れた防曇効果を示し、かつ、その効果の持続性に優れている。また、本発明のレンズの防曇剤は、非イオン系フッ素界面活性剤が0.1〜5.0質量%とされているため、経済性にも優れている。
本発明のレンズの防曇剤は、非イオン系フッ素界面活性剤、陽イオン系フッ素界面活性剤、および、水溶性カチオン化セルロースを含有している。
非イオン系フッ素界面活性剤は、N−ポリオキシエチレン−N−アルキルパーフルオロヘキサンスルホンアミドである。
N−ポリオキシエチレン−N−アルキルパーフルオロヘキサンスルホンアミドのアルキル基は、炭素数が、例えば、1〜8であり、好ましくは、1〜4である。
N−ポリオキシエチレン−N−アルキルパーフルオロヘキサンスルホンアミドは、具体的には、下記一般式(1)で示される。
Figure 2013195803
(一般式(1)中、mは、2〜10の整数を示し、Rは、C2n+1で示されるアルキル基を示す(式中、nは、1〜8の整数を示す。)。)
2n+1で示されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、エチルヘキシルなどの炭素数1〜8のアルキル基が挙げられる。
非イオン系フッ素界面活性剤として、例えば、N−ポリオキシエチレン−N−メチルパーフルオロヘキサンスルホンアミド、N−ポリオキシエチレン−N−エチルパーフルオロヘキサンスルホンアミド、N−ポリオキシエチレン−N−プロピルパーフルオロヘキサンスルホンアミド、N−ポリオキシエチレン−N−ブチルパーフルオロヘキサンスルホンアミド、N−ポリオキシエチレン−N−ペンチルパーフルオロヘキサンスルホンアミド、N−ポリオキシエチレン−N−ヘキシルパーフルオロヘキサンスルホンアミド、N−ポリオキシエチレン−N−ヘプチルパーフルオロヘキサンスルホンアミド、N−ポリオキシエチレン−N−オクチルパーフルオロオクタンスルホンアミド、N−ポリオキシエチレン−N−イソオクチルパーフルオロオクタンスルホンアミド、N−ポリオキシエチレン−N−エチルヘキシルパーフルオロオクタンスルホンアミドなどが挙げられる。
非イオン系フッ素界面活性剤の市販品としては、例えば、メガファックF−444(N−ポリオキシエチレン−N−プロピルパーフルオロヘキサンスルホンアミド、有効成分100質量%、表面張力(0.1%水溶液、23℃)16.8mN/m、液体、DIC社製)などが挙げられる。
これら非イオン系フッ素界面活性剤は、単独または2種以上併用することができる。
非イオン系フッ素界面活性剤の表面張力は、0.1%水溶液において、例えば、30mN/m以下であり、好ましくは、20mN/m以下である。非イオン系フッ素界面活性剤の表面張力は、ウィルヘルミー法により23℃で測定される。
非イオン系フッ素界面活性剤の含有割合は、レンズの防曇剤に対して、0.1〜5.0質量%であり、好ましくは、0.5〜2.5質量%である。
非イオン系フッ素界面活性剤の含有割合が上記した下限に満たないと、十分な防曇効果および防曇効果の持続性が得られない場合がある。一方、非イオン系フッ素界面活性剤の含有割合が上記した上限を超えると、コストの上昇が生じ、また、白残が生じて満足な仕上がり感が得られない場合がある。
陽イオン系フッ素界面活性剤は、フッ素原子とカチオンを有する界面活性剤であり、レベリング性を向上させるためにレンズの防曇剤に含有される。
陽イオン系フッ素界面活性剤としては、例えば、直鎖状または分枝鎖状のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル基を有する4級アンモニウム塩型の界面活性剤が挙げられる。
陽イオン系フッ素界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルケニルトリアルキルアンモニウム塩が挙げられる。
パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩のパーフルオロアルキル基、および、パーフルオロアルケニルトリアルキルアンモニウム塩のパーフルオロアルケニル基の炭素数は、例えば、6〜10である。
パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、および、パーフルオロアルケニルトリアルキルアンモニウム塩のトリアルキルアンモニウム塩のアルキル基の炭素数は、互いに同一または相異なり、好ましくは、互いに同一であり、例えば、1〜3である。
そのようなパーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩として、具体的には、例えば、ハロゲン化パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウムなどが挙げられる。
また、そのようなパーフルオロアルケニルトリアルキルアンモニウム塩として、具体的には、例えば、ハロゲン化パーフルオロアルケニルトリアルキルアンモニウムなどが挙げられる。
パーフルオロアルケニルトリアルキルアンモニウム塩として、さらに具体的には、例えば、ヨウ化1-プロパミニム3−[4−[(ヘプタデカフルオロノネニル)オキシ]ベンゾイル]アミノ−N,N,N−トリメチルなどが挙げられる。
陽イオン系フッ素界面活性剤の市販品として、好ましくは、フタージェント300(商品名、固形分濃度100%、融点209〜211℃、表面張力(水溶液0.01%、25℃)19mN/m、白色粉末、ネオス社製)、フタージェント310(商品名、ヨウ化1-プロパミニム3−[4−[(ヘプタデカフルオロノネニル)オキシ]ベンゾイル]アミノ−N,N,N−トリメチル、CAS No.59493-72−0、固形分濃度100%、表面張力(水溶液0.01%、25℃)18mN/m、黄色粉末、ネオス社製)、サーフロンS−221(商品名、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、有効成分30%、溶媒:水/iso−プロパノール、比重(25℃)1.07、表面張力(水溶液0.1%、25℃)15.8mN/m、黄色〜褐色液体、AGCセイミケミカル社製)などが挙げられる。
陽イオン系フッ素界面活性剤として、好ましくは、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルケニルトリアルキルアンモニウム塩が挙げられる。
これら陽イオン系フッ素界面活性剤は、単独または2種以上併用することができる。
陽イオン系フッ素界面活性剤の表面張力は、水溶液0.1%において、例えば、10〜30mN/m、好ましくは、15〜23mN/mである。また、陽イオン系フッ素界面活性剤の表面張力は、水溶液0.01%において、例えば、10〜30mN/m、好ましくは、15〜23mN/mである。陽イオン系フッ素界面活性剤の表面張力は、25℃で測定される。
陽イオン系フッ素界面活性剤は、必要により、溶媒に溶解された陽イオン系フッ素界面活性剤溶液として調製される。
溶媒としては、例えば、水、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロパノールなどのアルコールなどが挙げられる。
これら溶媒は、単独使用または2種類以上併用することができる。
陽イオン系フッ素界面活性剤を陽イオン系フッ素界面活性剤溶液として調製する場合、陽イオン系フッ素界面活性剤の含有割合は、陽イオン系フッ素界面活性剤溶液に対して、例えば、10〜50質量%であり、好ましくは、20〜40質量%である。
陽イオン系フッ素界面活性剤の含有割合は、レンズの防曇剤に対して、0.05〜3.0質量%であり、好ましくは、0.1〜2.0質量%である。
また、陽イオン系フッ素界面活性剤の含有割合は、非イオン系フッ素界面活性剤100質量部に対して、10〜500質量部であり、好ましくは、20〜400質量部である。
陽イオン系フッ素界面活性剤の含有割合が上記した下限に満たないと、十分な防曇効果および防曇効果の持続性が得られない場合がある。一方、陽イオン系フッ素界面活性剤の含有割合が上記した上限を超えると、塗布の際に十分な作業性が得られない場合がある。
水溶性カチオン化セルロースは、カチオンを有するセルロース誘導体であり、レンズ表面への濡れ広がり(濡れ性)を向上させるためにレンズの防曇剤に含有される。
水溶性カチオン化セルロースとしては、例えば、4級アンモニウム塩型のセルロース誘導体が挙げられる。
4級アンモニウム塩型のセルロース誘導体としては、例えば、ハロゲン化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。
ハロゲンとしては、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素などが挙げられ、好ましくは、塩素が挙げられる。
塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースの市販品としては、例えば、カチナールLC-100(商品名、有効成分100%、カチオン化度0.5〜1.5質量%、粉体、東邦化学工業社製)、カチナールLC−200(商品名、有効成分100%、カチオン化度0.5〜1.5質量%、粉体、東邦化学工業社製)、カチナールHC−100(商品名、有効成分100%、カチオン化度1.0〜2.0質量%、粉体、東邦化学工業社製)、カチナールHC−200(商品名、有効成分100%、カチオン化度1.0〜2.0質量%、粉体、東邦化学工業社製)、ポイズC−60H(商品名、CAS No.81859−24−7、有効成分90%、分子量60万、カチオン化度1.5〜2.5質量%、淡黄色粉末、花王社製)、ポイズC−150L(商品名、CAS No.81859−24−7、有効成分90%、分子量150万、カチオン化度1.0〜1.5質量%、淡黄色粉末、花王社製)、レオガードG(商品名、CAS No.81859−24−7、有効成分44〜50%、白色〜淡黄色の湿った紛体(25℃)、ライオン社製)、レオガードGP(商品名、CAS No.81859−24−7、有効成分85%以上、カチオン化度1.8質量%、白色〜淡黄色の紛体/固体(20℃)、ライオン社製)、レオガードMGP(商品名、CAS No.81859−24−7、有効成分85%以上、カチオン化度1.8質量%、白色〜淡黄色の紛体/固体(20℃)、ライオン社製)、レオガードMLP(商品名、CAS No.81859−24−7、有効成分85%以上、カチオン化度0.6質量%、白色〜淡黄色の紛体/固体(20℃)、ライオン社製)、レオガードLP(商品名、CAS No.81859−24−7、有効成分85%以上、カチオン化度1.0質量%、白色〜淡黄色の紛体/固体(20℃)、ライオン社製)、レオガードKGP(商品名、CAS No.81859−24−7、有効成分85%以上、カチオン化度1.8質量%、白色〜淡黄色の紛体/固体(20℃)、ライオン社製)などが挙げられる。
水溶性カチオン化セルロースとして、透明性および泡付着性の観点から、好ましくは、ハロゲン化フルオロアルキルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
これら水溶性カチオン化セルロースは、単独または2種以上併用することができる。
水溶性カチオン化セルロースのカチオン化度は、例えば、0.4〜3.0質量%であり、好ましくは、0.5〜2.0質量%である。
水溶性カチオン化セルロースのカチオン化度が上記した下限に満たないと、カチオン化セルロースの水への溶解性が不十分となる場合がある。一方、上記した上限を超えると、濡れ性が不十分となる場合がある。カチオン化度は、水溶性カチオン化セルロース分子中に占める窒素の含有率(質量%)を意味し、グルコース環単位当たりの窒素原子の割合を示す。
水溶性カチオン化セルロースの含有割合は、レンズの防曇剤に対して、例えば、0.01〜1.0質量%であり、好ましくは、0.1〜0.5質量%である。
また、水溶性カチオン化セルロースの含有割合は、非イオン系フッ素界面活性剤100質量部に対して、0.1〜1000質量部であり、好ましくは、1〜500質量部である。
水溶性カチオン化セルロースの含有割合が上記した下限に満たないと、十分な防曇効果および防曇効果の持続性が得られない場合がある。一方、水溶性カチオン化セルロースの含有割合が上記した上限を超えると、カチオン化セルロースの水への溶解性が不十分となる場合がある。
また、本発明のレンズの防曇剤は、塗布性を向上させること目的として、本発明の優れた効果を阻害しない程度で、必要により、溶剤を配合し、液剤として調製される。
溶剤としては、例えば、水、アルコール系溶剤などが挙げられる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなどの炭素数1〜4の直鎖状は分岐鎖状の1価アルコール系溶剤、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの炭素数1〜4の直鎖状は分岐鎖状の2価アルコール系溶剤などが挙げられる。
溶剤として、好ましくは、水、1価アルコール系溶剤、さらに好ましくは、水、エタノール、iso−プロパノールが挙げられる。
これら溶媒は、単独使用または2種類以上併用することができ、好ましくは、水とアルコール系溶剤とが併用される。
水とアルコール系溶剤とが併用される場合、水とアルコール系溶剤との質量比(水/アルコール系溶剤)は、例えば、10/90〜80/20、好ましくは、15/85〜70/30である。
溶剤の含有割合は、レンズの防曇剤において、有効成分(非イオン系フッ素界面活性剤、陽イオン系フッ素界面活性剤、および、水溶性カチオン化セルロース)の含有割合を除いた残部として配合される。
溶剤の含有割合は、レンズの防曇剤に対して、例えば、90.000〜99.000質量%、好ましくは、95.000〜98.000質量%である。
溶剤として調製する場合、有効成分の含有割合は、レンズの防曇剤に対して、例えば、1.000〜10.000質量%、好ましくは、2.000〜5.000質量%である。
本発明のレンズの防曇剤には、さらには、本発明の優れた効果を阻害しない程度で、塗布性の向上や菌の増殖の防止を目的として、例えば、その他の界面活性剤、防腐剤、増粘剤など、公知の添加剤を、適宜の割合で含有することもできる。
そして、本発明のレンズの防曇剤は、非イオン系フッ素界面活性剤と、陽イオン系フッ素界面活性剤と、水溶性カチオン化セルロースと、必要により、溶剤と、さらには、添加剤とを上記した割合で配合し、撹拌することにより、調製される。
このようにして調製されるレンズの防曇剤は、N−ポリオキシエチレン−N−アルキルパーフルオロヘキサンスルホンアミドである非イオン系フッ素界面活性剤とともに、水溶性カチオン化セルロースを含有しているため、非イオン系フッ素界面活性剤としてC8テロマーを用いた場合と同様に優れた防曇効果を示し、かつ、その効果の持続性に優れている。また、本発明のレンズの防曇剤は、非イオン系フッ素界面活性剤が0.1〜5.0質量%とされているため、経済性にも優れている。
そして、本発明のレンズの防曇剤は、カメラレンズ、めがねレンズ、プロジェクターレンズ、双眼鏡レンズ、望遠鏡レンズなどのレンズ、特に、撥水性のこれらのレンズ対して優れた防曇効果を発現することができる。
レンズの防曇剤を用いてレンズの表面を防曇処理するには、レンズの防曇剤を、例えば、スプレー、滴下などにより塗布して均一に塗り広げた後、過剰なレンズの防曇剤を、例えば、ティッシュペーパー、布などで拭き取ることにより取り除く。
以下に実施例、参考例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、それらに限定されない。
実施例1〜8、参考例1、および、比較例1〜10
表1および表2に示す配合処方に準拠して、各成分を質量基準で配合して攪拌し、レンズの防曇剤を調製した。
(評価)
レンズの防曇剤の評価には、フッ化炭素系樹脂を主体とする特殊コーティング処理をした超撥水性プラスチックレンズ(セイコープレステージ、セイコーオプティカルプロダクツ社製)を用いた。
各実施例、参考例および比較例で得られたレンズの防曇剤を、超撥水性プラスチックレンズの表面にスプレーまたは滴下して均一に塗り広げた後、過剰なレンズの防曇剤を市販のテッシュペーパーで拭き取ることにより、超撥水性プラスチックレンズをレンズの防曇剤でそれぞれ処理した。
その後、以下の項目についてそれぞれ評価した。それらの結果を、表1および表2に示す。
(1) 仕上がり感
レンズの仕上がり感を、下記の評価基準に従って評価した。
(評価基準)
○:超撥水性プラスチックレンズの表面に、白残が観察されなかった。
△:超撥水性プラスチックレンズの表面に、白残が10%未満観察された。
×:超撥水性プラスチックレンズの表面に、白残が10%以上観察された。
(2) 防曇効果
500mlのビーカーに80℃の水を350ml入れ、レンズの防曇剤で処理した上記超撥水性プラスチックレンズをビーカーの口の部分に置き、5秒間放置して、水蒸気を超撥水性プラスチックレンズにあてた。
その後に、下記の評価基準に従って、超撥水性プラスチックレンズの表面の状態を観察した。
(評価基準)
○:曇りを感じない。
△:曇るが、視界が3秒未満で回復する。
×:曇りが3秒以上視界を妨げる。
(3) 防曇効果の持続性
500mlのビーカーに80℃の水を350ml入れ、レンズの防曇剤で処理した上記超撥水性プラスチックレンズをビーカーの口の部分に置き、5秒間放置して、水蒸気を超撥水性プラスチックレンズにあてた。その後、超撥水性プラスチックレンズをビーカーの口から取り除き、超撥水性プラスチックレンズの表面が乾くまで放置した。その後、上記と同様にして超撥水性プラスチックレンズに水蒸気を5秒間あてた。この、超撥水性プラスチックレンズに水蒸気をあて、乾かす一連の作業を10回繰り返した。
その後、上記した防曇効果の評価と同様の評価基準に従って、超撥水性プラスチックレンズ表面の状態を観察した。
Figure 2013195803
Figure 2013195803
表1中の各成分について、以下で詳述する。
F−444:商品名「メガファックF−444」、N−ポリオキシエチレン−N−プロピルパーフルオロヘキサンスルホンアミド、有効成分100質量%、表面張力(0.1%水溶液、23℃)16.8mN/m、液体、DIC社製
EF−122C:商品名「エフトップEF−122C」、N−ポリオキシエチレン−N−プロピルパーフルオロオクタンスルホンアミド、有効成分85質量%、融点20℃、表面張力(0.5%水溶液)19mN/m、黄褐色液体、三菱マテリアル電子化成社製
フタージェント300:商品名、固形分濃度100%、融点209〜211℃、表面張力(水溶液0.01%、25℃)19mN/m、白色粉末、ネオス社製
フタージェント310:商品名、ヨウ化1-プロパミニム3−[4−[(ヘプタデカフルオロノネニル)オキシ]ベンゾイル]アミノ−N,N,N−トリメチル、CAS No.59493-72−0、固形分濃度100%、表面張力(水溶液0.01%、25℃)18mN/m、黄色粉末、ネオス社製
サーフロンS−221:商品名、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、溶媒:水/iso−プロパノール、比重(25℃)1.07、表面張力(水溶液0.1%、25℃)15.8mN/m、黄色〜褐色液体、AGCセイミケミカル社製
カチナールLC100:商品名、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、有効成分100%、カチオン化度0.5〜1.5質量%、粉体、東邦化学工業社製
カチナールHC100:商品名、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、有効成分100%、カチオン化度1.0〜2.0質量%、粉体、東邦化学工業社製
カチオン化グアーガム、商品名「JAGUARC−13S」、グアーヒドロキシプロピルトリモニウム、ローディア社製
アミゾールCD:商品名、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(コカミドDEA)、川研ファインケミカル社製

Claims (2)

  1. 非イオン系フッ素界面活性剤を0.1〜5.0質量%、
    陽イオン系フッ素界面活性剤を0.05〜3.0質量%、および、
    水溶性カチオン化セルロース
    を含有し、
    前記非イオン系フッ素界面活性剤が、N−ポリオキシエチレン−N−アルキルパーフルオロヘキサンスルホンアミドである
    ことを特徴とする、レンズの防曇剤。
  2. 前記水溶性カチオン化セルロースを0.01〜1.0質量%含有することを特徴とする、請求項1または2に記載のレンズの防曇剤。
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