JP2013195707A - 感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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稔博 石田
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直博 戸田
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Abstract

【課題】本発明は、耐摩耗性に優れ、露光部の電位の上昇及び画像品質の低下を抑制することが可能な感光体並びに該感光体を有する画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【解決手段】感光体10は、導電性支持体11上に、感光層12及び保護層13が順次積層されており、保護層13は、導電性粒子A、絶縁性粒子B及びバインダー樹脂を含み、断面における導電性粒子Aが存在する領域の面積に対する絶縁性粒子Bとの距離が50nm以下である導電性粒子Aが存在する領域の面積の比が40%以上100%以下であり、絶縁性粒子Bの平均粒径に対する導電性粒子Aの平均粒径の比が0.01以上0.34以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
近年、感光体として、有機感光体が広く用いられている。
有機感光体は、可視光から赤外光まで各種露光光源に対応した材料が開発しやすいこと、環境汚染の影響が少ない材料を選択できること、製造コストが安いこと等の利点がある。
一般に、有機感光体は、耐摩耗性を向上させるために、表面に保護層が形成されているが、露光部の電位が上昇するという問題がある。
特許文献1には、導電性支持体上に感光層及び保護層を有する電子写真感光体が開示されている。このとき、保護層は、導電性粒子、フッ素原子含有化合物、シロキサン化合物、フッ素原子含有樹脂粒子及びバインダー樹脂を含有する。
しかしながら、画像品質が低下するという問題がある。
本発明は、上記従来技術が有する問題に鑑み、耐摩耗性に優れ、露光部の電位の上昇及び画像品質の低下を抑制することが可能な感光体並びに該感光体を有する画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
本発明の感光体は、導電性支持体上に、感光層及び保護層が順次積層されており、前記保護層は、導電性粒子、絶縁性粒子及びバインダー樹脂を含み、断面における前記導電性粒子が存在する領域の面積に対する前記絶縁性粒子との距離が50nm以下である前記導電性粒子が存在する領域の面積の比が40%以上100%以下であり、前記絶縁性粒子の平均粒径に対する前記導電性粒子の平均粒径の比が0.01以上0.34以下である。
本発明の画像形成装置は、本発明の感光体と、該感光体をコロナ帯電させる帯電手段と、該帯電した感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、該感光体に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像手段と、該感光体に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段を有する。
本発明のプロセスカートリッジは、本発明の感光体を有し、画像形成装置の本体に着脱可能である。
本発明によれば、耐摩耗性に優れ、露光部の電位の上昇及び画像品質の低下を抑制することが可能な感光体並びに該感光体を有する画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。
本発明の感光体の構造の一例を示す部分断面図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す模式図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す模式図である。 実施例5の感光体の保護層の断面の投影図(80000倍)である。 比較例1の感光体の保護層の断面の投影図(80000倍)である。
次に、本発明を実施するための形態を図面と共に説明する。
図1に、本発明の感光体の構造の一例を示す。
感光体10は、導電性支持体11上に、感光層12及び保護層13が順次積層されている(図1(a)参照)。このとき、感光層12は、電荷発生層12a及び電荷輸送層12bが順次積層されている。
保護層13は、導電性粒子A、絶縁性粒子B及びバインダー樹脂(不図示)を含む(図1(b)参照)。
保護層13の断面における導電性粒子Aが存在する領域の面積Sに対する絶縁性粒子Bとの距離が50nm以下である導電性粒子Aが存在する領域の面積Sの比S/Sは、40〜100%であり、50〜100%であることが好ましい。S/Sが40%未満であると、画像品質が低下する。
このとき、導電性粒子Aが絶縁性粒子Bの近傍に存在することにより、保護層13中の導電性粒子Aの分布が不均一となり、画像品質が低下する原因となる静電潜像の乱れを抑制することができると考えられる。
なお、S/Sは、走査型電子顕微鏡を用いて、保護層13の断面を観察することにより、測定することができる。
絶縁性粒子Bの平均粒径に対する導電性粒子Aの平均粒径の比は、0.01〜0.34であり、0.03〜0.25であることが好ましい。絶縁性粒子Bの平均粒径に対する導電性粒子Aの平均粒径の比が0.01未満であると、導電性粒子Aが凝集して、画像品質が低下し、0.34を超えると、露光部の電位が上昇したり、画像品質が低下したりする。
導電性粒子Aの平均粒径は、通常、5〜300nmであり、10〜200nmであることが好ましい。導電性粒子Aの平均粒径が5nm未満であると、導電性粒子Aが凝集して、画像品質が低下することがあり、100nmを超えると、露光部の電位が上昇することがある。
絶縁性粒子Bの平均粒径は、通常、100〜1000nmであるが、200〜500nmであることが好ましい。絶縁性粒子Bの平均粒径が100nm未満であると、画像品質が低下することがあり、1000nmを超えると、表面平滑性、透明性、成膜性が低下することがある。
導電性粒子Aに対する絶縁性粒子Bの質量比は、通常、2〜10であり、2.5〜7であることが好ましい。導電性粒子Aに対する絶縁性粒子Bの質量比が2未満であると、画像品質が低下することがあり、10を超えると、表面平滑性、透明性、成膜性が低下することがある。
保護層13中の導電性粒子Aの含有量は、通常、3〜25質量%であり、7〜20質量%であることが好ましい。保護層13中の導電性粒子Aの含有量が3質量%未満であると、露光部の電位が上昇することがあり、25質量%を超えると、画像品質が低下することがある。
保護層13中の絶縁性粒子Bの含有量は、通常、10〜50質量%であり、15〜40質量%であることが好ましい。保護層13中の絶縁性粒子Bの含有量が10質量%未満であると、画像品質が低下することがあり、50質量%を超えると、表面平滑性、透明性、成膜性が低下することがある。
導電性粒子Aとしては、特に限定されないが、アルミニウム粒子、亜鉛粒子、銅粒子、クロム粒子、ニッケル粒子、銀粒子、ステンレス鋼粒子等の金属粒子;酸化亜鉛粒子、酸化チタン粒子、酸化スズ粒子、酸化アンチモン粒子、酸化インジウム粒子、酸化ビスマス粒子、スズがドープされている酸化インジウム粒子、アンチモン又はタンタルがドープされている酸化スズ粒子、アンチモンがドープされている酸化ジルコニウム粒子、アルミニウム、ガリウム等の13属元素がドープされている酸化亜鉛粒子等の金属酸化物粒子;カーボン粒子等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、露光部の電位を考慮すると、金属酸化物粒子が好ましく、アンチモン酸亜鉛粒子、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、アルミニウム、ガリウム等の13属元素がドープされている酸化亜鉛粒子がさらに好ましい。
なお、導電性粒子Aは、表面に金属を蒸着させた樹脂粒子であってもよいし、固溶体粒子であってもよいし、二種以上の粒子が融着している粒子であってもよい。
導電性粒子Aの体積抵抗率は、通常、1×10Ω・cm以下であり、1×10Ω・cm以下であることが好ましい。
なお、導電性粒子Aの体積抵抗率は、テフロン(登録商標)等の絶縁性材料からなるシリンダー内に導電性粒子Aを入れた後、タングステン電極を用いて加圧して体積抵抗率を測定することにより求めることができる。このとき、複数の体積抵抗率の測定結果から、指数関数近似を用いて内挿又は外挿することにより、空隙率が50%である時の体積抵抗率を求め、導電性粒子Aの体積抵抗率とする。また、空隙率[%]は、式
[1−(導電性粒子Aの質量/導電性粒子Aの密度/測定時のシリンダー内の体積)]×100
から算出することができる。
絶縁性粒子Bとしては、特に限定されないが、ポリメタクリル酸粒子、ポリスチレン粒子、メラミン樹脂粒子、ポリテトラフルオロエチレン粒子等のフッ素樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子等の樹脂粒子;シリカ粒子、酸化アルミニウム粒子等の金属酸化物粒子等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、耐摩耗性を考慮すると、金属酸化物粒子が好ましく、酸化アルミニウム粒子がさらに好ましい。
なお、絶縁性粒子Bは、固溶体粒子であってもよいし、二種以上の粒子が融着している粒子であってもよい。
絶縁性粒子Bの体積抵抗率は、通常、1×1010Ω・cm以上であり、1×1012Ω・cm以上であることが好ましい。
なお、絶縁性粒子Bの体積抵抗率は、導電性粒子Aの体積抵抗率と同様にして、求めることができる。
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、耐摩耗性を考慮すると、架橋している樹脂が好ましい。
架橋しているバインダー樹脂を含む保護層13は、硬化性樹脂、導電性フィラー及び絶縁性フィラーを含む硬化性組成物を硬化させることにより形成することができる。
硬化性樹脂としては、特に限定されないが、アミノ樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。中でも、耐摩耗性を考慮すると、3官能以上のラジカル重合性化合物が好ましい。
3官能以上のラジカル重合性化合物としては、特に限定されないが、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アルキレン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキシ変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキシ変性トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、アルキレン変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、エピクロロヒドリン変性グリセロールトリアクリレート、エチレンオキシ変性グリセロールトリアクリレート、プロピレンオキシ変性グリセロールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、リン酸エチレンオキシ変性トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレート等が挙げられ、二種類以上併用してもよい。
硬化性組成物は、重合開始剤をさらに含んでいてもよい。
熱重合開始剤としては、特に限定されないが、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ)プロパン等の過酸化物系開始剤;アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)等のアゾ系開始剤等が挙げられ、二種類以上併用してもよい。
光重合開始剤としては、特に限定されないが、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のアセトフェノン系又はケタール系光重合開始剤;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインエーテル系光重合開始剤;ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼン等のベンゾフェノン系光重合開始剤;2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤等が挙げられ、二種類以上併用してもよい。
これら以外の光重合開始剤としては、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物等が挙げられる。
ラジカル重合性化合物に対する重合開始剤の質量比は、通常、0.1〜40%であり、0.5〜20%であることが好ましい。
硬化性組成物は、光重合促進効果を有する化合物をさらに含んでいてもよい。このとき、光重合促進効果を有する化合物は、単独で用いてもよいし、光重合開始剤と併用してもよい。
光重合促進効果を有する化合物としては、特に限定されないが、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
硬化性組成物は、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤等の低分子化合物及びレベリング剤をさらに含んでいてもよい。
バインダー樹脂に対する低分子化合物の質量比は、通常、0.1〜50%であり、0.1〜20%であることが好ましい。
バインダー樹脂に対するレベリング剤の質量比は、通常、0.001〜5%である。
保護層13の厚さは、通常、0.7〜2.5μmであり、0.8〜1.5μmであることが好ましい。
保護層13が架橋しているバインダー樹脂を含まない場合、保護層13は、バインダー樹脂、導電性フィラー、絶縁性フィラー及び有機溶媒を含む塗布液を、感光層12上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、アルコール、ケトン、エーテル、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エステル等が挙げられる。中でも、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンが好ましい。
塗布液を塗布する方法としては、特に限定されないが、浸漬塗布法、スプレーコート法、ロールコート法、グラビア印刷法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。中でも、導電性粒子及び絶縁性粒子の分散状態に影響を及ぼしにくいことから、浸漬塗布法が好ましい。
保護層13が架橋しているバインダー樹脂を含む場合、保護層13は、硬化性組成物及び有機溶媒を含む塗布液を感光層12上に塗布して、必要に応じて、乾燥させた後、エネルギーを付与して、硬化性組成物を硬化させることにより形成することができる。
エネルギーを付与する方法としては、特に限定されないが、加熱する方法、紫外線を照射する方法、電子線を照射する方法等が挙げられる。中でも、硬化反応の速度の制御の容易さ、装置の簡便さから、加熱する方法、紫外線を照射する方法が好ましい。
加熱する際には、空気、窒素等の気体、蒸気等の熱媒体、赤外線、電磁波等を用いて、塗布液が塗布された側又は導電性支持体11の側から加熱する。
加熱する温度は、通常、100〜170℃である。加熱する温度が100℃未満であると、加熱する時間が長くなることがあり、170℃を超えると、硬化反応が不均一に進行して、皺、クラック、剥がれ等が発生することがある。
なお、硬化反応を均一に進行させるために、100℃未満で加熱した後、100℃以上で加熱してもよい。
紫外線を照射する際には、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等の光源を用いることができる。
紫外線を照射する光量は、通常、50〜1000mW/cmである。紫外線を照射する光量が50mW/cm未満であると、紫外線を照射する時間が長くなることがあり、1000mW/cmを超えると、硬化反応が不均一に進行して、皺、クラック、剥がれ等が発生することがある。
なお、紫外線を照射する代わりに、可視光を照射することもできる。
導電性支持体11としては、体積固有抵抗が1×1010Ω・cm以下であれば、特に限定されないが、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄等の金属;酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物が、蒸着法又はスパッタリング法により、フィルム状又は円筒状のプラスチック、紙等に被覆されているもの;アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の金属板;アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の金属が、Drawing Ironing法、Impact Ironing法、Extruded Ironing法、Extruded Drawing法、切削法等の工法により素管化された後、切削、超仕上げ、研磨等の表面処理が施されている管等が挙げられる。
電荷発生層12aは、電荷発生物質を含み、バインダー樹脂をさらに含んでいてもよい。
電荷発生物質としては、無機系材料又は有機系材料を用いることができ、二種以上併用してもよい。
無機系材料としては、特に限定されないが、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル化合物、セレン−テルル−ハロゲン化合物、セレン−ヒ素化合物、アモルファス・シリコン等が挙げられる。
アモルファス・シリコンとしては、ダングリングボンドを水素原子又はハロゲン原子でターミネートしたもの、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものを用いることができる。
有機系材料としては、特に限定されないが、チタニルフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン等の金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、フルオレノン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料等が挙げられる。中でも、金属フタロシアニン、フルオレノン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、ペリレン系顔料が好ましい。
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアクリルアミド等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、ポリビニルブチラールが好ましい。
電荷発生層12aは、真空薄膜作製法を用いて形成することができる。
真空薄膜作製法としては、特に限定されないが、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD(化学気相成長)法等が挙げられる。
また、電荷発生層12aは、電荷発生物質及びバインダー樹脂が有機溶媒中に溶解又は分散している塗布液を導電性支持体11上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等が挙げられる。中でも、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンが好ましい。
電荷発生物質及びバインダー樹脂を有機溶媒中に溶解又は分散させる際には、ボールミル、アトライター、サンドミル等を用いることができる。
塗布液を塗布する方法としては、特に限定されないが、浸漬塗布法、スプレーコート法、ビードコート法等が挙げられる。
電荷発生層12aの厚さは、通常、0.01〜5μmであり、0.05〜2μmであることが好ましい。
電荷輸送層12bは、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含む。
電荷輸送物質としては、正孔輸送物質又は電子輸送物質を用いることができ、二種以上併用してもよい。
電子輸送物質としては、特に限定されないが、クロロアニル、ブロモアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等が挙げられる。
正孔輸送物質としては、特に限定されないが、ポリ(N−ビニルカルバゾール)及びその誘導体、ポリ(γ−ガルバゾリルエチルグルタメート)及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラジン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等が挙げられる。
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリビニルカルバゾール、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、ポリカーボネート、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネートが好ましい。
電荷輸送層12bは、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤等の低分子化合物及びレベリング剤をさらに含んでいてもよい。
バインダー樹脂に対する低分子化合物の質量比は、通常、0.1〜20%であり、0.1〜10%であることが好ましい。
バインダー樹脂に対するレベリング剤の質量比は、通常、0.001〜0.1%である。
電荷輸送層12bの厚さは、通常、15〜40μmであり、15〜30μmであることが好ましい。
電荷輸送層12bは、電荷輸送物質及びバインダー樹脂が有機溶媒中に溶解又は分散している塗布液を電荷発生層12a上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン;ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ等のエーテル、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンが好ましい。
塗布液を塗布する方法としては、特に源手されないが、浸漬塗布法、スプレーコート法、ロールコート法、グラビア印刷法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
なお、感光層12の代わりに、単層の感光層が形成されていてもよい。
単層の感光層は、電荷発生物質をさらに含む以外は、電荷輸送層12bと同様である。
電荷発生物質としては、電荷発生層12aと同様のものを用いることができる。
単層の感光層の厚さは、通常、5〜100μmであり、5〜50μmであることが好ましい。
また、導電性支持体11と感光層12の間に、下引き層が形成されていてもよい。
下引き層は、樹脂を含む。
樹脂としては、特に限定されないが、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂;共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂;ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の架橋している樹脂等が挙げられる。
下引き層は、金属酸化物粒子、金属硫化物粒子、金属窒化物粒子等をさらに含んでいてもよい。
金属酸化物粒子としては、特に限定されないが、酸化チタン粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化スズ粒子、酸化インジウム粒子等が挙げられる。
下引き層の厚さは、通常、0〜10μmであり、0.2〜6μmであることが好ましい。
下引き層は、樹脂を溶媒中に溶解させた塗布液を導電性支持体11上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
図2に、本発明の画像形成装置の一例を示す。
画像形成装置20において、感光体10は、図中、矢印の方向に回転し、感光体10の周囲には、帯電部材21、露光部材(不図示)、現像部材22、転写部材23、クリーニング部材24、除電部材25が配置されている。このとき、クリーニング部材24、除電部材25は、省略されることもある。
次に、画像形成装置20の動作について説明する。まず、帯電部材21により、感光体10の表面がほぼ均一に帯電した後、露光部材により、入力信号に対応した光Lが照射され、静電潜像が形成される。次に、現像部材22により、感光体10の表面に形成された静電潜像がトナーで現像され、トナー像が形成された後、転写部材23により記録紙Pにトナー像が転写される。このとき、記録紙Pは、搬送ローラ26により搬送される。さらに、記録紙Pに転写されたトナー像は、定着部材(不図示)により定着される。一方、クリーニング部材24により、感光体10の表面に残留したトナーがクリーニングされた後、除電部材25により、感光体10の表面が除電され、次のサイクルに移行する。
感光体10は、ドラム状であるが、シート状、エンドレスベルト状であってもよい。
帯電部材21は、ローラ状の帯電部材であるが、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)、ブラシ状の帯電部材であってもよい。
転写部材23は、コロトロン又はスコロトロンであるが、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)、ローラ状の帯電部材、ブラシ状の帯電部材であってもよい。
露光部材、除電部材25の光源としては、特に限定されないが、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等を用いることができる。中でも、半導体レーザー(LD)又は発光ダイオード(LED)が好ましい。
このとき、所望の波長域の光を照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルター等のフィルターを光源に設置してもよい。
なお、転写工程、除電工程、クリーニング工程において、光源を用いて光を照射してもよいし、転写工程、除電工程、クリーニング工程の前工程において、光源を用いて光を照射してもよい。
また、帯電工程、クリーニング工程において、逆バイアスを印加して、感光体10を除電してもよい。
クリーニング部材24は、クリーニングブレードであるが、クリーニングブラシであってもよいし、両者を併用してもよい。
感光体10は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に固定して組み込まれていてもよいし、プロセスカートリッジとして、画像形成装置に組み込まれていてもよい。
図3に、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す。
プロセスカートリッジ30は、感光体10、帯電部材21、現像部材22、転写部材23、クリーニング部材24及び除電部材25を有し、画像形成装置の本体に着脱可能である。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、実施例により限定されない。なお、部は、質量部を意味する。
(実施例1)
アルキッド樹脂のベッコゾール1307−60−EL(DIC社製)6部、メラミン樹脂のスーパーベッカミンG−821−60(DIC社製)4部、酸化チタン40部及びメチルエチルケトン50部を混合して、下引き層用塗布液を得た。
化学式
で表されるビスアゾ顔料2.5部、ポリビニルブチラールXYHL(UCC社製)0.5部、シクロヘキサノン200部及びメチルエチルケトン80部を混合し、電荷発生層用塗布液を得た。
ビスフェノールZ型ポリカーボネートのパンライトTS−2050(帝人化成社製)10部、化学式
で表される電荷輸送物質7部、テトラヒドロフラン100部及びシリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液KF50−100CS(信越化学工業社製)1部を混合し、電荷輸送層用塗布液を得た。
ビスフェノールZ型ポリカーボネートのパンライトTS−2050(帝人化成社製)69.5部、絶縁性粒子としての、平均粒径が500nmのシリコーン樹脂粒子トスパール105(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)20部、導電性粒子としての、平均粒径が46nmのカーボンブラックのナノテックC(シーアイ化成社製)10.5部及びテトラヒドロフラン900部を混合し、保護層用塗布液を得た。
アルミニウムシリンダ上に、下引き層用塗布液を浸漬塗布した後、130℃で20分間乾燥させ、厚さが3.5μmの下引き層を形成した。
下引き層が形成されたアルミニウムシリンダ上に、電荷発生層用塗布液を浸漬塗布した後、95℃で20分間乾燥させ、厚さが0.2μmの電荷発生層を形成した。
電荷発生層が形成されたアルミニウムシリンダ上に、電荷輸送層用塗布液を浸漬塗布した後、120℃で20分間乾燥させ、厚さが23μmの電荷輸送層を形成した。
電荷輸送層が形成されたアルミニウムシリンダ上に、保護層用塗布液をスプレー塗布した後、120℃で20分間乾燥させ、厚さが1.1μmの保護層を形成した。
(実施例2)
ビスフェノールZ型ポリカーボネートのパンライトTS−2050(帝人化成社製)70部、平均粒径が500nmのシリコーン樹脂粒子トスパール105(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)20部、平均粒径が46nmのカーボンブラックのナノテックC(シーアイ化成社製)10部及びテトラヒドロフラン900部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
(実施例3)
3官能のラジカル重合性化合物としての、トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)70部、平均粒径が500nmのシリコーン樹脂粒子トスパール105(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)20部、平均粒径が46nmのカーボンブラックのナノテックC(シーアイ化成社製)10部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3.5部及びイソプロピルアルコール900部を混合し、保護層用塗布液を得た。
電荷輸送層が形成されたアルミニウムシリンダ上に、得られた保護層用塗布液を浸漬塗布した後、メタルハライドランプを用いて、照射強度500mW/cmで20秒間紫外線を照射し、130℃で30分間乾燥させた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
(実施例4)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)70部、絶縁性粒子としての、平均粒径が300nmのアルミナ粒子AA−03(住友化学社製)20部、平均粒径が46nmのカーボンブラックのナノテックC(シーアイ化成社製)10部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3.5部及びイソプロピルアルコール900部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(実施例5)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)70部、平均粒径が500nmのアルミナ粒子AA−05(住友化学社製)20部、導電性粒子としての、平均粒径が165nmのアルミニウムがドープされている酸化亜鉛粒子10部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3.5部及びイソプロピルアルコール860部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(実施例6)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)70部、平均粒径が300nmのアルミナ粒子AA−03(住友化学社製)70部、導電性粒子としての、平均粒径が40nmのアンチモン酸亜鉛粒子を含む固形分が20質量%のスラリーCX−Z210IP F−2(日産化学工業社製)35部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3.5部及びイソプロピルアルコール860部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(実施例7)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)70部、平均粒径が300nmのアルミナ粒子AA−03(住友化学社製)70部、導電性粒子としての、平均粒径が40nmのアンチモン酸亜鉛粒子を含む固形分が20質量%のスラリーCX−Z210IP F−2(日産化学工業社製)29部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3.5部及びイソプロピルアルコール860部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(実施例8)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)70部、平均粒径が300nmのアルミナ粒子AA−03(住友化学社製)20部、導電性粒子としての、平均粒径が40nmのアンチモン酸亜鉛粒子を含む固形分が20質量%のスラリーCX−Z210IP F−2(日産化学工業社製)50部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3.5部及びイソプロピルアルコール860部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(実施例9)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)60部、平均粒径が300nmのアルミナ粒子AA−03(住友化学社製)30部、平均粒径が40nmのアンチモン酸亜鉛粒子を含む固形分が20質量%のスラリーCX−Z210IP F−2(日産化学工業社製)50部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3部及びイソプロピルアルコール860部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(実施例10)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)70部、平均粒径が300nmのアルミナ粒子AA−03(住友化学社製)20部、導電性粒子として、平均粒径が32nmの酸化スズ粒子を含む固形分が30質量%のスラリーCXF−303IP(日産化学工業社製)33部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3.5部及びイソプロピルアルコール867部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(実施例11)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)70部、平均粒径が300nmのアルミナ粒子AA−03(住友化学社製)20部、導電性粒子としての、平均粒径が24nmの酸化チタン粒子SN−100P(石原産業社製)10部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3部及びイソプロピルアルコール900部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(実施例12)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)70部、平均粒径が300nmのアルミナ粒子AA−03(住友化学社製)20部、平均粒径が46nmのカーボンブラックのナノテックC(シーアイ化成社製)10部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3部及びイソプロピルアルコール900部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(実施例13)
保護層用塗布液をスプレー塗布した以外は、実施例8と同様にして、感光体を得た。
(比較例1)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)90部、平均粒径が40nmのアンチモン酸亜鉛粒子を含む固形分が20質量%のスラリーCX−Z210IP F−2(日産化学工業社製)50部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)4.5部及びイソプロピルアルコール860部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(比較例2)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)70部、平均粒径が300nmのアルミナ粒子AA−03(住友化学社製)20部、導電性粒子としての、平均粒径が270nmの酸化チタン粒子ET−500W(石原産業社製)10部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3.5部及びイソプロピルアルコール860部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
(比較例3)
トリメチロールプロパントリアクリレート(東京化成社製)67.5部、平均粒径が300nmのアルミナ粒子AA−03(住友化学社製)20部、平均粒径が40nmのアンチモン酸亜鉛粒子を含む固形分が20質量%のスラリーCX−Z210IP F−2(日産化学工業社製)62.5部、光重合開始剤イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)3.4部及びイソプロピルアルコール850部を混合し、保護層用塗布液を得た。
得られた保護層用塗布液を用いた以外は、実施例3と同様にして、感光体を得た。
表1に、実施例及び比較例の感光体の保護層の特性を示す。
(平均粒径D、D
ショットキーサーマル型電界放射銃走査電子顕微鏡ULTRA55(カールツァイス社製)を用いて、絶縁性粒子(導電性粒子)30個の長径の平均値を算出し、平均粒径D(D)とした。
(S/S
感光体の断片を、導電性を付与するために白金パラジウムにより被覆した後、表面を保護するために白金カーボンにより被覆し、サンプルを得た。
収束イオンビームを用いてサンプルの断面を加工した後、ショットキーサーマル型電界放射銃走査電子顕微鏡ULTRA55(カールツァイス社製)を用いて、保護層の断面を観察した。具体的には、加速電圧を0.8kVとし、80000倍で投影図(図4、5参照)を撮影した後、画像解析ソフトLMeye(レーザーテック社製)を用いて、導電性粒子が存在する領域と導電性粒子が存在しない領域で2値化した。次に、導電性粒子が存在する領域の面積S及び絶縁性粒子との距離が50nm以下である領域に導電性粒子が存在する領域の面積Sを求めた後、S/Sを算出した。このとき、S/Sは、同一の感光体から得られた複数の断片を用いて、5箇所のS/Sを算出した後、平均した。
(露光部の電位)
imagio Neo270(リコー社製)の現像ユニットを分解して、表面電位計MODEL344(TREK社製)に接続されているプローブを現像ユニットに取り付けた後、実施例及び比較例の感光体を装着した。次に、帯電電位が−800Vになるように感光体に印加する電位を調節した後、黒ベタ画像を出力して、露光部の電位を測定した。
(画像品質)
imagio Neo270(リコー社製)に、実施例及び比較例の感光体を装着した後、A4の用紙MyPaper(NBSリコー社製)を用いて、5万枚の実機通紙試験を実施する前後に、日本画像学会テストチャートNo.3を出力し、画質を評価した。なお、画像品質にほとんど低下がないレベルを4、画像品質は若干低下したが、目視観察では問題ないレベルを3、目視観察でも画像品質の低下がわかるレベルを2、画像品質に重大な問題があるレベルを1として、判定した。
(摩耗量)
imagio Neo270(リコー社製)に、実施例及び比較例の感光体を装着した後、A4の用紙MyPaper(NBSリコー社製)を用いて、5万枚の実機通紙試験を実施する前後の感光体の膜厚を、渦電流式膜厚計フィッシャースコープMMS(フィッシャー社製)を用いて測定し、摩耗量を評価した。
なお、比較例1、3の感光体は、5万枚の実機通紙試験を実施する前の画像品質が1であったため、5万枚の実機通紙試験を実施しなかった。
表2から、実施例1〜13の感光体は、耐摩耗性に優れ、露光部の電位の上昇及び画像品質の低下を抑制できることがわかる。
これに対して、比較例1の感光体は、保護層が絶縁性粒子を含まないため、画像品質が低下する。
比較例2の感光体は、絶縁性粒子の平均粒径に対する導電性粒子の平均粒径の比が0.9であり、S/Sが21%であるため、露光部の電位が上昇し、画像品質が低下する。
比較例3の感光体は、S/Sが36%であるため、画像品質が低下する。
10 感光体
11 導電性支持体
12 感光層
12a 電荷発生層
12b 電荷輸送層
13 保護層
A 導電性粒子
B 絶縁性粒子
20 画像形成装置
21 帯電部材
22 現像部材
23 転写部材
30 プロセスカートリッジ
特開2000−292960号公報

Claims (7)

  1. 導電性支持体上に、感光層及び保護層が順次積層されており、
    前記保護層は、導電性粒子、絶縁性粒子及びバインダー樹脂を含み、断面における前記導電性粒子が存在する領域の面積に対する前記絶縁性粒子との距離が50nm以下である前記導電性粒子が存在する領域の面積の比が40%以上100%以下であり、
    前記絶縁性粒子の平均粒径に対する前記導電性粒子の平均粒径の比が0.01以上0.34以下であることを特徴とする感光体。
  2. 前記導電性粒子に対する前記絶縁性粒子の質量比が2以上10以下であることを特徴とする請求項1に記載の感光体。
  3. 前記バインダー樹脂は、架橋していることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光体。
  4. 前記絶縁性粒子は、金属酸化物粒子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の感光体。
  5. 前記導電性粒子は、金属酸化物粒子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の感光体。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の感光体と、
    該感光体をコロナ帯電させる帯電手段と、
    該帯電した感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    該感光体に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像手段と、
    該感光体に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の感光体を有し、
    画像形成装置の本体に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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