JP2013194760A - ヒンジ装置の製造方法,ヒンジ装置の中間品及びヒンジ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 軸部材1と軸受部材10とを一つの成形型を用いて成形してヒンジ装置Hの中間品Tを得、この中間品Tを、軸部材1の軸部5の軸線Pと軸受部材10の軸受部15の軸線Pとを一致させて軸部5を軸受部15に対峙させるとともに、軸部材1と軸受部材10とを湯道を形成するランナ40で連結して構成し、次に、この中間品Tに対して、軸部5が軸受部15に挿入されるように軸線P方向に沿う力を付与し、この力の付与によりランナ40を破損すると同時に軸部5を軸受部15に挿入して軸部材1と軸受部材10とを組付ける。
【選択図】図6
Description
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、軸部を穴状の軸受部で包持して軸部の支持の安定性の向上を図るとともに、組付けの際の軸部と軸受部との軸合わせを容易にして組付け作業性の向上を図ったヒンジ装置の製造方法,ヒンジ装置の中間品及びヒンジ装置を提供することを目的とする。
上記軸部材と軸受部材とを一つの成形型を用いて成形してヒンジ装置の中間品を得、該ヒンジ装置の中間品を、上記軸部材の軸部の軸線と上記軸受部材の軸受部の軸線とを一致させて該軸部を軸受部に対峙させるとともに、該軸部材と軸受部材とを湯道を形成するランナで連結して構成し、次に、該ヒンジ装置の中間品に対して、上記軸部が軸受部に挿入されるように上記軸線方向に沿う力を付与し、該力の付与により上記ランナを破損すると同時に上記軸部を軸受部に挿入して該軸部材と軸受部材とを組付ける構成としている。
そして、軸部材を軸受部材に組み付けるときは、ヒンジ装置の中間品に対して、軸部が軸受部に挿入されるように軸線方向に沿う力を付与し、この力の付与によりランナを破損すると同時に軸部を軸受部に挿入する。この場合、軸部材の軸部の軸線と軸受部材の軸受部の軸線とが一致しているので、逐一軸合わせをしなくても良く、極めて簡易な作業で済むので、組付け作業性を向上させることができる。また、軸部は軸部材に一体に設けられているので、それだけ部品点数が少なくなっていることから、この点でも組付け作業性が向上させられる。
更に、上記の目的を達成するため、本発明のヒンジ装置は、上記のヒンジ装置の製造方法で製造されたヒンジ装置にある。
これにより、上記と同様に、軸部を穴状の軸受部で包持して軸部の支持の安定性の向上を図るとともに、組付けの際の軸部と軸受部との軸合わせを容易にして組付け作業性の向上を図ることができる。
そして、軸部材を軸受部材に組み付けるときは、ヒンジ装置の中間品に対して、軸部が軸受部に挿入されるように軸線方向に沿う力を付与し、力の付与によりランナを破損すると同時に軸部を軸受部に挿入する。この場合、軸部材の軸部の軸線と軸受部材の軸受部の軸線とが一致しているので、逐一軸合わせをしなくても良く、極めて簡易な作業で済むので、組付け作業性を向上させることができる。また、軸部は軸部材に一体に設けられているので、それだけ部品点数が少なくなっていることから、この点でも組付け作業性を向上させることができる。
また、本発明のヒンジ装置において、軸部が軸受部に支持された状態では、軸受部は穴状に形成され軸部を包持することから、それだけ軸部の支持が確実になり支持の安定化を図ることができる。
図1乃至図4に示すように、本発明の実施の形態に係るヒンジ装置Hの基本的構成は、軸部材1と軸部材1に対して相対的に回動自在に組み付けられた軸受部材10とから構成されている。また、後述もするが、この軸部材1及び軸受部材10は、夫々、金属若しくは樹脂製で、鋳造もしくは射出成形により一体形成される。実施の形態では、金属の鋳物で形成される。金属の種類は、鋳鉄,アルミニウム等どのような材質のものでも適用できる。
一方、軸受部材10は、被取付部材Wbが取り付けられるベースプレート12と、このベースプレート12の一側から直角に立設され、軸部材1との組付け時に、軸部プレート4の軸部面3が面接触する軸受部面13を有した軸受部プレート14と、軸受部プレート14にその軸受部面13から形成され軸部5が軸線P方向に沿って挿通されて回動自在に包持される穴状の軸受部15とを備えて構成されている。
また、軸部面3の面積は軸部5の横断面積より大きく形成され、軸受部面13の面積も軸受部15の横断面積より大きく形成されている。
詳しくは、図5(a)及び図6(a)に示すように、ヒンジ装置Hの中間品Tを、軸部プレート4の軸部面3と軸受プレートの軸受部面13とを対面させるとともに、軸部材1の軸部5の軸線Pと軸受部材10の軸受部15の軸線Pとを一致させて軸部5を軸受部15に対峙させ、且つ、係合部20を切欠き部30に対応した位置に位置させ、更に、軸部材1と軸受部材10とを湯道を形成するランナ40で連結して形成する。
図9乃至図12に示すように、本発明の別の実施の形態に係るヒンジ装置Hの基本的構成は、上記と同様に、軸部材1と軸部材1に対して相対的に回動自在に組み付けられた軸受部材10とから構成され、金属の鋳物で形成される。
一方、軸受部材10は、被取付部材Wbが取り付けられるベースプレート12と、このベースプレート12の一側から直角に立設され、軸部材1との組付け時に、軸部プレート4の軸部面3が面接触する軸受部面13を有した軸受部プレート14と、軸受部プレート14にその軸受部面13から形成され軸部5が軸線P方向に沿って挿通されて回動自在に包持される穴状の軸受部15とを備えて構成されている。
また、軸部面3の面積は軸部5の横断面積より大きく形成され、軸受部面13の面積も軸受部15の横断面積より大きく形成されている。
図13(a)及び図14(a)に示すように、ヒンジ装置Hの中間品Tは、上記と同様に、軸部プレート4の軸部面3と軸受プレートの軸受部面13とを対面させるとともに、軸部材1の軸部5の軸線Pと軸受部材10の軸受部15の軸線Pとを一致させて軸部5を軸受部15に対峙させ、更に、軸部材1と軸受部材10とを湯道を形成するランナ40で連結して形成されている。ランナ40は、上記と同様に、軸部材1と軸受部材10との左右に夫々設けられ、図13(b)及び図14(b)に示すように、ヒンジ装置Hの中間品Tに対して、軸部5が軸受部15に挿入されるように軸線P方向に沿う力を付与した際、破損して軸部5及び軸受部15から離脱するように形成されている。ランナ40の具体的構成は上記と同様である。また、ヒンジ装置Hの中間品Tにおいては、図7に示すように、上記と同様に、軸部5の先端の外周縁と、軸受部15の開口端の内周縁とは、上記の力の付与時に破損して飛散する薄肉部45で連結されている。
また、上記実施の形態では、軸部材1と軸受部材10とを金属の鋳物で形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、射出成形機により樹脂で成形しても良く、適宜変更して差し支えない。
尚また、上記実施の形態では、本発明に係るヒンジ装置Hを、自動車のフードに用いた例で説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、自動車の可倒式のシートやリッド等に用いても良く、また、自動車の部品のみならず、どのような被取付部材に用いてよいことは勿論である。
T 中間品
Wa,Wb 被取付部材
1 軸部材
2 ベースプレート
3 軸部面
4 軸部プレート
5 軸部
10 軸受部材
12 ベースプレート
13 軸受部面
14 軸受部プレート
15 軸受部
P 軸線
O 軸心
20 係合部
21 外周部
21a 外周
22 横突起
23 外側面
24 縦突起
30 切欠き部
31 ストッパ
40 ランナ
41 主棒
42 従棒
45 薄肉部
50 突起
51 ストッパ
Claims (5)
- 軸部が突設された軸部材と、該軸部材の軸部が挿通されて相対的に回動自在に包持される穴状の軸受部が形成された軸受部材とを備え、上記軸部を軸受部に挿入して上記軸部材と軸受部材とを組付けて構成されるヒンジ装置を製造する方法であって、
上記軸部材と軸受部材とを一つの成形型を用いて成形してヒンジ装置の中間品を得、該ヒンジ装置の中間品を、上記軸部材の軸部の軸線と上記軸受部材の軸受部の軸線とを一致させて該軸部を軸受部に対峙させるとともに、該軸部材と軸受部材とを湯道を形成するランナで連結して構成し、次に、該ヒンジ装置の中間品に対して、上記軸部が軸受部に挿入されるように上記軸線方向に沿う力を付与し、該力の付与により上記ランナを破損すると同時に上記軸部を軸受部に挿入して該軸部材と軸受部材とを組付けることを特徴とするヒンジ装置の製造方法。 - 上記ヒンジ装置の中間品において、上記ランナを、上記力の付与時に破損して該軸部材及び軸受部材から離脱するように形成したことを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置の製造方法。
- 上記ヒンジ装置の中間品において、上記軸部の先端の外周縁と上記軸受部の開口端の内周縁とを上記力の付与時に破損して飛散する薄肉部で連結したことを特徴とする請求項1または2記載のヒンジ装置の製造方法。
- 上記請求項1乃至3何れかに記載のヒンジ装置の製造方法で用いられるヒンジ装置の中間品。
- 上記請求項1乃至3何れかに記載のヒンジ装置の製造方法で製造されたヒンジ装置。
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