JP2013194656A - エンジンの停止制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも低トルクかつ低消費電力でエンジン停止時のクランク角を制御可能なエンジンの停止制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン8の停止制御装置51は、エンジン8のクランク軸61に接続されてクランク軸61を逆転方向へ駆動可能なスタータモータ65と、所定のエンジン停止条件下でエンジン8の停止制御を開始した後、クランク軸61が圧縮行程に到達して圧縮反力によって逆転し始めるとスタータモータ65を一時的に駆動させて未だ逆転中のクランク軸61の回転を補助することによってクランク軸61を吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程で停止させる制御装置52と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンの停止制御装置に関する。
従来から、信号待ち等で車両が一時停止した時に、所定のエンジン停止条件が成立するとエンジンを一旦停止させた後、再発進時のスロットル操作に応じてエンジンを再始動させるアイドルストップ(アイドリングストップ)制御が知られている。
このアイドルストップ制御では、エンジンを一旦停止させるとき、再始動時の始動性を向上させるために、クランク軸を所定のクランク角に配置させることが好ましい。
そこで、従来のエンジン始動制御装置は、エンジンの「停止後」にモータを駆動させてクランク軸を所定のクランク角まで逆転させる「巻き戻し制御」を実行する。
特開2002−130095号公報
従来のエンジン始動制御装置は、一旦停止したクランク軸を逆転させて「巻き戻し制御」を実行する。したがって、クランク軸を所定のクランク角まで逆転させるモータは、停止しているクランク軸を逆転させるために相応のトルクを発揮しなければならない。そうすると、モータの消費電力も相応に必要になる。
そこで、本発明は、従来よりも低トルクかつ低消費電力でエンジン停止時のクランク角を制御可能なエンジンの停止制御装置を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するため本発明に係るエンジンの停止制御装置は、エンジンのクランク軸に接続されて前記クランク軸を逆転方向へ駆動可能なモータと、所定のエンジン停止条件下で前記エンジンの停止制御を開始した後、前記クランク軸が圧縮行程に到達して圧縮反力によって逆転し始めると前記モータを一時的に駆動させて未だ逆転中の前記クランク軸の回転を補助することによって前記クランク軸を吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程で停止させる制御装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、従来よりも低トルクかつ低消費電力でエンジン停止時のクランク角を制御可能なエンジンの停止制御装置を提供できる。
本発明の実施形態に係るエンジンの停止制御装置を適用する自動二輪車を示す左側面図。 本発明の実施形態に係る自動二輪車の制御装置を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る停止制御装置が行う停止行程制御を示す概念図。 本発明の実施形態に係る停止制御装置が行う停止行程制御機能を示すフローチャート。
本発明に係るエンジンの停止制御装置の実施形態について図1から図4を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンの停止制御装置を適用する自動二輪車を示す左側面図である。
なお、本実施形態において、前後、上下、左右の表現は、自動二輪車1のユーザであり、自動二輪車1に乗車するライダーを基準にする。
図1に示すように、本実施形態に係る自動二輪車1はスクータ型である。自動二輪車1は、所謂アンダーボーン形式の車体フレーム2と、車体フレーム2の前方に配置された前輪5と、車体フレーム2に対して左右方向に揺動可能に支持されて前輪5を回転可能に支持するステアリング機構6と、車体フレーム2の後方に配置される後輪7と、車体フレーム2に対して上下方向に揺動可能に支持されて後輪7を回転可能に支持するとともにエンジン8と伝導装置9とを一体に有するパワーユニット11と、車体フレーム2を覆う車体カバー12と、ライダーが着座可能なシート13と、を備える。
車体フレーム2は、一体に組み合わされる複数の鋼鉄製中空管を備える。具体的には、車体フレーム2は、前上部に配置されるヘッドパイプ15と、ヘッドパイプ15に接続されるダウンチューブ16と、ダウンチューブ16の後端部に接続される交差部材17と、交差部材17の左右それぞれの端部近傍に接続される左右一対のシートレール18と、を備える。
ヘッドパイプ15はステアリング機構6を車両の左右方向へ操舵可能に支持する。ダウンチューブ16は、ヘッドパイプ15に接続される前上端部から後方下向きに傾斜して延びつつ側面視においてL文字形状に曲折して後方へ延びる。交差部材17は、ダウンチューブ16に接続される中央部分から車両の左右それぞれの方向へ延びる。左右のシートレール18は、交差部材17に接続される前下端部から後方上向きに傾斜して延び、傾斜の大きい前半部分と傾斜の小さい後半部分とを備える。
ステアリング機構6は、内装されるサスペンション機構(図示省略)と、前輪5を回転可能に支持する左右一対のフロントフォーク19と、前輪5の上方に覆い被さるフロントフェンダ20と、フロントフォーク19の頂部に接続する左右一対のハンドル21と、を備える。自動二輪車1は、ライダーがハンドル21を左右に操舵することによって旋回する。車両の右側にあるハンドル21はアクセルグリップ21aである。
パワーユニット11はスイングアームを兼ねている。また、パワーユニット11は、リンク部材22を介して交差部材17に連結されている。リンク部材22は、ピボット軸23に対してパワーユニット11を揺動可能に支持している。リアクッションユニット25は、互いに離間されるパワーユニット11と車体フレーム2との間に架設されて、後輪7から車体フレーム2に伝わる力を緩衝する。
エンジン8は、50ccクラスや125ccクラスの小排気量で、例えば4サイクルの内燃機関であり、シリンダ(図示省略)の中心線を自動二輪車1の前後方向に向ける。
吸気系統26は、パワーユニット11の上方に配置されて、エンジン8へ混合気(燃料と空気の混合気)を供給する。吸気系統26は、上流側から順にエアクリーナ27、アウトレットパイプ28、燃料噴射装置29、吸気管31を備える。
後輪7は、エンジン8から伝導装置9を介して駆動力を得る。
車体カバー12は、車体フレーム2を覆い隠す意匠面であり、自動二輪車1の外観を整える。車体カバー12は、それぞれが合成樹脂製で相互に連接されるハンドルカバー33、フロントレッグシールド35、フットボード36、フレームセンターカバー37、フレームサイドカバー38およびフレームロアカバー39を備える。
フロントレッグシールド35は、後方側にシート13を臨み、走行風を遮ってライダーの脚部を保護する。
フットボード36は、フロントレッグシールド35、フレームセンターカバー37およびフレームロアカバー39に連接する大型のカバーであり、シート13に跨がるライダーが膝を曲げて足を置く足載部41を備える。
フレームサイドカバー38は、左右一対あり、シート13下方のそれぞれの側面を覆う。
フレームロアカバー39は、フットボード36の下方を覆う。
シート13は、足載部41に足や膝を揃えたまま膝を曲げてライダーが座る前半部13aと、パッセンジャーが座る後半部13bと、を備える。また、シート13は、収納ボックス42および燃料タンク43の上部を覆ってフレームサイドカバー38に連接する。
リヤフェンダ45は、燃料タンク43の下方から後方へ向かって延び、後輪7の上方を覆う。
次に、エンジン8の停止制御装置51について詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る自動二輪車の制御装置を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係る自動二輪車1は、制御装置52を中心に、イグニッションキー(図示省略)の抜き差しで開閉するイグニッションスイッチ53と、電源供給を遮断してエンジン8を停止させるキルスイッチ55と、スロットルバルブ(図示省略)の開度を測定するスロットルポジションセンサ56と、エンジン8の冷却水の水温を測定する水温センサ57と、エンジン8の始動操作に基づいて始動指令を出力するスタータスイッチ58と、ブレーキ(図示省略)の操作の有無を検知するブレーキスイッチ59と、を備える。
また、自動二輪車1は、エンジン8のクランク軸61のクランク角を計測するクランク角センサ62と、伝導装置9で後輪7の角速度を計測する車速センサ63と、クランク軸61に接続されてクランク軸61を正転方向および逆転方向へ駆動可能なスタータモータ65と、スタータモータ65へ電力供給またはその遮断を行うスタータモータ電源回路66と、エンジン8内の混合気に点火する点火プラグ67と、エンジン8に混合気を供給する燃料噴射器68、バッテリ69と、を備える。
制御装置52は、マイクロコンピュータからなり、中央処理部(図示省略)、メモリ(図示省略)およびI/O部(図示省略)を備える。メモリは、中央処理部で実行される制御プログラムや、制御プログラムの実行に必要な定数などのデータを予め記憶する。また、メモリは、中央処理部の演算データなどを一時記憶しておくデータ記憶領域ならびに作業領域として使用される。制御装置52は、制御プログラムの1つとしてアイドルストップ制御を行うアイドルストップ制御機能を有する。
制御装置52の電力供給は、バッテリ69から直接的に、また、バッテリ69からイグニッションスイッチ53、キルスイッチ55を順次に経て間接的に行われる。また、制御装置52は、スロットルポジションセンサ56、水温センサ57、スタータスイッチ58、ブレーキスイッチ59、クランク角センサ62、車速センサ63から信号を受ける。さらに、制御装置52は、これら電力供給および入力信号に基づいてスタータモータ電源回路66、点火プラグ67、燃料噴射装置29へ制御信号を出力する。
クランク角センサ62は、クランク軸61やクランク軸61に連動するカム軸(図示省略)の回転を測定してクランク角を測定するとともに、エンジン8が圧縮行程、爆発行程、排気行程、吸気行程のいずれの行程にあるか検知して制御装置52へ測定結果、検知結果を出力する。なお、エンジン8がいずれの行程にあるかの判断は、クランク角の測定結果に基づいて制御装置52側で行っても良い。
スタータモータ電源回路66は、スタータモータ65とバッテリ69とを電気的に接続する電路を開閉してスタータモータ65に対する電力供給またはその遮断を行う。また、スタータモータ電源回路66は、クランク軸61を正転方向および逆転方向へ駆動させられるようにスタータモータ65を二方向へ駆動させるスイッチング回路である。
スタータモータ65は、スタータモータ電源回路66によって二方向へ駆動可能であるため、停止しているクランク軸61を正転させてエンジン8を始動させられる一方、クランク軸61を逆転させることもできる。
そして、停止制御装置51は、スタータモータ65と、クランク角センサ62と、スタータモータ電源回路66と、制御装置52と、を備える。停止制御装置51は、制御装置52がアイドルストップ制御を行う際に、クランク角センサ62、スタータモータ65、スタータモータ電源回路66を制御することによって、クランク軸61の逆転を補助してエンジン8を常に吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程(つまり圧縮行程以外の行程)で停止させる。停止制御装置51が行うこの一連の制御を「停止行程制御」と呼ぶ。停止行程制御は、アイドルストップ制御の一部であっても、アイドルストップ制御と連携して協働する個別の機能であっても良い。停止行程制御は、停止行程制御機能として制御装置52に組み込まれている。
つまり、停止制御装置51は、エンジン8のクランク軸61に接続されるスタータモータ65と、クランク軸61のクランク角を計測するクランク角センサ62と、スタータモータ65へ電力供給またはその遮断を行うスタータモータ電源回路66と、所定のエンジン停止条件下でエンジン8の停止制御を開始した後、圧縮行程に到達したクランク軸61が圧縮反力によって逆転し始めるとスタータモータ65を一時的に駆動させて未だ逆転中のクランク軸61の回転を補助することによってクランク軸61を吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程で停止させる制御装置52と、を備える。
次に、停止制御装置51が行う停止行程制御について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る停止制御装置が行う停止行程制御を示す概念図である。
図3に示すように、本実施形態に係るエンジン8は、シリンダ(図示省略)に混合気を吸気した後、混合気を圧縮し、この圧縮した混合気に着火して爆発させ、燃焼ガスを排気するまでの一連の動作(サイクル)を、ピストン(図示省略)の上昇と下降が2回ずつ、つまり1サイクル中にクランク軸61を2回転させる4ストローク機関である。
そして、停止行程制御は、制御装置52が所定のエンジン停止条件下でアイドルストップ制御を開始させた後、クランク軸61のクランク角θの変化、またはクランク軸61の角速度ωを監視する。このとき、停止行程制御は、クランク角θまたは角速度ωからクランク軸61が正転しているのか逆転しているのかを判断する。
停止過程におけるクランク軸61は、慣性で正転しつつも、圧縮行程に到達する都度ピストンに加わる圧縮反力や、種々の損失によって、徐々に減速あるいは制動されて(図3中、線分a)、遂には圧縮行程における圧縮反力によって反転し始める(図3中、線分b)。
このとき、停止行程制御はクランク軸61の逆転の開始を検知する。この検知結果を切っ掛けにして、停止行程制御はスタータモータ65を一時的に駆動させて、逆転しているクランク軸61の回転を補助する(図3中、線分c)。
停止行程制御は、スタータモータ65の一時的な駆動によって、クランク軸61が圧縮行程を脱して、吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程(図3中の区間A)に逆戻り可能な角速度α1以上、かつ圧縮上死点を乗り越える角速度α2より小さい角速度になるまで逆転しているクランク軸61の回転を補助する(図3中、線分c)。
なお、角速度ω、α1、α2の大小関係は、説明の簡単のためにその絶対値の大小に着目しており、以下も同じ。
このクランク軸61の逆転補助は、クランク軸61の角速度ωが吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程(図3中の区間A)に逆戻り可能な角速度α1以上、かつ圧縮上死点を乗り越える角速度α2より小さい角速度になれば良いので、角速度ωを加速させるものでも、維持させるものでも、減速を緩和させる(負の角加速度を緩和させる)ものでも良い。また、クランク軸61の逆転補助は、スタータモータ65の一時的な駆動を複数回行っても良い。このクランク軸61の逆転補助の制御は、クランク角センサ62が測定するクランク角の単位時間当たりの変化に基づく。
このように逆転補助されたクランク軸61は少なくとも吸気行程に逆戻りする。そして、吸気行程に逆戻りした後に、クランク軸61は逆転方向に働く慣性力によって吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程のいずれかのクランク角で停止する(図3中、線分d)。エンジン8を再始動させる観点では、クランク軸61を停止させるクランク角を排気行程か爆発行程に到達させることが好ましい。
なお、停止行程制御は、アイドルストップ制御の期間中、エンジン8の毎サイクルで繰り返し行われる。また、停止行程制御は、停止過程において正転するクランク軸61が角速度を失い、圧縮行程に到達できなくなった場合には、スタータモータ65を一時的に駆動させて未だ正転中のクランク軸61の回転を補助して、圧縮行程に到達させる。
停止行程制御についてさらに説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る停止制御装置が行う停止行程制御機能を示すフローチャートである。
図4に示すように、本実施形態に係る停止制御装置51の制御装置52は、クランク角センサ62から取得するクランク角θの変化によってクランク軸61が逆転しているか否かを判定する。
また、制御装置52は、スタータモータ65の一時的な駆動によって、排気行程に逆戻り可能な角速度以上になるまで逆転中のクランク軸61の回転を補助する。
さらに、制御装置52は、スタータモータ65の一時的な駆動によって、圧縮上死点を乗り越える角速度より小さい角速度になるまで逆転中のクランク軸61の回転を補助する。
制御装置52による停止行程制御機能について具体的に詳述する。
なお、以下の説明を簡単にするために、ピストンが圧縮上死点にあるときをクランク角=0度の基準とし、0度より大きく次の下死点(クランク角180度)以下の区間を圧縮行程、180度より大きく次の上死点(クランク角360度)以下の区間を排気行程、360度より大きく次の下死点(クランク角540度)以下の区間を吸気行程、540度より大きく次の下死点(クランク角720度)以下の区間を圧縮行程とする。また、クランク軸61が2回転してクランク角が720度に達する、つまり、再びピストンが圧縮上死点に至るとクランク角を0度に戻す。
先ず、制御装置52は、自動二輪車1が信号待ちなどで一時停車した後、所定のエンジン停止条件が成立するとアイドリングストップ制御を開始する。このとき、停止制御装置51は、停止行程制御を開始する。停止制御装置51は、停止行程制御の開始に先立って逆転補助OFF情報を記憶する。
そして、停止行程制御が開始すると、ステップS1において、制御装置52は、逆転補助OFF情報が記憶されているか否かを判断する。制御装置52は、逆転補助OFF情報が記憶されていればステップS2へ制御を進める。その他であれば、制御装置52はステップS4へ制御を進める。制御装置52は、クランク軸61が停止するまで停止行程制御を繰り返し行うところ、n回目の停止行程制御の開始に当たりn−1回目に既にクランク軸61が逆転を開始しているか否かをステップS1において確認する。
ステップS2において、制御装置52はクランク軸61が逆転しているか否かを判断する。具体的には、制御装置52は、現在のクランク軸61の角速度ωが負値になっているか否か、またはクランク角センサ62の測定結果が逆進しているか否か、を監視してクランク軸61が逆転しているか否かを判断する。制御装置52は、クランク軸61が逆進していればステップS3へ制御を進める。その他であれば、制御装置52はステップS6へ制御を進める。なお、制御装置52は現在のクランク軸61の角速度ωを算出するために、クランク角センサ62の測定結果を逐次取得している。
ステップS3において、制御装置52はクランク軸61の逆転を補助する必要が有る旨の情報(逆転補助ON情報)を記憶してステップS6へ制御を進める。
他方、ステップS4において、制御装置52は、クランク角センサ62から現在のクランク角θを取得して、取得したクランク角θが0度よりも大きく、かつ540度以下であるか否か(つまり、クランク軸61が圧縮行程を脱して、吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程にあるか否か)を判断する。制御装置52は、クランク角θが0度よりも大きく、かつ540度以下であればステップS5へ制御を進める。その他であれば、制御装置52はステップS6へ制御を進める。
ステップS5において、制御装置52はクランク軸61の逆転を補助する必要が無い旨の情報(逆転補助OFF情報)を記憶してステップS6へ制御を進める。
次いで、ステップS6において、制御装置52は、スタータモータ65を駆動させるか否かを判断する。具体的には、制御装置52は、現在のクランク軸61の角速度ωを算出して、算出した現在のクランク軸61の角速度ωが圧縮行程を脱して、吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程に逆戻り可能な角速度α1以上、かつ圧縮上死点を乗り越える角速度α2より小さいか否か、かつ逆転補助ON情報が記憶されているか否かを判断する。制御装置52は、クランク軸61の角速度ωが角速度α1以上かつ角速度α2より小さく、かつ逆転補助ON情報が記憶されていればステップS7へ制御を進める。その他であれば、制御装置52はステップS8へ制御を進める。
ステップS7において、制御装置52は、スタータモータ電源回路66を閉じてスタータモータ65を駆動させて停止行程制御を終了する。
ステップS8において、制御装置52は、スタータモータ電源回路66を開いてスタータモータ65への電力供給を遮断して停止行程制御を終了する。
なお、停止制御装置51は、逆転中のクランク軸61の角速度上限を制限する角速度α2を適宜に調整することでクランク軸61が停止するクランク角を任意に調整できる。
本実施形態に係るエンジン8の停止制御装置51は、従来のエンジン始動制御装置のように一旦停止したクランク軸61を逆転させて「巻き戻し制御」を行うのではなく、未だ逆転中のクランク軸61の回転をスタータモータ65で補助することによってエンジン8を圧縮行程以外の吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程で停止させることができる。このクランク軸61の逆転補助は、停止しているクランク軸61を逆転させるよりも小さなトルクで実施することができるため、スタータモータ65を逆転に要する消費電力を抑えることもできる。
また、本実施形態に係るエンジン8の停止制御装置51は、エンジン8を停止させたときに、クランク軸61を圧縮行程以外の吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程に配置させることができるため、アイドルストップ制御における再始動時に圧縮行程で混合気を圧縮する以前にクランク軸61の角速度ωを十分に加速させることができる。つまり、エンジン8の停止制御装置51は、クランク軸61の停止位置(停止クランク角)から圧縮行程に到達するまでの区間をクランク軸61の助走区間として活用し、エンジン8再始動時の始動性を向上させることができる。
さらに、本実施形態に係るエンジン8の停止制御装置51は、排気行程に逆戻り可能な角速度α1以上になるまでクランク軸61の逆転を補助することによってクランク軸61を確実に圧縮行程外へ到達させることができる。
さらにまた、本実施形態に係るエンジン8の停止制御装置51は、圧縮上死点を乗り越える角速度α2より小さい角速度になるまでクランク軸61の逆転を補助することによって、クランク軸61をより確実に圧縮行程外へ到達させることができる。
したがって、本実施形態に係るエンジン8の停止制御装置51によれば、従来よりも低トルクかつ低消費電力でエンジン停止時のクランク角を制御できる。
なお、停止制御装置51は、スクータ型の自動二輪車1のエンジン8に限らず、スーパースポーツやオフロードタイプであっても良い。
1 自動二輪車
2 車体フレーム
5 前輪
6 ステアリング機構
7 後輪
8 エンジン
9 伝導装置
11 パワーユニット
12 車体カバー
13 シート
13a 前半部
13b 後半部
15 ヘッドパイプ
16 ダウンチューブ
17 交差部材
18 シートレール
19 フロントフォーク
20 フロントフェンダ
21 ハンドル
21a アクセルグリップ
22 リンク部材
23 ピボット軸
25 リアクッションユニット
26 吸気系統
27 エアクリーナ
28 アウトレットパイプ
29 燃料噴射装置
31 吸気管
33 ハンドルカバー
35 フロントレッグシールド
36 フットボード
37 フレームセンターカバー
38 フレームサイドカバー
39 フレームロアカバー
41 足載部
42 収納ボックス
43 燃料タンク
45 リヤフェンダ
51 停止制御装置
52 制御装置
53 イグニッションスイッチ
55 キルスイッチ
56 スロットルポジションセンサ
57 水温センサ
58 スタータスイッチ
59 ブレーキスイッチ
61 クランク軸
62 クランク角センサ
63 車速センサ
65 スタータモータ
66 スタータモータ電源回路
67 点火プラグ
68 燃料噴射器
69 バッテリ

Claims (4)

  1. エンジンのクランク軸に接続されて前記クランク軸を逆転方向へ駆動可能なモータと、
    所定のエンジン停止条件下で前記エンジンの停止制御を開始した後、前記クランク軸が圧縮行程に到達して圧縮反力によって逆転し始めると前記モータを一時的に駆動させて未だ逆転中の前記クランク軸の回転を補助することによって前記クランク軸を吸気行程、排気行程、爆発行程のいずれかの行程で停止させる制御装置と、を備えることを特徴とするエンジンの停止制御装置。
  2. 前記クランク軸のクランク角を測定するクランク角センサを備え、
    前記制御装置は、前記クランク角センサから取得する前記クランク角の変化によって前記クランク軸が逆転しているか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの停止制御装置。
  3. 前記制御装置は、前記モータの一時的な駆動によって、前記排気行程に逆戻り可能な角速度以上になるまで逆転する前記クランク軸の回転を補助することを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの停止制御装置。
  4. 前記制御装置は、前記モータの一時的な駆動によって、圧縮上死点を乗り越える角速度より小さい角速度になるまで逆転する前記クランク軸の回転を補助することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエンジンの停止制御装置。
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