JP2013194111A - W/o型インクジェット用エマルションインク - Google Patents

W/o型インクジェット用エマルションインク Download PDF

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Abstract

【課題】普通紙への記録に対しても高速定着性に優れ、十分な画像の光学濃度を得ることができ、高濃度で画像の擦過性に優れたW/O型インクジェット用エマルションインクを提供すること。
【解決手段】55質量%以上90質量%以下の油相と、45質量%以下10質量%以上の水相とを含み、前記水相中に水、水系溶剤、着色剤及び樹脂を含有することを特徴とするインクジェット用W/O型エマルションインク。着色剤が顔料である態様、顔料が樹脂により被覆されている態様が好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、W/O型インクジェット用エマルションインクに関する。
近年、インクジェット用インクを用いて記録した画像の堅牢性を向上するという観点から、インクとして油中水(W/O)型のインクジェット用エマルションインクを用いる技術が検討されている。
係るW/O型インクジェット用インクとして、特許文献1には、油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含み、油相中に少なくとも初留点300℃以上の油成分及び乳化剤としてHLB3〜5の非イオン性界面活性剤を含有するインクが記載されている。
特開2006−056931号公報
しかしながら、本発明者等が検討したところ、特許文献1に記載の技術では、普通紙に記録した際に画像の光学濃度を十分に高めることができない場合があった。
本発明は上記課題を鑑み、なされたものである。即ち、本発明は、普通紙に記録した場合にも十分な画像の光学濃度を得ることができ、かつ、耐擦過性に優れた画像を形成できるW/O型インクジェット用エマルションインクを提供することである。
上記の課題は以下の本発明によって解決される。すなわち、本発明は、55質量%以上90質量%以下の油相と、45質量%以下10質量%以上の水相とを含み、前記水相中に水、水系溶剤、着色剤及び樹脂を含有することを特徴とするインクジェット用W/O型エマルションインクである。
本発明によれば、普通紙に記録した場合にも十分な画像の光学濃度を得ることができ、かつ、耐擦過性に優れた画像を形成できるW/O型インクジェット用インクを提供できる。
次に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
<インク>
本発明のインクジェット用W/O型エマルションインクは、55質量%以上90質量%以下の油相と、45質量%以下10質量%以上の水相とを含み、前記水相中に水、水系溶剤、着色剤、及び樹脂を含有する。
インク中の前記水相の割合が10質量%未満であると、画像の光学濃度が低下することがあり、また、画像に裏抜けが発生し易くなる。
本発明のインクの表面張力は、20℃で25mN/m以上35mN/m以下であることが好ましい。インクの表面張力を上記範囲とすることで、記録媒体におけるインク滴の広がりが好ましくなり、画像の光学濃度が向上する。
また、本発明のインクは20℃における粘度が、1mPa・s以上100mPa・s以下であると、インクの吐出方向、速度、体積が均一となり好ましい。より好ましくは2mPa・s以上40mPa・s以下、さらに好ましくは3mPa・s以上10mPa・s以下である。
<水相>
水相は、主として、水、水系溶剤、着色剤及び樹脂から構成されるが、必要に応じて、分散剤、粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤等を含有することができる。
(水)
本発明のインクに使用する水は、イオン交換水を用いることが好ましい。インク中の水の含有量は、インク全質量を基準として5質量%以上20質量%以下とすることが好ましい。水の含有量が20質量%を超えると、普通紙のカールやコックリングが発生し易くなる。
(水系溶剤)
本発明に使用する水系溶剤は、具体的に以下のものを好適に用いることができる。
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、第2ブタノール、第3ブタノールなどの炭素数が1乃至4のアルカノール。N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのカルボン酸アミド。アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オンなどのケトン又はケトアルコール。テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル。グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール又は1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール又は1,4−ブチレングリコール、ジチオグリコールなどのグリコール類。1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール又は1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、平均分子量が200、400、600、1,000、2,000などのポリエチレングリコールなどの多価アルコール類。2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルモルホリンなどの複素環類。ジメチルスルホキシドなどの含硫黄化合物。グルコース、ガラクトースなどの糖類。これらの水系溶剤は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
インク中の水系溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として5質量%以上35質量%以下であることが好ましい。
(着色剤)
本発明のインクに用いる着色剤は、顔料であることが好ましく、例えば、カーボンブラックや有機顔料等が挙げられる。有機顔料やカーボンブラックとしては、従来公知のものをいずれも好適に用いることができる。
本発明のインク中の着色剤の含有量(質量%)は、インク全質量に対し0.5〜25質量%程度が好ましく、より好ましくは2質量%以上15質量%以下である。
(樹脂)
本発明のインクに使用する樹脂は、疎水性ユニットと親水性ユニットとを含む直鎖状の共重合体であることが好ましい。また、本発明のインクにおいては、該樹脂が顔料を被覆することがより好ましい。
前記疎水性ユニットは、疎水性モノマーからなるブロック部を有していればよく、このブロック部は疎水性モノマーのみで構成されていれば、1種類のモノマーから構成されていてもよい。また、2種以上の疎水性モノマーがランダム重合したものでも、ブロック共重合したものでもよい。前記ブロック部が複数種の疎水性モノマーからなる場合、それぞれの疎水性モノマーがブロックを形成していると、この樹脂による顔料の被覆状態がより安定するため好ましい。疎水性モノマーからなる前記ブロック部が、2種以上の疎水性モノマーで構成されている場合、それら2種以上の疎水性モノマーの繰り返し単位の総数は、10以上200以下であることが好ましい。この範囲であれば、該樹脂と顔料との親和性が良好になり、安定した被膜が形成される。より好ましくは20以上150以下、さらに好ましくは20以上100以下である。
前記疎水性モノマーは、疎水性の置換基を有しているビニルモノマーが好ましい。このようなモノマーとしては、例えば、1−メチル−4−ビニルベンゼン、1−エチル−4−(プロペン−2−イル)ベンゼン、1−ブチル−4−(プロペン−2−イル)ベンゼン、1−ドデシル−4−(プロペン−2−イル)ベンゼン、4−メトキシ−ビニルベンゼン、4−ブトキシ−ビニルベンゼン、メチル−4−ビニルベンゾエート、エチル−4−ビニルベンゾエート、ブチル−4−ビニルベンゾエート、ドデシル−4−ビニルベンゾエート、ヘキサデシル−4−ビニルベンゾエート、オクタデシル−4−ビニルベンゾエートなどが挙げられる。
親水性ユニットは、1種以上の親水性置換基を有するモノマー単位を含有することが好ましく下記一般式(1)のアクリルアミド構造の繰り返し単位構造を含有することがより好ましい。本発明で使用する樹脂の親水性ユニットが下記一般式(1)のアクリルアミド構造の繰り返し単位構造を含有することにより、該樹脂で被覆された顔料粒子の分散状態が安定する。さらに、本発明のインクにより記録した画像の画像濃度も向上することができる。
Figure 2013194111
(前記一般式(1)中、R1は水素原子又はメチル基であり、Xは水素原子又は炭素数が1以上4以下のアルキル基であり、nは1以上10以下である)
上記一般式(1)の繰り返し単位構造を形成するために使用できるモノマーとしては、例えば、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)アクリルアミド、N−(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)メタクリルアミド、N−(メトキシエチル)アクリルアミド、N−(2−(2−エトキシエトキシ)エチル)アクリルアミドなどが挙げられる。これらは単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、親水性ユニットは、前記1種以上の親水性置換基を有するモノマー単位に加えて、その他の親水性置換基や疎水性置換基を有するモノマーを含むことも可能である。しかし、本発明で使用する樹脂の親水性ユニットは、親水性置換基を有するモノマーのみから構成されることにより、該樹脂で被覆された顔料粒子の分散状態がより安定するため好ましい。前記一般式(1)のアクリルアミド構造を形成するモノマーと併用できる、親水性ユニットを形成するモノマーとしては、アニオン性の親水基を有するものが好ましい。親水性ユニットを形成するモノマーとして、前記一般式(1)のアクリルアミド構造を形成するモノマーとアニオン性の親水基を有するモノマーとを併用することにより、該樹脂で被覆された顔料粒子の分散安定性が向上する。アニオン性の親水基を有するモノマーの例としてはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、スチレンスルホン酸、スチレンカルボン酸、及び、モノ−(2−アクリロイロキシ−1−メチル−エチル)フタレートが挙げられ、中でもアクリル酸及びメタクリル酸が重合性の点で好ましい。これらは単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明で使用する樹脂の親水性ユニットは、前記一般式(1)のアクリルアミド構造の繰り返し単位構造からなるブロック部とアニオン性の親水基を有するセグメントを含むブロック部から構成されることが好ましい。樹脂の親水性ユニットが前記構成を有すると、該樹脂で被覆された顔料粒子の普通紙上での定着性がいっそう良好となる。
本発明のインクに使用する樹脂は、上記モノマー類をラジカル重合やアニオン重合などの常法の重合方法で得ることができ、特にリビングラジカル重合法が好適に用いられる。リビングラジカル重合法を用いることにより長さ(分子量)を正確に揃えた共重合体やブロック共重合体を作製できる。本発明のインクに使用する樹脂は、数平均分子量で3,000から50,000の範囲にあるのが好ましく、より好ましくは5,000から30,000の範囲である。得られた樹脂は、NMRやIRによる官能基の定性・定量や各種クロマトグラフィーにより同定することが可能である。
尚、本発明のインク中の着色剤が顔料である場合、樹脂の量は、質量比で顔料の0.5〜2倍量(質量比)であることが好ましい。樹脂の割合が顔料の2倍を超えると、着色剤である顔料の分散状態が不安定になり易く、顔料の0.5倍より少ない場合は、画像の耐擦過性が低くなることがある。
(顔料への樹脂の被覆化の方法)
本発明のインクに使用する着色剤が顔料の場合に、顔料を樹脂で被覆する方法としては、従来公知のマイクロカプセル化方法を好適に用いることができる。従来公知の方法は、化学的製法、物理的製法、物理化学的方法、機械的製法等に分類される。具体的には以下の方法が挙げられる。界面重合法:2種のモノマーもしくは2種の反応物を分散相と連続相に別々に溶解しておき、両者の界面において両物質を反応させて壁膜を形成させる方法。in−situ重合法:液体もしくは気体のモノマーと触媒、又は、反応性の物質2種を、芯物質の内部又は外部のどちらか一方のみから供給して重合反応を起こさせ壁膜を形成させる方法。液中硬化被膜法:芯物質粒子を含む高分子溶液の滴を、硬化剤などにより液中で不溶化して壁膜を形成する方法。コアセルベーション(相分離)法:芯物質粒子を分散している高分子溶液を、高分子濃度の高いコアセルべート(濃厚相)と希薄相に分離させ、壁膜を形成させる方法。液中乾燥法:芯物質を壁膜物質溶液に分散した分散液を調製し、この分散液の連続相が混和しない液中に分散液を入れて、複合エマルションとし、壁膜物質を溶解している媒質を徐々に除くことで壁膜を形成させる方法。融解分散冷却法:加熱すると液状に溶融し常温では固化する壁膜物質を加熱液化し、その中に芯物質粒子を分散し、その分散液を微細な粒子にして冷却し壁膜を形成させる方法。気中懸濁被覆法:粉体の芯物質粒子を流動床によって気中に懸濁し、気流中に浮遊させながら、壁膜物質のコーティング液を噴霧混合させて、壁膜を形成させる方法。スプレードライング法:カプセル化原液を噴霧してこれを熱風と接触させ、揮発成分を蒸発乾燥させ壁膜を形成させる方法。
本発明のインクジェット用W/O型エマルションインクの作製においては、酸析法又は転相法を利用することが特に好ましい。これらの方法を用いることにより、樹脂により被覆された、微細で且つ均一な顔料を得ることができる。
酸析法では、まず、樹脂であるアニオン性基含有有機高分子化合物のアニオン性基の一部又はすべてを塩基性化合物で中和し、これを水性媒体中で有機顔料又はカーボンブラックと混練する。次いで、この混合物に酸性化合物を添加しpHを中性又は酸性にしてアニオン性基含有有機高分子化合物を析出(酸析)させて顔料に固着し、含水ケーキを得る。そして、この含水ケーキに、塩基性化合物を添加してアニオン性基の一部又はすべてを中和させることにより、他の分散剤を使用することなく水分散可能であり、微細で高濃度のアニオン性マイクロカプセル化顔料分散体を製造することができる。
転相法では、水に対して自己分散能又は溶解能を有するアニオン性有機高分子化合物と有機顔料又はカーボンブラックとの複合物又は複合体、あるいは有機顔料又はカーボンブラックと硬化剤とアニオン性有機高分子化合物との混合体を有機溶媒相とする。そして、該有機溶媒相に水を投入するか、又は、水中に該有機溶媒相を投入して、マイクロカプセル化することによって、他の分散剤を使用することなく水分散可能であり、微細で高濃度のアニオン性マイクロカプセル化顔料分散体を製造することができる。上記転相法においては、有機溶媒相中に油相中の非水系溶媒や添加剤を混入させることが可能である。インクの製造工程を簡略化する観点からは、顔料分散体の分散状態を破壊しない程度に油相中の非水系溶剤や添加剤を混入させることが好ましい。
(溶剤)
前記マイクロカプセル化方法を実施する際に用いられる溶剤の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルキルアルコール系の有機溶剤;べンゾール、トルオール、キシロール等の芳香族炭化水素系の有機溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系の有機溶剤;クロロホルム、二塩化エチレン等の塩素化炭化水素系の有機溶剤;アセトン;ジオキサン;セロソルブ系の有機溶剤等が挙げられる。
<油相>
本発明のインクの油相の構成要素としては、非水系溶剤、界面活性剤が挙げられ、必要に応じて油溶性樹脂、顔料、顔料分散剤、ゲル化剤、酸化防止剤、その他の成分を含有してもよい。
(非水系溶剤)
本発明で使用される油相中の非水系溶剤としては特に限定されず、例えば、鉱物油、石油系溶剤、合成油、植物油、植物油変性エステルなどが挙げられ、従来公知のものが使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合して使用する場合には、混合液は単一の連続する相を形成する必要がある。
前記鉱物油としては、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、スピンドル油、マシン油、潤滑油などが挙げられる。
前記石油系溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤等が挙げられる。具体的には、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール等のアルコール系溶剤やイソノナン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸が挙げられる。
前記合成油としては、例えば、ポリブテン、ポリ−α−オレフィン、アルキル芳香族、ポリグリコール、ペンタフェニルエーテル、アルキルジフェニルエーテル、ジエステル、ポリオールエステル等が挙げられる。
前記植物油としては、例えば、亜麻仁油、桐油、芥子油、紫蘇油、胡桃油、荏油、紅花油、向日葵油、コーン油、綿実油、胡麻油、オリーブ油、扁桃油、落花生油、椰子油、椿油、菜種油等が挙げられる。
前記植物油変性エステルとしては、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2エチルヘキサン酸グリセリル等が挙げられる。
本発明において、インク中の非水系溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として60質量%以上90質量%以下であることが好ましい。
(界面活性剤)
前記界面活性剤としては、従来公知のものが使用できるが、W/O型のエマルションを安定させるためには、HLB3〜5の非イオン性界面活性剤が好適に用いられる。
前記非イオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;グリセリルモノステアレート、デカグリセリルトリオレエート、ヘキサグリセリンポリリシノレート等の(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン植物油脂肪酸エステル等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンヒマシ油;ポリオキシエチレン;硬化ヒマシ油;高級アルコール等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、下記実施例によって限定されない。尚、文中の「部」、及び「%」とあるのは、特に断りの無い限り質量基準である。
(樹脂Aの作製)
還流管、滴下ロート、温度計および攪拌装置を備えたガラス製4つ口フラスコを窒素置換した後、ジメチルホルムアミド100部とペンタメチルジエチレントリアミン0.5部を仕込んだ。次いで疎水性ユニットを形成する疎水性モノマーとして1−メチル−4−ビニルベンゼン36ミリモルと開始剤としてのクロロエチルベンゼン1ミリモルをフラスコに添加し、攪拌しながら加熱した。系内温度が80℃に達したところで塩化第一銅0.2部をフラスコに加え重合を開始し、疎水性モノマーからなる疎水性ユニット(aブロック)を合成した。反応の間、分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いて生成物の分子量をモニタリングして、反応の進行を確認した。
aブロックの重合が完了した後、次いで前記一般式(1)のアクリルアミド構造を形成する親水性モノマーとしてのN−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)アクリルアミド75ミリモルを前記反応系に添加し重合を続行した。aブロックの合成と同様にGPCで分子量をモニタリングし、bブロックの重合の完了を確認した。その後、アニオン性の親水基を有するセグメントを形成し得るモノマーとしてブチルメタクリレート20ミリモルを添加してcブロックの合成を行った。
重合を停止させた後、cブロックのエステル基を水酸化ナトリウム/メタノール溶液で加水分解し酸析することでカルボン酸型に変化させ、abcトリブロック共重合体(樹脂A)を得た。なお、合成した樹脂の同定・確認は、核磁気共鳴吸収測定装置(1H−NMR、日本電子製ECA400、溶剤;テトラヒドロフラン−d8を使用)およびGPCを用いて行った。GPCは、東ソー製HLC8220を用い、カラムはTSK−GEL4000HXL、TSK−GEL3000HXL、TSK−GEL2000HXLを使用し、カラムオーブン温度を40.0℃として測定した。
(樹脂B,Cの作製)
疎水性ユニットのモノマー種として、1−メチル−4−ビニルベンゼンの代わりに1−ブチル−4−(プロペン−2−イル)ベンゼンを用いたこと以外は樹脂Aと同様の方法で、樹脂Bを作製した。
また、cブロックのモノマー種としてアクリル酸を用いたこと以外は樹脂Aと同様にして樹脂Cを作製した。
<実施例1>
(インクの調製)
表1−1中、イオン交換水以外の各成分を表1−1に示す割合でプレミックスした。なお、樹脂Aは前記の手順にて作製したものを使用した。その後、混合物をビーズミル(直径(φ)0.5mmのジルコニアビーズ使用)に投入して分散し、得られた分散液をメンブレンフィルター(開口径3μm)でろ過してブラック顔料分散液を得た。
得られた顔料分散液を高速ホモジナイザー(マイクロテック・ニチオン製ビスコトロン)に入れ、3,000rpmで5分間撹拌しながらイオン交換水を表1−1に示す割合になるまで滴下した。その後、10,000rpmで5分間撹拌することにより油中水(W/O)型エマルションインクを調製した。
Figure 2013194111
Figure 2013194111
(評価)
前記W/O型エマルションインクを、インクカートリッジに充填し、インクジェット記録装置(IPSiO GX2500:リコー製)に装着した。記録媒体として普通紙(GF−500:キヤノン製)を用い、ベタ画像を記録して、下記のようにして評価した。
(1)吐出特性(スタートアップ特性)
上記記録装置のヘッドクリーニング操作を行った後、前記記録媒体にベタ画像を記録した。記録後、ヘッドをキャッピングしない状態で25℃、湿度30%の環境で30秒間放置し、その後再びベタ画像を記録して、各ノズルの最初の1発目のインク吐出状態を確かめた。評価基準は以下の通りである。評価結果を表2−1に示す。
○:各ノズルとも正常な吐出をしていた。
△:吐出方向がよれたり、吐出量の低下がみられた。
×:不吐出のノズルがみられた。
××:全てのノズルから吐出しなかった。
(2)画像の光学濃度
得られた印刷物の印刷濃度(OD値)を光学濃度計(RD920:マクベス社製)を用いて測定し、下記基準で評価した。評価結果を表2−1に示す。
<画像の光学濃度評価基準>
◎:1.3≦OD値であった。
○:1.2≦OD値<1.3であった。
△:1.1≦OD値<1.2であった。
×:OD値<1.1であった。
(3)カール
画像の記録後に記録媒体に生じたカールの度合いを、下記基準に従い目視で評価した。結果を表2−1に示す。
<カール評価基準>
○:カールしていなかった。
△:カールが少しあった。
×:カールが顕著であった。
(4)定着性
記録から5秒後、記録した紙上に普通紙を載せ、さらにその上に100g/12.56cm2の重りを載せた。載せた普通紙の汚れ具合から、画像の定着性を下記基準で評価した。評価結果を表2−1に示す。
◎:白紙部に汚れがなかった。
○:白紙部にやや汚れがあった。
△:白紙部に汚れがあった。
×:白紙部に汚れが著しくあった。
(5)記録物の耐擦過性
記録から1日後、記録した紙上にキムワイプ(登録商標)を載せ、さらにその上に500g/12.56cm2の重りを載せ、5回擦った時の白紙部の汚れや、画像の擦れ具合を以下の評価基準で評価した。評価結果を表2−1に示す。
◎:白紙部に汚れがなし、かつ画像の擦れがなかった。
○:白紙部にやや汚れがあり、画像に擦った形跡が見られた。
×:白紙部に汚れがあり、画像が擦り取られていた。
Figure 2013194111
<実施例2〜7>
インクの組成及び各成分の比率を表1−1に記載に従ったこと以外は、実施例1と同様にして、各W/O型エマルションインクを調製した。
そして、実施例1と同様にしてそれぞれインク及び画像を評価した。結果を表2−1に示す。
<比較例1〜5>
インクの組成及び各成分の比率を、表1−2に記載のものとしたこと以外は、実施例1と同様にして、各インクを調製し、実施例1と同様にしてそれぞれインク及び画像を評価した。結果を表2−2に示す。

Claims (4)

  1. 55質量%以上90質量%以下の油相と、45質量%以下10質量%以上の水相とを含み、
    前記水相中に水、水系溶剤、着色剤及び樹脂を含有することを特徴とするインクジェット用W/O型エマルションインク。
  2. 前記着色剤が顔料である請求項1に記載のインクジェット用W/O型エマルションインク。
  3. 前記顔料が前記樹脂により被覆されている請求項2に記載のインクジェット用W/O型エマルションインク。
  4. 前記樹脂が、疎水性ユニットと親水性ユニットとを含み、
    前記親水性ユニットが、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット用W/O型エマルションインク。
    Figure 2013194111
    (前記一般式(1)中、R1は水素原子又はメチル基であり、Xは水素原子又は炭素数が1以上4以下のアルキル基であり、nは1以上10以下である)
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