JP2013193505A - 車両制御装置、および車両制御プログラム - Google Patents

車両制御装置、および車両制御プログラム Download PDF

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紘政 宮本
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護 沢田
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Takayuki Totani
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Abstract

【課題】車両における制御量を演算する車両制御装置において、車室空間における乗り心地が向上するように車両運動を適正に制御できるようにする。
【解決手段】車両制御システムにおいては、各推定部41〜43としての機能を利用して、この車両に加えられる制御力またはこの制御力によってこの車両の車体に加わる制御反力を表す制御パラメータ(駆動トルクや駆動トルク反力)を演算し、空気運動モデル制御部51としての機能を利用して、制御パラメータを入力すると車室内の空気運動の状態が出力される車室内空気運動モデルを介して、制御パラメータに基づく車室内の空気運動の状態を推定する。さらに、空気運動の状態が予め設定された目標の状態になるような制御力の補正制御量(空気運動補正制御量)を演算し、空気運動補正制御量を加味した制御力を出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両運動を適正に制御するための制御量を演算する車両制御装置、および車両制御プログラムに関する。
車両用の車両制御装置において、車体の寸法や重量等を模した車両制御モデル(車体モデル)を利用して、車両において発生する振動を予測し、この予測した振動を抑制するよう制御量を演算するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−254537号公報
しかしながら、上記車両制御装置では、車両全体としての振動は抑制されるものの、乗員が感じる乗り心地に関係する車室空間における振動について適切に振動が抑制されているとは限らない。
そこで、このような問題点を鑑み、車両における制御量を演算する車両制御装置、および車両制御プログラムにおいて、車室空間における乗り心地が向上するように車両運動を適正に制御できるようにすることを本発明の目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の車両制御装置において、制御パラメータ取得手段は、当該車両に加えられる制御力または該制御力によって当該車両の車体に加わる制御反力を表す制御パラメータを取得し、運動状態取得手段は、制御パラメータを入力すると車室内の空気運動の状態が出力される車室内空気運動モデルを利用して、制御パラメータに基づく車室内の空気運動の状態を取得する。さらに、補正制御量演算手段は、空気運動の状態が予め設定された目標の状態になるような制御力の補正制御量(空気運動補正制御量)を演算し、制御力出力手段は、空気運動補正制御量を加味した制御力を出力する。
このような車両制御装置によれば、車室内空気運動モデルを用いて車室内の空気運動の状態を推定し、空気の運動状態が目標の状態になるよう制御することができるので、車室空間における乗り心地が向上するように車両運動を適正に制御することができる。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の車両制御装置において、制御パラメータ取得手段は、当該車両に加えられる制御力または該制御力によって当該車両の車体に加わる制御反力を表す制御パラメータを取得し、運動状態取得手段は、制御パラメータを入力すると車室内の空気運動の状態が出力される車室内空気運動モデルを利用して、制御パラメータに基づく車室内の空気運動の状態を取得する。さらに、補正制御量演算手段は、空気運動の状態が予め設定された目標の状態になるような制御力の補正制御量(空気運動補正制御量)を演算し、制御力出力手段は、空気運動補正制御量を加味した制御力を出力する。
このような車両制御装置によれば、車室内空気運動モデルを用いて車室内の空気運動の状態を推定し、空気の運動状態が目標の状態になるよう制御することができるので、車室空間における乗り心地が向上するように車両運動を適正に制御することができる。
ところで、請求項1に記載の車両制御装置においては、請求項2に記載のように、車室内空気運動モデルでは、車室内の空気について慣性質量を有する1の物体として、空気の慣性力によって発生する動きを出力するよう設定されていてもよい。
このような車両制御装置によれば、空気運動を簡素に表現することができる。
また、請求項2に記載の車両制御装置においては、請求項3に記載のように、車室内空気運動モデルでは、前記車室内の空気が該空気の質量中心を基準として該空気の慣性力によって発生する動きを出力するよう設定されていてもよい。
このような車両制御装置によれば、車室内の空気運動をさらに簡素に表現することができる。
また、請求項2に記載の車両制御装置においては、請求項3に記載のように、車室内空気運動モデルでは、前記車室内の空気が該空気の質量中心を基準として該空気の慣性力によって発生する動きを出力するよう設定されていてもよい。
このような車両制御装置によれば、車室内の空気運動をさらに簡素に表現することができる。
さらに、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両制御装置においては、請求項4に記載のように、車室内空気運動モデルでは、車室内の空気を示す第1の構成要素と車両を構成する特定の部位を表す第2の構成要素とがバネ特性および減衰特性を有する接続要素によって接続されているものとして各構成要素が連動して振動する特性を模擬することによって空気の動きを出力するよう設定されていてもよい。
このような車両制御装置によれば、車両を構成する特定の部位(第2の構成要素)の動きを検出できれば車室内の空気の運動を検出することができる。
加えて、請求項4に記載の車両制御装置においては、請求項5に記載のように、車室内空気運動モデルでは、接続要素にバネ特性および減衰特性を直列接続することで接続要素に粘性特性を持たせてもよい。
このような車両制御装置によれば、車室内の空気において、圧縮させられるときと膨張させられるときとで形状の変化タイミングが異なるヒステリシス特定を再現することができる。
さらに、請求項4または請求項5に記載の車両制御装置においては、車室内空気運動モデルでは、第1の構成要素と第2の構成要素とが車両前部および車両後部において複数の接続要素によって接続され、何れかの接続要素における各構成要素間の距離であるストローク変位、この変位の速度、第1の構成要素または第2の構成要素における角度変化率である角速度のうちの少なくとも何れかを表す対象パラメータが出力され、補正制御量演算手段は、対象パラメータの値が小さくなるような空気運動補正制御量を演算するようにしてもよい。
このような車両制御装置によれば、対象パラメータの値が小さくなるように空気運動補正を出力することができるので、車室内空気の振動を抑制することができる。
さらに、請求項4または請求項5に記載の車両制御装置においては、車室内空気運動モデルでは、第1の構成要素と第2の構成要素とが車両前部および車両後部において複数の接続要素によって接続され、何れかの接続要素における各構成要素間の距離であるストローク変位、この変位の速度、第1の構成要素または第2の構成要素における角度変化率であるピッチ角速度のうちの少なくとも何れかを表す対象パラメータが出力され、補正制御量演算手段は、対象パラメータの値が小さくなるような空気運動補正制御量を演算するようにしてもよい。
このような車両制御装置によれば、対象パラメータの値が小さくなるように空気運動補正を出力することができるので、車室内空気の振動を抑制することができる。
また、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両制御装置においては、請求項7に記載のように、制御パラメータ取得手段は、制御パラメータとして駆動トルクを取得し、補正制御量演算手段は、空気運動補正制御量として駆動トルクの補正制御量を演算し、制御力出力手段は、空気運動補正制御量を加味した駆動トルクを出力するようにしてもよい。
このような車両制御装置によれば、駆動トルクによって発生する空気の運動状態を、駆動トルクを補正することで適正な状態に制御することができる。
次に、上記目的を達成するためには、コンピュータを請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の車両制御装置を構成する各手段として機能させるための車両制御プログラムとしてもよい。
このような車両制御プログラムによれば、上記車両制御装置と同様の効果を享受することができる。
車両制御システム1の概略構成を示すブロック図である。 補正量演算部12の概略構成を示すブロック図である。 車室内空気運動モデル(ピッチ方向)を示す車両の側面図である。 実施形態の作用を示す説明図である。 補正量の概要を示すブロック図である。 車室内空気のピッチ角速度を示すグラフである。 車体のピッチ角速度を示すグラフである。 前側ダンパ接続点の上下方向変位を示すグラフである。 後側ダンパ接続点の上下方向変位を示すグラフである。 車室内空気運動モデル(前後並進方向)を示す車両の側面図である。 車室内空気運動モデル(横並進方向)を示す車両の側面図である。 車室内空気運動モデル(ロール方向)を示す車両の側面図である。 車室内空気運動モデル(ヨー方向)を示す車両の側面図である。
以下に本発明にかかる実施の形態を図面と共に説明する。
[本実施形態の構成]
図1は本発明が適用された車両制御システム1の概略構成を示すブロック図である。
車両制御システム1は、例えば乗用車等の車両に搭載され、車両の運動状態を制御するシステムである。特に、本実施形態のシステム1では、車両における車室内の空気の運動状態を推定し、この空気の運動状態を適正に制御することで、振動を抑制したり、応答性を向上させたり、外乱を抑制したりする機能を有する。
具体的には、図1に示すように、車両制御システム1は、演算装置10と、各種センサ類21〜26と、制御対象部31〜33とを備えている。各種センサ類21〜26としては、車速センサ21、舵角センサ22、車高センサ23、加速度センサ24、アクセル開度センサ25、ブレーキ踏力センサ26、および角速度センサ27を備えている。なお、各種センサ類21〜26は、自身にて検出したセンサ値を演算装置10に送る。
車速センサ21は、各車輪の回転速度をそれぞれ検出する車輪速センサとしての機能を有する。なお、本実施形態においては、車両の車輪は4個であるものとし、車速センサ21は各輪にそれぞれ配置されているものとして説明する。
舵角センサ22は、操舵輪(前輪)の舵角を検出する。車高センサ23は、各車輪の近傍において車高を検出する。
加速度センサ24は、車両に加わる加速度(減速度)を検出する。アクセル開度センサ25は、運転者によるアクセル操作量を検出する。ブレーキ踏力センサ26は、運転者によるブレーキの操作量を検出する。また、角速度センサ27は、例えば、車両のヨー方向、ピッチ方向、ロール方向等、任意の方向の角速度を検出する。
次に、制御対象部31〜33としては、駆動部31、パワステ部32、および制動部33を備えている。駆動部31は、エンジンやモータ等の走行のための動力(回転力)を駆動輪に伝達するための駆動軸等の機構を示す。
パワステ部32は、運転者のステアリング操作をアシストするモータやステアリング機構を示す。制動部33は、制動力を高めるための倍力装置や、車輪のロックを防止し適正な制動能力を発揮させるための油圧制御機構を示す。
次に、演算装置10は、CPU、ROM、RAM等を備えた周知のマイクロコンピュータとして構成されており、CPUがROMに格納されたプログラムやRAMにロードされたプログラムに基づく処理を実施する。なお、ROMには、後述する各種演算の際に利用する車両に関する各定数(例えば、車両の重量、バネ定数、ダンパ定数等)を含む各種モデルの情報が格納されている。
演算装置10は、制御量演算部11としての機能(以下、単に「制御量演算部11」という。)と、補正量演算部12としての機能(以下、単に「補正量演算部12」という。)と、加算部13とを備えている。
制御量演算部11は、制御対象部31〜33を駆動する際の制御量を各種センサ類21〜26の検出結果に基づきそれぞれ設定する。なお、制御量演算部11は周知の技術であるため詳細説明を省略する。
補正量演算部12は、当該車両の車室内空気の運動状態を推定し、この運動状態を適正化するための制御量(制御量演算部11により演算された制御量に対する補正量)を演算する。
加算部13は、制御量演算部11により演算された制御量と補正量演算部12により演算された制御量とを加算(または減算)して制御対象部31〜33に対して出力する。
ここで、補正量演算部12の詳細について、図2以下の図面を用いて説明する。図2は、補正量演算部12の概略構成を示すブロック図である。
補正量演算部12は、図2に示すように、外部力推定部40、駆動軸トルク推定部41、操舵力推定部42、制動力推定部43、空気運動モデル制御部51、および補正量設定部52としての機能を備えている。
駆動軸トルク推定部41は、駆動軸に対して加えられる力をエンジンやモータ等の車両を走行させるための動力からの出力に基づいて推定する。
操舵力推定部42は、舵角センサ22からのセンサ値を継続的に取得することで操舵速度や操舵加速度を算出し、この算出結果に基づき運転者がステアリングに加える操作力とパワステモータ等によるアシスト力とを推定する。そして、これらの力の合計を操舵力として推定する。
制動力推定部43は、車速センサ21やブレーキ踏力センサ26によるセンサ値に基づいて、制動力を推定する。
空気運動モデル制御部51は、各推定部41〜43による出力である推定値(制御パラメータ)が入力されると車室内の空気運動の状態が出力される車室内空気運動モデルを利用して、各推定値に基づく車室内空気の運動状態を推定する。
外部力推定部40は、車速に基づいて車輪の回転方向に加わる走行抵抗を推定したり、舵角や車速に基づいて車輪の横方向に加わる車輪横力を推定したり、車輪の動的な荷重移動量を含む車輪荷重を推定したり、路面の凹凸に伴って車輪に加わる上下方向外乱力を推定したりする。
次に、車室内空気運動モデルについて説明する。車室内空気運動モデルは、図3に示すように、空気運動モデル制御部51において車室内空気の運動状態を推定する際に利用されるモデルである。
車室内空気運動モデルでは、図3に示すように、車室内空気と車体との連成振動のうち、ピッチ方向(車両の前後方向)の振動を制御対象としてモデル化している。このモデルにおいては、車輪軸の回転中心まわりに作用する駆動トルク反力に起因して、車体がピッチ振動する際、車体と空気を連結しているバネ・ダンパー特性により、この振動を止めようとする力が作用する。一方、空気はこの車体からの反力を受けてピッチ振動を引き起こし、空気のバネ・ダンパー特性によりピッチング振動を抑える方向の力を受ける。
なお、車室内空気運動モデルでは、車室内の空気について慣性質量を有する1の物体として、この空気の慣性力によって発生する動きを出力するよう設定されている。そして、車室内の空気がこの空気の質量中心を基準とされており、車室内の空気と車体とがバネ特性および減衰特性を有する接続要素によって接続されているものとして各構成要素が連動して振動する特性を模擬している。
また、車室内空気運動モデルでは、接続要素にバネ特性および減衰特性を直列接続することで接続要素に粘性特性を持たせており、さらに、車室内空気と車体とが車両前部および車両後部において複数の接続要素によって接続されている。
上記のような車体と空気の連成振動系に対し、各部に作用する力とモーメントの動的釣り合い関係から下記の基礎方程式を得ることができる。
続いて、基礎方程式を変形することにより、下記の連立微分方程式を得る。
さらに、各独立変数を状態量として定義し、状態方程式の形式に表記することにより、線形状態空間モデルとして定式化できる。
上式において、状態変数および入力を、下記のように定義している。
また、係数行列の中の各定数は、車両の各諸元値より、以下に記載のように定義される。
このような車両制御システム1では、図4に示すように、制御量の目標値をどのように設定するかによって、振動・外乱を抑制したり、応答性を向上させたりという作用が得られる。例えば、図4(a)に示すように、トルクΔTwを制御する際において、制御量の補正をしない場合には、出力ΔFxが振動することがあるが、上記モデルに基づく補正を行うことで振動を抑制することができる。
同様に、図4(c)に示すように、外乱についても抑制することができる。また、図4(b)に示すように、ΔTwに対する応答特性が過剰に減衰するような場合には、応答性を向上させるための補正量を設定することができる。
なお、補正量演算部12の補正量設定部52では、図5に示すように、多入力多出力系において制御モデルを利用して運動状態を推定し、フィードバックゲインベクトルに基づく補正量を出力する。ここで、加算部13(図1参照)においては、補正量演算部12が各モデルに基づいて演算した補正量を最適化した上で、補正量演算部12により演算された制御量に対して加算(または減算)して制御対象部31〜33に対して出力する。
例えば、車室内空気運動モデルに基づいて演算された同一の制御対象部(例えば駆動部31の駆動トルク)に対する補正量が異なる値になる場合、車室内空気運動モデルにおいて対象となる部位の変位や相対速度等が0等の目標値に近づくような補正量を採用する。つまり、車室内空気運動の安定性を向上できるような補正量を採用する。
具体的な補正量を算出する際には、演算された各補正量を所定の重み付けで加算する加重平均を採用してもよいし、各入力に対して採用する補正量を一義的に定めたマップを準備しておき、このマップに基づいて補正量を採用してもよい。
このような補正制御を行うと、空気のピッチ角速度は、図6に示すように、補正量演算部12による制御がない場合(破線参照)よりも、制御がある場合(実線参照)のほうが、車室内空気のピッチ角速度が小さくなり、乗り心地が向上することがわかる。このとき、図7に示すように、車体のピッチ角速度についても小さくすることができる。
また、前側ダンパ接続点の変位(図3のxaf参照)や後側ダンパ接続点の変位(図3のxar)が小さくなるように制御すると、図8および図9に示すように、前側および後側ダンパ歪み量が小さくなり、乗り心地が向上することがわかる。
[本実施形態による効果]
以上のように詳述した車両制御システム1において、演算装置10は、補正量演算部12の各推定部41〜43としての機能を利用して、この車両に加えられる制御力またはこの制御力によってこの車両の車体に加わる制御反力を表す制御パラメータ(駆動トルクや駆動トルク反力)を演算し、補正量演算部12の空気運動モデル制御部51としての機能を利用して、制御パラメータを入力すると車室内の空気運動の状態が出力される車室内空気運動モデルを介して、制御パラメータに基づく車室内の空気運動の状態を推定する。
さらに、演算装置10は、補正量演算部12における補正量設定部52の機能を用いて、空気運動の状態が予め設定された目標の状態になるような制御力の補正制御量(空気運動補正制御量)を演算し、加算部13としての機能を用いて、空気運動補正制御量を加味した制御力を出力する。
このような車両制御システム1によれば、車室内空気運動モデルを用いて車室内の空気運動の状態を推定し、空気の運動状態が目標の状態になるよう制御することができるので、車室空間における乗り心地が向上するように車両運動を適正に制御することができる。
また、上記の車両制御システム1において、車室内空気運動モデルでは、車室内の空気について慣性質量を有する1の物体として、空気の慣性力によって発生する動きを出力する。
このような車両制御システム1によれば、空気運動を簡素に表現することができる。
また、上記の車両制御システム1において、車室内空気運動モデルでは、車室内の空気がこの空気の質量中心を基準としてこの空気の慣性力によって発生する動きを出力する。
このような車両制御システム1によれば、車室内の空気運動をさらに簡素に表現することができる。
さらに、上記の車両制御システム1において、車室内空気運動モデルでは、車室内の空気と車体とがバネ特性および減衰特性を有する接続要素によって接続されているものとして各構成要素が連動して振動する特性を模擬することによって空気の動きを出力するよう設定されている。
このような車両制御システム1によれば、車体の動きを検出できれば車室内の空気の運動を検出することができる。
加えて、上記の車両制御システム1において、車室内空気運動モデルでは、接続要素にバネ特性および減衰特性を直列接続することで接続要素に粘性特性を持たせている。
このような車両制御システム1によれば、車室内の空気において、圧縮させられるときと膨張させられるときとで形状の変化タイミングが異なるヒステリシス特定を再現することができる。
さらに、上記の車両制御システム1において、車室内空気運動モデルでは、車室内の空気と車体とが車両前部および車両後部において複数の接続要素によって接続され、何れかの接続要素における各構成要素間の距離であるストローク変位、この変位の速度、車室内の空気または車体における角度変化率であるピッチ角速度等の角速度、のうちの少なくとも何れかを表す対象パラメータが出力され、演算装置10は、補正量演算部12としての機能を用いて、対象パラメータの値が小さくなるような空気運動補正制御量を演算する。
このような車両制御システム1によれば、対象パラメータの値が小さくなるように空気運動補正を出力することができるので、車室内空気の振動を抑制することができる。
また、上記の車両制御システム1において、演算装置10は、各推定部41〜43としての機能を利用して、制御パラメータとして駆動トルクを推定し、補正量演算部12としての機能を利用して、空気運動補正制御量として駆動トルクの補正制御量を演算し、加算部13としての機能を利用して、空気運動補正制御量を加味した駆動トルクを出力する。
このような車両制御システム1によれば、駆動トルクによって発生する空気の運動状態を、駆動トルクを補正することで適正な状態に制御することができる。
[その他の実施形態]
本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
例えば、上記実施形態においては、車両の上下方向に加わる力から制御量の補正量を演算したが、車両の前後方向に加わる力から制御量の補正量を演算してもよい。この場合、図10に示すように、車室内空気と車体との連成振動のうち、前後方向の振動を制御対象としてモデル化する。
このモデルでは、車体重心点(車体質量中心)に作用する前後並進力に起因して、車体が前後方向に振動するものとして、車体と空気とを連結している。すなわち、このモデルでは、バネ・ダンパー特性により、この振動を止めようとする力が作用する。一方、空気は車体からの力を受けて前後振動を引き起こす。
上記のような車体と空気の前後振動との連成振動系に対し、各部に作用する力の動的釣り合い関係から下記の基礎方程式を得ることができる。
続いて、基礎方程式を変形することにより、下記の連立微分方程式を得ることができる。
さらに、各独立変数を状態量として定義し、状態方程式の形式に表記することにより、線形状態空間モデルとして定式化することができる。
また、左右並進方向(車両の左右方向)に加わる力から制御量の補正量を演算してもよい。この場合、図11に示すように、車室内空気と車体との連成振動のうち、左右方向の振動を制御対象としてモデル化する。
このモデルでは、車体重心点に作用する左右並進力に起因して、車体が左右方向に振動するものとして、車体と空気とを連結している。すなわち、このモデルでは、バネ・ダンパー特性により、この振動を止めようとする力が作用する。一方、空気は車体からの力を受けて左右振動を引き起こす。
上記のような車体と空気の左右振動との連成振動系に対し、各部に作用する力の動的釣り合い関係から下記の基礎方程式を得ることができる。
続いて、基礎方程式を変形することにより、下記の連立微分方程式を得ることができる。
さらに、各独立変数を状態量として定義し、状態方程式の形式に表記することにより、線形状態空間モデルとして定式化できる。
次に、ロール方向(車両の左右回転方向)に加わる力から制御量の補正量を演算してもよい。この場合、図12に示すように、車室内空気と車体との連成振動のうち、ロール方向の振動を制御対象としてモデル化する。
このモデルでは、車体のロール回転中心まわりに作用するロールモーメントに起因して、車体がロール振動するとして、車体と空気を連結している。すなわち、このモデルでは、バネ・ダンパー特性により、この振動を止めようとする力が作用する。
一方、空気はこの車体からの反力を受けてロール振動を引き起こし、空気のバネ・ダンパー特性によりロール振動を抑える方向の力を受ける。
上記のような車体と空気の連成振動系に対し、各部に作用する力とモーメントの動的釣り合い関係から下記の基礎方程式を得る。
続いて、基礎方程式を変形することにより、下記の連立微分方程式を得ることができる。
さらに、各独立変数を状態量として定義し、状態方程式の形式に表記することにより、線形状態空間モデルとして定式化できる。
上式においては、状態変数および入力を、下記のように定義している。
また、係数行列の中の各定数は、車両の各諸元値より、以下に記載のように定義される。
なお、図13に示すように、車両のヨー方向(旋回方向)に加わる力から制御量の補正量を演算してもよい。この場合、基礎方程式、運動方程式、状態方程式は、前述のロール方向の場合と同様とすることができる。
また、上記各方向の制御量を単独で補正してもよいし、各方向の制御量を組み合わせた制御量に対して補正してもよい。
[実施形態の構成と本発明の手段との関係]
本実施形態の駆動軸トルク推定部41、操舵力推定部42、制動力推定部43は、本発明でいう制御パラメータ取得手段に相当し、空気運動モデル制御部51は本発明でいう運動状態取得手段に相当する。また、補正量演算部12(補正量設定部52)は本発明でいう補正制御量演算手段に相当し、加算部13は本発明でいう制御力出力手段に相当する。
1…車両制御システム、10…演算装置、11…制御量演算部、12…補正量演算部、13…加算部、21…車速センサ、22…舵角センサ、23…車高センサ、24…加速度センサ、25…アクセル開度センサ、26…ブレーキ踏力センサ、31…駆動部、32…パワステ部、33…制動部、40…外部力推定部、41…駆動軸トルク推定部、42…操舵力推定部、43…制動力推定部、51…空気運動モデル制御部、52…補正量設定部。

Claims (8)

  1. 車両に搭載され、該車両を制御する車両制御装置であって、
    当該車両に加えられる制御力または該制御力によって当該車両の車体に加わる制御反力を表す制御パラメータを取得する制御パラメータ取得手段(41、42、43)と、
    前記制御パラメータを入力すると車室内の空気運動の状態が出力される車室内空気運動モデルを利用して、前記制御パラメータに基づく車室内の空気運動の状態を取得する運動状態取得手段(51)と、
    前記空気運動の状態が予め設定された目標の状態になるような前記制御力の補正制御量(以下、「空気運動補正制御量」という。)を演算する補正制御量演算手段(補正量演算部12)と、
    前記空気運動補正制御量を加味した制御力を出力する制御力出力手段(13)と、
    を備えたことを特徴とする車両制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両制御装置において、
    前記車室内空気運動モデルでは、前記車室内の空気について慣性質量を有する1の物体として、該空気の慣性力によって発生する動きを出力するよう設定されていること
    を特徴とする車両制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両制御装置において、
    前記車室内空気運動モデルでは、前記車室内の空気が該空気の質量中心を基準として該空気の慣性力によって発生する動きを出力するよう設定されていること
    を特徴とする車両制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両制御装置において、
    前記車室内空気運動モデルでは、前記車室内の空気を示す第1の構成要素と車両を構成する特定の部位を表す第2の構成要素とがバネ特性および減衰特性を有する接続要素によって接続されているものとして各構成要素が連動して振動する特性を模擬することによって該空気の動きを出力するよう設定されていること
    を特徴とする車両制御装置。
  5. 請求項4に記載の車両制御装置において、
    前記車室内空気運動モデルでは、前記接続要素にバネ特性および減衰特性を直列接続することで前記接続要素に粘性特性を持たせたこと
    を特徴とする車両制御装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の車両制御装置において、
    前記車室内空気運動モデルでは、前記第1の構成要素と前記第2の構成要素とが車両前部および車両後部において複数の接続要素によって接続され、何れかの接続要素における各構成要素間の距離であるストローク変位、該変位の速度、前記第1の構成要素または前記第2の構成要素における角度変化率である角速度のうちの少なくとも何れかを表す対象パラメータが出力され、
    前記補正制御量演算手段は、前記対象パラメータの値が小さくなるような空気運動補正制御量を演算すること
    を特徴とする車両制御装置。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両制御装置において、
    前記制御パラメータ取得手段は、前記制御パラメータとして駆動トルクを取得し、
    前記補正制御量演算手段は、前記空気運動補正制御量として駆動トルクの補正制御量を演算し、
    前記制御力出力手段は、前記空気運動補正制御量を加味した駆動トルクを出力すること
    を特徴とする車両制御装置。
  8. コンピュータを請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の車両制御装置を構成する各手段として機能させるための車両制御プログラム。
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