JP2013192751A - X線診断装置及びx線診断装置の制御方法 - Google Patents

X線診断装置及びx線診断装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被曝低減及び確実な撮像を実現する。
【解決手段】X線診断装置は、被検体Pが横たわる天板2aと、その天板2a上の被検体に向けてX線を出射しそのX線を遮断する扉を開閉するX線照射器3cと、そのX線照射器3cにより出射され扉の開口を通過して天板2a上の被検体Pを透過したX線を検出するX線検出器3eと、X線照射器3c及びX線検出器3eを支持する回転体と、回転体を天板2a上の被検体Pの体軸まわりに回転させる回転駆動部と、天板2a上の被検体Pの体軸方向に天板2aを移動させる移動駆動部2bと、その移動駆動部2bにより移動する天板2aの位置情報を取得する位置情報取得部2b1と、その位置情報取得部2b1により取得された天板2aの位置情報に応じて、X線照射器3cによる扉の開閉動作を制御する制御部4aとを備える。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、X線診断装置及びX線診断装置の制御方法に関する。
X線診断装置は、患者などの被検体に対してX線を照射し、その被検体を透過したX線を検出し、検出したX線量に基づくX線透過データをデータ収集装置により収集する。その後、X線診断装置は、X線透過データに対して再構成処理を行い、被検体のスライス画像(断層画像)を生成する。このX線診断装置としては、例えば、寝台の天板上の被検体を間にしてX線照射器及びX線検出器を対向させ、それらを被検体の体軸まわりに回転させつつ撮像を行うX線CT装置(X線コンピュータ断層撮像装置)が開発されている。
また、X線診断装置は、X線の照射野を変更するため、X線照射器が備えるX線管の下方にコリメータなどのX線絞り器を備えている。このX線絞り器は、例えば、X線を遮断する一対のブレード(スリット板)やそれらのブレードを接離方向に移動させる移動機構などを具備しており、X線が通過する一対のブレードの開口幅を調整してX線の照射野を変更する(例えば、特許文献1参照)。
このようなX線診断装置では、ヘリカルスキャンによる撮像が行われる。このヘリカルスキャンによる撮像では、被検体が横たわる天板をその天板上の被検体の体軸方向、すなわち、足から頭への方向あるいは頭から足への方向のどちらか一方向に単一速度で移動させながら、前述のX線照射器及びX線検出器を被検体の体軸まわりに回転させて撮像を行う。
この撮像時、天板の移動速度が一定速度(許容範囲内の速度)であることを条件に、ビュー(View)数、すなわちX線照射器及びX線検出器が被検体の体軸まわりに回転する回転量(回転速度)とほぼ比例する時間(ビュー数換算の時間)により、X線絞り器の開動作又は閉動作を開始するタイミングが制御されている。なお、開動作は一対のブレードを離す動作であり、閉動作は逆に一対のブレードを近づける動作である。
特開平6−30922号公報
しかしながら、可変ヘリカルピッチスキャン(vHP)や近年実現されつつあるシャトルヘリカルスキャンは、前述のように天板の移動速度が一定であるスキャンではなく、天板の移動中に速度変化や往復移動があるため、天板の移動速度に応じて意図した制御を行うことが難しい。このため、必要以上に速いあるいは遅いタイミングでX線絞り器の開動作や閉動作が行われることがある。
例えば、被検体の一部分である所定部位のみを撮像する場合、開動作の開始タイミングが速くなると、不要な被曝が生じ、逆に遅くなると必要なX線透過データが得られず、確実な撮像(十分な撮像)が行われない。同様に、閉動作の開始タイミングが速くなると、必要なX線透過データが得られず、確実な撮像(十分な撮像)が行われず、逆に遅くなると不要な被曝が発生してしまう。
本発明が解決しようとする課題は、被曝低減及び確実な撮像を実現することができるX線診断装置及びX線診断装置の制御方法を提供することである。
実施形態に係るX線診断装置は、被検体が横たわる天板と、天板上の被検体に向けてX線を出射し、そのX線を遮断する扉を開閉するX線照射器と、X線照射器により出射され扉の開口を通過して天板上の被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、X線照射器及びX線検出器を支持する回転体と、回転体を天板上の被検体の体軸まわりに回転させる回転駆動部と、天板上の被検体の体軸方向に天板又は回転体を移動させる移動駆動部と、移動駆動部により移動する天板又は回転体である移動体の位置情報を取得する位置情報取得部と、位置情報取得部により取得された移動体の位置情報に応じて、X線照射器による扉の開閉動作を制御する制御部とを備える。
実施形態に係るX線診断装置の制御方法は、被検体が横たわる天板と、天板上の被検体に向けてX線を出射しそのX線が通過する扉を開閉するX線照射器と、X線照射器により出射され扉の開口を通過して天板上の被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、X線照射器及びX線検出器を支持する回転体と、回転体を天板上の被検体の体軸まわりに回転させる回転駆動部と、天板上の被検体の体軸方向に天板又は回転体を移動させる移動駆動部とを備えるX線診断装置を制御するX線診断装置の制御方法であって、移動駆動部により移動する天板又は回転体である移動体の位置情報を位置情報取得部により取得するステップと、取得した移動体の位置情報に応じて、X線照射器による扉の開閉動作を制御部により制御するステップとを有する。
実施形態に係るX線診断装置の概略構成を示す図である。 実施形態に係るX線診断装置が備えるX線絞り器及び制御部の概略構成を示す図である。 実施形態に係るX線診断装置が備える寝台及び撮像装置の一部と共に制御部の概略構成を示す図である。 実施形態に係るX線診断装置が行う撮像処理の流れを示すフローチャートである。
実施の一形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るX線診断装置1は、患者などの被検体Pが横たわる寝台2と、その寝台2上の被検体Pに対して撮像を行う撮像装置3と、それらの寝台2及び撮像装置3を制御する制御装置4とを備えている。このX線診断装置1としては、例えば、X線CT装置(X線コンピュータ断層撮像装置)が挙げられる。
寝台2は、被検体Pを載せる長方形状の天板2aと、その天板2aを支持して水平方向及び鉛直方向(昇降方向)に移動させる移動駆動部2bとを備えている。移動駆動部2bは、天板2a移動用の移動機構やその移動のための駆動力を供給する駆動源などを有している。この寝台2は、移動駆動部2bにより天板2aを所望の高さまで移動させ、さらに、その天板2aを水平方向に移動させて、天板2a上の被検体Pを所望位置まで移動させる。
撮像装置3は、筐体となる架台A内に回転可能に設けられた回転体3aと、その回転体3aを回転させる回転駆動部3bと、X線を照射するX線照射器3cと、そのX線照射器3cに高電圧を供給する高電圧発生部3dと、天板2a上の被検体Pを透過したX線を検出するX線検出器3eと、そのX線検出器3eにより検出されたX線をX線透過データ(X線量分布データ)として収集するデータ収集部3fとを備えている。
回転体3aは、X線照射器3cやX線検出器3eなどを支持して回転する円環状の回転枠である。この回転体3aは架台Aにより回転可能に保持されている。回転体3aにはX線照射器3c及びX線検出器3eが対向するように設けられおり、それらのX線照射器3c及びX線検出器3eは天板2a上の被検体Pを間にし、その被検体Pの周囲を被検体Pの体軸まわりに回転する。
回転駆動部3bは、撮像装置3の架台A内に設けられている。この回転駆動部3bは、制御装置4による制御に応じて、回転体3aの回転駆動を行う。例えば、回転駆動部3bは、制御装置4から送信された制御信号に基づいて、一方向に所定の回転スピードで回転体3aを回転させる。
X線照射器3cは、X線を出射するX線管3c1と、そのX線管3c1から出射されたX線を絞るコリメータなどのX線絞り器3c2とを備えており、回転体3aに固定されている。このX線照射器3cは、X線管3c1によりX線を出射し、そのX線をX線絞り器3c2により絞って、天板2a上の被検体Pに対しコーン角を持つファンビーム形状、例えば、角錐形状のX線を照射する。
高電圧発生部3dは、撮像装置3の架台A内に設けられている。この高電圧発生部3dは、X線照射器3cのX線管3c1に供給する高電圧を発生させる装置であり、制御装置4から与えられた電圧を昇圧及び整流し、その電圧をX線管3c1に供給する。なお、制御装置4は、X線管3c1により所望のX線を発生させるため、高電圧発生部3dに与える電圧の波形、すなわち振幅やパルス幅などの各種条件を制御する。
X線検出器3eは、X線照射器3cに対向させて回転体3aに固定されている。このX線検出器3eは、天板2a上の被検体Pを透過したX線を電気信号に変換してデータ収集部3fに送信する。X線検出器3eとしては、多列多チャンネルのX線検出器を用いることが可能である。この多列多チャンネルのX線検出器は、X線を検出するX線検出素子が格子状に配列されて構成されている。なお、チャンネル列はX線検出素子がチャンネル方向(被検体Pの体軸まわり方向)に複数(例えば、数百から数千程度)並んでいる列であり、そのチャンネル列が列方向(被検体Pの体軸方向)に沿って複数列(例えば、16列や64列など)配置されている。
データ収集部3fは、撮像装置3の架台A内に設けられている。このデータ収集部3fは、X線検出器3eから送信された電気信号をデジタル信号に変換し、デジタルデータであるX線透過データ(X線量分布データ)を収集し、そのX線透過データを制御装置4に送信する。
制御装置4は、各部を制御する制御部4aと、X線透過データに対して各種画像処理を行う画像処理部4bと、各種プログラムや各種データなどを記憶する記憶部4cと、ユーザ(利用者)により入力操作される操作部4dと、画像を表示する表示部4eとを備えている。これらの制御部4a、画像処理部4b、記憶部4c、操作部4d及び表示部4eはバスライン4fにより電気的に接続されている。
制御部4aは、記憶部4cに記憶された各種プログラムや各種データに基づいて寝台2の移動駆動部2b、撮像装置3の回転駆動部3b及び高電圧発生部3dなどの各部を制御する。加えて、制御部4aは、X線照射器3cのX線絞り器3c2も制御し、さらに、表示部4eにスライス画像(断層画像)やスキャノ画像(位置決め画像)などの各種画像を表示する表示制御も行う。この制御部4aとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを用いることが可能である。
画像処理部4bは、データ収集部3fから送信されたX線透過データを投影データとする前処理やその投影データに対して画像再構成を行う画像再構成処理、また、スキャノ画像を生成するスキャノ画像生成処理などの各種画像処理を行う。この画像処理部4bとしては、例えば、アレイプロセッサなどを用いることが可能である。
記憶部4cは、各種プログラムや各種データなどを記憶する記憶装置であり、例えば、各種データとしてスライス画像やスキャノ画像などを記憶する。この記憶部4cとしては、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)に加え、ハードディスク(磁気ディスク装置)やフラッシュメモリ(半導体ディスク装置)などを用いることが可能である。
操作部4dは、ユーザによる入力操作を受け付ける入力部であり、例えば、撮像指示や画像表示、画像の切り替え、各種設定などの様々な入力操作を受け付ける。この操作部4dとしては、例えば、キーボードやマウス、レバーなどの入力デバイスを用いることが可能である。
表示部4eは、被検体Pのスライス画像やスキャノ画像、操作画面などの各種画像を表示する表示装置である。この表示部4eとしては、例えば、液晶ディスプレイやCRT(ブラウン管)ディスプレイなどを用いることが可能である。
このようなX線診断装置1は、操作部4dに対するユーザの入力操作に応じて、移動駆動部2bを用い、被検体Pが載置された天板2aを回転体3aの枠内に挿入し、その天板2a上の被検体Pをその体軸方向(例えば、足から頭への方向)に移動させる。この天板2aの移動とともに、X線診断装置1は、回転駆動部3bにより回転体3aを回転させ、X線照射器3c及びX線検出器3eを天板2a上の被検体Pの体軸まわりに回転させつつ、X線照射器3cにより天板2a上の被検体Pに対してX線を照射し、被検体Pを透過したX線量をX線検出器3eにより検出する撮像を行う(ヘリカルスキャン)。このとき、X線診断装置1は、X線検出器3eからの電気信号をデータ収集部3fにより投影データとして収集し、その投影データを画像処理部4bにより処理し、処理後のX線画像(スライス画像)を記憶部4cに保存し、加えて、表示部4eに表示する。
ここで、被検体Pの体軸方向における一方向(例えば、足から頭への方向)に一定速度(許容範囲内の速度)で天板2aを移動させつつ撮像を行う撮像モードがヘリカルスキャンモードであり、このとき撮像対象部位などに応じて天板2aの速度を変化させる撮像モードが可変ヘリカルピッチスキャンモードである。さらに、天板2aの移動方向を被検体Pの体軸方向における二方向(例えば、足から頭への方向と頭から足への方向の二方向)で交互に替え、天板2aを移動させつつ撮像を行う撮像モードがシャトルヘリカルスキャンモードである。このようにX線診断装置1は各種の撮像モードでX線による撮像を行うことが可能である。
次に、前述のX線絞り器3c2について詳しく説明する。
図2に示すように、X線絞り器3c2は、X線を遮断する扉として機能する一対のブレード11及び12と、その扉の開口となるスリットSの開口幅が変化する方向(被検体Pの体軸方向)にブレード11及び12を移動させるブレード移動機構13と、ブレード11及び12の位置を確認するための二つのエンコーダ14及び15と、ブレード11及び12の原点位置を決める二つの原点センサ16及び17とを備えている。
ブレード移動機構13は、ブレード11及び12をスリットSの開口幅が変化する方向にそれぞれ案内する二つの軸13a及び13bと、ブレード11及び12を移動させる駆動源となる二つのモータ13c及び13dとを備えている。これらのモータ13c及び13dとしては、例えば、パルスモータを用いることが可能である。モータ13c及び13dは制御部4aに電気的に接続されており、その制御部4aの制御に応じて駆動する。なお、ブレード移動機構13としては、例えば、送りねじ機構などを用いることが可能である。
エンコーダ14及び15は制御部4aに電気的に接続されており、ブレード11及び12の移動量を検出して制御部4aに入力する。原点センサ16及び17は制御部4aに電気的に接続されており、ブレード11又は12を検出すると、検出信号を制御部4aに入力する。これにより、制御部4aはエンコーダ14及び15のゼロ点を把握することが可能となる。
このようなX線絞り器3c2は、撮像前などの所定のタイミングでモータ13c及び13dを駆動し、一対のブレード11及び12をそれぞれ一旦、原点センサ16及び17の位置まで移動させてエンコーダ14及び15のゼロ点を把握する。その後、X線絞り器3c2は、制御部4aによる制御に応じて、ブレード11及び12をスリットSの開口幅が設定値となる開位置まで移動させる開動作や逆に開口幅がゼロとなる閉位置まで移動させる閉動作を行う。前述の開口幅に関する設定値の変更により、X線検出器3eに対するX線の照射野を調整することが可能である。
なお、X線絞り器3c2としては、前述のように、鉛などのX線遮断板である二枚のブレード11及び12を互いに接離方向に移動させ、それらのブレード11及び12の開口の大きさを変更するタイプのX線絞り器以外にも、様々なタイプのX線絞り器を用いることが可能である。
次いで、前述の制御部4aについて詳しく説明する。
図3に示すように、制御部4aは、移動する天板2aの位置情報に基づいてX線絞り器3c2の開動作あるいは閉動作の開始タイミングを検出する位置トリガ検出部21と、移動する天板2aの位置情報に基づいて天板2aの移動速度を検出する速度検出部22と、X線絞り器3c2が備えるモータ13d及び13cの駆動を制御する開閉制御部23とを備えている。
なお、寝台2の移動駆動部2bは、移動体である天板2aの位置情報を取得する位置情報取得部2b1を有している。この位置情報取得部2b1は、取得した天板2aの位置情報を位置トリガ検出部21及び速度検出部22に出力する。位置情報取得部2b1としては、例えば、エンコーダを用いることが可能である。このエンコーダは、移動駆動部2bが備えるモータなどに取り付けられる。
位置トリガ検出部21は、寝台2の位置情報取得部2b1から出力された天板2aの位置情報を受け、その後、取得した天板2aの位置情報と、X線絞り器3c2の開動作又は閉動作の開始位置とを比較して開動作あるいは閉動作の開始タイミングを検出し、その開始タイミングを知らせる検出信号を開閉制御部23に出力する。この位置トリガ検出部21としては、例えば、コンパレータを用いることが可能である。
ここで、前述のX線絞り器3c2の開動作及び閉動作の開始位置は、例えば、撮像計画などにおいて被検体のどの部分(例えば、臓器や部位など)を撮像するかというような撮像領域が決定されると、その撮像領域に応じて予め設定されている。
速度検出部22は、寝台2の位置情報取得部2b1から出力された天板2aの位置情報を受け、その後、取得した天板2aの位置情報からその天板2aの移動速度を導出する。すなわち、速度検出部22は、移動する天板2aに応じて連続して得られた位置情報から単位時間当たりの移動量を算出して天板2aの移動速度を求め、その天板2aの移動速度データを開閉制御部23に出力する。
開閉制御部23は、位置トリガ検出部21から出力された検出信号(トリガ信号)及び速度検出部22から出力された天板2aの移動速度データに基づいて、X線絞り器3c2の開閉動作(一対のブレード11及び12の被検体Pの体軸方向への移動動作)、すなわちX線絞り器3c2が備えるモータ13d及び13cを制御する。
例えば、開閉制御部23は、開動作の検出信号を受信すると、X線絞り器3c2の開動作、すなわち一対のブレード11及び12を離す方向にモータ13d及び13cを回転させる動作を開始する。さらに、開閉制御部23は、受信した天板2aの移動速度データを元に、その移動速度に応じた逓倍率を電子ギアに乗算し、その乗算した電子ギアでモータ13d及び13cを制御する。
また、開閉制御部23は、閉動作の検出信号を受信すると、X線絞り器3c2の閉動作、すなわち一対のブレード11及び12を近づける方向にモータ13d及び13cを回転させる動作を開始する。このときも、前述と同様に、開閉制御部23は、受信した天板2aの移動速度データを元に、その移動速度に応じた逓倍率を電子ギアに乗算し、その乗算した電子ギアでモータ13d及び13cを制御する。
なお、前述の位置トリガ検出部21、速度検出部22及び開閉制御部23は、電気回路などのハードウエアで構成されても良く、あるいは、これらの機能を実行するプログラムなどのソフトウエアで構成されても良い。また、ハードウエア及びソフトウエアの両方の組合せにより構成されても良い。
次に、前述のX線診断装置1が行う撮像処理について説明する。なお、撮像モードとしては、可変ヘリカルピッチスキャンモードやシャトルヘリカルスキャンモードが設定されており、可変ヘリカルピッチスキャン又はシャトルヘリカルスキャンによる撮像が行われる。
図4に示すように、まず、天板2aの位置情報に基づいてX線絞り器3c2の開動作の開始トリガがオン(ON)になったか否かが判断され(ステップS1)、その判断が開動作の開始トリガがオンになるまで継続される(ステップS1のNO)。
このステップS1では、位置トリガ検出部21からの開動作の検出信号(トリガ信号)が開閉制御部23により受信されると、開動作の開始トリガがオン(ON)になったと判断される。
前述のステップS1において、X線絞り器3c2の開動作の開始トリガがオン(ON)になったと判断されると(ステップS1のYES)、X線絞り器3c2の開動作を開始し(ステップS2)、さらに、天板2aの位置情報に基づくX線絞り器3c2の開動作を行う(ステップS3)。
ステップS2では、X線絞り器3c2の開動作、すなわち一対のブレード11及び12を離す方向にモータ13d及び13cを所定量回転させる動作が開始される。さらに、ステップS3では、天板2aの位置情報から求められた天板2aの移動速度が用いられ、その移動速度に応じた逓倍率が電子ギアに乗算され、その乗算された電子ギアでモータ13d及び13c(開動作速度)が制御される。
次いで、前述のステップS3の処理後、天板2aの位置情報に基づいてX線絞り器3c2の閉動作の開始トリガがオン(ON)になったか否かが判断され(ステップS4)、その判断が閉動作の開始トリガがオンになるまで継続される(ステップS4のNO)。
このステップS4では、位置トリガ検出部21からの閉動作の検出信号(トリガ信号)が開閉制御部23により受信されると、閉動作の開始トリガがオン(ON)になったと判断される。
前述のステップS4において、X線絞り器3c2の閉動作の開始トリガがオン(ON)になったと判断されると(ステップS4のYES)、X線絞り器3c2の閉動作を開始し(ステップS5)、さらに、天板2aの位置情報に基づくX線絞り器3c2の閉動作を行う(ステップS6)。
ステップS5では、X線絞り器3c2の閉動作、すなわち一対のブレード11及び12を近づける方向にモータ13d及び13cを所定量回転させる動作が開始される。さらに、ステップS6では、前述と同様に、天板2aの位置情報から求められた天板2aの移動速度が用いられ、その移動速度に応じた逓倍率が電子ギアに乗算され、その乗算された電子ギアでモータ13d及び13c(閉動作速度)が制御される。
前述のステップS6の処理後、撮像が完了したか否かが判断され(ステップS7)、撮像が完了していないと判断されると(ステップS7のNO)、処理がステップS1に戻され、ステップS1以降の処理が繰り返される。一方、撮像が完了したと判断されると(ステップS7のYES)、処理が終了する。
このステップS7では、撮像が完了したか否かの判断は、例えば、天板2aが所定の撮像完了位置に到達したか否かを判定することによって行われる。一例として、撮像モードが可変ヘリカルピッチスキャンモード又はシャトルヘリカルスキャンモードである場合には、可変ヘリカルピッチスキャンあるいは往復のヘリカルスキャンが終了し、天板2aが所定の撮像完了位置に到達したか否かが判定され、天板2aが所定の撮像完了位置に到達したと判定された場合に、撮像が完了したと判断される。
このような撮像処理によれば、X線絞り器3c2の開動作は、天板2aの位置情報とX線絞り器3c2の開動作の開始位置との比較に基づく開始タイミングで開始される。同様に、X線絞り器3c2の閉動作も、天板2aの位置情報とX線絞り器3c2の閉動作の開始位置との比較に基づく開始タイミングで開始される。加えて、X線絞り器3c2の開動作及び閉動作は、天板2aの位置情報から求められた天板2aの移動速度に応じて制御され、結果として、変化する天板2aの移動速度に追従するように制御される。このようにして、天板2aの移動速度の変化(ムラ)、すなわちビュー数によるX線絞り器3c2の開閉動作の開始トリガのムラに依存しない正確な開閉動作の制御を行うことが可能となる。したがって、開動作や閉動作の開始タイミングが速くなったり、遅くなったりすることが無くなるので、不要な被曝を抑えることができ、さらに、必要なX線透過データを得て確実な撮像(十分な撮像)を行うことができる。
以上説明したように、実施形態によれば、移動する移動体である天板2aの位置情報を位置情報取得部2b1により取得し、その取得した天板2aの位置情報に応じて、X線照射器3cが備えるX線絞り器3c2の開閉動作を制御部4aにより制御する。これにより、X線絞り器3c2の開閉動作が天板2aの位置情報に基づいて制御されることになるため、天板2aの移動速度の変化(ムラ)に依存せず、正確にX線絞り器3c2の開閉動作を制御することが可能となる。その結果、被曝低減及び確実な撮像を実現することができる。
特に、位置トリガ検出部21によりX線絞り器3c2の開動作又は閉動作の開始タイミングが検出された場合、対応する開動作又は閉動作を開始し、さらに、速度検出部22により導出された天板2aの移動速度に応じてX線絞り器3c2による開動作速度又は閉動作速度を制御することによって、正確な開閉動作の制御を確実に行うことが可能となるので、より確実に被曝低減及び確実な撮像を実現することができる。
なお、前述の実施形態においては、撮像中に移動する移動体である天板2aの位置情報を制御部4aにより用いているが、これに限るものではない。例えば、X線診断装置1として、撮像中に天板2aではなく架台Aを移動駆動部(例えば、レール機構や駆動源、位置情報取得部などを有している)により移動させるX線診断装置を用いた場合には、X線照射器3cやX線検出器3e、回転体3aなどを含め架台Aが移動する移動体となるため、移動体の位置情報としては、架台Aの位置情報を制御部4aにより用いることになる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 X線診断装置
2a 天板
2b 移動駆動部
2b1 位置情報取得部
3a 回転体
3b 回転駆動部
3c X線照射器
3e X線検出器
4a 制御部
11 ブレード
12 ブレード
21 位置トリガ検出部
22 速度検出部
23 開閉制御部
A 架台
P 被検体

Claims (8)

  1. 被検体が横たわる天板と、
    前記天板上の被検体に向けてX線を出射し、そのX線を遮断する扉を開閉するX線照射器と、
    前記X線照射器により出射され前記扉の開口を通過して前記天板上の被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線照射器及び前記X線検出器を支持する回転体と、
    前記回転体を前記天板上の被検体の体軸まわりに回転させる回転駆動部と、
    前記天板上の被検体の体軸方向に前記天板又は前記回転体を移動させる移動駆動部と、
    前記移動駆動部により移動する前記天板又は前記回転体である移動体の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記位置情報取得部により取得された前記移動体の位置情報に応じて、前記X線照射器による前記扉の開閉動作を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするX線診断装置。
  2. 前記制御部は、
    前記移動体の位置情報と前記X線照射器による前記扉の開動作の開始位置とを比較し、前記X線照射器による前記扉の開動作の開始タイミングを検出する位置トリガ検出部と、
    前記移動体の位置情報から前記移動体の移動速度を導出する速度検出部と、
    前記位置トリガ検出部により前記開動作の開始タイミングが検出された場合、前記X線照射器による前記扉の開動作を開始し、前記速度検出部により導出された前記移動体の移動速度に応じて前記X線照射器による前記扉の開動作速度を制御する開閉制御部と、
    を具備することを特徴とする請求項1記載のX線診断装置。
  3. 前記制御部は、
    前記移動体の位置情報と前記X線照射器による前記扉の閉動作の開始位置とを比較し、前記X線照射器による前記扉の閉動作の開始タイミングを検出する位置トリガ検出部と、
    前記移動体の位置情報から前記移動体の移動速度を導出する速度検出部と、
    前記位置トリガ検出部により前記閉動作の開始タイミングが検出された場合、前記X線照射器による前記扉の閉動作を開始し、前記速度検出部により導出された前記移動体の移動速度に応じて前記X線照射器による前記扉の閉動作速度を制御する開閉制御部と、
    を具備することを特徴とする請求項1又は2記載のX線診断装置。
  4. 前記回転体を回転可能に保持する架台をさらに備え、
    前記移動駆動部は、前記天板上の被検体の体軸方向に前記架台を移動させ、
    前記位置情報取得部は、前記移動駆動部により移動する前記回転体の位置情報として、前記架台の位置情報を取得することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載のX線診断装置。
  5. 被検体が横たわる天板と、前記天板上の被検体に向けてX線を出射しそのX線が通過する扉を開閉するX線照射器と、前記X線照射器により出射され前記扉の開口を通過して前記天板上の被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線照射器及び前記X線検出器を支持する回転体と、前記回転体を前記天板上の被検体の体軸まわりに回転させる回転駆動部と、前記天板上の被検体の体軸方向に前記天板又は前記回転体を移動させる移動駆動部とを備えるX線診断装置を制御するX線診断装置の制御方法であって、
    前記移動駆動部により移動する前記天板又は前記回転体である移動体の位置情報を位置情報取得部により取得するステップと、
    取得した前記移動体の位置情報に応じて、前記X線照射器による前記扉の開閉動作を制御部により制御するステップと、
    を有することを特徴とするX線診断装置の制御方法。
  6. 前記制御するステップでは、前記移動体の位置情報と前記X線照射器による前記扉の開動作の開始位置とを比較し、前記X線照射器による前記扉の開動作の開始タイミングを検出すると、前記X線照射器による前記扉の開動作を開始し、前記移動体の位置情報から前記移動体の移動速度を導出し、その導出した前記移動体の移動速度に応じて前記X線照射器による前記扉の開動作速度を制御することを特徴とする請求項5記載のX線診断装置の制御方法。
  7. 前記制御するステップでは、前記移動体の位置情報と前記X線照射器による前記扉の閉動作の開始位置とを比較し、前記X線照射器による前記扉の閉動作の開始タイミングを検出すると、前記X線照射器による前記扉の閉動作を開始し、前記移動体の位置情報から前記移動体の移動速度を導出し、その導出した前記移動体の移動速度に応じて前記X線照射器による前記扉の閉動作速度を制御することを特徴とする請求項5又は6記載のX線診断装置の制御方法。
  8. 前記X線診断装置は、前記回転体を回転可能に保持する架台をさらに備えており、
    前記移動駆動部は、前記天板上の被検体の体軸方向に前記架台を移動させ、
    前記取得するステップでは、前記移動駆動部により移動する前記回転体の位置情報として、前記架台の位置情報を取得することを特徴とする請求項5ないし7のいずれか一に記載のX線診断装置の制御方法。
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