JP2013190504A - 反射防止フィルムの製造方法、賦型用金型の製造方法及び反射防止フィルム - Google Patents

反射防止フィルムの製造方法、賦型用金型の製造方法及び反射防止フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】モスアイ構造に係る反射防止フィルムに関して、反射率を低く保ったまま、反射光の青味を低減する。
【解決手段】陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行して賦型用金型を作成し、この賦型用金型を使用した賦型により反射防止フィルムを作成する。陽極酸化処理とエッチング処理とは、それぞれ少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定される。
【選択図】図5

Description

本発明は、モスアイ構造に係る反射防止フィルムに関するものである。
近年、フラットパネルディスプレイにおける反射防止技術の1つとして、凹凸の周期が可視光の波長以下に制御された微細な凹凸パターンを表面に形成することによって反射防止を図る技術が注目されている(特許文献1〜6参照)。このような方法は、いわゆるモスアイ(moth eye(蛾の目))構造の原理を利用したものであり、入射光に対する屈折率を基板の厚み方向に連続的に変化させ、屈折率の不連続界面を消失させることによって光の反射を防止するものである。
このようなモスアイ構造は、その微細な凹凸形状を反転させた形状を有する賦型用金型を用いて、その凹凸形状を任意の樹脂層に転写することによって製造されるのが一般的である。従ってモスアイ構造の反射防止フィルムを作製する方法としては、基材上に紫外線硬化性樹脂等からなる樹脂層を形成した後、上記のような賦型用金型を用いて当該樹脂層の表面にモスアイ構造を賦型し、さらに当該樹脂層を硬化させることによって形成する方法を用いることができる。このような製造方法は、簡易な方法で、かつ高い製造効率で反射防止フィルムを連続的に製造することができる。
またこのようなモスアイ構造に係る賦型用金型としては、レーザー干渉法によって凹部が形成されたもの(例えば、特許文献1〜3)や、陽極酸化法によって凹部が形成されたもの(例えば、特許文献4〜6)が用いられている。なかでも陽極酸化法は、凹部が形成される位置をランダムにすることができること、大面積にわたって均一な形状を有する凹部を形成できること等において利点を有することから、反射防止フィルム製造用金型としては、陽極酸化法によって形成されたものが広く用いられるに到っている。
また陽極酸化法による賦型用金型の作製では、陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行することにより、穴径を拡大しながら微細穴を掘り進め、これにより深さが深くなるに従って徐々に穴径が小さくなるいわゆる釣鐘形状に凹部を作製する方法が提案されている。また特許文献7では、このように陽極酸化処理とエッチング処理とを交互に繰り返すようにして、各処理時間を徐々に増大させることにより、反射率を一段と低下させる方法が提案されている。
ところでこの種のモスアイ構造に係る反射防止フィルムでは、反射率は低くできるものの、反射色が青味を帯びてしまうことが課題の1つに挙げられる。このような反射色の青味は、画像表示装置等に適用した場合には特に大きな問題にならないものの、絵画や美術品等の展示、印刷物の保護等に適用した場合には、展示物等の色味が損なわれること等により、低減することが求められる場合がある。
特表2001−517319号公報 特開2004−205990号公報 特開2004−287238号公報 特開2001−272505号公報 特開2002−286906号公報 国際公開第2006/059686号パンフレット 特許第4848161号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、モスアイ構造に係る反射防止フィルムに関して、反射率を低く保ったまま、反射光の青味を低減することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、繰り返し交互に実行する陽極酸化処理とエッチング処理とにおいて、それぞれ各処理の処理時間を順次短くする、との着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する
(1) モスアイ構造による反射防止フィルムの製造方法であって、
陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行して賦型用金型を作成する賦型用金型作成工程と、
前記賦型用金型を使用した賦型により前記反射防止フィルムを作成する賦型工程とを備え、
前記賦型用金型作成工程は、
前記陽極酸化処理が、少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定され、
前記エッチング処理が、少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定される。
(1)によれば、陽極酸化処理及びエッチング処理における処理時間を適切に設定して、賦型に供する微細な凹凸形状を適切に作製することができ、この凹凸形状による賦型用金型を使用して反射防止フィルムを作成して、反射率を低く保ったまま、反射光の青味を低減した反射防止フィルムを作製することができる。
(2) モスアイ構造による反射防止フィルムの製造に供する賦型用金型の製造方法であって、
陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行して前記賦型用金型を作成し、
前記陽極酸化処理は、
少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定され、
前記エッチング処理は、
少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定される。
(2)によれば、陽極酸化処理及びエッチング処理における処理時間を適切に設定して、賦型に供する微細な凹凸形状を適切に作製することができる。従ってこのようにして作製した凹凸形状による賦型用金型を使用して反射防止フィルムを作成して、反射率を低く保ったまま、反射光の青味を低減することができる。
(3) (1)に記載の製造方法により作成された反射防止フィルムであって、
反射光の色度b*が正の値で、かつ1.0以下である。
(3)によれば、反射率を低く保ったまま、反射光の青味を低減してなる反射防止フィルムを得ことができる。
モスアイ構造に係る反射防止フィルムに関して、反射率を低く保ったまま、反射光の青味を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る反射防止フィルムを示す図である。 図1の反射防止フィルムの製造工程を示す図である。 図1の反射防止フィルムに係るロール版を示す図である。 図4のロール版の作製工程を示す図である。 各処理の処理時間の説明に供する図表である。 実施形態による反射防止フィルムを示す写真である。 比較例による反射防止フィルムを示す写真である。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る反射防止フィルムを示す図である。反射防止フィルム1は、透明フィルムによる基材2に凹凸膜3を配置して作製される。ここで基材2は、例えばTAC(Triacetylcellulose)、アクリル、PET(Polyethylene terephthalate)、PC(Polycarbonate)等の各種透明フィルムを適用することができる。反射防止フィルム1は、賦型用金型を使用して、微細な凹凸形状の賦型に供する賦型用樹脂である紫外線硬化性樹脂4により微細な凹凸形状を基材2の表面に作製して凹凸膜3が作製成される。反射防止フィルム1は、この凹凸膜3による微細な凹凸形状により厚み方向に徐々に屈折率が変化するように作製され、モスアイ構造の原理により広い波長範囲で入射光の反射を低減する。
図2は、この反射防止フィルム1の製造工程を示す図である。この製造工程10は、樹脂供給工程において、ダイ12により基材2に紫外線硬化性樹脂4を塗布する。なお紫外線硬化性樹脂4の塗布については、ダイ12による場合に限らず、各種の手法を適用することができる。続いてこの製造工程10は、押圧ローラ14により、反射防止フィルムの賦型用金型であるロール版13の周側面に基材2を加圧押圧し、これにより基材2に紫外線硬化性樹脂4を密着させると共に、ロール版13の周側面に作製された微細な凹部に紫外線硬化性樹脂4を充分に充填させる。この製造工程は、この状態で、紫外線の照射により紫外線硬化性樹脂4を硬化させ、これにより凹凸膜3を作製する。この製造工程は、続いて剥離ローラ15を介してロール版13から基材2を剥離する。製造工程10は、必要に応じてこの基材2に粘着層等を作製した後、所望の大きさに切断して反射防止フィルム1が作製される。これにより反射防止フィルム1は、ロール材による長尺の基材2に、賦型用金型であるロール版13の周側面に作製された微細形状を順次賦型して、効率良く量産される。
図3は、ロール版13の構成を示す斜視図である。ロール版13は、円筒形状の金属材料である母材の周側面に、陽極酸化処理により、可視光の波長以下の繰り返し周期で微細な凹凸形状が作製され、この微細な凹凸形状が上述したように基材2に賦型される。このためロール版13は、母材がアルミニウム、若しくは銅、ステンレス等により構成され、直接に又は各種の中間層を介して純度の高いアルミニウム層が設けられる。ロール版13は、陽極酸化処理とエッチング処理との繰り返しにより、このアルミニウム層の表面に微細穴を密に作製し、この微細穴を掘り進めると共に、この微細穴の穴径を徐々に拡大して凹凸形状が作製される。これによりロール版13は、深さ方向に徐々に穴径が小さくなる微細穴が密に作製され、反射防止フィルム1には、この微細穴に対応する微細な凹凸形状が作製される。
〔陽極酸化処理、エッチング処理〕
図4は、この反射防止フィルム賦型用金型6の製造工程を示す図である。この金型製造工程は、陽極酸化工程A1、…、AN、エッチング工程B1、…、BNを交互に繰り返して金型作製用母材を処理し、反射防止フィルム賦型用金型6を作製する。
この製造工程において、陽極酸化工程A1、…、ANでは、陽極酸化法により金型作製用基板の表面に微細な穴を作製し、さらにこの作製した微細な穴を掘り進める。ここで陽極酸化工程では、例えば負極に炭素棒、ステンレス板材等を使用する場合のように、アルミニウムの陽極酸化に適用される各種の手法を広く適用することができる。また溶解液についても、中性、酸性の各種溶解液を使用することができ、より具体的には、例えば硫酸水溶液、シュウ酸水溶液、リン酸水溶液等を使用することができる。この製造工程A1、…、ANは、液温、印加する電圧、陽極酸化に供する時間等の管理により、微細な穴をそれぞれ目的とする深さにより作製する。
続くエッチング工程E1、…、ENは、金型をエッチング液に浸漬し、陽極酸化工程A1、…、ANにより作製、掘り進めた微細な穴の穴径をエッチングにより拡大し、深さ方向に向かって滑らか、かつ徐々に穴径が小さくなるように、これら微細な穴を整形する。これらによりこの製造工程では、陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行することにより、穴径を拡大しながら微細穴を掘り進め、これにより深さが深くなるに従って徐々に穴径が小さくなるいわゆるテーパー形状に凹部を作製する。なおエッチング液については、この種の処理に適用される各種エッチング液を広く適用することができ、より具体的には、例えば硫酸水溶液、シュウ酸水溶液、リン酸水溶液等を使用することができる。
この実施形態では、このように陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行して賦型用金型を作成するようにして、この複数回を5回に設定した。また陽極酸化処理とエッチング処理とで、それぞれ初めの3回の処理は徐々に処理時間が短くなるように設定した。また4回目及び5回目の処理は3回目の処理と処理時間を等しく設定し、これにより4回目以降の処理では、従前の各処理より処理時間が長くならないように設定した。これによりこの実施形態では、このようにして作成した賦型用金型を使用して反射防止フィルムを作成して、反射率を低く保ったまま、反射色の青味を低減する。
すなわち図5は、比較例との対比によりこの実施形態による処理工程の説明に供する図である。この実施形態では、それぞれ合計処理時間225秒及び2500秒の条件の元で、陽極酸化処理及びエッチング処理を交互にそれぞれ複数回実行する。陽極酸化処理では、最初の処理時間を91秒に設定し、続く2回目の処理時間を65秒に設定し、3回目以降の処理時間をそれぞれ23秒に設定した。エッチング処理については、最初の処理時間を900秒に設定し、続く2回目の処理時間を700秒に設定し、3回目以降の処理時間をそれぞれ300秒に設定した。なおこの図5において、備考の記載は、陽極酸化処理及びエッチング処理における処理時間の増減を矢印により示すものであり、下向きの矢印は、処理時間が徐々に減少することを示し、上向きの矢印は処理時間が徐々に増加することを示し、横向きの矢印は処理時間が変化しないことを示す。
このようにして作成した賦型用金型により反射防止フィルムを作成したところ、反射率(SCI)は0.37%であり、Lab表色系による色度a*及びb*は−1.07及び0.95であった。これにより反射率を低く保ったまま、反射光の青味が軽減されていることを確認することができた。なおこの確認は、賦型用金型の母材にφ150mm、長さ300mmのアルミニウム製のパイプに、純度99.9%のアルミニウムをスパッタしたものを適用し、濃度0.05mol/L(4.5wt%)のシュウ酸水溶液、濃度1.8mol/L(18wt%)のリン酸水溶液をそれぞれ陽極酸化及びエッチングに適用した場合である。なお陽極酸化における印加電圧は45Vであった。
この実施形態のように、陽極酸化処理及びエッチング処理において、それぞれ少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定し、以降の処理では、この最初の3回の処理における各処理時間を越えないように設定すれば、色度b*を1.0以下、0以上に設定できることができる。
ここで比較例1−1〜3−3は、陽極酸化処理及びエッチング処理の合計処理時間を本実施形態と同一に設定して、各処理時間を種々に変更した結果であり、比較例1−1は、陽極酸化処理については本実施形態と同一に徐々に処理時間を減少させ、エッチング処理時間を徐々に増大させた場合である。また比較例1−2は、陽極酸化処理については本実施形態と同一に徐々に処理時間を減少させ、エッチング処理時間を一定の均一の時間に設定した場合である。この比較例1−1、1−2の場合、本実施形態に比して反射率が大きく、また本実施形態に比して黄味も強いことが判る。
また比較例2−1〜2−3は、陽極酸化処理及びエッチング処理の合計処理時間を本実施形態と同一に設定して、陽極酸化処理について、特許第4848161号に提案されているように、処理時間を徐々に増大させた場合である。エッチング処理について、比較例2−1は、本実施形態と同一に徐々に処理時間を減少させた場合であり、比較例2−2は、徐々に処理時間を増大させた場合であり、比較例2−3は、一定の均一の時間に設定した場合である。これら比較例2−1〜2−3の場合、本実施形態に比して反射率が大きく、また黄味を帯びたり(比較例2−1、2−3)、極端に青味を帯びたり(比較例2−2)していることが判る。
また比較例3−1〜3−3は、同様に陽極酸化処理及びエッチング処理の合計処理時間を本実施形態と同一に設定して、陽極酸化処理の各処理時間を一定の均一の時間に設定した場合であり、エッチング処理について、比較例3−1は、徐々に処理時間を減少させた場合であり、比較例3−2は、徐々に処理時間を増加させた場合であり、比較例3−3は、各処理時間を一定の均一の時間に設定した場合である。これら比較例3−1〜3−3の場合も、本実施形態に比して反射率が大きく、また極端に青味を帯びたり(比較例3−2、3−3)していることが判る。
図6は、本実施形態による反射防止フィルムの顕微鏡写真である。図7は、比較例3−2による反射防止フィルムの顕微鏡写真である。この図7の例では、各突起の根元部分がほぼ一定の太さであることにより、各突起が円柱形状に形成されていることが判る。これに対して図6の例では、根元側に向かうに従って徐々に各突起の径が大きくなり、これによりいわゆるテーパー形状により各突起が作成されていることが判る。これによりこの実施形態によれば、反射率を低減し、かつ反射色が青味を帯びないことが判る。
以上の構成によれば、陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行して賦型用金型を作成するようにして、それぞれ少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定し、以降の処理では、この最初の3回の処理における各処理時間を越えないように設定することにより、反射率を低く保ったまま、反射光の青味を低減することができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更し、さらには従来構成と組み合わせることができる。
すなわち上述の実施形態では、陽極酸化処理とエッチング処理との繰り返し回数をそれぞれ5回に設定する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、繰り返し回数を5回以外の回数に設定する場合にも広く適用することができる。またこのように複数回処理を繰り返して、最後の処理を陽極酸化処理とする場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、陽極酸化処理とエッチング処理とについて、それぞれ最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定し、以降の処理では、この最初の3回の処理における各処理時間を越えないように3回目と同一の処理時間に設定する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は4回目以降ではその前の3回の各処理時間を越えないように設定すれば良く、例えばさらに順次処理時間が減少するように設定してもよい。
また上述の実施形態では、賦型用樹脂に紫外線硬化性樹脂を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、紫外線硬化性樹脂以外の賦型用樹脂を使用する場合にも広く適用することができ、さらには例えば加熱した熱可塑性の樹脂を押圧して賦型する場合等にも広く適用することができる。
1 反射防止フィルム
2 基材
3 凹凸膜
4 紫外線硬化性樹脂
10 製造工程
12 ダイ
13 ロール版
14、15 ローラ
(1) 可視光領域の光の波長よりも短い周期で配列された凸部によって形成された微細凹凸形状を有する反射防止フィルムの製造方法であって、
陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行して賦型用金型を作成する賦型用金型作成工程と、
前記賦型用金型を使用した賦型により前記反射防止フィルムを作成する賦型工程とを備え、
前記賦型用金型作成工程は、
前記陽極酸化処理が、少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定され、
前記エッチング処理が、少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定される。
(2) 可視光領域の光の波長よりも短い周期で配列された凸部によって形成された微細凹凸形状を有する反射防止フィルムの製造に供する賦型用金型の製造方法であって、
陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行して前記賦型用金型を作成し、
前記陽極酸化処理は、
少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定され、
前記エッチング処理は、
少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定される。

Claims (3)

  1. モスアイ構造による反射防止フィルムの製造方法であって、
    陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行して賦型用金型を作成する賦型用金型作成工程と、
    前記賦型用金型を使用した賦型により前記反射防止フィルムを作成する賦型工程とを備え、
    前記賦型用金型作成工程は、
    前記陽極酸化処理が、少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定され、
    前記エッチング処理が、少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定された
    反射防止フィルムの製造方法。
  2. モスアイ構造による反射防止フィルムの製造に供する賦型用金型の製造方法であって、
    陽極酸化処理とエッチング処理とを交互にそれぞれ複数回実行して前記賦型用金型を作成し、
    前記陽極酸化処理は、
    少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定され、
    前記エッチング処理は、
    少なくとも最初の3回の処理では、順次、処理時間が低減するように設定され、以降の処理では、前記最初の3回の処理における各処理時間を越えないように処理時間が設定された
    賦型用金型の製造方法。
  3. 請求項1に記載の製造方法により作成された反射防止フィルムであって、
    反射光の色度b*が正の値で、かつ1.0以下である
    反射防止フィルム。
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