JP2013190236A - 体温計およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検体の深部体温を測定する非加熱型の体温計であって、1組の温度センサのペアを用いて簡易な計算で算出を可能にすることを可能とする。
【解決手段】被検体の体表面の適所に接触させることで、該被検体の深部体温を推定する体温計は、体表面に接触する側の面に第1の温度センサが配され、体表面に接触する側の面と対向する側の面に第2の温度センサが配された熱抵抗体を有する。体温計のコントローラは、深部体温と第1の温度センサにより測定された温度との差と、第1および第2の温度センサにより測定された温度の差とが比例関係にあるとして、第1および第2の温度センサにより測定された温度から深部体温を算出する。また、外部から体温の測定値が入力されると、第1および第2の温度センサにより測定された温度と該入力された測定値に基づいて上記意比例関係における比例係数が更新される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、体温計およびその制御方法に関するものである。
被検体の体表面に貼り付け、被検体の深部の体温を測定する体温計として、特許文献に記載されているような非加熱型の体温計が知られている。特許文献1に記載された非加熱型の体温計では、被検体の体表面に貼り付けた際に、体表面に接触する第1の温度センサと、該第1の温度センサに断熱材を介して対向して配される第2の温度センサとから構成される温度センサのペアを少なくとも2組備える。そして、各温度センサのペアが配されたそれぞれの断熱材は互いに厚みが異なっており、各温度センサのペアにおける第1の温度センサと第2の温度センサとの温度差それぞれを用いることにより、深部からの熱流量を求め、深部体温を算出している。このように2組以上の温度センサのペアを用いることにより、深部体温の算出において生体側の熱抵抗値(皮下組織による熱抵抗)を計算上相殺することができ、生体側の熱抵抗値の個体差を考慮する必要が無くなる。
特開2007−212407号公報 特開2009−222543号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、温度センサのペアを2組以上用いるということは、体表面上の異なる2か所で温度を測定することになる。そのため、生体の体表面に温度分布がある場合、体表面の2か所以上で温度を測定すると、この温度分布の影響が深部体温の測定結果に影響を及ぼしてしまう。
また、体温計は被検体の体表面に張り付けて用いられるため、小型化が望まれているが、引用文献1の構成では温度センサのペアのそれぞれに厚みの異なる断熱材を設ける必要があり、体温計の小型化の妨げになっていた。
上記課題を解決するために、温度センサのペアを1組だけにして体温計を構成することが考えられる。温度センサのペアを1組だけにすると、生体側の熱抵抗値(皮下組織による熱抵抗)を計算上相殺することができなくなるため、生体側の熱抵抗値を推定することが必要になる。特許文献2では、1組の温度センサのペアを有する体温計について記載がある。しかしながら、特許文献2では、1組の温度センサにより測定された温度値の時間変化に基づいて生体側の熱抵抗値を推定しており、非線型最小二乗法などの複雑な計算が必要となり、計算コストが高くなってしまう。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、被検体の深部体温を測定する非加熱型の体温計であって、1組の温度センサのペアを用いて簡易な計算で算出を可能にすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る体温計は以下のような構成を備える。即ち、
被検体の体表面の適所に接触させることで、該被検体の深部体温を測定する体温計であって、
前記体表面に接触する側の面に第1の温度センサが配され、前記体表面に接触する側の面と対向する側の面に第2の温度センサが配された熱抵抗体と、
前記深部体温と前記第1の温度センサにより測定された温度との差と、前記第1および第2の温度センサにより測定された温度の差とが比例関係にあるとして、前記第1および第2の温度センサにより測定された温度から前記深部体温を算出する算出手段と、
体温の測定値が入力されると、該入力された測定値を深部体温と仮定し、前記第1および第2の温度センサにより測定された温度を用いることで前記比例関係における比例係数を更新する更新手段と、を備える。
本発明によれば、被検体の深部体温を測定する非加熱型の体温計であって、1組の温度センサのペアを用いて簡易な計算で算出することが可能になる。
実施形態による熱流式体温計の外観と被検体への装着例を示す図。 熱流式体温計の構造を説明する図。 実施形態による熱流モデルを、電気回路相似法を用いて表現した図。 熱流式体温計の電気的構成を示すブロック図。 実施形態による熱流式体温計の動作を説明するフローチャート。 実施形態による熱流式体温計による体温測定結果の例を示す図。 測定ユニットと外部装置により構成された体温計システムの構成例を示す図。 体温計システムの動作を説明するフローチャート。 体温計システムの動作を説明するフローチャート。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
1.熱流式体温計の外観構成
本実施形態による熱流式体温計の外観を図1に示す。図1(a)に示されるように、熱流式体温計10は、温度センサと電気回路を有する測定ユニット11と、測定ユニット11を被検体へ装着するための装着ユニット14を有する。装着ユニット14は、断熱部材12と、測定ユニット11を断熱部材12に着脱可能に固定するための固定部材13とを具備する。図1(b)は被検体の体表面の適所(例えば、胸部、特に鎖骨下周辺の胸部)への装着例を示している。断熱部材12は柔軟性を有し、後述のように装着ユニット14の被検体と接触する面には粘着テープが設けてあり、これにより熱流式体温計10の被検体への密着性を高めている。
2.熱流式体温計の断面構成
図2は、本実施形態に係る熱流式体温計10の断面構成の例を示す図である。図2(a)は測定ユニット11と装着ユニット14とを分離した状態を示しており、図2(b)は測定ユニット11が装着ユニット14に固定された状態を示している。測定ユニット11において、第1の温度センサ111は、被検体の体表面に貼り付けた際に、体表面に接触する側に位置し、第2の温度センサ112は第1の温度センサ111に対向する側に配される。なお、第1の温度センサ111および第2の温度センサ112は、例えば、熱電対またはサーミスタにより構成されているものとする。
熱抵抗体113は第1の温度センサ111と第2の温度センサ112との間に配され、被検体の体表面からの熱流を通過させる。熱抵抗体113は、たとえば、熱伝導率が0.25W/mKの非発泡性の素材であるポリアセタールにより構成されているものとする。また、熱抵抗体113の形状は図1では円柱状のものを示したが、これに限られるものではなく、たとえば、断面が四角形などの角中形状であってもよい。また、第1の温度センサ111および第2の温度センサ112はそれぞれ、熱抵抗体113の中央位置に配置されるのが好ましい。
また、熱抵抗体113の上面には、熱伝導率236W/mKのアルミニウムからなる均一化部材114が配されており、熱抵抗体113の上面全体を覆っている。これにより、熱抵抗体113の上面の上面(つまり、熱流が放散される外気側)の温度は均一化される。また、熱抵抗体113を通過する熱流の方向を、体表面に対して略垂直方向に向けることにより、熱抵抗体113の側面からの熱流の放散を間接的に抑えることができる。更に、熱抵抗体113の底面には、アルミテープ等の熱伝導性のよい熱伝導部材115が、その底面を覆うように設けられている。熱伝導部材115により、貼り付け部の温度が均一化され、安定した体温測定を実現することができる。
ハウジング116は測定ユニット11に含まれる各構成を一体的に保持するための保持部材である。ハウジング116の内部には、後述する電気回路を搭載した回路基板200が設けられている。ハウジング116により一体化された測定ユニット11は、固定部材13を介して装着ユニット14に対して着脱可能となっている。このような構成によれば、装着ユニット14を使い捨てとし、測定ユニット11を再利用可能とすることができる。
装着ユニット14は、熱流式体温計10を体表面上に着脱可能に固定する。装着ユニット14の体表面側全体は、粘着層を有する貼り付けテープ141と剥離紙142により覆われている。被検体への装着時には、剥離紙142をはがして貼り付けテープ141を露出させ、被検体の体表面に貼り付ける。これにより、熱流式体温計10を被検体の体表面に密着させた状態で装着することができる。
以上のような本実施形態に係る熱流式体温計10では、断熱部材12が体表面に密着することで、熱抵抗体113の周囲の体表面から熱流が放散したことによる第1の温度センサ111への影響を抑えることができる。すなわち、体表面の温度を測定する第1の温度センサ111への外乱(外気温など)の影響が効果的に低減される。また、ハウジング116が熱抵抗体113の側面を覆うとともに、上述したように、均一化部材114と熱伝導部材115により熱流が促進されるため、熱抵抗体113の側面からの熱流の放散が低減される。このような構成によれば、以下で説明するような熱流モデルを適用することができる。
3.実施形態による熱流式体温計の熱流モデル
図3は本実施形態が用いる熱流モデルを説明する図である。図3を参照して以下に説明するように、本実施形態では、被検体の深部体温Tbと第1の温度センサ111により測定された温度値Ttの差が、第1の温度センサ111と第2の温度センサ112により測定された温度値Tt、Taの差と比例関係にあるモデルを想定する。
そのため、本実施形態の熱流モデルでは、体内の熱抵抗Rtを流れる熱流Iと熱抵抗体113の熱抵抗Raを流れる熱流Iとが等しいものとする。すなわち、以下の等式が正立するものとする。
Figure 2013190236
(1)式を変形すると、以下の(2)式のように、Tb−TtがTt−Taに比例する関係が得られる。ここで比例係数であるRt/Raは、被検体の体内の熱抵抗値Rtを含んでいるため、個人差が生じることになる。
Figure 2013190236
そこで、本実施形態では、たとえば腋下において体温を測定して得られた値を深部体温Tbと仮定する。そして、そのときの第1の温度センサ111から得られた測定値Tt、第2の温度センサ112から得られた温度値Ta、既知である熱抵抗体113の熱抵抗値Raを(2)式に代入することにより、比例係数であるRt/Raを求める。本実施形態では、この処理をキャリブレーションと呼ぶ。このキャリブレーションにより比例係数が決定された後は、以下の(3)式により、温度値TtとTaから体内深部温Tbを算出することで、深部体温Tbを推定することができ、これを測定結果とする。
Figure 2013190236
なお、上述したキャリブレーションの実行頻度は任意であるが、たとえば、数日に1回程度行えば十分であることを実験により確認している(図6により後述する)。なお、皮下の熱抵抗値Rtは被検体の部位毎に異なる可能性があるので、測定個所を変更した場合には上記キャリブレーションを行うことが好ましい。また、キャリブレーションにおいて用いられる体温の測定値として、腋下で測定した体温を用いているが、これに限られるものではない。たとえば、舌下、耳(鼓膜)、直腸温などを用いてもよい。
4.実施形態による熱流式体温計の制御構成
図4は、実施形態による熱流式体温計10の制御構成例を示すブロック図である。図4に示した制御構成を実現するための電気回路は、回路基板200に搭載されている。図4において、コントローラ201は不図示のCPUやROMを有し、CPUはROMに記憶されたプログラムを実行することで熱流式体温計10における各種制御を実現する。A/D変換器202は、第1の温度センサ111の温度に対応した電気信号をデジタル化してコントローラ201に提供する。同様に、A/D変換器203は、第2の温度センサ112の温度に対応した電気信号をデジタル化してコントローラ201に提供する。
無線通信部204は、近距離無線通信(近接無線通信)を行って、キャリブレーション用の体温データを受信したり、体温の測定結果を送信したりする。時計205は、時刻を計時し、コントローラ201に提供する。なお、時計205の時刻合わせのために、無線通信部204を用いてもよい。たとえば、外部装置から、時計合わせのコマンドと時刻情報が無線通信部204により受信されると、コントローラ201は時刻情報を用いて時計205の時刻を設定する。
メモリ206は、コントローラ201がデータの読出しや書き込みが可能なメモリである。メモリ206には、体温測定結果を時計205から提供される時刻とともに保持するための測定結果保持部211、上述したキャリブレーションにより取得された比例係数を保持するための係数値保持部212、キャリブレーションのために外部から受信した体温データを保持する体温データ保持部213が設けられている。バッテリ207は、上述した制御構成の各部に必要な電力を提供する。
5.実施形態による熱流式体温計10の動作
図5は、コントローラ201が実行する処理を説明するフローチャートである。なお、コントローラ201は、無線通信部204を介してキャリブレーション用の体温データを外部装置から受信すると、体温データ保持部213に受信した体温データを格納するものとする。なお、外部装置としては、たとえば、携帯電話、スマートフォン、携帯端末、パーソナルコンピュータ等、無線通信部204に対応した通信インターフェースを備える電子機器であればよい。また、近距離無線通信としては、ブルートゥース、赤外線通信等が挙げられる。更に、無線通信に限られず、有線による通信形態であってもよい。或いは、無線通信により体温データを送信可能な電子体温計を用意してもよい。
ステップS501において、コントローラ201は、無線通信部204を介して体温データを受信したか否かを判定する。コントローラ201は、体温データを受信したと判定すると、処理をステップS503へ進め、受信していないと判定すると処理をステップS502へ進める。ステップS502において、コントローラ201は時計205から通知されている時刻から、測定時刻か否かを判定する。この処理により、たとえば、体温を5分おきに測定するといった制御を実現できる。測定時刻であると判定されると処理はステップS506へ進み、測定時刻でない場合は処理はステップS501に戻る。こうしてステップS501とステップS502が繰り返され、体温データが外部から受信された場合にはステップS503〜S505のキャリブレーション処理が、測定時刻に至った場合にはステップS506〜S508の体温測定処理が実行される。なお、ステップS503〜S505のキャリブレーション処理は体温計測の開始に先立って実行しておく必要がある。したがって、ユーザは、別途電子体温計により腋下で体温を測定して得られた値を、無線通信部204を介して通知しておく必要がある。また、このキャリブレーション処理は、測定ユニット11を用いた測定期間中、随時実行されることにより、測定精度を維持することができる。
体温データの受信が検出されると、コントローラ201は、ステップS503において、その時点におけるA/D変換器202,203の出力値を読み取ることで、第1の温度センサ111の測定値Ttと第2の温度センサ112の測定値Taを取得する。そして、ステップS504において、コントローラ201は、測定値Ta,Ttを用いるとともに、体温データ保持部213に保持されている体温データをTbと仮定して用いて、上述した式(2)の関係から比例係数であるRt/Raを算出する。ステップS505において、コントローラ201は、ステップS504で算出した比例係数で係数値保持部212の内容を上書きする。その後、処理はステップS501に戻る。
他方、測定時刻となったことが検出されると、コントローラ201は、ステップS506において、その時点におけるA/D変換器202,203の出力値を読み取ることで、第1の温度センサ111の測定値Ttと第2の温度センサ112の測定値Taを取得する。ステップS507において、コントローラ201は、係数値保持部212に保持されている係数値をRt/Raとして用いて、(3)式により深部体温値Tbを算出する。そして、ステップS508において、コントローラ201は、ステップS507で算出された深部体温値Tb、すなわち体温測定結果をその時の測定時刻と関連付けて測定結果保持部211に格納する。その後、処理はステップS501に戻る。
なお、ユーザによるキャリブレーションのし忘れ等を防止するために、測定ユニット11にLEDを設け、キャリブレーションの実行を促すための報知を行うようにしてもよい。たとえば、係数値保持部212に係数値が保持されていない場合(例えば、係数値保持部212に、係数値としてあり得ない値である“0”が保持されている場合)には、LEDを点灯して、ステップS502〜S508を実行しないようにする。このような処理は、たとえば、ステップS501でNOと判定された場合に係数値が“0”か否かを判定し、“0”でなければS502へ処理を進め、“0”であれば、LEDを点灯して処理をステップS501へ戻すように構成することで実現できる。また、係数値が更新されてから所定時間が経過した場合に自動的に係数値保持部212を“0”として、定期的にキャリブレーションをユーザに行わせるようにしてもよい。
以上のようにしてメモリ206の測定結果保持部211に保持された測定結果は、無線通信部204を介して外部装置により読み出すことができる。そのような外部装置としては、たとえば、携帯電話、スマートフォン、携帯端末、パーソナルコンピュータ等、無線通信部204に対応した通信インターフェースを備える電子機器であればよい。また、近距離無線通信としては、ブルートゥース、赤外線通信等が挙げられる。更に、無線通信に限られず、有線による通信形態であってもよい。
6.熱流式体温計の実験結果
図6は、本発明の一実施例である熱流式体温計10の実施例による体温測定結果を示す図である。ほぼ5日間にわたり連続測定を行った結果をグラフにしたものである。上述したキャリブレーション処理は、連続した体温測定の最初に一度実行したのみである(マーク601)。キャリブレーション時の腋下温度は35.55度、第1の温度センサ111による測定値Tt=34.72度、第2の温度センサ112による測定値Ta=29.75度であり、算出された係数値(Rt/Ra)は0.168であった。なお、この実施例では、第1の温度センサ111と第2の温度センサ112としてサーミスタが用いられている。得られた係数値を用いて体温を算出してプロットしたものがグラフ610である。更に、図6では、いくつかのタイミングで腋下温度の測定を行った結果がプロットされている(マーク602〜606)。熱流式体温計10による体温の測定結果を示すグラフ610と、腋下体温の測定結果(マーク602〜606)からわかるように、熱流式体温計10による体温の測定結果は実際の深部体温(腋下体温)に精度よく追従していることが確認できた。
[他の実施形態]
上記第1実施形態では、測定ユニット11が備える制御回路が係数値を保持して体温データを算出し保持する構成を示したが、これに限られるものではない。測定ユニット11が持つ機能を制限し、熱流式体温計10とは別体の外部装置側で体温の測定値を算出し、保持するようにした体温計としてもよい。この場合、本実施形態の体温計は熱流式体温計10と外部装置300により構成されたシステムとなり、熱流式体温計10と外部装置300は通信可能に接続される。
以下、図7(a)と図8を用いて、そのようなシステムの一例と動作を説明する。たとえば、図7(a)に示されるように、測定ユニット11の回路基板200には、通信部221、CPU222、メモリ223が搭載されている。上述したように、測定ユニット11を用いた体温計測の開始に先立ってキャリブレーションを行う必要がある。本実施形態では、使用者が別途電子体温計などで測定した体温(例えば、腋下で測定された体温)を外部装置300に入力することでキャリブレーション(ステップS815〜S819、S804〜S805により後述する)が実行されるので、まずこの処理を行うものとする。また、このキャリブレーション処理は、測定ユニット11を用いた測定期間中、随時実行されることにより、測定精度を維持することができる。以下、測定ユニット11と外部装置300の処理について図8のフローチャートを参照してより詳細に説明する。
CPU222は通信部221を介して外部装置300から温度測定の指示を受信すると(ステップS801)、第1の温度センサ111および第2の温度センサ112による測定値を取得する(ステップS802)。そして、取得した測定値を、メモリ223に記憶されている係数値224とともに外部装置300へ送信する(ステップS803)。外部装置300では、CPU302が、時計304を参照することにより所定の時間間隔で、温度測定の指示を通信部301を介して測定ユニット11へ送信する(ステップS811,S812)。CPU302は、この温度測定の指示に応じて通信部301を介して測定ユニット11から測定値と係数値を受信すると(ステップS813)、上述した式(3)により深部温度Tbを算出する(ステップS814)。そして、CPU302は、算出した深部温度Tbを体温測定値として、時計304から提供される時刻と関連付けてメモリ305の測定結果保持部306に格納する(ステップS814)。
外部装置300は、入力部303を介して体温データが入力されるとキャリブレーションを開始する(ステップS815)。CPU302は、体温データの入力に応じて、測定ユニット11へ、通信部301を介して温度測定を指示する(ステップS816)。CPU302は、この指示に応じて測定ユニット11から測定値を受信すると(このとき受信される係数値は無視する)、入力された体温データ、受信した測定値を上述した式(2)に代入して比例係数(Rt/Ra)を算出する(ステップS817、S818)。CPU302はこうして算出された新たな係数値を、係数値更新の指示とともに通信部301を介して測定ユニット11へ送信する(ステップS819)。測定ユニット11では、CPU222が通信部221を介して係数値を受信すると(ステップS804)、これを用いてメモリ223の係数値224を更新する(ステップS805)。
なお、ユーザによるキャリブレーションのし忘れ等を防止するために、外部装置300がキャリブレーションの実行を促すための報知を行うようにしてもよい。たとえば、測定ユニット11が、メモリ223に係数値が保持されていない場合(例えば、係数値224が係数値としてあり得ない値である“0”となっている場合)に、外部装置300に対してキャリブレーション要求を行う。外部装置300は、このキャリブレーション要求を受信すると、その旨を通知する表示を行い、ステップS815〜S819を実行するようにする。このような処理は、たとえば、ステップS811の前にキャリブレーション要求の受信が有ったか否かを判定し、キャリブレーション要求が有った場合には処理をステップS815へ、無かった場合には処理をステップS811へ進めるように構成することで実現できる。また、外部装置300において、キャリブレーション処理を実行してから所定時間が経過した場合に、キャリブレーションの指示を表示し、ステップS815〜S819の処理のみを実行するようにして、定期的にキャリブレーションをユーザに行わせるようにしてもよい。
また、測定ユニット11と外部装置300とで体温計システムを構成する場合、係数値(Rt/Ra)は外部装置300が保持、管理するようにしてもよい。以下、図7(b)と図9を参照して、そのようなシステムの構成の一例と動作を説明する。
図7(b)の構成によれば、係数値を測定ユニット11に通知することが不要となる。すなわち、CPU222は通信部221を介して外部装置300から温度測定の指示を受信すると(ステップS901)、第1の温度センサ111および第2の温度センサ112による測定値を取得する(ステップS902)。そして、取得した測定値を、メモリ223に記憶されているID225とともに外部装置300へ送信する(ステップS903)。ここでID225は、各測定ユニットに固有の値であるとする。外部装置300において、CPU302は、測定時刻において温度測定の指示を送信する(ステップS911、S912)。CPU302は、送信した温度測定の指示に応じて通信部301を介して測定ユニット11から測定値Ta,TtとIDを受信する(ステップS913)。そして、CPU302は、受信したIDに対応する係数値(Rt/Ra)を係数値テーブル308から取得し(ステップS914)、上述した式(3)により深部温度Tbを算出する(ステップS915)。そして、CPU302は、算出した深部温度Tbを体温測定値として、時計304から提供される時刻と関連付けてメモリ305の測定結果保持部306に格納する(ステップS915)。
外部装置300は、入力部303を介して体温データが入力されるとキャリブレーションを開始する。CPU302は、体温データの入力に応じて、測定ユニット11へ、通信部301を介して温度測定を指示する(ステップS916、S917)。CPU302は、この指示に応じて測定ユニット11から測定値とIDを受信すると(ステップS918)、入力された体温データをTbとし、受信した測定値Ta,Ttを上述した式(2)に代入して比例係数(Rt/Ra)を算出し、これを新たな係数値とする(ステップS919)。そしてCPU302は、この新たな係数値と受信したIDにより係数値テーブル308を更新する(ステップS910)。
以上、図7(b)により説明したシステムにおいても、一種類の熱抵抗体と一組の温度センサにより熱流式体温計を構成することができる。なお、図7(a)により上述した実施形態と同様、ユーザによるキャリブレーションのし忘れ等を防止するために、外部装置300がキャリブレーションの実行を促すための報知を行うようにしてもよい。たとえば、外部装置300が、測定ユニット11から受信したIDが係数値テーブル308において未登録であった場合、もしくはそのIDに対応する係数値が保持されていない場合(例えば、係数値としてあり得ない値である“0”となっている場合)に、外部装置300はキャリブレーションの実行を指示する表示を行い、ステップS916〜S920を実行するようにする。このような係数値の確認とキャリブレーションは、たとえば、外部装置300の電源投入時にIDを取得する処理を追加して実行したり、及び/または、ステップS913でIDを取得した際に実行したりすればよい。また、外部装置300において、各ID毎にキャリブレーション処理を実行してからの時間を管理し、所定時間が経過したIDに対応する係数値を“0”として、該当するIDの測定ユニット11を用いる場合にキャリブレーションをユーザに行わせるようにしてもよい。
なお、通信部221と通信部301による通信には、近距離無線通信(たとえば、ブルートゥース、赤外線通信、RFIDなど)、無線LAN、有線通信等、種々の形態の通信を用いることができる。また、図示を省略したが、CPU302の制御下で、測定結果保持部306に保持されたデータを用いて種々の表示を行うことができる。たとえば、図6で上述したようなグラフ表示が可能である。
上記各実施形態では、熱抵抗体113の材質として、非発泡性の素材であるポリアセタールを用いることとしたが、本発明はこれに限定されず、熱伝導率が同程度の材質であれば、他の材質を用いてもよい。例えば、PC(ポリカーボネート:熱伝導率=0.193W/mK)、PP(ポリプロピレン:熱伝導率=0.117W/mK)、PET(ポリエチレンテレフタレート:熱伝導率=0.152W/mK)、PMMA(ポリメチルメタクリレート:熱伝導率=0.167〜0.251W/mK)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体:熱伝導率=0.193〜0.360W/mK)等が挙げられる。また、上記実施形態では、均一化部材114や熱伝導部材115の材質として、アルミニウムを用いることとしたが、本発明はこれに限定されず、熱伝導率が熱抵抗体113よりも大きい材質であれば、他の材質を用いてもよい。
また、体温データを提供する外部装置としては、体温の計測結果を近距離無線通信により送信する機能を備えた電子体温計が挙げられる。あるいは、近距離無線の機能を有する電子機器等において専用のアプリケーションを稼働させ、測定された体温をキー入力し、これを近距離無線通信により熱流式体温計10に送信するようにしてもよい。
10…熱流式体温計、11…測定ユニット、12…断熱部材、13…固定部材、14…装着ユニット、111…第1の温度センサ、112…第2の温度センサ、113…熱抵抗体、114…均一化部材、115…熱伝導部材、200…回路基板

Claims (6)

  1. 被検体の体表面の適所に接触させることで、該被検体の深部体温を測定する体温計であって、
    前記体表面に接触する側の面に第1の温度センサが配され、前記体表面に接触する側の面と対向する側の面に第2の温度センサが配された熱抵抗体と、
    前記深部体温と前記第1の温度センサにより測定された温度との差と、前記第1および第2の温度センサにより測定された温度の差とが比例関係にあるとして、前記第1および第2の温度センサにより測定された温度から前記深部体温を算出する算出手段と、
    体温の測定値が入力されると、該入力された測定値を深部体温と仮定し、前記第1および第2の温度センサにより測定された温度を用いることで前記比例関係における比例係数を更新する更新手段と、を備えることを特徴とする体温計。
  2. 時刻を計測する計時手段と、
    前記算出手段で算出された前記深部体温を、前記計時手段で計時された時刻と関連付けて記憶する記憶手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の体温計。
  3. 前記更新手段は、前記体温の測定値が入力されたことに応じて、その時点において前記第1および第2の温度センサにより測定された温度値を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の体温計。
  4. 外部装置と近距離無線通信を行う通信手段を更に備え、
    前記更新手段は、前記通信手段を介して前記体温の測定値を入力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の体温計。
  5. 前記熱抵抗体を有する測定ユニットと、前記算出手段と前記更新手段を備える外部装置とが別体で構成され、前記測定ユニットと前記外部装置が通信可能に接続されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の体温計。
  6. 被検体の体表面の適所に接触させることで、該被検体の深部体温を測定する体温計の制御方法であって、
    前記体表面に接触する側の面に第1の温度センサが配され、前記体表面に接触する側の面と対向する側の面に第2の温度センサが配された熱抵抗体を用いて、前記第1および第2の温度センサから温度を取得する取得工程と、
    前記深部体温と前記第1の温度センサにより取得された温度との差と、前記第1および第2の温度センサにより取得された温度の差とが比例関係にあるとして、前記第1および第2の温度センサにより測定された温度から前記深部体温を算出する算出工程と、
    体温の測定値が入力されると、該入力された測定値を深部体温と仮定し、前記第1および第2の温度センサにより測定された温度を用いることで前記比例関係における比例係数を更新する更新工程と、を有することを特徴とする体温計の制御方法。
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