JP2013190140A - プレートフィンの製造方法、プレートフィン及び熱交換器 - Google Patents

プレートフィンの製造方法、プレートフィン及び熱交換器 Download PDF

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威 片木
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Abstract

【課題】プレートフィンに対する塗装を、製品の歩留まりを高めつつ簡易な設備により行なえるようにする。
【解決手段】切起こし部41bを備えるプレートフィン41を、塗料中に浸漬してディッピング塗装を行なった後、特に切起こし部41b周辺に付着した余分な塗料をエアブローによって吹き飛ばす。エアブローを行なうエアノズル81,83は、プレートフィン41に対し表裏両面に対応して配置し、この各エアノズル81,83は、プレートフィン41の送り方向Dに沿って互いにずらすとともに、吐出方向を互いに逆方向とする。
【選択図】図10

Description

本発明は、プレートフィン型熱交換器におけるプレートフィンの製造方法、プレートフィン及び熱交換器に関する。
プレートフィン型熱交換器は、複数のプレートフィンを所定間隔おいて積層してこれら各プレートフィンに形成した貫通孔に熱媒体チューブを挿入固定して構成される。
そして、複数のプレートフィン相互間の流路に第1の熱交換媒体(例えば高温のガス)を流通させる一方、熱媒体チューブに第2の熱交換媒体(例えば低温の冷却水)を流通させて、これら各熱交換媒体相互間で熱交換を行う(特許文献1参照)。
このようなプレートフィン型熱交換器におけるプレートフィンは、腐食を防ぐなどの目的で塗装を施すことがあり、その塗装方法としては、プレートフィンの形状にプレス成形する前のロール状の素材に対し、ロールコーティングにより実施している(特許文献2参照)。
特開2007−255732号公報 特開昭60−117098号公報
ところが、ロールコーティングによる塗装方法は、大掛かりな設備が必要であるため設備コストの上昇を招く上、ロール状の素材を設備にセットする際に、ロールから引き出した素材の端部から例えば40m程度が塗装できず無駄が生じることになって製品の歩留まりの低下を招く。
そこで、本発明は、プレートフィンに対する塗装を、製品の歩留まりを高めつつ簡易な設備により行なえるようにすることを目的としている。
本発明は、熱媒体が流れる熱媒体チューブに取り付けられて熱交換器を構成するプレートフィンに切起こし部を形成し、この切起こし部を備えたプレートフィンを、塗料中に浸漬して行うディッピング塗装法により塗装した後、前記プレートフィンに付着した余分の塗料をエアブローによって除去することを特徴とする。
また、本発明は、熱媒体が流れる熱媒体チューブに取り付けられて熱交換器を構成し、かつ切起こし部を備えるプレートフィンを、塗料中に浸漬して行うディッピング塗装法により塗装する塗装工程と、前記塗装の後に、前記プレートフィンを一定時間吊るす吊るし工程と、前記吊るした状態での前記プレートフィンの上部を、エアブローによるエア吐出部に対するプレートフィンの相対移動方向前方側として、前記プレートフィンを前記エア吐出部に対して相対移動させつつプレートフィンにエアを吹き付けるエアブロー工程と、前記エアブローを行った後に、前記吊るし工程での吊るし状態とは上下を逆にして前記プレートフィンを吊るすエアブロー後吊るし工程と、前記エアブロー後の吊るし作業を行った後の前記プレートフィンを乾燥させる乾燥工程とを備えることを特徴とする。
さらに、本発明は、熱媒体が流れる熱媒体チューブに取り付けられて熱交換器を構成し、かつ切起こし部を備えるプレートフィンであって、塗料中に浸漬して行うディッピング塗装法により塗装された状態の前記切起こし部を備えたプレートフィンが、該プレートフィンに付着した余分の塗料をエアブローによって除去してあることを特徴とする。
また、このようなプレートフィンを備える熱交換器としても本発明は成立する。
本発明によれば、切起こし部を備えるプレートフィンを、塗料中に浸漬して行うディッピング塗装法により塗装を実施したとしても、ディッピング塗装法により塗装した後に、プレートフィンに付着した余分の塗料をエアブローによって除去することで、切起こし部によって形成される凹凸部に入り込んだ塗料を除去でき、切起こし部を備えるプレートフィンに対して均一な塗装処理を行うことができる。また、ディッピング塗装を行うことで、ロールコーティング法のような、大掛かりな設備が不要であるうえ、ロールから引き出した素材の端部から所定長さが塗装できずに無駄が生じることも回避でき、設備コストの低減及び歩留まりの向上に寄与することができる。
また、本発明によれば、プレートフィンをディッピング塗装後に吊るした状態で下部に余分な塗料が溜まる側を、エアブロー時でのエア吐出部との相対移動方向の後方側に配置することで、この余分な塗料をプレートフィンからより効率よく分離することができる。また、エアブロー後に、吊るし工程での吊るし状態とは上下を逆にしてプレートフィンを吊るすことで、上部側となった余分な塗料が重力によって徐々に下方に流れ落ちてプレートフィンのほぼ全域に広がり、塗料の塊となることを抑制できる。
また、本発明によれば、切起こし部を備えたプレートフィンが、ディッピング塗装法により塗装されて余分に付着した塗料をエアブローによって除去してあるので、熱交換器に使用するプレートフィンとして製品の信頼性が向上する。
さらに、本発明によれば、ディッピング塗装法により塗装されて余分に付着した塗料をエアブローによって除去したプレートフィンを熱交換器に使用することで、ガスなどの熱交換媒体の流通が効率よくなされ、熱交換効率が向上する。
本発明の一実施形態のプレートフィンが適用されるガスクーラを備える圧縮機の全体構成図である。 図1のガスクーラの断面図である。 (a)は図2の左側面図、(b)は図2のA−A断面図である。 図1のガスクーラに適用されるプレートフィンの一部を示す正面図である。 (a)は図4のB−B断面図、(b)は図4のC−C断面図である。 図1のプレートフィンをディッピング塗装している状態を示す断面図である。 図1のプレートフィンに対するディッピング塗装後の作業工程図で、(a)はディッピング塗装後のプレートフィンを吊り下げた状態、(b)は吊り下げた状態から90度回転させた状態、(c)は90度回転させた状態からエアブローを行なう状態を、それぞれ示す。 図7に続く作業工程図で、(a)はエアブロー後に仮置きした状態、(b)は仮置き状態に対して上下を逆にして吊り下げた状態を、それぞれ示す。 図8(b)の吊り下げた状態のプレートフィンを乾燥炉のラックに保持させている状態を示す正面図である。 (a)は図7(c)に示したエアブロー装置のより具体化した構造を示す平面図、(b)は(a)の左側面図を反時計方向に90度回転させた状態を示す正面図である。 図10のエアノズルにおけるエア吐出口の拡大した正面図である。 図10(b)のエアノズルにおけるホース部を下方に曲げてそのエア吐出口を斜め下方に向けた状態を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
本実施形態のプレートフィン型熱交換器は、図1に示すような圧縮機(ターボコンプレッサ)1に適用されている。この圧縮機1は、圧縮機本体3と、圧縮機本体3によって回転するインペラ5,7,9と、各インペラ5,7,9によって順次圧縮した空気をそれぞれ冷却するガスクーラ11,13,15とを主として備えている。
圧縮機本体3は、電動機17により駆動軸19を介して回転する駆動歯車21と、駆動歯車21に噛合して回転する2つの従動歯車23,25とを備えている。一方の従動歯車23には、連結軸27,29を介してインペラ5,7がそれぞれ連結され、他方の従動歯車25には、連結軸31を介してインペラ9が連結されている。
したがって、電動機17の駆動によって圧縮機本体3が3つのインペラ5,7,9をそれぞれ回転させることになる。これら3つのインペラ5,7,9はそれぞれハウジング6,8,10内に回転可能に収容され、インペラ5,7,9の回転によって、ハウジング6,8,10内に取り込んだ空気を圧縮してハウジング6,8,10外に排出する。
ここで、インペラ5は吸入フィルタ33を通して空気Aを取り込み、このインペラ5が取り込んだ空気は、ガスクーラ11→インペラ7→ガスクーラ13→インペラ9→ガスクーラ15の順に流れる。また、3つのガスクーラ11,13,15には、その各冷却水入口11a,13a,15aから冷却水Wがそれぞれ供給され、前記した空気と熱交換を行った後、各冷却水出口11b,13b,15bから外部に排出される。
すなわち、本実施形態の圧縮機1では、まず、最上流のインペラ5によって圧縮されて温度上昇した空気が、第1インタクーラとなるガスクーラ11で冷却される。このガスクーラ11で冷却された空気は、その下流に位置するインペラ7によってさらに圧縮されて温度上昇し、第2インタクーラとなるガスクーラ13で冷却される。そして、このガスクーラ13で冷却された空気は、最下流に位置するインペラ9によってさらに圧縮されて温度上昇し、アフタクーラとなるガスクーラ15で冷却されてから、レシーバタンク35に貯留される。
次に、ガスクーラ11,13,15の詳細な構造について、図2に示したガスクーラ37を用いて説明する。
ガスクーラ37は、熱媒体としての冷却水が流れる熱媒体チューブである多数の導管39が、図4に示すプレートフィン41に形成してある貫通孔としての嵌合孔41aに挿入固定されている。プレートフィン41は、図2では省略しているが、導管39の流路方向(図2中で左右方向)に沿って複数積層して配置され、各プレートフィン41相互間には空気流路となる隙間を形成している。また、このプレートフィン41の嵌合孔41a相互間には、複数の切起こし部41bをブリッジ状に形成してあり、切起こし部41bにより空気の流れを整流している。
切起こし部41bは、図5(a),(b)に示すように、図4中で紙面裏側から紙面表側に向けて突出するようにして切起こしてある。この切起こし部41bは、その一般面41b1から上記突出方向に傾斜状態で立ち上がる一対の脚部41b2と、この一対の脚部41b2の先端同士を接続する、前記一般面41b1とほぼ平行な突出端面41b3とを備えている。このような切起こし部41bを形成することによって、一般面41b1と、脚部41b2及び突出端面41b3との間に、空気が流通する空気流通孔41cが貫通して形成される。
また、図4のプレートフィン41は、導管39を嵌合する嵌合孔41aと複数の切起こし部41bとが、図4中で左右方向に交互に配置されており、この左右方向に交互に配置した嵌合孔41aと複数の切起こし部41bとからなる部分を、図4中で上下方向に4列(L1,L2,L3,L4)設けている。
上記4列(L1,L2,L3,L4)の互いに隣接する部分相互間では、嵌合孔41aを図4中で左右方向にずらして配置している。すなわち、嵌合孔41aは、図4中で上下方向に沿って千鳥状に配置していることになり、図4中で左右方向に並ぶ嵌合孔41a相互間にある複数の切起こし部41bも同様に、図4中で上下方向に沿って千鳥状に配置していることになる。
また、上記4列(L1,L2,L3,L4)の互いに隣接する相互間には、図5(b)に示すような断面が山形状の尾根部41dを、図4中で左右方向に延長して形成している。
嵌合孔41aの周囲には、例えばバーリング加工によって導管39の流路方向(図4では紙面手前側)に突出する筒部41eを形成してある。この筒部41eは、隣接するプレートフィン41との間の隙間(空気流路)を形成するためのスペーサとして機能するとともに、導管39との熱伝達部としても機能する。
これら多数の導管39と多数のプレートフィン41とによって、図2に示す熱授受ニット43を構成している。熱授受ニット43はハウジングを構成する胴筒部45内に格納してあり、胴筒部45の両端には管板47,49を設けている。管板47,49の外側には、それぞれ液室51,53が形成され、一方の液室51には導管39の一端が開口し、他方の液室53には導管39の他端が開口している。
また、液室51は、図3(a)に示す仕切板55によって2つの分室51a,51bに仕切られ、一方の分室51aには、図1に示した冷却水入口11a(13a,15a)が連通形成され、他方の分室51bには、図1に示した冷却水出口11b(13b,15b)が連通形成される。すなわち、冷却水入口11a(13a,15a)から分室51aに流入した冷却水は、分室51aに対応する位置にある導管39を通って反対側の液室53に流入する。液室53に流入した冷却水は、液室53で反転してから分室51bに対応する位置にある導管39を通って分室51bに流入し、冷却水出口11b(13b,15b)から外部に流出する。
胴筒部45の内部は、気密に形成されていて図3(b)に示す仕切板57によって軸心に沿って空気流動室59が形成されるよう仕切られている。仕切られた他方(図3(b)中で右側)は、図2に示す仕切板61 により、さらに軸心方向(図2中で左右方向)に沿って2つの空気流入室63,65に分割されている。一方の空気流入室63には空気流入口67が設けられ、他方の空気流入室65には空気流出口69が設けられている。
そして、図3(b)のように空気流入口67より空気流入室63に流入した空気が、空気流入室63から熱授受ユニット43の図2中で左半分を図2の紙面に対して垂直方向奥側に向けて流れ、図3(b)に示す空気流動室59に至る。その後空気は、空気流動室59を図2中で右方向に流れ、熱授受ユニット43の図2中で右半分を紙面手前に向けて流れてから空気流入室65に至り、空気流出口69を経て外部に流出する。
これにより、導管39を流通する冷却水によって熱授受ユニット43が冷却され、該熱授受ユニット43を空気が流通することで冷却され、冷却された空気が上記したように空気流出口69より流出することになる。
このようなガスクーラ37(ガスクーラ11,13,15)に使用している図4に示すプレートフィン41は、長尺の部材であるロール状とした銅よりなる薄板の素材を、規定の大きさにプレス成形して切断する。その際、嵌合孔41aや切起こし部41bなども同時または別工程で成形加工する。この際プレートフィン41を、アルミニウムや鉄に比較して熱伝導率の高い銅製とすることで、熱交換器1における熱交換効率を高めている。
そして、この成形後の成形体を、ディップ槽に満たした塗料中に浸漬させてディッピング塗装する。すなわち、本実施形態では、プレートフィン41の素材となる長尺の部材を、規定の大きさでかつ導管39が挿入固定される嵌合孔41aを形成した成形体に成形加工し、この成形体に塗装を施してプレートフィン41としている。
これにより、成形加工後の成形体の切断面や導管39を取り付ける嵌合孔41aの内周面及び切起こし部41bの端面も塗装可能となり、塗装によるプレートフィン41の腐食抑制効果をより確実に得ることができ、圧縮機1の性能及び信頼性を高めることができる。
このような腐食抑制効果は、本実施形態の圧縮機1を使用するにあたり、高温化した圧縮空気をガスクーラ11,13,15で冷却する際にドレンが排出されて腐食が発生しやすく、特に空気に異物が混入するなど周囲の使用環境が悪い場合には有効である。腐食が発生した場合には、その下流側のインペラに腐食片が付着して動作不良を起こす恐れがあり、ガスクーラ11,13のそれぞれ下流側に位置するインペラ7,9を保護する意味でも有効である。
成形後の成形体に対する塗装の前には、成形体に対し、アルカリ脱脂などにより油脂を除去してから、水による洗浄を実施する。洗浄後はエアガンなどの使用によるエアブローによって成形体の表面に付着した水滴を除去する。
成形体に対する塗装作業は、図6に示すように、ディップ槽である塗料容器71に満たした塗料73中に成形体(プレートフィン41)を、長手方向(図4では左右方向に相当)を上下方向として浸漬する。このときプレートフィン41は、その嵌合孔41aに支持棒75が挿入されて支持され、支持棒75は支持アーム77によって支持されている。塗料73としては、エマルジョン塗料(例えば、アクリル変性エポキシ樹脂塗料(コスマー9105:関西ペイント株式会社))を使用する。このエマルジョン塗料は、原液1に対して水を例えば0.25とする。また、浸漬時間は例えば30秒以上とする。
支持アーム77は、上部に位置して水平方向に延びる掴み部77aと、掴み部77aの両端から下方に延びる連結部77bと、連結部77bの下端から互いに接近する水平方向に延び、支持棒75の端部の凹部に挿入される支持部77cとを備えている。
そして、作業者が掴み部77aを掴み、プレートフィン41を図5中で上下左右あるいは前後に移動させることで、プレートフィン41の嵌合孔41aの内周面や切起こし部41bの切断面などにも塗料を入り込ませ、外部に露出する部分の全域に塗料を付着させる。このとき、支持棒75の外径は、プレートフィン41の嵌合孔41aの内径より充分小さく設定する。これにより、プレートフィン41を図6中で上下あるいは前後に移動させたときに、支持棒75が嵌合孔41a内をその直径方向に相対移動するので、嵌合孔41aの内周面の全域に塗料を付着させることができる。
塗料を付着させた後は、プレートフィン41を塗料容器71から取り出し、支持アーム77に吊り下げたまま3分程度置くことで、余分に付着している塗料を塗料容器71に充分滴下させる。
このように吊るし置きをすることで、図7(a)に示すように、長方形状のプレートフィン41の長手方向下端の短辺部に、余分な塗料73aが溜まることなる。その後は、すべてのプレートフィン41を支持アーム77から外し、図7(a)の状態から図7(a)中で反時計方向に90度回転させて図7(b)に示すように横置きとする。横置きとすることで、今度は、長方形状のプレートフィン41の長手方向に沿う下部側の長辺部に、余分な塗料73bが溜まることなる。
そして、この横置き状態で、プレートフィン41の特に切起こし部41bや筒部41eなどの凹凸部周辺に付着している余分な塗料を除去するために、図7(c)に平面図として示すエアブロー装置79を用いて1枚ずつエアブローを実施する。
図7(c)に示すエアブロー装置79は、一対のエアノズル81,83を備えている。一対のエアノズル81,83は、支持枠85のワーク送り方向(図7(c)の矢印Dで示す方向)である図7(c)中で左側端部に設置している。
ここで、ワークであるプレートフィン41は、図7(c)中で上部側に切起こし部41bの突出端部41b3が突出した状態とし、この突出端部41b3を有する凸部側を表面とし、それと反対の図7(c)中で下部側の凹部側を裏面とする。
一対のエアノズル81,83のうち、表面にエアを吹き付けるエアノズル81は、そのエア吐出部となるエア吐出口81aがプレートフィン41の送り方向Dと対向するようにプレートフィン41に対して傾斜している。それとは逆に、裏面にエアを吹き付けるエアノズル83は、そのエア吐出部となるエア吐出口83aがプレートフィン41の送り方向D側を向くようにプレートフィン41に対して傾斜している。つまり、エアノズル81のエア吐出口81aとエアノズル83のエア吐出口83aとは互いに逆方向にエアを吐出するように構成している。
また、上記した一対のエアノズル81,83は、プレートフィン41の送り方向D、すなわちプレートフィン41とエアノズル81,83との相対移動方向に沿って互いにずれた位置に配置してある。このため、エアノズル81のエア吐出口81aとエアノズル83のエア吐出口83aとは、プレートフィン41に対するエア吹き付け位置が送り方向Dに沿ってずれている。すなわち、エアノズル81で先にプレートフィン41の表面にエアを吹き付けてから、エアノズル83でプレートフィン41の裏面にエアを吹き付けることになる。
このとき、エア吐出口81aの先端とエア吐出口83aの先端とは、図7(c)で示す平面視でプレートフィン41の厚さ(筒部41eや切起こし部41bを含む最大厚さ)を超える距離(間隔)を隔てた状態となっている。
上記図7(c)に示すエアブロー装置79において、プレートフィン41を作業者がその送り方向前後両端部の上部を手で掴んだ状態で、エア吐出口81aとエア吐出口83aとの間を、矢印Dで示す方向に移動させる。このとき、各エア吐出口81a,83aからエアを吐出してプレートフィン41の表裏両面に吹き付け、ディッピング塗装によって付着した、特に切起こし部41bや筒部41eなどの凹凸部周辺に付着している余分の塗料を、吹き飛ばして除去する。
ここで、プレートフィン41に対しディッピング塗装により塗布した塗料は、切起こし部41bの突出端部41b3を備える凸部側の表面に余分な塗料が付着しやすく、このため、凸部側の表面に対して先にエアノズル81を用いてエアブローすることで、余分な塗料を効率よく吹き飛ばすことができる。このとき、エアノズル81のエア吐出口81aからは、送り方向Dに対向するようにして吐出しているので、余分な塗料をより効率よく吹き飛ばすことができる。
また、一対のエアノズル81,83を、プレートフィン41の送り方向Dに沿って互いにずれた位置として、エア吐出口81a,83aからのプレートフィン41に対する吹き付け位置を送り方向Dに沿って異ならせることで、各吐出口81a,83aから吐出したエア同士が互いに干渉しにくくなり、エアによる塗料の除去効果が高まる。つまり、エア吐出口81aからのエアは送り方向Dと反対方向に流れ、エア吐出口83aからのエアは送り方向Dと同方向に流れるので、これら各エアの流れの相互干渉を抑えることができる。
また、図7(c)のエアブロー時に、図7(b)に示したような余分に溜まった塗料73aを送り方向Dの後方側に配置することで、この各余分な塗料73aをプレートフィン41からより効果的に分離することができる。この際、図7(b)の横置きにしたときの下部に溜まった余分塗料73bもプレートフィン41からより効果的に分離することができる。
このようにしてプレートフィン41の表裏両面をエアブローした後は、図8(a)のように、エアブロー前の図7(a)と同様の上下位置関係となるように仮置きする。すなわち、この仮置き状態のプレートフィン41は、上下方向が長手方向であり、かつ図7(a)で余分な塗料73aが溜まった側が上下方向の下方となるようにする。これによって、図7(a)での余分な塗料73aと同様に、エアブロー後においても、余分な塗料73aよりは少量の余分な塗料73cが下部に溜まることになる。
次に、図8(b)のように、プレートフィン41を図8(a)とは上下を逆にして図9に示す保持具87に1枚ずつ別々に吊り下げる。保持具87で吊り下げた状態のプレートフィン41は、エアブロー後の余分な塗料73cが溜まった側が上部に位置するので、この余分な塗料73cが重力によって徐々に下方に流れ落ちてプレートフィン41のほぼ全域に広がることで、塗料の塊となることを抑制できる。
図9に示す保持具87は、長方形状のフレーム87aの下部に位置してプレートフィン41の嵌合孔41aに挿入して支持するフック87bと、フレーム87aの上部に位置し、乾燥炉のラック89に保持させるアーム87cとを備えている。
このようにして乾燥炉のラック89に保持具87を介して吊り下げたプレートフィン41は、図示しない乾燥炉に投入して乾燥させて焼付け塗装を実施する。焼付け塗装では、例えば190℃の温度で10分間行なう。
図10は、図7(c)に示したエアブロー装置79のより具体化した構造を示す。ここでの支持枠85は、プレートフィン41の送り方向Dに長い長方形状の底壁85aと、この底壁85aの両側縁から垂直に立ち上がる一対の側壁85b,85cとを備えている。底壁85a及び側壁85b,85cの長手方向(送り方向D)の長さは、プレートフィン41の同方向の長さより充分長く形成している。
そして、各側壁85b,85cの送り方向Dの前端部に各エアノズル81,83を、取付具91,93を介してそれぞれ取り付けている。各エアノズル81,83は、取付具91,93とエア吐出口81a,83aとの間のホース部81b,83bが、可撓性を有し、かつ曲げたときにその曲げ状態を維持できるようなフレキシブルホースで構成している。したがって、ホース部81b,83bを適宜曲げることによって、エア吐出口81a,83aを必要とする方向に自由に向けることができる。
また、一対のエアノズル81,83は、図10(b)に示すように、図4に示したプレートフィン41の4列(L1,L2,L3,L4)に対応して、それぞれ上下方向に4つずつ全部で8つ設置している。エアノズル81,83のそれぞれのエア吐出口81a,83aは、図11に示すように、図4の各列L1,L2,L3,L4の上下方向長さに合わせて細長く形成してあり、その長手方向に沿って複数のエア吐出孔81c,83cを形成している。
したがって、本実施形態では、図10のエアブロー装置79を使用することで、プレートフィン41の各列L1,L2,L3,L4に対して同時にエアブローを直接実施することができ、ディッピング塗装によって付着した余分の塗料を、各列L1,L2,L3,L4毎により確実に除去することができる。
なお、図10(b)では、ホース部81b,83bを水平方向としているが、図12に示すように、下方に曲げてエア吐出口81a,83aを斜め下方に向けてエアを吐出するようにしてもよい。この場合、エア吐出口81a,83aの図10(a)の平面視での向きはそのままとする。このとき吐出したエアは、プレートフィン41の送り方向Dと交差する側の一方の縁部側となる図12中の上部の縁部側から他方の縁部側となる下方の縁部側に向けて斜めに流れることになる。
この場合、上下方向にそれぞれ4つあるエアノズル81,83のうち、最下部のエアノズル81,83を特に使用しなくても、最下部の列L4に対し上部各3つのエアノズル81,83によってエアを流すことができる。
なお、図12では、図10(b)よりもプレートフィン41を支持枠85に対して下方に位置させる必要があるので、図10(b)の底壁85aは不要であり、側壁85b,85cの下端から外側に突出する支持壁部85d,85eを設けるなどして、側壁85b,85cの直立状態を維持する必要がある。図10(b)においても、底壁85aは特になくてもよく、図12のように支持壁部85d,85eを設ける構造としてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、切起こし部41bを備えるプレートフィン41に対しディッピング塗装を実施した後に、プレートフィン41に付着した余分の塗料をエアブローによって除去するようにしている。この際、切起こし部41bや筒部41eによって形成される凹凸部周辺に入り込み付着した塗料を、エアブローによって確実に除去することができる。
プレートフィン41を、単にディッピング塗装しただけでは、塗料が切起こし部41bや筒部41eの凹凸部に入り込んで滞留するなど、均一な塗装処理が困難となる。特に、このような凹凸部周辺に塗料が滞留したままのプレートフィン41を熱交換器に採用した場合には、ガスなどの熱交換媒体の流通が妨げられ、熱交換効率の低下を招くことになる。
したがって、本実施形態のように、エアブローによってプレートフィン41に付着した余分の塗料を除去することで、熱交換器におけるガスなどの熱交換媒体の流通が効率よくなされ、熱交換効率が向上することになる。
また、本実施形態のように、ディッピング塗装を行うことで、ロールコーティング法のような大掛かりな設備が不要となって設備コストが低減するうえ、ロール状の素材をプレートフィン41の長さに切断してプレス加工したものをそのままディップ槽に浸漬すればよいので、無駄を省いて製品の歩留まりを向上させることができる。
11,13,15 ガスクーラ(熱交換器)
39 導管(熱媒体チューブ)
41 プレートフィン
41b プレートフィンの切起こし部
73 塗料
81a,83a エア吐出口(エア吐出部)
W 冷却水(熱媒体)

Claims (8)

  1. 熱媒体が流れる熱媒体チューブに取り付けられて熱交換器を構成するプレートフィンに切起こし部を形成し、この切起こし部を備えたプレートフィンを、塗料中に浸漬して行うディッピング塗装法により塗装した後、前記プレートフィンに付着した余分の塗料をエアブローによって除去することを特徴とするプレートフィンの製造方法。
  2. 前記プレートフィンに対するエアブローを、前記切起こし部の切起こした突出側の面から行なうことを特徴とする請求項1に記載のプレートフィンの製造方法。
  3. 前記プレートフィンと該プレートフィンに向けてエアを吹き付けるエア吐出部とを相対移動させつつ前記プレートフィンに対して両面からエアブローを行い、この両面に対するそれぞれの前記エア吐出部の位置が、前記相対移動方向に沿って互いにずれていることを特徴とする請求項1に記載のプレートフィンの製造方法。
  4. 前記プレートフィンの両面に対するそれぞれの前記エア吐出部のエア吐出方向を互いに逆方向とすることを特徴とする請求項3に記載のプレートフィンの製造方法。
  5. 前記プレートフィンと該プレートフィンに向けてエアを吹き付けるエア吐出部とを相対移動させつつ前記プレートフィンに対してエアブローを行い、このエアブローによるプレートフィンに対するエアの吐出方向を、前記相対移動方向と交差する側の一方の縁部側から他方の縁部側に向けることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプレートフィンの製造方法。
  6. 熱媒体が流れる熱媒体チューブに取り付けられて熱交換器を構成し、かつ切起こし部を備えるプレートフィンを、塗料中に浸漬して行うディッピング塗装法により塗装する塗装工程と、前記塗装の後に、前記プレートフィンを一定時間吊るす吊るし工程と、前記吊るした状態での前記プレートフィンの上部を、エアブローによるエア吐出部に対するプレートフィンの相対移動方向前方側として、前記プレートフィンを前記エア吐出部に対して相対移動させつつプレートフィンにエアを吹き付けるエアブロー工程と、前記エアブローを行った後に、前記吊るし工程での吊るし状態とは上下を逆にして前記プレートフィンを吊るすエアブロー後吊るし工程と、前記エアブロー後の吊るし作業を行った後の前記プレートフィンを乾燥させる乾燥工程とを備えることを特徴とするプレートフィンの製造方法。
  7. 熱媒体が流れる熱媒体チューブに取り付けられて熱交換器を構成し、かつ切起こし部を備えるプレートフィンであって、塗料中に浸漬して行うディッピング塗装法により塗装された状態の前記切起こし部を備えたプレートフィンが、該プレートフィンに付着した余分の塗料をエアブローによって除去してあることを特徴とする熱交換器のプレートフィン。
  8. 請求項7に記載のプレートフィンを備えることを特徴とする熱交換器。
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