JP2013189908A - ブローバイガス処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブローバイガスとともに吸気通路に戻されるオイルミストの量、特に、デポジットの原因となる小粒径のオイルミストの量を低減する。
【解決手段】ブローバイガス通路104のオイルセパレータ102の下流においてブローバイガス通路104から分岐し、オイルセパレータ102を通過したブローバイガスを内燃機関2の内部に再循環させるブローバイガス循環路106を設ける。ブローバイガス循環路106には、ブローバイガス通路104からブローバイガス循環路106にブローバイガスを取り込む循環ポンプ108を設置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のブローバイガスを吸気通路に戻して処理するブローバイガス処理装置に関し、特に、吸気通路にコンプレッサを備える過給機付き内燃機関に用いて好適なブローバイガス処理装置に関する。
車両用の内燃機関には、燃焼室からクランクケースに漏れ出たブローバイガスを吸気通路に戻して処理するブローバイガス処理装置が備えられている。過給機付き内燃機関の場合であれば、例えば特開2005−264759号公報に開示されているように、ブローバイガスは吸気通路におけるコンプレッサの上流に戻されるようになっている。
特開2005−264759号公報
ところで、クランクケース内で発生するオイルミストには、燃料の燃焼により生じたスートが含まれている。スートを含んだオイルミストはブローバイガスによってクランクケース内から持ち出され、ブローバイガスとともに吸気通路へと運ばれる。
従来のブローバイガス処理装置における問題の1つが、ブローバイバス中のオイルミストが原因で生じるデポジットの堆積である。この問題は、コンプレッサの上流にブローバイガスが戻される過給機付き内燃機関において特に顕著なものとなる。過給機付き内燃機関では、スートを含んだオイルミストがブローバイガスによってコンプレッサ内に持ち込まれる。コンプレッサ内は空気の圧縮に伴い高温になっているので、コンプレッサの内壁面、特に、ディフューザ面に付着したオイルは蒸発が進み、また、酸化劣化することによって粘着性が増加する。高粘度化したスート濃度の高いオイルは壁面から離れにくく、次第にそれが堆積していきデポジットとなる。コンプレッサ内に堆積したデポジットはコンプレッサの効率を低下させ、ひいては、内燃機関の燃費を低下させてしまう。
このような問題に対し、今日までに様々な解決策が提案されている。その解決策の1つが、ブローバイガスとともに吸気通路に戻されるオイルミストの量を減らすことである。
吸気通路に戻されるオイルミストの量を減らすための具体策としては、コンプレッサ内が高温になる高過給時に吸気通路へのブローバイガスの還流をカットすることが考えられる。これによれば、高温状態のコンプレッサ内にオイルミストが流入することは防ぐことができる。しかし、高過給時にブローバイガスの流れを止めてしまった場合、クランクケース内圧力の上昇によってオイルが噴き出るという別の問題が生じかねない。
別の具体策としては、オイルセパレータによってブローバイガス中のオイルを分離回収することが考えられる。ただし、内燃機関のる一般的なオイルセパレータで捕集できるのは大粒のオイルミストであるのに対し、デポジットの発生原因となるのは粒径の小さいオイルミストである。粒径が小さいオイルミストほどオイル分の蒸発が速いため、オイル中のスート濃度が高くなって壁面でスラッジ化しやすい。
小粒径のオイルミストをオイルセパレータによって捕集するためには、オイルセパレータの構造を小粒径のオイルミストに対応したものとするか、或いは、オイルセパレータ内のガスの流速を高めることの何れかである。しかし、小粒径のオイルミストを捕集可能なオイルセパレータはその前後におけるガスの圧力損失が高く、クランクケース内圧力の上昇を招いてしまう。つまり、内燃機関用、特に、過給機付き内燃機関用のオイルセパレータとしては不向きである。一方、ガスの流速を高めるのであれば、その実現の方法として、オイルセパレータに絞りを設ける方法と、ブローバイガスの流量を増やすことが考えられる。しかし、オイルセパレータに絞りを設けた場合には大きな圧力損失を生じさせることになり、ブローバイガスの流量を増やすと吸気通路に運ばれるオイルミストの量も増えてしまう。
以上述べた具体策を含めて、これまでのところ、クランクケース内圧力の上昇といった問題を生じさせることなく吸気通路に戻されるオイルミストの量を低減することのできる良案は提案されていなかった。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、ブローバイガスとともに吸気通路に戻されるオイルミストの量、特に、デポジットの原因となる小粒径のオイルミストの量を低減することのできるブローバイガス処理装置を提供することを目的とする。
本発明に係るブローバイガス処理装置はブローバイガス中のオイルミストを分離回収する手段としてオイルセパレータを使用する。オイルセパレータは、従来同様、内燃機関のブローバイガスを吸気通路に戻すブローバイガス通路に設けられている。本発明におけるオイルセパレータの仕様は従来用いられているオイルセパレータの仕様と同等のものでよい。つまり、小粒径のオイルミストを捕集するために圧力損失の大きい仕様のものを選択する必要はない。本発明に係るブローバイガス処理装置はオイルセパレータを通過したブローバイガスを内燃機関の内部に再循環させるブローバイガス循環路を備える。ブローバイガス循環路はブローバイガス通路のオイルセパレータの下流においてブローバイガス通路から分岐させる。また、ブローバイガス循環路には、ブローバイガス通路からブローバイガス循環路にブローバイガスを取り込むポンプを配置する。
上記の構成によれば、オイルセパレータを通過したブローバイガスのうち一部がブローバイガス通路を通って吸気通路に戻され、残りはブローバイガス循環路を通って内燃機関の内部に再循環される。このため、吸気通路に戻すブローバイガスの流量が従来と同等であったとしても、オイルセパレータを通過するブローバイガスの流量は従来よりも増加する。流量が増えればオイルセパレータ内のガスの流速が上昇するため、オイルセパレータによるオイルミストの捕集率が高まり、小粒径のオイルミストも捕集できるようになる。
さらに、上記の構成によれば、ブローバイガスを再循環させることでブローバイガスがオイルセパレータを通過する回数が増えるとともに、ブローバイガスの移動距離が長くなる。ブローバイガスが何度もオイルセパレータを通過することで、ブローバイガス中のオイルミスト、特に、捕集しにくい小粒径のオイルミストの捕集効率が向上する。また、ブローバイガスの移動距離が長くなれば、ブローバイガス中のオイルミスト同士が衝突する機会が増えるため、小粒径のオイルミストはより大きな粒径のオイルミストへ成長しやすくなる。オイルミストの粒径が大きくなれば、オイルセパレータによるオイルミストの捕集効率も高くなる。
本発明に係るブローバイガス処理装置においては、ブローバイガス循環路のポンプの下流に第2のオイルセパレータを設けてもよい。上記のオイルセパレータとは別にもう1つオイルセパレータを設けることで、ブローバイガスがオイルセパレータを通過する機会が増え、ブローバイガス中のオイルミストの捕集効率が向上する。さらに、ポンプの下流にオイルセパレータを設置するのであれば、オイルセパレータにより大きな圧力損失が生じるとしても、それがクランクケース内の圧力を上昇させてしまうことはない。よって、第2のオイルセパレータには、小粒径のオイルミストに対応した圧力損失の大きいものを用いることができる。
さらに、本発明に係るブローバイガス処理装置においては、ブローバイガス循環路のポンプの上流に絞りを設けてもよい。絞りによってブローバイガス循環路を流れるブローバイガスが減圧されることで、それに含まれる小粒径のオイルミストの蒸発が促される。小粒径のオイルミストがブローバイガス循環路内で蒸発して無くなれば、その分、ブローバイガスとともにブローバイガス通路から吸気通路内に流れる小粒径のオイルミストの量も少なくなる。
なお、ブローバイガス循環路の出口はオイルセパレータの入口近傍に配置されていることが好ましい。ブローバイガス循環路を通って内燃機関の内部に戻ってきたブローバイガスは、クランクケース内のブローバイガスとともに再びオイルセパレータを通ってブローバイガス通路に吸い込まれる。その際、ブローバイガス循環路の出口とオイルセパレータの入口との距離及び位置関係によっては、ブローバイガス循環路から戻ってきたブローバイガスがオイルパンに溜まったオイルや壁面に付着したオイルを巻き上げてしまい、新たなオイルミストを発生させてしまうおそれがある。その点、ブローバイガス循環路の出口がオイルセパレータの入口近傍に配置されていれば、このような問題が起きることは防がれる。ブローバイガス循環路を通って戻ってきたブローバイガスはそのまま再度オイルセパレータに入るようになるからである。
本発明に係るブローバイガス処理装置は、吸気通路にコンプレッサが取り付けられた過給機付き内燃機関に用いて好適である。この場合、ブローバイガス通路の出口は吸気通路のコンプレッサの上流に接続される。このような前提構成のもとでは、ブローバイガス循環路のポンプの上流に開閉弁を設け、ポンプを運転/停止と合わせて開閉弁の開/閉を制御装置によって制御してもよい。例えば、コンプレッサの出口温度が所定値以下の場合には制御装置によって開閉弁を閉じてポンプを停止させるようにする。ここでいう所定値は、デポジットが生成し始める温度付近とすることが好ましい。具体的には、160℃付近とすることが好ましい。このようにコンプレッサの出口温度に応じてポンプ及び開閉弁を制御することで、不要なポンプ仕事を減らして燃費を向上させることができる。
また、本発明に係るブローバイガス処理装置においては、ブローバイガス通路からブローバイガス循環路にブローバイガスを取り込むためのポンプとして、内燃機関の負圧ポンプを用いることもできる。既存の負圧ポンプを利用することで、新たにポンプを設置する必要がなくなり、コスト的にも設置スペース的にも有利になる。なお、過給機付き内燃機関において負圧ポンプを利用するのであれば、ブローバイガス循環路の負圧ポンプの上流に開閉弁を設け、コンプレッサの出口温度が所定値以下の場合には制御装置によって開閉弁を閉じることが好ましい。負圧ポンプに無駄な仕事をさせないためである。また、ポンプが発生させる負圧の大きさが所定値以下であれば制御装置によって開閉弁を閉じるようにしてもよい。負圧を利用している他の装置に影響を与えないためである。
本発明によれば、ブローバイガスとともに吸気通路に戻されるオイルミストの量、特に、デポジットの原因となる小粒径のオイルミストの量を低減することができるので、コンプレッサの効率を維持して内燃機関の燃費の悪化を抑えることができる。
本発明の実施の形態1に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態3に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態4に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態5に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態5においてECUにより実行される循環バルブ及び循環ポンプの制御のためルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態6に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態6においてECUにより実行される循環バルブの制御のためルーチンを示すフローチャートである。 空気量とコンプレッサ入口圧力との関係を示す図である。 空気量とインタークーラ圧損との関係を示す図である。 修正空気量と圧力比とコンプレッサ効率との関係を示す図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について図を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。本実施の形態に係るブローバイガス処理装置100はターボ過給機10を備えた内燃機関2に用いられている。内燃機関2は例えばディーゼルエンジンとして構成することができる。内燃機関2の内部では、シリンダ4とピストンの隙間を通って燃焼室内のガスの一部がクランクケース6内に漏れ出している。ブローバイガス処理装置100はこのクランクケース6内に漏れ出したガス、すなわち、ブローバイガスをシリンダヘッドの上部に集めて内燃機関2から取り出し、吸気通路8におけるコンプレッサ12の上流に戻して処理する装置である。
本実施の形態に係るブローバイガス処理装置100はブローバイガス通路104によって内燃機関2と吸気通路8とを接続する。より詳しくは、内燃機関2のシリンダヘッドと吸気通路8におけるコンプレッサ12の上流とがブローバイガス通路104よって接続されている。ブローバイガス通路104の入口には、ブローバイガスからオイルを分離回収するためのオイルセパレータ102が設けられている。
ブローバイガス処理装置100はブローバイガス循環路106を備えている。ブローバイガス循環路106はオイルセパレータ102の下流においてブローバイガス通路104から分岐し、その先端部を内燃機関2のシリンダヘッドに接続されている。ブローバイガス循環路106の途中には循環ポンプ108が配置されている。循環ポンプ108としては、レシプロ式、ロータリー式、ターボ式等、様々な形式のポンプを用いることができる。循環ポンプ108がブローバイガス通路側から内燃機関側にガスをくみ出すように動作することで、ブローバイガス通路104を流れるブローバイガスの一部はブローバイガス循環路106に取り込まれ、循環ポンプ108によって内燃機関2の内部に送り出される。つまり、オイルセパレータ102を通過したブローバイガスの一部が内燃機関2の内部に再循環されるようになる。図1中には、吸気通路8における吸気ガスの流れ、ブローバイガス処理装置100内におけるブローバイガスの流れ、及び、内燃機関2の内部においてシリンダ4をすり抜けたブローバイガスの流れがそれぞれ矢印を用いて区別して示されている。
以上のように構成されるブローバイガス処理装置100によれば、オイルセパレータ102を通過したブローバイガスの一部はブローバイガス循環路106を通って内燃機関2の内部に再循環される。このため、吸気通路8に戻されるブローバイガスの流量を増やすことなく、オイルセパレータ102を通過するブローバイガスの流量を増やすことができる。ブローバイガスの流量が増加すれば流速も上昇するため、オイルセパレータ102によるオイルミストの捕集率は高く、コンプレッサ12内にデポジットが堆積する原因となる小粒径のオイルミストも捕集することができる。なお、オイルセパレータ102を通過するブローバイガスの総流量は、循環ポンプ108の吐出量によって調整することができる。また、本実施の形態で用いられるオイルセパレータ102の仕様は一般的な内燃機関で用いられている通常の仕様のものでよい。
さらに、本実施の形態に係るブローバイガス処理装置100によれば、ブローバイガスを再循環させることにより、少なくとも一部のブローバイガスはオイルセパレータ102を繰り返し通過するようになる。ブローバイガスが何度もオイルセパレータ102を通過することで、ブローバイガス中のオイルミスト、特に、従来の装置では捕集することが難しかった小粒径のオイルミストの捕集効率が向上する。さらに、ブローバイガスを再循環させることには、ブローバイガスの移動距離が長くなることでブローバイガス中のオイルミスト同士が衝突する機会が増えるという効果もある。オイルミスト同士が衝突する機会が増えれば、小粒径のオイルミストはより大きな粒径のオイルミストへと成長しやすくなる。その結果、オイルセパレータ102により捕集しやすい大粒径のオイルミストの割合が高くなり、オイルセパレータ102によるオイルミストの捕集効率はさらに高くなる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について図を参照して説明する。
図2は本発明の実施の形態2に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。図2では、図1に示す実施の形態1に係るブローバイガス処理装置100のものと同じ構成或いは機能を有する要素には同じ符号を付している。
本実施の形態に係るブローバイガス処理装置200は、実施の形態1に係るブローバイガス処理装置100が有する構成の全てを備え、さらに、オイルセパレータ102とは別に小粒径オイルミスト捕集用の第2オイルセパレータ202を備えている。第2オイルセパレータ202はブローバイガス循環路106の循環ポンプ108の下流に設けられている。オイルセパレータ102と第2オイルセパレータ202との違いはその仕様にある。オイルセパレータ102にはクランククケース6内の圧力の上昇を避けるために圧力損失の小さな仕様のものが用いられているのに対し、第2オイルセパレータ202には小粒径のオイルミストに対応した圧力損失の大きい仕様のものが用いられている。このため、オイルセパレータ102では捕集できない小粒径のオイルミストであっても、第2オイルセパレータ202では捕集することができる。なお、第2オイルセパレータ202は循環ポンプ108の下流に設置されているので、第2オイルセパレータ202で生じる圧力損失がクランクケース6内の圧力の上昇に与える影響は小さい。
以上のように構成されるブローバイガス処理装置200によれば、クランクケース6内の圧力の上昇といった別の問題を生じさせることなく、実施の形態1に比較してブローバイガス中のオイルミストの捕集効率をさらに向上させることができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について図を参照して説明する。
図3は本発明の実施の形態3に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。図3では、図1に示す実施の形態1に係るブローバイガス処理装置100のものと同じ構成或いは機能を有する要素には同じ符号を付している。
本実施の形態に係るブローバイガス処理装置300は、実施の形態1に係るブローバイガス処理装置100が有する構成の全てを備え、さらに、ブローバイガス循環路106の循環ポンプ108の上流に絞り302を備えている。絞り302の位置は、好ましくは、ポンプ108の入口の直前とする。絞り302は開口面積を固定されたものでもよいし、スロットルバルブのように開口面積が可変のものでもよい。
以上のように構成されるブローバイガス処理装置300によれば、絞り302によってブローバイガス循環路106を流れるブローバイガスが減圧されることで、それに含まれる小粒径のオイルミストの蒸発が促される。小粒径のオイルミストがブローバイガス循環路106内で蒸発して無くなれば、その分、ブローバイガスとともにブローバイガス通路104から吸気通路8内に流れる小粒径のオイルミストの量も少なくなる。よって、本実施の形態のブローバイガス処理装置300によれば、実施の形態1に比較してブローバイガスとともに吸気通路8に戻されるオイルミストの量をさらに低減することができる。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について図を参照して説明する。
図4は本発明の実施の形態4に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。図4では、図1に示す実施の形態1に係るブローバイガス処理装置100のものと同じ構成或いは機能を有する要素には同じ符号を付している。
本実施の形態に係るブローバイガス処理装置400は、実施の形態1に係るブローバイガス処理装置100が有する構成の全てを備え、さらに、内燃機関2の内部まで延伸されたブローバイガス循環路402を備えている。延伸されたブローバイガス循環路402の出口はオイルセパレータ102の入口近傍に配置されている。
以上のように構成されるブローバイガス処理装置400によれば、ブローバイガス循環路106,402を通って戻ってきたブローバイガスをそのまま再度オイルセパレータ102に流入させることができる。これによれば、ブローバイガス循環路106から戻ってきたブローバイガスによってオイルパンに溜まったオイルや壁面に付着したオイルが巻き上げられ、それにより新たなオイルミストが発生してしまうことは避けられる。また、ブローバイガス循環路106から戻ってきたオイルミストの少ないブローバイガスに再びオイルミストが含まれてしまうことも避けられる。よって、本実施の形態のブローバイガス処理装置400によれば、実施の形態1のブローバイガス処理装置100で得られる効果を最大限に高めることができる。
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5について図を参照して説明する。
図5は本発明の実施の形態5に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。図5では、図1に示す実施の形態1に係るブローバイガス処理装置100のものと同じ構成或いは機能を有する要素には同じ符号を付している。
本実施の形態に係るブローバイガス処理装置500は、実施の形態1に係るブローバイガス処理装置100が有する構成の全てを備え、さらに、ブローバイガス循環路106の循環ポンプ108の上流に開閉弁である循環バルブ502を備えている。ブローバイガス処理装置500は制御装置であるECU506によって循環バルブ502と循環ポンプ108の動作を制御する。その制御のための情報としては、吸気通路8のコンプレッサ12の出口付近に配置された温度センサ504を用いて計測されるコンプレッサ出口温度が用いられる。
図6は本実施の形態においてECU506により実行される循環バルブ502及び循環ポンプ108の制御のためルーチンを示すフローチャートである。ECU506はこのフローチャートに示すルーチンを一定の時間ステップで実行する。まず、最初のステップS2では、ECU506は温度センサ504を用いて計測されたコンプレッサ出口温度Tを取得する。そして、次のステップS4において、コンプレッサ出口温度Tが所定温度Tc以上かどうか判定する。所定温度Tcはデポジットが生成し始める温度である160℃に設定することが好ましいが、それよりも若干高い温度であることや低い温度であってもよい。
ステップS4の判定の結果、コンプレッサ出口温度Tが所定温度Tc未満であれば、ECU506は循環バルブ502を閉じたたままとし、循環ポンプ108も停止させたままとする。既に循環バルブ502が開いていたのであれば閉状態に戻し、動作している循環バルブ108は停止させる。この場合、オイルセパレータ102を通過したブローバイガスの全てがそのままブローバイガス通路104を通って吸気通路8に流れることになる。このとき吸気通路8に流れるブローバイガスには多くのオイルミストが含まれているが、コンプレッサ出口温度Tがデポジットの生成温度以上になっていないのであれば、多量のオイルミストを含むブローバイガスがコンプレッサ12に流入したとしても、それがデポジットとなって堆積するおそれは少ない。
一方、ステップS4の判定の結果、コンプレッサ出口温度Tが所定温度Tc以上になっていれば、ECU506はステップS6及びステップS8の各処理を実行する。ステップS6では循環バルブ502を開き、ステップS8では循環ポンプ108を作動させる。これにより、ブローバイガス通路104を流れるブローバイガスの一部はブローバイガス循環路106に取り込まれ、ブローバイガス循環路106を通って内燃機関2の内部に再循環されるようになる。これにより、ブローバイガスとともに吸気通路8に流れるオイルミストの量が低減されるので、コンプレッサ出口温度Tがデポジットの生成温度以上になっていたとしても、コンプレッサ12におけるデポジットの堆積は抑制される。
以上のように構成されるブローバイガス処理装置500によれば、実施の形態1のブローバイガス処理装置100で得られる効果に加え、不要なポンプ仕事を減らして燃費を向上させることができるという効果も得ることができる。
実施の形態6.
最後に、本発明の実施の形態6について図を参照して説明する。
図7は本発明の実施の形態5に係るブローバイガス処理装置の構成を示す図である。図7では、図1に示す実施の形態1に係るブローバイガス処理装置100のものと同じ構成或いは機能を有する要素には同じ符号を付している。
本実施の形態に係るブローバイガス処理装置600は、実施の形態1に係るブローバイガス処理装置100とは循環ポンプに違いがある。本実施の形態では、内燃機関2にもともと備えられている負圧ポンプ608にブローバイガス循環路106を接続し、負圧ポンプ608を循環ポンプとして利用する。負圧ポンプ608が発生させる負圧はブレーキシステム等の様々装置で利用されている。本実施の形態のように既存の負圧ポンプ608を利用すれば、新たにポンプを設置する必要がなくなるので、コスト的にも設置スペース的にも有利になる。
本実施の形態に係るブローバイガス処理装置600は、ブローバイガス循環路106に開閉弁である循環バルブ602を備えている。ブローバイガス処理装置600は制御装置であるECU606によって循環バルブ602の動作を制御する。その制御のための情報としては、温度センサ604を用いて計測されるコンプレッサ出口温度と、圧力センサ610を用いて計測される負圧ポンプ608の圧力(負圧)とが用いられる。
図8は本実施の形態においてECU606により実行される循環バルブ602の制御のためルーチンを示すフローチャートである。ECU606はこのフローチャートに示すルーチンを一定の時間ステップで実行する。まず、最初のステップS12では、ECU606は温度センサ604を用いて計測されたコンプレッサ出口温度Tを取得し、また、圧力センサ610を用いて計測された負圧ポンプ608の圧力Pを取得する。そして、次のステップS14において、コンプレッサ出口温度Tがデポジット生成温度付近に設定された所定温度Tc以上かどうか判定する。
ステップS14の判定の結果、コンプレッサ出口温度Tが所定温度Tc未満であれば、ECU606は循環バルブ602を閉じたままにする。既に循環バルブ602が開いていたのであれば閉状態に戻す。これにより、オイルセパレータ102を通過したブローバイガスの全てがそのままブローバイガス通路104を通って吸気通路8に流れることになる。しかし、コンプレッサ出口温度Tがデポジットの生成温度以上になっていないので、多量のオイルミストを含むブローバイガスがコンプレッサ12に流入したとしても、それがデポジットとなって堆積するおそれは少ない。
ステップS14の判定の結果、コンプレッサ出口温度Tが所定温度Tc以上になっていれば、ECU606による処理はステップS16に進む。ステップS16では、ECU606は負圧ポンプ608の圧力Pが所定圧力Pc以下かどうか判定する。所定圧力Pcは負圧を利用する他の装置で必要な限界圧力(最小負圧)を基準にして設定されている。
ステップS16の判定の結果、負圧ポンプ608の圧力Pが所定圧力Pcよりも大きければ、ECU606は循環バルブ602を閉じたままにする。既に循環バルブ602が開いていたのであれば閉状態に戻す。ブローバイガス処理装置600による負圧の利用を止めることで圧力の上昇(負圧の低下)を防ぎ、負圧を利用している他の装置に影響を与えないようにするためである。
一方、ステップS16の判定の結果、負圧ポンプ608の圧力Pが所定圧力Pc以下であれば、ECU606による処理はステップS18に進み、ECU606は循環バルブ602を開く。これにより、ブローバイガス通路104を流れるブローバイガスの一部は負圧の作用によってブローバイガス循環路106に取り込まれ、ブローバイガス循環路106を通って負圧ポンプ608から内燃機関2の内部に再循環されるようになる。これにより、ブローバイガスとともに吸気通路8に流れるオイルミストの量が低減されるので、コンプレッサ出口温度Tがデポジットの生成温度以上になっていたとしても、コンプレッサ12におけるデポジットの堆積は抑制される。
以上のように構成されるブローバイガス処理装置600によれば、負圧ポンプ608に無駄な仕事をさせたり、負圧を利用している他の装置に影響を与えたりすることなく、既存の負圧ポンプ608を有効に活用することができる。
その他.
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、例えば以下に述べるように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
実施の形態3の絞り302は、実施の形態2と組み合わせることができる。実施の形態4のブローバイガス循環路402の出口の位置に関する限定は、実施の形態2、3にも適用することができる。また、実施の形態5の開閉弁502とその制御方法は、実施の形態2−4にも適用することができる。さらに、実施の形態2−4の循環ポンプ108を実施の形態6の負圧ポンプ608に置き換えることも可能である。
実施の形態5及び6では、温度センサを用いてコンプレッサ出口温度を計測している。しかし、コンプレッサ出口温度は他のセンサで得られる情報に基づく計算によって推定することもできる。具体的には、コンプレッサ出口温度をT3、コンプレッサ入口温度をT1、コンプレッサ入口圧力をP1、コンプレッサ出口圧力をP3、コンプレッサ効率をηc、比熱比をκとすると、以下の式によってコンプレッサ出口温度T3を計算することができる。
Figure 2013189908
上記の式において、コンプレッサ入口圧力P1は圧力センサを用いて直接計測することもできるが、エアフローメータを用いて計測される空気量から推定することもできる。図9のグラフに示すように、コンプレッサ入口圧力は空気量から決まるからである。空気量が増えるにつれてエアクリーナにおける圧損が増大し、その圧力損失の分だけコンプレッサ入口圧力は低下する。このグラフに示す関係を関数式或いはマップで定義したものをECUにプログラムしておくことで、エアフローメータの出力値からコンプレッサ入口圧力P1を算出することができる。
コンプレッサ出口圧力P3は圧力センサを用いて計測することができる。ただし、コンプレッサの出口近傍に圧力センサを設ける必要はなく、吸気マニホールドに取り付けられている圧力センサ(吸気マニホールド圧センサ)を利用することができる。吸気マニホールド圧センサを用いて計測される吸気マニホールド圧をPimとし、インタークーラにおける圧力損失をdPicとすると、コンプレッサ出口圧力P3は吸気マニホールド圧Pimとインタークーラ圧損dPicとの差として表される。インタークーラ圧損は図10のグラフに示すように空気量から決まることから、このグラフに示す関係を関数式或いはマップで定義したものをECUにプログラムしておくことで、エアフローメータの出力値からインタークーラ圧損dPicを算出することができる。
上記の式において、コンプレッサ効率ηcは圧力比と修正空気量とから算出することができる。圧力比とはコンプレッサ入口圧力P1に対するコンプレッサ出口圧力P3の比である。修正空気量とは、エアフローメータによって計測される空気量をコンプレッサ入口圧力P1とコンプレッサ入口温度T1とを用いて修正したものであって、以下の式によって算出される。以下の式においてGanoは修正空気量であり、Gaはエアフローメータによって計測された空気量である。
Figure 2013189908
図11のグラフは修正空気流量と圧力比とコンプレッサ効率との関係を示している。このグラフに示す関係を関数式或いはマップで定義したものをECUにプログラムしておくことで、コンプレッサ出口圧力P3、コンプレッサ入口圧力P1、及び、エアフローメータの出力値を用いてコンプレッサ効率ηcを算出することができる。
2 内燃機関
4 シリンダ
6 クランクケース
8 吸気通路
10 ターボ過給機
12 コンプレッサ
100,200,300,400,500,600 ブローバイガス処理装置
102 オイルセパレータ
104 ブローバイガス通路
106 ブローバイガス循環路
108 循環ポンプ
202 第2オイルセパレータ
302 絞り
402 ブローバイガス循環路
502,602 開閉弁
504,604 温度センサ
506,606 ECU
608 負圧ポンプ
610 圧力センサ

Claims (8)

  1. 内燃機関のブローバイガスを吸気通路に戻すブローバイガス通路と、
    前記ブローバイガス通路に設けられたオイルセパレータと、
    前記ブローバイガス通路の前記オイルセパレータの下流において前記ブローバイガス通路から分岐し、前記オイルセパレータを通過したブローバイガスを前記内燃機関の内部に再循環させるブローバイガス循環路と、
    前記ブローバイガス通路から前記ブローバイガス循環路にブローバイガスを取り込むポンプと、
    を備えることを特徴とするブローバイガス処理装置。
  2. 前記ブローバイガス循環路の前記ポンプの下流に設けられた第2のオイルセパレータをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のブローバイガス処理装置。
  3. 前記ブローバイガス循環路の前記ポンプの上流に設けられた絞りをさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のブローバイガス処理装置。
  4. 前記ブローバイガス循環路の出口は前記オイルセパレータの入口近傍に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のブローバイガス処理装置。
  5. 前記吸気通路にはコンプレッサが取り付けられ、前記吸気通路の前記コンプレッサの上流に前記ブローバイガス通路の出口が接続され、
    前記ブローバイガス処理装置は、
    前記ブローバイガス循環路の前記ポンプの上流に設けられた開閉弁と、
    前記コンプレッサの出口温度が所定値以下の場合には前記開閉弁を閉じて前記ポンプを停止させる制御装置と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のブローバイガス処理装置。
  6. 前記ポンプは前記内燃機関の負圧ポンプであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のブローバイガス処理装置。
  7. 前記吸気通路にはコンプレッサが取り付けられ、前記吸気通路の前記コンプレッサの上流に前記ブローバイガス通路の出口が接続され、
    前記ブローバイガス処理装置は、
    前記ブローバイガス循環路の前記ポンプの上流に設けられた開閉弁と、
    前記コンプレッサの出口温度が所定値以下の場合に前記開閉弁を閉じる制御装置と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のブローバイガス処理装置。
  8. 前記制御装置は前記ポンプが発生させる負圧の大きさが所定値以下の場合にも前記開閉弁を閉じることを特徴とする請求項7に記載のブローバイガス処理装置。
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