JP2016089777A - 排気再循環装置の制御装置 - Google Patents

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雄貴 鈴木
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【課題】EGRガス流れ方向に沿って直列に接続された複数のEGRクーラを備えた排気再循環装置に対し、EGRクーラ内でのデポジットの堆積量を削減可能とする。
【解決手段】EGRガス流量が低下しており、第3EGRクーラ73にデポジットが堆積している可能性がある場合、バイパス通路8によって第1、第2EGRクーラ71,72をバイパスして第3EGRクーラ73に比較的高温度のEGRガスを導入する。これにより、第3EGRクーラ73に堆積しているデポジットの粘度を低下させ、第3EGRクーラ73からのデポジットの離脱を容易にして、デポジットの堆積量を削減する。その後、EGRガス流量の低下が解消しない場合には、バイパス通路8によって第1EGRクーラ71をバイパスして第2EGRクーラ72に比較的高温度のEGRガスを導入し、この第2EGRクーラ72におけるデポジットの堆積量を削減する。
【選択図】図4

Description

本発明は排気再循環装置(EGR装置)の制御装置に係る。特に、本発明は、EGRガス流れ方向に沿って直列に接続された複数のEGRクーラを備えた排気再循環装置の制御に関する。
従来、内燃機関(以下、エンジンという場合もある)において、窒素酸化物(NOx)の排出量の低減や燃料消費率の改善を図るべく、排気ガスの一部をEGR通路によって吸気通路に再循環する排気再循環装置が知られている。
この排気再循環装置として、EGRガス流れ方向に沿って直列に接続された複数のEGRクーラを備えたものが知られている。特許文献1には、EGRガス流れ方向の上流側に高温用EGRクーラを、下流側に低温用EGRクーラをそれぞれ配置した構成が開示されている。そして、高温用EGRクーラをバイパスして低温用EGRクーラにEGRガスを流すバイパス配管を備え、EGRガス温度が所定温度以下である場合には、バイパス配管を経て低温用EGRクーラにEGRガスを流すようにしている。
特開2004−156585号公報
しかしながら、特許文献1のものは、比較的低温度のEGRガスが低温用EGRクーラを通過するため、この低温用EGRクーラの内部において、ハイドロカーボンなどの未燃堆積物(デポジット)の粘度が高くなりやすく、この低温用EGRクーラの内部に多量のデポジットが堆積してしまう可能性がある。このように多量のデポジットが堆積する状況では、低温用EGRクーラの閉塞が懸念される。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、EGRガス流れ方向に沿って直列に接続された複数のEGRクーラを備えた排気再循環装置に対し、EGRクーラ内でのデポジットの堆積量を削減可能とする制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の解決手段は、EGRガス流れ方向に沿って直列に接続された複数のEGRクーラと、上流側EGRクーラをバイパスして下流側EGRクーラに向けてEGRガスを流すバイパス通路と、前記各EGRクーラにEGRガスを順に流す状態と前記バイパス通路によって前記上流側EGRクーラをバイパスして前記下流側EGRクーラにEGRガスを流す状態との間で流路を切り換え可能な切り換え弁とを備えた排気再循環装置の制御装置を前提とする。この排気再循環装置の制御装置に対し、前記各EGRクーラにEGRガスを順に流している状態で、内燃機関の運転状態に応じて設定される目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えていることが検知または推定された場合に、前記バイパス通路によって前記上流側EGRクーラをバイパスして前記下流側EGRクーラにEGRガスを流す状態とするように前記切り換え弁により流路を切り換える構成としている。
各EGRクーラにEGRガスを順に流している状態では、下流側EGRクーラには比較的低温度のEGRガス(上流側EGRクーラを流れるEGRガスよりも低温度のEGRガス)が流れており、この下流側EGRクーラの内部に堆積するデポジットの粘度が高くなりやすい。下流側EGRクーラの内部にデポジットが堆積した場合、この下流側EGRクーラの内部ではEGRガスの流通抵抗が大きくなる。そして、この流通抵抗が大きくなったことが原因で、排気再循環装置全体としてのEGRガス流量が低下する。本解決手段では、このことを利用し、各EGRクーラにEGRガスを順に流している状態において、目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えていることが検知または推定された場合には、下流側EGRクーラの内部においてデポジットが堆積していると判断する。そして、この場合、バイパス通路によって上流側EGRクーラをバイパスして下流側EGRクーラにEGRガスを流す状態とするように切り換え弁により流路を切り換える。これにより、下流側EGRクーラには、比較的高温度のEGRガス(上流側EGRクーラによる冷却が行われていないEGRガス)が導入されることになり、この下流側EGRクーラの内部に堆積しているデポジットが加熱されることでその粘度が低下する。粘度の低下によってデポジットの固着力は低下し、この下流側EGRクーラ内部でのEGRガスの流れによって下流側EGRクーラからのデポジットの離脱が容易になる。その結果、この下流側EGRクーラの内部におけるデポジットの堆積量を削減できる。
本発明では、EGRガス流量が低下していることを条件に、比較的高温度のEGRガスを下流側EGRクーラに流すことで、この下流側EGRクーラの内部に堆積しているデポジットの粘度を低下させるようにしている。これにより、下流側EGRクーラの内部におけるデポジットの堆積量を削減することができる。
実施形態に係るエンジンの概略構成を示す図である。 実施形態に係る排気再循環装置のEGRクーラユニットを示す模式図であって、各EGRクーラにEGRガスを順に流す制御状態を示す図である。 デポジット堆積量削減制御の手順を示すフローチャート図である。 実施形態に係る排気再循環装置のEGRクーラユニットを示す模式図であって、各EGRクーラのうち第3EGRクーラのみにEGRガスを導入する制御状態を示す図である。 実施形態に係る排気再循環装置のEGRクーラユニットを示す模式図であって、各EGRクーラのうち第2EGRクーラおよび第3EGRクーラそれぞれにEGRガスを導入する制御状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、自動車に搭載された直列4気筒ディーゼルエンジンに本発明を適用した場合について説明する。また、本実施形態は、本発明の理解を容易にするべく、排気再循環装置が、EGRガス流れ方向に沿って3個のEGRクーラが直列に接続されたEGRクーラユニットを備えた場合について説明する。なお、EGRクーラユニットにおいて直列に接続されるEGRクーラの数は3個に限らず、2個であってもよいし、4個以上であってもよい。
−エンジンの構成−
図1は、本実施形態に係るエンジン(内燃機関)1の概略構成を示す図である。この図1に示すエンジン1は、4つの気筒11,11,…を有し、各気筒11にインジェクタ(図示省略)が設けられている。
各気筒11には吸気系を構成する吸気通路3が接続されている。この吸気通路3の上流端にはエアクリーナ31が設けられている。また、この吸気通路3には、吸気の流れ方向に沿って、エアフローメータ34、ターボチャージャ4のコンプレッサ41、インタークーラ32および吸気絞り弁(ディーゼルスロットル)33が順に設けられている。吸気系によって気筒11内へ導かれた吸気(図1中に実線で示す矢印を参照)は圧縮行程において圧縮され、この気筒11内にインジェクタから燃料が噴射されることにより燃料の燃焼が行われる。この燃料の燃焼に伴ってエンジン出力が得られる。
各気筒11には排気系を構成する排気通路5が接続されている。この排気通路5の途中には、ターボチャージャ4のタービン42が設けられている。このタービン42の下流には触媒51が設けられている。また、必要に応じてパティキュレートフィルタ(DPF)が設けられる。各気筒11内での燃焼により発生した排気ガスは、排気通路5へ排出され、タービン42を経た後、触媒51によって浄化され、大気中へ放出される。
本実施形態に係るエンジン1には、排気再循環装置6が設けられている。この排気再循環装置6は、前記触媒51よりも下流(タービン42よりも下流)の排気通路5から、コンプレッサ41よりも上流の吸気通路3へ排気ガスの一部(EGRガス)を導くEGR通路61と、このEGR通路61の流路面積を変更可能とするEGRバルブ62と、EGRガスを冷却する複数のEGRクーラ71,72,73(図2を参照)を備えたEGRクーラユニット7とを備えている。この排気再循環装置6によって、排気通路5を流通する排気ガスの一部が、EGR通路61および吸気通路3を通じて気筒11内に再循環される。この排気再循環装置6により再循環される排気ガス(EGRガス)の量は、前記EGRバルブ62の開度により調整される。このEGRガスの再循環により、NOx排出量の低減や燃料消費率の改善が図れる。図1では、排気ガス(EGRガスも含む)の流れを破線の矢印で示している。
−EGRクーラユニット−
次に、前記EGRクーラユニット7について説明する。図2はEGRクーラユニット7を示す模式図である。この図2に示すように、EGRクーラユニット7は、複数(本実施形態では3個)のEGRクーラ71,72,73、および、複数(本実施形態では4個)の切り換え弁74,75,76,77を備えている。
EGRクーラ71,72,73は、EGRガス流れ方向に沿って直列に接続されている。ここでは、EGRガス流れ方向の最上流側に位置するEGRクーラ71を第1EGRクーラ71と呼ぶ。また、この第1EGRクーラ71の下流側に位置するEGRクーラ72を第2EGRクーラ72と呼ぶ。また、EGRガス流れ方向の最下流側に位置するEGRクーラ73を第3EGRクーラ73と呼ぶ。これらEGRクーラ71,72,73は、EGRガスとエンジン冷却水との間で熱交換を行ってEGRガスを冷却するものである。これらEGRクーラ71,72,73の構成としては、シェル内部に複数本のチューブが挿入されている。そして、チューブ内にEGRガスを流し、チューブとシェルとの間にエンジン冷却水を流して、EGRガスとエンジン冷却水との間で熱交換を行うようになっている。また、チューブ内にはインナーフィンが設けられている。このEGRクーラの構成は公知であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、EGRクーラユニット7におけるEGRガス通路の構成について説明する。EGRクーラユニット7の上流側通路61aが第1EGRクーラ71の一端(EGRガス流れ方向の上流側端)に接続されている。また、第1EGRクーラ71の他端(EGRガス流れ方向の下流側端)と第2EGRクーラ72の一端(EGRガス流れ方向の上流側端)とは第1連通路63によって接続されている。また、第2EGRクーラ72の他端(EGRガス流れ方向の下流側端)と第3EGRクーラ73の一端(EGRガス流れ方向の上流側端)とは第2連通路64によって接続されている。さらに、EGRクーラユニット7の下流側通路61bが第3EGRクーラ73の他端(EGRガス流れ方向の下流側端)に接続されている。このように、各EGRクーラ71,72,73は、各通路61a,63,64,61bを介してEGRガス流れ方向に沿って直列に接続されている。
また、EGRクーラユニット7には、バイパス通路8が設けられている。このバイパス通路8は、各EGRクーラ71,72,73のうちの一つまたは複数をバイパスしてEGRガスを流すためのものである。具体的に、このバイパス通路8は、前記各通路61a,63,64,61bと平行に延びるメイン通路81を備えている。このメイン通路81には、第1〜第4のサブ通路82〜85が接続されている。第1サブ通路82は、前記上流側通路61aに連通している。第2サブ通路83は前記第1連通路63に連通している。第3サブ通路84は前記第2連通路64に連通している。第4サブ通路85は、前記下流側通路61bに連通している。
各切り換え弁74,75,76,77は、EGRガスを流す流路を切り換えることによって、EGRガスを導入するEGRクーラ71,72,73を切り換えるためのものである。
具体的に、前記上流側通路61aにおける第1サブ通路82の連通箇所の近傍には第1切り換え弁74が設けられている。この第1切り換え弁74の回動軸の位置は上流側通路61aにおける第1サブ通路82の連通箇所よりも下流側となっている。この第1切り換え弁74は、第1サブ通路82を閉鎖すると共に上流側通路61aを開放する(上流側通路61aと第1EGRクーラ71との間を連通させる)第1の位置(図2に示す位置)と、第1サブ通路82を開放すると共に上流側通路61aを閉鎖する(上流側通路61aと第1EGRクーラ71との間を遮断する)第2の位置(図4および図5に示す位置)との間で切り換え可能となっている。
また、第1連通路63における第2サブ通路83の連通箇所の近傍には第2切り換え弁75が設けられている。この第2切り換え弁75の回動軸の位置は第1連通路63における第2サブ通路83の連通箇所よりも上流側となっている。この第2切り換え弁75は、第2サブ通路83を閉鎖すると共に第1連通路63を開放する(第1連通路63と第1EGRクーラ71との間を連通させる)第1の位置(図2および図4に示す位置)と、第2サブ通路83を開放すると共に第1連通路63を閉鎖する(第1連通路63と第1EGRクーラ71との間を遮断する)第2の位置(図5に示す位置)との間で切り換え可能となっている。
また、第2連通路64における第3サブ通路84の連通箇所の近傍には第3切り換え弁76が設けられている。この第3切り換え弁76の回動軸の位置は第2連通路64における第3サブ通路84の連通箇所よりも上流側となっている。この第3切り換え弁76は、第3サブ通路84を閉鎖すると共に第2連通路64を開放する(第2連通路64と第2EGRクーラ72との間を連通させる)第1の位置(図2および図5に示す位置)と、第3サブ通路84を開放すると共に第2連通路64を閉鎖する(第2連通路64と第2EGRクーラ72との間を遮断する)第2の位置(図4に示す位置)との間で切り換え可能となっている。
さらに、前記下流側通路61bにおける第4サブ通路85の連通箇所の近傍には第4切り換え弁77が設けられている。この第4切り換え弁77の回動軸の位置は下流側通路61bにおける第4サブ通路85の連通箇所よりも上流側となっている。この第4切り換え弁77は、第4サブ通路85を閉鎖すると共に下流側通路61bを開放する(下流側通路61bと第3EGRクーラ73との間を連通させる)第1の位置(図2に示す位置)と、第4サブ通路85を開放すると共に下流側通路61bを閉鎖する(下流側通路61bと第3EGRクーラ73との間を遮断する)第2の位置との間で切り換え可能となっている。
これら切り換え弁74,75,76,77の切り換え動作は、エンジンECU(Electronic Control Unit)10(図1を参照)によって実行される。このエンジンECU10は、前記エアフローメータ34の他、各種センサ(A/Fセンサ、吸気温センサ、吸気圧センサ、排気温センサ、水温センサ、クランクポジションセンサ、アクセル開度センサ、吸気絞り弁開度センサ、EGRバルブ開度センサ等)と電気的に接続されている。各センサの機能は周知であるため、ここでの説明は省略する。
エンジンECU10は、前記各種センサの検出値や測定値に基づいてインジェクタ、吸気絞り弁33、EGRバルブ62を制御する。また、エンジンECU10は、エアフローメータ34の検出値(吸入空気量の検出値)に基づいて前記各切り換え弁74,75,76,77を切り換えることにより、後述するデポジット堆積量削減制御を実行する。
−排気再循環装置の基本制御−
ここで、排気再循環装置6の基本制御について説明する。
排気再循環装置6を用いてEGRガスを再循環させる場合、目標とするEGRガス流量(以下、「目標EGRガス流量」という)と、推定されたEGRガス流量(実際のEGRガス流量の推定値であって、以下、「推定EGRガス流量」という)とを比較し、この推定EGRガス流量が目標EGRガス流量に近づくようにEGRバルブ62の開度がフィードバック制御される。この場合の目標EGRガス流量は、エンジン1の運転状態(エンジン負荷等)に応じて設定される。また、推定EGRガス流量は、前記EGRバルブ開度センサによって検出されたEGRバルブ62の開度、前記排気温センサによって検出された排気ガスの温度等をパラメータとして、予めエンジンECU10のROMに記憶された所定の演算式またはマップから求められる。
−デポジット堆積量削減制御−
次に、本実施形態の特徴であるデポジット堆積量削減制御について説明する。前述したようにEGRガス流れ方向に沿って複数のEGRクーラ71,72,73が直列に接続されたものにおいて、各EGRクーラ71,72,73にEGRガスを順に流した場合、下流側に位置するEGRクーラ(第2EGRクーラ72や第3EGRクーラ73;ここでは第3EGRクーラ73を代表して説明する)に導入されるEGRガスは比較的低温度となる。また、前記特許文献1のように、EGRガス温度が所定温度以下である場合に、バイパス通路を経て下流側EGRクーラにEGRガスを流すものにあっても、この下流側EGRクーラに導入されるEGRガスは比較的低温度となる。このような状況では、下流側EGRクーラ73の内部において、ハイドロカーボンなどの未燃堆積物(デポジット)の粘度が高くなりやすく、この下流側EGRクーラ73の内部に多量のデポジットが堆積してしまう可能性がある。このように多量のデポジットが堆積する状況では、下流側EGRクーラ73の閉塞が懸念されることになる。
本実施形態では、この点に鑑み、下流側EGRクーラ73にデポジットが堆積している可能性がある場合には、比較的高温度のEGRガスを下流側EGRクーラ73に導入することで、この下流側EGRクーラ73の内部に堆積しているデポジットの粘度を低下させ、下流側EGRクーラ73からのデポジットの離脱を容易にして、この下流側EGRクーラ73におけるデポジットの堆積量を削減できるようにしている。
具体的には、各EGRクーラ71,72,73にEGRガスを順に流している状態(図2に示す状態)で、エンジン1の運転状態に応じて設定される前記目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量(前記推定EGRガス流量)が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えていることが検知または推定された場合には、前記バイパス通路8を経て下流側EGRクーラ73にEGRガスを流す状態とするように前記切り換え弁74〜77により流路を切り換えるようにしている。つまり、前記乖離が所定の閾値を超えていることが検知または推定された場合、下流側EGRクーラ73の内部においてデポジットが堆積している可能性がある。この場合、バイパス通路8を経て下流側EGRクーラ73にEGRガスを流す状態とするように切り換え弁74〜77により流路を切り換える。これにより、下流側EGRクーラ73には、比較的高温度のEGRガス(第1EGRクーラ71による冷却が行われていないEGRガス)が導入されることになり、この下流側EGRクーラ73の内部に堆積しているデポジットが加熱されることでその粘度が低下する。粘度の低下によってデポジットの固着力は低下し、この下流側EGRクーラ73内部でのEGRガスの流れによって下流側EGRクーラ73からのデポジットの離脱が容易になる。その結果、この下流側EGRクーラ73の内部におけるデポジットの堆積量を削減できることになる。
以下、このデポジット堆積量削減制御の具体的な手順について図3のフローチャートに沿って説明する。このフローチャートは、エンジン1の始動後、前記エンジンECU10において所定時間毎に実行される。
先ず、ステップST1において、エンジン1の運転状態がEGR作動領域であるか否かを判定する。この判定は、周知のものであって、エンジン1の冷却水温度、エンジン回転速度、エンジン負荷等に基づいて行われる。例えば、水温センサによって検出される冷却水温度、クランクポジションセンサからの信号に基づいて算出されるエンジン回転速度、および、アクセル開度センサからの信号に基づいて求められるエンジン負荷それぞれが予め設定された閾値を超えている場合にEGR作動領域であると判定する。
エンジン1の運転状態がEGR作動領域ではなく、ステップST1でNO判定された場合には、ステップST2に移り、EGR(排気再循環)を停止する。つまり、EGRバルブ62を全閉にして排気再循環を非実施とする。
一方、エンジン1の運転状態がEGR作動領域にあり、ステップST1でYES判定された場合には、ステップST3に移り、EGRガス流量は低下しているか否かを判定する。この判定は、前記目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えているか否かを判定するものである。
具体的に、本実施形態では、エアフローメータ34によって検出されている吸入空気量に基づき、前記乖離が所定の閾値を超えているか否かを判定するようにしている。つまり、EGRクーラ71,72,73の何れかにデポジットが堆積している場合、このEGRクーラ71,72,73でのEGRガスの流通抵抗の増大に伴ってEGRガス流量が低下し、それに伴って新気導入量(エアクリーナ31を経て導入される外気の量)が増加する傾向になる。即ち、目標EGRガス流量に対する実際のEGRガス流量の不足分(EGRガス流量の乖離分)が新気の増加分によって賄われる状態となる。このような状況では、エアフローメータ34によって検出されている吸入空気量が増加する傾向になる。このように、目標EGRガス流量に対する実際のEGRガス流量の乖離量と吸入空気量の増加量との間には相関があることを利用し、現在のエンジン運転状態(エンジン負荷等)および目標EGRガス流量等に基づいて決定される吸入空気量(基準となる新気導入量であって、各EGRクーラ71,72,73にデポジットが堆積していないと仮定した場合における新気導入量)に比べて、実際にエアフローメータ34によって検出されている吸入空気量が所定量(吸入空気量の増加閾値)以上増加している場合には前記乖離(目標EGRガス流量に対する実際のEGRガス流量の乖離)が所定の閾値を超えていると判定するようにしている。この判定動作が、本発明で言う「目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えていることが推定された場合」に相当する。この乖離が所定の閾値を超えていると判断する前記吸入空気量の増加閾値は、実験またはシミュレーションによって予め設定されている。
前記乖離が所定の閾値を超えている(EGRガス流量は低下している)と判定されてステップST3でYES判定された場合には、ステップST4に移り、制御実行フラグが「1」となっているか否かを判定する。この制御実行フラグは、バイパス通路8を用いたEGRガスのバイパス動作(デポジット堆積量削減制御)が実行されている場合に「1」とされる(後述するステップST5で「1」とされる)フラグである。
本制御の開始時点では、バイパス通路8を用いたEGRガスのバイパス動作は実行されていないため、制御実行フラグは「0」となっており、ステップST4ではNO判定されてステップST5に移る。
ステップST5では、EGRガスを導入するEGRクーラを指定するための変数「N」を「3」に設定する。また、制御実行フラグを「1」に設定する。
その後、ステップST6に移り、第N番のEGRクーラへEGRガスを導入する動作を実行する。前述した如く、ステップST5において変数「N」は「3」に設定されているので、ここでは、第3EGRクーラ73にEGRガスを導入する動作を実行する。具体的には、図4に示すように、第1切り換え弁74および第3切り換え弁76をそれぞれ第2の位置に設定すると共に、第2切り換え弁75および第4切り換え弁77をそれぞれ第1の位置に設定する。これにより、EGRクーラユニット7に流入したEGRガスは、上流側通路61a、第1サブ通路82、メイン通路81、第3サブ通路84、第2連通路64を順に流れた後、第3EGRクーラ73に導入されることになる。つまり、この第3EGRクーラ73には、第1EGRクーラ71および第2EGRクーラ72による冷却が行われていない比較的高温度のEGRガスが導入されることになる。このような流路が成立している場合にあっては、第1EGRクーラ71および第2EGRクーラ72が本発明で言う「上流側EGRクーラ」に相当し、第3EGRクーラ73が本発明で言う「下流側EGRクーラ」に相当することになる。つまり、この場合、本発明で言う「バイパス通路によって上流側EGRクーラをバイパスして下流側EGRクーラにEGRガスを流す状態とするように切り換え弁により流路を切り換える」とは、「バイパス通路8によって第1EGRクーラ71および第2EGRクーラ72をバイパスして第3EGRクーラ73にEGRガスを流す状態とするように切り換え弁74〜77により流路を切り換える」ことに相当する。
第3EGRクーラ73にデポジットが堆積している場合、比較的高温度のEGRガスが導入されることによって、デポジットが加熱され、その粘度が低下する。この粘度の低下によってデポジットの固着力は低下し、第3EGRクーラ73内部でのEGRガスの流れによって第3EGRクーラ73からのデポジットの離脱が容易になる。その結果、離脱されたデポジットが下流側通路61bを経て排出され、第3EGRクーラ73におけるデポジットの堆積量を削減することができる。
この第N番のEGRクーラ(ここでは、第3EGRクーラ73)へEGRガスを導入する動作を開始した後、ステップST7において、エンジンECU10に予め備えられたタイマのカウントを開始する。このタイマは、前記加熱によってデポジットの粘度が十分に低下する程度の時間(例えば10sec)が経過した時点でタイムアップするものとなっている。この値はこれに限定されるものではなく適宜設定される。
ステップST8では、このタイマがタイムアップしたか否かを判定する。タイマが未だタイムアップしていない場合には、第3EGRクーラ73にEGRガスを導入している状態を維持する。
タイマがタイムアップし、ステップST8でYES判定された場合には、ステップST9において、前記変数「N」は「1」となったか否かを判定する。現在の変数「N」は「3」となっているので、このステップST9ではNO判定されステップST3に戻る。つまり、EGRガス流量は未だ低下しているか否かを判定する。
仮に、デポジットが堆積していた(EGRガス流量が低下する程度まで堆積していた)EGRクーラが第3EGRクーラ73のみであった場合には、前述した第3EGRクーラ73へのEGRガスの導入動作によってデポジットの堆積量は削減されており、EGRガス流量の低下は解消されていることになる。この場合、ステップST3ではNO判定され、ステップST11において通常EGR制御が実行される。つまり、全ての切り換え弁74〜77が第1の位置に設定され、各EGRクーラ71,72,73に順にEGRガスを流通させる状態にする(図2を参照)。また、ステップST12において制御実行フラグが「0」に設定されてリターンされる。
一方、前述した第3EGRクーラ73へのEGRガスの導入動作を行ったにも拘わらず、未だEGRガス流量が低下している場合には、ステップST3でYES判定されてステップST4に移る。第3EGRクーラ73におけるデポジットの堆積量は削減されたにも拘わらず、未だEGRガス流量が低下しているということは、第2EGRクーラ72にデポジットが堆積している可能性がある。このため、この第2EGRクーラ72におけるデポジットの堆積量を削減するための動作が以下のとおり行われる。
ステップST4にあっては、現在、制御実行フラグは「1」となっているのでYES判定されてステップST10に移る。このステップST10では、変数「N」を「N−1」に設定する。つまり、ここでは、変数「N」が「3」から「2」に変更されることになる。
その後、ステップST6に移り、第N番のEGRクーラへEGRガスを導入する動作を実行する。前述した如く、ステップST10において変数「N」は「3」から「2」に変更されているので、ここでは、第2EGRクーラ72にEGRガスを導入する動作を実行する。具体的には、図5に示すように、第1切り換え弁74および第2切り換え弁75をそれぞれ第2の位置に設定すると共に、第3切り換え弁76および第4切り換え弁77をそれぞれ第1の位置に設定する。これにより、EGRクーラユニット7に流入したEGRガスは、上流側通路61a、第1サブ通路82、メイン通路81、第2サブ通路83、第1連通路63を順に流れた後、第2EGRクーラ72に導入されることになる。つまり、この第2EGRクーラ72には、第1EGRクーラ71による冷却が行われていない比較的高温度のEGRガスが導入されることになる。また、この第2EGRクーラ72を通過したEGRガスは、第3EGRクーラ73を通過して下流側通路61bに導出される。このような流路が成立している場合にあっては、第1EGRクーラ71が本発明で言う「上流側EGRクーラ」に相当し、第2EGRクーラ72が本発明で言う「下流側EGRクーラ」に相当することになる。つまり、この場合、本発明で言う「バイパス通路によって上流側EGRクーラをバイパスして下流側EGRクーラにEGRガスを流す状態とするように切り換え弁により流路を切り換える」とは、「バイパス通路8によって第1EGRクーラ71をバイパスして第2EGRクーラ72にEGRガスを流す状態とするように切り換え弁74〜77により流路を切り換える」ことに相当する。
第2EGRクーラ72にデポジットが堆積している場合、比較的高温度のEGRガスが導入されることによって、デポジットが加熱され、前述した場合と同様の作用により、第2EGRクーラ72におけるデポジットの堆積量を削減することができる。
この第N番のEGRクーラ(ここでは、第2EGRクーラ72)へEGRガスを導入する動作を開始した後、ステップST7において、前述した場合と同様に、タイマのカウントを開始し、ステップST8でタイマがタイムアップするまで第2EGRクーラ72にEGRガスを導入している状態を維持する。
タイマがタイムアップし、ステップST8でYES判定された場合には、ステップST9において、前記変数「N」は「1」となったか否かを判定する。現在の変数「N」は「2」となっているので、このステップST9ではNO判定されステップST3に戻る。つまり、EGRガス流量は未だ低下しているか否かを判定する。
仮に、デポジットが堆積していた(EGRガス流量が低下する程度まで堆積していた)EGRクーラが第2EGRクーラ72および第3EGRクーラ73のみであった場合には、前述したEGRガスの導入動作によってデポジットの堆積量は削減されており、EGRガス流量の低下は解消されていることになる。この場合、ステップST3ではNO判定され、ステップST11において通常EGR制御が実行され、ステップST12において制御実行フラグが「0」に設定されてリターンされる。
一方、前述した第2EGRクーラ72へのEGRガスの導入動作を行ったにも拘わらず、未だEGRガス流量が低下している場合には、ステップST3でYES判定されてステップST4に移る。第2EGRクーラ72におけるデポジットの堆積量は削減されたにも拘わらず、未だEGRガス流量が低下しているということは、第1EGRクーラ71にデポジットが堆積している可能性がある。このため、この第1EGRクーラ71におけるデポジットの堆積量を削減するための動作が以下のとおり行われる。
ステップST4にあっては、現在、制御実行フラグは「1」となっているのでYES判定されてステップST10に移る。このステップST10では、変数「N」を「N−1」に設定する。つまり、ここでは、変数「N」が「2」から「1」に変更されることになる。
その後、ステップST6に移り、第N番のEGRクーラへEGRガスを導入する動作を実行する。前述した如く、ステップST10において変数「N」は「2」から「1」に変更されているので、ここでは、第1EGRクーラ71にEGRガスを導入する動作を実行する。具体的には、図2に示すように、各切り換え弁74〜77をそれぞれ第1の位置に設定する。これにより、EGRクーラユニット7に流入したEGRガスは第1EGRクーラ71に導入されることになる。つまり、この第1EGRクーラ71に比較的高温度のEGRガスが導入されることになる。また、この第1EGRクーラ71を通過したEGRガスは、第2EGRクーラ72および第3EGRクーラ73を順に通過して下流側通路61bに導出される。
第1EGRクーラ71にデポジットが堆積している場合、比較的高温度のEGRガスが導入されることによって、デポジットが加熱され、前述した場合と同様の作用により、第1EGRクーラ71におけるデポジットの堆積量を削減することができる。
この第N番のEGRクーラ(ここでは、第1EGRクーラ71)へEGRガスを導入する動作を開始した後、ステップST7において、前述した場合と同様に、タイマのカウントを開始し、ステップST8でタイマがタイムアップするまで第1EGRクーラ71にEGRガスを導入している状態を維持する。
タイマがタイムアップし、ステップST8でYES判定された場合には、ステップST9において、前記変数「N」は「1」となったか否かを判定する。現在の変数「N」は「1」となっているので、このステップST9ではYES判定され、ステップST12において制御実行フラグが「0」に設定されてリターンされる。
このようなデポジット堆積量削減制御が行われるため、前記エンジンECU10によって本発明に係る排気再循環装置の制御装置が構成される。この制御装置は、前記エアフローメータ34、水温センサ、クランクポジションセンサ、アクセル開度センサからの各信号を入力信号として受信する構成となっている。また、この制御装置は、各切り換え弁74〜77およびEGRバルブ62に開度指令信号を出力信号として出力する構成となっている。
以上説明したように、本実施形態によれば、EGRガス流量が低下していることを条件に、比較的高温度のEGRガスを下流側EGRクーラ(第2EGRクーラ72や第3EGRクーラ73)に流すことで、この下流側EGRクーラ72,73の内部に堆積しているデポジットの粘度を低下させることができる。このため、下流側EGRクーラ72,73からのデポジットの離脱が容易になり、離脱されたデポジットを下流側EGRクーラ72,73から排出することができる。その結果、下流側EGRクーラ72,73におけるデポジットの堆積量を削減することができ、下流側EGRクーラ72,73の閉塞を防止できる。このように下流側EGRクーラ72,73の閉塞を防止できるため、EGRクーラユニット7の機能を十分に発揮することができ、EGRガスを十分に冷却することが可能になって、エンジン1のNOx排出量を十分に削減することができる。
また、本実施形態では、デポジットの堆積量を削減するべく、何れかのEGRクーラ71,72,73へのEGRガスの導入を開始した場合には、前記タイマがタイムアップするまで、そのEGRガス導入状態を維持するようにしている。これにより、仮に、EGRガスの導入の開始後に、エンジン1の運転状態がEGR作動領域でなくなったとしても、EGRガス導入状態が維持されることでデポジットの堆積量の削減を確実に行うことができる。
以下、前記の効果を確認するために行った実験について説明する。この実験は、各EGRクーラ71,72,73に順にEGRガスを流通させた場合と、バイパス通路8によって第1EGRクーラ71および第2EGRクーラ72をバイパスして第3EGRクーラ73にEGRガスを導入した場合とのそれぞれにおいて、第3EGRクーラ73内部のEGRガスの温度を測定することにより行った。また、上流側通路61aに流入するEGRガスの温度を175℃として行った。
各EGRクーラ71,72,73に順にEGRガスを流通させた場合、第3EGRクーラ73内部のEGRガスの温度は75℃であった。この温度では、第3EGRクーラ73に堆積しているデポジットの粘度を低下させることは困難であり、デポジットの堆積量を削減することは困難であった。
これに対し、バイパス通路8によって第1EGRクーラ71および第2EGRクーラ72をバイパスし、第3EGRクーラ73にEGRガスを導入した場合、第3EGRクーラ73内部のEGRガスの温度は125℃であった。この温度であれば、第3EGRクーラ73に堆積しているデポジットの粘度を十分に低下させることが可能であり、第3EGRクーラ73におけるデポジットの堆積量を削減することができた。
(変形例1)
次に、変形例1について説明する。本変形例は、EGRガス流量が低下しているか否かの判定動作(図3のフローチャートにおけるステップST3の動作)が前記実施形態のものと異なっている。その他の構成および動作は前記実施形態のものと同様である。従って、ここではEGRガス流量が低下しているか否かの判定動作についてのみ説明する。
本変形例において、EGRガス流量が低下しているか否かの判定動作としては、EGR通路61にEGRガス流量センサを配設し、このEGRガス流量センサによって検出されるEGRガス流量(実際のEGRガス流量)と前記目標EGRガス流量とを比較する。そして、目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量(EGRガス流量のセンシング値)が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えているか否かを判定するものである。そして、目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えている場合(本発明で言う「目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えていることが検知された場合」に相当)には、図3のフローチャートにおけるステップST3でYES判定され、第N番のEGRクーラへEGRガスを導入する動作(ステップST6の動作)が実行されることになる。
本変形例におけるEGRガス流量センサの配設位置としては、特に限定されるものではないが、例えば上流側通路61aに配設される。また、下流側通路61bに配設してもよい。また、EGRクーラにデポジットが堆積していると判定する前記閾値は、実験またはシミュレーションによって予め設定されている。
(変形例2)
次に、変形例2について説明する。本変形例も、EGRガス流量が低下しているか否かの判定動作が前記実施形態のものと異なっている。その他の構成および動作は前記実施形態のものと同様である。従って、ここでもEGRガス流量が低下しているか否かの判定動作についてのみ説明する。
本変形例において、EGRガス流量が低下しているか否かの判定動作としては、下流側通路61bにEGRガス温度センサを配設し、このEGRガス温度センサによって検出されるEGRガス温度(実際のEGRガス温度)と予め設定された目標EGRガス温度(各EGRクーラ71,72,73にデポジットが堆積していないと仮定した場合におけるEGRガス温度)とを比較する。そして、目標EGRガス温度に比較して実際のEGRガス温度(EGRガス温度のセンシング値)が高くなっており、その乖離が所定の閾値を超えているか否かを判定するものである。そして、目標EGRガス温度に比較して実際のEGRガス温度が高くなっており、その乖離が所定の閾値を超えている場合(本発明で言う「目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えていることが推定された場合」に相当)には、図3のフローチャートにおけるステップST3でYES判定され、第N番のEGRクーラへEGRガスを導入する動作(ステップST6の動作)が実行されることになる。
つまり、何れかのEGRクーラ71,72,73にデポジットが堆積している場合には、EGRクーラユニット7による冷却効率が低下し、このEGRクーラユニット7から導出されるEGRガス温度が高くなる傾向があるので、これを利用してEGRガス流量が低下していることの判定を行うようにしている。
また、EGRクーラにデポジットが堆積していると判定する前記閾値(目標EGRガス温度と実際のEGRガス温度との乖離の閾値)は、実験またはシミュレーションによって予め設定されている。
(変形例3)
次に、変形例3について説明する。本変形例も、EGRガス流量が低下しているか否かの判定動作が前記実施形態のものと異なっている。その他の構成および動作は前記実施形態のものと同様である。従って、ここでもEGRガス流量が低下しているか否かの判定動作についてのみ説明する。
本変形例において、EGRガス流量が低下しているか否かの判定動作としては、上流側通路61aと下流側通路61bの間の圧力差を検出可能な差圧センサを配設し、この差圧センサによって検出される圧力差が所定値を超えているか否かを判定するものである。そして、この圧力差が所定値を超えている場合(本発明で言う「目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えていることが推定された場合」に相当)には、図3のフローチャートにおけるステップST3でYES判定され、第N番のEGRクーラへEGRガスを導入する動作(ステップST6の動作)が実行されることになる。
つまり、何れかのEGRクーラ71,72,73にデポジットが堆積している場合には、そのEGRクーラの内部における圧力損失が増大しており、前記圧力差が大きくなる傾向があるので、これを利用してEGRガス流量が低下していることの判定を行うようにしている。
また、EGRクーラにデポジットが堆積していると判定する前記圧力差の所定値は、実験またはシミュレーションによって予め設定されている。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態および各変形例では、自動車に搭載される直列4気筒ディーゼルエンジン1に本発明を適用した場合について説明した。本発明は、自動車用に限らず、その他の用途に使用されるエンジンにも適用可能である。また、気筒数やエンジン形式(直列型エンジン、V型エンジン、水平対向型エンジン等の別)についても特に限定されるものではない。また、ガソリンエンジンに対しても本発明は適用可能である。
また、前述したように、EGRクーラユニット7において直列に接続されるEGRクーラの数は3個に限らず、2個であってもよいし、4個以上であってもよい。これらの場合も、前記実施形態の場合と同様に、EGRガス流量の低下が解消されるまで、下流側のEGRクーラにEGRガスを導入する状態から、上流側のEGRクーラにEGRガスを導入する状態に順次切り換えていくことになる。
また、前記実施形態および各変形例では、ターボチャージャ4のタービン42よりも下流側の排気通路5から、ターボチャージャ4のコンプレッサ41よりも上流側の吸気通路3へ排気ガスを再循環するLPL(Low Pressure Loop)−EGR装置に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、ターボチャージャ4のタービン42よりも上流側の排気通路5から、ターボチャージャ4のコンプレッサ41よりも下流側の吸気通路3へ排気ガスを再循環するHPL(High Pressure Loop)−EGR装置にも適用が可能である。
また、EGRガス流量が低下しているか否かの判定としては、EGRガスの流速を検出し、このEGRガスの流速に基づいて判定するようにしてもよい。
また、前記実施形態および各変形例では、前記第4切り換え弁77を第1の位置に維持していた。何れかのEGRクーラ71,72,73が完全に閉塞した状況を招いた場合には、第4切り換え弁77を第2の位置に切り換え、この完全に閉塞したEGRクーラをバイパスして下流側通路61bにEGRガスを流すようにすることが好ましい。例えば、図4に示す流路切り換え状態において第3EGRクーラ73が完全に閉塞している場合や、図5に示す流路切り換え状態において第2EGRクーラ72および第3EGRクーラ73の少なくとも一方が完全に閉塞している場合が挙げられる。なお、何れかのEGRクーラ71,72,73が完全に閉塞したことを検出する手法としては、各EGRクーラ71,72,73それぞれの前後差圧の検出など公知のものが挙げられる。
本発明は、EGRガス流れ方向に沿って直列に接続された複数のEGRクーラを備えた排気再循環装置の制御に適用可能である。
1 エンジン
34 エアフローメータ
6 排気再循環装置
71 第1EGRクーラ
72 第2EGRクーラ
73 第3EGRクーラ
74 第1切り換え弁
75 第2切り換え弁
76 第3切り換え弁
77 第4切り換え弁
8 バイパス通路
10 エンジンECU

Claims (1)

  1. EGRガス流れ方向に沿って直列に接続された複数のEGRクーラと、上流側EGRクーラをバイパスして下流側EGRクーラに向けてEGRガスを流すバイパス通路と、前記各EGRクーラにEGRガスを順に流す状態と前記バイパス通路によって前記上流側EGRクーラをバイパスして前記下流側EGRクーラにEGRガスを流す状態との間で流路を切り換え可能な切り換え弁と、を備えた排気再循環装置の制御装置において、
    前記各EGRクーラにEGRガスを順に流している状態で、内燃機関の運転状態に応じて設定される目標EGRガス流量に比較して実際のEGRガス流量が低下しており、その乖離が所定の閾値を超えていることが検知または推定された場合に、前記バイパス通路によって前記上流側EGRクーラをバイパスして前記下流側EGRクーラにEGRガスを流す状態とするように前記切り換え弁により流路を切り換える構成とされていることを特徴とする排気再循環装置の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102017202716A1 (de) * 2017-02-20 2018-01-04 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Abgaskühler für eine Verbrennungskraftmaschine
WO2018173576A1 (ja) * 2017-03-21 2018-09-27 三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社 ディーゼルエンジン

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