JP2013189828A - 油圧式作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧式作業機を、遠隔操作により操縦できない標準仕様から遠隔操作により操縦できる遠隔操作対応仕様に変更する場合に、仕様変更作業を簡単且つ短時間で行なえるようにする。
【解決手段】標準仕様では、運転室11の床面23の下方に、パイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bとコントロールバルブ31〜36とを接続する油圧配管ホース22、26、40の中途部を中継する継手58A、58B〜63A、63Bが組込まれた中継ブロック24を配設する一方、標準仕様から遠隔操作対応仕様に変更する場合に、前記中継ブロック24を取外して、電磁弁41A、41B〜46A、46Bとシャトル弁47A、47B〜52A、52Bとが一体的に組込まれた遠隔操作用バルブブロック25を取付けるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧ショベル等の油圧式作業機の技術分野に関するものである。
一般に、油圧ショベル等の油圧式作業機には、作業部や走行部を駆動させるための各種油圧アクチュエータが設けられているが、これら油圧アクチュエータの作動を制御するためのバルブ手段として、例えば油圧ショベルでは、油圧アクチュエータに対する油給排制御を行なうパイロット作動式のコントロールバルブと、運転室に配設された操作具(操作レバーや操作ペダル)の操作に基づいて前記コントロールバルブにパイロット圧を出力するパイロットバルブとが広く用いられている。
ところで、油圧ショベル等の油圧式作業機を、例えば安全性を確保できない災害発生現場等で稼動させるような場合に、無線信号を用いて遠隔操作できるように構成することがある。この場合、オペレータが油圧式作業機に搭乗して操作する搭乗操作と遠隔操作との何れの操作でも油圧式作業機を操縦できるようにすることが要求される。そこで、前述したようなコントロールバルブおよびパイロットバルブが用いられている油圧式作業機では、遠隔操作に基づいて出力される電気信号により作動してパイロット圧を出力する電磁弁と、該電磁弁から出力されるパイロット圧と前記パイロットバルブから出力されるパイロット圧とのうち高圧側を選択してコントロールバルブに出力するシャトル弁とを搭載し、これにより搭乗操作にも遠隔操作にも対応できるようにしているが、この場合に、電磁弁およびシャトル弁を運転室内に配設すると、これら弁の配設スペースや弁同士を接続する油圧ホースの配設スペースを運転室内に確保しなければならず、その分運転室における他の機器の配設スペースやオペレータの居住空間が狭くなるという問題がある。
そこで、従来、パイロットバルブと電磁弁とシャトル弁とが一体的に組込まれた油圧信号出力装置を形成し、該油圧信号出力装置を操作レバーが取付けられたコンソール(レバースタンド)に内装することで、運転室内における油圧機器の搭載スペースを小さくできるようにした技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−221201号公報
ところで、例えば災害地から緊急要請があったような場合に、遠隔操作により操縦できない標準仕様の油圧式作業機を、遠隔操作により操縦できる遠隔操作対応仕様に変更することがある。このような場合、前記特許文献1のものでは、コンソールを取外してから、標準仕様用に組込まれていたパイロットバルブを取外して前述した油圧信号出力装置を組込み、その後再びコンソールを運転室に取付けなければならないから、仕様変更にコンソールの取外し、取付け作業が必要であって、時間を要する。さらに、例えば油圧ショベルでは、左右の操作レバーに対応して左右のコンソール内にそれぞれパイロットバルブが設けられ、また、左右の走行用ペダルに対応して運転室の床面下方にそれぞれパイロットバルブが設けられているから、これら都合四つのパイロットバルブをそれぞれ油圧信号出力装置に取替えなければならないことになって、仕様変更作業にさらに時間を要するという問題がある。また、運転室内において、パイロットバルブから油圧ホースを取外し、該油圧ホースを油圧信号出力装置に接続しなければならないから、運転室内に油が漏れてしまうという問題もある。さらにまた、油圧信号出力装置が故障した場合には、運転室内に油漏れが生じる惧れがあるうえ、油圧信号出力装置の修理や点検等のメンテナンスを行なう場合にはコンソールの取外し、取付け作業が必要であって、メンテナンス作業に時間を要するという問題もあり、これらに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、油圧アクチュエータと、該油圧アクチュエータに対する油給排制御を行なうパイロット作動式のコントロールバルブと、運転室内に配された操作具の操作により作動して前記コントロールバルブにパイロット圧を出力するパイロットバルブとを備えた油圧式作業機において、該油圧式作業機を、遠隔操作により操縦できない標準仕様と、遠隔操作により操縦できる遠隔操作対応仕様とに変更可能に構成するにあたり、標準仕様では、パイロットバルブとコントロールバルブとを接続する油圧配管の中途部を中継する継手が組込まれた中継ブロックを設け、該中継ブロックを運転室床面の下方に配設する一方、遠隔操作対応仕様では、遠隔操作に基づいて出力される電気信号により作動してパイロット圧を出力する電磁弁と、該電磁弁から出力されるパイロット圧と前記パイロットバルブから出力されるパイロット圧とのうち高圧側を選択して前記コントロールバルブに出力するシャトル弁とが一体的に組込まれた遠隔操作用バルブブロックを設け、該遠隔操作用バルブブロックを、前記標準仕様で設けられる中継ブロックに替えて、運転室床面の下方に配設したことを特徴とする油圧式作業機である。
請求項1の発明とすることにより、標準仕様から遠隔操作対応仕様に変更する場合に、運転室の床面の下方において中継ブロックを取外して遠隔操作用バルブブロックを取付けるという簡単な作業で仕様変更できることになって、仕様変更作業の容易化および時間短縮に大きく貢献できる。さらにこの場合に、中継ブロックから取外した油圧配管をそのまま遠隔操作用バルブブロックに接続すれば良いから、油圧配管の変更や追加がなく、しかも油圧配管の取外しや接続作業は運転室の床面の下方で行なわれることになるから、運転室内に油漏れしてしまう惧れを確実に回避できる。さらに、電磁弁やシャトル弁の配設スペースを、スペース的に余裕のない運転室内に確保する必要がないうえ、点検や修理等のメンテナンスを行なう場合に、運転室内に設ける場合のように他の各種機器装置類が作業の妨げになる惧れがなく、また運転室内に油が漏れる惧れもなく、よって、メンテナンス作業の作業性の向上にも大きく貢献できる。
油圧ショベルの側面図である。 標準仕様の操作系油圧回路図である。 遠隔操作対応仕様の操作系油圧回路図である。 遠隔操作用バルブブロックの取付け状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は油圧式作業機の一例である油圧ショベルであって、該油圧ショベル1は、クローラ式の走行体2、該走行体2の上方に旋回自在に支持される上部旋回体3、該上部旋回体3に装着されるフロント作業部4等の各部から構成され、さらに該フロント作業部4は、ブーム5、アーム6、バケット7等を備えて構成されていると共に、油圧ショベル1には、走行体2を駆動せしめるための左右の走行モータ(図示せず)、上部旋回体3を旋回せしめるための旋回用モータ(図示せず)、ブーム5、アーム6、バケット7をそれぞれ上下揺動動させるためのブームシリンダ8、アームシリンダ9、バケットシリンダ10等の各種油圧アクチュエータが備えられている。
また、11は前記上部旋回体3に設けられた運転室であって、該運転室1には、オペレータが座する運転席12が配設されていると共に、前記ブームシリンダ8、アームシリンダ9、バケットシリンダ10および旋回モータを駆動させるための操作具として左右の操作レバー13が配設されており、また、走行体2を駆動させるための操作具として左右の走行用操作具14(走行用操作レバー14aおよび走行用ペダル14b)が配設されている。尚、前記左右の操作レバー13は、前後左右の揺動操作で二つの油圧アクチュエータを操作できるジョイスティック型レバーが用いられており、本実施の形態では、左側の操作レバー13はブームシリンダ8およびバケットシリンダ10操作用に、また、右側の操作レバー13はアームシリンダ9および旋回モータ操作用に設定されている。
前記左右の操作レバー13は、運転席12の左右両側に配設される左右のコンソール15にそれぞれ取付け支持されていると共に、該左右のコンソール15には、左右の操作レバー13の操作に基づいて作動するブーム用、バケット用、アーム用、旋回用のパイロットバルブ16A、16B〜19A、19Bが内装されている。尚、本実施の形態では、左側のコンソール15には、ブーム用パイロットバルブ16A、16Bとバケット用パイロットバルブ17A、17Bとが一体的に組付けられてユニット化された状態で内装されており、また、右側のコンソール15には、アーム用パイロットバルブ18A、18Bと旋回用パイロットバルブ19A、19Bとが一体的に組付けられてユニット化された状態で内装されている。そして、これらブーム用、バケット用、アーム用、旋回用のパイロットバルブ16A、16B〜19A、19Bに接続される油圧ホース22は、コンソール15の下方から引出されて運転室11の床面23を貫通し、該運転室11の床面23の下方に配設された後述する中継ブロック24或いは遠隔操作用バルブブロック25に接続されるようになっている(図1には、遠隔操作用バルブブロック25を図示)。
また、左右の走行用操作具14は、運転室11の床面23に取付け支持されていると共に、該左右の走行用操作具14の下側には、左右の走行用操作具14の操作に基づいて作動する左右の走行用パイロットバルブ20A、20B、21A、21Bが運転室11の床面23の下方に突出する状態で配設されている。そして、これら左右の走行用パイロットバルブ20A、20B、21A、21Bに接続される油圧ホース26は、運転室11の床面23の下方において後方側に延びて、前記中継ブロック24或いは遠隔操作用バルブブロック25に接続されるようになっている。
ここで、前記油圧ショベル1は、該油圧ショベル1を遠隔操作により操縦することができない標準仕様と、遠隔操作により操縦することができる遠隔操作対応仕様とに変更できるようになっている。そして、標準仕様の場合には、運転室11の床面23の下方に中継ブロック24が配設される一方、遠隔操作対応仕様の場合には、前記中継ブロック24に替えて遠隔操作用バルブブロック25が配設されるようになっている。
次いで、前記標準仕様の油圧ショベル1の操作系油圧回路について、図2の油圧回路図に基づいて説明する。図2において、16A、16B〜21A、21Bは前述したブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用のパイロットバルブ、24は中継ブロック、28はパイロット油圧源、29は油タンク、30はコントロールバルブユニットである。
前記コントロールバルブユニット30は、ブームシリンダ8、バケットシリンダ10、アームシリンダ9、旋回モータ、左右の走行用モータに対する油給排制御をそれぞれ行なうパイロット作動式のブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用のコントロールバルブ31〜36が一体的に組付けられたものであって、該コントロールバルブユニット30は、運転室11の後方に設けられた機器収納室37に収納されている。
また、前記ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用のパイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bは、前述したように左右の操作レバー13、左右の走行用操作具14の操作により作動して、前記ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用の各コントロールバルブ31〜36にパイロット圧を出力する。そして、これらブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用のパイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bから出力されたパイロット圧が前記ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用の各コントロールバルブ31〜36に入力されることにより該コントロールバルブ31〜36が作動して、ブームシリンダ8、バケットシリンダ10、アームシリンダ9、旋回モータ、左右の走行用モータに対する油給排制御をそれぞれ行うようになっている。
一方、前記中継ブロック24は、パイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bからコントロールバルブ31〜36に至るパイロット油路の中途部に配されているが、該中継ブロック24には、ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用の継手58A、58B〜63A、63Bが一体的に組付けられている。これらブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用の継手58A、58B〜63A、63Bは、パイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bとコントロールバルブ31〜36とを接続する油圧配管(前記油圧ホース22、26および後述する油圧ホース40)の中途部を中継するためのものである。
ここで、前述したように、中継ブロック24は運転室11の床面23の下方に配設されていると共に、該中継ブロック24とブーム用、バケット用、アーム用、旋回用のパイロットバルブ16A、16B〜19A、19Bとは油圧ホース22を介して接続されており、また、中継ブロック24と左右の走行用パイロットバルブ20A、20B、21A、21Bとは油圧ホース26を介して接続されている。さらに、中継ブロック24とコントロールバルブユニット30とは、運転室11の床面23の下方から機器収納室37に亘って配設される油圧ホース40を介して接続されている。尚、前記油圧ホース22、26、40は、本発明のパイロットバルブとコントロールバルブとを接続する油圧配管を構成する。
次いで、遠隔操作対応仕様の油圧ショベル1の操作系油圧回路について、図3の油圧回路図に基づいて説明するが、図3において、ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用のパイロットバルブ16A、16B〜21A、21B、パイロット油圧源28、油タンク29、コントロールバルブユニット30、および該コントロールバルブユニット30に組込まれるブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用のコントロールバルブ31〜36は、前述した標準仕様と同一のものであるため説明を省略する。
さらに、図3において、25は遠隔操作用バルブブロックであって、該遠隔操作用バルブブロック25には、ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用の電磁弁41A、41B〜46A、46Bと、ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用のシャトル弁47A、47B〜52A、52Bとが一体的に組込まれている。
前記ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用の電磁弁41A、41B〜46A、46Bは、遠隔操作具(図示せず)が操作された場合に、該遠隔操作具から無線送信される操作指令を受信した遠隔操作用コントローラ(図示しないが、遠隔操作対応仕様の油圧ショベル1に搭載される)から出力される電気信号により作動して、パイロット圧を出力する。
また、前記ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用のシャトル弁47A、47B〜52A、52Bは、ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用の各パイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bから出力されるパイロット圧と、ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用の各電磁弁41A、41B〜46A、46Bから出力されるパイロット圧とのうち高圧側を選択して、ブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用の各コントロールバルブ31〜36に出力する(例えば、ブーム用シャトル弁47A、47Bは、ブーム用パイロットバルブ16A、16Bから出力されるパイロット圧と、ブーム用電磁弁41A、41Bから出力されるパイロット圧とのうち高圧側を選択して、ブーム用コントロールバルブ31に出力する)。而して、左右の操作レバー13或いは左右の走行用操作具14が操作されてパイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bからパイロット圧が出力された場合には、該パイロット圧がシャトル弁47A、47B〜52A、52Bにより選択されてコントロールバルブ31〜36に入力される一方、遠隔操作具が操作されて電磁弁41A、41B〜46A、46Bからパイロット圧が出力された場合には、該パイロット圧がシャトル弁47A、47B〜52A、52Bにより選択されてコントロールバルブ31〜36に入力されるようになっており、これによって、オペレータが運転室11に搭乗して左右の操作レバー13或いは左右の走行用操作具14を操作する搭乗操作と、遠隔操作具により無線信号を用いて操作する遠隔操作との何れの操作でも油圧ショベル1を操縦できるようになっている。
そして、前記遠隔操作用バルブブロック25は、油圧ショベル1を標準仕様から遠隔操作対応仕様に変更する場合に、標準仕様のときに設けられる中継ブロック24を取外し、該中継ブロック24に替えて運転室11の床面23の下側にブラケット27を介して取付けられる。このとき、中継ブロック24から油圧ホース22、26、40を取外して該油圧ホース22、26、40を遠隔操作用バルブブロック25に接続することにより、遠隔操作用バルブブロック25とブーム用、バケット用、アーム用、旋回用、左右の走行用のパイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bとは油圧ホース22、26を介して接続され、また、遠隔操作用バルブブロック25とコントロールバルブユニット30とは油圧ホース40を介して接続される。
ここで、前記遠隔操作用バルブブロック25の取付け状態を図4に示すが、該図4および前記図1において、54は上部旋回体3の架台フレーム(旋回フレーム)に形成される運転室取付部であって、該運転室取付部54の上側に図示しないマウントを介して運転室11が取付け支持されている。そして、前記遠隔操作用バルブブロック25は、前述したように、運転室11の床面23の下側にブラケット27を介して取付けられるが、該遠隔操作用バルブブロック25へのアクセスは、運転室取付部54の下方側から、或いはアンダーカバー(ガード)55を取外すことによって行なえるようになっている。尚、図1および図4では、電磁弁41A、41B〜46A、46Bに接続される電気配線については省略してある。また、標準仕様の場合には、遠隔操作用バルブブロック25に替えて中継ブロック24が取付けられているが、該中継ブロック24の取付け状態は、前記遠隔操作用バルブブロック25と同様である。
叙述の如く構成された本形態において、油圧ショベル1は、各種油圧アクチュエータ(本実施の形態では、ブームシリンダ8、アームシリンダ9、バケットシリンダ10、旋回モータ、走行モータ)と、これら油圧アクチュエータに対する油給排制御を行なうパイロット作動式のコントロールバルブ31〜36と、運転室11内に配された操作具(本実施の形態では、左右の操作レバー13、左右の走行用操作具14)の操作により作動して前記コントロールバルブ31〜36にパイロット圧を出力するパイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bとを備えていると共に、該油圧ショベル1は、遠隔操作により操縦できない標準仕様と、遠隔操作により操縦できる遠隔操作対応仕様とに変更可能に構成されており、そして、標準仕様では、運転室11の床面23の下方に、パイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bとコントロールバルブ31〜36とを接続する油圧ホース22、26、40の中途部を中継する継手58A、58B〜63A、63Bが組込まれた中継ブロック24が配設される一方、遠隔操作対応仕様では、前記中継ブロック24に替えて、運転室11の床面23の下方に、遠隔操作に基づいて出力される電気信号により作動してパイロット圧を出力する電磁弁41A、41B〜46A、46Bと、該電磁弁41A、41B〜46A、46Bから出力されるパイロット圧と前記パイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bから出力されるパイロット圧とのうち高圧側を選択して前記コントロールバルブ31〜36に出力するシャトル弁47A、47B〜52A、52Bとが一体的に組込まれた遠隔操作用バルブブロック25が配設されることになる。
而して、標準仕様から遠隔操作対応仕様に変更する場合に、運転室11の床面23の下方に配設されている中継ブロック24を取外し、該中継ブロック24に替えて遠隔操作用バルブブロック25を取付けることで、遠隔操作に必要なバルブである電磁弁41A、41B〜46A、46Bとシャトル弁47A、47B〜52A、52Bとは、遠隔操作用バルブブロック25に一体的に組込まれた状態で運転室11の下方に配設されることになる。
この結果、運転室11の床面23の下方において中継ブロック24を取外して遠隔操作用バルブブロック25を取付けるという簡単な作業で、標準仕様から遠隔操作対応仕様に仕様変更できることになって、仕様変更作業の容易化および時間短縮に大きく貢献できる。さらにこの場合に、標準仕様のときに中継ブロック24とパイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bとを接続する油圧ホース22、26、および中継ブロック24とコントロールバルブユニット30とを接続する油圧ホース40を、遠隔操作用バルブブロック25とパイロットバルブ16A、16B〜21A、21Bとを接続する油圧ホース22、26、および遠隔操作用バルブブロック25とコントロールバルブユニット30とを接続する油圧ホース40としてそのまま用いることができるから、油圧ホースの変更や追加がなく、しかも油圧ホース22、26、40の取外しや接続作業は運転室11の床面23の下方で行なわれることになるから、運転室11内に油漏れしてしまう惧れを確実に回避できる。
さらにこのものでは、遠隔操作に必要なバルブである電磁弁41A、41B〜46A、46Bおよびシャトル弁47A、47B〜52A、52Bの配設スペースを、スペース的に余裕のない運転室11内に確保する必要がないうえ、点検や修理等のメンテナンスを行なう場合に、運転室11内に設けた場合のように他の各種機器装置類が作業の妨げになる惧れがなく、また運転室11内に油が漏れる惧れもなく、メンテナンス作業の作業性の向上にも大きく貢献できる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されないことは勿論であって、例えば、遠隔操作用バルブブロックに、遠隔操作に必要なバルブである電磁弁やシャトル弁に加えて、他のバルブ(例えば、パイロットバルブ或いは電磁弁から出力されるパイロット圧をパイロット圧検知手段に導くための操作検知用バルブ等)を組込むこともできる。この場合には、標準仕様から遠隔操作対応仕様に変更する場合に、中継ブロックに替えて遠隔操作用バルブブロックを取付けることによって、遠隔操作に用いられる電磁弁およびシャトル弁だけでなく、他のバルブも油圧ショベルに搭載することができる。
本発明は、油圧ショベル等の油圧式作業機において、該油圧式作業機を遠隔操作により操縦できない標準仕様と、遠隔操作により操縦できる遠隔操作対応仕様とに変更可能に構成する場合に利用することができる。
11 運転室
13 操作レバー
14 走行用操作具
16A、16B〜21A、21B パイロットバルブ
22 油圧ホース
23 床面
24 中継ブロック
25 遠隔操作用バルブブロック
26 油圧ホース
31〜36 コントロールバルブ
40 油圧ホース
41〜46 電磁弁
47〜52 シャトル弁
58〜63 継手

Claims (1)

  1. 油圧アクチュエータと、該油圧アクチュエータに対する油給排制御を行なうパイロット作動式のコントロールバルブと、運転室内に配された操作具の操作により作動して前記コントロールバルブにパイロット圧を出力するパイロットバルブとを備えた油圧式作業機において、
    該油圧式作業機を、遠隔操作により操縦できない標準仕様と、遠隔操作により操縦できる遠隔操作対応仕様とに変更可能に構成するにあたり、
    標準仕様では、パイロットバルブとコントロールバルブとを接続する油圧配管の中途部を中継する継手が組込まれた中継ブロックを設け、該中継ブロックを運転室床面の下方に配設する一方、
    遠隔操作対応仕様では、遠隔操作に基づいて出力される電気信号により作動してパイロット圧を出力する電磁弁と、該電磁弁から出力されるパイロット圧と前記パイロットバルブから出力されるパイロット圧とのうち高圧側を選択して前記コントロールバルブに出力するシャトル弁とが一体的に組込まれた遠隔操作用バルブブロックを設け、該遠隔操作用バルブブロックを、前記標準仕様で設けられる中継ブロックに替えて、運転室床面の下方に配設したことを特徴とする油圧式作業機。
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